JP2007319764A - 凝集剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】 有効に作用する範囲の割合で貝化石粉体が配合された凝集剤、および最も有効に作用する粒径の貝化石粉体が有効割合で配合された凝集剤、さらにこれらに有機系の凝集剤が水系、自然環境に悪影響を与えない範囲で配合された凝集剤を提供する。
【解決手段】 貝化石粉体を40〜85重量%含有し、またはこれに硫酸アルミニウム2〜5重量%を含有し、残部が他の無機質の天然鉱物粉体である。貝化石粉体の粒径は、10μm以下が好ましい。
【選択図】 なし
【解決手段】 貝化石粉体を40〜85重量%含有し、またはこれに硫酸アルミニウム2〜5重量%を含有し、残部が他の無機質の天然鉱物粉体である。貝化石粉体の粒径は、10μm以下が好ましい。
【選択図】 なし
Description
この発明は、河川・湖沼の水質浄化および工場廃水、工事排水、汚泥等の浄化処理に使用する貝化石粉体を主成分とする凝集剤(凝集沈降剤とも称す。)に関する。
近年、工場廃水や生活排水等の流入によって河川、湖沼、海などは、ヘドロが発生したり、重金属で汚染され、汚濁水となり環境に大きな悪影響を与えている。汚濁水のヘドロは、嫌気性菌が主体となってアンモニア、メタンおよび硫化水素等を発生して水を汚濁する。
また、河川、湖沼および海に生活排水や肥料、農薬等が流れ込むと水中の植物栄養塩類の濃度が高まり水質が富栄養化し、水中の窒素やリン等の栄養分が過多となり、植物プランクトン等の生物が異常繁殖し赤潮やアオコとなり、この状態が進んでアオコが腐敗して分解する時に酸素が消費されるために魚類をはじめとする生物が酸欠等の影響を受けて死に、水が悪臭を放つようになる問題が発生する。
また、河川、湖沼および海に生活排水や肥料、農薬等が流れ込むと水中の植物栄養塩類の濃度が高まり水質が富栄養化し、水中の窒素やリン等の栄養分が過多となり、植物プランクトン等の生物が異常繁殖し赤潮やアオコとなり、この状態が進んでアオコが腐敗して分解する時に酸素が消費されるために魚類をはじめとする生物が酸欠等の影響を受けて死に、水が悪臭を放つようになる問題が発生する。
そこで、従来、このような課題を解決すべき、種々の水質浄化方法および装置が提案されている(例えば、特許文献1および2参照)。
特許文献1には、凝集沈降剤を、処理すべき泥水中に直接的に投入混合し、この凝集沈降剤を混合した泥水を沈澱濾過槽に流入し、該沈澱濾過槽の底部から沈降した沈殿物を排出し、この沈澱物を除去した後の汚水を濾過し、該濾過後の浄化水を、前記沈澱濾過槽から流出させる浄化方法および装置が記載され、
また、特許文献2には、湖沼から採取する汚泥水に凝集剤を混合し、ついて浮遊固形物、沈澱固形物および水に固液分離し、該浮遊固形物と、沈澱固形物は別々に分離して夫々脱水処理するとともに、分離水は、湖、沼に放流する浄化方法及び装置が記載されている。
特許文献1には、凝集沈降剤を、処理すべき泥水中に直接的に投入混合し、この凝集沈降剤を混合した泥水を沈澱濾過槽に流入し、該沈澱濾過槽の底部から沈降した沈殿物を排出し、この沈澱物を除去した後の汚水を濾過し、該濾過後の浄化水を、前記沈澱濾過槽から流出させる浄化方法および装置が記載され、
また、特許文献2には、湖沼から採取する汚泥水に凝集剤を混合し、ついて浮遊固形物、沈澱固形物および水に固液分離し、該浮遊固形物と、沈澱固形物は別々に分離して夫々脱水処理するとともに、分離水は、湖、沼に放流する浄化方法及び装置が記載されている。
このような浄化方法及び装置で使用される凝集沈降剤(凝集剤)も、種々のものが提案されている。凝集剤は、大別して有機系と無機系の2種類が存在するが、有機系は、処理水中に多量の有機成分が残存し、その水を放流すると水系をはじめ自然環境に悪影響を及ぼすし、原水のpH値を大幅に変動させてしまうために中和処理も必要とする課題がある。
