JP2007333539A - レーダ装置および反射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コーナリフレクタ等の反射物が取り付けられた複数の目標物が存在する環境下、または目標物とそれ以外の物体が混在する環境下で、レーダ装置により各目標物を識別して測距を行う。
【解決手段】レーダ装置の送信手段101は、変動周波数またはドップラシフト周波数を示す起動情報を、反射装置の受信手段105に送信し、制御手段101は、起動情報に従って反射手段104の動作を制御する。これにより、反射手段104の反射断面積が上記変動周波数で変化する。あるいは、反射手段104は、上記ドップラシフト周波数のドップラシフトを伴う反射波を発生する。レーダ手段102は、反射装置に電磁波を放射し、反射波を受信する。位置検出手段103は、複数の受信波を分析して、上記変動周波数で変化する反射波、あるいは上記ドップラシフトを伴う反射波を抽出し、その反射波から得られた相対距離を反射装置の位置情報として出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電磁波を放射して検知対象物であるコーナリフレクタ等の反射装置からの反射波を受信し測距するレーダ装置と、レーダ装置からの電磁波を反射する反射装置に関する。
レーダ装置による測距では、電磁波を放射して目標物から返ってくる反射波をレーダ装置で受信し、反射波に対して所定の処理を施すことで測距が行われる。このとき、反射波の中でも、大きな反射断面積(Radar Cross Section :RCS)を持つ目標物からのより強い反射波を受信した方が、目標物の測距は容易である。
ただし、レーダ装置で測距する目標物は様々であり、例えば、自動車、自転車、人間、構造物等のように、一般的にその形状が複雑である。このため、レーダ装置からの電磁波が吸収や散乱の影響を受けながら、それらの目標物により反射され、レーダ装置で受信される強度は複雑となる。さらには、様々な目標物が入り混じった環境で測距する場合、特定の目標物を測距するのは難しい状況となる。
このような環境で測距を容易にする反射物として、図41のような三角コーナリフレクタが知られている。コーナリフレクタは、レーダ装置から入射された電磁波を入射方向に効率よく反射する特長を持ち、強い反射強度を得ることが可能である。コーナリフレクタを特定の目標物に取り付けることで、レーダ装置による測距が容易になる。
その他、目標物との相対距離および相対速度を検出できる簡易な構成のレーダ方式としてFMCW(Frequency Modulated-Continuous Wave )方式が用いられている。FMCW方式レーダは、ミリ波帯の発振源を三角波で変調して送信し、目標物から反射してきた受信波と送信波の一部をミキシングすることで、目標物までの距離Rと相対速度Vの信号成分が含まれているビート信号を得ている(例えば、非特許文献1参照)。ミリ波帯を用いた安価で温度安定性に優れた高性能なFMCW方式レーダもある(例えば、特許文献1参照)。
また、電磁波を用いて移動体が自らの位置を検出する従来の方法としては、2つの固定局と移動体との間で電磁波の送受信を行って、移動体の位置を認識する双曲線航法が知られている。さらには、自らの絶対位置を検出するシステムとして、GPS(Global Positioning System )が広く使用されている。
下記の特許文献2は、レーダ波を送信して目標物からの折り返し信号を受信し、各目標物との相対距離および相対速度を検出するアクティブターゲット検出システムに関する。このシステムでは、アクティブターゲット装置は、自己のIDを受信したときのみ、レーダ波を増幅して折り返し送信する。
下記の特許文献3は、目標物に取り付けられる変調リフレクタに関する。変調リフレクタは、どのような送信波を受信したかに関わらず、リフレクタの反射断面積を周期的に変化させる。
下記の特許文献4は、FMCW方式レーダを利用して特定物体の識別を行う障害物検知システムに関する。このシステムでは、車載レーダ装置が起動波と探査波を送信し、歩行者等が携帯するワイヤレスカードは、起動波を受信すると、所定期間のみ応答波を発信する。
"ミリ波技術の基礎と応用",第2部 第2章 4.5.2 FMCW方式,発行所 株式会社 リアライズ社,pp.233−234,1998 特開平5−40169号公報 特開2005−17112号公報 特開2001−330661号公報 特開2001−21644号公報
上述した従来のコーナリフレクタを利用した測距には、次のような問題がある。
コーナリフレクタを取り付けた複数の目標物を測距する場合、特定の目標物を識別することができない。また、コーナリフレクタとクラッタ成分を発生させる物体が混在する環境下では、2つの受信強度が同等の場合、コーナリフレクタからの反射波なのかクラッタ成分なのかを識別することが困難である。
さらに、従来のGPSでは、ビル陰や天候によりGPS衛星からの電波受信が困難な場合がある。
本発明の課題は、コーナリフレクタ等の反射物が取り付けられた複数の目標物が存在する環境下、または目標物とそれ以外の物体が混在する環境下で、レーダ装置により各目標物を識別して測距を行うことである。
図1は、本発明のレーダ装置および反射装置の原理図である。本発明の第1および第2のレーダ装置は、送信手段101、レーダ手段102、および位置検出手段103を備え、電磁波を放射して反射物からの反射波を受信し、その反射物の位置を検出する。本発明の第1および第2の反射装置は、反射手段104、受信手段105、および制御手段106を備える。
第1のレーダ装置において、送信手段101は、電磁波を反射する第1の反射装置に対して、反射断面積の変動周波数を示す情報を含む起動情報を送信する。レーダ手段102は、第1の反射装置に電磁波を放射し、第1の反射装置から上記変動周波数で変化する反射波を受信して、その反射波から相対距離の情報を取得する。位置検出手段103は、複数の受信波の受信レベルを分析して、上記変動周波数で変化する反射波を抽出し、その反射波から得られた相対距離の情報を第1の反射装置の位置情報として出力する。
反射断面積の変動周波数を示す情報は、例えば、位置検出手段103内に予め格納されている。
第1の反射装置において、反射手段104は、入射する電磁波を入射方向に反射する。受信手段105は、反射断面積の変動周波数を示す情報を含む起動情報を受信する。制御手段106は、反射手段104の反射断面積を上記変動周波数で変化させる。
第1のレーダ装置と第1の反射装置からなる位置検出システムによれば、レーダ装置が指示した変動周波数に従って反射装置が反射断面積を変化させるので、その周波数変動を含む反射波が発生する。レーダ装置は、受信波の受信レベルの変動周波数を、指示した変動周波数と比較することで、検知対象物である反射装置からの受信波を特定することができる。
第2のレーダ装置において、送信手段101は、電磁波を反射する第2の反射装置に対して、ドップラシフト周波数を示す情報を含む起動情報を送信する。レーダ手段102は、第2の反射装置に電磁波を放射し、第2の反射装置から上記ドップラシフト周波数のドップラシフトを伴う反射波を受信して、その反射波から相対距離の情報を取得する。位置検出手段103は、複数の受信波の信号を分析して、上記ドップラシフト周波数のドップラシフトを伴う反射波を抽出し、その反射波から得られた相対距離の情報を第2の反射装置の位置情報として出力する。
ドップラシフト周波数を示す情報は、例えば、位置検出手段103内に予め格納されている。
第2の反射装置において、反射手段104は、入射する電磁波を入射方向に反射する。受信手段105は、ドップラシフト周波数を示す情報を含む起動情報を受信する。制御手段106は、上記ドップラシフト周波数のドップラシフトを伴う反射波を発生するように、反射手段104の動作を制御する。
第2のレーダ装置と第2の反射装置からなる位置検出システムによれば、レーダ装置が指示したドップラシフト周波数に従って、反射装置がドップラシフトを伴う反射波を発生する。レーダ装置は、受信波のドップラシフト周波数を、指示したドップラシフト周波数と比較することで、検知対象物である反射装置からの受信波を特定することができる。
