JP2007512371A - ビタミン化合物を用いる体脂肪の減少方法 - Google Patents

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Abstract

肥満及び体重超過の治療は、ビタミンDアナローグを投与することを含む。このアナローグは、危険性のある動物の体脂肪の増加を効果的に阻害し、動物の基本脂肪量を減少させる。治療は、体脂肪が全体的に減少し、パーセント体脂肪も減少するように、除脂肪体重成分にプラス効果を有する。この減少は、体重の全体的減少よりも比例的に高くてよい。加えて、治療は、ビタミンDアナローグにより閉経症状の有益な治療をする、骨代謝及び骨形成にプラス効果を有する。治療の様々な具体的実施態様は、炭素-20がR及びS配置のビタミンD3の2-アルキリデン誘導体を使用する。
【選択図】図4

Description

発明の分野
本発明は、一般的に、動物の体脂肪を減少させるために、1以上のビタミンDアナローグを用いる方法に関する。
優先権
本明細書に参考文献としてその全体が援用される、各々2003年11月25日に出願された仮出願番号60/524,813号及び60/524,798号に優先権を主張する。
発明の背景
肥満及び体重超過は、世界的に流行している割合に到達している。更に、体重超過及び肥満は、高血圧及び高コレステロールの発生と高度に関連している。国連は、肥満、高血圧及び高コレステロールを、世界中の上位10の健康危機の内の3つと同定した。世界的には、10億を越える体重超過の成人が存在し、これらの体重超過成人の少なくとも3億は肥満と考えられる。アメリカ合衆国だけでも、人口の60%以上が、体重超過又は肥満と考えられる。加えて、体重超過は、子供では最も速く進行する障害の1つである。体重超過の子供の発生は、3人に1人のレベルに達しており、ヨーロッパ及び北米のみで、2,200万人を越える5歳未満の子供が体重超過である。
それ自体で疾患と認識されるに加え、肥満は、生命にかかわる疾患、例えば高血圧、糖尿病、冠動脈疾患、鬱血性心不全、卒中、変形性関節症、様々な癌、及び性と生殖に関する健康、及び心理的障害にも関連する。1998に、アメリカ合衆国だけで、体重超過及び肥満により、920億ドルの経済的損失があった。更に、病理生理学的効果のため、肥満が死亡率を増加させることは疑う余地がない。
体重超過及び/又は肥満は、Body Mass Index(BMI)又は除脂肪体重のいずれかの計算によって経験的に決定することができる。BMIは、個体の体重(kg)を身長(m)の2乗で割った値である。成人では、25以上のBMIは体重超過であり、30以上の体重超過は肥満と考えられる。除脂肪体重は、総体重から脂肪又は脂質成分の重量を差し引いた体重である。具体的には、男性では約24パーセント以上、女性では30パーセント以上の脂肪量を有する場合に、体重超過と考えられる。従って、除脂肪体重は、身体の骨、筋肉及び器官の合計を示す。除脂肪体重は、経験式を用いて、そして客観的に二重エネルギーX線吸収法(DEXA)を用いて計算することができる。DEXAは、2種のX線波長の組織減衰を区別することによって、除脂肪軟組織、脂肪軟組織及び骨部分の体重寄与を決定する。
体重超過及び肥満の増加となる主な要因は、遺伝よりも環境的又は文化的なものであるようである。しかし、養子縁組した子供は、その養親よりも生みの親に、より類似した体重の問題を有する傾向にある。これは、遺伝子が少なくとも主な役割を果たすことを示している。肥満及び体重超過は、家族で発生する傾向にあり、生活スタイル及び食習慣を共有することから起こる可能性が高い。肥満及び体重超過の親の子供は、それだけで25〜30 %の肥満になるチャンスを有する。しかし、肥満及び体重超過の現代の流行は、遺伝子が具体的に環境的問題を強めるかもしれないという十分な証拠である。従って、家族暦は、環境的でも又は遺伝的でも、肥満又は体重超過を引き起こす体質又は危険性の予測である。
決定的な臨界期も体重増加に関連する。男性では、決定的臨界期は結婚後及び引退後、35〜40年である。女性では、決定的臨界期は、思春期、結婚後、妊娠中、更年期障害中及び引退後に起こる。女性では、体重増加の問題は、女性は除脂肪体重が少ない傾向にあるという事実によって更に悪化する。除脂肪体重は、脂肪軟組織よりも代謝的に活性である。従って、女性は、男性よりも過剰なカロリーを燃やす能力が低い。一般的に、男性は、体重超過の割合が女性よりも高く、女性は肥満の割合が男性より高い。
女性では、体重増加又は肥満の影響は、閉経中により重大な健康上の結果をもたらす。例えば、閉経に近づく女性は、心臓病及び骨粗鬆症、体重増加及び尿失禁の危険性が増す状態にある。閉経中には、女性が30 %を越える体重増加であるならば、心臓病の危険性が高い状態にある。心臓病及び尿失禁の危険性は、体脂肪を減少させることにより低下させることができ、同時に、骨粗鬆症の危険性は、ホルモン補充療法(HRT)、ビスフォスフォネート及び選択的エストロゲン受容体調節因子(SERM)を含む様々な方法によって処置することができる。骨粗鬆症を抑制し又は緩和する薬理的処置は、心疾患、血圧の増加及び乳癌の危険性の増加を含む重度の副作用を招き、体重増加及びそれに関連する危険性の傾向を解決するものではない。
肥満及び体重増加を治療するために推奨される技術及び方法は多数存在する。現在の体重コントロール法は、外科的インターベンションから、食生活の改善、カロリー摂取の急激な減少、薬理的又は自然療法的治療に至るまであるが、これらはいずれも代謝を亢進するか及び/又は食欲を抑えるようにデザインされている。これらの方法はそれぞれ欠点がある。例えば、摂食を減少する急激な方法は、胃を狭くし、小腸の長さを減少させる。このような急激な方法は一般的に効果的ではあるが、重度の及び/又は致命的合併症の危険のため、病的な肥満に限定される。
体重減少のより明らかな方法は、食事習慣を変更することである。体重減少は、消費カロリーよりも少ないカロリーを摂取することから起こると、一般的に認められているが、このような方法は、ほとんどの体重超過の有効な解決策であるようには思えない。そのため、体重減少を促進するために、多数の特別なダイエットが推奨されている。例えば、中には、食品群のカロリーをシフトする、例えば高タンパク質/低炭水化物ダイエット又はグレープフルーツダイエットに焦点があるダイエットを用いる者もある。中には、ファッドダイエット又はクラッシュダイエット、又は摂食の急激な減少の助けを借りる者もある。不幸なことに、十分な栄養摂取をすることのない体重の急激な減少は、ブーメラン効果を有し、その結果、肥満を増加させ、生理的反動、例えばアシドーシス又はケトーシスを招き、時には死又は他の重大な合併症を招く。更に、多数の食欲抑制剤が採用されているが、それらの多くは効果がなく、死に至るものもある。例えば、phen-fen、フェンフルラミン及びフェンテルミンの組み合わせは、栄養補助食品として幅広く使用されるようになって初めて、致命的な心臓弁膜障害を引き起こすことが判った。
カロリー摂取を急激に減少させることに焦点を置く体重超過又は肥満を減少させる方法も、逆効果かもしれない。減らした摂食は体重を減少させる効果的な方法であるが、脂肪細胞に貯蔵されたエネルギーは、一般的に、身体によって消費される最後のエネルギー貯蔵である。一般的に、開放される第一のエネルギー貯蔵は、グルコース代謝を、第二のエネルギー貯蔵はタンパク質代謝を起こす。グルコース貯蔵は比較的小さいため、筋肉量を維持するための十分な運動なしの制限されたダイエットの結果は、タンパク質分画に貯蔵されたエネルギーの流動である。除脂肪体重は、脂肪組織よりもかなり速い代謝速度を有し、そして、脂肪組織は、絶食中に最初に費されるため、脂肪区分から得られるエネルギーが消費される前に、カロリー摂取を制限するダイエットは、除脂肪体重を減少させる。従って、カロリー摂取の突然の減少は、除脂肪体重を低下させ、代謝速度を低下させ、及び脂肪貯蔵の流動を減少させる皮肉な効果を有する。総体重の減少が達成できても、体重減少は、脂肪成分よりも除脂肪体重成分の消費となり、個体のパーセント体脂肪を効果的に増加させる、結果となる。
発明の概要
体重増加をコントロールする又は体脂肪を減少させようとする多数の方法が存在するが、多数の個体が体重超過及び/又は肥満になりつつあることを統計は示している。食生活の改善、食欲抑制、ダイエット及び薬理的及び/又は外科的インターベンション等の方法は、体重超過及び肥満の増加する発生抑制するには十分でない。加えて、体重増加及びその付帯的健康危機、心臓病及び高コレステロールは、骨粗鬆症の危険性が高くなる同じ時期の、かつて健康的な体重であった女性に影響を与える閉経症状と理解できる。重要なことには、閉経に入る女性が、以前、健康的な体重及び除脂肪体重を維持する一般的方法でうまくいっていたとしても、このような女性は、体重増加、心疾患、骨粗鬆症の危険性及び閉経に関連する他の健康上の危険性が依然として高い常態にあることになる。
本発明は、動物の総体脂肪を減少させる方法を提供する。
本発明は別に、除脂肪体重を減少させることなく、動物の体脂肪成分を減少させる方法を提供する。
本発明は別に、ダイエット又は外科的インターベンションの助けを借りることなく、動物の体脂肪成分を減少させる方法を提供する。
本発明は別に、動物の体脂肪成分を減少させ、同時に骨量又は骨形成の増加を誘導する方法を提供する。
本発明は別に、動物の体脂肪成分の増加を阻害する方法を提供する。
本発明は別に、動物の除脂肪体重を減少させることなく、動物の体脂肪成分の増加を阻害する方法を提供する。
本発明は別に、動物の総体脂肪の増加を阻害し、同時に骨量又は骨形成の増加を誘導する方法を提供する。
本発明は別に、動物の肥満を治療する方法を提供する。
本発明は別に、動物のパーセント体脂肪を減少させることによって、動物の肥満を治療する方法を提供する。
本発明は別に、動物の体脂肪成分を減少させることによって動物の肥満を治療し、同時に除脂肪体重を維持する方法を提供する。
本発明は別に、動物の体脂肪成分を減少させることによって動物の肥満を治療し、同時に除脂肪体重を維持し、かつ骨塩化及び骨形成を促進する方法を提供する。
本発明は別に、体重増加をコントロールすることにより閉経症状及びそれに伴う心血管の危険性を緩和し、同時に骨代謝及び骨形成に対する有利な効果を付随的に有する、系及び方法を提供する。
本発明は、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体の有効量を体重超過及び/又は肥満動物に投与することにより、動物のパーセント体脂肪を減少させる方法を提供する。
様々な具体的実施態様において、本発明に従う脂肪成分の増加を抑制する方法は、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体の有効量を投与するステップを含む。様々な具体的実施態様において、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体は、2-アルキリデン-19-ノルビタミンD3誘導体である。様々な具体的実施態様において、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体は、その炭素-20位の光学活性中心がR又はS配置を有するか、又はR及びS配置のラセミ混合物であるアナローグを含む。様々な具体的実施態様において、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体は、2-メチレン-19-ノルビタミンD3である。様々な具体的実施態様において、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体は、2-メチレン-19-ノル-(20S)-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3(2MD)である。
