JP2007321261A - スチールコードの製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】切断前に捩じり残留応力の除去可能な短尺スチールコードの製造装置の提供。
【解決手段】撚り機2の回転チャック部18で複数本の線材を撚り合わせながら引き出した後、固定チャック3でスチールコードSの一端部を挟持させながら回転チャック部18を逆回転して捩じり残留応力の除去してから、カッタ30で切断する構成により、スチールコードSを切断した瞬間に残留応力により撚りが戻り、スチールコードがばらばらに散乱してしまうという不都合の発生することのない装置を得る。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数本の線材を撚り合わせてスチールコードを製造する装置に関し、特にタイヤ補強材としてのカレンダーシート用のスチールコードの製造に好適な装置に関する。
一般に、ラジアルタイヤは、長尺(数百メートル乃至数万メートル)のスチールコード(撚り線)を平行状に複数本(数百本)配列し、これを同時に繰り出しながら使用するタイヤの仕様に基づく間隔に並べ平面に引きそろえた状態で両面より薄いシート状ゴムをサンドイッチ状に貼り合わせるカレンダー加工により、長尺(数百メートルから数万メートル)の(タイヤ構成材としての)カレンダーシートを構成し、このようにして構成されたカレンダーシートを、タイヤに貼り合わせる幅とバイアス角で裁断して、短冊体を形成し、それらを貼り合わせてタイヤ原型をつくり、これを金型に入れて高温、高圧で加硫して製造される。
従来の方式では、使用されるスチールコードの1度の使用量、すなわちスプールの巻量が大きい方がカレンダー加工の稼働時間が長く、効率が良いとされてきた。
また、スチールコードの加工においても、最終の撚り合わせの工程は製品長さが長い方が加工効率が良く、長尺製品が生産できる工夫をしてきた。すなわち、材料のスプール容量を大きくし、製品スプールを大きくする方向で必然的に撚線機の回転部分を大きくしてきた。
撚線機として、現在使用されているのは、大別して筒型回転で1回転で1度撚りのチューブラタイプのものと、1回転で2度撚りのバンチャタイプのものとがある。
いずれの撚線機も有効エネルギー消費率が10%以下であり極めて浪費が大きい。これは重量物を高速回転させる為の機械損失と高速回転体の空気抵抗による損失の為であると考えられる。
近年、自動車が成熟しそれにともなって、自動車用タイヤも成熟しそれに伴ってタイヤに対する要求品質も多様化してきており、機能的に多様化した要求を満たすためタイヤの種類も増加してきている。
従来のような規格大量生産方式によりこれらの要求に対応するには、コストなどの面で無理があり、省スペースで一気通貫的に加工できる新製法も併用する必要が生じてきた。
このような目的のために、つまり要求される性能を満たす短尺の撚り線を効率的に製造する装置として、特許文献1に示すような撚り線装置が従来提案されている。
特許文献1に記載の装置を図4により説明すると、図4において符号2は撚り機を示しており、この撚り機2は撚り点形成部28の下流側に配設された回転チャック4装置と回転チャック4装置の駆動用モータ6とを備えており、回転チャック4装置は支持台34にベアリング16を介して回転自在に取り付けられている。モータ6も支持台34に取り付けられており、支持台34はレール36上を矢U方向に往復移動可能に取り付けられている。符号46は支持台移動用モータを、符号29はガイドパイプを示す。
回転チャック4装置には回転チャック18が設けられている。さらに回転チャック18を挟持状態と開放状態とに切換える切り替え手段が設けられており、この切り替え手はピストン状リリース体20とリリース体20に移動力を伝達するテコ部22とテコ部22の駆動源としてのピストン24と、回転チャック18を挟持状態に保持するバネ35とで構成されている。
テコ部22がピストン24に駆動されてカム37が回転しリリース体20を押し込むように作動する(図4において左動する)と回転チャック18は開放状態となり、この状態からピストン24が反対方向に駆動されてカム37が反対方向に回転してリリース体20の押し込みを解除する状態となると、バネ35の復元力でリリース体20は元の位置にもどり、回転チャック18は(バネ35のバネ力で)挟持状態となる。
複数本の素線1A〜1Cは張力を負荷されながら引き出され、ガイド24および撚り点形成部28を経て挟持する回転チャック18に挟持されるようになっている。
