JP2007509180A - 疼痛を治療するための、非ヌクレオチド組成物および方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は疼痛を治療する方法を対象とする。本方法は、被験体に、有効量のP2X受容体アンタゴニストを含む薬剤組成物を投与することを含む。本発明の方法は、疼痛、例えば外傷痛、神経因性疼痛、器官の疼痛および/または疾病に伴われる疼痛を減少するのに有用である。本発明にとって有用なP2X受容体アンタゴニストとしては、一般式Iの非ヌクレオチド化合物がある。式Iの化合物は疼痛を治療するために単独で使用してもよい。式Iの化合物はまた、疼痛を治療するために通常用いられる、その他の治療薬または補助療法と併用し、そのようにして疼痛減少という治療効果を増強することもできる。

Description

本発明は疼痛を治療する方法に関する。より詳しくは、本発明は、疼痛を非ヌクレオチドP2X受容体アンタゴニストを用いて治療する方法に関する。
一般用語「疼痛」は、本明細書では、組織外傷、術後疼痛、熱傷痛、炎症性疼痛に起因する外傷痛、癌、AIDS、関節炎、ヘルペス、片頭痛などの疾病に伴われる疼痛、糖尿病性神経障害、カウザルギー、腕神経叢裂離、後頭神経痛、繊維筋痛症、痛風などの神経損傷または神経障害に伴われる疼痛およびその他の形の神経痛、神経因性疼痛および特発性疼痛症候群、ならびに眼および角膜の疼痛、骨の疼痛、心臓の疼痛、皮膚の疼痛、内臓(腎臓、胆嚢、胃腸など)の疼痛、関節の疼痛、歯の疼痛および筋肉の疼痛などの特定の器官または組織の疼痛をはじめ、全てのカテゴリーを表すと定義する。用語「疼痛」はまた、種々の重篤度の疼痛、すなわち、軽度の、中等度のおよび重篤な疼痛、ならびに急性および慢性双方の疼痛を含む。
外傷痛または侵害受容性疼痛では、外的刺激によって、侵襲または疾病に関連する組織損傷に対して正常な感覚反応が引き起こされ、この疼痛の感覚は、通常、モルヒネなどの麻薬性鎮痛薬に応答するが、神経系の外傷に起因する神経因性疼痛では、疼痛の感覚は、通常、麻薬性鎮痛薬に応答しない。神経因性疼痛は神経の過感受性と関係していることが多く、何ら明白な外的刺激がなくとも持続することがある(Goodman&Gilmanの「The Pharmacologic Basis of Therapeutics」、1996、第9版、529頁、McGraw−Hill)。
原因にかかわらず、ほとんどの疼痛治療の治療目的は、疼痛の症状を軽減することである。現在の治療としては、オピオイド麻薬性鎮痛薬、例えばモルヒネおよびフェンタニル、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS)、例えばアスピリン、イブプロフェンおよびシクロオキシゲナーゼ阻害剤、またはイオンチャネルブロッカー、例えばリドカインおよびノヴァカイン(novacaine)の使用が挙げられる。しかしながら、これらの治療は全て限界がある。例えば、オピオイド類は、耐性、依存症、便秘、呼吸抑制および鎮静を引き起こし得る。NSAIDSは、胃腸の副作用をおこすことがあり、また出血時間を延長することがあり、一般に、それらは重篤な疼痛の治療では有効ではない。非選択的ナトリウムチャネルブロッカーについては、中枢神経系(CNS)および心血管の副作用(Goodman&Gilmanの「The Pharmacologic Basis of Therapeutics」、第9版、1996、337頁、McGraw−Hill)、ならびに角膜の損傷が報告されている。現在の治療のこういった不利益を考えると、より良い疼痛治療が必要であることは明らかである。
多数の公開された研究により、侵害受容におけるP2Xヌクレオチド受容体の関与が証明されている。ATPまたはベンゾイルベンゾイル−ATPなどのアゴニストでのP2X受容体の活性化は、痛覚過敏(hyperalgesic)作用と関連している(ChizhおよびIlles、Pharmacol.Rev.53、553〜568頁(2000)、JarvisおよびKowaluk、Drug Development Res.52、220〜231頁(2001))。ラットでは、ATP類似体によるP2X3受容体の拮抗作用により、抗侵害受容性作用が生じることが示されている。(JarvisおよびKowaluk、2001)
上記のように、疼痛を治療するために、通常用いられる薬剤は、副作用を引き起こすことがあり、したがって、疼痛治療において安全かつ有効な新規薬剤が引き続き必要である。
本発明は疼痛を治療する方法を対象とする。本方法は、被験体に、有効量の1種以上の非ヌクレオチドP2X受容体アンタゴニストを含む薬剤組成物を投与することを含む。本発明の方法は、外傷痛、神経因性疼痛、器官の疼痛および疾病に伴われる疼痛などの疼痛を減少するのに有用である。
本発明にとって有用な非ヌクレオチドP2X受容体アンタゴニストは、一般式Iの化合物、および/またはその互変異性体、および/またはその製薬上許容される水和物、溶媒和物、および/または塩を含む。
Figure 2007509180
本発明はまた、式Iの化合物を含む新規薬剤組成物を提供する。式Iの化合物は、P2X受容体でアンタゴニスト活性を有する点で有用である。
本方法の化合物は、疼痛を治療するために単独で使用してもよいし、または本方法の化合物はまた、疼痛を治療するのに有用な、その他の治療薬または補助療法と併用し、各々を個別に使用する場合よりも低い濃度の各鎮痛薬で有益な治療効果を提供することもできる。
本発明者らは、疼痛治療を必要とする被験体に、非ヌクレオチドP2X受容体アンタゴニストを投与することによって、痛覚の重篤度および/または発生が低下することを思いがけず発見した。
本発明は、疼痛治療を必要とする被験体において、疼痛の原因または位置にかかわらず疼痛を治療する方法を対象とする。本方法は被験体に、有効量のP2X受容体アンタゴニスト、好ましくは、P2X3、P2X2/3、P2X4、またはP2X7受容体のアンタゴニスト、およびより好ましくは、P2X3またはP2X2/3受容体のアンタゴニストを含む薬剤組成物を投与することを含む。本発明の方法は、特に、疼痛が組織損傷に伴われる場合の外傷痛、神経因性疼痛、器官の疼痛または疾病に伴われる疼痛の治療において有用である。有効量のP2X受容体アンタゴニストとは、P2X受容体と、別のアゴニスト、例えばATPとの相互作用をアンタゴナイズし、侵害受容の減少をもたらし、疼痛症状を改善する量である。疼痛を治療する効果は、それだけには限らないが、腹部収縮などの方法で測定できる(Collierら、Br.J.Pharmacol.Chemother.32、295〜310頁(1968))。
本発明は、疼痛症状を軽減する方法を提供する。本方法によって治療可能な、一般用語「疼痛」としては、外傷痛、神経因性疼痛、器官の疼痛、および疾病に伴われる疼痛が挙げられる。外傷痛としては、外傷、術後疼痛、熱傷痛、および炎症性疼痛に起因する疼痛が挙げられる。神経因性疼痛としては、それだけには限らないが、神経因性および特発性疼痛症候群、および糖尿病性神経障害、カウザルギー、腕神経叢裂離、後頭神経痛、繊維筋痛症、痛風などの神経障害に伴われる疼痛、およびその他の形の神経痛が挙げられる。器官の疼痛としては、それだけには限らないが、眼の、角膜の、骨の、心臓の、皮膚、内臓の(腎臓、胆嚢、胃腸など)、関節、歯のおよび筋肉の疼痛が挙げられる。疾病に伴われる疼痛としては、それだけには限らないが、癌、AIDS、関節炎、ヘルペス、鎌状赤血球貧血および片頭痛に伴われる疼痛が挙げられる。本発明は、種々の重篤度の疼痛(すなわち、軽度、中等度のおよび重篤な疼痛)ならびに急性および慢性双方の疼痛を減少させる。
本発明にとって有用なP2X受容体アンタゴニストとしては、式Iの化合物、その互変異性体、またはその製薬上許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物が挙げられる:
Figure 2007509180
式中、RaおよびRbは各々独立に、水素、(飽和または不飽和)C1~8アルキル、(飽和もしくは不飽和)C3~7シクロアルキル、アラルキル(アルキレン部分の飽和および/または不飽和を含む)、アリール、および(飽和もしくは不飽和)C2~6複素環からなる群から選択されるか、または、RaおよびRbは一緒になって、置換されているかされていない、環炭素原子の代わりにヘテロ原子を含むか含まない、3〜7員の環を形成することもあり、
cおよびRc’は独立に、H、OR、(飽和もしくは不飽和)C1~8アルキル、(飽和もしくは不飽和)C3~7シクロアルキル、アラルキル(アルキレン部分の飽和および/または不飽和を含む)、アリール、(飽和もしくは不飽和)複素環、および−C(G)Σからなる群から選択され、この−C(G)Σでは、G=O、SまたはNRd、かつΣ=L、Rd、ORd、またはN(Rd2であり、ただし、−NRcc’は−N(OR)2ではあり得ず、ORdは−OHではあり得ず、
各Rdは独立に、H、(飽和もしくは不飽和)C1~8アルキル、(飽和もしくは不飽和)C3~7シクロアルキル、アラルキル(アルキレン部分の飽和および/または不飽和を含む)、アリール、ヘテロアリール、および(飽和もしくは不飽和)C2~6複素環からなる群から選択されるか、または
2つのRd基が一緒になって、不飽和であるかそうでない、環炭素ユニットの代わりにヘテロ原子を含むか含まない、4〜7員の環を形成することもあり、または
1つのRdとRcまたはRc’の一方とが一緒になって、不飽和であるかそうでない、環炭素ユニットの代わりにヘテロ原子を含むか含まない、4〜7員の環を形成することもあり、
RはH、(飽和もしくは不飽和)C1~8アルキル、(飽和もしくは不飽和)C3~7シクロアルキル、アリール、アラルキル(アルキレン部分の飽和および/または不飽和を含む)、ヘテロアリール、および(飽和もしくは不飽和)C2~6複素環からなる群から選択され、
LはH、−CF3、−CF2CF3、(飽和もしくは不飽和)C1~8アルキル、(飽和もしくは不飽和)C3~7シクロアルキル、アリール、アラルキル(アルキレン部分の飽和および/または不飽和を含む)、ヘテロアリール、(飽和もしくは不飽和)C2~6複素環、(飽和もしくは不飽和)C1~6アルコキシ、アラルコキシ、アリールオキシ、N,N−二置換アミノ、N−置換アミノ、および非置換アミノからなる群から選択され、
LがN−置換アミノ、またはN,N−二置換アミノである場合には、Lの前記アミノ基の各置換基は、C1~8アルキル、C3~7シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、および(飽和もしくは不飽和)C2~6複素環からなる群から選択され、
LがN,N−二置換アミノである場合には、前記の群から独立に選択される2つの置換基が一緒になって、3〜7員の環を形成することもあり、前記の形成される環はその上で、前記の環形成の前に前記の選択された置換基に残存する特徴を保持し、
e=Oまたは存在せず、
f=H、ハロゲン、(飽和もしくは不飽和)C1~8アルキル、(飽和もしくは不飽和)C3~7シクロアルキル、アリール、アラルキル(アルキレン部分の飽和および/または不飽和を含む)、ヘテロアリール、(飽和もしくは不飽和)C2~6複素環、−OH、(飽和もしくは不飽和)C1~6アルコキシ、アリールオキシ、−SH、C1~6チオアルキル、チオアリール、−[(CO)OR]、−[(CO)NRR]、アミノ、−N−置換アミノ、またはN,N−二置換アミノであり、ここで、Rfの前記N−置換アミノ基、またはN,N−二置換アミノ基の前記置換基は各々独立に、C1~8アルキル、C3~7シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、C2~6複素環、−[(CO)R]および−[(CO)−NRR]からなる群から選択され、各Rは独立に前記で定義の通りであるか、または
fが−[(CO)NRR]、−[NH(CO)NRR]、−[N(C1~8アルキル)(CO)NRR]、−[N(アリール)(CO)NRR]または[N(アラルキル)(CO)NRR]である場合には、Rf中の前記の−NRRユニット(N,N−二置換アミノ基)のR基は、環炭素ユニットの変わりにヘテロ原子を含むか含まない3〜7員の環が形成されるよう一緒になることもあり、
J=NまたはCであり、ただし、J=Nである場合にはRgは存在せず、
JがCである場合には、Rgは−H、ハロゲン、(飽和もしくは不飽和)C1~8アルキル、(飽和もしくは不飽和)C3~7シクロアルキル、アラルキル(アルキレン部分の飽和および/または不飽和を含む)、アリール、−OH、(飽和もしくは不飽和)C1~6アルコキシ、アリールオキシ、−SH、C1~6チオアルキル、チオアリール、−[(CO)OR]、−[(CO)NRR]、および−NRRからなる群から選択され、ここで、各Rは独立に前記で定義の通りであり、または
gが−[(CO)NRR]もしくは−NRRである場合には、Rg中の−前記のNRRユニット(N,N−二置換アミノ基)のR基は、環炭素ユニットの変わりにヘテロ原子を含むか含まない3〜7員の環が形成されるよう一緒になることもあり、
AおよびBは各々独立に、−C1~3アルキレン−、−CF2−、および−(CO)−からなる群から選択され、ここで、AおよびBの前記のC1~3アルキレン−ユニットは各々独立に飽和もしくは不飽和であり得、Bの−C1~3アルキレン−ユニットの炭素は各々独立に、0〜2個のフッ素基、0〜1個のメチル基、0〜2個の−[(CO)OR]基、および0〜1個の−(OR)基で置換されていることもあり、または
Bは存在せず、あるいは
基:−O−、−S−、−NR−、−[NR(CO)]−または−N[(CO)L]−(ここで、RおよびLは各々独立に前記で定義の通りである)から選択されるヘテロ原子を含有するユニットの一置換が、AおよびBの前記のC1~3アルキレン−ユニットのいずれかまたは双方内の一炭素ユニットのいずれかと行われることがあり、ただし、−A−B−鎖上の一炭素ユニットの2以下のヘテロ原子を含有するユニットでの置換が行われ、前記の、−A−B−鎖上の一炭素ユニットの、へテロ原子を含有するユニットでの置換または複数の置換によって、X−A−B−鎖中に−S−S−または−O−O−結合は形成されず、また前記へテロ原子置換が、前記置換へテロ原子は、式I中に示されるテトラヒドロフラン環と直接結合するようには行われず、
X=−OR、−SR、−S(O)L、−S(O2)L、−SO3H、−S(O2)NRR、−S(O2)NR(CO)L、−NRR、−NR(CO)L、−N[(CO)L]2、−NR(SO2)L、−NR(CO)NR(SO2)L、−NR(SO2)NRR、または−NR(SO2)NR(CO)Lであり、
ここで、RおよびLは各々独立に、前記で定義の通りであり、
X中の−NRRユニット(N,N−二置換アミノ基)のR基は、環炭素ユニットの代わりにヘテロ原子を含むか含まない3〜7員の環が形成されるよう一緒になることもあり、
ただし、式Iの化合物は、O、SおよびNからなる群から選択されるヘテロ原子と直接結合しているsp3混成炭素原子と結合している、ハロゲン基、ヒドロキシ基、スルフヒドリル基、またはアミノ基(−NH2、N−置換アミノまたはN,N−二置換アミノ)を含まず(一般に、この種の化合物(例えば、−[C(OH)(SR)]−、−[CCl(NRR)]−など)は化学的安定性が低いので)
ただし、前記sp3混成炭素原子が:1)−[S(O)]−基(スルフィニル基)、または−[S(O2)]−基(スルホニル基)の一部である硫黄原子と、また:2)1以上のハロゲン基と直接結合している化合物をこの第1の例外とし(この配置をとる部分の一例としては、トリフルオロメタンスルホニル基がある)、
1’位のsp3混成炭素原子が:1)フラノース環の酸素原子と、および:2)アデニンまたは8−アザアデニン部分の窒素原子結合している、式Iの化合物のフラノースのC−1’位を第2の、および最後の例外とし、あるいは
Xは式IIで提供されるような基であり:
Figure 2007509180
式中:
n=1〜4を含み、
Y、ZおよびZ’は独立に、−CRRf−、−NR−、−[N(CO)L]−、−O−および−S−から選択されるか、または前記−Y−Z’−ユニットは一緒になって、−N=N−ユニットまたは−CR=CRf−ユニットであるよう選択されることもあり、または−(Z)2−ユニットもしくは−(Z)nのサブユニットはいずれも、−CR=CRf−ユニットであるよう選択されることもあり、
ただし、式II中に示される環は、3個のヘテロ原子しか含まず、式II中に示されるペンダント−CO2Rユニットは、式II中に記載される環の置換基であり、式IIの環は、O、SおよびNからなる群から選択されるヘテロ原子と直接結合しているsp3混成炭素原子と結合している、ハロゲン基、ヒドロキシ基、スルフヒドリル基、またはアミノ基(−NH2、N−置換アミノまたはN,N−二置換アミノ)を含まない(この種の化合物は多くの場合不安定であるため)。
式Iのフラノシル部分は、2’−および3’−酸素基を、フラノース環上で互いにシス配向で有することが好ましい。さらに、2’,3’−アセタールまたはケタール基を支持するフラノシル部分はリボースから導かれることが好ましいが、その他のフラノース誘導体も使用できる。本発明の好ましい立体化学的実施形態としては、それだけには限らないが、式Iの(D)−リボース−(2’,3’−アセタールまたは−ケタール)化合物、例えば、(−)−アデノシンから誘導したアセタールに見られるものが挙げられる。
本方法の一実施形態では、式Iの化合物は、6−[6−(3−シクロプロピル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボン酸、6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボン酸、6−[6−(3−ブチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボン酸、6−[6−(3−プロピル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボン酸、2−[({6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメチル}−アミノ)−メチル]−シクロプロパンカルボン酸、3−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメチル}−3H−[l,2,3]トリアゾール−4−カルボン酸、3−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}−プロピオン酸、{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}−酢酸、1−{6−[6−(3−シクロペンチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−フェニル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−ピロリジン−2−カルボン酸、{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−フェニル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}−酢酸、{6−[6−(3−シクロペンチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−フェニル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}−酢酸、3−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−フェニル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}−プロピオン酸、3−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシメチル}−安息香酸、({6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメチル}−アミノ)−酢酸、1−エチル−3−[9−(6−ヒドロキシメチル−2−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル)−8−ヨード−9H−プリン−6−イル]−尿素、1−エチル−3−{9−[6−(2−ヒドロキシ−エトキシメチル)−2−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル]−8−ヨード−9H−プリン−6−イル}−尿素、1−エチル−3−{9−[6−(2−ヒドロキシ−エチル)−2−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル]−8−ヨード−9H−プリン−6−イル}−尿素、2−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、5−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ペンタン酸、1−エチル−3−{9−[6−(2−ヒドロキシ−プロパン−1−スルホニルメチル)−2−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル]−9H−プリン−6−イル}−尿素、1−エチル−3−{9−[6−(2−メタンスルホニルメチル−ピロリジン−1−カルボニル)−2−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル]−9H−プリン−6−イル}−尿素、1−エチル−3−{9−[6−(2−メタンスルホニルメチル−ピロリジン−1−カルボニル)−2−フェニル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル]−9H−プリン−6−イル}−尿素、1−シクロペンチル−3−{9−[6−(2−メタンスルホニルメチル−ピロリジン−1−カルボニル)−2−フェニル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル]−9H−プリン−6−イル}−尿素、6−[6−(3−エチル−ウレイド)−8−ヨード−プリン−9−イル]−2−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボン酸、3−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}−2−ヒドロキシ−プロピオン酸および3−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}−2−オキソ−プロピオン酸またはその製薬上許容される塩、水和物もしくは溶媒和物からなる群から選択される。
