JP2007312447A - モータ駆動装置 - Google Patents

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JP2007312447A JP2006136063A JP2006136063A JP2007312447A JP 2007312447 A JP2007312447 A JP 2007312447A JP 2006136063 A JP2006136063 A JP 2006136063A JP 2006136063 A JP2006136063 A JP 2006136063A JP 2007312447 A JP2007312447 A JP 2007312447A
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Masahiro Yasohara
正浩 八十原
Kenji Sugiura
賢治 杉浦
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Abstract

【課題】モータ駆動時のトルクリップル、振動、騒音を大幅に低減できる正弦波駆動を高効率で実現し、上位機器が使用し易いモータ駆動装置を提供する。
【解決手段】モータを正弦波駆動するための波形信号を生成する波形生成器と、波形信号に基づく駆動電圧を駆動巻線に印加するインバータと、駆動巻線に流れる駆動電流と誘起電圧の位相が一致するように、駆動電圧の位相進角を行う進角制御器とを備え、波形生成器とインバータと進角制御器とをモータに内蔵または一体化し、駆動巻線に流れる駆動電流を誘起電圧の位相に一致した正弦波状の交番電流とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば空調機器、燃焼用ファンモータを搭載した給湯機、空気清浄機並びに複写機、プリンタ等の情報機器に使用されるブラシレスDCモータなどを駆動するのに好適なモータ駆動装置に関する。特に、モータ駆動時のトルクリップル、振動、騒音を大幅に低減できる正弦波駆動を高効率で実現し、これをモータに内蔵または一体化することで、上位機器が使用し易いモータ駆動装置の提供に関するものである。
例えば空調機器、給湯機、空気清浄機、複写機およびプリンタ等の電気機器に用いられる各種駆動用モータは、長寿命、高信頼性および速度制御の容易さなどの長所を活かして、ブラシレスDCモータ(以下、モータという)が用いられることが多い。
従来、モータの駆動方式としては、モータの駆動巻線を矩形波状駆動波形によって駆動する矩形波駆動方式が広く採用されてきた。しかし近年、モータをより低トルクリップル、低振動および低騒音で駆動することへの要求が高まってきている。この要求に対応する駆動技術として、モータの駆動巻線を正弦波状駆動波形によって駆動する正弦波駆動方式が一般的になりつつある。
モータを正弦波駆動するための従来技術としては、例えば、日本特許公報第3232467号に記載のものがある。この従来技術では、モータの回転位置に応じてメモリー記憶された正弦波状の波形データを順次読み出す。そして、この波形データをパルス幅変調して、モータの駆動巻線に電力供給するためのインバータ回路の各スイッチ素子を制御することによって、モータを正弦波駆動する。
また特開2003−348874号公報に記載のものがある。この従来技術では、正弦波駆動技術を半導体集積回路により実現し、使用部品点数並びにコストを削減する。
図5はこの種の従来技術におけるモータ駆動装置の回路構成図であり、図6は図5に示すモータ駆動装置の動作説明図である。
図5において、モータ501は、U相駆動巻線511、V相駆動巻線513およびW相駆動巻線515を有する。これら各駆動巻線511、513および515には、直流電源505からインバータ520を介して駆動電力が供給される。
インバータ520は、モータ501の駆動巻線511、513および515を正側電源線路501に接続する正側スイッチ521、523および525を備える。また、インバータ520は、モータ501の駆動巻線511、513および515を負側電源線路502に接続する負側スイッチ522、524および526を備える。
