JP2007316305A - 反射型液晶表示素子とその製造方法 - Google Patents

反射型液晶表示素子とその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来は液晶表示素子の反射電極をスパッタによるアルミニウムで構成すると、ショートが発生しないよう、反射電極の間隙はアルミニウムの成膜で発生するグレイン以下の間隙に作成することができず、また、微細な反射電極間隙を制御するのは難しい。
【解決手段】反射電極51は、第3層間膜29上に形成されたチタン膜による反射電極チタン511と、反射電極チタン511上に形成されたアルミニウム膜である反射電極アルミ512とで構成されている。反射電極アルミ512の側壁は反射電極チタン511の側壁よりも水平方向に後退している。また、反射電極アルミ512の間隙b内の側壁のみに、間隙形成用酸化膜513によるサイドウォールが形成されており、反射電極チタン511の側壁にはサイドウォールは形成されていない。これにより、反射電極面積が大きくなるため反射率が向上し、プロジェクタとしての明るさやコントラストが向上する。
【選択図】図2

Description

本発明は反射型液晶表示素子とその製造方法に係り、特に第1の基板上の画素を構成する反射電極と第2の基板上の全画素に共通な対向電極との間に液晶が封入されており、入射する光を対向電極及び液晶を通して反射電極に入射して反射させ、その反射光を映像信号に対応させて反射電極毎に変調させる反射型液晶表示素子とその製造方法に関する。
最近、ハイビジョン等の高精細映像の表示用ディスプレイ等のように、映像を大画面に表示するための投射型表示装置の要望が高まっている。その投射型表示装置には大別すると透過方式と反射方式のものがあるが、双方の方式とも、LCD(Liquid Crystal Display;液晶表示素子)パネルを用いた空間光変調部が適用され、LCDパネルに読出し光を入射させ、その入射光を映像信号に対応させて画素単位で変調することにより投射光を得るようになっている。
ここに、LCDパネルは、半導体基板上に形成された薄膜トランジスタ等の複数の画素トランジスタと、その画素トランジスタによって電位が制御される複数の画素電極を配列形成したアクティブマトリクス基板上に形成されたアクティブマトリクス回路と、透明基板(ガラス基板等)に被膜形成された共通電極膜と、前記のアクティブマトリクス基板と共通電極膜の間に封止された液晶層とからなり、共通電極膜と各画素電極の間の電位差を映像信号に対応させて画素電極毎に変化させ、液晶の配向を制御することで読出し光を変調する液晶表示素子である。
次に、投射型表示装置の構成について、反射型の液晶表示素子(LCDパネル)を例にとって説明する。図10は反射型LCDパネルのアクティブマトリクス回路の一例のブロック構成図を示す。図10に示すアクティブマトリクス回路は、3行3列のマトリクス状に9個の画素が配列された画素部1と、水平シフトレジスタ回路2と、垂直シフトレジスタ回路3とを有し、更に画素部1の各列の画素群毎に縦方向の信号配線4及びビデオスイッチを介して水平シフトレジスタ回路2に接続されており、また、画素部1の各行の画素群毎に横方向のゲート配線8を介して垂直シフトレジスタ回路3に接続されている。
画素部1内の各画素は、後述するように、画素トランジスタ10、保持容量11、対向電極12、反射電極13を少なくとも有する。対向電極12は全画素共通の共通電極であり、反射電極13は各画素毎に設けられた画素電極である。画素トランジスタ10はゲート電極10bとドレイン10bとソース10cとからなり、図10に14で示す等価回路のシンボルで表されるFETである。また、保持容量11は等価回路ではコンデンサ15として表すことができる。
また前記ビデオスイッチは、互いにドレイン同士、ソース同士が接続されたPチャネル電界効果トランジスタ(FET)5及びNチャネルFET6と、FET5及び6のゲートに互いに異なる論理値の信号を入力するためのインバータ7とからなる。FET5及び6の各ドレインはビデオ線9に接続されている。3つあるビデオスイッチは水平シフトレジスタ回路2からの信号により、所定周期で順次オンとされる。また、垂直シフトレジスタ3は所定の水平走査周期で例えば上から下方向に各行の画素内の画素トランジスタを順次オンとする信号を出力する。
これにより、水平シフトレジスタ回路2及び垂直シフトレジスタ回路3からの各信号により、画素部1内の各画素は順次に画素単位で選択され、選択された画素の保持容量に、ビデオ線9及びビデオスイッチを介して入力された映像信号が電荷の形で供給されて書き込まれる。
図11は1画素の一例の断面模式図を示す。シリコン基板21に形成されたウェル22には、ウェル22と反対導電型の拡散層であるドレイン10bとソース10cが形成されると共にシリコン基板21上に酸化膜を介してゲート電極10aが形成されて、MOS型FETによる前述した画素トランジスタ10を構成している。また、シリコン基板21のウェル22とは異なる領域に拡散層23が形成されており、この拡散層23上には酸化膜を介してポリシリコン層24が形成され、これらにより前述した保持容量11が構成されている。
また、ゲート電極10a、ポリシリコン層24上には、第1層間膜25、第1メタル26、第2層間層27、第1金属遮光膜(第2メタル)28、第3層間膜29、反射電極(第3メタル)13、保護絶縁膜34が積層されており、更に保護絶縁膜34と対向電極12との間に液晶32が封入されている。また、第1メタル26上には反射防止膜33が形成されており、第1金属遮光膜(第2メタル)28上にも反射防止膜34が形成されている。シリコン基板21の表面上に形成されたMOS型FETによる画素トランジスタ10は、画素配列に対応してマトリクス状に配置され、MOS型FETを被覆する第1層間膜25と、第1層間膜25上にマトリクス状に配置されたアルミニウムからなる第1メタル(画素電極)26がMOS型FETのソース10cに接続形成されている。
