JP5176359B2 - 塗布装置および塗布方法並びにディスプレイ用部材の製造方法および製造装置 - Google Patents

塗布装置および塗布方法並びにディスプレイ用部材の製造方法および製造装置 Download PDF

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Description

この発明は、例えばカラー液晶ディスプレイ用カラーフィルタ並びにアレイ基板、プラズマディスプレイ用パネル、光学フィルタなどの製造分野に使用されるものであり、詳しくはガラス基板などの被塗布部材表面に塗布液を塗布するダイコータの塗布器であるスロットダイの内部に混入したエアを効率的に排出することが可能な塗布装置および塗布方法、並びにこれらを用いたディスプレイ用部材の製造装置および製造方法の改良に関するものである。
カラー液晶ディスプレイは、カラーフィルタ、アレイ基板などにより構成されているが、カラーフィルタ、アレイ基板ともに、低粘度の液体材料を被塗布部材であるガラス基板の表面に塗布して乾燥させ、塗布膜を形成する製造工程が多く含まれている。たとえば、カラーフィルタの製造工程では、ガラス基板上に黒色のフォトレジスト材の塗布膜を形成し、フォトリソ法により塗布膜を格子状に加工した後に、格子間に赤色、青色、緑色のフォトレジスト材の塗布膜を同様の手法により順次形成していく。その他にも、フォトレジスト材を塗布して塗布膜を形成後、カラーフィルタとアレイ基板との間に注入される液晶のスペースを形成する柱にしたり、カラーフィルタ上の表面の凹凸を平滑化するためのオーバーコート塗布膜を形成する製造工程などもある。
この塗布膜形成のための塗布装置としては、従来スピナー、バーコータなどが使用されていたが、塗布液の消費量削減や消費電力量削減、さらに塗布基板大型化に伴う装置の大型化が困難であることなどにより、近年に至ってダイコータ(例えば特許文献1)の使用が増加してきている。
この種のダイコータを使用して、ガラス基板などの枚葉状の被塗布部材に塗布する場合、スロットダイの内部にエアが混入することがある。その原因としては、スロットダイに至るまでに塗布液が流れる配管の接続部材やポンプの摺動部材からのエアの侵入、塗布液に溶存していたエアのスロットダイ内部での発泡、塗布液を供給するためのバルブの開閉動作によるエアの吸込みや容積変化による発泡、スロットダイの吐出口からのエアの吸込みなどが挙げられる。このようにエアがスロットダイ内部に混入すると、塗布開始時における吐出圧力の立上りに遅れが生じて塗布開始部分の膜厚が薄くなったり、エアが吐出口から被塗布部材に吐出されることによりピンホールや縦スジといった塗布欠点が発生するといった問題が生じる。
そのため、スロットダイ内部にエアが混入した場合は、このような問題が生じる前に、スロットダイを反転させて吐出口からエアを排出したり(例えば特許文献2)、スロットダイにエア排出口を設けてエアを排出する(例えば特許文献3〜5)ことがなされている。
特開平6−339656号公報(第5欄18行目〜第9欄13行目、図1) 特開平9−253556号公報(第7欄12行目〜第11欄35行目、図6) 特許2557582号公報(第3欄39行目〜第6欄15行目、図4) 特開2000−176351号公報(第2欄8行目〜第4欄44行目、図2) 特開2006−212592号公報(第5欄24行目〜第8欄29行目、図9、図11)
しかしながら、上記発明の手段のうち、特許文献2のスロットダイを反転させて、吐出口を上向きにしてからエアを排出する方法は、一時的に塗布生産作業を中断してスロットダイを反転させた状態で塗布液を吐出するため、エア排出後にスロットダイに付着した塗布液を作業者が直接手作業で拭取ったり、スロットダイを回転させる回転機構が必要となる。しかし、近年の基板の大型化に対応するために大型化したスロットダイを、作業者が手作業で清掃することは、多大な時間と労力を要するために、塗布生産作業を中断することと合わせて、塗布のための稼働率が極めて減少し、さらにタクトタイムの短縮も出来ないことから、生産性が著しく低下する。また、大型化したスロットダイを回転させるには、高精度かつ高出力の回転機構が必要となることから、装置が高コスト化するなどの問題もある。
次に、スロットダイにエア排出口を設けてエアを排出する方法は、スロットダイを反転させずに吐出口が下向きの状態で、塗布生産作業の合間にエアを排出できるので、上記の問題は回避される。しかしながら、特許文献3では、エアの浮力を利用してエアが排出できるように、エア排出口に接続されるエア排出配管が、エア排出口より高い位置となるように配置されており、このような配置では、経路の高低差により発生する液圧差、すなわちヘッド差によって、エアを押し流すために要する塗布液の量やエア排出時間が多大となり、本来の目的であるエア排出能力が著しく低下するという問題がある。このような問題に対応するために、特許文献4では、エア排出配管途中に大気開放部を設ける手段がとられているが、これでも吐出口より上部で大気開放されていることや、排出経路の最上部で大気開放されていることから、ヘッド差の影響を受ける。そのため、効果が得られた実施例を参照すると、エアを排出するために、液晶ディスプレイ製造用途とほぼ同程度である粘度5cpの塗布液を流量1000cc/minで1分間、すなわち1000ccもの送液をおこなっていることから、エア排出効率は甚だ低く、このシステムを非常に高価な液晶ディスプレイ製造用途の塗布液に適用することはコスト面からも困難である。また、特許文献5でも、エア排出配管がエア排出口よりも高い位置に一旦伸びることや、マニホールドとエア排出口とを繋ぐ流路がエア排出口へと垂直方向へ繋がる形状をしていることから、その経路でヘッド差が生じて、エア排出能力が低下する。
この発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、スロットダイ内部に混入したエアを、少量の送液量および短時間で効率的に排出する手段を実現することによって、タクトタイムが短くて、生産性の高い、かつ高品質な塗布膜形成が可能な塗布装置および塗布方法、並びにこれらを用いたディスプレイ用部材の製造装置および製造方法を提供することにある。
上記本発明の目的は、以下に述べる手段により達成される。
