JP2007317392A - 複合操作型電気部品 - Google Patents

複合操作型電気部品 Download PDF

Info

Publication number
JP2007317392A
JP2007317392A JP2006142951A JP2006142951A JP2007317392A JP 2007317392 A JP2007317392 A JP 2007317392A JP 2006142951 A JP2006142951 A JP 2006142951A JP 2006142951 A JP2006142951 A JP 2006142951A JP 2007317392 A JP2007317392 A JP 2007317392A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
operation type
operating body
housing
switch
operating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2006142951A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideyasu Hayashi
秀安 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Alps Electric Co Ltd filed Critical Alps Electric Co Ltd
Priority to JP2006142951A priority Critical patent/JP2007317392A/ja
Publication of JP2007317392A publication Critical patent/JP2007317392A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】長寿命で薄型化も容易な複合操作型電気部品を提供すること。
【解決手段】一面に開口部2cを有する筐体1と、開口部2cを貫通する操作軸7に駆動体8をスプライン結合させてなる回転可能かつ傾倒可能な操作体6と、駆動体8に係合可能な回転体9を有して筐体1内の後部で操作体6の回転動作を検出する回転検出手段と、鍔部8dによって選択的に押圧駆動可能な複数の個別スイッチSを有して筐体1内の前部で操作体6の傾倒動作を検出する傾倒検出手段とを備えた複合操作型電気部品であって、鍔部8dは回転検出手段と傾倒検出手段との間に配置させてあり、また、駆動体8と回転体9との間の動力伝達機構は、凹部8f内の一部に凸部9bを挿入することによって、傾倒操作時に動力が伝達されず回転操作時のみに動力が伝達されるという係合構造にしてある。
【選択図】図6

