JP2007335247A - 燃料電池を有する電子機器 - Google Patents
燃料電池を有する電子機器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007335247A JP2007335247A JP2006166213A JP2006166213A JP2007335247A JP 2007335247 A JP2007335247 A JP 2007335247A JP 2006166213 A JP2006166213 A JP 2006166213A JP 2006166213 A JP2006166213 A JP 2006166213A JP 2007335247 A JP2007335247 A JP 2007335247A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cell
- cover
- case cover
- cathode
- cell structure
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
Landscapes
- Fuel Cell (AREA)
Abstract
【課題】カバーの熱膨張変形を抑えることができる燃料電池を有する電子機器を提供する。
【解決手段】カソード触媒層電極とアノード触媒層電極との間にプロトン伝導膜を配置してなる膜電極接合体を有するセル構造体10と、セル構造体のカソード側に空気を供給するための通気孔が開口する主面を有し、かつセル構造体にかしめ加工により一体的に取り付けられるかしめ部を有するセルケースカバー2と、セルケースカバーの主面と対向する内面に複数の凸部29,29A-29Cを有する筐体カバー30とを有する。
【選択図】 図3
【解決手段】カソード触媒層電極とアノード触媒層電極との間にプロトン伝導膜を配置してなる膜電極接合体を有するセル構造体10と、セル構造体のカソード側に空気を供給するための通気孔が開口する主面を有し、かつセル構造体にかしめ加工により一体的に取り付けられるかしめ部を有するセルケースカバー2と、セルケースカバーの主面と対向する内面に複数の凸部29,29A-29Cを有する筐体カバー30とを有する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、燃料電池を有する電子機器に関する。
近年、パーソナルコンピュータ、携帯電話等の各種電子機器は、半導体技術の発達と共に小型化され、燃料電池をこれらの小型機器用の電源に用いることが試みられている。燃料電池は、燃料と酸化剤を供給するだけで発電することができ、燃料のみを補充・交換すれば連続して発電できるという利点を有している。このため、小型化が出来れば携帯電子機器の作動に極めて有利なシステムといえる。特に直接メタノール燃料電池(DMFC;Direct Methanol Fuel Cell)は、エネルギ密度の高いメタノールを燃料に用い、メタノールから電極触媒上で直接電流を取り出せるため、小型化が可能であり、また燃料の取り扱いも水素ガス燃料に比べて容易なことから小型機器用電源として有望であることから、ノートパソコン、携帯電話、携帯オーディオ、携帯ゲーム機などのコードレス携帯機器に最適な電源としてその実用化が期待されている。
例えば特許文献1および特許文献2は、プロトン導電性の固体電解質膜と、アノード触媒層電極およびアノードガス拡散層を有し、燃料と水から電荷とプロトンを生成するアノードと、カソード触媒層電極およびカソードガス拡散層を有し、プロトンと酸素から水を生成するカソードとで形成される膜電極接合体(MEA;Membrane Electrode Assembly)を単位セルとして有し、単位セル周辺に液体燃料タンクを備え、単数または複数の単位セルをセルケースカバーで覆った直接メタノール燃料電池を開示している。
従来の燃料電池を内蔵する電子機器は、図9の(a)に示すように、セルケースカバー102とセル構造体110をかしめ加工により一体化してセルアッセンブリ120とし、これに筐体カバー130を被せて外側を覆ったものである。