様々な具体的実施態様において、動物の脂肪成分を減少させる方法は、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体の有効量を投与するステップを含む。様々な具体的実施態様において、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体は、2-アルキリデン-19-ノルビタミンD3誘導体である。様々な具体的実施態様において、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体は、その炭素-20位の光学活性中心がR又はS配置を有するか、又はR及びS配置のラセミ混合物であるアナローグを含む。様々な具体的実施態様において、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体は、2-メチレン-19-ノルビタミンD3である。様々な具体的実施態様において、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体は、2-メチレン-19-ノル-(20S)-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3(2MD)である。
様々な具体的実施態様において、本発明に従う動物のパーセント体脂肪を減少させる方法は、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体の有効量を投与するステップを含む。様々な具体的実施態様において、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体は、2-アルキリデン-19-ノルビタミンD3誘導体である。様々な具体的実施態様において、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体は、その炭素-20位の光学活性中心がR又はS配置を有するか、又はR及びS配置のラセミ混合物であるアナローグを含む。様々な具体的実施態様において、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体は、2-メチレン-19-ノルビタミンD3である。様々な具体的実施態様において、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体は、2-メチレン-19-ノル-(20S)-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3(2MD)である。
様々な具体的実施態様において、本発明に従う動物のパーセント体脂肪を減少させ、同時に骨形成を促進する方法は、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体の有効量を投与するステップを含む。様々な具体的実施態様において、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体は、2-アルキリデン-19-ノルビタミンD3誘導体である。様々な具体的実施態様において、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体は、その炭素-20位の光学活性中心がR又はS配置を有するか、又はR及びS配置のラセミ混合物であるアナローグを含む。様々な具体的実施態様において、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体は、2-メチレン-19-ノルビタミンD3である。様々な具体的実施態様において、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体は、2-メチレン-19-ノル-(20S)-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3(2MD)である。
様々な具体的実施態様において、本発明に従う体重超過又は肥満になる危険にある個体を予防的に治療する方法は、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体の有効量を投与するステップを含む。様々な具体的実施態様において、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体は、2-アルキリデン-19-ノルビタミンD3誘導体である。様々な具体的実施態様において、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体は、その炭素-20位の光学活性中心がR又はS配置を有するか、又はR及びS配置のラセミ混合物であるアナローグを含む。様々な具体的実施態様において、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体は、2-メチレン-19-ノルビタミンD3である。様々な具体的実施態様において、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体は、2-メチレン-19-ノル-(20S)-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3(2MD)である。
様々な具体的実施態様において、本発明に従う動物の閉経症状を緩和する方法は、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体の有効量を投与するステップを含む。様々な具体的実施態様において、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体は、2-アルキリデン-19-ノルビタミンD3誘導体である。様々な具体的実施態様において、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体は、その炭素-20位の光学活性中心がR又はS配置を有するか、又はR及びS配置のラセミ混合物であるアナローグを含む。様々な具体的実施態様において、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体は、2-メチレン-19-ノルビタミンD3である。様々な具体的実施態様において、2-アルキリデン-ビタミンD3誘導体は、2-メチレン-19-ノル-(20S)-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3(2MD)である。
本発明に従うビタミンD3誘導体は、任意の有効用量で投与すればよい。様々な具体的実施態様において、ビタミンD3誘導体は、0.001 μg/日〜100 mg/日の範囲で投与される。様々な具体的実施態様において、ビタミンD3誘導体は、0.010 μg/日〜1,000 μg/日の範囲で投与される。
本発明に従うビタミンD3誘導体は、任意の効果的な公知の又はその後に開発された方法で投与すればよい。様々な具体的実施態様において、ビタミンD3誘導体は、直腸的、局所的、経皮的に、又は注射、吸入、治療的インプラント等により投与される。
本発明に従う方法の様々な具体的実施態様のこれらの及びその他の特徴及び利点は、以下の、本発明に従う方法の様々な具体的実施態様の詳細な説明に記載され、又はそれから明らかである。
以下の図面を参考に本発明の方法の様々な具体的実施態様を詳細に記載する。
具体的実施態様の詳細な説明
1α,25-ジヒドロキシビタミンD3(カルシトリオール)及びエルゴステロールシリーズのそのアナローグとしての天然ホルモン、すなわち、1α,25-ジヒドロキシビタミンD2は、ヒトを含む動物のカルシウムホメオシタシスの強力な調節因子として知られている。より近年、Ostrem他, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 84, 2610 (1987)は、これらの化合物が細胞分化において活性である、ことを確立した。1α-ヒドロキシビタミンD3、1α-ヒドロキシビタミンD2及び様々な側鎖が同一のビタミン類及びフッ素化アナローグを含む、これらの代謝物の多くの構造的アナローグを調製し、試験した。これらの化合物のいくつかは、細胞分化及びカルシウム調節において興味深い別個の活性を示す。活性のこの相違は、多数の疾患、例えば腎性骨ジストロフィー、ビタミンD-耐性リケッチア、骨粗鬆症、乾癬及び特定の悪性腫瘍の治療に有用である。
近年、ビタミンDアナローグの新規種が発見されている。この種類は、いわゆる19-ノル-ビタミンD化合物である。19-ノル-ビタミンD化合物は、ビタミンD系の典型である、エキソ環状A環のメチレン基(炭素19)を2つの水素原子で置換することにより特徴付けられる。このような19-ノル-アナローグ、例えば1α,25-ジヒドロキシ-19-ノル-ビタミンD3の生物試験は、細胞分化を含む強力な効能を有する選択的活性プロファイルを示し、更に非常に低度のカルシウム流動活性を示した。従って、これらの化合物は、悪性腫瘍を治療する又は種の皮膚障害を治療するための治療剤として潜在的に有用である。このような19-ノル-ビタミンDアナローグの2種の方法は、本明細書に参考文献として援用される、Perlman他, Tetrahedron Letters 31,1823 (1990); Perlman他, Tetrahedron Letters 32,7663 (1991); 及び米国特許第5,086,191号明細書に記載されている。
19-ノル類の薬理学的に重要なビタミンD化合物を探索するための継続的な努力において、発明者らは、炭素10(C-10)〜炭素2(C-2)のA環エキソ環メチレン基を転位していわゆる2-アルキリデン-19-ノル-ビタミンD化合物を生成することを特徴とする、あるアナローグを合成し、試験した。C-2の比較的小さなエキソメチレン単位がビタミンD受容体を妨げないはずであるため、このようなビタミンDアナローグは、興味深い標的である。一方、2-メチレン-19-ノル-ビタミンD化合物について行った分子メカニズム研究は、A環位置での変化がシクロヘキサンジオール環の「平板化(flattening)」をもたらすことが期待できる、ことを示した。更に、2-メチレン基の19-ノル-ビタミンD炭素骨格への導入は、天然1α,25-(OH)2D3ホルモン分子の1α-ヒドロキシル基での生物活性に重要であるアリル位にいずれも変わるように、その(1α-及び1β-)A環ヒドロキシルの性質を変化させる。
2-アルキリデン-19-ノル-ビタミンD3誘導体の薬理活性に関する発明者らの現在の研究は、古典的なビタミンD標的、例えばカルシウム代謝及び骨形成に対する効果を含む。試験される2-アルキリデン-19-ノル-ビタミンD3誘導体としては、以下を含む:1α-ヒドロキシ-2-メチレン-19-ノル-プレグナカルシフェロール(2-Mpregna)、(20S)-1α-ヒドロキシ-2-メチレン-19-ノル-ビスホモプレグナカルシフェロール(2-MbisP)及び1α-ヒドロキシ-2-メチレン-19-ノル-ホモプレグナカルシフェロール(2MP)。これらは、全て、本明細書に参考文献として援用される、米国特許第6,566,352に記載されている。これらの研究の過程で、別の2-アルキリデン-19-ノル-ビタミンD3化合物、2-メチレン-19-ノル-(20S)-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3(2MD)を合成し、試験した。古典的ビタミンD3経路での2MDのカルシウム調節因子活性の研究は、2MDが骨形成の強力な調節因子である、ことを示した。
意外なことに、2MDは、脂肪組織に重大な影響を有することも見出された。具体的には、2MDを与えられた実験動物は、体重増加を顕著に阻害し、体脂肪組成を減少させることが見出された。本発明に従う方法の様々な具体的実施態様は、体脂肪を減少させ及び/又は体脂肪の蓄積を阻害するために、ビタミンDアナローグを用いることを含む。様々な具体的実施態様では、ビタミンDアナローグは、様々な具体的実施態様では、炭素-20の活性中心がR又はS配置のいずれかである、2-アルキリデン-19-ノル-ビタミンD3誘導体である。様々な具体的実施態様では、2-アルキリデン-19-ノル-ビタミンD3誘導体は、2-メチレン-19-ノル-(20S)-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3(2MD)である。
R又はS配置の2-アルキリデン-19-ノル-ビタミンD3誘導体の合成は、本明細書に参考文献として援用される、米国特許第5,086,191号明細書; 同5,536,713号明細書; 同5,585,369号明細書; 同5,843,928号明細書; 同6,537,981号明細書、同6,579,861号明細書に既に記載されている。発明者らは、カルシウム及び骨代謝に対する影響に関して、R及びS配置の19-ノルアナローグに関する研究を続けている。しかし、研究の過程で、発明者らは、2MDを投与された卵巣切除ラットが、筋肉量を減らすことなく、脂肪を顕著に減らした、ことを驚くべきことに見出した。