Description

本発明は、操作体によって少なくとも傾倒操作と回転操作とが行える複合操作型電気部品に関する。
従来より、この種の複合操作型電気部品として、駆動部材がスプライン結合されている操作レバーと、操作レバーが遊挿される中央孔を有する略ドーム状の可動接点板(反転ばね)と、弾性樹脂の成形品でジンバル構造部を有する保持駆動体とを備え、ジンバル構造部に圧入された操作レバーが傾倒方向と回転方向および軸線方向に移動可能に支持されるという構成のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
かかる従来の複合操作型電気部品において、可動接点板は中央孔の周囲が局部的に反転可能な弾性金属板からなり、この可動接点板の複数箇所に駆動部材の下面に設けられた突部が当接している。そして、操作レバーが傾倒操作されると、その傾倒方向に応じて駆動部材の突部が可動接点板の複数箇所を選択的に押圧駆動して局部的に反転させるため、可動接点板の反転部分が対向する固定接点に接触して傾倒方向に応じたスイッチオン信号が出力されるようになっている。このとき、保持駆動体はジンバル構造部が傾くように弾性変形するため、傾倒操作力が除去されるとジンバル構造部の弾性復帰力によって操作レバーは傾倒前の初期位置へ自動復帰する。また、操作レバーが回転操作されると、保持駆動体が一体的に回転して、この保持駆動体に保持された摺動子がロータリエンコーダの接点パターン上を摺動するため、回転量や回転方向に応じたパルス信号が出力されるようになっている。さらにまた、操作レバーが軸線方向へ押し込み操作されると、操作レバーは駆動部材に対しスライド移動して保持駆動体のジンバル構造部が軸線方向へ弾性変形するため、操作レバーの後方に設置されているスイッチ素子が該操作レバーによって押圧駆動されるようになっている。
特開2003−263940号公報(第3−5頁、図1)
前述した従来の複合操作型電気部品は、傾倒動作を検出する機構として中央孔を有する特殊形状の可動接点板(反転ばね)を用い、この可動接点板の複数箇所が操作レバーの傾倒方向に応じて選択的に押圧駆動されて局部的に反転するように構成されているため、傾倒操作時に明確なクリック感触が得られないだけでなく、繰り返しの傾倒操作によって可動接点板のばね特性が劣化しやすく、それゆえ傾倒操作の信頼性を長期に亘って維持することが困難であるという問題があった。
また、かかる従来の複合操作型電気部品では、回転部材である保持駆動体に設けられジンバル構造部に操作レバーを圧入することにより、保持駆動体に対して操作レバーを傾倒可能および昇降可能かつ一体的に回転可能としているが、こうした連結構造を採用すると電気部品全体の高さ寸法が不所望に大きくなってしまうという問題があった。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、長寿命で薄型化も容易な複合操作型電気部品を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の複合操作型電気部品では、一面に開口部を有する筐体と、前記開口部を貫通して外方へ突出する操作軸と前記筐体内に配置される鍔部とを有する回転可能かつ傾倒可能な操作体と、この操作体と係合可能な回転体を有して前記筐体内で該操作体の回転動作を検出する回転検出手段と、前記操作体の傾倒時に前記鍔部によって選択的に押圧駆動される複数のスイッチ素子を有して前記筐体内で該操作体の傾倒動作を検出する傾倒検出手段とを備え、前記操作体と前記回転体のいずれか一方に設けられた凸部を他方に設けられた凹部に挿入することにより、これら操作体と回転体が回転方向に動力伝達されるように係合されていると共に、前記凸部が前記操作体の傾倒動作を妨げないようにするための逃げスペースを前記凹部内に確保してあり、かつ、前記筐体内の前記開口部が設けられた一面側に複数の前記スイッチ素子を分散配置させ、これらスイッチ素子と前記回転体との間に前記鍔部を配置させるという構成にした。
このように構成された複合操作型電気部品において、操作体と回転体との間の動力伝達機構は、操作体の傾倒時に動力が伝達されず回転時のみに動力が伝達されるという簡素な凹凸係合であり、ジンバル構造等の複雑な連結構造を設ける必要がないため、電気部品全体の高さ寸法を抑えた薄型化が容易となる。また、操作体の傾倒方向に応じて分散配置された複数のスイッチ素子が選択的に押圧駆動されるため、操作体の傾倒時に特定のスイッチ素子だけが押圧駆動される可能性は低く、しかも各スイッチ素子に特殊な形状の反転ばねを使用する必要もなく、それゆえ傾倒操作の信頼性を長期に亘って維持することが容易となる。さらに、傾倒検出手段である複数のスイッチ素子を筐体内の最前部に配置することができると共に、鍔部の収納スペースと回転検出手段の収納スペースを略積層させることができ、しかも回転検出手段の径方向内側のスペースに他部材を無理なく配置させることができるため、スペースファクタを高めた小型化や多機能化が図りやすくなっている。
上記の構成において、複数のスイッチ素子が反転可能な反転ばねを有する個別スイッチからなると、明確なクリック感触を得ることができて好ましい。
