JP2007307357A - コーヒー抽出器 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は、コーヒー抽出器に関するものであり、特に濾紙を用いるペーパードリッパーにて、湯を注ぐコツを必要とせず、例え1人分でも、おいしいコーヒーをいれることのできる器具を提供する。また、同じ器具を用いて濃厚なエスプレッソ・コーヒーを入れることも可能とする。
【解決手段】
おいしいコーヒーを入れるには、コーヒー粉を湯で攪拌しないことと、コーヒー粉の沈殿層で悪い苦み成分を吸着させることが重要である。すなわち本発明ではコーヒー粉を、錘を分布させた通水性と可撓性のある粉押さえで略均一に押圧し、さらに中間に管路を設け水位を上げた上下2室の給湯容器を用いてコーヒーを抽出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、家庭や喫茶店・レストランにて、コーヒー粉に湯を注いでコーヒーの抽出を行う、コーヒー抽出器に関するものであり、特に濾紙を用いるペーパードリッパーの改良に関するものである。また、本発明を布フィルタや金属網フィルタを用いるコーヒー抽出器 に適用することも可能である。
従来のコーヒー抽出器の主流であるペーパードリッパーを図18と図19に示す。これは第1の従来例であり、ドイツのメリタ社の発明として知られているもので、フィルタペーパ1を用いる。
図18のフィルタペーパ1は多孔質の紙よりなり、二つ折りにした紙に底部及び側部圧着継ぎ目2と、上部円弧開口端を有する袋である。
図19の従来のペーパードリッパー3において、4は底に1つまたは複数の穴5を設け、給湯容器とフィルタ受けを兼ねたフィルタ容器であり、縦断面が図19のようにV字型、それに直角方向の縦断面が図18に似た逆台形に作られていて、内面には縦方向に複数のリブが隆起しており、外周底面にはフランジ6がある。
その使用方法は、フィルタペーパ1の縁2を指で折り、袋を拡げて、フィルタ容器4の内壁に密着させる。そして、内部に中挽きのコーヒー粉7を必要量だけ入れて、フィルタ容器4をコーヒーカップまたは、大きなサーバー(図示せず)の上にのせ、上方より湯8を注いで、コーヒー9を抽出する。そして、抽出後はフィルタペーパ1ごとコーヒー粉7をゴミとして捨てる。
ペーパードリッパーは一般に普及している物であるが、おいしいコーヒーをいれるには、湯の注ぎ方にコツを要する。一般に推奨される湯の注ぎ方のコツは総じて次の4項目である。
(1)湯の温度は90℃前後とし、注ぎ口の長い専用ポットに入れて用いる。
(2)最初にポットからコーヒー粉の中央部に、抽出液が底からわずか出る程度の量だけ湯を注ぎ、20秒から30秒間、コーヒー粉を蒸らす。
(3)次に必要量の湯を3回程度に分けて、コーヒー粉7の中央部に静かに円を描くようにポットで注ぐ。
(4)前記2回目以降の注湯は、コーヒー粉の表面が窪まないうちに行い、最後に抽出液が落ちきらないうちに、フィルタ容器4をコーヒーカップから外す。
図20に示すのは、第2の従来例であり、これは電気コーヒーメーカー10であって(例えば特許文献1参照)、第1の従来例の機構に、貯水槽と、湯を沸かして注ぐ機構を付加したものである。
その構造と動作は、本体11に着脱自在に設けられた貯水槽12の中の水13が加熱パイプ14に導かれ、電気ヒータ15により加熱されて沸騰し、逆止弁16が貯水槽への逆流を防ぐので湯と水蒸気が給湯パイプ17の中を上昇し、シャワーヘッド18よりフィルタ容器20に収納されたフィルターペーパー21の中のコーヒー粉22の上に滴下する。そして、コーヒーの成分が抽出され、下方のサーバー24内に落ち、コーヒー25ができあがる。電気ヒータ15はコーヒー25の保温も行う。この電気コーヒーメーカー10においては、湯温・給湯速度・給湯タイミングが自動制御され、シャワーヘッド18の構造が様々工夫されているが、フィルタ容器20とフィルターペーパー21とコーヒー粉22と湯23の基本構造は第1の従来例と同じである。
特許公開平9−215600号公報
図21(a)に示すのは第3の従来例であり(例えば特許文献2参照)、ドリップ式コーヒー抽出器30は、熱湯注入用容器31と該容器内に落し込む落し蓋32からなり、熱湯注入用容器31は、外周にリング33を有し、コーヒーカップ34に載置され、底板に多数の抽出孔35(実施例では略等間隔の直径2mm×90個の孔)を穿設するとともに、底板下面に、小さい網目とした耐熱性部材からなるネット36(実施例ではステンレス部材を使用した50メッシュの網)を密着固定してある。また図21(b)にその平面図を示す落し蓋32は、金属板(実施例では厚さ0.1mmのアルミ板)を用い、中心に摘みがあり、その周囲に気液通路用孔37(実施例では直径1.5mm程度)及び周縁に4個の気液通路用切り欠き38(実施例では切り欠き半径2mm程度)を打抜き形成した構成としてある。その使用法は熱湯注入用容器31内へ投入した任意量のコーヒー粉39の上へ前記落し蓋32を置いた後、容器内へ熱湯を注ぐと、前記落し蓋32が反転することがなく、そしてコーヒー粉39が落し蓋32上へ巻き上がらず、結果として、ネルの濾し袋や濾紙を使用することなく、沈殿する微粒子の少ないコーヒーを入れることができるというものである。
特許公開2002−65466号公報
図22に示すのは、第4の従来例であり、これはエスプレッソ・コーヒーメーカー40であって、高温高圧の湯を抽出容器に詰めたコーヒー粉に通してコーヒーを抽出するものである。その構成は、41は水タンクであり、42は内部の水、43は吸水管、44は約0.9Mpaの吐出圧を有する電磁式高圧ポンプ、45はヒーターブロックで、内部に電熱線ヒーター46と蛇行する水管47を備えている。ヒーターブロック45を出た水管は逆止弁を経て、多数の小孔を設けたシャワー板48を通り、抽出容器49に至る。抽出容器49は、コーヒー粉50を収納し、下面に直径約0.2mmの穴を多数設けた一杯用フィルタ51と、フィルタの外周を保持し、抽出したコーヒーを集めて滴下させるフィルターホルダ52よりなる。またフィルターホルダ52はハンドルを有し、上部外周の爪53と、それに係合する固定金具54と、シャワー板48周囲のシールゴム55とによりコーヒーメーカー本体の下面に着脱自在に密封固定される。抽出容器49の下方にはデミタスコーヒーカップが置かれ、その載置台はスノコ状となし、下部には排水受け皿が設けてある。
図22の右方に記したものは、付属品であり、56はコーヒー粉をフィルタ51又は57に詰めるためのタンパーであり、57は大きめの2杯用フィルターである。58はポッドと呼ばれる市販材料であり、あらかじめ一杯分のコーヒー粉50の上下を濾紙で包装したものであり、59はポッド用の浅いフィルターである。
以上のように構成されたエスプレッソ・コーヒーメーカー40について、その動作を説明する。まず、最初に水タンク41に水42を入れ、コーヒーメーカー40にセットする。ヒータースイッチ(図示せず)を操作してヒーター46の通電を開始する。所定の時間が経過するとヒーターブロック45は自動温度調節器(図示せず)により温度が約90℃に保たれる。
次にポンプスイッチ(図示せず)を操作して電磁式高圧ポンプ44の作動を開始すると、水タンク41内の水42はポンプ44を経てヒーターブロック45内の水管47に送られ、加熱されて逆止弁を通り、シャワー板48から出る。
最初は抽出容器49とコーヒーカップを取り付けていないので、湯は排水受け皿に落ちる。以上で機械の準備を終える。
次に1杯用のフィルター51に、一人分約8gの極細挽きコーヒー粉50を入れ、付属のタンパー56で押して詰める。次いで、フィルター51をフィルターホルダ52に入れ、ハンドルを持って固定金具54にあて、ハンドルを回して締め付けて、シールする。
そして、フィルターホルダ52の下にデミタスコーヒーカップを置く。