送信手段101は、例えば、後述する無線送信装置404、1104、または無線通信装置1703に対応し、レーダ手段102は、例えば、後述するミリ波FMCWレーダ部403、1103、または1702に対応し、位置検出手段103は、例えば、後述する位置検出装置402、1102、または1701に対応する。
反射手段104は、例えば、後述するコーナリフレクタ301、1001−1、1001−2、1001−3、1001−4、2801、2901、3001、3101、3201、3301、3401、3402、3701、3802−1、3802−2、または2面タイプリフレクタ3501に対応する。
受信手段105は、例えば、後述する無線受信装置406、1106、または無線通信装置1705に対応し、制御手段106は、例えば、後述するRCS制御部303、ドップラシフト周波数制御部1004、制御/駆動部2803、2903、3003、3103、3203、3304、3403、3502、またはロールタイプ駆動装置3803に対応する。
本発明によれば、コーナリフレクタ等の反射物を利用して固定物または移動物の相対距離、相対速度をレーダ装置で測定する場合、反射物のRCSまたはドップラシフト周波数を特徴付けることにより、特定の目標物を識別することができ、クラッタが発生する環境であっても、高精度な測定を安価に行うことができる。
また、ビル陰や天候によりGPS衛星からの電波受信が困難な場合でも、レーダ装置の測定範囲において、レーダ装置による測定精度で、自局の絶対位置検出を安価に行うことができる。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。
本発明の実施形態では、子局のRCSまたはドップラシフト周波数を親局で制御することにより、周囲構造物によるクラッタが発生する環境においても、親局のレーダ装置で子局のRCS変化またはドップラ周波数の特徴を捉え、子局の位置情報を明確に抽出する。
第1の実施形態では、親局のレーダ装置により子局との相対距離、さらには相対速度の測定を行う場合において、親局は予め無線送信装置を用いて子局のRCSを特定の周期で変化させるように子局に指示し、親局のレーダ装置の測距結果から、子局に指示した周期と一致する受信レベル変化を抽出する。これにより、周囲構造物によるクラッタが発生する環境においても、明確に子局の位置情報を抽出することができる。
図2および図3は、子局に設置するRCS可変装置の外観および構成の一例を示している。このRCS可変装置は、筐体部201、レドーム202、コーナリフレクタ301、モータ部302、およびRCS制御部303から構成される。
筐体部201の内面と外面およびコーナリフレクタ301の背面は、電波吸収素材が貼られており、電波の反射を極力抑える構造となっている。
RCS制御部303は、親局から送信される子局起動情報に従って、予め設定された時間の間、モータ部302を駆動する。この回転時間は、親局から送信される子局起動情報に含めておいてもよい。モータ部302にはコーナリフレクタ301が設置されており、モータ部302が回転することにより、コーナリフレクタ301が回転する構造となっている。コーナリフレクタ301の角度に応じて、親局から見たときのRCSが周期的に変化する。
なお、RSC可変装置は、コーナリフレクタ301の回転を行っていないときは、電波吸収素材が貼られたコーナリフレクタ301の背面を親局に向け、極力、後方散乱が発生しない状態を維持する。
このように、コーナリフレクタ301のRCSを機械的に変動させ、その変動周期を可変にすることで、子局毎に異なる特徴を持たせることができ、子局の識別が容易になる。
図4は、第1の実施形態の位置検出システムを示している。このシステムでは、周囲構造物407からのクラッタ411が発生する環境下で、例えば、親局は地上に設置され、子局は車両等の移動物に設置されている。ただし、親局と子局の設置状況は、固定または移動にこだわるものではない。
親局は、位置検出装置402、ミリ波FMCWレーダ部403、および無線送信装置404から構成され、子局は、図2および図3に示したRCS可変装置405と、無線受信装置406から構成される。
図5は、位置検出装置402の動作フローチャートである。位置検出装置402は、上位装置401(例えば、システムの制御装置等)からの子局位置検出指示の有無をチェックする(ステップ501)。そして、子局位置検出指示を受け取ると、無線送信装置404に対して、RCS変動周波数f1Hzの情報を含んだ子局起動情報の送信指示を出し、ミリ波FMCWレーダ部403に対して、測定開始指示を出す(ステップ502)。
無線送信装置404は、位置検出装置402の指示に従って、子局起動情報を含んだ送信パケットを生成し、パケットの送信を行う。ミリ波FMCWレーダ部403は、測定開始指示に従って、予め設定された時間の間、測距を行う。
位置検出装置402は、ミリ波FMCWレーダ部403から入力される測距結果の分析を行い、周波数f1Hzの受信レベル変動が含まれているか否かをチェックする(ステップ503)。そして、その周波数の受信レベル変動を伴うターゲットを抽出し、そのターゲットの相対距離値と相対速度値を上位装置401に出力する(ステップ504)。一方、そのようなターゲットを抽出できなかったときは、上位装置401に子局未検出の情報を出力する(ステップ505)。
子局の無線受信装置406は、受信したパケットの分析を行い、パケットに含まれた子局起動情報を、RCS可変装置405のRCS制御部303へ出力する。
図6は、RCS制御部303の動作フローチャートである。RCS制御部303は、無線受信装置406から子局起動情報が入力されたか否かをチェックする(ステップ601)。
子局起動情報が入力されると、RCS変動周波数f1Hzの情報に従って、モータ部302に対して、f1HzでX秒間回転する指示を出す(ステップ602)。これにより、コーナリフレクタ301は、f1HzでX秒間回転しながら、ミリ波FMCWレーダ部403からの電磁波412を反射して後方散乱波を発生する。
図7は、子局が起動した場合のレーダ測距結果の一例を示している。子局からの電波の受信レベル702は、f1Hzの周波数で閾値T1を上下することとなり、変動しないクラッタの受信レベル701から区別することができる。なお、子局の受信レベル702の変動周波数は、閾値T1を横切る回数をカウントすることで求められる。
こうして特定されたターゲットの受信波から、子局の相対距離値712と相対速度値722(−Y1km/h)が抽出される。さらに、クラッタ成分から、周囲構造物407の相対距離値711と相対速度値721(0km/h)を抽出することも可能である。
第1の実施形態によれば、親局は、RCS変動周波数と受信波強度を比較し、変化が一致する測距結果を子局と判断するので、周囲構造物によるクラッタが発生する環境においても、子局の相対距離と相対速度を明確に判別できる。
第2の実施形態では、子局が複数存在する場合、子局のRCSを特定の周期で変化させるように子局に指示するときに、子局IDも指定し、任意の子局のRCSを順次制御する。これにより、周囲構造物によりクラッタが発生する環境においても、明確に複数の子局の位置情報を抽出することができる。
図8は、第2の実施形態の位置検出システムを示している。このシステムでは、周囲構造物803からのクラッタ811が発生する環境下で、例えば、親局801は地上に設置され、複数の子局802−1〜802−Nは車両等に設置されている。親局801および子局802−1〜802−Nの構成は、第1の実施形態と同様である。子局802−1〜802−Nには、それぞれID1〜IDNが識別情報として割り当てられている。
位置検出装置402は、上位装置401から、位置検出を行う子局IDを指定した子局位置検出指示を受け取り、図5のステップ502において、無線送信装置404に対して、RCS変動周波数f1Hzの情報と子局IDを含んだ子局起動情報の送信指示を出す。これを受けて、無線送信装置404は、子局IDを含んだ送信パケットを生成し、パケットの送信を行う。
位置検出装置402は、ステップ504において、抽出されたターゲットの相対距離値と相対速度値と子局IDを、上位装置401に出力する。
一方、子局802−1〜802−Nの無線受信装置406は、受信したパケットの分析を行い、パケットに含まれた子局IDと自局IDを比較する。そして、両者が一致すれば、RCS制御部303へ子局起動情報を出力する。一方、子局IDと自局IDが一致しない場合は、RCS制御部303へ子局起動情報を出力しない。この場合、RCS制御部303は、コーナリフレクタ301の背面を親局に向けて、極力、後方散乱が発生しない状態を維持する。
