JP2007313719A - 積層構造体の成形方法並びに成形金型 - Google Patents

積層構造体の成形方法並びに成形金型 Download PDF

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Abstract

【課題】積層構造体の成形方法並びに成形金型であって、軽量化及びコストダウンを図るとともに、樹脂リブの成形性を向上させ、かつ頂点部の成形不良を回避する。
【解決手段】発泡樹脂基材21は、成形上下型41,42間にスライドシム機構44を介した一次加圧工程で成形し、更にスライドシム機構44を外すことで、型クリアランスを狭めて、一次加圧よりも高い加圧力の二次加圧工程で、発泡樹脂基材21を圧縮状態に保ちつつ、溶融樹脂M1を成形下型42の溝部424内にに射出充填して樹脂リブ22を成形する。この時、発泡樹脂基材21の一次加圧工程においては、発泡樹脂基材21のコーナー部側に裏面側からアシスト用フロート体451を食い込ませて頂点部20aの精度の良い形状出しを行なうとともに、発泡樹脂基材21の二次加圧工程においては、アシスト用フロート体451を成形下型42内に没入させて発泡樹脂基材21の潰れを回避する。
【選択図】図8

Description

この発明は、ドアトリム、リヤパーセルシェルフ、フロアトリム、ラゲージトリム、トランクトリム、ルーフトリム、リヤサイドトリム等の自動車用内装部品に好適な積層構造体の成形方法並びに成形金型に係り、特に、積層構造体の構成として、軽量でかつ所望の剛性を与えることができ、しかも、頂点部分の成形性を高めた積層構造体の成形方法並びに成形金型に関する。
例えば、積層構造体を一部、あるいは全体に採用した自動車用ドアトリムの構成について、図14,図15を基に説明する。ドアトリム1は、保形性及び車体パネルへの取付剛性を備え、製品面のほぼ全体にいきわたっている樹脂芯材2の表面に、表面外観に優れた表皮3を積層一体化して構成されている。上記樹脂芯材2としては、タルクを混入したポリプロピレン系樹脂を素材としており、また、表皮3は、それ自体保形性を備えておらず、塩ビシート等の合成樹脂シートの裏面にポリエチレンフォーム等のクッション材が積層された積層シート材料が使用され、最近では、環境面やリサイクル面を考慮して、TPO(サーモプラスチックオレフィン)シート等のエラストマーシートの裏面にポリエチレンフォーム等のクッション材が積層された積層シート材料が多用される傾向にある。
次に、上記ドアトリム1の成形方法における従来例について図16を基に説明する。まず、ドアトリム1を成形する成形金型4は、所定ストローク上下動可能な成形上型5と、成形上型5と対をなす固定側の成形下型6と、成形下型6と接続される射出機7とから大略構成されている。そして、成形上下型5,6を型締めした際、ドアトリム1の製品形状を形造るために成形上型5にはキャビティ部5aが形成され、成形下型6にはコア部6aが設けられている。上記成形上型5を所定ストローク上下動作させるために、昇降シリンダ5bが連結され、成形下型6には射出機7からの溶融樹脂の通路となるマニホールド6b、ゲート6cが設けられている。また、上下動作する成形上型5の適正姿勢を維持させるために、成形下型6の4隅部にガイドポスト6dが設けられ、このガイドポスト6dに対応して成形上型5にはガイドブッシュ5cが設けられている。
従って、成形上下型5,6が型開き状態にある時、表皮3を金型内にセットし、その後、成形上下型5,6を型締めした後、両金型間の製品キャビティ内に射出機7からマニホールド6b、ゲート6cを通じて溶融樹脂Mを射出充填することにより、樹脂芯材2を所望の曲面形状に成形するとともに、樹脂芯材2の表面に表皮3を一体成形している(例えば、特許文献1参照。)。尚、図16では、説明の便宜上、コア部6aの型面にオープン状態で溶融樹脂Mが供給されているが、溶融樹脂Mは成形上下型5,6の型締め後にキャビティ内に射出充填されても良い。
特開平10−138268号公報 (第2頁、図3、図4)
