JP2007330895A - 塗布装置および塗布方法並びにディスプレイ用部材の製造方法および製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】マニホールドと吐出口を連通するスリット、および液体排出口を有する塗布器と、塗布液を排出するために液体排出口に接続されて排出される塗布液の流通/遮断を行うための開閉手段を途中に有する液体排出経路と、塗布器に液体供給経路を介して塗布液を供給する液体供給手段と、被塗布部材を保持する保持手段と、塗布器および保持手段の少なくとも一方を相対的に移動させる移動手段を備え、塗布器に気体を供給する気体供給経路が、少なくとも塗布器、液体供給経路、または液体排出経路のいずれかに接続されている。
【選択図】図2
Description
一方、特許文献3〜5にあるように、スロットダイに設けたエア排出口からエアを排出する方法では、スロットダイ内部のマニホールド上面の傾斜角により作用するエアの浮力や、供給口からの送液による塗布液のエアを押し流す力を利用して、スロットダイ内部のエアをエア排出口まで移動させてから排出するので、これらの力が大きく作用するような比較的サイズの大きなエアなら、吐出口が下向きの状態でも、効率良く確実に排出可能であり、スロットダイを反転させてエアを排出する際に付随する問題は解決できる。
しかしながら、何れの方法でも、浮力や塗布液の押し流す力が非常に小さくなる、例えば直径が1mmに満たない微小エアがスロットダイ内部に混入すると、エア排出口に至るまでのエアの移動速度が極端に遅くなったり、移動途中で流路の壁面に付着して動かなくなったりしてしまうため、特にスロットダイが長尺になるほど、微小エアを排出することは極めて困難になる。また、特許文献3〜5の何れにも、このような微小エアを効率よくスロットダイから排出する方法については全く記載されていないため、微小エアが内部に混入した際には、エア排出時の塗布液の送液速度や送液時間を増やすしか対応手段がない。このため、仮に微小エアが排出できたとしても、そのためには大量の塗布液と時間が必要となる。したがって、直径が1mmに満たないような微小エアを排出するために、特許文献3〜5のシステムを非常に高価な液晶ディスプレイ製造用途の塗布液に適用することはコスト面から極めて困難である。さらに、時によっては、微小エアが完全排出できない場合もあるため、不定期に微小エアが吐出口から被塗布部材に吐出されて、ピンホールや縦スジといった塗布欠点が発生するといった問題も生じている。
この発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、スロットダイ内部に微小エアが混入しても、これを少ない塗布液の消費量で確実かつ速やかにスロットダイ外部に排出する手段を実現することによって、生産性が高くて、かつ高品質な塗布膜形成が可能な塗布装置および塗布方法、並びにこれらを用いたディスプレイ用部材の製造装置および製造方法を提供することにある。
塗布液を塗布器に供給するための供給口、塗布液を一方向に拡幅するためのマニホールド、塗布液を吐出するために一方向に延在する吐出口、マニホールドと吐出口を連通するスリット、および液体排出口を有する塗布器と、塗布液を排出するために液体排出口に接続されて排出される塗布液の流通/遮断を行うための開閉手段を途中に有する液体排出経路と、塗布器に液体供給経路を介して塗布液を供給する液体供給手段と、被塗布部材を保持する保持手段と、塗布器および保持手段の少なくとも一方を相対的に移動させる移動手段を備えた塗布装置において、塗布器に気体を供給する気体供給経路が、少なくとも塗布器、液体供給経路、または液体排出経路のいずれかに接続されていることを特徴とする。
本発明に係るディスプレイ用部材の製造装置は、上記に記載の塗布装置を用いてディスプレイ用部材を製造することを特徴とする。
また、本発明に係るディスプレイ用部材の製造方法は、上記に記載の塗布方法を用いて、ディスプレイ用部材を製造することを特徴とする。
