JP2007321912A - ガスケットの製造方法及びガスケット - Google Patents

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義路 岡崎
Shinzaburo Hitohata
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【課題】加硫の度合いが均質な弾性シール層を形成可能で且つ、薄型ガスケットの生産性の向上を図ったガスケットの製造方法とこれによって得られるガスケットを提供することを目的とする。
【解決手段】環状芯金2の表面に薄状弾性シール層3を被着一体とした薄型ガスケット1の製造方法であって、金属材を、所定の環状形状に打抜き加工して環状体20となし、この環状体の表面に未加硫ゴム30の薄層を形成して環状積層体10を構成し、該環状積層体を熱伝導性が良好な成型補助板5の上に載置して、上下に熱盤6、7を備えた加熱成型型D内へ搬入し、下熱盤上に該成型補助板を介在させた状態で配置して、前記上下熱盤により圧縮加熱成型し、前記環状体の表面に未加硫ゴムの薄層が加硫され、被着一体化された弾性シール層を形成し、前記成型補助板を取り除いた後、所定のガスケット形状に打抜き加工することを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関のシリンダブロックとオイルパンとの接合面間や、各種配管接合部分等に介装してシールする為に用いられる環状の薄型ガスケットの製造方法と、この製造方法によって得られるガスケットに関する。
自動車用エンジン等の内燃機関のシリンダブロックとオイルパンとの接合面や、各種配管接合部分等には、その開口部の被密封部材間に環状のガスケットが介装され、これら被密封部材を締結することによって、ガスケットを挟圧してそのシールがなされる。
このようなガスケットの製造方法としては、下記特許文献1がある。特許文献1には、金属製線状材をガスケット形状に沿わせると共にこれを圧延加工せしめて板状芯材(芯金)を形成し、該板状芯材へ弾性シール材を一体成型されてなるガスケットの製造方法が記載されている。
特開平9−112700号公報
しかしながら、近年、このようなガスケットは、シール性を損なうことなく、より軽量化・薄型化されたものが求められ、また生産効率の観点から、ガスケットの成型は、高温且つ高速に行われるようになっているが、上記特許文献1の製造方法は、これに対応できるものではなかった。
高速加熱成型によりガスケットを製造する場合には、成型型の熱盤を高温(170度〜250度)に保ち、数秒間で圧縮加熱成型を行うが、弾性シール層に凹凸がある場合、弾性シール層の厚みが薄い部分と厚い部分とでは、加硫時間が異なるため、製造工程の高速化を求めて、すぐに成型型からガスケットを取り出すと、厚い部分の弾性シール層の加硫がなされていないという問題があった。また薄型のガスケット(例えば0.12〜0.40mm厚程度)を製造する場合は、芯金となる薄状環状体の表面に薄層の未加硫ゴムを形成し、加硫成型されるが、未加硫ゴムの層が薄ければ薄いほど、圧縮加熱成型がなされる前の高温の成型型内に搬入する過程において、直ぐに加硫が始まってしまい、成型型による成型がうまくいかないという問題もあった。
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、加硫の度合いが均質な弾性シール層を形成可能で且つ、薄型ガスケットの生産性の向上を図ったガスケットの製造方法とこれによって得られるガスケットを提供することを目的としている。
請求項1の発明に係るガスケットの製造方法は、環状芯金の表面に薄状弾性シール層を被着一体とした薄型ガスケットの製造方法であって、金属材を、所定の環状形状に打抜き加工して環状体となし、この環状体の表面に未加硫ゴムの薄層を形成して環状積層体を構成し、該環状積層体を熱伝導性が良好な成型補助板の上に載置して、上下に熱盤を備えた加熱成型型内へ搬入し、下熱盤上に該成型補助板を介在させた状態で配置して、前記上下熱盤により圧縮加熱成型し、前記環状体の表面に未加硫ゴムの薄層が加硫され被着一体化された弾性シール層を形成し、前記成型補助板を取り除いた後、所定のガスケット形状に打抜き加工することを特徴とする。
請求項2の発明に係るガスケットの製造方法は、請求項1において、成型補助板の外側端部は、その一部を切り欠いて下向きに折曲形成された折曲部を備えており、前記上下熱盤により圧縮加熱成型される際には、前記折曲部は、平坦状になることを特徴とする。
請求項3の発明に係るガスケットの製造方法は、請求項1又は請求項2において、成型補助板が、前記環状積層体と略同形状の環状体とされていることを特徴とする。
請求項4の発明に係るガスケットの製造方法は、請求項2において、前記成型補助板は、前記環状積層体より大きな環状に形成されており、前記環状体の外側端部には、突起部が形成され、該突起部をして前記成型補助板に前記環状積層体が載置される構成とすることを特徴とする。
請求項5の発明に係るガスケットの製造方法は、請求項2において、前記環状積層体より大きな環状に形成されており、この成型補助板の内側端部には突起部が形成され、前記環状積層体はこの突起部に載置される構成とすることを特徴とする。
請求項6の発明に係るガスケットの製造方法は、環状芯金の表面に薄状弾性シール層を被着一体とした薄型ガスケットの製造方法であって、金属材を、所定の環状形状に打抜き加工して環状体となし、この環状体の表面に未加硫ゴムの薄層を形成して環状積層体を構成し、該環状積層体をホルダー上に載置して、上下に熱盤を備えた加熱成型型内において該ホルダーによって保持された状態で、上下熱盤により圧縮加熱成型し、前記環状体の表面に未加硫ゴムの薄層が加硫され被着一体化された弾性シール層を形成し、前記ホルダーから取り外した後、所定のガスケット形状に打抜き加工することを特徴とする。