制御器530は、波形生成器531およびパルス幅変調器532を備える。
上位器506は、速度検出器540からの速度検出信号FGを受け、制御信号VSPをパルス幅変調器532に出力する。
モータ駆動装置500は、インバータ520、制御器530および速度検出器540から構成されている。
モータ501の回転位置信号CSに応じて波形生成器531が生成する正弦波状の波形信号WFが、パルス幅変調器532に入力される。パルス幅変調器532は、正弦波状の波形信号WFに基づき、パルス幅変調した制御信号UH、VH、WH、UL、VLおよびWLをインバータ520の各スイッチ素子521から526に対して出力する。各スイッチ素子521から526は、制御信号UH、VH、WH、UL、VLおよびWLによってそれぞれオンまたはオフ動作される。
ここで、制御信号UH、VHおよびWHは互いに電気角120度の位相差をもってパルス幅変調器532から出力される信号である。また制御信号UL、VL、WLも互いに電気角120度の位相差をもってパルス幅変調器532から出力される信号である。
ここで、モータ501の駆動巻線のうち、インバータ520の出力Uに接続されるU相駆動巻線511に対する動作について、図6を用いて説明する。
図6において、三角波状の信号CYはパルス幅変調器532の内部に存在するPWMキャリア信号である。
波形生成手段531がモータ501の回転位置信号CSに応じて生成する正弦波状の波形信号WFは、パルス幅変調器532によりキャリア信号CYと比較される。その比較結果に応じてインバータ520のスイッチ素子521および522は相補的にオン、オフされる。その結果、図6で示される駆動電圧Uがインバータ520から出力され、U相駆動巻線511に印加される。U相駆動巻線511にはU相駆動電流Iuが流れる。
駆動電圧Uは、瞬時的には直流電源505の正側電圧と負側電圧との間を交互に変化する電圧であるが、パルス幅変調の原理から平均値的には波形信号WFに応じた正弦波状の電圧となる。したがって、U相駆動巻線511にはU相の波形信号WFと同様の正弦波状の電圧が印加される。
V相駆動巻線513およびW相駆動巻線515に対しても、U相駆動巻線511と同様にして、インバータ520からそれぞれ駆動電圧Vおよび駆動電圧Wによって正弦波状の電圧が印加される。
ここで、各相駆動巻線511、513および515に印加される駆動電圧U、VおよびWは、互いに電気角120度の位相差を有する。すなわち、V相駆動巻線513に関しては、U相の波形信号WFと互いに電気角120度の位相差をもつ正弦波状のV相の波形信号と、キャリア信号CYとの比較結果に応じて、インバータ520のスイッチ素子523および524が相補的にオン、オフされる。
また、W相駆動巻線515に関しては、U相の波形信号およびV相の波形信号と互いに電気角120度ずつ位相差をもつ正弦波状のW相の波形信号とキャリア信号CYとの比較結果に応じて、インバータ520のスイッチ素子525および526が相補的にオン、オフされる。
以上のようにして、各相駆動巻線511、513および515に正弦波状の電圧が印加され、モータ501は正弦波駆動される。
ここで上位器506は、たとえばマイクロコンピュータやDSPなどで構成される。
上位器506は速度検出信号FGが所望の値となるように制御信号VSPをパルス幅変調器532に出力する。パルス幅変調器532は制御信号VSPに対応した大きさ(波高
値)の正弦波駆動電圧を各相駆動巻線511、513および515に印加する。これによりモータ501の速度調整が行われる。
特許第3232467号公報 特開2003−348874号公報
しかしながら上記した従来技術によるモータ駆動装置500は、モータ501を高効率で駆動できないという課題を有している。
モータを高効率で駆動するには、駆動巻線に流れる駆動電流の位相と誘起電圧の位相とを一致させることが必要である。
駆動巻線に流れる駆動電流は、駆動巻線に印加される駆動電圧から誘起電圧を差し引いた電圧を、駆動巻線のインピーダンスで除した値となる。ここで駆動巻線のインピーダンスはインダクタンス成分を有している。このため駆動電流の位相は駆動電圧の位相よりも遅れる。したがって、モータを高効率で駆動するためには、駆動電圧に対する駆動電流の位相遅れを考慮し、誘起電圧の位相と駆動電流の位相が一致するように、駆動電圧の位相を進める必要がある。
