JP2007331148A - 画像形成装置 - Google Patents

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英史 西川
Tomohito Ogata
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Abstract

【課題】温度変化に伴いY−IDX信号がドリフト変動を起こした場合であっても、Y−IDX信号の位相が基準−IDX信号を飛び越えることなく、作像処理時、多面鏡1面分の副走査ずれを防止できるようにする。
【解決手段】ポリゴンモータの温度を検出するY温度センサ73等と、感光体ドラム1Yに走査されたレーザビーム光を検出して得られるY−IDX信号と基準IDX信号との間の位相差を検出する位相差検出部61と、ポリゴンモータの前回の温度データDTyと現在の温度データDTyとに基づいて前回のポリゴン位相制御時の温度と現在の温度との温度差を検出し、当該温度差に対応するY−IDX信号と基準IDX信号との間の位相差を予測し、この位相差と位相差判定用の閾値とを比較した結果に基づいて作像処理を中断し、検出された位相差を所定の目標位相差に合わせ込む制御部15とを備えるものである。
【選択図】 図3

Description

この発明は、感光体ドラム及び中間転写ベルトを有し、かつ、色ずれ補正モード及びポリゴン位相制御モードを有するタンデム型のカラープリンタやカラー複写機、これらのカラー複合機等に適用して好適な画像形成装置に関するものである。
近年、タンデム方式のカラープリンタやカラー複写機、これらのカラー複合機等が使用される場合が多くなってきた。この種のカラー画像形成装置によれば、カラー画像の印字品質(色再現性)を最適に維持するために、原稿画像のR色、G色、B色を再現するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(BK)色を中間転写ベルト上で重ね合わせるようになされる。Y、M、C及びBKの各色を再現性良く重ね合わせるには、画像形成ユニットにおいて、積極的に色ずれ補正することが必須となっている(以下色ずれ補正モードという)。
色ずれ補正モードに関しては、中間転写ベルトまたは搬送材転写ベルト上に形成された位置検知用の色ずれ検知マーク(以下レジストマークという)を反射型センサなどの色ずれ検知用の検知手段(以下レジストセンサという)により検知し、基準色のレジストマークに対する他の色のレジストマークの色ずれ量を算出し、この色ずれ量を無くすようにY、M、C色の各画像形成ユニットにフィードバックし、レーザビーム光の書込みタイミングを補正することで、高品質な色画像を得るようになされる。
この種のカラー複写機に関して、特許文献1には、光ビーム走査装置が記載さされている。この光ビーム走査装置によれば、ポリゴンミラーの回転ムラ及びその回転ムラの経時変化に対応して位相制御する場合に、位相制御手段は、複数のポリゴンミラーの回転速度を制御する回転基準信号発生部を備え、待機中に基準信号とビーム検出信号との位相差を複数回検出して最大位相差に基づいて位相位置を決定する。回転基準信号発生部は、基準ポリゴンミラーに対応するレーザビーム検知器の出力に応じて残りのポリゴンミラーに対応するレーザビーム検知器の出力が常に先に出力されるようになされる。このように光ビーム走査装置を構成すると、ポリゴンミラーの回転ムラ等の副走査方向の画像ずれが突然発生するのを防止できるというものである。
特開平9−211367号公報(第8頁 図4)
ところで、従来例に係るカラー用の画像形成装置によれば、特許文献1に見られるような光ビーム走査装置で、ポリゴンモータ等の温度変化により、ポリゴンミラーの回転速度が微小変化し、ビーム検出信号の位相がドリフト変動すると、位相制御で調整した各作像色のビーム検出信号の位相位置がずれることにより、副走査ずれとなるおそれがある。特にビーム検出信号(以下走査光検知信号という)の位相が基準信号(以下作像走査基準信号という)を追い越す現象が起こると、画像形成タイミングが最悪ポリゴンミラー(以下多面鏡という)1面分ずれて、1走査ライン分の副走査ずれが発生するおそれがある。
そこで、この発明は上述した課題を解決したものであって、ポリゴンモータ等の温度変化に伴い走査光検知信号がドリフト変動を起こした場合であっても、走査光検知信号の位相が作像走査基準信号を飛び越えることなく、作像処理時、多面鏡1面分の副走査ずれを防止できるようにした画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に係る画像形成装置は、作像走査基準信号に基づいて多面鏡を回転し、当該多面鏡で光を走査して像担持体に作像処理をする画像形成手段と、この画像形成手段の温度を検出して温度情報を出力する第1の検出手段と、画像形成手段の多面鏡で走査された光を所定の位置で検出して得られる走査光検知信号と作像走査基準信号との間の位相差を検出する第2の検出手段と、第1の検出手段により取得された画像形成手段の前回の温度情報と現在の温度情報とに基づいて前回の位相制御時の温度と現在の温度との温度差を検出し、当該温度差に対応する走査光検知信号と作像走査基準信号との間の位相差を予測し、当該予測した位相差と位相差判定用の閾値とを比較した結果に基づいて作像処理を中断し、第2の検出手段により検出された位相差を所定の目標位相差に合わせ込む位相制御を実行する制御手段とを備えることを特徴とするものである。
請求項1に係る画像形成装置によれば、画像形成手段は、作像走査基準信号に基づいて多面鏡を回転し、当該多面鏡で光を走査して像担持体に作像処理をする。第1の検出手段は、画像形成手段の温度を検出して温度情報を出力する。第2の検出手段は、画像形成手段の多面鏡で走査された光を所定の位置で検出して得られる走査光検知信号と作像走査基準信号との間の位相差を検出する。これを前提にして、制御手段は、第1の検出手段により取得された画像形成手段の前回の温度情報と現在の温度情報とに基づいて前回の多面鏡の位相制御時の温度と現在の温度との温度差を検出し、当該温度差に対応する走査光検知信号と作像走査基準信号との間の位相差を予測し、当該予測した位相差と位相差判定用の閾値とを比較した結果に基づいて作像処理を中断し、第2の検出手段により検出された位相差を所定の目標位相差に合わせ込む位相制御を実行するようになる。
従って、作像走査基準信号に対して走査光検知信号の位相が遅れている状態からその位相が進む状態に転ずる前(位相を飛び越す前)に、作像走査基準信号と走査光検知信号との間の位相差を所定の目標位相差に合わせ込むことができ、位相合わせ後に作像処理を再開できるようになる。
請求項2に係る画像形成装置は、請求項1において、画像形成手段の温度を検出して得られる温度情報と、走査光検知信号と作像走査基準信号との間の位相差を検出して得られる位相情報とに基づいて作成された位相シフト量対温度の情報変換テーブルを備え、この情報変換テーブルに基づいて画像形成手段の前回の位相制御時の温度と現在の温度との温度差に対応する走査光検知信号と作像走査基準信号との間の位相シフト量を算出することを特徴とするものである。
請求項3に係る画像形成装置は、請求項1において、作像走査基準信号に対する走査光検知信号の位相差が所定の位相差範囲内に存在する否かを判定するための下限閾値及び上限閾値が設定され、制御手段は、計算した位相差が下限閾値を下回ったとき、又は、当該位相差が上限閾値を上回ったとき、作像処理を中断し、作像走査基準信号と走査光検知信号との間の位相差をゼロに調整した後、色ずれ補正処理により得られる副走査補正量に基づいて作像走査基準信号と走査光検知信号との間の位相差を所定の目標位相差に合わせ込むことを特徴とするものである。