また、上記の構成において、操作体の鍔部に周方向に沿って延びる円環状の突堤部を設け、この突堤部によって各個別スイッチが押圧駆動されるようにすると、操作体の回転操作位置に拘らず傾倒操作時に突堤部によって所望の個別スイッチを確実に押圧駆動できるため好ましい。この場合において、傾倒検出手段が鍔部と各個別スイッチとの間でそれぞれ片持ち梁状に延出する複数の弾性腕を有し、操作体の傾倒時に突堤部に付勢される弾性腕の先端部が対応する個別スイッチの反転ばねを押圧駆動するようにしてあると、個別スイッチの被押圧位置がばらつかなくなると共に、傾倒操作時の作動ストロークが確保しやすくなって好ましい。その際、この弾性腕が筐体の径方向内側へ向かって片持ち梁状に延出していると、傾倒操作時に弾性腕を付勢する鍔部の突堤部を該弾性腕に対し摺動させて過大な付勢力を逃がすことができるため、弾性腕に不所望な変形が生じにくくなって好ましい。
また、上記の構成において、筐体内に操作体の傾倒動作に伴って弾性変形する弾性部材を配設し、この弾性部材の弾性復帰力によって操作体を操作前の初期位置へ自動復帰するようにしてあると、非操作時に操作軸が常に中立姿勢に保持された状態になるため、使い勝手のよい傾倒操作が可能となる。
また、上記の構成において、開口部を画成している筐体の内壁面に球面状のガイド面を設けると共に、操作体の鍔部の径方向内側にガイド面と摺接する円椀状部を設け、操作体の傾倒時に円椀状部がガイド面に対して摺動するようにしてあると、筐体に対する操作体の傾倒動作が安定的に行える支持構造を簡素化することができる。
また、上記の構成において、操作体が、鍔部を有する駆動体と、この駆動体にスプライン結合されて軸線方向へ移動可能な操作軸とからなり、かつ、筐体内に操作軸の軸端部と対向するプッシュスイッチを配置し、操作軸の押し込み操作によって該プッシュスイッチが押圧駆動されるようにしてあると、回転検出手段である回転体の径方向内側のスペースにプッシュスイッチを無理なく配置させることができるため、傾倒操作と回転操作に加えて押し込み操作が行えるようにして多機能化を図っても小型化を維持することができる。
また、上記の構成において、筐体の一面(操作軸が突出する側の面)に筒状部を突設し、この筒状部に包囲された空所を操作軸を貫通させる開口部となしておけば、この筒状部を利用して操作軸の位置決め支持や傾倒時における位置規制が行いやすくなる。
なお、上記の構成において、回転検出手段は、筐体の内壁面に配設された導電パターンと、回転体に保持されて導電パターンに摺接する摺動子とによって構成することができる。
本発明の複合操作型電気部品は、操作体と回転体との間の動力伝達機構が簡素な凹凸係合であるため、電気部品全体の高さ寸法を抑えた薄型化が容易となり、また、操作体の傾倒方向に応じて分散配置された複数のスイッチ素子が選択的に押圧駆動されるため、傾倒操作の信頼性を長期に亘って維持することが容易となる。さらに、傾倒検出手段である複数のスイッチ素子を筐体内の最前部に配置することができると共に、鍔部の収納スペースと回転検出手段の収納スペースを略積層させることができ、しかも回転検出手段の径方向内側のスペースに他部材を無理なく配置させることができるため、スペースファクタを高めた小型化や多機能化が図りやすい。
発明の実施の形態を図面を参照して説明すると、図1は本発明の実施形態例に係る複合操作型電気部品の外観図、図2は該複合操作型電気部品の平面図、図3は該複合操作型電気部品を斜め前方から見た分解斜視図、図4は該複合操作型電気部品を斜め後方から見た分解斜視図、図5は図2のV−V線に沿う断面図、図6は該複合操作型電気部品の傾倒操作時の断面図、図7は該複合操作型電気部品に備えられる上ケースの裏面図である。
これらの図に示す複合操作型電気部品は、回転操作と傾倒操作および押し込み操作という3種類の操作が行えるという多機能化された電気部品である。この複合操作型電気部品は、上ケース2と中間ケース3および下ケース4からなる筐体1と、筐体1に外装されて各ケース2,3,4を一体化している取付板5と、金属製の操作軸7および合成樹脂製の駆動体8からなる操作体6と、回転体9や摺動子板10等を含む回転検出手段と、金属板からなる反転ばね11やアクチュエータ12等を含む傾倒検出手段と、可動接点板14や円椀状ラバー15等を含むプッシュスイッチ13と、圧縮コイルばね16およびクリックばね17とによって概略構成されている。
筐体1は下ケース4上に中間ケース3と上ケース2を順次積層して構成されている。下ケース4と中間ケース3は位置決め穴4aに位置決めピン3aを挿入することによって互いに位置決めされており、中間ケース3と上ケース2は位置決め穴3bに位置決めピン2aを挿入することによって互いに位置決めされている。また、中間ケース3には、位置決めピン3aだけでなく、クリックばね17を取り付けるための取付ピン3cも突設されている。この中間ケース3は比較的大径な中央孔3dを有し、この中央孔3dに駆動体8の底部が遊挿されるようになっている。
下ケース4の内底部の中央付近にはプッシュスイッチ13の収納空間を画成する環状壁4bが突設されており、この環状壁4bの外周面に沿って圧縮コイルばね16の後端部が収納される環状溝4cが形成されている。また、下ケース4の内底面には、環状壁4bに包囲された中央部にプッシュスイッチ13用の固定接点18aやコモン接点18bが配設されていると共に、周縁部に回転検出手段用の導電パターンである接点パターン19が配設されている。これら接点群18a,18bや接点パターン19はインサート成形技術によって下ケース4に一体化されたものであり、接点群18a,18bや接点パターン19から導出された外部回路接続用の複数本の端子20が下ケース4の外方へ突出している。また、下ケース4の底面の複数箇所に取付板5の脚片5bを係止させるための凹段部4dが形成されている。
