JP2007322092A - 貯湯式給湯システム - Google Patents

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【課題】貯湯式給湯システムの給湯温度制御及び貯湯の沸き上げ制御を行なうための各流量の検出を、1つの流量センサで行なうことができる貯湯式給湯システムを得ること。
【解決手段】貯湯タンク1に接続された第1の逆止弁5と該第1の逆止弁5の下流側に接続された流量センサ4と該流量センサ4の下流側に接続された混合弁3aとを設けた給湯回路60と、前記貯湯タンク1の湯を加熱するヒートポンプ30の吐出側を、前記第1の逆止弁5と前記流量センサ4の間に接続する高温管8bと、前記流量センサ4の下流側の湯を前記貯湯タンク1に戻す第2の逆止弁6とを設けた沸き上げ循環回路70と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、貯湯タンク及びヒートポンプを備える貯湯式給湯システムに関するものである。
従来の給湯装置(貯湯式給湯システム)として、加熱手段(ヒートポンプ)により内部の水を加熱して、内部に給湯用の湯として貯える貯湯タンクと、前記貯湯タンクに水を送る給水経路と、前記貯湯タンク内の貯えられた湯を送る給湯経路と、前記給水経路から分岐し、前記貯湯タンクを迂回するバイパス経路と、前記給湯経路と前記バイパス経路が合流した混合湯経路と、前記給湯経路と前記バイパス経路の合流点に設けられ、前記給湯経路を流れる湯と前記バイパス経路を流れる湯の混合比率を、それぞれの経路の開度を調節することで制御する混合弁と、前記混合湯経路に設けられ、前記混合湯経路を流れる湯の供給の有無を検出する流量センサ(給湯検出手段)と、前記流量センサ及び給湯設定温度に応じて前記混合弁を制御する制御手段とを備える給湯装置(貯湯式給湯システム)がある(例えば、特許文献1参照)。
また、他の従来の貯湯式給湯システムとして、循環ポンプにより貯湯タンクの水を循環させることによって、貯湯タンク内の水をヒートポンプで加熱し、高温の湯を貯湯タンク内に貯湯するようにした貯湯式給湯システムにおいて、前記ヒートポンプと貯湯タンク間を接続する循環ポンプにて貯湯タンク内の水を循環させるように接続した水循環経路に、沸き上げを積算流量にて制御するようにした流量センサを配設し、沸き上げ制御を簡易な方法できめ細かく制御し、かつ低コストで行うことができるようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−232899号公報 特開2004−028351号公報
しかしながら、上記2つの従来の技術を用いて、貯湯式給湯システムの給湯温度制御及び貯湯の沸き上げ制御を行なおうとすると、流量センサを、給湯経路又は混合湯経路と、ヒートポンプと貯湯タンクとの水循環経路と、の2ヶ所にそれぞれ1個ずつ合計2個設置する必要があり、コストアップとなるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、貯湯式給湯システムの給湯温度制御及び貯湯の沸き上げ制御を行なうための各流量の検出を、1つの流量センサで行なうことができる貯湯式給湯システムを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、貯湯タンクに接続された第1の逆止弁と該第1の逆止弁の下流側に接続された流量センサと該流量センサの下流側に接続された混合弁とを設けた給湯回路と、前記貯湯タンクの湯を加熱するヒートポンプの吐出側を、前記第1の逆止弁と前記流量センサの間に接続する高温管と、前記流量センサの下流側の湯を前記貯湯タンクに戻す第2の逆止弁とを設けた沸き上げ循環回路と、を備え、前記貯湯タンクの湯を給湯するときは、前記貯湯タンクから、前記第1の逆止弁、前記流量センサ、前記混合弁の順で湯を流して給湯を行い、前記貯湯タンクの湯の沸き上げを行なうときは、前記貯湯タンクから、前記ヒートポンプ、前記高温管、前記流量センサ、前記第2の逆止弁、前記貯湯タンクの順で湯を循環させて沸き上げを行ない、前記流量センサを共用することを特徴とする。
