JP2007331021A - バルブの口部曲げ加工方法およびその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 バルブ本体の前端面に直状短管の基端部を固着しておき、この直状短管を曲げ加工してバルブの口部に簡単且つ精度よく形成することができる曲げ加工方法とその方法を実施する装置を提供する。
【解決手段】 予め、前端面に直状短管Bの基端を固着してなるバルブ本体Aを回動台1上に配設した成形挟持金具2と可動挟持金具3とによって挟着させると共にバルブ本体Aから突出している直状短管Bの上周面を受止金具2によって受止させ、且つ、直状短管B内に棒状芯材20の先部を挿嵌させた状態にして、上記成形挟持金具2の中央部を回動中心として回動台1を後方に向かって回動させると共にこの回動に従って棒状芯材20を引き抜きながら成形挟持金具2の前面に形成している円弧状成形溝部8に直状短管Bを押し付けて円弧状に屈曲させたバルブの口部を形成する。
【選択図】 図6
【解決手段】 予め、前端面に直状短管Bの基端を固着してなるバルブ本体Aを回動台1上に配設した成形挟持金具2と可動挟持金具3とによって挟着させると共にバルブ本体Aから突出している直状短管Bの上周面を受止金具2によって受止させ、且つ、直状短管B内に棒状芯材20の先部を挿嵌させた状態にして、上記成形挟持金具2の中央部を回動中心として回動台1を後方に向かって回動させると共にこの回動に従って棒状芯材20を引き抜きながら成形挟持金具2の前面に形成している円弧状成形溝部8に直状短管Bを押し付けて円弧状に屈曲させたバルブの口部を形成する。
【選択図】 図6
Description
本発明は、予め、バルブ本体の前端面に開口している流出口開口端に一定長さの直状短管の基端を固着しておき、この直状管短を下方に湾曲させることによりバルブの口部を形成するバルブの口部曲げ加工方法とその方法を実施するための装置に関する。
ステンレス等の小径の金属製短管からなる直管をエルボ等の曲管に加工する方法としては、例えば、特許文献1に記載されているように、円弧状に湾曲した成形用曲孔内にマンドレルを抜き取り可能に配設し、このマンドレルの外周面と曲孔との間の隙間に該曲孔の一方の開口端から直管を押し棒によって押し込むことにより曲管に成形し、しかるのち、成形用曲孔の他方の開口端からこの成形用曲孔と同じ湾曲度でもっで湾曲し且つその先端面を上記マンドレルの基端面と一体に結合している湾曲棒を圧入することにより、上記曲管を成形用曲孔の一方の開口端から外部に押し出したのち、引き戻すことによってマンドレルを再び成形用曲孔内に配設する一方、このマンドレル上から上記曲管を離脱させる方法が採用されている。
特開平1−113126号公報
そして、下向きに湾曲した短管からなる口部を有するバルブを製造する場合には、バルブ本体の流出口側の開口端に上記直状短管の曲げ成形方法によって成形された曲管の開口基端を溶接等により固着することでバルブの口部を形成することができる。
しかしながら、上記のような短管の曲げ成形加工方法によれば、該短管を成形用曲孔内に押し込むことによって曲げ成形するものであるから、成形用曲孔の孔壁と短管外周面との摩擦力が極めて大きくて曲げ成形するには大きな押圧力を必要とするばかりでなく、曲げ加工を可能にするためには、成形用曲孔を全長に亘って同一の曲率半径、即ち、一点を中心とした円弧状湾曲孔に形成しておく必要があり、従って、一定の湾曲度を有する曲管しか得ることができなく、部分的に異なった曲率半径を有する曲管や両端部が真っ直ぐな管端部に形成され且つ中央部を湾曲させた形状の曲管を製造することができないといった問題点がある。