ところで、DMFCのカソード側では触媒の存在下で燃料のメタノールと酸素とを反応させるが、この反応は水と二酸化炭素を生成する燃焼反応(発熱反応)であるため、その反応熱によりセル構造体110の中央部分が熱膨張し、図9の(b)に示すようにセルケースカバー102及び筐体カバー130の中央部が押し上げられて電子機器の外観が凸状に湾曲変形するおそれがある。このような熱膨張変形を生じると、セルケースカバー102とセル構造体110とのかしめ部に緩みを生じて、出力等の特性にバラツキを生じるばかりでなく、故障を生じ、安全衛生上の観点からも好ましくない。
特開2004−014148号公報
国際公開WO2005/112172A1公報
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、カバーの熱膨張変形を抑えることができる燃料電池を有する電子機器を提供することを目的とする。
本発明に係る燃料電池機器は、カソード触媒層電極とアノード触媒層電極との間にプロトン伝導膜を配置してなる膜電極接合体を有するセル構造体と、前記セル構造体のカソード側に空気を供給するための通気孔が開口する主面を有し、かつ前記セル構造体にかしめ加工により一体的に取り付けられるかしめ部を有するセルケースカバーと、前記セルケースカバーの主面と対向する内面に複数の凸部を有する筐体カバーと、を具備することを特徴とする。
セルケースカバーは、凸部に1対1に対応し、筐体カバーを該セルケースカバーに装着したときに凸部が嵌まり込むように主面に形成された複数の凹部をさらに有することが好ましい。
凸部は筐体カバーの内面より0.05〜0.50mm突出していることが好ましい。凸部の突出長が0.05mmを下回ると、セルケースカバー中央部の膨出を抑える効果がほとんど認められなくなる。一方、凸部の突出長が0.50mmを上回ると、筐体カバーとセルケースカバーとの隙間が大きくなり、空気断熱層の効果によってセルからの放熱効率が低下するからである。特に0.05〜0.30mm突出する凸部を筐体カバーの内面に形成することが最も好ましい。筐体カバーの大きさにもよるが、携帯電話などの電子機器では筐体カバーの主面のサイズが50〜70mm×60〜80mm程度であるので、その熱膨張を抑えるためには凸部の突出高さを過度に大きくする必要がなく、この程度の突出高さの凸部で十分な効果を奏することができる。
凸部は、セルカバーケース側の通気孔が存在しないところに対向するように筐体カバーの内面に設けられていることが好ましい。凸部がセルカバーケースの面に当接する箇所数が多いほうがカバー中央部の熱膨張をより有効に抑制する効果があるからである。従って、筐体カバー側の凸部の配列とセルケースカバー側の通気孔の配列とを併せて総合的にレイアウト設計することが肝要である。
このように、本発明においては、セルカバーケースの凹部と筐体カバーの凸部とで嵌まり込むことにより、各カバーの相互接触を向上させ、剛性を向上することができ、熱膨張変形を抑制することが可能となる。また筐体カバーに凸部を設けているため、一見するとリブが立っている状態になり、単純に各カバーの厚さを増加させた場合以上に、より強度を上げることができる。
その結果、熱膨張変形を抑制することにより、セル構造体、さらにはMEAを構成する各部材間隔を維持することが可能となり、出力等の特性の安定化を図ることが可能となる。
なお、これらセルカバーケースの凹部と筐体カバーの凸部の形状としては、凹部及び凸部が対応した形状を有していれば何ら限定されるものではないが、セルカバーケース(あるいは筐体カバー)の通気孔が開口する主面形状が四角形の場合には、一辺から対向する一辺まで連続した凹部(あるいは凸部)を配置することが好ましい。
筐体カバーおよびセルケースカバーの材料として、耐食性に優れたコーティングを施せばステンレス鋼やニッケル金属などの耐食性に優れた金属材料を用いることが望ましいが、筐体カバーには、前記金属材料以外にも、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK:ヴィクトレックス ピーエルシー社の商標)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの液体燃料で膨潤等を生じにくい硬質の樹脂を用いることもできる。
本発明によれば、熱膨張変形を抑制することにより、かしめ部に緩みを生じず、セル構造体、さらにはMEAを構成する各部材間隔を維持することが可能となり、良好な電池性能が安定して得られるようになり、ノートパソコン、携帯電話、携帯オーディオ、携帯ゲーム機などのコードレス携帯機器などの電源としてバラツキの少ない出力特性を得ることができる。さらには、故障を生じないばかりでなく、安全衛生上の観点から好ましい電子機器を提供することできる。