そこで、このような課題を解決した凝集剤が提案されている(特許文献3、4および5参照)。
特許文献3には、硫酸カルシウム40〜60重量%、硫酸アルミニウム20〜40重量%、炭酸ナトリウム10〜30重量%、炭酸カルシウム5〜10%、カチオン系高分子凝集剤1〜3重量%からなる凝集剤が提案され、
特許文献4には、カチオン性高分子液体凝集剤とフェライト粉末とを混合してなる凝集沈降剤が提案され、
特許文献5には、貝化石粉体を主成分とする凝集沈降剤が提案されている。
特開平9−327602号公報
特開平11−57738号公報
特開2004−313857号公報
特開2004−154684号公報
特許第3013249号公報
そこで、このような課題を解決した凝集剤が提案されている(特許文献3、4および5参照)。
特許文献3には、硫酸カルシウム40〜60重量%、硫酸アルミニウム20〜40重量%、炭酸ナトリウム10〜30重量%、炭酸カルシウム5〜10%、カチオン系高分子凝集剤1〜3重量%からなる凝集剤が提案され、
特許文献4には、カチオン性高分子液体凝集剤とフェライト粉末とを混合してなる凝集沈降剤が提案され、
特許文献5には、貝化石粉体を主成分とする凝集沈降剤が提案されている。
最近は、貝化石粉体を主成分とする凝集剤が、汚濁物質と凝集反応しフロック化して沈降させるのが速く、処理水の放流も水系及び自然環境に無害であり、pH値もほぼ中性の弱アルカリ性となるために注目されている。
しかし、貝化石粉体を使用するにしても、貝化石は有限の天然資材であるために有効に利用することが求められているから、全てを貝化石粉体にする必要はなく、有効に作用する量を配合して使用することが好ましい。しかるに、前記従来例にはこの点の開示がない。
しかし、貝化石粉体を使用するにしても、貝化石は有限の天然資材であるために有効に利用することが求められているから、全てを貝化石粉体にする必要はなく、有効に作用する量を配合して使用することが好ましい。しかるに、前記従来例にはこの点の開示がない。
また、貝化石粉体の配合量をできるだけ少なくして、他の配合剤を配合するとしても、有機系の凝集剤の添加で、有機系の凝集剤の弊害が発生しては望ましくない。従って、貝化石粉体に配合する配合剤及びその量の検討も必要であるし、特に、有機系の凝集剤の配合量には、検討が必要となる。しかるに、前記従来例には、この点の開示もない。
さらに、貝化石粉体は、その粒径により単位重量当りの汚濁物質(有害物質)の吸着量が大きく異なり、水中における汚濁物質(有害物質)を吸着するに際しても、その粒径によって沈降速度(速い沈降で汚濁物質を吸着せずに沈降してはよくない。)が異なるので貝化石粉体の配合量も、粒径によって異なってくる。しかるに、従来例ではこの点の開示もない。
この発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、有効に作用する範囲の割合で貝化石粉体が配合された凝集剤、および最も有効に作用する粒径の貝化石粉体が有効割合で配合された凝集剤、さらにこれらに有機系の凝集剤が水系、自然環境に悪影響を与えない範囲で配合された凝集剤の提供にある。
前記課題を解決するため、この発明の凝集剤は、貝化石粉体を40〜85重量%含有し、残部が他の無機質の天然鉱物粉体であることを特徴とする。
これにより汚濁水等の被処理水にこの凝集剤を投入すると、汚濁物質を吸着してフロック化して沈降し、水質を浄化する。また、貝化石粉体は、水中の窒素やリン等の栄養分も吸着して沈降させるので、海、湖沼、河川の富栄養化を防止し、ヘドロやアオコの発生も防止する。
貝化石粉体の配合量が、40重量%未満では水質浄化に効果が少なく、85重量%を越えても効果に大きな変化が見られないので、40重量%〜85重量%がよく、好ましくは50重量%〜70重量%、最も好ましくは60重量%〜85重量%がよい。