請求項4に係る画像形成装置は、作像走査基準信号に基づいて多面鏡を回転し、当該多面鏡で光を走査して像担持体に色ずれ補正用の作像処理をする画像形成手段と、この画像形成手段の温度を検出して温度情報を出力する第1の検出手段と、画像形成手段の多面鏡で走査された光を所定の位置で検出して得られる走査光検知信号と作像走査基準信号との間の位相差を検出する第2の検出手段と、第1の検出手段により取得された画像形成手段の前回の温度情報と現在の温度情報とに基づいて前回の位相制御時の温度と現在の温度との温度差を検出し、当該温度差に対応する走査光検知信号と作像走査基準信号との間の位相差を予測し、当該予測した位相差と位相差判定用の閾値とを比較した結果に基づいて色ずれ補正処理を中断し、第2の検出手段により検出された位相差を所定の目標位相差に合わせ込む位相制御を実行する制御手段とを備えることを特徴とするものである。
請求項4に係る画像形成装置によれば、画像形成手段は、作像走査基準信号に基づいて多面鏡を回転し、当該多面鏡で光を走査して像担持体に色ずれ補正用の作像処理をする。第1の検出手段は、画像形成手段の温度を検出して温度情報を出力する。第2の検出手段は、画像形成手段の多面鏡で走査された光を所定の位置で検出して得られる走査光検知信号と作像走査基準信号との間の位相差を検出する。これを前提にして、制御手段は、第1の検出手段により取得された画像形成手段の前回の温度情報と現在の温度情報とに基づいて前回の多面鏡の位相制御時の温度と現在の温度との温度差を検出し、当該温度差に対応する走査光検知信号と作像走査基準信号との間の位相差を予測し、当該予測した位相差と位相差判定用の閾値とを比較した結果に基づいて色ずれ補正処理を中断し、第2の検出手段により検出された位相差を所定の目標位相差に合わせ込む位相制御を実行するようになる。
従って、作像走査基準信号に対して走査光検知信号の位相が遅れている状態からその位相が進む状態に転ずる前(位相を飛び越す前)に、作像走査基準信号と走査光検知信号との間の位相差を所定の目標位相差に合わせ込むことができ、位相合わせ後に色ずれ補正処理を再開できるようになる。
請求項5に係る画像形成装置は、請求項4において、画像形成手段の温度を検出して得られる温度情報と、走査光検知信号と作像走査基準信号との間の位相差を検出して得られる位相情報とに基づいて作成された位相シフト量対温度の情報変換テーブルを備え、情報変換テーブルに基づいて画像形成手段の前回の位相制御時の温度と現在の温度との温度差に対応する走査光検知信号と作像走査基準信号との間の位相シフト量を計算することを特徴とするものである。
請求項6に係る画像形成装置は、請求項4において、作像走査基準信号に対する走査光検知信号の位相差が所定の位相差範囲内に存在するか否かを判定するための下限閾値及び上限閾値が設定され、制御手段は、計算した位相差に対応する温度差が下限閾値を下回ったとき、又は、当該温度差が上限閾値を上回ったとき、色ずれ補正処理を中断し、作像走査基準信号と走査光検知信号との間の位相差をゼロに調整して作像走査基準信号と走査光検知信号との位相合わせを実行することを特徴とするものである。
請求項1に記載の画像形成装置によれば、前回の多面鏡の位相制御時の温度と現在の温度との温度差から予測した位相差と位相差判定用の閾値とを比較した結果に基づいて作像処理を中断し、検出された位相差を所定の目標位相差に合わせ込む位相制御を実行するものである。
この構成によって、作像走査基準信号に対して走査光検知信号の位相が遅れている状態からその位相が進む状態に転ずる前(位相を飛び越す前)に、作像走査基準信号と走査光検知信号との間の位相差を所定の目標位相差に合わせ込むことができ、位相合わせ後に作像処理を再開できるようになる。従って、温度変化に伴い走査光検知信号がドリフト変動を起こした場合であっても、走査光検知信号の位相が作像走査基準信号を飛び越えることなく、作像処理時、多面鏡1面分の副走査ずれを防止できるようになる。
請求項4に記載の画像形成装置によれば、前回の多面鏡の位相制御時の温度と現在の温度との温度差から予測した位相差と位相差判定用の閾値とを比較した結果に基づいて色ずれ補正処理を中断し、検出された位相差を所定の目標位相差に合わせ込む位相制御を実行するものである。
この構成によって、作像走査基準信号に対して走査光検知信号の位相が遅れている状態からその位相が進む状態に転ずる前に、作像走査基準信号と走査光検知信号との間の位相差を所定の目標位相差に合わせ込むことができ、位相合わせ後に色ずれ補正処理を再開できるようになる。従って、温度変化に伴い走査光検知信号がドリフト変動を起こした場合であっても、走査光検知信号の位相が作像走査基準信号を飛び越えることなく、色ずれ補正処理時、多面鏡1面分の副走査ずれを防止できるようになる。
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態に係る画像形成装置について説明をする。
図1は、本発明に係る実施の形態としてのカラー複写機100の構成例を示す概念図である。
図1に示すカラー複写機100は、タンデム式のカラー画像形成装置の一例を構成し、作像走査基準信号の一例となる基準インデックス信号(以下基準IDX信号という)に基づいて各色毎にポリゴンミラー(多面鏡)を回転し、各色用のレーザビーム光を各色用の感光体ドラムに各々走査することにより、当該感光体ドラムで作像処理をするものである。感光体ドラムで作像処理された各色のトナー像は、中間転写ベルト上で重ね合わされて色画像を形成するようになる。
カラー複写機100は、複写機本体101と画像読取装置102とから構成される。複写機本体101の上部には、自動原稿給紙装置201と原稿画像走査露光装置202から成る画像読取装置102が設置されている。自動原稿給紙装置201の原稿台上に載置された原稿dは、図示しない搬送手段により搬送され、原稿画像走査露光装置202の光学系により原稿の片面又は両面の画像が走査露光され、原稿画像を反映する入射光がラインイメージセンサCCDにより読み込まれる。
ラインイメージセンサCCDにより光電変換されたアナログ画像信号は、図示しない画像処理部において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正及び画像圧縮処理等がなされ、デジタルの画像情報となる。画像情報は画像形成部80へ送られる。画像形成部80はY,M,C,Kの各色毎に像担持体を有する複数組の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kと、無終端状の中間転写ベルト6と、再給紙機構(ADU機構)を含む給紙搬送手段と、トナー像を定着するための定着装置17とを備えている。
この例で、画像形成ユニット10Yは、感光体ドラム1Y、帯電器2Y、書込みユニット3Y、現像ユニット4Y及び像形成体用のクリーニング手段8Yを有して、イエロー(Y)色の画像を形成するようになされる。感光体ドラム1Yは像担持体の一例を構成し、例えば、中間転写ベルト6の右側上部に近接して回転自在に設けられ、Y色のトナー像を形成するようになされる。この例で、感光体ドラム1Yは、図示しない駆動機構によって、反時計方向に回転される。感光体ドラム1Yの斜め右側下方には、帯電器2Yが設けられ、感光体ドラム1Yの表面を所定の電位に帯電するようになされる。
感光体ドラム1Yのほぼ真横には、これに対峙して、各々のレーザ光源及びポリゴンミラーを有した書込みユニット3Yが設けられ、事前に帯電された感光体ドラム1Yに対して、Y色用の画像データに基づく所定の強度を有したY色用のレーザビーム光を走査するようになされる。
レーザビーム光は、例えば、Y色用のポリゴンミラーを回転して偏向走査される、いわゆるY色画像データの主走査方向への書込みである。主走査方向は、感光体ドラム1Yの回転軸に平行する方向である。感光体ドラム1Yは、副走査方向に回転する。副走査方向は、感光体ドラム1Yの回転軸に対して直交する方向である。感光体ドラム1Yが副走査方向に回転し、かつ、レーザビーム光の主走査方向への偏向走査によって、感光体ドラム1YにはY色用の静電潜像が形成される。