以下、添付の図面を参照して本発明を実施するための種々の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
先ず、燃料電池を内蔵する電子機器の全体概要について図1〜図4を参照して説明する。電子機器は、発電を行うセル構造体10と、セル構造体10を覆うセルケースカバー2,3と、セル構造体10およびセルケースカバー2,3からなるセルアッセンブリ20を覆う筐体カバー30とを備えている。セルケースカバー2,3はセル構造体10を覆う内装ケースに相当し、筐体カバー30は電子機器の外側を覆う外装ケースに相当するものである。図1に示すようにセルケースカバー2をセル構造体10に被せ、カバーのかしめ部2aをかしめて、その端部2bを図4に示すように折り曲げると、セルケースカバー2がセル構造体10と一体化され、セルアッセンブリ20が形成される。さらに、図3の(a)に示すように筐体カバー30をセルアッセンブリ20に被せ、
セル構造体10は内部に平面配置接続された複数の単位セルを有している。単位セルは、図4に示すように、プロトン伝導性の固体電解質膜11、アノード触媒層電極12およびカソード触媒層電極13が一体化された膜電極接合体を備え、さらにアノードガス拡散層14、カソードガス拡散層15、正極リード(カソード集電体)16aおよび負極リード(アノード集電体)16bを具備している。
先ず、燃料電池を内蔵する電子機器の全体概要について図1〜図4を参照して説明する。電子機器は、発電を行うセル構造体10と、セル構造体10を覆うセルケースカバー2,3と、セル構造体10およびセルケースカバー2,3からなるセルアッセンブリ20を覆う筐体カバー30とを備えている。セルケースカバー2,3はセル構造体10を覆う内装ケースに相当し、筐体カバー30は電子機器の外側を覆う外装ケースに相当するものである。図1に示すようにセルケースカバー2をセル構造体10に被せ、カバーのかしめ部2aをかしめて、その端部2bを図4に示すように折り曲げると、セルケースカバー2がセル構造体10と一体化され、セルアッセンブリ20が形成される。さらに、図3の(a)に示すように筐体カバー30をセルアッセンブリ20に被せ、
セル構造体10は内部に平面配置接続された複数の単位セルを有している。単位セルは、図4に示すように、プロトン伝導性の固体電解質膜11、アノード触媒層電極12およびカソード触媒層電極13が一体化された膜電極接合体を備え、さらにアノードガス拡散層14、カソードガス拡散層15、正極リード(カソード集電体)16aおよび負極リード(アノード集電体)16bを具備している。
燃料電池1の内部にはシール部材18及びスペーサ25によって種々のスペースや間隙が形成されている。それらのスペースや間隙のうち、例えばカソード側のスペースは空気透過層26として用いられ、アノード側のスペースは液体燃料収容室27および気化室(図示せず)として用いられる。空気透過層26は複数のスペーサ25によって一定の間隔に規定され、その周囲はシール部材18によってシールされている。空気透過層26にはフィルタ部材が設けられ、外気の空気の通過を阻害せず、外部からの微笑の埃や異物の混入、さらには接触などを防止するようになっている。フィルタ部材には好ましくは気孔率が例えば20〜60%の多孔性フィルムが用いられる。液体燃料収容室27には液受入口21に連通する燃料供給流路19が適所に開口している。液受入口21には例えばバイオネット式のカプラー23が取り付けられ、このカプラー23に図示しない燃料カートリッジのノズルが差し込まれ、液体燃料が液体燃料収容室27に補給されるようになっている。
なお、アノード側には図示しない排気流路が設けられ、該排気流路を通って副生物であるCO2ガスが反応系外に排出されるようになっている。また、負極リード16bは多くの開口と間隙を有し、燃料成分ガスや副生ガス(CO2)の拡散を阻害しない形状とすることが望ましい。