そのため、微小エア排出を行ってもタクトタイムの短縮が容易なほか、微小エア排出のために、非常に高価な液晶ディスプレイ製造用途の塗布液を無駄に消費することもないため、稼働率やコスト面など生産性を大幅に向上させることが出来る。
また、この優れたエア排出性能により、塗布開始時における吐出圧力の立上り時間が短いために、短い区間で定常膜厚に達することができ、さらに、微小エア起因のピンホールや縦スジといった塗布欠点が発生するといった問題も完全に解消できる。それに加えて、スロットダイの吐出口を上向きにしてエア排出をするためのスロットダイの回転機構が不要であるので、基板の大型化にも容易に対応することが可能となる。
図1は、本発明に係る塗布装置であるダイコータ1の概略構成図、図2は、ダイコータ1の塗布器であるスロットダイ20の正面図であり、気体供給経路87や液体排出経路83A、83Bの配置などを示している。図3は、スロットダイ20の供給口80の位置における側面断面図、図4は、スロットダイ20のマニホールド24の端部位置における側面断面図。図5は、塗布液充填作業において、スロットダイ20の内部のエアが排出される状況を示す概略正面断面図、図6は、塗布動作中に混入したスロットダイ20の内部のエアが排出される状況を示す概略正面断面図、図7は、スロットダイ20の内部の微小エアが、スロットダイ20に供給した気体で消泡される状況を示す概略正面断面図である。
このスロットダイ20を上下に昇降させる昇降装置ユニット10は、スロットダイ20の長手方向の両端(左右)に1台ずつ備えられており、スロットダイ20を保持する保持台21を昇降させる昇降台12、昇降台12を上下方向に案内するガイド14、モータ11、モータ11の回転運動を昇降台12の直線運動に変換するボールねじ13より構成されている。この昇降装置ユニット10は、スロットダイ20の長手方向の両端(左右)で各々独立して動作することができるため、スロットダイ20の長手方向の水平に対する傾き角を任意に設定できる。これにより、スロットダイ20の吐出口面26と被塗布部材である基板4を、スロットダイ20の長手方向に平行に置くことができるため、基板4の表面とスロットダイ20の吐出口面26の間隙、すわなち、クリアランスを任意の大きさに、しかもスロットダイ20の長手方向に平行に設けることができる。
スロットダイ20の内部にはマニホールド24が形成されており、フロントリップ22およびリアリップ23と同様に長手方向に伸びている。マニホールド24の下方には、フロントリップ22とリアリップ23間の間隙であるスリット25が連通して形成されており、このスリット25も長手方向に伸びている。そして、このスリット25の下端がスロットダイ20の吐出口27である。吐出口27は、スロットダイ20の下端面である吐出口面26内にある。
シリンジ61の内部に塗布液53を充填する場合は、シリンジ61の上流に取り付けられている吸引用開閉バルブ55を「開」、シリンジ61の下流に取り付けられている吐出用開閉バルブ62を「閉」にした状態で、ピストン60を下降させる。また、シリンジ61の内部の塗布液53をスロットダイ20に向かって送液する場合は、吸引用開閉バルブ55を「閉」、吐出用開閉バルブ62を「開」にした状態で、ピストン60を上昇させる。そこでシリンジポンプ51から送液された塗布液53は、スロットダイ20に供給される。
再び図2を参照すると、液体排出口81A、81Bには、液体排出経路83A、83B、排出用開閉バルブ82A、82Bが各々接続されており、液体排出口81A、81Bから排出されたエア100および廃液88は、排出用開閉バルブ82A、82B、液体排出経路83A、83Bを経て液体排出用タンク89A、89Bに排出される。なお、液体排出口81A、81Bからエア100を排出するためには、液体排出経路83A、83Bにポンプなどの機械的吸引手段を接続して吸引しても良いが、システムが複雑化するため、供給口80から流入する塗布液53の流れの力を利用してエア100を排出することが好ましい。