請求項7の発明に係るガスケットの製造方法は、請求項6において、前記環状体の外側端部或いは内側端部には、突起部が形成されており、該突起部が前記ホルダーに保持される構成とすることを特徴とする。
請求項8の発明に係るガスケットの製造方法は、請求項6又は請求項7において、前記ホルダーには、前記環状体を保持するホルダー取手部が形成されていることを特徴とする。
請求項9の発明に係るガスケットの製造方法は、請求項6乃至請求項8のいずれかに記載のガスケットの製造方法において、前記ホルダーは、前記環状積層体の外側端部を外側から保持する構成とすることを特徴とする。
請求項10の発明に係るガスケットの製造方法は、請求項6乃至請求項8のいずれかに記載のガスケットの製造方法において、前記ホルダーは、前記環状積層体の内側端部を内側から保持する構成とすることを特徴とする。
請求項11の発明に係るガスケットの製造方法は、請求項1乃至請求項10のいずれかに記載のガスケットの製造方法において、前記未加硫ゴムの薄層は、前記環状体の両面に形成されていることを特徴とする。
請求項12の発明に係るガスケットの製造方法は、請求項1乃至請求項11のいずれかに記載のガスケットの製造方法において、前記環状体は、金属材を打抜き加工して形成した複数の環状体用構成材を突き合わせ一体として環状形状とされていること特徴とする。
請求項13の発明に係るガスケットは、薄状金属基板の表面に薄状弾性シール層を被着一体とした薄型ガスケットであって、請求項1乃至12のいずれかに記載のガスケットの製造方法によって得られたものであることを特徴とする。
本発明の請求項1乃至請求項5に係るガスケットの製造方法によれば、環状体の表面に未加硫ゴムの薄層を形成して構成された環状積層体を熱伝導性が良好な成型補助板の上に載置して、上下に熱盤を備えた加熱成型型内へ搬入し、下熱盤上に該成型補助板を介在させた状態で配置して、圧縮加熱成型するようにしているので、未加硫ゴムの層が薄いものであっても、該成型補助板が介在することにより、下熱盤から直接熱が未加硫ゴムに伝わらず、熱の伝達が成型補助板を介してなされる分だけ、熱の伝達を遅らせることができる。よって、圧縮加熱成型をする前に前記未加硫ゴムが加硫してしまうということを防ぎながら、薄型ガスケットを短時間で高速加熱成型により製造することができるので、生産性を向上させることができる。
また弾性シール層の厚みが部位によって異なるガスケットであっても、他の部位より厚みが薄い弾性シール層部分のみ、急速に加硫が進んでしまうことがなく、全体に亘り加硫の度合いが均質な弾性シール層が形成されたガスケットが得られる。
更に、成型補助板は、熱伝導性が良好な素材でなるので、未加硫ゴムに直接熱が伝わらないように介在させながらも、圧縮加熱成型時には、未加硫ゴムの薄層に熱を伝えることができる。
特に請求項2の発明に係るガスケットの製造方法によれば、成型補助板の外側端部は、その一部を切り欠いて下向きに折曲形成された折曲部を備えているので、該折曲部が成型補助板を支持して、成型補助板の内側を下熱盤から浮いた状態とすることができる。よってその成型補助板の上に載置された環状積層体へ下熱盤からの熱の伝達を遅らせることができ、圧縮加熱成型をする前に前記未加硫ゴムが加硫してしまうということを防ぎながら、薄型ガスケットを短時間で高速加熱成型により製造することができるので、生産性を向上させることができる。
また上下熱盤により圧縮加熱成型される際には、前記折曲部は、平坦状になるので、圧縮加熱成型時に該折曲部が邪魔になることなく、所望するガスケットを製造することができる。
請求項6乃至請求項10の発明に係るガスケットの製造方法によれば、環状体の表面に未加硫ゴムの薄層を形成して構成された環状積層体をホルダー上に載置して、上下に熱盤を備えた加熱成型型内において該ホルダーによって保持された状態で、該上下熱盤により圧縮加熱成型するようにしているので、下熱盤上に環状積層体を載置させずに圧縮加熱成型することができる。よって、上下熱盤より直接熱が未加硫ゴムへ伝わることがないため、圧縮加熱成型をする前に前記未加硫ゴムが加硫してしまうということを防ぎながら、薄型ガスケットを短時間で高速加硫成型により製造することができるので、生産性を向上させることができる。
また弾性シール層の厚みが部位によって異なるガスケットであっても、他の部位より厚みが薄い弾性シール層部分のみ、急速に加硫が進んでしまうことがなく、全体に亘り加硫の度合いが均質な弾性シール層が形成されたガスケットが得られる。
特に請求項7の発明に係るガスケットの製造方法によれば、環状体の外側端部或いは内側端部には、突起部が形成されており、該突起部がホルダーに保持される構成とされているので、環状積層体を直接下熱盤に載置させることなく、加熱成型型内へホルダーによって保持された状態で搬入させることができる。
また請求項8の発明に係るガスケットの製造方法によれば、ホルダーには環状体を保持するホルダー取手部が形成されているので、環状体を保持した状態で加熱成型型内へ搬入させることができる。
更に請求項9の発明に係るガスケットの製造方法によれば、ホルダーは、環状積層体の外側端部を外側から保持する構成としているので、環状積層体の内側周縁の形状がどのような形状であっても、環状積層体を圧縮成型する際に、ホルダーが邪魔になることがなく、スムーズに高速加熱成型をすることができる。
そして、請求項10の発明に係るガスケットの製造方法は、ホルダーは、環状積層体の内側端部を内側から保持する構成としているので、環状積層体の外側周縁の形状がどのような形状であっても、環状積層体を圧縮成型する際に、ホルダーが邪魔になることがなく、スムーズに高速加熱成型することができる。