なお、液体燃料には、メタノール水溶液、純メタノール、エタノール水溶液、純エタノール、プロパノール水溶液、ギ酸水溶液、ギ酸ナトリウム水溶液、酢酸水溶液、水素化ホウ素ナトリウム水溶液、水素化ホウ素カリウム水溶液、水素化リチウム水溶液、エチレングリコール水溶液、ジメチルエーテルなどの水素を含む有機系の水溶液が用いられる。中でもメタノール水溶液は、炭素数が1で反応の際に発生するのが炭酸ガスであると共に、低温での発電反応が可能であり、産業廃棄物から比較的容易に製造することができるので好ましい。また、燃料は濃度100%から数%までの範囲で種々の濃度のものを用いることができる。
カソード側のセルケースカバー2の主面には複数の通気孔24が所定ピッチ間隔ごとに開口し、空気透過層26にそれぞれ連通している。これらの通気孔24は、外気が通過する開口を形成するが、外気の通過を阻害せずに、外部からカソードガス拡散層15への微小あるいは針状の異物の浸入・接触を防止しうるような形状が工夫されている。
セルケースカバー2,3の材料には、ステンレス鋼やニッケル金属などの耐食性に優れた金属材料を用いることが望ましいが、金属材料に限られることなく樹脂材料を用いることもでき、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK:ヴィクトレックス ピーエルシー社の商標)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの液体燃料で膨潤等を生じにくい硬質の樹脂を用いてもよい。
燃料電池の単位セルは、電解質膜11、アノードおよびカソードを備えている。アノードとカソードは電解質膜11を間に挟んで対向配置されている。アノードはアノード触媒層電極12およびアノードガス拡散層14を有する。アノード触媒層電極12は、ガス拡散層14を介して供給される燃料を酸化して燃料から電子とプロトンとを取り出すものであり、アノード触媒層電極12とガス拡散層14とが積み重ねられた積層構造をなしている。アノード触媒層電極12は、例えば、触媒を含む炭素粉末により構成されている。触媒には、例えば、白金(Pt)の微粒子、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)あるいはモリブデン(Mo)などの遷移金属あるいはその酸化物あるいはそれらの合金などの微粒子が用いられる。但し、触媒をルテニウムと白金との合金により構成するようにすれば、一酸化炭素(CO)の吸着による触媒の不活性化を防止することができるので好ましい。
また、アノード触媒層電極12は、固体電解質膜11に用いられる樹脂の微粒子を含むほうがより望ましい。発生させたプロトンの移動を容易とするためである。アノードガス拡散層14は、例えば多孔質の炭素材料よりなる薄膜で構成され、具体的にはカーボンペーパーまたは炭素繊維などで構成されている。なお、アノードガス拡散層14の端部に導通する負極リード16bが外方に延び出している。
カソードはカソード触媒層電極13およびカソードガス拡散層15を有する。カソード触媒層電極13は、酸素を還元して、電子とアノード触媒層電極12において発生したプロトンとを反応させて水を生成するものであり、例えば上述のアノード触媒層電極12及びガス拡散層14と同様に構成されている。すなわち、カソードは、固体電解質膜11の側から順に触媒を含む炭素粉末よりなるカソード触媒層電極13と多孔質の炭素材料よりなるカソードガス拡散層15(ガス透過層)とが積み重ねられた積層構造をなしている。カソード触媒層電極13に用いられる触媒はアノード触媒層電極12のそれと同様であり、アノード触媒層電極12が固体電解質膜11に用いられる樹脂の微粒子を含む場合があることもアノード触媒層電極12と同様である。なお、カソードガス拡散層15の端部に導通する正極リード16aが外方に延び出している。
電解質膜11は、アノード触媒層電極12において発生したプロトンをカソード触媒層電極12に輸送するためのものであり、電子伝導性を持たず、プロトンを輸送することが可能な材料により構成されている。例えば、ポリパーフルオロスルホン酸系の樹脂膜、具体的には、デュポン社製のナフィオン膜、旭硝子社製のフレミオン膜、あるいは旭化成工業社製のアシプレックス膜などにより構成されている。なお、ポリパーフルオロスルホン酸系の樹脂膜以外にも、トリフルオロスチレン誘導体の共重合膜、リン酸を含浸させたポリベンズイミダゾール膜、芳香族ポリエーテルケトンスルホン酸膜、あるいは脂肪族炭化水素系樹脂獏などプロトンを輸送可能な電解質膜11を構成するようにしてもよい。
