JP2007318601A - 受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】BSデジタル放送専用のアンテナ環境下において、BSデジタル放送及び110度CSデジタル放送をともに受信する。
【解決手段】BSデジタル放送専用アンテナやマンション共聴などのために極端なハイ下がりになっている環境下で、110度CSデジタル放送のチャネルを受信する際に、ロー側の周波数の強入力により複合3次歪の被りが受信帯域に入りC/Nが悪化して受信不良に陥ったときに、それを検出してチューナの周波数変換以降でベースバンドに近いアンプを設けてゲインを挙げることで、複合3次歪の被りを軽減して受信を可能にする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、テレビ放送などの高周波信号を受信する受信装置に係り、特に、BSデジタル放送及び110度CSデジタル放送をともに受信する受信装置に関する。
さらに詳しくは、本発明は、BSデジタル放送専用のアンテナ環境下において、BSデジタル放送及び110度CSデジタル放送をともに受信する受信装置に係り、特に、BS放送専用アンテナやマンション共聴などのために極端なハイ下がりになっている環境下において110度CSデジタル放送を受信処理する受信装置に関する。
テレビジョンやラジオに代表される放送技術は、多数の人に同時に聴取されることを目的として、広範に普及している。テレビ放送やラジオ放送の多くは、放送局側から電波によって音声又は音声と映像を視聴者側の受信装置に送信することによって行なわれる。
テレビ・ラジオ放送事業は、放送局から送出される電波を地上に建設された電波塔を経由して視聴者が受信する「地上放送」に端を発するが、地上から人工衛星に向けて電波を発信し、人工衛星がその電波を増幅して地上に送り返す仕組みによって放送を行なう「衛星放送」も広範に普及してきている。衛星放送によれば、電波が建物や地形の影響で乱れることがなく、効率よく広域に放送することができるとともに、大容量の情報伝達があるといった利点がある。
衛星放送には、放送衛星(Broadcasting Satellite)を利用したBS放送と、通信衛星(Communications Satellite)を利用したCS放送の2通りがある。CS放送は、本来、企業など特定の相手に情報を送る通信を主目的としたものであったが、1992年の放送法改定によってCSも放送に利用できるようになり、BS放送との区別は事実上なくなった。また、近年では、放送波のデジタル化により、情報信号を圧縮し、限られた放送帯域を従来の数倍の容量に増やして使用できるようになったため、放送チャンネル数が大幅に増加した。特にCS放送にとって多チャンネルは大きな特徴となっている。現在、東経110度、東経124度、東経128度にある各通信衛星を利用してCSデジタル放送が運用されている。
視聴者が衛星放送を利用するには、屋外にパラボラ・アンテナを設置し、この受信電波を宅内配線経由でチューナに取り込み、選局操作を行なう。多くの宅内配線では、偏波切り替えや衛星切り替えを行なうことがなく、そのまま分配、分岐、増幅が行なわれる。このため、BS放送専用のアンテナ環境であっても、BSデジタル放送用のBSAT−2aと同じ東経110度方角に静止するCS衛星(N−SAT−110)を利用する110度CSデジタル放送をそのまま受信することが可能である(110度CSデジタル放送は2002年3月1日より開始されている)。図5には、BS専用アンテナで受信した伝送信号の配置例を示している。図示のように、CSから送信される電波の出力がBSよりも小さく、いわゆる「ハイ下がり」をなす受信環境であるが、チューナで充分受信処理することが可能であり、110度CS用のアンテナを特に設置せずにCSデジタル放送を利用する視聴者も多い。図8には、BS・CS110度デジタル放送の一受信形態を図解している。図示の例では、BS・CS110度デジタル放送伝送路にBS放送専用の機器(例えば、BSアナログ・チューナ搭載VTR又はDVDレコーダ)が挿入されている。BSアナログ・チューナ搭載VTR又はDVDレコーダには、BSの周波数帯域の損失を少なく伝送する分配回路が装備されているが、CS帯域では損失が大きくなるためCS110度デジタル受信信号の劣化を招来する。
従来のバリキャップ・ダイオード(可変容量ダイオード)に流す電圧を変化させて選局するシンセサイザー方式のチューナにおいては(例えば、特許文献1を参照のこと)、バリキャップ・ダイオードの選局用電圧の上限を32Vにするとともに、同調フィルタを可変にして、妨害波のレベルを下げることで、BSデジタル放送の狭入力レベルを下げて110度CSデジタル放送の低レベル信号の受信に歪による被りを改善して、BSデジタル放送のアンテナ環境下でも110度CSデジタル放送の受信を可能にすることができる。