図中の符号8は回転チャック装置4に取り付けられたプーリを、符号10はモータ6の回転軸に取り付けられたプーリを示しており、符号9はプーリ8、10間に張設したベルトを示す。
この装置によりスチールコードSを製造するには、装置の出口側および入口側に設けられているチャック45、48を解除状態にするとともに、回転チャック18を挟持状態にし、モータ6を回転して回転チャック18を回転させることにより複数本の素線1A〜1Cを撚り合わせながら支持台移動用モータ46の回転で支持台34を所定速度で左方向に移動させる。これにより、複数本の素線1A〜1Cは撚り合わされながら1本のスチールコードSとなって撚り点形成部32から引き出される。
必要な長さだけスチールコードSを引き出した状態で、チャック45、48を挟持状態にするとともに、回転チャック18を開放状態とし、さらに支持台34を元の位置に戻す。この結果、スチールコードSが必要長さだけ回転チャック18から搬出された状態になり、カッター30でスチールコードSを切断することにより、所定長さのスチールコードSが得られる。
国際公開番号WO2004/048679 A1公報
上述の装置によれば、コンパクトな装置で要求される性能を満たす短尺の撚り線を効率良く製造できるが、スチールコードの切断が捩じり応力を含んだままの状態のもとで行われるため、切断された瞬間に「撚り残留応力」により撚りが戻り、スチールコードがばらばらに散乱してしまうという不都合が発生するおそれがある。
本発明は上述の装置におけるこのような不都合を解消したスチールコードの製造装置を提供しようとするものである。
本発明は、複数本の線材を撚り合わせて所定長さの短尺スチールコードを製造する装置において、供給された複数本の線材を撚り合わせてスチールコードを形成する撚り機と、同撚り機の上記線材を供給する側と反対側で機枠に取り付けられた固定チャック装置と、上記撚り機を移動可能に支持すべく上記機枠に取り付けられたレールと、同レール上で上記撚り機を所定長さだけ往復移動させる移動手段と、上記固定チャック装置の下流側に設けられた切断装置とを備え、上記撚り機に、撚り点形成部から上記複数本の線材を引き出しながら撚り合わせる回転チャック部と、同回転チャック部を撚り線方向に回転駆動する回転駆動手段と、同回転チャック部を挟持状態と開放状態とに切換える切換え手段とが設けられ、上記固定チャック装置に回転自在に取り付けられ上記撚り機により撚り合わされたスチールワイヤをチャックする固定チャックと、同固定チャックを挟持状態と開放状態とに切換る切換え手段とが設けられ、
上記撚り機の上記撚り点形成部から上記複数本の線材を引き出しながらの撚り合わせ移動中上記固定チャックは開放状態に保持され、上記撚り機の上記撚り点形成部への移動中上記固定チャックは上記スチールコード挟持状態に保持されてこの間に同スチールコードの残留捩じり応力の除去が行われるよう構成されたことを特徴とする。
また、複数本の線材を撚り合わせて所定長さの短尺スチールコードを製造する装置において、供給された複数本の線材を撚り合わせる第1撚り機と、同第1撚り機で撚り合わされたスチールコードを受け取る第2撚り機と、上記の第1撚り機および第2撚り機をそれぞれ往復移動可能に支持するレールと、上記各レール上で上記の第1撚り機および第2撚り機をそれぞれ所定長さだけ往復移動させる移動手段と、上記第2撚り機から送り出されたスチールコードを切断する切断装置とを備え、
上記第1撚り機に、撚り点形成部から引き出された上記複数本の線材をチャックする第1回転チャック部と、同第1回転チャック部を挟持状態と開放状態とに切換える第1切換え手段と、同第1回転チャック部を撚り線方向に回転駆動する第1回転駆動手段とが設けられ、
上記第2撚り機に、上記第1回転チャック部から受け取った上記スチールコードをチャックする第2回転チャック部と、同第2回転チャック部を挟持状態と開放状態とに切換える第2切換え手段と、同第2回転チャック部を上記第1回転チャック部の撚り線方向と同じ回転方向で回転駆動する第2回転駆動手段とが設けられたことを特徴とする。
さらに、上記のスチールコードの製造装置によるスチールコードの製造方法において、上記第2撚り機を上記第1撚り機から同第1撚り機により撚り合わされた上記スチールコードを受け取るまで停止させておき、同スチールコードを受け取った直後同スチールコードを挟持させながら上記スチールコードの移動方向に移動させ、一方上記第1撚り機を上記第2撚り機に上記スチールコードを受け取らせた直後に上記第1回転チャック部を開放状態に保持しながら上記撚り点形成部から引き出された上記複数本の線材をチャックする位置に向かって移動させ、この間に上記スチールコードの残留捩じり応力の除去を行うようにしたことを特徴とする。