しかしながら、従来のドアトリム1においては、樹脂芯材2の投影面積が大きいため、材料コストが高く、かつ製品が重量化するという問題点が指摘されている。また、樹脂芯材2の投影面積が大きいことから、成形時における射出圧を高く設定せざるを得ず、高い射出圧に耐え得る金型構造が必要となり、金型の作製費用も嵩み、しかも、大量の溶融樹脂を冷却固化させるため、成形サイクルが長期化し、生産性を低下させる大きな要因となっている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、軽量化を促進でき、高剛性でコストダウンを図れる積層構造体を提供でき、成形金型費用を低減できるとともに、成形性能を高めることができる積層構造体の成形方法並びに成形金型を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するために、鋭意研究の結果、従来から表皮として使用していた発泡樹脂シートを圧縮加工することで保形性を付与し、芯材としての機能をもたせ、より以上に剛性が必要な箇所、すなわち製品の周縁部分やパネル、あるいは部品取付箇所並びに荷重がかかる部位には、剛性に優れた樹脂リブを配置することで、従来の投影面積の広い樹脂芯材に比べ軽量で、かつコストが廉価な積層構造体を提供するとともに、特に、発泡樹脂シートを圧縮した状態で樹脂リブを射出充填する際、頂点部のみが必要以上に潰されることを避けることができる金型構造を採用することで、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、所要形状に成形され、軽量でかつ保形性を有する発泡樹脂基材と、この発泡樹脂基材の裏面に一体化される所定パターン形状の樹脂リブとからなる積層構造体の成形方法において、上記発泡樹脂基材の素材である発泡樹脂シートを加熱軟化処理した後、型開き状態にある成形上下型内に投入する発泡樹脂シートのセット工程と、成形上下型間にスライドシム機構のシムプレートを配置し、成形上下型間の型クリアランスを比較的大きく保ち、成形上下型の型締めによる一次加圧処理を行ない、所定厚みの発泡樹脂基材を所要形状にプレス成形するとともに、成形下型のコア部コーナー部に設けられている頂点アシスト機構におけるアシスト用フロート体を発泡樹脂基材の内部に食い込ませ、積層構造体における頂点部の形状出しをサポートする発泡樹脂基材の成形工程と、上記発泡樹脂基材の成形工程後、成形上型を上昇操作し、スライドシム機構のシムプレートを成形上下型の外部に配置し、かつアシスト用フロート体を成形下型のコア部型面まで没入させ、成形上型を下降操作して、成形上下型の型クリアランスを一次加圧時の型クリアランスに比べ狭めた高圧の二次加圧処理を行ない、発泡樹脂基材を製品厚みより圧縮した状態で射出機から溶融樹脂を成形下型の溝部内に射出充填することで、樹脂リブを発泡樹脂基材の裏面に一体化する樹脂リブの成形工程とからなることを特徴とする。
ここで、積層構造体の用途としては、自動車用内装部品全般に適用することができる。例えば、ドアトリム、リヤパーセルシェルフ、フロアトリム、ラゲージトリム、トランクトリム、ルーフトリム、リヤサイドトリム等への適用が可能である。
保形性を有する発泡樹脂基材は、発泡樹脂シートを加熱軟化処理した後、成形金型内で所望の曲面形状に成形することで、リブ等の補強材がなくても、成形後、型から脱型しても形状を保持する程度の剛性(保形性)を有している。また、製品形状が高展開率部分を含む場合には、発泡樹脂シートを加熱軟化処理した後、成形金型に真空吸引機構を配設して成形金型の内面に沿って発泡樹脂シートに真空吸引力を作用させるようにしても良い。
上記発泡樹脂シートとしては、熱可塑性樹脂に発泡剤を添加した素材を使用する。尚、熱可塑性樹脂は、1種類の熱可塑性樹脂でも2種類以上の熱可塑性樹脂からなっても良い。好ましくは、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等が使用できる。また、発泡剤としては、アゾ化合物、スルホヒドラジド化合物、ニトロソ化合物、アジド化合物等の有機発泡剤、あるいは重炭酸ナトリウム等の無機発泡剤の使用が可能である。上記発泡樹脂シートを加熱軟化処理後、所要形状に成形して得た発泡樹脂基材は、製品の重量と強度とのバランスを考慮した場合、2〜10倍の発泡倍率が好ましい。その時の発泡樹脂基材のセル径は、0.1μm〜2.0mmの範囲であることが好ましく、厚みは0.5〜30mm、好ましくは1〜10mmのものが良い。
また、外観意匠性を高めるために、発泡樹脂基材の表面に加飾材を積層しても良い。加飾材としては、織布、不織布、編布、シート、フィルム、発泡体、網状物等が使用できる。これら加飾材を構成する材料は特に限定されないが、織布、不織布、編布等、通気性を有する素材を使用したほうが、発泡樹脂基材の吸音性能を生かす上で好ましい。
一方、樹脂リブとして使用する熱可塑性樹脂材料は、広範な熱可塑性樹脂から適宜選択することができる。通常好ましく使用できるものとして、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等がある。また、これら熱可塑性樹脂中に各種充填剤を混入しても良い。使用できる充填剤としては、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維、タルク、クレイ、シリカ、炭酸カルシウム等の無機粒子等がある。また、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、低収縮剤等の各種の添加剤が配合されても良い。