反射電極13−対向電極12間には、表示する映像信号に応じて電位差が発生し、液晶32の光学特性を変調する。この結果、入射光は画素毎に変調されて反射電極13で反射される。このため、反射型液晶表示素子では、従来の透過型プロジェクタ用素子と違い、光を100%近く利用でき、高精細と高輝度を両立できる構造となっている。
しかし、シリコン基板21を使用した反射型液晶表示素子の場合、画素トランジスタの拡散電極(ソース10c)に光が混入すると、光キャリアが発生してリーク電流が発生し、画素電極電位の変動を引き起こす可能性がある。この画素電極電位の変動は、フリッカーや焼き付きをおこす原因となるため、光リークを最小限にする必要がある。
そこで、従来は反射電極13の間隙の下部には、図11に示すようにアルミ配線で作成した第1の金属遮光膜28を配置しており、この第1の金属遮光膜28によって光のパス長(光路長)を大きくとって光を吸収させることによって、画素トランジスタに光が混入しないような構造になっている。この第1の金属遮光膜28の最上層には窒化チタン(TiN)で形成された反射防止膜34が形成されており、反射電極13の間隙から入射した光は第1の金属遮光膜28の上部の反射防止膜34によって光が減量するようになっている。また、第1の金属遮光膜28から反射した光の一部は、反射電極13の下面と第1の金属遮光膜28との反射を繰り返し、光が次第に減衰して画素トランジスタに光が混入しない構造である。
図12は駆動回路基板に透明基板を重ね合わせた一例の斜視図を示す。同図において、駆動回路基板41は、図11のシリコン基板21に相当し、その駆動回路基板41上には、図10及び図11に示したような構造の画素領域42と、図10の水平シフトレジスタ回路2及び垂直シフトレジスタ回路3からなるシフトレジスタ回路43とが作成されている。シフトレジスタ回路43の外側の駆動回路基板41上にはシール領域44が設けられており、シール材とスペーサーボールが塗布される。シール領域44の内部の駆動回路基板41と、透明基板47に挟まれた中には、液晶組成物が充填されている。画素領域42にはスペーサーを用いず、シール領域44において液晶ギャップを作成するスペーサーレス構造となっている。
一方、透明基板47には図11に示した対向電極12が形成されており、その対向電極12には、駆動回路基板41上に形成されたカウンタコンタクト45上に導電性ペーストが盛られ、透明基板47と駆動回路基板41をシール材によって接着固定する際に接続される。カウンタコンタクト45は外部接続端子46に配線されており、その外部接続端子46から所定の電圧を印加できるようになっている。駆動回路基板41と透明基板47はシール材によって接着固定されて、液晶表示素子が形成されている。
次に、図13に示すように、図12の液晶表示素子に外部からの信号を供給するためのフレキシブルプリント配線板48が外部接続端子46に接続されて液晶表示素子が完成する。外部信号(映像信号及び制御信号)はこのフレキシブルプリント配線板48に設けられた外部入力端子49から入力されるようになっている。
この反射型液晶表示素子は、駆動回路基板41に画素トランジスタとその画素トランジスタによって電位が制御される反射電極(画素電極)13を配列形成したアクティブマトリクス回路と、透明基板(ガラス基板等)47に被膜形成された対向電極(共通電極)12と、前記のアクティブマトリクス回路と対向電極12の間に封止された液晶32からなり、対向電極12と各反射電極13との間の電位差を映像信号に対応させて反射電極13毎に変化させ、液晶32の配向を制御することで読出し光を変調するものである。
ところで、トランジスタや配線のパターニングは、通常フォトリソグラフィを使用して作成している。上記の反射型液晶表示素子において、反射電極13の作成方法も例外ではなく、通常はフォトリソグラフィを使用して反射電極13をアレイ状にパターニングする。
一方、反射電極13は、限られた画素ピッチに対して反射する面積を大きくした方が、当然、反射率が大きくなり、明るさやコントラストが大きくなる。このことは、画素間隙が小さければ小さいほど良いことを意味する。また、画素間隙が小さければ、プロジェクタシステムとして投影上の画像は、画素の格子を認識しづらくなるため、滑らかでシームレスな画像を表示することができるようになる。
しかしながら、前述した光による縮小露光を行うフォトリソグラフィは、パターニングに限界があり、パターンの微細加工を行うために、光源に波長248nmのKrF(フッ化クリプトン)エキシマレーザを使用する高価なエキシマレーザスキャンニングステッパを用いたとしても、通常の最小パターニングにおいては0.2μm程度が限界である。しかも上記のエキシマレーザスキャンニングステッパを反射電極13のフォトリソグラフィに使用した場合、反射電極間隙の最小寸法は0.35μm程度が限界となる。
これは、反射電極13は反射膜であるために反射率が高く、パターン形成に光を使用するフォトグラフィでは光によるハレーションや光の干渉などが発生してしまうために、微細フォトグラフィを実現することが難しいためである。特に大面積チップである反射型液晶表示素子においては、フォーカスの問題や、マスクの寸法ばらつき、大面積エリアによる露光量のショットばらつきなどの問題も発生し、0.35μm程度の反射電極間隙が限界である。
しかし、反射型液晶表示素子において、反射電極を形成する場合、上述のように反射電極間隙は小さければ小さいほど、プロジェクタの性能が向上するため、更なる反射電極間隙の縮小が求められている。また、シリコン基板を使用した反射型液晶表示素子の場合、画素トランジスタの拡散電極に光が混入すると、光キャリアが発生してリーク電流が発生し、画素電極電位の変動を引き起こす可能性がある。画素電極電位の変動は、フリッカーや焼き付きをおこす原因となるため、光リークを最小限にする必要がある。