塗布器に塗布液を供給する液体供給手段と、塗布液を吐出する吐出口および塗布液を排出する液体排出口を有する塗布器と、液体排出口と接続され液体排出口と略同一の高さまたはそれよりは低い位置にあって途中に開閉バルブを有してなる液体排出経路と、液体排出経路の出口から排出された廃液を溜める液体排出用タンクと、被塗布部材を保持する保持手段と、塗布器と保持手段とを相対的に移動させる移動手段と、を備えた塗布装置を用いて、吐出口から被塗布部材に塗布液を供給しつつ、塗布器と被塗布部材を相対移動させて被塗布部材の表面に塗膜を形成する塗布方法であって、被塗布部材の表面に塗膜を形成する前、および/または形成した後に、液体供給手段から塗布液を供給しつつ液体排出経路の開閉バルブを開いて液体排出口から塗布液を排出することを特徴とする。ここで、液体排出経路の出口が大気開放された状態で、開閉バルブを開いて液体排出口から塗布液を排出することが好ましい。
また、塗布器に塗布液を供給する液体供給手段と、塗布液を吐出する吐出口および塗布液を排出する液体排出口を有する塗布器と、液体排出口と接続され出口が吐出口よりも低い位置にあって途中に開閉バルブを有してなる液体排出経路と、液体排出経路の出口から排出された廃液を溜める液体排出用タンクと、被塗布部材を保持する保持手段と、塗布器と保持手段とを相対的に移動させる移動手段と、を備えた塗布装置を用いて、吐出口から被塗布部材に塗布液を供給しつつ、塗布器と被塗布部材を相対移動させて被塗布部材の表面に塗膜を形成する塗布方法であって、被塗布部材の表面に塗膜を形成する前、および/または形成した後に、液体供給手段から塗布液を供給しつつ液体排出経路の開閉バルブを開いて液体排出口から塗布液を排出することを特徴とする。ここで、塗布器は、塗布液を吐出する吐出口、塗布液を排出する液体排出口、塗布液を塗布器の長手方向に拡幅するためのマニホールド、および液体排出口とマニホールドとを連通し液体排出口へ水平方向に繋がる液体排出内部流路を有することが好ましい。さらに、液体排出経路の出口が大気開放された状態で、開閉バルブを開いて液体排出口から塗布液を排出することが好ましい。また、液体排出用タンクが大気開放され、液体排出用タンクに溜まった廃液の液面が塗布器の吐出口よりも低い位置にあり、液体排出用タンクの廃液中に液体排出経路の出口が浸された状態で、開閉バルブを開いて液体排出口から塗布液を排出することも好ましい。
本発明に係るディスプレイ用部材の製造方法は、上記のいずれかに記載の塗布方法を用いることを特徴とする。
また、塗布器に塗布液を供給する液体供給手段と、塗布液を吐出する吐出口および塗布液を排出する液体排出口を有する塗布器と、液体排出口と接続され途中に開閉バルブを有してなる液体排出経路と、液体排出経路の出口から排出された廃液を溜める液体排出用タンクと、被塗布部材を保持する保持手段と、塗布器と保持手段とを相対的に移動させる移動手段と、を備えた塗布装置であって、液体排出経路が液体排出口と略同一の高さまたはそれよりは低い位置にあることを特徴とする。
また、塗布器に塗布液を供給する液体供給手段と、塗布液を吐出する吐出口および塗布液を排出する液体排出口を有する塗布器と、液体排出口と接続され途中に開閉バルブを有してなる液体排出経路と、液体排出経路の出口から排出された廃液を溜める液体排出用タンクと、被塗布部材を保持する保持手段と、塗布器と保持手段とを相対的に移動させる移動手段と、を備えた塗布装置であって、液体排出経路の出口が吐出口よりも低い位置にあることを特徴とする。ここで、塗布器は、塗布液を吐出する吐出口、塗布液を排出する液体排出口、塗布液を塗布器の長手方向に拡幅するためのマニホールド、および液体排出口とマニホールドとを連通する液体排出内部流路を有し、該液体排出内部流路が液体排出口へ水平方向に繋がることが好ましい。
本発明に係るディスプレイ用部材の製造装置は、上記のいずれかに記載の塗布装置を用いることを特徴とする。
本発明に係る塗布装置および塗布方法を用いれば、スロットダイの液体排出口と接続された液体排出経路が液体排出口と略同一の高さまたはそれよりは低い位置、または、液体排出経路の出口が吐出口よりも低い位置にある状態で、液体供給手段から塗布液を供給しつつ液体排出経路の開閉バルブを開くことにより、液体排出口からエアの混ざった塗布液を排出するのであるから、スロットダイを反転しなくとも、スロットダイ内部に混入したエアを少量の送液量で、かつ短時間に効率的に排出することが可能となる。
そのため、エア排出のために塗布生産作業を中断することも不要でタクトタイムの短縮が容易であるので、稼働率を高めて生産性を大幅に向上させることが出来る。また、この優れたエア排出性能により、塗布開始時における吐出圧力の立上りに遅れが生じて塗布開始部分の膜厚が薄くなったり、エアが吐出口から被塗布部材に吐出されることによりピンホールや縦スジといった塗布欠点が発生するといった問題も解消でき、また、スロットダイの回転機構が不要であるので、基板の大型化にも容易に対応することが可能となる。
本発明に係るディスプレイ用部材の製造装置および製造方法によれば、上記の優れた塗布装置および塗布方法を用いてディスプレイ用部材を製造するのであるから、優れた塗布品位のディスプレイ用部材を低コストかつ高い歩留り率で製造することが可能となる。
以下、本発明の好ましい実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る塗布装置であるダイコータ1の概略構成図、図2は、ダイコータ1の塗布器であるスロットダイ20の正面図であり、液体排出口81A、81Bや液体排出経路83A、83Bの配置を示している。図3は、スロットダイ20の供給口80の位置におけるスロットダイ20の側面断面図、図4は、スロットダイ20のマニホールド24の端部位置におけるスロットダイ20の側面断面図。図5は、塗布液充填作業において、スロットダイ20の内部のエア90が排出される状況を示す概略正面断面図、図6は、塗布動作中に混入したスロットダイ20の内部のエア90が排出される状況を示す概略正面断面図である。