上述のレーザビーム光は基準IDX信号の基準周期を制御目標にして、感光体ドラム1Yに走査される。ポリゴンミラー34によって偏向されるレーザビーム光の走査周期は、図2に示すようなインデックスセンサ49により検知され、走査光検知信号の一例となるY色用のインデックス信号(以下Y−IDX信号という)となってポリゴン駆動制御系に出力される。ここにインデックス信号とは、各々の画像形成ユニット内のインデックスセンサ49で、ポリゴンミラー34の鏡面が所定の角度に位相合わせされたことを検出する信号をいう。ポリゴン駆動制御系では、Y−IDX信号が基準−IDX信号に対して目標位相差を保持するようなポリゴン(多面鏡)位相制御がなされる(図2及び図3参照)。
書込みユニット3Yの上方には現像ユニット4Yが設けられ、感光体ドラム1Yに形成されたY色用の静電潜像を現像するように動作する。現像ユニット4Yは、図示しないY色用の現像ローラを有している。現像ユニット4Yには、Y色用のトナー剤及びキャリアが収納されている。
Y色用の現像ローラは、内部に磁石が配置され、現像ユニット4Y内でキャリアとY色トナー剤を攪拌して得られる2成分現像剤を感光体ドラム1Yの対向部位に回転搬送し、Y色のトナー剤により静電潜像を現像するようになされる。この感光体ドラム1Yに形成されたY色のトナー像は、1次転写ローラ7Yを動作させて中間転写ベルト6に転写される(1次転写)。感光体ドラム1Yの左側下方には、クリーニング部8Yが設けられ、前回の書込みで感光体ドラム1Yに残留したトナー剤を除去(クリーニング)するようになされる。
この例で、画像形成ユニット10Yの下方には画像形成ユニット10Mが設けられる。画像形成ユニット10Mは、感光体ドラム1M、帯電器2M、書込みユニット3M、現像ユニット4M及び像形成体用のクリーニング部8Mを有して、マゼンタ(M)色の画像を形成するようになされる。画像形成ユニット10Mの下方には画像形成ユニット10Cが設けられる。画像形成ユニット10Cは、感光体ドラム1C、帯電器2C、書込みユニット3C、現像ユニット4C及び像形成体用のクリーニング部8Cを有して、シアン(C)色の画像を形成するようになされる。
画像形成ユニット10Cの下方には画像形成ユニット10Kが設けられる。画像形成ユニット10Kは、感光体ドラム1K、帯電器2K、書込みユニット3K、現像ユニット4K及び像形成体用のクリーニング部8Kを有して、ブラック(BK)色の画像を形成するようになされる。感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kには有機感光体(Organic Photo Conductor;OPC)ドラムが使用される。
なお、画像形成ユニット10M〜10Kの各部材の機能については、画像形成ユニット10Yの同じ符号のものについて、YをM、C、Kに読み替えることで適用できるので、その説明を省略する。上述の1次転写ローラ7Y,7M,7C及び7Kには、使用するトナー剤と反対極性(本実施例においては正極性)の1次転写バイアス電圧が印加される。
中間転写ベルト6は像担持体の一例を構成し、1次転写ローラ7Y,7M,7C及び7Kによって転写されたトナー像を重合してカラートナー像(カラー画像)を形成する。例えば、中間転写ベルト6上に形成されたカラー画像は、中間転写ベルト6が時計方向に回転することで、2次転写ローラ7Aに向けて搬送される。2次転写ローラ7Aは中間転写ベルト6の下方に位置しており、中間転写ベルト6に形成されたカラートナー像を給紙部20から搬送されてきた用紙Pに一括して転写するようになされる(2次転写)。
給紙部20は、例えば、上述の書込みユニット3Kの下方に設けられ、給紙トレイ20A,20B,20Cを有して構成される。給紙トレイ20A,20B,20C内に収容された用紙Pは、給紙トレイ20A,20B,20Cにそれぞれ設けられる送り出しローラ21及び給紙ローラ22Aにより給紙され、搬送ローラ22B,22C,22D、レジストローラ23等を経て、2次転写ローラ7Aに搬送される。
2次転写ローラ7Aの左側には定着装置17が設けられ、カラー画像を転写された用紙Pを定着処理するようになされる。定着装置17は、定着ローラ、加圧ローラ及び加熱(IH)ヒータを有している。定着処理は、加熱ヒータによって加熱される定着ローラ及び加圧ローラの間に用紙Pを通過させることで、当該用紙Pが加熱・加圧される。定着後の用紙Pは、排紙ローラ24に挟持されて機外の排紙トレイ25上に載置される。
この例で、中間転写ベルト6の左側上方にはクリーニング部8Aが設けられ、転写後の中間転写ベルト6上に残存するトナー剤をクリーニングするように動作する。クリーニング部8Aは、中間転写ベルト6の電荷を除電する除電部や中間転写ベルト6に残留するトナー等を除去するパッドを有している。このクリーニング部8Aによってベルト面がクリーニングされ、除電部で除電された後の中間転写ベルト6は、次の画像形成サイクルに入る。これにより、用紙Pにカラー画像を形成できるようになる。
複写機本体101には制御部15が備えられ、色ずれ補正モード及びポリゴン位相制御モードに基づいて画像形成ユニット10Y,10M,10C,10K等を制御する。ここに色ずれ補正モードとは、Y、M、C及びBKの各色のトナー像を再現性良く重ね合わせるために、中間転写ベルト6上にレジストマークを形成し、このレジストマークをレジストセンサ12A,12B等により検知し、基準色のレジストマークに対する他の色のレジストマークの色ずれ量を算出し、この色ずれ量を無くすようにY、M、C色の各画像形成ユニットにフィードバックし、レーザビーム光の書込みタイミングを補正する動作をいう。
ポリゴン位相制御モードとは、各作像色用の感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kに各々走査されたレーザビーム光を検出して得られる各作像色のインデックス信号(以下YMCK−IDX信号という)と基準−IDX信号との間の位相差φxを所定の目標位相差φy,φm,φc,φkに合わせ込む動作をいう。
図2は、Y色用の書込みユニット3Yの構成例を示す概念図である。図2に示すY色用の書込みユニット3Yは、半導体レーザ光源31、コリメータレンズ32、補助レンズ33、ポリゴンミラー34、ポリゴンモータ35、f(θ)レンズ36、ミラー面結像用のCY1レンズ37、ドラム面結像用のCY2レンズ38、反射板39、ポリゴンモータ駆動基板45、LD駆動基板46及び、温度センサ73を有している。
半導体レーザ光源31は、Y色用のLD駆動基板46に接続される。LD駆動基板46には、図示しない画像処理部から書込みデータWyが供給される。LD駆動基板46では書込みデータWyがPWM変調され、PWM変調後の所定のパルス幅のレーザ駆動信号SLyを半導体レーザ光源31に出力する。半導体レーザ光源31では、Y色用のレーザ駆動信号SLyに基づいてレーザビーム光が発生される。半導体レーザ光源31から出射されたレーザビーム光は、コリメータレンズ32,補助レンズ33及びCY1レンズ37によって所定のビーム光に整形される。
このレーザビーム光は、ポリゴンミラー34によって主走査方向に偏向される。例えば、ポリゴンミラー34はポリゴンモータ35により駆動される。ポリゴンモータ35には第1の検出手段の一例となるY温度センサ73が取り付けられ、Y色用のポリゴンモータ35の温度Txを検出して温度データDTy(温度情報)を出力するようになされる。Y温度センサ73には例えばサーミスタが使用される。
ポリゴンモータ35にはポリゴン駆動基板45が接続され、先に述べた制御部15からポリゴン駆動基板45には、Y色用のポリゴン駆動クロック信号(以下YP−CLK信号という)が供給される。ポリゴン駆動基板45は、YP−CLK信号に基づき、ポリゴンモータ35を所定の回転速度で回転するようになされる。
ポリゴン位相制御後には、ポリゴンモータ35が等速度回転となるように制御がロックされる。ポリゴンミラー34によって偏向されるレーザビーム光は、f(θ)レンズ36及びCY2レンズ38によって感光体ドラム1Yの方へ結像される。この動作により、通常動作モード時又は色ずれ補正モード時、感光体ドラム1Yの画像領域に、原稿画像又は色ずれ補正用のレジストマークCRの静電潜像を形成するようになされる。