一般的に、2-アルキリデン-19-ノルビタミンD3誘導体は以下の一般式:
Figure 2007512371
[式中、
Y1及びY2は同一でも異なってもよく、各々、水素原子及び水酸基の保護基からなる群より選ばれる;
R6及びR8は同一でも異なってもよく、各々、水素原子、アルキル、ヒドロキシアルキル及びフルオロアルキルからなる群より選ばれ、又は、一緒になって基--(CH2)X--(Xは1〜5の整数である)を表わす;
基Rは、ビタミンD型化合物の公知の任意の典型的側鎖を表わす。]
で表わすことができる。Rは、特に後で発見された、2-アルキリデン-19-ノルビタミンD3誘導体の官能基化を顕著に妨げる側鎖を除いて、後に発見された、ビタミンD型化合物に有用な任意の側鎖を包含する。このようなビタミンD型化合物の代表的な群を以下に示す。
様々な具体的実施態様では、Rは、1〜35炭素原子の飽和又は不飽和炭化水素ラジカルを示す。この炭化水素ラジカルは、直鎖、分枝鎖又は環状でもよく、1以上の別の置換基を含んでもよい。例えば、これらの置換基は、ヒドロキシ-又は保護ヒドロキシ基、フッ素原子、カルボニルエステル、エポキシ、アミノ又は他のヘテロ原子基を含む。この種の様々な具体的側鎖は、以下の構造によって表わされる。(ステロイド番号付けでC-20に対応する)立体化学中心は、R又はS配置を有する(すなわち、天然又は非天然配置はおおよそ炭素20)。様々な具体的実施態様では、Rは、Y、--OY、--CH2OY、C/CY及び-CH=CHY(二重結合はシス又はトランス配置を有する)からなる群より選ばれる。
これらの化合物では、Yは、メチル、--COR5及び以下の構造:
Figure 2007512371
[式中、
m及びnは独立に0〜5の整数を示し;
R1は、水素原子、重水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、フッ素原子、トリフルオロメチル、及び直鎖でも又は分枝鎖でもよく、場合によりヒドロキシ又は保護ヒドロキシ置換基を有するC1-5-アルキルから選ばれ;
R2、R3及びR4は各々、重水素アルキル、水素原子、フッ素原子、トリフルロロメチル及び直鎖でも又は分枝鎖でもよく、場合によりヒドロキシ又は保護ヒドロキシ置換基を有するから選ばれ
R1及びR2は一緒になってオキソ基、アルキリデン基、=CR2R3、又は基--(CH2)p--(pは2〜5の整数である)を示し;
R3及びR4は一緒になってオキソ基、又は基--(CH2)q--(qは2〜5の整数である)を示す;
R5は、水素原子、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ又はC1-5-アルキルを示し;そして、
側鎖の位置20、22又は23のCH-基の任意は、窒素原子で置換されていてもよく、位置20、22又は23の基の--CH(CH3)--、--CH(R3)--又は--CH(R2)--は各々、酸素原子又はイオウ原子により置換されていてもよい。]
のラジカルからなる群より選ばれる。
本明細書で用いる用語「ヒドロキシ保護基」は、少なくとも一時的にヒドロキシ官能基を保護するために有用な任意の基を包含し、意味し、例えば、アルコキシカルボニル、アシル、アルキルシリル又はアルキルアリールシリル基(本明細書では以下、単に「シリル」基と称する)及びアルコキシアルキル基を含む。アルコキシカルボニル保護基は、アルキル-O-CO-基、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル又はアリルオキシカルボニルを含む。用語「アシル」は、その異性体の全てにおいて1〜6炭素原子のアルカノイル基、又は1〜6炭素原子のカルボキシアルカノイル基、例えばオキサリル、マロニル、スクシニル、グルタリル基、又は芳香族アシル基、例えばベンゾイル、又はハロ、ニトロもしくはアルキル置換ベンゾイル基を意味する。用語「アルキル」は本明細書では、その異性体において、1〜10炭素原子の直鎖又は分枝鎖アルキルラジカルを意味する。アルコキシアルキル保護基は、例えばメトキシメチル、エトキシメチル、メトキシエトキシメチル、又はテトラヒドロフラニル及びテトラヒドロピラニル、の基を含む。種々の具体的シリル保護基は、トリメチルシリル、トリエチルシリル、t-ブチルジメチルシリル、ジブチルメチルシリル、ジフェニルメチルシリル、フェニルジメチルシリル、ジフェニル-t-ブチルシリル及びアルキルシリルラジカルのアナローグを含む。用語「アリール」は、フェニル-又はアルキル-、ニトロ-又はハロ-置換フェニル基を意味する。
「保護ヒドロキシ」基は、ヒドロキシ官能基を一次的又は永久的に保護するために有用な任意の基、例えば上記のシリル、アルコキシアルキル、アシル又はアルコキシカルボニル基、によって誘導化又は保護されたヒドロキシ基である。用語「ヒドロキシアルキル」、「重水素アルキル」及び「フルオロアルキル」は、1以上のヒドロキシ、重水素又はフッ素原子で各々置換されたアルキルラジカルを包含する。
2-アルキリデンアナローグ由来の、Rを含む側鎖の様々な具体的実施態様は、炭素-20の活性中心がR配置であり、下記式(a)、(b)、(c)、(d)及び(e)によって表わされる構造である。例えば、25-ヒドロキシビタミン D3 (a); ビタミン D3 (b); 25-ヒドロキシビタミン D2 (c); ビタミン D2 (d); 及び25-ヒドロキシビタミン D2のC-24エピマー (e)の側鎖。式(f)〜(j)は、式(a)〜(e)の20S異性体を示す。式(a)〜(j)では、C-20のメチルを表わす波線は、炭素20がR又はS配置のいずれでもよいことを示す。
Figure 2007512371
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ビタミンDの19-ノルアナローグの1つの重要な特徴は、細胞分化に強力な効果を有することである。援用する713に記載のように、19-ノルビタミンDアナローグは、天然ビタミンD3の濃度と同等の濃度の非悪性単球へのヒト白血球細胞の分化を促進する。加えて、援用する713特許に記載の19-ノル-(20R)化合物は、1,25-(OH)2D3の活性と同等の腸移送生物活性を有する。しかし、この特定の19-ノル-(20R)化合物は、骨カルシウム移動活性をほとんど又は全く有さない。
近年、発明者らは、19-ノル-(20S)ビタミンD3アナローグを、カルシウム調節及び骨塩化に関するその効果について研究した。以前に、Kalu, D. N. Bone Miner. 15,175 (1991)は、卵巣切除ラットがヒト女性の閉経効果を模倣する好適なモデルを提供する、ことを示した。本明細書に参考文献として援用されている、Shevde他. Proc. Natl. Acad. Sci. 99, 13487 (2002)は、2-メチレン-19-ノル-(20S)-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3アナローグが、卵巣切除ラットの骨形成を誘導する点で具体的見込みを有する。骨形成の誘導は、骨粗鬆症の治療に有用である。Shevde他に記載の研究では、2-アルキリデン-19-ノル-(20S)-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3誘導体、2MDが、低い腸カルシウム移送活性及び高い骨カルシウム移動活性を有することが見出された。2MDの骨移動効果の分析は、2MDが骨再吸収及び骨形成を引き起こすことを示している。様々な具体的実施態様では、これは、骨塩密度の増加をもたらす。骨再吸収は、骨形成又は骨合成及び成長に必要な構成要素であるので、この研究は、2MDが新しい骨成長を増加し、骨形成の増加が骨再吸収に起因する骨量の減少を越える、ことを示す。この発見は、Yamamoto他, J. Biol. Chem. 278, 31756 (2003) により、確認かつ拡張された。これは、破骨細胞形成が骨芽細胞活性を増加させ、そして、2MDが骨芽細胞株での遺伝子の誘導におけるカルシトリオールよりも、少なくとも100倍以上活性であり、同時に、骨再吸収を増加するように作用するオステオプロテゲリンを抑制する、ことを示した。
発明者らは、2MDが骨形成効果を示す経路を更に探索する研究を計画した。図1及び2は、2MD、カルシトリオール及び副甲状腺ホルモン(PTH)のカルシウム調節及び骨形成効果に関する、これらの研究の実験的デザインを示す。これらの実験では、DEXA分析を、治療群の体組成の変化をモニターするために使用した。
図3は、種々の治療群のパーセント体脂肪の変化を示すヒストグラムである。他の治療群に関するシャム-ビヒクル対照群の基本パーセント体脂肪を実線で、他の治療群に関する卵巣切除(OVX)-対照群のパーセント体脂肪を破線で、他の治療群に関するOVX-2MD 10 ng/kg/日群のパーセント体脂肪を点線で示す。図3は、予想されるように、卵巣切除ラットのパーセント体脂肪の顕著な増加を確認するものである。驚くべきことに、2MDを5及び10 ng/kg/日用量で与えられた卵巣切除動物は、卵巣切除された-ビヒクル対照群よりもパーセント体脂肪がほとんど増加しなかった。加えて、0.5 ng/kg/日の低用量で2MDを投与された動物のパーセント体脂肪の増加は際立って減少する傾向にあった。更に、10 ng/kg/日で2MDを与えられた動物は、卵巣切除対照群よりもパーセント体脂肪が際立って少ないだけでなく、シャム-手術対照群よりも際立ってパーセント体脂肪が少なかった。従って、図3は、2MDが卵巣切除を受けるラットからパーセント体脂肪の増加を防ぐだけでなく、シャム-手術対照群の基本レベルに比べて、2MDを与えられたラットは実際に基本パーセント体脂肪が減少した、ことを証明する。この結果は、2MDが卵巣切除後の体脂肪の増加を減少させるだけでなく、シャム-手術対照群によって示される基本レベルから体脂肪成分を減少させる、ことを証明する。
本発明に従う様々な具体的実態様では、2-アルキリデン-19-ノル-1α,25-ヒドロキシビタミンD3アナローグは、動物のパーセント体脂肪の増加を阻害するのに特に有用である。
更に、本発明に従う様々な具体的実施態様では、2-アルキリデン-19-ノル-1α,25-ヒドロキシビタミンD3アナローグの有効量の投与は、当該化合物を投与される動物のパーセント体脂肪を減少させる傾向がある。様々な具体的実施態様では、R又はS配置の2-アルキリデン-19-ノル-1α,25-ヒドロキシビタミンD3アナローグは、パーセント体脂肪を減少させるために投与される化合物として使用される。様々な具体的実施態様では、2-メチレン-19-ノル-(20S)-1α,25-ヒドロキシビタミンD3アナローグ(2MD)は、パーセント体脂肪を減少させるために投与される化合物として使用される。更に様々な具体的実施態様では、20S及び20R配置のラセミ混合物は、パーセント体脂肪を減少させるために投与される化合物として使用される。
図4は、DEXAとして測定される個体の体部分の重量寄与のヒストグラムである。実線は,他の治療群に関する個体部分の基本レベルを示すが、破線は、他の治療群に関する卵巣切除-ビヒクル群の体部分の値を示す。図4は、全体重の脂肪、除脂肪及び骨塩成分の個体寄与を研究するために使用した場合の、DEXA分析の結果を示す。図4は、図3で示される結果を確認するものである。各体成分が独立に解析される場合に、2MDを5及び10 ng/kg/日で与えられた動物は、卵巣切除対照群よりも体脂肪が顕著に少なかった。更に、2MDを少なくとも2.5 ng/kg/日の用量で与えられた動物は、シャム-手術対照群又は卵巣切除対照群に比べて除脂肪体重及び骨塩量(BMC)が顕著に増加した。重要なことに、10 ng/kg/日 2MDを与えられる動物は、シャム-対照群又は卵巣切除対照群のいずれかよりも除脂肪体重及び骨塩重量が高いだけでなく、シャム-対照群又は卵巣切除対照群のいずれかよりも体脂肪が低く、全体重が低かった。対照群のセットでの体重の測定に関して2MDの効果を考慮する場合に、図4は、2MDが、シャム-手術対照群に比べて、卵巣切除動物に見られる体重増加を阻害するだけでなく、除脂肪体重を増加させ、かつ骨塩量を増加させる、ことを示す。