第2の実施形態によれば、子局が自局を示すIDを無線通信で受信したときだけ、RCS可変装置のRCSを変化させるので、子局が複数存在する環境下においても、それぞれの子局の相対距離と相対速度を明確に判別することができる。
第3の実施形態では、親局は予め無線送信装置を用いて子局のドップラシフト周波数を特定の周波数で変化させるように子局に指示し、親局のレーダ装置の測距結果から、子局に指示した周波数と一致するドップラシフト周波数を抽出する。これにより、周囲構造物によるクラッタが発生する環境においても、明確に子局の位置情報を抽出することができる。
図9および図10は、子局に設置するドップラシフト周波数可変装置の外観および構成の一例を示している。このドップラシフト周波数可変装置は、筐体部901、レドーム902、コーナリフレクタ1001−1〜1001−4、コーナリフレクタ回転部1002、モータ部1003、およびドップラシフト周波数制御部1004から構成される。
筐体部901の内面と外面およびコーナリフレクタ1001−1〜1001−4の背面は、電波吸収素材が貼られており、電波の反射を極力抑える構造となっている。
ドップラシフト周波数制御部1004は、親局から送信される子局起動情報に従って、予め設定された時間の間、モータ部1003を駆動する。この回転時間は、親局から送信される子局起動情報に含めておいてもよい。モータ部1003はコーナリフレクタ回転部1002と連結されており、モータ部1003が回転することにより、コーナリフレクタ回転部1002が回転し、コーナリフレクタ回転部1002に接続されたコーナリフレクタ1001−1〜1001−4が、レーダ波の後方散乱方向(または逆方向)に回転する構造となっている。
コーナリフレクタ1001−1〜1001−4の回転速度に応じて、親局が受信する反射波にドップラシフトが発生する。
図11は、第3の実施形態の位置検出システムを示している。このシステムでは、周囲構造物1107からのクラッタ1111が発生する環境下で、例えば、親局は地上に設置され、子局は車両等の移動物に設置されている。
親局は、位置検出装置1102、ミリ波FMCWレーダ部1103、および無線送信装置1104から構成され、子局は、図9および図10に示したドップラシフト周波数可変装置1105と、無線受信装置1106から構成される。
図12は、位置検出装置1102の動作フローチャートである。位置検出装置1102は、上位装置1101(例えば、システムの制御装置等)からの子局位置検出指示の有無をチェックする(ステップ1201)。そして、子局位置検出指示を受け取ると、無線送信装置1104に対して、ドップラシフト周波数faHzの情報を含んだ子局起動情報の送信指示を出し、ミリ波FMCWレーダ部1103に対して、測定開始指示を出す(ステップ1202)。
無線送信装置1104は、位置検出装置1102の指示に従って、子局起動情報を含んだ送信パケットを生成し、パケットの送信を行う。ミリ波FMCWレーダ部1103は、測定開始指示に従って、予め設定された時間の間、測距を行う。
位置検出装置1102は、ミリ波FMCWレーダ部1103から入力される測距結果の分析を行い、周波数faHzのドップラシフトが含まれているか否かをチェックする(ステップ1203)。測距結果のビート信号には、受信波のドップラシフト周波数の情報が含まれており、それがfaHzと比較される。そして、faHzのドップラシフトを伴うターゲットを抽出し、そのターゲットの相対距離値と相対速度値を上位装置1101に出力する(ステップ1204)。一方、そのようなターゲットを抽出できなかったときは、上位装置1101に子局未検出の情報を出力する(ステップ1205)。
子局の無線受信装置1106は、受信したパケットの分析を行い、パケットに含まれた子局起動情報を、ドップラシフト周波数可変装置1105のドップラシフト周波数制御部1004へ出力する。
図13は、ドップラシフト周波数制御部1004の動作フローチャートである。ドップラシフト周波数制御部1004は、無線受信装置1106から子局起動情報が入力されたか否かをチェックする(ステップ1301)。
子局起動情報が入力されると、ドップラシフト周波数faHzの情報に従って、モータ部1003に対して、fbHzでX秒間回転する指示を出す(ステップ1302)。これにより、コーナリフレクタ1001−1〜1001−4は、fbHzでX秒間回転しながら、ミリ波FMCWレーダ部1103からの電磁波1112を反射して後方散乱波を発生する。
ところで、親局が観測するドップラシフト周波数faHzは、次式で表すことができる。

fa=2×v×f0/c (1)

v:目標物の相対速度
f0:送信周波数(Hz)
c:光速

したがって、ドップラシフト周波数は、コーナリフレクタ1001−1〜1001−4の回転方向と回転速度で調整することが可能である。なお、送信周波数f0に対しては、目標物が親局に近づく場合、ドップラシフト周波数は+側に加算され、遠ざかる場合、ドップラシフト周波数は−側に加算される。
親局および子局がともに静止しており、図14に示すように、コーナリフレクタ1001−1〜1001−4が半径rの円周上を回転する場合、相対速度vは、次式で表される。

v=2×π×r×fb (2)

例えば、送信周波数70GHzで2kHzのドップラシフト周波数faを得るための相対速度vは、(1)式より約4.3m/sとなる。ここで、半径rを0.25mとすると、モータ部1003の回転周波数fbは、(2)式より約2.73Hzとなる。
図15は、子局が起動した場合のレーダ測距結果の一例を示している。受信レベル1501および1502は、それぞれクラッタおよび子局からの電波の受信レベルを表す。クラッタ成分からは、周囲構造物1107の相対距離値1511と相対速度値1521(0km/h)が抽出され、子局の受信波からは、子局の相対距離値1512と相対速度値1522(−Y2km/h)が抽出される。
相対速度値1522は、ドップラシフト周波数faHzに対応する値になっているため、この値によりターゲットを特定し、そのターゲットの相対距離値1512を抽出することができる。
FMCW方式を用いたレーダによれば、1回の測距で子局の相対距離と相対速度の両方を得ることができる。したがって、子局が静止していれば、相対距離が変化しない状況で相対速度値が検出されることとなる。ここで、測定された相対速度値から、ドップラシフト周波数faHzに対応するコーナリフレクタ1001−1〜1001−4の回転速度vを差し引き、その結果が微小値以下であれば、子局を設置した車両が停止していることを確認できる。
一方、子局を設置した車両が移動している場合には、測定されたターゲットのドップラシフト周波数と、位置検出装置1102が指定したドップラシフト周波数faHzとの差分を取ることにより、車両の相対速度を算出することが可能である。具体的には、測定された相対速度値から、コーナリフレクタ1001−1〜1001−4の回転速度を差し引いた結果が、車両の相対速度値となる。
第3の実施形態によれば、親局は、指示したドップラシフト周波数と受信波のドップラシフト周波数を比較し、周波数が一致する測距結果を子局と判断するので、周囲構造物によるクラッタが発生する環境においても、子局の相対距離を明確に判別できる。
第4の実施形態では、子局が複数存在する場合、特定のドップラシフト周波数を子局に指示するときに、子局IDも指定し、任意の子局のドップラシフト周波数を順次制御する。これにより、周囲構造物によりクラッタが発生する環境においても、明確に複数の子局の位置情報を抽出することができる。
図16は、第4の実施形態の位置検出システムを示している。このシステムでは、周囲構造物1603からのクラッタ1611が発生する環境下で、例えば、親局1601は地上に設置され、複数の子局1602−1〜1602−Nは車両等に設置されている。親局1601および子局1602−1〜1602−Nの構成は、第3の実施形態と同様である。子局1602−1〜1602−Nには、それぞれID1〜IDNが識別情報として割り当てられている。
位置検出装置1102は、上位装置1101から、位置検出を行う子局IDを指定した子局位置検出指示を受け取り、図12のステップ1202において、無線送信装置1104に対して、ドップラシフト周波数faHzの情報と子局IDを含んだ子局起動情報の送信指示を出す。これを受けて、無線送信装置1104は、子局IDを含んだ送信パケットを生成し、パケットの送信を行う。