そこで、従来は図11に示したように、反射電極13の間隙の下部には、アルミ配線で作成した第1の金属遮光膜28を配置しており、第1の金属遮光膜28によって光のパス(光路長)を大きくとって光を吸収させることによって、画素トランジスタに光が混入しないような構造になっている。これにより、画素トランジスタの拡散電極(ソース10c)に光が照射されて、光キャリアによるリーク電流が発生することを防止している。
この拡散電極部は拡散電極部とウェル22のPN接合になっており、言い換えるとフォトダイオードを形成しているといえる。従って、このフォトダイオードに相当する拡散電極部に到達する光を低減させる必要がある。この拡散電極部への光リークが存在すると、光リークによる画素電極電位の変動を少なくするために保持容量が必要であり、光リークが大きいと、それに伴い保持容量も大きくしなければならず、画素微細化の妨げになっている。なお、この光リークに関しても、反射電極間隙を小さくしてやれば、必然的に素子内部への光の入射量が少なくなって光リークを効果的に少なくできることが、当然考えられる。この光リークを抑制するという観点からも、反射電極間隙の縮小が求められている。
また、絶縁膜を使用して遮光層用溝を形成した後、画素(反射)電極兼遮光層となる導電膜(アルミニウム)を成膜し、セルフアラインにて画素電極(反射電極)を作成する液晶表示素子の製造方法が従来開示されている(例えば、特許文献1参照)。この従来の液晶表示素子の製造方法によれば、反射電極間隙の下方に金属アルミニウムが形成されるために、遮光層によって光の入射が抑えられ、光リークが低減できることが期待されている。この従来方法であれば、反射電極間隙を小さくすることが可能であるが、実際の画素電極間隙はスパッタによる膜厚を制御することによって作成することになる。
特開平10−325949号公報
しかしながら、スパッタによるアルミニウムの成膜はグレインが成長するため、反射電極間隙を小さくしようとすると、グレインが成長した部分において、反射電極間においてショートが発生する可能性がある。従って、反射電極間隙はアルミニウムによって成長するグレイン以下の間隙は作成することができないということになる。しかもこのグレインのサイズは一定ではないため、微細な反射電極間隙を制御するのは難しい。
また、上記の特許文献1においては、遮光層用溝にもスパッタされたアルミニウムが遮光層として形成される。つまり、反射電極間隙を小さくしようとして反射電極膜厚を厚くしようとすると、同時に遮光層用溝に形成される遮光膜の膜厚も厚くなるため、反射電極間を絶縁するためには、遮光層用溝も深くしなければならない。そこで、遮光層用溝を深くするために、絶縁膜の窒化シリコン膜厚を厚くして等方性エッチングを行うと、遮光層用溝も大きくなると同時に、遮光層用溝の上部に配置された同じ絶縁膜である二酸化シリコンの間隙も大きくなってしまうという問題がある。
本発明は以上の点に鑑みなされたもので、反射電極を2つの導電膜による段差を有する積層構造に形成することにより、反射電極間隙をフォトリソグラフィによるパターニングの限界以下の寸法をセルフアラインで形成することができ、画素の反射率を向上させることができる反射型液晶表示素子とその製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、低コストで反射電極間隙を小さくして、反射率を向上することにより、プロジェクタとしての明るさやコントラストが向上し、さらには、反射電極間隙から進入する光を低減することにより、光リークを低減してフリッカーや焼きつきを低減することが可能な反射型液晶表示素子及びその製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の反射型液晶表示素子は、入射する光を反射する反射電極と、反射電極に接続されたスイッチング用画素トランジスタと、画素トランジスタに接続された保持容量とからなる画素が、複数規則的に第1の基板上に配列されており、反射電極と画素トランジスタとの間には絶縁膜を介して遮光膜が形成されると共に、第1の基板上の複数の反射電極に共通して対向するように対向電極が透明な第2の基板上に形成され、第1及び第2の基板の間には液晶が封入されており、複数の画素トランジスタを順次駆動して、その画素トランジスタに接続された保持容量に映像信号を電荷として保持させることで、その画素トランジスタに接続された反射電極と対向電極との間の液晶の配向を反射電極単位で制御し、第2の基板上の対向電極及び液晶を透過して反射電極に入射して反射し、液晶及び対向電極を透過して外部へ出射する光を反射電極単位で変調する反射型液晶表示素子において、反射電極は、平面形状が一画素の大きさに対応した矩形形状に形成された第1の導電膜と、第1の導電膜に対して光入射側に積層されており、第1の導電膜と反射率が異なり、かつ、第1の導電膜の矩形領域内に形成された平面形状が矩形形状の第2の導電膜とより構成されていることを特徴とする。
ここで、上記の各画素の第1の導電膜は、第2の導電膜よりも大なる面積の矩形形状に形成されており、第1の導電膜と第2の導電膜は、その外周部において段差が形成されていることを特徴とする。また、上記の段差が形成されている第1及び第2の導電膜は、第1の導電膜の高さと第2の導電膜の高さとの差が、反射電極に入射する光と反射電極で反射された光とが互いに干渉し、光が強め合う値に設定されていることを特徴とする。この発明では、従来に比べて反射電極の反射率を向上させることができる。
