JP2007326276A - 機能性フィルムの製法及び製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】成膜工程に高温加熱が必要とされるVO膜等の機能性薄膜をポリマー支持膜上に担持した機能性フィルムや機能性転写フィルムを提供する。
【解決手段】耐高温性及び水溶性を同時に持つ耐熱性水溶性物質を利用して、汎用の耐熱基板上に、まず、耐熱性水溶性物質からなる中間層薄膜を作製し、その上に機能性薄膜等を形成し、水を含む媒質(蒸気もしくは溶液)で水溶性中間層薄膜を溶かすことで基板から機能層等を剥離し、また、それを接着層や離型層等を介して支持フィルムに担持することからなる機能性薄膜体、微粒子、フィルム、転写フィルム等の製造方法、及びそれらの製品。
【効果】従来、特性制御等のために基板加熱が不可欠であった機能性物質を、支持フィルムの上に担持することを可能とする機能性フィルムの製造方法、及びその製品を提供できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、機能性薄膜を担持した機能性フィルムや機能性転写フィルムに関するものであり、更に詳しくは、機能性薄膜の特性制御に基板加熱が必要とされるVO膜等の機能性薄膜を耐熱温度の低いポリマー支持膜上に形成することを可能とする機能性フィルムの製造方法及びその機能性フィルム製品に関するものである。
従来、離型層を有するプラスチック支持フィルム上に、機能性薄膜層を、例えば、真空蒸着法、スパッタ法、各種の塗布方法などの汎用の薄膜形成法により、低温で直接形成し、更に、接着層を設けることで、転写性機能性フィルムとする方法や、製品が開発されている。しかし、プラスチック支持フィルムの耐熱温度は、構成するポリマーの耐熱特性により、通常100℃以下であり、高くても150℃程度に止まることから、機能性薄膜の特性制御には、基板温度の低温化のみでは満足できない場合、新しいプロセス技術の開発が必要不可欠となる(非特許文献1)。
水溶性物質(NaCl、KBr等)の単結晶基板や劈開面を使って、機能性薄膜を作製し、基板を水溶液で溶かして独立膜を得る方法が周知の技術として知られている。しかし、この種の方法では、水溶性単結晶基板による大面積生産がほとんど不可能に近く、独立膜の利用は、エピタキシャル成長の研究、あるいは電子顕微鏡観察用の薄膜の作製に限られている。
また、基板を水に溶かして自立膜を得る技術として、多結晶塩(NaCl)を主たる基板材料とし、金属、無機材料あるいは有機材料を、50体積%以下添加あるいは表面に上述の材料の網を付着させることにより、基板上に膜を蒸着や溶解によって形成した後、基板を水で溶解除去することによって、基板と分離した自立型薄膜を作製する方法が提案されている(特許文献1)。
しかし、この種の方法は、1)塩あるいは塩と他の物質からなる多結晶バルク物質の基板に限定されている、2)その塩は、主にNaCl(融点600℃程度)を主成分とする市販の「塩」に限定されている、3)成膜後に膜を分離するためには、基板となるバルクの塩を溶解する必要があるので、繰り返し使うことが不可能である、4)厚い塩のバルク基板を使うため、表面状態を平滑にすることが困難であり、ナノメータオーダーの平坦な薄膜の作製や、表面平坦度と共に、厚さの均一性が要求される光学薄膜など機能性薄膜には向かない、と云った問題点があった。
また、MgO(特許文献2)や、ZnO(特許文献3)等の基板やリフト層の上に、機能性薄膜を形成し、熱燐酸やその他の酸性あるいはアルカリ性溶液により、基板やリフト層から機能性薄膜を作製する方法が提案されている。しかし、この種の方法には、比較的安定な基材を溶かす速度が遅く、更に、酸やアルカリ性溶液を使わなければならないため、機能性薄膜へのダメージが大きく、利用範囲が非常に限られている、と云った問題点があった。
二酸化バナジウム(VO)結晶は、68℃で半導体・金属相転移によりサーモクロミック(温度による光特性の可逆な変化)特性を示し、また、タングステン(W)などの金属元素の添加で、転移温度を室温まで下げられることが知られている。その光学特性の温度変化を利用して、環境温度のみで自律的に太陽光を調節できる窓コーティング材料の開発が研究されている(非特許文献2)。
二酸化バナジウム系調光ガラスについては、構造が非常に簡単な上、環境温度の変化によって、自然にかつ自動的に調光を行うため、余分な設備を必要としない利点がある。二酸化バナジウムによるサーモクロミック調光ガラスの研究に関する先行技術、例えば、本発明者らの特許(特許文献4、5)による製造法、サーモクロミック体及びその製造方法、及びその他の方法(特許文献6)等により、その製造法や転移温度制御のための元素添加法などが提案されている(特許文献7、8、9、10)。
しかし、従来の二酸化バナジウム系調光ガラスについては、二酸化バナジウム系薄膜をガラス基板上に、スパッタ、真空蒸着、CVD、塗布などの汎用の方法により直接形成する場合、基板を数100℃の高温に保持(CVD、PVD)、あるいは数100℃による熱処理処理(塗布、ゾルゲル)(非特許文献3、4)など、高温プロセスを伴うため、ガラスなどの耐高温性の基材に応用が限られていた。