請求項11の発明に係るガスケットの製造方法によれば、未加硫ゴムの薄層が、環状体の両面に形成されたものにも適用可能である。
請求項12の発明に係るガスケットの製造方法によれば、環状体は、金属材を打抜き加工して形成した複数の環状体用構成材を突き合わせ一体として環状形状とされているので、原板の金属材からこの環状体を直接打抜き形成する場合に比べて、抜きかす部分が少なくなり、歩留まりが飛躍的に向上する。
請求項13の発明に係るガスケットは、上記いずれかの製造方法によって得られるものであるから、全体に亘り加硫の度合いが均質な弾性シール層が形成された薄型ガスケットとされ、品質が安定し生産性の良さから低コストで提供される。
以下に本発明の最良の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1は本発明のガスケット製造方法によって得られたガスケットの断面図、図2は本発明に用いられる環状積層体の平面図、図3は本発明のガスケットの製造方法の一例のフロー図、図4(a)(b)は本発明に係るガスケット製造方法に採用される加熱成型型を用いた成型要領を示す縦断面図、図5は本発明に用いられる成型補助板の例を示す平面図、図6(a)(b)は図4の例の変形例を示す同様の図、図7(a)(b)は本発明に用いられる成型補助板の例を示す平面図、図8は本発明に係るガスケット製造方法に採用されるホルダー及び加熱成型型の例を示す斜視図、図9(a)(b)は図8に示す加熱成型型を用いた成型要領を示す縦断面図、図10(a)(b)は図8の例の変形例を示す同様の図、図11(a)(b)は図8の例の更なる変形例を示す同様の図、図12は図11(a)のX部拡大図、図13は本発明に用いられるホルダーの例を示す平面図、図14(a)(b)は本発明に係るガスケット製造方法に採用される更に別の実施形態の加熱成型型を用いた成型要領を示す縦断面図、図15(a)(b)は図14の例の変形例を示す同様の図、図16は本発明に用いられるホルダーの例を示す平面図、図17(a)(b)は本発明に係るガスケット製造方法に採用される更に別の実施形態の加熱成型型を用いた成型要領を示す縦断面図である。
まず図1〜図7に基づいて、実施例1の実施形態を説明する。
図において、ガスケット1は、自動車用エンジンのオイルパンガスケットに適用された例を示し、不図示のオイルパンの上端開口周縁部分(鍔部分)の形状に合致するよう、所定幅で且つ所定の環状形状(略方形)に形成されたものである。具体的には、ガスケット1は、冷間圧延鋼板或いはステンレス鋼板等からなる芯金2と、この芯金2の両面に被着一体化した弾性シール層3とよりなり、本発明の製造方法は、芯金2の厚みが0.20mm厚、弾性シール層3の厚みが0.05mm厚程度の薄状のガスケット1を製造する場合に好適である。もちろんこれ以上の厚みを有するガスケット1を製造する場合にも適用可能な点は言うまでもない。
ガスケット1は、以下の要領で製造される。まず、鋼材(金属材)の打抜きによって、所定の環状形状を構成する環状体20を得る(ステップS1)。図2では、鋼材を所定のガスケット幅よりやや幅広に打抜いた例を示している。
次いで、この環状体20の片面又は両面に未加硫ゴム30の薄層を形成して、環状積層体10を構成し(ステップS2)、この環状積層体10を成型補助板5の上に載置する(ステップS3)。そして環状積層体10が載置された成型補助板5を加熱成型型D内へ搬入し、下熱盤7上に配置して(ステップS4、図4(a)参照)、成型補助板5を介在させた状態で、上下熱盤6、7により圧縮加熱成型する(ステップS5)。環状積層体10の未加硫ゴム30を加硫(加熱・加圧)処理して、環状体20の両面に被着一体として薄状の弾性シール層3を形成し(ステップS6、図4(b)参照)、爾後、加熱成型型Dから圧縮加熱成型された環状積層体10を成型補助板5と共に取り出して、成型補助板5を取り外す(ステップS7)。そして、所定のガスケット形状に打抜き加工し(ステップS8)、更にプレス加工により所定の箇所にビード部4を形成して(ステップS9)、ガスケット1を得る(図1参照)。
尚、加硫された環状積層体10を所定のガスケット形状に打抜き加工する際には、オイルパンとシリンダブロック(付図示)との間に介装し、これらをボルトにより締結一体とさせる為の多数のボルト孔Bが、環状積層体10の周方向に沿って適宜間隔で一括打抜き加工される。
このように、本発明の製造方法によれば、環状積層体10を熱伝導性が良好な成型補助板5の上に載置して、上下に熱盤6、7を備えた加熱成型型D内へ搬入し、下熱盤7上に該成型補助板5を介在させた状態で配置して、圧縮加熱成型するようにしているので、未加硫ゴム30の層が非常に薄いものであっても、該成型補助板5が介在することにより、直接熱が未加硫ゴム30に伝わらず、熱の伝達が成型補助板5を介してなされる分だけ、熱の伝達を遅らせることができる。よって、圧縮加熱成型をする前に未加硫ゴム30が加硫してしまうということを防ぎ、薄型のガスケット1を短時間で高速加熱成型により製造することができ、生産性を向上させることができる。
またこの製造方法によれば、ガスケット1の弾性シール層3の厚みが部位によって異なるものであっても、他の部位より厚みが薄い弾性シール層3部分のみ、急速に加硫が進んでしまうことがなく、全体に亘り加硫の度合いが均質な弾性シール層が形成されたガスケット1が得られる。
更に、成型補助板5は、熱伝導性が良好な素材でなるので、未加硫ゴム30に直接熱が伝わらないように介在させながらも、圧縮加熱成型時には、未加硫ゴム30の薄層に熱を伝えることができる。