書込みユニット3Yの所定の固定部位には反射板39が設けられ、この反射板39に対峙した位置には、レーザインデックスセンサ49が取り付けられる。レーザインデックスセンサ49はポリゴンミラー34によって偏向されるレーザビーム光を検知して、図3に示す位相差検出部61にY−IDX信号を出力するようになされる。図2には示していないが、他のM,C,K色用の書込みユニット3M,3C,3Kのレーザインデックスセンサ49からは、M−IDX信号、C−IDX信号、K−IDX信号が各々位相差検出部61に出力される。
図3は、複写機100の制御系の構成例を示すブロック図である。図3に示す複写機100の制御系は、制御部15、操作部16、表示部18、位相差検出部61、位相補正部62、Yポリゴン駆動部63、Mポリゴン駆動部64、Yポリゴン駆動部63、Kポリゴン駆動部66、水晶発振器67、Y温度センサ73、M温度センサ74、C温度センサ75及び、K温度センサ76を有して構成される。
制御部15は制御手段の一例を構成し、例えば、画像データ書込み制御用のCPU(中央処理装置)51、ポリゴン駆動制御用のCPU52及びメモリ部53を有して構成される。CPU51には画像処理&LD駆動ブロック70が接続される。画像処理&LD駆動ブロック70は、図示しない画像処理部や、図2に示したような各作像色毎に設けられたLD駆動基板46等から構成される。画像処理&LD駆動ブロック70では、CPU51から出力される画像処理制御データD70に基づいて画像処理された各作像色毎の書込みデータに基づいて各作像色毎にレーザビーム光が発生される。
作像色毎に発生したレーザビーム光は、Yポリゴン駆動部63、Mポリゴン駆動部64、Yポリゴン駆動部63及びKポリゴン駆動部66により偏向走査されて、感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kで露光処理するようになされる。
CPU51にはCPU52が接続される。CPU52には、図2に示したY温度センサ73の他に、M温度センサ74、C温度センサ75及びK温度センサ76が接続される。M温度センサ74はM色用のポリゴンモータ35に取り付けられ、M色用のポリゴンモータ35の温度を検出して温度データDTm(温度情報)をCPU52に出力する。C温度センサ75はC色用のポリゴンモータ35に取り付けられ、C色用のポリゴンモータ35の温度を検出して温度データDTc(温度情報)をCPU52に出力する。K温度センサ76はK色用のポリゴンモータ35に取り付けられ、K色用のポリゴンモータ35の温度を検出して温度データDTk(温度情報)をCPU52に出力する。M、C及びK温度センサ74、75、76の各々には、Y温度センサ73と同様にして、サーミスタが使用される。
CPU52にはメモリ部53が接続される。メモリ部53には例えば、ハードディスク装置が備えられ、前回のポリゴン位相制御終了時の各作像色用のポリゴンモータ35の温度を検出して得た温度データDTy,DTm,DTc,DTkを記憶する。メモリ部53にはY色用のポリゴンモータ35の温度変化とY−IDX信号の位相変動量との関係を示したY色用の位相シフト量対温度の情報変換テーブルが備えられる。
情報変換テーブルは、例えば、EEPROM等の不揮発メモリに構築される。EEPROMには、予めY色用のポリゴンモータ35の温度を検出して得られる温度データDTyと、Y−IDX信号と基準IDX信号との間の位相差φxを検出して得られる位相シフト量データD1とに基づいて作成された情報変換テーブルが設けられる。他の作像色についても同様にして情報変換テーブルが設けられる。
ここにY−IDX信号は、画像形成ユニット10Yにより感光体ドラム1Yに走査されたレーザビーム光を検出して得られる。同様にして、画像形成ユニット10Mにより感光体ドラム1Mに走査されたレーザビーム光を検出すると、M−IDX信号が得られる。画像形成ユニット10Cにより感光体ドラム1Cに走査されたレーザビーム光を検出すると、C−IDX信号が得られる。画像形成ユニット10Kにより感光体ドラム1Kに走査されたレーザビーム光を検出すると、K−IDX信号が得られる。
カラー複写機100には位相差検出部61が備えられ、基準−IDX信号と、Y−IDX信号や、M−IDX信号、C−IDX信号、K−IDX信号等を比較して位相差データDφを出力する。例えば、位相差検出部61は、基準−IDX信号、Y−IDX信号、M−IDX信号、C−IDX信号、K−IDX信号を入力し、基準−IDX信号とY−IDX信号との間の位相差を検出してY色用の位相差検出データDφyを出力する。
同様にして、基準−IDX信号とM−IDX信号との間の位相差が検出されてM色用の位相差検出データDφmが出力され、基準−IDX信号とC−IDX信号との間の位相差が検出されてC色用の位相差検出データDφcが出力され、基準−IDX信号とK−IDX信号との間の位相差が検出されてK色用の位相差検出データDφkが各々出力される。図中、位相差データDφはDφ=(Dφy,Dφm,Dφc,Dφk)で示している。
上述のメモリ部53には更に、読出し専用メモリが設けられ、下限閾値φmin(限界値)及び上限閾値φmax(限界値)を記憶する。下限閾値φmin及び上限閾値φmaxは、基準−IDX信号に対するYMCK−IDX信号の位相差φxが許容範囲に入っているか否かの判定するために使用される。
CPU52は、ポリゴン位相制御時、メモリ部53から読み出したポリゴンモ−タ35の前回の温度データDTyと、温度センサ73から受信した現在の温度データDTyとに基づいて、前回のポリゴン位相制御時の温度T1と現在の温度T2との温度差を算出し、当該温度差に対応する位相シフト量を算出する。例えば、上述のY色用の位相シフト量対温度の情報変換テーブルから位相シフト量データD1を読み出す。他の作像色用のポリゴンモータ35の前回のポリゴン位相制御時の温度と、現在の温度との温度差に対応するYMCK−IDX信号と基準IDX信号との間の位相シフト量データも同様に算出するようになされる。
CPU52は、Y色の位相調整位置に関して、算出した位相シフト量から現時点のY−IDX信号の位相位置を予測する。CPU52は、予測した位相位置から基準IDX信号とY−IDX信号との間の位相差φxを算出する。更に、CPU52は、位相差φxが許容範囲に入っているか否かの判定するための下限閾値φmin及び上限閾値φmaxをメモリ部53から読み出す。CPU52は、算出した位相差φxと下限閾値φmin及び上限閾値φmaxとを比較する。CPU52は、算出した位相差φxが許容範囲外であると判断すると、作像処理を中断する。
上述のCPU52は、基準IDX信号とY−IDX信号との間の位相差φxをゼロに調整した後、色ずれ補正処理により得られる副走査補正量に基づいて基準IDX信号とY−IDX信号との間の位相差φxを所定の目標位相差φyに合わせ込むように位相補正部62を制御する。他のMCK作像色についても同様に処理される。
上述の位相差検出部61及びCPU52には、位相補正部62が接続される。CPU52は作像処理を中断すると共に、位相補正部62に位相制御実行を指示する。位相補正部62は、CPU52から位相制御実行指示D2を受けて、ポリゴン位相制御を実行し、各色ポリゴンモ−タ35の駆動クロックをシフトするようになる。
例えば、位相補正部62は、各色用の位相検出データDφ=(Dφy,Dφm,Dφc,Dφk)、位相シフト量データD1=(D1y,D1m,D1c,D1k)及び位相制御指示命令D2を入力して、各色用のポリゴン駆動クロック信号としてYP−CLK信号、MP−CLK信号、CP−CLK信号、KP−CLK信号を発生するようになされる。
位相補正部62にはYポリゴン駆動部63、Mポリゴン駆動部64、Yポリゴン駆動部63及びKポリゴン駆動部66が接続される。Yポリゴン駆動部63には、YP−CLK信号が供給され、Mポリゴン駆動部64には、MP−CLK信号が供給され、Cポリゴン駆動部65には、CP−CLK信号が供給され、Kポリゴン駆動部66には、KP−CLK信号が各々供給される。