この発明によれば、従来の貯湯式給湯システムが備えていた給湯流量を検出する流量センサにより、給湯流量と沸き上げ循環流量の両方を検出し、低コストでヒートポンプの沸き上げ循環流量を検出して沸き上げ制御を行う貯湯式給湯システムが得られる、という効果を奏する。
以下に、本発明にかかる貯湯式給湯システムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態
図1は、本発明にかかる貯湯式給湯システムの実施の形態のシステム構成を示す図であり、図2は、貯湯の沸き上げ中の湯の流れを示す図であり、図3は、給湯中の湯の流れを示す図であり、図4は、貯湯の沸き上げと給湯とが同時に行なわれているときの湯の流れを示す図である。
図1に示すように、貯湯式給湯システム100は、円筒状の胴部1aと半球状の下部1b及び上部1cとから成る縦長の貯湯タンク1と、貯湯タンク1内の水及び湯を循環させながら加熱するヒートポンプ30と、貯湯タンク1からの湯と水道水(水;市水)を混合し、混合湯を蛇口40から給湯する混合弁3aと、ヒートポンプ30及び混合弁3aを制御する制御装置50と、を備えている。
給水管2が減圧弁2aを介して貯湯タンク1の下部1bに接続され、減圧弁2aで設定された所定圧力の水道水を貯湯タンク1内に供給する。減圧弁2aと混合弁3aの間は、バイパス管7で接続され、水道水が電気制御式の混合弁3aに供給される。
貯湯タンク1の上部1cと混合弁3aとの間は、第1の逆止弁5と第1の逆止弁5の下流側に接続された流量センサ4とを介して給湯管3で接続されている。第1の逆止弁5、流量センサ4、給湯管3及び混合弁3aは、給湯回路60を構成している。貯湯タンク1内の湯は、給湯回路60により混合管10を介して蛇口40から給湯される。
貯湯タンク1の下部1bとヒートポンプ30の循環ポンプ32の吸込口の間は、低温管8aで接続され、循環ポンプ32の吐出口は、ヒートポンプ30の熱交換器31の入口に接続され、熱交換器31の出口すなわちヒートポンプ30の吐出側は、高温管8bを介して第1の逆止弁5と流量センサ4の間に接続されている。
流量センサ4の下流側の給湯管3と貯湯タンク1の上部1cとの間は、給湯管3から貯湯タンク1へ湯を通す第2の逆止弁6を介して戻し管9により接続されている。高温管8b、流量センサ4、給湯管3、戻し管9及び第2の逆止弁6は、ヒートポンプ30の加熱湯を貯湯タンク1に戻すための沸き上げ循環回路70を構成している。
貯湯タンク1には温度センサ21が、給湯管3には温度センサ11が、バイパス管7には温度センサ12が、混合管10には温度センサ13が、それぞれ設置され、各温度センサ21、11、12、13の検出信号は、制御装置50に出力される。
制御装置50は、判断部及び記憶部を備え、図示しない操作部で設定された給湯温度及び給湯流量、並びに、温度センサ21、11、12、13の検出信号に基づいて、ヒートポンプ30、混合弁3a等のシステム全体を運転制御する。また、制御装置50は時計を内蔵し、時刻に応じてシステムを運転制御する。
次に、図2を参照して貯湯タンク1内の水及び湯の沸き上げ運転について説明する。図2に示す矢印は、沸き上げ運転中の水及び湯の流れ方向を示す。貯湯タンク1内に貯えた水及び湯を、循環ポンプ32により低温管8aを介してヒートポンプ30に吸込み、ヒートポンプ30の熱交換器31により水及び湯を加熱し、加熱湯を、高温管8b、流量センサ4、給湯管3、戻し管9及び第2の逆止弁6から成る沸き上げ循環回路70を通して貯湯タンク1内に循環させる。
沸き上げ運転時の加熱湯の循環流量Xは、流量センサ4により検出される。沸き上げ運転は、流量センサ4の検出値から制御装置50により循環ポンプ32を制御して循環流量を調節し、貯湯タンク1に設置された温度センサ21が検出する貯湯タンク1内の湯温が操作部で設定された目標沸き上げ温度になるまで行われる。
次に、図3を参照して給湯時の湯の流れについて説明する。図3に示す矢印は、給湯時の湯の流れ方向を示す。蛇口40をひねると、貯湯タンク1の湯が、第1の逆止弁5、流量センサ4、給湯管3及び混合弁3aから成る給湯回路60を通って蛇口40に供給される。一方、給水管2からの水がバイパス管7を通って混合弁3aに供給される。
