JP2007313910A - 舵角比可変ステアリング装置 - Google Patents

舵角比可変ステアリング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007313910A
JP2007313910A JP2006142191A JP2006142191A JP2007313910A JP 2007313910 A JP2007313910 A JP 2007313910A JP 2006142191 A JP2006142191 A JP 2006142191A JP 2006142191 A JP2006142191 A JP 2006142191A JP 2007313910 A JP2007313910 A JP 2007313910A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
differential case
shaft
worm wheel
steering
output shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006142191A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4747032B2 (ja
Inventor
Kyoichi Inoue
恭一 井上
Tadao Ito
忠雄 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Jtekt Column Systems Corp
Original Assignee
Fuji Kiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Kiko Co Ltd filed Critical Fuji Kiko Co Ltd
Priority to JP2006142191A priority Critical patent/JP4747032B2/ja
Publication of JP2007313910A publication Critical patent/JP2007313910A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4747032B2 publication Critical patent/JP4747032B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Power Steering Mechanism (AREA)

Abstract

【課題】ステアリングシャフトの半径方向および軸方向に小型化した。
【解決手段】ステアリングシャフトに連結された入力軸11と操舵機構1に連結された出力軸12とが同一直線状に配置され、これらの端部どうしが対向する対向端部に第1傘歯車17,18が固定されると共に入力軸11,出力軸12を中心として回転自在なデフケース16が設けられ、該デフケース16に入力軸11,出力軸12と直交する支持軸19,20を介して回転自在に設けた第2傘歯車19,20が第1傘歯車17,18の双方に噛合され、入力軸11,出力軸12と同心のウォームホィール23がデフケース16に一体に結合され、該ウォームホィール23と噛み合うウォーム24がモータ25の出力軸25aに連結された構成において、デフケース16は一対のデフケース片26,27により構成され、該一対のデフケース片26,27がウォームホィール23を挟んだ状態で結合されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、舵角比可変ステアリング装置に関し、ステアリングシャフトの半径方向および軸方向の長さを小さくして小型化したものである。
エンジンの駆動力を駆動輪に伝達するにはディファレンシャルギヤが用いられる。
従来のディファレンシャルギヤとしては、例えば特許文献1に記載のものが知られている。左右の駆動輪に結合された右駆動軸と左駆動軸とが同一直線状に配置され、対向端部の位置には右駆動軸,左駆動軸に対して回転自在にデフケースが設けられている。右駆動軸と左駆動軸との対向端部には夫々第1傘歯車が固定されている。また、右駆動軸,左駆動軸と直行する支持軸がデフケースに設けられており、該支持軸に回転自在に設けられた第2傘歯車が前記第1傘歯車の双方と噛み合っている。そして、右駆動軸,左駆動軸と同心のハイポイドギヤがデフケースに一体に結合され、該ハイポイドギヤと噛み合うピニオンギヤが設けられ、該ピニオンギヤはエンジンのクランク軸に連結されている。
エンジンの駆動力によりピニオンギヤを介してハイポイドギヤおよびデフケースが共に回転されると、デフケースの回転が第1傘歯車,第2傘歯車を介してそのまま右駆動軸,左駆動軸に伝わり、右駆動軸,左駆動軸は同一方向へ回転する。車がコーナリングする際には内輪よりも外輪の回転数が多くなるが、右駆動軸と左駆動軸とは第2傘歯車を介して回転方向に連結されているので、一方の回転数が少なくなるとその分だけ他方の回転数が多くなり、車がコーナリングする際に内輪と外輪との回転数に差が生じるのを吸収する。