成型補助板5は、上述のように、下熱盤7と環状積層体10との間に介在しながらも、圧縮加熱成型する際には、環状積層体10側へ熱を十分に伝える必要があるので、熱伝導性の良い金属板等が用いられ、弾性シール層3との離型性がよいものとし、その形状は、図4の例のように平滑な板状のものでもよいし、波形やリーフバネ状の凸起が形成されたものとしてもよい。成型補助板5を波形とした場合は、下熱盤上に置いた時、下熱盤との間に空気層が出来、成型前の伝熱抑止に効果的である。尚、圧縮加熱成型時には、圧縮されて波形や凸部がなくなる金属板であることが肝要である。
また成型補助板5を複数枚、用意しておけば、事前に環状積層体10が載置された成型補助板5を加熱成型型内へ搬入する準備をすることができ、また圧縮加熱成型により蓄熱された成型補助板5を冷却させる時間も取ることができる。よってこれにより、一層生産性の向上を図ることができる。
ここで金属材を打抜き加工して構成される環状体20は、シート状基材を打抜き加工したものとしてもよいが、シート状基材に複数の環状体用構成材を打抜き加工し、これら構成材を接合して環状体20を構成するものとしてもよい。
図2は構成材を突き合わせて形成された環状体20と該環状体20の表面に未加硫ゴム30を形成してなる環状積層体10を示す平面図である。環状体用構成材22、23は略L形をなし、原板としての鋼板から、多数の環状体用構成材22、23を互いに近接配列した状態で打抜きすれば、環状体20をシート状基材から直接打ち抜きする場合に比べて抜きかす部分が少なく、その歩留まりが飛躍的に向上する。図中Sは接合部であり、レーザー溶接、レーザースポット溶接等によって接合される。
また環状体20の一部に折り返しや絞り、ワッシャ等のストッパー部が形成されたものや、環状体20が、細い金属線や金網状に構成される場合にも、本発明が適用可能である点は言うまでもない。
図4(a)(b)は、本発明に係るガスケット製造方法に採用される加熱成型型Dを用いた成型要領を示す縦断面図を示しており、図4(a)は圧縮加熱成型する前の状態、図4(b)は圧縮加熱成型した後の状態を示している。ここで加熱成型型Dの温度は限定されるものではないが、設定温度は170度〜250度に設定可能である。
加熱成型型Dはラム(不図示)によって上下昇降し可動側となる上型8と、支柱(不図示)によって支持され、固定側となる下型9とよりなり、上型8、下型9にはそれぞれ上熱盤6、下熱盤7を備えており、上型8、下型9はラムの伸張に伴う可動側の下降(図4(a)の白抜き矢印方向)により合体し、圧縮加熱成型がなされる。その他、図示は省略するが、ラムの伸縮用駆動源、上熱盤6、下熱盤7の駆動手段等が周辺に配備され、上熱盤6、下熱盤7としては埋め込み式のヒータ等の加熱手段が採用される。尚、上型8、下型9は平滑面としてもよいし、所望するガスケット1の形状に応じて、一体成型するためのキャビティ(不図示)が研削加工されたものとしてもよい。また上型8、下型9の表面を粗面とすれば、加熱成型後、離型性を良くすることができる。更に加熱成型型Dの構成は上記のものに限定されず、例えば下型9が可動側となるものにも適用可能なことは言うまでもない。
ここで未加硫ゴム30の薄層は、図例のように環状体20の両面に形成されるものに限られず、片面のみに形成されるものとしてもよい。また未加硫ゴム30の薄層は、環状体20の表面に、シート状の未加硫ゴム30を貼り合わせることによって形成されるものとしてもよいし、未加硫ゴム材を塗布或いは印刷することにより形成されるものとしてもよい。未加硫ゴム30としてシート状のものを用いる場合は、シート状の未加硫ゴムを環状体20の幅よりやや幅広の環状形状に打ち抜いて使用するので、抜きかす部分の再利用が可能である。更に、未加硫ゴム30の薄層は、環状体20の表面に接着剤を塗布し、その上に未加硫ゴム30を形成するものとしてもよい。
ここで、ゴム材としては、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、イソブチレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)、ブタジエンゴム(BR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、フッ素ゴム(FKM)、シリコーンゴム(VMQ)、アクリルゴム(ACM)、水添化アクリロニトリルブタジエンゴム(H−NBR)、エチレンアクリルゴム(AEM)等を用いることができる。
図5は本発明(実施例1)に用いられる成型補助板5の変形例を示す平面図である。
この変形例での成型補助板5は、環状積層体10と略同形状の環状とされている。このように成型補助板5が枠状に打抜かれた形状であっても、環状積層体10を載置可能な形状とすれば、下熱盤7上に成型補助板5を介在させた状態で環状積層体10を圧縮加熱成型することができる。
図6(a)(b)は、本発明に係るガスケット製造方法に採用される加熱成型型Dを用いた成型要領を示す縦断面図を示しており、図6(a)は圧縮加熱成型する前の状態、図6(b)は圧縮加熱成型した後の状態を示している。図4、図5の例とは成型補助板5の構成が異なるものである。尚、上述の例と共通する部分には同一の符号を付し、その説明は割愛する。
この変形例における成型補助板5の外側端部は、図6(a)の2点鎖線で囲った拡大図に示すように、その一部を切り欠いて下向きに折曲形成された折曲部5aを備えている。よって、該折曲部5aが成型補助板5を支持して、環状積層体10が載置される成型補助板5が下熱盤7から浮いた状態とすることができる。また上下熱盤6、7により圧縮加熱成型される際には、折曲部5aは、平坦状になるので、圧縮加熱成型時に該折曲部5aが邪魔になることなく、所望するガスケット1を製造することができる。