二酸化バナジウム系物質を無機質微粒子に析出させて担持する微粒子系材料(特許文献11)、及びその材料を樹脂などの基材フィルムに添加して作製される自動調光フィルムが提案されている。しかし、この種の方法は、担持後に、更に数100℃での熱処理が必要である上、プロセスが非常に複雑である。また、一般的には、微粒子混合系より基材の表面を均一に覆う薄膜系は、透明性などの光学特性が得やすく、材料の利用率が高い。更に、無機質担持微粒子は、それ自身が形も機能も残すので、二酸化バナジウム系機能性物質のみを機能させるものではない。
二酸化バナジウム系物質以外にも、優れた特性を得るために、基板を数100℃まで加熱して形成しなければならない機能性薄膜がある。例えば、透明導電膜(非特許文献5)、強誘電膜(圧電性、焦電性、分極反転性などを持つ物質、例えば、PZT等)(特許文献3)は、結晶性の向上には数100℃の基板加熱や後熱処理が不可欠である。
本発明者は、長年にわたって薄膜及びその機能性薄膜製品、特に、二酸化バナジウム系薄膜による自動調光ガラスの研究を絶えずに励行してきたが、これまで、例えば、新しい複層構造を創出することにより、可視光透過率が大きく向上し、同時に、紫外線完全カット、熱線反射機能の強化、光触媒効果等の複数の機能の追加、等による付加価値の高いガラスを開発して来た(特許文献12、13)。
また、本発明者は、二酸化バナジウム系薄膜の形成について、構造テンプレート設計により断熱効果を飛躍的に向上すると共に、二酸化バナジウム系調光膜を今までになく低い基板温度で、大面積かつ光学的に均一に形成する新しい製造方法等を提案している(特許文献13)。
しかし、従来の技術のほとんどは、調光薄膜の作製には、数100℃程度の基板加熱が不可欠であるため、耐熱性の低い樹脂フィルム上に機能性フィルムを蒸着又は転写して、より便利に機能できる機能性フィルムを製造する方法及びその製品は未だ開発されていないのが実情である。
特開2004−68135号公報 特開平4−295017号公報 特開2002−237626号公報 特許第2735147号 特許第2600117号 特開2000−137251号公報 特開2000−273619号公報 特開昭50−50294号公報 特開平8−40749号公報 特表2002−516813号公報 特開2004−346261号公報 特開2004−004795号公報 特開2003−094551号公報 「プラスチック・データーブック」、旭化成アミダス株式会社[プラスチックス]編、工業調査会出版、P50(1999年) S.M.Babulanam, T.S.Eriksson, G.A.Niklasson and C.G.Granqvist: Solar Energy Matrials 16(1987)347 Ikuya Takahashi et al.,Jpn.J. Appl.Phys.,35(1996)438 Ikuya Takahashi et al.,Jpn.J.Appl.Phys.40(2001)1391 「透明導電膜の技術」、日本学術振興会編、オーム社出版、p171−174、(1999年)
このような状況の中で、本発明者は、上記従来技術に鑑みて、VO等の機能性薄膜をフィルム支持体上に形成する技術を開発することを目標として鋭意研究を重ねた結果、従来の技術に存在する欠点を一気に解決し、新しい多機能自動調熱独立微粒子、独立フィルム及び転写フィルム、及びそれを使った製品を提供できる新規技術を開発することに成功し、本発明に至った。本発明は、VO等の機能性薄膜をフィルム支持体上に形成することを可能とする機能性フィルムの製造方法及びその製品を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するための本発明は、少なくとも以下のような技術的手段から構成されることを特徴とするものである。
(1)耐熱基材に耐熱性水溶性物質からなる中間層薄膜を汎用法によりコーティングする、(2)その上に機能性材料(調光材料、透明導電材料、反射防止材料、光触媒材料、保護材料、強誘電材料等)から少なくとも一種類又は少なくとも一層以上を汎用法により機能性微粒子や機能性薄膜体を形成する、(3)それを水溶液や水蒸気を含む媒質により水溶性中間層薄膜を溶かす、(4)上記(1)〜(3)により得た微粒子や独立膜。(5)上記(4)の独立膜を更に粉砕や分散した独立微粒子。(6)上記(2)に続いて、機能性微粒子又は機能性薄膜表面を接着・離型層を介して支持フィルムに接着する、(7)上記(6)の水溶性中間層薄膜を水含む媒質(溶液又は蒸気)により溶かし、支持フィルムに接着した機能性微粒子又は機能性薄膜を基材から分離する、(8)上記(7)の機能性微粒子又は機能性薄膜の表面に接着層を追加することにより機能性転写膜とする。(9)上記機能性フィルム及び機能性転写フィルム、及び上記機能性微粒子又は機能性薄膜を用いた貼り付け製品、インク、塗布液等の機能性製品。
次に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明では、汎用の耐熱性基材、例えば、ガラス、セラミックス、金属、耐熱性樹脂等(剛性及び柔軟性のものを含む)が基板として利用される。特に、ガラス等の剛性基板は、平坦性などの表面状態がよく、また、耐熱性樹脂などの柔軟性のある耐熱性基板は、ローラー方式などによる連続大量生産が可能であることから、これらの基板は、好適に使用される。
上述の耐熱性基板上に、汎用の方法、例えば、真空蒸着など、PVDに分類される物理蒸着法(例えば、朝倉書店発行、「ガラス工学ハンドブック」第423−428頁参照)、スプレー法やCVD法(パイロゾロ法を含む)に分類される熱分解法(同上、第428−432頁参照)、及びゾルゲル法(同上、第432−438頁参照)などを利用した汎用の被膜法の一つ又は複数の手法により、耐熱性水溶性物質の薄膜を形成する。