このディファレンシャルギヤの機構をステアリング装置に適用し、右駆動軸,左駆動軸の一方をステアリングシャフトに連結すると共に他方を操舵機構に連結し、ウォームをモータに連結し、モータの回転数を制御することにより、車速が大きいときにはステアリングホィールの回転数に対して舵角を略同じにし、車速が小さいときにはステアリングホィールの回転数に対して舵角を大きくする舵角比可変ステアリング装置を構成することができる。
特開2002−174327号公報
ところが、ディファレンシャルギヤのハイポイドギヤに相当するウォームホィールをデフケースの外側に設けることになるため、舵角比可変ステアリング装置がステアリングシャフトの半径方向および軸方向に大型化してしまうという問題がある。
そこで本発明は、上記の課題を解決し、半径方向および軸方向に小型化した舵角比可変ステアリング装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、ステアリングシャフトに連結された入力軸と操舵機構に連結された出力軸とが同一直線状に配置され、入力軸の端部と出力軸の端部とが対向する対向端部の位置に前記入力軸,出力軸を中心として回転自在にデフケースが設けられ、前記入力軸および前記出力軸の対向端部に夫々第1傘歯車が固定され、前記デフケースに前記入力軸,出力軸と直交する支持軸を介して回転自在に設けられた第2傘歯車が前記第1傘歯車の双方に噛合され、前記入力軸,出力軸と同心のウォームホィールがデフケースに一体に結合され、該ウォームホィールと噛み合うウォームがモータの出力軸に連結された舵角比可変ステアリング装置において、前記デフケースは一対のデフケース片により構成され、該一対のデフケース片が前記ウォームホィールを挟んだ状態で結合されていることを特徴とする。
この発明によれば、一対のデフケース片がウォームホィールを軸方向から挟んだ状態で結合されていることから、デフケースの外周側をウォームホィールが囲繞するように結合させた構成を採用した場合に比べ、ウォームホィールの外径寸法を小さくすることができる。また、デフケースの軸方向での両端よりも内側にウォームホィールが位置する構成なので、デフケースの軸方向での一方の端面にウォームホィールを結合する構成を採用した場合に比べ、デフケースとウォームホィールとを結合した全体を軸方向に小型化できる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の舵角比可変ステアリング装置において、一対のデフケース片のうちの一方は前記ウォームホィールに結合され、他方は前記ウォームホィールとの間に隙間を介して一方のデフケース片に結合されていることを特徴とする。
この発明によれば、一方のデフケース片と他方のデフケース片とは直接に接触した状態で結合されているので、一対のデフケース片の夫々の内部に支持された入力軸,出力軸の第1傘歯車間の軸心が高精度で一致する。また、一対のデフケース片の間に芯ずれが生じないので、一対のデフケース片の間に支持軸を高精度に挟持することが可能となり、支持軸を挟持した場合の第1傘歯車と第2傘歯車との噛み合い精度が向上する。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の舵角比可変ステアリング装置において、前記支持軸は前記一対のデフケース片の間に挟まれた状態で支持され、前記ウォームホィールの内側に配置されていることを特徴とする。
この発明によれば、支持軸は一対のデフケース片の間に挟んで支持されるので、入出力軸の円周方向,入出力軸の軸方向,支持軸の軸方向の3方向でのデフケースに対する支持軸の位置決めが行われ、第2傘歯車の芯出し作業(歯当たり調節)が容易である。また、デフケースに対する支持軸の回り止めの作業が不要であり、回り止め用のピン打ちの作業等が省略される。このため、組み付け性が向上する。
本発明に係る舵角比可変ステアリング装置によれば、一対のデフケース片がウォームホィールを挟んだ状態で結合されていることから、デフケースの外周側をウォームホィールが囲繞するように結合させた構成を採用した場合に比べ、ウォームホィールの外径寸法を小さくすることができ、舵角比可変ステアリング装置が半径方向に小型化する。また、デフケースの軸方向での両端よりも内側にウォームホィールが位置する構成なので、デフケースの軸方向での一方の端面にウォームホィールを結合する構成を採用した場合に比べ、デフケースとウォームホィールとを結合した全体が軸方向に小型化する。
以下、本発明による舵角比可変ステアリング装置の実施の形態を説明する。
舵角比可変ステアリング装置の全体図を図2に示す。ステアリングホィールが設けられた図示しないステアリングシャフトと操舵輪を操舵する操舵機構1との間には、パワーステアリング装置を構成する油圧制御弁2と舵角比可変ステアリング装置3とが設けられている。前記油圧制御弁2はバルブハウジング8に収容され、前記舵角比可変ステアリング装置3はデフハウジング9に収容され、前記操舵機構1は操舵ハウジング10に収容されている。