上ケース2の中央部には前方へ向かって筒状部2bが突設されており、この筒状部2bによって包囲された空所が操作軸7等を貫通させる開口部2cとなっている。開口部2cの開口形状は前端側が十字形で後端側が円形であり、図5と図6に示すように、前端の十字形開口に連続する筒状部2bの内壁面は傾斜面2dとなっているが、後端の円形開口に連続する筒状部2bの内壁面は球面状のガイド面2eとなっている。図7に示すように、上ケース2の底面には4箇所に凹所2fが形成されており、各凹所2f内に傾倒検出手段用の固定接点21aやコモン接点21bが配設されている。これらの接点群21a,21bはインサート成形技術によって上ケース2に一体化されたものであり、接点群21a,21bから導出された外部回路接続用の複数本の端子22が上ケース2の外方へ突出している。
また、上ケース2の各凹所2f内には、可動接点部材およびクリック部材として動作するドーム状の反転ばね11と、反転ばね11を押圧駆動するための弾性腕12aを有するアクチュエータ12とが組み込まれている。図5と図6に示すように、反転ばね11はコモン接点21bと常時接触しているが、固定接点21aとは接離可能である。また、各アクチュエータ12の弾性腕12aは上ケース2の径方向内側へ向かって片持ち梁状に延出形成されており、弾性腕12aの先端部が反転ばね11の中央部と接離可能に対向している。そして、操作軸7が傾倒操作されると、駆動体8の鍔部8dのうち傾倒方向と逆側の部位が所定の弾性腕12aを押し撓めるため、この弾性腕12aによって対応する反転ばね11の中央部が反転させられて固定接点21aと接触し、スイッチオン信号が出力されるようになっている。すなわち、各凹所2f内に配設された接点群21a,21bと反転ばね11およびアクチュエータ12によって4つの個別スイッチSが構成され、等角度(本実施形態例では90度)間隔で配置された各個別スイッチSと駆動体8の鍔部8d等によって操作体6の傾倒動作を検出する傾倒検出手段が構成されている。
取付板5は、上ケース2の筒状部2bを挿通させる中央孔5aと、周縁部の複数箇所から後方へ突出する脚片5bとを有する金属板からなる。この取付板5を上ケース2の前面に載置すると共に、各脚片5bの先端部を折り曲げて下ケース4の凹段部4dに係止させることによって、積層構造の各ケース2,3,4を取付板5で把持して一体品の筐体1となすことができる。
操作体6は駆動体8の軸挿通孔8aに操作軸7をスプライン結合させて構成される連結部材であり、この操作体6は筐体1に回転可能かつ傾倒可能に支持されていると共に、操作軸7が駆動体8に対して軸線方向へ移動可能となっている。つまり、駆動体8の軸挿通孔8aには操作軸7が挿通されているが、図4に示すように、軸挿通孔8aの後端部が小判状に拡幅されると共に、この小判状拡幅部に操作軸7の小判状端部7aが嵌入されているため、操作軸7は軸線方向への移動を許容された状態で駆動体8に係合・保持されている。それゆえ、操作軸7と駆動体8は回転操作時や傾倒操作時には一体的に動作するが、押し込み操作時には操作軸7が駆動体8に対して軸線方向へスライド移動する。
駆動体8には、前方へ突出して操作軸7を保持する円筒状の保持部8bと、保持部8bの後端側で上ケース2の球面状のガイド面2eと摺接する円椀状部8cと、円椀状部8cの後端側から外側へ拡がる円板状の鍔部8dとが形成されている。鍔部8dの外周部には周方向に沿って延びる円環状の突堤部8eが前方へ突出して形成されており、鍔部8dを筐体1内で傾けることによって、突堤部8eが各個別スイッチSに備えられるアクチュエータ12の弾性腕12aを選択的に押圧駆動するようになっている。駆動体8の底部には環状係合壁8gが形成されており、この環状係合壁8gには軸挿通孔8aを介して180度対向する位置に一対の凹部8fが形成されている。また、環状係合壁8gの内周面に沿って環状溝8hが形成されており、この環状溝8hに圧縮コイルばね16の前端部やリング状のばね受け部材23が収納されている。こうして圧縮コイルばね16の両端部が駆動体8の環状溝8hと下ケース4の環状溝4cに収納されているため、駆動体8は圧縮コイルばね16によって常時前方へ弾性付勢されることとなる。また、操作軸7の後端側には先端が半球状に突出した小判状端部7aが形成されており、この小判状端部7aが金属製の受け板24を介してプッシュスイッチ13の円椀状ラバー15上に搭載されている。この受け板24は操作軸7の曲面状(半球状)に突出した軸端と点接触状態で摺接しているため、操作軸7の傾倒動作や回転動作を円滑に行わせることができると共に、操作軸7と円椀状ラバー15との間に受け板24を介在させることで円椀状ラバー15の摩耗が防止されている。なお、図示していないが、操作軸7の前端部には操作つまみ等の後付け部材が適宜冠着されるようになっている。