さらに、このような短管の曲げ成形加工方法をバルブの流出口或いは注出口となる短管からなる口部の曲げ成形加工に採用しようとしても、バルブ本体の前端面に開口している流出口開口端に予め直状の短管の基端部を固着しておくと、バルブ本体が邪魔になって上記方法では曲げ加工ができなくなる。そのため、予め、上記曲げ成形加工方法によって直状の短管を曲げ加工しておき、この曲管の基端開口部をバルブ本体の流出口開口端に溶接等により固着する方法を採用しなければならず、この方法では口部の形成に手間を要するばかりでなく、バルブ本体に対して曲管をその開口端が斜め下向きに開口した状態で固着される場合が発生して、得られるバルブの品質にバラツキが生じる等の問題点があった。
本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、バルブ本体の流出口開口端に固着してなる直状短管を下向きに開口した湾曲口部に正確且つ能率よく曲げ成形加工をすることができるバルブの口部曲げ加工方法とその方法を実施するための装置を提供するにある。
上記目的を達成するために本発明のバルブの口部曲げ加工方法は、請求項1に記載したように、バルブ本体の前端面に設けている流出口開口端に一定長さを有する直状短管の基端部を固着し、このバルブ本体を成形挟持金具と可動挟持金具とにより該バルブ本体の天端面側を可動挟持金具側に、底面側を成形挟持金具側に向けた状態にして挟着させると共に、バルブ本体から突出している上記直状短管の外周面におけるバルブ本体の天端面側に向けた半周部分を該半周部分に対して進退自在な受止金具によって受止させ、且つ、成形挟持金具から前方に突出している直状短管部内にその先端から棒状芯金を挿嵌したのち、上記成形挟持金具の中央部を回動中心としてこの成形挟持金具と上記可動挟持金具とを一体的に後方に回動させると共にその回動に応じて上記棒状芯金を直状短管から相対的に引き出しながら該直状短管における成形挟持金具からの突出部分を成形挟持金具の前面に形成している凸円弧状の成形溝部に圧着させて円弧状に湾曲したバルブ本体の口部に曲げ成形することを特徴とする。
請求項2に係る発明は上記バルブの口部曲げ加工方法を実施するための装置であって、上記バルブ本体を挟着する成形挟持金具と可動挟持金具とからなる一対の挟持金具を配設した前後方向に回動自在な回動台と、この一対の挟持金具によって挟着されたバルブ本体から前方に突出した上記直状短管の外周面におけるバルブ本体の天端面側の半周部分を受止する受止金具と、上記直状短管の先端開口部から該直状短管内に抜き取り可能に挿嵌して上記回動台の後方への回動に従って直状短管から相対的に抜き取られる棒状芯金とからなり、上記回動台を後方に回動させることによって、上記受止金具により受止された直状短管を成形挟持金具の前面に形成している凸円弧状の成形溝部に圧着させながら円弧状に曲げ成形するように構成している。
このように構成したバルブの口部曲げ加工装置において、請求項3に係る発明は、回動台上に配設した上記一対の挟持金具を、該回動台の回動中心部に一体に固着し、且つ、該回動中心部から前方に突出している前面に凸円弧状の成形溝部を形成していると共にこの成形溝部の一端から直状短管の基端部を支持する直状溝部を介してバルブ本体の底面側の半周部分を挟持する挟持溝を設けた成形挟持金具と、この成形挟持金具における挟持溝に向かって進退自在で、該挟持溝に対向してバルブ本体の天端面側の半周部分を係止状態に支持する挟持溝を設けた可動挟持金具とからなり、且つ、上記直状溝部と挟持溝との連設部分をバルブ本体の前端面の係止壁面に形成してあり、上記回動台を後方に向かって回動させることにより、これらの成形挟持金具と可動挟持金具との挟持溝により挟着されたバルブ本体から突設している直状短管を上記成形挟持金具の円弧状成形溝部によって曲げ成形するように構成している。