図1を参照すると、本発明のダイコータ1が示されている。このダイコータ1は、基台2を備えており、その上に一対のガイドレール31が設けられている。このガイドレール31の上には、ステージ29が設置されている。ステージ29はリニアモータ30により駆動され、図1に示すX方向に自在に往復動が可能である。またステージ29の上面は図示しない複数個の吸着孔からなる真空吸着面となっており、被塗布部材である基板4を吸着保持することができる。また、基台2には、門型の支柱3が設置されている。この支柱3の両側には、上下の往復動が可能な一対の昇降装置ユニット10が備えられており、この昇降装置ユニット10に塗布を行う塗布器であるスロットダイ20が、その吐出口27を下向きにして取り付けられている。
このスロットダイ20を上下に昇降させる昇降装置ユニット10は、スロットダイ20の長手方向の両端(左右)に1台ずつ備えられており、スロットダイ20を保持する保持台21を昇降させる昇降台12、昇降台12を上下方向に案内するガイド14、モータ11、モータ11の回転運動を昇降台12の直線運動に変換するボールねじ13より構成されている。この昇降装置ユニット10は、スロットダイ20の長手方向の両端(左右)で各々独立して動作することができるため、スロットダイ20の長手方向の水平に対する傾き角を任意に設定できる。これにより、スロットダイ20の吐出口面26と被塗布部材である基板4を、スロットダイ20の長手方向に平行に置くことができるため、基板4の表面とスロットダイ20の吐出口面26の間隙、すわなち、クリアランスを任意の大きさに、しかもスロットダイ20の長手方向に平行に設けることができる。
また、スロットダイ20は、長手方向に伸びるフロントリップ22およびリアリップ23をX方向に重ね合わせ、図示しない複数の連結ボルトにより一体的に結合することで構成されている。
スロットダイ20の内部には、塗布液53を拡幅するためのマニホールド24が形成されており、フロントリップ22およびリアリップ23と同様に長手方向に伸びている。マニホールド24の下方には、フロントリップ22とリアリップ23間の間隙であるスリット25が連通して形成されており、このスリット25も長手方向に伸びている。そして、このスリット25の下端がスロットダイ20の吐出口27である。吐出口27は、スロットダイ20の下端面である吐出口面26内にある。
さらに、基台2には拭き取りユニット40が設けられている。この拭き取りユニット40は、ステージ29と同様にガイドレール31上をX方向に自在に往復動できる。拭き取りユニット40は、拭き取りヘッド43、拭き取りヘッド駆動装置42、ヘッド保持器41、トレイ44、拭き取りユニット保持台45で構成されている。なお、拭き取りヘッド43はスロットダイ20の下端部形状に合わせた形状をしており、合成樹脂などの弾性体を用いることが好ましい。
この拭き取りユニット40を使用して拭き取りを行う場合は、拭き取りユニット40をスロットダイ20の下部までX方向に移動させ、スロットダイ20を昇降装置ユニット10により下降させて拭き取りヘッド43をスロットダイ20の下端部に接触させる。そして、接触させた拭き取りヘッド43を、拭き取りヘッド駆動装置42によりスロットダイ20の長手方向に摺動させることにより、スロットダイ20の下端部に付着した残留塗布液およびパーティクルなどを除去することができる。これらの残留塗布液およびパーティクルなどは、拭き取りヘッド43の下部に設置されたトレイ44によって受けられ、図示しない廃液経路を通じて、図示しない廃液タンクに回収される。なお、このトレイ44は、塗布液53の種類交換、スロットダイ20の下端である吐出口面26の乾燥防止のために吐出口27から吐出される塗布液53や溶剤などを回収することにも使用できる。
また、塗布液53をスロットダイ20に供給する塗布液供給装置ユニット50には、塗布液53を蓄える塗布液タンク52が備えられる。この塗布液53は、塗布液タンク52の下流に接続されたポンプ供給路54、吸引用開閉バルブ55を経て、シリンジポンプ51に供給される。シリンジポンプ51に供給された塗布液53は、吐出用開閉バルブ62、ダイ供給路63を介して、スロットダイ20の供給口80からマニホールド24に送り込まれる。
シリンジポンプ51は、シリンジ61、ピストン60、ピストン60を保持するピストン保持台56、ピストン保持台56を上下方向に案内するピストン昇降ガイド59、ピストン保持台56の上下方向の駆動源であるシリンジポンプ用モータ58、シリンジポンプ用モータ58の回転運動をピストン保持台56の直線運動に変換するシリンジポンプ用ボールねじ57より構成されている。本構成を有するシリンジポンプ51は、塗布液タンク52からピストン60の内部通路を経てシリンジ61の内部に塗布液53の充填を行い、それをピストン60により押し出すことで、スロットダイ20に基板4の塗布領域分だけ供給する定容量型のポンプである。
シリンジ61の内部に塗布液53を充填する場合は、シリンジ61の上流に取り付けられている吸引用開閉バルブ55を「開」、シリンジ61の下流に取り付けられている吐出用開閉バルブ62を「閉」にした状態で、ピストン60を下降させる。また、シリンジ61の内部の塗布液53をスロットダイ20に向かって送液する場合は、吸引用開閉バルブ55を「閉」、吐出用開閉バルブ62を「開」にした状態で、ピストン60を上昇させる。そこでシリンジポンプ51から送液された塗布液53は、スロットダイ20に供給される。
次に、スロットダイ20の正面を示した図2を参照すると、スロットダイ20には、ダイ供給路63が接続される供給口80、スロットダイ20の内部に混入したエア90を塗布液53とともに排出するための液体排出口81A、81Bが設けられている。ここで、供給口80、液体排出口81A、81Bの位置や、マニホールド24の形状は限定されないが、液体排出口81Aは、供給口80から侵入してくるエア90を排出しやすくするために供給口80の上方に設けられることが好ましく、一対の液体排出口81Bは、スロットダイ20の内部での発泡エアや吐出口27からの吸込みなどによりマニホールド24に溜まったエア90を排出するためにマニホールド24の長手方向の両端部位置に設けられていることが好ましい。さらに、図3に示すように、マニホールド24から液体排出口81Aに繋がる液体排出内部流路93Aは、供給口80に繋がる供給内部流路94の上部を含むように設けられることが好ましい。図4に示すように、マニホールド24の両端部位置に設けられ、マニホールド24から液体排出口81Bに繋がる液体排出内部流路93Bは、マニホールド24の上部を含むように設けられることが好ましい。また、ヘッド差により排出効率が低下しないように、液体排出内部流路93A、93Bは、部分的には鉛直方向に伸びる経路を有してもよいが、図3、図4のように鉛直方向ではなく水平方向に液体排出口81A、81Bへと繋がる経路を取ることが好ましい。