また、チューナ内では、通常、高周波の放送信号をベースバンド信号にダウンコンバートするが、デジタル放送用チューナにおいては、中間周波数としてゼロ周波数(Zero−IF)を用いるダイレクト・コンバージョン方式が一般的となってきている(例えば、特許文献2を参照のこと)。ダイレクト・コンバージョン方式によれば、IFフィルタを用いないため広帯域化が容易となり、回路構成の柔軟性が増す。デジタル衛星放送チューナ用のダイレクト・コンバージョンICとして、例えばソニー株式会社製のCXA3678Rを挙げることができる。周波数変換にダイレクト・コンバージョン方式を用いた場合、同調フィルタは必要なくなるが、例えば5V程度の高い電源電圧にすることで、歪による被りが少なく、BSデジタル放送のアンテナ環境下でも110度CSデジタル放送の受信を可能にすることができる。
さらに最近のデジタル衛星放送用チューナでは、選局方法として、選局電圧にICチップの電源電圧を使用し、インダクタを切り換えて周波数帯域を拡張するというバンク切り換え方式が主流となりつつある。例えば、上記のダイレクト・コンバージョンICチップCXA3678Rを用いてバンク切り替え方式のチューナ回路を構成することができる(例えば、図6を参照のこと)。この場合、同調フィルタを使用できなくなることから、妨害波のレベル低下によりBSデジタル放送の狭入力レベルを下げるという操作を行なうことができない。また、電源電圧がさらに低い3.3Vになった場合、歪に弱くなることから、BSデジタル放送のアンテナ環境下では110度CSデジタル放送の受信が不可能になる。また、マンション共聴などにより受信信号が極端なハイ下がりになっている環境においても同様の問題が生じる。
要言すれば、ダイレクト・コンバージョンによる周波数変換方式やバンク切り換えによる選局方式を採用し、BSデジタル衛星放送用のチューナとしての性能を向上させる結果として、これまでは特に設計を考慮しなくとも受信できていた110度CSデジタル放送が受信不能になるという事態が生じる。BS放送用でCS110度非対応のアンテナ、ケーブル、分配器、ブースターなどを伝送した場合であれば、本来、110度CSデジタル放送は動作保証外であるが、視聴者には新製品のBS・CS110度デジタル・チューナには不具合があるというイメージを与えてしまう懸念がある。
1つの対策として、高周波数の110度CSデジタル放送から低周波数のBSデジタル放送にかけてロー下がりのチルトを形成するBSCSイコライザ(例えば、特許文献3を参照のこと)を、BSデジタル放送用チューナの前段に外付けするという方法が挙げられる(図7を参照のこと)。しかしながら、この種の接栓タイプのイコライザを外付けする場合、1.2dB程度の挿入損があり、感度劣化を招来するという問題がある。
特開2000−278042号公報 特開2002−326864号公報 特開2001−53570号公報
本発明の目的は、BS放送専用のアンテナ環境下において、BSデジタル放送及び110度CSデジタル放送をともに受信することができる、優れた受信装置を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、BSデジタル放送専用アンテナやマンション共聴などのために極端なハイ下がりになっている環境下において110度CSデジタル放送を好適に受信処理することができる、優れた受信装置を提供することにある。
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、RFアナログ信号を一定のレベルに増幅するAGCアンプと、
AGCアンプから出力されるRFアナログ信号をベースバンド信号にダウンコンバートする周波数変換部と、
ベースバンド信号を増幅する利得可変ベースバンド・アンプと、
アナログ・ベースバンド信号をデジタル変換するAD変換部と、
デジタル・ベースバンド信号における信号状態を判別し、該判別結果に基づいて前記利得可変ベースバンド・アンプにおける利得を設定する利得制御部と、
デジタル・ベースバンド信号を復調する復調部と、
を具備することを特徴とする受信装置である。
BS放送やCS放送といった衛星放送の運用により、効率よく広域に放送し、大容量の情報伝達を実現することができる。このうち、CS衛星(N−SAT−110)はBS衛星の軌道と同じ東経110度に打ち上げられ、110度CSデジタル放送ではBSデジタル放送と同じ右旋円偏波からなる電波で放送されていることから、BS専用アンテナを用いて110度CSデジタル放送も受信するという視聴形態が実在していた。
ところが、BSチューナにおいてダイレクト・コンバージョンによる周波数変換方式やバンク切り換えによる選局方式を採用し、さらに電源電圧が低電圧化した場合、従来は受信できていた110度CSデジタル放送が受信不能になるという事態が生じる。また、マンション共聴などにより受信信号が極端なハイ下がりになっている環境においても同様に、BSチューナでは110度CSデジタル放送を受信できないことがある。
これに対し、本発明に係る受信装置は、BSデジタル放送及び110度CSデジタル放送といった多波デジタル放送を受信するチューナとして構成されるが、ローエンド側の放送波と比較して極端なハイ下がりとなるときには、受信信号を周波数変換した以降にベースバンド信号で利得を増加することで、ハイ側の110度CSデジタル放送も受信できる。
具体的には、RFアナログ信号をダウンコンバートする周波数変換部の後段において、ベースバンド信号を増幅するベースバンド・アンプを配設して、その利得を増加する。これによって、周波数変換部の前段におけるAGCアンプにおける利得が減少するので、周波数変換部への入力レベルが抑制され、この結果、複合3次歪を改善することができる。
ところが、周波数変換部の後段のベースバンド・アンプの利得を常に高くすると、AGCアンプからこのベースバンド・アンプの直前までの各回路モジュールが持つ雑音も一様に増幅してしまうことから、後段のPSK復調部における所要C/N(Carrier to Noise ratio:キャリア対ノイズ比)の悪化という新たな問題を招来する。
何故ならば、複合3次歪により発生した妨害信号は、同一チャネル妨害D/U(Desired to Undesired:所望信号対妨害信号比)として被ってくるため、実際のC/Nが受信可能であるにも拘らず、PSK復調部ではC/Nが劣化して受信障害になるからである。
そこで、周波数変換部の後段のベースバンド・アンプを利得可変とし、PSK復調部における信号状態を判別し、その判別結果に基づいて利得可変ベースバンド・アンプの利得を切り換えるようにする。すなわち、PSK復調部内では、C/Nを検出し、C/Nが所定の閾値以下に劣化すると、周波数変換部後段の利得可変ベースバンド・アンプの利得を吊り上げるための指示信号を帰還する。
C/Nが所定の閾値まで低下した時点で周波数変換部後段の利得可変ベースバンド・アンプの利得を吊り上げると、D/Uが同一であってもC/Nが改善し、言い換えれば、所要C/Nを満たすD/U区間が拡張する。
本発明によれば、BS放送専用のアンテナ環境下において、BSデジタル放送及び110度CSデジタル放送をともに受信することができる、優れた受信装置を提供することができる。
また、本発明によれば、BS放送専用アンテナやマンション共聴などのために極端なハイ下がりになっている環境下において110度CSデジタル放送を好適に受信処理することができる、優れた受信装置を提供することができる。
本発明を適用したデジタル放送チューナは、多波デジタル放送を受信する際に、ローエンド側の放送波と比較して極端なハイ下がりとなる場合に、C/Nの劣化を検出し、周波数変換以降のベースバンドでゲインを増加することで受信を可能にすることができる。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
CS衛星(N−SAT−110)は、BS衛星の軌道と同じ東経110度に打ち上げられ、110度CSデジタル放送ではBSデジタル放送と同じ右旋円偏波からなる電波で放送されている。したがって、110度CSデジタル放送用のアンテナ及びチューナでもBSデジタル放送が受信可能であり、110度CSデジタル放送対応のアンテナ及びチューナ(内蔵テレビ)を揃えれば、BSデジタル放送に加えて110度CSデジタル放送を視聴することができる。
一方、BS専用アンテナでも周波数帯域が高周波側に伸びている場合があることから、図5に示したように伝送路の周波数特性が極端にハイ落ちになっていたとしても、110度CSデジタル放送(例えばND−24の放送)がチューナの感度以上のレベルであれば受信可能である。このため、110度CSデジタル放送対応のアンテナ及び伝送経路を装備せず、BS専用アンテナを用いて110度CSデジタル放送も受信するという視聴者が少なからず存在するというが実情である。
しかしながら、BS・CS110度デジタル・チューナにおいてダイレクト・コンバージョンによる周波数変換方式やバンク切り換えによる選局方式を採用し、さらに電源電圧が低電圧化した場合や、マンション共聴などにより受信信号が極端なハイ下がりになっている環境においては、受信信号のレベル差から、ロー側の周波数であるBSデジタル放送波の強入力のためにハイ側の周波数である110度CSデジタル放送波の受信信号に複合3次歪(Composite Triple Beat:CTB)が生じて受信できなくなるという不具合がある。
本発明に係る受信装置は、BSデジタル放送及び110度CSデジタル放送といった多波デジタル放送を受信する際に、ローエンド側の放送波と比較して極端なハイ下がりとなるときには、周波数変換以降のベースバンドでゲインを増加することで、ハイ側の110度CSデジタル放送も受信できるように構成されている。
図1には、本発明の一実施形態に係る受信装置の構成を示している。図示の受信装置は、ダイレクト・コンバージョンによる周波数変換方式並びにバンク切り換えによる選局方式を採用した、BSデジタル放送及び110度CSデジタル放送の多波デジタル放送を受信するチューナとして動作することができる。以下では、図2に示したレベル・ダイアグラムを参照しながら、受信装置内の動作について説明する。
図示しないBSアンテナで受信された放送波、第1中間周波数(1022MHz〜2072MHz)に変換された後、例えばF型コネクタの入力端子17から当該受信装置に入力される。
この入力信号は、ハイパス・フィルタ(HPF)1にて地上波放送などの不要成分を除去し、RFアンプ2にて約10dBだけ増幅される。その後、外付けAGCアンプに相当する可変アッテネータ3で信号レベルのダイナミック・レンジを狭めて、ダウンコンバータ14に入力される。
本実施形態では、ダウンコンバータ14は、例えばソニー株式会社製のZeroIF ICチップであるCXA3678Rなどで構成され、RF信号をダイレクト・コンバージョン方式によりアナログ・ベースバンド信号にダウンコンバートする。
ダウンコンバータ14内では、まずAGCアンプ4により入力信号のレベルを一定にし、このレベルで周波数変換部5に入力される。また、参照番号6〜9からなるPLL発振回路から周波数変換部5に、同一周波数のCW(Continuous Wave:無変調波状態)信号で注入される。そして、周波数変換部5では、入力信号とCW信号を周波数合成して、IQ軸成分からなるアナログ・ベースバンド信号を出力する。
ダウンコンバートした直後のベースバンド信号は、ベースバンド・アンプ10で増幅され、ローパス・フィルタ(LPF)11で隣接周波数帯域の不要信号成分が除去され、さらに利得可変ベースバンド・アンプ12及び利得固定ベースバンド・アンプ13を通過した後に、ダウンコンバータ14から出力される。図2に示したレベル・ダイアグラムでは、利得可変ベースバンド・アンプ12の利得を0dBとしている。
ダウンコンバータ14から出力されるIQアナログ・ベースバンド信号は、外付けローパス・フィルタ(LPF)15で隣接信号を除去した後に、PSK復調部16に入力され、デジタル信号に変換してから、8PSK(8 Phase Shift Keying)、QPSK(Quadrature PSK)、又はBPSK(Biphase PSK)といったPSK復調処理が施される。PSK復調部16は、例えば、μPD61522GCといった復調用ICチップで構成することができる。また、PSK復調部16では、可変アッテネータ3及びAGCアンプ4における自動利得制御(Auto Gain Control)や、利得可変ベースバンド・アンプ12における利得設定なども行なわれる。
ここで、例えば図5に示したようなBSデジタル放送及び110度CSデジタル放送の各チャネルの信号配置及びチャネル間の信号レベルの差がある場合、例えばND−24チャネルを受信しようとするときには、このチャネルに対してAGCが働くので、周波数軸上で遠く離れているBSデジタル放送は強入力で回路を通過することになる。その際、ダウンコンバータ14内では、AGCアンプ4、周波数変換部5、ベースバンド・アンプ10が最も影響を受けて複合3次歪を生じ易い。とりわけ周波数変換部5では強入力に脆弱である。そこで、本実施形態では、利得可変ベースバンド・アンプ12の利得を上げて、複合3次歪を改善するようにしている。
図3には、この場合の受信装置内における処理信号のレベル・ダイアグラムを示している。利得可変ベースバンド・アンプ12において利得が増加する結果として、AGCアンプ4における利得が減少するので、図3に示すように、周波数変換部5への入力レベルが抑制され、この結果、複合3次歪が改善することが期待される。
ところが、利得可変ベースバンド・アンプ12において利得を常に増加する場合、ダウンコンバータ14内において、AGCアンプ4からローパス・フィルタ11に至る各回路モジュールにおける雑音も、利得可変ベースバンド・アンプ12において一様に増幅してしまうことになる。このような場合、後段のPSK復調部16における所要C/N(Carrier to Noise ratio:キャリア対ノイズ比)の悪化を招来する。
そこで、利得可変ベースバンド・アンプ12における利得を常に高くするのではなく、PSK復調部16における信号状態を判別し、その判別結果に基づいて利得可変ベースバンド・アンプ12の利得を切り換えるようにしている。
複合3次歪により発生した妨害信号は、同一チャネル妨害D/U(Desired to Undesired:所望信号対妨害信号比)として被ってくるため、実際のC/Nが受信可能であるにも拘らず、PSK復調部16ではC/Nが劣化して受信障害になる。そこで、PSK復調部16内では、C/Nを検出し、C/Nが所定の閾値以下に劣化すると、利得可変ベースバンド・アンプ12の利得を吊り上げるための指示信号を帰還している。
