JP2007327047A - プラスチック材料の表面フッ素化 - Google Patents

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Abstract

【課題】プラスチック材料、特にメンブレンの溶媒遮断(バリア)特性を改善するための表面フッ素化処理による脆化を抑制する方法を提供する。
【解決手段】一酸化窒素(NO)、二酸化二窒素(N2O2)、二酸化窒素(NO2)、三酸化二窒素(N2O3)、四酸化二窒素(N2O4)、二酸化硫黄(SO2)、三酸化硫黄(SO3)、C1−C4炭化水素基を有するアミン、ホスフィン及びホスフィン誘導体、トリアルキル−モノクロロシランのような坑酸化剤を表面フッ素化プラスチック材料のための脆化抑制剤として使用する。
【選択図】なし

Description

本発明は表面フッ素化プラスチック材料のための脆化抑制剤としての少なくとも一つの抗酸化物質に関係する。
メンブレンが表面フッ素化されると、プラスチック材料で出来たメンブレンの溶媒遮断(バリア)特性が改善され得ることが知られている。しかしながら、表面フッ素化はフリーラジカルの生成を引き起こし、このフリーラジカルは直ちに酸素分子と反応して酸化生成物例えばヒドロペルオキシド及びアルコールを生じる。これらの酸化生成物は、この表面フッ素化プラスチック材料の親水性及びしたがって湿潤性を増加させることによって、メンブレンの溶媒遮断特性を劣化させる。
欧州特許EP−A−1609815号(Taegeら;2005年12月28日公開)はフリーラジカルの生成及び反応による表面フッ素化プラスチック材料の溶媒遮断特性の劣化を抑制するために、安定剤、特にトリエチルアミンの使用を開示する。この安定剤は、炭素を中心とした若しくは酸素を中心としたフリーラジカルと結合したポリマーを掃去すること、又は酸化生成物を不活性化、分解若しくは誘導体化することのいずれかによって作用する。この文献は炭素を中心としたラジカル掃去剤として一酸化窒素(NO)を使用することを開示する。欧州特許EP−A−1609815号の開示を参照によって本明細書に引用する。
欧州特許EP−A−1609815号明細書
本願発明者は、例えば空気(99.5体積%)中のフッ素分子(0.5体積%)を使用する、プラスチックメンブレンの表面フッ素化は、このプラスチックメンブレンの機械的安定性を劣化させることに気づいた。具体的には、このプラスチックメンブレンは脆弱になりそして引張強度を失う。特にメンブレンがフィルターメンブレンとして使用されることになっている場合に、プラスチックメンブレンの有用性が大幅に低下するので、このような脆化は深刻である。
本願発明者は抗酸化物質例えばNO又はSOの使用が表面フッ素化プラスチック材料の脆化を抑制することを不意に発見した。「NO」は窒素酸化物の省略表記であり、一酸化窒素(NO);二酸化二窒素(N);二酸化窒素(NO);三酸化二窒素(N);及び四酸化二窒素(N)をカバーする。「SO」は硫黄酸化物の省略表記であり、二酸化硫黄(SO);及び三酸化硫黄(SO)をカバーする。
Esnoufら(J.Polym.Science,Polym.Chem;2003;vol.41;pp1509〜1517)はフッ素ポリマーを照射した際に生じた酸化生成物を誘導体化し、該酸化生成物を分光学的同定及び定量化することを促進するためにNOを使用することを開示する。加えて、他のプラスチック材料例えばポリエチレンで生じたヒドロペルオキシドを誘導体化し、それらの定量分析を促進するためにSOが使用されている(例えば、Carlsonら(Poly.Degrad.Stab.;1991;vol.32;pp377)参照)。