そして、本発明方法により得られる積層構造体によれば、保形性を有する発泡樹脂基材の裏面側に剛性を補強する意味で樹脂リブが一体化されるという構成であるため、従来の樹脂芯材を廃止することができる。従って、従来の投影面積の非常に広い樹脂芯材を廃止することで、製品の軽量化を図ることができ、しかも、樹脂材料を節約できることから、材料コストの低減化も同時に達成できる。尚、発泡樹脂基材の多孔質吸音機能により、吸音性能に優れた内装部品が得られるとともに、発泡樹脂基材及び樹脂リブの素材として、ポリオレフィン系樹脂を使用した場合、オールオレフィン系樹脂に統一されるため、分離工程が廃止でき、リサイクル作業を簡素化できる。
更に、樹脂リブのリブ厚みは、例えば製品に外力が大きく加わる部位等はリブ厚みを厚く設定し、比較的外力が加わりにくい部位はリブ厚みを薄肉にする等、リブ厚みを適宜可変させることができる。従って、必要最小限度の樹脂材料を使用すれば足り、製品の軽量化やコストダウンに寄与できる。また、樹脂リブにクリップ座、あるいは各種エスカッション部品を取り付けるための取付座を一体に形成することもできる。また、発泡樹脂基材の裏面に一体化される樹脂リブは、発泡樹脂基材が圧縮状態で成形金型内に保持されているため、樹脂リブ縁部のシール性が高まり、樹脂漏れによるバリ発生等を可及的に防止できる。従って、樹脂リブの流動長も長く設定できることから、ゲート点数を削減でき、型構造を簡素化でき、型設備費を低減することができる。
次いで、本発明方法に使用する成形金型は、所要形状に成形され、軽量でかつ保形性を有する発泡樹脂基材と、この発泡樹脂基材の裏面に一体化される所定パターン形状の樹脂リブとからなる積層構造体の成形金型であって、前記成形金型は、型締め、型開き可能な成形上型並びに成形下型と、成形下型に接続され、樹脂リブの素材である溶融樹脂を供給する射出機とから構成され、成形上下型の型クリアランスを一次加圧と二次加圧で相違させるために、金型の外周に設定されるスライドシム機構と、積層構造体の頂点部の形状出しをアシストする頂点アシスト機構とを具備し、上記頂点アシスト機構は、成形下型におけるコア部コーナー部に配設され、斜め上方に可動するアシスト用フロート体と、このアシスト用フロート体を駆動するシリンダとからなり、発泡樹脂基材の一次加圧時、アシスト用フロート体は、発泡樹脂基材内部に食い込んで、積層構造体における頂点部の形状出しをサポートするとともに、発泡樹脂基材の二次加圧時においては、成形下型内に没入して、発泡樹脂基材の潰れを回避するようにしたことを特徴とする。
ここで、自動車用内装部品の成形方法に使用する成形金型は、上下動可能な成形上型と、成形上型の下方側に位置する固定側である成形下型と、成形下型に連結される射出機とから構成され、射出機から供給される溶融樹脂は、成形下型に設けられたマニホールド、ゲート等の樹脂通路を通じて成形下型の型面に穿設されている溝部内に供給される。また、所望ならば、成形上型に真空吸引機構が付設されていても良く、発泡樹脂基材の絞り成形時、成形上型から真空吸引力を作用させることで、製品形状の賦形性を高めるとともに、絞模様等の転写に有利である。一方、成形下型にエアブロー機構を付設しても良く、エアブロー機構は、発泡樹脂基材の成形時に冷却用エアを吹き付けることで、冷却サイクルを短縮化できる。
ところで、本発明方法の特徴は、発泡樹脂基材を所要形状に成形する成形金型における一次加圧状態と、樹脂リブを射出充填する際、発泡樹脂基材を成形金型内で挟持プレスする二次加圧状態との間で一次加圧に比べ二次加圧にかかるプレス圧を高く設定することにより、発泡樹脂基材の弾性反発力を利用して、樹脂リブ成形時のシール性を高めるというものであり、この一次加圧と二次加圧の加圧力を変更するために、成形金型に型クリアランス調整機構が配設されている。
この型クリアランス調整機構としては、成形上下型のガイドポスト間にスライド操作で所定厚みのシムプレートを介挿するスライドシム機構が採用されており、シムプレートをガイドポストに挿入することで、成形上下型の型クリアランスを比較的大きく設定することができ、一次加圧状態となる。また、積層構造体における頂点部が過度に潰されることにより、頂点部に切れ、パンク、透け等が生じるという不具合を解消するために頂点アシスト機構が成形下型のコア部コーナー部に設けられている。ここで、頂点アシスト機構とは、成形体におけるコーナー部等の頂点部の成形をアシストする機構を指す。すなわち、この頂点アシスト機構は、先端を鋭利状に設定したアシスト用フロート体がシリンダにより斜め上方に突き上げ可能に支持されており、発泡樹脂シートを一次加圧する際、アシスト用フロート体の先端が発泡樹脂シート内に食い込み、頂点部の形状出しをアシストする。また、発泡樹脂シートの二次加圧時には、頂点部における発泡樹脂シートの潰れを抑えるために二次加圧時にはアシスト用フロート体はシリンダが収縮することで成形下型のコア部の型面に至るまで没入している。
