JP2007336485A - 画像読み取り装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】SSCGによる画像への影響を低減させながらEMI低減効果を得ることができる画像読み取り装置及びこれを用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】周期的に拡散されたクロックCLを生成し、CCD11を含む各部への駆動クロックの供給にクロックCLを用いる画像読み取り装置において、クロックCLに対する拡散処理の実施、不実施の切り替えを繰り返すように制御するイネーブルゲート信号Eを出力するための駆動タイミング発生回路15を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、スキャナ装置やデジタル複写機に適用できる画像読み取り装置及びこれを用いた画像形成装置に関し、特に、SSCGによる画像への影響を低減させながらEMI低減効果を得ることができる画像読み取り装置及びこれを用いた画像形成装置に関する。
原稿の画像情報を電気的に読み取る画像読み取り装置の技術が周知となっている。図9は、従来の画像読み取り装置の回路構成を示すブロック図である。図9において、CCD(Charge Coupled Device)11で受光した原稿からの反射光は、アナログ処理回路12のクランプ回路12a、増幅回路12bでクランプ処理、増幅が行われた後に、ADコンバータ13でデジタルデータに変換される。これらを動作させるために必要なクロックは、SSCG14に接続された水晶振動子又はクロックジェネレータから供給され、SSCG14にて変調がかけられる。変調をかけたクロックCLをベースとして駆動タイミング発生回路15で、CCD11、アナログ処理回路12、ADコンバータ13夫々に必要な駆動信号が生成され供給される。
ここで言うSSCGとは、Spread Spectrum Clock Generatorの略で、入力されるクロックに対し、ある一定の周期で変調をかけ、そのことにより、不要輻射高調波のピークを拡散させ、EMI(Electro Magnetic Interference:電磁干渉)の低減を図るデバイスである。
SSCGを用いた技術としては、例えば、特許文献1〜3の技術が開示されている。特許文献1では、スペクトル拡散処理を施した第1のクロックを用い映像信号処理を実施する映像処理手段と、スペクトル拡散処理を施されていない第2のクロックを用い映像信号を生成する映像信号生成手段とを備え、コストアップを招くEMI対策部品や筐体のシールドを用いることなく、十分にEMIレベルを低減させるとしている。
また、特許文献2では、撮像素子の出力信号を夫々サンプルホールドする第1及び第2のサンプルホールド手段と、基準周波数信号を発生する発生手段と、基準周波数信号を変調し拡大スペクトル・クロック信号を生成する生成手段と、生成された拡大スペクトル・クロック信号に同期して撮像素子の駆動信号と第1、第2のサンプルホールド手段を駆動する第1、第2のサンプルホールド信号とを生成する駆動信号生成手段と、第1、第2のサンプルホールド信号のうち、少なくとも一つを所定時間だけ遅延させて第1、第2のサンプルホールド手段の少なくとも一つに供給する遅延手段と、第1、第2のサンプルホールド手段のサンプルホールド出力間の差分を求める差動増幅手段とを設けることで、SSCGを用いる場合に、CCD出力の振幅変動をなくし、SSCGによるEMI対策の効果をより充分なものにするとしている。
また、第1クロック信号を生成する第1クロック生成部と、第1クロック信号と非同期の第2クロック信号の生成を制御するための第1制御信号と、クロック信号の出力を切り替え制御する第2制御信号と、を出力するクロック制御回路と、第1クロック信号と第1制御信号とに基づき第2クロック信号を生成する第2クロック生成部と、第2制御信号に従い、第1クロック信号または第2クロック信号のうち、切り替え前のクロック信号の状態をそのクロック信号のサイクルの少なくとも半周期の間、保持した後に交代的に切り替えて切り替え後のクロック信号を出力する切り替え制御回路とを備えることで、SSCGを使用した機器の待機電力を削減するとしている。
特開2000−125149公報 特開2000−224392公報 特開2004−046301公報
SSCGは、近年、EMI対策パーツとして、利用されることが増え、効果も上がっているが、この拡散変調の影響により、得られる画像データに周期的なノイズが生じてしまうことがある。SSCGの変調周期に応じて、出力クロックが変化していくが、そのことにより、CCD駆動クロックも同様に変化していく。その変化量は、ごく微量ではあるが、そのことによるタイミングのずれが生じ、CCDの出力に影響を与えて、読み取り画像においてスジやムラのように見えてしまうことがある。EMIのピークを落とす効果は高いのだが、この画像への影響は課題として残っている。
そこで、本発明は、上述した実情を考慮してなされたもので、SSCGによる画像への影響を低減させながらEMI低減効果を得ることができる画像読み取り装置及びこれを用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、周期的に拡散されたクロックを生成し、CCDを含む各部への駆動クロックの供給に前記クロックを用いる画像読み取り装置において、前記クロックに対する拡散処理の実施、不実施の切り替えを繰り返すように制御するイネーブルゲート信号を出力するためのタイミング発生回路を備えた画像読み取り装置を特徴とする。
また、請求項2に記載の発明では、周期的に拡散されたクロックを生成し、CCDを含む各部への駆動クロックの供給に前記クロックを用いる画像読み取り装置において、前記クロックを基に生成したクロックであって位相が互いに異なるクロックによって前記駆動クロックを構成するためのタイミング発生回路を備えた画像読み取り装置を特徴とする。
また、請求項3に記載の発明では、周期的に拡散されたクロックを生成し、CCDを含む各部への駆動クロックの供給に前記クロックを用いる画像読み取り装置において、前記クロックを基に生成したクロックであって周期が互いに異なるクロックによって前記駆動クロックを構成するためのタイミング発生回路を備えた画像読み取り装置を特徴とする。
また、請求項4に記載の発明では、読み取りラインによって前記拡散処理の実施、不実施の順序を変える請求項1記載の画像読み取り装置を特徴とする。
また、請求項5に記載の発明では、前記駆動クロックは前記クロックを基にして位相を反転させたクロックと反転させないクロックとで構成した請求項2記載の画像読み取り装置を特徴とする。
また、請求項6に記載の発明では、読み取りラインによって周期が異なるクロックになるようにトグル動作させる請求項3記載の画像読み取り装置を特徴とする。
また、請求項7に記載の発明では、請求項1から6のいずれか1項に記載の画像読み取り装置を備えた画像形成装置を特徴とする。
本発明によれば、タイミング発生回路からイネーブルゲート信号を出力してSSCGによる拡散処理の実施、不実施を切り替えて、CCDの画素出力に対するSSCGの影響を連続的なものではなく、断続的なものとすることで、出力画像への影響(スジやムラなど)を目立たなくさせながらEMI低減効果を得ることが可能となる。また、SSCGによる拡散処理の実施、不実施を切り替える機能に加え、読み取りラインによって拡散処理の実施、不実施の順序を変える機能を持たせることで、出力画像への影響をより一層目立たなくさせながらEMI低減効果を得ることができる。
また、タイミング発生回路において、SSCGから入力されるクロックを基に、位相が互いに逆位相となるクロックを生成し、これらのクロックによってCCDの駆動クロックを構成することで、出力画像への影響を目立たなくさせながらEMI低減効果を得ることも可能である。また、タイミング発生回路において、SSCGから入力されるクロックを基に、周期が互いに異なるクロックを生成し、これらのクロックによってCCDの駆動クロックを構成することで、出力画像への影響を目立たなくさせながらEMI低減効果を得ることも可能である。
また、周期が互いに異なるクロックによってCCDの駆動クロックを構成する機能に加え、読み取りラインによって周期が異なるクロックになるようにトグル動作を行う機能を持たせることで、主走査方向に対する変調だけではなく、副走査方向に対しても見かけ上変調がかかり、出力画像への影響をより一層目立たなくさせながらEMI低減効果を得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。
[実施例1]
図1は、本発明に係る画像形成装置が備える画像読み取り装置(実施例1)の回路構成を示すブロック図である。なお、従来技術の説明で示した図9と同様の部分については、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。図1の回路構成を持つ画像読み取り装置(画像形成装置)では、図9の場合と同様に、SSCG(Spread Spectrum Clock Generator)14が出力するクロックCLに基づいて、CCD(Charge Coupled Device)11を含む各部が必要とする駆動クロックをタイミング発生回路としての駆動タイミング発生回路15が供給している。
一般的に、スキャナ(画像読み取り装置)に用いられるCCDでは、高速駆動のためにODD/EVENといった偶数画素、奇数画素の出力を行っており、また、カラー読み取りにおいては、R、G、Bの各色に対応した出力を持っている。さらに、夫々の出力に対応して、CCD駆動のための信号を独立して入力可能である。
図2は、ODD出力とEVEN出力の2系統の出力をもつCCD11の回路構成を示すブロック図である。光学系で結像された原稿の像は、フォトダイオードアレイで構成された受光部(図示せず)で電荷に変換されて蓄積される。シフト信号SHにより、その電荷は画素毎にアナログシフトレジスタに移送され、アナログシフトレジスタであるCCDレジスタは、転送クロックφにより各画素の電荷をシーケンシャルに出力し、出力バッファは電荷量を電圧に変換して外部に出力する。
出力信号はリセットパルスにより1画素毎にクリアされる。受光部はシフト信号から次のシフト信号までの期間、受光し続ける。この期間を蓄積時間と呼び、スキャナの重要なパラメータである。この蓄積時間はライン周期と同じになるため、読取線速と読取密度により一意的に決定される。画素数の多いCCDでは転送速度の関係から、図2のように並列出力(ODD/EVEN)されるタイプがほとんどである。
このような、CCDの構造の時、φODD、φEVEN、リセットパルスODD、リセットパルスEVENの様に独立して、CCD11に入力する駆動クロックについて、ODD、EVEN夫々に対し、SSCG14による拡散をかけたりかけなかったりする動作を行うことにより、SSCG14の画像に対する影響を低減させつつ、EMI低減効果も得ることができる。図1のSSCGをさらに詳細に示した図3のように、SSCG14に変調切り替えのイネーブル端子を備え、そこに駆動タイミング発生回路からイネーブルゲート信号E(E1、E2)を入力することにより、SSCG14による拡散処理の実施、不実施を切り替えることが可能である。これにより、CCD11の画素出力に対するSSCG14の影響を連続的なものではなく、断続的なものとすることで、CCD11の出力画像への影響(スジやムラなど)を目立たなくさせることができ、また、EMI低減効果も得ることができる。
[実施例2]
実施例2の画像読み取り装置は、実施例1の画像読み取り装置の機能に加え、読み取りラインによって拡散処理の実施、不実施の順序を変える機能を持たせることで、拡散の影響をさらに低減させるものである。例えば、読み取りラインが偶数の時は、図3のイネーブル端子からイネーブルゲート信号E1によりSSCG−ONとし、イネーブルゲート信号E2によりSSCG−OFFとする。
さらに、偶数ラインの時は、その逆にイネーブルゲート信号E1によりSSCG−OFF、イネーブルゲート信号E2によりSSCG−ONとする。この結果、得られるCCD出力(画素)の関係は、図4のようになり、1ラインおきに、その設定が変わる。したがって、実施例2の画像読み取り装置では、CCD11の画素出力に対するSSCG14の影響を断続的なものとすることで、出力画像への影響をより一層目立たなくさせることができ、また、EMI低減効果も得ることができる。なお、この例では、1ライン毎での切り替えを示したが、切り替え時間等で、物理的な制約がある場合は、複数ラインでの切り替えであってもよい。
[実施例3]
実施例3の画像読み取り装置は、駆動タイミング発生回路15において、SSCG14から入力されるクロックCLを基に、位相が互いに異なるクロックを生成し、これらのクロックによってCCD11の駆動クロックを構成するものである。この例では、互いに逆位相となるクロックによって駆動クロックを構成する。すなわち、ODDとEVENの駆動信号に対し、SSCG14の変調の位相を夫々逆の関係になるように印加することにより、画像データへの影響の低減はそのままに、EMI低減効果をより向上させるものである。
図5のように、変調周期を反位相させた状態で、EVEN、ODDクロックを形成すると、得られるCCD出力は、連続した影響ではなくなり、拡散の影響が目立たない画像データを得ることができる。また、双方のクロックに、SSCG14は、かかっているので、EMI低減効果も期待できる。したがって、実施例3の画像読み取り装置では、CCD11の画素出力に対するSSCG14の影響を断続的なものとすることで、出力画像への影響を目立たなくさせることができ、また、EMI低減効果も得ることができる。
[実施例4]
実施例4の画像読み取り装置は、駆動タイミング発生回路において、SSCG14から入力されるクロックCLを基に、周期が互いに異なるクロックを生成し、これらのクロックによってCCD11の駆動クロックを構成するものである。逆位相のクロックを生成することが困難な場合は、変調周期を変えて、同位相にならないようにすることで、同一の効果を得ることが可能である。この例では、ODDとEVENとで変調周期が互いに異なるクロックによってCCD11の駆動クロックを構成している。図6の例は、長周期と短周期のSSCGクロックをODD、EVEN駆動クロックに夫々適用したものである。
したがって、実施例4の画像読み取り装置では、CCD11の画素出力に対するSSCG14の影響を断続的なものとすることで、出力画像への影響を目立たなくさせることができ、また、EMI低減効果も得ることができる。なお、同一のSSCGであって任意の変調周期を設定困難なSSCGであっても、拡散幅を夫々異なる幅にすることにより、周期を変えることは可能である。
[実施例5]
実施例5の画像読み取り装置は、実施例4の画像読み取り装置の機能に加え、読み取りラインによって周期が異なるクロックになるようにトグル動作を行う機能を持たせることで、拡散の影響をさらに低減させるものである。この例では、ODD出力に対応したクロック及びEVEN出力に対応したクロックに対し、ライン毎のトグル動作で、周期設定を切り替えるようになっている。
図7に示す構成において、ライン毎に拡散幅切替端子を切り替えることによって、拡散幅が変化し、その結果、周期がライン毎に変化する。結果的に、図8に示すような出力を得ることができる。したがって、実施例5の画像読み取り装置では、主走査方向に対する変調だけではなく、副走査方向に対しても見かけ上変調がかかることにより、より一層出力画像への影響を見えにくくすることができ、また、EMI低減効果も得ることができる。なお、ODD、EVENにかかわらず、一定ライン毎に周期設定を変える構成においても同様な効果を得ることができる。
本発明に係る画像読み取り装置(実施例1)の回路構成を示すブロック図である。 CCD11の回路構成を示すブロック図である。 実施例1におけるSSCG14の拡散制御を説明するためのブロック図である。 実施例2における各読み取りラインの構成を示す説明図である。 実施例3において生成されるODD、EVENの各クロックの波形図である。 実施例4において生成されるODD、EVENの各クロックの波形図である。 実施例5におけるSSCG14の拡散制御を説明するためのブロック図である。 実施例5における各読み取りラインの構成を示す説明図である。 従来の画像読み取り装置の回路構成を示すブロック図である。
符号の説明
11 CCD、12 アナログ処理回路、12a クランプ回路、12b 増幅回路、13 ADコンバータ、14 SSCG、15 駆動タイミング発生回路、CL クロック、E、E1、E2 イネーブルゲート信号

Claims (7)

  1. 周期的に拡散されたクロックを生成し、CCDを含む各部への駆動クロックの供給に前記クロックを用いる画像読み取り装置において、
    前記クロックに対する拡散処理の実施、不実施の切り替えを繰り返すように制御するイネーブルゲート信号を出力するためのタイミング発生回路を備えたことを特徴とする画像読み取り装置。
  2. 周期的に拡散されたクロックを生成し、CCDを含む各部への駆動クロックの供給に前記クロックを用いる画像読み取り装置において、
    前記クロックを基に生成したクロックであって位相が互いに異なるクロックによって前記駆動クロックを構成するためのタイミング発生回路を備えたことを特徴とする画像読み取り装置。
  3. 周期的に拡散されたクロックを生成し、CCDを含む各部への駆動クロックの供給に前記クロックを用いる画像読み取り装置において、
    前記クロックを基に生成したクロックであって周期が互いに異なるクロックによって前記駆動クロックを構成するためのタイミング発生回路を備えたことを特徴とする画像読み取り装置。
  4. 読み取りラインによって前記拡散処理の実施、不実施の順序を変えることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
  5. 前記駆動クロックは前記クロックを基にして位相を反転させたクロックと反転させないクロックとで構成したことを特徴とする請求項2記載の画像読み取り装置。
  6. 読み取りラインによって周期が異なるクロックになるようにトグル動作させることを特徴とする請求項3記載の画像読み取り装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の画像読み取り装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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JP2014049938A (ja) * 2012-08-31 2014-03-17 Brother Ind Ltd 画像読取装置

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