しかしながら、本願発明者は任意の抗酸化物質、特にNO又はSO、を使用して、表面フッ素化プラスチック材料の脆化を抑制することを開示している先行技術を全く知らない。
従って、本発明の第一の態様において、表面フッ素化プラスチック材料の脆化抑制剤として少なくとも一つの抗酸化物質を使用することが提供される。
本発明の第二の態様により、脆化を抑制した表面フッ素化プラスチック材料を製造するためのプロセスが提供され、前記プロセスは以下を含む:
プラスチック材料の表面の少なくとも一部を表面フッ素化して表面フッ素化プラスチック材料を製造すること;
前記表面フッ素化プラスチック材料を酸化剤流体に曝して酸化した表面フッ素化プラスチック材料を製造すること;及び
前記酸化した表面フッ素化プラスチック材料を該又は各抗酸化物質に曝すこと。
特定の理論に結びつけられることは望まないが、反応性種例えば酸素ラジカル(例えばペルオキシラジカル及びアルコキシラジカル)及び酸素ラジカル誘導体(又は酸化生成物、例えばヒドロペルオキシド、アルコール、ケトン、アルデヒド、カルボン酸及びカルボン酸誘導体)はプラスチック材料の表面フッ素化の結果として形成されると、本願発明者は考える。これらの反応性種は、他の反応性種又は、それどころか、プラスチック材料のポリマーのいずれかと反応し、ポリマー母材内に架橋を生成する。架橋の生成の結果として、プラスチック材料は脆弱となりそして引張強度を失う。反応性種が反応して架橋を生成することが可能となる前に、この抗酸化物質がこの反応性種を分解、不活性化又は誘導体化し、このためにプラスチック材料の脆化を抑制すると現在考えられている。
該又は各抗酸化物質は酸素ラジカル掃去剤であってもよい。「酸素ラジカル掃去剤」はペルオキシ及びアルコキシラジカルを分解、不活性化又は誘導体化する化合物である。
該又は各抗酸化物質は酸素ラジカル誘導体の掃去剤であってもよい。このような掃去剤はヒドロペルオキシド、アルコール、ケトン、アルデヒド、カルボン酸及びカルボン酸誘導体を分解、不活性化又は誘導体化する化合物である。
二又は三以上の抗酸化物質でできた化学的に安定な混合物が使用されてもよいが、抗酸化物質は単独で使用される方が好ましい。
該又は各抗酸化物質は通常高い揮発性及び/又は高い流動性を有する。これに関連して、該又は各抗酸化物質が約20℃且つ約100kPaでガス状であることが好ましい。加えてまたはその代わりに、該又は各抗酸化物質は通常は約150g/mol以下及び好ましくは約100g/mol以下の分子量を有する。
好ましくは、該又は各抗酸化物質がNOx;SOx;一酸化窒素(NO);二酸化二窒素(N);二酸化窒素(NO);三酸化二窒素(N);四酸化二窒素(N);二酸化硫黄(SO);三酸化硫黄(SO);少なくとも一つのC−C炭化水素基を有するアミン;ホスフィン及びホスフィン誘導体;並びにトリアルキル−モノクロロシランからなる群から選択される。好適なアミンの例はトリエチルアミン(N(CHCH)である。このトリアルキルモノクロロシラン中のアルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル及びt−ブチルからなる群から個別に選択されてもよい。好適なトリアルキルモノクロロシランの例はトリメチルモノクロロシラン(SiCl(CH)であり、これはヒドロペルオキシドを急冷するのに特に好適なことがある。
この抗酸化物質はNO又はSOのいずれかであることが好ましい。例えば、この抗酸化物質は好ましくはNO又はSOを含み、特に好ましいNOを伴う。これに関連して、工業品質のNOは少量のNOで汚染されていることが知られている。従って、NO及びNOの混合物がこの抗酸化物質として使用されてもよい。
該又は各抗酸化物質は以下を含むプロセスで使用されることが好ましい:
プラスチック材料の表面の少なくとも一部を表面フッ素化して表面フッ素化プラスチック材料を製造すること;
前記表面フッ素化プラスチック材料を酸化剤流体に曝して酸化した表面フッ素化プラスチック材料を製造すること;及び
前記酸化した表面フッ素化プラスチック材料を該又は各抗酸化物質に曝すこと。
「酸化した表面フッ素化プラスチック材料」とは、表面フッ素化プラスチック材料においてラジカルと結合したそのポリマーが酸素分子に曝されてペルオキシ及びアルコキシラジカルを生成し、その少なくとも一部が酸化生成物、例えば上記に挙げた酸化生成物に変えられることがある表面フッ素化プラスチック材料を、本願発明者は意味する。
本発明の好ましい実施態様の一長所は、フッ素分子ガス(単独又は不活性キャリア流体で希釈したもの)を使用する;又は不活性キャリア流体で希釈したフッ素原子のコールドプラズマを使用するフッ素化を含む既知の表面フッ素化技術のいずれかを用いて、この表面フッ素化工程が実現され得ることである。この不活性キャリア流体は任意の好適な流体であってよく、通常はガス例えば窒素、アルゴン、ヘリウム、二酸化炭素又は六フッ化硫黄である。
表面フッ素化は「インライン」又は「オフライン」のいずれかで実施され得る。このオフラインフッ素化プロセスは閉じた反応チャンバーで通常の工業用フッ素不活性ガス混合物を使用して実施されてもよい。このフッ素配合物は概して約10体積%〜約20体積%のフッ素分子及び約90体積%〜約80体積%の不活性ガス、例えば窒素分子を含む。オフラインフッ素処理の間のフッ素分子の典型的な分圧は約1kPa〜約8kPaである。フッ素化は約40℃〜約80℃で約0.5時間〜約2.5時間にわたって実施されてもよい。
インラインフッ素化はプラスチック製品をブロー成形する間に実施されてもよい。このプロセスは概してフッ素分子/不活性ガス配合物(特に、フッ素分子/窒素配合物)を使用し、この配合物は約1体積%〜約3体積%のフッ素分子及び約99体積%〜約97体積%の不活性ガス、例えば窒素ガスを含む。このフッ素化ガスは概して基板表面に約80℃〜約190℃の温度で概して約0.4MPa〜約0.8MPaの範囲の絶対ガス圧力で適用される。この典型的な処理期間は1分〜4分である。
好ましい実施態様では、この表面フッ素化プラスチック材料又は酸化した表面フッ素化プラスチック材料は表面フッ素化後60分以内に抗酸化物質に曝される。表面フッ素化工程の終了後抗酸化物質に曝すまでは30分以下であることが好ましく、この期間が約10分未満であることがさらに好ましい。
このプラスチック材料は同じ工程でフッ素化され且つ酸化剤流体に曝されても良い。従って、このプラスチック材料はフッ素分子及び前記酸化した表面フッ素化プラスチック材料を製造するための酸化剤ガスを含むガス状流体混合物に曝されてもよい。例えば、この表面フッ素化は、フッ素分子及び酸素分子を含むガス状混合物、例えば空気中のF、として使用して実施されてもよい。
あるいは、このプラスチック材料は表面フッ素化されそれから次の工程で酸化剤ガスに曝されてもよい。従って、このプラスチック材料は不活性キャリアガス中にフッ素分子を含むガス状流体に曝されて前記表面フッ素化プラスチック材料が製造されてもよく、これが次に酸化剤流体に曝されて前記酸化した表面フッ素化プラスチック材料が製造される。
この酸化剤流体は液体又は蒸気であってもよいが通常はガス状である。この酸化剤流体がガスである実施態様において、この酸化剤ガスは酸素分子;亜酸化窒素(NO);二酸化窒素(NO);三酸化窒素(N);又は四酸化二窒素(N)であってもよい。酸素分子が好ましい。この酸化剤流体は通常は空気である。
この酸化した表面フッ素化プラスチック材料が流体の形態の抗酸化物質に曝されてもよい。この流体はガス、蒸気又は液体であってもよいが、ガス状流体が好ましい。