給湯管3の湯の温度を温度センサ11により検出し、バイパス管7の水の温度を温度センサ12により検出し、混合管10から給湯される混合湯の温度を温度センサ13で検出し、温度センサ11、12、13により検出した検出温度に基づいて、蛇口40から給湯される混合湯の温度が、操作部で設定された設定温度になるように、制御装置50により混合弁3aを制御する。
給湯時における貯湯タンク1内の湯の使用量は、流量センサ4により検出された流量検出値から制御装置50により計算される。なお、第2の逆止弁6が、戻し管9に、貯湯タンク1から湯が出る方向の流れを阻止する向きに接続されているため、給湯時には、戻し管9から貯湯タンク1内の湯が流出することはない。
次に、図4を参照して貯湯の沸き上げと給湯とが同時に行われるときの水及び湯の流れについて説明する。図4に示す矢印は、貯湯の沸き上げと給湯とが同時に行なわれるときの湯の流れを示す。
図4に示すように、貯湯タンク1の貯湯の沸き上げと蛇口40からの給湯とが同時に行われると、図2に示す湯の流れと図3に示す湯の流れが同時に起こり、流量センサ4には、沸き上げ循環湯と給湯される湯が同時に流れ、流量センサ4は、循環流量Xと給湯流量Yの合計流量Zを検出することになる。
循環流量Xと給湯流量Yを個別に求めるには、沸き上げ運転中に給湯が開始されたときは、循環流量Xが先に検出されているので、
循環流量X
給湯流量Y=合計流量Z−循環流量X
として求めることができ、給湯中に沸き上げ運転が開始されたときは、給湯流量Yが先に検出されているので、
給湯流量Y
循環流量X=合計流量Z−給湯流量Y
として求めることができる。
以上のように、実施の形態の貯湯式給湯システム100によれば、従来の貯湯式給湯システムが備えていた給湯流量を検出する流量センサ4により、給湯流量と沸き上げ循環流量の両方を検出するようにし、流量センサ4を共用したので、低コストでヒートポンプ30の沸き上げ循環流量の検出を行うことができる。
また、従来、制御装置50による演算で求めていた沸き上げ循環流量を、流量センサ4により検出することができるので、制御装置50により、沸き上げ循環流量を一定とするような沸き上げ制御を行うことが可能となり、ヒートポンプ式の貯湯式給湯システムの運転コストを低減させることができる。
以上のように、本発明にかかる貯湯式給湯システムは、きめ細かな沸き上げ運転制御を行なうことができる低コストの貯湯式給湯システムとして有用である。
本発明にかかる貯湯式給湯システムの実施の形態のシステム構成を示す図である。 貯湯の沸き上げ中の湯の流れを示す図である。 給湯中の湯の流れを示す図である。 貯湯の沸き上げと給湯とが同時に行なわれているときの湯の流れを示す図である。
符号の説明
1 貯湯タンク
2 給水管
2a 減圧弁
3 給湯管
3a 混合弁
4 流量センサ
5 第1の逆止弁
6 第2の逆止弁
7 バイパス管
8a 低温管
8b 高温管
9 戻し管
10 混合管
11,12,13,21 温度センサ
30 ヒートポンプ
31 熱交換器
32 循環ポンプ
40 蛇口
50 制御装置
60 給湯回路
70 沸き上げ循環回路
100 貯湯式給湯システム

Claims (1)

  1. 貯湯タンクに接続された第1の逆止弁と該第1の逆止弁の下流側に接続された流量センサと該流量センサの下流側に接続された混合弁とを設けた給湯回路と、
    前記貯湯タンクの湯を加熱するヒートポンプの吐出側を、前記第1の逆止弁と前記流量センサの間に接続する高温管と、前記流量センサの下流側の湯を前記貯湯タンクに戻す第2の逆止弁とを設けた沸き上げ循環回路と、
    を備え、前記貯湯タンクの湯を給湯するときは、前記貯湯タンクから、前記第1の逆止弁、前記流量センサ、前記混合弁の順で湯を流して給湯を行い、前記貯湯タンクの湯の沸き上げを行なうときは、前記貯湯タンクから、前記ヒートポンプ、前記高温管、前記流量センサ、前記第2の逆止弁、前記貯湯タンクの順で湯を循環させて沸き上げを行ない、前記流量センサを共用することを特徴とする貯湯式給湯システム。
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