位置検出装置1102は、ステップ1204において、抽出されたターゲットの相対距離値と相対速度値と子局IDを、上位装置1101に出力する。
一方、子局1602−1〜1602−Nの無線受信装置1106は、受信したパケットの分析を行い、パケットに含まれた子局IDと自局IDを比較する。そして、両者が一致すれば、ドップラシフト周波数制御部1004へ子局起動情報を出力する。一方、子局IDと自局IDが一致しない場合は、ドップラシフト周波数制御部1004へ子局起動情報を出力しない。
第4の実施形態によれば、子局が自局を示すIDを無線通信で受信したときだけ、ドップラシフト周波数可変装置のドップラシフト周波数を変化させるので、子局が複数存在する環境下においても、それぞれの子局の相対距離と相対速度を明確に判別することができる。
第5の実施形態では、親局および子局は無線通信装置を備えて、親局と子局の間で双方向通信を行う。親局は、無線通信装置を用いて子局のRCSを特定の周期で変化させるように予め子局に指示し、子局は、親局からの指示に対する応答を無線通信装置により親局に通知する。これにより、親局は、子局の存在を認識してレーダ装置による測距を行い、測距結果から子局に指示した周期と一致する受信レベル変化を抽出する。こうして、周囲構造物によるクラッタが発生する環境においても、明確に子局の位置情報を抽出することができる。
図17は、第5の実施形態の位置検出システムを示している。このシステムでは、周囲構造物1706からのクラッタ1711が発生する環境下で、例えば、親局は地上に設置され、子局は車両等の移動物に設置されている。
親局は、位置検出装置1701、ミリ波FMCWレーダ部1702、および無線通信装置1703から構成され、子局は、図2および図3に示したRCS可変装置1704と、無線通信装置1705から構成される。
位置検出装置1701は、上位装置401から子局位置検出指示を受け取り、無線通信装置1703に対して、RCS変動周波数f1Hzの情報を含んだ子局起動情報の送信指示を出す。
無線通信装置1703は、位置検出装置1701の指示に従って、子局起動情報を含んだ起動指示パケットを生成し、予め設定された時間の間、無線通信装置1705に対してパケットを送信する。
子局が存在する場合、すなわち、予め設定された時間内に、無線通信装置1705が無線通信装置1703から送信されたパケットを受信した場合、無線通信装置1705は、子局起動情報をRCS可変装置1704に転送するとともに、無線通信装置1703に対して応答パケットを送信する。
無線通信装置1703は、子局からの応答パケットを受信して、子局の存在を位置検出装置1701に通知し、位置検出装置1701は、ミリ波FMCWレーダ部1702に対して、測定開始指示を出す。
ミリ波FMCWレーダ部1702は、測定開始指示に従って、予め設定された時間の間、測距を行う。
位置検出装置1701は、ミリ波FMCWレーダ部1702から入力される測距結果の分析を行い、周波数f1Hzの受信レベル変動を伴うターゲットを抽出し、そのターゲットの相対距離値と相対速度値を上位装置401に出力する。
一方、子局が存在しない場合、すなわち、予め設定された時間内に、無線通信装置1703が応答パケットを受信しない場合は、無線通信装置1703は、子局の存在を位置検出装置1701に通知しない。この場合、位置検出装置1701は、上位装置401に子局未検出の情報を出力する。
第5の実施形態によれば、子局の位置検出を行う場合、レーダ波の不要な送信を抑え、極力、電波干渉を回避するシステムを構築することが可能になる。
第6の実施形態では、親局が移動局、子局が固定局であり、複数の子局が存在する場合に、移動局は、複数の固定局との無線通信により得られる複数の固定局絶対位置情報と、レーダ装置による測距結果とを用いて、移動局の位置情報を算出する。これにより、周囲構造物によるクラッタが発生する環境においても、明確に移動局の位置情報を抽出することができる。
図18は、第6の実施形態の位置検出システムを示している。このシステムでは、周囲構造物1803からのクラッタ1811が発生する環境下で、親局1801は車両等に設置された移動局であり、複数の子局1802−1〜1802−Nは地上に設置された固定局である。親局1801および子局1802−1〜1802−Nの構成は、第5の実施形態と同様である。子局1802−1〜1802−Nには、それぞれID1〜IDNが識別情報として割り当てられている。
親局1801におけるミリ波FMCWレーダ部1702のアンテナスキャン機能としては、機構的にスキャンする方式、電子的にスキャンする方式等、いずれの方式を使用してもよい。
移動局である親局1801の位置検出装置1701は、上位装置401から、固定局である子局の位置検出指示を受け取り、無線通信装置1703に対して、複数の子局IDおよび子局IDに対応するRCS変動周波数f1Hz〜fNHzの情報を含んだ子局起動情報の送信指示を出す。これを受けて、無線通信装置1703は、位置検出装置1701の指示に従って、子局起動情報を含んだ送信パケットを生成し、予め設定された時間の間、子局1802−1〜1802−Nの無線通信装置1705に対してパケットを送信する。
無線通信装置1705は、受信したパケットの分析を行い、パケットに含まれた子局IDと自局IDを比較する。そして、両者が一致すれば、RCS可変装置1704へ子局起動情報を出力するとともに、親局1801の無線通信装置1703に対して、子局の絶対位置情報を含んだ応答パケットを送信する。
一方、子局IDと自局IDが一致しない場合は、RCS可変装置1704へ子局起動情報を出力しない。この場合、RCS可変装置1704は、コーナリフレクタ301の背面を親局に向けて、極力、後方散乱が発生しない状態を維持する。
2つ以上の子局が存在する場合、すなわち、親局1801の無線通信装置1703が、予め設定された時間内に、2つ以上の子局の無線通信装置から応答パケットを受信した場合、無線通信装置1703は、子局IDおよび子局絶対位置情報を位置検出装置1701に通知する。位置検出装置1701は、ミリ波FMCWレーダ部1702に対して、測定開始指示を出す。
ミリ波FMCWレーダ部1702は、測定開始指示に従って、予め設定された時間の間、アンテナをスキャンさせて測距を行う。
位置検出装置1701は、ミリ波FMCWレーダ部1702から入力される測距結果とアンテナスキャン情報の分析を行い、周波数f1Hz〜fNHzの受信レベル変動を伴う測距結果から2つ以上のターゲットを抽出する。そして、抽出されたターゲットの相対距離値、アンテナスキャン情報、およびターゲット絶対位置情報から、親局1801の位置情報を算出し、上位装置401に出力する。アンテナスキャン情報としては、移動局の進行方向に対するターゲットの角度情報が用いられる。
子局が存在しない、もしくは1つの子局のみを検出した場合は、親局1801の位置情報を算出できないので、位置検出装置1701は、上位装置401に子局未検出の情報を出力する。
図19は、移動局1801と固定局1802−1および1802−2の位置関係を示している。移動局1801の位置検出装置1701は、無線通信によって得られる固定局1802−1および1802−2の絶対位置情報である座標(X1,Y1)および(X2,Y2)と、レーダ装置による測距結果から得られる固定局1802−1および1802−2との相対距離AおよびBと、アンテナスキャン情報から得られる移動局進行方向に対する固定局1802−1および1802−2の角度αおよびβから、自局の位置情報を算出できる。
図20は、固定局1802−1および1802−2が起動した場合のレーダ測距結果の一例を示している。固定局1802−1からの電波の受信レベル2001は、f1Hzの周波数で閾値T2を上下し、固定局1802−2からの電波の受信レベル2002は、f2Hzの周波数で閾値T2を上下することとなり、固定局1802−1および1802−2のそれぞれの相対距離値と相対速度値を抽出できる。なお、受信レベルの変動周波数は、閾値T2を横切る回数をカウントすることで求められる。
第6の実施形態によれば、例えば、ビル陰や天候によりGPS等の既存の位置検出システムで用いられる電波が受信困難な場合でも、レーダ装置の測定範囲において、自局の絶対位置を高精度に検出可能なシステムを構築できる。
