JP2007504258A - 酸及び両性の難溶性有効成分の経口投与剤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、pH依存性の溶解性を有する有効成分及び前記成分の薬理的に適合する塩の新規な経口可能な剤形に関する。前記剤形は有効成分のバイオアベイラビリティを改善する。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、pH依存性の溶解性を有する酸性及び両性の有効成分又はその塩の経口投与のための製剤に関する。
本発明において“有効成分”という用語は、(それだけで又はその薬学的に許容しうる塩の形で)弱酸であるか又は両性を示すとともに、pH1〜11の範囲でpH依存性の溶解性(塩基性条件下で溶解性が高く、中性及び/又は酸性条件下で溶解性が低い溶解性)を示すあらゆる薬理学的に有効な化合物を意味する。酸性有効成分が好ましい。これらの有効成分において、実際に、バイオアベイラビリティは経口投与されたときの胃腸管のpHに依存するものである。好ましくは、本発明の意味における有効成分は、より高いpHレベルでの水溶液における飽和溶解性が比較的高いものであるが、pH値約5では、欧州薬局方における定義によればほとんど不溶性である(飽和溶解性100μg/ml未満)。
本発明の経口製剤は、有効成分として、例えば、テルミサルタン、メロキシカム、DT-TX 30 SE、BIBV 308 SE(テルボグレル)、AGEE 623(レパグリニド)、グリキドン又はグリベンクラミド又はその生理的に許容しうる塩を含有することができる。生理的に許容しうる塩としては、例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウムの塩、また、ジエタノールアミン、メグルミン、リシン、アルギニン、エタノールアミン、ピペラジン又はトリエタノールアミンとの塩が含まれる。
化合物の溶解性は、問題の媒体に周囲温度で化合物の過剰量を分散させ、平衡が達成されるまで、決められた時間(約1〜24h)激しく振盪することにより求めることができる。ろ過後、透明なろ液のpHを測定し、溶解した物質の濃度を分光測光法又はある他の適切な分析法で測定する。
有効成分のpH依存性の溶解性は、用量によっては、従来の組成物の固形製剤で経口投与された場合、患者の腸の下の部分に達したときに有効成分が全体として溶解されるだけであることを意味するものである。そのときには、吸収がかなり遅延し、場合によっては不完全になる。即ち、治療の確実性がない。
有効成分のバイオアベイラビリティに対する用量の効果は、(無次元)用量数(Do)の概念によって、量的に記載することができる。用量数は、次のように定義される。
Do = (Mo / Vo) / Cs、
ここで、Mo = 用量(mg)、
Vo = 存在する液体容積(ml)
Cs = 飽和溶解度(mg / ml)。
現在の仮定によれば、製剤を服用した後の胃における液体容積は約250mlである。(Loebenberg, R., Amidon, G.L.: 現代のバイオアベイラビリティ、生物学的等価性及び生物薬学分類系。新しい科学は国際的な規制標準に取り組んでいる(Eur. J. Pharm. Biopharm. 50 (2000) 3-12)。
1未満の用量数を示す投薬では、溶解性の問題は生じない。臨界用量数1を上回る場合だけ、溶解度が著しく低下することがあり、それ故、バイオアベイラビリティが低下することがある。一般に、溶解した物質の少なくとも一部が吸収プロセスによって平衡から常に排除され得るので、実際の問題領域は1より著しく大きな用量数を示す用量からだけ始まる。
本発明の経口製剤に含有される有効成分の用量数は、酸性有効成分についてはpH 1〜pH 7の範囲における溶解度に基づいて又は両性有効成分についてはpH 3〜7の範囲における溶解度に基づいて1よりかなり大きい。即ち、本発明の経口製剤については、有効成分の溶解度のpH依存性の程度と有効成分の用量のサイズ双方が興味深い。本発明の製剤は、上で定義した用量数に従ってpH 6より低いpHで溶解性が悪い有効成分に特に適している。
一般的には患者において低バイオアベイラビリティを補償するために用量を増加することは、有効成分を無駄にし、患者の負担を大きくし、例えば、副作用のリスクを伴うことからしばしば望ましくなく、又は薬剤安全性の理由で全く不可能でさえある。いずれにせよ、溶解性が悪い有効成分において用量を増加することは、必ずしも予想される血漿レベルをもたらさない。DT-TX 30の場合、第I相試験において100mgから600mgへ用量を増やすことによってのみ約50%以上の血漿レベルが得られ、600mgで得られたものに等しいレベルは200mgによって達成された。