特に有用な実施形態は、式IIのXが環に−CO2H基を有するものである。
もう1つの実施形態では、本化合物は3−{6−[6−(3−エチル−1−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2,2−ジメチル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−イソキサゾール−5−カルボン酸、3−(6−{6−[3−エチル−1−(5−メチル−フラン−2−イルメチル)−ウレイド]−プリン−9−イル}−2,2−ジメチル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ)−イソキサゾール−5−カルボン酸、3−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−イソキサゾール−5−カルボン酸、3−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−l−プロピル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−イソキサゾール−5−カルボン酸、5−アミノ−2−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−N−ヒドロキシ−ベンズアミド、6−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチンアミド、1−{9−[6−(3−ヒドロキシ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−2,2−ジメチル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル]−9H−プリン−6−イル}−3−フェニル−尿素、3−({2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−アミノ)−安息香酸、2−({2−ベンジル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−アミノ)−3−ヒドロキシ−プロピオン酸、N−{2−ベンジル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−メタンスルホンアミド、1−[9−(2−ベンジル−6−ウレイドメチル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル)−9H−プリン−6−イル]−3−フェニル−尿素メチルスルホンアミド、3−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}−アクリル酸メチルエステル、3−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}−プロピオン酸メチルエステル、3−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}−プロピオン酸および3−(3−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}−プロピオニルアミノ)−安息香酸、またはその製薬上許容される塩、水和物もしくは溶媒和物からなる群から選択される。
本方法のもう1つの実施形態では、式IのRbが、水素、飽和もしくは不飽和C2~8アルキル、飽和もしくは不飽和C3~7シクロアルキル、アラルキル(アルキル部分の飽和および/または不飽和を含む)、アリール、およびC2~6複素環(ここで、全ての環または鎖は、1以上の所望の置換基を場合によって保持することもある)からなる群から選択される。
本方法のもう1つの実施形態では、式IのXが、−OR、−SR、−NRR、−NR(CO)L、−NR(SO2)L、−NR(CO)NR(SO2)L、−NR(SO2)NR(CO)Lおよび式IIで提供される部分からなる群から選択され、Y、ZおよびZ’は独立に、−CRRf−、−O−および−S−から選択されるか、または前記−Y−Z’−、−(Z)2−、−(Z)3−および−(Z)4−ユニットは、式IIで提供される、それぞれ前記の、−Y−Z’−ユニットおよび−(Z)n−ユニットから選択される。
本方法のもう1つの実施形態では、式Iの化合物は、その構造が式IIIの定義内に収まる分子、またはその互変異性体、または製薬上許容される塩、水和物もしくは溶媒和物である:
Figure 2007509180
式中、Ra、Rb、Rc、Rc’、Σ、R、L、Rd、Re、Rf、J、Rgは、式Iで定義の通りであり、
1はN(窒素)およびC−Mからなる群から選択され、
Mは独立に、−H、ハロゲン、CF3、(飽和もしくは不飽和)C1~8アルキル、(飽和もしくは不飽和)C3~7シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、(飽和もしくは不飽和)C2~6複素環、−OH、C1~6アルコキシ、アラルコキシ、アリールオキシ、−SH、C1~6チオアルキル、チオアリール、−[(CO)OR]、−[(CO)NRR]、アミノ、−N−置換アミノ、およびN,N−二置換アミノからなる群から選択され、ここで、Mの前記アミノの前記置換基は各々独立に、(飽和もしくは不飽和)C1~8アルキル、(飽和もしくは不飽和)C3~7シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、(飽和もしくは不飽和)C2~6複素環、−[(CO)R]、−[(CO)O−(C1~8アルキル)]および−[(CO)−NRR]からなる群から選択され、Mが−[(CO)NRR]、−[NH(CO)NRR]、−[N(C1~8アルキル)(CO)NRR]、−[N(アリール)(CO)NRR]または−[N(アラルキル)(CO)NRR]である場合には、Mの前記−NRRユニット(N,N−に置換アミノ基)のいずれか中のR基は、環炭素ユニットの代わりにヘテロ原子を含むか含まない3〜7員の環が形成されるよう一緒になることもある。
化合物のもう1つの有用な群としては、R基がHである式IIIのものがある。
式IIIの化合物の例としては、5−アミノ−2−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−安息香酸、4−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−イソフタル酸、4−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−安息香酸、6−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、5−クロロ−6−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、2−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、6−クロロ−2−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−5−フルオロ−ニコチン酸、6−クロロ−2−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−5−フルオロ−ニコチン酸、2−[6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸、2−{2−フェニル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3] ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、2−{2−ビフェニル−3−イル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、2−{2−ナフタレン−2−イル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、2−{2−ベンゾ[b]チオフェン−3−イル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、2−{6−[6−(3−ヘキシル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−フェニル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、2−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソ−スピロインダン−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、2−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−フェネチル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}ニコチン酸、2−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−フェニルエチニル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、2−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−フェニル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、2−{2−(2−ブロモ−フェニル)−6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、2−{6−[6−(3−シクロペンチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−フェネチル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、2−{6−[6−(3−シクロペンチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2,2−(3,4−ジヒドロ−lH−ナフタレン)−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、2−{6−[6−(3−シクロペンチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−p−トリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、2−{2−ビフェニル−4−イル−6−[6−(3−ヘキシル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、2−{2−(4−アセチルアミノ−フェニル)−6−[6−(3−シクロペンチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸および2−{2−t−ブチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸またはその製薬上許容される塩、水和物もしくは溶媒和物がある。
本方法のもう1つの実施形態では、有用な化合物は式IVの定義またはその互変異性体、または製薬上許容される塩、水和物もしくは溶媒和物に収まる:
Figure 2007509180
式中、Ra、Rb、Rc、Rc、R、Σ、R、L、Rd、Re、Rf、J、Rgは、式Iで定義の通りであり、
M’は、Mについて定義の通りであり、
M’および−CO2R基は独立に、ピロリジン環のいずれかの炭素に結合しており、かつ
M’は、ピロリジン窒素原子(α位)と結合している炭素に結合している場合には、ハロゲン、ヒドロキシ、スルフヒドリルまたはアミノ基ではない。
化合物のもう1つの有用な群としては、R=Hである式IVのものがある。
式IVの化合物の例としては、1−{2−フェニル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−ピロリジン−2−カルボン酸、1−{2−フェニル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−ピロリジン−2−カルボン酸、1−{2−ベンジル−6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−ピロリジン−2−カルボン酸、1−(2−フェニル−6−{6−[3−(2−フェニル−シクロプロピル)−ウレイド]−プリン−9−イル}−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル)−ピロリジン−2−カルボン酸、1−{6−[6−(3−ベンジル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−フェニル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−ピロリジン−2−カルボン酸、1−{2−ベンゾ[b]チオフェン−3−イル−6−[6−(3−ヘキシル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−ピロリジン−2−カルボン酸、1−{2−ベンジル−6−[6−(3−ヘキシル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−ピロリジン−2−カルボン酸、1−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−ナフタレン−2−イル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−ピロリジン−2−カルボン酸、1−{6−[6−(3−ヘキシル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−フェニル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−ピロリジン−2−カルボン酸、1−{6−[6−(3−シクロペンチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−フェニル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−ピロリジン−2−カルボン酸および1−(3−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}−プロピオニル)−ピロリジン−2−カルボン酸またはその製薬上許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物がある。
本方法にとって有用な化合物のその他の群は、R、Ra、Rb、JおよびRgが式Iについて定義の通りであり、nが式IIについて定義の通りである、式V〜XIまたはその製薬上許容される塩、溶媒和物もしくは水和物のもとに含まれる。
Figure 2007509180
Figure 2007509180
Figure 2007509180
Figure 2007509180
本方法にとって有用な化合物のその他の群は、所与の式の構造中に示されるウレイド部分(すなわち、式Iの−N6HRc)がアミド−、グアニジノ−、またはカルバモイル部分と代わっているか、
所与の式の構造中に示されるウレイド部分が存在せず、その結果、本化合物がN6−アミンまたはN6−アミン誘導体であり、R、Ra、Rb、JおよびRgが式Iについて定義の通りであり、nが式IIについて定義の通りである、式V〜XI、またはその製薬上許容される塩、溶媒和物もしくは水和物のもとに含まれる。
本発明の一実施形態は、フラノース修飾アデノシン類似体および/またはその8−アザ−類似体である、好ましい化合物でのP2X受容体の阻害によって疼痛を減少させる方法である。
新規組成物
本発明はまた、それぞれ式I、III、IV、V、VI、VII、VIII、IX、XまたはXIで表される新規化合物を提供する。さらに、ただし、式Iの化合物については、
(a)Ra=Me、Re=なし、Rf=H、IまたはCl、Rg=H、J=C、およびユニット−(Rc)N−(CG)−NRdd=−HN−(CO)−NH−(アリール)、−HN−(CO)−NH−(ヘテロアリール)、−HN−(CO)−NH−(n−オクチル)、または−HN−(CO)−NH−(t−ブチル)である場合には、RbはMeとは異なり、あるいは
(b)Ra=Rb=Me、Re=なし、Rf=Rg=H、J=CおよびユニットRC−N−(CG)−NRdd’=(R’)−N−(CO)−N(R’’)(R’’’)であり、ここで、R’がH、アルキル、置換アルキル、ヘテロアリール−NH−(CG’)−またはアリール−NH−(CG’)−であり、G’がO、NRおよびSからなる群から選択され、R’’がH、アルキル、置換アルキルまたはアリールであり、R’’’がヘテロアリール、アラルキルまたはアリールである場合、ユニットX−A−B−は、前記R−NH−(CO)−が、前記Rの環または鎖上の置換基として、少なくとも1つの−CO2H基を含む限りは、R−NH−(CO)−ではなく、あるいは、
(c)ユニットX−A−B−=H(CO)−、RO(CO)−、ROCH2−、RSCH2−、RRNCH2−である場合は、RaまたはRbのうち一方はHでなくてはならず、もう一方のRbまたはRaはH、Ph、MeまたはEtではない。
さらに、ただし、式Vの化合物については、RaおよびRbのうち少なくとも一方はメチルではない。
鎖または環上の所望の置換基(ある位置での水素の代わりの)とは、それらによって、良好〜優れたP2Y12受容体結合特性を有する化合物が提供されるが、製剤中での化学的不安定性のような望ましくない特性を有する化合物、または治療される哺乳類によって耐容性良好でない、または特に、ヒトによって耐容性良好でない毒性レベルを有するものは生じない、所与のアルキル、アリール、ハロゲン、アラルキル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、ヒドロキシル、アシルオキシ、アルコキシ、アリールオキシまたはアラルコキシの種類から、またはその他の種類から選択されるものである。
本発明の例示的化合物を表1に示す。
Figure 2007509180
Figure 2007509180
Figure 2007509180
Figure 2007509180
Figure 2007509180
Figure 2007509180
Figure 2007509180
Figure 2007509180
Figure 2007509180
Figure 2007509180
Figure 2007509180