従って、上記成形金型を使用して積層構造体を成形する際、スライドシム機構を利用して成形上下型の型クリアランスを一次加圧と二次加圧との間で相違させて、二次加圧時に樹脂リブの射出成形を行なうため、樹脂漏れがなく、樹脂リブの精度の良い成形が可能になるとともに、積層構造体の頂点部については、一次加圧時にはアシスト用フロート体を発泡樹脂シート内部に入り込ませ、シャープな形状出しが可能になるとともに、二次加圧時にはアシスト用フロート体を発泡樹脂シートから退避させることで、頂点部において、切れ、パンク、透け等の成形不良が生じることがない。
以上説明した通り、本発明に係る積層構造体の成形方法は、成形金型のキャビティ形状に沿って、発泡樹脂基材を所要形状に成形すると同時に発泡樹脂基材の裏面に樹脂リブを一体化するという工程を採用しており、樹脂成形体である樹脂リブの投影面積が少ないため、従来の樹脂芯材に比べ、成形金型にかかる負荷も少なく、かつ冷却時間も短縮化でき、歩留まりを高めることができることから、作業能率を高めることができるとともに、大幅なコストダウンを招来できるという効果を有する。
更に、本発明に係る積層構造体の成形方法は、発泡樹脂シートを加熱軟化処理後、成形金型の一次加圧処理により発泡樹脂基材を成形し、冷却後、発泡樹脂基材を成形金型で一次加圧より大きな加圧力で二次加圧処理し、発泡樹脂基材の二次加圧処理により、圧縮状態の発泡樹脂基材裏面に溶融樹脂を射出充填して、樹脂リブを一体化するというものであるから、発泡樹脂基材の弾性反発力を利用して、樹脂リブ成形時におけるシール性を良好に維持できるため、樹脂漏れが原因となるバリ発生をなくし、成形性を高めることができるとともに、樹脂リブの流動長を長く設定できることから、ゲート点数を低減でき、成形金型の型加工費を低減できるという効果を有する。
更に、本発明に係る積層構造体の成形方法は、発泡樹脂シートを一次加圧処理する際は、成形下型のコーナー部に設けられているアシスト用フロート体を発泡樹脂シート内に食い込ませて頂点部の形状出しを精度良く行なうとともに、型クリアランスを狭めた二次加圧時においては、アシスト用フロート体を成形下型のコア部内に収容して発泡樹脂シートの二次加圧を行なうため、頂点部の形状出しを精度良く行なうことができるとともに、この部分の潰れ込み(切れ、パンク、透け)等の不具合を未然に防止でき、頂点部の外観見栄えを良好に維持でき、積層構造体の外観意匠性を高めることができるという効果を有する。
以下、本発明に係る積層構造体の成形方法並びに成形金型の好適な実施例について、自動車用ドアトリムの成形方法を例示して説明する。尚、念のため付言すれば、本発明の要旨は特許請求の範囲に記載した通りであり、以下に説明する実施例の内容は、本発明の一例を単に示すものに過ぎない。
図1乃至図13は、本発明の一実施例を示すもので、図1は自動車用ドアトリムを示す正面図、図2は同自動車用ドアトリムの構成を示す断面図、図3は同自動車用ドアトリムにおけるドアトリムアッパーの樹脂リブとドアトリムロアを示す正面図、図4は同自動車用ドアトリムの製造方法に使用する成形金型を示す全体図、図5,図6は同成形金型におけるスライドシム機構と頂点アシスト機構を示すもので、図5は一次加圧時の状態、図6は二次加圧時の状態をそれぞれ示す断面図、図7乃至図13は同自動車用ドアトリムの製造方法における各工程を示す説明図である。
まず、図1,図2において、ツートンタイプの自動車用ドアトリム10は、積層構造体からなるドアトリムアッパー20と樹脂単体品からなるドアトリムロア30との上下二分割体から構成されている。そして、ドアトリムアッパー20には、インサイドハンドルエスカッション11、パワーウインドウスイッチフィニッシャー12が取り付けられている。一方、ドアトリムロア30には、ドアポケット用開口13が開設され、その背面側には、図2に示すように、ポケットバックカバー(樹脂成形体からなる)14が取り付けられており、ドアトリムロア30のフロント側にスピーカグリル15がドアトリムロア30と一体、あるいは別体に形成されている。尚、図中符号16はドアインナーパネルを示す。