第7の実施形態では、親局が複数存在する場合、子局のRCSを特定の周波数で変化させるように子局に指示するとき、または特定のドップラシフト周波数を子局に指示するときに、親局IDの通知と子局IDの指定を行う。また、任意の子局がRCSまたはドップラシフト周波数を制御するときに、子局は、複数のRCS変化の組み合わせ、または、複数のドップラシフト周波数の組み合わせを用いて、レーダの双方向散乱波にデジタル情報化した子局IDまたは親局IDを付加する。これにより、親局は、自局が指示した内容で子局が動作していることを明らかにして、子局の位置情報を抽出することができる。
図21は、第7の実施形態の位置検出システムを示している。このシステムは、周囲構造物からのクラッタが発生する環境下で、複数の親局2102−1および2102−2と複数の子局2103−1および2103−2から構成される。ただし、親局と子局の設置状況は、固定または移動にこだわるものではない。
RCS可変装置を用いる場合、親局2102−1および2102−2と子局2103−1および2103−2の構成は、第1の実施形態と同様である。親局2102−1および2102−2には、それぞれ“01”および“02”が識別情報(10進数)として割り当てられ、子局2103−1および2103−2には、それぞれ“11”および“12”が識別情報(10進数)として割り当てられている。親局2102−1は、上位装置2101−1からの指示に従って動作し、親局2102−2は、上位装置2101−2からの指示に従って動作する。
図22は、親局2102−1が子局2103−1を検出する場合の位置検出装置402の動作フローチャートである。位置検出装置402は、上位装置2101−1からの子局位置検出指示の有無をチェックする(ステップ2201)。そして、子局2103−1のID“11”を指定した子局位置検出指示を受け取ると、無線送信装置404に対して、親局2102−1のID“01”と子局2103−1のID“11”を含んだ子局起動情報の送信指示を出し、ミリ波FMCWレーダ部403に対して、測定開始指示を出す(ステップ2202)。
無線送信装置404は、位置検出装置402の指示に従って、親局2102−1のID“01”と子局2103−1のID“11”を含んだ送信パケットを生成し、パケットの送信を行う。ミリ波FMCWレーダ部403は、測定開始指示に従って、予め設定された時間の間、測距を行う。
位置検出装置402は、ミリ波FMCWレーダ部403から入力される測距結果の分析を行い、親局2102−1のID“01”と子局2103−1のID“11”を示す受信レベル変動が含まれているか否かをチェックする(ステップ2203)。そして、そのような受信レベル変動を伴うターゲットを抽出し、そのターゲットの相対距離値と相対速度値を、子局2103−1の情報として上位装置2101−1に出力する(ステップ2204)。一方、そのようなターゲットを抽出できなかったときは、上位装置2101−1に子局未検出の情報を出力する(ステップ2205)。
子局2103−1および2103−2の無線受信装置406は、受信したパケットの分析を行い、パケットに含まれた子局IDと自局IDを比較する。そして、両者が一致すれば、RCS制御部303へ子局起動情報を出力する。一方、子局IDと自局IDが一致しない場合は、RCS制御部303へ子局起動情報を出力しない。この場合、RCS制御部303は、コーナリフレクタ301の背面を親局に向けて、極力、後方散乱が発生しない状態を維持する。
図23は、RCS制御部303の動作フローチャートである。RCS制御部303は、無線受信装置406から子局起動情報が入力されたか否かをチェックする(ステップ2301)。
子局起動情報が入力されると、親局2102−1のID“01”と子局2103−1のID“11”に対応するRCS変動周波数f1Hz〜f4Hzの情報を生成し、モータ部302に対して、X秒間のうちにf1Hz、f2Hz、f3Hz、f4Hzの順番で回転する指示を出す(ステップ2302)。これにより、コーナリフレクタ301は、周波数をf1Hzからf4Hzまで変化させながらX秒間回転し、ミリ波FMCWレーダ部403からの電磁波412を反射して後方散乱波を発生する。
図24は、子局が起動した場合のレーダ測距結果の一例を示している。子局からの電波の受信レベル2401は、f1Hz〜f4Hzの周波数で閾値T3を上下し、それらの周波数は、閾値T3を横切る回数をカウントすることで求められる。
この例では、1つの受信レベル変動周波数が2ビットの情報を持っており、f1Hz、f2Hz、f3Hz、およびf4Hzは、それぞれ“00”、“01”、“10”、および“11”を表している。このうち、f1Hzとf2Hzの組み合わせに対応するビット列“0001”が、親局2102−1のID“01”を表し、f3Hzとf4Hzの組み合わせに対応するビット列“1011”が、子局2103−1のID“11”を表している。
なお、RCS可変装置の代わりにドップラシフト周波数可変装置を用いる場合は、親局2102−1および2102−2と子局2103−1および2103−2の構成は、第3の実施形態と同様になる。
この場合、子局2103−1のドップラシフト周波数制御部1004は、親局2102−1のID“01”と子局2103−1のID“11”に対応する4種類の回転周波数の情報を生成し、モータ部1003に対して、X秒間のうちにそれらの周波数で順番に回転する指示を出す。これにより、コーナリフレクタ1001−1〜1001−4は、周波数をf1Hzからf4Hzまで変化させながらX秒間回転し、4種類のドップラシフト周波数を含む後方散乱波を発生する。
第7の実施形態によれば、複数の親局からのレーダ波の干渉が発生する環境において、子局の誤検出を防止することができる。
図25は、第8の実施形態の位置検出システムを示している。このシステムでは、周囲構造物からのクラッタが発生する環境下で、例えば、親局2502は地上に設置され、子局2503は車両等の移動物に設置されている。親局2502および子局2503の構成は、第1の実施形態と同様である。
親局2502の位置検出装置402と、子局2503のRCS制御部303は、複数のRCS変動周波数f1Hz〜fNHzの組み合わせと、子局の状態(例えば、車両前進準備中、走行中等の状態)を示す子局状態情報との対応関係を記憶するメモリを備える。
位置検出装置402は、上位装置2501(例えば、システムの制御装置等)から子局位置検出指示を受け取り、無線送信装置404に対して、子局起動情報の送信指示を出し、ミリ波FMCWレーダ部403に対して、測定開始指示を出す。ただし、第1の実施形態とは異なり、子局起動情報にはRCS変動周波数の情報は含まれない。
無線送信装置404は、位置検出装置402の指示に従って、子局起動情報を含んだ送信パケットを生成し、パケットの送信を行う。ミリ波FMCWレーダ部403は、測定開始指示に従って、予め設定された時間の間、測距を行う。
子局2503には事象制御装置2504が接続されており、事象制御装置2504は、子局2503の状態を示す子局状態情報を、子局2503のRCS制御部303に入力する。
RCS制御部303は、無線受信装置406から子局起動情報が入力されたとき、事象制御装置2504から入力された子局状態情報と、予めメモリに記憶されている子局状態情報を照合する。そして、子局状態情報が一致するRCS変動周波数の組み合わせをメモリから取得し、予め設定された時間の間、その周波数の組み合わせでコーナリフレクタ301を回転させる。
位置検出装置402は、ミリ波FMCWレーダ部403から入力される測距結果の分析を行い、ターゲットの受信レベル変動周波数の組み合わせと、予めメモリに記憶されているRCS変動周波数の組み合わせを照合する。
その結果、組み合わせが一致する子局状態情報をメモリから取得し、そのターゲットの相対距離値と相対速度値と子局状態情報を、上位装置2501に出力する。一方、受信レベル変動周波数の組み合わせと一致するものがメモリに記憶されていなければ、上位装置2501に子局未検出の情報を出力する。
図26は、子局2503が起動した場合のレーダ測距結果の一例を示している。子局2503からの電波の受信レベル2601は、測距時間の前半では、f1Hzの周波数で閾値T4を上下し、後半では、f2Hzの周波数で閾値T4を上下する。それらの周波数は、閾値T4を横切る回数をカウントすることで求められる。これらの周波数f1Hzおよびf2Hzの組み合わせに対応する子局状態情報がメモリから読み出され、そのターゲットの相対距離値および相対速度値とともに上位装置2501に出力される。