この抗酸化物質はストレートで(すなわち希釈しないで)使用されてもよく、又は通常はガスである不活性キャリア流体で希釈されてもよい。好適な不活性キャリアガスは窒素、アルゴン、ヘリウム、六フッ化硫黄又は二酸化炭素を含む。しかしながら、この酸化した表面フッ素化プラスチック材料はストレートの(すなわち希釈しない)ガス状形態の抗酸化物質に曝されることが好ましい。
この抗酸化物質がガス状形態で使用される実施態様では、この抗酸化物質は通常約5kPa〜1MPaの、そして好ましくは約10kPa〜500kPaの(全)分圧を有する。「高圧」インラインフッ素化プロセスを含む実施態様では、この抗酸化物質の(全)分圧は約200kPa〜約400kPa、例えば約300kPaであってもよい。「低圧」オフラインフッ素化プロセスを含む実施態様では、この抗酸化物質の(全)分圧は5kPa〜約50kPa、好ましくは約10kPa〜約30kPa、例えば約20kPaであってもよい。
この酸化した表面フッ素化プラスチック材料は、酸素ラジカル及び酸素ラジカル誘導体の少なくとも実質的に全てがそして好ましくは全てが掃去されるために、十分な時間抗酸化物質に曝される。実際には、この曝露時間は処理されるプラスチック材料の寸法に応じて通常5分〜約60分である。この曝露時間は通常約30分未満である。「低圧」オフラインフッ素化を含む実施態様では、この曝露時間は通常約2分〜約20分であり、好ましくは約5分〜約20分、例えば約10分である。「高圧」インラインフッ素化プロセスを含む実施態様では、この曝露時間は通常約30秒〜180秒である。
この酸化した表面フッ素化プラスチック材料は、通常約0℃からおおよそこのプラスチック材料の軟化温度までで、例えばこのプラスチック材料の自立温度範囲内で、抗酸化物質に曝される。「低圧」オフラインフッ素化プロセスを含む実施態様では、この曝露温度は好ましくは約20℃〜約70℃、例えば約40℃である。「高圧」インラインフッ素化プロセスでは、この曝露温度は好ましくは約60℃〜約150℃、例えば約90℃である。
本発明は任意の好適なプラスチック材料の処理に適用される。好適なプラスチック材料はポリオレフィン例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン並びにこれらの誘導体及び混合物を含む。好ましいプラスチック材料はポリプロピレン及びポリエチレンを含む。このプロセスはまた多様な密度のプラスチック材料の処理にも適用される。従って、高密度ポリオレフィン及び低密度ポリオレフィンが処理され得る。加えて、本発明は特に多孔質プラスチック材料の処理に適用される。「多孔質」という用語はマイクロ多孔質(すなわち、約50nm未満の直径を伴う孔を有する)、マクロ多孔質(すなわち、約50nmより大きい直径を伴う孔を有する)及びメソ多孔質を含む。
このプロセスは、そこでの脆化が抑制される表面フッ素化プラスチック材料を製造する。「抑制」とは、脆化が僅少なレベル以下まで低減されることを本願発明者は意味し、このレベルを超えた脆化はプラスチック材料の性能に悪影響を及ぼすと通常考えられる。
この脆化を抑制したプラスチック材料は多くの用途がある。例えば、プラスチックメンブレンが工業において(例えば工業フィルターで)使用されてもよく又は医療において(例えば血液透析器若しくは血液酸素化器で)使用されてもよい。
本発明の好ましい実施態様のさらなる長所は、この抗酸化物質で処理したプラスチック材料の溶媒遮断性能が、その抗酸化物質を使って処理されていない表面フッ素化プラスチック材料の溶媒遮断性能を上回って改善されることである。従って、脆化を抑制したプラスチック容器が燃料を輸送するために使用されてもよい。