これにより汚濁水等の被処理水にこの凝集剤を投入すると、汚濁物質を吸着してフロック化して沈降し、水質を浄化する。また、貝化石粉体は、水中の窒素やリン等の栄養分も吸着して沈降させるので、海、湖沼、河川の富栄養化を防止し、ヘドロやアオコの発生も防止する。
貝化石粉体の配合量が、40重量%未満では水質浄化に効果が少なく、85重量%を越えても効果に大きな変化が見られないので、40重量%〜85重量%がよく、好ましくは50重量%〜70重量%、最も好ましくは60重量%〜85重量%がよい。
また、この発明の凝集剤は、貝化石粉体を40〜85重量%、硫酸アルミニウム2〜5重量%を含有し、残部が他の無機質の天然鉱物粉体であることを特徴とする。
これにより前記作用、効果の他に硫酸アルミニウムの添加による凝集効果がさらに向上する。また、硫酸アルミニウムは、配合量が2〜5重量%と極めて少ないため、水系や自然環境への悪影響はほとんど無い。
これにより前記作用、効果の他に硫酸アルミニウムの添加による凝集効果がさらに向上する。また、硫酸アルミニウムは、配合量が2〜5重量%と極めて少ないため、水系や自然環境への悪影響はほとんど無い。
さらに、この発明の凝集剤は、貝化石粉体の粒径が、主に10μm以下の超微粉体であることを特徴とする。
ここで「主に」とは、粒径10μm以下の超微粉体のしめる割合が多いことを指し、少なくとも粒径10μm以下の超微粉体が60%以上をしめる場合を指す。
このように貝化石粉体を、10μm以下の粒径とすると、浄化作用の効果が向上する。そのための被処理水への投入量も少なくすることができる。
なお、この発明の貝化石以外の他の無機質の天然鉱物粉体としては、複合アルミナ珪酸塩および麦飯石の粉体を例示することができる。
ここで「主に」とは、粒径10μm以下の超微粉体のしめる割合が多いことを指し、少なくとも粒径10μm以下の超微粉体が60%以上をしめる場合を指す。
このように貝化石粉体を、10μm以下の粒径とすると、浄化作用の効果が向上する。そのための被処理水への投入量も少なくすることができる。
なお、この発明の貝化石以外の他の無機質の天然鉱物粉体としては、複合アルミナ珪酸塩および麦飯石の粉体を例示することができる。
この発明の凝集剤によれば、次のような効果を奏する。
(1)被処理水の汚濁物質と凝集反応し、フロック化して沈澱し、固液分離をして水質を浄化する。
(2)水中の窒素やリン等の栄養分も吸着して沈降させるので、海、湖沼、河川の富栄養化も解消するし、ヘドロやアオコも消滅させる。また、海、湖沼、河川の富栄養化を防止し、「ヘドロ」や「アオコ」の発生も防止する。
(3)無機系の凝集剤なので、生成スラッジの脱水性が良い。そのため結果的に廃棄汚泥量の減量化が可能となる。
(1)被処理水の汚濁物質と凝集反応し、フロック化して沈澱し、固液分離をして水質を浄化する。
(2)水中の窒素やリン等の栄養分も吸着して沈降させるので、海、湖沼、河川の富栄養化も解消するし、ヘドロやアオコも消滅させる。また、海、湖沼、河川の富栄養化を防止し、「ヘドロ」や「アオコ」の発生も防止する。
(3)無機系の凝集剤なので、生成スラッジの脱水性が良い。そのため結果的に廃棄汚泥量の減量化が可能となる。
(4)無機系なので、処理水を原流に放流しても、有機高分子凝集剤で見られるような放流処理水の残留凝集成分による河川、湖沼等での再沈降やヘドロ形成がなく、水系や自然環境に悪影響を与えず、無害である。
(5)貝化石粉体を主成分としているので、被処理水に投入すると被処理水を略中性とするので、処理水の排出に従来のようなpH調整が不要となり、pH管理が不要となる。
(5)貝化石粉体を主成分としているので、被処理水に投入すると被処理水を略中性とするので、処理水の排出に従来のようなpH調整が不要となり、pH管理が不要となる。