第8の実施形態によれば、親局は、子局の相対距離と相対速度に加えて、子局の状態に関する情報を取得することができる。
図27は、第9の実施形態の位置検出システムを示している。このシステムでは、図25の子局2503および事象制御装置2504に代わって、RCS可変装置2701および事象制御装置2702が車両等に設置されている。RCS可変装置2701の構成は、第1の実施形態と同様である。
事象制御装置2702は、車両の事故等の特定の事象が発生すると、発生した事象に対応するRCS変動周波数の組み合わせをRCS可変装置2701に入力する。これにより、RCS可変装置2701は、予め設定された時間の間、その周波数の組み合わせでコーナリフレクタ301を回転させる。
第9の実施形態によれば、例えば、事故を起こした車両の近くに親局2502を設置した車両が接近した場合、親局2502は、事故車両の位置を把握することが可能になる。
以上説明した実施形態では、ミリ波FMCWレーダを用いた場合について述べたが、測距を行うレーダとしては、受信レベルを測定可能なレーダであれば、光、赤外線、ミリ波、マイクロ波等、いずれの電磁波を使用してもよく、レーダ方式においても、FMCW方式、パルス方式、2周波方式等、いかなる方式を使用してもよい。
ところで、子局に設置するRCS可変装置としては、図2および図3に示したもの以外にも様々な構成が考えられる。これらの構成について、図28から図35までを参照しながら説明する。
図28〜図30は、コーナリフレクタの反射面を遮蔽する構成を示している。このうち、図28は、平板回転式RCS可変装置の構成例を示している。このRCS可変装置では、コーナリフレクタ2801の開口面近傍に平板2802を設け、制御/駆動部2803により平板2802を回転させて、RCSを変動させる。このとき、平板2802の向きによって、コーナリフレクタ2801の投影開口面積が変化する。回転させる平板2802には、電波吸収体を取り付け、不要な反射を防止する。平板2802の回転軸2804は、入射波の偏波面と平行になるように設定される。
この構成によれば、RCSを比較的高速で変化させることができ、平板2802の面積を変更することで、RCSの変動量を調整することができる。
図29は、プロペラ状平板回転式RCS可変装置の構成例を示している。このRCS可変装置では、コーナリフレクタ2901の開口面近傍にプロペラ状の平板2902を設け、制御/駆動部2903により平板2902を回転させて、RCSを変動させる。このとき、平板2902の回転角度によって、コーナリフレクタ2901の投影開口面積が変化する。回転させる平板2902には、電波吸収体を取り付け、不要な反射を防止する。
この構成によれば、RCSを比較的高速で変化させることができ、平板2902の形状および面積を変更することで、RCSの変動量を調整することができる。
図30は、格子円盤回転式RCS可変装置の構成例を示している。このRCS可変装置では、コーナリフレクタ3001の開口面近傍に格子円盤3002を設け、制御/駆動部3003により格子円盤3002を回転させて、RCSを変動させる。このとき、格子円盤3002の回転角度によって、電波/偏波の透過量が変化する。
この構成によれば、RCSを比較的高速で変化させることができ、格子円盤3002の角度によりRCSの変動量が変化する。
図31および図32は、コーナリフレクタの反射面の有効面積を変化させる構成を示している。このうち、図31は、反射面半月円盤回転式RCS可変装置の構成例を示している。このRCS可変装置では、コーナリフレクタ3101の反射面に半月円盤3102を取り付け、制御/駆動部3103により半月円盤3102を回転させて、RCSを変動させる。半月円盤3102の斜線部分は空洞であり、残りの部分が反射物である。このとき、半月円盤3102の回転角度によって、コーナリフレクタ3101の反射面の投影面積が変化する。
この構成によれば、RCSを比較的高速で変化させることができ、半月円盤3102の角度によりRCSの変動量が変化する。
図32は、反射面振動式RCS可変装置の構成例を示している。このRCS可変装置では、コーナリフレクタ3101の反射面に振動部3202を取り付け、制御/駆動部3203により振動部3202を振動させて、RCSを変動させる。このとき、振動部3202の振動幅の変化によって、コーナリフレクタ3101の反射面内の位相合成が変化する。振動部3202の形状は、例えば、円盤状であり、その振幅は、例えば、入射波の波長程度である。
この構成によれば、RCSを比較的高速で変化させることができ、振動部3202の振動幅によりRCSの変動量が変化する。
図33は、反射面の角度を変化させる、反射面角度変化式RCS可変装置の構成例を示している。このRCS可変装置では、コーナリフレクタ3301を構成する1つの反射面3302を、原点3303を固定したままで角度が変化するように取り付ける。そして、制御/駆動部3203により反射面3302の角度を変化させて、RCSを変動させる。このとき、反射面3302の角度変化によって、電波の入射角と反射角が変化する。
この構成によれば、RCSを比較的高速で変化させることができ、反射面3302の角度によりRCSの変動量が変化する。
図34は、複数(2個以上)のコーナリフレクタを備える、アレイリフレクタ式RCS可変装置の構成例を示している。このRCS可変装置では、複数のコーナリフレクタ3401および3402を縦または横に並べて設置する。そして、制御/駆動部3203により1つのコーナリフレクタ3401を基準として、もう片方のコーナリフレクタ3402を上下または左右に微小移動させて、RCSを変動させる。このとき、リフレクタ間の距離の変化によって、アレイアンテナと同様にパターン幅が変化する。微小移動の移動幅は、例えば、入射波の数波長程度である。
この構成によれば、RCSを比較的高速で変化させることができ、複数のコーナリフレクタのRCSを合成したパターンに従って、RCSが変化する。
図35は、リフレクタ傾斜式RCS可変装置の構成例を示している。このRCS可変装置では、2面タイプリフレクタ3501の辺の中点3511を通る直線3512を回転軸として、制御/駆動部3502により、リフレクタ3501を反復回転させて、RCSを変動させる。リフレクタ3501は縦置きでも横置きでもよく、底辺の角3513を通る直線3514を軸としてリフレクタ3501を反復振動させてもよい。リフレクタ3501の回転角および振動角は、例えば、数度に設定される。
この構成によれば、RCSを比較的高速で変化させることができ、狭ビーム方向におけるRCSパターンに従って、RCSが変化する。
図28〜図35のRCS可変装置は、親局から指示されたRCS変動周波数でリフレクタを回転、振動、または移動させることができる。これらのRCS可変装置によれば、RCSの変化はあるものの、反射物からの反射波がゼロになることがないので、レーダ装置側では反射波の捕捉がしやすくなるという利点がある。
図36は、上述した各種のRCS可変装置を利用した監視システムの一例を示している。このシステムは、レーダ装置等のセンサ機器3601と、数個のRCS可変装置3603−1〜3603−3から構成される。RCS可変装置3603−1〜3603−3は、センサ機器3601のアンテナのビーム幅により決められる監視範囲3602内に設置され、センサ機器3601により監視される。このとき、監視範囲3602において、RCS可変装置3603−1〜3603−3と同等の距離に、車両や人等の他の反射物3604−1〜3604−3が存在する場合を想定する。
このような場合、センサ機器3601においては、RCS可変装置3603−1〜3603−3からの反射波と、反射物3604−1〜3604−3からの反射波とが合成されるが、各RCS可変装置からの反射波にはRCS変動の特徴があるため、他の反射物とは明確に区別することができる。
このようなシステムによれば、監視範囲内の正規の監視対象物のみを精度よく見つけることが可能となり、監視範囲内の車両や人等の存在も認識可能となる。この監視システムの応用機器としては、例えば、踏切内の検出センサ、ホーム転落者検出センサ、トラフィックカウンタ、各種セキュリティ用センサが挙げられる。
