JP2007320198A - 取出し機 - Google Patents
取出し機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007320198A JP2007320198A JP2006153896A JP2006153896A JP2007320198A JP 2007320198 A JP2007320198 A JP 2007320198A JP 2006153896 A JP2006153896 A JP 2006153896A JP 2006153896 A JP2006153896 A JP 2006153896A JP 2007320198 A JP2007320198 A JP 2007320198A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- movable body
- take
- chuck portion
- chuck
- out machine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
【課題】本発明は、チャック部の移動に起因した振動の発生を抑制し、成形機の構成部品に取り付けられたとしても、成形機の作動に悪影響を及ぼさない取出し機を提供することを課題とする。
【解決手段】取出し機は、成形品を保持するチャック部を有し、射出成形機から成形品を取出して搬送する。チャック部は固定体に移動可能に支持される。チャック部とは別個に可動体が固定体に移動可能に支持される。可動体は、チャック部が移動する際にチャック部の移動方向とは反対方向に移動するように構成される。チャック部の駆動力の反力は可動体の駆動力の反力により相殺される。
【選択図】図2
【解決手段】取出し機は、成形品を保持するチャック部を有し、射出成形機から成形品を取出して搬送する。チャック部は固定体に移動可能に支持される。チャック部とは別個に可動体が固定体に移動可能に支持される。可動体は、チャック部が移動する際にチャック部の移動方向とは反対方向に移動するように構成される。チャック部の駆動力の反力は可動体の駆動力の反力により相殺される。
【選択図】図2
Description
本発明は取出し機に係わり、特に射出成形機から成形品を取り出すために用いられる取出し機に関する。
一般的に、射出成形機等の成型機では、金型に溶融樹脂を注入して冷却・個化して成形品とする。金型内の成型品は、金型が開いた後、金型から突き出される。突き出された成形品はそのまま落とされてコンベヤにより運ばれることもあるが、通常、取出し機により保持されて移動され、コンベヤ上等の所定の位置に置かれる。
取出し機は、例えば、3軸移動のアームを備え、アームの先端に成形品を把持する把持部材としてチャック部が設けられる。成形機の金型から成形品を取り出すときは、取出し機は成形機の型締装置の動作に同期して動作する。すなわち、型締装置が型開きを行っている間に、金型装置から成形品を取出し、型閉じ及び型締め動作を行っているときにアームを移動して成形品をコンベヤ等の上に載置する。
取出し機は、成形機の近傍に配置する必要があり、設置スペースを省くために、成形機の一部に取り付けられる場合がある。射出成形機から成形品を取り出す場合、成形品を取り出す位置に近い場所として、固定プラテンのような剛性があり動かない部分に取出し機を取り付けることが多い(例えば、特許文献1参照)。
射出成形機の固定プラテンに取出し機を取り付けた場合、取出し機の作動により発生する振動が固定プラテンに伝播する。取出し機のアーム及び移動機構の重量が大きい場合、アームを移動する際に発生する振動も無視できないほどの大きさとなる。このような振動が固定プラテンに伝播すると、固定プラテンも振動し、結果として金型や、固定プラテンが設けられた型締装置も振動する。
このように、取出し機で発生する振動が射出成形機に伝播すると、射出成形機の成形動作の精度に悪影響を及ぼすおそれがある。そこで、射出成形機の固定プラテンに取り付けられる取出し機において、チャック部及びチャック部を移動させる可動体の少なくとも一方に、移動、停止時における可動体の残留振動を打ち消すような振動を発生させる動吸振装置を設けることが提案されている(例えば、特許文献2及び3参照。)。
また、射出成形機の固定部に取り付けられる取出し機において、上下移動部材にカウンタバランス機構を設け、上下移動部材を上昇時、及び下降時にほぼ無負荷状態でチャック部を移動させることが提案されている(特許文献4参照。)。
特開2001−1378号公報
特開2004−249629公報
特開2004−223798号公報
特開2002−36250号公報