(6)貝化石粉体の配合量を、有効最少限におさえ、資源の節約を図ることができる。
(7)貝化石粉体の粒径を10μm以下の超微粉体としたので、被処理水の汚濁物質の吸着作用が向上し、単位重量当りの吸着量も増大し、少ない投入量で被処理水の汚濁物質(有害物質)を効果的に吸着しフロック化して沈降させることができる。結果的に凝集剤の単位水量当りの使用量も少なくて済む。
(7)貝化石粉体の粒径を10μm以下の超微粉体としたので、被処理水の汚濁物質の吸着作用が向上し、単位重量当りの吸着量も増大し、少ない投入量で被処理水の汚濁物質(有害物質)を効果的に吸着しフロック化して沈降させることができる。結果的に凝集剤の単位水量当りの使用量も少なくて済む。
(8)この発明の凝集剤は、被処理水の汚濁物質に迅速に凝集反応し、凝集作用も大きいので、結氷直前の低温条件下でもフロック化して沈降作用をする。従って、被処理水が低温であっても使用して効果を発揮する。
(9)この発明の凝集剤は、硫酸アルミニウムを含有するので、被処理水の汚濁物質や有害物質への凝集反応が向上し、浄化能力が高い。しかも、硫酸アルミニウムの配合量は、2〜5重量%と少ないので、処理水・排出汚泥の環境への影響を許容水準より低く保つことができる。
(9)この発明の凝集剤は、硫酸アルミニウムを含有するので、被処理水の汚濁物質や有害物質への凝集反応が向上し、浄化能力が高い。しかも、硫酸アルミニウムの配合量は、2〜5重量%と少ないので、処理水・排出汚泥の環境への影響を許容水準より低く保つことができる。
この発明の凝集剤は、貝化石粉体を40〜85重量%、好ましくは50〜70重量%、最も好ましくは60〜85重量%含有し、残部が他の無機質の天然鉱物粉体で構成される。
ヘドロは、主に嫌気性菌の働きによって、アンモニア、メタン、硫化水素等を発生し、水を汚濁する。貝化石粉体は、水に投入されると若干の酸素を発生させる。また、貝化石粉体は、低圧低温型の貝化石構造の多くの元素群を再配置させ、構造化された元素群の触媒やキレート効果が大となる。これらにより菌が減少し、ガスの発生を止め、ヘドロの汚れを分解し沈澱する。貝化石粉体は、ヘドロや重金属も吸着し、凝固して沈降する。さらに、貝化石粉体は水に分散、溶解している汚濁物質を吸着しフロック化して沈澱させるため、水を浄化させる。この場合の吸着・フロック化は、単なるイオン交換ではなく、不溶性物質としての固定である。また、貝化石粉体を投入して処理した処理水は、弱酸性から弱アルカリ性(pH略6〜8位)であるので、蚊の産卵もないし、放流しても水系のpH値を弱アルカリ性に持ち、悪影響を与えない。
ヘドロは、主に嫌気性菌の働きによって、アンモニア、メタン、硫化水素等を発生し、水を汚濁する。貝化石粉体は、水に投入されると若干の酸素を発生させる。また、貝化石粉体は、低圧低温型の貝化石構造の多くの元素群を再配置させ、構造化された元素群の触媒やキレート効果が大となる。これらにより菌が減少し、ガスの発生を止め、ヘドロの汚れを分解し沈澱する。貝化石粉体は、ヘドロや重金属も吸着し、凝固して沈降する。さらに、貝化石粉体は水に分散、溶解している汚濁物質を吸着しフロック化して沈澱させるため、水を浄化させる。この場合の吸着・フロック化は、単なるイオン交換ではなく、不溶性物質としての固定である。また、貝化石粉体を投入して処理した処理水は、弱酸性から弱アルカリ性(pH略6〜8位)であるので、蚊の産卵もないし、放流しても水系のpH値を弱アルカリ性に持ち、悪影響を与えない。
このような貝化石粉体の効果は、配合量が40重量%未満では不充分で、単位水量に対する凝集剤の投入量を多くし、含有する貝化石粉末の絶対量が所定量に達するようにしなければならないので好ましくなく、85重量%を越えても単位水量あたりの効果に大きな変化が見られない。従って、貝化石粉体の配合量は、40〜85重量%の範囲、好ましくは50〜70重量%、、最も好ましくは60〜85重量%の範囲がよい。
