JP2007309643A - 熱分解溶融装置 - Google Patents

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Shinichi Hanawa
伸一 塙
Kiyoshi Imai
潔 今井
Hiroshi Matsui
宏 松井
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Abstract

【課題】溶融ガスの洗浄排水から分離生成された固形物を溶融処理することにより無害化するとともに、スラグとして再資源化を可能にした熱分解溶融装置を提供する。
【解決手段】スラグシュート27から導出される飛灰を含んだ溶融ガスを洗浄した洗浄排水から脱水工程を経て固形分生成装置33により固形物を分離生成する。生成された固形物の粒径を粒径調整装置42により所定の粒径に調整し、この所定の粒径に調整された固形物を投入装置44により溶融炉22内に投入する。
【選択図】図1

Description

本発明は、一般廃棄物あるいは産業廃棄物を熱分解処理する際に発生する熱分解残渣などの溶融対象物を溶融処理する熱分解溶融装置に関する。
近年、一般廃棄物や産業廃棄物を低酸素燃焼により熱分解処理し、燃料ガスを得る熱分解ガス化処理が行なわれている。この熱分解ガス化処理に伴って熱分解残渣が生じるが、この残渣は溶融炉で溶融処理される(例えば、特許文献1参照)。この残渣の溶融処理に関する従来技術を図3で説明する。
熱分解残渣1は、残留炭素分と灰分が主成分である。この熱分解残渣1を溶融炉2で、高温で溶融処理することにより、炭素分はガス化して溶融ガスに変換し、灰分はスラグとして無害化、減容化する。溶融炉2は、燃焼物となる熱分解残渣1が吹き込まれる1300℃以上の高温の炉体3を有し、この炉体3内に図示していないが酸素を加えて、吹き込まれた熱分解残渣1を燃焼させる。熱分解残渣1は炉体3内において高温で燃焼、溶融されながら落下し、溶融炉2の底部にあるスラグプール4に着床してさらに加熱溶融され、溶融スラグとして出滓口5から流下する。流下した溶融スラグ6は、出滓口5よりも直径の大きいスラグシュート7を経由してスラグ水槽8まで自然落下し冷却固化される。
また、燃焼時に発生する溶融ガスと飛灰は、スラグシュート7に連結された煙道9を経て、ガス洗浄装置10において洗浄され、飛灰の分離とガスの冷却とが行われる。飛灰を含んだ洗浄排水11は水処理設備12に送られ、固形分を含んだ処理水はフィルタープレス13で圧搾脱水され、固形分をフィルターケーキ14として分離する。
ところが、フィルターケーキ14は、主成分の飛灰に重金属などの微量の有害成分が含まれている可能性があり、無害化処理を施す必要がある。さらに、フィルターケーキ14は相当の重量があるので、廃棄物として系外へ排出せずに再資源化することがリサイクルシステムには求められる。
特開2002−61813号公報。
このように、溶融ガスの洗浄排水から分離生成されたフィルターケーキ等の固形物は取り扱いが難しく、系外に排出することなく再資源化が望まれていた。
本発明の目的は、溶融ガスの洗浄排水から分離生成された固形物を溶融処理することにより無害化するとともに、スラグとして再資源化を可能にした熱分解溶融装置を提供することにある。
本発明の熱分解溶融装置は、溶融対象物を溶融させる溶融炉の底部に出滓口を設け、この出滓口に対し、その開口面積より大きな横断面を有する筒状のスラグシュートを一体に連結した熱分解溶融装置であって、前記スラグシュートから導出される飛灰を含んだ溶融ガスを洗浄した洗浄排水から脱水工程を経て固形物を分離生成する固形分生成装置と、生成された固形物の粒径を所定の粒径に調整する粒径調整装置と、所定の粒径に調整された固形物を溶融炉内に投入する投入装置とを備えたことを特徴とする。
投入装置は、溶融炉内の底部に滞留する溶融スラグ内に固形物を投入するものでもよい。
これらの発明では、溶融ガスの洗浄排水から分離生成された固形物の粒径を調整して溶融炉内に投入するので、溶融処理によって無害化されると共に、再資源化が可能となる。
本発明によれば、飛灰が中心の固形物を溶融炉に安定して供給し、再溶融することにより、無害化することができるため、系外排出物が少なくリサイクル率が高くなる。
以下、本発明による熱分解溶融装置の一実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1で示す熱分解溶融装置は、熱分解残渣等の溶融対象物(以下、残渣として説明する)1を高熱で溶融する溶融炉22およびスラグシュート27を有する。燃焼時に発生する溶融ガスと飛灰は、スラグシュート27に連結された、煙道29を経て、ガス洗浄装置30において洗浄され、飛灰の分離とガスの冷却とが行われる。飛灰を含んだ洗浄排水11は水処理設備32に送られ、固形分を含んだ処理水はフィルタープレス(固形物生成装置)33で圧搾脱水され、固形分をフィルターケーキ(固形物)14として分離する。
そして、このフィルターケーキ14を溶融炉22内に投入して溶融処理し、無害化を図るとともに、リサイクル化を促進する。ただし、フィルターケーキ14は脱水後も水分を数十%程度含み、数センチメートルから数十センチメートルの大きさの塊で排出される。このため、粉体状の飛灰と比較してハンドリングは比較的容易であるが、排出されたままの大きさの塊で溶融炉22に投入してしまうと、フィルターケーキ14の加熱の効率が悪く、溶融が不充分になるおそれがあり、さらには溶融炉22の温度低下を招く可能性もある。
そこで、粒度調整装置42を設け、フィルターケーキ14を溶融に適した粒径にまで解砕してサイズ(粒径)の調整を行う。粒径の調整が行われたフィルターケーキ14は貯留槽43に貯められた後、投入装置44まで搬送される。投入装置44は溶融炉22の温度や溶融スラグの出滓状況を監視しながら、フィルターケーキ14を炉体23内に定量供給する。
以上のように、飛灰より大きな粒状に調整されたフィルターケーキ14は、炉体23内に安定的に定量供給されるため、効率的に加熱溶融され、含有されている微量の有害成分の無害化と安定化を達成することができる。また、相当の重量があるフィルターケーキ14をスラグ化することにより、系外への廃棄物を低減しリサイクル率の向上を図ることができる。
次に、図2で示す実施の形態を説明する。この実施の形態では、投入装置44により、フィルターケーキ14を、溶融炉22内底部のスラグプール24内に滞留する溶融スラグ内に直接投入することを特徴とする。
すなわち、投入装置44を、その先端部がスラグプール24の液面付近に位置するように設置することにより、フィルターケーキ14を直接スラグプール24に投入する。これは、フィルターケーキ14の含水率が低く、粉体状に成りやすい状態の場合には、炉体23の上部から投入すると空間部で受熱している最中に再度飛灰に返ってしまう可能性があるためである。そこで、上述のように、スラグプール24内の溶融スラグにフィルターケーキ14を直接投入して、溶液中で加熱溶融するほうが効率的である。
本発明による熱分解溶融装置の一実施の形態を示す断面図である。 本発明の他の実施の形態を示す断面図である。 従来技術の説明図である。
符号の説明
1 溶融対象物
14 固形物
22 溶融炉
25 出滓口
27 スラッジシュート
33 固形物生成装置
42 粒径調整装置
44 投入装置

Claims (2)

  1. 溶融対象物を溶融させる溶融炉の底部に出滓口を設け、この出滓口に対し、その開口面積より大きな横断面を有する筒状のスラグシュートを一体に連結した熱分解溶融装置であって、
    前記スラグシュートから導出される飛灰を含んだ溶融ガスを洗浄した洗浄排水から脱水工程を経て固形物を分離生成する固形分生成装置と、
    生成された固形物の粒径を所定の粒径に調整する粒径調整装置と、
    所定の粒径に調整された固形物を溶融炉内に投入する投入装置と、
    を備えたことを特徴とする熱分解溶融装置。
  2. 投入装置は、溶融炉内の底部に滞留する溶融スラグ内に固形物を投入することを特徴とする請求項1に記載の熱分解溶融装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110345484A (zh) * 2019-08-05 2019-10-18 上海锅炉厂有限公司 一种用于垃圾飞灰与渗滤液协同处置的系统
CN110669534A (zh) * 2019-09-17 2020-01-10 常州大学 一种工业废渣与有机废弃物协同处置生产高值燃气的工艺方法

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