ここでポンプスイッチ(図示せず)を再度入れれば、ヒーターブロック45中の約90℃の熱湯は逆止弁を経て、シャワー板48から抽出容器49内のコーヒー粉50に散布される。そして圧送された熱湯はコーヒー粉50とフィルタ51を通過し20秒から30秒で、濃厚な約30CCのエスプレッソコーヒーが抽出される。一度に2杯分のコーヒーを入れるには大きめの2杯用フィルタ57にコーヒー粉を詰めて、上記と同様にセットする。市販のポッド58とポッド用フィルタ59を用いれば、抽出の都度コーヒー粉50を計量して、フィルタ51に詰める作業が省略でき、抽出済みコーヒー粉50の廃棄も簡単になる。
おいしいコーヒーとは一般に、酸味と苦味の調和した味、つまりコクがあって、苦味が舌に残らず、つまりキレがあって、良い香りを伴うものを言う。
逆に、まずいコーヒーとは、一般に水っぽいとか、苦味または酸味の片方が強すぎるとか、後味が舌に残るとか、極端には渋みがあり、香りが少ないものを言う。
コーヒー成分の分析によれば(例えば非特許文献1参照)、抽出したコーヒーの主な有効成分は、湯に溶けやすいカフェインの他に、大きく3種類の苦味物質があり、苦味物質の1つめはコーヒー生豆に含まれるクロロゲン酸と蔗糖が焙煎によって結合した褐色色素Cであり、2つめは蔗糖の変じたカラメルやアミノ酸から生じた黒色色素が加わって褐色色素Cが高分子化した褐色色素Bであり、3つめは褐色色素Bがさらに焙煎により高分子化した褐色色素Aである。褐色色素C及びBは低温の湯にも溶けやすく、舌にさらりとした良い苦味であり、褐色色素Aは高温の湯には少し溶けるが、舌の苦味受容体からの離れが悪く、後味の悪い苦味である。そして、おいしいコーヒーの入れ方のポイントは、褐色色素C及びBを多く抽出し、褐色色素Aの抽出を押さえることにあると言われている。
「コーヒー焙煎の化学と技術」中林敏郎他5名共著 弘学出版株式会社 1995年2月28日発行P68〜P83
図18と図19のような、従来のペーパードリッパー3で大きな問題は、おいしいコーヒーを入れるのに、専用ポットを必要とするうえ、湯の注ぎ方にコツを必要とすることである。このコツの習得は難しく、家庭で入れるコーヒーが喫茶店のコーヒーほどおいしくないゆえんでもある。
さらに大きな問題は、そのコツが1〜2杯分の少量のコーヒーの抽出には通用せず、少量ではおいしいコーヒーが入れられないことである。喫茶店やレストランでは、大型のペーパードリッパーやネルの抽出袋を用いて、一度に10杯分とか20杯分の大量のコーヒーを作るので、おいしいコーヒーができる。但し、一度に大量のコーヒーを作って、保温・保存することは、時間と共に味と香りが落ち、廃棄する場合も生じて経済的でない。種々のコーヒー豆を揃えて客の注文に応じ、使い捨てのフィルタペーパで1杯づつ対応したいが、味が劣るのが問題であった。
さらに従来のペーパードリッパー3の問題点を列挙すると、湯を注いだ時、注入する湯で攪拌されたコーヒー粉は気体を含んだ微粒子成分が上層に浮き、大きめの粒子は下層に沈んで、中層には湯のみの層ができることになる。従って抽出の少なくとも初期には、中層の湯がコーヒー粉の沈殿層を通過することなく、ペーパーのみを通って多く出てしまう。しかもペーパードリッパー3におけるコーヒー粉の沈殿層は厚さが薄い。これによってコーヒーが薄くなるとともに、悪い苦味成分が流出して苦味の強いコーヒーが出来る。
ペーパードリッパー3に於いては、コーヒー粉の沈殿層を作るために、ある程度粗い粉を用いる必要があり、ペーパードリッパー3はコーヒーが薄くなりがちである。これは、コーヒー粉の利用効率が悪いことを意味する。そして、濃くするためには多めのコーヒー粉を使用する必要があった。細挽きのコーヒー粉を用いれば、抽出効率は高まるはずであるが、ペーパードリッパーでは、フィルタが詰まってしまい、抽出時間が延び、味は苦くキレに欠けるようになる。濃いコーヒーを効率良くいれるにはエスプレッソ・コーヒーメーカー等の高価で大型の器具を必要とする。
また従来のペーパードリッパー3ではコーヒーの濃さ又は量が、注いだ湯の量で決まってしまう。従って、注ぐ湯の量を計量しておくか、抽出中に加減する必要があった。
さらに、従来のペーパードリッパー3では、湯が落ちきらないうちに続けて約3回に分けて静かに湯を注ぎ、抽出が終わったら素早くフィルタ容器を取り除く等、5分間ほど抽出作業に専念しなければならない。このように手間がかかる事は、客の応対や調理に不都合である。
また図20のような従来の電気コーヒーメーカー10では、湯の温度と、給湯速度、給湯タイミングの自動制御とシャワーヘッド18の構造等に種々の工夫がなされ、ある程度味は良くなっているが、やはり、1〜2杯分の少量のコーヒーの抽出では、給湯によってフィルタ内のコーヒー粉がフィルタの底の方に沈殿した状態で、上からコーヒー粉を湯で叩くように給湯するので、苦味成分が多い水っぽいコーヒーとなる問題があった。また、高価な器具を必要とし、後片付けの手間と、保管場所を必要とするものであった。
図21のような金属網をフィルタとして用いた従来のドリップ式コーヒー抽出器30では、網の目が布やペーパフィルタに比べ粗いので、どうしてもコーヒーが粉っぽくなり味が悪い。そして何よりも、抽出後のコーヒー粉の廃棄において、熱湯注入用容器31内を洗い流す必要があるため面倒であり、流し台にコーヒー粉が飛び散って汚くなる欠点があった。このため、繰り返し使用可能な金属網を用いたコーヒー抽出器は、あまり普及していない。
また、図21(b)に示す落とし蓋32は抽出時における、湯とコーヒー粉の攪拌を押さえ、コーヒー粉が浮き上がることを低減して、味の劣化を低減すると主張されているが、その効果は不完全である。すなわち、金属等で作られた硬い落とし蓋32は、抽出時において、初めに粉の表面の高い部分で局所的に落とし蓋32が支えられると、湯は集中的に粉の押さえられていない部分に流れ、極端な場合はコーヒー粉の層に局所的に陥没した穴ができる。これによって、コーヒー粉の抽出は不均一となり、抽出したコーヒーの味は水っぽく、苦くなる。この事は1人分とかのコーヒー粉の量が少ない時、顕著となり、ひいては抽出の都度、味が変わるという大きな欠点があった。
また、図22に示したような従来のエスプレッソ・コーヒーメーカーは、少なめのコーヒー粉を用いて、濃厚で独特の風味を有するエスプレッソ・コーヒーを抽出できるものであるが、約0.9MPaという高圧の湯を必要とするので高価で大型となる。また電源を必要とするので、どこでもエスプレッソ・コーヒーを入れられるという物ではない。またコーヒー抽出に直径約0.2mmの穴を多数あけた金属製フィルターを用いているので、抽出したコーヒーに微粉を含み、コーヒーの色と味が澄んだ物でなく、人により嗜好が好悪に分かれる。また、おいしいエスプレッソ・コーヒーを入れるにはコーヒー粉のフィルター51又は57への詰め方等に熟練を要するので、誰でもおいしいコーヒーを入れられるものではない。さらにこのコーヒーメーカーはエスプレッソ・コーヒー専用のマシンで 、一般的なドリップ・コーヒーを入れることは出来ない。
本発明は総じて、誰でもコツを必要とせず手軽に、例え1〜2杯分の少量であっても、おいしいコーヒーをいれる事ができ、コーヒーの抽出効率も高い、簡易なコーヒードリッパーを提供することを目的とする。また同じ器具を用いて、濃厚なエスプレッソ・コーヒーを入れる事も可能にする。さらに、これを電気コーヒーメーカーに応用する事も可能とする。
本発明者は種々のコーヒー抽出器の構造と入れ方を調査し、抽出・味覚実験を行った結果、下記の二つのおいしいコーヒーのいれ方の原理に至った。
その一つは、抽出中にコーヒー粉をできるだけ湯で攪拌しないことである。つまり、粉と湯に運動を与えないで、褐色色素A等の悪い苦味成分が液中に多く出る事を防止することである。一つめの条件である攪拌の防止は、次の二つめの条件であるコーヒー粉の沈殿層を保護することにもつながる。
