JP2007314528A - 皮膚外用剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ハイドロキノンの細胞毒性を低減する成分を見出し、それらを配合すること
で安全性の高いハイドロキノンを含有する皮膚外用剤を提供する。
【解決手段】
トコフェロールが、ハイドロキノンの細胞毒性低減作用を有すること、そしてこの作用
が生理活性の最も高いα−トコフェロールよりもγ−トコフェロールおよびδ−トコフェ
ロールの方か高いことを見出した。またハイドロキノンとトコフェロールを配合すること
で、メラニン産生抑制などのハイドロキノンの優れた効果を期待できるため、有用かつ安
全性の高い皮膚外用剤を提供することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、ハイドロキノンおよびトコフェロールを含有する皮膚外用剤に関する。
ハイドロキノンは強力なメラニン生成抑制効果から美白外用剤として用いられているが
、細胞毒性や皮膚刺激が生じるという問題がある。その低減のため、アスコルビン酸など
のカタラーゼ様作用を有する物質と併用する方法等も報告されているが、持続力が弱かっ
たり、製剤中の安定性が悪いなどの問題点があり、更なる改良が望まれている。また、ア
ルブチン(ハイドロキノン-β-D-グルコース)は過酷条件下・長期間保存によって着色
するが、その安定配合にビタミンE類が優れた効果を発揮することが報告されている(特
許文献1:特公平03−58326号公報)。
一方、トコフェロールは生体膜や油脂中に含まれ、ラジカルや活性酸素を消去・不活性
化することで抗酸化作用を発揮しているが、カタラーゼ様作用は知られていない。また、
α−,β−,γ−及びδ−トコフェロールの生理活性比が100:40:10:1(非特許文献
1:五訂日本食品標準成分表、第1章−2−2、(6) ビタミン、(3)ビタミンE)と
、α体が最も高くδ体が最も低いことが報告されているが、油脂の抗酸化活性については
δ体が最も高くα体が最も低いこと(非特許文献2:J. Act. Oxyg. Free Rad. 3:531-54
1,1992)が知られている。
本発明は、ハイドロキノンの細胞毒性を低減する成分を見出すことを課題とする。また
、ハイドロキノンを配合した安全性の高い皮膚外用剤を提供することをも課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行なった結果、トコフェロールが
ハイドロキノンの細胞毒性を低減することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(4)に示す皮膚外用剤である。
(1)ハイドロキノンおよびトコフェロールを含有する皮膚外用剤。
(2)トコフェロールが、γ−トコフェロールまたはδ−トコフェロールである(1)に
記載の皮膚外用剤。
(3)さらにグリコール、グリコールエーテル、グリセリンおよびジグリセリンから選択
される1種または2種以上を含有する(1)または(2)に記載の皮膚外用剤。
(4)さらに老化防止成分及び保湿成分、美白成分、抗炎症成分、抗菌成分、細胞賦活化
成分、収斂成分、抗酸化成分からなる群から選択される1種または2種以上を含有する(
1)〜(3)のいずれかに記載の皮膚外用剤。
(5)トコフェロールを含有するハイドロキノンの細胞毒性低減剤。
また、本発明は細胞毒性低減方法をも包含する。
(6)トコフェロールによるハイドロキノンの細胞毒性低減方法。
なお、本明細書中、特に言及しない限り、%は重量%を意味するものとする。
本発明では、トコフェロールが、ハイドロキノンの細胞毒性低減作用を有すること、そ
してこの作用が生理活性の最も高いとされるα−トコフェロールよりもγ−トコフェロー
ルまたはδ−トコフェロールの方が高いことを見出した。
また、ハイドロキノンおよびトコフェロールを配合することによって、メラニン産生抑
制などのハイドロキノンの優れた効果を期待できるため、有用かつ安全な皮膚外用剤を提
供することができる。
発明を実施するための形態
本発明で用いられるハイドロキノンは、医薬品、医薬部外品または化粧品分野において
皮膚外用剤の成分として市販されているハイドロキノンを用いることができる。
本発明で用いるハイドロキノンの配合量は、本発明の効果を奏すれば特に制限されず、
皮膚への使用感や効果を考慮して適宜選択して用いることができるが、皮膚外用剤全体に
対して、通常0.0005〜10重量%、好ましくは0.0008〜8重量%、特に好ましくは0. 001〜6
重量%であれば良い。
本発明で用いるトコフェロールは、常法により得ることができ、また市販品を用いるこ
ともできる。トコフェロールはα-,β-,γ-及びδ-の4種の構造が知られているが、本発明においてはいずれの構造であっても良く、好ましくは、α-,γ-及びδ-であり、特に好ましくはγ-及びδ-である。
本発明で用いるトコフェロールの皮膚外用剤への配合量は、本発明の効果を奏すれば特
に制限されず、皮膚への使用感や効果を考慮して適宜選択して用いることができるが、皮
膚外用剤全体に対して、通常0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜8重量%、特に好ましくは
1〜6重量%であれば良い。また、トコフェロールは単独または4種の構造を組み合わせて用いてもよい。
本発明の皮膚外用剤において、ハイドロキノンおよびトコフェロールの配合比は、本発
明の効果が得られれば特に制限はないが、例えば、ハイドロキノン1重量部に対し、トコ