図4には、PSK復調部16におけるC/N劣化の検出に応じて利得可変ベースバンド・アンプ12の利得を吊り上げる動作を示している。同図から判るように、C/Nが横点線で示した閾値まで低下した時点で、利得可変ベースバンド・アンプ12の利得を0dBから4.6dBに吊り上げると、C/NとD/Nの関係曲線が乗り変わり、D/Uが同一であってもC/Nが改善する。具体的には、2本の縦点線で挟んだ領域まで、所要C/Nを満たすD/U区間が拡張する。
但し、この方法では、所要C/Nが劣化するという副作用があり、チューナとしては弱電界時の感度劣化などによるC/N劣化への対応が弱くなる。利得可変ベースバンド・アンプ12の利得を闇雲に増加すればよいというものでもない。
また、接栓タイプのイコライザ(前述並びに特許文献3を参照のこと)を外付けする場合でも挿入損失があり、雑音指数がロスする分だけ劣化するので、同様に感度劣化の問題がある。しかも、この場合は低いチャネルほど挿入損失は増加するため、感度劣化も増加する。これに対し、本実施形態によれば、感度劣化は一律であり、部品を後付する必要もないので、コストメリットがある。
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
本明細書では、BSデジタル放送専用のアンテナを用いて極端なハイ下がりの特性を持つ受信環境下において110度CSデジタル放送を受信するデジタル放送チューナに本発明を適用した実施形態を中心に説明してきたが、本発明の要旨はこれに限定されるものではない。ハイ下がりとなるアンテナ環境下において、他のデジタル放送を組み合わせた多波デジタル放送を受信するチューナに対して、同様に本発明を適用することができる。
要するに、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
図1は、本発明の一実施形態に係る受信装置の構成を示した図である。 図2は、図1に示した受信装置内における処理信号のレベル・ダイアグラムを示した図である。 図3は、ベースバンド・アンプ12の利得を調整して複合3次歪を改善する場合の図1に示した受信装置内における処理信号のレベル・ダイアグラムを示した図である。 図4は、PSK復調部16におけるC/N劣化の検出に応じて利得可変ベースバンド・アンプ12の利得を吊り上げる動作を示している。 図5は、BS専用アンテナで受信した伝送信号の配置例を示した図である。 図6は、ダイレクト・コンバージョンICチップCXA3678Rを用いてバンク切り替え方式のチューナ回路の構成例を示した図である。 図7は、高周波数の110度CSデジタル放送から低周波数のBSデジタル放送にかけてロー下がりのチルトを形成するBSCSイコライザの特性を示した図である。 図8は、BS・CS110度デジタル放送の一受信形態を示した図である。
符号の説明
1…ハイパス・フィルタ(HPF)
2…RFアンプ
3…可変アッテネータ
4…AGCアンプ
5…周波数変換部
6〜9…PLL発振回路
10…ベースバンド・アンプ
11…ローパス・フィルタ(LPF)
12…利得可変ベースバンド・アンプ
13…利得固定ベースバンド・アンプ
14…ダウンコンバータ
15…ローパス・フィルタ(LPF)
16…PSK復調部
17…入力端子

Claims (5)

  1. RFアナログ信号を一定のレベルに増幅するAGCアンプと、
    AGCアンプから出力されるRFアナログ信号をベースバンド信号にダウンコンバートする周波数変換部と、
    ベースバンド信号を増幅する利得可変ベースバンド・アンプと、
    アナログ・ベースバンド信号をデジタル変換するAD変換部と、
    デジタル・ベースバンド信号における信号状態を判別し、該判別結果に基づいて前記利得可変ベースバンド・アンプにおける利得を設定する利得制御部と、
    デジタル・ベースバンド信号を復調する復調部と、
    を具備することを特徴とする受信装置。
  2. 多波デジタル放送を受信する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  3. BSチューナにおいてダイレクト・コンバージョンによる周波数変換方式、及びバンク切り換えによる選局方式を適用して多波デジタル放送の各チャネルを選局する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の受信装置。
  4. 前記利得制御部は、信号状態として、デジタル・ベースバンド信号のC/N(Carrier to Noise ratio:キャリア対ノイズ比)を検出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  5. 前記利得制御部は、信号状態が良好なときは利得を0デシベルとし、信号状態が所定レベルを下回ると利得を所定デシベルまで吊り上げる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
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