位相補正部62には水晶発振器67が接続され、基準クロック信号(以下CLK信号という)を発生して位相補正部62の他に、上述のCPU51,52や位相差検出部61等に出力する。Yポリゴン駆動部63は図2に示したポリゴンモ−タ駆動基板45及びポリゴンモ−タ35から構成される。ポリゴン駆動部63は、YP−CLK信号に基づき、ポリゴンモータ35を所定の回転速度で回転するようになされる。他のMポリゴン駆動部64、Yポリゴン駆動部63及びKポリゴン駆動部66もYポリゴン駆動部63と同様にして構成されるのでその説明を省略する。これにより、前回のポリゴン位相制御終了から一定以上の位相差φxがあった場合に、位相補正部62で各作像色毎にポリゴン位相制御を実行できるようになる。
上述のCPU51,52に接続されたメモリ部53には、ROM(読み出し専用メモリ)やRAM(随時情報書込み読出しメモリ)、ハードディスク等が使用される。メモリ部53には各作像色用の情報変換テーブルの他に、CPU52によって計算されたYMCK−IDX信号の位相差φxと位相差判定用の下限閾値φmim又は上限閾値φmaxとを比較するステップと、計算された位相差φxが下限閾値φmimを下回った、又は、当該位相差φxが上限閾値φmaxを上回ったとき、作像処理を中断するステップと、基準IDX信号とY−IDX信号との間の位相差φxをゼロに調整するステップと、その後、色ずれ補正処理により得られる副走査補正量に基づいて基準IDX信号とY−IDX信号との間の位相差φxを所定の目標位相差φyに合わせ込むポリゴン位相制御を実行するステップとが記述されたプログラムが格納される。
CPU51には、メモリ部53の他に操作部16が接続され、画像形成モード時にユーザによって用紙Pの選択や、給紙トレイの設定等の画像形成条件を指示する際に、これらの操作データD16が入力される。操作はユーザによってなされる。CPU51には操作部16の他に表示部18が接続される。表示部18には液晶ディスプレイが使用され、液晶ディスプレイは、操作部16を構成する図示しないタッチパネルと組み合わせて使用される。
図4A及びBは、基準−IDX信号に対するY−IDX信号の変動例(その1)を示す波形図である。
図4Aに示すTrは、基準−IDX信号の1基準周期であり、ポリゴンミラー1面に対応する主走査基準固定値である。φyは、基準−IDX信号とY−IDX信号との間の目標位相差である。目標位相差φyを維持するためには、まず、基準−IDX信号とY−IDX信号との間の位相差を0°に位相を合わせた後に、色ずれ補正処理により得られた位相シフト量に基づいて基準−IDX信号とY−IDX信号との間に目標位相差φyを設定するようになされる。
他の作像色についても、同様にして、基準−IDX信号とM−IDX信号との間に目標位相差φmが設定され、基準−IDX信号とC−IDX信号との間に目標位相差φcが設定され、基準−IDX信号とK−IDX信号との間に目標位相差φkが各々設定される。
図4Bに示すTyは、Y−IDX信号の1検出周期である。両者の関係はTr=Tyが理想である。実際は、ポリゴンモータ35の温度変化や、機内温度の変化を原因としてTr<TyやTr>Ty等になる場合がある。また、図中、A−B間の矢印は、目標位相差φyを基準にしてY−IDX信号が変動する範囲を示している。この変動範囲は、例えば、Tr=Tyを維持していても、ポリゴンモータ35の温度変化に伴いポリゴンミラー34の回転速度が微小に変化することにより、Y−IDX信号にドリフト変動として現れるために生ずる。この現象は、Tr<TyやTr>Ty等を原因として生ずる場合もある。
図5A及びBは、基準−IDX信号に対するY−IDX信号の変動例(その2)を示す波形図である。
図5Bに示すY−IDX信号の変動例によれば、ポリゴンモータ35の温度変化等を原因にして、Y−IDX信号IIの位相が進んで、図5Aに示す基準−IDX信号Iを飛び越えて、図4Bに示した変動範囲のA点に移動してしまった場合、基準−IDX信号Iと、Y−IDX信号IIの次に検出されたY−IDX信号IIIとの間の位相差φy’を制御対象として検出されてしまう。このため、書込みユニット3Yにおいて、基準−IDX信号Iに対してポリゴンミラー34で1面分(1走査ライン)の画像書き込み位置がずれてしまう(1面分の副走査ずれ)。
上述の基準−IDX信号Iに対する飛び越し現象については、ポリゴンモータ35の回転速度が基準となる回転速度(基準速度)よりも速く、Y−IDX信号IIが基準−IDX信号Iよりも前進する位相進みの場合及び、その回転速度が基準速度よりも遅く、Y−IDX信号IIが基準−IDX信号IVよりも後退する位相遅れの場合が対象となる。この複写機100では、基準−IDX信号Iに対する飛び越し現象を事前に防止する機能が特加されている。
図6は、メモリ部53における情報変換テーブルの内容例を示すグラフ図である。
図6に示すY色用の情報変換テーブルは、図3に示したメモリ部53に備えられる。Y色用の情報変換テーブルは、例えば、Y色用のポリゴンモータ35の温度を検出して得られる温度データDTyと、Y−IDX信号と基準IDX信号との間の位相差φxを検出して得られる位相シフト量データD1とに基づいてY色用の位相シフト量対温度の関係を示す変換グラフVにより作成されたものである。
図6において、縦軸は位相シフト量φiである。位相シフト量φiは、位相シフト量データD1によって与えられる。横軸はポリゴンモータ35の温度Tx[℃]である。温度Txは温度データDTyや,温度データDTm,DTc,DTk等によって与えられる。変換グラフVによれば、ポリゴンモータ35の温度がTx=T1のとき、位相シフト量はφi=φ1である。また、ポリゴンモータ35の温度がTx=T2のとき、位相シフト量はφi=φ2である。他の作像色についても同様にして情報変換テーブルが作成される。この例では、作像色毎に情報変換テーブルを参照してポリゴン位相制御が実行される。
図7A〜Eは、YP−CLK信号等のポリゴン位相制御例を示す動作タイムチャートである。
この例で、YP−CLK信号等のポリゴン位相制御では、まず、図7Aに示す基準−IDX信号とY−IDX信号との間の位相差を0°に位相を合わせる。そのためには、基準−IDX信号の位相とYP−CLK信号等の位相を同期させて位相差を0°にする。これにより、Y色用のレーザインデックスセンサ49は、YP−CLK信号と同相(φx=0)となる、図7Cに示すようなY−IDX信号を検出する。
次に、図7Cに示した位相φ=0のYP−CLK信号を図7Eに示すような目標位相差φyにシフトさせる。目標位相差φyは、色ずれ補正処理により得られた位相シフト量に基づいて基準−IDX信号とY−IDX信号との間に設定するようになされる。
この例では、位相差検出部51から位相補正部62へY色用の位相検出データDφ=Dφyが出力され、CPU52から位相補正部62へY色用の位相シフト量データD1=D1y及び位相制御指示命令D2が出力されると、位相補正部62で基準−IDX信号とY−IDX信号との間に目標位相差φyを設定する、図7Dに示すようなY色用のポリゴン駆動クロック信号としてYP’−CLK信号を発生する。これにより、Y色用のレーザインデックスセンサ49は、図7Aで基準−IDX信号と同相(φx=0)であったYP−CLK信号に対して位相差φx=φyとなる、図7Eに示すようなY’−IDX信号を検出する。
他の作像色についても、同様にして、位相補正部62は、基準−IDX信号とM−IDX信号との間に目標位相差φmを設定し、基準−IDX信号とC−IDX信号との間に目標位相差φcを設定し、基準−IDX信号とK−IDX信号との間に目標位相差φkを設定するようなMP−CLK信号、CP−CLK信号、KP−CLK信号を各々発生する。
このように、Y−IDX信号、M−IDX信号、C−IDX信号及びK−IDX信号の各々位相が基準−IDX信号の位相(φ=0°又は360°)を飛び越す前に、作像色毎にポリゴン位相制御を実行でき、YP−CLK信号、MP−CLK信号、CP−CLK信号、KP−CLK信号の位相合わせ後に作像処理を再開できるようになる。
続いて、カラー複写機100の動作例について説明する。図8は第1の実施例としてのカラー複写機100の画像処理制御用のCPU51の動作例、図9はそのポリゴン駆動制御用のCPU52の動作例を各々示すフローチャートである。