前記油圧制御弁2の構成を簡単に説明する。図示しないステアリングシャフトの下部が油圧制御弁2のトーションバー4を介して舵角比可変ステアリング装置3の後述する入力軸11に連結されている。トーションバー4は捩り変形可能であり、該トーションバー4の上部はピン5を介して中空のバルブシャフトの6の上部に結合され、トーションバー4とバルブシャフト6との上部はいずれの方向へも一体となって回動する。バルブシャフト6はバルブハウジング8の内部に設けられたバルブスリーブ7の内部に収容されており、トーションバー4が捩られることにより、バルブスリーブ7に対してバルブシャフト6がいずれかの方向へ相対的に回転する。これにより、図示しないポンプから吐出される圧油が図示しない油圧パワーシリンダの左室または右室へ供給され、後述するラック14がステアリングホィールの操作によるラック14の移動方向と同じ方向である図2の右方または左方へ駆動される。
舵角比可変ステアリング装置3の内部には、前記入力軸11と出力軸12とが同一直線状に配置されている。そして、出力軸12の下端は、操舵ハウジング10に軸受52を介して回転自在に設けられたピニオンギヤ13の上端部に一体回転可能に挿着されている。該ピニオンギヤ13には、図面の左右方向へスライド自在なラック14が噛み合って操舵機構1を構成している。そして、ピニオンギヤ13の回転数を検出するために、該ピニオンギヤ13の下端部にはセンサーシャフト15aの上端が一体回転可能に挿着され、該センサーシャフト15aの下端には回転センサ15の入力軸15bの上端部が一体回転可能に挿着されている。なお、53は操舵ハウジング10を車体に取り付けるための取付孔である。
次に、舵角比可変ステアリング装置3について説明する。ステアリングシャフトに連結された前記入力軸11と前記操舵機構に連結された出力軸12とが同一直線状に配置されている。入力軸11の端部と出力軸12の端部とが対向する対向端部の位置に入力軸11,出力軸12を中心として回転自在にデフケース16が設けられている。換言すれば、デフケース16に対して入力軸11,出力軸12が回転自在に設けられている。入力軸11および出力軸12の対向端部には夫々第1傘歯車17,18が固定されている。デフケース16には、前記入力軸11,出力軸12と直交する支持軸19,20を介して第2傘歯車21,22が回転自在に設けられ、該第2傘歯車21,22は前記第1傘歯車17,18の双方に噛み合っている。そして、前記入力軸11,出力軸12と同心のウォームホィール23がデフケース16に一体に結合され、該ウォームホィール23と噛み合うウォーム24がモータ25の出力軸25aに連結されている。
上記の舵角比可変ステアリング装置3の詳細を、図1の分解斜視図に基づいて説明する。デフケース16は一対のデフケース片26,27により構成され、該一対のデフケース片26,27がウォームホィール23を挟んだ状態で結合されている。即ち、以下のように構成されている。ウォームホィール23は円環部23aと該円環部23aから内側へ張り出して対向面どうしが相互に略平行な略半円状の一対の取付部23bとによって構成されている。一対の取付部23bは相互に180度をなす反対位置に設けられ、これら一対の取付部23bの間には前記支持軸19,20を配置するための貫通空間23cが形成されている。
一方、一対のデフケース片26,27は略筒形状であり、大径部26a,27aと小径部26b,27bとによって構成されている。小径部26b,27bの内部には小径部26b,27b側から嵌め込まれた軸受28,29を介して入力軸11,出力軸12が回転自在に支持されている。入力軸11,出力軸12の対向端部には、夫々第1傘歯車17,18が挿通され、ナット17a,18aにより固定されている。前記軸受28,29は、スナップリング30(図示せず),31を介して小径部26b,27bの内部に固定されている。
大径部26a,27aには、ウォームホィール23の円環部23aの内周面であるインロー部23dに嵌め込むことにより芯出しされる嵌入部26c,27cが形成され、該嵌入部26c,27cの相互に180度をなす位置には、軸方向へのびる一対の突出部26d,27dが形成されている。一対のデフケース片26,27を組み付けて2組の突出部26d,27dどうしを付き合わせた状態で、入力軸11,出力軸12と直交する軸を中心とする半円凹部26e,27eが形成されており、該半円凹部26e,27eの内周面には内側へ突出する円周凸部26f,27fが形成されている。
大径部26a,27aの内周側には、一対の突出部26d,27dどうしの間に前記取付部23bと対向する略半円形状の結合部26g,27gが形成されている。結合部26g,27gには、ピン孔26h,27h(図示せず)が形成されている。このピン孔26h,27hは、前記半円凹部26e,27eおよび前記円周凸部26f,27fを加工する際に、一対のデフケース片26,27を組み付けておこなうため、図示しないピンを挿入して一対のデフケース片26,27の相対的な位置決めを行うために形成されている。また、一対のデフケース片26,27の結合部26g,27gには4つの挿通孔26i,27iが形成されている。ウォームホィール23の取付部23bには、挿通孔26i,27iと同一の軸線上にボルト32とねじ結合する4つの螺子孔23eが形成されている。