本発明の好ましい実施態様は実質的に付随の例を参照してここに記載されるとおりである。
以下は本発明の例についての記載である。これらの例は特許請求の範囲による本発明の保護範囲を制限するものではない。
例1−比較
弾性があり且つ機械的に安定な、マクロ多孔質ポリプロピレンフィルターメンブレン(約160マイクロメートル(μm)の厚みと0.87マイクロメートル(μm)の平均孔直径を伴う)を、約23℃の温度で約3分間99.5体積%の空気中の0.5体積%のフッ素からなるフッ素化ガスで処理した。
このフッ素化したメンブレンは非常に脆弱でありそして触れると崩壊した。このフッ素化したメンブレンはフィルターメンブレンとして使用するには全く適していなかった。
例2
例1のように、弾性があり且つ機械的に安定な、マクロ多孔質ポリプロピレンフィルターメンブレン(約160マイクロメートル(μm)の厚みと0.87マイクロメートル(μm)の平均孔直径を伴う)を、約23℃の温度で約3分間99.5体積%の空気中の0.5体積%のフッ素からなるフッ素化ガスで処理した。
フッ素化ガスの除去後、このメンブレンを約4分間周囲の圧力で周囲空気に曝し、そして次に空気の存在しないところで約15分約200mbar(約20kPa)のNO分圧の一酸化窒素で処理した。
フッ素化したメンブレンは機械的に安定しており且つ脆弱ではなかった。このフッ素化したメンブレンはフィルターメンブレンとして使用するのに適していた。
例3−比較
弾性があり且つ機械的に安定な、多孔質ポリプロピレンフィルターメンブレン(約92マイクロメートル(μm)の厚みと0.36マイクロメートル(μm)の平均孔直径を伴う)を、約23℃の温度で約3分間99.5体積%の空気中の0.5体積%のフッ素からなるフッ素化ガスで処理した。
このフッ素化したメンブレンは脆弱でありそして、特に、非常に低い引張強度であった。このフッ素化したメンブレンはフィルターメンブレンとして使用するには全く適していなかった。
例3のように、弾性があり且つ機械的に安定な、多孔質ポリプロピレンフィルターメンブレン(約92マイクロメートル(μm)の厚みと0.36マイクロメートル(μm)の平均孔直径を伴う)を、約23℃の温度で約3分間99.5体積%の空気中の0.5体積%のフッ素からなるフッ素化ガスで処理した。
フッ素化ガスの除去後、このメンブレンを、空気の存在しないところで、約6分間約200mbar(約20kPa)のNO分圧の一酸化窒素に曝した。
フッ素化したメンブレンは脆弱ではなくそしてフッ素化する前の元のポリプロピレンフィルターメンブレンと同じ引張強度であった。このフッ素化したメンブレンはフィルターメンブレンとして使用するのに適していた。
本発明の好ましい実施態様の長所は以下を含む:
・プラスチック材料の脆化が抑制されること;
・有機溶媒、特にメタノールのような酸素処理した成分を含む炭化水素乗用車燃料、に対するプラスチック材料の浸透性(例えば遮断性能)を減らすこと;
・有機溶媒、特に親水性成分を有する疎水性の有機液体、に対する表面フッ素化プラスチックメンブレンの湿潤性を減らすこと;
・酸化力のある変性によってフッ素化した遮断層が劣化する範囲を減らすこと;
・酸素汚染レベルを監視し且つ注意深く制御する必要性をなくすこと−結果として効率を増加し且つ初期コスト及び運転コストの削減をもたらすこと;及び
・表面−フッ素化プラスチック材料又はそれから派生した表面−フッ素化プラスチック材料を、少なくとも一つの安定剤を含む反応性流体に曝すことを、既存の機器又は手順を実質的に修正することなく既存の工業的表面フッ素化プロセスに統合し得ること。
本発明が好ましい実施態様への参照を伴って上記に記載した詳細に限定されず、以下の請求項によって定義される本発明の精神又は範囲から逸脱することなく多くの改良及び変化が可能であることが理解される。