反対に、200 ng/kg日 カルシトリオールを与えられた動物は、卵巣切除対照群よりも体脂肪が少なかったが、カルシトリオール処置動物は、更に、シャム-手術対照群に比べて体脂肪が顕著に増加した。更に、カルシトリオール群は、シャム-対照群と比べると全体重が増加し、卵巣切除対照群と比べると体重が減少する傾向にある、ことが判明した。重要なことに、2MDは、カルシトリオールが50 ng/kg/日で投与された場合に、これは代謝性骨疾患の承認された治療法であるが、カルシトリオールよりも、除脂肪体重成分及び骨塩成分の増加によりプラス効果を示した。カルシトリオールのみが、200 ng/kg/日の用量で投与された場合に、除脂肪及び骨塩成分に対して同様な効果を示した。OVX-対照群に比べて体脂肪の減少が10 ng/kg/日では顕著になるように1 ng/kg/日用量で開始すると、2MDを与えられた動物が、OVX-対照群に比べて、脂肪成分が減少する傾向を示した、ことに留意されたい。更に、10 ng/kg/日 2MD処置動物は、シャム-手術対照群の基本体脂肪レベルよりも体脂肪が少なかった。理解されたいが、ヒトについて標準化した場合に、200 ng/kg/日のラット投薬量は、ヒトについて推奨される0.25〜0.50 mcqのカルシトリオール治療用に推奨される最大投薬量の2倍を越える。ヒトでは、このような投薬量は、脈管構造、腎臓及び他の軟組織の石灰化を招く重度の高カルシウム血症を起こし、致命傷となる。DEXA測定が、骨塩量の増加が軟組織石灰化から起こることを誤って指摘する、ことも理解されたい。反対に、短い側鎖を有する2-アルキリデンビタミンD化合物は、上記のように、低い腸カルシウム移送活性を有し、一般的には高カルシウム血症を引き起こさない。
図3及び4を共に考慮した場合、2MDの効果は、更に著しい。具体的には、図3は、様々な治療レジメに反応する脂肪成分が原因となる体重のパーセンテージに対する影響を証明する。10 ng/kg/日 2MDを与えられた動物に関して、これらの動物のパーセント脂肪量は、卵巣切除-対照群及びシャム-手術対照群のパーセント脂肪量よりも少ない。個体成分を分析した場合に、シャム-対照群及び10 ng/kg/日 2MD群の全体重は、ほとんど同一であった。しかし、体脂肪の減少及び2MD群の除脂肪成分の増加は、体脂肪成分のパーセント寄与を変化させるに十分であり、25 %の体脂肪量を有するシャム-手術群と、たった20 %の体脂肪量を有する10 ng/kg/日 2MDを与えられた群との顕著な差を生じる。これらの結果は、卵巣切除対照群が200 ng/kg/日のカルシトリオールの潜在的に致命的用量を与えられた場合にのみ、卵巣切除対照群に関して有意を示したというカルシトリオールの結果を考慮した時に、更により目立つものである。
本明細書に開示の研究では、2MDは体脂肪を減少させるように作用しないばかりか、動物の除脂肪体重及び骨塩量(BMC)を増加するように作用した。更に高用量では、天然ホルモン、1α,25−ジヒドロキシビタミンD3(すなわち、カルシトリオール)は、全体重を顕著に減少させるように作用しなかった。様々な具体的実施態様では、本発明に従う1α,25−ジヒドロキシビタミンD3の2-炭素原子修飾アナローグ、特に2-アルキリデン-19-ノル-(20S又はR)-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3誘導体は、体脂肪及び全体重の減少に特に活性である。
本発明に従う方法の様々な具体的実施態様は、2-アルキリデン-19-ノル-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3誘導体の有効量の投与による動物の体脂肪の減少を含む。本発明に従う方法の様々な具体的実施態様では、投与されるビタミンD3誘導体は、2-メチレン-19-ノル-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3誘導体である。本発明に従う方法の他の具体的実施態様では、投与されるビタミンD3誘導体は、20(S)もしくは20(R)配置又はそのラセミ混合物のいずれかの2-メチレン-19-ノル-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3誘導体である。
同様に、本発明に従う方法の他の具体的実施態様は、2-アルキリデン-19-ノル-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3誘導体の有効量を投与することによって、体脂肪成分が増加しがちである又は増加する危険にある動物の体脂肪の増加を阻害する、ビタミンD3誘導体の投与を含む。本発明に従う方法の他の具体的実施態様では、ビタミンD3誘導体は、2-メチレン-19-ノル-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3誘導体である。様々な具体的実施態様では、2-メチレン-19-ノル-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3誘導体は、20(S)もしくは20(R)配置又はそのラセミ混合物のいずれかである。
他の様々な具体的実施態様では、本発明に従う方法は、2-アルキリデン-19-ノル-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3誘導体の有効量を投与することによって閉経症状を緩和するビタミンD3誘導体の投与を含む。他の様々な具体的実施態様では、本発明に従う方法は、2-メチレン-19-ノル-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3誘導体の使用を含む。様々な具体的実施態様では、2-メチレン-19-ノル-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3誘導体は、20(S)もしくは20(R)配置又はそのラセミ混合物のいずれかである。
本発明に従う方法の選ばれたビタミンD化合物は、毎日投与してもよい。様々な具体的実施態様では、選択された化合物の用量範囲は、選択される具体的ビタミンD化合物の特異的活性により、0.001〜1,000 μg/日でよい。ビタミンD化合物は任意の効果的な方法で投与することができる、ことを理解されたい。
動物を治療するために、本発明に従う化合物は、無毒の溶媒の液剤として、又は好適な無害溶媒もしくは担体のエマルション、懸濁剤もしくは分散剤として、当該分野で公知の慣用的方法に従って固体担体を含む、ピル剤、錠剤もしくはカプセル剤として製剤化することができる。局所適用については、本発明に従う化合物は、局所適用に好適なクリーム剤もしくは軟膏剤又は類似のビヒクルとして有利に製剤化される。任意のこのような製剤は、他の薬学的に許容されかつ非毒性の賦形剤、例えば安定剤、抗酸化剤、結合剤、着色剤又は乳化剤もしくは風味調整剤を含んでもよい。
様々な具体的実施態様では、本明細書に記載の及び請求された方法で使用される化合物は、薬物が長期間放出されるように徐放剤として製剤化することができ、遅延放出されても又はされなくてもよい。一般的に、徐放剤形は、顆粒状生分解性(加水分解性)材料、例えば、不溶性プラスチック、親水性ポリマー、ハイドロゲルもしくは脂肪化合物、のマトリックス内に薬物を分散させることによって、又は固体の、薬物含有剤形をそのような材料でコーティングすることによって、製剤化される、ことを理解されたい。不溶性プラスチックマトリックスは、例えば塩化ポリビニル又はポリエチレンを含んでもよい。
徐放性コーティング又はマトリックスセルロースポリマーを提供するために有用な親水性ポリマーは、特に限定されないが、セルロースポリマー、有用なアクリル酸ポリマー及びコポリマー、ビニルポリマー及びコポリマー、ゼイン;及びセラック、アンモニア処理セラック、セラック-アセチルアルコール、及びセラックステアリン酸n-ブチル、例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸トリメリット酸セルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルセルロース、ヘキサヒドロフタル酸セルロース、酢酸ヘキサヒドロフタル酸セルロース、及びカルボキシメチルセルロースナトリウムを含む。アクリル酸から形成することができる有用なアクリル酸ポリマー及びコポリマーは、例えばメタクリル酸、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル等、例えばアクリル酸、メタクリル酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート及び/又はエチルメタクリレートのコポリマー、エチルアクリレート、メチルメタクリレート及び塩化トリメチルアンモニオエチルメタクリレート(登録商標 Eudragit RSとして市販)のターポリマーを含む。有用なビニルポリマー及びコポリマーは、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリ酢酸ビニルフタレート、酢酸ビニルクロトン酸コポリマー、及びエチレン-酢酸ビニルコポリマーを含む。有用なセルロースポリマーは、例えばゼイン;セラック、アンモニア処理セラック、セラック-アセチルアルコール、及びステアリン酸セラックn-ブチルを含む。徐放マトリックス材料として有用な脂肪化合物は、特に限定されないが、ワックス(例えばカルバナワックス)及びトリステアリン酸グリセリルを含む。しかし、開示のビタミンDアナローグを用いる徐放剤が、上記のものに限定されず、現在公知の又は未だ発見されていない製剤を含んでもよい、ことを理解されたい。
本発明に従う方法の様々な具体的実施態様では、ビタミンDアナローグは、注射により、又は好適な殺菌液剤の静脈注入により、又は消化管による経口用量の形態で、又は鼻腔分散剤による吸入により、又は軟膏、ローションの形態で局所的に、又は好適な経皮パッチもしくは治療インプラントで有利に投与することができる。
本発明に従う方法の様々な具体的実施態様では、ビタミンD製剤は、活性成分及び場合により他の治療成分のための薬学的に許容される担体と組み合わせて活性成分を含む。担体は、製剤の他の成分と適合するという意味で「許容され」なければならず、製剤を投与される動物に対して有害であってはならない。経口投与に適する本発明に従う方法の様々な具体的実施態様に有用なビタミンDアナローグの製剤は、別個の単位の形態、例えばカプセル剤、サシェ剤、錠剤又はトローチ剤でよい。各々は、粉剤又は顆粒剤の形態で;水性もしくは非水溶液の液剤又は懸濁剤の形態で;又は、水中油型エマルションもしくは油中水型エマルションの形態で活性成分の規定量を含む。
様々な具体的実施態様では、本発明に従う方法の様々な具体的実施態様に有用なビタミンDアナローグを治療上投与するために有用な製剤は、治療的ハイドロゲルインプラントの形態で投与することができる。このような実施態様では、本発明に従う方法の様々な具体的実施態様に有用なビタミンDアナローグは、生物適合性ハイドロゲル内に含まれてもよい。そこでは、ハイドロゲルが移植可能なカプセル剤又は人工器官の形態でよい。このようなハイドロゲル、例えば、本明細書に参考文献として援用される、米国特許第6,310,105号明細書及び同6,228,393号明細書に記載されている。
様々な具体的実施態様では、本発明に従う方法の様々な具体的実施態様に有用なビタミンDアナローグを直腸的に投与するために有用な製剤は、活性成分及び担体、例えばココアバター、生物適合性ハイドロゲルに限定されない、組み込む座薬の形態、又は浣腸剤の形態でよい。本発明に従う方法の様々な具体的実施態様に有用なビタミンDアナローグを直腸的に投与するために有用な製剤は、レシピエントの血液と好ましくは等張である、活性成分の殺菌した油性又は水性の調合物を便利に含む。本発明に従う方法の様々な具体的実施態様に有用なビタミンDアナローグを直腸的に投与するために好適に有用な製剤は、液体調合物又は半液体調合物、例えば塗布薬、ローション、塗布薬(applicants)、水中油型又は油中水型エマルション、例えばクリーム、軟膏もしくはペースト;液剤又は懸濁剤、例えば液滴;又は、スプレイを含む。