そして、二つめは湯を最適な厚さのコーヒー粉の沈殿層に通過させてコーヒーを抽出することであり、カフェインや褐色色素C及びB等の良い苦味成分を湯に抽出しつつ、褐色色素A等の悪い苦味成分に対して、コーヒー粉自身による吸着作用を促進することである。コーヒー粉の沈殿層は、コーヒー成分の溶出と共に吸着という二つの作用を行っており、従って二つの作用のバランスの取れた最適な沈殿層の厚みというものがある。おいしいコーヒーを入れるために、1杯分のコーヒー粉の層の厚さをおよそmmないし10mmとするのが良い。最大2杯分入れるときでも、およそ15mmまでとするのが望ましい。
おいしいコーヒーをいれるには、以上の2点が重要であり、この観点に立てば、従来のペーパードリッパーで下手に湯を注いだコーヒーや、1〜2杯分だけのコーヒーが、まずいのはコーヒー粉に湯を注ぐことにより、コーヒー粉全体を攪拌してしまい、褐色色素A等の悪い苦味成分が大量に出るのと、攪拌がコーヒー粉の沈殿層を破壊してしまうので、コーヒー粉の吸着作用が不十分となり、溶出した褐色色素A等の悪い苦味成分を十分除去できなかったからであると解釈することができる。
従って本発明は総じて、フィルタペーパを用いながら、抽出中にコーヒー粉が運動せぬようコーヒー粉を略均一に押圧して固定し、コーヒー粉のフィルタ層を機械的に作り出して、すべての湯を均一に通過させる新しいコーヒー抽出器の構造を提供する。
すなわち、第1の本発明(請求項1に対応)は、上部で大気に開口した給湯容器と、前記 給湯容器の下方に位置するフィルタまたはフィルタとフィルタ受けの組み合わせと、前記 給湯容器と前記フィルタとの間の密封手段と、前記給湯容器と前記フィルタまたは前記フ ィルタ受けとの間の結合手段と、前記フィルタ上のコーヒー粉に載せる粉押さえを有する コーヒー抽出器において、前記粉押さえが通水性と共に、コーヒー粉の層の表面に凹凸が あっても、コーヒー粉の層をほぼ一定圧力で略均等に押圧するコーヒー粉押圧機構を有す るコーヒー抽出器である。
第2の本発明(請求項2に対応)は、上記粉押さえが、分布した複数の錘を有し、錘の内 部または各錘の間に通水穴を有し、粉押さえが湯中で自重によりコーヒー粉の層の表面凹 凸に沿う可撓性を有する、第1の本発明のコーヒー抽出器である。
第3の本発明(請求項3に対応)は、上記粉押さえが、分布した弾性体を有し、前記弾性 体の内部または各弾性体の間に通水穴を有し、加えて、粉押さえに接して前記弾性体の反 力の支承構造を有する、第1または第2の本発明のコーヒー抽出器である。
第4の本発明(請求項4に対応)は、上記粉押さえが、粉押さえ面に多数の凹凸を有し、 その凹凸の下に向かって凸の部分で主にコーヒー粉を押圧し、凹の部分に主に配置した通 水穴にて通水する、第1ないし第3の本発明のいずれか一つのコーヒー抽出器である。
第5の本発明(請求項5に対応)は、上記給湯容器が、上面が開口し底面を有する上部給 湯容器と、上面を有し底面が開口した下部給湯容器と、上部給湯容器と下部給湯容器を気 密に結ぶ管路より成る、第1ないし第4の本発明のいずれか一つのコーヒー抽出器である
第6の本発明(請求項6に対応)は、上記給湯容器の上記管路に弁または栓を有する第5 の本発明のコーヒー抽出器である。
第7の本発明(請求項7に対応)は、上記給湯容器の上記上部給湯容器にヒーターを備え 、ヒーターと上記弁または栓の自動制御装置を有する、第6の本発明のコーヒー抽出器で ある。
第8の本発明(請求項8に対応)は、上記粉押さえの湯中でのコーヒー粉平均押圧力が0 .1g・f/cm2ないし1g・f/cm2である第1ないし第7の本発明のいずれか一 つのコーヒー抽出器である。
第1の本発明のコーヒー抽出器によれば、上部で大気に開口した給湯容器と、前記給湯容 器の下方に位置するフィルタまたはフィルタとフィルタ受けの組み合わせと、前記給湯容 器と前記フィルタとの間の密封手段と、前記給湯容器と前記フィルタまたは前記フィルタ 受けとの間の結合手段と、前記フィルタ上のコーヒー粉に載せる粉押さえを有するコーヒ ー抽出器において、前記粉押さえが通水性と共に、コーヒー粉の層の表面に凹凸があって も、コーヒー粉の層をほぼ一定圧力で略均等に押圧するコーヒー粉押圧機構を備えている ので、抽出中にコーヒー粉が湯で攪拌されず、湯は全量がコーヒー粉の層を静かに通過す るので、コーヒー粉の有効成分を十分に抽出しつつ、悪い苦み成分の溶出を押さえ、さら にコーヒー粉自身による悪い苦み成分の吸着作用を促進するので、酸味と苦味の調和した 味(コク)があって、後味が舌に残らず、香りの豊かな、おいしいコーヒーをいれること ができる。さらにコーヒー粉押圧力を増減することで、苦味をコントロールすることも出 来るので、砂糖を入れなくても飲めるコーヒーを入れることもできる。そして、コーヒー 粉押圧機構の効果はコーヒー粉の量が少ない時に顕著で、例え1〜2杯分の少量でも、お いしいコーヒーをいれる事が出来る。また、コーヒーをいれるとき、専用の注ぎ口の長い ポットを必要とせず、湯の注ぎ方に特別なコツも必要とせず、誰でも何時でも同じ味のコ ーヒーをいれることができる、コーヒー抽出器を実現する。
第2の本発明のコーヒー抽出器によれば、上記粉押さえが、分布した複数の錘を有し、錘 の内部または各錘の間に通水穴を有し、粉押さえが湯中で自重によりコーヒー粉の層の表 面凹凸に沿う可撓性を有するので、コーヒー粉の層の厚さによらず常に、ほぼ一定の力で 略均一に抽出中のコーヒー粉を押圧でき、さらに分布錘の重さを増減することで、苦味を コントロールすることも出来るので、砂糖を入れなくても飲めるコーヒーを入れることも できる。
第3の本発明のコーヒー抽出器によれば、上記粉押さえが、分布した弾性体を有し、前記 弾性体の内部または各弾性体の間に通水穴を有し、加えて、粉押さえに接して前記弾性体 の反力の支承構造を有するので、コーヒー粉の層に凹凸があっても、ほぼ一定圧力で略均 等にコーヒー粉の層を押圧することができ、抽出中にコーヒー粉が攪拌されることが無い コーヒー抽出器を実現し、さらに弾性体の反力を増減することで、苦味をコントロールす ることも出来る。特にこの粉押さえは製作が容易で、安価となる。
第4の本発明のコーヒー抽出器によれば、上記粉押さえが、粉押さえ面に多数の凹凸を有 し、その凹凸の下に向かって凸の部分で主にコーヒー粉を押圧し、凹の部分に主に配置し た通水穴にて通水するので、通水穴より湯がコーヒー粉中に均一に浸透し、さらにコーヒ ー粉が流動・伸縮しても、粉押さえの凸部が粉押さえの自重によりコーヒー粉の層に食い 込んでゆくので、結果としてコーヒー粉の層全体を、ほぼ一定圧力で略均等に押圧し、湯 だけが通る穴の生成を防止するコーヒー抽出器を実現できる。
第5の本発明のコーヒー抽出器によれば、上記給湯容器が、上面が開口し底面を有する上 部給湯容器と、上面を有し底面が開口した下部給湯容器と、上部給湯容器と下部給湯容器 を気密に結ぶ管路より成るので、たとえ1杯分の少ない量の湯でも水圧が増し、抽出時間 を短縮できるので、後味が舌に残らないキレのある味のコーヒーを、いれることができる 。さらに、細挽きのコーヒー粉を用いても、通常時間内でコーヒーを抽出できるので、抽 出効率が高く、コーヒー粉の持つ味を十分に抽出することができる。以上の効果によって 第5の本発明のコーヒー抽出器を用いれば、一般的なドリップ・コーヒーだけでなく、同 じ器具を用いて、濃厚なエスプレッソ・コーヒーを入れることもできる。加えて、上記給 湯容器の管路内の流れが一方向となって、コーヒー成分が上部給湯容器に逆流する事が無 いので、器具の汚れが少なくなり、使用後の洗浄が容易になる。
第6の本発明のコーヒー抽出器によれば、上記給湯容器の上記管路に弁または栓を有する ので、給湯と抽出を別べつの場所と時間に行うことができるので便利であり、さらに弁ま たは栓を開閉することで、コーヒー粉に蒸らし時間を与えたり、抽出速度を調節して、コ ーヒーの味と濃さ、または量を自在に調節できる、コーヒー抽出器を実現できる。