図5に示した従来技術によるモータ駆動装置は、各相駆動巻線511、513および515に印加する駆動電圧は正弦波状で、その大きさを制御信号VSPにより制御して速度制御できるものの、その位相を進めることができない。
その結果、図6に示すように例えば駆動巻線511の誘起電圧Uemfとこれに流れる駆動電流Iuとの位相を一致させることができず、モータの駆動効率が低下するという課題を有している。
上記課題を解決するために本発明のモータ駆動装置は、可動子および三相駆動巻線を有するモータと、前記モータを三相正弦波駆動するための波形信号を生成する波形生成器と、前記波形信号に基づく駆動電圧を前記三相駆動巻線に印加するインバータと、前記三相駆動巻線の各相に流れる駆動電流と各相に発生する誘起電圧との位相が一致するように、前記駆動電圧の位相進角を行う進角制御器とを備え、前記波形生成器と前記インバータと前記進角制御器とを前記モータに内蔵または一体化し、前記三相駆動巻線の各相に流れる駆動電流を、各相に発生する誘起電圧の位相に一致した正弦波状の交番電流とする構成としたものである。
本発明は上記構成により、モータを低トルクリップル、低騒音、低振動で正弦波駆動することに加えて、駆動巻線の誘起電圧と駆動電流の位相を一致させて高効率駆動も実現できる。
また、波形生成器、インバータおよび進角制御器からなるモータ駆動装置をモータに内蔵または一体化することで、小型で機器に組み込み易くなり、上位機器が正弦波駆動モータによる高効率駆動系を容易に構築することできる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1は本発明の実施の形態1におけるモータ駆動装置の回路構成図、図2および図3は図1に示すモータ駆動装置の動作説明図である。
図1において、本実施の形態のモータ駆動装置100は、インバータ20、制御器30および進角制御器60を含む。
モータ駆動装置100は、プリント配線板(図示せず)上に形成され、モータ1を構成する可動子(図示せず)および駆動巻線11、13および15と共に、モータ1に内蔵または一体化される。
また、モータ駆動装置100は、モータ制御端子7を備える。制御端子7には制御信号VSPが上位器6から入力される。上位器6は、モータ1およびモータ駆動装置100が搭載される機器に備えられ、マイクロコンピュータあるいはDSPなどで構成される。
インバータ20は、モータ1の複数相(3相)の駆動巻線11、13および15を正側電源線路101に電気的に接続する正側スイッチ素子21、23および25を備える。また、インバータ20は、複数相の駆動巻線11、13および15を負側電源線路102に電気的に接続する負側スイッチ素子22、24および26を備える。
進角制御器60は、位相進角信号PSを制御器30に出力する、
制御器30は波形生成器31を含む。波形生成器31は、正側または負側スイッチ素子21から26のオン期間とオフ期間の比率信号を駆動巻線11、13および15の波形信号として出力する。また、その波形信号の位相は位相進角信号PSにより制御される。
制御器30は、波形信号に応じて正側または負側スイッチ素子21から26のオン期間とオフ期間の比率信号をインバータ20に出力する。これにより、インバータ20は、インバータ20の正側および負側スイッチ素子21から26が制御器30からの制御信号に基づきオンまたはオフ動作され、各相の駆動巻線11、13および15を正弦波状の交番電流で駆動する。
図1を用いて、本実施の形態1のモータ駆動装置の構成についてさらに詳細に説明を加える。図1において、モータ1にはインバータ20を介して直流電源5が接続される。より具体的には、直流電源5の正側電源線路101に正側スイッチ素子21の第1端子に接続される。正側スイッチ素子21の第2端子は負側スイッチ素子22の第1端子が接続される。負側スイッチ素子22の第2端子は直流電源5の負側電源線路102に接続される。正側スイッチ素子21と負側スイッチ素子22の共通接続点、すなわち正側スイッチ素子21の第2端子と負側スイッチ素子22の第1端子との接続点にモータ1のU相駆動巻線11の第1端が接続される。