本発明のスチールコードの製造装置によれば、捩じり応力が除去された状態でスチールコードの切断が行われるため、切断された瞬間に残留捩じり応力によって撚りが戻り、スチールコードがばらばらに散乱してしまうという不都合の発生を防止できる。また、コンパクトな装置で要求される性能を満たす短尺の撚り線を間欠乃至連続して製造できるので、製造効率が良い。
さらに、必要な場所で必要な性能を備えたスチールコードを必要量だけ製造することが可能となり、設備費用の低減が可能となる。
さらにまた、本発明の装置により製造されたスチールコードを、スチールコード製造工程に連続するカレンダー工程に送って、タイヤ構成材としてのカレンダーシートを製造するようにすることで、タイヤ構成材としてのカレンダーシートの製造装置の少スペース化が可能となる。
以下本発明の製造装置の実施形態を図により説明する。
図1は本発明の第1実施形態としての製造装置の側面図、図2は本発明の第2実施形態としての製造装置の側面図、図3は図2の製造装置の作動系統図である。なお、図1〜3において図4のものとほぼ同じ部材には同一の符号を付しそれらの部材については詳細な説明を省略することがある。
図1において、符号2は撚り機を示しており、この撚り機2は、図4に示した撚り機2と同じ構成となっている。すなわち、この撚り機2も撚り点形成部32の下流側に配設された回転チャック装置4と、回転チャック4の回転駆動用モータ6とを備えており、回転チャック装置4は支持台34にベアリング16を介して回転自在に取り付けられている。
モータ6も支持台34に取り付けられており、支持台34はレール36上を矢U方向に往復移動可能に取り付けられている。レール36は機枠40に取り付けられている。符号46は支持台移動用モータを、符号38はレール36上に取り付けられたラックギヤを示しており、支持台34に設けられているピニオン(図示せず)がこのラックギヤ38に噛合して、支持台34の往復移動が行われる構成となっている。符号24はガイドを示す。
回転チャック装置4には回転チャック18(図4における「回転チャック18」と同じ構造)が設けられており、この回転チャック18には、図示しないが、図4の装置と同様に回転チャック18を挟持状態と開放状態とに換える切り替え手段が設けられている。この切り替え手段はピストン状リリース体とリリース体に移動力を伝達するテコ部とテコ部の駆動源としてのピストンで構成されている。
この第1実施形態の装置では、複数本の素線1A〜1Cは張力を負荷されながら引き出され、ガイド24および撚り点形成部32を経て回転チャック18に挟持されるようになっている。
図中の符号8は回転チャック4に取り付けられたプーリを、符号10はモータ6の回転軸に取り付けられたプーリを示しており、符号9はプーリ8、10間に張設したベルトを、符号35は回転チャック18を常に挟持状態に付勢するバネを示す。
撚り機2の下流側(図1における右側)に、固定チャック装置3が機枠40に取り付け
られ(固定され)ており、さらに固定チャック装置3の下流側の近い位置にカッター30
が配設されている。
固定チャック装置3には、固定チャック15がベアリング25を介して回転フリー状態に取り付けられている。さらに、固定チャック装置3に、固定チャック15の挟持状態と開放状態との切換え操作のための、たとえば図4あるいは図1に示す装置と同様な、ピストン状リリース体とリリース体に移動力を伝達するテコ部とテコ部の駆動源としてのピストンとからなる切換え操作装置やバネ35が設けられている。
次にこの第1実施形態の装置の作動を説明する。
始めに、回転チャック装置4(撚り機2)を図1に示す位置におき、固定チャック15を挟持状態にしてスチールコードSを挟持させる(ステップ1)とともに、この状態のまま撚り機2の回転チャック18を開放状態にし、その状態で撚り機2を撚り点形成部32の近くまで移動させる(ステップ2)。
ついで、撚り機2の回転チャック18を挟持状態にして素線1A〜1C(ワイヤ束)をチャックさせる(ステップ3)。これと同時または直後に固定チャック15を開放状態にする(ステップ4)
ついで、モータ6を回転して回転チャック4を回転させて複数本の素線1A〜1C(ワイヤ束)を撚り合わせながら支持台移動用モータ46を回転して支持台34を所定速度で右方向に移動させ、撚り機2を図1に示す位置にもどし(ステップ5)、停止させる(ステップ6)。これにより、複数本の素線1A〜1C(ワイヤ束)は撚り合わされながら撚り点形成部32から引き出され、1本のスチールコードSに形成される。この間固定チャック15は開放状態に保持されているから、スチールコードS(の一部は)カッター30よりも右方向に延出する。