セルケースカバー2,3及びスペーサ25は、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK:ヴィクトレックス ピーエルシー社の商標)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、などの液体燃料で膨潤等を生じいくい硬質のプラスチックでつくることが望ましいが、耐食性に優れたコーティングを施せばステンレス鋼やニッケル金属などの耐食性に優れた金属材料でつくることもできる。スペーサ25を金属材料とする場合は、同一電池容器内に配置されているそれぞれの負極同士が短絡しないように図示しない絶縁部材を負極相互間に挿入する必要がある。
液体燃料収容室27の内部には、気液分離膜(図示せず)の液体燃料収容室27側に積層された液体燃料含浸層(図示せず)を有している。液体燃料含浸層として、例えば多孔質ポリエステル繊維、多孔質オレフィン系樹脂等多硬質繊維や、連続気泡多孔質体樹脂が好ましい。ポリエステル繊維以外にも、アクリル酸系の樹脂などの各種吸水性ポリマーにより構成してもよく、スポンジまたは繊維の集合体など液体の浸透性を利用して液体を保持することができる材料により構成する。液体燃料含浸層は、本体の姿勢に関わらず適量の燃料を供給するのに有効である。なお、液体燃料としては、例えばメタノール水溶液、純メタノール、エタノール水溶液、純エタノール、プロパノール水溶液、ギ酸水溶液、ギ酸ナトリウム水溶液、酢酸水溶液、エチレングリコール水溶液、ジメチルエーテルなどの水素を含む有機系の水溶液が用いられる。中でもメタノール水溶液は、炭素数が1で反応の際に発生するのが炭酸ガスであると共に、低温での発電反応が可能であり、産業廃棄物から比較的容易に製造することができるので好ましい。いずれにしても、燃料電池に応じた液体燃料が収容される。
カソード側のセルケースカバー2には、例えば間隙を介してカソードガス拡散層15に外気を自然拡散により供給するための多数の通気孔24が等ピッチ間隔に開口している。これらの通気孔24は、外気が通過する開口を形成するが、外気の通過を阻害せずに、外部からカソードガス拡散層15への微小あるいは針状の異物の浸入・接触を防止しうるような形状が工夫されている。また、セルケースカバー2とセル構造体10との間には複数のスペーサ25が設けられ、所定の間隙スペースが形成されている。この間隙スペースには好通気性のフィルタ膜が設けられ、通気孔24に連通する空気透過層26が形成されている。
本実施の形態では、図2及び図3(a)に示すように筐体カバー30の内面に平行に並ぶ複数条の凸部31を設けている。凸部31は、筐体カバー30の内面において縦方向に細長く延び出し、その突出高さは0.05〜0.50mmである。
一方、図3の(a)及び図5に示すように、セルケースカバー2の主面(外面)に平行に並ぶ複数条の凹部29を形成している。凹部29は、凸部31と1対1に対応するように縦方向に並んで配置され、さらに通気孔24と通気孔24との相互間にそれぞれ設けられている。凹部29は、その平面サイズは凸部31のそれとほぼ同じであり、その深さは0.05〜0.50mmである。なお、セルケースカバー2のサイズは例えば横幅60cm×縦幅70cm×板厚1mmである。
図3(a)に示すように、筐体カバー30をセルアッセンブリ20に被せると、図3の(b)に示すように凸部31が凹部29に嵌まり込み、カバー2,30同士の接触状態が良好になる。これによりカバー中央部の放熱性および剛性がともに向上するので、発電時にセル構造体10からの反応熱が伝導してきたときであっても、カバー2,30の中央部の熱膨張変形が有効に防止された。
(第2の実施の形態)
次に、図6を用いて第2の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態が上記第1の実施の形態と重複する部分の説明は省略する。
次に、図6を用いて第2の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態が上記第1の実施の形態と重複する部分の説明は省略する。
本実施形態では、複数条の凹部29Aをセルケースカバー2の主面(外面)の横方向に平行に並べて配置している。凹部29Aの各々は通気孔24と通気孔24との相互間にそれぞれ設けられている点は上記実施の形態と同様である。この凹部29Aに1対1に対応して、筐体カバー30の内面には複数条の凸部(図示せず)が形成されている。
