JP2007329561A - 無線タグ、物品管理システム及び無線タグが装着された物品の管理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】無線タグの内蔵電池の消耗を抑えつつ、無線タグからID情報を含む電波を継続的に発信させる技術を提供することを課題とする。
【解決手段】電源部307が停止している状態にあるRFIDタグ3は近接リーダ4からの電波をアンテナ301を介して電波受発信部302で受信する。電流生成部303が電流を生成し、電源供給制御部306の制御により電源部307が起動し、電力供給が行われる。電源部307が起動している状態では、電波受発信部305がID情報を含む電波を遠隔リーダ5へ発信する。そして再び近接リーダ4から発信された電波を電波受発信部302が受けると、電源供給制御部306が電源部307の電力供給を停止させる。
【選択図】図1
【解決手段】電源部307が停止している状態にあるRFIDタグ3は近接リーダ4からの電波をアンテナ301を介して電波受発信部302で受信する。電流生成部303が電流を生成し、電源供給制御部306の制御により電源部307が起動し、電力供給が行われる。電源部307が起動している状態では、電波受発信部305がID情報を含む電波を遠隔リーダ5へ発信する。そして再び近接リーダ4から発信された電波を電波受発信部302が受けると、電源供給制御部306が電源部307の電力供給を停止させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、無線タグが装着された物品を管理する技術に関する。
現在、流通業界では物品の識別、管理をするためのバーコードに代わるRFID(Radio Frequency ID)タグが注目を集めている。RFIDタグは無線によりデータの送受信が可能なため、例えば布で覆いかぶさっている物品についても管理可能であるなど利便性が高い。また、RFIDタグは何度でもID情報の書き換えが可能である点や耐久性においてもバーコードより優れた性質を持っている。
RFIDタグには、電池を内蔵せずリーダからの電波を受けて電力を発生させ、電波の送受信を行なうパッシブタグと、電池を内蔵し、広範囲での交信が可能なアクティブタグとがある。
パッシブタグは、電池交換の心配が無い代わりに、交信範囲が狭い(1m程度)という制約がある。アクティブタグは、交信範囲は広い(数10m程度)が、電池交換の必要があり、パッシブタグに比べてメンテナンスの負担が大きいというデメリットがある。またアクティブタグは、電源装置などを備えるためパッシブタグよりも高価である。
パッシブタグの読み取り動作は次の通りである。まずパッシブタグのアンテナがリーダからの電波を受信すると、電子回路に起電力が発生する。その起電力によりICチップが起動し、RFIDタグのID情報を符号化する。そしてアンテナからリーダに向けて電波(信号)を送信する。送信されてきた電波(信号)をリーダが受信し、解読して外部のコンピュータ等に情報を転送する。アクティブタグは電池を内蔵しているため、リーダからの電波を受信せずに電子回路に電流を流すことができ、ID情報を含む電波を広範囲に送信することが可能である。
物品の管理にパッシブタグを利用する場合、外部から電力を与える必要があるため、物品の近くにリーダを設置しなければならないという制約がある。しかし、近接リーダは、電池を内蔵していないので、電池交換の必要性がなく、半永久的に使用可能である(10万回の読み書きが可能)。
物品の管理にアクティブタグを利用する場合、外部から電力を与える必要がなく、遠隔リーダを用いて物品を管理することが可能である。そのため、管理する物品にアクティブタグを装着すると、管理工程においてリーダを物品の搬送部付近に置く必要がなく、リーダの設置場所の自由度が高いという利点がある。しかし、上述したように、管理工程が終了した後も内蔵されている電池の電力が消費されるため、無駄な電力が消費されることになり、電池交換の頻度を高める原因となる。
そこでアクティブタグの電池の消耗を抑える技術や電池寿命を長くさせる技術が考えられている。下記特許文献1では、リーダから発生する磁束をアクティブタグが受信すると、アクティブタグに内蔵されている起動制御装置が電源からの電力供給を許可し、また、起動制御装置が情報の電波送信が終了した旨の信号を受け取ると、電源からの電力供給を停止させ内部電池の消耗を抑えるという技術が提案されている。
上述のように、物品の管理システムにおいてアクティブタグを利用することで、リーダの設置場所の自由度を高めることが可能であり、効率的なシステムを構築することが可能である。アクティブタグの電池の消耗を抑えるために、電波送信後に電源からの電力供給を停止させるという上記特許文献1の技術があるが、大型自動倉庫のように広範囲かつ複数の管理工程(物品の仕分け、保管など)を含むシステムには不向きである。