第7の本発明のコーヒー抽出器によれば、上記上部給湯容器にヒーターを備え、ヒーター と上記弁または栓の自動制御装置を設けるだけで、第1ないし第6の本発明の効果を発揮 する、小型で単純な機構の電気コーヒーメーカーを実現できる。
第8の本発明のコーヒー抽出器によれば、上記粉押さえの湯中でのコーヒー粉平均押圧力 が0.1g・f/cm2ないし1g・f/cm2であるので、通常のドリップ・コーヒー に近い給湯圧力を用いることができ、簡易な器具で、おいしいドリップ・コーヒーやエス プレッソ・コーヒーを入れることの出来るコーヒー抽出器を実現する。また、コーヒー粉 押圧力を増減することで、コーヒーの苦みをコントロールすることもできる。
以下本発明の実施例について、図面に基づいて説明する。
図1から図6本発明の第1の実施例のコーヒー抽出器と、その使用方法を示す。
図1はコーヒー抽出器60の縦断面図であり、61は容積約200mlの上部給湯容器であり、その下方には下面が開口した高さ約10mmの下部給湯容器62があって、両者の間を長さ約60mmの細い管路63が結んでいる。
全体としての給湯容器64は上下給湯容器61と62の外周に2重壁を形成していて、その外径は約70mmである。2重壁の内部は断熱のため、およそ0.05MPa以下に減圧されているのが望ましい。これらの容器の材質は薄いステンレス鋼板を用いている。給湯容器64の側面には樹脂製取手65が取り付けてある。
給湯容器64の下部はリード4mmの丸ネジ66が成形されており、ネジ部の上端には、ネジの当たりと外筒の強化のために、断面が半円形の輪状突起67があり、ネジ部の下端68は長さ3mmの短い円筒形をなして、下部給湯容器62の下端と接合されている。給湯容器64の上端部69の外径は後述するシールリング75の内径より、およそ濾紙4枚分の厚みだけ小さく作ってある。
丸ネジ66の外側にはフィルタ受け70があり、その外周ネジ71は前記丸ネジ66に対しおよそ濾紙2枚分の厚みに相当する隙間をもって成形してある。
フィルタ受け70の底部72は浅い円錐状に形成され、中央には滴下穴73が開いている。
フィルタ受けの内部には直径2mmの丸穴を密にあけたステンレス鋼板製スノコ板74があり、その周囲を内径が給湯容器64の下端68よりわずか小さなゴム製シールリング75で押さえてある。フィルタ受け70の下部周囲には、コーヒーカップ76に載る鍔部77があり、その一部にはコーヒーカップの取手を避けるための切り欠きがあり、フィルタ受け自身の取手78が取り付けてある。給湯容器64には樹脂製の蓋79が用意されている。
そして、二つの丸ネジ66・71の間には、後述するように、皿状にプレス加工されたフィルタペーパ80がある。フィルタペーパ80の材質は図18の従来のペーパードリッパー3に用いたフィルタペーパ1と同様の材質であり、元の形は1枚の濾紙を一辺140mmの正方形に裁断したものである。
81は皿状に成形されたフィルタペーパ80の上に載せた細挽きコーヒー粉であり、さらにその上には粉押さえ82が載せてある。粉押さえ82は図2(a)平面図と図2(b)断面図に示すように、137個の直径4mmのアルミナ球83を図2(a)のように円形に配置しその上下を合成繊維の網84で覆い、各球の間をミシン糸85で縫ってある。粉押さえ82の外径部86は下部給湯容器62の内径と同じか、やや小さく作ってある。図2(b)の87は粉押さえをつまみ上げるためのベルトであり、網84と同材質で作られ両端を球の間に縫いつけてある。
このように作られた粉押さえ82は押さえ面に凹凸を有し、凹凸の上部で湯が透過可能であり、コーヒー粉はほとんど透過せず、ほぼ均等な分布荷重を有し、全体としてはコーヒー粉の表面の凹凸に沿う可撓性を有する。粉押さえ82の分布錘の材質について、種々実験を行った結果、比重の大きな錘ほど、コーヒーの苦みが減少する傾向があった。適度な苦みを有し味のバランスが良いのは、比重3.9のアルミナ球を使用した粉押さえであった。
コーヒー粉に対する押圧力を計算すると、外径約70mmの給湯容器64の内側にある下 部給湯容器62の内径約67mmと粉押さえ82の外径は略等しいので、アルミナ球を用 いた粉押さえの湯中での全重量は13.3g・fとなり、湯中でのコーヒー粉平均押圧力 は0.38g・f/cm2となる。本願発明者は錘の材質としてソーダガラス球(比重2 .5)を用いた粉押さえ(平均湯中押圧力0.20g・f/cm2)から、ステンレス鋼 球(比重8.0)を用いた粉押さえ(平均湯中押圧力0.91g・f/cm2)まで実験 を行った結果、アルミナ球を用いた時のコーヒーの味を最適と判定した。これらのコーヒ ー粉押圧力は、従来のエスプレッソ・コーヒーメーカーのコーヒー粉押圧力約1kg・f /cm2の約1/1000オーダーであり、本願発明の際だった特色である。また、アル ミナ球は湯中での耐久性や、安全性、コスト性に優れた材質でもある。
図3は栓90を示し、樹脂製の丸棒91の上端に円板状のつまみ92を有し、下端に円錐部93を有していて、図1に点線で示すように管路63の上端に挿入する事ができる。
図4(a)平面図・同(b)断面図は、本実施例専用のステンレス鋼製コーヒー粉計量スプーン94であり、先端の半球部95は内容積20mlを有し、1人分のコーヒー粉約10gを計量することができる。スプーンの柄96の末端にはコーヒー粉を均すための高さ約8mmの櫛歯97を設けてある。
以上述べたような、第1の実施例のコーヒー抽出器60について、第1の使用方法により、一般的ドリップ・コーヒーを入れるための操作と作用を説明する。まず、図5の見取り図に示すように、フィルタ受け70の上に略正方形のフィルタペーパ80を置き、給湯容器64を逆さに持って、下になった上端部69で、フィルタペーパ80をフィルタ受け70のスノコ板74に当たるまでプレスする。そのままの状態で余った濾紙をネジ部71の外側に指で折って拡げる。次いで、給湯容器64をフィルタ受け70から抜くと、フィルタペーパ80は図6のように、縁に適宜襞のある皿状に成形される。
次いで、従来のペーパドリッパー用よりも細かな細挽きのコーヒー粉を専用の計量スプーン94を用いて計り、1杯分のコーヒー粉約10gをフィルタペーパ80の皿に入れる。次に計量スプーン94の柄に付いている櫛歯97で粉を均し、フィルタ受け70の鍔77を軽くテーブルに当てて粉を落ち着かせる。次いで粉押さえ82のベルト87をつまんで持ち、コーヒー粉81の上部中央に載せる。
次いで、給湯容器64を正立させて持ち、ネジ部66をフィルタ受け70の外周ネジ71にフィルタペーパ80の上からねじ込み、下部給湯容器の先端68がフィルタペーパ80を介してゴム製シールリング75に当たるまで回す。これにより、給湯容器64とフィルタペーパ80の間が密封され、同時にフィルタ受け70と給湯容器64が結合される。
次いで、図1にあるように上部給湯容器61の底の管路63の穴に栓90を挿す。
次いで、別の給湯器またはヤカンから約95℃の湯98を上部給湯容器61に約150mlだけ注ぐ。もし湯を多く入れすぎても、抽出の途中で再度栓90を穴に挿すか、コーヒー抽出器をコーヒーカップ76から外せば良い。次にあらかじめ暖めておいたコーヒーカップ76の上にコーヒー抽出器60を載せ、栓90を抜き、コーヒーの抽出を開始する。この時従来のように粉を蒸らす時間を与える必要は無い。給湯容器64には蓋79を被せておく。樹脂製の蓋79は、抽出中の湯98の温度低下を防ぎ、抽出後は下に置いて、器具のしずく受けになる。
上部給湯容器61から管路63を通って下部給湯容器62に入った湯98は、コーヒー粉81内の空気を急速に追い出しながらコーヒー粉81の中に浸透し、コーヒーを抽出しつつ、フィルタペーパ80からにじみ出て、フィルタ受け70のスノコ板74を通って、穴73から滴下しコーヒーカップ76の中にコーヒー99として溜まる。
