JP2007326924A - 樹脂ヒンジ - Google Patents

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Abstract

【課題】ヒンジ機能を有する携帯機器に使用できる、長期耐久性に優れた樹脂ヒンジを提供する。
【解決手段】摩擦係数が0.05〜0.3である熱可塑性樹脂(A)よりなる可動側カム部品と、熱可塑性樹脂(B)よりなる固定側カム部品を有し、該熱可塑性樹脂(A)と該熱可塑性樹脂(B)の曲げ弾性率(ASTM、D790)の比(A)/(B)が0.1〜1である樹脂ヒンジ。
【選択図】なし

Description

本発明はヒンジ部品に関し、より詳しくはヒンジ機能を有する携帯機器に使用される樹脂ヒンジ部品に関する。
折り畳み式携帯電話や電子手帳、電子辞書、パソコン及びビデオカメラなどのヒンジ機能を有する携帯機器は、小型化を目的に、液晶画面とキーボード部を折り畳む方式が採用されている。この折り畳み方式には必ずヒンジ部品が必要であり、現状、金属製のヒンジ部品が多く採用されている。金属製ヒンジの場合、金属同士の摺動性が悪い為にグリースを塗布する必要があり、長期間開閉作動を繰り返した場合、グリース切れによる摺動性が低下し長期耐久性に問題がある。また、設計の自由度が奪われ高性能化、軽量化も難しい。
近年、ヒンジ部品の軽量化、小型化、高性能化を目的に、金属ヒンジから樹脂ヒンジに切替えられつつある。しかしながら、一般的な樹脂の組み合わせでは、樹脂同士の摺動性が悪い為に摩擦係数が高く、摩擦係数の上昇と同時にヒンジ部品の磨耗量も増大し、長期耐久性に問題がある。摺動性低下を改善する目的でグリース塗布も検討されたが、金属ヒンジと同様にグリース切れの問題は改善されない。
折り畳み式携帯電話のヒンジに関しては、特許文献1〜3に提案されている。これら特許文献に記載されているのは、ヒンジ部品の構造についてであり、ヒンジ部品に使用される材料についての記載はない。
特開平10−311327号公報 特開2000−022790号公報 特開2001−355371号公報
本発明は、ヒンジ機能を有する携帯機器に使用できる、長期耐久性に優れた樹脂ヒンジを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の熱可塑性樹脂を組み合わせることでヒンジ耐久性を改良し、本発明に到達した。
即ち本発明の樹脂ヒンジは、摩擦係数が0.05〜0.3である熱可塑性樹脂(A)よりなる可動側カム部品と、熱可塑性樹脂(B)よりなる固定側カム部品を有し、該熱可塑性樹脂(A)と該熱可塑性樹脂(B)の曲げ弾性率(ASTM、D790)の比(A)/(B)が0.1〜1であることを特徴とする。
本発明の樹脂ヒンジは、折り畳み式携帯電話や電子手帳、電子辞書、パソコン及びビデオカメラなどの液晶画面の開閉性をスムーズにし、長期間使用しても磨耗すること無く、ノングリースレス化が実現できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の樹脂ヒンジ部品とは、折り畳み式携帯電話や電子手帳、電子辞書、パソコン及びビデオカメラなどのヒンジ機能を有する携帯機器のカム部品である。形状は特に制限するものではないが、180度間隔の山部と同じ180度間隔の谷部を備え、山部と谷部とは90度よりも小さい位相差角度を持たせて形成し、山部と谷部間の傾斜を緩急2つの斜面を隣接して備えるカム部品である。このカム部品は、液晶画面開閉時はどちらか一方は可動し、一方は固定される。
可動側カム部品に使用する熱可塑性樹脂(A)は、摩擦係数が0.05〜0.3、好ましくは0.05〜0.25、より好ましくは0.05〜0.20である。摩擦係数が0.05未満では、カム部品同士の摺動性が良すぎるためにカム部品の回転がスムーズに成り過ぎ、回転トルクが下がり好ましくない。一方、摩擦係数が0.3を超えると、カム部品同士の摩擦係数が高いためにカム部品の磨耗量が増大し、長期耐久性に問題がある。
また、熱可塑性樹脂(A)と、固定側カム部品に使用する熱可塑性樹脂(B)の曲げ弾性率(ASTM、D790)の比(A)/(B)は、0.1〜1、好ましくは0.1〜0.6、より好ましくは0.1〜0.4である。曲げ弾性率の比(A)/(B)が0.1未満では、カム部品作動時に発生する作動音が大きくなる。一方、曲げ弾性率の比(A)/(B)が1を超えると、可動側カム部品の磨耗量が増大し長期耐久性に問題がある。
曲げ弾性率の比(A)/(B)を上記範囲とするために、熱可塑性樹脂(A)の曲げ弾性率(ASTM、D790)は、好ましくは2000〜4000MPa、より好ましくは2500〜3500MPa、更に好ましくは2500〜3000MPaである。また、熱可塑性樹脂(B)の曲げ弾性率(ASTM、D790)は、好ましくは4000〜20000MPa、より好ましくは5000〜20000MPa、更に好ましくは10000〜20000MPaである。