本発明の目的は、主に有効成分のpHから独立したバイオアベイラビリティを保証するpH依存性の溶解性を有する有効成分の経口投与のための医薬組成物を提供することである。
驚くべきことに、固体経口製剤において20℃における水への溶解性が1g/250mlを超える、好ましくは25℃において1g/160mlを超える薬学的に許容しうる無機塩基又は有機塩基を使用すると、pH依存性の溶解性を示す有効成分の十分なバイオアベイラビリティを確実にし得ることを見出した。有機塩基や無機塩基と有機塩基の混合物が好ましい。
本発明のための薬学的に適した塩基は、例えば、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、水酸化カルシウム[Ca(OH)2]、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、アンモニア、ジエタノールアミン、メグルミン、リシン、アルギニン、エタノールアミン、ピペラジン、トロメタモール、トリエタノールアミンである。NaOH、KOH、Ca(OH)2、アンモニア、ジエタノールアミン、メグルミン、リシン、アルギニンが本発明のために特に適している。メグルミン、リシン、アルギニン、トロメタモールが特に最も好ましい。無機塩基の利点は、低分子量であり、有効成分の非常に高い含量で製剤を得ることを可能にするが、刺激がより高いpHレベルの結果として胃又は腸で生じないように塩基と有効成分との比が選ばれなければならない。所望される場合には、無機塩基と有機塩基は、生理的に許容しうるpH値12以下を達成するように組合わせることもできる。
多くの有効成分は、だいたい塩基や微量の水がある場合には加水分解の分解の著しい傾向を示すものである。個々の場合においては、有効成分と塩基間の直接化学的反応、例えば、エステル形成さえもある。それ故、貯蔵されるときに安定なままである製品を開発する場合、製剤における有効成分から空間的に塩基を分離することが有利である。製剤を投与した後にのみ、塩基が溶解し、有効成分が溶解し得る塩基性微小雰囲気を生じる。
本発明の目的は、更に、溶解度を改善する塩基の使用にもかかわらず塩基と有効成分間の望ましくない相互作用を防止することである。
個々の粒子が図2に示される構造を有する多重微粒子製剤は、有効成分と塩基の好ましい空間分離に特に適している。
図2は、本発明の医薬組成物を製造するのに適したペレットの断面によって医薬組成物の概略構造を示す図である。このペレットのほぼ球状のコアは、1つ以上の薬学的に許容しうる無機塩基又は有機塩基を含有するか又はそれからなっている。有効成分を含有する層から塩基-コアを分離する層、いわゆる隔離層(insulating layer)が続いていてもよい。隔離層或いは隔離層の存在しないときのコア材料は、有効成分層によって取り囲まれ、それもまた球状であり、それ自体ペレットの耐摩耗性と貯蔵寿命を増加するコーティングで取り囲まれてもよい。
ペレットの形の製剤の1つの利点は、個々の投薬の可能性であり、例えば、小児に投薬する場合に重要である。
コア材料は、水溶解度が20℃において>1g/250mlの薬学的に許容しうる塩基、例えば、NaOH、KOH、Ca(OH)2、Na2CO3、アンモニア、ジエタノールアミン、メグルミン、リシン、アルギニン、エタノールアミン、ピペラジン、トロメタール又はトリエタノールアミン、又はこのような塩基の混合物であり、少量の1〜10質量%、好ましくは3〜6質量%の適切な結合剤が任意に添加される。例えば、コア材料がパンビルドアッププロセスによって製造される場合には、結合剤の使用は必要なものである。用いられる方法が押出又は球形化である場合には、結合剤の代わりに、微結晶セルロースのような他の補助剤が、任意に機械的安定性を上げる結合剤と共に必要である。十分に狭い範囲の粒径で得ることができる場合には出発物質として純粋な(100%)塩基を用いることが可能である。薬学的に許容しうる塩基は、好ましくはNaOH、KOH、Ca(OH)2、アンモニア、ジエタノールアミン、メグルミン、リシン、アルギニン又はトロメタモールが用いられ、メグルミン、リシン、アルギニン、トロメタモール又はその混合物が特に好ましく、メグルミンが特に好ましい。結合剤として、アラビアゴム又はヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、N‐ビニルピロリドンと酢酸ビニルのコポリマー、又はこれらのポリマーの組合わせより選ばれる部分的又は全体的合成ポリマーを用いることが可能であり、アラビアゴムが好ましい。球状コア材料の平均直径は好ましくは0.4‐1.5mmである。薬学的に許容しうる無機塩基又は有機塩基の含量は、通常はコア材料中30〜100%である。この塩基含有球状コア材料はまた、略してスタータペレット又はスタータ(例えば、メグルミンスタータ、リシンスタータ)と呼ばれる。