フェロールが0.01〜12重量部、好ましくは0.05〜6重量部、特に好ましくは0.1〜4重量部
である。
本発明の皮膚外用剤には、ハイドロキノンの安定化のために、グリコール、グリコール
エーテル、グリセリンまたはジグリセリンを1種または2種以上組み合わせて配合するこ
とができる。
本発明においてグリコールとは、医薬品、医薬部外品または化粧品分野において皮膚外
用剤の成分として用いられている25℃で液体であるジオールであり、例えば一般式CnH2n(
OH)2で表されるジオールや単一または2種以上の前記ジオールの縮合体などが挙げられる
。具体的にはエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,
2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、イソプ
レングリコール、1,2−ペンチレングリコール、1,2−ヘキシレングリコール、オクチレン
グリコールなど、縮合体としては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テ
トラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコールなどが挙
げられる。好ましくはプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレン
グリコールである。
また、本発明で用いられるグリセリンおよびジグリセリンは、皮膚外用剤などに頻用さ
れている公知の化合物である。
本発明においてグリコールエーテルとは、グリコールの水酸基の片方または両方がエー
テル化した化合物であり、医薬品、医薬部外品または化粧品分野において皮膚外用剤の成
分として用いられるものであれば特に制限されず、グリコールは25℃で液体であるジオー
ルであり、例えば一般式CnH2n(OH)2で表されるジオールや単一または2種以上の前記ジオ
ールの縮合体であっても良い。
グリコールエーテルの具体例としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチ
レングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチ
レングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジ
プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテ
ルであり、特に好ましくはジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテルである。
これらのグリコール、グリコールエーテル、グリセリンおよびジグリセリンは、1種又
は2種以上を組み合わせて使用でき、グリコール、グリコールエーテル、グリセリンおよ
びジグリセリンの合計量として、皮膚外用剤全体に対して5〜90重量%、好ましくは10〜8
0重量%、特に好ましくは20〜70重量%であればよいが、本発明の効果を奏すれば特に制
限されない。
これらの中で、好ましい組み合わせとしては、具体的には、(i)プロピレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコールモノエ
チルエーテル、グリセリンおよびジグリセリンから選択される1種または2種以上、が挙
げられる。また、別の好ましい組み合わせとしては、(ii)グリコールのみが挙げられ
、具体的には、(ii)プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレ
ングリコールから選択される1種または2種以上である。
本発明の皮膚外用剤には、本発明の効果を増強または補足する目的で、抗老化成分、お
よび保湿成分、さらに皮膚外用剤に他の有用な作用を付加するため美白成分、抗炎症成分
、抗菌成分、細胞賦活化成分、収斂成分、抗酸化成分を1種または2種以上組み合わせて
配合することができる。これらの各成分としては、医薬品、医薬部外品、または化粧品分
野において皮膚外用剤の成分として従来から使用され、また将来使用されるものであれば
特に制限されず、任意のものを適宜選択し使用することができる。これらの成分の組み合
わせとして特に好ましいものとしては、グルタチオン産生促進剤(トコフェロール)と保湿成分との各組み合わせ、グルタチオン産生促進剤と美白成分との各組み合わせ、グルタチオン産生促進剤と保湿成分と抗酸化成分との各組み合わせ、グルタチオン産生促進剤と老化防止成分との各組み合わせ、グルタチオン産生促進剤と老化防止成分と抗酸化成分との各組み合わせ、グルタチオン酸産生促進剤と細胞賦活化成分と老化防止成分との各組み合わせを挙げることができる。これらの各成分としては、医薬品、医薬部外品、または化粧品分野において皮膚外用剤の成分として従来から使用され、また将来使用されるものであれば特に制限されず、任意のものを適宜選択し使用することができる。
抗老化成分としては、レチノイド(レチノール、レチノイン酸、レチナール等)、パン
ガミン酸、カイネチン、ウルソール酸、ウコンエキス、スフィンゴシン誘導体、ケイ素、
ケイ酸、N−メチル−L−セリン、メバロノラクトン等が挙げられる。好ましくは、レチ
ノイド(レチノール、レチノイン酸、レチナール等)、カイネチンである。
上記老化防止成分を用いる場合、本発明の効果を奏すれば特に制限されず、皮膚への使
用感や効果を考慮して適宜選択して用いることができるが、皮膚外用剤全体に対して、通