本発明によれば、予め、バルブ本体の前端面に開口している流出口開口端に一定長さを有する直状短管の基端部を固着しておき、このバルブ本体を回動台上に配設した成形挟持金具と可動挟持金具とにより挟着させると共に、上記直状短管の外周面におけるバルブ本体の天端面側に向けた半周部分を該半周部分に対して進退自在な受止金具によって受止させた状態で上記成形挟持金具の中央部を回動中心として回動台を後方に回動させ、この成形挟持金具の前面に形成している円弧状の成形溝部に上記直状短管を圧着させながら曲げ加工を行うものであるから、バルブ本体は成形挟持金具と可動挟持金具とからなる一対の挟持金具により挟着されているので、その内部の部品等に何等悪影響を及ぼすことなくこれらの挟持金具を配設した回動台を後方に回動させてバルブ本体から前方に突設している直状短管の曲げ加工を容易に行うことができる。
この際、成形挟持金具の前面に設けている円弧状の成形溝部の端部、即ち、曲げ加工開始端部から前方に突出している直状短管部分は、成形挟持金具の回動中心より前方側に位置すると共に成形挟持金具と可動挟持金具とで挟着されている直状短管の基端部及びバルブ本体は回動中心よりも後方側に位置しているので、この回動中心回りに回動台を後方に回動させると、一対の挟持金具から前方に突出している直状短管の突出部が回動中心を支点として上記固定台上の受止金具の先端面に積極的に押し付けられて該受止金具に直状短管の突出部を強固に受止させた状態にすることができると共に、成形挟持金具と可動挟持金具とによって挟着されているバルブ本体が回動中心の後方側で該回動中心回りに旋回動し、且つ、その旋回動に従って成形挟持金具の円弧状成形溝部を前方に向けた状態から直状短管側に向かわせてこの円弧状成形溝部に該直状短管を強固に圧着させながら成形溝部によって円滑且つ確実に曲げ成形を施すことができる。
さらに、この直状短管の曲げ加工時において、該直状短管の上記突出部分内に棒状芯金を挿嵌させて成形溝部による直状短管の曲げ加工の進行に従って該直状短管から徐々に引き抜いていくので、直状短管が円弧状成形溝部によって曲げ加工される際に、該棒状芯金によって短管を断面真円形状に保持させておくことができ、従って、成形溝部に対する圧着力によって該短管が偏平状に変形するのを確実に防止することができると共に、バルブ本体の外底面側を上記成形挟持金具側に向けた状態でこの成形挟持金具と可動挟持金具とで該バルブ本体を挟着させているので、このバルブ本体の前端面から突設している上記直状短管の曲げ加工方向を正確に該バルブ本体の外底面方向に指向させることができ、そのため、品質に優れた精度のよいバルブの口部を確実且つ能率よく形成することができる。
また、請求項3に係る発明によれば、上記成形挟持金具と可動挟持金具との対向面に、バルブ本体の外底面側と天端面側とをそれぞれ嵌合させる挟持溝を形成していると共に、これらの挟持溝から直状短管の基端部を挟着する直状溝部を設け、且つ、この直状溝部と挟持溝との連設部分をバルブ本体の前端面の係止壁面に形成しているので、成形挟持金具と可動挟持金具とを備えている回動台を後方に回動させた時に、直状短管に作用する引張力を係止壁面によって確実に受止させてバルブ本体が前方に妄動するのを阻止しながら曲げ加工を施すことができ、従って、上記引張力を挟持金具の挟着力によって全面的に支持させる必要はないから、比較的小さい挟着力であってもバルブ本体から突設している短管の曲げ加工を確実に行うことができる。