本発明では、耐熱性水溶性物質としては、耐熱性及び水溶性を合わせ持つものは全て使用できることは云うまでもないが、好適には、例えば、次の物質:AlF、B、BaCl、BaO、CaCl、CoF、KCl、KBr、LiF、MgCl、NaCl、ZnF、CaFから選ばれる。上述の水溶性物質の耐熱温度は、物性である融点から考えると、数100℃から1200℃近くまでであり、これらの物質は、基板材料と組み合わせて、広い基板温度範囲にわたって応用可能である。
耐熱性水溶性物質の薄膜の厚さには、特に規定する必要はないが、機能性薄膜が容易に剥がれること、成膜時間や材料コストを最小にできること、などを考慮して選択することが好ましい。本発明では、耐熱性水溶性物質は、主に薄膜として使われるが、水溶性微粒子や粉体又は塊状物など、担持体として基板上に分散して、その上に機能性微粒子又は機能性薄膜を形成した後、水溶性物質を溶かすことにより、機能性微粒子や機能性独立薄膜を得ることができる。
本発明では、上述の耐熱性水溶性物質に覆われた耐熱基板上に、機能性微粒子又は機能性薄膜を、汎用の方法、例えば、真空蒸着など、PVDに分類される物理蒸着法(朝倉書店発行、「ガラス工学ハンドブック」第423−428頁)、スプレー法やCVD法に分類される熱分解法(同上、第428−432頁)、及びゾルゲル法(同上、第432−438頁)などの適切な汎用の被膜法の一つ又は複数の手法により形成することができる。
機能性微粒子としては、例えば、調光材料、透明導電材料、反射防止材料、光触媒材料、保護材料、強誘電材料が例示される。本発明では、これらの少なくとも一種類以上を単層又は複層に形成した機能性微粒子又は機能性薄膜体が用いられる。機能性微粒子の形成温度は、特に限定されないが、本発明は、従来の技術では樹脂基板上に直接被膜ができない基板温度、すなわち、概ね100℃以上の基板温度で形成される機能性薄膜又は微粒子の作製に特に有効である。
機能性薄膜又は微粒子の種類は、特に限定されないが、形成時に基板加熱が必要で、従来の技術では樹脂基材上に直接形成できないものが例示される。例えば、次の物質:(1)二酸化バナジウム系サーモクロミック材料(周知の知識による組成範囲や元素添加したものを含む)、(2)酸化チタン系光触媒材料(周知の知識による組成範囲や元素添加したものを含む)、(3)透明導電材料;1)酸化物:In系、SnO系、ZnO系、CdO系、TiO系、CdIn系、CdSnO系、ZnSnO系、In−ZnO系、MgInO系、CaGaO系、2)窒化物:TiN系、ZrN系、HfN系、3)ホウ化物:LaB系(系とは、それらの混合物や混合化合物、及び他の元素を添加したものを含む)、が例示される。
更に、(4)反射防止材料、すなわち、屈折率が1.23−4.9の間の透明物質、SiO、Al、Sb、Y、SnO、La、In、ZrO、CeO、Si、HfO、Nb、Ta、Yb、Sc、ZnS、CaF、NaF、MgF、Si、Ge、Te等、(5)強誘電材料(圧電性、焦電性、分極反転性などを持つ物質、少なくともPbを含むペロブスカイト構造酸化物、例えば、PZT類等)、が例示される。
耐熱性水溶性中間層及び機能性薄膜は、汎用の薄膜形成法(「21世紀版薄膜作製ハンドブック、権田俊一監修、エヌ・ティー・エス発行、2003年、第17頁」)により作製されるが、特に、気相法の物理堆積法(PVD:真空蒸着、分子線エピタキシー法、スパッタ法、イオン化蒸着法、パルスレーザ体積法等)、及び化学堆積法(CVD:熱CVD法、プラズマCVD法、MOCVD法、光CVD法等)、及び放電重合法により好適に作製される。また、水溶性中間層の作製には、液相法も使用可能である。
本発明の機能性薄膜又は機能性微粒子を担持するための支持フィルムとしては、フィルムに形成できるものであればよく、特に制限されるものではないが、好適には、例えば、天然樹脂、合成樹脂、半合成樹脂、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂製のフィルム等が例示される。
次に、図面の記載に基づいて、本発明の実施の態様を詳細に説明する。ただし、以下の実施の態様は、本発明に係る主要な基本構成を示すものであり、必要に応じて、任意の構成を付加できることは云うまでもない。本発明では、好適な実施の態様として、機能性薄膜又は機能性微粒子を耐熱性基板から非耐熱性フィルムに転写して機能性転写フィルムとする方法が例示される。この方法は、図1の(a)〜(d)のように、次の工程を含むことを特徴としている。
この方法では、工程(a)において、耐熱性基板1の上に、耐熱性水溶性物質からなる中間層薄膜2をコーティングし、中間層薄膜2を介して機能層3(薄膜又は微粒子)を形成した後、接着層又は離型層4を介して、機能層3を非耐熱性の支持フィルム5に接着する。次に、工程(b)、(c)及び(d)において、水を含む媒質(蒸気もしくは溶液)で水溶性中間層薄膜2を溶かし、基板から機能層等を剥離することで、機能性フィルム8を得る。この場合、水を含む媒質で水溶性中間層薄膜2を溶かす方法、条件及び手段は、使用する中間層薄膜2の材料、種類等に応じて任意に設定及び選択することができる(以下の実施の態様においても同様)。更に、機能性フィルム8に接着層6を追加し、機能性転写フィルム9とする。当該機能性転写フィルム9は、応用先基材7(ガラス等)に貼り付け、離型層4を剥がして使用される。