塩基の存在下で不安定である有効成分の場合、最終製品の耐久性を上げるために、有効成分の適用の前にコア材料を薬学的に許容しうる水溶性ポリマーに基づく隔離層で被覆することが有利である。このような水溶性高分子の例としては、例えば、アラビアゴム又はヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、N‐ビニルピロリドンと酢酸ビニルのコポリマー又はこれらのポリマーの組合わせより選ばれた部分的又は全体的合成ポリマーが挙げられる。アラビアゴム又はヒドロキシプロピルメチルセルロースを用いることが好ましい。所望により、薬学的に許容しうる水溶性ポリマーによるコーティングは、適切な可塑剤、分離剤、色素、例えば、トリエチルシトレート、トリブチルシトレート、トリアセチン、ポリエチレングリコール(可塑剤)、タルク、ケイ酸(分離剤)、二酸化チタン又は酸化鉄顔料(色素)を添加して行うことができる。
有効成分層は、有効成分と結合剤と任意に分離剤を含有する。適切な結合剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、N‐ビニルピロリドンと酢酸ビニルのコポリマー又はこれらのポリマーの組み合わせが挙げられる。好ましくは、ヒドロキシプロピルセルロース又はN‐ビニルピロリドンと酢酸ビニルのコポリマーが用いられる。分離剤、例えば、タルク、ステアリン酸マグネシウム又はケイ酸の添加は、プロセスの間、粒子が凝集することを防止する働きをする。有効成分含量は、医薬組成物の60%以下、好ましくは50%以下である。
任意の最外側層は、カプセルに充填する間及び/又は貯蔵寿命を伸ばすためにいかなる摩耗増加も減少させる働きをし、薬学的に慣用の膜形成剤、可塑剤及び任意に色素からなる。適切な膜形成剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、アクリル酸とメタクリル酸のポリマーやコポリマー又はそのエステル、又はこれらのポリマーの組合わせが挙げられる。適切な可塑剤は、特に、トリエチルシトレート、トリブチルシトレート、トリアセチン又はポリエチレングリコールが含まれる。色素は、例えば、二酸化チタン又は酸化鉄顔料を用いることができる。好ましくは、外コーティングは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及び/又はメチルセルロースからなり、任意に可塑剤としてポリエチレングリコールが添加されてもよい。
ペレットは、以下に記載される方法によって調製することができる。
塩基含有コア材料は、用いられる具体的な塩基の結晶か又は、更に有利には、多量の塩基を含有する所望のサイズのほぼ球状の粒子からなり、製造技術において既知で確立された方法によって製造することができる。コア材料は、特に、パン法により、プレートのペレット化により又は押出/球形化により製造することができる。その後、このように得られたコア材料をスクリーニングによって所望の直径の部分に分けることができる。適切なコア材料の平均直径は0.4〜1.5mm、好ましくは0.6〜0.8mmである。
まず、隔離層をこの塩基含有コア材料に適用する。これは、従来法によって、例えば、流動床おいて、コーティングパンにおいて又は慣用の膜コーティング装置において、薬学的に許容しうる水溶性ポリマーの水分散液を適用することによって、任意に、可塑剤、分離剤及び/又は色素を添加して行うことができる。必要な場合には、生成物を、更にまた篩過することができる。
次に、有効成分が結合剤と任意に分離剤を含有する分散液から適用される。揮発性分散剤は、乾燥によるプロセス中に及び/又はその後に除去される。分散液に適切な結合剤は、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、N‐ビニルピロリドンと酢酸ビニルのコポリマー又はこれらのポリマーの組合わせであってもよい。好ましくは、ヒドロキシプロピルセルロース又はN‐ビニルピロリドンと酢酸ビニルのコポリマーが用いられる。適切な分離剤は、例えば、タルク、ステアリン酸マグネシウム又はケイ酸を含み、好ましくは、タルクが用いられる。分散剤は、例えば、水、エタノール、2-プロパノール、アセトン又はこれらの溶媒の相互との混合物であってもよい。有効成分のコア材料へ適用は、製造技術において既知の確立された方法によって、例えば、コーティングパン、慣用の膜コーティング装置又は流動床法で行うことができる。次に、スクリーニングプロセスを更に行うことができる。
カプセルへ導入する間のあらゆる摩耗増加を減少させるために又は貯蔵寿命を伸ばすために、系は、最後に、薬学的に慣用の膜形成剤、可塑剤及び任意に色素のコーティングで被覆されてもよい。このことは、隔離層の適用の説明において以前に言及された従来法によって行うことができる。