上述のように、取出し機から発生した振動が金型や型締装置に伝播した場合、この振動が成形工程に悪影響を及ぼすおそれがある。例えば、型締装置が型閉じ動作を行っているときには、固定プラテンを基準として可動プラテンの位置を検出したり、型閉じ完了を検出するために、金型に作用する微小な押圧力を検出したりすることがある。このような位置検出や押圧力の検出に用いられるセンサに振動が加わると、誤検出が発生したり、検出精度が悪くなるなどの問題が発生する。
特許文献2及び3で提案されているように、動吸振装置を設けて残留振動を打ち消したとしても、取出し機が作動している間に発生した振動がそのまま射出成形機に伝播した場合、特に振動に敏感な工程を行っている最中である場合には、成形工程に悪影響を及ぼすおそれがある。
また、特許文献4で提案されているように、上下移動部材にカウンタバランス機構を設けて垂直方向の振動を抑制したとしても、水平方向の移動機構により発生する振動は抑制できず、チャック部が水平方向に移動している際に発生した振動が、成形工程に悪影響を及ぼすという問題がある。
本発明は上述の問題に鑑みなされたものであり、チャック部の移動に起因した振動の発生を抑制し、成形機の構成部品に取り付けられたとしても、成形機の作動に悪影響を及ぼさない取出し機を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明によれば、射出成形機から成形品を取出すように構成された取出し機であって、該成形品を把持するチャック部と、該チャック部を移動可能に支持する固定体と、該固定体に移動可能に支持され、該チャック部が移動する際に該チャック部の移動方向とは反対方向に移動する可動体とを有することを特徴とする取出し機が提供される。
本発明による取出し機において、前記可動体の重量をMとし前記可動体の移動時の速度をVとしたとき、M×Vの値は、前記チャック部の移動に起因して発生する振動を抑制するような値に設定されることが好ましい。また、前記可動体の重量は前記チャック部の重量より大きいことが好ましい。前記可動体は、前記チャック部の移動と同時に反対方向に移動することが好ましい。前記可動体と前記チャック部とは連結部材により接続され、該連結部材により前記チャック部の駆動力を前記可動体に伝達することとしてもよい。あるいは、前記可動体と前記チャック部とは異なる回転型モータで駆動されることとしてもよい。また、前記可動体はリニアモータの固定子であり、前記チャック部は該リニアモータの可動子を含むこととすることもできる。さらに、前記可動体は前記チャック部とは別のチャック部として構成されていてもよい。
本発明によれば、チャック部の移動に起因して発生する振動を、チャック部の移動方向と反対方向に可動体を駆動することにより抑制することができ、射出成形機に伝播する振動を抑制することができる。したがって、取出し機が射出成形機に取り付けられたとしても、取出し機からの振動が射出成形機の動作に影響することがなく、精度の高い成形動作を維持することができる。
まず、本発明が適用される取出し機について、図1を参照しながら説明する。図1は本発明が適用される取出し機が射出成形機に取り付けられた状態を示す斜視図である。図1において、取出し機10は、射出成形機30の型締装置40の構成部品である固定プラテン42の上面に取り付けられている。
まず、射出成形機30の概要について説明する。射出成形機30は、成形機フレーム32上に設けられた型締装置40と射出装置50とを有する。
型締装置40は、固定プラテン42と、固定プラテン42に対して移動可能な可動プラテン44を有する。可動プラテン44は、固定プラテン42に固定されて平行に延在する4本のタイバー46により案内されて移動する。固定プラテン42に固定金型43が取り付けられ、可動プラテン44に可動金型45が取り付けられる。固定金型と可動金型とで金型装置が構成される。型締装置40は、可動プラテン44を駆動する駆動装置としてトグル機構と駆動源のモータ等を有しているが、カバー34により覆われているため、図には示されていない。
射出装置50は、樹脂を加熱しながら溶融する加熱シリンダ52を有する。加熱シリンダ52には、ホッパ54から供給される樹脂材料が樹脂供給部56を介して供給される。射出装置50は移動機構(図示せず)を有しており、加熱シリンダ52を含む射出装置50全体が固定プラテン42に対して移動することができる。
型締装置40の型閉工程において、可動プラテン44が固定プラテン42に向かって前進し、可動金型45が固定金型43に型タッチすることで、型閉じが行われる。型閉じ工程の終了後に、さらに可動プラテン44に押圧力が加えられ、型締工程が行われる。型締工程の間に、射出装置50の加熱シリンダ52の先端のノズルが固定プラテン42に押し付けられ、溶融樹脂が、固定プラテン42を通じて固定金型43と可動金型45とにより形成されたキャビティに注入される。キャビティに充填された溶融樹脂は冷却されて個化し、成形品となる。
型締工程が終了すると、型開工程に移り、可動プラテン44が後退して、型開きが行われる。可動プラテン44が型開限位置となると、そこで所定の時間停止する。このときに、可動金型44に保持されていた成形品がエジェクタにより突き出されるとともに、取出し機10により保持され、射出成形機30の外部に移動される。射出成形機30の外部に移動された成形品は、例えば、コンベヤ上に載置され、次の工程へと搬送される。成形品が取り出されると、再び可動プラテン44が前進し、次の成形サイクルに移る。
以上の型締装置40及び射出装置50の動作は、射出成形機の制御部36で制御される。
また、型締装置40のタイバー46に、振動計48が取り付けられる。振動計48は、型締装置40で発生した振動を検出して、その大きさを表す信号(例えば、振動加速度を表す信号)を制御部36に送る。振動計48は型締装置40における振動を検出できる位置であればどこに取り付けられてもよい。あるいは振動計48を固定金型43に取り付けて金型の振動を検出することとしてもよい。
次に、取出し機10について説明する。
取出し機10は、成形品を保持するチャック部を構成する保持部12と、保持部12が設けられたアーム部14と、アーム部14を移動させる移動機構16とを有する。保持部12は、成形品を把持して保持する取出しヘッド12aを有する。取出しヘッド12aは、アーム部14の先端部に取り付けられる。移動機構16は、アーム部14を水平方向に移動させる水平移動機構18,20と、アーム部14を垂直方向に移動させる垂直移動機構22とを有する。
保持部12、水平移動機構18,20、及び垂直移動機構22の動作は、取出し機10の制御部24で制御される。取出し機10の制御部24は成形機30の制御部36に接続されており、制御部36とデータや信号を交換することができる。
取出し機10による成形品の取り出しは、以下のようにして行われる。まず、金型43,45の型開き後に、待機位置で待機していた保持部12を金型43,45の間に進入させて、成形品の取出し位置まで移動させ、取出し位置に達した時点で停止させる。取出し位置において、保持部12は、その取出しヘッド12aによって、可動金型45から突き出された成形品を保持する。続いて、成形品を保持した保持部12を、取出し位置から金型43,45外の退出位置まで移動させる。そして、成形品を保持した状態の保持部12を退出位置から成形品を開放する回収位置まで移動させ、回収位置に達した時点で停止させる。回収位置にて保持部12は成型品の保持をやめ、成形品を開放する。回収位置とは例えばコンベヤ上の位置であり、解放された成形品はコンベヤにより搬送される。成形品を解放すると、保持部12は待機位置に戻され、次の成型品取り出しのために待機する。
以上の保持部12の移動は、水平移動機構18,20及び垂直移動機構22を適宜駆動して、アーム部14を移動することにより行われる。水平移動機構18,20と垂直移動機構22を駆動すると振動が発生し、その振動は固定プラテン42への取付け部26を介して射出成形機30の固定プラテン42に伝播する。
以上のような取出し機10において、垂直移動機構22により発生する垂直方向の振動は、射出成形機に与える影響が小さく、またカウンタバランス機構を設けることで容易に抑制することができる。また、水平移動機構18,20のうち、水平移動機構20は移動ストロークが小さく且つ移動する部分の重量が比較的小さいため、振動が発生しても射出成形機に与える影響は小さい。
一方、水平移動機構18が作動するときは、垂直移動機構22及び水平移動機構20の全ての部品を移動するため、移動する部分の重量は大きい。したがって、大きな水平方向の駆動力が必要であり、その結果大きな反力が発生し、大きな振動が発生する。さらに、水平移動機構18は比較的長いストロークを有しており、水平移動機構18の作動中に射出成形機側で型閉工程や型締工程が行われることが多い。型閉工程や型締工程は成形工程中で特に振動に敏感な工程であり、型閉工程中や型締工程中に取出し機で振動が発生して射出成形機に伝播すると、成形工程に影響を及ぼす可能性が大きい。そこで、特に、水平移動機構18から発生する振動を抑制することが望ましい。
なお、水平移動機構18に移動される部品は、保持部12と、アーム部14と、垂直移動機構22と、水平移動機構20等であり、これら部品がチャック部を構成している。
次に、本発明の第1実施例による取出し機について、図2及を参照しながら説明する。図2は本発明の第1実施例による取出し機の側面図である。図2において、図1に示す構成部品と同等な部品には同じ符号を付し、その説明は省略する。
本発明の第1実施例による取出し機は、水平移動機構18により移動する部分として、チャック部である保持部12及びアーム部14を含む垂直移動機構22と水平移動機構20の他に、可動体としてカウンタウェイト60を備えている。水平移動機構18以外の移動機構は、図1に示す垂直移動機構22及び水平移動機構20と同様であり、その説明は省略する。
取出し機は、保持部12により可動金型45(図2では示されていない)から成形品を取り出し、アーム部14を図2中矢印A方向に水平移動して、保持した成形品をベルトコンベア70上に載置する。その後、アーム部14を矢印A方向とは反対方向に水平移動して再び成形品を取り出す位置に戻す。
アーム部14を含む水平移動機構20は、水平移動機構18の固定体であるレール部62に案内されながら移動可能であり、カウンタウェイト60も、同様にレール部62に案内されながら移動可能である。カウンタウェイト60は、水平移動機構18とは別に設けられた駆動部64により駆動される。駆動部64は水平移動機構の駆動源(例えば回転型モータ)とは別個に独自の回転型モータ等の駆動源を有する。駆動部64は、チャック部が水平移動機構18により矢印A方向に移動するとき、チャック部の移動に同期してカウンタウェイト60をチャック部とは反対の方向(矢印B方向)に移動させるように構成される。
図3は本発明の第1実施例による取出し機における振動抑制機構の概念を示す模式図である。振動抑制機構は、図3に示すように、チャック部の移動方向と反対方向に移動するカウンタウェイト60により、固定体であるレール部62の僅かな移動(振動)を相殺する。
水平移動機構18により移動する全ての部分(チャック部に相当する)の重量をM1とし、駆動部64により移動する全ての部分(カウンタウェイト60及び駆動部64よりなる可動体に相当する)の重量をM2とした場合、チャック部が速度V1で移動するときに、可動体は反対方向に速度V2で移動するように構成される。ここで、M1×V1=M2×V2となるように、可動体の重量M2及び速度V2を設定すれば、チャック部の駆動による振動を抑制することができる。
チャック部の移動により固定体であるレール部62に作用する反力F1は、F1=M1×V1である。一方、可動体の移動によりレール部62に作用する反力F2は、F2=M2×V2である。したがって、チャック部M1の移動による反力F1と、可動体M2の移動による反力F2は、互いに方向が反対の同じ大きさの力となり、相殺される。したがって、固定体であるレール部62に作用する力が相殺されてレール部62に発生する振動が抑制される。
カウンタウェイト60を含む可動体の重量M2を、チャック部の重量M1より大きくすることで、移動すべき可動体の速度V2を小さくすることができ、結果として、可動体の移動範囲(可動ストロークS2)を、チャック部の移動範囲(可動ストロークS1)より短くすることができる。また、固定体であるレール部62に対する可動部の移動範囲をチャック部の移動範囲内として構成すれば、レール部62の長さを増大することなく、カウンタウェイト60をレール部62に設けることができる。
なお、M1×V1=M2×V2となるように、可動体の重量M2及び速度V2を設定することが好ましいが、M2×V2がM1×V1に完全に等しくなるように設定する必要はなく、固定体に発生する振動が許容できる程度の大きさであれば、M2×V2がM1×V1より小さくてもよい。すなわち、M2×V2の値は、チャック部の移動に起因して発生する振動を抑制するような値に設定すればよい。
以上のように、本実施例によれば、チャック部の移動に起因して発生する振動を、可動体を駆動することにより抑制することができ、射出成形機に伝播する振動を抑制することができる。したがって、取出し機が射出成形機に取り付けられたとしても、取出し機からの振動が射出成形機の動作に影響することがなく、精度の高い成形動作を維持することができる。
次に、本発明の第2実施例による取出し機について、図4及び図5を参照しながら説明する。図4は本発明の第2実施例による取出し機の側面図であり、図5は本発明の第2実施例による取出し機における振動抑制機構の概念を示す模式図である。図4において、図2に示す構成部品と同等な部品には同じ符号を付し、その説明は省略する。
本実施例では、カウンタウェイト60Aを移動する駆動部は設けられておらず、代わりにカウンタウェイト60Aをレール部62に沿って移動可能に支持する移動部66だけが設けられる。すなわち、カウンタウェイト60Aを駆動する駆動部は設けられていない。本実施例では、動力伝達機構72によりチャック部の駆動力を移動部66に伝達し、カウンタウェイト60Aの移動を達成する。
動力伝達機構72は、本実施例では一対のプーリー74,76とベルト78とより構成される。プーリー74,76はチャック部のストロークに相当する距離だけ離れた位置でレール部62に取り付けられる。プーリー74,76に掛け渡されたベルト78の一部にチャック部が接続され、チャック部が取り付けられた位置と反対側の位置に可動体の移動部66が接続される。ベルト78は、チャック部と可動体とを連結してチャック部の駆動力を可動体に伝達する連結部材として機能する。
チャック部が水平移動機構18により移動されると、図5に示すように、チャック部に接続されたベルトが78移動する。ベルト78の移動に伴って、ベルト78の反対側に接続されている移動部66は、チャックの移動方向とは反対方向に移動する。したがって、チャック部を移動すると、ベルト78で接続されたチャック部と可動体とは反対方向に同じ速度で移動することとなる。
図5に示すように、チャック部の速度V1と可動体の速度V2とは等しいため、チャック部の重量M1と可動体の重量M2を等しくすることで反力を完全に相殺することができる。ただし、チャック部の重量M1と可動体の重量M2を完全に等しくする必要はなく、固定体に発生する振動がある許容できる程度の大きさであれば、M2がM1より小さくてもよい。すなわち、M2の値は、チャック部の移動に起因して発生する振動を抑制するような値に設定すればよい。
本実施例ではベルト78をプーリー74,76に掛け渡して動力伝達機構72を構成したが、連結部材としてベルト78以外に、ワイヤ等を用いることができる。また、ベルト78とプーリー74,76との間ですべりが発生しないように、プーリー74,76に歯付きプーリーを用いてベルト78も歯付きベルトとすることが好ましい。
以上のように、本実施例によれば、チャック部の移動に起因して発生する振動を、チャック部の駆動力をベルト等の連結部材を介して可動体に伝達して可動体を駆動することにより抑制することができ、射出成形機に伝播する振動を抑制することができる。したがって、取出し機が射出成形機に取り付けられたとしても、取出し機からの振動が射出成形機の動作に影響することがなく、精度の高い成形動作を維持することができる。
次に、本発明の第3実施例による取出し機について、図6を参照しながら説明する。図6は本発明の第3実施例による取出し機における振動抑制機構の概念を示す模式図である。
本実施例では、水平移動機構18としてリニアモータ80を用いる。その他の部分の構成は上述の第1及び第2実施例による取出し機と同様であり、リニアモータ80についてのみ説明する。
本実施例では、チャック部をリニアモータ80の可動子82に取り付け、チャック部と反対方向に移動する可動体をリニアモータの固定子84とする。図6では可動子82のみ示しているが、図1に示す保持部12、アーム部14、垂直移動機構22、水平移動機構20等のチャック部を構成する部分が可動子82に支持されて、固定子84上を移動する構成となる。
リニアモータ80において、可動子82は固定子84に対して相対的に移動するが、固定子84をレール部62に対して移動可能にしておくことで、固定子84も自由に移動させ、レール62に対して反力が作用しないようにしておく。可動子82すなわちチャック部に比べて固定子84を重くしておくことで、可動部82の移動量を大きくし、固定子84の移動量を小さくすることができる。
本実施例では、可動子82を含むチャック部の重量がM1であり、固定子84が重量M2の可動体に相当する。
固定子84の重量M2が小さい場合は、図7に示すように、固定子84を制振機構86を介してレール部62に連結し、固定子84を実質的にレール部62に固定することとしてもよい。制振機構86は、一般的に、バネ86Aとダンパ86Bとより構成され、固定子84の移動を抑制する。したがって、固定子84はレール部62に対して僅かに移動するだけで、可動子82の移動距離を大きくとることができる。
また、固定子84をレール部62に固定しておき(レール部62自体を固定子84としてもよい)、チャック部を構成する可動子82とは別個に第2の可動子を設け、可動子82と反対方向に移動させることとしてもよい。この場合、第2の可動子が可動体に相当する。第2の可動子が移動する分だけ固定子84を長くしておかなければならないが、第2の可動子の重量M2を可動子82を含むチャック部の重量M1より大きくすることで、第2の可動子が移動する分に相当する固定子84の長さを短くしておくことができる。
以上のように、本実施例によれば、水平移動機構としてリニアモータを用い、チャック部をリニアモータの可動子に取り付けることにより、チャック部の移動に起因して発生する振動を抑制することができ、射出成形機に伝播する振動を抑制することができる。したがって、取出し機が射出成形機に取り付けられたとしても、取出し機からの振動が射出成形機の動作に影響することがなく、精度の高い成形動作を維持することができる。
次に、本発明の第4実施例による取出し機いついて、図8を参照しながら説明する。図8は本発明の第4実施例による取出し機を上方から見た簡略平面図である。
本実施例では、保持部12及びアーム部14を含むチャック部が2つ設けられ、レール部62も並行して2本設けられる。2つのチャック部は夫々のレール部62に沿って、互いに反対方向に移動するように配置される。保持部12が2つあるので、2つの保持部が交互に成形品を取り出して、ベルトコンベア70まで搬送する。本実施例では、2つのチャック部が平行に反対方向に移動するので、2つのチャック部のうち一方が他方に対する可動体として機能する。
以上のように、本実施例によれば、チャック部の移動に起因して発生する振動を、チャック部を2つ設けて平行に反対方向に移動させることにより抑制することができ、射出成形機に伝播する振動を抑制することができる。したがって、取出し機が射出成形機に取り付けられたとしても、取出し機からの振動が射出成形機の動作に影響することがなく、精度の高い成形動作を維持することができる。
10 取出し機
12 保持部
12a 取り出しヘッド
14 アーム部
16 移動機構
18,20 水平移動機構
22 垂直移動機構
24 制御部
26 取付け部
30 射出成形機
32 フレーム
34 カバー
36 制御部
40 型締装置
42 固定プラテン
43 固定金型
44 可動プラテン
45 可動金型
46 タイバー
50 射出装置
60,60A カウンタウェイト
62 レール部
64 駆動部
70 ベルトコンベア
72 動力伝達機構
74,76 プーリー
78 ベルト
80 リニアモータ
82 可動子
84 固定子
86 制振機構
86A バネ
86B ダンパ
12 保持部
12a 取り出しヘッド
14 アーム部
16 移動機構
18,20 水平移動機構
22 垂直移動機構
24 制御部
26 取付け部
30 射出成形機
32 フレーム
34 カバー
36 制御部
40 型締装置
42 固定プラテン
43 固定金型
44 可動プラテン
45 可動金型
46 タイバー
50 射出装置
60,60A カウンタウェイト
62 レール部
64 駆動部
70 ベルトコンベア
72 動力伝達機構
74,76 プーリー
78 ベルト
80 リニアモータ
82 可動子
84 固定子
86 制振機構
86A バネ
86B ダンパ
Claims (8)
- 射出成形機から成形品を取出すように構成された取出し機であって、
該成形品を把持するチャック部と、
該チャック部を移動可能に支持する固定体と、
該固定体に移動可能に支持され、該チャック部が移動する際に該チャック部の移動方向とは反対方向に移動する可動体と
を有することを特徴とする取出し機。 - 請求項1記載の取出し機であって、
前記可動体の重量をMとし前記可動体の移動時の速度をVとしたとき、M×Vの値は、前記チャック部の移動に起因して発生する振動を抑制するような値に設定されることを特徴とする取出し機。 - 請求項1記載の取出し機であって、
前記可動体の重量は前記チャック部の重量より大きいことを特徴とする取出し機。 - 請求項1記載の取出し機であって、
前記可動体は、前記チャック部の移動と同時に反対方向に移動すること特徴とする取出し機。 - 請求項1記載の取出し機であって、
前記可動体と前記チャック部とは連結部材により接続され、該連結部材により前記チャック部の駆動力を前記可動体に伝達することを特徴とする取出し機。 - 請求項1記載の取出し機であって、
前記可動体と前記チャック部とは異なる回転型モータで駆動されることを特徴とする取出し機。 - 請求項1記載の取出し機であって、
前記可動体はリニアモータの固定子であり、前記チャック部は該リニアモータの可動子を含むことを特徴とする取出し機。 - 請求項1記載の取出し機であって、
前記可動体は前記チャック部とは別のチャック部として構成されたことを特徴とする取出し機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006153896A JP2007320198A (ja) | 2006-06-01 | 2006-06-01 | 取出し機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006153896A JP2007320198A (ja) | 2006-06-01 | 2006-06-01 | 取出し機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007320198A true JP2007320198A (ja) | 2007-12-13 |