ここで折曲部5aは、図6の例のように成型補助板5の外側端部の一部を切り欠いて形成されたものに限られず、外側端部全体を下向きに折曲形成するものとしてもよい。またこのように成型補助板5に折曲部5aが形成されたものとすれば、成型補助板5に載置された環状積層体10を下熱盤7から離れた位置に保持することができるので、成型補助板5の形状は図例のものに限られず、以下のように構成することもできる。
図7(a)(b)は、本発明(実施例1)に用いられる成型補助板5の更なる変形例を示す平面図である。尚、上述の例と共通する部分には同一の符号を付し、その説明は割愛する。
図7(a)に示す成型補助板5は、環状積層体10より大きな環状に形成されており、環状体20の外側端部20aには、突起部21が形成され、該突起部21をして成型補助板5に、環状積層体10が載置される構成としたものである。
また図7(b)に示す成型補助板5は、環状積層体10より大きな環状に形成されており、この成型補助板5の内側端部には突起部5bが形成され、環状積層体10はこの突起部5bに載置される構成としたものである。
これによれば、折曲部5aによって成型補助板5が支持され、成型補助板5の上に載置された環状積層体10が、下熱盤7から離れた位置に保持されるので、より環状積層体10へ下熱盤7からの熱の伝達を遅らせることができ、圧縮加熱成型をする前に未加硫ゴム30が加硫してしまうということを防ぎながら、薄型ガスケット1を短時間で高速加熱成型により製造することができるので、生産性を向上させることができる。
尚、ここでは図示していないが、図5の例において、成型補助板5の外側端部に折曲部5aが形成されたものとしてもよいことは言うまでもない。
次いで図8〜図13に基づいて、実施例2の実施形態を説明する。尚、実施例1と共通する部分には同一の符号を付し、その説明は割愛する。
本実施例は、実施例1のように、成型補助板5を用いるのではなく、ホルダーHを用いてガスケット1を高速加硫成型する点が異なり、ホルダーHは環状積層体10の外側端部10aを外側から保持する構成としている。このように、環状積層体10の外側端部10aを外側から保持する構成とすれば、環状積層体10の内側周縁の形状がどのような形状であっても、環状積層体10を圧縮成型する際に、ホルダーHが邪魔になることがなく、スムーズに高速加熱成型をすることができる。
図8は本発明に係るガスケット製造方法に採用されるホルダー及び加熱成型型の例を示す斜視図、図9(a)(b)は、図8に示す加熱成型型Dを用いた成型要領を示す縦断面図であり、図9(a)は圧縮加熱成型する前の状態、図9(b)は圧縮加熱成型した後の状態を示している。
ガスケット1は以下の要領で製造される。まず、鋼材(金属材)の打抜きによって、所定の環状形状を構成する環状体20を得る。この例では環状体20の外側端部20aに突起部21が形成されるよう、鋼材が打抜形成されている。
次いで、この環状体20に未加硫ゴム30の薄層を形成して、環状積層体10を構成する。そして、該突起部21によって環状積層体10がホルダーHによって保持されるようホルダーH上に環状積層体10を載置し、該ホルダーHを加熱成型型D内へ搬入して、上下熱盤6、7により圧縮加熱成型する。環状積層体10の未加硫ゴム30を加硫(加熱・加圧)処理して、環状体20の両面に被着一体として薄状の弾性シール層3を形成し、圧縮加熱成型された環状積層体10をホルダーHから取り外す。そして、所定のガスケット形状に打抜き加工し、更にプレス加工により所定の箇所にビード部4を形成して、ガスケット1を得る(図1参照)。
これによれば、図8、図9(a)に示すように、環状体20の外側端部20aに突起部21が形成された環状積層体10をホルダーHにて保持した状態で、加熱成型型D内へ搬入し、上下熱盤6、7により圧縮加熱成型するようにしているので、下熱盤7上に環状積層体10を載置させずに圧縮加熱成型することができる。即ち、環状積層体10は、ホルダーHによって上下熱盤6、7の間に宙に浮いたように保持された状態から上下熱盤6、7により圧縮加熱成型されるので、圧縮加熱成型する前に、上下熱盤6、7から直接熱が未加硫ゴム30へ伝わることがなく、未加硫ゴム30が加硫してしまうことを防止できる。よって、薄型のガスケット1を短時間で高速加硫成型により製造することができ、生産性を向上させることができる。またこの製造方法によれば、未加硫ゴム30の層の厚みが部位によって異なるものであっても、他の部位より厚みが薄い未加硫ゴム30の層部分のみ、急速に加硫が進んでしまうことがなく、全体に亘り加硫度合いが均質な弾性シール層が形成されたガスケット1が得られる。
ここで示す加熱成型型Dは、実施例1のものとは異なり、ラムの昇降機構が図9(a)に示す白抜き矢印のように、下型9が上下に昇降する可動側となり、上型8が固定側となっている。よってホルダーHで保持された環状積層体10は、両熱盤6、7間の略中央位置に搬入配置され、上型8側へ下型9が可動し、最終的には図9(b)に示すように上下熱盤6、7により圧縮加熱成型される。尚、昇降機構の構成はこれに限られず、例えば下型9を固定側とし、上型8が下へ可動するものとしてもよく、要は搬入してから圧縮加熱成型を行うまでの間、上下熱盤6、7が環状積層体10に直接触れない状態とできればよい。
この例は、ホルダーHを保持するアーム部Haを備えた例を示しており、このアーム部HaにはホルダーHを保持できるよう段部Aが形成されている。アーム部Haは、環状積層体10を両熱盤6、7間の中央位置に搬入できるようホルダーHを支持できる構造であればよく、ここでは、アーム部Ha自体は保持部Bによって固定保持され、加熱成型型Dにより環状積層体10が圧縮成型される際には、ホルダーHはアーム部Haから離れて、環状積層体10とともに上下熱盤6、7に挟まれるようになっている。尚、図9ではアーム部Haを備えた例を示しているが、図10のようにホルダーHを保持部Bで保持されるようにしてもよい。またホルダーHを保持する構成としては、保持部Bに限らず、上方より吊り下がった保持部(不図示)によって保持される構成としてもよい。