本製剤は、投薬単位形態で便利に提供することができ、医薬の分野で周知の任意の方法によって調製することができる。用語「投薬単位」とは、活性成分単独、又は活性成分と固体もしくは液状医薬希釈剤又は担体との混合物のいずれかを含む物理的及び化学的に安定な単位用量として患者に投与することができる、単一、すなわち単一用量を意味する。
本発明に従う方法の様々な具体的実施態様は、以下の例示的実施例に記載される:これらの実施例では、アラビア数字(例えば1、2、3等)によって定義される具体的生成物は、以下の説明及び直前のクレームで示されるスキームI及びスキームIIで特定される特定の構造を意味する。
基本的構造Iを有する1α-ヒドロキシ-2-メチレン-19-ノル-ビタミンD化合物の調製は、一般的方法、すなわち、二環性Windaus-Grundmann型ケトンIIとアリル型ホスフィンオキシドIIIとの縮合、によって達成される。
Figure 2007512371
構造II及びIIIにおいて、基Y1、Y2及びRは、上で定義した基を示す。様々な具体的実施態様では、Y1及びY2は、ヒドロキシ保護基である。しかし、感受性又は縮合反応を妨げるR中の任意の官能基は、当該分野で周知のように好適に保護することができる。上で示す方法は、例えばLythgoe他, J. Chem. Soc. Perkin Trans. I, 590 (1978); Lythgoe, Chem. Soc. Rev 9, 449, (1980); Toh他, J. Org. Chem. 48, 1414 (1983); Baggiolini他, J. Org. Chem. 51, 3098 (1986); Sardina他, J. Org. Chem.51, 1264 (1986); Mascarenas他, J. Org. Chem. 51, 1269 (1986)(各々は、本明細書に参考文献として全体が援用され、前に援用されている特許191及び713である。)で議論されているように、ビタミンD化合物を調製する場合に効果的に適用されてきた収束的な合成概念の適用を示す。
一般構造IIのヒドリンダノンは公知であり、公知の方法によって調製することができる。このような公知の二環性ケトンの具体的な重要な例は、上記の側鎖(a)、(b)、(c)及び(d)を有する構造である。例えば、Baggiolini他, J. Org. Chem,51, 3098 (1986)に開示の25-ヒドロキシGrundmannケトン (k)、Inhoffen他, Chem. Ber. 90, 664(1957)に開示のGrundmannケトン (l)、Baggioli他, J. Org. Chem., 51, 3098 (1986)に開示の25-ヒドロキシWindausケトン (m)、及びWindaus他, Ann., 524, 297 (1936)に開示のWindausケトン (n)。
Figure 2007512371
一般的構造IIIの必要なホスフィンオキシドを調製するために、メチルキナ酸誘導体 1から開始して、新規合成ルートが開発された。メチルキナ酸誘導体は、Perlman他, Tetrahedron Lett. 32, 7663 (1991)(本明細書に参考文献として援用され、先に援用されている特許191に記載)に記載の市販の(1R, 3R, 4S, 5R)-(-)-キナ酸から容易に得られる。出発のメチルエステル 1の所望のA-環シントンへの変換の全工程は、スキームIに概略される。従って、1の第二の4-ヒドロキシ基は、Ru04で酸化される。これは、共酸化剤としてRuCl3及びNaIO4を用いる触媒的方法である。このような強酸化剤の使用は、この非常に立体障害の高いヒドロキシルを効率的に酸化するために望ましい。あるいは、例えばピリジニウムジクロメート等のより一般的な酸化剤も使用できる。しかし、その反応は通常、完了するのに長時間かかる。合成の第二ステップは、立体障害の高い4-ケト化合物 2と、臭化メチルトリフェニルホスホニウム及びn-ブチルリチウムから調製されるイリドとのウィッティヒ反応を含む。他の塩基、t-BuOK、NaNH2、NaH、K/HMPT、NaN(TMS)2等も、反応性メチレンホスホランの生成に使用することもできる。
4-メチレン化合物 3の調製に関しては、ウィッティヒ反応のいくつか記載されている変法、例えば、Corey他, Tetrahedron Lett. 26, 555 (1985)に開示されている、2と活性化メチレントリフェニルホスホランとの反応を使用した。あるいは、未反応ケトンのメチレン化に広く用いられる他の方法は、例えば、Schosse他, Chimia 30, 197 (1976)に開示のn-ブチルリチウムによるプロトン化の際にメチルジフェニルホスフィンオキシドから得られるPO-イリドとのウィッティヒ-ホーナー反応、又はケトンと、Greenwald他, J. Org. Chem. 28, 1128 (1963)に開示のメチルスルフィン酸ナトリウム、及びGreene他, Tetrahedron Lett., 17, 3755 (1976)に開示のメチルスルフィン酸カリウムとの反応、に適用することができる。
水素化アルミニウムリチウム又は他の好適な還元剤(例えばDIBALH)によるエステル 3の還元は、ジオール 4を与えた。このジオールは、次に過ヨウ素酸ナトリウムで酸化すると、シクロヘキサノン誘導体5を与える。工程の次のステップは、ケトン 5とメチル(トリメチルシリル)アセテートとのピーターソン反応を含む。得られるアリル型エステル 6は水素化ジイソブチルアルミニウムで処理され、形成されたアリルアルコール 7は、所望のA-環状ホスフィンオキシド 8に変換された。7から8への変換は、3ステップ、すなわち、n-ブチルリチウム及び塩化p-トルエンスルホニルによるin situトシル化、ジフェニルホスフィンリチウム塩との反応及び過酸化水素による酸化を含んだ。
いくつかの2-メチレン-19-ノル-ビタミンD化合物は、A-環シントン 8及び所望の側鎖構造を有するWindaus-Grundmannケトンを用いて合成することができる。従って、例えば、8から生成したリチウムホスフィノキシカルバニオン及びn-ブチルリチウムと、Sicinski他, J. Med. Chem. 37, 3730 (1994)に開示されているように、公知の方法に従って調製された保護25-ヒドロキシGrundmannケトン 9とのウィッティヒ-ホーナー・カップリングは、所望の保護ビタミン化合物 10を与えた。これは、AG 50W-X4カチオン交換樹脂での脱保護により、(20R) 1α,25-ジヒドロキシ-2-メチレン-19-ノル-ビタミンD3 (11)を与えた。
ビタミンD側鎖の1つの興味深い修飾はC-20のエピマー化である。ホスフィンオキシド 8と保護(20S)-25-ヒドロキシ Grundmann ケトン 13 (スキームII)との結合は、19-ノル-ビタミン 14を与えた。これは、ヒドロキシ保護基の加水分解後に、(20S)-1α,25-ジヒドロキシ-2-メチレン-19-ノル-ビタミンD3(15)を与えた。
上記のように、他の19-ノル-ビタミンDアナローグは、本明細書に開示の方法によって合成することができる。例えば、2-メチレン-19-ノル-1α-ヒドロキシビタミンD3は、Grundmannケトン(I)を提供することによって得られる。
上で一般的に記載された化合物の様々な具体的実施態様及び本発明に従う方法は、以下の「実施例」を参考にしてより容易に理解されよう。これらは、例示に過ぎず、本発明を任意の態様に限定するものではない。
化学
記載の溶媒中でHitachi Model 60-100 UV-分光計で、紫外線(UV)吸収スペクトルを記録した。重クロロホルム中でBruker AM-500 FT分光計により500 MHzで、1H核磁気共鳴(NMR)スペクトルを、記録した。化学シフト(δ)は、内部Me4Si (δ 0.00)からのダウンフィールドを記録した。Kratos MS-55データシステムに装備したKratos DS-50 TC器で70 eVで、質量スペクトルを記録した。直接挿入プローブによって、120〜250℃に維持したイオン源に試料を導入した。Model 6000A溶媒送達システム、Model 6 UK Universalインジェクタ、Model 486整調吸収検出器及び示差R 401屈折計を備えたWaters Associates液体クロマトグラフィーで、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を実行した。結晶性化合物の微量分析は、理論値の0.4 %以内であった。THFは、アルゴン雰囲気下でベンゾフェノンケチルナトリウムから使用前に蒸留したばかりであった。
実施例 1: 1α,25-ジヒドロキシ-2-メチレン-19-ノル-ビタミンD3の製造
スキームIにまず言及すると、出発のキナ酸メチル誘導体 1を、Perlman他, Tetrahedron Lett. 32, 7663 (1991)及び前に援用した191特許に記載されているように、市販の(-)-キナ酸から得た。
1: mp. 82〜82.5℃ (ヘキサン), 1H NMR (CDCl3) δ 0.098, 0.110, 0.142及び0.159(各3H, s, 4xSiCH3), 0.896及び0.911 (9H及び9H, 各s, 2xSi-t-Bu), 1.820 (1H, dd, J=13.1, 10.3 Hz), 2.02 (1H, ddd, J=14.3, 4.3, 2.4 Hz), 2.09(1H, dd, J=14.3, 2.8 Hz), 2.19(1H, ddd, J=13.1, 4.4, 2.4 Hz), 2.31 (1H, d, J=2.8 Hz, OH), 3.42 (1H, m; D20の後 dd, J=8.6, 2.6 Hz), 3.77 (3H, s), 4.12 (1H, m), 4.37 (1H, m), 4.53 (1H, br s, OH)。
(a) キナ酸メチル誘導体 1の4-ヒドロキシ基の酸化による、(3R,5R)-3,5-ビス[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-1-ヒドロキシ-4-オキソシクロへキサンカルボン酸メチルエステル (2)
塩化ルテニウム(III)水和物(434 mg, 2.1 mmol)及び過ヨウ素酸ナトリウム(10.8 g,50. 6 mmol)を含む水(42 ml)の攪拌混合物に、キナ酸メチル 1 (6.09 g, 14 mmol)のCCl4/CH3CN (1:1.64 ml)溶液を加えた。8時間激しく攪拌を続けた。2-プロパノールを数滴添加した後、混合物を水に注ぎ、クロロホルムで抽出した。有機抽出物を併せ、水で洗浄し、乾燥 (MgS04)し、濃縮して濃油状残渣(約5 g)を得た。これをフラッシュクロマトグラフィーで精製した。ヘキサン/酢酸エチル(8:2)で溶出すると、油状の4-ケトン2 (3.4 g, 56%)を得た:
1H NMR (CDC13) δ 0.054, 0.091, 0.127及び0.132 (各 3H, 各s, 4xSiCH3), 0.908及び0.913 (9H及び9H, 各s, 2xSi-t-Bu), 2.22 (1H, dd, J=13.2, 11.7 Hz), 2.28 (1H, 〜dt, J=14 9, 3.6 Hz), 2.37 (1H, dd, J=14.9, 3.2 Hz), 2. 55 (1H, ddd, J=13.2, 6.4, 3.4 Hz), 3.79 (3H, s), 4.41 (1H, t, J〜3.5 Hz), 4.64 (1H, s, OH), 5.04 (1H, dd, J=11.7, 6.4 Hz) ; MS m/z (相対強度)M+なし,375 (M+-t-Bu, 32), 357 (M+-t-Bu-H2O, 47), 243 (31), 225 (57), 73 (100)。
(b) 4-ケトン 2のウィッティヒ反応による、(3R,5R)-3,5-ビス[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-1-ヒドロキシ-4-メチレンシクロヘキサンカルボン酸メチルエステル (3)
