JP2007326899A - 粘着剤組成物、粘着シート及び粘着剤付着型機能性フィルム - Google Patents

粘着剤組成物、粘着シート及び粘着剤付着型機能性フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】十分な接着性を有するとともに、剥離時において被着体に糊残りなく容易に剥離することが可能な粘着剤組成物を提供すること。
【解決手段】下記(a)、(b)及び(c)成分を単量体単位として含み、重量平均分子量が300,000以上の第1の重合体と、メタクリル酸アルキルエステルを単量体単位として含み、重量平均分子量が1,000〜100,000の第2の重合体とを含有し、第2の重合体の含有量が第1の重合体100重量部に対して1〜40重量部である、粘着剤組成物。
(a)下記式(I);
CH=C(R)COOR (I)
(R及びR定義は明細書に記載の通りである。)で表される(メタ)アクリル系単量体:50〜99.9重量%
(b)(a)成分と共重合可能であり、かつ反応性官能基を含有する重合性単量体:0.1〜10重量%
(c)(a)成分及び(b)成分と共重合可能な重合性単量体:0〜49.9重量%
【選択図】 なし

Description

本発明は粘着剤組成物、粘着シート及び粘着剤付着型機能性フィルムに関し、より詳細にはプラズマディスプレイ、液晶表示装置、有機EL表示装置等の画像表示装置に使用される光学部材の接着に有用な粘着剤組成物、該粘着剤組成物からなる粘着剤層を有する粘着シート、及び粘着剤層が機能性フィルムの少なくとも片面に形成されている粘着剤付着型機能性フィルムに関する。
近年、プラズマディスプレイ、液晶表示装置、有機EL表示装置等の画像表示装置の普及が著しく、かかる画像表示装置のディスプレイ等は種々の光学部材で構成されている。例えば、プラズマディスプレイ等においては、その画像形成方式からプラズマディスプレイパネルの最表面に配置されているガラス基板(パネルガラス)の視認側に、人体や周辺機器に悪影響を及ぼす電磁波や近赤外線を遮蔽する機能を有する機能性フィルムや、ディスプレイの色再現性を悪化させるネオン光由来の輝線スペクトル等をカットする機能を有する機能性フィルム、更には画面への外光の映り込みを防止する機能を有する機能性フィルム等を積層した前面光学フィルターが配置されている。これらの機能性フィルム同士を積層したり、前面光学フィルターの基板ガラス(フィルターガラス)に機能性フィルムを積層して前面光学フィルターを組み立てる際には、粘着シートが使用されることが多い。また、前面光学フィルターが、フィルターガラスを有しない、積層フィルム形状の前面光学フィルター(フィルム状前面光学フィルター)である場合には、フィルム状前面光学フィルターをパネルガラスに粘着シートで直接貼合して配置されている。
粘着シートを用いて、機能性フィルム同士の積層、機能性フィルムとフィルターガラスとの積層、あるいはフィルム状前面光学フィルターとパネルガラスとを直接積層する際には、被着体との貼合面に異物を噛み込んだり、貼合せ位置を誤ったりする場合がある。このような場合、被着体から機能性フィルムを剥離し再利用(リワーク)している。しかしながら、被着体から機能性フィルムを剥離する際に、再利用したい被着体の表面に糊残りなど不具合が生ずることがある。特にパネルメーカーや前面光学フィルターメーカーの性能試験等においては、各種試験工程が一定温度条件で行なわれているとは限らず、高温状態におかれる場合もあり、このような高温状態に晒された後や、各種試験工程を経て長時間経過した後においては、被着体表面の糊残りが顕著になる。このため、光学部材の接着に使用される粘着シートには、被着体を容易に剥離し再利用できるリワーク性が求められている。
一方、貼合工程が正常に進行し性能試験もクリアして、最終的に粘着シートが画像表示装置等の構造材料となる場合には、剥がれ等が起きない程度の接着性を有することが粘着シートに求められている。
このような機能性フィルム等の貼合に使用される粘着剤組成物としては、各種材料が提案されているが、リワーク性等の向上を意図して高分子量ポリマーに低分子量ポリマーをブレンドした粘着剤組成物が報告されている。例えば、特許文献1には、重量平均分子量が100〜250万の高分子量アクリル系ポリマー100重量部に、ガラス転移温度が−80℃〜0℃であり、かつ重量平均分子量が3〜10万の低分子量樹脂組成物10〜100重量部及び多官能性化合物を配合した粘着剤組成物が開示されており、偏光フィルムをガラス板から剥離する際の糊残り性が改善できるとされている。また、特許文献2には、重量平均分子量が40万〜250万の(メタ)アクリル酸エステル共重合体に、重量平均分子量が1,000〜50,000の(メタ)アクリル酸エステルを配合した粘着剤組成物が開示されており、被着体への優れた粘着性とリワーク性を有するとされている。
特開2002−121521号公報 特開2004−256599号公報
しかしながら、本発明者らの検討によれば、特許文献1に記載の粘着剤組成物は、これを機能性フィルムとガラスとの貼合に用いた場合に、容易に剥離できる接着力を有しているとは言い難く、またリワーク性に関しても不十分である。また、特許文献2に記載の粘着剤組成物も、これを用いて粘着剤層を得、次いで粘着剤層を機能性フィルムに貼合し、エージングを行わずにそのまま被着体へ貼合した場合に、粘着性及びリワーク性について十分であるとは言い難い。このように、粘着性と、リワーク性を共に満足できる粘着剤組成物が未だ存在しないのが実情である。
そこで、本発明はこのような実情に鑑みなされたものであり、その解決しようとする課題は十分な接着性を有するとともに、剥離時において被着体に糊残りなく容易に剥離することが可能な粘着剤組成物、及び該粘着剤組成物からなる粘着剤層を有する粘着シートを提供することにある。本発明はまた、該粘着剤組成物からなる粘着剤層が機能性フィルムの少なくとも片面に形成されている粘着剤付着型機能性フィルムを提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、粘着剤組成物のベースポリマーとして特定範囲の重量平均分子量を有する2種以上の重合体を組み合わせるとともに、これらを特定割合で配合することで上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1)下記(a)、(b)及び(c)成分を単量体単位として含み、重量平均分子量が300,000以上の第1の重合体と、メタクリル酸アルキルエステルを単量体単位として含み、重量平均分子量が1,000〜100,000の第2の重合体とを含有し、第2の重合体の含有量が第1の重合体100重量部に対して1〜40重量部である、粘着剤組成物。
(a)下記式(I);
CH=C(R)COOR (I)
(式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数2〜14のアルキル基を示す。)
で表される(メタ)アクリル系単量体:50〜99.9重量%
(b)(a)成分と共重合可能であり、かつ反応性官能基を含有する重合性単量体:0.1〜10重量%
(c)(a)成分及び(b)成分と共重合可能な重合性単量体:0〜49.9重量%
(2)エポキシ系架橋剤を更に含有する、上記(1)記載の粘着剤組成物。
(3)(b)成分がカルボキシ基を含有する重合性単量体である、上記(1)又は(2)記載の粘着剤組成物。
(4)上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の粘着剤組成物からなる、粘着シート。
(5)基材と、該基材の少なくとも片面に形成された粘着剤層とを有する粘着シートであって、粘着剤層が上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の粘着剤組成物からなる、粘着シート。
(6)機能性フィルムの少なくとも片面に、上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の粘着剤組成物からなる粘着剤層が形成されている粘着剤付着型機能性フィルム。
(7)機能性フィルムの少なくとも片面に、上記(4)又は(5)に記載の粘着シートが積層されている粘着剤付着型機能性フィルム。
画像表示装置等の製造において、本発明の粘着剤組成物又は粘着シートを、機能性フィルム同士の貼合、機能性フィルムとフィルターガラスとの貼合、あるいはフィルム状前面光学フィルターとパネルガラスとの貼合に使用すれば、被着体から機能性フィルムを剥離する際に、被着体に糊残りなく容易に剥離することができ、しかも被着体の破損を防止することができる。このような優れたリワーク性は、貼合物が高温環境下に晒された場合においても同様に発現される。また、本発明の粘着剤組成物及び粘着シートを使用することで、前述した貼合物が最終的に画像表示装置の構造材料として組み込まれた後にも、高い接着信頼性を発現することができる。したがって、本発明の粘着剤組成物及び粘着シートは、光学用途に有用である。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
(粘着剤組成物)
まず、本発明の粘着剤組成物について説明する。
本発明の粘着剤組成物は、特定範囲の重量平均分子量を有する第1の重合体と、特定範囲の重量平均分子量を有する第2の重合体とを含有し、第2の重合体の含有量が第1の重合体100重量部に対して1〜40重量部であることを特徴とする。
第1の重合体は、(a)成分と、(b)成分及び(c)成分を単量体単位として含有する。第1の重合体は粘着剤組成物を構成するベースポリマーの主成分をなし、第2の重合体よりも重量平均分子量が高い重合体である。以下、第1の重合体を構成する単量体単位について説明する。
(a)成分は、上記式(I)で表される(メタ)アクリル系単量体であり、第1の重合体を構成する単量体単位の中で主成分をなすものである。式(I)中、Rは水素原子又はメチル基、Rは炭素数2〜14のアルキル基を示す。炭素数2〜14のアルキル基としては、例えば、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソアミル基、へキシル基、へプチル基、オクチル基、2−エチルへキシル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ドデシル基、テトラデシル基等が挙げられ、直鎖状及び分岐状のいずれの形態であってもよい。中でも、炭素数4〜10のアルキル基が好ましく、ブチル基、2−エチルへキシル基等の炭素数4〜8のアルキル基がより好ましい。炭素数が2未満となると、ガラス転移温度(Tg)が高くなり、粘着剤(感圧性粘着剤)としての濡れ性が低下し、初期接着性(タック)が悪化する。また、炭素数が14を超えると、粘着力が低下する。なお、(a)成分は、1種を単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
(a)成分の具体例としては、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸へキシル、(メタ)アクリル酸へブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルへキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸イソデシル等が挙げられる。
(a)成分の含有量は、単量体全重量を基準として50〜99.9重量%であるが、好ましくは70〜99重量%、より好ましくは90〜99重量%である。(a)成分の含有量が50重量%未満であると、(a)成分の含有割合が少な過ぎて低Tg化が困難になり、アクリル系粘着剤としての性能を発揮できなくなる。また(a)成分の含有量が99.9重量%を超えると、(b)成分の絶対量が不足して、粘着特性のバランスを取り難くなる。
(b)成分は、(a)成分と共重合可能であり、かつ反応性官能基を含有する重合性単量体である。(b)成分としては、例えば、ヒドロキシル基含有重合性単量体、カルボキシル基含有重合性単量体、カルボキシル基含有重合性単量体の無水物、スルホン酸基含有重合性単量体、リン酸含有重合性単量体が挙げられる。具体的には、ヒドロキシル基含有重合性単量体としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、グリセリンジメタクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。カルボキシル基含有重合性単量体としては、(メタ)アクリル酸、カルボキシエチルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸等が挙げられる。カルボキシル基含有重合性単量体の無水物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸等が挙げられる。スルホン酸基含有重合性単量体としては、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸等が挙げられる。リン酸含有重合性単量体としては、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート等が挙げられる。中でも、カルボキシ基含有重合性単量体が好ましく、アクリル酸がより好ましい。なお、(b)成分は、1種を単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
(b)成分の含有量は、単量体全重量を基準として0.1〜10重量%であるが、好ましくは0.5〜10重量%、より好ましくは0.5〜5重量%、特に好ましくは1〜5重量%である。(b)成分の含有量が0.1重量%未満であると、多官能性化合物による架橋反応の速度が小さくなり、粘着特性の安定化に長時間を要するなどの問題を生じる。また、10重量%を超えると、アクリル系粘着剤としての性能を発現し難くなり、粘着特性のバランスを取り難くなる。
(c)成分は、(a)成分及び(b)成分と共重合可能な重合性単量体であれば特に制限されず、エポキシ基含有重合性単量体、アルコキシ基含有重合性単量体、アミド基含有重合性単量体、N−ビニル窒素含有複素環化合物、アミノ基含有重合性単量体、モルホリン系重合性単量体、イミド基含有重合性単量体、ビニルエーテル系重合性単量体、ビニルエステル系重合性単量体、α−オレフィン系重合性単量体、複素環含有(メタ)アクリル酸エステル、ケイ素原子含有重合性単量体、(a)成分以外の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル、芳香族炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル等を使用することができる。
エポキシ基含有重合性単量体としては(メタ)アクリル酸グリシジル等が挙げられ、アルコキシ基含有重合性単量体としては(メタ)アクリル酸メトキシエチル等が挙げられる。アミド基含有重合性単量体としては(メタ)アクリルアミド等が挙げられ、N−ビニル窒素含有複素環化合物としてはN−ビニルピロリドン等が挙げられる。アミノ基含有重合性単量体としては(メタ)アクリル酸アミノエチル等が挙げられ、モルホリン系重合性単量体としてはアクリロイルモルホリン等が挙げられる。イミド基含有共重合性単量体としては、N−シクロヘキシルマレイミド等が挙げられる。なお、(c)成分は、1種を単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
(c)成分の含有量は、単量体全重量を基準として0〜49.9重量%であるが、好ましくは25重量%以下である。(c)成分の含有量が49.9重量%を超えると、アクリル系粘着剤としての性能を発現し難くなり、また粘着特性のバランスを取り難くなる。
第2の重合体は、第1の重合体よりも重量平均分子量が低い重合体である。第2の重合体の重量平均分子量を第1の重合体よりも低くすることで、粘着剤組成物の接着力の増大を抑制することができる。第2の重合体としては、メタクリル酸アルキルエステルを主成分とするものであれば、ホモポリマーでも、コポリマーであってもよい。メタクリル酸アルキルエステルを主成分とすることで、被着体界面への相互作用を発現し、高温環境下に晒された後でも糊残りなく被着体から容易に剥離することが可能になる。かかる効果を十分に発現するために、メタクリル酸アルキルエステルとして、メタクリル酸メチルを用いることが好ましい。
また、メタクリル酸アルキルエステルと共重合可能な重合性単量体としては、例えば、接着力調整の可能な極性基を有する重合性単量体、低Tg化の可能な重合性単量体、また必要に応じて親水性基や疎水性基を有する重合性単量体等を用いることができる。このような重合性単量体としては、アクリル酸エステル系重合性単量体、アミド基含有重合性単量体、N−ビニル窒素含有複素環化合物、アミノ基含有重合性単量体、モルホリン系重合性単量体、イミド基含有重合性単量体、エポキシ基含有重合性単量体、アルコキシ基含有重合性単量体、ビニルエーテル系重合性単量体、ビニルエステル系重合性単量体、α−オレフィン系重合性単量体、複素環含有(メタ)アクリル酸エステル、ケイ素原子含有重合性単量体、芳香族炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
具体的には、アクリル酸エステル系重合性単量体としてはアクリル酸n−ブチル等が挙げられ、アミド基含有重合性単量体としては(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。N−ビニル窒素含有複素環化合物としてはN−ビニルピロリドン等が挙げられ、アミノ基含有重合性単量体としては(メタ)アクリル酸アミノエチル等が挙げられる。モルホリン系重合性単量体としてはアクリロイルモルホリン等が挙げられ、イミド基含有重合性単量体としてはN−シクロヘキシルマレイミド等が挙げられる。エポキシ基含有重合性単量体としては(メタ)アクリル酸グリシジル等が挙げられ、アルコキシ基含有重合性単量体としては、(メタ)アクリル酸メトキシエチル等が挙げられる。
第2の重合体を構成する単量体全重量に占めるメタクリル酸アルキルエステルの比率は、好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重量%以上である。メタクリル酸アルキルエステルの比率が80重量%未満である場合には、共重合させる他の単量体成分由来の特性が強くなり、低分子量の重合体によってもたらされる前述の効果が十分に発現し難くなる。
第2の重合体の含有量は、第1の重合体100重量部に対して1〜40重量部であるが、好ましくは1〜20重量部、より好ましくは2.5〜10重量部である。第2の重合体の含有量が1重量部未満の場合には、リワーク特性を十分に発現し難くなる。また、40重量部を超える場合には、粘着剤のTgが高くなり、粘着剤としての濡れ性が低下し、初期接着性(タック)が悪化する。
第1及び第2の重合体を得るための重合方法としては、例えば、アゾ系化合物(アゾ系開始剤)や過酸化物(過酸化物系開始剤)等の重合開始剤を用いて行う重合方法(例えば、溶液重合方法、エマルション重合方法、塊状重合方法)、あるいは光開始剤を用いて光や放射線を照射して行う重合方法等を採用することができる。中でも、アゾ系開始剤を用いて行う重合方法が最適である。
アゾ系開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメチル、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリアン酸、アゾビスイソバレロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒドロクロライド等が挙げられる。
過酸化物系開始剤としては、例えば、ジベンゾイルペルオキシド、tert−ブチルペルマレート等が挙げられる。また、光開始剤として、例えば、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、α−ヒドロキシ−α,α’−ジメチルアセトフェノン、メトキシアセトフェノン等のアセトフェノン系開始剤;ベンゾインエチルエーテル等のベンゾインエーテル系開始剤;ベンジルジメチルケタール等のケタール系開始剤;ハロゲン化ケトン;アシルホスフィノキシド;アシルホスフォナート等が挙げられる。
なお、重合開始剤の使用量は特に限定されないが、例えば、単量体の総量100重量部に対して0.01〜2重量部、好ましくは0.02〜1重量部程度である。
上記重合方法により得られた第1の重合体の重量平均分子量(Mw)は、300,000以上であるが、好ましくは400,000〜2,000,000、より好ましくは400,000〜1,500,000である。Mwが300,000未満である場合には、貼り合せた積層体を高温高湿雰囲気下に投入した際に気泡の発生を抑制することが難しく、また得られる粘着シートの凝集力が低くなるために剥離時の糊残り性が悪化する。なお、重合体の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により測定することができる。より具体的には、GPC測定装置として、商品名[HLC−8220GPC](東ソー株式会社製)を用いて、ポリスチレン換算値により、次のGPCの測定条件で測定して求めることができる。
GPCの測定条件
・サンプル濃度:0.2重量%(テトラヒドロフラン溶液)
・サンプル注入量:10μl
・容離液:テトラヒドロフラン(THF)
・流量(流速):0.6mL/min
・カラム温度(測定温度):40℃
・カラム:サンプルカラム:商品名[TSKguardcolumn SuperHZ−H](1本)+商品名[TSKgel SuperHZM−H](2本)(以上、東ソー株式会社製)
リファレンスカラム:商品名[TSKgel SuperH−RC](1本)(東ソー株式会社製)
・検出器:示差屈折計(RI)
また、第2の重合体のMwは1,000〜100,000であるが、好ましくは1000〜50,000、より好ましくは2000〜20,000、特に好ましくは3,000〜5,000である。Mwが100,000を超える場合には、低分子量の重合体を添加したことにより奏される被着体界面への相互作用を発現し難くなり、その結果再剥離時の糊残り性が悪化する。また、1000未満である場合には、低分子量の重合体の凝集力が低下し、保持力、耐反撥特性等が悪化する。
本発明の粘着剤組成物は、多官能性化合物を更に含有することができる。多官能性化合物を含有することにより、前述した重合体の官能基と反応し架橋構造を形成して、接着性の改良や内部凝集力の改善に寄与することができる。多官能性化合物としては有機系架橋剤や多官能性金属キレートが挙げられ、1種を単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。有機系架橋剤としては、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、アミン化合物等が挙げられる。中でも、エポキシ系架橋剤を用いることが好ましい。
エポキシ系架橋剤としては、例えば、ビスフェノールA、エビクロルヒドリン型のエポキシ系樹脂、エチレングリコールグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールグリシジルエーテル、グリセリングリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルアミン、N,N,N',N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N’−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン等が挙げられる。
イソシアネート系架橋剤としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートの2量体、トリメチロールプロパンとトリレンジイソシアネートとの反応生成物、ポリエーテルポリイソシアネート、ポリエステルポリイソシアネート等が挙げられる。
アミン化合物としては、ヘキサメチレンジアミン、トリエチルジアミン、ポリエチレンイミン、ヘキサメチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、トリエチルテトラミン、イソホロンジアミン、アミノ樹脂、メチレン樹脂等が挙げられる。
多官能性金属キレートとしては、多価金属原子が有機化合物と共有結合又は配位結合している化合物が挙げられる。多価金属原子としては、例えば、Al、Cr、Zr、Co、Cu、Fe、Ni、V、Zn、In、Ca、Mg、Mn、Y、Ce、Sr、Ba、Mo、La、Sn、Ti等が挙げられる。共有結合又は配位結合する有機化合物中の原子としては、例えば酸素原子が挙げられる。有機化合物としては、アルキルエステル化合物、アルコール化合物、カルボン酸化合物、エーテル化合物、ケトン化合物等が挙げられる。
多官能性化合物の含有量は特に限定されないが、通常、第1の重合体100重量部に対して0.01〜6重量部であり、好ましくは0.02〜3重量部である。
さらに、本発明の粘着剤組成物には、必要に応じて各種添加剤が添加されていてもよい。このような添加剤としては、例えば、粘着付与樹脂(例えば、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、石油樹脂、クマロン−インデン樹脂、スチレン系樹脂)、充填剤、着色剤(例えば、顔料、染料)、酸化防止剤、紫外線吸収剤、界面活性剤、シランカップリンダ剤等の公知の各種添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、本発明により奏される効果を損なわない限り、適宜選択し適量を添加することができる。
本発明の粘着剤組成物はその調製過程においていかなる形態をも取り得るが、取り扱い性の面から、溶剤系、ホットメルト系、光重合系等の形態で用いることが好ましい。なお、粘着剤組成物は、1種を単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
(粘着シート)
次に、本発明の粘着シートについて説明する。
本発明の粘着シートは前述した粘着剤組成物からなる粘着剤層を備えていればその形態は特に限定されるものではなく、例えば、使用目的に応じて以下の形態を採用することができる。
(i)粘着剤層のみからなる両面粘着シート、
(ii)粘着剤層の片面又は両面に剥離ライナーを有する両面粘着シート、
(iii)基材の片面に粘着剤層を有する粘着シート、
(iv)基材の両面に粘着剤層を有し、少なくとも一方の粘着剤層が本発明の粘着剤組成物からなる両面粘着シート
なお、粘着剤層は単一層からなるものでも、粘着剤層が複数積層された積層体であってもよい。粘着剤層の厚みは特に限定されないが、通常1〜200μm、好ましくは1〜100μm、より好ましくは1〜50μm程度の範囲から選択することができる。
粘着剤層の形成方法としては特に限定されるものではないが、例えば、慣用のコーター(例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーター)を用いて、粘着剤組成物を、例えば剥離ライナーの剥離面又は基材表面に塗布し、乾燥する方法が挙げられる。また、粘着剤層が複数積層された積層体の場合には、前述した塗工を数回繰り返すことで作製することができる。
粘着シートの基材としては、例えば、ポリオレフィンフィルム(例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、エチレン−プロピレン共重合体フィルム)、ポリエステルフィルム、ポリ塩化ビニル等のプラスチックフィルム類;和紙、クラフト紙等の紙類;綿布、スフ布等の布類;ポリエステル不織布、ビニロン不織布等の不織布類;金属箔等が挙げられる。上記プラスチックフィルムは、無延伸フィルム及び延伸(一軸延伸又は二軸延伸)フィルムのいずれであってもよい。基材の厚みは、通常10〜500μm、好ましくは30〜400μm、より好ましくは50〜300μmである。
また、剥離ライナーとしては、粘着シート用の剥離ライナーとして通常用いられているものであれば特に制限されず、公知の剥離ライナーを用いることができる。また、剥離ライナーは、両面が剥離面となっているものでもよく、何れか一方の面のみが剥離面となっているものであってもよい。その剥離面は、例えば、シリコーン系剥離剤、フッ素系剥離剤、長鎖アルキル系剥離剤等で剥離処理されたものである。剥離ライナーの基材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体(ブロック若しくはランダム共重合体)、又はこれらの混合物からなるポリオレフィン系フィルム、あるいは基材表面が上述したポリオレフィン、すなわちポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体(ブロック若しくはランダム共重合体)、又はこれらの混合物で加工されたフィルムが挙げられる。なお、基材表面が加工されたフィルムには、例えば、紙類、他のフィルムと上記ポリオレフィン系フィルムとの積層物等が含まれる。
(粘着剤付着型機能性フィルム)
次に、本発明の粘着剤付着型機能性フィルムについて説明する。
本発明の粘着剤付着型機能性フィルムは、機能性フィルムの少なくとも片面に本発明の粘着剤組成物からなる粘着剤層が形成されているもの、あるいは機能性フィルムの少なくとも片面に前述した(i)〜(iv)のうちの少なくとも1種の粘着シートが積層されているものである。
機能性フィルムとしては、プラズマディスプレイ、液晶表示装置、有機EL表示装置等の画像表示装置のディスプレイ等に用いられるものであり、例えば、反射防止フィルム、電磁波遮蔽フィルム、近赤外線遮蔽フィルム、偏光フィルム、防眩フィルム、位相差フィルム、光学補償フィルム、精度向上フィルム等の光学フィルムが挙げられる。機能性フィルムの材質としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、易接着処理されたポリエチレンテレフタレートフィルムが挙げられる。機能性フィルムを貼着すべき被着体としては、例えば、フィルターガラス、パネルガラスが挙げられ、ガラスの種類としては、例えば、ソーダ石灰ガラス、鉛ガラス、ほうけい酸ガラス等が挙げられる。
本発明の粘着剤付着型機能性フィルムは、機能性フィルム上に粘着剤組成物を塗布し、乾燥して粘着剤層を形成するか、あるいは粘着シートを機能性フィルムに貼り合わせることで製造することができる。また、得られた粘着剤付着型機能性フィルムをフィルム状前面光学フィルターに貼合して、機能性フィルム付着型フィルム状前面光学フィルターを製造することも可能である。
このように、本発明の粘着剤付着型機能性フィルムを使用すれば、被着体から機能性フィルムを剥離する際に、被着体を破損することなく容易に剥離することができ、しかも被着体表面に糊残りが発生することもない。したがって、被着体との貼合面に異物を噛み込んだり、貼合せ位置を誤ったとしても、被着体から機能性フィルムを剥離し再利用することができるので、プラズマディスプレイ、液晶表示装置、有機EL表示装置等の画像表示装置を歩留まりよく製造することができる。
以下、本発明を製造例及び実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、製造例で示す重量平均分子量は、GPC測定装置として、商品名[HLC−8220GPC](東ソー株式会社製)を用いて、ポリスチレン換算値により、次のGPCの測定条件で測定して求めたものである。
GPCの測定条件
・サンプル濃度:0.2重量%(テトラヒドロフラン溶液)
・サンプル注入量:10μl
・容離液:テトラヒドロフラン(THF)
・流量(流速):0.6mL/min
・カラム温度(測定温度):40℃
・カラム:サンプルカラム:商品名[TSKguardcolumn SuperHZ−H](1本)+商品名[TSKgel SuperHZM−H](2本)(以上、東ソー株式会社製)
リファレンスカラム:商品名[TSKgel SuperH−RC](1本)(東ソー株式会社製)
・検出器:示差屈折計(RI)
(重合体の製造)
(製造例1)
冷却管、窒素導入管、温度計、滴下ロート及び撹拌装置を備えた反応容器に、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.2重量部、溶媒として酢酸エチル150重量部、単量体成分としてアクリル酸n−ブチル98重量部、アクリル酸2重量部を入れ、窒素還流を室温にて1時間行った後、反応容器内のモノマー組成物溶液の温度を63℃に昇温し、窒素気流中で5.5時間重合を行い、重量平均分子量800,000の重合体の溶液を得た。
(製造例2)
単量体成分として、アクリル酸n−ブチル95重量部、アクリル酸5重量部を用い、溶媒として酢酸エチル200重量部を用いたこと以外は、製造例1と同様の条件にて、重量平均分子量600,000の重合体の溶液を得た。
(製造例3)
単量体成分として、アクリル酸2−エチルへキシル99重量部、アクリル酸1重量部を用いたこと以外は、製造例1と同様の条件にて、重量平均分子量530,000の重合体の溶液を得た。
(製造例4)
単量体成分として、アクリル酸n−ブチル95重量部、メタクリル酸メチル4重量部、アクリル酸1重量部を用いたこと以外は、製造例1と同様の条件にて、重量平均分子量860,000の重合体の溶液を得た。
(製造例5)
単量体成分として、アクリル酸2−エチルへキシル95重量部、メタクリル酸メチル4重量部、アクリル酸1重量部を用いたこと以外は、製造例1と同様の条件にて、重量平均分子量420,000の重合体の溶液を得た。
(製造例6)
冷却管、窒素導入管、温度計、滴下ロート及び撹拌装置を備えた反応容器に、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル10重量部、連鎖移動剤としてα−メチルスチレン二量体10重量部、溶媒としてトルエン120重量部を入れ、反応容器内の温度を85℃に昇温した後、窒素気流中で、単量体成分としてメタクリル酸メチル100重量部を2時間かけて滴下した。その後、1時間反応を行い、重量平均分子量3,800の重合体の溶液を得た。
(製造例7)
単量体成分として、メタクリル酸メチル90重量部、ジエチルアクリルアミド10重量部を用いたこと以外は、製造例6と同様の条件にて、重量平均分子量4,300の重合体の溶液を得た。
(製造例8)
単量体成分として、メタクリル酸メチル90重量部、アクリロイルモルフォリン10重量部を用いたこと以外は、製造例6と同様の条件にて、重量平均分子量3,900の重合体の溶液を得た。
(製造例9)
冷却管、窒素導入管、温度計、滴下ロート及び撹拌装置を備えた反応容器に、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.2重量部、連鎖移動剤として2−メルカプトエタノール0.5重量部、溶媒としてトルエン100重量部、単量体成分としてメタクリル酸メチル100重量部を入れ、窒素還流を室温にて1時間行なった後、反応容器内の単量体成分を含むモノマー組成物溶液の温度を70℃に昇温し、窒素気流中で2時間重合を行い、次いで80℃に昇温し窒素気流中でさらに1時間重合を行い、重量平均分子量31,000の重合体の溶液を得た。
(実施例1)
製造例1で得た重合体100重量部に、製造例7で得た重合体10重量部を加え、架橋剤としてエポキシ系架橋剤(商品名:テトラッドC、三菱瓦欺化学社製)を0.75重量部添加して粘着剤組成物を得た。この粘着剤組成物を、アプリケーターを用いて、厚さが50μmのシリコーン処理したポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、130℃で3分間乾燥して、厚さが25μmの粘着剤層を形成した。この粘着剤層上に厚さが38μmのシリコーン処理したポリエチレンテレフタレートフィルムを貼り合せて粘着シートを得た。
(実施例2)
製造例2で得た重合体100重量部に、製造例8で得た重合体10重量部を加え、架橋剤としてエポキシ化合物系架橋剤(商品名:テトラッドC)を1重量部添加したこと以外は、実施例1と同様の方法により粘着シートを作製した。
(実施例3)
製造例3で得た重合体100重量部に、製造例6で得た重合体5重量部を加え、架橋剤としてエポキシ化合物系架橋剤(商品名:テトラッドC)を0.08重量部添加したこと以外は、実施例1と同様の方法により粘着シートを作製した。
(実施例4)
製造例3で得た重合体100重量部に、製造例7で得た重合体5重量部を加え、架橋剤としてエポキシ化合物系架橋剤(商品名:テトラッドC)を0.15重量部添加したこと以外は、実施例1と同様の方法により粘着シートを作製した。
(実施例5)
製造例5で得た重合体100重量部に、製造例7で得た重合体2.5重量部を加え、架橋剤としてエポキシ化合物系架橋剤(商品名:テトラッドC)を0.15重量部添加したこと以外は、実施例1と同様の方法により粘着シートを作製した。
(実施例6)
製造例5で得た重合体100重量部に、製造例6で得た重合体5重量部を加え、架橋剤としてエポキシ化合物系架橋剤(商品名:テトラッドC)を0.15重量部添加したこと以外は、実施例1と同様の方法により粘着シートを作製した。
(実施例7)
製造例3で得た重合体100重量部に、製造例6で得た重合体30重量部を加え、架橋剤としてエポキシ化合物系架橋剤(商品名:テトラッドC)を0.15重量部添加したこと以外は、実施例1と同様の方法により粘着シートを作製した。
(実施例8)
製造例3で得た重合体100重量部に、製造例9で得た重合体5重量部を加え、架橋剤としてエポキシ化合物系架橋剤(商品名:テトラッドC)を0.08重量部添加したこと以外は、実施例1と同様の方法により粘着シートを作製した。
(比較例1)
製造例2で得た重合体100重量部に、架橋剤としてエポキシ化合物系架橋剤(商品名:テトラッドC)を0.3重量部添加したこと以外は、実施例1と同様の方法により粘着シートを作製した。
(比較例2)
製造例1で得た重合体100重量部に、架橋剤としてエポキシ化合物系架橋剤(商品名:テトラッドC)を0.3重量部添加したこと以外は、実施例1と同様の方法により粘着シートを作製した。
(比較例3)
製造例4で得た重合体100重量部に、架橋剤としてエポキシ化合物系架橋剤(商品名:テトラッドC)を0.2重量部添加したこと以外は、実施例1と同様の方法により粘着シートを作製した。
[評価試験]
実施例及び比較例で得られた各粘着シートから所定の大きさの試験片を採取し、以下の方法により評価を行った。その結果を表1に示す。
(粘着力)
各粘着シートの一方の剥離ライナーを剥がし、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:ルミラーS−10#25、東レ社製)に貼り合せ、20×120mmの試験片を採取した後、他方の剥離ライナーを剥がし、被着体としてのガラス(マイクロスライドガラス、厚さ1.3mm、水縁磨、松浪硝子工業社製)に、23℃の雰囲気下、加重19.6Nでローラを一往復させて貼り合せ、30分後にテンシロン型剥離試験機により300mm/minの引張り速度で、180°方向の剥離粘着力を測定した。
(リワーク性)
各粘着シートの一方の剥離ライナーを剥がし、厚さ125μmの易接着ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:A4300#125、東洋紡社製)に貼り合せ、60×75mmの試験片を採取した後、他方の剥離ライナーを剥がし、被着体としてのガラスに、23℃の雰囲気下で貼り合せ、60℃の条件下に1hr投入した後、取り出して23℃の雰囲気下で45分放置した。その後、およそ300mm/minの速度で、且つ45°〜180°の角度で剥がした時のガラス面への糊残り具合(リワーク性)を目視で評価した。具体的には、以下の基準にてリワーク性を評価した。
○:糊残りした部分の面積が、貼合せた全面積に対して0%である。
△:糊残りした部分の面積が、貼合せた全面積に対して0〜5%である。
×:糊残りした部分の面積が、貼合せた全面積に対して5〜100%である。
Figure 2007326899
表1の結果より、実施例1〜8の粘着シートは、粘着力が2〜5N/20mmの範囲内であって接着信頼性に優れており、また該粘着シートを用いてポリエチレンテレフタレートフィルムとガラスを貼合した後に加熱処理を行っても、ガラスに糊残りなく剥がすことができることが確認された。したがって、実施例1〜8の粘着シートは、接着性と、リワーク性とがバランスよく両立していることが確認された。
一方、比較例1〜3の粘着シートは、ポリエチレンテレフタレートフィルムとガラスを貼合した後に加熱処理を行うと、再剥離時にガラスに対して、少量あるいは多量に糊残りし、リワーク性が不十分であることが確認された。

Claims (7)

  1. 下記(a)、(b)及び(c)成分を単量体単位として含み、重量平均分子量が300,000以上の第1の重合体と、
    メタクリル酸アルキルエステルを単量体単位として含み、重量平均分子量が1,000〜100,000の第2の重合体と
    を含有し、
    第2の重合体の含有量が第1の重合体100重量部に対して1〜40重量部である、粘着剤組成物。
    (a)下記式(I);
    CH=C(R)COOR (I)
    (式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数2〜14のアルキル基を示す。)
    で表される(メタ)アクリル系単量体:50〜99.9重量%
    (b)(a)成分と共重合可能であり、かつ反応性官能基を含有する重合性単量体:0.1〜10重量%
    (c)(a)成分及び(b)成分と共重合可能な重合性単量体:0〜49.9重量%
  2. エポキシ系架橋剤を更に含有する、請求項1記載の粘着剤組成物。
  3. (b)成分がカルボキシ基を含有する重合性単量体である、請求項1又は2記載の粘着剤組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の粘着剤組成物からなる、粘着シート。
  5. 基材と、該基材の少なくとも片面に形成された粘着剤層とを有する粘着シートであって、
    粘着剤層が請求項1〜3のいずれか一項に記載の粘着剤組成物からなる、粘着シート。
  6. 機能性フィルムの少なくとも片面に、請求項1〜3のいずれか一項に記載の粘着剤組成物からなる粘着剤層が形成されている粘着剤付着型機能性フィルム。
  7. 機能性フィルムの少なくとも片面に、請求項4又は5に記載の粘着シートが積層されている粘着剤付着型機能性フィルム。
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