コーヒー抽出に於いては、粉押さえ82がコーヒー粉81を略均等に押さえているので、コーヒー粉81が攪拌される事がなく、管路63と下部給湯容器62の容積が小さいので、1杯分の少ない湯でも、水面が高くなって湯の流速が高まり、その流れは強い一方向の流れとなる。
コーヒーの抽出中には従来のペーパードリッパー3に比べ、2倍以上の水圧の湯がコーヒー粉81の中を流れて、コーヒーをフィルタペーパ80の外に押し出す。抽出時間は湯の量とコーヒー粉の粗さと、フィルタペーパの目の粗さによるが、通常数分で終わる。管路63の容積が小さいので特に抽出の終了間際の抽出速度低下時間を短縮することができる。湯が落ちきる前に、コーヒー抽出器60をコーヒーカップ76から外すといったコツは不要である。本発明の第1実施例のコーヒー抽出器で、2杯分のコーヒーを入れるには、コーヒー粉を倍量にし、給湯容器に入れる湯の量は同じ150mlとして、抽出したコーヒーを湯で倍量に薄めて供して良い。本発明のコーヒー抽出器では、抽出の初期にコーヒー成分の大部分を抽出してしまうので、このようにしても味の劣化は少ない。
抽出が終わったならば、取手65を持って器具をコーヒーカップ76から外し、滴は蓋79を逆さにして受ける。
次に器具の後片付けの方法を説明する。まず、取手78と取手65を左右の手で持って左にねじり、給湯容器64と、フィルタ受け70を結合している丸ネジを外す。
上部給湯容器61内は全く汚れず、下部給湯容器62の内面にはわずかにコーヒー粉がついているので、下部給湯容器62の内面を流水ですすぎ、水を切って棚に置き乾燥させる。
フィルタ受け70については、まず、粉押さえ82のベルト87を、摘んで持ち上げ、もう一方の手で、フィルタペーパ80の四隅を摘んでフィルタペーパ80ごとコーヒー粉81を取り出し、ゴミカゴに捨てる。粉押さえ82は、フィルタ受け70に入れ、取手78を持ち、流水ですすいで付着したコーヒー粉を洗い流す。次いで、布巾またはペーパタオルで粉押さえ82とフィルタ受け70の水を吸い取って、共に棚に置いて乾燥させる。
以上で使用後の後片付けを終わる。このように後片付けも簡単で、手や流し台が汚れる事が少ない。
本発明のコーヒー抽出器60では、湯の流れが強い一方向であり、コーヒーの成分が逆流しないことと、空気を含んだ微粉が浮かび上がる事もなく、油分やアクはコーヒー粉81の中に留まるので、器具にコーヒーの微粉や油分やアクがほとんど付着せず、器具の内面をこすって洗う必要が少ない。
ここで発明者が着目する、コーヒー粉自身による褐色色素A等の悪い苦味成分に対する吸着作用について説明する。焙煎したコーヒー豆を挽いた粉は、電子顕微鏡で見ると、図7に示すように、ホロセルロースの立体網目構造を持つ極めて多孔質の物質であり、その平均的穴寸法は焙煎の度合いによるが、およそ短径20μm長径40μm程である。その孔にはコーヒー豆の成分が焙煎により油状又は結晶状に変化した物質が存在している。抽出中にはこの物質から湯に溶けやすいカフェインや褐色色素C及びBが湯の中に出て行く。湯にやや溶けにくい褐色色素A等の悪い苦味成分は少しだけ湯に溶けて出て行く。従って抽出の進んだコーヒー粉にはカフェインや褐色色素C及びBは少なく、褐色色素A等の悪い苦味成分は多く残っている。
抽出の終わったコーヒー粉を顕微鏡で観察すると(図示せず)、微粒子では黄土色のホロセルロースの網目構造のみ残っているが、大きめの粒子では、なお黒褐色の油状物質を孔の中に残している。コーヒー粉の網目構造は多孔質吸着体として働く。また、残っている褐色色素A等の成分は同種の浮遊している褐色色素A等とくっつきやすい。従ってコーヒー粉の厚い層の中に湯を静かに通すことによって、湯に溶け易いカフェインや褐色色素C及びBの抽出を行い、湯に溶けにくい褐色色素A等の悪い苦味成分の溶解を押さえつつ、しかも流れ出た褐色色素A等を下流のコーヒー粉自身によって再び吸着することができる。
以上述べた、コーヒー粉自身の悪い苦味成分に対する吸着作用は、鍋で煮出した苦いコーヒーを、抽出済みコーヒー粉の残った本発明の第1の実施例のコーヒー抽出器に通すと苦みが大いに減少することからも推測できる。
また抽出に当たっては、褐色色素A等の悪い苦味成分を放出し易いコーヒー粉の微粉もコーヒー粉の層の中に固定されるので、苦味成分が出過ぎたり、抽出時に微粉によってフィルタが詰まることが少ない。
また、コーヒー粉を軽く押さえつつ密封・固定して、その間に湯の全量を通すことは、各コーヒー粉粒子に対する湯の流速と接触時間を大きくするので、コーヒーの有効成分の抽出効率を高める。さらに、香りの成分も抽出中に空気中に発散することが少なく、コーヒーの中に多くが抽出される。
次に本発明の第1の実施例のコーヒー抽出器60を用いて、第2の使用方法によりエスプレッソ・コーヒーを入れる方法について記す。本発明のコーヒー抽出器は、その独特の構造により、極細挽きのコーヒー粉を使用可能で、抽出の初期には濃厚なコーヒーを抽出するので、エスプレッソ・コーヒーを入れることができる。
まず、コーヒー粉はエスプレッソ用を用い、粉の挽き具合は、「極細挽き」にする。
粉の分量は1人前で計量スプーン1杯約10gとし、1回1人前づつ入れる。
これを最初の使用方法と同じく、コーヒー抽出器60にセットする。
カップは小形のデミタスコーヒーカップを用い、コーヒーが冷めないように、熱湯で暖めておく。
抽出に使う湯は、約95℃とか、高温の湯を用い、水圧を高めるため湯は上部給湯容器61にたっぷり入れる。次に、デミタスコーヒーカップにコーヒー抽出器60を載せて、栓90を抜いて抽出を開始する。抽出開始後、コーヒー抽出器60をカップから少し持ち上げて、溜まったコーヒーの量を確認し、30ccほど溜まったところで、コーヒー抽出器60を取り外し抽出を終了する。出来たエスプレッソ・コーヒーには砂糖を入れて飲む。このようにして、本発明のコーヒー抽出器を用いれば、従来のエスプレッソ・コーヒーメーカーに劣らず濃厚で風味があり、しかもより澄んだ色と味のエスプレッソ・コーヒーを入れる事ができる。
さらに本発明の実施例においては、強めの苦味を希望するならば、100℃に近い湯を注ぐとか、より微細に挽いたコーヒー粉を使うとか、湯の量を少なめにするかコーヒー粉を多めにすることで、苦味を増す事ができる。
また、苦味の少ないコーヒーを希望するならば、80℃に近い湯を注ぐとか、中挽きに挽いたコーヒー粉を使うとか、湯の量を多めにするかコーヒー粉を少なめにすることで、苦味を減らすことができる。また粉押さえ82の錘に、より比重の大きなステンレス鋼球等を用いても、苦みを減らすことができる。
図8は本発明の第2の実施例のコーヒー抽出器100であり、図はその縦断面図を示す。第2の実施例の多くの部分は第1の実施例と同じであり、同じ部分には同一の番号を付す。違いは栓90に替えて管路63の途中に弁110を設けたことと、粉押さえとして、アルミナ球と網を用いた粉押さえ82に替えて、ポリウレタンスポンジと網を用いた粉押さえ120を用いた事である。
給湯容器64を貫通するチューブ112は、内部に丸棒形のスプール111を収容し、さらに上下給湯容器を結ぶ管路63と中央部にて交差連通して弁110を構成している。スプール111には中央部に通水溝113があり、その両側の円周溝にOリング114が入っている。図8にてスプール111を指で右に押すと弁110が開き、左に押すと閉じる。
粉押さえ120は図9に示すように、下部給湯容器62の容積相当の気泡の連続した粗いポリウレタン製スポンジ121を合成繊維の細かな網122で覆った物であり、123はその縫い目である。
以上のように構成した本発明の第2の実施例におけるコーヒー抽出器100の準備操作は、コーヒー粉81をフィルタ受け70上のフィルタペーパ80を成形した皿に入れて均すまでは第1の実施例に同じである。続いて、給湯容器64を手にとり、その下部給湯容器62の内面に粉押さえ120を納める。続いて、給湯容器64の丸ネジ部66をフィルタ受け70の外周ネジ71にフィルタペーパ80の上からねじ込み、下部給湯容器の先端68がフィルタペーパ80を介してゴム製シールリング75に当たるまで回す。これにより、下部給湯容器62とフィルタペーパ80の間が密封され、同時にフィルタ受け70と給湯容器64が結合される。そして、粉押さえ120はコーヒー粉81を略均一に押圧する。ポリウレタン製スポンジ121の弾性体反力は、下部給湯容器62の天井部分によって支承される。
