JP2007308228A - 搬送装置、液体噴射装置および記録装置 - Google Patents

搬送装置、液体噴射装置および記録装置 Download PDF

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一夫 斉藤
Masanori Takemura
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Abstract

【課題】記録用紙180に対する高い摩擦力を有する弾性材料により形成された搬送ローラ224で、搬送量を正確に制御しつつ記録用紙180を搬送する。
【解決手段】シート状の記録用紙180を所定の搬送方向に搬送する搬送装置であって、駆動力源から回転駆動力を伝達されて、搬送方向に対して直交する駆動回転軸の周りを回転する駆動ローラ222と、駆動回転軸と平行な従動回転軸の周りを回転して、従動回転軸の方向について、その長さの一部において駆動ローラ222に接して駆動ローラ222の回転に連れ回され、長さの他の一部において記録用紙180に弾性変形しつつ当接して、記録用紙180を変位させる搬送ローラ224とを備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、搬送装置、液体噴射装置および記録装置に関する。より詳細には、被記録物等のシート状の被搬送物を、高い移動量精度で搬送できる搬送装置と、その搬送装置を備えた液体噴射装置および記録装置に関する。
インクジェット式記録装置等の多くの液体噴射装置では、被記録物の給送、搬送または排出に、互いに連れ回る対になったローラを備えた搬送機構を用いる。ローラのうちの少なくともひとつは何らかの駆動手段により回転駆動されて駆動ローラとして機能する。また、もう一方のローラは、それ自体は自由回転できるように装着されて、駆動ローラの回転または被搬送物の搬送に従って回転する従動ローラとして機能する。
駆動ローラは、被搬送物に対して高い摩擦係数を有して、被搬送物および駆動ローラの間の滑りを防止している。一方、従動ローラは、被搬送物を駆動ローラに向かって押し付けて所期の摩擦を維持する目的で、駆動ローラに向かって付勢される。これにより、駆動ローラの回転量と被搬送物の搬送量とは等価な関係にあるものと考えて、駆動ローラの回転量により被搬送物の搬送量を制御することができる。
下記特許文献1および特許文献2には、上記のような駆動ローラとして用いられる高剛性ローラの表面に滑り止めとしてのセラミック粉体を付着させて、高剛性ローラ表面の摩擦係数を高くすることが記載されている。これにより、それ自体は決して摩擦係数が高いとはいえない高剛性ローラを用いて、フィルムを滑ることなく搬送できる。また、駆動ローラである高剛性ローラの剛性が高いので、ローラ自体の変形に起因する搬送誤差も非常に少ない。
しかしながら、被搬送物には、表面が非常に平滑で、硬質なローラでは十分な摩擦力が得られないものがある。このような高度に平滑な表面を有する被搬送物に対しては、高剛性ローラでは精密な搬送量の制御ができないという技術的な課題がある。また、このように高度に平滑な表面は、摩擦係数を向上させるためにローラの表面形成された粗面により表面性状が劣化する場合がある。従って、このような場合も、高剛性ローラの使用は好ましくない。
そこで、被搬送物に対する摩擦係数の高い駆動ローラの材料として多く用いられるもののひとつに、ゴム、樹脂、エラストマ等の高弾性材料がある。この種の材料は、比較的廉価で軽量な上、被搬送物に対して十分に高い摩擦係数を有している。また、液体噴射装置等においては、液体を付着させた後の被記録物に対しては大きな圧力を作用させることができない。このような場合にも、弾性材料で形成された駆動ローラは好適に使用できる。
下記特許文献3には、ゴムにより形成された表面を有するローラ状のプラテンとその取付構造が記載される。このプラテンは、金属製の軸と、その外周に装着されたゴムローラとを組み合わせて形成される。これにより、高摩擦材としてのゴムの特性と、曲げ剛性が高く、精密な加工ができる金属製の軸の特徴とを活かしたプラテンとしている。
特開平10−120234号公報 特開平10−109777号公報 特開平09−226205号公報
一方、インクジェット式記録装置等の比較的一般向けの機器でも記録精度の向上は著しく、記録品質維持のためには数μm程度の搬送誤差も無視できなくなりつつある。しかしながら、高弾性材料はその弾性故に高い寸法精度を保って成形することが難しい。例えば、同じ金型を用いて成形した場合でも、成形時の環境条件の変化、材料のロットの相違等によって、数mm程度の設計寸法に対して製品寸法では上下20μm程度の差が不可避に生じる。また、弾性材料により形成されたローラは、それを支持する部材に装着するときの変形が装着後にも残り、このために径方向の寸法精度が低下する場合がある。また、素材の線膨張係数が大きいことにより、温度変化による寸法変化量も大きくなる。これらの理由により、弾性材料により形成された駆動ローラを用いて高精度な搬送装置を形成することは難しいとされていた。
上記課題を解決する目的で、本発明の第1の形態として、シート状の被搬送物を所定の搬送方向に搬送する搬送装置であって、駆動力源から回転駆動力を伝達されて、搬送方向に対して直交する駆動回転軸の周りを回転する駆動ローラと、駆動回転軸と平行な従動回転軸の周りを回転して、従動回転軸の方向について、その長さの一部において駆動ローラに接して駆動ローラの回転に連れ回され、長さの他の一部において被搬送物に弾性変形しつつ当接して、被搬送物を変位させる搬送ローラとを備える搬送装置が提供される。これにより、弾性変形しつつ当接する搬送ローラにより被搬送物を変位させて搬送できると同時に、搬送ローラの外周面の変位量は、硬質な駆動ローラの回転量により制御できる。従って、被搬送物に対して高い摩擦係数を有する弾性材料により形成された搬送ローラを用いつつ、高い寸法精度を有して変形の少ない駆動ローラにより搬送量を制御できる。
また、ひとつの実施形態によると、上記搬送装置において、駆動ローラおよび搬送ローラの間に被搬送物を挟んで搬送する。これにより、搬送ローラおよび被搬送物の間の摺動は略完全に防止され、搬送ローラ外周面の変位量と被搬送物の変位量とがよく一致する。
また他の実施形態によると、上記搬送装置において、搬送ローラが、駆動ローラに対しても弾性変形しつつ当接する。これにより、駆動ローラおよび搬送ローラの間の摺動が防止され、搬送ローラを正確に回転させることができる。
また他の実施形態によると、上記搬送装置において、駆動ローラおよび搬送ローラが、搬送方向と直交する方向について被搬送物よりも大きな長さを有して、駆動ローラおよび搬送ローラの両端近傍において相互に当接する。これにより、駆動ローラは搬送ローラをその両端でバランスよく回転させることができる。また、駆動ローラは、搬送ローラに対して被搬送物を押し付けるので、搬送ローラは被搬送物を滑ることなく変位させることができる。
また他の実施形態によると、上記搬送装置において、搬送ローラが、被搬送物において使用に供されない裏面に対して当接する。これにより、搬送ローラから被搬送物に対してかかる応力が、被搬送物の記録面等にかからない。従って、被搬送物の品質を損なうことなく搬送することができる。
また他の実施形態によると、上記搬送装置において、駆動回転軸および従動回転軸に平行な方向について、駆動ローラおよび搬送ローラが相互に直接に当接する区間に、駆動ローラおよび搬送ローラの相互の滑り摩擦が大きくなる高摩擦区間が形成される。これにより、駆動ローラおよび搬送ローラの間の摺動が略完全に防止され、搬送ローラを正確に回転させることができる。
また他の実施形態によると、上記搬送装置において、高摩擦区間において、駆動ローラの表面に、高摩擦材塗布層が形成される。これにより、駆動ローラおよび搬送ローラは一層正確に同期して回転する。
また他の実施形態によると、上記搬送装置において、従動回転軸が駆動回転軸に向かって接近する方向に、従動回転軸を付勢する付勢手段を備える。これにより、搬送ローラを駆動ローラに向かって押し付け、確実に連れ回させることができる。
また他の実施形態によると、上記搬送装置において、駆動ローラが金属材料により形成されている。これにより、高い寸法精度を有して、変形の少ない駆動ローラが得られる。従って、この駆動ローラにより回転駆動される搬送ローラ外周面の変位量も正確に制御できる。
また他の実施形態によると、上記搬送装置において、前途搬送ローラの少なくとも表面が、ゴムまたはエラストマにより形成されている。これにより、被搬送物に対して高い摩擦係数を有して確実に搬送できると共に、被搬送物の表面を損傷することがない。
また、本発明の第2の形態として、シート状の被記録物を所定の搬送方向に搬送する搬送部と、搬送部に搬送された被記録物に対向する位置において、搬送方向に交差する往復移動方向に往復移動しつつ液体を噴射する液体噴射ヘッドとを備え、被記録物の表面に液体を噴射して画像を形成する液体噴射装置であって、搬送部が、駆動力源から回転駆動力を伝達されて、搬送方向に対して直交する駆動回転軸の周りを回転する駆動ローラと、駆動回転軸と平行な従動回転軸の周りを回転して、従動回転軸の方向について、その長さの一部において駆動ローラに接して駆動ローラの回転に連れ回され、長さの他の一部において被記録物に弾性変形しつつ当接して、被記録物を変位させる搬送ローラとを備える液体噴射装置が提供される。これにより、液体噴射装置の搬送部においても、上記の各効果を享受できる。
更に、本発明の第3の形態として、シート状の被記録物を所定の搬送方向に搬送する搬送部と、搬送部に搬送された被記録物に対向する位置において、搬送方向に交差する往復移動方向に往復移動しつつインクを吐出する記録ヘッドとを備え、被記録物の表面にインクを吐出して画像を形成する記録装置であって、搬送部が、駆動力源から回転駆動力を伝達されて、搬送方向に対して直交する駆動回転軸の周りを回転する駆動ローラと、駆動回転軸と平行な従動回転軸の周りを回転して、従動回転軸の方向について、その長さの一部において駆動ローラに接して駆動ローラの回転に連れ回され、長さの他の一部において被記録物に弾性変形しつつ当接して、被記録物を変位させる搬送ローラとを備える記録装置が提供される。これにより、記録装置の搬送部においても、上記の各効果を享受できる。
なお、上記の発明の概要は本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションも発明となり得る。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、搬送装置を備えた液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置100を概観する斜視図である。同図に示すように、このインクジェット式記録装置100は、装置全体の基部となる下ケース110と、下ケース110と共に筐体を形成する上ケース112と、下ケース110の後部に装着されたペーパサポート120と、下ケース110の前面に形成された排出トレイ130とを備える。また、インクジェット式記録装置100は、下ケース110内に、水平に配置されたプラテン140と、プラテン140の後方に配置された搬送部150と、プラテン140の前方に配置された排出部160とを内部に備える。更に、プラテン140の上方には、キャリッジ170が配置される。
上記のようなインクジェット式記録装置100において、ペーパサポート120に装填された記録用紙180は、搬送部150により1枚ずつプラテン140上に送り込まれ、更に、排出部160により排出トレイ130に送り出される。また、図示していないキャリッジモータ240(図2に図示)により駆動されるキャリッジ170は、プラテン140の上方で、記録用紙180の搬送方向と直交する方向に往復移動する。従って、記録用紙180の搬送とキャリッジ170の往復移動を交互に実行することにより、記録用紙180の上面全体をキャリッジ170で走査できる。また、キャリッジ170は、その下面に液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド172(図2に図示)を備え、記録用紙180上面の任意の領域に向かってインクを吐出して付着させることができる。
図2は、上記インクジェット式記録装置100の内部機構200を示す斜視図である。なお、この図では、フレーム102等の構造部品が取り除かれ、記録用紙180の搬送に関与する機能部品が描かれる。
ペーパサポート120の下端近傍には、給送ローラ210および給送従動ローラ212を含む給送部が形成される。給送部は、ペーパサポート120に装填された複数の記録用紙180を、インクジェット式記録装置100の内部に一枚ずつ取り込む機能を有する。
給送部の前方には、搬送ローラ224および駆動ローラ222を含む搬送部150が形成される。駆動ローラ222は、図示されてない回転伝達機構を介してモータにより回転駆動される。一方、搬送ローラ224は、付勢手段226により駆動ローラ222に向かって押し付けられ、駆動ローラ222の回転に従って連れ回される。
プラテン140の前方には、排出駆動ローラ230および排出従動ローラ232を含む排出部160が形成される。排出駆動ローラ230も、図示されていない回転伝達機構を介して回転駆動される。また、排出従動ローラ232は、排出駆動ローラ230に接して、その回転に連れ回される。なお、排出駆動ローラ230は、その全長にわたる長さを有する1本の軸部231と、軸部231に装着された複数の弾性を有する当接部233とを備えている。これに対して、排出従動ローラ232は、排出駆動ローラ230の当接部233にそれぞれ対応した複数のローラにより形成される。
更に、この内部機構200は、プラテン140の上方に配置されたキャリッジ170を含む。キャリッジ170は、プラテン140の長さ方向に往復移動することがきる。また、キャリッジ170の下部には記録ヘッド172が装着されており、プラテン140上の記録用紙180に対してインクを吐出することができる。
図3は、インクジェット式記録装置100における記録用紙180の搬送経路250を側方から示す図である。同図に示すように、ペーパサポート120に装填された記録用紙180は、給送ローラ210の回転に従って搬送経路250に導入され、搬送部150に送り込まれる。
搬送部150において、記録用紙180は、駆動ローラ222および搬送ローラ224に挟まれる。搬送ローラ224は、付勢手段226により、駆動ローラ222に向かって付勢される。また、駆動ローラ222は、金属等の硬質で変形の少ない材料により形成される。これに対して、搬送ローラ224は、少なくともその表面を、記録用紙180に対して高い摩擦係数を有する弾性材料により形成される。記録用紙180は、搬送ローラ224および駆動ローラ222の間に挟まれるので、搬送ローラ224に対して押し付けられ、その回転に従って搬送されてプラテン140上に送り込まれる。
プラテン140の上方には、キャリッジ170に装着された記録ヘッド172が配置されており、下方に向かってインクを吐出する。従って、プラテン140上を通過するときに、記録用紙180にインクによる画像が形成される。やがて、プラテン140上を通り過ぎた記録用紙180は、排出部160に到達する。排出部160において、記録用紙180は、排出従動ローラ232により排出駆動ローラ230に押し付けられる。従って、記録用紙180は、回転する排出駆動ローラ230に従って、インクジェット式記録装置100の外部に送り出される。
なお、キャリッジ170は、内部機構200の構造材の一部であるフレーム102に支持されると共に案内されて、プラテン140の長手方向に往復移動する。従って、上記した記録用紙180の搬送および排出と、キャリッジ170の往復移動とを組み合わせることにより、記録用紙180上面の任意の領域に向かってインクを吐出して、画像を形成することができる。
図4は、搬送部150における駆動ローラ222および搬送ローラ224の記録用紙180に対する動作を模式的に示す図である。同図に示すように、駆動ローラ222および搬送ローラ224は、インクジェット式記録装置100の構造材であるフレーム102の間に、平行に配置されている。また、搬送ローラ224は、付勢手段226により駆動ローラ222に向かって押し付けられている。
前記したように、駆動ローラ222は硬質な材料で形成されるのに対して、搬送ローラ224の表面は弾性を有する材料により形成される。従って、図中に示すように、記録用紙180の挟まれた搬送区間Cでは、搬送ローラ224が変形して、記録用紙180に対して強く押し当てられる。一方、搬送ローラ224および駆動ローラ222は、いずれも記録用紙180の幅よりも十分に大きな長さを有する。このため、記録用紙180の両側部には、搬送ローラ224および駆動ローラ222が相互に直接に当接する伝達区間Dが形成される。
上記のように形成された搬送部150において、駆動ローラ222は、その一端に装着されたギア228を介して、外部の動力源から伝達された回転駆動力により回転駆動されるとともに、図示しないエンコーダにて回転量が制御される。駆動ローラ222の回転は、伝達区間Dにおいて搬送ローラ224に直接に伝達されるので、搬送ローラ224は駆動ローラ222に連れ回される。このとき、駆動ローラ222は、搬送ローラ224の外周面に当接して変位させる。従って、搬送ローラ224の形状にかかわらず、搬送ローラ224外周面の変位量は、駆動ローラ222の表面の変位量に依存する。
一方、駆動ローラ222は、例えば金属で形成され、その周面は高い真円度を有する。従って、駆動ローラ222の回転量を正確に制御すれば、搬送ローラ224周面の変位量もそれに従って正確に制御できる。これにより、例えば、弾性材料により形成された搬送ローラ224が仮に変形していても、その周面の変位量を正確に制御できる。更に、搬送ローラ224は記録用紙180に対して高い摩擦係数を有するので、搬送ローラ224および記録用紙180の間では滑りが生じない。従って、この記録用紙180の変位量は、駆動ローラ222の回転量に対して一定の割合で正確に比例するので、正確に搬送量を制御できる。
なお、上記のような機能に鑑みて、伝達区間Dにおいては、駆動ローラ222および搬送ローラ224の間の摩擦が大きいことが望ましい。従って、伝達区間Dにおける駆動ローラ222の表面を加工して、搬送ローラ224に対する摩擦係数を高くしておくことが望ましい。具体的には、駆動ローラ222の表面に高摩擦材層を形成した構造、駆動ローラ222の表面を機械加工して粗面化する構造等を例示できる。また、高摩擦材層を形成する方法としては、塗装、蒸着、鍍金等の方法が挙げられる。また、機械加工の方法としては、ブラスト処理、ローレット加工等を挙げることができるが、これらに限定されるわけではない。
また、この実施形態では、記録用紙180においてインクによる画像が形成される面に駆動ローラ222が当接し、搬送ローラ224はその裏面に当接している。しかしながら、これを反対にして、画像が形成される面に搬送ローラ224を当接させても記録用紙180を搬送することができる。ただし、搬送ローラ224は、記録用紙180に接した状態で変形するので、形成された画像の保護を重視するならば、弾性材料により形成された搬送ローラ224は、画像の形成されない面に当接させることが好ましい。
図5は、上記のような搬送部150の動作状態を拡大して示す図である。同図に示すように、この搬送部150が動作する場合は、駆動ローラ222に当接する搬送ローラ224が、自身の弾性によりある程度変形する状態であることが好ましい。これにより、搬送ローラ224は、搬送区間Cにおいて駆動ローラ222との間に記録用紙180を挟んでいるにもかかわらず、駆動区間Dにおいて駆動ローラ222に高い圧力で当接する。また、駆動ローラ222に押し当てられて変形した搬送ローラ224は、搬送区間Cにおいても記録用紙180に対して広い面積で接触するので、記録用紙180を確実に変位させることができる。更に、弾性材料により形成された搬送ローラ224が経時劣化により変形した場合、あるいは、磨耗により寸法が変化した場合でも、駆動区間Dにおいて駆動ローラ222に対する良好な接触が保たれる。
以上詳細に説明したように、この搬送装置は、被搬送物の表面性状にかかわらず高い摩擦力を有する弾性材料により形成された搬送ローラ224により被搬送物を変位させる。また、搬送ローラ224は、その周面に接する駆動ローラ222により回転駆動される。駆動ローラ222は、高精度な形状を有し且つ変形が少ないので、その周面により摩擦駆動される搬送ローラ224の周面の変位量を精密に制御できる。更に、径時変化あるいは磨耗により搬送ローラ224の形状および寸法が変化した場合でも、駆動ローラ222は搬送ローラ224を外周面で変位させるので、制御性が低下することもない。
なお、インクジェット式記録装置100の記録用紙180搬送部150を例にあげて説明したが、排出部160等の他の部分にも上記の構造は適用できる。また、インクジェット式記録装置100に限らず、シート状の被搬送物を取り扱う多くの機器に利用できる。具体的には、フィルムスキャナ、半導体装置の実装ライン等のように、薄い被搬送物を正確に搬送することが求められる設備に広く適用できる。
また、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加え得ることは当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
インクジェット式記録装置100全体の構造を概観する斜視図である。 インクジェット式記録装置100の内部機構200の一部を示す分解斜視図である。 インクジェット式記録装置100における記録用紙180の搬送経路250を示す図である。 インクジェット式記録装置100における搬送部150の構造と動作を模式的に示す図である。 動作している場合の搬送部150における駆動ローラ222および搬送ローラ224の状態を示す側面図である。
符号の説明
100 インクジェット式記録装置、102 フレーム、110 下ケース、112 上ケース、120 ペーパサポート、130 排出トレイ、140 プラテン、150 搬送部、160 排出部、170 キャリッジ、172 記録ヘッド、180 記録用紙、200 内部機構、210 給送ローラ、212 給送従動ローラ、222 駆動ローラ、224 搬送ローラ、226 付勢手段、230 排出駆動ローラ、231 軸部、232 排出従動ローラ、233 当接部、240 キャリッジモータ、250 搬送経路

Claims (12)

  1. シート状の被搬送物を所定の搬送方向に搬送する搬送装置であって、
    駆動力源から回転駆動力を伝達されて、前記搬送方向に対して直交する駆動回転軸の周りを回転する駆動ローラと、
    前記駆動回転軸と平行な従動回転軸の周りを回転し、前記従動回転軸の方向について、その長さの一部において前記駆動ローラに接して前記駆動ローラの回転に連れ回され、前記長さの他の一部において前記被搬送物に弾性変形しつつ当接して、前記被搬送物を変位させる搬送ローラと
    を備える搬送装置。
  2. 前記駆動ローラおよび前記搬送ローラの間に前記被搬送物を挟んで搬送する請求項1に記載の搬送装置。
  3. 前記搬送ローラが、前記駆動ローラに対しても弾性変形しつつ当接する請求項1または請求項2に記載の搬送装置。
  4. 前記駆動ローラおよび前記搬送ローラが、前記搬送方向と直交する方向について前記被搬送物よりも大きな長さを有し、前記駆動ローラおよび前記搬送ローラの両端近傍において相互に当接する請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の搬送装置。
  5. 前記搬送ローラが、前記被搬送物において使用に供されない裏面に対して当接する請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の搬送装置。
  6. 前記駆動回転軸および前記従動回転軸に平行な方向について、前記駆動ローラおよび前記搬送ローラが相互に直接に当接する区間に、前記駆動ローラおよび前記搬送ローラの相互の滑り摩擦が大きくなる高摩擦区間が形成される請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の搬送装置。
  7. 前記高摩擦区間において、前記駆動ローラの表面に、高摩擦材塗布層が形成される請求項6に記載の搬送装置。
  8. 前記従動回転軸が前記駆動回転軸に向かって接近する方向に、前記従動回転軸を付勢する付勢手段を備える請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の搬送装置。
  9. 前記駆動ローラが金属材料により形成されている請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の搬送装置。
  10. 前途搬送ローラの少なくとも表面が、ゴムまたはエラストマにより形成されている請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の搬送装置。
  11. シート状の被記録物を所定の搬送方向に搬送する搬送部と、
    前記搬送部に搬送された前記被記録物に対向する位置において、前記搬送方向に交差する往復移動方向に往復移動しつつ液体を噴射する液体噴射ヘッドと
    を備え、前記被記録物の表面に液体を噴射して画像を形成する液体噴射装置であって、
    前記搬送部が、
    駆動力源から回転駆動力を伝達されて、前記搬送方向に対して直交する駆動回転軸の周りを回転する駆動ローラと、
    前記駆動回転軸と平行な従動回転軸の周りを回転し、前記従動回転軸の方向について、その長さの一部において前記駆動ローラに接して前記駆動ローラの回転に連れ回され、前記長さの他の一部において前記被記録物に弾性変形しつつ当接して、前記被記録物を変位させる搬送ローラと
    を備える液体噴射装置。
  12. シート状の被記録物を所定の搬送方向に搬送する搬送部と、
    前記搬送部に搬送された前記被記録物に対向する位置において、前記搬送方向に交差する往復移動方向に往復移動しつつインクを吐出する記録ヘッドと
    を備え、前記被記録物の表面にインクを吐出して画像を形成する記録装置であって、
    前記搬送部が、
    駆動力源から回転駆動力を伝達されて、前記搬送方向に対して直交する駆動回転軸の周りを回転する駆動ローラと、
    前記駆動回転軸と平行な従動回転軸の周りを回転し、前記従動回転軸の方向について、その長さの一部において前記駆動ローラに接して前記駆動ローラの回転に連れ回され、前記長さの他の一部において前記被記録物に弾性変形しつつ当接して、前記被記録物を変位させる搬送ローラと
    を備える記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017209808A (ja) * 2016-05-23 2017-11-30 ローランドディー.ジー.株式会社 印刷装置および被印刷物の高さ検出方法

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