平均直径が0.4‐1.5mmのコア材料が用いられた場合、上記プロセスによって、有効成分を含有するペレットが製造され、次に、例えば、硬カプセルに充填することができる。これをするために、必要とされた投薬に対応する多数のこれらの単位が標準カプセル充填機で硬カプセルに充填される。適切な硬カプセルとしては、例えば、硬ゼラチンカプセル又はヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)の硬カプセルが挙げられる。医薬組成物の好ましい有効成分含量は、60%以下、好ましくは50%以下である。
特に明記しない限り、指定される割合は、常に質量パーセントである。有効成分含量に関するデータは全て、特に明記しない限り有効成分の酸に関する(個々の塩に関するものではない)。
1カプセルあたりの有効成分の量は、好ましくは1日1〜2カプセルが所望の活性を生じるのに十分な量である。
例えば、レパグリニドの場合、0.2mg〜5mgの1日量、好ましくは0.5mg、1.0mg又は2.0mgを含有するカプセルが適切である。
例えば、テルミサルタンの場合、10mg〜150mgの1日量、好ましくは20mg、40mg又は80mgを含有するカプセルが適切である。
例えば、メロキシカムの場合、4mg〜30mgの1日量、好ましくは7.5mg又は15.0mgを含有するカプセルが適切である。
例えば、DT-TX 30の場合、50mg〜300mgの1日量、好ましくは100mg又は200mgを含有するカプセルが適切である。
例えば、グリキドンの場合、10mg〜50mgの1日量、好ましくは30mgを含有するカプセルが適切である。
例えば、グリベンクラミドの場合、1.9mg〜5.0mgの1日量、好ましくは3.5mgを含有するカプセルが適切である。
塩基と有効成分との好ましい比は、約1:1 〜約20:1である。系がなお機能し得る理論上の下限は、有効成分1モルにつき1当量の塩基である。上限の約20:1(塩基と有効成分)は、所望の用量(1カプセルあたりのペレットの数)の製剤のサイズで決められる。
品質管理において、試験管内放出は、USP法で測定される。薬剤は900mlの容積で放出され、pHは“吸込み条件”を得るように選ばれる。即ち、有効成分の全用量は、これらの900mlに可溶である。この試験管内法は、患者が通常薬剤を約200mlの液体で服用するほとんどの場合や溶解度が用量の一部分にしばしば十分なだけである酸性でない胃のヒトにおける吸収を予測するはずがない。酸性でない胃は、年老いた患者集団に約25%の割合で生じ、H2ブロッカー又はプロトンポンプ阻害薬による同時投薬でしばしば引き起こされる。
それ故、本発明の範囲内で、ヒトにおける生体内性能と相互関係が良好な経験的試験法が開発された。この方法においては、ヒトに用いられる最大量を含有する薬物製剤は、生理的に許容しうる範囲における有効成分の溶解度が低いpH、即ち、pH 1‐7の緩衝液中200ml(これはヒトにおける用量に対応する)の容積で放出される。吸収性もまた、酸性でない胃のpHレベルでさえ、この方法を用いてある精度で予測され得るので、薬物製剤を最適化することに適している。多くの可能な製法から各々の場合において最も有利な製剤を確認するために、時間0から放出の終わりまでの最大放出及び/又は曲線下面積(AUC)を関連した特性として用いることができる。
このことは、製剤実施例c1‐c2(中性スタータの比較例)とc3 ‐ c5(メグルミンスタータによる本発明の実施例)の比較の例から明らかである(図3及び表1)。“中性スタータ”、“中性コア”“中性ペレット”とは、各場合においてもスクロース又は微結晶セルロースの市販の標準ペレットを意味する。
表1aは、0.005モルのクエン酸緩衝液pH 5.0における有効成分の含量が更に少ない実施例c1とc2の対照の形と比較して本発明の実施例c3‐c5(有効成分: テルミサルタン)の試験管内の放出及び放出曲線下面積(AUC)の特性及び最大放出を示すものである。
表1a: 塩基スタータ(実施例c3‐c5)と中性スタータ(実施例c1‐c2)によるペレットの試験管内放出の比較
Figure 2007504258
他の実施例は、製剤実施例c28(中性スタータに対する対照)とc31、c32(メグルミンスタータによる本発明の実施例)及びc33-c35(アルギニンスタータによる本発明の実施例)との比較、また、製剤実施例c43とc45(中性スタータに対する対照)とc46とc47(メグルミンスタータによる本発明の実施例)及びc49とc49a(アルギニンスタータによる本発明の実施例)との比較である。