ここで、排出用開閉バルブ82A、82Bは、液体排出口81A、81Bから排出されたエア100をスロットダイ20の内部から素早く隔離するために、液体排出口81A、81Bの直近に設けることが好ましく、少なくとも液体排出口81A、81Bから100mm以内に設けることが好ましい。また、液体排出経路83A、83Bは、金属製ならびに合成樹脂製配管など如何なるものを用いてもよいが、昇降動作を行うスロットダイ20に接続されることから、屈曲自在な合成樹脂製配管を使用することが好ましい。さらに、液体排出経路83A、83Bは、液体排出口81A、81Bから水平線に対し、θ=±30°以内の方向に伸び、かつ液体排出口81A、81Bの中心と略同一高さ位置、または、それよりは低い位置に配置されることが好ましい。ここで、略同一高さとは、液体排出口81A、81Bの中心から50mm上方までである。θ=−30°より小さい場合は、エア100の浮力により液体排出口81A、81Bから液体排出経路83A、83Bにエア100が排出しにくくなる。θ=+30°より大きかったり、液体排出経路83A、83Bが液体排出口81A、81Bの中心から50mm上方より高い位置に配置される場合は、ヘッド差により、エア100を押し流すために必要な塗布液53の排出量が低下して、その結果、エア100の排出効率が低下するので好ましくない。また、液体排出経路83A、83Bの最下流に位置する出口97A、97Bが、直接大気開放されていると、エア排出動作を止めた際に、出口97A、97Bから外気を吸い込み、これによって、乾燥固化物が発生して液詰まりが生じる。これを防止するために、液体排出経路83A、83Bの出口97A、97Bは、液体排出用タンク89A、89B内に溜まっている廃液88中に浸されていることが好ましい。このように、液体排出経路83A、83Bの出口97A、97Bが廃液88中に浸されている場合は、液体排出用タンク89A、89B内の廃液88の上面位置が液体排出経路83A、83Bの大気開放位置となるので、ここが液体排出経路83A、83Bの実質的な出口となる。
液体排出口81A、81Bからは容易に排出できないようなスロットダイ20の内部の微小エア101を消泡するために、本実施態様のダイコータ1には、液体排出経路83Aの排出用開閉バルブ82Aの下流側に接続されたスロットダイ20の内部に気体を供給するための気体供給経路87が備えられている。そして、この気体供給経路87は、気体供給手段として、気体供給用開閉バルブ86Aと、気体供給用開閉バルブ86の上流側で大気開放された入口96を有する。この気体供給手段によって、大気圧の気体をスロットダイ20の内部に供給することができるが、気体供給用開閉バルブ86を開いた時に液体排出経路83Aの塗布液53が逆流しないように、気体供給経路87の少なくとも一部が液体排出経路83Aよりも高い位置に配置されていることが好ましい。また、入口96を大気開放することで大気圧の気体を気体供給源として用いる以外に、ポンプや圧空源などで加圧された気体を気体供給源として用いても良いが、加圧気体を供給する手段を用いる場合、気体供給速度が速すぎるとスロットダイ20の内部の塗布液53が気液置換の際に泡立ち、逆に微小エア101の発生を招く恐れがあるため、気体供給経路87に流量調整弁などを設けて、緩やかに気体を供給できるようにすることが好ましい。なお、ポンプや圧空源などで加圧された気体を気体供給源として用いる場合は、気体供給経路87の配置はいずれでも良い。気体供給経路87として使用する配管の材質は、金属や合成樹脂など如何なるものも適用できるが、取り扱い易さを考慮して合成樹脂が好ましい。
以上のエア排出方法における排出用開閉バルブ82A、82Bの開閉操作は、吐出口27からのエア100の吸込みや液体排出口81A、81Bからの逆流を防ぐために、上述したようにシリンジポンプ51による塗布液53の送液中に行うことが好ましく、必ず排出用開閉バルブ82A、82Bを「閉」としてからシリンジポンプ51による送液を停止させる。また、上記の実施態様例では、排出用開閉バルブ82A、82Bは、全てを同時に「開」にしているが、各排出用開閉バルブ82A、82Bの開閉動作は、各々単独で順次動作させても、予め定められた組合せパターンに従って動作させても、いずれでも良い。この場合、開閉順序に特に制約はないが、供給口80付近に溜まったエア100をマニホールド24に流入させずに効率良く排出するように、供給口80の位置の排出用開閉バルブ82Aを先に「開」にすることが好ましい。また、塗布生産作業中の微小エア排出方法は、速やかに供給気体102をマニホールド24の内部に供給するために、気体供給用開閉バルブ86、排出用開閉バルブ82A、82Bを全て「開」にしているが、気体供給経路87が接続されていない液体排出経路83Bの排出用開閉バルブ82Bは「閉」のままで気体供給用開閉バルブ86を「開」にしても、供給気体102をマニホールド24の内部に供給することができる。
さらに、ここでは、スロットダイ20の内部のエア100、微小エア101、供給気体102および塗布液53を液体排出口81A、81Bから排出するために、シリンジポンプ51によって塗布液53をスロットダイ20に送液しているが、送液手段はこれに限らず、圧送や別の公知のポンプを用いることも可能である。
なお、以上のようにして、スロットダイ20の内部より排出されるエア100、微小エア101、供給気体102および塗布液53は、液体排出経路83A、83Bを経て、液体排出用タンク89A、89Bに排出され、塗布液53が廃液88として蓄えられる。ここで、廃液88が、液体排出用タンク89A、89Bに設置されたHi側センサ94A、94Bで図2に示すように高さQ4以上溜まったと検知されたら、吸引ポンプ92A、92Bを稼動させ、廃液用開閉バルブ91A、91Bを「開」にして、廃液排出経路90A、90Bを通じて廃液88を吸引し、図示しない廃液経路に排出させる。廃液88の排出により、Low側センサ95A、95Bで液体排出用タンク89A、89B内の残存廃液が高さQ3以下まで下がったと検知されたら、廃液用開閉バルブ91A、91Bを「閉」にし、吸引ポンプ92A、92Bを停止させ、廃液88の吸引排出動作を終了させる。ここで、スロットダイ20からのエア排出動作中に吸引ポンプ92A、92Bを稼動させると、各液体排出口81A、81Bからの塗布液53の排出量が変化して、エア排出量を制御できなくなることから、吸引ポンプ92A、92Bはエア排出動作が行なわれないとき、すなわち排出用開閉バルブ82A、82Bが「閉」のときに稼動させることが好ましい。
なお、ここでは、供給気体102により微小エア101を消泡する方法を、塗布液53の流れの力を利用してエア100を排出する方法に適用した一例について述べたが、液体排出経路83A、83Bにポンプなどの機械的吸引手段を接続して吸引したり、液体排出口81A、81Bをマニホールド24の上部に設けるなどして浮力の力を利用したりして、エア100を排出する方法などいずれに適用しても良い。
スロットダイ20の下降が終了したら、塗布液供給装置ユニット50を駆動し、ピストン60でシリンジ61の内部に充填された塗布液53を押し出してビード28を形成してから一定時間後に、基板4を保持したステージ29をリニアモータ30により移動開始させる。これによって、スロットダイ20の吐出口27から塗布液53が移動する基板4の表面に吐出され、塗布膜が形成される。その後、基板4の塗布終了部がスロットダイ20の吐出口27の位置にきたら、ピストン60を停止させて塗布液53の供給を停止し、続いて昇降装置ユニット10を駆動して、スロットダイ20を上昇させる。この動作で、基板4とスロットダイ20の間に形成されたビード28が完全に断ち切られ、塗布が終了する。その後もステージ29は移動を続け、基板4を搬出する位置で停止する。これと並行して、スロットダイ20は上下方向の原点位置に戻される。そして、ステージ29上での基板4の吸着を解除し、図示しないリフトピンを上昇することで基板4を持ち上げ、アンローダが基板4を保持して、次工程に基板4を搬送する。