臭化メチルトリフェニルホスホニウム(2.813 g, 7.88 mmol)の無水THF(32 ml)に、0℃で、n-BuLi (2.5Mへキサン溶液, 6.0 ml, 15 mmol)をアルゴン雰囲気下で攪拌しながら加えた。次いで、MePh3 P+Br- (2.813 g, 7.88 mmol)部分を加え、溶液を0℃で10分間、室温で40分間攪拌した。橙-赤混合物を再度、0℃に冷却し、4-ケトン 2 (1.558 g, 3.6 mmol)の無水THF(16+2 ml)溶液を、20分間で反応フラスコに吸い上げた。反応混合物を0℃で1時間攪拌し、室温で3時間攪拌した。次いで、混合物を注意深く、1 % HC1を含む飽和食塩水に注ぎ、酢酸エチル及びベンゼンで抽出した。併せた有機抽出物を希NaHC03及び飽和食塩水で洗浄し、乾燥 (MgSO4)し、濃縮して、橙油状残渣(約 2.6 g)を得た。これをフラッシュクロマトグラフィーで精製した。ヘキサン/酢酸エチル(9:1)で溶出すると、4-メチレン化合物 3 (368 mg, 24 %)を無色のオイルとして得た:
1H NMR (CDC13) δ 0.078, 0.083, 0.092及び0.115 (各3H, 各s, 4xSiCH3), 0.889及び0.920 (9H及び9H, 各s, 2xSi-t-Bu), 1.811 (1H, dd, J=12.6, 11.2 Hz), 2.10 (2H,m), 2.31 (1H, dd, J=12.6, 5.1 Hz), 3.76 (3H, s), 4.69 (1H, t, J=3.1 Hz), 4.78 (1H, m), 4.96 (2H, m; D20後 1H, br s), 5.17 (1H, t, J=1.9 Hz); MS m/z (相対強度) M+なし, 373 (M+-t-Bu, 57), 355 (M+-t-Bu-H20, 13), 341 (19), 313 (25), 241 (33), 223 (37), 209 (56), 73 (100)。
(c) 4-メチレン化合物 3のエステル基の還元による、[(3R,5R)-3,5-ビス[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-1-ヒドロキシ-4-メチレンシクロヘキシル]メタノール (4)
(i) エステル 3 (90 mg, 0.21 mmol)の無水THF(8 ml)の攪拌溶液に、水素化リチウムアルミニウム(60 mg, 1.6 mmol)をアルゴン雰囲気下で0℃で加えた。冷浴を1時間後に除き、攪拌を6℃で12時間、室温で6時間続けた。過剰の試薬を飽和Na2S04溶液で分解し、混合物を酢酸エチル及びエーテルで抽出し、乾燥(MgS04)し、濃縮した。ヘキサン/酢酸エチル(9:1)での残渣のフラッシュクロマトグラフィーは、未反応の基質(12 mg)及び純粋な結晶性ジオール 4(35 mg, 48 %)を回収エステル 3に基づいて与えた:
1H NMR(CDC13+D20) δ 0.079, 0.091, 0.100及び0.121 (各3H, 各s, 4xSiCH3), 0.895及び0.927 (9H及び9H, 各s, 2xSi-t-Bu), 1.339 (1H, t, J〜12 Hz), 1.510 (1H, dd, J=14.3, 2.7 Hz), 2.10 (2H, m), 3.29及び3.40 (1H及び1H, 各d, J=11.0 Hz), 4.66 (1H, t, J〜2.8 Hz), 4 78 (1H, m), 4.92 (1H, t, J=1.7 Hz), 5.13 (1H, t, J=2.0 Hz); MS m/z (相対強度) M+なし, 345 (M+-t-Bu, 8), 327 (M+-t-Bu-H2O, 22), 213 (28), 195 (11), 73 (100)。
(ii) エステル 3(215 mg,0.5 mmol)の無水エーテル(3 ml)に溶液に、水素化ジイソブチルアルミニウム(1.5 Mトルエン溶液、2.0 ml, 3 mmol)をアルゴン雰囲気下で-78℃で加えた。混合物を-78℃で3時間、-24℃で1.5時間攪拌し、エーテル(10 ml)で希釈し、2 N酒石酸ナトリウムカリウムのゆっくりした添加によりクエンチした。溶液を室温にまで温め、1.5時間攪拌し、次いで飽和食塩水に注ぎ、酢酸エチル及びエーテルで抽出した。有機抽出物を併せ、希(約1 %)HCl及び飽和食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濃縮した。結晶性残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製した。ヘキサン/酢酸エチル(9:1)で溶出し、結晶性ジオール 4(43 mg, 24 %)を得た。
(d) ビシナルジオール 4の、[(3R,5R)-3,5-ビス[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-4-メチレンシクロヘキサン (5)への開裂
ジオール 4(146 mg, 0.36 mmol)のメタノール(9 ml)の溶液に、飽和過ヨウ素酸ナトリウム水(2.2 ml)を加えた。この溶液を0℃で1時間攪拌し、飽和食塩水に注ぎ、エーテル及びベンゼンで抽出した。有機抽出物を併せ、飽和食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濃縮した。油状残渣をヘキサン(1 ml)に溶解し、シリカSep-Pakカートリッジに適用した。純粋な4-メチレンシクロヘキサノン誘導体 5(110 mg, 85 %)をヘキサン/酢酸エチル(95:5)で無色油として溶出した:
1H NMR(CDC13+D20) δ 0.050及び0.069 (6H及び6H, 各s, 4xSiCH3), 0.881 (18H, s, 2xSi-t-Bu), 2.45 (2H, ddd, J=14.2, 6.9, 1.4 Hz), 2.64 (2H, ddd, J=14.2, 4.6, 1.4 Hz), 4.69 (2H1, dd, J=6.9, 4.6 Hz), 5.16 (2H, s); MS m/z (相対強度) M+なし, 355 (M+-Me, 3), 313 (M+-t-Bu, 100), 73 (76)。
(e) ケトン 5からの、アリルエステル6、[(3'R,5'R)-3',5'-ビス[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-4'-メチレンシクロヘキシリジン]酢酸メチルエステルの製造
ジイソプロピルアミン(37 μl, 0.28mmol)の無水THF(200 μl)に、n-BuLi(2.5 Mへキサン溶液, 113 μl, 0.28 mmol)を-78℃でアルゴン雰囲気下で攪拌しながら加え、次いで、メチル(トリメチルシリル)アセテート(46 μl, 0.28 mmol)を加えた。15分後、ケト化合物 5 (49 mg, 0.132 mmol)の無水THF(200+80 μl)を滴下した。溶液を-78℃で2時間攪拌し、反応混合物を飽和NH4Clでクエンチし、飽和食塩水に注ぎ、エーテル及びベンゼンで抽出した。併せた有機抽出物を飽和食塩水で洗浄し、乾燥(MgS04)し、濃縮した。残渣をヘキサン(1 ml)に溶解し、シリカSep-Pakカートリッジに適用した。ヘキサン/酢酸エチル(98:2)で溶出すると、純粋なアリルエステル 6 (50 mg, 89 %)を無色の油とした与えた:
1H NMR (CDC13) δ 0.039, 0.064及び0.076 (6H, 3H 及び3H, 各s, 4xSiCH3), 0.864及び0.884 (9H及び9H, 各s, 2xSi-t-Bu), 2.26 (1H, dd, J=12. 8, 7.4 Hz), 2.47 (1H, dd, J=12.8, 4.2 Hz), 2.98 (1H, dd, J=13.3, 4.0 Hz), 3.06 (1H, dd, J=13.3, 6.6 Hz), 3.69 (3H, s), 4.48 (2H, m), 4.99 (2H, s), 5.74 (1H, s); MS m/z (相対強度) 426 (M+, 2), 411 (M+-Me, 4), 369 (M+-t-Bu, 100), 263 (69)。
(f) アリルエステル 6のアリルエステル6、[(3'R,5'R)-3',5'-ビス[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-4'-メチレンシクロヘキシリジン]エタノール(7)への還元
アリルエステル 6 (143 mg, 0.33 mmol)のトルエン/塩化メチレン(2:1, 5.7 ml)の攪拌溶液に、水素化ジイソプロピルアルミニウム(1.5Mトルエン溶液, 1.6 ml, 2.4 mmol)を、アルゴン雰囲気下で-78℃でゆっくりと加えた。-78℃で1時間、-46℃(シクロヘキサノン/ドライアイス浴)で25分、攪拌を続けた。混合物を酒石酸ナトリウムカリウム(2N, 3 ml)、HCl水溶液 (2N, 3 ml)及びH20 (12 ml)のゆっくりした添加によりクエンチし、次いで、塩化メチレン(12 ml)で希釈し、エーテル及びベンゼンで抽出した。有機抽出物を併せ、希(約 1%)HCl)及び飽和食塩水で洗浄し、乾燥(MgS04)し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製し、ヘキサン/酢酸エチル(9:1)で溶出し、結晶性アリルアルコール 7 (130 mg, 97 %)を得た:
1H NMR (CDCl3) δ 0.038, 0.050及び0.075 (3H, 3H及び6H, 各s, 4xSiCH3), 0.876及び0.904 (9H及び9H, 各s, 2xSi-t-Bu), 2.12 (1H, dd, J=12.3, 8.8Hz), 2.23 (1H, dd, J=13. 3, 2.7 Hz), 2.45 (1H, dd, J=12.3, 4.8 Hz), 2.51 (1H, dd, J=13.3, 5.4 Hz), 4.04 (1H, m; D20後 dd, J=12.0, 7.0 Hz), 4.17 (1H, m; D20後 dd, J=12.0, 7.4 Hz), 4.38 (1H, m), 4.49 (1H, m), 4.95 (1H, br s), 5.05 (1H, t, J=1.7 Hz), 5.69 (1H, 〜t, J=7.2 Hz); MS m/z (相対強度) 398 (M+, 2), 383 (M+-Me, 2), 365 (M+-Me-H2O, 4), 341 (M+-t-Bu, 78), 323 (M+-t-Bu-H20, 10), 73 (100)。
(g)アリルアルコール 7の、ホスフィンオキシド 8 [2-[(3'R,5'R)-3',5'-ビス[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]-4'-メチレンシクロヘキシリジン]エチル]ジフェニルホスフィンオキシド(8)への変換
アリルアルコール(7) (105 mg, 0.263 mmol)の無水THF (2.4 ml)に、n-BuLi (2.5Mへキサン溶液, 105 μl, 0.263 mmol)をアルゴン雰囲気下、0℃で加えた。再結晶したばかりのトシルクロリド (50.4 mg, 0.264 mmol)を無水THF (480 μl)に溶解し、アリルアルコール-BuLi溶液に加えた。混合物を0℃で5分間攪拌し、0℃で静置した。アルゴンで置換した別の乾燥フラスコ中のPh2PH (93 μl, 0.534 mmol)の無水THF (750 μl)に、0℃で攪拌しながら、n-BuLi (2.5 Mへキサン溶液, 210 μl, 0.525 mmol)を加えた。橙色が維持されるまで(溶液の約1/2を加えた)、赤色溶液をアルゴン圧でトシル溶液に吸い上げた。得られた混合物を0℃で更に30分間攪拌し、H20 (30 μl)の添加によりクエンチした。溶媒を減圧下で濃縮し、残渣を塩化メチレン(2.4 ml)に溶解し、0℃で1時間10 % H202で攪拌した。有機層を分離し、冷亜硫酸ナトリウム水溶液及びH20で洗浄し、乾燥(MgS04)し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーに供した。ベンゼン/酢酸エチル(6:4)で溶出し、半結晶性ホスフィンオキシド(8) (134 mg, 87 %)を得た:
1H NMR (CDC13) δ 0.002, 0.011及び0.019 (3H, 3H及び6H, 各s, 4xSiCH3), 0.855及び0.860 (9H及び9H, 各s, 2xSi-t-Bu), 2.0-2.1 (3H, br m), 2.34 (1H, m), 3.08 (1H, m), 3.19 (1H, m), 4.34 (2H, m), 4.90及び4.94 (1H及び1H, 各s), 5.35 (1H, 〜q, J=7.4 Hz), 7.46 (4H, m), 7.52 (2H, m), 7.72 (4H, m); MS m/z (相対強度) M+なし, 581 (M+-1, 1), 567 (M+-Me, 3), 525 (M+-t-Bu, 100), 450 (10), 393 (48)。
(h) ビタミンD3誘導体 10を製造するための、保護 25-ヒドロキシGrundmannケトン (9)と、ホスフィンオキシド(8)とのウィッティヒ-ホーナーカップリング
ホスフィンオキシド 8 (33.1 mg, 56.8 μmol)の無水THF(450 μl)溶液に、アルゴン雰囲気下、0℃で攪拌しながら、n-BuLi (2.5 Mへキサン溶液, 23 μl, 57.5 μmol)を加えた。溶液は濃橙色に変化した。混合物を-78℃に冷却し、Sicinski他, J. Med. Chem. 37, 3730 (1994)で開示される公知の方法に従って調製した、保護ヒドロキシケトン 9 (9.0 mg, 22.8 Rmol)の無水THF (200+100 μl)の予め冷却した(-78℃)溶液をゆっくりと加えた。混合物をアルゴン下で-78℃で1時間、0℃で18時間攪拌した。酢酸エチルを加え、有機相を飽和食塩水で洗浄し、乾燥(MgS04)し、濃縮した。残渣をヘキサンに溶解し、シリカSep-Pakカートリッジに適用し、ヘキサン/酢酸エチル(99:1, 20 ml)で洗浄し、19-ノル-ビタミン誘導体 10 (13.5 mg, 78 %)を得た。次いで、Sep-Pakをヘキサン/酢酸エチル(96:4, 10 ml)で洗浄し、未反応のC,D-環ケトン 9 (2 mg)を回収し、酢酸エチル(10 ml)でジフェニル干ホスフィンオキシド(20 mg)を回収した。分析目的で、ヘキサン/酢酸エチル(99.9:0.1)溶媒系を用いるHPLC(6.2 mm x 25 cm Zorbax-Silカラム, 4 mL/分)によって、保護ビタミン 10試料を更に精製した。純粋な化合物 10を無色油としてRv 26 mlで溶出した:
UV (ヘキサン)λmax 244, 253, 263 nm;
1H NMR (CDC13) δ 0.025, 0.049, 0.066及び0.080 (各3H,各s,4xSiCH3),0.546 (3H, s, 18-H3), 0.565 (6H, q, J=7.9 Hz, 3xSiCH2), 0.864及び0.896 (9H及び9H, 各s,2xSi-t-Bu), 0.931 (3H, d, J=6.0 Hz, 21-H3), 0.947 (9H, t, J=7.9 Hz, 3xSiCH2CH3), 1.188 (6H, s, 26-及び27-H3), 2.00 (2H, m), 2.18 (1H, dd, J=12.5, 8.5 Hz, 4-H), 2.33 (1H, dd, J=13.1, 2.9 Hz, 10-H), 2.46 (1H, dd, J=12.5, 4.5 Hz, 4α-H), 2.52 (1H, dd, J=13.1, 5.8 Hz, 10α-H), 2.82 (1H, br d, J=12 Hz, 9β-H), 4.43 (2H, m, 1β-及び3α-H), 4.92及び4.97 (1H及び1H, 各s, =CH2), 5.84及び6.22 (1H及び1H, 各d,J=11.0 Hz, 7-及び6-H); MS m/z (相対強度) 758 (M+, 17), 729 (M+-Et, 6), 701 (M+-t-Bu, 4), 626 (100), 494 (23), 366 (50), 73(92)。
(i) 1α,25-ジヒドロキシ-2-メチレン-19-ノル-ビタミンD3(11)を得るためのビタミン誘導体 10の脱保護
保護ビタミン 10(4.3 mg)をベンゼン(150 μl)に溶解し、樹脂(AG 50W-X4, 60 mg; メタノールで予備洗浄済)のメタノール(800 μl)を加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、室温で17時間、攪拌し、酢酸エチル/エーテル(1:1, 4 ml)で希釈し、デカントした。樹脂をエーテル(8 ml)で洗浄し、併せた有機相を飽和食塩水及び飽和NaHC03で洗浄し、乾燥(MgS04)し、濃縮した。残渣をヘキサン/2-プロパノール(9:1)溶媒系を用いるHPLC (6.2 mm x 25 cm Zorbax-Sil カラム, 4 mL/分)により精製した。分析的に純粋な2-メチレン-19-ノル-ビタミンD3 (11) (2.3 mg, 97 %)を、Rv 29 mlで白色固体として集めた[同一の溶媒系で、1α,25-ジヒドロキシビタミンD3はRv 52 mlで溶出した]:
UV (EtOH)λmax 243.5, 252, 262.5 nm; 1H NMR (CDC13) δ 0.552 (3H, s, 18-H3), 0.941 (3H, d, J=6.4 Hz, 21-H3), 1.222 (6H, s, 26-及び27-H3), 2.01 (2H, m), 2.27-2.36 (2H, m), 2.58 (1H, m), 2.80-2.88 (2H, m), 4.49 (2H, m, 1β-及び3α-H), 5.10及び5.11 (1H及び1H, 各s, =CH2), 5.89及び6.37 (1H及び1H, 各d, J=11.3 Hz, 7-及び6-H); MS m/z (相対強度) 416 (M+, 83), 398 (25), 384(31), 380 (14), 351 (20), 313 (100)。
実施例 2: (20S)-1α,25-ジヒドロキシ-2-メチレン-19-ノル-ビタミンD3の製造
スキームIIは、(20S)-25-ヒドロキシGrundmannケトン 13の製造、及び(実施例1に記載のようにして得た)ホスフィンオキシド 8とのカップリングを示す。
(a) ヒドロキシケトン 12の(20S)-25-[(トリエチルシリル)オキシ]-デス-A,B-コレスタン-8-オン(13)のシリル化
ケトン 12 (Tetrionics, Inc., Madison, WI); (56 mg, 0.2 mmol)及びイミダゾール(65 mg, 0.95 mmol)の無水DMF(1.2 ml)の溶液を塩化トリエチルシリル(95 μl, 0.56 mmol)で処理し、混合物を室温でアルゴン雰囲気下で4時間攪拌した。酢酸エチルを加え、水及び有機層を分離した。酢酸エチル層を水及び飽和食塩水で洗浄し、乾燥(MgS04)し、濃縮した。残渣をシリカSep-Pakカートリッジにヘキサン/酢酸エチル(9:1)で通過させ、濃縮後、ヘキサン/酢酸エチル(9:1)溶媒系を用いて、HPLC (9.4 mm x 25 cm Zorbax-Sil column, 4 mL/分)で精製した。精製保護ヒドロキシケトン(55 mg, 70 %)を無色油としてRv 35 mlで溶出した:
1H NMR (CDCl3) δ 0.566 (6H, q, J=7.9 Hz, 3xSiCH2), 0.638 (3H, s, 18-H3), 0.859 (3H, d, J=6.0 Hz, 21-H3), 0.947 (9H, t, J=7.9 Hz, 3xSiCH2CH3), 1.196 (6H, s, 26-及び27-H3), 2.45 (1H, dd, J=11.4, 7.5 Hz, 14.α-H)。
(b)保護ビタミンD3誘導体 14を得るための、保護(20S)-25-ヒドロキシGrundmannケトン 13とホスフィンオキシド 8とのウィッティヒ-ホーナーカップリング
ホスフィンオキシド 8 (15.8 mg, 27.1 μmol)の無水THF(200 μl)溶液に、0℃でアルゴン雰囲気下、攪拌しながら、n-BuLi (2.5Mへキサン溶液, 11 μl, 27.5 μmol)をゆっくり加えた。溶液は濃橙色に変化した。混合物を-78℃に冷却し、保護ヒドロキシケトン 13 (8.0 mg, 20.3 μmol)の無水THF(100 μl)の予め冷却した(-78℃)溶液をゆっくり加えた。混合物をアルゴン下で-78℃で1時間、次いで0℃で18時間攪拌した。酢酸エチルを加え、有機相を飽和食塩水で洗浄し、乾燥(MgS04)し、濃縮した。残渣をヘキサンに溶解し、シリカSep-Pakカートリッジに適用し、ヘキサン/酢酸エチル(99.5:0.5, 20 ml)で洗浄し、19-ノル-ビタミン誘導体 14 (7 mg, 45 %)を無色油として得た。次いで、Sep-Pakをヘキサン/酢酸エチル (96:4, 10 ml)で洗浄し、未反応のC,D-環ケトン 13 (4 mg)を回収し、酢酸エチル(10 ml)で洗浄し、ジフェニルホスフィンオキシド(9 mg)を回収した。分析目的で、ヘキサン/酢酸エチル (99.9:0.1)溶媒系を使用するHPLC (6.2 mm x 25 cm Zorbax-Silカラム, 4 mL/分)によって、保護ビタミン 14試料を更に精製した。
14: UV (ヘキサン) λmax 244, 253.5, 263 nm; 1H NMR (CDCl3) δ 0.026, 0.049, 0.066及び0.080 (各3H, 各s, 4xSiCH3), 0.541 (3H, s, 18-H3), 0.564 (6H, q, J=7.9 Hz, 3xSiCH2), 0.848 (3H, d, J=6.5 Hz, 21-H3), 0.864及び0.896 (9H及び9H, 各s, 2xSi-t-Bu), 0.945 (9H, t, J=7.9 Hz, 3xSiCH2CH3), 1.188 (6H, s, 26-及び27-H3), 2.15-2.35 (4H, br m), 2.43-2.53 (3H, br m), 2.82 (1H, br d, J=12.9 Hz, 9β-H), 4.42 (2H, m, 1β-及び3α-H), 4.92及び4.97 (1H及び1H, 各s, =CH2), 5.84及び6.22 (1H及び1H, 各d, J= 11.1 Hz, 7-及び6-H); MS m/z (相対強度) 758 (M+, 33), 729 (M+-Et, 7), 701 (M+-t-Bu, 5), 626 (100), 494 (25), 366 (52), 75 (82), 73 (69)。
ビタミンD3誘導体14の脱保護による、(20S)-1α,25-ジヒドロキシ-2-メチレン-19-ノル-ビタミンD3 (15)
保護ビタミン 14 (5.0 mg)をベンゼン(160 μl)に溶解し、樹脂(AG 50W-X4, 70 mg; メタノールで予備洗浄済)のメタノール(900 μl)を加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、室温で19時間、攪拌し、酢酸エチル/エーテル(1:1, 4 ml)で希釈し、デカントした。樹脂をエーテル(8 ml)で洗浄し、併せた有機相を飽和食塩水及び飽和NaHC03で洗浄し、乾燥(MgS04)し、濃縮した。残渣をヘキサン/2-プロパノール(9:1)溶媒系を用いるHPLC (6.2 mm x 25 cm Zorbax-Sil カラム, 4 mL/分)により精製した。分析的に純粋な(20S)-1α,25-ジヒドロキシ-2-メチレン-19-ノル-ビタミンD3 (15) (2.6 mg, 95 %)を、Rv 28 mlで白色固体として集めた[同一の溶媒系で、(20R)-アナローグはRv 29 mlで溶出し、1α,25-ジヒドロキシビタミンD3はRv 52 mlで溶出した]:
UV (EtOH) λmax 243.5, 252.5, 262.5 nm;