ところで、積層構造体であるドアトリムアッパー20の製造方法として本発明を適用することで、製品の軽量化を図るとともに、ドアトリムアッパー20の成形性を高めることを可能にした。すなわち、ドアトリムアッパー20は、所望の曲面形状に成形され、保形性を有する発泡樹脂基材21と、この発泡樹脂基材21の裏面側に一体化される樹脂リブ22と、発泡樹脂基材21の表面側に積層一体化される加飾機能をもつ加飾材23とから大略構成されている。
上記発泡樹脂基材21は、保形性を備えるように発泡樹脂シートを加熱軟化処理後、所要形状に熱成形、例えば、所望の型面を有する成形金型でコールドプレス成形されるが、更に高展開率部分については、真空成形のアシスト作用により発泡樹脂基材21の成形性を高めるようにしても良い。上記発泡樹脂シートは、汎用の熱可塑性樹脂に発泡剤を添加した構成であり、熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等が使用でき、発泡剤としては、アゾジカルボンアミド等の有機発泡剤や重炭酸ナトリウム等の無機発泡剤が使用できる。この実施形態では、ポリプロピレン系樹脂に発泡剤として重炭酸ナトリウムを適宜添加した発泡樹脂シートを使用している。また、この発泡樹脂基材21の発泡倍率は、2〜10倍に設定され、厚みは0.5〜30mm、特に好ましくは1〜10mmの範囲に設定されている。
次いで、樹脂リブ22は、発泡樹脂基材21の裏面側に配設され、特に、図3に示すように、縦横方向、あるいは斜め方向等に延びる格子状パターンに設定されている。この樹脂リブ22は、汎用の合成樹脂成形体からなり、通常好ましく使用できる合成樹脂として、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等から適宜選択されて良く、本実施形態では、環境面、リサイクル面を考慮してポリプロピレン系樹脂が使用されている。また、この樹脂リブ22には、上記熱可塑性樹脂中に適宜フィラー、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維や、タルク、クレイ、シリカ、炭酸カルシウム等の無機粒子等の充填剤が混入されていても良い。
このように、図1乃至図3に示すドアトリム10は、積層構造体からなるドアトリムアッパー20と、合成樹脂単体品のドアトリムロア30とから構成され、外観上の対比効果により、優れた外観意匠性を備えている。更にドアトリムアッパー20は、保形性を有する発泡樹脂基材21と、発泡樹脂基材21の裏面に一体化される樹脂リブ22と、加飾性を有する加飾材23とから構成されているため、従来のように製品の全面に亘り占有していた樹脂芯材を廃止でき、かつ軽量な発泡樹脂基材21を使用する一方、樹脂リブ22は、骨状であり、荷重が加わる部位、例えばクリップ座、ウエスト部上面、アームレスト部上面等を除いた部位は肉抜き構造となっている関係で、製品の重量について、従来例に比し40%以上の軽量化を図ることができるとともに、樹脂材料も大幅に節約でき、コストダウンにも貢献できる。
更に、発泡樹脂基材21は、多孔質構造であるため、ドアトリムアッパー20は、吸音性能に優れ、車室内外の騒音を低減することができる。また、発泡樹脂基材21における車室内騒音を対象とした吸音性能を高めるために、発泡樹脂基材21の表面に積層一体化される加飾材23は、織布、不織布、編布等の通気性を備えたシート材料が好ましい。尚、加飾材23は、織布、不織布、編布等の通気性シート以外にも塩ビシートやTPO(サーモプラスチックオレフィン)シート等の合成樹脂シート(TPOシートを使用すればリサイクルが可能)、合成樹脂フィルム、発泡体、網状体等を使用することができる。尚、廉価構成として、加飾材23を省略し、発泡樹脂基材21の表面に塗装や印刷処理を施すようにしても良い。
また、ドアトリム10におけるドアトリムアッパー20の上縁両側部の頂点部(図1中符号20aで示す)は、シャープな形状出しがされているとともに、この頂点部20aに切れ、パンク、透け等の成形不良が生じるのを可及的に防止することが本発明の特徴である。更に、ドアトリム10は、特にドアトリムアッパー20が上述したように軽量で機能性に富むとともに、発泡樹脂基材21の裏面に一体化される樹脂リブ22成形時における樹脂漏れについても、確実に防止することができ、成形性を高め、かつ成形時の型設備を簡素化できることも有利さの一つである。
以下、上記ドアトリム10の成形方法について説明する前に、図4乃至図6に基づいて成形金型40の構成について説明する。図4において、ドアトリム10の成形に使用する成形金型40は、所定ストローク上下動可能な成形上型41と、成形上型41と対をなす固定側の成形下型42と、成形下型42に接続される2基の射出機43a,43bとから大略構成されている。更に詳しくは、成形上型41は、製品形状に合致したキャビティ部411が形成されており、成形上型41の上面に連結された昇降シリンダ412により所定ストローク上下駆動される。また、成形上型41の4隅部には、ガイドポスト413が設けられている。