熱可塑性樹脂(A)(B)としては、ポリエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、ポリスチレン、ABS樹脂、PMMAなどの汎用プラスチックや、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂などの汎用エンジニアリング樹脂、ポリフェニレンサルファイド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトンなどのスーパーエンジニアリングプラスチックの中から適宜選択することができ、中でもポリアセタール樹脂またはポリアセタール樹脂を含有するポリアセタール樹脂組成物が好適である。
本発明のポリアセタール樹脂とは、ホルムアルデヒド単量体、またはその3量体(トリオキサン)もしくは4量体(テトラオキサン)等の環状オリゴマーを原料として製造された実質的にオキシメチレン単位からなるオキシメチレンホモポリマーに末端安定化を行って得られたポリオキシメチレンホモポリマー、ならびに上記原料と、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を10〜500ppm添加したエチレンオキシド、プロピレンオキシド、エピクロルヒドリン、1,3−ジオキソラン、1,4−ブタンジオール、グリコールのホルマールやジグリコールのホルマール等の環状ホルマール等から製造された炭素数2〜8のオキシアルキレン単位を0.1〜20質量%含有するオキシメチレン−オキシアルキレンコポリマーの末端安定化処理を行って得られたポリオキシメチレン−オキシアルキレンコポリマーが含まれる。また、分岐した構造の分子鎖よりなるオキシメチレン−オキシアルキレンコポリマー及びポリオキシメチレン(POM)ブロックを50重量%以上と、オキシメチレンの繰り返し単位を50重量%以上含むPOMとは異なるポリマーブロック50重量%未満とからなるブロックポリマーのようなオキシアルキレンブロック共重合体も含まれる。
熱可塑性樹脂(A)の好ましい例としては、以下に述べるポリアセタール樹脂組成物(I)〜(III)(I)が挙げられる。
<ポリアセタール樹脂組成物(I)>
ポリアセタール樹脂組成物(I)は、ポリアセタール樹脂とシリコーン化合物によってグラフト化されたポリオレフィン系樹脂からなる組成物である。
ポリオレフィン系樹脂とは、下記一般式(3)で表される少なくとも1種のオレフィン単位から構成されたポリオレフィン系樹脂である。
Figure 2007326924
(R3、R4は水素、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、エーテル基より選ばれ、其々同一であってもよく異なっても良い。k=10〜500)
前記ポリオレフィン系樹脂には、芳香族ビニルモノマー単独若しくは活性水素含有ビニルモノマーとのグラフト変性されたポリエチレンも含まれる。
芳香族ビニルモノマーは、ベンゼン環を含むビニルモノマーであり、スチレン、メチルスチレン、エチルスチレンなどのアルキル基置換スチレンなどが含まれる。
活性水素含有ビニルモノマーは、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、p−ヒドロキシフェニルメタクリレート、p−ヒドロキシベンジルメタクリレート、グリセリンモノメタクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート、ポリプロピレングリコールメタクリレートなどのα,β−不飽和カルボン酸の水酸基含有エステル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、アリルアミン、アリルアルコールなどである。
ポリエチレンとは、エチレン単位90重量%以上及びブテン−1やプロピレンなどのビニルモノマー単位10重量%以下からなるポリエチレンである。好ましくは、ポリエチレンワックス、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレンなどがあげられ、中でも数平均分子量が2〜5万のエチレンのホモポリマーである低密度ポリエチレンである。
シリコーン化合物としては、下記一般式(4)で表されるポリジメチルシロキサンに代表されるシリコーン化合物が挙げられる。
Figure 2007326924
一般式(4)中のメチル基は、水素、アルキル基、フェニル基、エーテル基、エステル基や反応性置換基であるヒドロキシ基、アミノ基、エポキシ基、カルボキシル基、カルビノール基、メタクリル基、メルカプト基、フェノール基、ビニル基、アリール基、ポリエーテル基、フッ素含有アルキル基などを有する置換基で置換されていても良く、グラフトするためにはビニル基又はアリール基を有する置換基、好ましくはビニル基を有することが必要である。
また、一般式(4)中、nは平均重合度を示し、n=1000〜10000の範囲である。nが1000未満や10000を超える範囲は摺動性能が不十分となる可能性がある。また、環状低分子モノマーやオリゴマーの含有量を極力少なくしたものが好ましい。
シリコーン化合物によってグラフト化されたポリオレフィン系樹脂の含有量は、曲げ弾性率が上記範囲となるように適宜決定すればよいが、好ましくはポリアセタール樹脂100量部に対して0.1〜5重量部である。
<ポリアセタール樹脂組成物(II)>
ポリアセタール樹脂組成物(II)は、エステル化合物と珪酸カルシウムを含有する組成物である。
エステル化合物としては、アルコール類と脂肪酸とのエステル化合物及びアルコール類とジカルボン酸とのエステル化合物が挙げられる。
アルコール類は、水酸基を1個有する1価アルコール及び水酸基を2〜6個有するグリコール類等を含む多価アルコールが挙げられる。具体的には、水酸基を1個有するアルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、アミルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、カプリルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール、ヘプタデシルアルコール、ステアリルアルコール、ノナデシルアルコール、エイコシルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコール、アリルアルコール、クロチルアルコール、プロパギルアルコール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、シンナメルアルコール、フルフリルアルコール等が挙げられる。水酸基を2〜6個有する多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン、ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、アラビトール、リビトール、キシリトール、ソルバイト、ソルビトール、マンニトール等が挙げられる。
脂肪酸としては、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸の何れか1種以上である。具体的には、カプリン酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグリセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、セロプラス酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、エライジン酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、プロピオール酸、ステアロール酸等が挙げられる。
ジカルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等を挙げることができる。
エステル化合物の含有量は、曲げ弾性率が上記範囲となるように適宜決定すればよいが、好ましくはポリアセタール樹脂100量部に対して0.1〜5重量部である。
珪酸カルシウムは、ニ酸化珪素(SiO2)と酸化カルシウム(CaO)からなり、それぞれの配合比が、ニ酸化珪素30〜70重量%、酸化カルシウム20〜60重量%の比重2.0〜2.5の白色微粉末が挙げられる。
珪酸カルシウムの含有量は、曲げ弾性率が上記範囲となるように適宜決定すればよいが、好ましくはポリアセタール樹脂100量部に対して1〜50重量部である。
<ポリアセタール樹脂組成物(III)>
ポリアセタール樹脂組成物(III)は、オキシメチレン単位の繰返しよりなる線状重合体の片末端が、下記一般式(1)又は(2)で表されるアルコールへのアルキレンオキシド付加物及びカルボン酸へのアルキレンオキシド付加物より成る群から選ばれた化合物で封鎖された、末端基を除く数平均分子量が10000〜500000のオキシアルキレンブロック共重合体とα−オレフィン共重合体からなる組成物である。
Figure 2007326924
(R1、R1’は水素、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基より選ばれ、其々同一であってもよく異なっても良い。又、異なる炭素原子に結合したR1、R1’も其々同一であっても異なっていてもよい。R2は、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基より選ばれる。m=2〜6、n=1〜1000)
α−オレフィン共重合体としては、エチレンとα−オレフィンとの共重合体で、数平均分子量(Mn)が500〜4000の分子鎖に極性基を持たない炭化水素系合成油が挙げられる。
α−オレフィン共重合体の含有量は、曲げ弾性率が上記範囲となるように適宜決定すればよいが、好ましくはオキシアルキレンブロック共重合体100量部に対して0.1〜10重量部である。
熱可塑性樹脂(B)の好ましい例としては、ポリアセタール樹脂と、例えばカーボンファイバー、ガラスファイバー、ガラスビーズ、チタン酸カリウイスカー、ウェラストナイト、炭酸カルシウムなどの無機系充填材とからなるポリアセタール樹脂組成物が挙げられ、中でもポリアセタール樹脂と、カーボンファイバーまたは炭酸カルシウムからなるポリアセタール樹脂組成物が好適である。無機系充填材の含有量は、曲げ弾性率が上記範囲となるように適宜決定すればよいが、好ましくはポリアセタール樹脂100量部に対して1〜50重量部である。
本発明の樹脂ヒンジ部品の成形方法は特に指定するものではなく、一般に用いられている射出成形によって得ることができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明する。
尚、本実施例において使用した成分は以下のとおりである。
(A)ポリアセタール系樹脂
(A−1)
1,3−ジオキソランを0.5モル%共重合成分として含む、曲げ弾性率2900MPaでメルトフローレート値が10g/10min(ASTM、D1238、条件E)のポリオキシメチレンコポリマー。
(A−2)
1,3−ジオキソランを2モル%共重合成分として含む、曲げ弾性率2300MPaでメルトフローレート値が10g/10min(ASTM、D1238、条件E)のポリオキシメチレンコポリマー。
(A−3)
1,3−ジオキソランを6モル%共重合成分として含む、曲げ弾性率1900MPaでメルトフローレート値が10g/10min(ASTM、D1238、条件E)のポリオキシメチレンコポリマー。
(A−4)
ポリアセタールホモポリマーの末端基が、プロピレンオキサイド(40モル)付加したステアリルアルコール基とアセチル基からなるメルトフローレートが15g/10分のポリアセタールブロックコポリマー(曲げ弾性率:2600MPa、末端基を除く数平均分子量:50000)。
(A−5)
ポリオキシメチレンコポリマー(A−2)とカーボンファイバーを溶融混練して得られたポリアセタール樹脂(曲げ弾性率:7000MPa)。
(A−6)
ポリオキシメチレンコポリマー(A−2)とカーボンファイバーを溶融混練して得られたポリアセタール樹脂(曲げ弾性率:14000MPa)。
(A−7)
ポリオキシメチレンコポリマー(A−2)と炭酸カルシウム(平均粒径:5μm)を溶融混練して得られたポリアセタール樹脂(曲げ弾性率:4500MPa)。
(B)シリコーン化合物によってグラフト化されたポリオレフィン系樹脂
(B−1)
ラボ・プラストミル(東洋精機(株)製)を用いて、5重量%の酢酸ビニルを含有する溶融指数MI値(ASTM,D1238、条件E)5g/10minの低密度ポリエチレン36gと下記式(5)で示されるシリコーン化合物24g及び2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン0.05gを加えて、温度180℃、回転数60rpmで30分間溶融混練することによってポリエチレンにシリコーン化合物がグラフトした樹脂が得られた。
Figure 2007326924
(式中のメチル基が、シリコーン100モルに対して、4モルがジメチルビニル基で置換されたシリコーン化合物)
(B−2)
ラボ・プラストミル(東洋精機(株)製)を用いて、5重量%のメチル−メタクリレートを含有する溶融指数MI(ASTM−D1238、条件E)5g/10minのエチレン−メチルメタクリレート共重合体30gと下記式(6)で示されるシリコーン化合物30g及び2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン0.4gを加えて、温度180℃、回転数60rpmで20分間溶融混練することによってポリオレフィンにシリコーン化合物がグラフトした樹脂が得られた。
Figure 2007326924
(式中のメチル基が、シリコーン100モルに対して、5モルがジメチルビニル基で置換されたシリコーン化合物)
(C)その他化合物
(C−1)
液状のエチレンとα―オレフィン共重合体
(数平均分子量(Mn)=2500)
(C−2)
セチルミリステート
(C−3)
珪酸カルシウム(平均粒子径:5μm)
また、本実施例における評価方法は以下のとおりである。
[摩擦係数測定]
鈴木式スラスト摩擦試験機を用いて、同材同士の摩擦係数を測定した。測定条件は、以下の通りとした。
面圧:1.5kgf/cm2
滑り速度:60cm/sec
試験環境温度:23℃
<ヒンジ耐久性試験>
図2に示す様に、カム機構部品に4kg・cmのトルクを加え、30回/秒の速度で回転させる。試験開始後、5000回、1万回、2万回、5万回に達した時のカム機構部品(左右2個)の重量変化(%)と作動音が発生した時の回数を観察した。
<実施例1>
ポリアセタール樹脂(A−1)100重量部に対して、シリコーン化合物によってグラフト化されたポリオレフィン系樹脂(B−1)1重量部をブレンダーで均一ブレンドした後、200℃に設定されたL/D=42の25mmφ二軸押出機を用いてスクリュー回転数200rpm、10kg/hrで溶融混練を行った。押出された樹脂はストランドカッターでペレット化し、図1に示す可動側カム部品1を成形した。一方、ポリアセタール樹脂(A−6)を用いて固定側カム部品2を成形した。結果を表1に示した。
<実施例2〜7、比較例1〜3>
熱可塑性樹脂の組成を表1に示す様に変更した以外は、実施例1と全く同様にカム部品を成形した。結果を表1に示す。
<比較例4>
比較例2で成形したカム部品にオレフィン系グリースを塗布し、ヒンジ耐久性試験を行った。結果を表1に示す。
Figure 2007326924
本発明の樹脂ヒンジは、折り畳み式携帯電話や電子手帳、電子辞書、パソコン及びビデオカメラなどのヒンジ機構を有する携帯機器のヒンジ部品として好適に使用できる。
実施例で製造した樹脂製ヒンジ部品を示す図である。 図1の樹脂製ヒンジ部品の耐久性試験方法を示す図である。
符号の説明
1 可動側カム部品
2 固定側カム部品
3 金属シャフト

Claims (6)

  1. 摩擦係数が0.05〜0.3である熱可塑性樹脂(A)よりなる可動側カム部品と、熱可塑性樹脂(B)よりなる固定側カム部品を有し、該熱可塑性樹脂(A)と該熱可塑性樹脂(B)の曲げ弾性率(ASTM、D790)の比(A)/(B)が0.1〜1であることを特徴とする樹脂ヒンジ。
  2. 前記熱可塑性樹脂(A)の曲げ弾性率(ASTM、D790)が2000〜4000MPaであり、前記熱可塑性樹脂(B)の曲げ弾性率(ASTM、D790)が4000〜20000MPaであることを特徴とする請求項1に記載の樹脂ヒンジ。
  3. 前記熱可塑性樹脂(A)及び前記熱可塑性樹脂(B)がポリアセタール樹脂またはポリアセタール樹脂を含有するポリアセタール樹脂組成物であることを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂ヒンジ。
  4. 前記熱可塑性樹脂(A)が、ポリアセタール樹脂とシリコーン化合物によってグラフト化されたポリオレフィン系樹脂からなるポリアセタール樹脂組成物(I)、又はエステル化合物と珪酸カルシウムを含有するポリアセタール樹脂組成物(II)であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂ヒンジ。
  5. 前記熱可塑性樹脂(A)が、オキシメチレン単位の繰返しよりなる線状重合体の片末端が、下記一般式(1)又は(2)で表されるアルコールへのアルキレンオキシド付加物及びカルボン酸へのアルキレンオキシド付加物より成る群から選ばれた化合物で封鎖された、末端基を除く数平均分子量が10000〜500000のオキシアルキレンブロック共重合体とα−オレフィン共重合体からなるポリアセタール樹脂組成物(III)であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂ヒンジ。
    Figure 2007326924
    (R1、R1’は水素、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基より選ばれ、其々同一であってもよく異なっても良い。又、異なる炭素原子に結合したR1、R1’も其々同一であっても異なっていてもよい。R2は、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基より選ばれる。m=2〜6、n=1〜1000)
  6. 前記熱可塑性樹脂(B)が、ポリアセタール樹脂と、カーボンファイバー又は炭酸カルシウムからなるポリアセタール樹脂組成物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂ヒンジ。
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