本発明はまた、前記の誘導体の非毒性の製薬上許容される塩、例えば、それだけには限らないが、リチウム、ナトリウムもしくはカリウム塩などのアルカリ金属塩、またはマグネシウムもしくはカルシウム塩などのアルカリ土類金属、またはNH4 +、NEH3 +、NE22 +、NE3+もしくはNE4 +(ここで、EはC1~4アルキルである)塩などのアンモニウムまたはモノ、ジ−、トリ−もしくはテトラアルキルアンモニウム塩を包含する。塩酸塩、臭化水素酸塩、メシル酸塩、硫酸塩、酢酸塩、酒石酸塩などといったその他の塩も本発明において意図される。製薬上許容される塩とは、本発明の化合物ものと同様の所望の生物活性レベルを保持するが、望ましくない毒物学的影響を与えない塩である。好ましい対イオンとしては、NH4 +、ナトリウム、リチウム、カリウム、塩化物、臭化物、重硫酸およびメシル酸などの一価のイオンがあり、製造の容易さ、安定性および生理学的許容度から、ナトリウム、カリウム、塩化物およびメシル酸が最も好ましい。
化合物調製法
本発明の化合物は、当業者によって、従来の合成法および周知のワークアップおよび精製手順を用いて合成できる。本明細書に引用した参照文献とともに以下の参照文献の一覧に、本発明に関するいくつかの中間体および化合物の合成のために用いられる一般的な手順が開示されている:Baraldiら、Journal of Medicinal Chemistry、39(3)、802〜806頁(1996)、Camaioniら、Bioorganic&Medicinal Chemistry、5(12)、2267〜2275頁(1997)、Zablockiら、PCT国際公開公報WO01/40243、Zablockiら、PCT国際公開公報WO01/40246、Mantellら、PCT国際公開公報WO01/94368、Jacobsonら、Journal of Medicinal Chemistry、38(10)、1720〜1735頁(1995)、Cristalliら、Journal of Medicinal Chemistry、38(9)、1462〜1472頁(1995)、Secrist,IIIおよびTalekar、Nucleosides&Nucleotides、9(4)、619〜27頁(1990)、Secrist,III、USPN第4,794,174号(1988)、LygaおよびSecrist,III、Journal of Organic Chemistry、48(12)、1982〜1988頁(1983)、Dixonら、PCT国際公開公報WO02/096248、Hardernら、PCT国際公開公報WO01/36438、Guileら、PCT国際公開公報WO00/04021、Leeら、Bioorganic&Medicinal Chemistry Letters、13(6)、1087〜1092頁(2003)、Coxら、USPN第5,747,496号(1998)。
多くの場合、本発明の化合物の合成には市販の出発物質を使用できる。市販されていない場合、有用な出発物質は、市販の化合物および誘導体の段階的な修飾から得ることができるか、当分野で公知の文献の方法を用いて簡単な前駆体から合成することもできる。さらに、本発明の化合物は、スキーム1から12に示した一般法、またはその変法を用いて合成できる。
市販の物質は、アデノシン、α−アデノシン、2’,3’−イソプロピリジンアデノシン、5’−アセチル−2’,3’−イソプロピリジンアデノシン、N6−(2−イソペンテニル)アデノシン、2−クロロアデノシン、2−アミノ−6−クロロプリンリボシド、6−クロロプリンリボシド、イノシン、8−ブロモグアノシン、8−ブロモアデノシン、8−アジドアデノシン、8−アザグアニン、8−アザアデニン、保護されたリボン酸ラクトン誘導体および保護されたフラノース誘導体を含む。市販の供給源からその他の適当な中間体を購入し、本発明の化合物の出発物質として使用してもよいし、化学文献に記載されたように合成することもできる。
前記で開示したような、市販の化合物、またはそれらの誘導体を、スキーム1〜12の方法の出発物質として使用できる。
スキーム1.求核芳香族置換による5’−修飾エーテルの調製
Figure 2007509180
例えば、スキーム1は、適切に官能基化されたアデノシン類似体または8−アザプリン誘導体を、適切に置換されたハロゲン化芳香族化合物または関連複素芳香族誘導体上のハロゲンと置換することによる、5’−アリール−または5’−ヘテロアリール−ヌクレオシドエーテルおよび8−アザプリン−フラノース5’−エーテル誘導体の合成のための有用な方法を開示する。スキーム1中の一般的な基は、式Iに記載された通りであり、また、この項の最後に一般的な定義を含む。R1、R2およびR3の好ましい基のいくつかの例を提供するが、これらの例は制限するものと考えるべきではない。例えば、スキーム1中の芳香族/複素芳香族基のR1およびR2の置換基は独立に、水素、またはアルキル、または−CO23などのカルボン酸誘導体を含む基であり得るが、ハロゲン、またはアルキルカルボン酸、アリールカルボン酸、−O−(アルキルカルボン酸)、−NR−(アルキルカルボン酸)などのエステルまたはアミドでもあり得る。スキーム1中のR1およびR2のいずれかまたは双方がハロゲンである場合には、好ましいハロゲンはクロロおよびフルオロである。当業者には当然のことながら、N6基によって競合することなく、スキーム1中の所望のカップリングが起こるのを可能にするために、N6基を、ベンジル、フタロイル等といった基または複数の基を用いて一時的に保護しなくてはならない場合もある。当分野で公知の方法を用いて前記の保護基を除去すると、本発明の化合物が得られる。多くの場合、スキーム1〜12で概説される方法を用いて生じた化学的中間体はそれ自体で、本発明の方法の実施のために有用な化合物として有用であり得る。
スキーム2.フェノールのミツノブカップリングによる5’−修飾エーテルの調製
Figure 2007509180
スキーム2に記載されるように、5’−置換アリールヌクレオシド誘導体はまた、フェノールの、アデノシン、8−アザアデノシン、グアノシン、8−アザグアノシンなどの誘導体へのミツノブカップリングによっても調製できる(ミツノブ、Synthesis1〜28(1981)、ブラウン(Brown)ら、J.Med.Chem.37(5)、674〜88頁(1994)、サントー(Santosh)およびバラスブラマニアン(Balasubramanian)、Synthetic Communications、24(8)、1049〜62頁(1994))。スキーム2中の一般的な基は、式Iに記載の通りであり、また、この項の最後に一般的な定義を含む。R1、R2およびR3の好ましい基のいくつかの例を提供するが、これらの例は制限するものと考えるべきではない。例えば、スキーム2中の芳香族/複素芳香族基のR1およびR2の置換基は独立に、水素、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、アリールまたはカルボン酸、および/または−CO23などのカルボン酸誘導体を含む基であり得るが、アルキルカルボン酸、アリールカルボン酸、−O−(アルキルカルボン酸)、−NR−(アルキルカルボン酸)などのエステルまたはアミドも含まれる。スキーム2中のR1およびR2のいずれかまたは双方がハロゲンである場合には、好ましいハロゲンはクロロおよびフルオロである。
スキーム3.イソキサゾール誘導体のミツノブカップリングによる5’−修飾イソキサゾールエーテルの調製
Figure 2007509180
あるいは、スキーム3に記載されるように、ミツノブカップリングを、ヒドロキシイソキサゾールおよびアデノシン、8−アザアデノシン、グアノシン、8−アザグアノシンなどの適切な誘導体を用いて、実施することもできる。スキーム3中の一般的な基は、式Iに記載の通りであり、また、この項の最後に一般的な定義を含む。スキーム中にR1、R2およびR3の好ましい基のいくつかの例を提供するが、これらの例は制限するものと考えるべきではない。例えば、スキーム3中のイソキサゾール誘導体のR1およびR2の好ましい置換基は独立に、水素、アルコキシまたはハロゲンまたはカルボン酸もしくは−CO23などのその誘導体を含む基であるが、アルキルカルボン酸、アリールカルボン酸、−O−(アルキルカルボン酸)、−NR−(アルキルカルボン酸)などのエステルまたはアミドも含まれる。スキーム3中のR1およびR2のいずれかまたは双方がハロゲンである場合には、好ましいハロゲンはクロロおよびフルオロである。
スキーム1、2または3のいずれかの生成物がエステルを含む場合には、そのエステル自体も本発明において有用であり得る。前記エステル誘導体は、順相、もしくは逆相クロマトグラフィーによって、または適した環境において結晶化技術を用いてなど、当分野で周知の方法によって精製できる。あるいは、前記エステル誘導体は、当分野で周知の方法による、その他の誘導体、例えば、アミド、ヒドロキサム酸、および種々のアルキルエステルの合成に使用できる。
場合によっては、前記エステルを、塩基性条件下で加水分解するか、ケタールまたはアセタールの存在下でエステルを選択的に切断して酸性塩を提供する、当分野で公知のその他の方法を用いて切断することもできる。これらの塩もまた本発明において有用である。
必要に応じて、前記の酸性塩を、穏やかな酸処理で酸に変換してもよい。一般的な技術によるワークアップおよび結晶化またはクロマトグラフィーによる精製をはじめ、当分野で周知の方法による精製を用いることにより、精製された酸を得ることができる。前記の酸はまた、化学合成の技術分野の当業者に公知の方法によって、アミド、ヒドロキサム酸、アリールエステル等といったその他の有用な誘導体に変換することもできる。こういった酸誘導体もまた本発明において有用であり、同様に、結晶化またはクロマトグラフィーなどの周知の方法を用いて精製する。
スキーム4.固相技術を用いる、2’,3’−アセタールおよびケタールの新規アセタールおよびケタール誘導体への変換
Figure 2007509180
固相合成法を用い、一般的な中間体を用いることによって、式Iに包含される化合物の2’,3’−アセタールまたはケタール位、ならびに、式I化合物のN6位に多様性を取り入れることができる。スキーム4および5は、式Iの化合物のポリマー結合型相対物を用いるトランスケタール化(transketalization)手順を例示する。これらの方法を用いて、アデノシン、グアノシン、8−アザアデノシンなどの、ある種の2’,3’−アセタールまたはケタールを、その他の有用な2’,3’−ケタールまたはアセタール誘導体に変換できる。こういったポリマー結合型アプローチは、所望の反応が達成された後、1種から数種の溶媒洗浄液を用いて過剰の試薬を洗い流すことができるために、極めて有用である。所望の物質は、適切な条件下で固相から切断されるまで、精製前の形で樹脂に結合されて残存する。次いで、クロマトグラフィーまたは結晶化のような従来技術によって、所望の生成物の最終精製を達成する。
スキーム5.固相技術を用いる、6−クロロ誘導体の6−アミノ、6−アミド、6−カルバモイル、6−ウレイド、6−チオウレイド、6−グアニジノ誘導体などへの変換とその後の2’,3’−アセタールおよびケタールの新規アセタールおよびケタール誘導体への変換
Figure 2007509180
スキーム5は、式Iの樹脂が結合している物質を用いる、化合物調製のもう1つの変法を示す。必要に応じて、6位の官能基の導入に、ならびに2’,3’−位のトランスケタール化に有用である一連の固相手順を概説している。注目すべきは、これらの固相アプローチに用いる化学手順が、公知であり、アデノシン、グアノシン、8−アザアデノシン誘導体などの誘導体の合成に関する液相化学変換に用いられる方法と同様であることである。主な相違は出発物質を樹脂に結合する必要があること、樹脂に基づいた精製技術(濾過および適合する溶媒による洗浄)が、液相精製技術(クロマトグラフィー結晶化など)と比較して、容易であること、本発明の化合物、または本発明の化合物の合成に有用である中間体を、最終精製および/または樹脂から切断される化合物を使用する前に、樹脂から切断する必要があることである。
スキーム5では、6−クロロアデノシン−2’,3’−ケタールもしくはアセタール誘導体、または6−クロロ−8−アザ−アデノシン−2’,3’−ケタールもしくはアセタール誘導体などの初期中間体を、β−チオエタノールリンカー(例えば、ヒドロキシエチルスルファニルメチルポリスチレン;HESMポリスチレン樹脂、ガルシア−エテェベリア(Garcia−Echeverria)、Tetrahedron Lett.,38、8933〜7頁(1997))を介してポリスチレン樹脂などの樹脂と結合する。濾過およびDMFなどの有用な溶媒でリンスすることによるワークアップの後、樹脂が結合している物質を、第一級または第二級アミン、アンモニアまたはヒドロキシルアミン誘導体で処理し、6−クロリドの置換を介してアミノ基を導入する。スキーム5は一般的な第一級アミン、RcNH2を用いるプロセスを例示する。スキーム5には示されていないが、RcNH2によるクロリドの置換から得られる樹脂が結合している生成物は、形成およびワークアップ後に、アミドまたはアミン生成物のようなその他の誘導体に変換せずにそれ自体で固相から切断でき、本発明に有用であり得る。または、前記の樹脂が結合しているC6アミン生成物は、それ自体、−(CG)Σ誘導体、または−(CG)Σ’誘導体に先に変換することなく、スキーム5に示されるトランスケタール化/トランスアセタール化ステップに使用でき、固相につながっている、種々の2’,3’−アセタール−6−アミン誘導体が得られる。固相から切断されると、このようなC6アミン物質もまた、本発明の方法に有用であり得る。必要に応じて、このようなC6アミン物質を、示されるように、1種以上のその他のN6誘導体にさらに変換できる。注目すべきは、スキーム5に示されるものなどの6−クロロ誘導体を、(Rc2NHまたはRcc’NHなどの第二級アミンで処理することによっても、本発明において有用な生成物が得られるということである。例えば、本発明の実施形態は、C6−ピペラジノ基を有する化合物を含む。この種類の化合物の好ましい実施形態は、C6に置換ピペラジノ基を含む。特に有用な種類の誘導体は、前記ピペラジノ基の末端のアミンにアリール置換基を含む。あるいは、N6基の選択的導入またはその後のステップの間の保護などのために、(Rc)基を、一時的な保護基として用いる場合には、所望の化学ステップまたは複数のステップにおいてその目的を果たした後に、前記(Rc)基を除去して本発明において有用な化合物、または本発明のこのような化合物に変換するのに有用な化合物を得ることができる。
液相技術と同様、スキーム5中に示されるものなどのポリマーが結合しているアミン中間体のN6でのアミド、チオアミド、カルバモイル、ウレイド、チオウレイド、またはグアニジノ基のその後の導入は、当分野で周知の方法を用い、または文献にあるその他の方法および試薬を用い、過剰の適切な酸/適切な溶媒中のカップリング薬剤の組合せ(例えば、メトキシプロピオン酸/ジシクロヘキシルカルボジイミド/ジクロロメタン)を用いて、または当分野で公知のその他の条件、例えば、酸塩化物、酸無水物、塩化カルボニル、クロロホルメート、イソシアネート、イソチオシアネート、カルボジイミド、カルバモイルクロリド、または2−アルキル−2−チオシュードウレアを含むものを用いて、またはこのような物質の化学当量を用いて一段階で行うことができる。
あるいは、スキーム5におけるように合成された、適した溶媒、例えばジクロロメタンまたはトルエン中、反応を可能にする温度での、適切な6−アミノ誘導体の、少量過剰のホスゲンまたはチオホスゲン溶液およびDIEAなどの第三級アミンでの処理と、それに続く過剰の求核試薬、例えば、第一級または第二級アミンでの処理とを含む、2段階アプローチを用いて、N6に基を導入すると、ワークアップ後に樹脂が結合している尿素またはチオ尿素が得られる。この反応にとって有用なその他の求核試薬としては、アルコール、フェノール、ヒドラジン誘導体などがある。必要に応じて、スキーム4中に示されるものと同様の方法で、スキーム5の結合している基質でトランスケタール化を実施することもできる。または、6−クロロアデノシン、6−クロログアノシン、6−クロロ−8−アザアデノシン誘導体などの所望のアセタールまたはケタール部分を開始するのに用いる場合には、トランスケタール化は必要でない。スキーム5においてHESMポリスチレン樹脂について示したように、固相のβ−チオエタノールリンカーからの切断は2段階で実施する:ジクロロメタンなどの溶媒中でMCPBAのような酸化剤を用いるチオエーテルリンカーの酸化によって、スルホンリンカーが得られ、次いで、ジクロロメタンのような溶媒中でDBUのような強力な塩基で処理すると、酸化されたリンカーからのβ−エーテル部分の切断が起こり、化合物が得られ、これを、当分野で公知の技術によって精製すればよい。好ましい酸化剤として、MCPBAのような過酸および過酢酸が挙げられるが、過酸化水素、過マンガン酸塩、または過硫酸塩のようなその他の酸化剤を使用してチオエーテルをスルホンに酸化してもよい。好ましい脱離条件としては、ジクロロメタン中DBU、またはトリフルオロエタノール中10%の水酸化アンモニウムが挙げられる。
スキーム5中の手順を用いて形成した化合物は、固相から切断した後本発明に使用でき、または官能基変換についての周知の方法によってさらに修飾し、同様に本発明に有用な新規化合物を作出することもできる。
スキーム4および5に示されるトランスケタール化法において有用な、好ましいアルデヒド、アルデヒドアセタールおよびケトンケタールとしては、以下の前記のカルボニル化合物および/またはその誘導体が含まれる:ベンズアルデヒド、ビフェニル−3−カルボキサルデヒド、ビフェニル−4−カルボキサルデヒド、ビフェニル−4−イル−アセトアルデヒド、2−ブロモベンズアルデヒド、ベンゾ[b]チオフェン−3−カルバルデヒド、シクロヘキサンカルバルデヒド、シクロペンタンカルバルデヒド、2,5−ジメチルベンズアルデヒド、2,6−ジフルオロベンズアルデヒド、2−フルオロベンズアルデヒド、ナフタレン−2−カルバルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、フェニルプロピナル、3−フェニルプロペナル、3−フェニルプロピオンアルデヒド、2−トリフルオロメチルベンズアルデヒド、シクロヘキサンオン、シクロペンタノン、4−エチルシクロヘキサンオン、3,4−ジヒドロ−1H−ナフタレン−2−オン、インダン−2−オン、およびプロパン−2−オン。前記ケトンのトランスケタール化にとって有用な誘導体としては、ジメトキシ−またはジエトキシ−ケタールなどのようなケタールが含まれる。
スキーム5に示したような固相技術を用いるC6位のアミンの導入に加え、液相法を用い、6−ハロゲン化プリン誘導体の仲介によって、アデノシン、8−アザアデノシン、グアノシン類似体などの6位に多様性を導入することもできる。スキーム6は5’−イソキサゾールエーテルの調製を例示し、クロリド脱離基(スキーム5および6には6−クロリドが示されているが、C6の脱離基は、このような変換に有用な別の種類、例えば、6−ブロミドまたは6−メシレート部分であってもよい)の、アンモニア、アミンまたはヒドロキシルアミン誘導体などの求核試薬での置換による、プリン/8−アザプリン環の6位でのこのような物質の導入を示す。スキーム6は一般的な第一級アミンRcNH2を用いて例示しているが、必要に応じて、第二級アミン、例えば、スキーム5に開示されるものを使用し、N,N−二置換−N6アミンを最終生成物として得ることもできる。N6−置換、およびN6,N6−二置換アミンは、N6−非置換アミン同様、本発明にとって有用である。これらのスキームに考慮される、C6ハロゲンまたはC6の別の種類の脱離基の置換にとって有用なアミンおよびアミン様化合物として、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、およびその他のN−アルキル−およびN,N−ジアルキルアミン、N−アラルキルアミン、N−シクロプロピルアミンおよびその他のN−シクロアルキルアミン、アニリン、N−アリール−N−アルキルアミン、ヒドロキシルアミンのエーテルおよびその他のO−誘導体、アミノピリジンおよびその他の複素芳香族アミン、ペンダント−NRcH基を有する複素環式化合物、複素環式アミン、およびアルキル鎖中の炭素ユニットの代わりに置換された1以上のO、NR、および/またはSのようなヘテロ原子ユニットを有するアルキルアミンが含まれる。このようなN6生成物は本発明において有用である。しかしながら、必要に応じて、前記のC6ハロゲン/脱離基置換から形成されたN6生成物を、文献に記載の方法によって、またはスキーム5および/またはスキーム6においてこのような変換のために開示された方法によって、アミド、チオアミド、尿素、チオ尿素、カルバメート、グアニジン等にさらに変換し、本発明において有用なその他の誘導体を得ることができる。スキーム5および/またはスキーム6の物質は、固相から切断した後(スキーム5について)、文献において通常用いられる方法によって、例えば、クロマトグラフィーによって、または特定の場合には、結晶化によって精製できる。N6での好ましい置換基としては、H、アルキル基、アリール基、アミド、カルバメート、および尿素がある。