Claims (17)

  1. 表面フッ素化プラスチック材料のための脆化抑制剤として少なくとも一つの坑酸化物質を使用する方法。
  2. 該又は各抗酸化物質が酸素ラジカル掃去剤である、請求項1に記載の使用方法。
  3. 該又は各抗酸化物質が酸素ラジカル誘導体の掃去剤である、請求項1又は2に記載の使用方法。
  4. 該又は各抗酸化物質が約20℃且つ約100kPaでガス状である、請求項1〜3のいずれかに記載の使用方法。
  5. 該又は各抗酸化物質が約150以下の分子量である、請求項1〜4のいずれかに記載の使用方法。
  6. 該又は各抗酸化物質が、NOx;SOx;一酸化窒素(NO);二酸化二窒素(N);二酸化窒素(NO);三酸化二窒素(N);四酸化二窒素(N);二酸化硫黄(SO);三酸化硫黄(SO);少なくとも一つのC−C炭化水素基を有するアミン;ホスフィン及びホスフィン誘導体;並びにトリアルキル−モノクロロシランからなる群から選択される、請求項1〜5のいずれかに記載の使用方法。
  7. 該抗酸化物質がNOを含む、請求項1〜6のいずれかに記載の使用方法。
  8. プラスチック材料の表面の少なくとも一部を表面フッ素化して表面フッ素化プラスチック材料を製造すること;
    前記表面フッ素化プラスチック材料を酸化剤流体に曝して酸化した表面フッ素化プラスチック材料を製造すること;及び
    前記酸化した表面フッ素化プラスチック材料を該又は各抗酸化物質に曝すこと、
    を含むプロセスで該又は各抗酸化物質が使用される、請求項1〜7のいずれかに記載の使用方法。
  9. 前記プラスチック材料が、フッ素分子及び酸化剤ガスを含むガス状流体混合物に曝されて前記酸化した表面フッ素化プラスチック材料を製造する、請求項8に記載の使用方法。
  10. 前記プラスチック材料が、不活性キャリアガス中にフッ素分子を含むガス状流体に曝されて前記表面フッ素化プラスチック材料を製造し、次に該表面フッ素化プラスチック材料が酸化剤ガスに曝されて前記酸化した表面フッ素化プラスチック材料を製造する、請求項8に記載の使用方法。
  11. 前記酸化した表面フッ素化プラスチック材料がNOガスに曝される、請求項8〜10のいずれかに記載の使用方法。
  12. 前記酸化した表面フッ素化プラスチック材料が、約5kPa〜約1MPaの分圧で抗酸化物質を含むガス状流体に曝される、請求項8〜11のいずれかに記載の使用方法。
  13. 前記酸化した表面フッ素化プラスチック材料が、該抗酸化物質を含むガス状流体に約30秒〜約60分の間曝される、請求項8〜12のいずれかに記載の使用方法。
  14. 該プラスチック材料がポリプロピレン及びポリエチレンから選択される、請求項1〜13のいずれかに記載の使用方法。
  15. 該プラスチック材料が多孔質である、請求項1〜14のいずれかに記載の使用方法。
  16. 脆化を抑制した表面フッ素化プラスチック材料がフィルターメンブレンの形態である、請求項1〜15のいずれかに記載の使用方法。
  17. 脆化を抑制した表面フッ素化プラスチック材料を製造するプロセス方法であって、前記プロセスが:
    プラスチック材料の表面の少なくとも一部を表面フッ素化して表面フッ素化プラスチック材料を製造すること;
    前記表面フッ素化プラスチック材料を酸化剤流体に曝して酸化した表面フッ素化プラスチック材料を製造すること;及び
    前記酸化した表面フッ素化プラスチック材料を該又は各抗酸化物質に曝すこと、を含むプロセス方法。
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