デフケース片26の嵌入部26cをウォームホィール23のインロー部23dに嵌め込み、4本のボルト32を挿通孔26iに挿入してウォームホィール23の螺子孔23eにねじ込むことにより、一方のデフケース片26にウォームホィール23が結合されたことになる。そして、一方のデフケース片26に対するウォームホィール23の軸芯合わせは、インロー部23dに嵌入部26cを嵌め込むことによって行われている。そして、突出部26d,27dの側面を取付部23bの相互に略平行な対向面に当接させることにより、ウォームホィール23に対する一対のデフケース片26,27の円周方向での位置決めが行われている。そして、ウォームホィール23の取付部23bから突出する4本のボルト32の先端を4つの挿通孔27iに挿通させた状態でボルト32にナット33をねじ込むことにより、一対の突出部26d,27dどうしを付き合わせた状態で、一対のデフケース片26,27が結合されている。このときの一対のデフケース片26,27の軸芯合わせは、インロー部23dに嵌入部27cを嵌め込むことによって行われている。そして、一対のデフケース片26,27の円周方向での位置決めは、半円凹部26e,27eに支持軸19,20を嵌め込むことによって行われている。ウォームホィール23の取付部23bと他方のデフケース片27の結合部27gとの間には、軸方向に僅かな隙間が形成され、ウォームホィール23とデフケース片27との間に相互関係が生じないようになっている。
一対のデフケース片26,27とウォームホィール23とが一体に組み込まれた状態で、前記半円凹部26e,27eの位置に支持軸19,20が挟持されている。支持軸19,20の外端部には支持軸19,20の倒れを防止するために大径のフランジ部19a,20aが一体形成され、フランジ部19a,20aの外周面には軸方向へ移動しないようにストッパとして機能する円周溝19b,20bが形成されている。フランジ部19a,20aの外周面と円周溝19b,20bとの半径寸法および厚さ寸法は、前記半円凹部26e,27eと円周凸部26f,27fとの半径寸法および厚さ寸法と対応しており、フランジ部19a,20aが隙間なく嵌合されている。そして、半円凹部26e,27eにフランジ部19a,20aを嵌合して組み付けることにより一対のデフケース片26,27の円周方向での相対的な位置決めがされたことになる。ウォームホィール23の外径寸法を最小限に抑えるため、図3に示すように、フランジ部19a,20aの外端面には、ウォームホィール23のインロー部23dの円弧に沿った球面19c,20cが形成されている。支持軸19,20には軸受34を介して第2傘歯車21,22が回転自在に設けられ、支持軸19,20には軸受34を固定するためのナット35がねじ込まれている。これにより、支持軸19,20および第2傘歯車21,22は一対のデフケース片26,27の間に挟まれた状態で、ウォームホィール23の内側に配置されている。
次に、ウォーム24とモータ25との近傍の構造を図3に基づいて説明する。前記ウォームホィール23と噛み合うウォーム24は、軸受41を介してデフハウジング9の内部に回転自在に支持されている。デフハウジング9の図中上部にはボルト42を介して第1補助ハウジング43およびモータ25が取り付けられている。ウォーム24は軸受44,44を介して第1補助ハウジング43にも支持され、前記ウォーム24の一端はモータ25の出力軸25aの端部に連結されている。デフハウジング9の図中下部には、ボルト45を介して第2補助ハウジング46が結合され、該第2補助ハウジング46の図中下部には、ボルト47を介して第3補助ハウジング48が取り付けられている。第2補助ハウジング46の内部には、舵角比可変ステアリング装置に異常が生じたような場合にウォーム24をロックして入力軸11の回転数と出力軸12の回転数の比が1:1の本来の設定となるように保持するロック手段49が設けられ、第3補助ハウジング48の内部にはモータ25の回転数を検出する回転数検出手段50が設けられている。
以上のように構成された舵角比可変ステアリング装置3の前記デフケース16は、入力軸11,出力軸12を中心として回転することから、デフケース16を支持するために図2のようにデフハウジング9が設けられ、デフハウジング9の内部に一対の軸受37を介して回動自在にデフケース16が支持されている。そして、デフハウジング9の上下の端面には上蓋体38,下蓋体39がボルト40を介して装着され、上蓋体38には前記バルブハウジング8がボルト54を介して結合されている。上蓋体38と入力軸11との間には軸受51が設けられている。
次に、舵角比可変ステアリング装置の作用を説明する。