同様に、正側電源線路101に正側スイッチ素子23の第1端子が接続される。正側スイッチ素子23の第2端子は負側スイッチ素子24の第1端子に接続される。負側スイッチ素子24の第2端子は負側電源線路102に接続される。正側スイッチ素子23と負側スイッチ素子24の共通接続点、すなわち正側スイッチ素子23の第2端子と負側スイッチ素子24の第1端子との接続点にモータ1のV相駆動巻線13の第1端が接続される。
同様に、正側電源線路101に正側スイッチ素子25の第1端子が接続される。正側スイッチ素子25の第2端子は負側スイッチ素子26の第1端子に接続される。負側スイッチ素子26の第2端子は負側電源線路102に接続される。正側スイッチ素子25と負側スイッチ素子26の共通接続点、すなわち正側スイッチ素子25の第2端子と負側スイッチ素子26の第1端子との接続点にモータ1のW相駆動巻線15の第1端が接続される。
U相駆動巻線11の第2端、V相駆動巻線13の第2端およびW相駆動巻線15の第2端は、互いに接続され中性点を構成している。
制御器30は、正側スイッチ素子21、23および25のそれぞれをオンまたはオフ動作させる制御信号UH、VHおよびWHを、正側スイッチ素子21、23および25のそれぞれの第3端子に対して出力する。また、制御器30は、負側スイッチ素子22、24および26のそれぞれをオンまたはオフ動作させる制御信号UL、VLおよびWLを、負側スイッチ素子22、24および26のそれぞれの第3端子に対して出力する。
制御器30は、波形生成器31の他に、さらにパルス幅変調器32を含む。波形生成器31は、駆動巻線11、13および15の駆動電流波形が概略正弦波状となるように波形信号WFをパルス幅変調器32に対して出力する。
上位器6は制御信号VSPを出力する。制御信号VSPは、モータ駆動装置100のモータ制御端子7に入力され、さらにパルス幅変調器32に入力される。
パルス幅変調器32は、波形信号WFと第1の制御信号VSPとを掛け合わせた後、キャリア信号CYと比較することによってパルス幅変調を行う。そのパルス幅変調の結果を、制御器30の制御信号UH、VH、WH、UL、VLおよびWLとして、インバータ20に対して出力する。
進角制御器60は位相進角信号PSを出力する。位相進角信号PSは、制御器30に入力され、さらに波形生成器31に入力される。
波形生成器31は、上記した波形信号WFの位相を、位相進角信号PSに応じて進め、パルス幅変調器32に対して出力する。
モータ駆動装置100は、速度検出器40をさらに含む。速度検出器40は、モータ1の可動子の速度検出信号FGを、端子9を介して上位器6に出力する。
以上のように構成された本実施の形態1におけるモータ駆動装置100について、次にその動作を説明する。図2は図1に示す本実施の形態1におけるモータ駆動装置100の動作説明図である。図2において、三角波状の信号CYはパルス幅変調器32の内部に存在するPWMキャリア信号である。
通常、キャリア信号CYは、モータ1の回転による電気角周期よりも十分に高い周波数に設定されるが、図2においては説明の便宜上、比較的低い周波数で記している。
波形生成器31は、モータ1の回転位置に応じて正弦波状の波形信号WFを生成する。その正弦波状の波形信号WFが、パルス幅変調器32によってキャリア信号CYと電圧比較され、波形信号WFに応じてパルス幅が変化するパルス幅変調信号(PWM信号)が生成される。そして、そのパルス幅変調信号に応じてインバータ20の正側スイッチ素子21と負側スイッチ素子22のうちいずれかをオン、オフする。その結果、図2で示される駆動電圧Uがインバータ20から出力され、U相駆動巻線11に印加される。
駆動電圧Uは、瞬時的には直流電源5の正側電圧と負側電圧との間を交互に変化する電圧であるが、パルス幅変調の原理から、平均値的には波形信号WFに応じた正弦波状の電圧となり、U相駆動巻線11には波形信号WFと同様の正弦波状の電圧が印加される。
上記の説明においては、U相駆動巻線11について説明してきたが、V相駆動巻線13およびW相駆動巻線15に対しても、U相駆動巻線11と同様にして、それぞれインバータ20からの駆動電圧Vおよび駆動電圧Wにより正弦波状の電圧が印加される。