次いで、ステージ29は原点位置に戻され、塗布液供給装置ユニット50のピストン60は下降して、シリンジ61の内部に新たな塗布液53を充填させる。その後に再び、拭き取りユニット40をスロットダイ20の下部まで移動させ、次の基板4が移載されてくるのを待ち、同じ動作を繰り返す。
ここで、塗布動作中に、塗布液供給ユニット50からのエア100の侵入、塗布液53に溶存していたエア100の発泡、吸引用開閉バルブ55や吐出用開閉バルブ62の開閉動作によるエア100の吸込み、スロットダイ20の吐出口27からのエア100の吸込みなどにより、スロットダイ20の内部にエア100が混入することがある。エア100が混入すると、塗布開始時における吐出圧力の立上りに遅れが生じて塗布開始部分の膜厚が薄くなったり、エア100が吐出口27から被塗布部材に吐出されることによりピンホールや縦スジといった塗布欠点が発生するといった問題が生じる。そのため、上記の塗布生産作業中のエア排出方法を用いて、事前に設定した条件だけエア排出動作を繰り返し、スロットダイ20の内部から塗布動作中に混入したエア100を排出し、この状態で基板4への塗布を再開する。しかし、この塗布生産作業中のエア排出方法で、塗布欠点の発生といった問題をなくすことができない場合は、スロットダイ20の内部に微小エア101が混入していることがある。そこで、上記の塗布生産作業中の微小エア排出方法を行なえば、スロットダイ20内部の微小エアを排出でき、塗布開始部分の薄膜化や塗布欠点の発生といった問題をなくすことができる。なお、これらのエア排出作業は、膜厚が不安定となったり塗布欠点が発生してから実施しても、基板4への塗布作業を一定枚数行うごとに実施しても良いし、何らかの理由で塗布作業を一時的に中断した後の塗布作業再開前に実施しても良い。
図1、図2に示すダイコータをそのまま適用して、カラーフィルタを製造した。スロットダイには、吐出口の間隙が100μm、長手方向の長さが1100mm、直径4mmの液体排出口が供給口部およびマニホールド両端部の計3箇所に設けられたものを用いた。ここで、スロットダイに接続される液体排出経路には、内径4mmのテフロン(登録商標)製の配管を用い、スロットダイの液体排出口に水平方向に接続するとともに、各々の液体排出口の中心より20mm低い位置を通るようにこの配管を設置した。また、気体供給用開閉バルブを有する気体供給経路は、内径6mmのテフロン(登録商標)配管を用い、供給口部に繋がる液体排出経路の出口と排出用開閉バルブとの間に接続し、一方の気体供給経路の入口は大気開放口として、スロットダイの吐出口より高い位置に設置した。さらに液体排出経路の出口の大気開放部とスロットダイの吐出口の高低差Hを400mmとし、液体排出経路の出口の方が低くなるように設定し、排出用開閉バルブは各液体排出口から50mm離れた位置に設けた。なお、塗布液としては、ブラックマトリックス、R色、G色、B色の各塗布液を用意した。ブラックマトリックス用塗布液は、カーボンブラックを遮光材、アクリル樹脂をバインダー、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を溶媒にそれぞれ用い、固形分濃度を10%、粘度を10mPa・sに調整した。同様に、R色用塗布液はアクリル樹脂をバインダー、PGMEAを溶媒、ピグメントレッド177を顔料にして固形分濃度15%で混合し、粘度を5mPa・sに調整したもの、G色用塗布液はR色用塗布液で顔料をピグメントグリーン36にして固形分濃度15%で粘度を5mPa・sに調整したもの、B色用塗布液にはR色用塗布液で顔料をピグメントブルー15にして固形分濃度15%で粘度を5mPa・sに調整したものである。これらの塗布液はいずれも感光性特性を有するものであった。