なぜなら大型自動倉庫のようなシステムでは、広いエリア内の複数の地点において複数のリーダを用いて物品を管理する必要があるが、特許文献1の技術を用いる場合、電源を駆動させるための近接リーダを各地点に設置させる必要があり、結局、遠隔リーダを利用するメリットが無くなるからである。
そこで、本発明は前記問題点に鑑み、無線タグの内蔵電池の消耗を抑えつつ、無線タグから継続的に電波を送信させる技術を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、電源装置を内蔵する無線タグであって、前記電源装置が駆動していない状態において、受信した電波から電流を生成して前記電源装置を駆動させ、前記電源装置から供給される電力を利用して電波を発信させる手段と、前記電源装置から供給される電力を利用して電波を発信している状態において所定の電波を受信することで、前記電源装置を停止させる手段と、を備えることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の無線タグにおいて、前記電源装置から供給される電力を利用して自装置に記憶されたID情報を含む電波を発信させることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の無線タグにおいて、前記無線タグは、RFIDタグを含むことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、電源装置を内蔵し、物品に装着される無線タグと、前記無線タグに対して電波を発信させる第1のリーダ装置と、物品を管理する領域に配置される第2のリーダ装置と、前記無線タグに対して電波を発信させる第3のリーダ装置と、を備え、前記無線タグは、前記電源装置が駆動していない状態において、前記第1のリーダ装置から受信した電波から電流を生成して、前記電源装置を駆動させる手段と、前記電源装置から供給される電力を利用して物品のID情報を含む電波を前記第2のリーダ装置に発信させる手段と、前記電源装置から供給される電力を利用して電波を発信している状態において、前記第3のリーダ装置からの電波を受信して前記電源装置を停止させる手段と、を備えることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項4に記載の物品管理システムにおいて、前記無線タグは、RFIDタグを含むことを特徴とする。
請求項6記載の発明は、電源装置を内蔵する無線タグが装着された物品の管理方法であって、前記電源装置が駆動していない状態の前記無線タグに、第1のリーダ装置からの電波を受信させることによって、前記電源装置を駆動させる工程と、前記電源装置を駆動させた状態で前記物品を物品の管理領域に搬送する工程と、前記物品の管理領域において、前記無線タグが前記電源装置から供給される電力を利用してID情報を含む電波を第2のリーダ装置に発信する工程と、前記物品の管理領域の外に搬送され、前記電源装置から供給される電力を利用して電波を発信している状態の前記無線タグに、第3のリーダ装置からの電波を受信させることで前記電源装置を停止させる工程と、を備えることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項6に記載の無線タグが装着された物品の管理方法において、前記無線タグは、RFIDタグを含むことを特徴とする。
本発明の無線タグは、電源装置を内蔵しているため交信範囲の広い電波を発信することができ、また、その電源装置は必要に応じて駆動させ、または停止させることができるため、従来の電池内蔵型の無線タグと比べて、電池の消耗を抑えることができる。
また、本発明の無線タグは、自装置に記憶されたID情報を含む交信範囲の広い電波を発信することができるので、電池の消耗を抑えつつ、必要に応じて継続的にID情報を発信することが可能である。
また、本発明の物品管理システム及び物品管理方法によれば、管理領域でのみ、物品に装着された無線タグからID情報を含む交信範囲の広い電波を発信するので、無線タグの電池の消耗を抑えることができる。