ここで、各相駆動巻線11、13および15に印加される各相駆動電圧U、VおよびWは互いに電気角120度の位相差を有する。これは、V相駆動巻線13に対しては、U相の波形信号WFと互いに電気角120度の位相差をもつ正弦波状のV相の波形信号と、キャリア信号CYとの比較結果に応じて、インバータ20のスイッチ素子23および24をオン、オフ動作することで実現される。また、W相駆動巻線15に対しては、U相の波形信号およびV相の波形信号と互いに電気角120度ずつ位相差をもつ正弦波状のW相の波形信号とキャリア信号CYとの比較結果に応じて、インバータ20のスイッチ素子25および26をオン、オフ動作することで実現される。
以上のようにして、各駆動巻線11、13および15に正弦波状の電圧が印加され、各駆動巻線11、13および15は正弦波状の交番電流にて駆動される。
ここで、進角制御器60が出力する位相進角信号PSによって各駆動巻線11、13および15に印加される正弦波状の電圧の位相が制御される動作について、図3を用いて説明する。説明の便宜上、U相について説明するが、V相およびW相についても同様である。
進角制御器60から出力される位相進角信号PSは、波形生成器31に入力される。波形生成器31は、モータ1の可動子位置に応じて生成される波形信号WFの位相を、位相進角信号PSに応じて進め、パルス幅変調器32に対して出力する。
ここで、モータの可動子位置検出には、ブラシレスDCモータの場合、ホール効果を利用したホールセンサーを用いる方法や、駆動巻線に発生する誘起電圧あるいは駆動巻線電流を利用する方法などがある。
図1における位置検出信号CSは、これらいずれかの方法で検出された信号であり、波形生成器31は、この信号CSに基づく位相を基準位相タイミングとして波形信号WFを生成する。なお、位置検出信号CSは、可動子に組み込まれたマグネットの磁極位置を検出するものであるため、駆動巻線が発生する誘起電圧との位相関係は一義的に定まったものとなる。本実施の形態においては、図3に示すように、基準位相タイミングを駆動巻線11に発生する誘起電圧Uemfのゼロクロスタイミングとしている。
波形生成器31は、上記基準位相タイミングに応じて生成される波形信号WFの位相を、位相進角信号PSに応じて進め、パルス幅変調器32に対して出力する。これにより、U相駆動巻線11には、位相が位相進角信号PSによって制御可能な正弦波状の駆動電圧を印加することができる。
位相進角信号PSは、モータ1の高効率駆動を可能とする。これは、駆動巻線が有するインダクタンス成分により発生する駆動電圧Uの平均値(波形信号WFに相当)に対する駆動電流Iuの位相遅れを、進角制御器60が位相進角信号PSにより調整し、駆動巻線の誘起電圧Uemfと駆動電流Iuとの位相差がゼロとなるように、波形信号WFの位相を進めることで実現される。
このことは、上記説明したU相駆動巻線11だけではなく、V相駆動巻線13およびW相駆動巻線15についても同様のことが言える。
一方、上位器6から入力される制御信号VSPによって各駆動巻線11、13および15に印加される正弦波状の電圧の大きさが制御される。これについても図3を用いてU相に関して説明を加えるが、V相およびW相についても同様である。
上位器6から出力される制御信号VSPは、モータ駆動装置100のモータ制御端子7を介してパルス幅変調器32に入力される。パルス幅変調器32は、波形生成器31が出力する正弦波状の波形信号WFの大きさ(波高値)を制御信号VSPに対応させてキャリア信号CYと比較し、パルス幅変調を行う。これにより、U相駆動巻線11には、大きさが制御信号VSPによって制御可能な正弦波状の駆動電圧を印加することができる。
制御信号VSPは、上位器6がモータ1の速度を制御することを可能とする。これは、モータ駆動装置100から出力される速度検出器40の速度検出信号FGが所望の値となるように、上位器6が制御信号VSPを調整することで実現される。
以上のように本実施の形態のモータ駆動装置においては、進角制御器60が出力する位相進角信号PSにより、波形生成器31が出力する波形信号の位相を進める。これにより、駆動巻線の誘起電圧と駆動電流の位相を一致させてモータを高効率で正弦波駆動することが可能となる。