したがって、液体排出口81A、81Bは、スロットダイ20の上面ではなく、正面/側面/背面のいずれかに設けられることが好ましい。
再び図2を参照すると、液体排出口81A、81Bには、液体排出経路83A、83B、排出用開閉バルブ82A、82Bが各々接続されており、液体排出口81A、81Bから排出されたエア90および廃液84は、排出用開閉バルブ82A、82B、液体排出経路83A、83Bを経て液体排出用タンク85A、85Bに排出される。ここで、排出用開閉バルブ82A、82Bは、液体排出口81A、81Bから排出されたエア90をスロットダイ20の内部から素早く隔離するために、液体排出口81A、81Bの直近に設けることが好ましく、少なくとも液体排出口81A、81Bから100mm以内に設けることが好ましい。また、液体排出経路83A、83Bは、金属製ならびに合成樹脂製配管など如何なるものを用いてもよいが、昇降動作を行うスロットダイ20に接続されることから、屈曲自在な合成樹脂製配管を使用することが好ましい。
また、液体排出用タンク85A、85Bに排出されて一定量以上溜まった廃液84は、廃液用開閉バルブ87A、87B、廃液排出経路86A、86Bを経て、吸引ポンプ88A、88Bで吸引されて外部に排出される。ここで、液体排出用タンク85A、85Bには、吸引ポンプ88A、88Bで吸引開始する所定量の廃液が溜まったことを検知するHi側センサ91A、91Bと、吸引ポンプ88A、88Bで吸引停止する廃液量を検知するLow側センサ92A、92Bが設けられており、Hi側センサ91A、91BとLow側センサ92A、92Bの高低差は好ましくは200mm以下、さらに好ましくは100mm以下である。また、Hi側センサ91A、91BやLow側センサ92A、92Bを用いて間欠的に廃液84を排出せずに、一定量廃液84が溜まったら液体排出用タンク85A、85Bから廃液84が流れ出る構造とし、液体排出用タンク85A、85Bの液面が一定となるように廃液84を排出しても良い。さらに、図2では、2つの液体排出用タンク85A、85Bが設けられているが、液体排出用タンク85A、85Bを1つに集約しても良いし、液体排出経路83A、83Bの数だけ設けてもいずれでも良い。
また、スロットダイ20の内部に残存するエア90を排出する際、排出初期に液体排出経路83A、83Bの内部が液体で満たされていない場合は、ヘッド差の影響を少なくして吐出圧により速やかに排出する必要があるので、液体排出経路83A、83Bは液体排出口81A、81Bと略同一の高さ、または、それよりは低い位置に配置する。ここで、略同一の高さ、または、それよりは低い位置とは、液体排出経路83A、83Bが、液体排出口81A、81Bから水平線に対し、θ=±30°以内の方向に伸び、かつ液体排出口81A、81Bの中心から50mm上方よりは低い位置に配置されることが好ましい。θ=−30°より小さい場合は、エア90の浮力により液体排出口81A、81Bから液体排出経路83A、83Bにエア90が排出しにくくなる。θ=+30°より大きかったり、液体排出経路83A、83Bが液体排出口81A、81Bの中心から50mm上方より高い位置に配置される場合は、ヘッド差により、エア90を押し流すために、エア90と共に排出する塗布液53の流量が低下して、その結果、エア90の排出効率が低下するので好ましくない。
また、エア90を排出する際、液体排出経路83A、83Bの内部が液体で満たされた場合は、サイフォン現象を利用すると排出効率が著しく向上するため、液体排出経路83A、83Bの出口95A、95Bを、吐出口27よりも低い位置に配置する。
ここで、液体排出経路83A、83Bの出口95A、95Bは大気開放されていることが好ましく、さらに、液体排出経路83A、83Bの最下部で大気開放されていることが好ましい。ただし、エア排出動作を止めた際に、出口95A、95Bから外気を吸込み、これによって、乾燥固化物が発生して液詰まりが生じやすい塗布液53もあることから、これを防止するために、液体排出経路83A、83Bの出口95A、95Bが、大気開放された液体排出用タンク85A、85Bの中に溜まっている廃液84中に浸されていることも好ましい。ここで、液体排出用タンク85A、85Bの液面96A、96Bは、吐出口27よりも低い位置に配置されることが好ましい。ただし、吐出口27と液体排出用タンク85A、85Bに溜まる廃液84の液面96A、96Bの高低差H、および吐出口27と液体排出経路83A、83Bの出口95A、95Bの高低差H´が大きすぎると、ヘッド差により、液体排出口81A、81Bから排出される塗布液53の割合が、スロットダイ20の内部に送液される供給量に対して大きくなりすぎてしまう。それによって、マニホールド24の内部の一部が部分的に負圧となり、吐出口27から外気を吸込んでしまう現象が発生する。そのため、高低差Hまたは高低差H´の大きさと、液体排出口81A、81Bの口径および液体排出経路83A、83Bの配管径と配管長で定まる流路抵抗を調整したり、液体排出経路83A、83Bの任意の箇所に流量調整弁を設けたりして、スロットダイ20内部への供給量と液体排出口81A、81Bへの排出量のバランスを取る必要がある。ここで、スロットダイ20の内部に送液する供給量Q1に対する、液体排出口81A、81Bからの排出量Q2の割合Q2/Q1は好ましくは0.5〜0.95、より好ましくは0.7〜0.9とする。この範囲より大きいと吐出口27から外気を吸込みやすくなり、この範囲より小さいと排出する塗布液53の量が多くなって効率的にエア90を排出させられない。また、液体排出経路83A、83Bは、内部でエア90が滞留しないような排出流速が得られる内径にすることが好ましい。これらを実現するために、高低差Hまたは高低差H´は800mm以下、液体排出口81A、81Bの内径は10mm以下、液体排出経路83A、83Bの配管径は内径10mm以下が好ましく、さらに、高低差Hまたは高低差H´は500mm以下、液体排出口81A、81Bの内径は6mm以下、液体排出経路83A、83Bの配管径は内径6mm以下であることが好ましい。
なお、エア90を排出する際に開閉させる排出用開閉バルブ82A、82Bの他、リニアモータ30、モータ11、さらにはシリンジポンプ51のピストン60を駆動するシリンジポンプ用モータ58を含む塗布液供給装置ユニット50などは、すべて制御装置70の制御信号にて動作する。そして、制御装置70に組み込まれた自動運転プログラムにしたがって制御指令信号が各装置に送信されることで、あらかじめ定められた動作を行う。また、各動作条件の変更が必要な場合は、操作盤71に適宜変更パラメータを入力すれば、それが制御装置70に伝達されて、運転動作の変更が可能となる。
次に、このダイコータ1を使って、スロットダイ20内部のエア90を排出する方法の一例について説明する。初めに、スロットダイ20の内部に塗布液53が無く、全く空の状態から塗布液53を充填させる塗布生産作業前のエア90の排出方法について説明する。まず、図2で塗布液タンク52からシリンジ61の内部まで塗布液53を充満させる。次に、排出用開閉バルブ82A、82Bを全て「閉」にした状態で、シリンジポンプ51のピストン60を上昇させ、シリンジ61の内部に充填された塗布液53を押し流す。これにより、図5(a)のように供給口80からマニホールド24の内部へと塗布液53が送られる。さらに、シリンジポンプ51より塗布液53が供給されると、図5(b)のようにマニホールド24およびスリット25の長手方向にわたって塗布液53が広がり、一部はスリット25を通過して吐出口27より吐出される。続けて、塗布液53を供給すると、図5(c)のように塗布液53は、スリット25の全長範囲に広がって吐出口27より吐出されるが、供給口80の上部およびマニホールド24の両端部の上部にはエア90が閉じ込められてしまい、もはや吐出口27からは排出できない状態となる。ここで、シリンジポンプ51から塗布液53を供給しながら、排出用開閉バルブ82A、82Bを全て「開」にすると、スロットダイ20の内部に閉じ込められたエア90が、塗布液53とともに液体排出口81A、81Bから排出され、図5(d)のように、スロットダイ20の内部にエア90がなく、塗布液53のみを充満させられる。このように、スロットダイ20内部からのエア90が完全に排出されるまで、シリンジポンプ51からスロットダイ20に塗布液53を供給するエア排出動作を繰り返すことで、スロットダイ20の内部への塗布液充填作業が完了する。
次に、図6(a)のように塗布液53が充填されたスロットダイ20の内部にエア90が混入したときに行う塗布生産作業中のエア90の排出方法について説明する。まず、図6(a)に示すマニホールド24の内部および供給口80の上部に溜まったエア90を排出するため、シリンジポンプ51から塗布液53を供給しながら、スロットダイ20の供給口80およびマニホールド24の両端部に接続された排出用開閉バルブ82A、82Bを全て「開」にする。これによって、図6(b)のようにスロットダイ20の内部に溜まったエア90の一部が塗布液53とともに、供給口80およびマニホールド24の両端部の液体排出口81A、81Bから排出される。さらに、シリンジポンプ51からスロットダイ20に塗布液53を供給しながら、排出用開閉バルブ82A、82Bを「開」にするエア排出動作を繰り返せば、図6(c)のように、スロットダイ20内部からのエア90が完全に排出されて、塗布液53が完全に充満され、スロットダイ20の内部に侵入したエア90の排出作業が完了する。
ここで、いずれのエア排出方法においても、排出用開閉バルブ82A、82Bの開閉操作は、吐出口27からのエア90の吸込みや液体排出口81A、81Bからの逆流を防ぐために、シリンジポンプ51による塗布液53の送液中に行うことが好ましく、必ず排出用開閉バルブ82A、82Bを「閉」としてからシリンジポンプ51による送液を停止させる。また、上記の実施様態例では、排出用開閉バルブ82A、82Bは、全てを同時に「開」にしているが、各排出用開閉バルブ82A、82Bの開閉動作は、各々単独で順次動作させても、予め定められた組合せパターンに従って動作させても、いずれでも良い。この場合、開閉順序に特に制約はないが、供給口80付近に溜まったエア90をマニホールド24に流入させずに効率良く排出するように、供給口80の位置の排出用開閉バルブ82Aを先に「開」にすることが好ましい。さらに、ここでは、スロットダイ20の内部のエア90を液体排出口81A、81Bから排出するために、シリンジポンプ51によって塗布液53をスロットダイ20に送液しているが、送液手段はこれに限らず、圧送や別の公知のポンプを用いることも可能である。なお、上記のエア排出方法でスロットダイ20の内部より排出されたエア90および塗布液53は、液体排出経路83A、83Bを経て、液体排出用タンク85A、85Bに排出され、塗布液53が廃液84として蓄えられる。ここで、廃液84が、液体排出用タンク85A、85Bに設置されたHi側センサ91A、91Bで図2に示すように高さQ4以上溜まったと検知されたら、吸引ポンプ88A、88Bを稼動させ、廃液用開閉バルブ87A、87Bを「開」にして、廃液排出経路86A、86Bを通じて廃液84を吸引し、図示しない廃液経路に排出させる。廃液84の排出により、Low側センサ92A、92Bで液体排出用タンク85A、85B内の残存廃液が高さQ3以下まで下がったと検知されたら、廃液用開閉バルブ87A、87Bを「閉」にし、吸引ポンプ88A、88Bを停止させ、廃液84の吸引排出動作を終了させる。ここで、スロットダイ20からのエア排出動作中に吸引ポンプ88A、88Bを稼動させると、各液体排出口81A、81Bからの塗布液53の排出量が変化して、エア90の排出量が制御できなくなることから吸引ポンプ88A、88Bはエア排出動作が行なわれないとき、すなわち排出用開閉バルブ82A、82Bが「閉」のときに稼動させることが好ましい。
次に、本発明に係るダイコータ1を使って、基板4に塗布する方法の一例について説明する。
まず、ダイコータ1における各可動部の原点復帰が行われると、各可動部はあらかじめ設定されたスタンバイ位置に移動する。なお、この時までに目標とする塗布条件を実現するためのパラメータは、操作盤71に入力が完了されている。さらに、塗布生産作業前におこなうスロットダイ20内部のエア90の排出も、上記のエア排出方法によって完了しており、塗布液タンク52からスロットダイ20の内部まで塗布液53は既に充満されている。このとき、排出用開閉バルブ82A、82Bは全て「閉」の状態にされており、拭き取りユニット40はスロットダイ20から離れた位置にある。
以上の準備動作が完了した時点で、拭き取りユニット40をスロットダイ20の直下に移動させる。続いて、ステージ29の表面に図示しない複数のリフトピンを上昇させ、図示しないローダから基板4をリフトピン上部に積載する。そしてリフトピンを下降させて、基板4をステージ29の上面に載置し、図示しないセンタリング装置で基板4の位置決めを行い、図示しない複数の吸着孔により基板4を吸着保持する。これと並行して、塗布液供給装置ユニット50を稼動させて、スロットダイ20から少量の塗布液53をトレイ44に向かって吐出させる。そして、スロットダイ20を昇降装置ユニット10により下降し、スロットダイ20の下端を拭き取りヘッド43に接触させ、拭き取りヘッド43をスロットダイ20の長手方向に摺動させる。スロットダイ20の吐出口面26の周辺が拭き取りヘッド43の摺接によって清掃されたら、スロットダイ20は昇降装置ユニット10によって上昇され、拭き取りユニット40はスロットダイ20の下部から離れた基板進行方向の原点位置に戻される。
次に、基板4を保持したステージ29が移動を開始し、図示しないセンサにより基板4の厚さを計測する。その後、基板4の塗布開始位置がスロットダイ20の吐出口27の真下まで移動してステージ29が停止される。そして、図示しないセンサにより計測された基板4の厚さを基に、昇降装置ユニット10が稼動されて、スロットダイ20の吐出口面26と基板4の表面までの間隙量、すなわちクリアランスが設定された値になるよう、スロットダイ20を下降させる。
スロットダイ20の下降が終了したら、塗布液供給装置ユニット50を駆動し、ピストン60でシリンジ61の内部に充填された塗布液53を押し出してビード28を形成してから一定時間後に、基板4を保持したステージ29をリニアモータ30により移動開始させる。これによって、スロットダイ20の吐出口27から塗布液53が移動する基板4の表面に吐出され、塗布膜が形成される。その後、基板4の塗布終了部がスロットダイ20の吐出口27の位置にきたら、ピストン60を停止させて塗布液53の供給を停止し、続いて昇降装置ユニット10を駆動して、スロットダイ20を上昇させる。この動作で、基板4とスロットダイ20の間に形成されたビード28が完全に断ち切られ、塗布が終了する。その後もステージ29は移動を続け、基板4を搬出する位置で停止する。これと並行して、スロットダイ20は上下方向の原点位置に戻される。そして、ステージ29上の基板4の吸着を解除し、図示しないリフトピンを上昇することで基板4を持ち上げ、アンローダが基板4を保持して、次工程に基板4を搬送する。
次いで、ステージ29は原点位置に戻され、塗布液供給装置ユニット50のピストン60は下降して、シリンジ61の内部に新たな塗布液53を充填させる。その後に再び、拭き取りユニット40をスロットダイ20の下部まで移動させ、次の基板4が移載されてくるのを待ち、同じ動作を繰り返す。
ここで、塗布動作中に、塗布液供給ユニット50からのエア90の侵入、塗布液53に溶存していたエア90の発泡、吸引用開閉バルブ55や吐出用開閉バルブ62の開閉動作によるエア90の吸込み、スロットダイ20の吐出口27からのエア90の吸込みなどにより、スロットダイ20の内部にエア90が混入することがある。エア90が混入すると、塗布開始時における吐出圧力の立上りに遅れが生じて塗布開始部分の膜厚が薄くなったり、エア90が吐出口27から被塗布部材に吐出されることによりピンホールや縦スジといった塗布欠点が発生するといった問題が生じる。ここで、上記の塗布生産作業中におこなうスロットダイ20内部のエア90の排出方法を用いて、事前に設定した条件だけエア排出動作を繰り返せば、スロットダイ20の内部から塗布動作中に混入したエア90が完全に排出され、この状態で基板4への塗布を再開すると、塗布開始部分の薄膜化や塗布欠点の発生といった問題をなくすことができる。なお、このエア排出作業は、膜厚が不安定となったり塗布欠点が発生してから実施しても、基板4への塗布作業を一定枚数行うごとに実施しても良いし、何らかの理由でスロットダイ20内部に塗布液53を充填させた状態で塗布作業を一時的に中断する時に実施しても良い。
ここで、本発明が適用できる塗布液53としては、粘度が1〜1000mPa・s、より望ましくは1〜50mPa・sであり、塗布性からニュートニアンであることが好ましいが、チキソ性を有する塗布液にも適用できる。特に、溶剤として揮発性の高いもの、たとえばプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、酢酸ブチル、乳酸エチルなどを使用している塗布液を塗布するときに有効である。具体的に適用できる塗布液の例としては、カラーフィルタ用のRGBレジスト液、ブラックマトリックス用レジスト液、フォトスペーサ用レジスト液、アレイ基板用ポジレジスト液、オーバーコート材などがある。また、基板4である被塗布部材としてはガラスの他にアルミなどの金属板、セラミック板、シリコンウェハーなどを用いてもよい。また、塗布作業中のエア排出作業を一定塗布枚数ごとに行うときは、好ましくは5〜100枚ごと、より好ましくは15〜50枚ごとに行う。
以下に、実施例を示し、本発明例を更に具体的に説明する。
実施例1
図1、図2に示すダイコータをそのまま適用してカラーフィルタを製造した。スロットダイには、吐出口の間隙が100μm、吐出口の長手方向の長さが1100mm、直径4mmの液体排出口が供給口部およびマニホールド両端部の計3箇所に設けられ、液体排出内部流路は、液体排出口へ水平方向に繋がったものを用いた。ここで、スロットダイに接続される液体排出経路には、内径4mmのテフロン(登録商標)製の配管を用い、スロットダイの液体排出口に水平方向に接続するとともに、各々の液体排出口の中心より20mm低い位置を通るようにこの配管を設置した。さらに液体排出経路の出口が、スロットダイの吐出口よりも450mm低くなるように設定し、その出口を大気開放された液体排出用タンクの廃液中に浸すようにした。ここで、液体排出用タンクの液面とスロットダイの吐出口の高低差Hは液体排出用タンクの液面の方が400mm低くなるよう設定した。また、排出用開閉バルブは各液体排出口から50mm離れた位置に設けた。なお、塗布液としては、ブラックマトリックス、R色、G色、B色の各塗布液を用意した。ブラックマトリックス用塗布液は、カーボンブラックを遮光材、アクリル樹脂をバインダー、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を溶媒にそれぞれ用い、固形分濃度を10%、粘度を10mPa・sに調整した。同様に、R色用塗布液はアクリル樹脂をバインダー、PGMEAを溶媒、ピグメントレッド177を顔料にして固形分濃度15%で混合し、粘度を5mPa・sに調整したもの、G色用塗布液はR色用塗布液で顔料をピグメントグリーン36にして固形分濃度15%で粘度を5mPa・sに調整したもの、B色用塗布液にはR色用塗布液で顔料をピグメントブルー15にして固形分濃度15%で粘度を5mPa・sに調整したものである。これらの塗布液はいずれも感光性特性を有するものであった。
まず、ブラックマトリックス用塗布液を塗布するため、塗布液をタンクに満たし、スロットダイ内部への塗布液充填作業を行った。ここで、塗布液充填作業時のエア排出作業として、送液速度5000μl/sec、送液量40000μl、送液時間8secを、シリンジポンプによるスロットダイ内部への塗布液の送液条件にして、送液開始から1秒後に供給口部および両端部に接続された排出用開閉バルブを全て「開」の状態、7秒後に全て「閉」の状態にするエア排出作業サイクルを3回繰り返して、スロットダイ内部のエアを完全に排出した。
以上の塗布液充填作業の後に、1100×1300mmで厚さ0.7mmの無アルカリガラス基板に、塗布膜厚10μm、スロットダイと基板との間であるクリアランスが100μm、塗布速度3m/分にて塗布した。ここで、ガラス基板100枚に対して、塗布を行ったが、塗布動作中に、供給系からのエアの侵入、塗布液に溶存していたエアの発泡、スロットダイの吐出口からのエアの吸込みなどによる膜厚精度の悪化や塗布欠点の発生を防止するために、エア排出作業として、送液速度5000μl/sec、送液量40000μl、送液時間8secとし、送液開始から1秒後に供給口部および両端部に接続された排出用開閉バルブを全て「開」の状態、7秒後に全て「閉」の状態にするエア排出作業サイクルを20枚毎に1回行った。
塗布した基板は100℃のホットプレートで10分乾燥して、露光・現像・剥離を行なった後、260度のホットプレートで30分加熱してキュアし、厚さが1μmとなるブラックマトリックスパターンを作成した。
次に、R色用塗布液を塗布膜厚が13μmにする以外はブラックマトリックス用塗布液と全く同じ条件でダイコータにて、ブラックマトリックスが形成された100枚の基板に連続して塗布を行なった。塗布した基板は、90℃のホットプレートで10分乾燥後、露光・現像・剥離を行って、R画素部にのみ厚さ2μmのR色塗布膜を残し、260度のホットプレートで30分加熱して、キュアを行なった。
次に、G色用塗布液を、塗布膜厚が20μmにする以外はR色用塗布液と全く同じ条件でダイコータにて、ブラックマトリックス、R画素部が形成された100枚の基板に連続して塗布を行なった。塗布した基板は、100℃のホットプレートで10分乾燥後、露光・現像・剥離を行って、G画素部にのみ厚さ2μmのG色塗布膜を残し、260度のホットプレートで30分加熱して、キュアを行なった。
さらに、B色用塗布液をG色用塗布液と全く同じ条件でダイコータにて、ブラックマトリックス、R画素部、G画素部が形成された100枚の基板に連続して塗布を行なった。塗布した基板もG色用塗布液と全く同じ条件にてキュアを行なった。
なお、各色塗布液の塗布において、乾燥後のパターン形成前の状態で膜厚を測定したところ、全ての塗布基板に対して、端部の10mmを除くと、基板走行方向、幅方向ともに、目標としていた±3%以下の膜厚精度であった。並行して、塗布ムラの検査も行なったが、全ての塗布基板に対して、塗布品位は非常に良好であり、スロットダイ内部のエアが吐出口から被塗布部材に吐出されることにより発生するピンホールや縦スジといったエア起因の塗布欠点は全くなかった。
そして最後にITOをスパッタリングで付着させ、100枚のカラーフィルタを作成した。得られたカラーフィルタは、全てが膜厚精度を満たしている上に、塗布欠点も無く、品質的に申し分ないものであった。また、塗布液充填作業や塗布動作中に混入したスロットダイ内部のエア排出作業が迅速に行えたため、生産効率も非常に高かった。
比較例1
液体排出経路の出口が、スロットダイの吐出口よりも50mm高くなるように設定し、液体排出経路の出口が浸された液体排出用タンクの液面が、スロットダイの吐出口よりも200mm高い位置となるように調整した以外は実施例と同じ条件で、カラーフィルタの作成を行なった。この結果、塗布液充填作業および塗布動作中に混入したエアの排出作業のいずれでも、スロットダイ内部のエアが液体排出口から排出されにくくなったことから、エア排出作業時間が増大して生産効率が著しく低下したほか、スロットダイ内部にもエアが残存してしまい、膜厚精度の悪化や塗布欠点などにより、100枚中20枚の不良品が発生し、良好な品質のカラーフィルタを得ることは出来なかった。
また、100枚の塗布終了後に、スロットダイ内部のエアが残存しない条件を探るために、エアを完全に排出できる送液条件を検討してみたところ、送液速度5000μl/sec、送液量100000μl、送液時間20secとし、送液開始から1秒後に供給口部および両端部に接続された排出用開閉バルブを全て「開」の状態、19秒後に全て「閉」の状態にするエア排出作業サイクルが、塗布液充填作業時には4回、塗布中でのエア排出作業時には2回必要であり、大気開放された液体排出用タンクの液面がスロットダイの吐出口よりも200mm高いだけで、実施例と比較してエア排出に要する時間および送液量ともに増加し、エア排出効率が低下することが分かった。
比較例2