図3(a)に示すように、筐体カバー30をセルアッセンブリ20に被せると、図3の(b)に示すように凸部が凹部29Aに嵌まり込み、カバー2,30同士の接触状態が良好になり、カバー中央部の熱膨張変形が抑制された。
(第3の実施の形態)
次に、図7を用いて第3の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態が上記第1の実施の形態と重複する部分の説明は省略する。
次に、図7を用いて第3の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態が上記第1の実施の形態と重複する部分の説明は省略する。
本実施形態では、円形状又はドット状の凹部29Bをセルケースカバー2の主面(外面)に等ピッチ間隔に配置している。凹部29Bの各々は通気孔24の相互間の交差点にそれぞれ設けられている。この凹部29Bに1対1に対応して、筐体カバー30の内面には円形状又はドット状の凸部(図示せず)が等ピッチ間隔に形成されている。
図3(a)に示すように、筐体カバー30をセルアッセンブリ20に被せると、図3の(b)に示すように円形状又はドット状の凸部が円形状又はドット状の凹部29Bに嵌まり込み、カバー2,30同士の接触状態が良好になり、カバー中央部の熱膨張変形が抑制された。
(第4の実施の形態)
次に、図8を用いて第4の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態が上記第1の実施の形態と重複する部分の説明は省略する。
次に、図8を用いて第4の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態が上記第1の実施の形態と重複する部分の説明は省略する。
本実施形態では、十字状の凹部29Cをセルケースカバー2の主面(外面)に等ピッチ間隔に配置している。凹部29Cの各々は通気孔24の相互間の交差点にそれぞれ設けられている。この凹部29Cに1対1に対応して、筐体カバー30の内面には十字状の凸部(図示せず)が等ピッチ間隔に形成されている。
図3(a)に示すように、筐体カバー30をセルアッセンブリ20に被せると、図3の(b)に示すように十字状の凸部が十字状の凹部29Bに嵌まり込み、カバー2,30同士の接触状態が良好になり、カバー中央部の熱膨張変形が抑制された。
以上、種々の実施の形態を挙げて説明したが、本発明は上記各実施の形態のみに限定されるものではなく、種々変形および組み合わせることが可能である。
1…燃料電池、
2,3…セルケースカバー、
2a…かしめ部、
2b…かしめ加工された折り曲げ部、
10…セル構造体、
11…固体電解質膜、
12…アノード触媒層電極、
13…カソード触媒層電極、
14…アノードガス拡散層、15…カソードガス拡散層、
16a…正極リード、16b…負極リード、
17,18…シール部材、
20…セルアッセンブリ、
21…燃料補給口、
24…通気孔、
25…スペーサ、
26…空気透過層、
27…液体燃料収容室、
29,29A〜29C…凹部、
30,40…筐体カバー、
31…凸部。
2,3…セルケースカバー、
2a…かしめ部、
2b…かしめ加工された折り曲げ部、
10…セル構造体、
11…固体電解質膜、
12…アノード触媒層電極、
13…カソード触媒層電極、
14…アノードガス拡散層、15…カソードガス拡散層、
16a…正極リード、16b…負極リード、
17,18…シール部材、
20…セルアッセンブリ、
21…燃料補給口、
24…通気孔、
25…スペーサ、
26…空気透過層、
27…液体燃料収容室、
29,29A〜29C…凹部、
30,40…筐体カバー、
31…凸部。
Claims (4)
- カソード触媒層電極とアノード触媒層電極との間にプロトン伝導膜を配置してなる膜電極接合体を有するセル構造体と、
前記セル構造体のカソード側に空気を供給するための通気孔が開口する主面を有し、かつ前記セル構造体にかしめ加工により一体的に取り付けられるかしめ部を有するセルケースカバーと、
前記セルケースカバーの主面と対向する内面に複数の凸部を有する筐体カバーと、
を具備することを特徴とする燃料電池を有する電子機器。 - 前記セルケースカバーは、前記凸部に1対1に対応し、前記筐体カバーを該セルケースカバーに装着したときに前記凸部が嵌まり込むように前記主面に形成された複数の凹部をさらに有することを特徴とする請求項1記載の電子機器。