この例で、カラー複写機100のCPU51は、画像処理制御を分担し、CPU52がポリゴン駆動制御を分担する場合であって、ポリゴンモータ35の温度変化による速度変動を原因とするYMCK−IDX信号のドリフト現象に対応したもので、各作像色の位相変動量を予測して、基準−IDX信号に対してYMCK−IDX信号が所定範囲外になった場合にポリゴン位相制御を実行する。その後、画像形成処理を再開するようになされる。
これらを動作条件にして、図8に示すフローチャートのステップST1でCPU51は、画像形成ジョブの要求を待機する。このとき、ユーザは操作部16を操作して、用紙Pの選択や給紙トレイの設定等の画像形成条件をCPU51に指示する。CPU51は当該画像形成条件に基づく操作データD16により画像形成ジョブを画像処理&LD駆動ブロック70やCPU52等に設定する。
上述の画像形成ジョブの要求が有った場合は、ステップST2に移行してCPU51は当該画像形成ジョブに係る画像書き込み等の画像形成処理を実行する。このとき、CPU52は温度センサ73等からポリゴンモ−タ35の温度データDTy等を受信する。位相差検出部61は、各作像色用のインデックスセンサ49等からYMCK−IDX信号を受信する(図9参照)。
そして、ステップST3でCPU51は当該画像形成ジョブに係る画像書き込みが最終ページか否かを判別する。最終ページに至っていない場合は、ステップST4に移行して、CPU52から画像形成処理の”中断通知”を受信したか否かを判別する。中断通知は、算出した位相差φxが許容範囲外であると判断されたとき、CPU52からCPU51に送信される中断通知信号S52で確認される。その中断通知信号S52を受信していない場合は、ステップST2に戻ってCPU51は画像形成処理を継続する。
ステップST4でCPU51はCPU52から中断通知信号S52を受信した場合は、ステップST5に移行して、現在、画像形成中のページを終了したか否かを判別する。例えば、当該ページの画像データDy,Dm,Dc,DkのEOF(エンドオブ)フラグを検出してそのページの画像形成終了を確認する。もちろん、これに限られることはなく、そのページの印刷処理を途中で中断して、途中まで処理した用紙Pを排紙し、その画像データDy,Dm,Dc,Dkをメモリ部15に待避して置き、再開時、その画像データDy,Dm,Dc,Dkを利用して当該ペーの画像形成処理を最初からやり直すようにしてもよい。
この例では、当該ページの画像形成処理を全部終了していない場合は、ステップST6に移行して当該ページの画像形成処理を最後まで実行して終了させる。この終了と共に、例えば、CPU51はCPU52に当該ページ画像形成終了を示すページ処理終了信号S51を送信する。その後、ステップST7に移行してCPU51はCPU52から”再開通知”が有ったか否かを判別する。再開通知は、CPU52からCPU51へ出力される再開知信号S53で確認される。
再開知信号S53が受信された場合は、ステップST2に戻ってCPU51は、先に中断された画像形成ジョブに係る次のページの画像形成処理を引き続いて実行する。そして、ステップST3で最終ページを検出した場合は、ステップST8に移行して当該画像形成ジョブの終了判別をする。例えば、CPU51は、電源オフ情報を検出した場合は、画像形成制御を終了する。電源オフ情報を検出しない場合は、ステップST1に戻って他の画像形成ジョブの要求を待機するようになされる。
上述のポリゴン駆動制御用のCPU52の動作例によれば、図9に示すフローチャートのステップST11で温度検出処理を実行する。この例では、温度センサ73等がY色用のポリゴンモータ35の温度を検出して温度データDTyをCPU52に出力する。他の作像色用の温度センサ74〜76も、各作像色用のポリゴンモータ35の温度を検出して温度データDTm,DTc,DTkをCPU52に出力する。
次に、ステップST12に移行してCPU52は各作像色毎に温度差を算出して位相シフト量を計算(予測)する。例えば、各作像色毎に前回のポリゴン位相制御を終了した時点の温度T1と、現在の温度T2を検出し、ポリゴン位相制御終了後から現在に至る温度差(温度変化)を算出する。温度T1は、メモリ部53から温度データDTyを読み出すことで対応される。温度T2は、温度センサ73からの現在の温度データDTyを受信することで対応される。前回と今回の温度差に対応する位相シフト量を算出する。CPU52は、Y色の位相調整位置に関して、算出した位相シフト量から現時点のY−IDX信号の位相位置を予測する。CPU52は、予測した位相位置から基準IDX信号とY−IDX信号との間の位相差φxを算出する。この例では、当該位相差φが下限閾値φmin(一定値)を下回った場合、又は上限閾値φmax(一定値)を上回った場合に、画像動作を中断して、ポリゴン位相制御を実行する。
一方で、ステップST12でCPU52は位相差φxを検出するように位相差検出部61を制御する。位相差検出部61は、常時、基準−IDX信号、Y−IDX信号、M−IDX信号、C−IDX信号及びK−IDX信号等を受信し、基準−IDX信号と、各YMCK−IDX信号とを比較して位相差データDφを出力する。図中、位相差データDφはDφ=(Dφy,Dφm,Dφc,Dφk)で示している。
そして、ステップST14でCPU52は、基準−IDX信号に対するYMCK−IDX信号の、予測した位相差φx’が許容範囲(φmin≦φx’≦φmax)を逸脱したか否かが判別される。このとき、CPU52は、下限閾値φmin及び上限閾値φmaxをメモリ部53から読み出す。CPU52は予測した位相差φx’と下限閾値φminとを比較し、及び、位相差φx’と上限閾値φmaxとを比較し、位相差φx’が下限閾値φminを下回った場合(φx’<φmin)、又は、位相差φx’が上限閾値φmaxを上回った場合(φx’>φmax)に、当該位相差φx’が許容範囲を逸脱した場合(YES)であると判断される。予測した位相差φx’が許容範囲(φmin≦φx’≦φmax)を逸脱していない場合(NO)は、ステップST12に戻って位相差φxの検出を継続する。
従って、予測した位相差φx’が下限閾値φminを下回った場合又は位相差φx’が上限閾値φmaxを上回った場合(φx’>φmax)は、ステップST15に移行して、CPU52は作像処理を中断するべく、CPU51に中断通知信号S52を送信する。その後、CPU52はステップST16でCPU51から応答信号S51を受信する。応答信号S51は当該ページ処理終了を示す信号であって、ポリゴン位相制御に移行してもよいという信号である。CPU52は応答信号S51に基づいて位相補正部62に位相制御実行指示D2を出力する。
そして、ステップST17に移行して位相補正部62は、CPU52から位相制御実行指示D2を受けて、ポリゴン位相制御を実行し、各色ポリゴンモ−タ35の駆動クロックをシフトする。このとき、位相補正部62は、位相差検出部61から位相差データDφ=(Dφy,Dφm,Dφc,Dφk)を受信する。例えば、YP−CLK信号のポリゴン位相制御によれば、図7A〜Dに示したように、基準IDX信号とY−IDX信号との間の位相差φxをゼロに調整した後、色ずれ補正処理により得られる副走査補正量に基づいて基準IDX信号とY−IDX信号との間の位相差φxを所定の目標位相差φyに合わせ込む。これにより、Y色用の位相差φxを目標位相差φyに合わせ込むことができる。他の作像色についても同様にして処理され、作像色毎にポリゴン位相制御が実行される。
その後、ステップST18でCPU52は作像色毎のポリゴン位相制御を終了したか否かを判別する。そのポリゴン位相制御を終了していない場合は、ステップST17に戻ってポリゴン位相制御を継続する。ポリゴン位相制御を終了した場合は、ステップST19に移行してCPU52はCPU51に再開知信号S53を送信する。その後、ステップST11及びST13に戻ってCPU52は温度差検出処理及び位相差検出処理を継続するようになされる。