図10は図8の例の変形例であり、本発明に係るガスケット製造方法に採用される加熱成型型Dを用いた成型要領を示す縦断面図を示しており、図10(a)は圧縮加熱成型する前の状態、図10(b)は圧縮加熱成型した後の状態を示している。
ホルダーHは、環状積層体10の外側端部10aに露出させた突起部21の上下を挟持して保持する構成としている。これによれば、環状積層体10を下熱盤7上に載置させることなく、ホルダーHによって、よりしっかりと挟持して保持することができる。尚、図10ではホルダーHは保持部Bで保持され、アーム部Haがない例を示しているが、図9に示すようにアーム部HaにホルダーHが載置されるものとしてもよい。またホルダーHを保持する構成としては、保持部Bに限らず、上方で固定され、そこから吊り下がった保持部(不図示)によって保持される構成としてもよい。
図11は図8の例の変形例であり、本発明に係るガスケット製造方法に採用される加熱成型型Dを用いた成型要領を示す縦断面図を示しており、図11(a)は圧縮加熱成型する前の状態、図11(b)は圧縮加熱成型した後の状態を示している。そして図12は図11(a)のX部拡大図である。
この例のホルダーHには、環状体20を保持するホルダー取手部Hbが形成されており、このホルダー取手部Hbによって環状体20の外側端部20aに形成された突起部21が保持される構成としている。
これによれば、突起部21がホルダーHのホルダー取手部Hbに保持される構成とされているので、環状積層体10を直接下熱盤7に載置させることなく、加熱成型型D内へホルダーHによって保持された状態で搬入させることができる。
また突起部21の位置、形状に合わせてホルダー取手部Hbが形成されているので、ホルダーHに環状積層体10を載置する際に環状積層体10の位置決めがしやすく作業性のよいものとすることができる。
尚、図11ではアーム部Haを備えた例を示しているが、図10のようにホルダーHを保持部Bで保持するようにしてもよい。
図13は本発明(実施例2)に用いられるホルダーHの更なる変形例を示す平面図である。図中Haは、上述したホルダーHのアーム部である。
ホルダーHの構成はこれに限定されるものではないが、図13の例は、環状積層体10を圧縮加熱成型する際に邪魔にならないようホルダーHの内側は刳り貫かれ、且つ環状積層体10の四隅を保持して全体を保持できるように、これに対応した箇所に突出したホルダー取手部Hbが形成されている。このホルダー取手部Hbによって、環状積層体10が保持されるので、この例では環状体20に突起部21が形成されていないものを示している。
これによれば、ホルダーHには環状体20を保持するホルダー取手部Hbが形成されているので、環状体20をホルダーHで保持した状態で加熱成型型D内へ搬入させることができる。
ここで加熱成型型D内へのホルダーHの搬入及び取り出しは、水平状態に直線移動させて両熱盤6、7間に搬入及び取り出しする構成としてもよいし、アーム部Haの一箇所に回動支点を設け、アーム部Haを回動させて両熱盤6、7間に搬入及び取り出しする構成としてもよい。またこの例では環状積層体10の外側端部10aを下側から保持する構成としているが、これに限られず、図10の例のように外側端部10aの上下を挟持するものとしてもよい(図10(a)(b)参照)。
次いで図14〜図16に基づいて、実施例3の実施形態を説明する。尚、実施例1、実施例2と共通する部分には同一の符号を付し、その説明は割愛する。
本実施例は、実施例1のように、成型補助板5を用いるのではなく、ホルダーHを用いてガスケット1を高速加硫成型する点が異なり、ホルダーHは環状積層体10の内側端部10bを内側から保持する構成としている点で実施例2と異なる。
これによればホルダーHは、環状積層体10の内側端部10bを内側から保持する構成としているので、環状積層体10の外側周縁の形状がどのような形状であっても、環状積層体10を圧縮成型する際に、ホルダーHが邪魔になることがなく、スムーズに高速加熱成型することができる。
図14(a)(b)は、本発明に係るガスケット製造方法に採用される加熱成型型Dを用いた成型要領を示す縦断面図であり、図14(a)は圧縮加熱成型する前の状態、図14(b)は圧縮加熱成型した後の状態を示している。
ガスケット1は以下の要領で製造される。まず、鋼材(金属材)の打抜きによって、所定の環状形状を構成する環状体20を得る。図14の例では環状体20の内側端部20bに突起部21が形成されるよう、鋼材が打抜形成されている。
次いで、この環状体20に未加硫ゴム30の薄層を形成して、環状積層体10を構成する。環状積層体10を加熱成型型D内に設けられたホルダーH上に載置し、加熱成型型D内において環状積層体10がホルダーHによって保持された状態で、上下熱盤6、7により圧縮加熱成型する。環状積層体10の未加硫ゴム30を加硫(加熱・加圧)処理して、環状体20の両面に被着一体として薄状の弾性シール層3を形成し、圧縮加熱成型された環状積層体10をホルダーHから取り外す。そして、所定のガスケット形状に打抜き加工し、更にプレス加工により所定の箇所にビード部4を形成して、ガスケット1を得る(図1参照)。
図14(a)に示すように、環状積層体10は、加熱成型型D内に構成された環状のホルダーH上に載置し、内側端部10bを内側から保持された状態で、上下熱盤6、7により圧縮加熱成型するようにしているので、下熱盤7上に環状積層体10を載置させずに圧縮加熱成型することができる。即ち、環状積層体10は、ホルダーHによって支持され、加熱成型型D内に宙に浮いた状態から上下熱盤6、7により圧縮加熱成型されるので、圧縮加熱成型する前に、上下熱盤6、7から直接熱が未加硫ゴム30へ伝わることがなく、未加硫ゴム30が加硫してしまうことを防止できる。よって、薄型のガスケット1を短時間で高速加硫成型により製造することができ、生産性を向上させることができる。またこの製造方法によれば、未加硫ゴム30の層の厚みが部位によって異なるものであっても、他の部位より厚みが薄い未加硫ゴム30の層部分のみ、急速に加硫が進んでしまうことがなく、全体に亘り加硫の度合いが均質な弾性シール層が形成されたガスケット1が得られる。
ここで示す加熱成型型Dは、実施例2のものと同様に、ラムの昇降機構が図14(a)に示す白抜き矢印のように、下型9が上下に昇降する可動側となり、上型8が固定側となっている。尚、昇降機構の構成はこれに限られず、例えば下型9を固定側とし、上型8を上下に可動するものとしてもよいことは言うまでもない。要は搬入してから圧縮加熱成型を行うまでの間、上下熱盤6、7が環状積層体10に直接触れない状態とできればよい。
またここに示すホルダーHは、下熱盤7に所定の間隔をもって凹部7a又は環状溝を形成し、そこへ圧縮バネHcを配置して、この圧縮バネHc上に環状のホルダーHを置いて支持させることにより、上下に昇降する機構としている。よって、上型8によりホルダーHが環状積層体10と共に押圧されると、図8(b)のように圧縮バネHcが弾性変形して環状積層体10が圧縮加熱成型される。ここでこのホルダーHの昇降機構は、圧縮バネHcを利用した例に限られず、上下に昇降し、圧縮加熱成型時に邪魔にならないものであればよい。
図15(a)(b)は、本発明に係るガスケット製造方法に採用される加熱成型型Dを用いた成型要領を示す縦断面図であり、図14の例とはホルダーHの構成が異なる。図15(a)は圧縮加熱成型する前の状態を示しており、図15(b)は圧縮加熱成型した後の状態を示している。
この変形例でのホルダーHは、下熱盤7及び下型9の中央に、凹部7aを形成し、そこへ圧縮バネHcを配置して板状のホルダーHを支持し、上下に昇降する機構としている。よって、上型8によりホルダーHが環状積層体10と共に押圧されると、図15(b)のように圧縮バネHcが弾性変形して環状積層体10が圧縮加熱成型される。ここでこのホルダーHの昇降機構は、上述同様、圧縮バネHcを利用した例に限られず、上下に昇降し、圧縮加熱成型時に邪魔にならなければよい。
図16は本発明(実施例3)に用いられるホルダーの例を示す平面図である。
ホルダーHの構成はこれに限定されるものではないが、図16の例は、ホルダーHの内側は環状積層体10の圧縮加熱成型の邪魔にならないよう刳り貫かれ、且つ環状積層体10の内側端部10bの四隅を保持できるように凸状部Hdが形成されている。
尚ここでは図示していないが、ホルダーHに、環状体20を保持するホルダー取手部が形成されたものとしてもよい。
次いで図17に基づいて、実施例4の実施形態を説明する。尚、実施例1、実施例2、実施例3と共通する部分には同一の符号を付し、その説明は割愛する。
本実施例は、突起部21を保持する保持部Bが実施例2、3のホルダーHに相当するものである。
図17(a)(b)は、本発明に係るガスケット製造方法に採用される加熱成型型Dを用いた成型要領を示す縦断面図であり、図17(a)は圧縮加熱成型する前の状態、図17(b)は圧縮加熱成型した後の状態を示している。
この変形例において突起部21は、保持部Bによって保持可能に形成されている。
これによれば、突起部21が上述のホルダーHに相当するため、環状積層体10を突起部21で保持された状態で、加熱成型型D内へ搬入し、上下熱盤6、7により圧縮加熱成型するようにしているので、下熱盤7上に環状積層体10を載置させずに圧縮加熱成型することができる。即ち、環状積層体10は、突起部21によって加熱成型型D内に宙に浮いた状態から上下熱盤6、7により圧縮加熱成型されるので、圧縮加熱成型する前に、上下熱盤6、7から直接熱が未加硫ゴム30へ伝わることがなく、未加硫ゴム30が加硫してしまうことを防止できる。よって、薄型のガスケット1を短時間で高速加硫成型により製造することができ、生産性を向上させることができる。またこの製造方法によれば、未加硫ゴム30の層の厚みが部位によって異なるものであっても、他の部位より厚みが薄い未加硫ゴム30の層部分のみ、急速に加硫が進んでしまうことがなく、全体に亘り加硫度合いが均質な弾性シール層が形成されたガスケット1が得られる。
ここで示す加熱成型型Dは、実施例2のものと同様に、ラムの昇降機構が図17(a)に示す白抜き矢印のように、下型9が上下に昇降する可動側となり、上型8が固定側となっているが、これに限られず、例えば下型9を固定側とし、上型8が上下に可動するものとしてもよいことは言うまでもない。
尚、ガスケット1の形状や成型補助板5、ホルダーH、アーム部Haの形状は、図例のものに限らずその他の形状が採用可能であり、図例のものは環状積層体10の両面に未加硫ゴム30の薄層が形成されたものを示しているが、片面だけに形成されるものにも適用でき、オイルパンガスケットの他に、大口径の配管用ガスケット等その他のガスケットにも適用し得ることは言うまでもない。
本発明のガスケット製造方法によって得られたガスケットの断面図である。 本発明に用いられる環状積層体の平面図である。 本発明のガスケットの製造方法の一例のフロー図である。 (a)(b)は本発明に係るガスケット製造方法に採用される加熱成型型を用いた成型要領を示す縦断面図である。 本発明に用いられる成型補助板の例を示す平面図である。 (a)(b)は図4の例の変形例を示す同様の図である。 (a)(b)は本発明に用いられる成型補助板の例を示す平面図である。 本発明に係るガスケット製造方法に採用されるホルダー及び加熱成型型の例を示す斜視図である。 (a)(b)は図8に示す加熱成型型を用いた成型要領を示す縦断面図である。 (a)(b)は図8の例の変形例を示す同様の図である。 (a)(b)は図8の例の更に別の変形例を示す同様の図である。 図11(a)のX部拡大図である。 本発明に用いられるホルダーの例を示す平面図である。 (a)(b)は本発明に係るガスケット製造方法に採用される更に別の実施形態の加熱成型型を用いた成型要領を示す縦断面図である。 (a)(b)は図14の例の変形例を示す同様の図である。 本発明に用いられるホルダーの例を示す平面図である。 (a)(b)は本発明に係るガスケット製造方法に採用される更に別の実施形態の加熱成型型を用いた成型要領を示す縦断面図である。
符号の説明
1 ガスケット
2 芯金
3 弾性シール層
4 ビード部
5 成型補助板
5a 折曲部
6 上熱盤
7 下熱盤
8 上型
9 下型
D 加熱成型型
10 環状積層体
10a 外側端部
10b 内側端部
20 環状体
20a 外側端部
20b 内側端部
21 突起部
30 未加硫ゴム
H ホルダー
Ha アーム部
Hb ホルダー取手部
B 保持部

Claims (13)

  1. 環状芯金の表面に薄状弾性シール層を被着一体とした薄型ガスケットの製造方法であって、
    金属材を、所定の環状形状に打抜き加工して環状体となし、この環状体の表面に未加硫ゴムの薄層を形成して環状積層体を構成し、該環状積層体を熱伝導性が良好な成型補助板の上に載置して、上下に熱盤を備えた加熱成型型内へ搬入し、下熱盤上に該成型補助板を介在させた状態で配置して、前記上下熱盤により圧縮加熱成型し、前記環状体の表面に未加硫ゴムの薄層が加硫され被着一体化された弾性シール層を形成し、前記成型補助板を取り除いた後、所定のガスケット形状に打抜き加工することを特徴とするガスケットの製造方法。
  2. 請求項1に記載のガスケットの製造方法において、
    前記成型補助板の外側端部は、その一部を切り欠いて下向きに折曲形成された折曲部を備えており、前記上下熱盤により圧縮加熱成型される際には、前記折曲部は、平坦状になることを特徴とするガスケットの製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のガスケットの製造方法において、
    前記成型補助板が、前記環状積層体と略同形状の環状に形成されていることを特徴とするガスケットの製造方法。
  4. 請求項2に記載のガスケットの製造方法において、
    前記成型補助板は、前記環状積層体より大きな環状に形成されており、前記環状体の外側端部には、突起部が形成され、該突起部をして前記成型補助板に前記環状積層体が載置される構成とすることを特徴とするガスケットの製造方法。
  5. 請求項2に記載のガスケットの製造方法において、
    前記成型補助板は、前記環状積層体より大きな環状に形成されており、この成型補助板の内側端部には突起部が形成され、前記環状積層体はこの突起部に載置される構成とすることを特徴とするガスケットの製造方法。
  6. 環状芯金の表面に薄状弾性シール層を被着一体とした薄型ガスケットの製造方法であって、
    金属材を、所定の環状形状に打抜き加工して環状体となし、この環状体の表面に未加硫ゴムの薄層を形成して環状積層体を構成し、該環状積層体をホルダー上に載置して、上下に熱盤を備えた加熱成型型内において該ホルダーによって保持された状態で、上下熱盤により圧縮加熱成型し、前記環状体の表面に未加硫ゴムの薄層が加硫され被着一体化された弾性シール層を形成し、前記ホルダーから取り外した後、所定のガスケット形状に打抜き加工することを特徴とするガスケットの製造方法。
  7. 請求項6に記載のガスケットの製造方法において、
    前記環状体の外側端部或いは内側端部には、突起部が形成されており、該突起部が前記ホルダーに保持される構成とすることを特徴とするガスケットの製造方法。
  8. 請求項6又は請求項7に記載のガスケット製造方法において、
    前記ホルダーには、前記環状体を保持するホルダー取手部が形成されていることを特徴とするガスケットの製造方法。
  9. 請求項6乃至請求項8のいずれかに記載のガスケットの製造方法において、
    前記ホルダーは、前記環状積層体の外側端部を外側から保持する構成とすることを特徴とするガスケットの製造方法。
  10. 請求項6乃至請求項8のいずれかに記載のガスケットの製造方法において、
    前記ホルダーは、前記環状積層体の内側端部を内側から保持する構成とすることを特徴とするガスケットの製造方法。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれかに記載のガスケットの製造方法において、
    前記未加硫ゴムの薄層は、前記環状体の両面に形成されていることを特徴とするガスケットの製造方法。
  12. 請求項1乃至請求項11のいずれかに記載のガスケットの製造方法において、
    前記環状体は、金属材を打抜き加工して形成した複数の環状体用構成材を突き合わせ一体として環状形状とされていること特徴とするガスケットの製造方法。
  13. 薄状金属基板の表面に薄状弾性シール層を被着一体とした薄型ガスケットであって、
    請求項1乃至12のいずれかに記載のガスケットの製造方法によって得られたものであることを特徴とするガスケット。
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