- 前記凸部は、前記筐体カバーの内面より0.05〜0.50mm突出していることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の電子機器。
- 前記凸部は、前記セルカバーケース側の通気孔が存在しないところに対向するように前記筐体カバーの内面に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006166213A JP2007335247A (ja) | 2006-06-15 | 2006-06-15 | 燃料電池を有する電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006166213A JP2007335247A (ja) | 2006-06-15 | 2006-06-15 | 燃料電池を有する電子機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007335247A true JP2007335247A (ja) | 2007-12-27 |
Family
ID=38934510
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006166213A Pending JP2007335247A (ja) | 2006-06-15 | 2006-06-15 | 燃料電池を有する電子機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007335247A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017098066A (ja) * | 2015-11-24 | 2017-06-01 | 本田技研工業株式会社 | 燃料電池スタック |
-
2006
- 2006-06-15 JP JP2006166213A patent/JP2007335247A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017098066A (ja) * | 2015-11-24 | 2017-06-01 | 本田技研工業株式会社 | 燃料電池スタック |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4517415B2 (ja) | 発電デバイス | |
JP2007087655A (ja) | 燃料電池 | |
TWI332726B (ja) | ||
WO2006118107A1 (ja) | 燃料電池および燃料電池用触媒層電極 | |
US20110117465A1 (en) | Fuel cell | |
JPWO2008023634A1 (ja) | 燃料電池 | |
JPWO2007139059A1 (ja) | 燃料電池 | |
JP2008016258A (ja) | 燃料電池 | |
JP2007335247A (ja) | 燃料電池を有する電子機器 | |
JP5207019B2 (ja) | 固体高分子型燃料電池およびこれを備えた電子機器 | |
JP2007335367A (ja) | 燃料電池 | |
JPWO2008102424A1 (ja) | 燃料電池 | |
JP2008041401A (ja) | 燃料電池 | |
JP2009021113A (ja) | 燃料電池 | |
JP2008186799A (ja) | 燃料電池 | |
JPWO2008023633A1 (ja) | 燃料電池 | |
JP4403465B2 (ja) | 発電方法 | |
JP5272364B2 (ja) | 燃料電池用カートリッジ | |
JP2008153133A (ja) | 燃料電池 | |
JP2008276988A (ja) | 燃料電池 | |
KR20070036505A (ko) | 세미-패시브형 연료전지 시스템 | |
JP2006269130A (ja) | 携帯機器用燃料電池およびカートリッジ | |
JP2009043720A (ja) | 燃料電池 | |
JP2009129829A (ja) | 燃料電池 | |
JP2012059628A (ja) | 燃料電池セル及び燃料電池 |