図2において、図示しないステアリングホィールを回転させることにより図示しないステアリングシャフトが回転すると、ステアリングシャフトの回転は、トーションバー4を介して舵角比可変ステアリング装置3の入力軸11へ伝わる。トーションバー4がいずれかの方向へ捩られることにより、バルブスリーブ7に対してバルブシャフト6がいずれかの方向へ相対的に回転し、油圧制御弁2が作動してパワーステアリング装置により、操舵力が補助される。
舵角比可変ステアリング装置3の入力軸11が回転駆動されると、入力軸11の下端に設けた第1傘歯車17が回転するので、第2傘歯車21,22が回転させられ、第2傘歯車21,22の回転が第1傘歯車18および出力軸12を入力軸11と反対方向へ回転させる。このとき、デフケース16が回転しない場合は、出力軸12の回転数は入力軸11の回転数と同じで1:1で対応しており、出力軸12の回転数は増減されない。
次に、車速に応じてモータ25が回転されると、モータ25の出力軸25aの回転がウォーム24およびウォームホィール23を介してデフケース16へ伝わる。そして、デフケース16が回転する分だけ第1傘歯車18の回転数が増加また減少することになる。図4は、車速が低速,中速,高速の場合に、入力軸11の回転角度と出力軸12の回転角度とを示すグラフである。図中(イ)は中速走行中の状態であり、入力軸11の回転角と出力軸12の回転角とが1:1で対応していることを示している。これに対し、(ロ)は高速走行中の状態であり、入力軸11の回転方向と同じ方向へデフケース16が回転し、入力軸11よりも出力軸12が減速されて操舵輪の舵角が小さくなることを示しており、(ハ)は低速走行中の状態であり、入力軸11の回転方向と反対方向へデフケース16が回転し、入力軸11よりも出力軸12が増速されて操舵輪の舵角が大きくなることを示している。
出力軸12の回転はピニオンギヤ13を介してラック14へ伝わり、ラック14が図2の左右方向へ移動することにより、操舵輪の操舵が行われる。入力軸11の回転数であるステアリングシャフトの回転数(s)は図示しない回転センサが検出し、モータ25の回転数(m)は回転数検出手段50が検出し、出力軸12の回転数であるピニオンギヤ13の回転数(p)は回転センサ15が検出する。ステアリングシャフトの回転数(s)に対するピニオンギヤ13の回転数(p)の減速比は車速によって予め設定されており、決められた回転数(p)となるようにモータ25の回転数(m)が制御される。
一対のデフケース片26,27の間にウォームホィール23と支持軸19,20とを挟むようにしてウォームホィール23と支持軸19,20とを支持し、支持軸19,20および一対の第2傘歯車21,22がウォームホィール23の内側の貫通空間23cに配置されているため、デフケース16は半径方向および軸方向に小型化されるだけでなく、組み付け性および寸法精度が向上する。
この発明によれば、一対のデフケース片26,27がウォームホィール23を軸方向から挟んだ状態で結合されていることから、単体構成のデフケースの外周側を囲繞するようにウォームホィールが結合される構成を採用した場合に比べ、ウォームホィールの外径寸法を小さくすることができる。また、デフケースの軸方向での両端よりも内側にウォームホィールが位置する構成なので、デフケースの軸方向での一方の端面にウォームホィールを結合する構成を採用した場合に比べ、デフケースとウォームホィールとを結合した全体を軸方向に小型化できる。
この発明によれば、一方のデフケース片26と他方のデフケース片27とは直接に接触した状態で結合されているので、一対のデフケース片26,27の夫々の内部に支持された入力軸11,出力軸12の第1傘歯車17,18間の軸心が高精度で一致する。また、一対のデフケース片26,27の間に芯ずれが生じないので、一対のデフケース片26,27の間に支持軸19,20を高精度に挟持することが可能となり、支持軸19,20を挟持した場合の第1傘歯車17,18と第2傘歯車21,22との噛み合い精度が向上する。
この発明によれば、支持軸19,20は一対のデフケース片26,27の間に挟んで支持されるので、入出力軸11,12の円周方向、入出力軸11,12の軸方向、支持軸19,20の軸方向の3方向でのデフケース16に対する支持軸19,20の位置決めが容易であり、芯出し作業(歯当たり調節)が容易である。また、デフケース16に対する支持軸19,20の回り止めの作業が不要であり、回り止め用のピン打ちの作業等が省略される。このため、組み付け性が向上する。
なお、本実施の形態では、デフケースに設ける第2傘歯車の数を2つにしたが、1つであってもよい。
舵角比可変ステアリング装置を示す斜視図(実施の形態)。 舵角比可変ステアリング装置の近傍の構成を示す断面図(実施の形態)。 図2のA−A矢視図(実施の形態)。 車速ごとの、入力軸の回転角度と出力軸の回転角度との関係を示すグラフ。
符号の説明
1…操舵機構
3…舵角比可変ステアリング装置
11…入力軸
12…出力軸
16…デフケース
17,18…第1傘歯車
19,20…支持軸
21,22…第2傘歯車
23…ウォームホィール
24…ウォーム
25…モータ
25a…出力軸
26,27…デフケース片