このように第1の実施例に係るカラー複写機100によれば、CPU52は、Y温度センサ73により取得されたポリゴンモータ35の前回の温度データDTyと現在の温度データDTyとに基づいて前回のポリゴン位相制御時の温度T1と現在の温度T2との温度差を検出し、当該温度差に対応するY−IDX信号と基準IDX信号との間の位相差φx’を予測し、当該位相差φx’と位相差判別用の下限閾値φmin及び上限閾値φmaxとを比較した結果に基づいて作像処理を中断し、位相差検出部61により検出された位相差φxを所定の目標位相差φyに合わせ込むポリゴン位相制御を実行するようになる。他の作像色C,M,K色についても同様になされる。
従って、基準IDX信号に対してYMCK−IDX信号の位相が遅れている状態からその位相が進む状態に転ずる前(位相を飛び越す前)に、基準IDX信号とYMCK−IDX信号との間の位相差φxを所定の目標位相差φy,φm,φc,φkに合わせ込む(維持する)ことができ、位相合わせ後に作像処理を再開できるようになる。
これにより、ポリゴンモータ35等の温度変化に伴いYMCK−IDX信号がドリフト変動を起こした場合であっても、YMCK−IDX信号の位相が基準IDX信号を飛び越えることなく、画像形成ジョブ実行時、ポリゴンミラー34の1面分の副走査ずれを防止できるようになる。従って、位相合わせ後の最適な画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kにより高精細に各色毎の作像処理ができるようになる。
しかも、CPU52では、情報変換テーブルに基づいて基準IDX信号に対するYMCK−IDX信号の位相差φx’を予測できるので、位相差検出部61から得られる位相差φxを適用して作像処理の中断判別する場合に比べてCPU52の負担を大幅に軽減できるようになる。
上述の実施例では、画像処理制御とポリゴン駆動制御とを2つのCPU51,52で分担して処理する場合について説明したが、これに限られることはなく、CPU51,52を単一のCPUにより構成してもよい。このように構成すると、基準−IDX信号に対して許容範囲を逸脱したとき、そのポリゴン位相制御を実行するに当たり、CPU52からCPU51へ送信する中断通知信号S52や再開知信号S53、CPU51からCPU52へ送信するページ処理終了信号S51等の通信処理を省略することができる。
図10は、第2の実施例としてのカラー複写機200のCPU51の動作例を示すフローチャートである。
この実施例では、図1に示した画像形成部80が基準−IDX信号に基づいて各作像色毎にポリゴンミラー34を回転し、各色用のレーザビーム光を感光体ドラム1Y、1M,1C,1Kに走査して当該感光体ドラム1Y、1M,1C,1Kに色ずれ補正用のトナー像の作像処理をする場合である。
位相差検出部61では、各々の作像色用の画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kのポリゴンミラー34で走査された各々のレーザビーム光を所定の位置で検出して得られるYMCK−IDX信号と基準−IDX信号との間の位相差を検出する。
Y温度センサ73は、Y色用のポリゴンモータ35の温度を検出してCPU52に温度データDTyを出力し、M色用の温度センサ74は、同様にしてM色用のポリゴンモータ35の温度を検出して温度データDTmを出力し、C温度センサ75は、C色用のポリゴンモータ35の温度を検出してCPU52に温度データDTcを出力し、K色用の温度センサ76は、K色用のポリゴンモータ35の温度を検出して温度データDTkを各々出力する。
CPU52は、例えば、Y温度センサ73により取得されたポリゴンモータ35の前回の温度データDTyと現在の温度データDTyとに基づいて前回のポリゴン位相制御時の温度と現在の温度との温度差を検出し、当該温度差に対応するY−IDX信号と基準IDX信号との間の位相差φx’を予測し、予測した位相差φx’と位相差判定用の下限閾値φmin及び上限閾値φmaxを比較した結果に基づいて色ずれ補正処理を中断し、位相差検出部61により検出された位相差φxを所定の目標位相差φy,φm,φc,φkに合わせ込むポリゴン位相制御を実行する(カラー複写機200)。
この例でも、カラー複写機200のCPU51が色ずれ補正制御を分担し、CPU52がポリゴン駆動制御を分担する場合であって、ポリゴンモータ35の温度変化による速度変動を原因とするYMCK−IDX信号のドリフト現象に対応したもので、各作像色の位相変動量を予測して、基準−IDX信号に対してYMCK−IDX信号が所定範囲外になった場合にポリゴン位相制御を実行する。その後、色ずれ補正処理を再開するようになされる。
これを動作条件にして、カラー複写機200では、図10に示すフローチャートのステップST31でCPU51は、色ずれ補正処理の指令を待機する。このとき、CPU51は、定着装置17の定着温度が変化して温度差が例えば、Δ2°Cとなったとき、画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kが一定時間停止していたとき、主電源がオンされた時、ユーザにより、強制的に補正指令(指示)がなされたときに、通常の色ずれ補正処理(カラーレジスト補正処理及びγ補正)を実行する。
上述の色ずれ補正処理の指令が有った場合は、ステップST32に移行してCPU51は当該色ずれ補正処理に係る画像書き込み処理を実行する。このとき、CPU52は温度センサ73等からポリゴンモ−タ35の温度データDTy等を受信する。位相差検出部61は、各作像色用のインデックスセンサ49等からYMCK−IDX信号を受信する(図9参照)。
そして、ステップST33でCPU51は色ずれ補正処理を終了したか否かを判別する。色ずれ補正処理を終了していない場合は、ステップST34に移行して、CPU52から色ずれ補正処理の”中断通知”を受信したか否かを判別する。中断通知は位相差φx’が許容範囲(φmin≦φx’≦φmax)を逸脱したとき、CPU52からCPU51に送信される中断通知信号S52で確認される。その中断通知信号S52を受信していない場合は、ステップST32に戻ってCPU51は色ずれ補正処理を継続する。
ステップST34でCPU51はCPU52から中断通知信号S52を受信した場合は、当該色ずれ補正処理を中断する。その後、ステップST35に移行して、CPU51はCPU52から”再開通知”が有ったか否かを判別する。再開通知は、CPU52からCPU51へ出力される再開知信号S53で確認される。再開知信号S53が受信された場合は、ステップST32に戻ってCPU51は、先に中断された色ずれ補正処理を引き続いて実行する。そして、ステップST33で色ずれ補正処理の最終フラグを検出した場合は、CPU51は色ずれ補正処理を終了する。
このように、第2の実施例に係るカラー複写機200によれば、色ずれ補正処理をする際に、CPU52は、第1の実施例と同様にして、Y温度センサ73により取得されたポリゴンモータ35の前回の温度データDTyと現在の温度データDTyとに基づいて前回のポリゴン位相制御時の温度T1と現在の温度T2との温度差を検出し、当該温度差に対応するY−IDX信号と基準IDX信号との間の位相差φx’を予測し、当該位相差φx’と位相差判別用の下限閾値φmin及び上限閾値φmaxとを比較した結果に基づいて色ずれ補正処理(レジストマークの作像処理)を中断し、位相差検出部61により検出された位相差φxを所定の目標位相差φyに合わせ込むポリゴン位相制御を実行するようになる。他の作像色C,M,K色についても同様になされる。
上述の例でも、第1の実施例と同様にして、CPU52は、基準−IDX信号とYMCK−IDX信号との間の位相差φxをゼロに調整した後、色ずれ補正処理により得られる副走査補正量に基づいて基準−IDX信号とYMCK−IDX信号との間の位相差φxを所定の目標位相差φy,φm,φc,φkに合わせ込むようになされる。
従って、基準−IDX信号に対してYMCK−IDX信号の位相が遅れている状態からその位相が進む状態に転ずる前又は、その状態から位相が更に遅れる状態に転ずる前(位相を飛び越す前)に、基準−IDX信号とYMCK−IDX信号との間を所定の目標位相差φy,φm,φc,φkに維持することができる。