表1bは、0.01モルのリン酸緩衝液pH 5.0における実施例c28の対照の形と比較して本発明の実施例c31、c32、c33、c34、c35(有効成分:メロキシカム)の試験管内の放出及び放出曲線下面積特性(AUC)及び最大放出を示すものである。









表1b: 塩基スタータ(実施例c31、c32、c33、c34、c35)と中性スタータ(実施例c28)によるペレットの試験管内放出の比較
Figure 2007504258
表1cは、0.025モルのリン酸緩衝液pH 6.0における実施例c43とc45の対照の形と比較して本発明の実施例c46、c47、c49、c49a(有効成分: DT-TX 30)の試験管内放出及び放出曲線下面積(AUC)の特性及び最大放出を示すものである
表1c: 塩基スタータ(実施例c46、c47、c49、c49a)と中性スタータ(実施例c43、c45)によるペレットの試験管内放出の比較
Figure 2007504258
結果の解釈:
本発明の実施例は全て、対照の形がいかなる測定可能な放出も達成せず、又はわずかな放出だけであるので対照製剤より明らかに優れている。
有効成分が同じ用量の場合に塩基の量が少なくなるので、有効成分の含量が増加するにつれて、試験管内の放出は減少する。
塩基と他の賦形剤は全て、一般的には適切であるが、匹敵する有効成分濃度において幾分異なる剥離特性を示す。実施例c3、c4、c16、c21、c24、c25、c31、c32、c33、c46、c47、c49、c49aは、本発明のために特に適切であることがわかった。
本発明は、更に両性有効成分、例えば、テルミサルタンの塩基含有製剤に関する。
特に驚くべきことは、塩基スタータによる本発明のペレットと有効成分が酸含有コアに適用されたペレットとの試験管内放出を比較した場合には、両性物質、即ち、酸性と塩基性で可溶な有効成分による本発明の形が優れていることである。実施例c10、c13、c14、c15の試験管内放出の比較で示されるように(放出については表2と図1を参照のこと)、両性有効成分の同様の充填が存在しても塩基含有ペレットの放出は酸含有ペレットより著しく良好である。


表2: 塩基スタータ(実施例c3‐c5)及び酸スタータ(実施例c13‐c15は酒石酸スタータを含有し、実施例c10はコハク酸スタータを含有する)によるペレットの試験管内放出及び放出曲線下面積(AUC)の特性及び最大放出の比較
Figure 2007504258
データは、有効成分含量が約9%の実施例c3は72%の最大放出を達成するが、有効成分含量が約9%の実施例c13は8%の最大放出しか達成しないこと、即ち、塩基スタータによる最大放出は約9倍であり、AUCについては8倍であることを示している。有効成分含量が約23%の実施例c4は18%の放出を達成するが、有効成分含量が17.4%だけの実施例c15は4%の放出しか達成しない。即ち、最大放出とAUC値は5倍である。有効成分含量が29%の実施例c5は、9%の放出を達成するので有効成分含量が9.5%だけの実施例c14と匹敵する。このことは、例えば、実施例c5の80mgの有効成分を含有する1カプセルの場合、235mgのペレットしか必要とせず、サイズ3カプセル(約6*16mm)に非常に簡単に充填することができるが、実施例c14の80mgの有効成分を含有する1カプセルの場合、762mgのペレットが必要とされ、2サイズ1カプセル(約8*24mm)にしか適合しないこと、即ち、投薬は実質的に患者が服用するのに更に難しいこと意味する。有効成分含量が17%の実施例c15は4%の最大放出しか達成せず、実施例c10(コハク酸スタータと20%の有効成分含量)は全く有効成分を放出しない。
以下の実施例は本発明を具体的に説明するものである。
実施例:
以下の実施例の調製は、通常5工程で行われる。
a: 塩基含有コア材料の調製
b: 塩基含有コア材料の分離
c: 有効成分層の調製
d: 塩基含有コアからなるペレットの分離
e: カプセルに充填
塩基と有効成分層間に不適合性がある場合には工程bは絶対に不可欠であるが、この段階は、製造法を単純化するために省略されてもよい。有効成分層の機械的安定性が完全に有効成分を溶解するのに不十分な場合には工程dは必要である。
実施例に用いられ別個に特徴のないブランド名は以下の物質を示している。
Kollidon K25 ポビドン(ポリビニルピロリドン)
Avicel PH101 微結晶セルロース
Klucel ヒドロキシプロピルセルロース
即ち、実施例は、ポビドン、例えば、Kollidon K25が用いられるという意味として読み取らなければならない。
a: 塩基含有コア材料の調製の実施例
実施例a1: メグルミン含有コア材料と結合剤の調製
組成:
Kollidon K25 3質量部
Avicel PH101 20質量部
メグルミン 77質量部
77質量部のメグルミン、20質量部のAvicel PH 101及び3質量部のKollidon K25をジャイロホイールミキサーにおいて15分間混合する。次に、粉末混合物を二軸計量装置に移す。この混合物をthe Werner & Pfleiderer 37/18D型(又は他のあらゆる適切なタイプの押出機)の二軸押出機に約1kg/hの速度でProMinent計量ポンプによって添加される水と共に導入する。押出機において約19%の適度なトルクを得るように水を自動的に調節する。押出は、直径8mmの孔を有するダイプレートを用いて行われる。
押出された細片を丸くし、WyPro Sphaeromatにおいてペレットを形成し、このプロセスは約850RPMで約3分間かかる。ペレットの乾燥はGPCG1流動床乾燥器において80℃で約1.5時間である。
コア材料を、種々の孔あき板の適度なメッシュサイズが0.71〜1.25mmであるタンブラ篩分機を用いて分別する。0.71〜0.90又は0.90〜1.12mmの材料の適切な部分を続いてのプロセスに用いる。
実施例a2: 結合剤を含まないメグルミン含有コア材料の調製
組成:
Avicel PH101 40質量部
メグルミン 60質量部
60質量部のメグルミンと40質量部のAvicel PH 101をジャイロホイールミキサーにおいて15分間混合する。次に、粉末混合物を二軸計量装置に移す。この混合物をthe Werner & Pfleiderer 37/18D型(又は他のあらゆる適切なタイプの押出機)の二軸押出機に約1kg/hの速度でProMinent計量ポンプによって添加される水と共に導入する。押出機において約19%の適度なトルクを得るように水を自動的に調節する。押出は、直径8mmの孔を有するダイプレートを用いて行われる。
押出された細片を丸くし、WyPro Sphaeromatにおいてペレットを形成し、このプロセスは約850RPMで約3分間かかる。
ペレットの乾燥はGPCG1流動床乾燥器において80℃で約1.5時間である。
コア材料を、種々の孔あき板の適度なメッシュサイズが0.71〜1.25mmであるタンブラ篩分機を用いて分別する。0.71〜0.90又は0.90〜1.12mmの材料の適切な部分を続いてのプロセスに用いる。
実施例a3: アルギニン含有コア材料の調製
組成:
Avicel PH101 40質量部
アルギニン 60質量部
実施例a2と同様に調製する
実施例a4: トロメタモール含有コア材料の調製
組成:
Avicel PH101 40質量部
トロメタモール 60質量部
実施例a2と同様に調製する
実施例a5: ピペラジン含有コア材料の調製
組成:
Avicel PH101 40質量部
ピペラジン 60質量部
実施例a2と同様に調製する
実施例a6: 水酸化ナトリウム含有コア材料の調製
組成:
Avicel PH101 30質量部
水酸化ナトリウム 70質量部
水酸化ナトリウムを水に溶解することにより調製し、次に、Avicel PH101を添加する。更に、実施例a2と同様に処理を行う。
実施例a7: 水酸化カリウム含有コア材料の調製
組成:
Avicel PH101 40質量部
水酸化カリウム 60質量部
実施例a6と同様に調製する
実施例a8: 水酸化カルシウム含有コア材料の調製
組成:
Avicel PH101 70質量部
水酸化カルシウム 30質量部
実施例a6と同様に調製する
実施例a9: 水酸化ナトリウムとメグルミン含有コア材料の調製
組成:
Avicel PH101 30質量部
水酸化ナトリウム 20質量部
メグルミン 50質量部
水酸化ナトリウムを水に溶解することによって調製し、次に、Avicel PH101とメグルミンを添加する。更に、実施例a2と同様に処理を行う。
b: 塩基含有コア材料を分離するための実施例
組成:
塩基含有コア材料 23質量部
アラビアゴム 1質量部
タルク 2質量部
1質量部のアラビアゴムを6.7質量部の96%エタノールと13.5質量部の精製水の混合物に撹拌しながら溶解する。次に、2質量部のタルクをその溶液に撹拌しながら分散する。
流動床処理プラントにおいて、23質量部の塩基含有コア材料にアラビアゴム/タルク分散液を35o‐40℃の空気入り口温度で床下噴霧法により噴霧する。
次に、分離した塩基含有コア材料を循環空気乾燥器で40℃において8時間乾燥する。
塊りを除去するために乾燥分離した塩基含有コア材料を適度なメッシュサイズが1.0mmのスクリーンで篩過する。材料の部分(粒径1mm未満)を更に処理する。
c: 有効成分層の調製の実施例
有効成分層を一般的には同じ方法で調製するが、有効成分の種類と量、結合剤の種類と量、タルクとイソプロパノールの量又はエタノールの量を変える。それ故、調製は実施例c9にのみ記載され、各有効成分のための具体的な組成は表の形で示される。
実施例c9の調製:
組成:
分離したメグルミン含有コア材料 12質量部
ヒドロキシプロピルセルロース 2.5質量部
タルク 5質量部
有効成分(例えば、テルミサルタン) 10質量部
ヒドロキシプロピルセルロースを、255質量部の2-プロパノールに撹拌しながら溶解し、次に、その溶液に有効成分とタルクを撹拌しながら分散する。
流動床処理プラントにおいて、12質量部のメグルミンを含有しているコア材料に有効成分を含有する分散液を20o‐30℃の空気入り口温度で下端(under-bed)噴霧法により噴霧する。
次に、有効成分を含有するペレットを循環空気乾燥器で35℃において8時間乾燥する。
塊りを除去するために有効成分を含有するペレットを適度なメッシュサイズが1.25mmのスクリーンで篩過する。生成物部分(粒径1.25mm未満)を更に処理する。
工程cの他の実施例については下記を参照のこと。
d: 有効成分を含有するペレットの分離の実施例
組成:
有効成分を含有するペレット 23質量部
アラビアゴム 1質量部
タルク 2質量部
1質量部のアラビアゴムを、6.7質量部の96%エタノールと13.5質量部の精製水の混合物に撹拌しながら溶解する。次に、その溶液に2質量部のタルクを撹拌しながら分散する。
流動床処理プラントにおいて、23質量部の有効成分を含有するペレットにアラビアゴム/タルク分散液を35o‐40℃の空気入り口温度で下端噴霧法により噴霧する。
次に、分離したメグルミン含有コア材料を、循環空気乾燥器で40℃において8時間乾燥する。
塊りを除去するために、有効成分を含有する乾燥ペレットを適度なメッシュサイズが1.25mmのスクリーンで篩過する。生成物部分(粒径1.25mm未満)を更に処理する。
e) カプセルへの充填
各々の場合に所望される投薬に対応する有効成分を含有するペレットの量を適切なサイズの硬カプセル、例えば、硬ゼラチンカプセルにカプセル充填機を用いて充填する。
工程cの組成物の他の実施例
以下の数字は、特に明記しない限り質量部である。各々の場合において実験的に求められた有効成分含量に対応する質量部が指定されている。即ち、あるバッチから次のバッチまで幾分変動することがあるスプレー損失は真に匹敵するデータを得るように各々の場合において計算で相殺した。
例えば、10倍値は、グラムで示される量、即ち、実施例c1の場合、200.0gの中性ペレット、5.4gのテルミサルタン、1.4gのポビドンK90、2.7gのタルク、142.1gのイソプロパノールとみなすことができる。
本発明の塩基含有スタータコアの代わりに市販の中性コアを含有する実施例は、各々の場合において試験管内試験の参照値としての働きをする。
テルミサルタンの実施例
実施例c1−c2は、本発明の塩基含有スタータコアの代わりに市販の中性コアを含有する。これらのコアは、試験管内試験の参照値としての働きをする(表1を参照のこと)。実施例c10−c15は、テルミサルタンが酸性媒体に易溶であるので、理論的には少なくとも等しく可溶でなければならない酸スタータより本発明の塩基スタータの予見できない利点を示すように、本発明の塩基含有スタータコアの代わりに酸含有コアを含んでいる。





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メロキシカムの実施例:
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DT-TX 30の実施例
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グリキドンの実施例
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レパグリニドの実施例
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0.005モルのクエン酸緩衝液pH 5.0における有効成分の含量が異なる酒石酸スタータ(実施例c13−c15)とコハク酸スタータ(c10)による製剤と比較して本発明の実施例c3‐c5の試験管内放出を示すグラフである。 ペレットの断面図の形で本発明の医薬組成物を示す模式的な構造である。 0.005モルのクエン酸緩衝液pH 5.0における有効成分の含量が異なる対照製剤c1‐c2と比較して本発明の実施例c3‐c5の試験管内放出を示すグラフである。 0.01モルのリン酸緩衝液pH 5.0における有効成分の含量が異なる対照製剤c28と比較して本発明の実施例c33‐c35の試験管内放出を示すグラフである。 0.01モルのリン酸緩衝液pH 5.0における有効成分の含量が異なる対照製剤c28と比較して本発明の実施例c31とc32の試験管内放出を示すグラフである。 0.0025モルのリン酸緩衝液pH 6.0における有効成分の含量が異なる対照製剤c43とc45と比較して本発明の実施例c46とc47の試験管内放出を示すグラフである。 0.0025モルのリン酸緩衝液pH 6.0における有効成分の含量が異なる対照製剤c43とc45と比較して本発明の実施例c49とc49aの試験管内放出を示すグラフである。

Claims (13)

  1. 有効成分のバイオアベイラビリティが実質的に胃のpHに依存せず、該有効成分がpH依存性の溶解性を示し、pH7未満における用量数が1を超える経口投与用医薬組成物であって、
    a) コア材料、
    b) 任意の隔離層、
    c) 有効成分層及び
    d) 任意のコーティング
    からその都度合成される複数のペレットを含み、該コア材料が、20℃における水への溶解度が1g/250mlを超える薬学的に許容しうる無機塩基又は有機塩基を1以上含有し、任意に結合剤又は他の補助剤を含有していてもよい、前記医薬組成物。
  2. 有効成分のバイオアベイラビリティが実質的に胃のpHに依存せず、該有効成分がpH依存性の溶解性を示し、pH6未満における用量数が1を超える経口投与用医薬組成物であって、
    a) コア材料、
    b) 任意の隔離層、
    c) 有効成分層及び
    d) 任意のコーティング
    からその都度合成される複数のペレットを含み、該コア材料が、20℃における水への溶解度が1g/250mlを超える薬学的に許容しうる無機塩基又は有機塩基を1以上含有し、任意に結合剤又は他の補助剤を含有していてもよい、前記医薬組成物。
  3. 薬学的に許容しうる塩基が、NaOH、KOH、Ca(OH)2、Na2CO3、アンモニア、ジエタノールアミン、メグルミン、リシン、アルギニン、エタノールアミン、ピペラジン、トリエタノールアミン又はトロメタモールである、請求項1又は2記載の医薬組成物。
  4. 薬学的に許容しうる有機塩基が、メグルミン、リシン、アルギニン、トロメタモールであることを特徴とする、請求項3記載の医薬組成物。
  5. 薬学的に許容しうる有機塩基がメグルミンであることを特徴とする、請求項4記載の医薬組成物。
  6. 有効成分が、テルミサルタン、メロキシカム、DT-TX 30 SE、BIBV 308 SE(テルボグレル)、AGEE 623(レパグリニド)、グリキドン又はグリベンクラミド又はその生理的に許容しうる塩であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  7. 結合剤が、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、N-ビニルピロリドンと酢酸ビニルとのコポリマー又はこれらのポリマーの混合物からなる群から選ばれる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  8. コア材料の平均粒径が0.4〜1.5mmである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  9. 隔離層が、適切な可塑剤、分離剤及び色素を含有していてもよい、水溶性高分子を含有する請求項1記載の医薬組成物。
  10. 水溶性高分子が、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、N-ビニルピロリドンと酢酸ビニルとのコポリマー又はこれらのポリマーの混合物からなる群から選ばれる部分的又は全体的合成ポリマー又はアラビアゴムを含有する、請求項9記載の医薬組成物。
  11. コーティングが、色素を含有していてもよい膜形成剤及び可塑剤を含有する請求項1記載の医薬組成物。
  12. 有効成分を含有するペレットを硬カプセルに充填されている、請求項1〜11記載の医薬組成物。
  13. pH依存性の溶解性を示し、pH7未満における用量数が1を有意に超える有効成分又はその生理的に許容しうる塩の1つを含有する経口投与用医薬組成物の製造方法であって、
    a) 結合剤又は他の補助剤が添加されていてもよい、20℃における水への溶解度が1g/250mlを超える1以上の薬学的に許容しうる無機塩基又は有機塩基から、パン法により、プレートのペレット化により、又は押出/球形化によりコア材料を合成し、
    b)可塑剤、分離剤及び/又は色素が添加されていてもよい、1つ以上の薬学的に許容しうる水溶性ポリマーを含有する隔離層をコア材料に適用し、
    c)分離剤を含有していてもよい、結合剤を含有する分散液から有効成分を適用し、同時に又は続いて乾燥して分散剤を除去し、
    d) 色素を含有していても良い膜形成剤及び可塑剤のコーティングを適用してもよく、
    e) 得られた有効成分を含有するペレットを硬カプセルに充填することを含む、前記製造方法。
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