次に、本発明を具体的な実施の形態を図面について説明すると、図1はバルブ本体Aの前端面に設けている流出口側開口端に基端部を固着させた直状短管Bを下方(バルブ本体Aの底面方向)に湾曲させてバルブの口部B'に成形加工するための装置の簡略斜視図、図2はその平面図、図3は一部を横断した平面図である。これらの図において、1は機台30上にその先端部を前後方向に回動自在に枢着している回動台で、その先端部側の上面に上記バルブ本体Aを挟着する成形挟持金具2と可動挟持金具3とからなる一対の挟持金具を配設していると共に、この回動台1の前側に該回動台1と並行して上記機台30にその先端部を一体に固着している固定台4を配設し、この固定台4の基端部の上面に上記可動挟持金具3と並行に且つこの可動挟持金具3と同一方向に進退自在に受止金具5を配設してあり、この受止金具5の先端面に、上記バルブ本体Aの前端から前方に突設している直状短管Bの外周面におけるバルブ本体Aの天端面側に向けられた半周部分(上周部分)を受止する断面半円形状の受止溝5aを前後端面間に貫通させて設けている。
上記成形挟持金具2は回動台1の先端部上面に固着されていると共にその中央部に上下面間に亘って軸挿通孔12(図4に示す)を貫設して該軸挿通孔12に回動中心軸13を挿嵌し、この回動中心軸13の下端部を機台30に固着することによりこの回動中心軸13を中心として上記回動台1を前後方向に回動させ、且つ、この回動によって成形挟持金具2を回動中心軸13回りに回動台1と一体に回動させるように構成している一方、上記可動挟持金具3はこの成形挟持金具2に向かって進退自在に配設されている。
可動挟持金具3の先端面と平行に対向した上記成形挟持金具2の一側面後半部に、上記バルブ本体Aの底面側の半周部分(下周部分)を受け入れる断面半円形状の挟持溝6を設けていると共に、該一側面前半部に、バルブ本体Aから前方に突出した上記直状短管Bの基端部におけるバルブ本体Aの底面側の半周部分(下周部分)を嵌合状態で受け入れる断面半円形状の直状溝部7を設けてあり、この直状溝部7の後端を該直状溝部7よりも大径に形成された上記挟持溝6の前端に連通させていると共にこの挟持溝6の前端と直状溝部8の後端間の半円環形状の垂直な壁面をバルブ本体Aの下周部側の前端面を係止させる係止壁部9aに形成している。
さらに、この成形挟持金具2の前面に、上記直状溝部7の前端から成形挟持金具2の他側面に亘って上記回動中心軸13を中心として平面半円形状に湾曲した成形溝部8を形成している。この成形溝部8は上記直状溝部7と同大の断面半円形状に形成されていて直状溝部7の前端にその後端を連通させている。なお、成形溝部8は必ずしも上記回動中心軸13を中心とした平面半円形状に形成することなく、回動中心軸13から前方に突出した成形挟持金具2の前面に直状溝部7の前端から該成形挟持金具2の他側面に亘って平面凸円弧状に湾曲した溝部に形成しておけばよい。また、この成形挟持金具2の他側面にも必要に応じてこの凸円弧状に湾曲した成形溝部9bに連通した直状の成形溝部7'を形成しておいてもよい。
この成形挟持金具2の一側面と対向した上記可動挟持金具3の垂直な先端面に、成形挟持金具2の一側面に形成している上記挟持溝6と平行に対向させて上記バルブ本体Aの天端面天端面側の半周部分を受け入れる断面半円形状の挟持溝14を設けていると共に、この挟持溝14の前端から可動挟持金具3の先端部前端面に貫通させて上記直状短管Bの基端部におけるバルブ本体Aの天端面側の半周部分(上周部分)を嵌合状態で受け入れる断面半円形状の直状溝部15を設けてあり、この直状溝部15の後端を該直状溝部15よりも大径に形成された上記挟持溝14の前端に連通させていると共にこの挟持溝14の前端と該直状溝部15の後端間にバルブ本体Aの天端部側の前端面を係止させる半円環形状の垂直な係止壁面9bを形成している。
従って、これらの成形挟持金具2と可動挟持金具3との挟持溝6、14によってバルブ本体Aを内包状態で挟着した際に、成形挟持金具2側の半円環形状の係止壁面9aと可動挟持金具3側の半円環形状の係止壁面9bとが同一垂直面で接合してバルブ本体Aの前端面を係止状態で受止する円環形状の係止壁面を形成すると共に、この係止壁面から前方に突出する直状短管Aの基端部を成形挟持金具2の断面半円形状の直状溝部7と可動挟持金具3の断面半円形状の直状溝部15によって挟着するように構成している。