上述した各種のRCS可変装置は、コーナリフレクタのような反射物を使用するすべてのレーダ機器および通信機器に、応用価値または付加価値を与える。なお、ミリ波帯において通信機能が不可とされている76GHz帯において、RCS可変装置のRCS変動に特徴を付加することが可能である。
次に、子局に設置するドップラシフト周波数可変装置の他の構成例について説明する。ドップラシフト周波数可変装置としては、図9および図10に示した回転式以外にも他の構成が考えられる。
例えば、レーダ装置等に対して距離方向に、コーナリフレクタを直線的に移動または振動させることで、反射波にドップラシフト周波数成分(周波数変動)を与えることができる。このとき、コーナリフレクタの移動または振動の周期を変えることで、各ドップラシフト周波数可変装置のドップラシフト周波数を変えることができ、それぞれのドップラシフト周波数可変装置を識別することが可能になる。
図37は、第1の直線移動式ドップラシフト周波数可変装置の構成例を示している。このドップラシフト周波数可変装置では、コーナリフレクタ3701の反射面を、距離方向で前後に移動または振動させる。
図38は、第2の直線移動式ドップラシフト周波数可変装置の構成例を示している。このドップラシフト周波数可変装置では、スライダ機能を有するロールタイプ駆動装置3803上にコーナリフレクタ3802−1および3802−2を取り付ける。そして、ロールタイプ駆動装置3803を動作させて、レーダ装置等のセンサ機器3801に対する距離方向で、コーナリフレクタ3802−1および3802−2を前後に移動または振動させる。
図37および図38のような構成によれば、一定時間、反射波に対してドップラシフト周波数を付加することができ、反射波のレベル変動を回転式よりも抑えることができる。また、図37のドップラシフト周波数可変装置では、回転式よりも装置を小さくすることが可能である。一方、図38のドップラシフト周波数可変装置では、回転式よりも装置は大きくなるが、反射物の移動範囲が大きくなるので、ドップラシフト周波数の変化を大きくすることができ、反射波を識別しやすくなる。
図39は、回転式または直線移動式のドップラシフト周波数可変装置を利用した監視システムの一例を示している。このシステムは、レーダ装置等のセンサ機器3901と、ドップラシフト周波数可変装置3903から構成される。ドップラシフト周波数可変装置3903は、センサ機器3901のアンテナのビーム幅により決められる監視範囲3902内に設置され、センサ機器3901により監視される。このとき、監視範囲3902において、ドップラシフト周波数可変装置3903と同等の距離に、車両や人等の他の反射物3904が存在する場合を想定する。
このような場合、センサ機器3901においては、ドップラシフト周波数可変装置3903からの反射波と、反射物3904からの反射波とが合成されるが、ドップラシフト周波数可変装置3903からの反射波にはドップラシフト周波数が加算されているため、他の反射物3904とは明確に区別することができる。また、不要な反射波が多い状況においても、ドップラシフト周波数可変装置3903からの反射波を確実に抽出することができる。
図40は、回転式または直線移動式のドップラシフト周波数可変装置を利用した道路標識システムの一例を示している。このシステムでは、道路周辺にドップラシフト周波数可変装置4003を設置し、レーダ装置等のセンサ機器4002を搭載(または携帯)する移動物4001(車両や人等)に対して、進行方向の状況等を事前に情報として通知する。ドップラシフト周波数可変装置4003は、例えば、道路上でセンサ機器4002が監視する方向に設置される。
例えば、特定の範囲4004で工事が行われているため車線規制が敷かれている場合、ドップラシフト周波数可変装置4003は、車線規制に対応するドップラシフト周波数成分をコーナリフレクタの反射波に付加する。回転式の場合は、車線規制に対応する回転方向および回転速度でコーナリフレクタが回転し、直線移動式の場合は、車線規制に対応する方向および速度でコーナリフレクタが移動または振動することで、反射波のドップラシフト周波数成分による標識データが発生する。
このような道路標識によれば、電波を利用しているため、天候不順や煙等により視界不良な状況においてもその影響をあまり受けることなく、ドップラシフト周波数可変装置4003からの標識データを受信することができる。
上述した各種のドップラシフト周波数可変装置は、コーナリフレクタのような反射物を使用するすべてのレーダ機器および通信機器に、応用価値または付加価値を与える。例えば、反射される電波の送信周波数(キャリア周波数)にドップラシフト周波数による加算または減算を施した周波数変調が可能となる。
これにより、ドップラシフト周波数可変装置に特徴を付加して識別することができる。応用機器としては、例えば、リフレクタ利用の周波数変調器、リフレクタによる電波利用の標識、レーダ装置等の試験または評価用の模擬ターゲットが挙げられる。
以上説明したRCS可変装置やドップラシフト周波数可変装置のような反射装置を利用した位置検出システムは、車両や人だけでなく、他の移動物の位置検出にも適用可能である。
例えば、船舶の接岸時の距離測定に適用する場合は、船舶の先端に反射装置を設置し、岸壁にレーダ装置を設置する構成が考えられる。船舶であれば、反射装置の構成が多少大きくても搭載可能である。
また、崖崩れの監視に適用する場合は、崖面に反射装置を点在させて設置し、レーダ装置にてそれらの反射装置の移動や消失を観測する構成が考えられる。
例えば、複数の反射装置を崖面に碁盤の目状に設置しておき、最初に1列目の反射装置のみ、次に2列目の反射装置のみというように、レーダ装置から特定の反射装置を順番に指定して動作させ、各反射装置の移動や消失を観測する。これにより、広い崖面の局所的な変化を容易に観測できるようになる。
(付記1)電磁波を放射して反射物からの反射波を受信し、該反射物の位置を検出するレーダ装置であって、
前記電磁波を反射する反射装置に対して、反射断面積の変動周波数を示す情報を含む起動情報を送信する送信手段と、
前記反射装置に電磁波を放射し、該反射装置から前記変動周波数で変化する反射波を受信して、該反射波から相対距離の情報を取得するレーダ手段と、
複数の受信波の受信レベルを分析して、前記変動周波数で変化する反射波を抽出し、該反射波から得られた相対距離の情報を前記反射装置の位置情報として出力する位置検出手段と
を備えることを特徴とするレーダ装置。
(付記2)前記反射装置から前記起動情報を受信したことを示す応答を受信する受信手段をさらに備え、前記位置検出手段は、該応答を受信したとき、前記レーダ手段に対して電磁波放射開始を指示することを特徴とする付記1記載のレーダ装置。
(付記3)前記受信手段は、前記反射装置を含む複数の反射装置から絶対位置情報を受信し、前記位置検出手段は、該複数の反射装置の絶対位置情報と、前記レーダ手段により取得された該複数の反射装置の相対距離の情報から、前記レーダ装置の位置を計算することを特徴とする付記2記載のレーダ装置。
(付記4)前記送信手段は、前記レーダ装置の識別情報と前記反射装置の識別情報を前記変動周波数を示す情報として含む前記起動情報を該反射装置に送信し、前記位置検出手段は、該レーダ装置の識別情報に対応する変動周波数と該反射装置の識別情報に対応する変動周波数による変化を伴う反射波を抽出し、該反射波から得られた相対距離の情報を該反射装置の位置情報として出力することを特徴とする付記1記載のレーダ装置。
(付記5)電磁波を放射して反射物からの反射波を受信し、該反射物の位置を検出するレーダ装置であって、
前記電磁波を反射する反射装置に対して、ドップラシフト周波数を示す情報を含む起動情報を送信する送信手段と、
前記反射装置に電磁波を放射し、該反射装置から前記ドップラシフト周波数のドップラシフトを伴う反射波を受信して、該反射波から相対距離の情報を取得するレーダ手段と、
複数の受信波の信号を分析して、前記ドップラシフト周波数のドップラシフトを伴う反射波を抽出し、該反射波から得られた相対距離の情報を前記反射装置の位置情報として出力する位置検出手段と
を備えることを特徴とするレーダ装置。