常0.0003〜10重量%であり、より好ましくは0.01〜5重量%である。
保湿成分としては、アラニン、セリン、ロイシン、イソロイシン、スレオニン、グリシ
ン、プロリン、ヒドロキシプロリン、グルコサミン、テアニンなどのアミノ酸及びその誘
導体;ゼラチン等のペプチド;グリセリン、ジグリセリン、1,3-ブチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどの多価アルコール;エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモ
ノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコール
モノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコー
ルモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレング
リコールモノプロピルエーテルなどのグリコールエーテル;ソルビトールなどの糖アルコ
ール;レシチン(大豆リン脂質含む)、水素添加レシチン等のリン脂質;ヘパリン、コン
ドロイチン等のムコ多糖;乳酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、尿素などのNMF由
来成分のほか、ポリグルタミン酸などがあげられる。好ましいものは、アラニン、セリン
、グリシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、グルコサミン、テアニン、グリセリン、ジ
グリセリン、1,3-ブチレングリコール、水素添加レシチン、ヘパリン、コンドロイチン、
乳酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ポリグルタミン酸である。
保湿成分を用いる場合、本発明の効果を奏すれば特に制限されず、皮膚への使用感や効
果を考慮して適宜選択して用いることができるが、皮膚外用剤全体に対して、通常0.1〜3
0重量%、好ましくは0.5〜10重量%、より好ましくは0.5〜5重量%を挙げることができる
美白成分としては、エラグ酸;フィチン酸;ルシノール;カモミラET;ビタミンA又
はその誘導体、ビタミンC又はその誘導体(アスコルビン酸リン酸マグネシウムなど)、
パントテン酸又はその誘導体等のビタミン類等が挙げられる。このうち、好ましいものと
しては、パントテン酸又はその誘導体、エラグ酸、フィチン酸、ビタミンA又はその誘導
体、ビタミンC又はその誘導体が挙げられ、特に好ましいものとしてビタミンC又はその
誘導体(アスコルビン酸リン酸マグネシウム)を挙げることができる。これらの美白成分
は1種または2種以上を用いてもよい。
美白作用を有する植物成分を美白成分として用いてもよく、かかる植物成分としては、
イリス(アイリス)、アーモンド、アロエ、イチョウ、ウーロン茶、エイジツ、オウゴン
、オウレン、オトギリソウ、オドリコソウ、海藻、カッコン、クチナシ、クジン、クロレ
ラ、ゴバイシ、コムギ、コメ、コメハイガ、オリザノール、コメヌカ、サイシン、サンシ
ョウ、シソ、シャクヤク、センキュウ、ソウハクヒ、ダイズ、納豆、茶、トウキ、トウキ
ンセンカ、ニンニク、ハマメリス、ベニバナ、ボタンピ、ヨクイニン、トウキ、アメジス
ト、アセンヤク、アセビ、ワラビ、イヌマキ、エノキ、カキ(Diospyros kaki)、キササゲ、クロマメ、ゲンチアナ、ゲンジン、サルサ、サヤインゲン、ショウマ、ジュウロウ、セージ、ゼンコ、ダイコン、ツツジ、ツクシハギ、トシシ、ニガキ、パセリ、ヒイラギ、ホップ、マルバハギ、チョウジ、カンゾウ等の植物に由来する成分が挙げられる。好ましくは、イリス(アイリス)、アロエ、イチョウ、ウーロン茶、エイジツ、オウゴン、オウレン、オトギリソウ、オドリコソウ、海藻、カッコン、クチナシ、クジン、ゴバイシ、コムギ、コメ、コメヌカ、サイシン、サンショウ、シソ、シャクヤク、センキュウ、ソウハクヒ、茶、トウキ、トウキンセンカ、ハマメリス、ベニバナ、ボタンピ、ヨクイニン、アメジスト、アセンヤク、エノキ、カキ(Diospyros kaki)、キササゲ、クロマメ、ゲンチアナ、サルサ、サヤインゲン、ジュウロウ、セージ、ゼンコ、ダイコン、ツツジ、ツクシハギ、トシシ、ニガキ、パセリ、ヒイラギ、ホップ、チョウジ、カンゾウ及びトウキの植物由来成分であり、より好ましくは、イリス(アイリス)、アロエ、イチョウ、エイジツ、オウゴン、オウレン、オトギリソウ、クチナシ、クジン、コメ、コメヌカ、サイシン、シャクヤク、センキュウ、ソウハクヒ、茶、トウキ、トウキンセンカ、ハマメリス、ベニバナ、ボタンピ、アメジスト、アセンヤク、エノキ、カキ(Diospyros kaki)、セージ、ダイコン、ツツジ、パセリ、ホップ、カンゾウ及びヨクイニンの植物由来成分である。
これらの植物成分を本発明の皮膚外用剤に用いる場合、植物成分の形態は特に制限され
ないが、通常は植物エキス(植物抽出物)や精油などの態様で使用することができる。な
お、上記植物成分中に記載の( )内は、その植物の種類、別名または生薬名である。
上記美白成分を用いる場合、本発明の皮膚外用剤に配合する割合は、好ましくは0.0003
〜10重量%であり、より好ましくは0.01〜5重量%である。
美白成分として美白作用のある植物成分を用いる場合は、目的に応じて1種もしくは2
種以上を任意に組み合わせて使用することができる。上記植物成分を美白成分として用い
る場合、本発明の皮膚外用剤への配合割合は、エキスや精油などの抽出物換算で、通常0.