また、上記の目的を達成するため、本発明の液晶表示素子の製造方法は、入射する光を反射する反射電極と、反射電極に接続されたスイッチング用画素トランジスタと、画素トランジスタに接続された保持容量とからなる画素が、複数規則的に第1の基板上に配列されており、反射電極と画素トランジスタとの間には絶縁膜を介して遮光膜が形成されると共に、第1の基板上の複数の反射電極に共通して対向するように対向電極が透明な第2の基板上に形成され、第1及び第2の基板の間には液晶が封入されており、複数の画素トランジスタを順次駆動して、その画素トランジスタに接続された保持容量に映像信号を電荷として保持させることで、その画素トランジスタに接続された反射電極と対向電極との間の液晶の配向を反射電極単位で制御し、第2の基板上の対向電極及び液晶を透過して反射電極に入射して反射し、液晶及び対向電極を透過して外部へ出射する光を反射電極単位で変調する反射型液晶表示素子の製造方法において、第1の基板上に形成された遮光膜の上方に、反射電極を構成する第1の導電膜と第2の導電膜とを順次に積層する第1のステップと、第2の導電膜をパターニングとエッチングにより、複数の画素に対応した複数の矩形形状に規則的に形成する第2のステップと、第2のステップを経た第1の導電膜及び第2の導電膜の上に間隙形成用絶縁膜を被覆形成する第3のステップと、間隙形成用絶縁膜をエッチバックすると共に、第2の導電膜をエッチングストッパとして終点検出を行い、終点検出後、第1の導電膜の膜厚分をエッチングするだけの時間をオーバーエッチングすることにより、間隙形成用絶縁膜及び第1の導電膜を同時にエッチングする第4のステップとを含み、第4のステップにより、第2の導電膜の側壁に間隙形成用絶縁膜によるサイドウォールを形成すると共に、第1の導電膜に複数の画素に対応した複数の矩形形状とする間隙を形成することを特徴とする。
この発明では、相隣る反射電極間の間隙に相当する第1の導電膜の間隙を、低コストの装置を使用して、フォトリソグラフィによるパターニングの限界以下の寸法で、セルフアラインで形成することができるため、反射電極の反射率(画素の反射率)を従来に比べて向上することができる。
また、上記の目的を達成するため、他の発明の液晶表示素子の製造方法は、上記の第2のステップを経た第1の導電膜及び第2の導電膜の上に間隙形成用絶縁膜を被覆形成する第3のステップと、間隙形成用絶縁膜をエッチバックして第2の導電膜の側壁に間隙形成用絶縁膜によるサイドウォールを形成する第4のステップと、第2の導電膜及びサイドウォールをマスクとして第1の導電膜をエッチングし、セルフアラインにて反射電極間隙を形成する第5のステップとを含むことを特徴とする。
この発明では、上記の発明と同様に、相隣る反射電極間の間隙に相当する第1の導電膜の間隙を、低コストの装置を使用して、フォトリソグラフィによるパターニングの限界以下の寸法で、セルフアラインで形成することができるため、反射電極の反射率(画素の反射率)を従来に比べて向上することができる。
本発明によれば、相隣る反射電極間の間隙(反射電極間隙)に相当する第1の導電膜の間隙を、フォトリソグラフィによるパターニングの限界以下の寸法で、セルフアラインで形成することにより、反射電極の反射率(画素の反射率)を従来に比べて向上することができるため、反射型液晶表示素子を用いたプロジェクタとしての明るさやコントラストを向上できる。
また、本発明によれば、反射電極間隙を従来に比べて小さくできるため、反射電極間隙から進入する光を低減することにより、光リークを低減してフリッカーや焼きつきを低減することができる。この場合、画素サイズが小さくなっても従来構造よりも光リークを著しく抑制することができるので、光リークによる画素電極電位の変動を少なくするために必要だった保持容量が小さくでき、大幅な画素微細化が可能になり、小画素化による高解像度パネルや、低コスト化を実現することができる。
更に、本発明によれば、従来に比べてプロジェクタとしてのコントラスト向上ができることから、例えば黒の再現性が向上し、暗部の階調が良くなるため投射型プロジェクタの欠点である黒浮きを著しく改善でき、その結果、例えば映画などの暗いシーンにおいても視認性が向上する。
次に、本発明の一実施の形態について図面と共に説明する。図1は本発明になる反射型液晶表示素子の一実施の形態の一画素当たりの断面図を示す。同図中、図11と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図1において、シリコン基板21の表面上に形成されたスイッチング素子であるMOS型FETによる画素トランジスタ10は、画素配列に対応してマトリクス状に配置され、MOS型FETを被覆する第1層間膜25と、第1層間膜25上にマトリクス状に配置されたアルミニウムからなる第1メタル(画素電極)26がMOS型FETのソース10cに接続形成されている点は従来と同様であるが、従来と異なり、本実施の形態は各画素毎に形成される反射電極51の構造に特徴があり、図1にIで示す反射電極間隔が従来に比べて小さく形成されている。
図2は図1にIで示した反射電極51の一部分の拡大図を示す。同図中、図1と同一構成部分には同一符号を付してある。図2において、反射電極51は、第3層間膜29上に形成されたチタン膜による反射電極チタン511と、反射電極チタン511上に形成されたアルミニウム膜である反射電極アルミ512とで構成されている。また、反射電極アルミ512の側壁は反射電極チタン511の側壁よりも水平方向に後退している。すなわち、後述するように反射電極チタン511は一画素の大きさに対応した平面形状が矩形形状であり、隣接する反射電極を構成する反射電極チタン511との間に間隙aが形成されている。同様に、反射電極アルミ512も平面形状が矩形形状で、かつ、隣接する反射電極を構成する反射電極アルミ512との間に間隙bが形成されているが、反射電極チタン511の矩形領域内に配置されているので、それら間隙aとbは、それぞれの中心位置が一致するように形成されているが、間隙bの方が間隙aよりも大である。
また、反射電極アルミ512の間隙b内の側壁のみに、間隙形成用酸化膜513によるサイドウォールが形成されており、反射電極チタン511の側壁にはサイドウォールは形成されていない。このように、本実施の形態の反射電極51は側壁が2段に形成されており、下段部の側壁による反射電極51の間隙、すなわち反射電極チタン511の間隙aは、図11の従来例と比較して小さく形成されている。
