JP2007307154A - 自動車への車イス登り下り装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】左右2本の傾斜レールを用いて、人が座ったままの車イスを自動車に乗り降り登り下りさせる装置を提供する。
【解決手段】自動車の車イス乗り降り口に取付け固定され、車イスの車輪間隔以上に長い基台に左右2本の傾斜レール1,2の上端側が連結され、車イスが登り下りする場合には、左右2本の傾斜レール1,2を地上に出して斜めに位置決めすれば、斜めの傾斜レール1,2の上を車イスが登り下りできる。不使用時には基台3の上に折り畳める構造となっている。
【選択図】 図1
【解決手段】自動車の車イス乗り降り口に取付け固定され、車イスの車輪間隔以上に長い基台に左右2本の傾斜レール1,2の上端側が連結され、車イスが登り下りする場合には、左右2本の傾斜レール1,2を地上に出して斜めに位置決めすれば、斜めの傾斜レール1,2の上を車イスが登り下りできる。不使用時には基台3の上に折り畳める構造となっている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、人が座ったままの車イスを自動車に登り下りさせる装置に関する。更に詳しくは、左右2本の傾斜レールを用いて車イスを登り下りさせる装置である。
本発明の発明者は、特開2004−290282号において、ジャッキを必要とせずに、傾斜レールのみを用いた簡易な手段によって、車イスに人が座ったままで安全にワンボックスカーなどに登り下りさせることを可能とするために、自動車の室内には、車イスの両輪を載置支持する凹溝状の水平レールが左右一対平行に固定されていること、前記の傾斜レールは、前記の水平レールに対応して左右一対有しており、それぞれの傾斜レールの上端が、自動車の乗り降り口の端部で車室内に折り畳み可能に、かつ左右にスライド可能に、スライド軸に軸支連結されている構造を提案した。
特開2004−290282
ところが、このように自動車の室内に凹溝状の水平レールを固定しておく必要があり、また不使用時の傾斜レールは前記の水平レールと並行に車室内に折り畳んでおく必要がある。そのため、車イスを使用しない場合にも車室内に左右計4本のレールを固設した状態にしておく必要があり、車室内が有効利用しづらいという問題がある。本発明の技術的課題は、このような問題に着目し、車イスの登り下りに使用しない場合は、傾斜レールなどの設備を全部コンパクトにまとめて保管可能とすることにある。
本発明の技術的課題は次のような手段によって解決される。請求項1は、自動車の車イス乗り降り口に取付け固定され、車イスの車輪間隔以上に長い基台に左右2本の傾斜レールの上端側が連結されていて、不使用時には前記基台の上に折り畳める構造となっていることを特徴とする自動車への車イス登り下り装置である。このように、自動車の車イス登り下り口に取付け固定され、車イスの車輪間隔以上に長い基台に左右2本の傾斜レールの上端側が連結されているため、前記左右2本の傾斜レールを地上に出して斜めに位置決めすれば、斜めの傾斜レールの上を車イスが登り下りできる。車イスの登り下りに使用しない場合は、前記基台の上に折り畳める構造となっているため、コンパクトに収納でき、しかも車室内レールも不要なため、車室内を広々と有効利用できる。
請求項2は、片方の傾斜レールは、傾斜レール上端側を中心に水平回転して前記基台の上に重ねることができ、他方の傾斜レールは、傾斜レール上端側を中心に水平回転すると共に反転して前記片方の傾斜レールの上に重ねることができる構成であることを特徴とする請求項1に記載の自動車への車イス登り下り装置である。このように、片方の傾斜レールは、傾斜レール上端側を中心に水平回転して前記基台の上に重ねることができ、他方の傾斜レールは、傾斜レール上端側を中心に水平回転すると共に反転して前記片方の傾斜レールの上に折り重ね可能な構成であるため、基台の上に左右2本のレールを折り重ねてコンパクトに収納できる。しかも、折り畳み操作も簡便である。
請求項3は、前記の左右2本の傾斜レールの片方の凹溝中に、上下反転した他方の傾斜レールの溝壁が嵌入する構成であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動車への車イス登り下り装置である。このように、前記の片方の傾斜レールの凹溝中に、上下反転した状態の他方の傾斜レールの溝壁が嵌入する構成であるため、基台の上に左右2本のレールを折り重ねた際に全体の高さ寸法を低減できて、嵩張らなくなり、よりコンパクトに収納可能となる。しかも、互いの溝壁が他方の凹溝中に嵌入して収納されるので、折り重ね状態における水平方向の位置ずれが抑制され、安定性が向上する。
請求項4は、前記の長い基台と平行に設けたガイド手段に、左右の傾斜レールの上端がスライド式の蝶番を介して連結されており、前記スライド式蝶番が前記基台の両端位置までスライドした状態で、左右の傾斜レールを、基台の上に反転して折り重ねる構成であることを特徴とする請求項1に記載の自動車への車イス登り下り装置である。このように、前記の長い基台と平行に設けたガイド手段に、左右の傾斜レールの上端がスライド式蝶番を介して連結されているため、車イスの両輪の間隔に合わせて、左右2本の傾斜レールの間隔を容易に調節できるので、両輪の間隔が異なる車イスにも対応できる。また、前記スライド式蝶番を前記基台の両端位置までスライドさせた状態で、左右の傾斜レールを基台の上に反転して折り重ねる構成であるため、使用しない場合は、基台の上に折り重ねてコンパクトに収納可能となる。