次に、本発明では、好適な他の実施の態様として、機能性薄膜又は機能性微粒子を耐熱性基板から非耐熱性フィルムに転写する方法が例示される。この方法は、図2の(a)〜(d)のように、次の工程を含むことを特徴としている。この方法では、工程(a)において、耐熱性基板1に、耐熱性水溶性物質からなる中間層薄膜2をコーティングし、中間層薄膜2を介して、機能層3(薄膜又は微粒子)を形成した後、接着層4を介して、機能層3を非耐熱性の支持フィルム5に接着する。次に、工程(b)、(c)及び(d)において、水を含む媒質(蒸気もしくは溶液)で中間層薄膜2を溶かし、基板から機能層等を分離して、機能性フィルム8とする。当該機能性フィルム8は、どちらかの側に接着層6を設け、応用先基材7に貼り付けることで使用される。
次に、本発明では、好適な他の実施の態様として、機能性薄膜又は機能性微粒子を耐熱性基板から非耐熱性フィルムに転写する方法が例示される。この方法は、図3の(a)〜(c)のように、次の工程を含むことを特徴としている。この方法では、工程(a)において、耐熱性撓曲性基板1に、機能層3(薄膜又は微粒子)を作製し、接着層4を介して、機能層3を非耐熱性の支持フィルム5に接着する。次に、工程(b)及び(c)において、基板1を撓める、曲げる、又は予め撓めたり曲げたりしておいた基板を直す、ことにより、機能層3等を基板1から分離して、機能性フィルム8とする。当該機能性フィルム8は、どちらかの側に接着層6を設け、応用先基材7に貼り付けることにより使用される。
次に、本発明では、好適な他の実施の態様として、機能性薄膜又は機能性微粒子を耐熱性基板から非耐熱性フィルムに転写する方法が例示される。この方法は、図4の(a)〜(c)のように、次の工程を含むことを特徴としている。この方法では、工程(a)において、耐熱性層状剥離性基板1に、機能層3(薄膜又は微粒子)を作製し、接着層4を介して、機能層3を非耐熱性の支持フィルム5に接着する。次に、工程(b)及び(c)において、外力により層状基板の薄層を含む機能層を基板から剥離し、機能性フィルム8とする。当該機能性フィルム8は、どちらかの側に接着層6を設け、応用先基材7に貼り付けることにより使用される。
次に、本発明では、好適な他の実施の態様として、機能性薄膜又は機能性微粒子を耐熱性基板から非耐熱性フィルムに転写する方法が例示される。この方法は、図5の(a)〜(c)のように、次の工程を含むことを特徴としている。この方法では、工程(a)において、耐熱性基板1に、機能層3(薄膜又は微粒子)を作製する。この場合、機能層3と基板1の界面接合力を極めて弱くなるように機能層3を作製し、接着層4を介して、機能層3を非耐熱性の支持フィルム5に接着する。次に、工程(b)において、外力により機能層を基板から剥離し、機能性フィルム8とする。次に、工程(c)において、当該機能性フィルム8は、どちらかの側に接着層6を設け、応用先基材7に貼り付けることにより使用される。
次に、本発明では、好適な他の実施の態様として、機能性材料(薄膜又は微粒子)を耐熱基板から得る方法が例示される。この方法は、図6の(a)〜(c)のように、次の工程を含むことを特徴としている。この方法では、工程(a)において、耐熱性基板1に、耐熱性水溶性物質からなる中間層薄膜2を設ける。次に、工程(b)及び(c)において、基板1に中間層薄膜2を介して、機能層3(薄膜又は微粒子)を作製し、水を含む媒質(蒸気もしくは溶液)で中間層薄膜2を溶かし、独立した機能層3から、微粒子(3a)又は薄膜(3b)を分離し、回収する。
次に、本発明では、好適な他の実施の態様として、機能性材料(薄膜又は微粒子)を耐熱基板から得る方法が例示される。この方法は、図7の(a)〜(c)のように、次の工程を含むことを特徴としている。この方法では、工程(a)において、耐熱性基板1に、耐熱性水溶性物質(粒子、粉体、塊状体等)からなる中間体2’を敷くことにより、中間体2’の上に機能層3(薄膜又は微粒子)を作製する。次に、工程(b)及び(c)において、水を含む媒質(蒸気もしくは溶液)で中間体2’を溶かし、機能層から、微粒子(3a)又は薄膜(3b)を分離し、回収する。
次に、本発明では、好適な他の実施の態様として、機能性材料(薄膜又は微粒子)を耐熱性水溶性基板から得る方法が例示される。この方法は、図8の(a)〜(c)のように、次の工程を含むことを特徴としている。この方法では、工程(a)において、耐熱性水溶性基板2に機能層3(薄膜又は微粒子)を作製する。次に、工程(b)及び(c)において、水を含む媒質(蒸気もしくは溶液)で水溶性基板2を溶かし、機能層から、微粒子(3a)又は薄膜(3b)を分離し、回収する。
以上、本発明の基本構成の主要な部分を述べたが、本発明では、必要に応じて、耐熱性基板と耐熱性水溶性中間層の間、それらと機能層の間、機能層と機能層の間、又は機能層と接着層又は離型層との間に、目的に応じて、バッファ層を設けることができる。これらのバッファ層は、物質の層間拡散や汚染、結合力の制御、濡れ性の調節、機械的特性や耐熱性の増強等を目的として形成することができるが、それらに限られるものではない。また、耐熱性水溶性物質を耐熱性基板から取り除いてから、当該耐熱性基板を再利用することができることは云うまでもない。