このような構造とすることにより、反射電極面積が大きくなるため反射率が向上し、プロジェクタとしての明るさやコントラストが向上し、さらには、反射電極チタン511の間隙aが従来より小さいことから反射電極間隙から進入する光を従来よりも低減することができるため、従来に比べて光リークを低減してフリッカーや焼きつきを低減することができる。
次に、本発明になる液晶表示素子の製造方法の一実施の形態について図3の各素子製造工程の要部の断面図と共に説明する。同図中、図2と同一構成部分には同一符号を付してある。まず、図3(A)に示すように、第3層間膜29上に反射電極を反射電極チタン511と反射電極アルミ512の2層構造で、スパッタにて成膜する。反射電極チタン511は膜厚100nmで、反射電極アルミ512は膜厚300nmでそれぞれスパッタする。
続いて、反射電極アルミ512の表面全面にレジスト52を塗布した後、図3(B)に示すようにフォトリソグラフィにて反射電極形状にパターニングし、レジスト52及び反射電極アルミ512をRIEなどの異方性エッチング装置にエッチングして開口部53を形成して反射電極形状に形成する。このとき、反射電極チタン511をエッチングストッパとしてエンドポイントの終点検出を行う。
また、このとき作成した反射電極アルミ512の間隙は、0.6μm程度の比較的大きな間隙でよいので、高価なエキシマレーザスキャンニングステッパや、高価な高感度レジストを使用しなくてよく、2,3世代前の光源に波長365nmのi線を用いたステッパと安価なi線用フォトレジストを用いて十分作成可能である。
次に、レジスト52を剥離した後、図3(C)に示すように、反射電極アルミ512上に間隙形成用酸化膜54をCVD(化学気相成長)法にて250nm成膜する。続いて、図3(D)に示すように、RIE(反応性イオンエッチング装置)などの酸化膜エッチング装置を用いて、間隙形成用酸化膜54のエッチバックを行うことにより反射電極アルミ512の間隙bの側壁には、間隙形成用酸化膜513によるサイドウォールを形成する。
なお、間隙形成用酸化膜54やチタンのエッチングには、真空雰囲気にてCHFとCFのガスを導入し、RFプラズマを生成して行う。このとき、間隙形成用酸化膜54と同時に反射電極チタン511のエッチングを行って、実際の反射電極間隙aを形成する。通常、酸化膜エッチング装置は、酸化膜だけをエッチングすることを目的としているためアルミニウムのエッチレートは低く、選択性エッチングすることを目的とした装置である。しかし、チタンや窒化チタンは酸化膜エッチング装置でエッチングすることが容易に行えるため、間隙形成用酸化膜54のエッチングと同時に反射電極チタン511もエッチングすることができる。
反射電極チタン511は50nm程度の膜厚であり、間隙形成用酸化膜54についてもだいたい反射電極チタン511と同じエッチングレートにすることが可能である。反射電極間隙における間隙形成用酸化膜54は、反射電極アルミ512をエッチングストッパとして終点検出を行い、終点検出後、反射電極チタン511の膜厚50nmをエッチングするだけの時間をオーバーエッチングする。
反射電極アルミ512の側壁上部における間隙形成用酸化膜54については、酸化膜エッチング時のオーバーエッチによって少々エッチングされ、図3(D)に示すように反射電極アルミ512とエッチング後の間隙形成用酸化膜513に段差ができるが、間隙形成用酸化膜513の役割は反射電極アルミ512にオフセットをかけて反射電極チタン511に反射電極間隙のための間隙を形成することであるから、特に問題は発生しない。これにより、図3(D)に示すようにセルフアラインにて反射電極間隙aが形成されることになる。間隙作成用酸化膜513のサイドウォールの寸法は、間隙作成用酸化膜513の成腹膜厚によって、制御することができる。
本実施の形態の場合、出来上がる反射電極チタン511の間際寸法は0.15μmを形成した。この時点において、間隙形成用酸化膜513は、小さい画素間隙を作成するという役目を終了しているので、除去してしまってもかまわない。間隙形成用酸化膜513は透明膜であるので、反射型液晶表示素子の上部から入射された光を反射するという作用を妨げる効果はないため、そのまま残してもかまわない。なお、反射電極チタン511のエッチングは、絶縁膜のエッチバックと同時でなくてもかまわない。つまり、反射電極チタン511上の間隙形成用酸化膜513までエッチングされた時点で、アルミエッチング装置に変更し、反射電極チタン511を除去してもかまわない。
この場合、エッチングガスはBClやCl、CHFなどを使用し、チタンとアルミのエッチングの選択比を大きくすることによって、反射電極チタン511のみを除去することができる。また、反射電極チタン511は、導電膜であれば基本的にかまわない。従って、反射電極チタン511の替わりに反射電極窒化チタンであってもかまわない。
最後に、図3(E)に示すように、素子全面に保護絶緑膜34を成膜し、CMP(Chemical Mechanical Polishing)によって表面を平坦にしてデバイスを完成する。
上記の製造方法に示すように、本実施の形態によれば、反射電極間隙aの寸法は、フォトリソグラフィの解像度に関係なく制御できる。従って、高価な微細露光のできるエキシマレーザスキャンニングステッパや、高解像が可能なレジスト、その他EB露光装置や、ナノインプリント装置などを使用しなくても、2、3世代前の安価なステッパを用いて、微細な反射電極間隙を形成することができる。