一方、成形下型42には、成形上型41のキャビティ部411に対応するコア部421が設けられている。また、このコア部421の型面に溶融樹脂を供給するために、マニホールド422a,422b、ゲート423a,423bが設けられており、このマニホールド422a,422b、ゲート423a,423bの樹脂通路を経て射出機43a,43bから供給される溶融樹脂M1,M2がコア部421の上面に供給される。尚、樹脂リブ22を形成するために、コア部421上面に溶融樹脂M1が供給される溝部424が穿設される一方、ドアトリムロア30を形成するために、成形上下型41,42間に所定クリアランスのキャビティ425が設定されている。また、成形下型42の4隅部には、ガイド機構となるガイドポスト426が突設され、このガイドポスト426は、成形上下型41,42が型締めされる際、成形上型41のガイドポスト413のガイド軸414がガイドポスト426のガイド孔426a内に案内されることで成形上型41のプレス姿勢を適正に維持できる。
そして、本発明方法に使用する成形金型40には、図5,図6に示すように、成形上下型41,42の型クリアランスを二段階で調整できるスライドシム機構44が設けられている。具体的には、シムプレート441が進退用シリンダ442に支持されており、スライドシム機構44は、シムプレート441が成形上型41と成形下型42との間に介在することで、図5に示すように、成形上型41と成形下型42との間の型クリアランスを比較的大きく確保できる。逆に、型クリアランスを狭く調整する時には図6に示すように、シムプレート441が成形上下型41,42から取り外される。
そして、本発明に係る成形金型40では、上述した型クリアランス調整機構としてのスライドシム機構44に加えて、ドアトリムアッパー20における頂点部20aの形状出しをアシストする頂点アシスト機構45が成形下型42におけるコア部421のコーナー部に設けられている。図5,図6に示すように、この頂点アシスト機構45は、アシスト用フロート体451と、このアシスト用フロート体451を可動する駆動シリンダ452とから構成されており、アシスト用フロート体451は、先端が鋭利状に形成されている。図5に示す発泡樹脂基材21の一次加圧時において、頂点部20aの形状出しを精度良く行なうために、スライドシム機構44のシムプレート441がイン位置にあり、成形上下型41,42の型クリアランスが比較的大きく設定されているとともに、発泡樹脂基材21内にアシスト用フロート体451が食い込んで、頂点部20aの形状出しが精度良く行なわれる。
次いで、発泡樹脂基材21の二次加圧時においては、図6に示すように、スライドシム機構44におけるシムプレート441は、アウト位置にあり、成形上下型41,42の型クリアランスは図5に示す一次加圧時に比べ狭まっており、この時、頂点アシスト機構45におけるアシスト用フロート体451は、駆動シリンダ452が収縮動作することで成形下型42内に埋没するように矢印方向に下降動作するため、発泡樹脂基材21に食い込む恐れがない。従って、図6に示す二次加圧時、型クリアランスが狭まっていても、頂点部20aに切れ、パンク、透け等の成形不良が生じることがなく、頂点部20aについては良好な成形が行なわれる。
以下、本発明方法の各工程について説明する。まず、図7に示すように、ヒーター装置50により発泡樹脂シートSの一方面に加飾材23をラミネートしたものを所定温度に加熱軟化させる。この実施形態では、発泡樹脂シートSとして、ポリプロピレン製発泡シート(住化プラステック製、商品名:スミセラー発泡PPシート、発泡倍率=3倍、厚み3mm)が使用されている。
次いで、図8に示すように、加熱軟化処理した発泡樹脂シートS(加飾材23をラミネートしている)をドアトリムアッパー20対応箇所における成形上型41のキャビティ部411と成形下型42のコア部421で画成されるキャビティの上半部分にセットする。そして、発泡樹脂シートSをセットした後、成形上型41の昇降シリンダ412が動作して、成形上型41が所定ストローク下降して、成形上下型41,42が型締めされて発泡樹脂シートSが所望の型面形状に沿って賦形される一次加圧処理が行なわれる(図9参照)。
この時、図10に示すように、スライドシム機構44におけるシムプレート441が成形上下型41,42間に介在しているため、型クリアランスを精度良く保つことができる。そして、この一次加圧工程においては、頂点アシスト機構45の駆動シリンダ452が伸長動作して、アシスト用フロート体451が発泡樹脂基材21内に食い込んでおり、頂点部20aの形状出しが忠実に行なわれる。