Claims (3)

  1. ステアリングシャフトに連結された入力軸と操舵機構に連結された出力軸とが同一直線状に配置され、入力軸の端部と出力軸の端部とが対向する対向端部の位置に前記入力軸,出力軸を中心として回転自在にデフケースが設けられ、前記入力軸および前記出力軸の対向端部に夫々第1傘歯車が固定され、前記デフケースに前記入力軸,出力軸と直交する支持軸を介して回転自在に設けられた第2傘歯車が前記第1傘歯車の双方に噛合され、前記入力軸,出力軸と同心のウォームホィールがデフケースに一体に結合され、該ウォームホィールと噛み合うウォームがモータの出力軸に連結された舵角比可変ステアリング装置において、
    前記デフケースは一対のデフケース片により構成され、該一対のデフケース片が前記ウォームホィールを挟んだ状態で結合されていることを特徴とする舵角比可変ステアリング装置。
  2. 請求項1に記載の舵角比可変ステアリング装置において、
    一対のデフケース片のうちの一方は前記ウォームホィールに結合され、他方は前記ウォームホィールとの間に隙間を介して一方のデフケース片に結合されていることを特徴とする舵角比可変ステアリング装置。
  3. 請求項2に記載の舵角比可変ステアリング装置において、
    前記支持軸は前記一対のデフケース片の間に挟まれた状態で支持され、前記ウォームホィールの内側に配置されていることを特徴とする舵角比可変ステアリング装置。
JP2006142191A 2006-05-23 2006-05-23 舵角比可変ステアリング装置 Expired - Fee Related JP4747032B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006142191A JP4747032B2 (ja) 2006-05-23 2006-05-23 舵角比可変ステアリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006142191A JP4747032B2 (ja) 2006-05-23 2006-05-23 舵角比可変ステアリング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007313910A true JP2007313910A (ja) 2007-12-06
JP4747032B2 JP4747032B2 (ja) 2011-08-10