これにより、ポリゴンモータ35の温度変化に伴いYMCK−IDX信号がドリフト変動を起こした場合であっても、YMCK−IDX信号の位相が基準−IDX信号を飛び越えることなく、色ずれ補正処理実行時、ポリゴンミラー34の1面分の副走査ずれを防止できるようになる。従って、色ずれ補正処理に係る位相合わせ後の最適な画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kにより高精細に各色毎の作像処理ができるようになる。
しかも、CPU52では、情報変換テーブルに基づいて基準IDX信号に対するYMCK−IDX信号の位相差φx’を予測できるので、位相差検出部61から得られる位相差φxを取り込んで色ずれ補正処理の中断判別をする場合に比べてCPU52の負担を軽減できるようになる。
上述の第1及び第2の実施例では、画像処理制御とポリゴン駆動制御とを2つのCPU51,52で分担して処理する場合について説明したが、これに限られることはなく、CPU51,52を単一のCPUにより構成してもよい。このように構成すると、作像処理又は色ずれ補正処理をする際に、基準−IDX信号に対してYMCK−IDX信号が許容範囲から逸脱して制御部15がポリゴン位相制御を実行するに当たり、CPU52からCPU51へ送信する中断通知信号S52や再開知信号S53、CPU51からCPU52へ送信するページ処理終了信号S51等の通信処理を省略することができる。
この発明は、感光体ドラム及び中間転写ベルトを有し、かつ、色ずれ補正モード及びポリゴン位相制御モードを有するタンデム型のカラープリンタやカラー複写機、これらのカラー複合機等に適用して好適である。
本発明に係る実施形態としてのカラー複写機100の構成例を示す概念図である。 Y色用の書込みユニット3Yの構成例を示す概念図である。 複写機100の制御系の構成例を示すブロック図である。 (A)及び(B)は、基準−IDX信号に対するY−IDX信号の変動例(その1)を示す波形図である。 (A)及び(B)は、基準−IDX信号に対するY−IDX信号の変動例(その2)を示す波形図である。 メモリ部53における情報変換テーブルの内容例を示すグラフ図である。 (A)〜(E)は、YP−CLK信号等のポリゴン位相制御例を示す動作タイムチャートである。 カラー複写機100の画像処理制御用のCPU51の動作例を示すフローチャートである。 そのポリゴン駆動制御用のCPU52の動作例を示すフローチャートである。 第2の実施例としてのカラー複写機200のCPU51の動作例を示すフローチャートである。
符号の説明
1Y,1M,1C,1K 感光体ドラム(像担持体)
3Y,3M,3C,3K 書込みユニット
4Y,4M,4C,4K 現像ユニット
6 中間転写ベルト(像担持体)
10Y,10M,10C,10K 画像形成ユニット(画像形成手段)
12A,12B レジストセンサ
15 制御部(制御手段)
16 操作部
18 表示部
51,52 CPU
61 位相差検出部(第2の検出手段)
62 位相補正部
63 Yポリゴン駆動部
64 Mポリゴン駆動部
65 Cポリゴン駆動部
66 Kポリゴン駆動部
70 画像処理&LD駆動ブロック
73,74,75,76 温度センサ(第1の検出手段)
80 画像形成部
100,200 カラー複写機
101 複写機本体
102 画像読取装置
201 自動原稿給紙装置
202 原稿画像走査露光装置

Claims (6)

  1. 作像走査基準信号に基づいて多面鏡を回転し、当該多面鏡で光を走査して像担持体に作像処理をする画像形成手段と、
    前記画像形成手段の温度を検出して温度情報を出力する第1の検出手段と、
    前記画像形成手段の多面鏡で走査された光を所定の位置で検出して得られる走査光検知信号と前記作像走査基準信号との間の位相差を検出する第2の検出手段と、
    前記第1の検出手段により取得された前記画像形成手段の前回の温度情報と現在の温度情報とに基づいて前回の位相制御時の温度と現在の温度との温度差を検出し、当該温度差に対応する前記走査光検知信号と前記作像走査基準信号との間の位相差を予測し、当該予測した位相差と位相差判定用の閾値とを比較した結果に基づいて前記作像処理を中断し、前記第2の検出手段により検出された位相差を所定の目標位相差に合わせ込む位相制御を実行する制御手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記画像形成手段の温度を検出して得られる温度情報と、前記走査光検知信号と作像走査基準信号との間の位相差を検出して得られる位相情報とに基づいて作成された位相シフト量対温度の情報変換テーブルを備え、
    前記情報変換テーブルに基づいて前記画像形成手段の前回の位相制御時の温度と現在の温度との温度差に対応する前記作像走査検出信号と前記作像走査基準信号との間の位相シフト量を計算することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記作像走査基準信号に対する前記走査光検知信号の位相差が所定の位相差範囲内に存在するか否かを判定するための下限閾値及び上限閾値が設定され、
    前記制御手段は、
    前記作像走査基準信号と走査光検知信号との間の位相差が前記下限閾値を下回ったとき、又は、前記位相差が前記上限閾値を上回ったとき、前記作像処理を中断し、
    前記作像走査基準信号と走査光検知信号との間の位相差をゼロに調整した後、色ずれ補正処理により得られる副走査補正量に基づいて作像走査基準信号と走査光検知信号との間の位相差を所定の目標位相差に合わせ込むことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 作像走査基準信号に基づいて多面鏡を回転し、当該多面鏡で光を走査して像担持体に色ずれ補正用の作像処理をする画像形成手段と、
    前記画像形成手段の温度を検出して温度情報を出力する第1の検出手段と、
    前記画像形成手段の多面鏡で走査された光を所定の位置で検出して得られる走査光検知信号と前記作像走査基準信号との間の位相差を検出する第2の検出手段と、
    前記第1の検出手段により取得された前記画像形成手段の前回の温度情報と現在の温度情報とに基づいて前回の位相制御時の温度と現在の温度との温度差を検出し、当該温度差に対応する前記走査光検知信号と前記作像走査基準信号との間の位相差を予測し、当該予測した位相差と位相差判定用の閾値とを比較した結果に基づいて前記作像処理を中断し、前記第2の検出手段により検出された位相差を所定の目標位相差に合わせ込む位相制御を実行する制御手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。
  5. 前記画像形成手段の温度を検出して得られる温度情報と、前記走査光検知信号と作像走査基準信号との間の位相差を検出して得られる位相情報とに基づいて作成された位相シフト量対温度の情報変換テーブルを備え、
    前記情報変換テーブルに基づいて前記画像形成手段の前回の位相制御時の温度と現在の温度との温度差に対応する前記走査光検知信号と作像走査基準信号との間の位相シフト量を計算することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記作像走査基準信号に対する前記走査光検知信号の位相差が所定の位相差範囲内に存在するか否かを判定するための下限閾値及び上限閾値が設定され、
    前記制御手段は、
    前記計算した位相差が前記下限閾値を下回ったとき、又は、当該位相差が前記上限閾値を上回ったとき、前記色ずれ補正処理を中断し、
    前記作像走査基準信号と走査光検知信号との間の位相差をゼロに調整して作像走査基準信号と走査光検知信号との位相合わせを実行することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
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