次いで、スプール111を左へ押して弁110を閉じ、別の給湯器またはヤカンから約95℃の湯を上部給湯容器61に必要量だけ注ぎ、蓋79を載せておく。
次にあらかじめ暖めておいたコーヒーカップ76の上にコーヒー抽出器100を載せ、スプール111を右方向に押して弁110を開き、コーヒー抽出を開始する。
弁110と管路63を通った湯98は粉押さえ120の網122とスポンジ121を通して、コーヒー粉81上に行き渡る。
その給湯操作に当たっては、弁110を自在に開閉して、コーヒー粉全体が濡れるだけの湯を出し、コーヒー粉を蒸らす時間を与えたり、弁110の開度を調節して、抽出速度を調節したり、湯の供給を途中で止めて、コーヒーの量と濃度を調節することが出来る。コーヒー抽出の作用と抽出後の後片付け等については、第1の実施例に同じである。
図10は本発明の第3の実施例のコーヒー抽出器130であり、図はその縦断面図を示す。第3の実施例のフィルタ受け70、フィルタペーパ80、コーヒー粉81、粉押さえ82は第1の実施例と同じであり、同一の番号を付す。違いは上下給湯容器を内蔵した給湯容器64に替えて筒部のみを有する小型給湯容器131を有することである。小型給湯容器131の上端部132には筒の強化のための折り返し133があり、筒の外径はフィルタ受け70内のシールリング75の内径より、およそ濾紙4枚分の厚みだけ小さく作ってある。さらに側面には取手134があり、下方には丸ネジ135と短い円筒136があり、ネジ部の上端には断面が半円形の輪状突起137がある。
以上のように構成した本発明の第3の実施例におけるコーヒー抽出の準備操作は、コーヒー粉81をフィルタ受け70上のフィルタペーパ80を成形した皿に入れて均し、粉押さえ82を載せるまでは第1の実施例に同じである。
次いで、小型給湯容器131を持ち、丸ネジ135をフィルタ受け70の外周ネジ71に沿ってフィルタペーパ80の上から、ねじ込み、短い円筒136がフィルタペーパを介してゴム製シールリング75に当たって止まるまで回す。これにより、小型給湯容器131とフィルタペーパ80の間が密封され、同時にフィルタ受け70と小型給湯容器131が結合される。
次にあらかじめ暖めておいたコーヒーカップ76の上にコーヒー抽出器130を載せ、
給湯器またはヤカンから約90℃の湯を小型給湯容器131に必要量だけ注ぎ、コーヒー抽出を開始する。この時、従来のように粉を蒸らす時間を与える必要は無く、湯の注ぎ方も、一度に無造作に注いで良い。
給湯容器131に入った湯は、粉押さえ82の隙間を通って、コーヒー粉81の中に浸透してコーヒーを抽出し、フィルタペーパ80からにじみ出し、フィルタ受け70のスノコ板74を通って、穴73から滴下しコーヒーカップ76の中にコーヒー99として溜まる。
粉押さえ82がコーヒー粉81を押さえているので、湯の勢いでコーヒー粉81が攪拌される事は無い。
本実施例では小型給湯容器131の湯面は第1・第2の実施例より低いので、抽出時間は第1・第2の実施例より長めとなり、時としてコーヒー99が、ぬるくなる事がある。また、抽出時間が長いために悪い苦み成分が増して、コーヒー99の味は第1・第2の実施例に比べてややキレが悪くなる。抽出後の器具の後片付けの方法は、第1の実施例とほぼ同じであるが、小型給湯容器131の内面には多少コーヒー粉や油分が付くので、内面を洗う必要がある。しかし、本実施例によれば、たいへん小型で安価なコーヒー抽出器を実現できる。
図11は本発明の第4の実施例のコーヒー抽出器であり、これは電気コーヒーメーカー140であって、図はその縦断面図を示す。図11は基本的に図1に示した第1の実施例のコーヒー抽出器60の機構に貯水槽と、湯を沸かし注ぐ機構と、電気制御装置(図示せず)を付加したものである。
上部給湯容器141より下の部分は、第1の実施例に類似した構造であり、同様の部分には同番号を付して示す。違いは、上部給湯容器141の周囲には溢水槽142があり、第1の実施例の給湯容器64に対し本実施例では短い筒型金具143を設け、その下端に丸ネジ144と短い円筒145を設けてあり、ネジ部の上端には断面が半円形の輪状突起146がある。フィルタ受け70の周囲の鍔147は小型となっており、下部には回転時の手懸かりとなる複数の切り欠き148がある。
上部給湯容器141・管路63・下部給湯容器62の周囲には断熱材(図示せず)を施す。
コーヒー抽出の準備作業において、フィルタペーパ80をフィルタ受け70内で、円筒形治具(図示せず)を用い、皿状にプレス加工し、コーヒー粉81を入れ粉押さえ82を載せてから、フィルタ受け70を手で筒形金具143の丸ネジ144にフィルタペーパ80ごとねじ込む。コーヒー抽出器140の下方にコーヒーカップ76または大きなコーヒーサーバー(図示せず)を置く。
本実施例の抽出作用は、着脱自在に設けられた貯水槽150の中の水151が加熱パイプ152に導かれ、その水は電気ヒータ153により加熱されて沸騰し、逆止弁154が貯水槽150への逆流を防ぐので湯と水蒸気が給湯パイプ155の中を上昇し、三方弁156を経て、リターンパイプ157を通り、貯水槽150に循環する。水151の温度が約60℃に達すると、三方弁156が切り替わり、湯は蛇口158を通って上部給湯容器141に注ぐ。溢水槽142と貯水槽150の間にはオーバーフローパイプ159を設けてある。
給湯容器141に注がれた湯98は管路63を経て下部給湯容器62の内部に満ち、粉押さえ82を通ってコーヒー粉81に行き渡る。そして、コーヒーが抽出され、下方のコーヒーカップ76又はコーヒーサーバー(図示せず)に落ちコーヒー99ができあがる。電気ヒータ153はコーヒー99の保温も行う。詳細なコーヒー抽出の作用と効果は第1の実施例にほぼ同じである。この電気コーヒーメーカー140においては、給湯温度、給湯速度とコーヒーの保温温度を自動制御する事が出来る。このように、本発明を用いれば、おいしいコーヒーを入れることの出来る電気コーヒーメーカーを容易に実現することができる。
図12は本発明の第5の実施例のコーヒー抽出器であり、電気コーヒーメーカー160であって、図12はその縦断面図を示す。本実施例は基本的に第2の実施例の上部給湯容器にヒータと、電気制御装置(図示せず)を設け、弁を電磁弁としたものである。
その構造と機能は、上部給湯容器161があり、着脱自在の蓋162を有し、内部の約300mL(コーヒー2杯分)の水163が電気ヒータ164により加熱されて貯蔵される。給湯容器161の下部には管路165があり、常時閉の電磁弁166に連なっている。弁の出口はさらに下流の管路167を経て、下部給湯容器168に連結している。下に向かって開口した浅い皿状の下部給湯容器168の下方には成形されたフィルタペーパ180を挟んで、樹脂製フィルタ受け170がある。
フィルタ受け170は下部給湯容器に取り付けられた4つのバヨネット爪171に係合しており、フィルタ受け170の底部172は浅い円錐状に形成され、中央には滴下穴173が開いている。フィルタ受け170の内部には多数の丸穴をあけたステンレス製スノコ板174があり、その周囲を内径が下部給湯容器168の外径よりわずか小さなゴム製シールリング175で押さえてある。滴下穴173にはバネ176で、下方に付勢された可動栓177が取り付けられている。