そして、一次加圧が完了して、発泡樹脂基材21を所要形状に成形することが完了すれば、図示はしないが成形上型41が上昇して、図11,図12に示すように、スライドシム機構44におけるシムプレート441が後退した状態で再度成形上型41が下降して二次加圧が行なわれる。従って、シムプレート441の厚み相当分だけ二次加圧における成形上下型41,42の型クリアランスが一次加圧の型クリアランスに比べ狭まっており、この時には、図12に示すように、頂点アシスト機構45におけるアシスト用フロート体451は駆動シリンダ452の収縮動作により、成形下型42のコア部421の内面まで下降しているため、発泡樹脂基材21を圧縮状態にしても頂点部20aに切れ、パンク、透け等の成形不良が生じることがない。
そして、発泡樹脂基材21を圧縮した状態で図13に示すように、樹脂リブ22の射出及びドアトリムロア30の成形が行なわれる。この二次加圧は、25秒程度行なわれ、この二次加圧時に第1の射出機43aからマニホールド422a、ゲート423aを通じて溶融樹脂M1が溝部424内に射出充填され、樹脂リブ22が発泡樹脂基材21の裏面に一体化される。同時にドアトリムロア30を成形するために第2の射出機43bからマニホールド422b、ゲート423bを通じてキャビティ425内に溶融樹脂M2が射出充填され、ドアトリムロア30が所要形状に成形される。尚、この溶融樹脂M1,M2としては、住友ノーブレンBUE81E6(住友化学工業製ポリプロピレン、メルトインデックス=65g/10分)が使用されており、タルクが適宜割合で混入されていても良い。従って、第1の射出機43aから溶融樹脂M1を溝部424内に射出充填する一方、第2の射出機43bから溶融樹脂M2をキャビティ425内に射出充填することにより、ドアトリムアッパー20における樹脂リブ22を所要形状に成形するとともに、これと一体にドアトリムロア30が成形される。
このように、本発明方法においては、ドアトリム10におけるドアトリムアッパー20を成形する際、成形金型40の外周に沿ってスライドシム機構44を配置して、発泡樹脂基材21の一次加圧、二次加圧の型クリアランスを調整する際にこのスライドシム機構44を有効に活用するとともに、特に、ドアトリムアッパー20の頂点部20aの形状出しについては、成形下型42におけるコア部421のコーナー部分に頂点アシスト機構45を配置し、発泡樹脂基材21の一次加圧時には、発泡樹脂基材21内部に頂点アシスト機構45におけるアシスト用フロート体451を食い込ませて、頂点部20aの形状出しを精度良く行なうとともに、発泡樹脂基材21の二次加圧時においては、アシスト用フロート体451を成形下型42内に退避させて頂点部20aの潰れを回避することができる。
更に、発泡樹脂基材21の二次加圧時に溶融樹脂M1の射出充填を行なうことで、成形下型42の溝部424のコーナー部と発泡樹脂基材21との間のシール性を良好に維持し、樹脂リブ22の成形性を高めるとともに、樹脂漏れが原因となるバリの発生をなくすことができ、樹脂リブ22の流動長を長く設定できる。その結果ゲート423aの個数を低減することにより、型設備を簡素化することができる等の利点に加えて、頂点部20aの成形不良を回避することで外観性能を良好に維持できるという有利さがある。尚、本発明方法においては、発泡樹脂基材21の一次加圧工程と二次加圧工程の間に成形上型41で発泡樹脂基材21を吸着保持するための真空吸引機構を付設することが好ましく、また、成形上型41を上昇させた際、成形下型42からエアブローを発泡樹脂基材21の裏面側に吹き付けて冷却時間を短縮化させるようにしても良い。
以上説明した実施例は、ツートンタイプの自動車用ドアトリム10におけるドアトリムアッパー20に本発明に係る積層構造体を適用したが、一体型のドアトリム、あるいはドアトリム以外の内装部品、例えばリヤパーセルシェルフ、フロアトリム、ラゲージトリム、トランクトリム、ルーフトリム、リヤサイドトリム等の自動車用内装部品の他に、特殊車両や鉄道車両等の内装パネル、また、家屋の内装パネルに適用することも可能である。