00001〜20重量%、好ましくは0.0001〜15重量%、より好ましくは0.001〜10重量%である
抗炎症成分としては、アラントイン、カラミン、グリチルリチン酸又はその誘導体、グ
リチルレチン酸又はその誘導体、酸化亜鉛、グアイアズレン、酢酸トコフェロール、塩酸
ピリドキシン、メントール、カンフル、テレピン油、インドメタシン、サリチル酸又はそ
の誘導体等が挙げられる。好ましくはアラントイン、グリチルリチン酸又はその誘導体、
グリチルレチン酸又はその誘導体、グアイアズレン、メントールである。
上記抗炎症成分を用いる場合、本発明の皮膚外用剤に配合する割合は、好ましくは0.00
03〜10重量%であり、より好ましくは0.01〜5重量%である。
抗菌成分としては、クロルヘキシジン、サリチル酸、塩化ベンザルコニウム、アクリノ
ール、エタノール、塩化ベンゼトニウム、クレゾール、グルコン酸及びその誘導体、ポピ
ドンヨード、ヨウ化カリウム、ヨウ素、イソプロピルメチルフェノール、トリクロカルバ
ン、トリクロサン、感光素101号、感光素201号、パラベン類(メチルパラベン、プロピル
パラベン、ブチルパラベン等)、フェノキシエタノール、1,2-ペンタンジオール、塩
酸アルキルジアミノグリシン等が挙げられる。好ましくは、塩化ベンザルコニウム、塩化
ベンゼトニウム、グルコン酸及びその誘導体、イソプロピルメチルフェノール、トリクロ
カルバン、トリクロサン、感光素101号、感光素201号、パラベン(メチルパラベン、プロ
ピルパラベン、ブチルパラベン)、フェノキシエタノール、1,2-ペンタンジオール、
塩酸アルキルジアミノグリシン等が挙げられる。さらに好ましくは、塩化ベンザルコニウ
ム、グルコン酸及びその誘導体、塩化ベンゼトニウム、イソプロピルメチルフェノールで
ある。
上記抗菌成分を用いる場合、本発明の皮膚外用剤に配合する割合は、好ましくは0.0003
〜10重量%であり、より好ましくは0.01〜5重量%である。
細胞賦活化成分としては、γ-アミノ酪酸、ε-アミノカプロン酸などのアミノ酸類:レ
チノール、チアミン、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、パントテン酸類などのビタミン
類:グリコール酸、乳酸などのα-ヒドロキシ酸類:タンニン、フラボノイド、サポニン
、アラントイン、感光素301号などが挙げられる。好ましくは、γ-アミノ酪酸、ε-アミ
ノカプロン酸などのアミノ酸類:レチノール、チアミン、リボフラビン、塩酸ピリドキシ
ン、パントテン酸類などのビタミン類である。
上記細胞賦活化成分を用いる場合、本発明の皮膚外用剤に配合する割合は、好ましくは
0.0003〜10重量%であり、より好ましくは0.01〜5重量%である。
収斂成分としては、ミョウバン、クロロヒドロキシアルミニウム、塩化アルミニウム、
アラントインアルミニウム塩、硫酸亜鉛、硫酸アルミニウムカリウム等の金属塩;タンニ
ン酸、クエン酸、乳酸、コハク酸などの有機酸を挙げることができる。好ましくは、ミョ
ウバン、クロロヒドロキシアルミニウム、塩化アルミニウム、アラントインアルミニウム
塩、硫酸アルミニウムカリウム、タンニン酸である。
収斂成分を用いる場合、その本発明の皮膚外用剤に配合する割合は、通常0.0003〜10重
量%、好ましくは0.01〜5重量%、より好ましくは0.01〜5重量%である。
抗酸化成分としては、アスコルビン酸およびその誘導体(アスコルビン酸リン酸マグネ
シウム、テトライソパルミチン酸アスコルビル)、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチ
ルヒドロキシトルエン、亜硫酸水素ナトリウム、エリソルビン酸及びその塩、フラボノイ
ド、カタラーゼ、スーパーオキサイドジスムターゼ、チオレドキシン、タウリン、チオタ
ウリン、ヒポタウリン、チオレドキシン、フラボノイド、カテキン、アスタキサンチンな
どが挙げられる。好ましくは、アスコルビン酸およびその誘導体、チオタウリン、ヒポタ
ウリン、チオレドキシン、フラボノイド、アスタキサンチンである。
抗酸化成分を用いる場合、本発明の皮膚外用剤に配合する割合は、通常0.00001〜10重
量%、好ましくは0.0001〜5重量%、より好ましくは0.001〜2重量%である。
本発明の皮膚外用剤は、上記各成分に加えて、さらに界面活性剤、ゲル化剤、油脂類、
キレート剤、糖類、紫外線防御剤を配合することもできる。
界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン(以下、POEとも言う)−オクチル
ドデシルアルコールやPOE−2−デシルテトラデシルアルコール等のPOE−分岐アルキルエ
ーテル;POE−オレイルエーテルやPOE−セチルエーテル等のPOE−アルキルエーテル;ソ
ルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート及びソルビタンモノラウレー
ト等のソルビタンエステル;POE−ソルビタンモノオレエート、POE−ソルビタンモノイソ
ステアレート、及びPOE−ソルビタンモノラウレート、POE−ソルビタンテトラオレエート
等のPOE−ソルビタンエステル;グリセリンモノオレエート、グリセリンモノステアレー
ト(モノステアリン酸グリセリン)、及びグリセリンモノミリステート等のグリセリン脂
肪酸エステル;POE−グリセリンモノオレエート、POE−グリセリンモノステアレート、及