耐熱性水溶性物質又は耐熱性水溶性基板は、例えば、AlF、B、BaCl、BaO、CaCl、CoF、KCl、KBr、LiF、MgCl、NaCl、ZnF、CaF等の物質系から選択される、少なくとも一種類以上の物質からなるものが使われる。それらの物質群は、水溶性であり、かつその融点が約400℃(B)から1290℃(AlF)又は1200℃(CoF)まで広い範囲にあり、必要に応じて、適宜選択して使用することができる。本発明では、耐熱性と水溶性を同時に持つ物質が好適に使用されることは云うまでもない。
機能性薄膜層の材料としては、例えば、周知の光学、電気、磁性、電子材料等が例示されるが、通常、それらの特性の制御には、基板加熱(100−1000℃)が必要不可欠であり、本発明は、特に、樹脂フィルムの上に直接薄膜の作製が困難である機能性薄膜材料の場合に、高い威力を発揮する。機能性薄膜層の材料としては、特に、以下に示される材料を少なくとも一種類以上、又は一層以上含む材料からなる機能性フィルムや転写フィルム又は薄膜や微粒子が好適なものとして例示される。
上記材料として、例えば、二酸化バナジウム系サーモクロミック材料(周知の知識による組成範囲や元素添加したものを含む)、酸化チタン系光触媒材料(周知の知識による組成範囲や元素添加したものを含む)、透明導電材料としての、1)酸化物:In系、SnO系、ZnO系、CdO系、TiO系、CdIn系、CdSnO系、ZnSnO系、In−ZnO系、MgInO系、CaGaO系、2)窒化物:TiN系、ZrN系、HfN系、3)ホウ化物:LaB6系(系とは、それらの混合物や混合化合物、及び他の元素を添加したものを含む)、が例示される。
更に、反射防止材料として、屈折率が1.23−4.9の間の透明物質、例えば、SiO、Al、Sb、Y、SnO、La、In、ZrO、CeO、Si、HfO、Nb、Ta、Yb、Sc、ZnS、CaF、NaF、MgF、Si、Ge、Te等、及び強誘電材料(圧電性、焦電性、分極反転性などを持つ物質、少なくともPbを含むペロブスカイト構造酸化物、例えば、PZT類等)、が例示される。
機能性薄膜層として、二酸化バナジウム系、酸化チタン系、透明導電体系、反射防止材料系、の物質群から少なくとも一種類、又は多種類を組み合わせると、紫外線カット、透明、太陽熱自律制御(夏カット、冬透過、環境温度で自動変化)、高断熱、及び光触媒によるセルフクリーニング等の多機能自動熱制御フィルム、転写フィルム、及びそれらのフィルムによる多機能自動熱制御貼付ガラスを作製することができる。また、機能性薄膜層として、二酸化バナジウム系、酸化チタン系、透明導電体系、反射防止材料系の微粒子又は薄膜の破砕体を適宜溶媒に分散することにより、機能性インク、塗布液、及びそれらによる多機能自動熱制御印刷体や塗布製品を作製することができる。
次に、本発明の好適な実施の態様として、例えば、多機能自動熱制御転写フィルム及び貼付ガラスの一例を、図9により説明する。図の(a)に、多機能自動熱制御転写フィルム、(b)に、多機能自動熱制御ガラスの一例を示す。多機能自動熱制御ガラス10の上に、機能性薄膜3の構造を、図の右上で示すように、上から順次に酸化チタン/酸化バナジウム/透明導電膜(例えば、FTO、ATO等)と形成することで、多層薄膜系を作製する。多機能性転写フィルム9をガラス7の表面に接着することにより、次のように、1)紫外線カット、2)可視光透明、3)太陽熱自律制御(夏カット、冬透過、環境温度で自動変化)、4)高断熱性、及び5)光触媒によるセルフクリーニング、等の多彩に機能するガラスが作製される。
同様に、本発明による多機能自動熱制御フィルム及びそれを貼付したガラスの一例を、図10に示す。機能性フィルム8に、機能性薄膜3の構造を、図の右上に示すように形成して、酸化バナジウム自動熱制御薄膜を酸化チタンの薄膜で挟む形を有する多層薄膜系を作製する。機能性フィルム8を、ガラス7の表面に接着することにより、次のように、1)紫外線カット、2)透明、3)太陽熱自律制御(夏カット、冬透過、環境温度で自動変化)、4)光触媒によるセルフクリーニング、等の多彩に機能するガラスが作製される。
本発明は、上記機能性フィルムを用いて、機能層を応用先基板に貼付、又は2枚の基板で挟むことにより付加したことを特徴とする機能性フィルム製品を提供することができる。この場合、上記機能性フィルム製品として、好適には、例えば、二酸化バナジウム系サーモクロミック材料を含む機能層を窓ガラスに付加して、紫外線遮断窓ガラス、防虫窓ガラス、飛散防止窓ガラス、紫外線(0.78〜10μm)範囲で温度変化に応じて光学透過率又は反射率が変化する光学デバイス、及び列車、船舶、飛行機、自動車、ビル、又は住宅のための調光窓ガラスを例示することができる。
本発明により、次のような効果が奏される。
(1)機能性の特性制御に数100℃の基板加熱が必要とされる機能性薄膜を耐熱性の低いポリマー支持膜上に担持した機能性フィルムや機能性転写フィルムを作製することを可能とする新しい成膜技術を提供できる。
(2)特に、300℃以上の基板加熱が必要とされるVO膜をフィルム上に成膜することを可能とすることで、VO膜を担持した機能性フィルムや機能性転写フィルムを作製し、提供することができる。
(3)数100℃の基板加熱が必要とされるあらゆる種類の機能性薄膜をポリマー支持膜上に担持された機能性フィルムや機能性転写フィルムを提供することができる。
(4)あらゆる種類の機能性材料を使用して、機能性フィルムや機能性転写フィルムを作製することが可能となる。
(5)機能性フィルムや転写フィルムに使用可能な機能性材料の選択範囲を拡大化することができる。