さらに、本発明の無線タグは交信範囲の広い電波を送ることができるので、管理領域においてリーダを物品の搬送部付近に置く必要がなく、リーダの設置場所の自由度が高くなる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態に係るRFIDタグ3の機能ブロック図である。RFIDタグには、電源を内蔵せず、リーダからの電波を受けてICチップを起動させることでID情報を含む電波の送受信を行うパッシブタグと、電池を内蔵し、広範囲での交信が可能なアクティブタグとがある。本実施の形態のRFIDタグ3は、電池を内蔵しているが、従来のアクティブタグと異なり、電池からの電力の供給が常に行われているのではなく、場合に応じて電力の供給を開始あるいは停止させることができるアクティブタグである。そのため、本実施の形態のRFIDタグ3の構成は従来のアクティブタグと異なり、パッシブタグの電波受発信動作の特徴を取り入れた構成となっている。
図1において、RFIDタグ3はアンテナ301、電波受発信部302及び305、電流生成部303、ID記憶部304、電源供給制御部306、電源部307を備えている。
アンテナ301は近接リーダ4及び遠隔リーダ5からの電波を受信するとともに、近接リーダ4及び遠隔リーダ5に対して電波を送信する機能を備えている。アンテナ301は、近接リーダ4との送受信用のアンテナと遠隔リーダ5との送受信用のアンテナとを含む。また、このRFIDタグ3がパッシブタグとして動作するときに、電磁誘導方式により電力を発生させるのであれば、アンテナ301はコイルアンテナを含むことになる。
電波受発信部302は、パッシブタグとして機能する場合の受発信部であり、近接リーダ4との間で電波の送受信を行う。電波受発信部302は、近接リーダ4から受けた電波を利用して電力を得ることで、1m以内程度の距離までを交信範囲とする電波を発信することができる。電波受発信部305は、アクティブタグとして機能する場合の受発信部であり、遠隔リーダ5との間で電波の送受信を行う。電波受発信部305は、電源部307から供給される電力を利用して、5mあるいは10mなど近接リーダに比べて遠方にある遠隔リーダ5に対して交信範囲の広い電波を発信することができる。
電波受発信部302は、アンテナ301を介して近接リーダ4との間で電波の送受信を行う。電流生成部303は、電波受発信部302が受信した電波に含まれる搬送波から電流を生成し、電源供給制御部306とID記憶部304に電流を供給する。ID記憶部304は、RFIDタグ3のID情報を保持するICチップで構成されており、電流生成部303からの電流を受けて起動する。電源供給制御部306は電流生成部303からの電流を受けて、電源部307を起動及び停止させる機能部である。電源部307は、電源供給制御部306からの命令を受けて起動し、RFIDタグ3の各部品に電力供給を行なう。
電波受発信部305は、アンテナ301を介して遠隔リーダ5との間で電波の送受信を行う。アクティブモード時には、電波受発信部305は、ID記憶部304から読み出されたID情報を、アンテナ301を介して遠隔リーダ5へ送信する。
近接リーダ4及び遠隔リーダ5は、図示せぬアンテナ、電源、チューナとリーダ、マイクロコンピュータを内蔵しており、RFIDタグ3からの電波を受け、ID情報を含む信号を解読、復号化して外部のコンピュータにデータを転送する。
近接リーダ4及び遠隔リーダ5とRFIDタグ3との間で行われる電波受発信の仕組みを以下で説明する。前述のように本実施の形態のRFIDタグ3における電源部307は、停止している状態と起動している状態との2通りの状態がある。まず、電源部307が停止している状態から起動する状態に移る最初の段階を説明する。
電源部307が停止している状態では、RFIDタグ3は、パッシブタグと同様の動作を行うので、以降ではパッシブモード待機状態と呼ぶ。パッシブモード待機状態にあるRFIDタグ3は、近接リーダ4からの電波をアンテナ301を介して電波受発信部302で受信する。
次に電波受発信部302が受信した電波から電流生成部303が電流を生成する。そして電流生成部303が電流を供給することでID記憶部304を起動させ、電波受発信部302がID情報を含む電波をアンテナ301を介して近接リーダ4に送り返す。また、上記の工程において、電流生成部303がID記憶部304を起動させると同時に電源供給制御部306に電流を供給する。電源供給制御部306が起動すると、電力供給を許可する命令が電源部307に送られ、電源部307が起動する。このようにしてRFIDタグ3の電源部307が起動し、電力供給が行われる状態へ移行する。
電源部307が起動しており、電力供給が行われている状態では、RFIDタグ3がアクティブタグと同様の動作を行うので、以降ではアクティブモード起動状態と呼ぶ。アクティブモード起動状態では、近接リーダ4からの電波を受信することなく、電源部307から供給される電力を利用して、電波受発信部305がID情報を含む電波をアンテナ301を介して遠隔リーダ5へ発信する。
以上、RFIDタグ3の電源部307が停止しているパッシブモード待機状態からアクティブモード起動状態に移る仕組みと、アクティブモード起動後にRFIDタグ3が遠隔リーダ5にID情報を送信するという段階まで説明した。次にアクティブモード起動状態からパッシブモード待機状態に移る仕組みについて説明する。
パッシブモード待機状態からアクティブモード起動状態に移る仕組みと同様に、アクティブモード起動状態からパッシブモード待機状態に移るときにも近接リーダ4を用いる。
アクティブモード起動状態にあるRFIDタグ3は、近接リーダ4から発信された電波を電波受発信部302で受信すると、電流生成部303が電流を生成しID記憶部304を起動させる。そしてID情報を含む電波を電波受発信部302が、アンテナ301を介して近接リーダ4に送り返す。それと同時に電流生成部303から電源供給制御部306に電流が供給され、電源供給制御部306が電源部307の電力供給を停止させる。こうしてRFIDタグ3は再度パッシブモード待機状態に戻るのである。なお、アクティブモード起動状態にある場合には、電源部307からの電力が供給されているので、電波受発信部302が近接リーダ4からの電波を受信すると、電源供給制御部306は、電源部307から供給された電力に基づいて電源部307を停止制御することもできる。
以上、RFIDタグ3の構成と電波受発信動作の仕組みについて説明した。本実施の形態におけるRFIDタグ3の特徴は、電源部307の起動と停止を近接リーダ4からの電波で、いつでも行なうことができるという点にある。その特徴を生かしたRFIDタグ3の使用例を次に説明する。
図2はRFIDタグ3が装着された物品102の大型自動倉庫11における搬送システム1を示す図である。ここでいう大型自動倉庫11とは倉庫床面積がたとえば数百平方メートルであるような倉庫を想定している。また、倉庫内の物品は人の手を介さずに機械で搬送され、物品管理者はRFIDタグとリーダとコンピュータを使って、遠隔的に物品を管理することができる状態を想定している。ただし物品を倉庫に搬入する前及び搬出した後においては、人の手を介して物品が扱われることを想定する。
図2に示すように、この搬送システム1は、非管理領域10、大型自動倉庫11、非管理領域12の3つの領域内に導入されているシステムである。非管理領域10は、大型自動倉庫11に物品が搬入される際に、倉庫に搬入する物品をチェックするエリアである。非管理領域12は、大型自動倉庫11から搬出される物品をチェックするエリアである。このように、非管理領域10,12においても物品の管理を行っているが、本実施の形態においては、遠隔リーダ5により物品を管理する領域である大型自動倉庫11を管理領域としているので、それに対応して領域10,12を非管理領域としている。
また、図2において、遠隔リーダ装置5A〜5Fは、上述した図1に示す遠隔リーダ装置5と同様の機能を有する装置である。また、近接リーダ装置4A、4Bは上述した図1に示す近接リーダ装置4と同様の機能を有する装置である。
まず管理しようとする物品102にRFIDタグ3が装着される。物品の管理領域である大型自動倉庫11に物品を搬入する前の非管理領域10において、RFIDタグ3はパッシブモード待機状態である。大型自動倉庫11に物品を搬入する際、RFIDタグ3に近接リーダ装置4Aからの電波を受信させる。このとき、物品管理に従事する人が近接リーダ装置4Aを物品102に近づけて、電波を受信させることを想定している。これによって、これから搬入する物品を近接リーダ装置4Aでチェックする作業と倉庫内での管理モードであるアクティブモードの起動を同時に行うことができる。RFIDタグ3が近接リーダ装置4Aからの電波を受信すると、電源部307が駆動してアクティブモード起動状態に移行する。
図2における矢視SLは大型自動倉庫11にRFIDタグ3が装着されている物品102が搬入される入口を示している。物品が搬入されると、倉庫内に配置された複数の遠隔リーダ装置5A〜5Fによる物品管理が開始される。複数の遠隔リーダ装置5A〜5Fが配置されている理由は、物品が仕分け領域、保管領域など複数の管理工程で管理されるためである。物品102に装着されているRFIDタグ3は、物品102のID情報を含む交信範囲の広い電波を遠隔リーダ装置5A〜5Fに発信する。
物品102が大型自動倉庫11において管理され、出荷のタイミングとなると、物品は大型自動倉庫外の非管理領域12に搬出される。図2における矢視ELは大型自動倉庫11に物品102が搬出される出口を示している。物品が非管理領域12に搬出されると、RFIDタグ3に近接リーダ装置4Bからの電波を受信させ、電源部307を停止させる。この工程においても、物品管理に従事する人が、近接リーダ装置4Bを物品102に近づけて電波を受信させることを想定している。これによって、倉庫内の管理モードであるアクティブモードの停止と近接リーダ装置4Bによる出庫チェックを同時に行うことができる。そしてRFIDタグ3は再びパッシブモード待機状態に移行する。
このように、この搬送システム1においては、近接リーダ装置4Aを用いることで、アクティブモードのON制御を行い、近接リーダ装置4Bを用いることで、アクティブモードのOFF制御を行う。そして、同時に、近接リーダ4Aは、大型自動倉庫11に対する物品の入庫チェック機能を兼用し、近接リーダ4Bは、大型自動倉庫11からの物品の出庫チェック機能を兼用しているのである。近接リーダ4A,4Bによるチェック結果は、図示せぬコンピュータに転送され、大型自動倉庫11に対する入出庫管理が行われる。
RFIDタグ3から近接リーダ装置4A,4B及び遠隔リーダ装置5A〜5Fに発信されてきた物品のID情報は、物品管理者が使用しているコンピュータに送られてくる。こうして物品管理者は、事務所や会社にいながら遠隔的に物品を管理することが可能である。
次に、図2で説明した大型自動倉庫11における物品の管理方法を、より明確にするため、図3のフローチャートを用いて説明する。
図3は、RFIDタグ3の処理フローチャートである。物品102に装着されているRFIDタグ3は、大型自動倉庫11に搬入される前のパッシブモード待機状態、あるいは、大型自動倉庫11に搬入されているか、大型自動倉庫11から搬出された直後のアクティブモード起動状態にある。この状態でRFIDタグ3は近接リーダ4からの電波を受信する監視状態になっている(ステップS1)。
RFIDタグ3が近接リーダ4からの電波を受信すると、ID記憶部304からID情報を読み出し(ステップS2)、ID情報を含む電波を近接リーダ4へ送り出す(ステップS3)。なお、近接リーダ4と遠隔リーダ5から送信される電波の周波数を、それぞれ異なる周波数としておけば、RFIDタグ3は、受信した電波が近接リーダ4からの電波であることを認識することができる。
この段階は、物品管理に従事する人が近接リーダ装置4Aまたは4Bを使って物品102に電波を受発信させている工程に対応する。次にRFIDタグ3がパッシブモード待機状態であるのかアクティブモード起動状態であるのかをチェックし(ステップS4)、物品102が大型自動倉庫11に搬入される前のパッシブモード待機状態である場合には、電源部307からの電力供給を許可し(ステップS5)、アクティブモード起動状態に移行させる(ステップS6)。
これは大型自動倉庫11内に物品102を搬入し、物品の管理を始める工程を示す。管理が始まると、RFIDタグ3が電源部307から供給される電力を利用して、ID情報を含む交信範囲の広い電波を発信する。そして、遠隔リーダ装置5A〜5Fは、RFIDタグ3から送信されてきた物品のID情報を受信し、物品管理者の利用するコンピュータにID情報等を送信するのである。
ステップS4において、アクティブモード起動状態である場合、つまり、大型自動倉庫11から物品102が搬出された直後の状態である場合(非管理領域12に搬出された直後の状態である場合)、電源部307からの電力供給を停止し(ステップS7)、アクティブモード停止状態(パッシブモード待機状態)に移行させる(ステップS8)。このようにして、大型自動倉庫11における物品102の管理が終了するのである。
上述したように、近接リーダ4と遠隔リーダ5から送信される電波の周波数を、それぞれ異なる周波数としておけば、アクティブモードにおいて遠隔リーダ5との間で電波の送受信を行っている場合であっても、RFIDタグ3は、受信した電波が近接リーダ4からの電波であることを認識することができる。あるいは、受信信号の中に、近接リーダ4からの電波であることを示す情報を埋め込むようにしてもよい。
このように、本実施の形態のRFIDタグ3を利用することで、内蔵電源である電源部307の消費を抑えながら、電源部307の電力を利用して、交信範囲の広い電波を発信させることが可能である。したがって、大型自動倉庫11での使用のように、倉庫内で比較的長い時間、継続して電波を送信させたい場合に利便性がよい。つまり、倉庫内ではアクティブモードとして動作するので、リーダを自由な位置に設置させることが可能である。その一方で、物品が倉庫の内外に位置する場合には、電源部307が停止されているので、無駄な電力の消費が行われないのである。
なお、上記実施の形態では、大型自動倉庫におけるRFIDタグの使用例について説明したが、本発明のRFIDタグは、大型自動倉庫における使用に限定されるものではない。例えば大型スーパーマーケットにおける在庫の管理などにも適用可能である。
3 RFIDタグ
4,4A,4B 近接リーダ
5,5A〜5F 遠隔リーダ
301 アンテナ
102 物品
1 物品搬送システム
11 大型自動倉庫
4,4A,4B 近接リーダ
5,5A〜5F 遠隔リーダ
301 アンテナ
102 物品
1 物品搬送システム
11 大型自動倉庫
Claims (7)
- 電源装置を内蔵する無線タグであって、
前記電源装置が駆動していない状態において、受信した電波から電流を生成して前記電源装置を駆動させ、前記電源装置から供給される電力を利用して電波を発信させる手段と、
前記電源装置から供給される電力を利用して電波を発信している状態において所定の電波を受信することで、前記電源装置を停止させる手段と、
を備えることを特徴とする無線タグ。 - 請求項1に記載の無線タグにおいて、
前記電源装置から供給される電力を利用して自装置に記憶されたID情報を含む電波を発信させることを特徴とする無線タグ。 - 請求項1または請求項2に記載の無線タグにおいて、
前記無線タグは、RFIDタグを含むことを特徴とする無線タグ。 - 電源装置を内蔵し、物品に装着される無線タグと、
前記無線タグに対して電波を発信させる第1のリーダ装置と、
物品を管理する領域に配置される第2のリーダ装置と、
前記無線タグに対して電波を発信させる第3のリーダ装置と、
を備え、
前記無線タグは、
前記電源装置が駆動していない状態において、前記第1のリーダ装置から受信した電波から電流を生成して、前記電源装置を駆動させる手段と、
前記電源装置から供給される電力を利用して物品のID情報を含む電波を前記第2のリーダ装置に発信させる手段と、
前記電源装置から供給される電力を利用して電波を発信している状態において、前記第3のリーダ装置からの電波を受信して前記電源装置を停止させる手段と、
を備えることを特徴とする物品管理システム。 - 請求項4に記載の物品管理システムにおいて、
前記無線タグは、RFIDタグを含むことを特徴とする物品管理システム。 - 電源装置を内蔵する無線タグが装着された物品の管理方法であって、
前記電源装置が駆動していない状態の前記無線タグに、第1のリーダ装置からの電波を受信させることによって、前記電源装置を駆動させる工程と、
前記電源装置を駆動させた状態で前記物品を物品の管理領域に搬送する工程と、
前記物品の管理領域において、前記無線タグが前記電源装置から供給される電力を利用してID情報を含む電波を第2のリーダ装置に発信する工程と、
前記物品の管理領域の外に搬送され、前記電源装置から供給される電力を利用して電波を発信している状態の前記無線タグに、第3のリーダ装置からの電波を受信させることで前記電源装置を停止させる工程と、
を備えることを特徴とする無線タグが装着された物品の管理方法。 - 請求項6に記載の無線タグが装着された物品の管理方法において、
前記無線タグは、RFIDタグを含むことを特徴とする無線タグが装着された物品の管理方法。
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Country | Link |
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JP (1) | JP2007329561A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011060046A (ja) * | 2009-09-10 | 2011-03-24 | Ricoh Co Ltd | 非接触通信デバイス、情報処理装置及び情報管理サーバ |
JP2014174949A (ja) * | 2013-03-13 | 2014-09-22 | Toppan Forms Co Ltd | Rfidタグ |
JP2014174950A (ja) * | 2013-03-13 | 2014-09-22 | Toppan Forms Co Ltd | Rfidタグ |
JP2015519635A (ja) * | 2012-04-11 | 2015-07-09 | マリセンス オーワイ | 電子ラベルタグ及び電子ラベルタグシステム |
JP2015185134A (ja) * | 2014-03-26 | 2015-10-22 | トッパン・フォームズ株式会社 | Rfidタグ |
-
2006
- 2006-06-06 JP JP2006157330A patent/JP2007329561A/ja not_active Withdrawn
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