また、モータを高効率で正弦波駆動するための波形生成器31、インバータ20および進角制御器60をモータ1に内蔵または一体化することで、小型で上位機器に組み込み易く、使い勝手が良くなる。つまり、高効率かつ低トルクリップル、低騒音、低振動な正弦波駆動は、モータ1に内蔵または一体化されるモータ駆動装置100において自己完結される。これにより、上位器6からは、制御信号VSPをモータ制御装置100に入力するだけで、高効率正弦波駆動によりモータ1を自在に速度制御できる。そして上位機器の正弦波駆動モータによる高効率駆動系の構築を容易にすることできる。
なお、上位器6から入力される制御信号VSPは、アナログ電圧信号、PWM(パルス幅変調)信号あるいは通信による信号のいずれの形式の信号であっても構わないことは言うまでもない。
図4は本発明の実施の形態2におけるモータ駆動装置の動作波形図である。
インバータ20から出力される駆動電圧Uの平均値(波形信号WFに相当)は、正弦波状の波形に限る必要はなく、結果としてモータ1の各相駆動巻線11、13および15の第1端同士の間の電圧、または各相駆動巻線11、13および15の第1端と中性点との間の電圧が正弦波状であれば、モータ1を正弦波駆動することは可能である。
例えば、図4に示すような波形信号WFをパルス幅変調してインバータ20から駆動電圧Uを出力しても構わない。
この場合、各相駆動巻線11、13および15の第1端と中性点との間は、図4に示す波形Fのような正弦波状の波形となり、モータは先の実施の形態1と同様、正弦波駆動される。
図4に示すような波形信号WFを用いた場合においても、上記実施の形態1に示したものと同様の効果が得られる。
本発明のモータの駆動装置は、モータを正弦波駆動するために必要なインバータ、波形生成器および進角制御器をモータに内蔵または一体化し、モータの駆動巻線の各相に流れる駆動電流を、各相に発生する誘起電圧の位相に一致した正弦波状の交番電流として高効率駆動を実現する。これにより、モータの高効率正弦波駆動はモータ内で自己完結する。そしてモータおよびモータ駆動装置を搭載する上位機器は、モータを速度制御するための制御信号をモータ駆動装置に出力するのみで、速度制御自在な正弦波駆動モータによる高効率駆動系を容易に構築することできる。
したがって、低振動低騒音かつ高効率が要求される空調機器用のファンモータ駆動や燃焼用ファンモータを搭載した給湯機、空気清浄機、冷蔵庫、洗濯機などの家電機器、あるいは、プリンタ、複写機、スキャナー、ファックス、またはこれらの複合機器、また、ハードディスク、光メディア機器などの情報機器などに使用されるモータの駆動に好適である。
本発明の実施例1におけるモータ駆動装置の回路構成図 図1に示すモータ駆動装置の動作説明図 図1に示すモータ駆動装置において、位相進角信号により駆動巻線に印加される正弦波状の電圧の位相が制御される場合の動作説明図 本発明の実施例2における動作波形図 従来技術のモータの駆動装置における回路構成図 図5に示すモータ駆動装置の動作説明図
符号の説明
1 モータ
11、13、15 駆動巻線
5 直流電源
6 上位器
7 第1の制御信号を入力するモータ制御端子
8 第2の制御信号を入力するモータ制御端子
20 インバータ
21、23、25 正側スイッチ素子
22、24、26 負側スイッチ素子
30 制御器
31 波形生成器
32 パルス幅変調器
40 速度検出器
60 進角制御器

Claims (1)

  1. 可動子および三相駆動巻線を有するモータと、前記モータを三相正弦波駆動するための波形信号を生成する波形生成器と、前記波形信号に基づく駆動電圧を前記三相駆動巻線に印加するインバータと、前記三相駆動巻線の各相に流れる駆動電流と各相に発生する誘起電圧との位相が一致するように、前記駆動電圧の位相進角を行う進角制御器とを備え、前記波形生成器と前記インバータと前記進角制御器とを前記モータに内蔵または一体化し、前記三相駆動巻線の各相に流れる駆動電流を、各相に発生する誘起電圧の位相に一致した正弦波状の交番電流とするモータ駆動装置。

JP2006136063A 2006-05-16 2006-05-16 モータ駆動装置 Pending JP2007312447A (ja)

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