また、貝化石以外の他の無機質の天然鉱物粉体としては、複合アルミナ珪酸塩および麦飯石の粉体を例示することができる。
また、貝化石以外の他の無機質の天然鉱物粉体としては、複合アルミナ珪酸塩および麦飯石の粉体を例示することができる。
また、この発明の凝集剤は、貝化石粉体40〜85重量%、硫酸アルミニウム2〜5重量%を含有し、残部が他の無機質の天然鉱物粉体で構成される。
貝化石粉体の配合量を40〜85重量%としたのは前記の通りであり、好ましくは50〜70重量%、最も好ましくは60〜85重量%の範囲である。
硫酸アルミニウムの配合は、これにより凝集力をさらに増強させるものである。硫酸アルミニウムの配合量を2〜5重量%としたのは、処理水、排出汚泥の環境への影響を許容水準以下に保つためであって、この程度の配合量では、水系、自然環境に悪影響は及ぼさない。
この硫酸アルミニウムの配合によって、貝化石粉体に相乗作用が加わり、貝化石粉体の吸着、触媒、キレート効果および凝集特性が向上し、速やかに作用し、ガスの発生を止め、急速に水中の汚れを分解し、ヘドロ等の汚濁物質を吸着・凝集反応しフロック化して沈澱するようになる。
貝化石粉体の配合量を40〜85重量%としたのは前記の通りであり、好ましくは50〜70重量%、最も好ましくは60〜85重量%の範囲である。
硫酸アルミニウムの配合は、これにより凝集力をさらに増強させるものである。硫酸アルミニウムの配合量を2〜5重量%としたのは、処理水、排出汚泥の環境への影響を許容水準以下に保つためであって、この程度の配合量では、水系、自然環境に悪影響は及ぼさない。
この硫酸アルミニウムの配合によって、貝化石粉体に相乗作用が加わり、貝化石粉体の吸着、触媒、キレート効果および凝集特性が向上し、速やかに作用し、ガスの発生を止め、急速に水中の汚れを分解し、ヘドロ等の汚濁物質を吸着・凝集反応しフロック化して沈澱するようになる。
さらに、この発明の凝集剤は、貝化石粉体の粒径が、主に10μm以下の超微粉体で構成される。
ここで、「主に」とは、粒径10μm以下の超微粉体のしめる割合が多いことを指し、少なくとも粒径10μm以下の超微粉体が60重量%以上をしめる場合を指す。粒径10μm以下の超微粉体のしめる割合が、60重量%未満では、超微粉体とした効果が減少するからである。
貝化石粉体の粒径が10μmを越える大きさでは、被処理水に投入してからの沈降速度が速すぎて、すべての被処理水と接面(接触)する機会が少なくなるし、汚濁物質と凝集反応せずに吸着しないで沈降してしまうことが多くなり、投入効果が減少する。粒径10μm以下の超微粉体では、水中に浮遊してから沈降するので、貝化石が本来的に備える特性が最大限に発揮され、投入効果が向上する。従って、貝化石粉体の粒径は、10μm以下が好ましく、7μm以下がさらに好ましく、5μm以下が特に好ましい。しかし、1μm未満の粒径となると、製造コストの点、使い勝手が悪くなる点、水中での浮遊時間が長くなりすぎて非効率的となる、等の課題も生ずるので、1μm位までの粒径が好ましい。
ここで、「主に」とは、粒径10μm以下の超微粉体のしめる割合が多いことを指し、少なくとも粒径10μm以下の超微粉体が60重量%以上をしめる場合を指す。粒径10μm以下の超微粉体のしめる割合が、60重量%未満では、超微粉体とした効果が減少するからである。
貝化石粉体の粒径が10μmを越える大きさでは、被処理水に投入してからの沈降速度が速すぎて、すべての被処理水と接面(接触)する機会が少なくなるし、汚濁物質と凝集反応せずに吸着しないで沈降してしまうことが多くなり、投入効果が減少する。粒径10μm以下の超微粉体では、水中に浮遊してから沈降するので、貝化石が本来的に備える特性が最大限に発揮され、投入効果が向上する。従って、貝化石粉体の粒径は、10μm以下が好ましく、7μm以下がさらに好ましく、5μm以下が特に好ましい。しかし、1μm未満の粒径となると、製造コストの点、使い勝手が悪くなる点、水中での浮遊時間が長くなりすぎて非効率的となる、等の課題も生ずるので、1μm位までの粒径が好ましい。
しかして、このように構成された凝集剤は、被処理水中に投入あるいは水面散布して使用される。被処理水中に投入あるいは水面散布された凝集剤は、粉体であるので水中を浮遊して汚濁物質等の有害物質を吸着しフロック化して沈降し、水を浄化する。
このように凝集剤は、被処理水中にあって全ての水と接面(接触)しないと、そのしない部分は凝集反応せずに汚濁物質を吸着しない被処理水となって残り、浄化性能が不完全となる。従って、被処理水中に投入されたり水面散布された粉体の凝集剤は、すべての被処理水と確実に接面(接触)するようにすることが求められる。例えば、被処理水中に投入された凝集剤は、撹拌手段で撹拌し、すべての被処理水と接触するようにする。これにより投入された凝集剤は、すべての被処理水と接触するようになるので、ほとんどの汚濁物質、有害物質を吸着しフロック化して沈降することになり、浄化効果が向上する。
このように凝集剤は、被処理水中にあって全ての水と接面(接触)しないと、そのしない部分は凝集反応せずに汚濁物質を吸着しない被処理水となって残り、浄化性能が不完全となる。従って、被処理水中に投入されたり水面散布された粉体の凝集剤は、すべての被処理水と確実に接面(接触)するようにすることが求められる。例えば、被処理水中に投入された凝集剤は、撹拌手段で撹拌し、すべての被処理水と接触するようにする。これにより投入された凝集剤は、すべての被処理水と接触するようになるので、ほとんどの汚濁物質、有害物質を吸着しフロック化して沈降することになり、浄化効果が向上する。
以下、実施例を挙げて更に詳細に説明する。以下の実施例で使用する貝化石粉体は、北海道阿寒町産の貝化石を、乾燥して水分調整し、これを粉体加工したものである。この粉体加工では、種々の粒径別に製造し、その後フィルター等の選別機において選別して、種々の粒径別のものを用意した。
粒径5μmの貝化石粉体85重量%に複合アルミナ珪酸塩を15重量%配合して凝集剤を得た。この凝集剤と同じ貝化石粉体100%(比較例)を、それぞれ別に、別のビーカー中の汚泥水500mlに50gを投入し、1分撹拌した後、静止して5分経過後の効果実験をした。この効果実験結果では、両者の浄化程度はほぼ同じであった。また、同じ貝化石粉体90重量%に複合アルミナ珪酸塩10重量%を配合したものを、同じ汚泥水で同様の効果実験を行った結果は、前記実施例1の凝集剤と浄化程度に差がなかった。
これにより貝化石粉体の配合量は、85重量%以下でよいことが判った。
これにより貝化石粉体の配合量は、85重量%以下でよいことが判った。
粒径5μmの貝化石粉体40重量%に複合アルミナ珪酸塩60重量%を配合して凝集剤を得た。この凝集材を使用して実施例1と同様の効果実験を行った結果は、実施例1の凝集剤と若干の低下はるが、許容可能な範囲であった。しかし、貝化石粉体35重量%に複合アルミナ珪酸塩75重量%配合(比較例)のもので、同様な効果実験を行った結果は、浄化程度に大きな差が生じた。これにより貝化石粉体の下限は、40重量%がよいことが判った。
粒径5μmの貝化石粉体85重量%、硫酸アルミニウム3重量%、複合アルミナ珪酸塩12重量%を配合し、凝集剤を得た。
この凝集剤を使用して実施例1と同様の効果実験を行った結果は、実施例1の凝集剤の効果実験より沈降速度が若干早く、浄化程度も若干向上した。これにより硫酸アルミニウムの少しの配合でも効果が向上することが判った。