塗布した基板は100℃のホットプレートで10分乾燥して、露光・現像・剥離を行なった後、260度のホットプレートで30分加熱してキュアし、厚さが1μmとなるブラックマトリックスパターンを作成した。
気体供給経路および気体供給用開閉バルブを設けず、100枚毎の微小エアの排出作業を行なわないこと以外は、実施例と全く同じ条件で、カラーフィルタの作成を行なった。この結果、スロットダイ内部の微小エアが充分に排出されなかったことから、膜厚精度の悪化や塗布欠点などにより、300枚中8枚については不良品となり、良好な品質のカラーフィルタを得ることは出来なかった。
2 基台
3 支柱
4 基板
10 昇降装置ユニット
11 モータ
12 昇降台
13 ボールねじ
14 ガイド
20 スロットダイ
21 保持台
22 フロントリップ
23 リアリップ
24 マニホールド
25 スリット
26 吐出口面
27 吐出口
28 ビード
29 ステージ
30 リニアモータ
31 ガイドレール
40 拭き取りユニット
41 ヘッド保持器
42 拭き取りヘッド駆動装置
43 拭き取りヘッド
44 トレイ
45 拭き取りユニット保持台
50 塗布液供給装置ユニット
51 シリンジポンプ
52 塗布液タンク
53 塗布液
54 ポンプ供給路
55 吸引用開閉バルブ
56 ピストン保持台
57 シリンジポンプ用ボールねじ
58 シリンジポンプ用モータ
59 ピストン昇降ガイド
60 ピストン
61 シリンジ
62 吐出用開閉バルブ
63 ダイ供給路
70 制御装置
71 操作盤
80 供給口
81A、81B 液体排出口
82A、82B 排出用開閉バルブ
83A、83B 液体排出経路
84A、84B 液体排出内部流路
85 供給内部流路
86 気体供給用開閉バルブ
87 気体供給経路
88 廃液
89A、89B 液体排出用タンク
90A、90B 廃液排出経路
91A、91B 廃液用開閉バルブ
92A、92B 吸引ポンプ
94A、94B Hi側センサ
95A、95B Low側センサ
96 入口
97A、97B 出口
100 エア
101 微小エア
102 供給気体
Claims (5)
- 塗布液を塗布器に供給するための供給口、塗布液を一方向に拡幅するためのマニホールド、塗布液を吐出するために一方向に延在する吐出口、マニホールドと吐出口を連通するスリット、および液体排出口を有する塗布器と、塗布液を排出するために液体排出口に接続されて排出される塗布液の流通/遮断を行うための開閉手段を途中に有する液体排出経路と、塗布器に液体供給経路を介して塗布液を供給する液体供給手段と、被塗布部材を保持する保持手段と、塗布器および保持手段の少なくとも一方を相対的に移動させる移動手段を備えた塗布装置において、塗布器に気体を供給する気体供給経路が、少なくとも塗布器、液体供給経路、または液体排出経路のいずれかに接続されていることを特徴とする塗布装置。
- 前記気体供給経路の入口が大気開放されていることを特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
- 請求項1または2のいずれかに記載の塗布装置を用いて、ディスプレイ用部材を製造することを特徴とするディスプレイ用部材の製造装置。
- 塗布液を一方向に拡幅するためのマニホールドと塗布液を吐出するために一方向に延在する吐出口と液体排出口を有する塗布器を用い、塗布器の吐出口から塗布液を吐出しつつ被塗布部材と塗布器の少なくとも一方を相対的に移動させて塗布液を被塗布部材の表面に塗布する塗布方法において、塗布液が充填されているマニホールドに気体を供給し、次いでマニホールドに塗布液を供給し、次いで気体と塗布液の一部を液体排出口から排出させ、その後、被塗布部材の表面に塗布液を塗布することを特徴とする塗布方法。
- 請求項4に記載の塗布方法を用いて、ディスプレイ用部材を製造することを特徴とするディスプレイ用部材の製造方法。
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