スキーム6.ミツノブ反応、6−クロリド置換、および(必要に応じて)N6−アミン誘導体化による、5’−ヘテロ芳香族エーテル−N6−誘導体の液相合成
Figure 2007509180
スキーム6中に示されるような、イソキサゾール誘導体のR1および/またはR2がエステル基(例えば、−C(CO)O−(アルキル)、−C(CO)O−(アリール)、−(CH2mC(CO)O−(アルキル)、−O(CH2mC(CO)O−(アリール)など、ここで、「m」は式Iのこのような化合物の鎖の長さを規定する)を含む場合、そのエステルは本発明に使用でき、またはアセタールまたはケタール部分およびN6の所望の基に適合する方法を用いて酸に変換してもよい。例えば、スキーム6に示されるエステルを、過剰の、ジオキサンおよび/またはメタノールに溶解した2Mの水酸化リチウム水溶液を用いて、室温(RT)で数時間加水分解すると、カルボン酸塩が得られる。この塩またはこの塩の対応する酸の精製は、先に開示したように達成できる。これらの酸および酸誘導体もまた本発明において有用である。スキーム6は、C6での脱離基(クロリドのような)の置換における求核試薬の選択肢として一般的な第一級アミン(アンモニアおよびヒドロキシルアミン誘導体を含む)および一般的な第二級アミン(ヒドロキシルアミン誘導体を含む)を用いて例示している。スキーム5に示されるように、C6−第一級、第二級または第三級アミンの合成は、スキーム6に示されるような置換反応を用いて可能であり、このような化合物は本発明において有用である。スキーム6の化合物のN6基の、−(CG)Σ基または−(CG)Σ’基でのさらなる修飾によってもまた、本発明の化合物が得られる。
スキーム7.2’,3’−O−イソプロピリデンアデノシン−5’−カルボン酸、関連アセタールおよびケタールの合成、ならびに本発明の化合物の合成のための中間体としてのそれらの使用
Figure 2007509180
2’,3’−O−イソプロピリデンアデノシン−5’−カルボン酸ならびに関連アセタールおよびケタールは、種々のアミドおよびスルホンアミド誘導体の調製のための有用な中間体である。スキーム7に示されるように、この種の中間体は、液相および固相合成スキームのいずれでも使用でき、5’−、2’−、3’−アセタール/ケタール−、およびアデノシンまたは関連プリン誘導体の6位に、種々の置換基を有する化合物を調製できる。スキーム7に示される方法はまた、置換プリン誘導体、および/または8−アザプリン誘導体の調製にとって有用である。
スキーム7に示される、アデノシン5’−カルボン酸ユニットを含む化合物、または関連N6−置換アデノシン−5’−カルボン酸および8−アザアデノシン−5’カルボン酸も、文献に記載の方法を用いて、本発明において有用な、エステルまたはその他の物質の合成のために使用できる。さらに、このような酸のN6−アミンを、尿素、チオ尿素、アミド、カルバミン酸塩、グアニジン等に変換すると、同様に本発明に有用である物質を得ることができる。あるいは、アミドなどの保護基(例えば、ベンズアミド、ホルムアミド、またはトリフルオロアセトアミド)またはカルバミン酸塩(例えば、Boc、Cbz、Fmoc等)を、N6位に導入でき、次いで、フラノース誘導体の5’位にあるか、フラノース誘導体の5’位に結合している酸部分を、文献でよく知られている技術を用いて、4−スルファミルブチリル樹脂、ヒドロキシメチル樹脂、またはペグ化ヒドロキシ樹脂等といった固相樹脂と結合すると、樹脂が結合している物質を得ることができる。次いで、スキーム4および5に示されるものと同様のトランスケタール化技術による、樹脂が結合している物質の修飾について、固相化学の利点を得ることができる。このような酸のN6位に保護基を用いる場合には、トランスケタール化手順後に除去すると、樹脂が結合している化合物が得られ、これを固相から切断し、精製すると、本発明の化合物が得られる。あるいは、必要に応じて、次いで、固相上にこのように形成されたN6−アミンを、本明細書に開示される方法によって、または文献に記載された方法によって、アミド、カルバミン酸塩、尿素、チオ尿素またはグアニジンなどに変換してもよい。次いで、既知の方法を用いて固体支持体から切断すると、本発明の化合物が得られ、必要に応じて、よく用いられる技術を用いて、これを精製することもできる。
スキーム8.アデノシン誘導体のN6−修飾と、それに続く、5’−カルボン酸、および5’−アミド形成への酸化
Figure 2007509180
スキーム8には、N6での基の導入とそれに続くアデノシン誘導体または8−アザアデノシン誘導体の5’位の酸化に有用な、スキーム7に開示された方法の変法を示す。スキーム8はアデニンユニットを示しているが、化学の実行者ならば、スキーム8の方法をアデニンファミリーの置換メンバーに、また8−アザアデニンに広く適用できるということは理解されよう。
スキーム7および8に示される、5’−アミド形成反応にとって好ましいアミンおよびアミン誘導体としては、トリフルオロメタンスルホンアミド、メタンスルホンアミド、セリン、グリシン、プロリン、アントラニル酸およびその位置異性体、ならびにアントラニル酸メチルおよびその位置異性体がある。
スキーム9.固相技術を用いる、5’−アデノシンカルボン酸誘導体および8−アザアデノシン−5’−カルボン酸誘導体のアミノ酸アミド
Figure 2007509180
5’−カルボン酸のアミド誘導体(例えば、スキーム7およびスキーム8に示されるもの)または式Iの5’位で結合している酸部分のアミド誘導体として、アミノ酸、ペプチド、アミノアルコールなどに由来するアミドも含まれ得る。スキーム9には、アミノ酸、プロリンを用いて、天然、ならびに合成で導いたアミノ酸およびペプチド、または誘導体を、5’−カルボン酸または関連相同物に結合する好都合な方法を例示する。
スキーム9には、固相として、ポリスチレン/HESMのような樹脂−リンカー組合せを用いる方法の一例を示す。当分野で公知のその他の固相/リンカーを本方法に使用してよい。固相合成の技術分野で周知の方法による、基、例えば、アミノ酸(例えば、示されるようなプロリン)または一連のアミノ酸またはペプチドの結合によって、樹脂が結合しているアミンが得られる。次いで、このアミンをアデノシン5’−カルボン酸、または本発明の化合物を作製するのに有用な別の種類の誘導体と反応させると、カップリングしている生成物を得ることができる。このカップリングしている生成物が、6位にアミンを有している場合には、それを、先に記載した種々の試薬のうちの1種で、または文献において知られている試薬で処理すると、アデノシン6位に、アミド、カルバミン酸塩、尿素、チオ尿素またはグアニジンなどが得られる。あるいは、固相へのカップリングに用いられる5’−カルボン酸誘導体の6位にすでに所望の基が導入されている場合には、N6での前記の修飾を後に実行する必要はない。必要に応じて、スキーム4および5について記載したものなどの固相法を用いて、カップリングしている5’−アミド/N6−官能基化生成物を、種々の異なるアセタールまたはケタールに変換できる。合成が完了した時点で、当分野で公知の種々の方法によって、本発明の化合物の、固相からの切断を実施すればよく、そのような切断条件は用いるリンカーの種類に応じて変わる。5’−結合しているアデノシン化合物のペプチドまたはアミノ酸誘導体を切断するのに有用な切断方法には、スキーム5および9に示されるリンカー酸化/排出手順、スキーム6に記載したエステル加水分解に関する条件を用いる、水酸化物供給源、例えば水酸化リチウムでの処理、およびスキーム4に記載したような、カリウムトリメチルシラノレートを用いる加水分解、ならびにその他の樹脂/リンカー/エステル組合せの切断に有用な、当分野で公知のその他のもの(アミドを形成するアミノリシスを含む)が含まれる。必要に応じて、本発明において有用な化合物を、樹脂から切断し、先に記載したように精製することによって、それを精製された形で得ることができる。
スキーム10.ヌクレオシドおよび8−アザヌクレオシドの5’−アミンおよび5’−アミン誘導体の合成
Figure 2007509180
もう1つの実施形態では、アミノ基をアデノシンもしくは8−アザアデノシン類似体の5’位に、またはこのような物質の5’相同物の鎖上に導入できる。このアミンを用いてアミド−、スルホンアミド−、およびその他の誘導体を形成できる。スキーム10は、5’−アミンを用いて5’位で、または相同アミン誘導体の関連位置でどのようにスルホニル尿素を合成できるかを示す。さらに、5’位に、または相同体の5’鎖上に導入されたアミンはまた、アミド、尿素、カルバメート、スルホンアミドおよびその他のアミン誘導体の合成を、そのようなプロセスについて当分野で公知の方法を用いて行うのに有用である。
スキーム11.酸化、ホルナー−エモンズ反応、還元、およびアミンとのカップリングを含むステップを含む、アデノシンのホモロゲーション
Figure 2007509180
さらにもう1つの実施形態では、ヌクレオシド誘導体または8−アザヌクレオシド誘導体の5’位を、1個以上の炭素原子でホモロゲートする(homologated)。スキーム11は、本発明に有用である、ある種のホモロゲートされたアデノシン類似体の調製を示す。あるいは、必要に応じて、このような相同体を、続いて、アミノ酸とカップリングさせると、本発明に有用なその他の化合物を得ることもできる。スキーム11および12では、プロリンを用いて、アミドカップリングを例示しているが、その他のアミンまたはアミノ酸誘導体も使用できる。スキーム12では、スキーム11の還元ステップが省略されているが、これにより、本発明において有用な不飽和相同体が生じる。
スキーム12.酸化、ウィッティヒまたはホルナー−エモンズ反応、およびアミンとのカップリングを含むステップを含む、アデノシン誘導体のホモロゲーション
Figure 2007509180
当業者ならば、本発明によって包含される化合物を製造するために、前記のスキームに示されるように、以下の実施例によって実証されるように、および/または当分野で公知の反応の適切な改変によって、出発物質は変更でき、さらなるステップを用いてもよいということは認識されよう。前記の変換のいくつかを達成するには、特定の反応性官能基の保護が必要であり得る場合もある。一般に、このような保護基の必要性ならびにこのような基を結合および除去するのに必要な条件は、当業者には明らかであろう。
投与方法
本明細書に開示される活性化合物は、疼痛の感覚を減少または軽減する治療を必要とする被験体において、疼痛の感覚を減少または軽減するのに十分な単回量または複数回の量で、何らかの適した手段による、全身投与、または被験体の痛みのある部位への直接投与のいずれかによって投与する。一実施形態では、活性化合物の液体またはゲル懸濁液を、注射、液滴、スプレーまたはゲルの形で投与することによって、本発明化合物を投与する。第2の実施形態では、活性化合物または化合物類を、リポソームを介して、および/またはクリーム製剤を用いて、痛みのある部位に塗布できる。第3の実施形態では、活性化合物または化合物類を、ポンプ−カテーテルシステムを介して痛みのある部位に注入できる。第4の実施形態では、1種以上の活性化合物を、当分野で公知の適した手段によって経口投与できるが、この経口投与は錠剤、カプレット剤、またはカプセル剤の形であることが好ましい。本発明のもう1つの実施形態には、連続または選択放出装置、例えば、それだけには限らないが、OCUSERT(商標)システム(アルザ社(Alza Corp.)、カリフォルニア州、パロアルト)中に用いられるものなどのメンブラン内に含まれる活性化合物に関する。さらなる実施形態として、活性化合物または化合物類を、眼の上に置かれるコンタクトレンズ、または皮膚の上に置かれる絆創膏内に含め、それによって保持させ、それに結合することができる。本発明のもう1つの実施形態は、痛みのある部位に適用できる消毒綿またはガーゼ帯内に含まれるか、その上に置かれる、少なくとも1種の活性化合物に関する。本発明のもう1つの実施形態は、痛みのある部位に適用できる液状スプレー内に含まれる活性化合物または化合物類に関する。このようなスプレーはまた、本発明の1種以上の化合物の鼻腔内の投与に使用でき、その結果、1種以上の活性物質が鼻腔および/または洞路(sinus passages)の痛みのある部位と接触し、その部位で物質と直接接触することによって、または体内吸収によって痛みの感覚を減少させる。本発明のその他の実施形態は、少なくとも1種の活性化合物の痛みのある部位への直接注射または少なくとも1種の活性化合物の、痛みのある部位の表面への直接的もしくは間接的適用に関する。
本発明の薬剤組成物に含まれる本発明の各活性化合物の量とは、疼痛を減少させるのに有効な量である。使用する、本発明の各化合物の量は、P2X受容体の侵害受容性作用をアンタゴナイズするために、被験体の痛みのある部位において、好ましくは、約10-7〜約10-1モル/リットル、より好ましくは、約10-6〜約10-1モル/リットルという各活性化合物の溶解濃度を達成するのに十分な量である。
当業者ならば従来の基準を用いて選択できるであろうが、活性化合物を含む局所溶液は、生理学上許容されるビヒクルを含むことが最適である。ビヒクルは、既知の眼用、鼻腔内および皮膚用ビヒクルから選択し、それらとしては、それだけには限らないが、生理食塩水、ポリエチレングリコールなどの水溶性ポリエーテル、ポリビニルアルコールおよびポビドンなどのポリビニル、メチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのセルロース誘導体、鉱油および白色ワセリンなどの石油誘導体、ラノリンなどの動物性脂肪、カルボキシポリメチレンゲルなどのアクリル酸のポリマー、ピーナッツオイルなどの植物性脂肪およびデキストランなどの多糖、およびヒアルロン酸ナトリウムなどのグリコサミノグリカンおよび塩化ナトリウムおよび塩化カリウムなどの塩が挙げられる。
前記の局所投与法に加え、本発明の活性化合物を全身投与する種々の方法がある。このような手段の1つは、被験体が吸入する、活性化合物を含む呼吸性粒子のエアゾール懸濁液に関する。活性化合物は、肺を介して血流に吸収され、続いて、製薬上有効量で痛みのある部位に影響を及ぼす。呼吸性粒子は液体であっても固体であってもよく、粒径は、吸入すると口腔および喉頭を通過するのに十分なほど小さく、一般に、大きさが約1〜10ミクロン、より好ましくは1〜5ミクロンの範囲の粒子が呼吸性と考えられる。
活性化合物を、被験体の眼に全身投与するもう1つの手段は、点眼液または洗眼剤または液体製剤の点鼻薬、または被験体が吸入する呼吸性粒子の鼻腔用スプレーの形の液体/液体懸濁液を投与することに関する。鼻腔用スプレー、または点鼻薬もしくは点眼液を製造するための、活性化合物の液体薬剤組成物は、当業者に公知の技術によって、活性化合物を適したビヒクル、例えば滅菌発熱物質不含水または滅菌生理食塩水と組合せることによって調製できる。
活性化合物を全身投与するその他の手段は、活性化合物を含有する薬剤組成物が、錠剤、トローチ剤、水性または油性懸濁液、分散性散剤または顆粒剤、エマルジョン、ハードもしくはソフトカプセル剤、またはシロップ剤またはエリキシル剤の形である、経口投与に関する。経口使用を対象とした組成物は、薬剤組成物を製造するための技術分野で公知のいずれかの方法にしたがって調製すればよく、このような組成物には、製薬上素晴らしく、味のよい製剤を提供するために、甘味料、矯味剤、着色剤および保存剤を含む群から選択される1種以上の薬剤を含めてもよい。錠剤は、錠剤の製造に適している、非毒性の製薬上許容される賦形剤との混合物で有効成分を含む。これらの賦形剤としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウムなどの不活性の希釈剤、コーンスターチ、またはアルギン酸などの造粒剤および崩壊剤、デンプン、ゼラチンまたはアラビアガムなどの結合剤、およびステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクなどの滑沢剤が挙げられる。錠剤は、コーティングしなくてもよいし、消化管における崩壊および吸収を遅延させ、それによって長期間にわたって持続作用を提供するために、公知の技術によってコーティングしてもよい。例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの時間遅延物質を使用できる。経口使用用製剤はまた、有効成分が不活性の固体希釈剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはカオリンと混合されているハードゼラチンカプセル剤として、あるいは有効成分が水または油性媒質、例えばピーナッツオイル、液体パラフィンまたはオリーブオイルと混合されているソフトゼラチンカプセル剤として提供できる。
活性化合物を、被験体の痛みのある部位に全身投与するさらなる手段は、治療上有効量の化合物が、接触を介してまたは全身吸収および循環を介して痛みのある部位に到達するような、坐剤またはペッサリーの形の活性化合物に関する。
活性化合物を全身投与するさらなる手段は、ゲル、クリームまたは液体懸濁液の形の治療上有効量の活性化合物の直接術中点滴に関する。
本発明の方法は、疼痛を減少させるために通常用いられる他の治療薬およびアジュバント剤と併用し、そのようにして治療薬およびアジュバント剤の作用を増強することができる。用いられるその他の治療薬としては、オピオイド(モルヒネ、フェンタニル)、ナトリウムチャネルブロッカー(ノボカイン、リドカイン)、NSAIDS(アスピリン、イブプロフェン)およびCOX−2阻害剤(VIOXX(登録商標)、CELEBREX(登録商標))が挙げられる。
治療薬の中には、標的応答を達成するためのレベルに到達するのに高用量が必要とされるものがあるが、高用量は用量依存性副作用が高頻度で伴われることが多い。したがって、1種以上の本発明の化合物の、疼痛を治療するために通常用いられる治療薬との併用により、比較的低用量のその他の薬剤の使用が可能となり、その結果、このような薬剤の長期間投与にも低頻度の副作用しか伴われない。したがって、本発明の化合物のもう1つの利点は、疼痛を治療するために用いられる他の薬物の副作用を減少させることである。1種以上の本発明の化合物の一定用量を、疼痛減少を必要とする被験体に投与し、それによって疼痛を治療するために用いられる別の化合物の用量の付随的な減少が可能になることによって、他の薬物について知られている副作用、例えば耐性、依存症、便秘、呼吸抑制、鎮静、胃腸副作用および出血時間の増加を減少させることができる。
以下の実施例によって本発明をさらに示すが、これらは本発明の範囲をそこに記載される具体的な手順に制限しようとするものではない。
5’−アリールエーテル誘導体の調製:
5−アミノ−2−{2−ベンジル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−安息香酸:
N,N−ジメチルホルムアミド(100mL)およびジメトキシプロパン(25mL)にアデノシン(10g、37mmolを溶解し、続いて、アンバーリスト(Amberlyst)15H+樹脂を添加した。この混合物を55℃で3時間撹拌した。樹脂を濾過によって除去し、溶媒を真空除去すると、2’,3’−ジ−O−イソプロピリデンアデノシン(11g、95%)が得られた。
この生成物(6g、20mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(22mL)に溶解し、塩化トリイソプロピルシリルおよびイミダゾールとともに23℃で16時間撹拌した。この溶液をエーテル(200mL)とブライン(100mL)の間で分配し、エーテル相をさらなるブライン(2×50mL)で洗浄した。このエーテルを硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させたところ、5’−O−トリイソプロピルシリル−2’,3’−ジ−O−イソプロピリデンアデノシンが得られた。
この残渣をトルエン(20mL)に溶解し、フェニルイソシアネート(3.6g、30mmol)を用いて、25℃で16時間処理した。重炭酸ナトリウム溶液(1mLの10M)を加え、混合物を蒸発乾固した。残渣を酢酸エチル(100mL)と水(25mL)の間で分配した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発乾固した。この固体をテトラヒドロフラン(20mL)に溶解し、テトラヒドロフラン中テトラブチルアンモニウムフロリド(20mLの1M溶液)とともにドライアイス/アセトン浴中で1時間撹拌した。溶媒を真空除去し、続いて、ヘキサンで洗浄すると、5’−アルコール(5.3g)が得られた。
前記フェニル尿素生成物の一部(0.41g、0.96mmol)を、20%酢酸水溶液25mLおよびテトラヒドロフラン/ジオキサン(1:1)5mLに懸濁し、50℃で24時間撹拌した。白色懸濁液が透明な黄色の溶液になった。この混合物を濃縮し、次いで、凍結乾燥すると、0.360g(収率97%)の1−[9−(3,4−ジヒドロキシ−5−ヒドロキシメチル−テトラヒドロ−フラン−2−イル)−9H−プリン−6−イル]−3−フェニル−尿素が黄色の固体として得られた。C171865(MH+)の理論分子量387、LCMSによる実測値387。
直前の生成物の一部(0.131g、0.34mmol)を含むバイアルに、少量の4A火力乾燥モレキュラーシーブス(アルゴン流によって冷却した)を加えた。この混合物にゴム隔膜でキャップし、0℃に冷却した。この混合物に、シリンジによってトリフルオロ酢酸(2.5mL)を加え、この混合物をこの温度で15分間撹拌した。フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタール(0.230ml、4当量)を滴下し、混合物を0℃で2時間撹拌した。1当量以上のフェニルアセトアルデヒドジメチルアセタールを加え、さらに5時間撹拌した。揮発性物質を蒸発除去し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、8:2、1%トリエチルアミン)によって精製すると、0.095gの生成物(収率60%)が黄色の固体として得られた。C252465(MH+)の理論分子量489、LCMSによる実測値489。
このアセタール生成物の一部(0.068g、0.14mmol)を、乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(2.5mL)に溶解し、カリウムt−ブトキシド(0.084g、5当量)を加えると、黄色の溶液が得られた。この混合物に、2−フルオロ−5−ニトロ安息香酸(0.046g、1.8当量)を加えた。室温で2.5時間撹拌した後、この混合物を濃縮し、分取HPLCによって精製すると、ヌクレオシド類似体が白色粉末として得られた。C322779(MH+)の理論分子量654、LCMSによる実測値654。
水素雰囲気下で、直前の生成物のニトロ基を触媒量のメタノール中10%Pd/Cを用いて6時間還元した。セライトを通して濾過し、続いて、HPLC精製すると、52mg(収率62%)の標題化合物が透明な半固体として得られた。
5’−ヘテロアリールエーテル誘導体の調製:
2−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸:
23℃で乾燥N,N’−ジメチルホルムアミド(1mL)中1−[9−(6−ヒドロキシメチル−2,2−ジメチル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル)−9H−プリン−6−イル]−3−フェニル−尿素(43mg、0.1mmol)の撹拌溶液に、カリウムt−ブトキシド(45mg、0.4mmol)を加えた。
30分後、この溶液に、2−クロロニコチン酸(60mg、0.4mmol)を加えた。得られた混合物を23℃で15時間撹拌し、次いで、水(1mL)でクエンチし、酢酸エチル(50mL)に懸濁し、ブラインで洗浄し(3×)、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空濃縮すると、粗生成物が得られた。分取逆相HPLCを用いて純粋な化合物(15mg、収率27%)を白色固体として得た。1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ11.76(s,1H)、10.15(s,1H)、9.16(s,1H)、8.65(s,1H)、8.05(dd,J=8.5Hz,3.5Hz,1H)、7.94(dd,J=9.0Hz,3.0Hz,1H)、7.60(d,J=2.0Hz,1H)、7.57(d,J=2.0Hz,1H)、7.32(t,J=12.5Hz,2H)、7.05(t,J=12.5Hz,1H)、6.96(dd,J=12.5Hz,8.5Hz,1H)、6.25(d,J=6.0Hz,1H)、5.80(t,J=7.5Hz,1H)、5.10(dd,J=9.0Hz,2.5Hz,1H)、4.67(m,1H)、4.53(dd,J=20.0Hz,4.0Hz,1H)、4.36(dd,J=20.0Hz,4.0Hz,1H)、1.59(s,3H)、1.38(s,3H)。C262577(MH+)の理論分子量548、LCMSによる実測値548。
同様に、他の5’−置換ピリジンを調製した:
6−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸:白色固体として(9mg、収率8%)。1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ11.68(s,1H)、10.20(s,1H)、8.71(s,1H)、8.64(d,J=3.0Hz,2H)、8.12(dd,J=15.0Hz、3.5Hz,1H)、7.63(d,J=2.0Hz,1H)、7.61(d,J=1.5Hz,1H)、7.36(t,J=13.0Hz,2H)、7.09(t,J=12.5Hz,1H)、6.84(dd,J=13.5Hz,1.0Hz,1H)、6.33(d,J=3.5Hz,1H)、5.61(dd,J=10.0Hz,4.0Hz,1H)、5.20(dd,J=10.0Hz,4.5Hz,1H)、4.64(m,1H)、4.54(m,2H)、1.60(s,3H)、1.40(s,3H)。C262577(MH+)の理論分子量548、LCMSによる実測値548。
6−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ピリジン−2−カルボン酸:白色固体として(5mg、収率4.6%)。1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ11.64(s,1H)、10.15(s,1H)、8.68(s,1H)、8.60(s,1H)、7.83(dd,J=13.5Hz,12.5Hz,1H)、7.62(m,3H)、7.34(t,J=12.5Hz,2H)、7.06(t,J=12.5Hz,1H)、6.96(dd,J=13.0Hz,1.0Hz,1H)、6.30(d,J=4.0Hz,1H)、5.59(dd,J=10.0Hz,4.5Hz,1H)、5.17(dd,J=10.0Hz,4.5Hz,1H)、4.64(m,1H),4.50(m,2H)、1.58(s,3H)、1.38(s,3H)。C262577(MH+)の理論分子量548、LCMSによる実測値548。
5−クロロ−6−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸:白色固体として(11mg、収率1.5%)。C2624ClN77(MH+)の理論分子量582、LCMSによる実測値582。
6−クロロ−2−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸(異性体A)&2−クロロ−6−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸(異性体B):
2,6−ジクロロニコチン酸との反応から2つの異性体が得られた。主要な生成物はA(80mg、収率69%)であった。C2624C1N77(MH+)のLC−MS理論値582、実測値582。微量生成物はB(20mg、収率17%)であった。C2624C1N77(MH+)の理論分子量582、LCMSによる実測値582。
2−クロロ−6−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−イソニコチン酸:白色固体として(60mg、収率52%)。1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ11.63(s,1H)、10.18(s,1H)、8.68(s,1H)、8.61(s,1H)、7.6(s,1H)、7.59(s,1H)、7.36(s,1H)、7.33(t,J=13.0Hz、2H)、7.06(t,J=13.5Hz,1H)、6.29(d,J=3.5Hz,1H)、5.63(dd,J=10.0Hz,4.0Hz,1H)、5.17(dd,J=10.0Hz,4.5Hz,1H)、4.64(m,1H)、4.47(m,2H)、1.60(s,3H)、1.38(s,3H)。C2624C1N77(MH+)の理論分子量582、LCMSによる実測値582。
6−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチンアミド:白色固体として(15mg、収率14%)。1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ11.70(s,1H)、10.10(s,1H)、8.69(s,1H)、8.61(s,1H)、8.60(d,J=4.0Hz,1H)、8.09(dd,J=10.0Hz、4.0Hz,1H)、7.95(s,1H)、7.62(s,1H)、7.59(s,1H)、7.39(s,1H)、7.34(t,J=15.0Hz,2H)、7.07(t,J=12.5Hz,1H)、6.80(d,J=14.0Hz,1.0Hz,1H)、6.31(d,J=4.0Hz,1H)、5.59(dd,J=10.5Hz,4.5Hz,1H)、5.17(dd,J=10.0Hz,4.5Hz,1H)、4.63(m,1H)、4.49(m,2H)、1.59(s,3H)、1.39(s,3H)。C262686(MH+)の理論分子量547、LCMSによる実測値547。
6−クロロ−2−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−5−フルオロ−ニコチン酸:白色固体として(35mg、収率19%)。C2623ClFN77(MH+)の理論分子量600、LCMSによる実測値600。
1−{9−[6−(3−ヒドロキシ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−2,2−ジメチル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル]−9H−プリン−6−イル}−3−フェニル−尿素:
メタノール/酢酸エチル(1:1v/v、10mL)中1−{9−[6−(3−ベンジルオキシ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−2,2−ジメチル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル]−9H−プリン−6−イル}−3−フェニル−尿素(18mg、0.03mmol、前記のように調製した)の溶液に、乾燥アルゴンを23℃で、10分間バブリングした。活性炭上パラジウム(10%)を加え、懸濁液をアルゴンによってさらに5分間脱気した。水素(H2)をバルーンを介して導き、反応を5時間進行させた。この混合物を濾化し、真空濃縮すると、粗生成物が得られた。分取逆相HPLCを用いて純粋な化合物(5mg、収率31%)を白色固体として得た。C252576(MH+)の理論分子量520、LCMSによる実測値520。
2−{2−ベンジル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸:
2−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸(180mg、0.33mmol)を、トリフルオロ酢酸と水の混合物(TFA/H20、4:1v/v、20mL)に溶解し、この懸濁液を23℃で30分間撹拌した。溶媒を減圧下で除去すると、中間体ジオール生成物(120mg、収率72%)が白色固体として得られた。C232177(MH+)の理論分子量508、LCMSによる実測値508。
乾燥トリフルオロ酢酸(5mL)に溶かした、直前に記載のジオール(0.23mmol)の撹拌溶液に、23℃でフェニルアセトアルデヒド(130mg、1.1mmol)を加えた。得られた混合物を23℃で6時間撹拌した。減圧下で蒸発させることによって、ほとんどのトリフルオロ酢酸を除去した後、反応を飽和重炭酸ナトリウム溶液(10mL)でクエンチした。生成物を酢酸エチル(50mL)を用いて抽出し、ブラインで洗浄し(3×)、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾化し、真空濃縮すると、粗生成物が得られた。分取逆相HPLCを用いて純粋なアセタール化合物(7mg、収率5%)を白色固体として得た。1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ11.67(s,1H)、10.50(s,1H)、8.68(s,1H)、8.51(s,1H)、8.27(dd,J=8.0Hz、3.0Hz,1H)、8.10(dd,J=10.0Hz,4.0Hz,1H)、7.60(dd,J=14.0Hz,2.0Hz,1H)、7.30(m,7H)、7.08(m,3H)、6.21(d,J=4.5Hz,1H)、5.51(dd,J=10.5Hz,4.0Hz,1H)、5.32(t,J=8.0Hz,1H)、5.06(dd,J=10.0Hz,3.0Hz,1H)、4.70(m,1H)、4.62(dd,J=20.0Hz,5.0Hz,1H)、4.45(dd,J=20.0Hz,5.0Hz,1H)、3.10(d,J=8.5Hz,2H)。C312777(MH+)の理論分子量610、LCMSによる実測値610。
その他の5’−置換ピリジン−エーテルは、直前に示したものと同様の方法を用いて種々の2’,3’−アセタールに変換した。
5’−イソキサゾール誘導体の合成:
3−[6−(6−クロロ−プリン−9−イル)−2,2−ジメチル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ]−イソキサゾール−5−カルボン酸メチルエステル:
乾燥ジクロロメタン16mL中、[6−(6−クロロ−プリン−9−イル)−2,2−ジメチル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル]−メタノール(0.570g、1.74mmol)の溶液に、ポリマーが結合しているトリフェニルホスフィン(PS−TPP;アルゴノート・テクノロジー(Argonaut Tech.)、2.14mmol/g、0.91g、1.2当量)、続いて、メチル−3−ヒドロキシ−5−イソキサゾールカルボキシレート(0.248g、1当量)を加えた。混合物を15分間超音波処理し、次いで、アルゴン下、室温で1時間撹拌した。アルゴン流下、反応混合物を0℃に冷却し、ジクロロメタン1mlに溶解したジエチルアゾジカルボキシレート(0.33g、1.1当量)をシリンジによって滴下した。この混合物を光から保護し、0℃で30分間、次いで、室温で20時間撹拌した。樹脂を大量のジクロロメタンおよびメタノールで洗浄した。洗浄から得られた有機溶液を濃縮すると、フラッシュクロマトグラフィー精製後に0.740gの生成物が白色固体として得られた(収率95%)。1H NMR(300MHz,CDC13)δ8.76(s,1H)、8.23(s,1H)、6.42(s,1H)、6.23(d,J=2.1Hz,1H)、5.43(dd,J=2.1Hz,1H)、5.14(dd,J=3.6Hz,1H)、4.7(m,1H)、4.61(dd,J=3.9Hz,1H)、4.49(dd,J=5.7Hz,1H)、3.93(s,3H)、1.65(s,3H)、1.42(s,3H)。C1818ClNN57(MH+)の理論分子量452、LCMSによる実測値452。
3−{6−[6−(N−ベンジル−N−メチル−アミノ)−プリン−9−イル]−2,2−ジメチル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−イソキサゾール−5−カルボン酸:
テトラヒドロフラン(1.2mL)中、3−[6−(6−クロロ−プリン−9−イル)−2,2−ジメチル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ]−イソキサゾール−5−カルボン酸メチルエステル(0.106g、0.23mmol)の溶液に、ポリマーが結合しているジイソプロピルエチルアミン(PS−DIEA;アルゴノート・テクノロジー、3.83mmol/g、0.190g、3当量)、続いて、N−メチル−N−ベンジルアミン(1.2当量)0.040mLを加えた。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。PS−DIEA樹脂をジクロロメタンで3回洗浄し、洗浄から得られた溶液を濃縮すると、3−{6−[6−(N−ベンジル−N−メチル−アミノ)−プリン−9−イル]−2,2−ジメチル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−イソキサゾール−5−カルボン酸メチルエステルが黄色の油状物質として得られた。この物質(0.23mmol)を1,4−ジオキサン(1.2mL)に溶解し、2M水酸化リチウム水溶液0.250mLを加えた。この混合物を室温で4時間撹拌した。酸ワークアップ後に単離した粗生成物を、さらなる精製を行わずに以下のステップに用いた。C252667(MH+)の理論分子量523、LCMSによる実測値523。
3−{2−ベンジル−6−[6−(N−メチル−N−ベンジル−アミノ)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−イソキサゾール−5−カルボン酸:
乾燥ジクロロメタン1.5mLに溶解した前記のアセトニド(0.075g、0.140mmol)の溶液を、氷浴中で0℃に冷却した。この透明な混合物にトリフルオロ酢酸1.8mLを加えた。混合物を0℃で5時間撹拌すると、蒸発ワークアップ後に中間体ジオールが黄色の半固体として得られた。この粗生成物(0.23mmol)を0℃で、フラスコに入れた乾燥トリフルオロ酢酸1mLに溶解した。この混合物に、少量の3Aモレキュラーシーブス(その場で予め火力乾燥させ、アルゴン流によって冷却したもの)を加えた。フラスコにゴム隔膜でキャップをし、0℃に冷却し、次いで、フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタール0.1mLを加え、混合物を0℃で18時間撹拌した。その時点で、0.1mL以上のアセタールを加え、さらに6時間撹拌した。HPLCによって精製すると、52mgの目的生成物が透明な半固体として得られた(収率62%)。C302867(MH+)の理論分子量585、LCMSによる実測値585。
以下のアセトニド−イソキサゾールカルボン酸類似体は、前記の塩化物置換/加水分解手順と同様の方法で、種々のアミンを用いて調製した:
用いたアミン;生成物データ:
N−トランス−(シクロプロピルフェニル)アミン;生成物の理論質量(LCMS):C262667(MH+):535、実測値:535。
N−メチル−N−フェネチルアミン;生成物の理論質量(LCMS):C262867(MH+):537、実測値:537。
フェネチルアミン;生成物の理論質量(LCMS):C252667(MH+):523、実測値:523。
ベンジルアミン;生成物の理論質量(LCMS):C242467(MH+):509、実測値:509。
イソブチルアミン;生成物の理論質量(LCMS):C212667(MH+):475、実測値:475。
シクロペンチルアミン;生成物の理論質量(LCMS):C222667(MH+):487、実測値:487。
N−(メチルチオフェン−イル)アミン;生成物の理論質量(LCMS):C222267S(MH+):515、実測値:515。
5−メチルフルフリルアミン;生成物の理論質量(LCMS):C232468(MH+):513、実測値:513。
プロピルアミン;生成物の理論質量(LCMS):C202467(MH+):461、実測値:461。
アミノプロピルイミダゾール;生成物の理論質量(LCMS):C232687(MH+):527、実測値:527。
3−メチルアミノピリジン;生成物の理論質量(LCMS):C232377(MH+):510、実測値:510。
アミノエチルピロリジン;生成物の理論質量(LCMS):C232977(MH+):516、実測値:516。
アニリン;生成物の理論質量(LCMS):C232267(MH+):495、実測値:495。
5’−カルボキサミドアデノシン類似体2’,3’−O−イソプロピリデンアデノシン−5’−カルボン酸の液相合成
反応容器中で、ビス−アセトキシヨードベンゼン(BAIB、1.15g、3.58mmol)と、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ(TEMPO、0.051g、0.325mmol)と、2’,3’イソプロピリデンアデノシン(0.500g、1.63mmol)とを合わせ、この反応容器に1:1アセトニトリル:水混合物3mLを加えた。アルゴン下、反応混合物を周囲温度で1時間撹拌し、次いで、濾過した。白色結晶性生成物をアセトニトリル:水混合物(1:1)で洗浄し、真空乾燥すると、0.464gの生成物、89%が得られた。1H NMR(300MHz,CD3SOCD3)δ12.77(br s,1H)、8.22(s,1H)、8.06(s,1H)、7.27(s,2H)、6.32(s,1H)、5.52(dd,J1=5.7Hz,J2=1.8Hz,1H)、5.45(d,J=9.5Hz,1H)、4.67(d,J=1.5Hz,1H)、1.52(s,3H)、1.35(s,3H)。
2−({2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−アミノ)−安息香酸メチルエステル:
2’,3’−O−イソプロピリデンアデノシン−5’−カルボン酸(0.241g、0.75mmol)を含むバイアルに、3−アミノ−安息香酸メチルエステル(0.144g、0.75mmol)を室温で一度に加え、続いて、50℃で一晩加熱した。反応混合物を酢酸エチル100mlで希釈し、1Nの塩酸、飽和重炭酸ナトリウム、ブラインで洗浄し、MgSO4上で乾燥した。溶媒を除去した直後、固体残渣をジクロロメタン中2〜5%メタノールを用いてクロマトグラフィーで精製すると、90mg(26%)のカルボキサミドが白色固体として得られた。C212266(MH+)の理論分子量455、LCMSによる実測値455。このカルボキサミド生成物(90mg、0.20mmol)をDMF(2mL)に溶解し、50℃の、トルエン2ml中フェニルイソシアネート(35mg、0.30mmol)を含むフラスコに加えた。反応物を50℃で一晩撹拌した。次いで、さらなるフェニルイソシアネート(35mg、0.20mmol)を、TLC分析によって、出発物質がほぼ完全に消費されたと示されるまで、数回に分けて加えた。次いで、反応混合物を酢酸エチル(100ml)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。粗生成物を、ジクロロメタン中0〜2%メタノールを用いるクロマトグラフィーによって精製すると、57mg(50%)の純粋な生成物が得られ、出発物質(10mg)を回収した。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ11.53(s,1H)、9.21(s,1H)、8.54(s,1H)、8.36(s,1H)、8.21(s,1H)、7.72(m,1H)、7.58(m,2H)、7.38(m,2H)、7.24(m,1H)、7.12(m,1H)、6.29(d,J=2.1Hz,1H)、5.66(dd,J=6.3,1.5Hz,1H)、5.56(dd,J=6.3,1.5Hz,1H)、4.88(d,J=1.8Hz,1H)、3.78(s,3H)、1.65(s,3H)、1.44(s,3H)。C282777(MH+)の理論分子量:574、LCMSによる実測値574。
3−({2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−アミノ)−安息香酸
N,N−ジメチルホルムアミド0.5mlに溶かした、2’,3’−O−イソプロピリデンアデノシン−5’−カルボン酸(250mg、0.778mmol)と、トリエチルアミン(1.57mg、1.56mmol)と、3−アミノ−安息香酸アリルエステル(0.276mg、1.56mmol)とを含むバイアルに、0℃で、PyBOP(0.443mg、0.856mmol)を一度に加えた。反応を0℃で4時間、周囲温度で4時間続けた。さらなるPyBOP(50mg)を加え、反応を周囲温度で一晩続けた。反応混合物を酢酸エチル(100ml)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。クルードを、ジクロロメタン中0〜2%メタノールを用いるクロマトグラフィーによって精製すると、目的のアミド生成物が得られた。C232466(MH+)の理論分子量481、LCMSによる実測値481。
前記のものと同様の方法を用いて、フェニルイソシアネートをアミド生成物とカップリングすると、中間体フェニル尿素化合物が得られた。C302977(MH+)の理論分子量600、LCMSによる実測値600。
このフェニル尿素化合物(36mg、0.057mmol)とモルホリン(0.015mg、0.17mmol)とを、テトラヒドロフラン(5ml)に溶解し、続いて、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(5mg、0.004mmol)を添加した。反応を室温で4時間で完了した。溶媒を除去した後、粗生成物混合物を分取HPLCによって精製すると、目的生成物が得られた。1H NMR(300MHz,CDC13)δ11.52(s,1H)、9.99(s,1H)、9.60(s,1H)、8.61(s,1H)、8.42(s,1H)、7.94(s,1H)、7.72(m,4H)、7.34(m,2H)、7.23(m,1H)、7.06(m,1H)、6.56(s,1H)、5.56(m,2H)、4.88(s,1H)、1.58(s,3H)、1.39(s,3H)。
スルホンアミドの液相合成:
N−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−メタンスルホンアミド:
ジクロロメタン(0.5ml)に溶かした、2’,3’−O−イソプロピリデンアデノシン−5’−カルボン酸(20mg、0.045mmol)と、ジメチルアミノピリジン(5mg、0.045mmol)と、メタンスルホンアミド(0.009mg、0.091mmol)とを含むバイアルに、ジシクロヘキシルカルボジイミド(10mg、0.05mmol)を加えた。混合物を室温で2日間撹拌した。さらなるジシクロヘキシルカルボジイミド(10mg、0.05mmol)とジメチルアミノピリジン(5mg、0.045mmol)とを加え、室温で一晩反応を続けた。反応混合物に、酢酸エチル(75ml)を加え、これを1Nの塩酸、水、飽和重炭酸ナトリウム、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒を除去した直後、残渣を分取HPLCによって精製すると、13mgの目的生成物(55%)が得られた。C212377S(MH+)の理論分子量:518、LCMSによる実測値518。
アデノシンのポリマー結合型5’−プロリン−アミドからの尿素およびアセタールの液相合成:
市販のヒドロキシメチルスルファニルメチル(HESM)ポリスチレン樹脂(1.4mmol/g、200メッシュ、ノババイオケム(NovaBiochem);2.82g、3.95mmol)を15分間50mLに膨張させた。別の反応容器で、Boc−Pro−OH(3.40g、15.8mmol)と、HATU(5.7g、15.0mmol)と、ジメチルアミノピリジン(0.24g、1.98mmol)と、ジイソプロピルエチルアミン(3.5mL、19.8mmol)とを、N,N−ジメチルホルムアミド40mLに溶解し、15分間撹拌した。HESM樹脂からN,N−ジメチルホルムアミドをドレン排出し、活性化プロリン誘導体の溶液を樹脂に加えた。この樹脂を室温で17時間撹拌した。次いで、溶媒をドレン排出し、樹脂をN,N−ジメチルホルムアミド(3×30mL)、ジクロロメタン(3×30mL)、メタノール(3×30mL)、ジクロロメタン(2×30mL)、メタノール(3×30mL)で洗浄し、一晩真空乾燥した。樹脂の質量:3.42g、93%配合。
BOC保護基の除去:
先のステップで得た樹脂を、40%トリフルオロ酢酸/ジクロロメタン溶液(75mL)とともに15分間撹拌した。溶媒をドレン排出し、ジクロロメタン中40%トリフルオロ酢酸の新しい溶液を加え、樹脂をさらに15分間撹拌した。この後、樹脂をジクロロメタン(5×40mL)、20%ジイソプロピルエチルアミン/ジクロロメタン(2×30mL)、ジクロロメタン(3×30mL)、およびメタノール(5×40mL)で洗浄した。この樹脂を真空乾燥した。クロラニル試験によって、遊離アミノ基の存在が示され、このプロリン結合型樹脂を次のステップに引き継いだ。
先のステップから得たプロリン樹脂生成物を、N,N−ジメチルホルムアミド50mL中で30分間膨張させ、その後、N,N−ジメチルホルムアミドをドレン排出した。別の反応容器で、2’,3’−O−イソプロピリデンアデノシン−5’−カルボン酸(1.40g、4.35mmol)と、ジクロロエタン(0.91g、4.74mmol)と、HOBtH2O(0.73g、4.74mmol)と、ジイソプロピルエチルアミン(3.5mL、19.8mmol)とを、N,N−ジメチルホルムアミド55mL溶解した。この溶液を15分間撹拌し、次いで、プロリン樹脂に加えた。この樹脂を室温で17時間撹拌した。溶媒をドレン排出し、樹脂を、N,N−ジメチルホルムアミド(3×30mL)、ジクロロメタン(3×30mL)、メタノール(3×30mL)、ジクロロメタン(2×30mL)、メタノール(3×30mL)で洗浄し、48時間真空乾燥した。いくつかのサンプルビーズに対してクロラニル試験を実施したところ、カップリングが起こったことが示された。少量の樹脂を以下の手順を用いて切断し、カルボン酸の結合を確認し、LCMSによって分析した。C182266(MH+)の理論分子量:419、LCMSによる実測値419。樹脂の質量:3.66g、0.55mmol/g、3ステップで82%。
HESM樹脂の分析のための一般的な切断手順:
少量の樹脂を、5〜6当量のジクロロメタン中m−クロロ過安息香酸の溶液に懸濁し、室温で7〜8時間撹拌した。次いで、この溶液をドレン排出し、樹脂を新しいジクロロメタンで5〜6回洗浄する。次いで、樹脂を4〜5当量の、ジクロロメタン中DBUの溶液に懸濁し、室温で4〜5時間撹拌する。次いで、樹脂を濾過し、溶液をLC/MS、HPLCまたは別の方法によって分析する。化合物を回転蒸発によって溶液から回収する。
先の樹脂合成ステップから得たアデノシン−プロリンアミド誘導体化樹脂(0.5g、0.275mmol)を、無水N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)に懸濁した。エチルイソシアネート(0.43mL、5.5mmol)を加え、反応混合物をキャップ付バイアル中で、55℃で16時間加熱した。次いで、樹脂をドレン排出し、N,N−ジメチルホルムアミド(3×10mL)、ジクロロメタン(3×10mL)、メタノール(3×10mL)、ジクロロメタン(2×10mL)、メタノール(3×10mL)で洗浄し、この手順をもう一度反復し、次いで、樹脂を24時間真空乾燥した。陰性のクロラニル試験によって、完全な反応が示された。少量のこの樹脂(6−エチル尿素のような、5’−アデノシン−(2’,3’−アセトニド)−プロリンアミド誘導体化に結合している)を、HESM樹脂の切断について記載した手順によって切断し、単離した生成物をLCMSによって分析した。C212777(MH+)の理論質量:490、LCMSによる実測値490。配合0.52mmol/g、質量0.52g、98%。
また、前記の手順を用い、適切なイソシアネートを用いて、Rd=−C611、−Ph、−CH2Ph、−CH2CH2Ph、−シクロペンチルおよびトランス−2−フェニル−シクロプロパ−1−イル基である、N6尿素を調製した。
1−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−フェニル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−ピロリジン−2−カルボン酸:
前記の樹脂(0.05g、0.026mmol)をトリフルオロ酢酸に懸濁し、次いで、ベンズアルデヒド(0.095g、0.9mmol)を一度に加えた。この樹脂を堅く密閉したバイアル中で24時間撹拌した。樹脂をドレン排出し、ジクロロメタン(5×3mL)、20%ジイソプロピルエチルアミン/ジクロロメタン(2×3mL)、ジクロロメタン(3×3mL)およびメタノール(5×3mL)で洗浄し、次いで、3時間真空乾燥した。この樹脂を、前記の切断手順を用いて切断し、粗生成物を回収し、LCMSによって分析し、分取HPLCによって精製した。C252777(MH+)理論分子量:538、LCMSによる実測値:538。
以下の類似体を、適切なイソシアネートとアルデヒドの組合せを用い、前記のものと同様の方法で調製した。LCMSによって分析した化合物。
d=エチル、Ra=ベンジルC26H29N7O7(MH+)の理論分子量:552.55、実測値:552.4。
d=エチル、Ra=4−ビフェニルC31H31N7O7(MH+)の理論分子量:614.62、実測値:614.3。
d=エチル、Ra=3−ビフェニルC31H31N7O7(MH+)の理論分子量:614.62、実測値:614.3。
d=エチル、Ra=2−ナフチルC29H29N7O7(MH+)の理論分子量:588.58、実測値:588.1。
d=n−ヘキシル、Ra=フェニルC29H35N7O7(MH+)の理論分子量:594.63、実測値:594.3。
d=n−ヘキシル、Ra=ベンジルC30H37N7O7(MH+)の理論分子量:608.65、実測値:608.2。
d=n−ヘキシル、Ra=4−ビフェニルC35H39N7O7(MH+)の理論分子量:670.73、実測値:670.3。
d=n−ヘキシル、Ra=3−ビフェニルC35H39N7O7(MH+)の理論分子量:670.73、実測値:670.3。
d=n−ヘキシル、Ra=2−ナフチルC33H37N7O7(MH+)の理論分子量:644.69、実測値:644.3。
d=シクロペンチル、RaベンジルC29H33N7O7(MH+)の理論分子量:592.62、実測値:592.3。
d=シクロペンチル、Ra=フェニルC28H31N7O7(MH+)の理論分子量:578.59、実測値:578.3。
d=シクロペンチル、Ra=4−ビフェニルC34H35N7O7(MH+)の理論分子量:654.68、実測値:654.3。
d=シクロペンチル、Ra=3−ビフェニルC34H35N7O7(MH+)の理論分子量:654.68、実測値:654.3。
d=シクロペンチル、Ra=2−ナフチルC32H33N7O7(MH+)の理論分子量:628.65、実測値:628.4。
d=ベンジル、Ra=ベンジルC31H31N7O7(MH+)の理論分子量:614.62、実測値:614.3。
d=ベンジル、Ra=フェニルC30H29N7O7(MH+)の理論分子量:600.59、実測値:600.3。
d=ベンジル、Ra=2−ナフチルC34H31N7O7(MH+)の理論分子量:650.65、実測値:650.3。
d=ベンジル、Ra=4−ビフェニルC36H33N7O7(MH+)の理論分子量:676.69、実測値:676.3。
d=ベンジル、Ra=3−ビフェニルC36H33N7O7(MH+)の理論分子量:676.69、実測値:676.3。
d=エチルフェニル、Ra=ベンジルC32H33N7O7(MH+)の理論分子量:628.65、実測値:628.4。
d=エチルフェニル、Ra=フェニルC31H31N7O7(MH+)の理論分子量:614.62、実測値:614.5。
d=エチルフェニル、Ra=4−ビフェニルC37H35N7O7(MH+)の理論分子量:690.72、実測値:690.4。
d=エチルフェニル、Ra=3−ビフェニルC37H35N7O7(MH+)の理論分子量:690.72、実測値:690.5。
d=エチルフェニル、Ra=2−ナフチルC35H33N7O7(MH+)の理論分子量:664.68、実測値:664.4。
d=シクロプロピル−トランス−2−フェニル、Ra=ベンジルC33H33N7O7(MH+)の理論分子量:640.66、実測値:640.3。
d=シクロプロピル−トランス−2−フェニル、Ra=3−ビフェニルC38H35N7O7(MH+)の理論分子量:702.73、実測値:702.6。
d=シクロプロピル−トランス−2−フェニル、Ra=2−ナフチルC36H33N7O7(MH+)の理論分子量:676.69、実測値:676.6。
d=フェニル、Ra=ベンジルC30H29N7O7(MH+)の理論分子量:600.59、実測値:600.3。
d=フェニル、Ra=フェニルC29H27N7O7(MH+)の理論分子量:586.57、実測値:586.2。
d=フェニル、Ra=2−ナフチルC33H29N7O7(MH+)の理論分子量:636.63、実測値:636.5。
d=フェニル、Ra=4−ビフェニルC35H31N7O7(MH+)の理論分子量:662.66、実測値:662.5。
d=フェニル、Ra=3−ビフェニルC35H31N7O7(MH+)の理論分子量:662.66、実測値:662.5。
d=フェニル、Ra=3−チアナフテンC31H27N7O7S(MH+)の理論分子量:642.65、実測値:642.0。
d=エチルフェニル、Ra=3−チアナフテンC33H31N7O7S(MH+)の理論分子量:670.71、実測値:670.0。
d=エチルフェニル、Ra=3−チアナフテンC32H29N7O7S(MH+)の理論分子量:656.68、実測値:656.1。
d=n−ヘキシル、Ra=3−チアナフテンC31H35N7O7S(MH+)の理論分子量:650.72、実測値:650.2。
d=n−ヘキシル、Ra=CHCHPhC31H37N7O7(MH+)の理論分子量:620.67、実測値:620.4。
d=n−ヘキシル、Ra=CCPhC31H35N7O7(MH+)の理論分子量:618.65、実測値:618.0。
d=シクロプロピル−トランス−2−フェニル、Ra=CCPhC34H31N7O7(MH+)の理論分子量:650.65、実測値:650.1。
d=エチルフェニル、Ra=CCPhC33H31N7O7(MH+)の理論分子量:638.64、実測値:638.1。
d=ベンジル、Ra=CCPhC32H29N7O7(MH+)の理論分子量:624.62、実測値:624.1。
d=エチル、Ra=CCPhC27H27N7O7(MH+)の理論分子量:562.55、実測値:562.0。
d=シクロプロピル−トランス−2−フェニル、Ra=4−ビフェニルC38H35N7O7(MH+)の理論分子量:702.73、実測値:702.1。
d=シクロプロピル−トランス−2−フェニル、Ra=フェニルC32H31N7O7(MH+)の理論分子量:626.63、実測値:626.0。
d=シクロプロピル−トランス−2−フェニル、Ra=CHCHPhC34H33N7O7(MH+)の理論分子量:652.67、実測値:652.1。
d=エチルフェニル、Ra=CHCHPhC33H33N7O7(MH+)の理論分子量:640.66、実測値:640.3。
(スキーム8参照)1−[9−(2−ベンジル−6−ウレイドメチル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル)−9H−プリン−6−イル]−3−フェニル−尿素メチルスルホンアミド:
反応容器中で、2’,3’−O−ベンジリデン−N6−(フェニル尿素)アデノシン(0.200g、0.409mmol)と、塩化p−トルエンスルホニル(0.148g、0.778mmol)と、ピリジン4.0mLとを合わせた。この混合物を室温で4時間撹拌した。溶媒を真空除去し、トシレート(0.260g、99%)を、黄色固体として回収した。C323067Sの理論分子量:643.19(MH+)、実測値642.9。
このトシレート生成物(0.260g、0.409mmol)を、無水N,N−ジメチルホルムアミド3mLに溶解し、ナトリウムアジド(0.266g、4.09mmol)を加え、混合物を、密閉バイアル中80℃で、撹拌しながら7時間加熱した。この混合物をジクロロメタン50mLで希釈し、5%重炭酸ナトリウム溶液およびブラインで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、溶媒を真空除去した。アジド誘導体(0.183g、87%)を白色固体として回収した。C252394の理論分子量:514.19(MH+)、実測値514.1。
アジド(0.180g、0.351mmol)を含有するこの残渣を、テトラヒドロフラン/水混合物(18:1)6mLに溶解し、ポリスチレンが結合しているトリフェニルホスピンを加え(2.19mmol/g、0.800g、1.75mmol)、反応混合物を、アルゴン下、室温で24時間撹拌した。次いで、反応混合物を濾過し、溶媒を真空除去し、粗生成物をシリカゲルカラム(2cm×15cm)でのクロマトグラフィーに付した。カラムをジクロロメタン/メタノール/トリエチルアミン(88:10:2)で溶出すると、0.072g(42%)のアミンが白色固体として得られた。C252574の理論分子量:488.20(MH+)、実測値488.0。
前記のアミン生成物の一部(0.022g、0.046mmol)をジクロロメタン(無水)2mLに溶解し、メチルスルホニルエチルカルバメート(0.008g、0.046mmol)を加えた。反応物をアルゴン下、室温で72時間撹拌した。次いで、溶媒を真空除去し、粗生成物を分取HPLC(アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸//水/0.1%トリフルオロ酢酸バッファー)によって精製した。0.016g(59%)の生成物を白色固体として回収した。C272887Sの理論分子量:609.18(MH+)、実測値609.4。1H NMR(300MHz,CD3SOCD3)δ11.69(br s,1H)、10.22(br s,1H)、8.69(s,1H)、8.65(s,1H)、7.60(d,J=7.8Hz,2H)、7.36〜7.21(m,6H)、7.07(t,J=7.5Hz,1H)、6.90〜6.87(m,1H)、6.57(s,1H)、6.22(d,J=2.4Hz,1H)、5.75(s,1H)、5.45(dd,J1=6.3Hz,J2=2.1Hz,1H)、5.31(t,J=5.1Hz,1H)、4.92(dd,J1=6.6Hz,J2=3.3Hz,1H)、4.16〜4.02(m,5H)、3.11(s,3H)。
スキーム11におけるような5’−ホモロゲート誘導体:
3−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}−アクリル酸メチルエステル:
ジメチルスルホキシド10mlに溶かした、出発化合物、1−[9−(6−ヒドロキシメチル−2,2−ジメチル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル)−9H−プリン−6−イル]−3−フェニル−尿素(1.07g、2.5mmol)を含むバイアルに、IBX(1.06g、3.75mmol)を室温で一度に加えた。反応が進行するにつれて白色固体が徐々に溶解した。室温で2時間撹拌した後、メチル(トリフェニルホスホリリデン)アセテート(0.84g、2.5mmol)を一度に加えた。反応を室温で一晩実施した。反応混合物に酢酸エチル(100ml)を加え、これを飽和NaHCO3、ブラインで洗浄し、MgSO4上で乾燥した。溶媒を除去した後、残渣をイソプロピルアルコールを用いて再結晶化すると、標題化合物が得られた。C232466(MH+)の理論分子量481.5、LCMSによる実測値481.3。
3−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}−プロピオン酸:
先のステップから得た生成物(1.2g、2.5mmol)と、炭素上パラジウム(10%w/w、10mg)とを含む丸底フラスコに、窒素下、メタノール(20ml)を加えた。水素ガスで洗い流した後、反応混合物を水素バルーンを用いる水素雰囲気下、室温で一晩撹拌した。濾過し、溶媒を除去した直後、粗白色固体生成物をイソプロピルアルコールから再結晶化させると、目的のメチルエステル化合物が得られた。C232666(MH+)の理論分子量483.5、実測値483.2。
メチルエステル(500mg、1.04mmol)をメタノール4mlに溶解し、次いで、水酸化ナトリウム(83mg、2.1mmol)を加えた。この反応物を室温で一晩撹拌した。メタノールを除去した後、酢酸(2.1mmol、120mmol)を加え、白色固体が沈殿した。溶媒を真空下で除去した。残渣を水から再結晶化させると、純粋な目的生成物が白色固体(0.4g、83%)として得られた。C222466(M−1)の理論分子量467.5、LCMSによる実測値467.4。
1−(3−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}−プロピオン−1−イル)−ピロリジン−2−カルボン酸:
先のステップから得たカルボン酸生成物(0.117g、0.25mmol)を含むバイアルに、塩化チオニル(0.3g、2.5mmol)を0℃で加えた。添加後、冷浴を取り除き、続いて、N,N−ジメチルホルムアミド2滴を加えた。この反応混合物を50℃で30分間加熱した。過剰の塩化チオニルを真空下で除去し、固体残渣をエチルエーテルで洗浄すると、酸塩化物が得られた。ジクロロメタン1mLに溶かした、L−プロリンメチルエステル(23mg、0.138mmol)と、トリエチルアミン(28mg、0.275mmol)とを含むバイアルに、0℃でこの酸塩化物(61mg、0.125mmol)を加えた。反応物を一晩、室温まで徐々に加温した。この反応混合物に、酢酸エチル(75ml)を加え、これを1Nの塩酸、飽和重炭酸ナトリウムで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。残渣を、ジクロロメタン中2%メタノールを用いてシリカカラムから溶出することによって精製すると、精製プロリルメチルエステル生成物(10mg、14%)が得られた。C283377(MH+)の理論分子量580.6、LCMSによる実測値580.3。プロリルメチルエステル(6mg、0.010mmol)をテトラヒドロフラン(0.1ml)に溶解し、続いて、15%水酸化ナトリウム6μlを加えた。室温で2時間撹拌した後、酢酸エチル(50ml)を加え、十分な1Nの塩酸を加えてpHを3に調整した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒を除去した後、標題化合物が白色粉末として得られた。C273177(MH+)の理論分子量566.6、LCMSによる実測値566.3。
5’−AMPアセタール/尿素誘導体の対応する異性体混合物からの、1−エチル−3−[9−(6−ヒドロキシメチル−2−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル)−9H−プリン−6−イル]−尿素異性体の混合物の酵素的合成:
アセタールジアステレオ異性体の混合物としての、AMPの2’,3’−(シンナミルアセタール)−N6−(エチル尿素)誘導体(0.750g、0.14mmol)を、丸底フラスコに入れた水(25mL、1.4mol)に溶解し、pHをNaOHで8.3に調整した。温度を35℃に調節し、アルカリ性ホスファターゼ(0.003g、0.00004mol)を加えた、15分以内に、この混合物は幾分か不均一となり、メタノール(20mL、0.5mol)を加えてヌクレオシド生成物を再可溶化した。4時間後、HPLCによって、反応が本質的に完了したと判断した。さらなるMeOH(20mL)を添加することによって反応物をワークアップし、60℃に加熱して酵素を変性させ、0.22μMフィルターを通して濾過した。メタノールを真空蒸発させると、得られた溶媒から白色の微粒子固体が沈殿した。この混合物を氷浴中で冷却し、濾過した。物質を水で洗浄し、続いて、デシケーター中、P25上で乾燥すると、表題生成物がアセタールジアステレオマーの混合物として得られた。乾重440mg(0.10mmol、収率71%)。
3−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}−アクリル酸メチルエステル:
1−エチル−3−[9−(6−ヒドロキシメチル−2−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル)−9H−プリン−6−イル]−尿素(5.0g、11mmol)を、乾燥アセトニトリル(50mL)に懸濁し、デス−マーチンペルヨージネート(6.7g、16mmol)を加えた。この懸濁液を2時間撹拌し、その後、アリコートのプロトンNMRによって、アルデヒドへの完全な変換が示された。(メトキシカルボニルメチレン)トリフェニルホスホラン(3.9g、12mmol)を加え、撹拌を一晩続けた。次いで、この反応混合物を酢酸エチル(300mL)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム/チオ硫酸ナトリウム溶液(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を蒸発させ、固体を温イソプロピルアルコール(50mL)に溶解した。放冷し、次いで、ヘプタンを加え、一晩撹拌した。得られた沈殿をヘプタンで洗浄し、真空下で乾燥すると、目的生成物(2.9g、71%)が得られた。1H−NMR(300MHz,d6DMSO)δ1.15(t,3H,J=7Hz)、3.21(q,2H,J=7Hz)、3.59(s,3H)、4.98(m,1H),5.28(ψt,1H,J=6Hz)、5.51(dd,1H,J=6Hz,<2Hz)、5.70(d,1H,J=16Hz)、5.90(d,1H,J=6Hz)、6.30(dd,1H,J=6Hz,16Hz)、6.45(d,1H,J<2Hz)、6.95(d,1H,J=15Hz)、7.35(m,3H)、7.45(d,2H,J=7Hz)、8.50(s,1H)、8.60(s,1H)、9.30(t,1H,J=6Hz)、9.60(s,1H)。
3−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}−プロピオン酸メチルエステル:
3−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}−アクリル酸メチルエステル(250mg、0.5mmol)を、乾燥メタノール(3mL)に溶解した。硫酸銅(II)(90mg、0.5mmol)、続いてテトラヒドロホウ酸ナトリウム(90mg、2.5mmol)を加え、反応物を48時間撹拌した。この反応物を水で希釈し、濾過し、真空濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶解し、ヘプタンを用いて沈殿させた。沈殿をジクロロメタンに溶解し、ジクロロメタン−メタノール(95:5)を溶出剤として用いるシリカゲルでのクロマトグラフィーに付したところ、標題化合物(125mg、50%)が得られた。1H−NMR(300MHz,d6DMSO)δ1.15(t,3H,J=7Hz)、1.90(m,2H)、2.19(m,2H)、3.21(q,2H,J=7Hz)、3.55(s,3H)、4.20(m,1H)、4.98(dd,1H,J=4Hz,6Hz)、5.45(dd,1H,J=3Hz,7Hz)、5.85(d,1H,J=6Hz)、6.25(d,1H,J=3Hz)、6.27(dd,1H,J=6Hz,16Hz)、6.90(d,1H,J16Hz)、7.35(m,3H)、7.50(d,2H,J=7Hz)、8.56(s,1H)、8.57(s,1H)、9.30(t,1H,J=5Hz)、9.60(s,1H)。
3−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}−プロピオン酸:
3−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}−プロピオン酸メチルエステル(5.0g、10mmol)を、テトラヒドロフラン(300mL)に溶解した。水(100mL)、続いて、水酸化リチウム(1.0g、25mmol)を加えた。この溶液を室温で16時間撹拌させた。酢酸でpH5に酸性化し、真空濃縮し、次いで、クロロホルム(300mL)で抽出した。有機抽出物を蒸発させ、酢酸エチルに再溶解し、ヘプタンを用いて沈殿させると、最終生成物(3.9g、80%)が得られた。1H−NMR(300MHz,d6DMSO)δ1.14(t,3H,J=7Hz)、1.90(m,2H)、2.19(m,2H)、3.26(q,2H,J=6Hz)、4.17(m,1H)、4.93(ψt,1H,J=6Hz)、5.43(dd,1H,J=3Hz,7Hz)、5.84(d,1H,J=6Hz)、6.24(d,1H,J=3Hz)、6.28(dd,1H,J=7Hz,13Hz)、6.90(d,1H,J16Hz)、7.35(m,3H)、7.51(d,2H,J=7Hz)、8.56(s,1H)、8.61(s,1H)、9.30(t,1H,J=6Hz)。
マウスにおける内臓痛についての腹部収縮アッセイに対する、6−(フェニルウレイド)プリン−2’,3’−(4−エチルシクロヘキシルスピロケチル)−5’−ニコチニル−リボフラノシド(化合物A)および{6−[6−(シクロヘキシルメチル−アミノ)−プリン−9−イル]−2−イソブチル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}−メタノール(化合物B)の作用:
本実施例によって、マウスにおける酢酸誘導性腹部収縮モデル、内臓痛のモデルにおける前記の2種の化合物の作用を実証する。用いた方法は、コリア(Collier)らによって記載された腹部収縮試験(コリアら、Br.J.Pharmacol.Chemother.32、295〜310頁(1968))の変法である。残りの実施例については、化合物:6−(フェニルウレイド)プリン−2’,3’−(4−エチルシクロヘキシルスピロケチル)−5’−ニコチニル−リボフラノシドは「化合物A」と名づけ、{6−[6−(シクロヘキシルメチル−アミノ)−プリン−9−イル]−2−イソブチル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}−メタノールを「化合物B」と名づけている。
対照群疼痛応答
簡潔には、8個体のマウス群を対照群とし、この群中のマウスの各々に、用量体積:マウス体重比が5mL/kgで生理食塩水の腹腔内(i.p.)注射を、10分後に、用量体積:マウス体重比が10mL/kgで生理食塩水中0.9%酢酸のi.p.注射を施す。その対照群のマウス各々を、酢酸注射後程なく各々の観察チャンバーに入れ、調査を可能にする。各試験期間を、マウスに酢酸注射した5分後に開始し、10分間の観察からなり、その時間の間、マウスの腹部収縮数を計数する。腹部収縮は、胴の縦方向の伸びと背中のくぼんだ曲げと定義する。観察時間あたりマウスあたりの全収縮の平均数を、対照群のマウスから算出し、これが対照群動物における疼痛応答のベースラインレベルを示す。
化合物Aによる疼痛応答の阻害
前記の対照群について記載したように、化合物Aを、一定体積の生理食塩水(5mL/kg)に懸濁した50mg/kgの用量でi.p.投与し、10分後酢酸を投与する。この群には8個体の動物を用い、この群の観察によって、観察時間間隔の間の平均腹部収縮数は化合物Aを取り入れた場合、生理食塩水対照と比較して少ないという、生理食塩水対照群対化合物A群の平均腹部収縮数間の統計的差異を実証する。
化合物Bによる疼痛応答の阻害
前記の対照群について記載したように、化合物Bを、一定体積の生理食塩水(5mL/kg)に懸濁した50mg/kgの用量でi.p.投与し、10分後酢酸を投与する。この群には8個体の動物を用い、この群の観察によって、観察時間間隔の間の平均腹部収縮数は化合物Bを取り入れた場合、生理食塩水対照と比較して少ないという、生理食塩水対照群対化合物B群の平均腹部収縮数間の統計的差異を実証する。
同様の研究で、化合物Aと化合物Bは、0.9%酢酸によって引き起こされた腹部収縮の減少において生理食塩水ビヒクル対照を上回る用量依存的薬理効果を実証している。この実施例によって、式Iの化合物は、動物において内臓痛の発生の治療、予防または減少において有効であるということが実証される。
本発明およびその製造および使用方法およびプロセスは、本発明が属する技術分野の当業者がこれを製造および使用するのが可能になるよう、十分で、明確で、簡潔な、的確な用語で記載されている。前述のものは本発明の好ましい実施形態を記載したものであり、特許請求の範囲に示される本発明の範囲から逸脱することなく、それに改変を行うことができるということは理解されよう。本発明として考えられる主題を詳しく指し示し、はっきりと特許請求するために、特許請求の範囲で本明細書をまとめる。

Claims (16)

  1. 疼痛を治療する方法であって、被験体に、有効量の次式Iの化合物、その互変異性体、または製薬上許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物を含む薬剤組成物を投与することを含む、方法:
    Figure 2007509180
    (式中、RaおよびRbは各々独立に、水素、飽和または不飽和C1~8アルキル、飽和もしくは不飽和C3~7シクロアルキル、アラルキル、アリール、および飽和もしくは不飽和C2~6複素環からなる群から選択されるか、または、
    aおよびRbは一緒になって、置換されているかされていない、環炭素原子の代わりにヘテロ原子を含むか含まない、3〜7員の環を場合によって形成してもよく、
    cおよびRc’は独立に、H、OR、飽和もしくは不飽和C1~8アルキル、飽和もしくは不飽和C3~7シクロアルキル、アラルキル、アリール、飽和もしくは不飽和複素環、および−C(G)Σからなる群から選択され、この−C(G)Σでは、G=O、SまたはNRd、かつΣ=L、Rd、ORd、またはN(Rd2であり、ただし、−NRcc’は−N(OR)2ではあり得ず、ORdは−OHではあり得ず、
    各Rdは独立に、H、飽和もしくは不飽和C1~8アルキル、飽和もしくは不飽和C3~7シクロアルキル、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、および飽和もしくは不飽和C2~6複素環からなる群から選択されるか、または
    2つのRd基が一緒になって、不飽和であるかそうでない、環炭素ユニットの代わりにヘテロ原子を含むか含まない、4〜7員の環を場合によって形成してもよく、または
    1つのRdとRcまたはRc’の一方とが一緒になって、不飽和であるかそうでない、環炭素ユニットの代わりにヘテロ原子を含むか含まない、4〜7員の環を場合によって形成してもよく、
    RはH、飽和もしくは不飽和C1~8アルキル、飽和もしくは不飽和C3~7シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、および飽和もしくは不飽和C2~6複素環からなる群から選択され、
    LはH、−CF3、−CF2CF3、飽和もしくは不飽和C1~8アルキル、飽和もしくは不飽和C3~7シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、飽和もしくは不飽和C2~6複素環、飽和もしくは不飽和C1~6アルコキシ、アラルコキシ、アリールオキシ、N,N−二置換アミノ、N−置換アミノ、および非置換アミノからなる群から選択され、
    LがN−置換アミノ、またはN,N−二置換アミノである場合には、Lの前記アミノ基の各置換基は、C1~8アルキル、C3~7シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、および飽和もしくは不飽和C2~6複素環からなる群から選択され、
    LがN,N−二置換アミノである場合には、前記の群から独立に選択される2つの置換基が一緒になって、3〜7員の環を場合によって形成してもよく、前記の形成される環はその上で、前記の環形成の前に前記の選択された置換基に残存する特徴を保持し、
    e=Oまたは存在せず、
    f=H、ハロゲン、飽和もしくは不飽和C1~8アルキル、飽和もしくは不飽和C3~7シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、飽和もしくは不飽和C2~6複素環、−OH、飽和もしくは不飽和C1~6アルコキシ、アリールオキシ、−SH、C1~6チオアルキル、チオアリール、−[(CO)OR]、−[(CO)NRR]、アミノ、−N−置換アミノ、またはN,N−二置換アミノであり、ここで、Rfの前記N−置換アミノ基、またはN,N−二置換アミノ基の前記置換基は各々独立に、C1~8アルキル、C3~7シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、C2~6複素環、−[(CO)R]および−[(CO)−NRR]からなる群から選択され、各Rは独立に前記で定義の通りであるか、または
    fが−[(CO)NRR]、−[NH(CO)NRR]、−[N(C1~8アルキル)(CO)NRR]、−[N(アリール)(CO)NRR]または[N(アラルキル)(CO)NRR]である場合には、Rf中の前記の−NRRユニットのR基は、環炭素ユニットの変わりにヘテロ原子を含むか含まない3〜7員の環が形成されるよう場合によって一緒になってもよく、
    J=NまたはCであり、ただし、J=Nである場合にはRgは存在せず、
    JがCである場合には、Rgは−H、ハロゲン、飽和もしくは不飽和C1~8アルキル、飽和もしくは不飽和C3~7シクロアルキル、アラルキル、アリール、−OH、飽和もしくは不飽和C1~6アルコキシ、アリールオキシ、−SH、C1~6チオアルキル、チオアリール、−[(CO)OR]、−[(CO)NRR]、および−NRRからなる群から選択され、ここで、各Rは独立に前記で定義の通りであり、または
    gが−[(CO)NRR]もしくは−NRRである場合には、Rg中の−前記のNRRユニットのR基は、環炭素ユニットの変わりにヘテロ原子を含むか含まない3〜7員の環が形成されるよう一緒になることもあり、
    AおよびBは各々独立に、−C1~3アルキレン−、−CF2−、および−(CO)−からなる群から選択され、ここで、AおよびBの前記のC1~3アルキレン−ユニットは各々独立に飽和もしくは不飽和であり、Bの−C1~3アルキレン−ユニットの炭素は各々独立に、0〜2個のフッ素基、0〜1個のメチル基、0〜2個の−[(CO)OR]基、および0〜1個の−(OR)基で置換されているか、または
    Bは存在せず、あるいは
    AおよびBの前記のC1~3アルキレン−ユニットのいずれかまたは双方内の一炭素ユニットはいずれも、基:−O−、−S−、−NR−、−[NR(CO)]−または−N[(CO)L]−から選択されるヘテロ原子を含有するユニットで置換されており、ここで、RおよびLは各々独立に前記で定義の通りであり、ただし、(a)−A−B−鎖上の一炭素ユニットの2以下のヘテロ原子を含有するユニットでの置換が行われ、(b)前記の、−A−B−鎖上の一炭素ユニットの、へテロ原子を含有するユニットでの置換または複数の置換によって、X−A−B−鎖中に−S−S−または−O−O−結合は形成されず、また(c)前記へテロ原子置換は、前記置換へテロ原子が、式I中に示されるテトラヒドロフラン環と直接結合するようには行われず、
    X=−OR、−SR、−S(O)L、−S(O2)L、−SO3H、−S(O2)NRR、−S(O2)NR(CO)L、−NRR、−NR(CO)L、−N[(CO)L]2、−NR(SO2)L、−NR(CO)NR(SO2)L、−NR(SO2)NRR、または−NR(SO2)NR(CO)Lであり、
    ここで、RおよびLは各々独立に、前記で定義の通りであり、
    X中の−NRRユニットのR基は、環炭素ユニットの代わりにヘテロ原子を含むか含まない3〜7員の環が形成されるよう場合によって一緒になってもよく、
    ただし、式Iの化合物は、O、SおよびNからなる群から選択されるヘテロ原子と直接結合しているsp3混成炭素原子と結合している、ハロゲン基、ヒドロキシ基、スルフヒドリル基、またはアミノ基を含まず、
    ただし、前記sp3混成炭素原子が:1)−[S(O)]−基、または−[S(O2)]−基の一部である硫黄原子と、また:2)1以上のハロゲン基と直接結合している化合物をこの第1の例外とし、
    1’位のsp3混成炭素原子が:1)フラノース環の酸素原子と、および:2)アデニンまたは8−アザアデニン部分の窒素原子結合している、式Iの化合物のフラノースのC−1’位を第2の例外とし、あるいは
    Xは式IIで提供されるような基であり:
    Figure 2007509180
    式中:
    n=1〜4を含み、
    Y、ZおよびZ’は独立に、−CRRf−、−NR−、−[N(CO)L]−、−O−および−S−から選択されるか、または前記−Y−Z’−ユニットは一緒になって、−N=N−ユニットまたは−CR=CRf−ユニットであるよう選択されることもあり、または−(Z)2−ユニットもしくは−(Z)nのサブユニットはいずれも、−CR=CRf−ユニットであるよう選択されることもあり、
    ただし、式II中に示される環は、3個のヘテロ原子しか含まず、式II中に示されるペンダント−CO2Rユニットは、式II中に記載される環の置換基であり、式IIの環は、O、SおよびNからなる群から選択されるヘテロ原子と直接結合しているsp3混成炭素原子と結合している、ハロゲン基、ヒドロキシ基、スルフヒドリル基、またはアミノ基を含まない)。
  2. 前記化合物が3−{6−[6−(3−エチル−1−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2,2−ジメチル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−イソキサゾール−5−カルボン酸、3−(6−{6−[3−エチル−1−(5−メチル−フラン−2−イルメチル)−ウレイド]−プリン−9−イル}−2,2−ジメチル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ)−イソキサゾール−5−カルボン酸、3−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−イソキサゾール−5−カルボン酸、3−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−1−プロピル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−イソキサゾール−5−カルボン酸、5−アミノ−2−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−N−ヒドロキシ−ベンズアミド、6−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチンアミド、1−{9−[6−(3−ヒドロキシ−ピリジン−2−イルオキシメチル)−2,2−ジメチル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル]−9H−プリン−6−イル}−3−フェニル−尿素、3−({2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−アミノ)−安息香酸、2−({2−ベンジル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−アミノ)−3−ヒドロキシ−プロピオン酸、N−{2−ベンジル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−メタンスルホンアミド、1−[9−(2−ベンジル−6−ウレイドメチル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル)−9H−プリン−6−イル]−3−フェニル−尿素メチル、スルホンアミド、3−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}−アクリル酸メチルエステル、3−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}−プロピオン酸メチルエステル、3−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}−プロピオン酸および3−(3−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}−プロピオニルアミノ)−安息香酸からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 疼痛を治療する方法であって、被験体に、有効量の次式IIIの化合物、その互変異性体、または製薬上許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物を含む薬剤組成物を投与することを含む、方法:
    Figure 2007509180
    式中、Ra、Rb、Rc、Rc’、Σ、R、L、Rd、Re、Rf、J、Rgは、請求項1に記載の式Iで定義の通りであり、
    1はNおよびC−Mからなる群から選択され、
    Mは独立に、−H、ハロゲン、CF3、飽和もしくは不飽和C1~8アルキル、飽和もしくは不飽和C3~7シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、飽和もしくは不飽和C2~6複素環、−OH、C1~6アルコキシ、アラルコキシ、アリールオキシ、−SH、C1~6チオアルキル、チオアリール、−[(CO)OR]、−[(CO)NRR]、アミノ、−N−置換アミノ、およびN,N−二置換アミノからなる群から選択され、ここで、Mの前記アミノの前記置換基は各々独立に、飽和もしくは不飽和C1~8アルキル、飽和もしくは不飽和C3~7シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、飽和もしくは不飽和C2~6複素環、−[(CO)R]、−[(CO)O−(C1~8アルキル)]および−[(CO)−NRR]からなる群から選択され、Mが−[(CO)NRR]、−[NH(CO)NRR]、−[N(C1~8アルキル)(CO)NRR]、−[N(アリール)(CO)NRR]または−[N(アラルキル)(CO)NRR]である場合には、Mの前記−NRRユニットのいずれか中のR基は、環炭素ユニットの代わりにヘテロ原子を含むか含まない3〜7員の環が形成されるよう場合によって一緒になってもよい。
  4. 前記化合物が、5−アミノ−2−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−安息香酸、4−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−イソフタル酸、4−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−安息香酸、6−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、5−クロロ−6−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、2−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、6−クロロ−2−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−5−フルオロ−ニコチン酸、6−クロロ−2−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−5−フルオロ−ニコチン酸、2−[6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸、2−{2−フェニル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、2−{2−ビフェニル−3−イル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、2−{2−ナフタレン−2−イル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、2−{2−ベンゾ[b]チオフェン−3−イル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、2−{6−[6−(3−ヘキシル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−フェニル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、2−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソ−スピロインダン−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、2−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−フェネチル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、2−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−フェニルエチニル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、2−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−フェニル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、2−{2−(2−ブロモ−フェニル)−6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、2−{6−[6−(3−シクロペンチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−フェネチル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、2−{6−[6−(3−シクロペンチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2,2−(3,4−ジヒドロ−1H−ナフタレン)−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、2−{6−[6−(3−シクロペンチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−p−トリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、2−{2−ビフェニル−4−イル−6−[6−(3−ヘキシル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸、2−{2−(4−アセチルアミノ−フェニル)−6−[6−(3−シクロペンチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸および2−{2−t−ブチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸からなる群から選択される、請求項3に記載の方法。
  5. 疼痛を治療する方法であって、被験体に、有効量の次式IVの化合物、その互変異性体、または製薬上許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物を含む薬剤組成物を投与することを含む、方法:
    Figure 2007509180
    式中、Ra、Rb、Rc、Rc’、Σ、R、L、Rd、Re、Rf、J、Rgは、請求項1に記載の式Iで定義の通りであり、
    M’は、−H、ハロゲン、CF3、飽和もしくは不飽和C1~8アルキル、飽和もしくは不飽和C3~7シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、飽和もしくは不飽和C2~6複素環、−OH、C1~6アルコキシ、アラルコキシ、アリールオキシ、−SH、C1~6チオアルキル、チオアリール、−[(CO)OR]、−[(CO)NRR]、アミノ、−N−置換アミノ、およびN,N−二置換アミノからなる群から選択され、ここで、Mの前記アミノの前記置換基は各々独立に、飽和もしくは不飽和C1~8アルキル、飽和もしくは不飽和C3~7シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、飽和もしくは不飽和C2~6複素環、−[(CO)R]、−[(CO)O−(C1~8アルキル)]および−[(CO)−NRR]からなる群から選択され、M’が−[(CO)NRR]、−[NH(CO)NRR]、−[N(C1~8アルキル)(CO)NRR]、−[N(アリール)(CO)NRR]または−[N(アラルキル)(CO)NRR]である場合には、M’の前記−NRRユニットのいずれか中のR基は、環炭素ユニットの代わりにヘテロ原子を含むか含まない3〜7員の環が形成されるよう場合によって一緒になってもよく、
    M’および−CO2R基は独立に、ピロリジン環のいずれかの炭素に結合しており、M’は、α位のピロリジン窒素原子と結合している炭素に結合している場合には、ハロゲン、ヒドロキシ、スルフヒドリルまたはアミノ基ではない。
  6. 前記化合物が、1−{2−フェニル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−ピロリジン−2−カルボン酸、1−{2−フェニル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−ピロリジン−2−カルボン酸、1−{2−ベンジル−6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−ピロリジン−2−カルボン酸、1−(2−フェニル−6−{6−[3−(2−フェニル−シクロプロピル)−ウレイド]−プリン−9−イル}−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル)−ピロリジン−2−カルボン酸、1−{6−[6−(3−ベンジル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−フェニル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−ピロリジン−2−カルボン酸、1−{2−ベンゾ[b]チオフェン−3−イル−6−[6−(3−ヘキシル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−ピロリジン−2−カルボン酸、1−{2−ベンジル−6−[6−(3−ヘキシル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−ピロリジン−2−カルボン酸、1−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−ナフタレン−2−イル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−ピロリジン−2−カルボン酸、1−{6−[6−(3−ヘキシル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−フェニル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−ピロリジン−2−カルボン酸、1−{6−[6−(3−シクロペンチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−フェニル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−ピロリジン−2−カルボン酸および1−(3−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}−プロピオニル)−ピロリジン−2−カルボン酸からなる群から選択される、請求項5に記載の方法。
  7. 疼痛を治療する方法であって、被験体に、有効量の、R、Ra、Rb、JおよびRgが請求項1において式Iについて定義の通りであり、nが1〜4である、次式V〜XIで示される化合物、その互変異性体、または製薬上許容される塩、水和物、もしくは溶媒和物を含む薬剤組成物を投与することを含む、方法。
    Figure 2007509180
    Figure 2007509180
    Figure 2007509180
    Figure 2007509180
  8. 前記疼痛が外傷痛、神経因性疼痛、器官の疼痛、または疾病に伴われる疼痛である、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記外傷痛が外傷、熱傷、術後疼痛または炎症性疼痛に起因する疼痛である、請求項8に記載の方法。
  10. 前記の器官の疼痛が、眼の、角膜の、骨の、心臓の、皮膚の、内臓の、関節の、歯の、または筋肉の疼痛である、請求項8に記載の方法。
  11. 前記疾病が、癌、AIDS、関節炎、ヘルペス、鎌状赤血球貧血または片頭痛である、請求項8に記載の方法。
  12. 前記薬剤組成物を前記被験体に局所投与する、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記薬剤組成物を前記被験体に注射によって投与する、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記薬剤組成物を前記被験体に経口投与する、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記薬剤組成物を前記被験体に鼻腔内投与によって投与する、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記薬剤組成物を前記被験体に吸入可能な形で投与する、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
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