フィルタ受け170の最外周には外周リング178があり、外周リング内側にバヨネット爪171に係合する4つの傾斜溝179があり、下方には4本の脚183がある。181は皿状にプレスされたフィルタ180の上に載ったコーヒー粉であり、さらにその上には粉押さえ182が載せてある。粉押さえ182は第1の実施例における82と同様のものである。器具の下部にはコーヒーサーバ190があり、そのガラス容器191の上には蓋192があり、蓋の中央部の突起193が可動栓177の下端に当たって、可動栓177が開く。そして電気コーヒーメーカー160の下部には、ホットプレート194が備えられている。
以上述べたような、第5の実施例の電気コーヒーメーカー160について、その操作と作用を説明する。まず、フィルタ受け170の上にフィルタペーパ180を置き、円筒形治具(図示せず)でスノコ板174に当たるまでプレスする。そのままの状態で余った濾紙をフィルタ受け170の外側に向けて指で折る。次に治具を抜けば、その状態は実施例1における図6に似た状態となる。
次いで、通常のペーパドリッパー用よりも細かな細挽きのコーヒー粉181を図4の専用の計量スプーン94を用いて、1杯分または2杯分を皿状になったフィルタペーパ180に入れる。次に計量スプーン90の柄に付いている櫛歯97で粉を均し、フィルタ受け170を軽くテーブルにコンコンと当てて粉を落ち着かせる。次いで粉押さえ182をコーヒー粉181の上に載せる。
次いで、フィルタ受け170を持ち、外周リング178のバヨネット溝部179をバヨネット爪171に合わせてねじ込み、下部給湯容器168の下端がフィルタペーパ180を介してゴム製シールリング175に当たって止まるまで回す。これにより、下部給湯容器168とフィルタペーパ180の間が密封され、同時にフィルタ受け170と下部給湯容器168が結合される。
続けて、上部給湯容器161に必要量の水を注ぎ蓋162を被せて、器具に通電する。上部給湯容器161に入れた水163が既定の約95℃の温度に達すると、電気ヒータ164の電流を止め、電磁弁166を開き、湯163を管路165・167を通して下部給湯容器168に導き、粉押さえ182を通してコーヒー粉181に行き渡らせる。コーヒーの成分が湯に抽出され、フィルタペーパ180の外ににじみ出し、スノコ板174を通って円錐型底172を伝って、抽出穴173より下方のサーバー190内に落ちコーヒー195ができあがる。ホットプレート194はサーバー190内部のコーヒー195の保温を行う。
詳細なコーヒー抽出の作用と効果は第1の実施例における作用と効果に同じである。この電気コーヒーメーカーにおいては、湯の供給温度、給湯速度、給湯量、給湯タイミングとコーヒーの保温温度を容易に自動制御でき、小型で単純な機構のコーヒーメーカーができる。
図13は本発明の第6の実施例のコーヒー抽出器200であり、図はその縦断面図を示す。
第6の実施例の多くの部分は第1の実施例と同じであり、同じ部分には同一の番号を付す。違いは給湯容器201とフィルタ受け202の結合に2個のトグルクランプ203を使用し、フィルタペーパ80の押さえに、押さえリング204を付加した事である。
給湯容器201の底面205は平面状であり、その周囲にはシール面206を有し、その上には二つのトグルクランプ機構203を固定している。フィルタ受け202の上部には、短い円筒部が有り、その上端に外側に折り返したフランジ207がある。フィルタ受け202の内側にはフィルタペーパ80を押さえ込む押さえリング204があり、押さえリング204の上下にはゴム質のシール部材208と209がある。
以上のように構成した本発明の第6の実施例におけるコーヒー抽出器200の準備操作は、フィルタ受け202の上にフィルタペーパ80を置き、次に押さえリング204を乗せて下方に押さえ込み、フィルタペーパ80を図6の様な形に成型する。次いで押さえリング204をはめ込んだまま、内部にコーヒー粉81を入れて均す。続いて、粉押さえ82をコーヒー粉の上に載せ、給湯容器201を手にとり、シール面206をを押さえリング204の上に載せ、トグルクランプ203の先端フックをフィルタ受け202の外周フランジ207に引っ掛けてクランプを固定する。これにより、給湯容器201と押さえリング204との間と、押さえリング204とフィルタペーパ80の間がそれぞれ密封される。同時に給湯容器201とフィルタ受け202が結合され、押さえリング204の内部空間は下部給湯容器を形成する。
以後のコーヒー抽出の操作と抽出作用については、第1の実施例と同じである。
抽出が終わったならば、取手65を持ってコーヒー抽出器200をコーヒーカップ76から外す。
次に本器具の後片付けの方法を説明する。まず、二つのトグルクランプ203を外し、給湯容器201を持ち上げる。給湯容器201の底面205にはわずかにコーヒー粉がついているので流水で洗い流し、水を切って、棚で干す。フィルタ受け202については、まず、粉押さえ82と押さえリング204を手で摘んで持ち上げ、次にフィルタペーパ80の四隅を摘んでコーヒー粉81ごと取り出し、ゴミカゴに捨てる。
粉押さえ82と押さえリング204をフィルタ受け202に入れ、取手78を持ち、流水ですすいで付着したコーヒー粉を洗い流す。次いで、布巾またはペーパタオルで粉押さえ82と押さえリング204とフィルタ受け202の水を吸い取って、共に棚に置いて乾燥させる。以上で使用後の後片付けを終わる。
第6の実施例の特色は、フィルタペーパ80の成型に当たって、第1の実施例のように給湯容器の縁69を使う必要が無いので、フィルタペーパの成型が簡便となり、また給湯容器201とフィルタ受け202の締結と解除が簡単かつ迅速なものとなる。
次に本発明の複数の変形応用例について説明する。いずれも、粉押さえ82又は120の変形応用例を示す。
図14(a)は粉押さえ210の縦断面図であり、多数の中央部のくびれた球形のおもり211に樹脂製の柔軟な網212を組み合わせたものであって、第1の実施例における粉押さえ82と同様の機能を有する。
図14(b)はもう一つの粉押さえ220の縦断面図であり、直径2〜3mmの多数のアルミナ球221を合成繊維製の網222の袋に納め、球の偏りを防ぐために複数の隔壁223を設けてある。この粉押さえ220はコーヒー粉の凹凸に良く沿い、湯の通りが良い。球221の材質は、例えばステンレス鋼やガラスであっても良い。重い粉押さえは、苦みや雑味の少ないコーヒーを作る傾向を有する。
図14(c)は弾性粉押さえ230の縦断面図であり、多数のステンレス鋼製コイルバネ231を合成繊維の網232で作った袋に、スプリングマットレスのように配列し、各コイルバネ231の中心を上下に貫通した糸233で固定してある。本品は第2の実施例における粉押さえ120と同様の機能を有する。軽く、水切れが良いので、取り扱いが容易となる。
図14(d)は粉押さえ240の縦断面図であり、多数のボタン形錘241を合成繊維製の柔軟な網242に糸243で縫いつけたもので、第1の実施例における粉押さえ82と同様の機能を有し製作が容易である。
図14(e)は粉押さえ250の縦断面図であり、アルミナ球251を多数配置し、その間を薄いゴム質の膜252で繋いだものであり、ゴム質の膜には小さな通水穴253を多数設けてある。アルミナ球251と通水穴253の配列は、例えば後述の図17(b)と同様で良い。また、ゴム質の膜252の材質を、通水性のスポンジゴムとして、通水穴253の代わりとしても良い。本品は第1の実施例における粉押さえ82と同様の機能を有する。
図14(f)は、複合型粉押さえ260であり、ポリウレタンスポンジゴム261を網262で包み、その上に多数の通水穴を有するステンレス鋼板263を取り付け、その上に可倒形摘み264を設けてある。本品はコーヒー粉の層の厚さにかかわらず、コーヒー粉に均一な押さえ圧力を掛けることができる。本実施例における弾性体反力の支承構造は、重量の大きなステンレス鋼板263である。
図15(a)は、やはり粉押さえ270であり、ステンレス鋼の薄板で出来た円盤を複数に分割し、各分割板271をステンレス鋼の鎖272で結び、多数の通水穴273を設けてある。図15(b)はその縦断面概念図である。本品は第1の実施例における粉押さえ82と同様の機能を有する。
なお、さらなる変形応用例として、粉押さえ全体を細かな金属鎖で円盤状に編み(図示せず)、粉押さえとする事も可能である。
図16(a)は粉押さえ280の平面図であり、比重1以上の樹脂、例えばPTFEの板281に多数の円筒形の穴282を配置し、アルミナ球283を隙間を持たせて納め、上下を球が外れぬように狭めたものであり、図16(b)は、図16(a)におけるA−A断面図を示す。284は小さめのアルミナ球を納めた、小さめの穴である。本品では抽出中にコーヒー層の伸縮に伴い、上下動可能なアルミナ球283が略均一な荷重を与えながら昇降する事となり、全体としてコーヒー粉の層の凹凸に沿う可撓性を有することになる。
図17は、板金製粉押さえ290を示し、図17(a)は、その下面平面図17(b)のB−B断面を示す。本品は、一枚のステンレス板291に多数の半球状突起292を下方に向けて配置し、さらにその半球の隙間上部に、多数の通水穴293を配置し、板上に可倒形摘み294を設けたものであり、295は隅部の小さめの突起である。一枚の板金でできた粉押さえながら、粉に対し最上部に位置する通水穴293より湯が均一に浸透し、伸縮するコーヒー粉に対し、半球状突起292がコーヒー粉の層に食い込んでゆくことによって、コーヒー粉の層を略均一に加圧し、湯だけが通る穴が出来るのを防ぐ作用がある。
その他、本発明の複数の変形応用例の概念について説明する。いずれも図示を省略する。
以上説明した各実施例においては、上下給湯容器やフィルタ受けはステンレス鋼で作るものとしたが、これらを別の金属や樹脂またはセラミックスで作っても良い。
また、フィルタ受けの底面のスノコ板74,174はステンレス鋼板に複数の穴を設けるとしたが、細長いスリットや金網、多数の溝または突起であっても良く、素材は樹脂やセラミックスであっても良い。さらに、各実施例においては、フィルタは濾紙を使用してフ ィルタ受けを併用するものとしたが、濾紙の替わりに濾布を用いたり、金属網フィルタ使 用し、フィルタ受けを省略しても良い。
また、第2の実施例又は第5の実施例のさらなる変形応用例として、大型の一つの上部給湯容器に対し複数の管と弁と下部給湯容器を設け、複数のフィルタ受けを用意して、複数のコーヒーカップに対して同時に抽出可能な業務用コーヒーメーカー(図示せず)も実現することが出来る。
さらに、本発明の実施例の説明では1杯から2杯用のコーヒー抽出器について説明したが、人数分に応じ、寸法を変えて多人数用コーヒー抽出器を製作することは容易である。
この場合、コーヒーの味を変えないためにはコーヒー層の厚さを変えないことが重要なので、人数に応じ、フィルタ受けの面積を比例させて拡大する事が推奨される。
本発明の第1実施例のコーヒー抽出器60の縦断面図 本発明の第1実施例における粉押さえ82の平面図(a)および縦断面図(b) 本発明の第1実施例における栓90の正面図 本発明の第1実施例の計量スプーン94の平面図(a)、および縦断面図(b) 本発明の第1実施例におけるコーヒー抽出器60の使用法を示す斜視図 本発明の第1実施例における成形されたフィルタペーパ80を示す斜視図 抽出前のコーヒー粉の電子顕微鏡写真(約500倍) 本発明の第2実施例のコーヒー抽出器100の縦断面図 本発明の第2実施例における粉押さえ120の縦断面図 本発明の第3実施例のコーヒー抽出器130の縦断面図 本発明の第4実施例の電気コーヒーメーカー140の縦断面図 本発明の第5実施例の電気コーヒーメーカー160の縦断面図 本発明の第6実施例のコーヒー抽出器200の縦断面図 本発明の第7実施例の粉押さえの変形応用例図面 (a)粉押さえ210の縦断面図 (b)粉押さえ220の縦断面図 (c)粉押さえ230の縦断面図 (d)粉押さえ240の縦断面図 (e)粉押さえ250の縦断面図 (f)粉押さえ260の縦断面図 本発明の第7実施例の粉押さえの変形応用例図面 (a)粉押さえ270の平面図 (b)粉押さえ270の縦断面概念図 本発明の第7実施例の粉押さえの変形応用例図面 (a)粉押さえ280の平面図 (b)粉押さえ280のA−A断面図 本発明の第7実施例の粉押さえの変形応用例図面 (a)粉押さえ290のB−B断面図 (b)粉押さえ290の下面図 従来の第1のコーヒー抽出器に用いるフィルタペーパ1の平面図 従来の第1のコーヒー抽出器であるペーパードリッパー3の縦断面図 従来の第2のコーヒー抽出器である電気コーヒーメーカー10の縦断面図 従来の第3のコーヒー抽出器であるドリップ式コーヒー抽出器30の縦断面図(a)と、落とし蓋32の平面図(b) 従来の第4のコーヒー抽出器であるエスプレッソ・コーヒーメーカー40の縦断面図
符号の説明
1 フィルタペーパ
4 フィルタ容器
31 熱湯注入用容器
32 落し蓋
36 耐熱性部材からなるネット
49 抽出容器
51,57 フィルター
52 フィルターホルダ
61,141,161 上部給湯容器
62,168 下部給湯容器
63,165,167 管路
64,131,201 給湯容器
66,135,144 丸ネジ
70,170,202 フィルタ受け
71 外周ネジ
74,174 スノコ板
75,175 シールリング
76 コーヒーカップ
80,180 フィルタペーパ
81,181 コーヒー粉
82,120,182 粉押さえ
83,221,251,283 アルミナ球
84,122,212,222,232,242,262 網
90 栓
98,163 湯
99,195 コーヒー
110,166 弁
150 貯水槽
153,164 電気ヒータ
203 トグルクランプ
204 押さえリング

Claims (11)

  1. 給湯容器と、該給湯容器の下部に位置するフィルタと、該フィルタ上のコーヒー粉に載せる粉押さえを有するコーヒー抽出器において、粉押さえに通水性と共に抽出中のコーヒー粉の表面を略均等に押圧する均等押圧機構を備えたことを特徴とするコーヒー抽出器。
  2. 上記給湯容器が上部で大気に連通し底面が開口しており、上記給湯容器と上記フィルタとの間をコーヒー粉の上面より下流で密封する密封手段と、上記フィルタを支持するフィルタ受けと、上記給湯容器と該フィルタ受けとの間の結合手段を有することを特徴とする特許請求項1記載のコーヒー抽出器。
  3. 上記給湯容器が管路によって結ばれた上部給湯容器と下部給湯容器より成る、特許請求項1ないし2記載のコーヒー抽出器。
  4. 上記給湯容器の管路に弁または栓を有する特許請求項3記載のコーヒー抽出器。
  5. 上記給湯容器と上記フィルタとの間に押さえリングを有し、上記給湯容器と該押さえリングの間と、該押さえリングと上記フィルタの間にそれぞれ密封手段を有する、特許請求項1ないし4記載のコーヒー抽出器。
  6. 上記均等押圧機構が、粉押さえに通水穴と共に比重1以上の錘を分布させ、湯の中で自重によりコーヒー粉表面の凹凸に沿う可撓性を持つことを特徴とする特許請求項1ないし5記載のコーヒー抽出器。
  7. 上記均等押圧機構が、粉押さえに通水穴と弾性体を分布させると共に、粉押さえに接して弾性体反力の支承構造を有することを特徴とする特許請求項1ないし6記載のコーヒー抽出器。
  8. 上記均等押圧機構が、粉押さえの押さえ面に凹凸を有し、その凹凸の上部に通水穴を分布させたことを特徴とする特許請求項1ないし7記載のコーヒー抽出器。
  9. 上記フィルタが、一枚の濾紙又は濾布から皿状に成形されることを特徴とした、特許請求項1ないし8記載のコーヒー抽出器。
  10. 貯水槽と、水を加熱するヒーターと、加熱された水を上記給湯容器に供給する給湯手段と、電気制御装置を備えた、上記特許請求項1ないし9記載のコーヒー抽出器。
  11. 上記給湯容器にヒーターと、電気制御装置を備えた特許請求項4ないし9記載のコーヒー抽出器。
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