(付記6)前記送信手段は、前記レーダ装置の識別情報と前記反射装置の識別情報を前記ドップラシフト周波数を示す情報として含む前記起動情報を該反射装置に送信し、前記位置検出手段は、該レーダ装置の識別情報に対応するドップラシフト周波数と該反射装置の識別情報に対応するドップラシフト周波数のドップラシフトを伴う反射波を抽出し、該反射波から得られた相対距離の情報を該反射装置の位置情報として出力することを特徴とする付記5記載のレーダ装置。
(付記7)入射する電磁波を入射方向に反射する反射手段と、
反射断面積の変動周波数を示す情報を含む起動情報を受信する受信手段と、
前記反射手段の反射断面積を前記変動周波数で変化させる制御手段と
を備えることを特徴とする反射装置。
(付記8)前記受信手段は、前記変動周波数を示す情報と識別情報を含む前記起動情報を受信し、前記制御手段は、該起動情報に含まれる識別情報が前記反射装置の識別情報と一致するとき、前記反射手段の反射断面積を前記変動周波数で変化させることを特徴とする付記7記載の反射装置。
(付記9)入射する電磁波を入射方向に反射する反射手段と、
ドップラシフト周波数を示す情報を含む起動情報を受信する受信手段と、
前記ドップラシフト周波数のドップラシフトを伴う反射波を発生するように、前記反射手段の動作を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする反射装置。
(付記10)前記受信手段は、前記ドップラシフト周波数を示す情報と識別情報を含む前記起動情報を受信し、前記制御手段は、該起動情報に含まれる識別情報が前記反射装置の識別情報と一致するとき、前記ドップラシフト周波数のドップラシフトを伴う反射波を発生するように、前記反射手段の動作を制御することを特徴とする付記9記載の反射装置。
本発明のレーダ装置および反射装置の原理図である。 RCS可変装置の外観図である。 RCS可変装置の構成図である。 第1の実施形態の構成図である。 第1の実施形態における位置検出装置の動作フローチャートである。 第1の実施形態におけるRCS制御部の動作フローチャートである。 第1の実施形態における測距結果を示す図である。 第2の実施形態の構成図である。 ドップラシフト周波数可変装置の外観図である。 ドップラシフト周波数可変装置の構成図である。 第3の実施形態の構成図である。 第3の実施形態における位置検出装置の動作フローチャートである。 第3の実施形態におけるドップラシフト周波数制御部の動作フローチャートである。 コーナリフレクタの回転動作を示す図である。 第3の実施形態における測距結果を示す図である。 第4の実施形態の構成図である。 第5の実施形態の構成図である。 第6の実施形態の構成図である。 移動局と固定局の位置関係を示す図である。 第6の実施形態における測距結果を示す図である。 第7の実施形態の構成図である。 第7の実施形態における位置検出装置の動作フローチャートである。 第7の実施形態におけるRCS制御部の動作フローチャートである。 第7の実施形態における測距結果を示す図である。 第8の実施形態の構成図である。 第8の実施形態における測距結果を示す図である。 第9の実施形態の構成図である。 平板回転式RCS可変装置の構成図である。 プロペラ状平板回転式RCS可変装置の構成図である。 格子円盤回転式RCS可変装置の構成図である。 反射面半月円盤回転式RCS可変装置の構成図である。 反射面振動式RCS可変装置の構成図である。 反射面角度変化式RCS可変装置の構成図である。 アレイリフレクタ式RCS可変装置の構成図である。 リフレクタ傾斜式RCS可変装置の構成図である。 第1の監視システムを示す図である。 第1の直線移動式ドップラシフト周波数可変装置の構成図である。 第2の直線移動式ドップラシフト周波数可変装置の構成図である。 第2の監視システムを示す図である。 道路標識システムを示す図である。 代表的な三角コーナリフレクタを示す図である。
符号の説明
101 送信手段
102 レーダ手段
103 位置検出手段
104 反射手段
105 受信手段
106 制御手段
201、901 筺体部
202、902 レドーム
301、1001−1、1001−2、1001−3、1001−4、2801、2901、3001、3101、3201、3301、3401、3402、3701、3802−1、3802−2 コーナリフレクタ
302、1003 モータ部
303 RCS制御部
401、1101、2101−1、2101−2、2501 上位装置
402、1102、1701 位置検出装置
403、1103、1702 ミリ波FMCWレーダ部
404、1104 無線送信装置
405、1704、2701 RCS可変装置
406、1106 無線受信装置
407、803、1107、1603、1706、1803 周囲構造物
411、811、1111、1611、1711、1811 クラッタ
412、1112、1712 電磁波
701、702、1501、1502、2001、2002、2401、2601 受信レベル
711、712、1511、1512 相対距離値
721、722、1521、1522 相対速度値
801、1601、1801、2102−1、2102−2、2502 親局
802−1、802−2、802−N、1602−1、1602−2、1602−N、1802−1、1802−2、1802−N、2103−1、2103−2、2503 子局
1002 コーナリフレクタ回転部
1004 ドップラシフト周波数制御部
1105、4003 ドップラシフト周波数可変装置
1703、1705 無線通信装置
2504、2702 事象制御装置
2802 平板
2803、2903、3003、3103、3203、3304、3403、3502 制御/駆動部
2804 回転軸
2902 プロペラ状平板
3002 格子円盤
3102 半月円盤
3202 振動部
3302 反射面
3303 原点
3501 2面タイプリフレクタ
3511 中点
3512、3514 直線
3513 角
3601、3801、3901、4002 センサ機器
3602、3902 監視範囲
3603−1、3603−2、3603−3、3903 RCS可変装置
3604−1、3604−2、3604−3、3904 反射物
3803 ロールタイプ駆動装置
4001 移動物
4004 範囲

Claims (4)

  1. 電磁波を放射して反射物からの反射波を受信し、該反射物の位置を検出するレーダ装置であって、
    前記電磁波を反射する反射装置に対して、反射断面積の変動周波数を示す情報を含む起動情報を送信する送信手段と、
    前記反射装置に電磁波を放射し、該反射装置から前記変動周波数で変化する反射波を受信して、該反射波から相対距離の情報を取得するレーダ手段と、
    複数の受信波の受信レベルを分析して、前記変動周波数で変化する反射波を抽出し、該反射波から得られた相対距離の情報を前記反射装置の位置情報として出力する位置検出手段と
    を備えることを特徴とするレーダ装置。
  2. 電磁波を放射して反射物からの反射波を受信し、該反射物の位置を検出するレーダ装置であって、
    前記電磁波を反射する反射装置に対して、ドップラシフト周波数を示す情報を含む起動情報を送信する送信手段と、
    前記反射装置に電磁波を放射し、該反射装置から前記ドップラシフト周波数のドップラシフトを伴う反射波を受信して、該反射波から相対距離の情報を取得するレーダ手段と、
    複数の受信波の信号を分析して、前記ドップラシフト周波数のドップラシフトを伴う反射波を抽出し、該反射波から得られた相対距離の情報を前記反射装置の位置情報として出力する位置検出手段と
    を備えることを特徴とするレーダ装置。
  3. 入射する電磁波を入射方向に反射する反射手段と、
    反射断面積の変動周波数を示す情報を含む起動情報を受信する受信手段と、
    前記反射手段の反射断面積を前記変動周波数で変化させる制御手段と
    を備えることを特徴とする反射装置。
  4. 入射する電磁波を入射方向に反射する反射手段と、
    ドップラシフト周波数を示す情報を含む起動情報を受信する受信手段と、
    前記ドップラシフト周波数のドップラシフトを伴う反射波を発生するように、前記反射手段の動作を制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする反射装置。
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