次に、固定チャック15を挟持状態にするとともに、回転チャック18を開放状態にする(ステップ7)。固定チャック15は固定チャック装置3に回転フリーに取り付けられているから、スチールコード20の残留捩じり応力により、固定チャック15はスチールコードを挟持したまま自然に回転する。これによりスチールコード20の残留捩じり応力が除去される。この時、撚り機2は回転チャック18を開放状態にしたままで撚り点形成部32に向かって移動している。(ステップ8)。
この工程の後、カッター30によるスチールコードSの切断を行う(ステップ9)。
ステップ1〜ステップ9の繰り返す。これにより、必要長さのスチールコードSを順次製造することができる。撚り機2の移動距離を調節することにより、スチールコードSの寸法を調節できることはいうまでもない。
このようにして、この第1実施形態の装置により、所定長さのスチールコードSを得ることができる。また、スチールコードSは切断前に残留捩じり応力は除去されているので、切断された瞬間に残留応力により撚りが戻り、スチールコードがばらばらに散乱してしまうという不都合が発生することはない。
ついで、第2実施形態の装置について説明する。
図2において、符号52、53は第1実施形態の装置における撚り機2と同一構成の第1、第2撚り機を示しており、これら一組の第1、第2撚り機52、53は、第1撚り機52が上流側でかつそれらの第1、第2回転チャック部52a、53a(図4における「回転チャック部18」と同じ構造)が互いに対向する状態で、レール36上をU方向に往復移動可能に、つまり両撚り機52、53はそれらが接近したり離間したりできるように、第1支持台34a、第2支持台34bに支持されて配置されている。カッター30は第2撚り機53が撚り点形成部32から最も離れる状態となった位置よりも下流側に設けられている。レール36は各撚り機52、53用に別々であってもよいが、その場合両方のレールは一直線状に配設されることはいうまでもない。
第1、第2撚り機52、53のそれぞれに、第1実施形態の装置と同様構成の第1、第2回転チャック部52a、53aの回転駆動源としての第1、第2回転用のモータ6や、各支持台移動用のモータ46などが設けられており、このほか各回転チャック部52a、53aを常に挟持状態に付勢するバネ35a、35bも設けられている。
さらに図示していないが、第1、第2回転チャック部を挟持状態と開放状態とに切換え操作を行うピストン状リリース体とリリース体に移動力を伝達するテコ部とテコ部の駆動源としてのピストンなどからなる第1、第2操作装置が設けられていることはいうまでもない。
この第2実施形態の装置の作動を図3を参照しながら説明する。
最初、第1撚り機52、第2撚り機53は図3のステップ1に示すところ(図2に示す位置)に位置し、この時第1撚り機52の第1回転チャック部52aは挟持状態、第2回転チャック部53aは開放状態にある。この時、第1、第2回転チャック部52a、53aは回転停止状態にある(ステップ1)。図3の矢Uは第1撚り機52、第2撚り機53およびスチールコードSの移動方向を示す。
この状態で第1、第2回転チャック部52a、53aを同じ回転方向、同じ回転速度で回転させ、複数本の素線1A〜1Cを撚り合わせながら支持台移動用モータを回転して第1支持台34a(第1撚り機52)を所定速度Vで右方向に移動させる(ステップ2)。
以下に詳述するように、この装置はステップ2からステップ7を繰り返すように作動するもので、この作動中第1回転チャック部52aと第2回転チャック部53aとは常に同じ方向に(後に述べるステップ5、6を除き)同じ回転速度で回転される。
ステップ5、6では、第2回転チャック部53aは第1回転チャック部52aよりも遅い回転速度(たとえば第1回転チャック部52aの回転数が100rpmであるのに対して第2回転チャック部53aの回転数が70rpmである)回転するように構成されている。
ステップ2を経て第1撚り機52を第2撚り機53に最も接近する位置(図3において符号52Aで示す位置)まで移動させて第1撚り機52の移動を停止させる。
これにより、複数本の素線1A〜1Cは撚り合わされながら1本のスチールコードSとなって撚り点形成部32から引き出される。