Family
ID=38853391
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006153896A Pending JP2007320198A (ja) | 2006-06-01 | 2006-06-01 | 取出し機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007320198A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008229868A (ja) * | 2007-03-16 | 2008-10-02 | Konica Minolta Opto Inc | 射出成形装置及び成形方法 |
CN103958143A (zh) * | 2011-11-09 | 2014-07-30 | 赫斯基注塑系统有限公司 | 一种与具有腔室阻断器的模具一起使用的装置 |
CN106965392A (zh) * | 2015-12-09 | 2017-07-21 | 株式会社有信精机 | 成形品取出机 |
JP2018174888A (ja) * | 2017-04-21 | 2018-11-15 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 | 除草機 |
-
2006
- 2006-06-01 JP JP2006153896A patent/JP2007320198A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008229868A (ja) * | 2007-03-16 | 2008-10-02 | Konica Minolta Opto Inc | 射出成形装置及び成形方法 |
CN103958143A (zh) * | 2011-11-09 | 2014-07-30 | 赫斯基注塑系统有限公司 | 一种与具有腔室阻断器的模具一起使用的装置 |
CN106965392A (zh) * | 2015-12-09 | 2017-07-21 | 株式会社有信精机 | 成形品取出机 |
JP2018174888A (ja) * | 2017-04-21 | 2018-11-15 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 | 除草機 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4850228B2 (ja) | 成形品取出装置 | |
JP6746686B2 (ja) | 射出成形機 | |
JP4866084B2 (ja) | ダイカストマシンにおける製品取出方法及びその装置 | |
JP2007320198A (ja) | 取出し機 | |
KR20010007439A (ko) | 성형품의 취출장치 | |
JP2008230125A (ja) | 射出成形装置及び成形方法 | |
JP6008709B2 (ja) | 樹脂成形品取出し機及び樹脂成形品取出し方法 | |
US9227352B2 (en) | Injection molding machine | |
JP6072385B1 (ja) | 型開閉装置 | |
CN105965807A (zh) | 注射成型机及注射成型机的控制方法 | |
JP5186783B2 (ja) | 射出成形装置及び成形方法 | |
JP2007283679A (ja) | 取出し機の制御装置 | |
US20090278273A1 (en) | Sprue removal in an injection molding machine | |
JPS62273816A (ja) | 射出成形品の自動取出し装置 | |
JP6751134B2 (ja) | 射出成形機 | |
JP4918429B2 (ja) | プリフォーム射出成形装置 | |
JP5780830B2 (ja) | 樹脂成形品取出し機 | |
JP2008229897A (ja) | 射出成形方法及び射出成形装置 | |
CN108215012B (zh) | 成形品取出机 | |
EP3147097B1 (en) | Injection molding machine | |
JP6786336B2 (ja) | 射出成形機 | |
JP2007045062A (ja) | 射出成形機 | |
JPS6345021A (ja) | 成形品取出し装置 | |
JP2002192563A (ja) | 金型交換方法および金型交換装置 | |
JP4151894B2 (ja) | 成形品取出機 |