びPOE−グリセリンモノミリステート等のPOE−グリセリン脂肪酸エステル;POE−ジヒド
ロコレステロールエステル、POE−硬化ヒマシ油、及びPOE−硬化ヒマシ油イソステアレー
ト等のPOE−硬化ヒマシ油脂肪酸エステル;POE−オクチルフェニルエーテル等のPOE−ア
ルキルアリールエーテル;モノイソステアリルグリセリルエーテルやモノミリスチルグリ
セリルエーテル等のグリセリンアルキルエーテル;POE−モノステアリルグリセリルエー
テル、POE−モノミリスチルグリセリルエーテル等のPOE−グリセリンアルキルエーテル;
ジグリセリルモノステアレート、デカグリセリルデカステアレート、デカグリセリルデカ
イソステアレート、及びジグリセリルジイソステアレート等のポリグリセリン脂肪酸エス
テル;セスキオレイン酸ソルビタン等の各種非イオン界面活性剤:あるいはレシチン、水
素添加レシチン、サポニン、サーファクチンナトリウム、コレステロール、胆汁酸などの
天然由来の界面活性剤、あるいはアミノ酸系界面活性剤等を例示することができる。これ
らの界面活性剤は、1種単独で使用してもまた2種以上を任意に組み合わせて使用しても
よい。
界面活性剤を用いる場合、本発明の皮膚外用剤への配合割合としては、皮膚や粘膜に影
響を与えず且つ本発明の効果を妨げないことを限度として特に制限されず、本発明の皮膚
外用剤中に0.01〜30重量%の割合で含まれるような範囲で適宜選択して使用することがで
きる。本発明の皮膚外用剤中の有効成分の安定性や皮膚使用感等の観点からは、好ましく
は0.1〜20重量%、より好ましくは0.1〜10重量%の範囲を挙げることができる。
ゲル化剤としては、カルボキシビニルポリマー、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロ
ピレンブロックコポリマー、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、アルギ
ン酸ナトリウム、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体等が挙げられる。これらの
ゲル化剤は、1種単独で使用しても、または2種以上を任意に組み合わせて用いてもよい
ゲル化剤を使用する場合、本発明の皮膚外用剤への配合割合としては、皮膚や粘膜に影
響を与えず且つ本発明の効果を妨げないことを限度として特に制限されず、本発明の皮膚
外用剤中に0.01〜20重量%の割合で含まれるような範囲で適宜選択して使用することがで
きるが、本発明の皮膚外用剤中の有効成分の安定性や皮膚使用感等の観点から、好ましく
は0.1〜10重量%、より好ましくは0.5〜5重量%の範囲を挙げることができる。
油脂類としては、医薬品、医薬部外品または化粧品分野において外用剤の成分として用
いられるものであれば特に限定されない。例えば、中鎖脂肪酸トリグリセリド等の合成油
脂;大豆油、米油、菜種油、綿実油、ゴマ油、サフラワー油、ヒマシ油、オリーブ油、マ
カデミアナッツ油、カカオ油、椿油、ヒマワリ油、パーム油、アマ油、シソ油、シア油、
ヤシ油、木ロウ、ホホバ油、グレープシード油、及びアボガド油等の植物油脂;卵黄油、
牛脂、乳脂、及び豚脂等の動物油脂;ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ、キ
ャンデリラロウ等のロウ類;流動パラフィン、スクワレン、スクワラン、マイクロクリス
タリンワックス、セレシンワックス、パラフィンワックス、ワセリン等の炭化水素類;ラ
ウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、ベヘニン酸等
の天然及び合成脂肪酸;セタノール、ステアリルアルコール、ヘキシルデカノール、オク
チルデカノール、ラウリルアルコール、ベヘニルアルコールなどの天然及び合成高級アル
コール;ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチル
ドデシル、オレイン酸オクチルドデシル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、イソノ
ナン酸オクチル、コレステロールオレート等のエステルやエーテル類;メチルフェニルポ
リシロキサン等のシリコーン油等が挙げられる。これらの油脂類は、1種単独で使用して
も、または2種以上を任意に組み合わせて用いてもよい。
これらの油脂類を使用する場合、本発明の皮膚外用剤への配合割合としては、皮膚や粘
膜に影響を与えず且つ本発明の効果を妨げないことを限度として特に制限されず、本発明
の皮膚外用剤中に0.01〜70重量%の割合で含まれるような範囲で適宜選択して使用するこ
とができるが、本発明の皮膚外用剤中の有効成分の安定性や皮膚使用感等の観点から、好
ましくは0.1〜60重量%、より好ましくは0.1〜50重量%の範囲を挙げることができる。
キレート剤としては、医薬品、医薬部外品または化粧品分野において外用剤の成分とし
て用いられるものであれば特に限定されない。例えば、エチレンジアミン四酢酸、アスコ
ルビン酸、クエン酸、フィチン酸、ポリリン酸、メタリン酸、コハク酸又はそれらの塩等
が挙げられる。これらの中で、好ましくはエチレンジアミン四酢酸、クエン酸又はそれら
の塩、特に好ましくはエチレンジアミン四酢酸又はその塩である。
エチレンジアミン四酢酸の塩としては、医薬上、薬理学的に又は生理学的に許容される
ものであれば、特に制限されず、例えばエチレンジアミン四酢酸ナトリウム、エチレンジ
アミン四酢酸三ナトリウム(エデト酸三ナトリウム)、エチレンジアミン四酢酸二ナトリ
ウム、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム等のアルカリ金属塩を挙げることができる。
エチレンジアミン四酢酸又はその塩は、水和物の形態で使用することもできる。水和物
の形態のものとして、具体的には、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムの2水和物(以
下、エデト酸ナトリウムとも言う)が例示できる。
これらのキレート剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせ
て使用してもよい。
これらのキレート剤を使用する場合、本発明の皮膚外用剤への配合割合としては、皮膚
や粘膜に影響を与えず且つ本発明の効果を妨げないことを限度として特に制限されず、本
発明の皮膚外用剤中に0.0005〜0.5重量%の割合で含まれるような範囲で適宜選択して使
用することができるが、本発明の皮膚外用剤中の有効成分の安定性や皮膚使用感等の観点
から、好ましくは0.001〜0.2重量%、より好ましくは0.01〜0.1重量%の範囲を挙げるこ
とができる。
糖類としては、医薬品、医薬部外品または化粧品分野において外用剤の成分として用い
られるものであれば特に限定されない。例えば、単糖類(例えば、グルコース、ガラクト
ース、マンノース、リボース、アラビノース、キシロース、デオキシリボース、フルクト
ース、リブロース、リキソースなど)、二糖類(例えば、蔗糖、トレハロース、ラクトー
ス、マルトース、セロビオースなど)、オリゴ糖類(例えば、ラクツロース、ラフィノー
ス、プルランなど)、セルロース又はその誘導体(例えば、メチルセルロース、エチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、
ニトロセルロース、カチオン化セルロースなど)、高分子糖類[例えば、コンドロイチン
硫酸、デルマタン、ヘパラン、ヘパリン、ケラタン又はそれらの塩(例えば、コンドロイ
チン硫酸ナトリウム、デルマタン硫酸、ヘパラン硫酸、ケラタン硫酸などの薬学上又は生
理的に許容される塩など)など]、及び糖アルコール類(例えば、マンニトール、キシリ
トール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、マルチトール、ソルビトール、ポリデ
キストロースなど)その他、キシロース、イノシトール、デキストリン及びその誘導体(
パルミチン酸デキストリンなど)、ハチミツ、黒砂糖抽出物等が挙げられる。これらの糖
類は、1種単独で使用しても、または2種以上を任意に組み合わせて用いてもよい。
紫外線防御剤としては、医薬品、医薬部外品または化粧品分野において外用剤の成分と
して用いられるものであれば特に限定されない。例えば、酸化亜鉛、酸化チタン(結晶系
:アナターゼ、ルチルまたはブルカイト)、カオリン、炭酸カルシウム、酸化鉄、酸化セ
リウム、酸化ジルコニウム、ケイ酸チタン、ケイ酸亜鉛、無水ケイ酸及びケイ酸セリウム
等の無機化合物や、それらの無機化合物をマイカやタルク等の無機粉体に被覆したり、ポ
リアミド、ポリエチレン、ポリエステル、ポリスチレン、ナイロン等の樹脂粉体に複合化
したもの、さらにシリコン油や脂肪酸アルミニウム塩等で処理したもの、ジイソプロピル
ケイ皮酸メチル、シノキサート、ジパラメトキシケイ皮酸モノ−2−エチルヘキサン酸グ
リセリル、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル・ジイソプロピルケイ皮酸エステル混合物
、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ケイ皮酸ベンジル等のケイ皮酸系紫外線吸
収剤;オキシベンゾン、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸、ヒドロキシメト
キシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン、ジ
ヒドロキシジメトキシベンゾフェノンジスルホン酸ナトリウム、ジヒドロキシベンゾフェ
ノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;パラアミノ
安息香酸、パラアミノ安息香酸エチル、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラジメチルア
ミノ安息香酸アミル、パラジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、4−[N,N−ジ
(2−ヒドロキシプロピル)アミノ]安息香酸エチル等の安息香酸エステル系紫外線吸収
剤;サリチル酸エチレングリコール、サリチル酸オクチル、サリチル酸ジプロピレングリ
コール、サリチル酸フェニル、サリチル酸ホモメンチル、サリチル酸メチル等のサリチル
酸系紫外線吸収剤、グアイアズレン、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプ
ロピオン酸2−エチルヘキシル、2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシ
カルボニル)アニリノ]1,3,5−トリアジン、パラヒドロキシアニソール、2−(2
−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−tert−ブチル−4’−メ
トキシジベンゾイルメタン等が挙げられる。これらの紫外線防御剤は、1種単独で使用し
ても、または2種以上を任意に組み合わせて用いてもよい。
本発明の皮膚外用剤には、外観安定性や粘度等の品質を損なわず、また本発明の効果を
損なわない量的及び質的範囲内で、必要に応じて医薬品、医薬部外品または化粧品分野に
おいて外用剤の成分として一般的に用いられる各種の成分、例えば、刺激軽減剤、増粘剤
、防腐剤、着色剤、分散剤、pH調整剤、香料等を配合することができる。なお、これら
の成分は1種単独で、または2種以上を任意に配合することができる。
本発明の皮膚外用剤は、ハイドロキノンおよびトコフェロール、並びに必要に応じて上
記各任意成分を配合混合し、さらに必要に応じてその他の溶媒や通常使用される外用剤の
基剤等を配合することによって、ペースト状、ムース状、ゲル状、液状、乳液状、クリー
ム状、シート状(基材担持)、エアゾール状、スプレー状などの各種所望の形態に調製す
ることができる。これらは当業界の通常の方法にて製造することができる。
本発明の皮膚外用剤は、通常pH1〜8の液性を備えていればよいが、製剤の安定性、
皮膚や粘膜に対する低刺激性、及び皮膚使用感のよさという観点から、好ましくはpH2
〜7、より好ましくはpH2〜6の酸性領域であることが望ましい。
本発明の皮膚外用剤は、例えば、乳液、クリーム、ローション、オイル及びパックなど
の基礎化粧料;洗顔料、クレンジング、ボディ洗浄料などの洗浄料;紫外線防御剤;美白
剤などの化粧品・外用医薬部外品、シミ、ニキビ跡、ソバカスの治療剤などの外用医薬品
の分野に属する各種の外用組成物とすることができる。
本発明の皮膚外用剤は、ハイドロキノンに基づくメラニン産生抑制効果、すなわち美白効果を有効に発現でき、しかも細胞毒性の低減及び皮膚刺激性の緩和が実現されているため、皮膚に毎日適用しても安全である。かかる発明の効果から本発明の皮膚外用剤は、前記の中でも化粧料が好ましく、特に美白化粧料が好適である。
さらに本発明は、トコフェロールを含有することによってハイドロキノンの細胞毒性を
低減することができるため、「トコフェロールを含有するハイドロキノンの細胞毒性低減
剤」とすることもできる。
本発明のハイドロキノンの細胞毒性低減剤において、トコフェロールやこれらの含有量
などについては、前記皮膚外用剤で用いたものと同様である。さらに本方法にて得られた
物は、用途などに応じて1日あたり1回から数回に分けて、公知あるいは慣用されている
用法・用量にて使用することができる。
また本発明は、トコフェロールによるハイドロキノンの細胞毒性低減方法をも包含する
。本発明の方法において、ハイドロキノンの細胞毒性低減は、トコフェロールをハイドロ
キノンと併用して皮膚に適用することによって達成できる。
本発明の方法において、トコフェロールやこれらの含有量などについては、前記皮膚外
用剤で用いたものと同様である。さらに本方法にて得られた物は、用途などに応じて1日
あたり1回から数回に分けて、公知あるいは慣用されている用法・用量にて使用すること
ができる。
以下に本発明を実施例及び試験例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれら
実施例等に限定されるものではない。なお、下記の各処方において%とは、特に言及しな
い限り、重量(W/W)%を意味するものとする。試験は線維芽細胞、表皮角化細胞を用い
て実施した。
試験例1 細胞毒性評価試験
正常ヒト繊維芽細胞(NHDF・AD:倉敷紡績株式会社製)を1.0×104cells/wellになるよ
うに24穴プレートに播種し、DMEM(10%FBS)培地1mlで4日間培養した。次に、培地1mlに
交換し、表1、2に記載の試料濃度になるように、各トコフェロールを所定の濃度で含むエタノール溶液5μlまたはエタノール5μlを加え、さらに0.045%ハイドロキノン水溶液20μlを加えて24時間培養した。その後、培地1mlに交換して被検薬物を除去し、WST-1法にて細胞生存数を測定した。これらの結果から、対照例1の細胞生存数を100とし細胞生存率を求めた。
結果を表1、2に示す。
Figure 2007314528
Figure 2007314528
表1から、α‐トコフェロールは細胞生存率が1.3倍以上、γ‐トコフェロールは2.3倍
以上となり、細胞毒性が低下していることが確認された。表2のδ‐トコフェロールでは
、実施例7のかなり低濃度でも3.4倍であり、顕著に細胞毒性を低減していることがわかっ
た。
したがって、実施例全てにハイドロキノンの細胞毒性低減作用があることが明らかとな
った。
試験例2 細胞毒性評価試験
正常ヒト表皮角化細胞(NHEK・F:倉敷紡績株式会社製)を用いて、試験例1と同様の
方法で細胞毒性について評価した。なお、培地はEpiLife・HKGS(倉敷紡績株式会社製)
を用い、播種細胞数は2.0×104cells/wellとした。これらの結果から、対照例2の細胞生存数を100とし細胞生存率を求めた。
結果を表3に示す。
Figure 2007314528
実施例10、11、及び12において、ハイドロキノン添加後の細胞生存率が対照例2よりも増加した。さらに、p値も各々0.001%、0.02%、0.001%で、統計的有意差が認められた。
したがって、実施例全てにハイドロキノンの細胞毒性低減作用があることが明らかとな
った。
トコフェロールの生理活性はαが最も高いことが知られているが、以上のことから、ハ
イドロキノンの細胞毒性低減作用に関しては、皮膚内に存在する線維芽細胞、表皮角化細
胞のいずれにおいてもδが最も高く、次いでγが高いという非常に意外な結果がもたらさ
れた。特に表皮角化細胞では、線維芽細胞よりも高い濃度での評価であること、また表皮
の主要な構成細胞において効果が認められたことから、本発明の皮膚外用剤を皮膚へ適用
する際の安全性向上が期待できる。
さらに、本発明の皮膚外用剤は、ハイドロキノンによる皮膚一次刺激性をも低減する製
剤であった。
以下に製剤実施例を挙げる。なお、以下の実施例中の配合量は、特に単位の記載のない
ものについてはすべて重量%を表す。
実施例13(美容液)
ハイドロキノン 4
δ−トコフェロール 2
アスコルビン酸ナトリウム 0.5
セージエキス 0.1
1,3−ブチレングリコール 15
ジグリセリン 55
精製水 適量
100%
実施例14(美容液)
ハイドロキノン 1
γ−トコフェロール 2
リン酸アスコルビルマグネシウム 3
ジプロピレングリコール 40
プロピレングリコール 20
精製水 適量
100%
実施例15(化粧水)
ハイドロキノン 2
γ−トコフェロール 1
塩酸ピリドキシン 0.1
グリチルリチン酸ジカリウム 0.2
グリセリン 15
エタノール 10
1,3−ブチレングリコール 5
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1
乳酸 1
アルギン酸ナトリウム 0.1
精製水 適量
100%
実施例16(パック)
ハイドロキノン 1
γ−トコフェロール 2
ソウハクヒエキス 0.1
ジグリセリン 20
1,3−ブチレングリコール 10
ポリビニルアルコール 10
エタノール 8
エチレングリコール 0.4
メチルパラベン 0.1
香料 0.2
精製水 適量
100%
実施例17(乳液)
ハイドロキノン 8
δ−トコフェロール 6
スクワラン 2
アロエエキス 0.5
グリセリン 15
ジグリセリン 10
ポリオキシエチレンオレイルエーテル 2.8
ソルビタンセスキオレイン酸エステル 2.2
イソノナン酸オクチル 1
カルボキシビニルポリマー 0.1
水酸化カリウム 0.1
エデト酸三ナトリウム 0.1
フェノキシエタノール 0.1
メチルパラベン 0.15
ブチルパラベン 0.05
精製水 適量
100%
実施例18(クリーム)
ハイドロキノン 4
δ−トコフェロール 4
アルブチン 1
パセリエキス 0.5
塩酸ピリドキシン 0.1
レチノール 0.01
白色ワセリン 20
ジグリセリン 15
ステアリルアルコール 10
プロピレングリコール 5
べへニルアルコール 5
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 4
モノステアリン酸グリセリン 1
メチルパラベン 0.1
プロピルパラベン 0.1
ジブチルヒドロキシトルエン 0.01
精製水 適量
100%
実施例19(美容液)
ハイドロキノン 1
アルブチン 1
γ−トコフェロール 2
アスコルビン酸ナトリウム 3
ジプロピレングリコール 40
プロピレングリコール 20
精製水 適量
100%
実施例20(日焼け止めクリーム)
ハイドロキノン 1
γ−トコフェロール 4
ヒドロキシプロリン 0.5
酸化亜鉛 10
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 10
流動パラフィン 8
ジプロピレングリコール 5
パラメトキシケイ皮酸オクチル 5
オリーブ油 5
オキシベンゾン 4
トリエタノールアミン 0.5
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体 0.4
カルボキシビニルポリマー 0.2
フェノキシエタノール 0.2
精製水 適量
100%
実施例21(ゲル)
ハイドロキノン 0.5
δ−トコフェロール 1.0
ハマメリスエキス 1.5
アラントイン 0.1
プロピレングリコール 15
1,3−ブチレングリコール 5
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 2
カルボキシビニルポリマー 0.5
水酸化カリウム 0.35
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.2
メチルパラベン 0.2
水素添加大豆リン脂質 0.05
エデト酸ナトリウム 0.02
ポリアクリル酸ナトリウム 0.01
精製水 適量
100%
実施例22(美容液)
ハイドロキノン 2
α−トコフェロール 2
アスコルビン酸ナトリウム 0.5
ジグリセリン 55
1,3−ブチレングリコール 15
精製水 適量
100%

Claims (2)

  1. ハイドロキノンおよびトコフェロールを含有する皮膚外用剤。
  2. トコフェロールが、γ−トコフェロールまたはδ−トコフェロールである請求項1記載の
    皮膚外用剤。
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