しかも、本実施の形態では、前述の通り、反射型液晶表示素子の反射電極の場合、反射電極は反射膜であるために反射率が高く、パターン形成に光を使用するフォトリソグラフィでは光によるハレーションや光の干渉などが発生してしまうために、微細フォトリソグラフィを実現することが難しいといった問題があった。特に大面積チップである反射型液晶表示素子においては、フォーカスの問題や、マスクの寸法ばらつき、大面積エリアによる露光量のショットばらつきなどの問題も発生するため、ステッパを用いたフォトリソグラフィでは、装置起因の精度が問題になったが、本実施の形態によれば、安価な設備で、難しいプロセス制御も必要とせずに、高反射率の反射膜においても、微細な反射電極間隙aを形成することができる。
なお、反射電極アルミ512の側壁に形成する間隙作成用酸化膜54は、CVDで成膜するために公知のようにウェハの面内の膜厚ばらつきに優れている。従って、反射電極アルミ12の側壁に形成する間隙作成用酸化膜513としてのサイドウォールの寸法は、比較的均一に制御することが可能である。従って、反射電極間隙aはばらつきが少なく、均一に作成することができる。
また、本実施の形態によって反射電極間隙aを小さく作成することができることから、反射電極間隙aから入射する光を大幅に低減することができる。従って、画素トランジスタの拡散電極に照射される光が殆どなくなり、光キャリアによるリーク電流が大幅に低減することができる。このことから、光リークによる画素電極電位の変動を少なくするために必要だった保持容量が小さくでき、大幅な画素微細化が可能になる。
また、本実施の形態を用いた投射型プロジェクタとしてのコントラストを向上できることから、例えば黒の再現性が向上し、暗部の階調が良くなるため投射型プロジェクタの欠点である黒浮きを著しく改善でき、その結果、例えば映画などの暗いシーンにおいても視認性が向上する。
更には、上記のように反射電極間隙aの寸法は、フォトリソグラフィによる制約を受けないことから、反射電極間隙aの寸法を変更したい場合には、高価なフォトリソグラフィ用のマスクを作成することなく、簡単に反射電極間隙aの寸法を変更することができる。具体的には、間隙作成用酸化膜54の膜厚を変更するだけでよく、酸化膜CVD装置の成膜時間変更のみで、簡単に反射電極間隙aの寸法が変更できる。これは、例えばRGBの3原色に対応した反射型液晶表示素子について、各々の反射電極間隙を簡単に最適化できるメリットがある。
すなわち、カラーフィルタにより、B光用の反射型液晶表示素子に入射される光は波長400nm〜500nmの青色光に、G光用の反射型液晶表示素子に入射される光は波長500nm〜600nmの緑色光に、R光用の反射型液晶表示素子に入射される光は波長600nm〜780nmの赤色光にそれぞれ限定されている。
ここで、R光用の反射型液晶表示素子について見てみると、画素を形成している反射電極の間隙を入射赤色光の最短波長である600nm以下に設定しておくことにより、反射電極間隙において間隙と水平方向以外の光は、反射電極に反射、もしくは吸収されてしまい、画素トランジスタ方向に入射されなくなる。この場合の上部から見た反射電極の平面図を図4に示す。図4において、反射電極アルミ512Rは、画素間の間隙と同じ600nm以下に設定される。また、図4におけるR光用反射電極には、間隙作成用酸化膜を形成せず、通常作成法にて反射電極を作成した。この場合は、R光用反射電極の反射電極間隙は0.5μmにした。これにより、反射電極から画素トランジスタに入射される大部分の光をカットすることができ、光によるリーク電流を防止することができる。
また、G光用の反射型液晶表示素子についても同じで、画素を形成している反射電極の間隙を入射緑色光の最短波長である500nm以下に設定しておくことにより、反射電極間隙において間隙と水平方向以外の光は、反射電極に反射、もしくは吸収されてしまい、画素トランジスタ方向に入射されなくなる。
この場合の上部から見た反射電極の平面図を図5に示す。図5において、反射電極アルミ512Gは反射電極アルミ512Rと同様の面積であり、反射電極チタン511Gの面積よりも若干小さい。図5におけるG光用反射電極には、R光用反射電極形成用マスクを用いて、反射電極アルミ512Gをフォトリソグラフィにてパターニング、エッチングした。その後間隙作成用酸化膜513によるサイドウォールを作成し、反射電極チタン511Gの間際を0.4μmにした。
この場合、反射電極チタン511Gの間隙が画素間の間隙となる。これにより、反射電極から画素トランジスタに入射される大部分の光をカットすることができ、光によるリーク電流を防止することができる。
また、B光用の反射型液晶表示素子についても同じで、画素を形成している反射電極の間隙を入射青色光の最短波長である400nm以下に設定しておくことにより、反射電極間隙において間隙と水平方向以外の光は、反射電極に反射、もしくは吸収されてしまい、画素トランジスタ方向に入射されなくなる。
この場合の上部から見た反射電極の平面図を図6に示す。図6において、反射電極アルミ512Bは反射電極アルミ512Rと同様の面積であり、反射電極チタン511Bの面積よりも若干小さい。この場合、図6におけるB光用反射電極には、R光用反射電極形成用マスクを用いて、反射電極アルミ512Bをフォトリソグラフィにてパターニング、エッチングした。その後間隙作成用酸化膜513によるサイドウォールを作成し、反射電極チタン511Bの間隙を0.3μmにした。
この場合、反射電極チタン511Bの間隙が画素間の間隙となる。これにより、反射電極から画素トランジスタに入射される大部分の光をカットすることができ、光によるリーク電流を防止することができる。
ここで、本実施の形態によれば、RGBの各反射型液晶表示素子に対応させた反射電極間像を簡単に作成することができる。つまり、反射電極チタン511と反射電極アルミ512の成膜までは、各色光用反射型液晶表示素子ともに同じプロセスで製造することができる。その後、最終工程である間隙作成用酸化膜513の形成時において、R,G,Bの各原色光に対応した反射型液晶表示素子用に反射電極の間隙の距離に対応させて、間隙作成用酸化膜の膜厚を変化させて形成すればよいので、特開2001−318376号公報記載の従来の液晶表示素子と比較して素子にある程度の汎用性を持たせることができる。