液体排出経路が、液体排出口より100mm高い位置となるように設置された以外は実施例と同じ条件で、カラーフィルタの作成を行なった。この結果、塗布液充填作業および塗布動作中に混入したスロットダイ内部のエア排出作業のいずれでも、エア排出作業時間が増大して生産効率が低下したほか、スロットダイ内部にもエアが残存してしまい、膜厚精度の悪化や塗布欠点などにより、100枚中10枚の不良品が発生し、良好な品質のカラーフィルタを得ることは出来なかった。
また、100枚の塗布終了後に、スロットダイ内部のエアが残存しない条件を探るために、エアを完全に排出できる送液条件を検討してみたところ、送液速度5000μl/sec、送液量70000μl、送液時間14secとし、送液開始から1秒後に供給口部および両端部に接続された排出用開閉バルブを全て「開」の状態、13秒後に全て「閉」の状態にするエア排出作業サイクルが、塗布液充填作業時には3回、塗布中でのエア排出作業時には2回必要であり、液体排出経路が、液体排出口より100mm高い位置となるだけで、実施例と比較してエア排出に要する時間および送液量ともに増加し、エア排出効率が低下することが分かった。
比較例3
液体排出口をスロットダイ上面に設け、液体排出口へ鉛直方向に繋がる液体排出内部流路をもつスロットダイを用いて、カラーフィルタの作成を行った。これに伴い、液体排出経路は、液体排出口より一時的に50mm高い位置となったが、それ以外は実施例と同じ条件である。この結果、塗布液充填作業および塗布動作中に混入したスロットダイ内部のエア排出作業のいずれでも、エア排出作業時間が増大して生産効率が低下したほか、スロットダイ内部にもエアが残存してしまい、膜厚精度の悪化や塗布欠点などにより、100枚中8枚の不良品が発生し、良好な品質のカラーフィルタを得ることは出来なかった。
また、100枚の塗布終了後に、スロットダイ内部のエアが残存しない条件を探るために、エアを完全に排出できる送液条件を検討してみたところ、送液速度5000μl/sec、送液量65000μl、送液時間14secとし、送液開始から1秒後に供給口部および両端部に接続された排出用開閉バルブを全て「開」の状態、13秒後に全て「閉」の状態にするエア排出作業サイクルが、塗布液充填作業時には3回、塗布中でのエア排出作業時には2回必要であり、液体排出口をスロットダイ上面に設け、液体排出口へ鉛直方向に繋がる液体排出内部流路をもつスロットダイを用いることで、実施例と比較してエア排出に要する時間および送液量ともに増加し、エア排出効率が低下することが分かった。
本発明に係る塗布装置であるダイコータの概略構成図である ダイコータの塗布器であるスロットダイ正面図である。 スロットダイの供給口の位置における側面断面図である。 スロットダイのマニホールドの端部位置における側面断面図である。 塗布液充填作業において、スロットダイ内部のエアが排出される状況を示す概略正面断面図である。 塗布動作中に混入したスロットダイ内部のエアが排出される状況を示す概略正面断面図である。
符号の説明
1 ダイコータ
2 基台
3 支柱
4 基板
10 昇降装置ユニット
11 モータ
12 昇降台
13 ボールねじ
14 ガイド
20 スロットダイ
21 保持台
22 フロントリップ
23 リアリップ
24 マニホールド
25 スリット
26 吐出口面
27 吐出口
28 ビード
29 ステージ
30 リニアモータ
31 ガイドレール
40 拭き取りユニット
41 ヘッド保持器
42 拭き取りヘッド駆動装置
43 拭き取りヘッド
44 トレイ
45 拭き取りユニット保持台
50 塗布液供給装置ユニット
51 シリンジポンプ
52 塗布液タンク
53 塗布液
54 ポンプ供給路
55 吸引用開閉バルブ
56 ピストン保持台
57 シリンジポンプ用ボールねじ
58 シリンジポンプ用モータ
59 ピストン昇降ガイド
60 ピストン
61 シリンジ
62 吐出用開閉バルブ
63 ダイ供給路
70 制御装置
71 操作盤
80 供給口
81A、81B 液体排出口
82A、82B 排出用開閉バルブ
83A、83B 液体排出経路
84 廃液
85A、85B 液体排出用タンク
86A、86B 廃液排出経路
87A、87B 廃液用開閉バルブ
88A、88B 吸引ポンプ
90 エア
91A、91B Hi側センサ
92A、92B Low側センサ
93A、93B 液体排出内部流路
94 供給内部流路
95A、95B 出口
96A、96B 液面

Claims (5)

  1. 塗布器に塗布液を供給する液体供給手段と、塗布液を吐出する吐出口および塗布液を排出する液体排出口を有する塗布器と、液体排出口と接続され液体排出口と略同一の高さまたはそれよりは低い位置にあって途中に開閉バルブを有してなる液体排出経路と、液体排出経路の出口から排出された廃液を溜める液体排出用タンクと、被塗布部材を保持する保持手段と、塗布器と保持手段とを相対的に移動させる移動手段と、を備えた塗布装置を用いて、吐出口から被塗布部材に塗布液を供給しつつ、塗布器と被塗布部材を相対移動させて被塗布部材の表面に塗膜を形成する塗布方法であって、被塗布部材の表面に塗膜を形成する前、および/または形成した後に、液体供給手段から塗布液を供給しつつ液体排出経路の開閉バルブを開いて液体排出口から塗布液を排出することを特徴とする塗布方法。
  2. 液体排出経路の出口が大気開放された状態で、開閉バルブを開いて液体排出口から塗布液を排出することを特徴とする請求項1に記載の塗布方法。
  3. 請求項1又は2に記載の塗布方法を用いたディスプレイ用部材の製造方法。
  4. 塗布器に塗布液を供給する液体供給手段と、塗布液を吐出する吐出口および塗布液を排出する液体排出口を有する塗布器と、液体排出口と接続され途中に開閉バルブを有してなる液体排出経路と、液体排出経路の出口から排出された廃液を溜める液体排出用タンクと、被塗布部材を保持する保持手段と、塗布器と保持手段とを相対的に移動させる移動手段と、を備えた塗布装置であって、液体排出経路が液体排出口と略同一の高さまたはそれよりは低い位置にあることを特徴とする塗布装置。
  5. 請求項4に記載の塗布装置を用いたディスプレイ用部材の製造装置。
JP2007083857A 2006-03-31 2007-03-28 塗布装置および塗布方法並びにディスプレイ用部材の製造方法および製造装置 Active JP5176359B2 (ja)

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