なお、バルブ本体Aの前端面は、直状短管Bの基端に一体に固着したフランジbによって形成してあり、このフランジbをバルブ本体A内の流体通路の流出口開口端に固着することによって直状短管Bをバルブ本体Aの軸芯延長方向に向けてバルブ本体Aの前端から前方に突設させている。また、バルブ本体Aの天端面中央部には内部の流体通路に対して直角に連通した小径短筒部A1を突設してあり、この小径短筒部A1に流通路内に配設されて該流通路を開閉する仕切弁(図示せず)の弁棒を挿通させてその弁棒の上端に開閉操作用コックを装着させるように形成している。そして、上記可動挟持金具3の先端面に設けている挟持溝14の前後方向の中央部にはこの小径短筒部A1を嵌入、係止させる穴部14a を設けている。
この可動挟持金具3を成形挟持金具2の一側面に対して進退する方向に移動させる手段としては油圧シリンダ等の流体圧シリンダを回動台1の基部上に装着してそのピストンロッドの先端を該可動挟持金具3に連結し、流体圧シリンダの作動によって進退させるように構成しておいてもよいが、図においては、回動台1の基部上に固定枠16A を固着し、この固定枠16A にレバー17A を回動自在に枢着すると共に該レバー17A の下端と可動挟持金具3の基端面に突設した軸体18A とを屈伸自在なリンク機構19A を介して連結してなり、レバー17A を成形挟持金具2側に向かって回動させることによりリンク機構19A を伸長させて可動挟持金具3を成形挟持金具2側に向かって移動させ、この成形挟持金具2と可動挟持金具3とによってバルブ本体Aを挟着させ、この状態でリンク機構19A をロックさせるように構成している。
この可動挟持金具3と並列的に上記固定台4上に配設されている受止金具5を進退させる手段も、流体圧シリンダを採用してもよいが、上述したレバーの回動操作による可動挟持金具3の進退手段と同一手段によって行っている。即ち、固定台4の基部上に固定枠16B を固着し、この固定枠16B にレバー17B を回動自在に枢着すると共に該レバー17B の下端と受止金具5の基端面に突設した軸体18B とを屈伸自在なリンク機構19B を介して連結してなり、レバー17B を受止金具5側に向かって回動させることによりリンク機構19B を伸長させて受止金具5をバルブ本体Aから突設している直状短管B側に向かって移動させ、その先端面に前後方向に水平に設けている受止溝5aを回動台1の先端部上に固着している上記成形挟持金具2における直状溝部7から前方に突出した直状短管B部分の外周面における半周部分に当接させ、該直状短管Bを受止した状態でレバー17B をロックさせるように構成している。
さらに、上記成形挟持金具2と可動挟持金具3とによってバルブ本体Aを挟着した際における直状短管Bの軸芯延長線上の機台上に、その先部を直状短管Bの前端開口部から上記受止金具5の受止溝5aによって受止された長さ部分にまで挿嵌させる棒状芯金20を前後方向に進退自在に配設している。なお、この棒状芯金20を進退させる手段としては、上記可動挟持金具3の進退手段と同じ手段やその他の適宜な手段や機構を採用すればよい。また、この棒状芯材20の先端から挿入長さに相当する長さ寸方を存した部分に直状短管Bの開口前端面に当接させる大径部を形成しておくか、或いは、適宜なストッパ部材を装着しておけば、直状短管Bに対する挿入長さを一定にすることができる。
次に、以上のように構成した曲げ加工装置によってバルブの口部を加工する方法を述べる。バルブ本体Aの前端面には、図2に示すように、基端にフランジbを一体に固着している一定長さを有するステンレス等の金属製直管からなる直状短管Bが該フランジbを介して固着していて、バルブ本体A内の流体通路の流出口開口端に連結、連通させた状態で該直状短管Bを前方に向かって突設してあり、このバルブ本体Aを回動台1上の成形挟持金具2と可動挟持金具3との間に挿入してその底面部を成形挟持金具2の挟持溝6内に嵌合させ、天端面側を可動挟持金具3側に向けた状態にしたのち、レバー17A を回動操作することより可動挟持金具3を成形挟持金具2側に押し進め、図3に示すように、これらの成形挟持金具2と可動挟持金具3との挟持溝6、14によってバルブ本体A全体を内包した状態で挟着させる。
成形挟持金具2と可動挟持金具3とによってバルブ本体Aを挟着すると、バルブ本体Aの天端面から該バルブ本体Aの軸芯に対して直角方向に突設している小径短筒部A1が可動挟持金具5の挟持溝14の中央部に設けている穴部14a に挿入、係止してバルブ本体Aが軸芯回りに妄動するのを防止し、直状短管Bの曲げ方向が該小径短筒部A1の突出方向に対して反対方向に正確に指向した状態にバルブ本体Aを保持する。さらに、成形挟持金具2と可動挟持金具3との凹溝部前端に設けている係止壁面9a、9bが互いにその対向端面を突き合わしてその後面で上記直状短管Bの基端フランジbの前端面を係止状態に受止してバルブ本体Aが前方に移動するのを阻止すると共にバルブ本体Aから前方に突出している直状短管Bの基部を成形挟持金具2と可動挟持金具3との前部対向面に設けている上記直状溝部7、15によって挟着された状態となる。
しかるのち、上記棒状芯金12を直状短管Bに向かって直進させてその先部を直状短管Bの開口前端から該直状短管B内における成形挟持金具2と可動挟持金具3の直状溝部7、15によって挟着された部分に達するまで挿嵌させると共に、固定台4上の受止金具5をレバー17B の回動操作により押し進めてその受止溝5aにより、成形挟持金具2と可動挟持金具3の直状溝部7、15によって挟着された部分から前方に突出している直状短管Bにおけるバルブ本体Aの天端面側に向けた半周部分を受止させる。
この状態にして、回動台1に装着しているハンドル体21を把持し、該回動台1を回動中心軸13を支点として後方に回動させながらその回動に従って棒状芯材20を徐々に直状短管Bから抜き取っていくと、成形挟持金具2と可動挟持金具3の挟持溝6、14に挟着されているバルブ本体Aがその前端面を該挟持溝6、14と直状短管Bの基端部を挟着している直状溝部7、15との連設部に形成している係止壁面9a、9bに係止させているので、回動台1と一体に回動中心軸13回りに後方に旋回動する一方、直状溝部7、15から前方に突出している直状短管Bの突出部分が受止金具5によって成形挟持金具2側に押し付けられているので、成形挟持金具2の旋回動に従って回動中心軸13を中心として前方側から受止金具5側に向ける平面凸円弧状の成形溝部8に直状短管Bにおけるバルブ本体Aの底面側の半周部(下周部)を巻き付けるように押し付けながら図6に示すように直状短管Bの突出部分を円弧状に曲げ加工するものである。
この際、成形挟持金具2の前面側に形成している上記成形溝部8は、可動挟持金具3との対向面に形成している直状溝部7の前端に対してその端部を接線方向に連続させているので、直状溝部7から突出している直状短管Bの突出部分をこの成形溝部8内に嵌入させながら正確な方向に湾曲、成形することができる。さらに、直状短管Bの曲げ加工される突出部分内には、先端が成形開始端部に達するまで棒状芯金20が抜き取り可能に挿嵌しているので、回動台1の後方への回動に従ってこの棒状芯金20を引き出すことにより、該棒状芯金20によって直状短管Bが偏平状に変形するのを防止しながら断面真円形状を保持した状態で精度よく確実に曲げ加工を行うことができる。
こうして、固定台4に対して回動台1を直角となるまで後方に回動させると、直状短管Bがバルブ本体Aの底面側に向かって90°の湾曲度でもって曲げ加工されて図7に示すように、バルブ本体Aの軸芯に対して下方に正確に湾曲したバルブの口部B'を形成することができる。しかるのち、レバー17A 、17B を元の位置まで戻すことにより成形挟持金具2と可動挟持金具3とによるバルブ本体Aの挟着を解くと共に受止金具5をバルブの口部B'から離間させることによりバルブ本体Aを取り出し、次のバルブの口部曲げ加工に備える。
A バルブ本体
B 直状短管
1 回動台
2 成形挟持金具
3 可動挟持金具
4 固定台
5 受止金具
5a 受止溝
6、14 挟持溝
7、15 直状溝部
8 成形溝部
13 回動中心軸
B 直状短管
1 回動台
2 成形挟持金具
3 可動挟持金具
4 固定台
5 受止金具
5a 受止溝
6、14 挟持溝
7、15 直状溝部
8 成形溝部
13 回動中心軸
Claims (3)
- バルブ本体の前端面に設けている流出口開口端に一定長さを有する直状短管の基端部を固着し、このバルブ本体を成形挟持金具と可動挟持金具とにより該バルブ本体の天端面側を可動挟持金具側に、底面側を成形挟持金具側に向けた状態にして挟着させると共に、バルブ本体から突出している上記直状短管の外周面におけるバルブ本体の天端面側に向けた半周部分を該半周部分に対して進退自在な受止金具によって受止させ、且つ、成形挟持金具から前方に突出している直状短管部内にその先端から棒状芯金を挿嵌したのち、上記成形挟持金具の中央部を回動中心としてこの成形挟持金具と上記可動挟持金具とを一体的に後方に回動させると共にその回動に応じて上記棒状芯金を直状短管から相対的に引き出しながら該直状短管における成形挟持金具からの突出部分を成形挟持金具の前面に形成している凸円弧状の成形溝部に圧着させて円弧状に湾曲したバルブ本体の口部に曲げ成形することを特徴とするバルブの口部曲げ加工方法。
- バルブ本体の前端面に設けている流出口開口端に基端部を固着させた直状短管をバルブ本体の底面側方向に湾曲させてバルブの口部に形成するための装置であって、上記バルブ本体を挟着する成形挟持金具と可動挟持金具とからなる一対の挟持金具を配設した前後方向に回動自在な回動台と、この一対の挟持金具によって挟着されたバルブ本体から前方に突出した上記直状短管の外周面におけるバルブ本体の天端面側の半周部分を受止する受止金具と、上記直状短管の先端開口部から該直状短管内に抜き取り可能に挿嵌して上記回動台の後方への回動に従って直状短管から相対的に抜き取られる棒状芯金とからなり、上記回動台を後方に回動させることによって、上記受止金具により受止された直状短管を成形挟持金具の前面に形成している凸円弧状の成形溝部に圧着させながら円弧状に曲げ成形するように構成したことを特徴とするバルブの口部曲げ加工装置。
- 回動台上に配設した一対の挟持金具は、該回動台の回動中心部に一体に固着し、且つ、該回動中心部から前方に突出している前面に凸円弧状の成形溝部を形成していると共にこの成形溝部の一端から直状短管の基端部を支持する直状溝部を介してバルブ本体の底面側の半周部分を挟持する挟持溝を設けた成形挟持金具と、この成形挟持金具における挟持溝に向かって進退自在で、該挟持溝に対向してバルブ本体の天端面側の半周部分を係止状態に支持する挟持溝を設けた可動挟持金具とからなり、且つ、上記直状溝部と挟持溝との連設部分をバルブ本体の前端面の係止壁面に形成してあり、上記回動台を後方に向かって回動させることにより、これらの成形挟持金具と可動挟持金具との挟持溝により挟着されたバルブ本体から突設している直状短管を上記成形挟持金具の円弧状成形溝部によって曲げ成形するように構成していることを特徴とする請求項2に記載のバルブの口部曲げ加工装置。
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