すなわち、間隙作成用酸化膜513形成以前のプロセスまでR,G,Bの各原色光に対応した反射型液晶表示素子は全く同じ工程で作成し、必要に応じてR,G,Bの各原色光に対応した間隙作成用酸化膜厚を設定した反射型液晶表示素子を作成し分けることができる。すなわち、例えばR光用のフォトリソグラフィによるパターニング用マスクを1枚用いるだけで、各原色光に対応した反射電極間隙について、間隙作成用酸化膜の膜厚のみを制御するだけで作成できる。
更に、本実施の形態によれば、最終的に形成する反射電極間隙は、エッチングによって作成されるので、前述した特許文献1の従来の液晶表示素子のようにアルミニウムのグレインによる制約を受けない。反射電極間隙はエッチングによって確実に形成されるため、正確な反射電極間隙を作成することが可能である。また、特許文献1記載の従来の液晶表示素子のように反射電極間隙の下方に導電性のアルミニウムのよる遮光膜を成膜する必要がないため、遮光膜を介した反射電極間のショートという不具合も発生することがない。
次に、本実施の形態において最適な反射率が得られる反射電極51の側壁の段差について説明する。図7はアルミニウムの膜厚と反射率との特性図、図8はチタンの膜厚と反射率との特性図、図9は窒化チタンの膜厚と反射率との特性図を示す。前述した本実施の形態の反射電極51の反射電極チタン511の膜厚は300nm程度であり、反射電極アルミ512の膜厚は50nm程度であるため、図7及び図8から反射電極チタン511の反射率は、反射電極アルミ512の反射率と比較して約半分の反射率である。
従って、反射電極51は、図5及び図6に示したように、反射電極の外周に形成された反射電極チタン511G、511Bの部分での反射率が低くなっているが、反射電極の外周に形成された反射電極チタン511G、511Bの部分の占める面積は反射電極の数%であるため問題ない。しかしながら、反射電極チタン511G、511Bは導電膜であるために、反射電極の外周に形成された反射電極チタン部分においても液晶に印加するための電圧は正常に印加されるため、投影上の画像で表示される画素間隙は、反射電極チタン511G、511Bで形成された反射電極間隙となる。
また、図5及び図6に示したように、反射電極の外周に形成された反射電極チタン511G、511Bの高さと、反射電極の内側に形成された反射電極アルミ512G、512Bの高さは、反射する光が干渉し、光が強め合う膜厚に設定してもよい。光を強め合う反射電極アルミの高さは以下の式で求められる。
d=mλ/2 (m=0,1,2,3,・・・)
d:反射電極アルミの高さ
λ:入射する光の波長
従って、入射する光の波長が550nmの緑色光の場合、G光用の反射型液晶表示素子の反射電極チタン(図2の511、図5の511G)の高さと反射電極アルミ(図2の512、図5の512G)の高さの差を275nm、550nm、825nm、・・・のいずれかに設定することにより、互いの表面で反射された光は、互いに干渉して強め合い、光の反射率が向上する。
同様に、入射する光の波長が780nmの赤色光の場合、R光用の反射型液晶表示素子の反射電極チタン(図2の511)の高さと反射電極アルミ(図2の512、図4の512R)の高さの差は、390nm、780nm、1170nm、・・・のいずれかに設定することにより、また、入射する光の波長が400nmの青色光の場合、B光用の反射型液晶表示素子の反射電極チタン(図2の511、図6の511B)の高さと反射電極アルミ(図2の512、図6の512B)の高さの差は、200nm、400nm、600nm、・・・のいずれかに設定することにより、互いの表面で反射された光は、互いに干渉して強め合い、光の反射率が向上する。
なお、本発明は以上の実施の形態に限定されるものではなく、例えば、反射電極チタン511の替わりに図9の膜厚対反射率特性の反射電極窒化チタンを用いてもよい。また、上記の実施の形態では、反射電極を構成する2段積層構造の2つの導電膜のうち、光入射側の導電膜の方を他方の導電膜に比べて反射率の大きな導電膜である反射電極アルミ512としたが、これは図4〜図6から分かるように、上から見たときの画素(反射電極)の面積の大部分を光入射側の導電膜が占めるため、反射率向上に望ましいからであるが、原理的には光入射側の導電膜の方の反射率を小さくしても差し支えない。
本発明の反射型液晶表示素子の一実施の形態の1画素あたりの断面図である。 図1の反射電極付近の一実施の形態の拡大図である。 本発明の反射型液晶表示素子の一実施の形態の製造方法を示す各工程の素子断面図である。 本発明の反射型液晶表示素子の一実施の形態のR光用反射電極平面図である。 本発明の反射型液晶表示素子の一実施の形態のG光用反射電極平面図である。 本発明の反射型液晶表示素子の一実施の形態のB光用反射電極平面図である。 アルミニウムの膜厚対反射率特性図である。 チタンの膜厚対反射率特性図である。 窒化チタンの膜厚対反射率特性図である。 反射型LCDパネルのアクティブマトリクス回路の一例のブロック構成図である。 従来の反射型液晶表示素子の一例の1画素あたりの断面図である。 駆動回路基板に透明基板を重ね合わせた一例の斜視図である。 フレキシブルプリント配線板が外部接続端子に接続された液晶表示素子の図である。
符号の説明
1 画素部
2 水平シフトレジスタ回路
3 垂直シフトレジスタ回路
10 画素トランジスタ
11 保持容量
12 対向電極(共通電極)
13、51 反射電極(画素電極)
28 第1金属遮光膜(第2メタル)
29 第3層間膜
32 液晶
53 開口部
54、513 間隙形成用酸化膜
511、511G、511B 反射電極チタン
512、512R、512G、512B 反射電極アルミ

Claims (5)