プッシュスイッチ13は、下ケース4の内底面に配設された固定接点18aおよびコモン接点18bと、コモン接点18bに常時接触して固定接点18aと接離可能な金属板からなる可動接点板14と、可動接点板14上に配置された円椀状ラバー15とによって構成されている。前述したように円椀状ラバー15上には受け板24を介して操作軸7が搭載されており、この操作軸7が軸線方向奥側へ押し込まれて円椀状ラバー15のスカート部が座屈変形すると、円椀状ラバー15の中央部に押圧駆動された可動接点板14が固定接点18aに接触してスイッチオン信号が出力されるため、プッシュスイッチ13によって操作軸7の押し込み操作を検出できるようになっている。
回転体9は前面側に多数のクリック溝9aを有する円環状の樹脂成形品であり、この回転体9は下ケース4内に回転可能に収納されている。回転体9の内周部には一対の凸部9bが形成されており、これら凸部9bを駆動体8の各凹部8f内にそれぞれ挿入することより、駆動体8と回転体9は回転方向に動力伝達されるように係合している。ただし、図5と図6に示すように、凹部8f内には凸部9bが入り込まない余分のスペースが確保してあるため、駆動体8は凸部9bに干渉されることなく傾倒動作が行えるようになっている。つまり、回転体9と駆動体8との間の動力伝達機構は、凸部9bを凹部8f内の一部に挿入することによって両者8,9を周方向(回転方向)に係合させつつ、凸部9bが駆動体8の傾倒動作を妨げないように凹部8f内に逃げスペースGを確保しておくという凹凸係合になっている。また、回転体9の底面には摺動子板10の複数箇所を固定するための取付ピン9cが突設されており、摺動子板10には摺動子10aが突設されている。摺動子板10は下ケース4の内底面に配設された接点パターン19と対向しており、回転体9の回転に伴って摺動子10aが接点パターン19上を摺動してパルス信号が出力されるようになっている。すなわち、接点パターン19と回転体9および摺動子板10等によって、操作体6の回転動作を検出する回転検出手段が構成されている。また、中間ケース3の背面に取着されたクリックばね17が回転体9の前面に弾接しているため、回転体9が回転すると、クリックばね17の係合突起17aがクリック溝9aに係脱してクリック感を生起するようになっている。
次に、上記の如く構成された複合操作型電気部品の動作について説明する。
図5は操作体6に何ら外力が作用していない非操作状態を示しており、この非操作状態において操作軸7は中立姿勢に保持されている。この状態で操作軸7が任意方向へ傾倒操作されると、図6に示すように、操作軸7と駆動体8が一体的に傾倒して圧縮コイルばね16を傾倒方向で圧縮すると共に、鍔部8dのうち傾倒方向と逆側の部位がシーソー動作によって持ち上がる。そのため、傾倒方向の逆側に存する個別スイッチSの弾性腕12aが鍔部8dの突堤部8eに押し込まれて撓み、対応する反転ばね11の中央部が弾性腕12aの先端部によって押圧駆動される。その結果、反転ばね11の中央部が反転して固定接点21aに接触するため、傾倒方向の逆側に存する凹所2f内で反転ばね11を介して固定接点21aとコモン接点21bとが導通され、押圧駆動された個別スイッチSに対応する所定の端子22からスイッチオン信号が出力される。したがって、4つの個別スイッチSに対応する端子22群からの出力信号に基づいて、操作軸7がどの向きに傾倒操作されたのかを検出することができる。また、反転ばね11の反転時にクリック感が生起されるため、操作軸7を操作する操作者は手指に伝わるクリック感によって傾倒操作が確実に行われたことを感得することができる。
また、操作軸7に対する傾倒方向への操作力が除去されると、駆動体8が圧縮コイルばね16の弾性復帰力によって図5に示す元の姿勢に押し戻されるので、操作軸7も操作前の中立姿勢に自動復帰する。なお、本実施形態例では、上ケース2の筒状部2bの前端を十字形開口にして4方向にそれぞれ傾斜面2dが形成してあるため、操作軸7が4方向へ確実に傾倒操作できるようになっている。ただし、傾倒操作可能な方向が4方向でない構成(例えば8方向)にすることも可能である。また、前述したように駆動体8の凹部8f内には回転体9の凸部9bとの干渉を回避するための逃げスペースGが回転体9の軸線方向(凸部9bの前方側)と径方向(凸部9bの内周側)とに画成される隙間によって確保してあるので、操作軸7の傾倒動作が回転体9によって阻害される虞はない。
操作軸7が回転操作された場合には、スプライン結合されている駆動体8が一体的に回転するため、駆動体8の凹部8f内で周方向に係合している凸部9bを介して回転体9も一体的に回転する。それゆえ、回転体9の回転に伴って摺動子10aが接点パターン19上を摺動してパルス信号が出力されることとなり、このパルス信号に基づいて操作体6の回転量や回転方向を検出することができる。また、回転体9が回転するとクリックばね17の係合突起17aがクリック溝9aに係脱してクリック感を生起するため、操作者は手指に伝わるクリック感によって回転量を概略把握することができる。なお、本実施形態例では、回転体9の回転に伴って摺動子10aが接点パターン19上を摺動するように構成されているが、接点パターン19が抵抗パターンからなる導電パターンであってもよい。
また、操作軸7が押し込み操作された場合には、駆動体8は移動しないが操作軸7が軸線方向へスライド移動してプッシュスイッチ13の円椀状ラバー15を押し込むため、この円椀状ラバー15が座屈変形して可動接点板14を押圧駆動する。その結果、可動接点板14が固定接点18aに接触するため、可動接点板14を介して固定接点18aとコモン接点18bとが導通されてスイッチオン信号が出力されることとなり、この出力信号に基づいて操作軸7の押し込み操作を検出することができる。そして、かかる押し込み操作力が除去されると、座屈していた円椀状ラバー15が自身の弾性によって元の形状に戻るため、操作軸7は円椀状ラバー15に押し上げられて操作前の初期位置へ自動復帰する。
このように本実施形態例に係る複合操作型電気部品にあっては、駆動体8と回転体9との間の動力伝達機構が、凹部8f内の一部に凸部9bを挿入することによって傾倒操作時に動力が伝達されず回転操作時のみに動力が伝達されるという簡素な凹凸係合であり、ジンバル構造等の複雑な連結構造を設ける必要がないため、電気部品全体の高さ寸法を抑えた薄型化が容易となると共に、長寿命化を図ることができるものとなっている。また、この複合操作型電気部品は、操作軸7の傾倒方向に応じて上ケース2の各凹所2f内に分散配置された複数の個別スイッチS(接点群21a,21bや反転ばね11等)が選択的に押圧駆動されるように構成されているため、操作軸7の傾倒時に特定の個別スイッチSだけが押圧駆動される可能性は低く、傾倒操作の信頼性を長期に亘って維持することができ、しかも傾倒時に各個別スイッチSの反転ばね11から明確なクリック感触が得られる。
また、この複合操作型電気部品では、傾倒検出手段である複数の個別スイッチSが筐体1内の最前部(上ケース2の各凹所2f内)に分散配置されていると共に、駆動体8の鍔部8dの収納スペースと回転検出手段(回転体9や摺動子板10等)の収納スペースとを筐体1内で略積層させ、この回転検出手段の径方向内側にプッシュスイッチ13を無理なく配置できるようにしているため、スペースファクタを高めた小型化や多機能化が容易となっている。
また、この複合操作型電気部品では、駆動体8の鍔部8dに周方向に沿って延びる円環状の突堤部8eが設けてあり、この突堤部8eによって各個別スイッチSを押圧駆動するようにしてあるため、操作体6の回転操作位置に拘らず傾倒操作時に突堤部8eによって所望の個別スイッチSを確実に押圧駆動することができる。しかも本実施形態例の場合、片持ち梁状に延出する弾性腕12aを介して突堤部8eが個別スイッチSを押圧駆動するという構成にしてあるため、個別スイッチSの被押圧部材である反転ばね11の中央部を弾性腕12aの先端部で確実に押圧することができて、個別スイッチSの被押圧位置がばらつかなくなると共に、傾倒操作時の作動ストロークを確保しやすくなっている。なお、弾性腕12aの形状は本実施形態例に限定されるものではないが、本実施形態例のように弾性腕12aが筐体1の径方向内側へ向かって片持ち梁状に延出していると、傾倒操作時に弾性腕12aを付勢する鍔部8dの突堤部8eを弾性腕12aに対し摺動させて、過大な付勢力を逃がすことができるため、弾性腕12aに不所望な変形が生じにくくなって好ましい。
また、この複合操作型電気部品では、筐体1の上ケース2に操作軸7や駆動体8の保持部8b等を挿通させる筒状部2bを突設し、この筒状部2bの内壁面に形成した球面状のガイド面2eに駆動体8の円椀状部8cが摺接するようにしてあるため、簡素な球面支持構造によって筐体1に対する操作体6の傾倒動作が安定的に行えると共に、この筒状部2bを利用して操作軸7の位置決め支持や傾倒時における位置規制も行える。
なお、上記実施形態例では、傾倒操作と回転操作だけでなく押し込み操作も行えるようにした複合操作型電気部品について説明したが、本発明は押し込み操作が不要な複合操作型電気部品にも適用可能であり、その場合は操作軸7と駆動体8とを一体化した操作体6を用いればよい。
また、上記実施形態例では、駆動体8に設けた凹部8f内の一部に回転体9に設けた凸部9bを挿入することによって、傾倒操作時に駆動体8から回転体9へ動力が伝達されないが、回転操作時に動力が伝達されて両者8,9が一体的に回転するようにしているが、両者8,9の凹凸係合関係は逆にしてもよい。すなわち、図8に示すように駆動体8の底部に凸部8iを形成すると共に、図9に示すように回転体9の内周部に凹部9dを形成し、凸部8iを凹部9d内の一部に挿入することによっても、駆動体8と回転体9との間の動力伝達機構を上記実施形態例と同様に設定することができる。
本発明の実施形態例に係る複合操作型電気部品の外観図である。 該複合操作型電気部品の平面図である。 該複合操作型電気部品を斜め前方から見た分解斜視図である。 該複合操作型電気部品を斜め後方から見た分解斜視図である。 図2のV−V線に沿う断面図である。 該複合操作型電気部品の傾倒操作時の断面図である。 該複合操作型電気部品に備えられる上ケースの裏面図である。 駆動体の変形例を示す斜視図である。 回転体の変形例を示す斜視図である。
符号の説明
1 筐体
2 上ケース
2b 筒状部
2c 開口部
2e ガイド面
3 中間ケース
4 下ケース
5 取付板
6 操作体
7 操作軸
8 駆動体
8c 円椀状部
8d 鍔部
8e 突堤部
8f 凹部
8i 凸部
9 回転体
9b 凸部
9d 凹部
10 摺動子板
10a 摺動子
11 反転ばね
12 アクチュエータ
12a 弾性腕
13 プッシュスイッチ
14 可動接点板
15 円椀状ラバー
16 圧縮コイルばね(弾性部材)
17 クリックばね
18a,18b 接点群
19 接点パターン(導電パターン)
21a,21b 接点群
S 個別スイッチ
G 逃げスペース

Claims (10)

  1. 一面に開口部を有する筐体と、前記開口部を貫通して外方へ突出する操作軸と前記筐体内に配置される鍔部とを有する回転可能かつ傾倒可能な操作体と、この操作体と係合可能な回転体を有して前記筐体内で該操作体の回転動作を検出する回転検出手段と、前記操作体の傾倒時に前記鍔部によって選択的に押圧駆動される複数のスイッチ素子を有して前記筐体内で該操作体の傾倒動作を検出する傾倒検出手段とを備え、
    前記操作体と前記回転体のいずれか一方に設けられた凸部を他方に設けられた凹部に挿入することにより、これら操作体と回転体が回転方向に動力伝達されるように係合されていると共に、前記凸部が前記操作体の傾倒動作を妨げないようにするための逃げスペースを前記凹部内に確保してあり、かつ、前記筐体内の前記開口部が設けられた一面側に複数の前記スイッチ素子を分散配置させ、これらスイッチ素子と前記回転体との間に前記鍔部を配置させたことを特徴とする複合操作型電気部品。
  2. 請求項1の記載において、前記スイッチ素子が反転可能な反転ばねを有する個別スイッチからなることを特徴とする複合操作型電気部品。
  3. 請求項2の記載において、前記鍔部に周方向に沿って延びる円環状の突堤部を設け、この突堤部によって前記各個別スイッチが押圧駆動されるようにしたことを特徴とする複合操作型電気部品。
  4. 請求項3の記載において、前記傾倒検出手段が前記鍔部と前記各個別スイッチとの間でそれぞれ片持ち梁状に延出する複数の弾性腕を有し、前記操作体の傾倒時に前記突堤部に付勢される前記弾性腕の先端部が対応する前記個別スイッチの反転ばねを押圧駆動するようにしたことを特徴とする複合操作型電気部品。
  5. 請求項4の記載において、前記弾性腕が前記筐体の径方向内側へ向かって片持ち梁状に延出していることを特徴とする複合操作型電気部品。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項の記載において、前記筐体内に前記操作体の傾倒動作に伴って弾性変形する弾性部材を配設し、この弾性部材の弾性復帰力によって前記操作体を操作前の初期位置へ自動復帰するようにしたことを特徴とする複合操作型電気部品。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項の記載において、前記開口部を画成している前記筐体の内壁面に球面状のガイド面を設けると共に、前記操作体の前記鍔部の径方向内側に前記ガイド面と摺接する円椀状部を設け、前記操作体の傾倒時に前記円椀状部が前記ガイド面に対して摺動するようにしたことを特徴とする複合操作型電気部品。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項の記載において、前記操作体が、前記鍔部を有する駆動体と、この駆動体にスプライン結合されて軸線方向へ移動可能な前記操作軸とからなり、かつ、前記筐体内に前記操作軸の軸端部と対向するプッシュスイッチを配置し、前記操作軸の押し込み操作によって前記プッシュスイッチが押圧駆動されるようにしたことを特徴とする複合操作型電気部品。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項の記載において、前記筐体の一面に筒状部を突設し、この筒状部に包囲された空所を前記開口部となしたことを特徴とする複合操作型電気部品。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項の記載において、前記回転検出手段が、前記筐体の内壁面に配設された導電パターンと、前記回転体に保持されて前記導電パターンに摺接する摺動子とを有することを特徴とする複合操作型電気部品。
JP2006142951A 2006-05-23 2006-05-23 複合操作型電気部品 Withdrawn JP2007317392A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006142951A JP2007317392A (ja) 2006-05-23 2006-05-23 複合操作型電気部品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006142951A JP2007317392A (ja) 2006-05-23 2006-05-23 複合操作型電気部品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007317392A true JP2007317392A (ja) 2007-12-06

Family

ID=38851083

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006142951A Withdrawn JP2007317392A (ja) 2006-05-23 2006-05-23 複合操作型電気部品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007317392A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010123479A (ja) * 2008-11-21 2010-06-03 Yuhshin Co Ltd 操作入力装置
WO2010122901A1 (ja) * 2009-04-22 2010-10-28 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 スイッチ構造と手術機器
US8121666B2 (en) 2004-07-30 2012-02-21 Olympus Corporation Image observation apparatus
KR20170002904U (ko) * 2016-02-05 2017-08-16 주식회사 서연전자 자동차 스티어링 휠 리모트 컨트롤 스위치 어셈블리
CN111615736A (zh) * 2018-01-19 2020-09-01 松下知识产权经营株式会社 输入装置

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8121666B2 (en) 2004-07-30 2012-02-21 Olympus Corporation Image observation apparatus
JP2010123479A (ja) * 2008-11-21 2010-06-03 Yuhshin Co Ltd 操作入力装置
WO2010122901A1 (ja) * 2009-04-22 2010-10-28 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 スイッチ構造と手術機器
JP4763093B2 (ja) * 2009-04-22 2011-08-31 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 操作装置及び手術機器
KR20170002904U (ko) * 2016-02-05 2017-08-16 주식회사 서연전자 자동차 스티어링 휠 리모트 컨트롤 스위치 어셈블리
KR200484616Y1 (ko) * 2016-02-05 2017-09-29 주식회사 서연전자 자동차 스티어링 휠 리모트 컨트롤 스위치 어셈블리
CN111615736A (zh) * 2018-01-19 2020-09-01 松下知识产权经营株式会社 输入装置
EP3742463A4 (en) * 2018-01-19 2021-03-17 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. INPUT DEVICE

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI383417B (zh) switch
US6080941A (en) Multi-directional key switch assembly
JP4882842B2 (ja) 多方向入力装置
JP3315245B2 (ja) 多方向入力スイッチ
EP0901059B1 (en) Multiple-operation joystick
JP2006260826A (ja) 回転型電気部品
JP2007317392A (ja) 複合操作型電気部品
JP3173137U (ja) 多方向入力装置
JP6228954B2 (ja) レバー装置
JPH0129951Y2 (ja)
JP4061626B2 (ja) 回転入力装置
JP4934550B2 (ja) 回転型電気部品
JPH0354821B2 (ja)
JP5256123B2 (ja) 回転型電気部品
KR880004032Y1 (ko) 펄스 스위치
US20060219535A1 (en) Multifunction switching arrangement for controlling transmission overdrive and autostick functions
JP3732988B2 (ja) クリック付回転型電気部品
JPH07245040A (ja) 回転式スイッチ
JP4435136B2 (ja) イグニッションスイッチ
US6995650B2 (en) Electrical part prevented from improper mounting on circuit board, and mounting structure for the electrical part
JP3404442B2 (ja) 複合操作型電気部品
JP3937670B2 (ja) 多方向操作スイッチ
JP5819130B2 (ja) 回転型電気部品
JP3764799B2 (ja) 回転型電気部品
KR101555378B1 (ko) 복합 스위치 유니트

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20080828

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A761 Written withdrawal of application

Effective date: 20091019

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761