この凝集剤を使用して実施例1と同様の効果実験を行った結果は、実施例1の凝集剤の効果実験より沈降速度が若干早く、浄化程度も若干向上した。これにより硫酸アルミニウムの少しの配合でも効果が向上することが判った。
貝化石粉体の粒径が、15μm(比較例)、10μm,5μm、3μmのものを使用し、全て同じ配合量(貝化石粉体70重量%、複合アルミナ珪酸塩30重量%を配合のもの)として実施例1と同じ効果実験を行った。
その結果は、10μmから5μm、3μmと粒径が小さくなる程、沈降速度が遅くなるが、浄化程度は向上する。15μm(比較例)のものは、沈降速度が速いが、浄化程度が低下していた。また、同じ浄化程度とするには、15μmの粒径のものは使用量が多く必要とした。これにより貝化石粉体の粒径は、10μm以下が好ましいことが判った。
その結果は、10μmから5μm、3μmと粒径が小さくなる程、沈降速度が遅くなるが、浄化程度は向上する。15μm(比較例)のものは、沈降速度が速いが、浄化程度が低下していた。また、同じ浄化程度とするには、15μmの粒径のものは使用量が多く必要とした。これにより貝化石粉体の粒径は、10μm以下が好ましいことが判った。
また、汚泥水の代わりに水性塗料の廃液、粘土廃液およびセメント廃液を使用して、前記実施例1〜4と同様の効果実験を行った結果は、実施例1〜4と同様の結果であった。
この発明の凝集剤は、(1)河川、湖沼、池堀の水質浄化、(2)土木、建築汚泥水処理、(3)工業廃水、産業廃棄物処理場廃水処理、(4)牛舎、豚舎等の汚泥水処理、(5)活性廃水の処理、(6)クラゲ処理排水の浄化処理、(7)セメント排水の浄化処理、(8)沖縄赤土の浄化処理、(9)砂利、砕石排水の浄化処理、(10)染め物排水の浄化処理、(11)緊急時の飲料水製造、(12)その他汚水全般、に使用可能である。
Claims (3)
- 貝化石粉体を40〜85重量%含有し、残部が他の無機質の天然鉱物粉体であることを特徴とする凝集剤。
- 貝化石粉体40〜85重量%、硫酸アルミニウム2〜5重量%を含有し、残部が他の無機質の天然鉱物粉体であることを特徴とする凝集剤。
- 前記貝化石粉体の粒径が、主に10μm以下の超微粉体であることを特徴とする請求項1または2記載の凝集剤。
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006151740A Pending JP2007319764A (ja) | 2006-05-31 | 2006-05-31 | 凝集剤 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2007319764A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5492335B1 (ja) * | 2013-08-08 | 2014-05-14 | 株式会社ケイ・アール・ジー | 凝集剤の製造方法及び凝集剤 |
JP2021074641A (ja) * | 2019-11-05 | 2021-05-20 | 株式会社ナコス | 家畜糞尿混合排水の浄化方法 |
-
2006
- 2006-05-31 JP JP2006151740A patent/JP2007319764A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5492335B1 (ja) * | 2013-08-08 | 2014-05-14 | 株式会社ケイ・アール・ジー | 凝集剤の製造方法及び凝集剤 |
JP2021074641A (ja) * | 2019-11-05 | 2021-05-20 | 株式会社ナコス | 家畜糞尿混合排水の浄化方法 |
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