このようにして、必要な長さだけスチールコードSを引き出した状態で、第1支持台34a(第1撚り機52)の右方向への移動を停止させると同時に、第1回転チャック部52aを開放状態とする一方、第2撚り機53の第2回転チャック部53aを挟持状態にセットする(ステップ3)。つまり、この段階でスチールコードSの第1撚り機52から第2撚り機53への受け渡しが行われる。
同時に、第2撚り機53は第1撚り機52から離反する方向(図2における右方向)への移動を開始させる(ステップ4)。また同時に第1撚り機52は第1回転チャック部52aを開放状態のままで左方向に移動する。
このようにして、ステップ4において、第1撚り機52と第2撚り機53とを互いに離反する方向へ移動させる。この時第2撚り機53の移動速度は第1撚り機52の移動速度の1/2に設定されている。図3における各撚り機52、53の下側の矢印の長さは速度を示す。
第1撚り機52をステップ1に示す位置にまで戻し、ついで第1回転チャック部52aを挟持状態にセットして反対方向へ移動を開始させる。これにより第1撚り機52は再び複数本の素線1A〜1Cを挟持し撚り合わせながら右方向への移動を始める。この時の移動速度はV/2である。一方第2撚り機53についてはそのままさらに右方向への移動を続行させる(ステップ5)。図3の符号53Bはこの時の第2撚り機53の位置を示す。
ステップ5に続くステップ6では、両回転チャック部52a、53aは同じ速度で右方向にスチールコードSを挟持状態に保持した状態で移動し、しかもステップ5およびステップ6では、第2回転チャック部53aは第1回転チャック部52aの回転数よりも遅い回転数でかつ第1回転チャック部52aと同じ回転方向に回転されているから、これらの工程において、第1回転チャック部52aと第2回転チャック部53aとの間にあるスチールコード(矢「C」で示す)はその撚りが第1回転チャック部52aと第2回転チャック部53aとの回転数の差(上述の例では、回転数の差は100rpmー70rpm=30rpmである)の分だけほどかれることになる。
すなわち、ステップ5およびステップ6において第1回転チャック部52aよりも右側では素線の撚り合わせを行いながら、同時に第1回転チャック部52aと第2回転チャック部53aとの間ではスチールコードSの残留捩じり応力の除去を行うことができる。このように、スチールコードの切断前にスチールコードの残留捩じり応力を除去することができる。符号53Cはステップ6の最終時の第2撚り機53の位置を示す。
ステップ6の最終段階において、第2回転チャック部53aを開放状態にするとともに、第2撚り機53を左方向に移動させる。このとき第1撚り機52は右方向への移動を続行している。これにより、残留応力を除去されたスチールコードSは開放状態になった第2回転チャック部53aを貫通して第2撚り機53から右方向に、第1撚り機52の右方向移動(ステップ7)により送り出され、カッター30により切断されて、所定寸法のスチールコードとなる。
ステップ7からステップ2にもどる。そしてステップ2からステップ7を繰り返すことこにより、この第2実施形態の装置により、所定長さのスチールコードを製造することができる。この第2実施形態の装置によるスチールコードの製造工程中、素線あるいはスチールコードは常に少なくともいずれかの回転チャック部52a、53bに挟持されてるので、常に素線には撚り作用あるいは残留捩じり応力の除去作用が施されることになる。このことにより、この装置によれば所定長さのスチールコードを連続して製造することができる。図3中の螺旋部分は撚りを施された部分を示す。
なお、両撚り機52、53の移動速度や両回転チャック部52a、53aの回転速度についての上記の数値は1例であって、上記の数値に限定するものではなく、これらの数値は、装置の規模、両撚り機52、53の最初の設定位置、製造しようとするスチールコードの長さなどに基づいて決定される設計上の数値である。
しかし両回転チャック部52a、53aの回転方向は常に同じである。ただ、ステップ5、6においては、第1回転チャック部52aの回転数は第2回転チャック部53aの回転数よりも大きく設定されている。そして、この両回転チャック部52a、53aの回転数の差により、ステップ5、6においてスチールコードSの撚りの残留応力の除去を行うことができる。
上述の通り、ステップ1からステップ7までの間、スチールコードSは常に第1撚り機52か第2撚り機53のいずれか一方の撚り機、あるいは両方撚り機により挟持されており、しかもスチールコードSを挟持している撚り機は左方向に移動しているので、スチールコードSは、切断されるまで移動を停止することがない。したがって、この第2実施形態の装置によれば、所定長さのスチールコードSを連続して得ることができる。また、この第2実施形態の装置においても、スチールコードSは、切断前に残留捩じり応力を除去されているので、切断された瞬間に残留応力により撚りが戻り、スチールコードがばらばらに散乱してしまうという不都合が発生することはない。
本発明の第1実施形態にかかるスチールコードの製造装置の側面図である。 本発明の第2実施形態にかかるスチールコードの製造装置の側面図である。 図2に示す装置の作動説明図である。 従来のスチールコードの製造装置の側面図である。
符号の説明
1A〜1C:素線
2:撚り機
3:(固定)チャック装置
4:回転チャック
6:回転チャック4の駆動モータ
8、10:プーリ
9:ベルト
15、18:回転チャック部
24:クセ付け部
30:カッター
32:撚り点形成部
34:支持台
36:レール
46:(支持台移動用モータ
52:第1撚り機
52a:第1回転チャック部
53:第2撚り機
53a:第2回転チャック部
S:スチールコード

Claims (3)

  1. 複数本の線材を撚り合わせて所定長さの短尺スチールコードを製造する装置において、 供給された複数本の線材を撚り合わせてスチールコードを形成する撚り機と、同撚り機の上記線材を供給する側と反対側で機枠に取り付けられた固定チャック装置と、上記撚り機を移動可能に支持すべく上記機枠に取り付けられたレールと、同レール上で上記撚り機を所定長さだけ往復移動させる移動手段と、上記固定チャック装置の下流側に設けられた切断装置とを備え、上記撚り機に、撚り点形成部から上記複数本の線材を引き出しながら撚り合わせる回転チャック部と、同回転チャック部を撚り線方向に回転駆動する回転駆動手段と、同回転チャック部を挟持状態と開放状態とに切換える切換え手段とが設けられ、上記固定チャック装置に回転自在に取り付けられ上記撚り機により撚り合わされたスチールワイヤをチャックする固定チャックと、同固定チャックを挟持状態と開放状態とに切換る切換え手段とが設けられ、
    上記撚り機の上記撚り点形成部から上記複数本の線材を引き出しながらの撚り合わせ移動中上記固定チャックは開放状態に保持され、上記撚り機の上記撚り点形成部への移動中上記固定チャックは上記スチールコード挟持状態に保持されてこの間に同スチールコードの残留捩じり応力の除去が行われるよう構成されたことを特徴とするスチールコードの製造装置。
  2. 複数本の線材を撚り合わせて所定長さの短尺スチールコードを製造する装置において、 供給された複数本の線材を撚り合わせる第1撚り機と、同第1撚り機で撚り合わされたスチールコードを受け取る第2撚り機と、上記の第1撚り機および第2撚り機をそれぞれ往復移動可能に支持するレールと、上記各レール上で上記の第1撚り機および第2撚り機をそれぞれ所定長さだけ往復移動させる移動手段と、上記第2撚り機から送り出されたスチールコードを切断する切断装置とを備え、
    上記第1撚り機に、撚り点形成部から引き出された上記複数本の線材をチャックする第1回転チャック部と、同第1回転チャック部を挟持状態と開放状態とに切換える第1切換え手段と、同第1回転チャック部を撚り線方向に回転駆動する第1回転駆動手段とが設けられ、
    上記第2撚り機に、上記第1回転チャック部から受け取った上記スチールコードをチャックする第2回転チャック部と、同第2回転チャック部を挟持状態と開放状態とに切換える第2切換え手段と、同第2回転チャック部を上記第1回転チャック部の撚り線方向と同じ回転方向で回転駆動する第2回転駆動手段とが設けられたことを特徴とするスチールコードの製造装置。
  3. 上記請求項2に記載のスチールコードの製造装置によるスチールコードの製造方法において、上記第2撚り機を上記第1撚り機から同第1撚り機により撚り合わされた上記スチールコードを受け取るまで停止させておき、同スチールコードを受け取った直後同スチールコードを挟持させながら上記スチールコードの移動方向に移動させ、一方上記第1撚り機を上記第2撚り機に上記スチールコードを受け取らせた直後に上記第1回転チャック部を開放状態に保持しながら上記撚り点形成部から引き出された上記複数本の線材をチャックする位置に向かって移動させ、この間に上記スチールコードの残留捩じり応力の除去を行うようにしたことを特徴とするスチールコードの製造方法。
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