1H NMR (CDCl3) δ 0.551 (3H, s, 18-H3), 0.858 (3H, d, J=6.6 Hz,21-H3), 1.215 (6H, s, 26-及び27-H3), 1.95-2.04 (2H, m), 2.27-2.35 (2H, m), 2.58 (1H, dd, J=13.3, 3.7 Hz), 2.80-2.87 (2H, m), 4.49 (2H, m, 1β-及び3α-H), 5.09及び5.11 (1H及び1H, 各s, =CH2), 5.89及び6.36 (1H及び1H, 各d, J=11. 3 Hz, 7-及び6-H); MS m/z (相対強度) 416 (M+, 100), 398 (26), 380 (13), 366 (21), 313(31)。
実施例 3: 2-メチレン-19-ノル-(20S)-1α,25-ジヒドロキシ-ビタミンD3の卵巣切除ラットに対する効果
図1は、本明細書に記載の試験の実験的デザインを示すフローチャートである。0.5 %カルシウム及び0.4 %リン酸塩(Research Diet, Inc., New Brunswick, NJ製AIN-76A ローデントダイエット)の精製ダイエットに、雌性Sprague Dawleyラット(Taconic, German Town, New York)をセットした。4月齢で、動物の第一群(20)はシャム手術群であり、第二群(90)は卵巣切除群であった。卵巣切除の時間は、0週でデザインした。この外科手術後の8週間後に、卵巣切除動物を以下の投薬レジメを受ける実験群に分けた:0.5、1.0、2.5、5.0及び10 ng/kg/日の用量の2MD; 50 ng/kg/日及び200 ng/kg/日の用量のカルシトリオール(ビタミンDの活性型; 及び20 ng/kg/日の用量のヒト副甲状腺ホルモンhPTH。2MD及びカルシトリールを100μlは、食道チューブにより舌の裏側に送達する植物油で経口的に投与し、hPTHは皮下投与した。
14週(外科手術後6週)、21及び24週で尾部出血により血清カルシウムを測定した。24週で、動物を殺し、以下の終点測定を行った:体全体のDEXA;骨マーカー;オステオカルシン及びデオキシピリジノリン (DPD);末梢大腿骨幹端 (DFM)及び大腿骨幹 (FS)の末梢骨定量的CT (pQCT); DFMのマイクロCT (マイクロ-CT);血清副甲状腺ホルモン (PTH); 隣接脛骨幹端 (PTM)、腰椎3 (LV3)及び骨梁間隔 (TS)の組織形態計測; 及び、DFM、FS及び腰椎5(LV5)の骨長。
図2は、図1で示す実験的デザインの更なる詳細を示す。0週で、動物は上記の外科手術を受けた。動物は、投薬レジメが開始される前の8週間、健康を取り戻した(0週)。外科手術後の24週で、動物を殺し、終点測定を上記のように行った。
図3は、投薬レジメの機能としてパーセント体脂肪の変化を示す。卵巣切除対照群は、シャム-手術対照群と比べて、パーセント体脂肪の顕著な増加を示した。2MDの投与は、卵巣切除/ビヒクル対照動物に比べて、0.5及び1 ng/kg/日レベルの卵巣切除動物のパーセント体脂肪にほとんど又は全く影響を及ぼさなかった。しかし、5及び10 ng/kg/日の2MDを与えた実験群のパーセント体脂肪は、卵巣切除対照群に比べて顕著に減少した。反対に、50 ng/kg/日のカルシトリオール又は20 hPTH μg/kg/日を与えた動物と、対照群の動物ではわずかな差しかなかった。200 ng/kg/日のカルシトリオールを与えた動物は、5 ng/kg/日 2MDを投与した動物のパーセント体脂肪と同様に、パーセント体脂肪の顕著な減少を示さなかった。
図3で説明したこの結果は、5 ng/kg/日 2MDが、200 ng/kg/日のカルシトリールと同様に体脂肪の減少に大きな効果を有する、ことを示した。10 ng/kg/日の2MDを与えた動物は、200 ng/kg/日 カルシトリールを与えた群よりも脂肪成分のより大きな減少を示した。更に、10 ng/kg/日レベルの2MDを与えた動物も、シャム-手術対照群に比べて体脂肪の減少を示した。
図4は、図1〜3に記載の実験群の個体の組織成分に関する投薬プロトコールの結果を示すヒストグラムである。図4は、DEXA法によって測定される、脂肪成分、除脂肪組織成分、及び除脂肪組織に加えて骨塩量成分からの全体重に対する寄与を示す。これらの結果は、卵巣切除が、シャム/ビヒクル対照群の動物に比べて、実験動物の全体重の増加を招き、これは、その増加のほとんどは動物の脂肪成分の増加から起こる、ことを示す。
5 ng/kg/日の2MDを与えた実験群は、卵巣切除-ビヒクル対照群よりも顕著に体脂肪が少なかったが、その全体重は、シャム/ビヒクル対照群を越えて顕著に増加した。更に、当該群は、シャム-手術対照群と比べた場合に、除脂肪成分及び骨塩量(BMC)の増加を示した。この結果は、シャム-対照動物に比べた体重の増加が、除脂肪体重成分及び動物のBMC成分を増加させる、ことを示す。10 ng/kg/日の2MDを投与した実験動物は、シャム手術動物と同様の体脂肪成分を有し、その数値は、卵巣切除対照動物よりも顕著に少なかった。更に、10 ng/kg/日の2MDを与えた動物は、シャム手術動物に比べて、除脂肪体重、及び除脂肪体重に加えて骨塩量が増加した。これらの結果は、10 ng/kg/日の2MDが、卵巣切除対照動物について予想された脂肪の増加を阻害し、またシャム-手術対照動物に比べて基本的脂肪成分を減少させた、ことを示す。更に、10 ng/kg/日の2MDを与えた動物は、卵巣切除対照動物に比べて、体重が顕著に減少した。外科手術前の体重の維持が減少した脂肪から起こり、除脂肪及び除脂肪BMC重量が増加した、ことから判るように、この減少した体重は体脂肪の減少から起こり、動物のタンパク質(除脂肪体)及び骨塩成分に痩身又は再吸収効果を与えた。
本明細書に記載の結果は、体脂肪組成の減少における2MDの効果を説明するものである。任意の特定の理論に拘束されるものではないが、脂肪量に対する2MDの効果は、含脂肪細胞の成熟、分化及び増殖に対する2MDの効果の結果であると考えられる。例えば、2004年11月24日にClagett-Dame他により出願され、本明細書に参考文献として全体が援用されている、「肥満の予防及び治療のためのビタミンDアナローグ」という名称の米国特許出願第10/997,698号明細書を参照されたい。本明細書に記載の、本発明に従い方法の様々な具体的実施態様は、体重超過の危険にある又は既に体重超過である動物に使用することができる。同様に、本発明に従い方法の様々な具体的実施態様は、肥満である又は肥満になる危険がある動物のパーセント体脂肪を減少させるために使用することができる。
加えて、体脂肪を減少させ、及び骨再吸収及び/又は再形成を促進する能力によって、本明細書に記載する、本発明の方法に従う様々な具体的実施態様が、現在、体重超過の増加又は肥満、及び変性骨疾患、例えば骨粗鬆症の危険にある動物を治療するために使用することができる。本明細書に記載の、本発明の方法に従う様々な具体的実施態様は、有効用量で化合物を投与し、閉経の影響を緩和することを含む。
本明細書で記載する、本発明に従う方法の様々な具体的実施態様は、肥満になる危険性を有する体重超過の動物又は体重超過になる危険性のある動物を治療するために予防的に使用することができる。加えて、本発明に従う方法の様々な具体的実施態様は、健康な体組成を促進し、体重超過及び/又は肥満に関連する危険性、例えば心疾患、癌、尿失禁、糖尿病等を避けるために予防的に使用することができる。
上で概略した様々な具体的実施態様と関連させて本発明を記載してきたが、公知であるか又は現在予測できない、様々な代替、修正、変更、改良及び/又は実質的な均等物は、少なくとも当業者には明らかであろう。従って、上に記載されるように本発明に従う具体的実施態様は、例示に過ぎず、限定するものではない。様々な変更が本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく、様々な変更がなされる。そのため、本発明は、全て公知の、又は後で開発された、これらの具体的実施態様の代替、修正、変更、改良及び/又は実質的な均等物を包含する意図である。
Figure 2007512371
Figure 2007512371
図1は、1つの具体的試験プロトコールを例証し、実験群、その外科治療及び試験中に行った実験の投薬レジメ実験群を示すフローチャートである。 図2は、図1に示した治療群を更に線引きした表である。 図3は、DEXAによって測定したシャムビヒクル及び卵巣切除ビヒクル対照群と比べた、試験動物に対する特定の2-アルキリデン-19-ノル-ビタミンD3誘導体、2MDの供給のパーセント体脂肪に対する効果を示すヒストグラムである。 図4は、DEXAにより測定した卵巣切除ラットにおける体組成に対する2MDの供給の結果を示すヒストグラムである。

Claims (21)

  1. 対象動物の体重超過を治療又は予防するために有効な医薬の製造においてビタミンD3アナローグを使用するステップを含む動物の治療方法であって、当該ビタミンD3アナローグが、20(S)-2-メチレン-19-ノル-1α,25-ジドロキシビタミンD3である、前記方法。
  2. 前記医薬中の前記ビタミンD3アナローグが、約0.001 μg/日〜約100 mg/日の投薬範囲に等しい量のビタミンD3アナローグを提供するステップを含む、請求項1記載の方法。
  3. 前記ビタミンD3化合物が、約0.01 μg/日〜約1,000 μg/日の投薬範囲で投与される、請求項2記載の使用。
  4. 前記動物が哺乳動物である、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 前記哺乳動物がヒトである、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
  6. 前記体重超過動物の治療が、体脂肪を減少させ、かつ除脂肪体重成分に対してプラス効果を有するビタミンD3アナローグを含む、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
  7. 対象動物のパーセント体脂肪を減少させるための治療用医薬の製造におけるビタミンD3アナローグの使用であって、当該ビタミンD3アナローグが、20(S)-2-メチレン-19-ノル-1α,25-ジドロキシビタミンD3である、前記使用。
  8. 前記ビタミンD3アナローグが、経口的に、非経口的に、経皮的に、鼻腔的に、局所的に、直腸的に、治療的インプラントを介して又は徐放型インプラントを介して、前記対象動物に投与される、請求項7記載の使用。
  9. 前記ビタミンD3アナローグが、約0.001 μg/日〜約100 mg/日の投薬範囲で投与される、請求項8記載の使用。
  10. 前記ビタミンD3アナローグが、約0.01 μg/日〜約1,000 μg/日の投薬範囲で投与される、請求項9記載の使用。
  11. 前記動物が哺乳動物である、請求項7〜10のいずれか1項記載の使用。
  12. 前記哺乳動物がヒトである、請求項7〜11のいずれか1項記載の使用。
  13. 前記体重超過の治療が、体脂肪を減らし、かつ除脂肪体重成分に対するプラス効果を有する、請求項7〜12のいずれか1項記載の使用。
  14. 対象動物の閉経を治療するために有効な医薬の製造におけるビタミンD3アナローグの使用であって、当該ビタミンD3アナローグが、20(S)-2-メチレン-19-ノル-1α,25-ジドロキシビタミンD3である、前記使用。
  15. 前記ビタミンD3アナローグが、経口的に、非経口的に、経皮的に、鼻腔的に、局所的に、直腸的に、治療的インプラントを介して又は徐放型インプラントを介して、前記対象動物に投与される、請求項14記載の使用。
  16. 前記ビタミンD3アナローグが、約0.001 μg/日〜約100 mg/日の投薬範囲で投与される、請求項15記載の使用。
  17. 前記ビタミンD3化合物が、約0.01 μg/日〜約1,000 μg/日の投薬範囲で投与される、請求項16記載の使用。
  18. 前記動物が哺乳動物である、請求項14〜17のいずれか1項記載の使用。
  19. 前記哺乳動物がヒトである、請求項14〜18のいずれか1項記載の使用。
  20. 前記閉経治療が体脂肪を減らし、除脂肪体重成分にプラス効果を有し、かつ骨形成を増加させる、請求項14〜19のいずれか1項記載の使用。
  21. 前記ビタミンD3化合物が以下の構造:
    Figure 2007512371
    を有する、請求項1〜20のいずれか1項記載の使用。
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