Family

ID=38848190

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006142191A Expired - Fee Related JP4747032B2 (ja) 2006-05-23 2006-05-23 舵角比可変ステアリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4747032B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008184083A (ja) * 2007-01-31 2008-08-14 Fuji Kiko Co Ltd 舵角比可変ステアリング装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05202994A (ja) * 1992-01-24 1993-08-10 Tokyu Car Corp 鼓形ウォーム減速式終減速装置
JPH07259956A (ja) * 1994-03-22 1995-10-13 Honda Motor Co Ltd 差動装置
JP2003301932A (ja) * 2002-03-29 2003-10-24 Arvinmeritor Technology Llc 駆動車軸用キャリア組立物
JP2005221053A (ja) * 2004-02-09 2005-08-18 Hitachi Ltd 動力伝達装置および車両の操舵装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05202994A (ja) * 1992-01-24 1993-08-10 Tokyu Car Corp 鼓形ウォーム減速式終減速装置
JPH07259956A (ja) * 1994-03-22 1995-10-13 Honda Motor Co Ltd 差動装置
JP2003301932A (ja) * 2002-03-29 2003-10-24 Arvinmeritor Technology Llc 駆動車軸用キャリア組立物
JP2005221053A (ja) * 2004-02-09 2005-08-18 Hitachi Ltd 動力伝達装置および車両の操舵装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008184083A (ja) * 2007-01-31 2008-08-14 Fuji Kiko Co Ltd 舵角比可変ステアリング装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4747032B2 (ja) 2011-08-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2298624B1 (en) Transmission ratio variable mechanism and vehicle steering apparatus including the same
JP5013193B2 (ja) 車両用操舵装置
JP6658039B2 (ja) 減速機及び電動式パワーステアリング装置
JP2002096749A (ja) 電動式舵取装置
JP2001322554A (ja) 電動式舵取装置
US11685425B2 (en) Electric power steering device
JP2008184083A (ja) 舵角比可変ステアリング装置
JP4747032B2 (ja) 舵角比可変ステアリング装置
US9010482B2 (en) Transmission ratio variable device
JP5224109B2 (ja) 車両用操舵装置
US20240034392A1 (en) Vehicle steering apparatus
JP2008296633A (ja) 電動パワーステアリング装置用の電動アシスト機構
US11958547B2 (en) Steering device
JP4016815B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
US20220063709A1 (en) Speed reducer, drive unit and steering assisting device
JP2002053053A (ja) パワーステアリング装置
WO2023148997A1 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2005075117A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2009214682A (ja) 電動パワーステアリング装置およびバックラッシ測定方法
JP4504532B2 (ja) パワーステアリング装置
CN113734273A (zh) 车辆的转向器、转向系统和车辆
JP2005014734A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2010036748A (ja) 減速機およびこれを備える電動パワーステアリング装置
JP2001315655A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2005180553A (ja) 可変ギヤ比機構、及び可変ギヤ比機構を備えた操舵制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081219

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110302

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110510

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110516

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140520

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees