JP2007320278A - ラインヘッド及びインクジェット印画装置 - Google Patents

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    • B41J2202/10Finger type piezoelectric elements

Abstract

【課題】高精細な印画ができて、小型で組み立て生産性が高いラインヘッド及びインクジェット印画装置を提供する。
【解決手段】複数個のヘッドモジュールが千鳥状に配置されたラインヘッドであって、該ヘッドモジュールは、複数個の圧力発生手段を並べた2つのインク滴吐出基板同士が互いに貼り付けられ、共通のノズルプレートを備えたヘッドチップを有するヘッド10がn個(nは1以上の整数)組み合わされたヘッドモジュールであって、該ヘッドモジュールのノズルピッチが、インク滴吐出基板のノズルピッチの1/(2n)であることを特徴とするラインヘッド。
【選択図】図2

Description

本発明は、ラインヘッド及びインクジェット印画装置に関し、詳しくは、印画媒体の幅相当の長さに複数のノズルが配列され、前記ノズルから前記印画媒体へ向けてインクを吐出することにより画像を印画するラインヘッド、及び、これを備えたライン型のインクジェット印画装置に関する。
インクジェット印画装置には、インクジェットヘッドのノズルから画像信号による吐出制御を受けたインクの小さな液滴を印画媒体へ吐出しながらインクジェットヘッドを主走査方向に移動させて1ライン分の画像印画を行った後、印画媒体を1ライン分副走査方向へ搬送し、再びインクジェットヘッドのノズルからインクの小さな液滴を印画媒体へ吐出して画像を1ライン分印画し、以下、これを繰り返すことで印画媒体上に画像を形成するものがある。
また、他のインクジェット印画装置として、インクジェットヘッドを、インクを吐出するノズルを等間隔ピッチで印画媒体の略最大印画幅の長さに配置した長尺状に構成し、装置本体に対して固定したラインヘッドとするものがある。この構成によれば、インクジェットヘッドの主走査方向の移動が不要となり、主走査方向と直交する印画媒体の副走査方向の搬送のみで画像形成を行うことができるので、高速画像形成を行うことができる。
しかしながら、高速画像形成のため、1回の副走査方向の搬送のみで画像形成を行う場合、ラインヘッドのノズルピッチにより、主走査方向の印画解像度が決定される。従って主走査方向の印画のドットピッチを細かくするにはラインヘッドのノズルのピッチを細かくしてドットピッチを小さくすることが考えられるが、ノズルのピッチを小さくするには加工限界があることから、ドットピッチを小さくすることによる印字精度には限界があり、また価格的にも高価になるという問題がある。
そこで、主走査方向の印字精度の向上のために、1直線上にノズルが配置されたプリントヘッドを、副走査方向に複数個配列すると共に、それぞれのプリントヘッドを上記ノズルの間隔Lのプリントヘッド数分の1だけ順次主走査方向にずらせて1組のインクジェットヘッドとし、複数組のインクジェットヘッドを用紙の幅方向に向けて、用紙の全幅にわたって隙間なく千鳥状に配列したラインヘッドが提案されている(特許文献1参照)。
特開平11−34360号公報
しかし、特許文献1に開示されたラインヘッドでは、1直線上にノズルが配置されたプリントヘッドを主走査方向にずらせて複数個配列させて1組のヘッドとするため、印字精度向上のためには、多数のプリントヘッドを配列させる必要がある。しかし、1つのプリントヘッドは、それぞれが独立して完成されたインクジェットヘッドであるため、全てのプリントヘッドのノズル面の位置が合うように、各プリントヘッド毎にそれぞれ位置合わせしながら、一つずつ位置決めして取り付けていかなくてはならず、組み立て作業が困難であるという問題がある。
また、各プリントヘッドは、それ自体がそれぞれ完成したインクジェットヘッドであるため、これを組み立てると、最終的に得られるインクジェットヘッドが大型化してしまう問題がある。
更に、ヘッド交換の場合、位置合わせして取り付けることが困難であるという問題がある。
特許文献1には、各ユニット間の電気配線や制御方法について具体的な開示がない。
本発明の目的は、上記問題点に鑑みてなされたもので、1回の走査で高精細な印画が可能であり、小型で組み立て生産性が高いラインヘッド、及び、これを備えたライン型のインクジェット印画装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、1回の走査で高精細な印画が可能であり、複数のヘッド間の位置合わせが容易なラインヘッド、及び、これを備えたライン型のインクジェット印画装置を提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、1回の走査で高精細な印画が可能であり、ユニット間の配線数が少なく小型なラインヘッド、及び、これを備えたライン型のインクジェット印画装置を提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、1回の走査で高精細な印画が可能であり、ヘッドの種類や使用条件を変更しても、対応した制御が容易であるラインヘッド、及び、これを備えたライン型のインクジェット印画装置を提供することにある。
本発明の目的は、以下のような構成により達成される。
(1)
複数個のヘッドモジュールが千鳥状に配置され、制御基板を備えたラインヘッドであって、該ヘッドモジュールは、複数個の圧力発生手段を並べた2つのインク滴吐出基板同士が互いに貼り付けられ、共通のノズルプレートを備えたヘッドチップを有するヘッドがn個(nは1以上の整数)組み合わされ、該ヘッドモジュールのノズルピッチが、インク滴吐出基板のノズルピッチの1/(2n)であり、前記制御基板は、不揮発性メモリを有し、接続される画像処理装置からの画像データと、画像データの印画時にヘッドを制御する制御信号と、インク滴の吐出タイミングを通知する吐出タイミング信号とを発生させるものであることを特徴とするラインヘッド。
(2)
前記複数個のヘッドモジュールは、共通の支持基板に取り付けられていることを特徴とする(1)に記載のラインヘッド。
(3)
前記圧力発生手段は、圧電素子であることを特徴とする(1)又は(2)に記載のラインヘッド。
(4)
前記圧電素子は、インクチャネルの側壁を構成し、電界を印加することによりせん断変形するせん断モード型の圧電素子であることを特徴とする(3)に記載のラインヘッド。
(5)
前記制御基板は、前記ノズルプレートの面に対して垂直方向に配置されることを特徴とする(1)乃至(4)の何れか1項に記載のラインヘッド。
(6)
前記不揮発性メモリには目標インク温度に対応するインク加熱温度設定値が保存されていることを特徴とする(1)乃至(5)の何れか1項に記載のラインヘッド。
(7)
印画媒体の幅相当の長さに複数のノズルを配置したラインヘッドを有し、前記ノズルから前記印画媒体へ向けてインクを吐出すると共に、前記印画媒体と前記ラインヘッドを移動方向へ相対的に移動させることにより前記印画媒体上に画像を形成するライン型のインクジェット印画装置であって、前記ラインヘッドは、複数個のヘッドモジュールが千鳥状に配置され、制御基板を備えたラインヘッドであって、該ヘッドモジュールは、複数個の圧力発生手段を並べた2つのインク滴吐出基板同士が互いに貼り付けられ、共通のノズルプレートを備えたヘッドチップを有するヘッドがn個(nは1以上の整数)組み合わされたヘッドモジュールであって、該ヘッドモジュールのノズルピッチが、インク滴吐出基板のノズルピッチの1/(2n)であり、前記制御基板は、不揮発性メモリを有し、インクジェット印画装置の本体ユニットとヘッドを駆動させる駆動信号を発生する駆動信号発生回路との間にあって、前記本体ユニットからの画像データの印画時にヘッドを制御する制御信号と、インク滴の吐出タイミングを通知する吐出タイミング信号とを伝送するものであることを特徴とするインクジェット印画装置。
(8)
前記複数個のヘッドモジュールは、共通の支持基板に取り付けられていることを特徴とする(7)に記載のインクジェット印画装置。
(9)
前記圧力発生手段は、圧電素子であることを特徴とする(7)又は(8)に記載のインクジェット印画装置。
(10)
前記圧電素子は、インクチャネルの側壁を構成し、電界を印加することによりせん断変形するせん断モード型の圧電素子であることを特徴とする(9)に記載のインクジェット印画装置。
(11)
前記制御基板は、前記ノズルプレートの面に対して垂直方向に配置されることを特徴とする(7)乃至(10)の何れか1項に記載のインクジェット印画装置。
(12)
前記不揮発性メモリには目標インク温度に対応するインク加熱温度設定値が保存されていることを特徴とする(7)乃至(11)の何れか1項に記載のインクジェット印画装置。
(13)
1回の前記移動により、前記印画媒体上に画像を形成することを特徴とする(7)乃至(12)のいずれか1項に記載のインクジェット印画装置。
本発明によれば、1回の走査で高精細な印画が可能であり、小型で組み立て生産性が高いラインヘッド、及び、これを備えたライン型のインクジェット印画装置を提供することができる。
また、本発明によれば、1回の走査で高精細な印画が可能であり、複数のヘッド間の位置合わせが容易なラインヘッド、及び、これを備えたライン型のインクジェット印画装置を提供することができる。
さらに、本発明によれば、1回の走査で高精細な印画が可能であり、ユニット間の配線数が少なく小型なラインヘッド、及び、これを備えたライン型のインクジェット印画装置を提供することができる。
さらに、本発明によれば、1回の走査で高精細な印画が可能であり、ヘッドの種類や使用条件を変更しても、対応した制御が容易であるラインヘッド、及び、これを備えたライン型のインクジェット印画装置を提供することができる。
以下に本発明に関する実施の形態の例を示すが、本発明の態様はこれらに限定されるものではない。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は、本発明に係るインクジェット印画装置の主要部を示す斜視図である。なお、ライン型のインクジェット印画装置は、ラインヘッドと印画媒体を副走査方向(移動方向)へ相対的に移動させることにより画像印画を行うことができる。ここでは、このラインヘッドと印画媒体の副走査方向の相対移動について、ラインヘッドを固定状とし、印画媒体を副走査方向へ移動させる形態を例に挙げて説明するが、その逆にラインヘッドを副走査方向に移動させてもよい。
図中、2は、インクジェット印画装置1に設置されたラインヘッドであり、後で詳述するようにケーブル3によってホストコンピュータと接続されている。なお、ラインヘッド2は、印画媒体Pに対向した面を除いて、カバー200により覆われている。その構成の詳細は後述する。また、フルカラーの画像印画を行う場合、例えばYMCKの各色のインクを吐出するためのラインヘッドが各色毎に配置されるが、ここでは、一つのラインヘッド2を備えたものについて説明する。
印画媒体Pは、印画媒体Pを搬送する印画媒体搬送機構5の搬送ローラ対5b、5cに挟持され、また、搬送モータ5aは搬送ローラ対5bの軸に直結されていて、この搬送ローラ対5bを回転駆動することにより、印画媒体Pは図中矢印Xで示す方向に一定速度で搬送される。
ラインヘッド2は、搬送ローラ対5b、5cの間で印画媒体Pの面PSと図示のように対向して設置され、その長さ方向は、矢印Y方向で示す印画媒体Pの搬送方向と直交する図中矢印Y方向に延びている。
このラインヘッド2には、印画媒体Pの面PSと対向している本図では隠れている面に、Y方向に沿って印画媒体Pの幅相当の長さに多数のノズルが等間隔で配列されている。この多数のノズルよりホストコンピュータからの画像信号に従って印画媒体Pにインクが吐出されることにより、印画媒体Pの矢印X方向の搬送と相俟って印画媒体Pの面PSに画像が形成される。即ち、1回の搬送で所定の画像形成領域の印画処理が完了することにより高速で画像形成がなされる。
なお、ラインヘッド2には不図示の中間タンク306からインク供給管6を通じてインクが供給されるようになっている。インク供給系の構成の詳細は後述する。
図2は、ラインヘッド2のカバー200をはずした状態での斜視図である。本図では隠れている下側の面に、多数のノズルが配列されている。図3は、図2のA−A断面図である。図4は、ラインヘッド2へのインク供給系のブロック図である。インク供給系の各構成要素の接続は、すべてインク供給管によりなされている。
カバー200は、開口部200aを有する箱形の形状をしており、ラインヘッド2のノズルを有する面(図2の下面)の反対側からラインヘッド2の全体を覆うようにしてかぶせて、支持基板20に不図示のねじ等の固定手段により固定されている。カバー200の材質としては、アルミニウム等の金属が好ましい。
ラインヘッド2は、複数個のヘッドモジュール100が2段の千鳥状に配置されて、共通の支持基板20に取り付けられている。図示例では6つのヘッドモジュール100が共通の支持基板20に取り付けられて一つのラインヘッド2を構成するものが示されているが、一つのラインヘッド2を構成するヘッドモジュール100の数は特に限定されない。
一つのラインヘッド2を構成する各ヘッドモジュール100を、1枚の共通の支持基板20に対して取り付けるようにすると、各ヘッドモジュール100の取付け面を共通とすることができるため、各ヘッドモジュール100のノズル列の位置精度を容易に確保することができ、好ましい態様である。
また、各ヘッドモジュール100は、ヘッド10がn個(nは2以上の整数)組み合わされて構成されている。この構成により、ヘッドモジュール100中に、回復処理だけでは回復不可能なノズル142が発生しても、当該ノズルを有するヘッド10のみを取り外し、これを新しいヘッド10と交換することで正常状態に復帰させることができるため、ヘッドモジュール100全体を取り外して交換することが不要となり、交換のためのコストを大幅に低減できるようになり、安価に信頼性の向上を図ることができる。
図示例では2つ(n=2)のヘッド10が組み合わされて一つのヘッドモジュール100を構成するものが示されているが、一つのヘッドモジュール100を構成するヘッド10の数をnとするとき、nは2以上の整数であれば、特に限定されない。ラインヘッドのコンパクト化を考えると、より好ましくは、nは、6以下の整数である。
さらに、千鳥状に配置させることにより、各段において隣接する各ヘッドモジュール100同士の間隔が大きくとれるため、個々のヘッド10の着脱作業を隣接するヘッドモジュール100に邪魔されずに行うことができ、作業が容易に行えるようになる。また、隣接するヘッドモジュール100間のノズルピッチ調整が容易になる。
ヘッドモジュール100を構成する各ヘッド10は、ノズル側の先端部が共通の支持基板20の取付孔22(図11)に挿入された状態で該支持基板20に取り付けられている。
各ヘッド10は後述するヘッド(ノズル)位置調整機構を有するため、前記取付孔22とヘッド10の間には隙間が生じる。この隙間を設けることにより、ヘッド10をXY平面に沿って移動させることが可能となり、ヘッド位置の調整を行うことができる。この隙間を埋めるため、取付孔22の内側(内周面)には、弾性部材としてのスポンジ状シート321が貼り付けられている。スポンジ状シートとしてはウレタンフォームが好ましい。
微細なノズルからインクを印画媒体に吐出して印画を行うインクジェット印画装置では、印画の際にインクの細かい粒が印画部周辺を浮遊するといういわゆるインクミストが発生し、これが電装基板に付着して電装基板の故障を招くことがある。本実施形態におけるラインヘッド2は、カバー200、共通の支持基板20及びスポンジ状シート321により、ラインへッド2のノズル面以外のほぼ全体が覆われているため、内部の電装基板をインクミストから保護することができ、好ましい態様である。また、スポンジ状シート321により、後述する各ヘッド10のヘッド位置調整のための隙間を設けつつ、インクミストから保護することができ、好ましい態様である。
ICB基板500は、駆動信号発生回路が搭載されており、制御基板4で発生したヘッド10を駆動する各種信号をヘッド10の構成に合わせて信号や電源電圧に変換する基板である。本実施形態において、このような機能を有する基板をICB基板500として以下説明する。
制御基板4はケーブル3により、ホストコンピュータと接続されており、ホストコンピュータからの画像データを受け取り、一旦、画像メモリに取り込んだ後、フレキシブルケーブル(不図示)を介して接続されヘッド10毎に設けられたICB基板500に送る。ICB基板には駆動信号発生回路が搭載されている。
各ヘッド10は、後述する2つのヘッド駆動基板146を備えており、2つのヘッド駆動基板146とICB基板500が接続されており、ICB基板500は、制御基板4からの各種制御信号や画像データを受けて、ヘッド10を駆動するための各種信号を生成し、2つのヘッド駆動基板146に分配して転送する。
共通の支持基板20には、千鳥配置された2段のヘッドモジュール100の間の位置に、共通のインク流路形成部材301が一体的に設けられており、共通インク流路形成部材301の内部には、共通のインク流路301aが形成されている。共通のインク流路301aの一端にインク供給口304、他端に気泡排出口303がある。
このように、2段のヘッドモジュール100の間に生じるデッドスペースに、共通のインク流路301aが配置されるので、デッドスペースを有効に使うことができる。そのため、印画装置において、ラインヘッドとインク供給系の占めるスペースを減らすことができる。その結果、例えば、インク供給管を各ヘッド10毎に設けて、各々独立にインクタンクと接続する場合に比較して装置を小型化することができる。共通の支持基板20と共通のインク流路形成部材301は、同一部材で構成されていても、異なる部材で形成されていても良く、一体的であればよい。
インク供給口304は、フィルタ309を介して中間タンク306に接続され、中間タンク306からインクが供給される。
中間タンク306は、弁311、加圧ポンプ312を介して、インクカートリッジ307に接続される。また、弁313を介して大気に連通させることができる。さらに、弁315を介して加圧ポンプ314に接続されている。
気泡排出口303は、弁308を介して廃インク容器310に接続されている。
また、共通インク流路301aにおいて、インク供給口304と気泡排出口303の間には、各ヘッドモジュール100にインクを分岐供給する分岐供給口305が、各ヘッドモジュール100に対応した位置に、その数分だけ(本例では6個)設けられている。
各ヘッドモジュール100を構成する2つのヘッド10には、ヘッド10毎にフレームインク流路155が設けられており、分岐供給口305と2つのフレームインク流路155がインク供給管6で接続されている。
このように6つのヘッドモジュール100は、6つのヘッドモジュール100の背圧を決定する1つの中間タンク306から共通インク流路301aを介してインク供給をうけるように構成されている。
ヘッドモジュール100には、それぞれ、ヘッド10が2つ組み合わされ、このヘッドユニット10には中間タンク306に収容されたインクが、インク供給管6、共通インク流路301aを介して供給されるようになっている。さらに、中間タンク306の上流にインクカートリッジ307が弁311、加圧ポンプ312を介して接続されている。
このように、インクカートリッジ307はすべてのヘッドモジュール100に共通に設けることが好ましい。インクカートリッジ交換が容易になる。ヘッドモジュールごとにインクカートリッジを持つと、インクのばらつきによりヘッドモジュール間でプリントの発色が異なるおそれがある。