  1. 入射する光を反射する反射電極と、該反射電極に接続されたスイッチング用画素トランジスタと、該画素トランジスタに接続された保持容量とからなる画素が、複数規則的に第1の基板上に配列されており、前記反射電極と前記画素トランジスタとの間には絶縁膜を介して遮光膜が形成されると共に、前記第1の基板上の複数の反射電極に共通して対向するように対向電極が透明な第2の基板上に形成され、前記第1及び第2の基板の間には液晶が封入されており、前記複数の画素トランジスタを順次駆動して、その画素トランジスタに接続された前記保持容量に映像信号を電荷として保持させることで、その画素トランジスタに接続された反射電極と前記対向電極との間の前記液晶の配向を反射電極単位で制御し、前記第2の基板上の前記対向電極及び前記液晶を透過して前記反射電極に入射して反射し、前記液晶及び前記対向電極を透過して外部へ出射する光を前記反射電極単位で変調する反射型液晶表示素子において、
    前記反射電極は、
    平面形状が一画素の大きさに対応した矩形形状に形成された第1の導電膜と、
    前記第1の導電膜に対して光入射側に積層されており、該第1の導電膜と反射率が異なり、かつ、該第1の導電膜の矩形領域内に形成された平面形状が矩形形状の第2の導電膜と
    より構成されていることを特徴とする反射型液晶表示素子。
  2. 各画素の前記第1の導電膜は、前記第2の導電膜よりも大なる面積の矩形形状に形成されており、前記第1の導電膜と前記第2の導電膜は、その外周部において段差が形成されていることを特徴とする請求項1記載の反射型液晶表示素子。
  3. 前記段差が形成されている前記第1及び第2の導電膜は、前記第1の導電膜の高さと前記第2の導電膜の高さとの差が、前記反射電極に入射する光と前記反射電極で反射された光とが互いに干渉し、光が強め合う値に設定されていることを特徴とする請求項2記載の反射型液晶表示素子。
  4. 入射する光を反射する反射電極と、該反射電極に接続されたスイッチング用画素トランジスタと、該画素トランジスタに接続された保持容量とからなる画素が、複数規則的に第1の基板上に配列されており、前記反射電極と前記画素トランジスタとの間には絶縁膜を介して遮光膜が形成されると共に、前記第1の基板上の複数の反射電極に共通して対向するように対向電極が透明な第2の基板上に形成され、前記第1及び第2の基板の間には液晶が封入されており、前記複数の画素トランジスタを順次駆動して、その画素トランジスタに接続された前記保持容量に映像信号を電荷として保持させることで、その画素トランジスタに接続された反射電極と前記対向電極との間の前記液晶の配向を反射電極単位で制御し、前記第2の基板上の前記対向電極及び前記液晶を透過して前記反射電極に入射して反射し、前記液晶及び前記対向電極を透過して外部へ出射する光を前記反射電極単位で変調する反射型液晶表示素子の製造方法において、
    前記第1の基板上に形成された前記遮光膜の上方に、前記反射電極を構成する互いに反射率が異なる第1の導電膜と第2の導電膜とを順次に積層する第1のステップと、
    前記第2の導電膜をパターニングとエッチングにより、複数の前記画素に対応した複数の矩形形状に規則的に形成する第2のステップと、
    前記第2のステップを経た前記第1の導電膜及び第2の導電膜の上に間隙形成用絶縁膜を被覆形成する第3のステップと、
    前記間隙形成用絶縁膜をエッチバックすると共に、前記第2の導電膜をエッチングストッパとして終点検出を行い、終点検出後、前記第1の導電膜の膜厚分をエッチングするだけの時間をオーバーエッチングすることにより、前記間隙形成用絶縁膜及び前記第1の導電膜を同時にエッチングする第4のステップと
    を含み、前記第4のステップにより、前記第2の導電膜の側壁に前記間隙形成用絶縁膜によるサイドウォールを形成すると共に、前記第1の導電膜に複数の前記画素に対応した複数の矩形形状とする間隙を形成することを特徴とする液晶表示素子の製造方法。
  5. 入射する光を反射する反射電極と、該反射電極に接続されたスイッチング用画素トランジスタと、該画素トランジスタに接続された保持容量とからなる画素が、複数規則的に第1の基板上に配列されており、前記反射電極と前記画素トランジスタとの間には絶縁膜を介して遮光膜が形成されると共に、前記第1の基板上の複数の反射電極に共通して対向するように対向電極が透明な第2の基板上に形成され、前記第1及び第2の基板の間には液晶が封入されており、前記複数の画素トランジスタを順次駆動して、その画素トランジスタに接続された前記保持容量に映像信号を電荷として保持させることで、その画素トランジスタに接続された反射電極と前記対向電極との間の前記液晶の配向を反射電極単位で制御し、前記第2の基板上の前記対向電極及び前記液晶を透過して前記反射電極に入射して反射し、前記液晶及び前記対向電極を透過して外部へ出射する光を前記反射電極単位で変調する反射型液晶表示素子の製造方法において、
    前記第1の基板上に形成された前記遮光膜の上方に、前記反射電極を構成する互いに反射率が異なる第1の導電膜と第2の導電膜とを順次に積層する第1のステップと、
    前記第2の導電膜をパターニングとエッチングにより、複数の前記画素に対応した複数の矩形形状に規則的に形成する第2のステップと、
    前記第2のステップを経た前記第1の導電膜及び第2の導電膜の上に間隙形成用絶縁膜を被覆形成する第3のステップと、
    前記間隙形成用絶縁膜をエッチバックして前記第2の導電膜の側壁に前記間隙形成用絶縁膜によるサイドウォールを形成する第4のステップと、
    前記第2の導電膜及び前記サイドウォールをマスクとして前記第1の導電膜をエッチングし、セルフアラインにて反射電極間隙を形成する第5のステップと
    を含むことを特徴とする液晶表示素子の製造方法。

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