本発明に係る積層構造体の成形方法を適用して製作したドアトリムの一実施例を示す正面図である。 図1中II−II線断面図である。 図1に示すドアトリムにおけるドアトリムアッパーの樹脂リブとドアトリムロアとを示す正面図である。 図1に示すドアトリムを製造する際に使用する成形金型の構成を示す全体図である。 図4に示す成形金型におけるスライドシム機構、頂点アシスト機構の一次加圧時の状態を示す説明図である。 図4に示す成形金型におけるスライドシム機構、頂点アシスト機構の二次加圧時の状態を示す説明図である。 図1に示す自動車用ドアトリムの製造方法における発泡樹脂シートの予熱工程を示す説明図である。 図1に示す自動車用ドアトリムの製造方法における素材のセット工程を示す説明図である。 図1に示す自動車用ドアトリムの製造方法における発泡樹脂基材の成形工程を示す説明図である。 発泡樹脂基材の成形時における頂点アシスト機構の動作を示す説明図である。 図1に示す自動車用ドアトリムにおけるドアトリムアッパーの二次加圧時の状態を示す説明図である。 図1に示す自動車用ドアトリムにおけるドアトリムアッパーの二次加圧時における頂点アシスト機構の動作を示す説明図である。 図1に示す自動車用ドアトリムの製造方法における樹脂リブ及びドアトリムロアの成形工程を示す説明図である。 従来のドアトリムを示す正面図である。 図14中XV−XV線断面図である。 従来のドアトリムの成形方法に使用する成形金型の構成を示す説明図である。
符号の説明
10 ツートンタイプの自動車用ドアトリム
20 ドアトリムアッパー
20a 頂点部
21 発泡樹脂基材
22 樹脂リブ
23 加飾材
30 ドアトリムロア
40 成形金型
41 成形上型
42 成形下型
43a,43b 射出機
44 スライドシム機構
441 シムプレート
442 シリンダ
45 頂点アシスト機構
451 アシスト用フロート体
452 駆動シリンダ
50 ヒーター装置
S 発泡樹脂シート
M1,M2 溶融樹脂

Claims (2)

  1. 所要形状に成形され、軽量でかつ保形性を有する発泡樹脂基材(21)と、この発泡樹脂基材(21)の裏面に一体化される所定パターン形状の樹脂リブ(22)とからなる積層構造体(20)の成形方法において、
    上記発泡樹脂基材(21)の素材である発泡樹脂シート(S)を加熱軟化処理した後、型開き状態にある成形上下型(41,42)内に投入する発泡樹脂シート(S)のセット工程と、
    成形上下型(41,42)間にスライドシム機構(44)のシムプレート(441)を配置し、成形上下型(41,42)間の型クリアランスを比較的大きく保ち、成形上下型(41,42)の型締めによる一次加圧処理を行ない、所定厚みの発泡樹脂基材(21)を所要形状にプレス成形するとともに、成形下型(42)のコア部(421)コーナー部に設けられている頂点アシスト機構(45)におけるアシスト用フロート体(451)を発泡樹脂基材の内部に食い込ませ、積層構造体(20)における頂点部(20a)の形状出しをサポートする発泡樹脂基材(21)の成形工程と、
    上記発泡樹脂基材(21)の成形工程後、成形上型(41)を上昇操作し、スライドシム機構(44)のシムプレート(441)を成形上下型(41,42)の外部に配置し、かつアシスト用フロート体(451)を成形下型(42)のコア部(421)型面まで没入させ、成形上型(41)を下降操作して、成形上下型(41,42)の型クリアランスを一次加圧時の型クリアランスに比べ狭めた高圧の二次加圧処理を行ない、発泡樹脂基材(21)を製品厚みより圧縮した状態で射出機(43a)から溶融樹脂(M1)を成形下型(42)の溝部(424)内に射出充填することで、樹脂リブ(22)を発泡樹脂基材(21)の裏面に一体化する樹脂リブ(22)の成形工程と、
    からなることを特徴とする積層構造体の成形方法。
  2. 所要形状に成形され、軽量でかつ保形性を有する発泡樹脂基材(21)と、この発泡樹脂基材(21)の裏面に一体化される所定パターン形状の樹脂リブ(22)とからなる積層構造体(20)の成形金型(40)であって、
    前記成形金型(40)は、型締め、型開き可能な成形上型(41)並びに成形下型(42)と、成形下型(42)に接続され、樹脂リブ(22)の素材である溶融樹脂(M1)を供給する射出機(43a)とから構成され、成形上下型(41,42)の型クリアランスを一次加圧と二次加圧で相違させるために、金型の外周に設定されるスライドシム機構(44)と、積層構造体(20)の頂点部(20a)の形状出しをアシストする頂点アシスト機構(45)とを具備し、上記頂点アシスト機構(45)は、成形下型(42)におけるコア部(421)コーナー部に配設され、斜め上方に可動するアシスト用フロート体(451)と、このアシスト用フロート体(451)を駆動するシリンダ(452)とからなり、発泡樹脂基材(21)の一次加圧時、アシスト用フロート体(451)は、発泡樹脂基材(21)内部に食い込んで、積層構造体(20)における頂点部(20a)の形状出しをサポートするとともに、発泡樹脂基材(21)の二次加圧時においては、成形下型(42)内に没入して、発泡樹脂基材(21)の潰れを回避するようにしたことを特徴とする積層構造体の成形金型。
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