また、各ヘッドモジュール100の背圧は中間タンク306で決定することが好ましい。インクカートリッジ307より下方に、弁311、加圧ポンプ312を介して可撓性の袋、または本形態のように大気連通弁313を有する容器からなる中間タンク306を設ける。大気連通弁313を開いて、弁311を閉じれば中間タンク306内のインクは大気圧となる。中間タンクをヘッドモジュールより所定の高さだけ下方に置くことで、ヘッドにおけるインクは大気圧に対して所定の水頭値だけ負圧になり、安定な吐出が実現できる。中間タンクに残量検知または空検知を設け、所定の量以下になったときに弁311を開いて加圧ポンプ312を作動させてインクカートリッジ307から中間タンク306にインクを補充する。弁311を開いて加圧ポンプ312を作動させてから所定時間以上経過しても中間タンク306にインクが補充でされないときはインクカートリッジ307が空であると検出できる。インクカートリッジ307の位置で直接的に背圧を決定するのと比較して、インク残量の変動による背圧変動の影響がない、インクカートリッジ307の空検知ができる、などのメリットがある。また、インクカートリッジ307を交換する際には、中間タンク306に残っているインクで印画動作を中断することなく、インクカートリッジ307の交換と印画動作を並行して行うことが出来る。
このように、中間タンク306をすべてのヘッドモジュール100に共通に設けることが好ましい。ヘッドモジュール100ごとに中間タンク306を持つと、中間タンク306の位置の差によりヘッドモジュール100間でヘッドの吐出特性が変化し、印画媒体の発色が異なるおそれがある。
また、図3に示すように、共通インク流路301aのインク供給管6の挿入口には、Oリング302が設けられている。この構成により、例えば、ヘッド10の交換時には、インク供給管6をOリングから抜き差しすることにより、簡便にインク供給管6の取り外しと装着ができ、好ましい態様である。
また、インクを安定吐出するためには、共通インク流路301a内の気泡を除去することが必要である。このために、図4に示すように共通インク流路301aの出口にインク中の気泡を排出するための気泡排出口303を設け、この気泡排出口303がインク供給管6により、弁308を介して廃インク容器310に接続されている。また、中間タンク306は、弁315を介して加圧ポンプ314に接続されている。
加圧ポンプ314はシリンダーポンプやチューブポンプを有して構成される。加圧ポンプ314は弁315、弁308が開いた状態で作動することにより、気泡排出口303から共通インク流路301a内の気泡をインクとともに押し出すための加圧力を発生する。
気泡を除去する時以外は、弁308、弁315を閉じた状態とし、気泡を除去する時は、弁308、弁315を開いた状態として、加圧ポンプ314を作動させて、インクと共に気泡を廃インク容器310に排出することができる。また、この廃インク容器310に排出されたインクを再利用しても良い。
また、この気泡排出口303からは、共通インク流路301a内のインクを排出するようにすることもできる。
次に、図5、図6を参照しつつ、ヘッド10について説明する。ここで、図5はヘッド10の概略構成を示すノズル位置での側断面図であり、図6はヘッド10の分解斜視図である。
図5に示すように、ヘッド10には、矢印方向Y(図5の表裏方向)に2列に千鳥配列された複数のノズル142からインクを吐出するヘッドチップ141が設けられている。なお、矢印方向Yは、前記印画媒体搬送方向Xと直交している。
ヘッドチップ141は、1枚の基板170の両面に、インクチャネル144となる溝が設けられた圧電材料基板141aとカバー基板141bで構成された第1のインク滴吐出基板と、インクチャネル144となる溝が設けられた圧電材料基板141dとカバー基板141cで構成された第2のインク滴吐出基板をP/2(但し、インク滴吐出基板のノズルピッチをPとする)だけずらして接着され、2つのインク滴吐出基板及び基板170の前端面に亘って、これらを全て覆うように各インクチャネルに対応した位置にノズル142が設けられた1枚のノズルプレート11が接着されている。基板170は必ずしも必要ではなく、2つのインク滴吐出基板を直接、接合しても良い。
本実施形態に係るヘッドチップ141は、複数個の圧力発生手段を並べた2つのインク滴吐出基板同士が互いに貼り付けられ、その前端面に共通のノズルプレート11を接着して構成されているので、小型化を図ることができる。
また、本実施形態に係るヘッドチップ141は、複数個の圧力発生手段を並べた2つのインク滴吐出基板同士が互いに貼り付けられ、その前端面に共通のノズルプレート11を接着して構成されているので、従来のように各ヘッド毎にノズル面をそれぞれ位置合わせしながら、一つずつ位置決めして取り付ける必要がなく、組み立て作業性に優れ、生産性が高い。
さらに、ヘッドチップ141は、2つのインク滴吐出基板同士が互いに貼り付けられている構成であるので、圧力発生手段に設けられた駆動電極に電圧を印加するための電極をヘッドチップの外部に引き出し形成する際の電極引き出しが容易になる。即ち、3つ以上のインク滴吐出基板を貼り付けると該電極の引き出しは容易ではない。
インク滴吐出基板は、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等からなる圧電材料基板141a,141dに多数のインクチャネル144となる溝をY方向に平行に形成した後、溝をカバー基板141b、141cで閉鎖することにより、圧電素子からなる側壁(図5においてインクチャネル144に対して紙面奥側と手前側に存在する)と筒状のインクチャネル144とが交互に並設される。側壁を構成する圧電素子は、側壁の表面に形成された駆動電極に電界を印加することにより、せん断変形するせん断モード型の圧電素子であり、本実施形態における圧力発生手段に相当する。
なお、圧力発生手段としては、せん断モード型以外の圧電素子やサーマルタイプとしても構成されうる。特に圧電素子が好ましく、せん断モード型圧電素子が特に好ましい。
圧電素子の場合、インクチャネルのピッチ、即ち、ノズルピッチを小さくすることが難しいために本発明との組み合わせにより、その効果が顕著に発揮される。
また、せん断モード型圧電素子の場合、PZT等の圧電材料により形成された隔壁と溝状に凹設されたインクチャネルとを交互に並設したチャネル基板を用いてインクジェットヘッドが構成されるが、入手できる圧電材料基板の大きさに限界があるため、並設可能なインクチャネルの数も自ずと限界があり、ノズル数の多い長尺状に形成することが困難である。本発明のように、それぞれ独立したヘッドモジュールを複数個形成し、それらを千鳥状に交互にずらして取り付けることにより、インクチャネルの並設数を増加させて長尺状のインクジェットヘッドを構成することにより容易にラインヘッドを形成できる。
個々のインクチャンネル144は、インク滴吐出基板の前端(図5における左端)から後端(図5における右端)に向けて延びる直線状の細長い溝形状に切削されて、削り残した圧電材料が各インクチャンネル144の間の側壁となっている。また、各インクチャネル144は、インク滴吐出基板の前端から後端側の中途部まで凹設されており、後端側にいくにつれて徐々に浅くなって浅溝部を形成し、ついには消滅する。
本実施形態のヘッド10は、図5に示すように、ヘッドチップ141の両側面にはカバー基板141b、141cに設けられたインク供給口143を有し、ヘッドチップ141の内部に形成されたインクチャネル144を介して、インク供給口143とノズル142とが連続するようになっている。
ヘッドチップ141の両側部には、外部からのインクをヘッドチップ141に導くマニホールド148が接着固定されている。
マニホールド148は、インク供給口143に連通するインク流路148e,148fを内部に有している。
マニホールド148の一端部には、図5に示すように、インク流路148e,148fにインクを導入するためのインク導入口481,…が形成されている。このインク導入口481は、製作工程における内部洗浄の際に洗浄液を注入するための注入口ともなるものである。なお、本実施の形態においては、マニホールド148の一端部に2つずつのインク導入口481,481が形成されているが、1つのみ形成されていても良いし、3つ以上形成されていても良い。
インク導入口481には、インク受け部488が連続して設けられている。このインク受け部488は、インクを溜めつつインク導入口481,…に案内するものである。
マニホールド148の両側部には、マニホールド148を介してマニホールド148の内部のインクを所定の温度に加熱するインクヒータ149が配設されている。なお、上述した図5では、便宜上、インクヒータ149の図示を省略している。
インクヒータ149は、接続部149dによって互いに電気的に接続された加熱部149a,149aを備えている。これら加熱部149a及び接続部149dは、可撓性のフィルム部(図示せず)に電熱線(図示せず)が波形状に配線されたものである。
より詳細には、加熱部149a,149aは、マニホールド148の側面に当接するマニホールド加熱部149bと、後述の筐体フレーム(筐体)153の側面に当接するフレーム加熱部149cとによって略L字状に形成されている。
ここで、マニホールド148は樹脂で構成されていることが多く、筐体フレーム153は金属等で構成されていることが多い。そのため、通常、インクヒータ149から発せられた熱は筐体フレーム153に多く伝えられることになる。
マニホールド加熱部149b,149bのヒータ面は、ノズル142,…の列と平行になっており、各列のノズル142に供給されるインクをそれぞれ加熱するようになっている。
フレーム加熱部149cは、筐体フレーム153を介して筐体フレーム153の内部のインクを加熱するものであり、マニホールド148に供給されるインクを予め加熱するようになっている。なお、フレーム加熱部149cは、筐体フレーム153の内面に当接することとしても良い。
ここで、加熱部149a,149aの前記電熱線は、同一のパターンに配線されていても良いし、非同一のパターンに配線されていても良い。
加熱部149a,149aにおける接続部149dとの連結部分には、切欠部149eが設けられている。この切欠部149eは、接続部149dに対する加熱部149aの可動域を広くするためのものである。また、切欠部149eは、インクヒータ149の形状が変化した場合にも、加熱部149aと接続部149dとの連結部分に加わる応力を分散させる結果、連結部分に切れ目が生じるのを防止するようになっている。これにより、マニホールド148に対するインクヒータ149の取り付け作業が容易になっている。
なお、インクヒータ149とマニホールド148との熱的な結合をヒータ面内で均等とするために、インクヒータ149とマニホールド148と間に所定の部材を設けたり、接着剤を充填したりしても良い。また、インクヒータ149はマニホールド148に接触して設けられていても良いし、マニホールド148から離れた状態で配置されていても良い。また、加熱部149a,149dは、必ずしも連結している必要はなく、分離させて、個別に加熱するようにしても良い。
インクヒータ149とヘッドチップ141との間には、温度を検知する温度センサ(図示せず)が配設されている。
ヘッドチップ141の下部には、マニホールド148及びヘッドチップ141を保持する保持板151が取り付けられている。
保持板151には開口151aが設けられており、吐出面が露出するようになっている。
また、ヘッドチップ141の上部には、ICB基板500からの制御信号に基づいて、圧電素子からなる隔壁の表面に形成された駆動電極に駆動電圧を印加するヘッド駆動基板146,146が、フレキシブル配線板(図示せず)を介して接続されている。
各ヘッド駆動基板146にはコネクタ461が設けられており、これらコネクタ461には前述のICB基板500が電気的に接続されていて、制御信号及び電力がヘッド駆動基板146に供給されるようになっている。
また、ICB基板500には、インクヒータ149に対して電力供給を行うヒータ用回路が形成されていて、このヒータ用回路には、ヘッド駆動基板146を介してインクヒータ149の前記電熱線が電気的に接続されている。また、前記温度センサもヘッド駆動基板146を介してヒータ用回路に電気的に接続されている。
これらヘッドチップ141、マニホールド148、ヘッド駆動基板146及び保持板151等は、筐体フレーム153に固定されている。より詳細には、筐体フレーム153とマニホールド148との間には、少なくともインクヒータ149を包含するように接着剤が充填されている。この接着剤は、インクヒータ149から筐体フレーム153への熱伝導を抑制している。
筐体フレーム153には、インク受け部488にインクを供給するフレームインク流路(インク流路)155が設けられていて、このフレームインク流路155には、共通のインク流路301aからのインク供給管6が連結されるようになっている。筐体フレーム153の内部には、ヘッド駆動基板146,146を支持する支持梁156が設けられている。
筐体フレーム153の上部には開口157が設けられていて、ヘッド10の組立後においては、この開口157を介してICB基板500とヘッド駆動基板146とが接続されている。
続いて、ヘッド10の製造方法について説明する。
前述の方法によりヘッドチップ141を作製する。
ヘッドチップ141の両側部にマニホールド148を接着する。
次に、ヘッドチップ141の上部に前記フレキシブル配線基板を介してヘッド駆動基板146,146を接続する。また、インクヒータ149をマニホールド148の表面に沿わせて取り付ける。このとき、加熱部149a,149aが接続部149dによってマニホールドの表面に沿って接続されているので、各加熱部149aに独立して電力を供給する必要がない。
次に、ヘッドチップ141及びマニホールド148の下端部に保持板51を取り付ける。
次に、一体化されたヘッドチップ141、マニホールド148、インクヒータ149、保持板51、前記フレキシブル配線基板及びヘッド駆動基板146,146を筐体フレーム153に取り付け、ヘッド10の製造を完了する。
そして、ヘッド駆動基板146,146に設けられたコネクタ461,461に、前記ICB基板500を電気的に接続する。
また、加熱部149aと接続部149dとによってインクを加熱することができるので、マニホールド内部のインクを均一な温度とすることができる。
なお、上記実施の形態においては、加熱部149aは2つ設けられていることとして説明したが、接続部149dによって接続されていれば、3つ以上設けられることとしても良い。
なお、図6に示した例では、インクヒータ149はマニホールド148に接触して設けられているが、当該インクヒータ149がマニホールド148から離れた状態で配置されていても良い。
また、前記インクヒータ149は、マニホールド148の2つの側部それぞれに設置するようにしても良いし、どちらか一方のみに設置するようにしても良い。
インクジェットヘッドにおいては、紫外線硬化インクのように常温では高粘性で温度上昇に伴って低粘化するインクが用いられる場合があるが、本実施形態のようにヘッド10に吐出以前にインクを加熱して低粘度化させるヒータ149を設けることにより、安定した吐出を確保でき、好ましい態様である。
また、本実施形態のラインヘッド2の場合、インクは共通インク流路301aを介してヘッド10にインクが供給されるため、共通インク流路301a内におけるインク温度(環境温度により左右される)が低すぎる場合は、インクヒータ149において十分にインクが加熱できない場合がある。従って、筐体フレーム153及び共通の支持基板20及びこれに一体的に設けられた共通インク流路形成部材301を熱伝導率が10W/m・K以上の熱伝導性の良い材料、例えば、アルミニウム等の金属により構成することが好ましい。特にアルミニウムを材料としてダイキャスト成型により成型されたものであることが好ましい。
このような構成により、インクヒータ149から生じる熱を筐体フレーム153から共通の支持基板20を介して共通インク流路形成部材301へと伝導させることにより、共通インク流路301aにおいてインクを予備加熱することができ、加熱効率が向上する。
また、本実施形態のように、長尺の共通インク流路301aに一端のインク供給口304からインク供給する様な場合、高粘度インクを用いると、高粘度であるがゆえに、供給路内(共通インク流路301a内)で流路抵抗による圧力損失が増大し、高粘度インクを中間タンクからヘッドへと安定して供給できず、ヘッドのインク吐出が不安定となるおそれがある。共通インク流路301aにおいて予備加熱することにより低粘度化させることで、より安定したインク供給が可能となり、好ましい態様である。
また、ヘッド10から、通常の水系インクのような低粘度インクを吐出させる場合は、インクヒータ149を設けずに、あるいは、動作させずに、室温で吐出動作をさせる必要がある。従って、筐体フレーム153及び共通の支持基板20を熱伝導率が10W/m・K以上の熱伝導性の良い材料、例えば、アルミニウム等の金属により構成することが好ましい。特にアルミニウムを材料としてダイキャスト成型により成型されたものであることが好ましい。逆に共通インク流路形成部材301を熱伝導率が1W/m・K以下の熱伝導性の悪い材料、例えば樹脂等により形成することが好ましい。
このような構成により、圧力発生手段や回路基板から生じる熱を筐体フレーム153を介して共通の支持基板20に伝導させ、放熱できる。また、共通インク流路形成部材301には、この熱を伝導させないようにして、共通インク流路301aにおいては、インクが加熱されないようにするこができ、好ましい態様である。
図7(a)は、ラインヘッド2をノズル42側から見た図である。図7(b)、(c)は、(a)の円内A部を拡大した概略図である。
ラインヘッド2は、前述のように複数個のヘッドモジュール100が千鳥状に配置されている。これら複数のヘッドモジュール100の各々に複数のノズル142が配列されている。
ヘッドモジュール100を構成する2つのヘッド10の各々は、前述のようにP/2ずらした千鳥配置の2列のノズル列を有している。図7(b)、(c)に示すように2つのヘッド10の4列のノズル(各列は、インク滴吐出基板のノズル列に対応する)が、各ノズル列をY方向に、インク滴吐出基板のノズルピッチPの1/4ずれるように配置し、ヘッドモジュール100のノズルピッチ(ノズル間の位相)をP/4として高精細とすることができる。なお、このP/4は極めて小さいため、図7(a)では、ノズル142が見かけ上ずれないで配置されている。
以上のように、本発明に係るラインヘッド2、及び、これを備えたライン型のインクジェット印画装置1は、ラインヘッド2が複数個のヘッドモジュール100が千鳥状に配置されたラインヘッドであって、該ヘッドモジュール100は、複数個の圧力発生手段を並べた2つのインク滴吐出基板同士が互いに貼り付けられ、共通のノズルプレート11を備えたヘッドチップ141を有するヘッド10がn個(nは2以上の整数)組み合わされたヘッドモジュールであって、該ヘッドモジュール100のノズルピッチが、インク滴吐出基板のノズルピッチの1/(2n)であるように構成されているため、1回の走査で高精細な印画が可能であり、小型で組み立て生産性が高いラインヘッド及び、これを備えたライン型のインクジェット印画装置とすることができる。また、1回の走査で高精細な印画が可能であり、複数のヘッド10間の位置合わせが容易なラインヘッド及び、これを備えたライン型のインクジェット印画装置とすることができる。
また、千鳥状に配置される各ヘッドモジュール100は、図7(b)に示すように、図示上側のヘッドモジュール100の最右端のノズル142の中心線が、図示下側のヘッドモジュールの最左端のノズル142からノズルピッチP/4だけ離れて図示のように位置するようになっており、以下同様にして共通インク流路301aを挟んで図示上下の各ヘッドモジュール100のノズル列が配列されている。
これにより、ラインヘッド2全体のノズル列は、該ラインヘッド2の長さ方向に沿って同一のノズルピッチP/4で配列されるようになる。また、図7(c)に示すように共通インク流路301aを挟んで図示上下の各ヘッドモジュール100における端部の1又は複数のノズル142(本図では、4個のノズル142が重複)同士を互いに重複するように配置させるようにしてもよく、この場合は、各ヘッドモジュール100間でのノズル142の位相を揃えることが容易となる。重複した部分において、片方のノズルを通常の吐出に用い、吐出不良が発生した場合、他方のノズルを吐出不良ノズルの補間のために用いることもでき、好ましい態様である。さらに、重複した部分において、それらのノズル142からは、インク滴を1または数ライン毎に交互に吐出することにより、ヘッドモジュール100間で端部のノズル142から吐出されるインク滴の大きさに差があっても、大小のインク滴が印画媒体の搬送方向に交互に着弾されるため、ヘッドモジュール100間の繋ぎ目での白筋の発生を防止することができ、好ましい態様である。
また、このように複数のヘッド10を有するヘッドモジュール100を千鳥状に並設したラインヘッド2の場合、各ヘッド10は、Y方向(そのノズルの並び方向に沿う位置)位置及びX方向(印画媒体搬送方向)に対する角度θが独立して調整可能であることが好ましい。なお、X方向の位置については、公知の方法により各ヘッド10の位置の情報を取得し、各ヘッド間の間隔に対応した時間ズレの情報からインクの吐出タイミングなどを調整する電気的手段により所望の位置にインクを着弾させればよい。
図8〜図12に基づいて、各ヘッド10に設けられたヘッド(ノズル)位置調整機構を説明する。
ヘッド位置調整機構は、各ヘッド共通である。
図8は、ヘッド10及びその周辺の平面図であり、図9は、図8の面II−IIに沿った断面の拡大図であり、図10は、図8の面III−IIIに沿った断面の拡大図であり、図11は、ヘッド10及び共通の支持基板20の一部の斜視図である。図12は、図8の面IV−IVに沿った断面の拡大図である。
前述のように、ラインヘッド2には、複数のヘッド10を搭載するヘッド搭載部として共通の支持基板20が設けられており、共通の支持基板20の片面21がヘッド10が搭載される搭載面となる。共通の支持基板20の搭載面21には、矩形状(長方形)に形成された複数の取付孔22(ヘッド数分で、本例では12個)が設けられ、取付孔22には、ヘッド10が隙間(遊び)を持って取り付けられている。この隙間を埋めるため、取付孔22の内側(内周面)には、弾性部材としてのスポンジ状シート321が貼り付けられている。本図では、1つの取付孔22及び1つのヘッド10について示してある。
ここで、共通の支持基板20の搭載面21の法線の向き(共通の支持基板20の搭載面21が指向した向き)を−Z方向と定義し、−Z方向の反対方向を+Z方向と定義し、取付孔22の長手方向の一方を+Y方向と定義し、+Y方向の反対方向を−Y方向と定義し、+Y方向及び+Z方向に直交する一方向を+X方向と定義し、+Y方向及び+Z方向に直交する他方向を−X方向と定義する。以上のように、XYZ方向を定義した場合、印画媒体が搬送される方向が+X方向となり、印画媒体の搬送方向の反対方向が−X方向であり、ノズル142の配列方向がY方向である。
ヘッド10は、+Y方向に沿った長さ及び+Z方向に沿った高さが+X方向に沿った幅よりも長く設けられている。ヘッド10の下面のノズルプレート11には、複数のノズル142が+Y方向に沿って2列に配列されている。ヘッド10は、これらノズル142からインクを吐出するように設けられている。ヘッド10の−X方向に指向した側面12は、ヘッド10の外面としてヘッド10に設けられている。ヘッド10が取付孔22に取り付けられた場合、ヘッド10の側面12は、共通の支持基板20の搭載面21に対して垂直に設けられており、±Z方向及び±Y方向に対して平行に設けられており、更に、±X方向に対して直交する。
次に、ヘッド10を共通の支持基板20に固定する固定構造について説明する。
ヘッド10の側面12において+Z方向及び−Y方向の角部には、共通の支持基板20の搭載面21に平行な板状の固定部13がヘッド10と一体に設けられている。+Z方向に固定部13を見た場合、固定部13の−Y方向側端部には、V字状の切欠き14が形成され、切欠き14の両側面14a,14bもヘッド10の外面としてヘッド10に設けられたものである。切欠き14の両側面14a,14bも共通の支持基板20の搭載面21に対して直交する。
また、固定部13には、±Z方向に貫通した穴15が形成され、この穴15にネジ23が挿入されている。このネジ23は、共通の支持基板20の搭載面21に形成されたネジ穴25に螺合している。穴15の直径は、ネジ23の頭部の直径よりも小さく、ネジ23の軸部(ネジ切られた部分)の直径よりも大きい。そのため、ネジ23を緩めれば、ネジ23が共通の支持基板20のネジ穴25に螺合した状態でも、ネジ23の軸部と穴15との間の遊びの分だけヘッド10をXY平面に沿って移動させることができる。一方、ネジ23を締めれば、ネジ23の頭と共通の支持基板20の搭載面21との間に固定部13が挟持され、ヘッド10を共通の支持基板20に対して固定することができる。
側面12とは反対側の側面16において+Z方向及び+Y方向の角部には、共通の支持基板20の搭載面21に平行な板状の固定部17がヘッド10と一体に設けられている。この固定部17にも、±Z方向に貫通した穴18が形成され、穴18にネジ24が挿入され、そのネジ24は共通の支持基板20の搭載面21に形成されたネジ穴26に螺合している。ネジ24の頭部の直径は穴18の直径よりも大きく、ネジ24の軸部の直径は穴18の直径よりも小さく、ネジ24の軸部と穴18との間に遊びが設けられている。また固定部17は、バネ受け部17Wを備え、バネ受け部17Wが共通の支持基板20に固定された板バネ38に当接することにより、ヘッド10のXY方向の位置が決まる。この当接は、板バネ38が、バネ受け部17Wを押圧する荷重F1の分力F2(ーX方向分力),F3(ーY方向分力)によってヘッド10を後述するネジ支軸41、51の各傾斜面45a、45bに対し付勢することによって行われる。
次に、本実施形態のヘッド位置調整構造を適用した実施形態におけるθ方向位置調整構造40について説明する。このθ方向位置調整構造40は、±θ方向に沿ってヘッド10を回動させることによって±θ方向に沿ったヘッド10の角度を調整し、ノズル列の角度を調整するものである。
θ方向位置調整構造40は、ヘッド10の側面12に平行な状態で且つ共通の支持基板20の搭載面21に対して立てた状態でその搭載面21に設けられたネジ支軸41から構成されている。
ネジ支軸41は、雄ネジとしてのネジ山41aを有し、ヘッド10の取付位置よりも−X方向側において共通の支持基板20に設けられた雌ネジ20aと螺合して回転可能に支持されている。このネジ支軸41が共通の支持基板20の搭載面21に対して垂直に設けられており、ネジ支軸41の中心線が±Z方向に平行となっている。ネジ支軸41の外周には、傾斜面45aが形成されている。
この傾斜面45aは、ヘッド10の側面12の角部12aに点接触している。
傾斜面45aの法線がヘッド10の側面12の法線に対して斜交いに交わり、傾斜面45aがヘッド10の側面12に対して傾斜している。更に、傾斜面45aは、共通の支持基板20の搭載面21に対して傾斜した状態に形成されており、±Z方向(ネジ支軸41の中心線方向)に対して斜交いに交わる。このように傾斜した傾斜面45aは、共通の支持基板20の搭載面21に向かうにつれてネジ支軸41の中心線までの距離が短くなり、共通の支持基板20の搭載面21から離れるにつれてネジ支軸41の中心線までの距離が長くなるように傾斜している。
なお、本実施形態においては固定部13をヘッド10の側面12に、固定部17を反対側の側面16にそれぞれ設けているが、本実施形態において固定部を設ける位置は特に制限しない。例えば、図8において、Y軸方向に対向するヘッドの端面400、401の何れか一方に固定部13を、他方に固定部17を設けるようにしてもよい。このような配置にすることにより、X方向におけるヘッド10の実質的な厚みを薄くできるため、ヘッドモジュール内における複数のヘッド10間の間隔を狭めることができ、好ましい態様である。このような配置において、更に、固定部13と固定部17をX方向において少なくとも一部が重なるようにすることがより好ましい。
次に、本実施形態のヘッド位置調整構造を適用した実施形態におけるY方向位置調整構造50について説明する。このY方向位置調整構造50は、±Y方向に沿ってヘッド10を移動させることによって±Y方向に沿ったヘッド10の位置を調整し、ノズル列の位置を調整するものである。
Y方向位置調整構造40は、ヘッド10の側面12に平行な状態で且つ共通の支持基板20の搭載面21に対して立てた状態でその搭載面21に設けられたネジ支軸51から構成されている。
Y方向位置調整構造50は、ヘッド10の面14a,14bに平行な状態で且つ共通の支持基板20の搭載面21に対して立てた状態でその搭載面21に設けられたネジ支軸51から構成されている。
ネジ支軸51は、雄ネジとしてのネジ山51aを有し、ヘッド10の面14a,14bよりも−Y方向側において共通の支持基板20に設けられた雌ネジ20bと螺合して回転可能に支持されている。このネジ支軸51が共通の支持基板20の搭載面21に対して垂直に設けられており、ネジ支軸51の中心線が±Z方向に平行となっている。ネジ支軸51の外周には、傾斜面45bが形成されている。
この傾斜面45bは、ヘッド10の面14a,14bのーZ側の角部に点接触している。
傾斜面45bは、共通の支持基板20の搭載面21に対して傾斜した状態に形成されており、±Z方向(ネジ支軸51の中心線方向)に対して斜交いに交わる。傾斜面45bは、共通の支持基板20の搭載面21に向かうにつれてネジ支軸51の中心線までの距離が短くなり、共通の支持基板20の搭載面21から離れるにつれてネジ支軸51の中心線までの距離が長くなるように傾斜している。傾斜面45bの面も法線がヘッド10の面14aの法線及び面14bの法線に斜交いに交わり、傾斜面45bがヘッド10の面14a,14bに対して傾斜している。
次に、θ方向位置調整構造40及びY方向位置調整構造50を用いて、ヘッド10の位置を調整する方法について説明する。
まず、ユーザがネジ23,24を緩めると、ヘッド10が共通の支持基板20に対して移動可能な状態になる。
次に、ユーザがネジ支軸41を回転させてネジ支軸41を共通の支持基板20の搭載面21に近づけると、ヘッド10が傾斜面45aに押されてネジ支軸51を軸とした+θ方向に移動する。
一方、ユーザがネジ支軸41を逆に回転させてネジ支軸41を共通の支持基板20の搭載面21から離すと、ヘッド10を板バネ38の付勢力F2により押されてネジ支軸51を軸とした−θ方向に移動させることができるようになる。そして、ヘッド10を−θ方向に移動させる。
以上のように、ユーザがネジ支軸41を回転させることで、ヘッド10の±θ方向に沿った位置を決める。θは、ノズル列の方向である+Y方向が印画媒体の搬送方向+X方向に対して90°になるように設定される。
次に、ユーザがネジ支軸51を一方に回転させてネジ支軸51を共通の支持基板20の搭載面21に近づけると、ヘッド10が傾斜面45bに押されて+Y方向に移動する。
ユーザがネジ支軸51を逆に回転させてネジ支軸51を共通の支持基板20の搭載面21から離すと、ヘッド10を板バネ38の付勢力F3により−Y方向に移動させることができるようになる。そして、ヘッド10を−Y方向に移動させる。
以上のように、ユーザがネジ支軸51を回転させることで、ヘッド10の±Y方向に沿った位置を決める。Y方向の位置決めは、例えば、図7(b)あるいは(c)に示すようなノズル配列になるように調整し、位置決めする。
ヘッド10の±θ方向及び±Y方向の位置を決めたら、ユーザがネジ23,24を締め、ヘッド10を共通の支持基板20に対して固定させる。
ネジ支軸41を更に外径の大きいネジ支軸に交換すれば、ネジ支軸41を用いたヘッド10の位置よりも更に+θ方向側にヘッド10を位置させることができ、ネジ支軸41を更に外径の小さいネジ支軸に交換すれば、ネジ支軸41を用いたヘッド10の位置よりも更に−θ方向側にヘッド10を位置させることができる。同様に、ネジ支軸51も外径の異なるネジ支軸に交換することによって、ネジ支軸51を用いたヘッド10の位置よりも更に±Y方向側にヘッド10を位置させることができる。
以上のように、本実施の形態によれば、千鳥配置された個別のヘッド10は、各々にヘッド位置(ノズル位置)調整機構を有するため、ヘッド10の位置調整が容易になる。
また、傾斜面45a、45bがヘッド10に設けられているのではなく、ネジ支軸に設けられているので、ヘッド10を精度良く設計する必要がなくなる。また、交換部品でないネジ支軸41、51に傾斜面45a、45bが設けられているから、傾斜面45a、45bの寸法誤差を一回確認すれば、ヘッド10の交換の度に寸法誤差を確認する必要がなくなる。
ネジ支軸41,51が円筒状に設けられているため、ネジ支軸41が中心線周りに回転しても、傾斜面45aがヘッド10における側面12の角部12aに接した状態を維持し、ネジ支軸51が中心線周りに回転しても、傾斜面45bがヘッド10の面14a,14bの+Z側の角部の何れにも接触した状態を維持する。
なお、ヘッド位置調整機構は、本実施の形態に限定されることなく、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
ここで、本発明に係るインクジェット印画装置の機能と制御方法に付いて説明する。
図13は、本発明に係るインクジェット印画装置の各ユニット間の電気配線を示す接続図である。
制御基板4は、各種制御信号を発生し、各ヘッド10で印画する画像データが保存されている画像メモリから画像データを逐次読み出し、さらにヘッド10のヘッド駆動基板146を駆動するための駆動信号を増幅する増幅回路の電源やインクを加熱するヒータ電源を発生し、信号や電源を分配し、それらを複数のフレキシブルケーブルを介して複数のICB基板500に送信する。
制御基板4は、図2に示すように印画媒体Pに対して、すなわち、共通の支持基板20に対して垂直に配されている。このように制御基板4を配することで、ヘッド位置調整時に基板がじゃまにならず、装置の小型化になるし、ケーブル長が短縮化できる。また、各ヘッド10は、一端が共通の支持基板20に固定されると共に、他端のICB基板500が短いフレキシブルケーブルを介して制御基板4に固定されため、より安定的に各ヘッド10を固定できる。このようにすれば、印画処理をする際に、印画装置の内部(モーター等の駆動源など)や外部から発生する振動を受けにくくすることができるため、ヘッド10の振動を抑止し、印画精度を高く保つことができる。
ICB基板500には、駆動信号発生回路が搭載されており、制御基板4で生成された信号や電源を受信し、ヘッド10に応じた信号に変換してフレキシブルケーブルを介してヘッド10に配置されたヘッド駆動基板146に送信する。ヘッド駆動基板146は、ICB基板500で変換された信号を受信してヘッドチップ141を駆動し、画像データを印画媒体P上に印画する。
図14は、本発明に係るインクジェット印画装置の電気ブロック図である。
図13で説明したように、制御基板4、ICB基板500およびヘッド駆動基板146はフレキシブルケーブルで接続されている。ICB基板500は、図13においては3ユニットのみが記載されているがその限りではない。
図14を用いて各基板の機能について説明する。
[制御基板]
〈電源〉
インクを加熱するヒータ用の電源(VHEATER)、ヘッドチップ141を駆動する駆動信号を増幅する増幅回路の電源(VHEAD)及びICB基板500やヘッド駆動基板146のロジック用の電源(VD)の3種類の電圧を発生させる電源回路401を有する。電源回路は熱発生を押されるためスイッチングレギュレータ方式が好ましい。
〈画像データ〉
画像メモリ402には、画像データが記憶されている。画像データは画像を印画する際に読み出され、各ヘッド10用に並列にデータが転送される。データは1画素最大2ビットであり、ヘッドの構成によってビット数は決まる。また、画像メモリ402の構成はデータビット数と画像のサイズによってその構成(データビット数とメモリアドレスの割付)を変更することができる。
ヘッド10は2ヶのインク滴吐出基板からなるので、画像メモリはヘッド10の2倍の数に分割されて使用される。
〈制御信号〉
ホストコンピュータから送信される各ヘッド10を駆動する駆動信号の条件(例えば、電圧、パルス幅など)、吐出時間間隔や目標インク温度とインク加熱温度設定値は、一旦、制御基板4の不揮発性メモリ406に保存される。不揮発性メモリ406には各ICB基板毎に分割されて、各々駆動信号条件、吐出間隔やインク加熱温度設定値が保存される。
また、インク加熱温度設定値については、目標インク温度と対応するインク加熱温度設定値の対照表が記憶される。例えば、図20(a)に示すグラフが図20(b)の表の形式で記憶される。ここで、インク加熱温度設定値は、8ビットで表す図15の記号欄802に記載のサーミスタ電圧設定値(THM)である。
なお、目標インク温度とインク加熱温度設定値の関係は、接続されている温度センサ(サーミスタ)の特性によるので、予め実験によって測定しておく。
制御条件発生回路403は、ヘッド10を駆動する駆動信号の条件、吐出時間間隔やインク加熱温度設定値などをICB基板500へ送信する。ICB基板500では、これら諸条件を一旦、不揮発性メモリ502に割り付けられたレジスタに保存する。吐出を行う際に諸条件をレジスタから読み出して、条件に従って各種回路を動作させ、制御信号を発生させる。また、制御基板4ではインク温度の検知データや前記レジスタの内容をICB基板500から受信する。これらの制御条件の送受信にはシリアル通信を用いると配線数が少なくて済む。
〈吐出タイミング〉
吐出タイミング発生回路404は、吐出タイミング信号を生成させてICB基板500に送信する。吐出タイミング信号は、ヘッド10がインク滴を吐出するトリガーとなる信号でインク滴を吐出する毎に生成される。
〈設定手段〉
設定手段405は、不図示のキーや表示部を有し、ホストコンピュータからの入力に代わり前述した駆動条件、吐出時間間隔や目標インク温度の入力を行う。入力された目標インク温度に従って図20(b)で示したインク加熱温度設定値の選択をおこなわれ、制御条件発生回路403によって、駆動信号の条件や吐出時間間隔とともにICB基板500に送信される。このようにして設定手段を用いてヘッド10の各駆動条件やインク温度の設定を変更することが可能となる。
設定手段405を用いてホストコンピュータに接続しなくても、ヘッドの駆動条件を変更することが出来るので、インク温度による吐出性能の実験や多数のラインヘッドエージングなどがホストコンピュータに接続することなしで可能となる。
さらに、設定手段405は、キーもしくは接続されているホストコンピュータから入力されたヘッド10の種類やラインヘッドの構成に基づいて前述した画像メモリ402の構成を変更する。また、操作部やホストコンピュータから入力された制御条件を制御条件発生回路403に送る。制御条件発生回路403では、制御条件をICB基板500に転送する形式に変換してICB基板500へ送信する。このようにして、異なるヘッド10が接続されたり、ヘッドの使用条件が変更されてもICB基板500においてヘッド10に適する制御信号が発生でき、正確な印画が行われる。
制御基板4では、各種信号や電源を接続されているICB基板500に分配したり、ICB基板500からのインク温度データやICB基板500の状態を受信する。
本実施形態にあっては、ラインヘッドに備えられた制御基板4によって、ホストコンピュータを介さずとも各ヘッド10とのデーターのやりとりが行えるため、各ヘッド10の特性に応じた各種調整や温度制御等に関する詳細な条件設定をホストコンピュータを介さずに行うことができるとともに、作業の効率化を促進することができる。
[ICB基板]
ICB基板500は、制御基板4で発生したヘッド10を駆動する各種信号をヘッド10の構成に合わせた信号に変換する基板である。ヘッド10には2枚のヘッド駆動基板146が配されているので、ICB基板500はヘッド駆動基板146を2枚駆動する回路を持つ。ここでは、ヘッド駆動基板1枚を制御することとして説明する。制御基板4から送られてくる電源及び信号に沿って説明する。
〈電源電圧〉
インクを加熱するヒータ電流を発生させる電流増幅器524の電源(VHEATER)、ヘッド駆動信号(駆動ON信号、駆動OFF信号)の電圧を決める駆動電圧生成回路511〜514の電源(VHEAD)、ロジック電圧であるVD及びVDを入力にDC−DCコンバータ505で発生するロジック回路を集積したIC(以後ASICと呼ぶ)電源(例えば、1.5V)と低電圧ロジックICを駆動する電源(例えば、3.3V)からなる。
〈画像データの送信〉
制御基板4の画像メモリ402から読み出された1ビット(例えば、図16のDATAL0)又は2ビット(例えば、図17のDATAL0、DATAL1)の画像データは、シリアルにヘッド駆動基板146のシフトレジスタ(図18の701)に転送される。また、クロック信号(図16のSCLK)は、画像データをシフトレジスタ701へ転送するクロックである。さらに、ラッチクロック信号(図16のLAT)は、シフトレジスタ701に転送された画像データをパラレルレジスタ(図18の702)にラッチする。以上の画像データ、クロック信号(SCLK)とラッチクロック信号(LAT)の3種類の信号はバッファ回路501で波形整形された後、ヘッド駆動基板146へ送られる。
(吐出タイミング信号)
吐出タイミング信号(図16のFire)は、ヘッドチップ141の圧力発生手段を駆動するための信号を発生させるトリガー信号である。
吐出タイミング信号は、バッファ504を経由してASIC506に入力される。吐出タイミング信号をトリガーとしてASIC506において、不揮発性メモリ502のレジスタに保存されている制御条件に基づいて、後述する時分割駆動や多階調駆動に用いられるSTB1〜3、STBCL及びLOAD信号が生成され、それらの信号はバッファ回路507を経由してヘッド駆動基板146に送られる。また、同様に吐出タイミング信号をトリガーとして不揮発性メモリ502のレジスタに保存されている制御条件に基づいて、ヘッドチップ141の圧力発生手段の駆動信号の生成のための信号が作成され、バッファ回路508を経由して駆動パルス発生回路515〜518に入力される。さらに、駆動パルス発生回路515〜518の出力信号は電流増幅回路519、521で電流増幅されて駆動ON信号となり、また電流増幅回路520、522で電流増幅されて駆動OFF信号となりヘッド駆動基板146に送られる。
(制御条件の送受信)
制御基板4の操作部やホストコンピュータから入力された制御条件は、制御条件発生回路403でICB基板500に転送する形式に変換され、ICB基板500へ送信される。制御条件は、ICB基板500を選択するCS(Chip Select)信号と各ICB基板500に共通に接続されている送信線であるTxD、と受信線であるRxD及びクロックであるCLKでシリアル通信によって送受信される。CS信号は各々ICB基板別に接続されており、接続されているCSがON状態であるICB基板のみが制御条件の送受信が有効である。送受信線(TxD、RxD)を共通に使用することで制御基板4とICB基板500の間の配線数を少なくしている。
制御条件は、例えば、制御基板4からICB基板500のバッファ504、ASIC506を経由して不揮発性メモリ502のレジスタに転送、保存される。不揮発性メモリ502に保存するのは、電源がOFFされて再びONされた場合でも、レジスタに保存されている制御条件が消えないので、電源をOFF、ONする毎に、一々、制御条件を書き込む手間を省くためである。また、ホストコンピュータからレジスタの内容を一部変更したいとき、レジスタの内容を読み出し、ホストコンピュータで受信し、変更箇所のみを書き換え、再度ホストコンピュータから送信してレジスタに書き込むことができる。
図15に本発明に係る不揮発性メモリ502のレジスタに保存される制御条件の内容を示す。
アドレス欄801は、レジスタのアドレスを示し、不揮発性メモリ502に割付られているレジスタ領域32ワードの中のロケーションを指す。
機能欄803には、制御条件がデジタル数値化されて記入されている。例えば、記号欄802のDALHは、ヘッド10にある2つのヘッドチップ141のうち左のヘッドチップ141を駆動する駆動ON信号の電圧値を指していて、機能欄803に160と記入されている場合は備考欄804に記述されているように0.1V/digitであるので、
0.1X160=16.0(V)
駆動ON信号の振幅は16.0Vのパルスになる。
また、記号欄802のH_WIDTHは駆動ON信号のパルス幅を指していて、機能欄803に30と記入されている場合は、1μS/digitであるので駆動ON信号のパルス幅は30μSであることになる。
実際に駆動ON信号の発生は、レジスタに書かれているパルス幅のデジタル値30をレジスタより読み出し、ASIC506において幅30μSのパルスが発生し、バッファ回路508を経由して駆動パルス生成回路515に入力される。一方、レジスタに書かれているパルス電圧のデジタル値、例えば160を読み出し、D/Aコンバータ509でアナログ値に変換する。アナログ値はVheadを電源とする駆動電圧生成回路511であるDC−DCコンバータに入力され16V電圧を生成し、駆動パルス生成回路515に電源供給され、入力された幅30μSのパルスが振幅16.0Vに電圧増幅される。駆動パルス生成回路515で生成された振幅16Vで幅30μSのパルスは、電流増幅回路519で電流増幅されて駆動ON信号となりヘッド駆動基板146に送られて、ヘッドチップ141の圧力発生手段を駆動する。
なお、駆動ON信号の精確な電圧調整は駆動電圧発生回路511であるDC−DCコンバータのゲインとオフセットを調整することで行う。
前述した駆動ON信号と同様の動作によって記号欄802のDALLの機能欄803が80で、記号欄802がL_WIDTHの機能欄803が60のとき、パルス幅60μSで振幅が8.0Vの駆動OFF信号が生成され、ヘッド駆動基板146に送られる。このようにして、デジタル値で記憶された制御条件に合った電圧とパルス幅の圧力発生手段の駆動信号を生成することができる。
同様にして各種制御信号は生成される。
(Direction)
時分割駆動(後述)においてDirection信号によって駆動の順番STB1、STB2、STB3を逆の順番STB3、STB2、STB1にする。Direction信号は、ICB基板500毎に1本の信号である。印画媒体Pの搬送の向きを逆方向にした場合Direction信号を反転して、隣接する圧力発生手段によるドットのずれを合わせて正常な印画を行う。
(時分割駆動)
時分割駆動とは、隣接するノズルを副走査方向にずらせた位置に設け、それに伴い吐出タイミングをずらせて駆動する。印画結果としては隣接するノズルから吐出されたインク滴は印画媒体上で副走査方向に同じ位置に着弾する。圧力発生手段としてせん断変形するせん断モード型の圧電素子を用いる場合、隣接するノズルを同時に吐出しないことにより隣接する圧電素子歪みの影響をなくすことができる。また、吐出に必要な電力を分散させることができる。
図16に本発明に係る時分割駆動でヘッド10を駆動する場合のタイミングチャートの一例を示す。
図18は、本発明に係るヘッド駆動基板146の電気ブロック図の一例である。
図16と図18を用いて時分割駆動について説明する。本実施の形態では3分割駆動としている。また、画像データを1ビット(DATAL0)として説明する。
画像データ(DATAL0)をクロック信号(SCLK)でヘッド駆動基板146のシフトレジスタ701に転送する。ここでヘッドチップ141は256の圧力発生手段が並んでいるとする。シフトレジスタ701の内容はパラレルレジスタ702にラッチクロック信号(LAT)でラッチされる。図16ではラッチされた画像データは最初のラッチクロック信号の1サイクル前にシフトレジスタ701に転送されたデータである。
画像データ(DATAL0)はパラレルレジスタ702から多階調制御部703にLOAD信号でラッチされた後、STBCLによってゲート704〜706の入力端子に出力される。
ICB基板500に入力された吐出タイミング信号(Fire)をもとに前述したように駆動ON信号と駆動OFF信号が生成される。さらに、ゲート704〜706のもう一方の入力端子に印加される時分割のためのストローブ信号STB1〜STB3が図15のレジスタで機能欄803(Phase_LENやDrop_period)に示した値に基づいて生成される。STB1〜STB3でゲートされた画像データはレベルシフト回路707でレベル変換された後、駆動ON信号、駆動OFF信号と共にアナログスイッチ708〜710に入力されて、ヘッドチップ141のうちのインク滴を吐出する圧力発生手段に出力される。このようにして、隣接する圧力発生手段の駆動はA相、B相、C相と位相をずらせて行う。
(多階調印画)
多階調印画とは、1画素に吐出するインク滴の数を異ならせることで階調を持たせる印画方法のことである。
図17に本発明に係る多階調印画を行うためのヘッド10を駆動するタイミングチャートの一例を示す。
図16を参照しながら図17と図18を用いて多階調印画について説明する。
本実施の形態では、多階調印画は、一例として画像データは2ビットを用いる。
前述したように画像データ(DATAL0、DATAL1)2ビットはヘッド駆動基板146のシフトレジスタ701に転送される。シフトレジスタ701の画像データはパラレルレジスタ702にラッチクロック信号(LAT)でラッチされる。パラレルレジスタ702にラッチされた画像データは多階調制御部703にLOAD信号でラッチされた後、STBCLでカウントされて階調制御されてゲート704の入力端子に出力される。
図15のレジスタにおいて機能欄803(GS_LEV)に示す値は階調のレベルを表す。例えば、機能欄803(GS_LEV)に示す値が1の場合は、1階調であり、すなわち、バイナリ印画(図16参照)になる。機能欄803(GS_LEV)に示す値が2の場合は2階調、同様に機能欄803(GS_LEV)に示す値が3の場合は3階調である。
STBCLは階調のレベルと同数を発生させる。
次に、機能欄803(N−1)は階調レベル1の場合の吐出ドット数を示す。例えば、機能欄803(N−1)の値が1の場合は1ドットのインク滴を吐出することを意味する。同様に機能欄803(N−2)の値が3の場合は、3ドットのインク滴を、さらに、機能欄803(N−3)の値が5の場合は、5ドットのインク滴を吐出することになる。
図17では、階調レベルが3階調、機能欄803(N−1)が1、機能欄803(N−2)が2、機能欄803(N−3)が3に設定されていて、画像データがDATAL0=1、DATAL1=1である状態を示している。画像データが11であるのでインク滴は3ドット吐出されている。DATAL0=0、DATAL1=1の場合は吐出されるインク滴は2ドットになる。DATAL0=1、DATAL1=0の場合は吐出されるインク滴は1ドットになる。
また、階調レベルが3階調、機能欄803(N−1)が1、機能欄803(N−2)が3、機能欄803(N−3)が5に設定されていて画像データがDATAL0=1、DATAL1=1の場合は吐出されるインク滴は5ドットになる。DATAL0=0、DATAL1=1の場合は吐出されるインク滴は3ドットになる。DATAL0=1、DATAL1=0の場合は吐出されるインク滴は1ドットになる。
なお、DATAL0=0、DATAL1=0の場合は吐出されるインク滴は0ドット、すなわち、吐出しない。
このように多階調印画することで1画素に吐出されるインク滴の量を変化させて画像に階調を持たせ、精巧な画像を印画することが可能となる。
(温度制御)
ヘッド10のインク温度の制御を以下に説明する。
ヘッド10に装着されている温度センサ(サーミスタ)の出力はバッファ526で受け、バッファ526出力をコンパレータ523の一方の入力端子に入力する。また不揮発性メモリ502のレジスタに保存されている設定温度に対応するサーミスタ電圧設定値(THM)を読み出し、D/Aコンバータ509で変換した出力をコンパレータ523の他方の入力端子に入力する。コンパレータ523の出力を電流増幅器524で電流増幅し、インクヒータ149に電流を流す。インクヒータ149はヘッド10のマニホールド148の両側部に配設されているので、インクヒータ149に流れる電流はインクヒータ149を加熱しマニホールド148内にあるインクを加熱する。インク温度が上昇して温度センサの出力が大きくなると、サーミスタ電圧設定値との差が小さくなってコンパレータ523の出力が小さくなる。それに伴いインクヒータ149に流れる電流も減少する。逆に、インク温度が下降して温度センサの出力が小さくなると、サーミスタ電圧設定値との差が大きくなってコンパレータ523の出力が大きくなる。コンパレータ523の出力が大きくなるとインクヒータ149に流れる電流は増加してインク温度は上昇する。このようにしてインクの温度が設定値に近い値で安定するようにインクの温度制御はなされる。
温度センサとサーミスタ電圧設定値(THM)の関係は、予め実験により測定しておき、インクの設定温度に対応する所定値(サーミスタ電圧設定値)を不揮発性メモリ502のレジスタに書き込んでおけばよい。
また、設定値のレジスタへの書き込みは前述した制御基板4とICB基板500の間の送受信経路を経由して行う。図15の機能欄803のサーミスタ電圧設定値は8ビットデータであり、備考欄804に記載されているように3.3/256V/digitである。
ヘッド10に装着されている温度センサ(サーミスタ)の出力は、バッファ526で受けた後、A/Dコンバータ510でデジタル値に変換されて、一旦、不揮発性メモリのレジスタの機能欄803(THERM)に保存される。この値は前述した制御基板4との送受信経路を経由して制御基板4に取り込むことができる。さらに温度センサの出力は、アナログ値で直接、制御基板4に取り込むことが可能である。
インクの温度を制御することで、インクの粘度を一定に保ち、常にインク滴の量を一定にすることでインク出射曲がりなどを防ぐことができ、高品質なプリントが可能となる。
また、温度センサ出力のアナログ値をICB基板500経由で直接、制御基板4に取り込むことで、温度センサ出力が急に変化した場合でも制御基板4から即時に対応指示、例えばアラームや電源供給停止などが可能となる。
図19は、本発明に係るICB基板500をヘッド10に接続した斜視図である。
ICB基板500は、フレキシブル基板530の一方を2枚の硬い基板(例えば、ガラスエポキシ基板)で挟んだ構成(531)になっていて、フレキシブル基板の他方も同様に2枚の硬い基板で挟んだ構成(532)。基板531にICB基板の電気回路と制御基板4へのコネクタが実装されていて、ヘッド10と接続される信号はフレキシブル基板を経由して他方の基板532に送られる。他方の基板532にはヘッド10に接続されるコネクタが実装されている。このようにしてICB基板500を取り付け位置や角度の異なるヘッド10のヘッド駆動基板146にケーブル無しで接続することが可能となる。
本発明に係るインクジェット印画装置の主要部を示す斜視図である。 本発明に係るラインヘッド2のカバーをはずした状態での斜視図である。 本発明に係るラインヘッド2のヘッドモジュールへのインク供給部の断面を示す図である。 本発明に係るラインヘッド2へのインク供給系のブロック図である。 本発明に係るラインヘッド2を構成するヘッド10の概略構成を示すノズル位置での側断面図である。 本発明に係るラインヘッド2を構成するヘッド10の分解斜視図である。 本発明に係るラインヘッド2の構成を説明する図であり、(a)はラインヘッド2をノズル側から見た図、(b)、(c)は(a)の円内A部を拡大した図である。 本発明に係るラインヘッド2を構成するヘッド10及びその周辺の平面図である。 図8の面II−IIに沿った断面図である。 図8の面III−IIIに沿った断面図である。 ヘッド10及び共通の支持基板20の斜視図である。 図8の面IV−IVに沿った断面図である。 本発明に係るインクジェット印画装置の各ユニット間の電気配線を示す接続図である。 本発明に係るインクジェット印画装置の電気ブロック図である。 本発明に係る不揮発性メモリ502のレジスタに保存される制御条件の内容を示す。 本発明に係る時分割駆動でヘッド10を駆動する場合のタイミングチャートの一例を示す。 本発明に係る多階調印画を行うためのヘッド10を駆動するタイミングチャートの一例を示す。 本発明に係るヘッド駆動基板146の電気ブロック図の一例である。 本発明に係るICB基板500をヘッド10に接続した斜視図である。 本発明に係る目標インク温度とインク加熱温度設定値の関係図の一例である。
符号の説明
1 インクジェット印画装置
2 ラインヘッド
3 ケーブル
4 制御基板
5 印画媒体搬送機構
10 ヘッド
11 共通のノズルプレート
20 共通の支持基板
22 取付孔
100 ヘッドモジュール
141 ヘッドチップ
142 ノズル
301a 共通インク流路
306 中間タンク
307 インクカートリッジ
500 ICB基板

Claims (13)

  1. 複数個のヘッドモジュールが千鳥状に配置され、制御基板を備えたラインヘッドであって、該ヘッドモジュールは、複数個の圧力発生手段を並べた2つのインク滴吐出基板同士が互いに貼り付けられ、共通のノズルプレートを備えたヘッドチップを有するヘッドがn個(nは1以上の整数)組み合わされ、該ヘッドモジュールのノズルピッチが、インク滴吐出基板のノズルピッチの1/(2n)であり、前記制御基板は、不揮発性メモリを有し、接続される画像処理装置からの画像データと、画像データの印画時にヘッドを制御する制御信号と、インク滴の吐出タイミングを通知する吐出タイミング信号とを発生させるものであることを特徴とするラインヘッド。
  2. 前記複数個のヘッドモジュールは、共通の支持基板に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のラインヘッド。
  3. 前記圧力発生手段は、圧電素子であることを特徴とする請求項1又は2に記載のラインヘッド。
  4. 前記圧電素子は、インクチャネルの側壁を構成し、電界を印加することによりせん断変形するせん断モード型の圧電素子であることを特徴とする請求項3に記載のラインヘッド。
  5. 前記制御基板は、前記ノズルプレートの面に対して垂直方向に配置されることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のラインヘッド。
  6. 前記不揮発性メモリには目標インク温度に対応するインク加熱温度設定値が保存されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のラインヘッド。
  7. 印画媒体の幅相当の長さに複数のノズルを配置したラインヘッドを有し、前記ノズルから前記印画媒体へ向けてインクを吐出すると共に、前記印画媒体と前記ラインヘッドを移動方向へ相対的に移動させることにより前記印画媒体上に画像を形成するライン型のインクジェット印画装置であって、前記ラインヘッドは、複数個のヘッドモジュールが千鳥状に配置され、制御基板を備えたラインヘッドであって、該ヘッドモジュールは、複数個の圧力発生手段を並べた2つのインク滴吐出基板同士が互いに貼り付けられ、共通のノズルプレートを備えたヘッドチップを有するヘッドがn個(nは1以上の整数)組み合わされたヘッドモジュールであって、該ヘッドモジュールのノズルピッチが、インク滴吐出基板のノズルピッチの1/(2n)であり、前記制御基板は、不揮発性メモリを有し、インクジェット印画装置の本体ユニットとヘッドを駆動させる駆動信号を発生する駆動信号発生回路との間にあって、前記本体ユニットからの画像データの印画時にヘッドを制御する制御信号と、インク滴の吐出タイミングを通知する吐出タイミング信号とを伝送するものであることを特徴とするインクジェット印画装置。
  8. 前記複数個のヘッドモジュールは、共通の支持基板に取り付けられていることを特徴とする請求項7に記載のインクジェット印画装置。
  9. 前記圧力発生手段は、圧電素子であることを特徴とする請求項7又は8に記載のインクジェット印画装置。
  10. 前記圧電素子は、インクチャネルの側壁を構成し、電界を印加することによりせん断変形するせん断モード型の圧電素子であることを特徴とする請求項9に記載のインクジェット印画装置。
  11. 前記制御基板は、前記ノズルプレートの面に対して垂直方向に配置されることを特徴とする請求項7乃至10の何れか1項に記載のインクジェット印画装置。
  12. 前記不揮発性メモリには目標インク温度に対応するインク加熱温度設定値が保存されていることを特徴とする請求項7乃至11の何れか1項に記載のインクジェット印画装置。
  13. 1回の前記移動により、前記印画媒体上に画像を形成することを特徴とする請求項7乃至12のいずれか1項に記載のインクジェット印画装置。
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