(6)柔軟性のある機能性フィルムや機能性転写フィルムは、既設基材、例えば、ガラス窓などに簡単に貼り付けることができるので、機能性材料の使用範囲を著しく広げることができる。
(7)柔軟性のある機能性フィルムを任意のサイズ、形状で応用先基材に貼付することができる。
(8)製品の全体の構造を変えずに、機能性フィルムを貼り付けるだけで、新しい機能を付加した製品ができるので、コストの低減につながる。
(9)柔軟性のある機能性フィルムを用いて、張替により、必要に応じて、適宜の機能を簡単に付加することができる。
(10)既に一つの市場となっている各種機能性フィルム、例えば、車ガラスの遮熱フィルムなどの市場に、新しい機能性フィルムを追加することができる。
(11)フィルムだけでなく、単体として存在する機能性薄膜のフレークや微粒子が生産できるので、それを利用したインクや塗料を提供することができる。
(12)本発明による多機能自動熱制御フィルム及び貼付ガラスは、昆虫が最も敏感である紫外線(300−500nm、360nmでピーク)のほとんどをカットするので、窓ガラスとして使えば、昆虫を誘う光が外へ漏れることがなく、高い防虫効果をも発揮できる。
(13)本発明による多機能自動熱制御フィルムは、窓ガラスに貼付、又は2枚の窓ガラスで挟むことにより、飛散防止フィルムとして利用することができる。
次に、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例及び比較例によって何ら限定されるものではない。
(耐熱性水溶性基板を用いた二酸化バナジウム系微粒子の形成)
二酸化バナジウム系微粒子の作製には、反応性マグネトロンスパッタ法を使った。市販のバナジウムターゲット(V、直径50mm、厚さ5mm、純度99.9%)、又は市販のバナジウム・タングステン合金ターゲット(V:W=1.6at%)を、酸素とアルゴンの混合ガスの中、RFあるいはDCスパッタすることによって二酸化バナジウム系微粒子の形成を行った。主なスパッタ条件は、次の通りである。
(スパッタ条件)
バックグランド真空度2x10−6Pa、アルゴン流量30sccm、酸素流量0−3.00sccm、全圧0.6−5Pa、基板温度300−500℃、RF電力100−200W、又はDC電圧200−400V、電流0.10−0.30A。
本実施例で使用した基板としては、目的に応じて、分析や光学測定には石英ガラス、耐熱ガラス、シリコン単結晶及びサファイア単結晶を使ったが、微粒子の作製のための耐熱性可溶性基材には、錠剤成型用粒状結晶のKBr(ジェーエルサイエンス社製)を使用した。スパッタ条件、特に、全圧を適切に制御することにより、二酸化バナジウムの微粒子又は薄膜が形成された。
粒状結晶KBr基材に担持した二酸化バナジウムを、基板と共に水溶液に入れて、KBrを溶かすことで、二酸化バナジウムの沈殿物を得た。沈殿物の一部を銅メッシュに載せて、透過電子顕微鏡(TEM)により観察した。そのTEM写真を図11に示す。サイズが数10ナノメータから数100ナノメータオーダーの二酸化バナジウム微粒子が得られることが確認された。
比較例1
実施例1と同じ条件で、基板を変えて二酸化バナジウム微粒子の形成を行った。上述のKBrのような耐熱性水溶性物質以外の基板、例えば、ガラス基板上に形成した二酸化バナジウムの微粒子又は薄膜は、水溶液による分離ができなかった。
(機能性複層微粒子又は複層薄膜フレークの形成)
真空蒸着法により、NaCl薄膜を、室温で、シリコン基板上に、耐熱性水溶性中間層として厚さ約2ミクロン形成した。その後、基板と共にスパッタ装置に移し、ランプ加熱により基板温度を400℃に保持し、スパッタ法により機能性薄膜を中間層の上に作製した。機能性薄膜として、自動調熱機能を有する二酸化バナジウムと光触媒特性を有する酸化チタンからなる多層薄膜系とした。
VO及びTiOセラミックターゲットを使って、RFマグネトロンスパッタ法により、順次にTiOとVOそれぞれ120ナノメータを形成した。形成された構造の断面の走査電子顕微鏡(SEM)写真を図12(a)に示す。下から順次に、Si基板、NaCl中間膜、TiO膜/VO機能性膜となっている。形成された構造を水溶液に入れて、超音波振動を加えてNaCl中間膜を溶かし、2層構造(上からVO/TiO)を有する複合層微粒子沈殿物(機能性微粒子)を得た。そのSEM像を図12(b)に示す。
また、形成された構造に水蒸気を吹き付けることにより、薄膜の砕片からなる機能性多層膜のフレークが得られた。その構造の概略を図12(c)、更に、その詳細(多層フレークの拡大図)を12(d)に示す。機能性多層膜のフレークは小さな薄膜の砕片からなっており、その薄膜も、また、複層構造を保持している。以上のように、自動調熱機能を持つVOと光触媒作用を持つTiOを組み合わせて得た複層薄膜又は微粒子は、これらの複数の機能を有する微粒子や薄膜フレーク、又はそれを使ったインクや塗料として応用することができる。
比較例2
実施例2と同じ条件で、ガラス基板やシリコン基板上に、上述のNaC中間層薄膜を経由せずに、直接基板上に形成された機能性薄膜は、基板との結合力が強く、水溶液によっても、あるいは水蒸気によっても分離することができなかった。
(耐熱性層状剥離性基板から機能性薄膜の作製)
天然マイカ(ニラコ社製、厚さ約0.2mm)をピンセットにより0.05−0.1mmの厚さに分離し、約20mm角サイズの基板とした。ATO及びVOセラミックターゲットを使って、RFマグネトロンスパッタ法により、順次にATOとVOそれぞれ約150ナノメータの薄膜を形成した。
形成された構造を取り出して、ピンセットにより薄膜を含むマイカを層間から分離し、非常に薄いマイカ基板を含む機能性薄膜を得た。構造の断面を走査電子顕微鏡(SEM)写真により観察した結果を図13に示す。機能性薄膜(機能性膜)と共に、非常に薄いマイカの層状構造(雲母層)を有することが明らかである。
比較例3
実施例3と同じ条件で、シリコン基板上に形成した機能性薄膜は、外力によってきれいに分離することができなかった。
(機能薄膜と基板の界面接合力を極めて弱くすることによる機能性薄膜又は機能性微粒子の作製)
400−600℃に加熱したシリコン基板上に、VOセラミックターゲットを使って、RFマグネトロン反応性スパッタ法により、VO薄膜を厚さ200nmで作製した。VO薄膜とシリコン基板との結合力を小さくするために、スパッタ条件を調節した。
全圧5Pa、ターケット・基板角度を30度以内にすることにより、図14で示すように、VOの微粒子からなる薄膜の形成が確認された。作製されたサンプルを用いて、強力粘着テープにより、VO薄膜を基板から剥離し、VO自動調熱性薄膜を担持したフィルムを得た。
比較例4
実施例4において、全圧0.5Pa、ターゲット・基板角度を60度以上にして作製したサンプルの場合、上述の方法によりVO薄膜を基板から剥離することができなかった。
(自動調光フィルムの作製及び調光特性)
本実施例では、多機能自動熱制御フィルムの作製及びその調光特性を具体例として説明する。シリコン基板上に真空蒸着法によりKBrからなる中間層薄膜を約2ミクロン形成し、引き続き、SnOバッファ層を約100nnm形成した。その基板をスパッタ装置に移し、高真空(10−5Pa台)になってから基板温度を400℃とし、ATOターゲット及びVOターゲットを使ってRFマグネトロンスパッタ法により、順次にATO/VOをそれぞれ100ナノメータの機能層として形成した。
作製されたサンプルをスパッタ装置から取り出し、機能性薄膜層の表面に、市販の透明性接着テープを貼り付けた。それを水溶液の中に入れ、中間層薄膜を溶かして機能性フィルムを作製した。得られた機能性フィルムをガラス基板上に固定し、温度制御可能なアタッチメントにセットして、分光光度計により分光透過率を測った。機能性フィルムの構造及び分光透過曲線を図15に示す。
シリコン基板上に形成された機能性薄膜は、曲線C、Dのように、赤外領域で温度による透過率の変化が見られるが、波長1000ナノメータ付近のシリコンの吸収により短波長側の挙動が不明である。一方、中間層薄膜を溶かして接着フィルムに移った機能性薄膜は、シリコン基板の影響が取り除かれ、曲線E、Fのように、可視光でも透明で優れた温度による自動調光特性を示すことが分かる。また、機能性薄膜をシリコン基板からフィルムに転写しても、特性の劣化がほとんど見られなかった。
以上詳述したように、本発明は、機能性薄膜体、微粒子、フィルム、転写フィルム、その製法及び製品に係るものであり、本発明により、従来法では作製することが不可能であった耐熱温度が低い(およそ150℃以下)ポリマー支持膜上に、成膜に数100℃以上の基板加熱が不可欠なVO膜等の機能性薄膜を担持した機能性フィルムや機能性転写フィルムを作製し、提供することができる。本発明により、基板加熱が必要とされるVO膜等の機能性薄膜を含む、あらゆる種類の機能性薄膜をフィルム上に形成することが可能な新しい成膜技術を提供することにより、従来、制約されていたフィルム上に形成できる機能性材料の種類や選択範囲を飛躍的に拡大することが実現できる。本発明は、特性制御のために、基板加熱が不可欠であるVO膜等の機能性薄膜を、支持フィルム上に担持することを可能とする新しい機能性フィルムの製造技術及びその機能性フィルム製品を提供することを可能にするものとして高い技術的意義を有する。
機能性薄膜又は機能性微粒子を非耐熱性フィルムに形成する方法の一例を示す。 機能性薄膜又は機能性微粒子を非耐熱性フィルムに形成する他の方法の一例を示す。 機能性薄膜又は機能性微粒子を非耐熱性フィルムに形成する他の方法の一例を示す。 機能性薄膜又は機能性微粒子を非耐熱性フィルムに形成する他の方法の一例を示す。 機能性薄膜又は機能性微粒子を非耐熱性フィルムに形成する他の方法の一例を示す。 機能性材料(薄膜又は微粒子)を耐熱性基板から得る方法の一例を示す。 機能性材料(薄膜又は微粒子)を耐熱性基板から得る他の方法の一例を示す。 機能性材料(薄膜又は微粒子)を耐熱性水溶性基板から得る他の方法の一例を示す。 多機能自動熱制御ガラスの作製方法の一例を示す。 多機能自動熱制御ガラスの他の作製方法の一例を示す。 TEM写真を示す。 形成された構造の断面のSEM写真を示す。 形成された構造の断面のSEM写真を示す。 VOの微粒子からなる薄膜の形成を示す。 機能性フィルムの構造及び分光透過曲線を示す。

Claims (23)

  1. 機能性薄膜又は機能性微粒子を非耐熱性フィルムに形成した機能性フィルムを製造する方法であって、(1)耐熱性基板上に、直接、又は耐熱性水溶性物質からなる中間層薄膜を介して、機能層(薄膜又は微粒子)を作製する、(2)接着層又は離型層を介して機能層を非耐熱性支持フィルムに接着する、(3)機能層を基板から分離し、又は水を含む媒質(蒸気もしくは溶液)で水溶性中間層薄膜を溶かして基板から機能層を剥離し、機能性フィルムとする、又は更に、(4)機能層の表面に接着層を設け、機能性転写フィルムとする、ことを特徴とする機能性フィルムの製造方法。
  2. 耐熱性撓曲性基板上に、直接、機能層(薄膜又は微粒子)を作製し、接着層を介して機能層を非耐熱性支持フィルムに接着し、基板を撓める、曲げる、又は予め撓めたり曲げたりしておいた基板を元に戻すことにより、機能層を基板から分離する、請求項1記載の機能性フィルムの製造方法。
  3. 耐熱性層状剥離性基板上に、直接、機能層(薄膜又は微粒子)を作製し、接着層を介して機能層を非耐熱性支持フィルムに接着し、外力により機能層(層状基板の一部を含む)を基板から剥離する、請求項1記載の機能性フィルムの製造方法。
  4. 機能性薄膜又は機能性微粒子を耐熱性基板から非耐熱性フィルムに転写した機能性フィルムを製造する方法であって、(1)耐熱性基板上に、直接、機能層(薄膜又は微粒子)を作製する、(2)機能層と基板表面の接合力を弱くなるように機能層を作製する、(3)接着層を介して機能層を非耐熱性支持フィルムに接着する、(4)外力により機能層を基板から剥離する、ことを特徴とする機能性フィルムの製造方法。
  5. 機能性材料(薄膜又は微粒子)を耐熱性基板から作製する方法であって、(1)耐熱性基板上に、耐熱性水溶性物質からなる中間層を設ける、(2)基板上に中間層薄膜を介して機能層(薄膜又は微粒子)を作製する、(3)水を含む媒質(蒸気もしくは溶液)で中間層薄膜を溶かす、(4)機能層から微粒子又は薄膜を分離、回収する、ことを特徴とする機能性材料の作製方法。
  6. 耐熱性基板上に、耐熱性水溶性物質からなる中間層として、粒子、粉体、塊状体からなる中間体を敷く、請求項5記載の機能性材料の作製方法。
  7. 機能性材料(薄膜又は微粒子)を耐熱性水溶性基板から作製する方法であって、(1)耐熱性水溶性基板上に、機能層(薄膜又は微粒子)を作製する、(2)水を含む媒質(蒸気もしくは溶液)で水溶性基板を溶かす、(3)機能層から微粒子又は薄膜を分離回収する、ことを特徴とする機能性材料の作製方法。
  8. 耐熱性基板上、又は耐熱性基板と機能層の間に、又は機能層と機能層の間に、又は機能層と接着層又は離型層との間に、バッファ層を設ける、請求項1から7のいずれかに記載の方法。
  9. 耐熱性基板から耐熱性水溶性物質を取り除くことにより得られる耐熱性基板を再使用する、請求項1記載の方法。
  10. 耐熱性水溶性物質又は耐熱性水溶性基板が、AlF、B、BaCl、BaO、CaCl、CoF、KCl、KBr、LiF、MgCl、NaCl、ZnF、CaFの物質系から選ばれた、少なくとも一種類以上からなるものである、請求項1から7のいずれかに記載の方法。
  11. 機能性薄膜層の材料が、その特性の制御に基板加熱(100−1000℃)が必要不可欠で、樹脂フィルムの上に、直接、薄膜の作製が困難である機能性薄膜材料である、請求項1から7のいずれかに記載の方法。
  12. 機能性薄膜層の材料が、二酸化バナジウム系サーモクロミック材料、酸化チタン系光触媒材料、透明導電材料、反射防止材料、又は強誘電材料(圧電性、焦電性、又は分極反転性を持つ物質で、少なくともPbを含むペロブスカイト構造酸化物の少なくとも一種類以上、又は一層以上含む)である、請求項1から7のいずれかに記載の方法。
  13. 特性の制御に基板加熱(100−1000℃)が必要不可欠である機能性薄膜層を、樹脂フィルム上に形成したことを特徴とする機能性フィルム。
  14. 機能性薄膜層が、二酸化バナジウム系、酸化チタン系、透明導電体系、反射防止材料系、の物質群の少なくとも一種類以上からなる、請求項13記載の機能性フィルム。
  15. 請求項13又は14記載の機能性フィルムを用いて、機能層を応用先基板に貼付、又は2枚の基板で挟むことにより付加したことを特徴とする機能性フィルム製品。
  16. 請求項13又は14記載の機能性フィルムを使用したことを特徴とする多機能自動熱制御フィルム、転写フィルム、又はそれらのフィルムによる多機能自動熱制御貼付ガラス。
  17. 二酸化バナジウム系サーモクロミック材料を含む機能層を窓ガラスに付加して紫外線遮断窓ガラスとした、請求項15記載の製品。
  18. 二酸化バナジウム系サーモクロミック材料を含む機能層を窓ガラスに付加して防虫窓ガラスとした、請求項15記載の製品。
  19. 二酸化バナジウム系サーモクロミック材料を含む機能層を窓ガラスに付加して飛散防止窓ガラスとした、請求項15記載の製品。
  20. 二酸化バナジウム系サーモクロミック材料を含む機能層を基板に付加して、赤外線(0.78〜10μm)範囲で温度変化に応じて光学透過率又は反射率が変化する光学デバイスとした、請求項15記載の製品。
  21. 二酸化バナジウム系サーモクロミック材料を含む機能層を窓ガラスに付加して列車、船舶、飛行機、自動車、ビル、又は住宅のための調光ガラスとした、請求項15記載の製品。
  22. 請求項5から7のいずれかに記載の方法によって製造される機能性材料の機能層が、二酸化バナジウム系、酸化チタン系、透明導電体系、又は反射防止材料系であって、それらの微粒子又は薄膜の破砕体を少なくとも一種類以上分散したことを特徴とするインク又は塗布液。
  23. 請求項22記載のインク又は塗布液を使用したことを特徴とする多機能自動熱制御印刷体又は塗布製品。
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