請求項5は、前記基台の上板に基台長手方向のスリットを形成して、少なくとも片方の傾斜レール上端に取付けた蝶番を前記スリットに連結してなることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの項に記載の自動車への車イス登り下り装置である。このように、前記基台の上板に基台長手方向のスリットを形成して、少なくとも片方の傾斜レール上端に取付けた蝶番を前記スリットに連結してあるため、車イスの両輪間隔に合わせて、左右2本の傾斜レールの間隔を容易に調節できる。しかも、傾斜レール上端の蝶番を支点にして、その傾斜レールを基台の上に反転し折り重ねてコンパクトに収納でき、かつ容易に傾斜レールをセッティングできる。
請求項6は、前記基台の車室内側に、車イスの車輪が登り下りし易いように傾斜板をヒンジ手段で連結してあり、この傾斜板を起こして立てた状態で、前記傾斜レールを起こして立てた状態で互いに重ねて連結固定することによって、傾斜レールを立てて保管可能としたことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかの項に記載の自動車への車イス登り下り装置である。このように、前記基台の車室内側に、車イスの車輪が登り下りし易いように傾斜板をヒンジ手段で連結してあるので、車イスが基台の上を乗り越える場合に、容易に基台の上に登ることができる。しかも、この傾斜板を起こして立てれば、前記傾斜レールを起こして立てた状態で互いに全部又は部分的に重ね合わせて連結固定することによって、傾斜レールを立てて保管することも可能となる。
請求項7は、前記基台に対し車室内側に、使用中の傾斜レールの上端に車イスの車輪を導くガイド手段を有することを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかの項に記載の自動車への車イス登り下り装置である。このように、前記基台に対し車室内側に、使用中の傾斜レールの上端に車イスの車輪を導くガイド手段を設けてあるため、車室内の車イスの両輪を傾斜レール上端の登り下り溝に容易に導き入れることができ、車イスの操作性が向上する。
請求項8は、前記傾斜レールは伸縮できるように複数の大小の断面C字状のレールからなり、大レールのC字部両端に形成した垂下片に、その次に小さい小レールのC字部両端の水平部に形成した対向突起が当たってストッパーとなる構成であることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれかの項に記載の自動車への車イス登り下り装置である。このように、前記傾斜レールの伸縮構造は、大レールのC字部両端に形成した垂下片に、その次に小さい小レールのC字部両端の水平部に形成した対向突起が当たってストッパーとなる構成であるため、小レールと大レールがそれ以上伸長して強度低下を来したり、離脱するといった問題もない。しかも、傾斜レールとして使用しない場合は、縮小して短縮し、基台の上に折り重ねることによって、よりコンパクト化できる。
請求項1のように、自動車の車イス登り下り口に取付け固定され、車イスの車輪間隔以上に長い基台に左右2本の傾斜レールが連結されているため、前記左右2本の傾斜レールを地上に出して斜めに位置決めすれば、斜めの傾斜レールの上を車イスが登り下りできる。車イスの登り下りに使用しない場合は、前記基台の上に折り畳める構造となっているため、コンパクトに収納でき、しかも車室内レールも不要なため、車室内を広々と有効利用できる。
請求項2のように、片方の傾斜レールは、水平回転して前記基台の上に重ねることができ、他方の傾斜レールは、水平回転すると共に反転して前記片方の傾斜レールの上に折り重ね可能な構成であるため、基台の上に左右2本のレールを折り重ねてコンパクトに収納できる。しかも、折り畳み操作も簡便である。
請求項3のように、前記の片方の傾斜レールの凹溝中に、上下反転した状態の他方の傾斜レールの溝壁が嵌入する構成であるため、基台の上に左右2本のレールを折り重ねた際に全体の高さ寸法を低減できて、嵩張らなくなり、よりコンパクトに収納可能となる。
請求項4のように、前記の長い基台と平行に設けたガイド手段に、左右の傾斜レールの上端がスライド式蝶番を介して連結されているため、車イスの両輪の間隔に合わせて、左右2本の傾斜レールの間隔を容易に調節できる。また、前記スライド式蝶番を前記基台の両端位置までスライドさせた状態で、左右の傾斜レールを基台の上に折り重ねる構成であるため、使用しない場合は、基台の上に折り重ねてコンパクトに収納可能となる。
請求項5のように、前記基台の上板に基台長手方向のスリットを形成して、少なくとも片方の傾斜レール上端に取付けた蝶番を前記スリットに連結してあるため、車イスの両輪間隔に合わせて、左右2本の傾斜レールの間隔を容易に調節できる。しかも、傾斜レール上端の蝶番を支点にして、その傾斜レールを基台の上に折り重ねることができ、コンパクトに収納できる。
請求項6のように、前記基台の車室内側に、車イスの車輪が登り下りし易いように傾斜板をヒンジ手段で連結してあるので、車イスが基台の上を乗り越える場合に、容易に基台の上に登ることができる。しかも、この傾斜板を起こして立てれば、前記傾斜レールを起こして立てた状態で互いに重ねて連結固定することによって、傾斜レールを立てて保管することも可能となる。
請求項7のように、前記基台に対し車室内側に、使用中の傾斜レールの上端に車イスの車輪を導くガイド手段を設けてあるため、車室内の車イスの両輪を傾斜レール上端の登り下り溝に容易に導き入れることができ、操作性が向上する。
請求項8のように、前記傾斜レールの伸縮構造は、大レールのC字部両端に形成した垂下片に、その次に小さい小レールのC字部両端の水平部に形成した対向突起が当たってストッパーとなる構成であるため、小レールと大レールがそれ以上伸長して強度低下を来したり、離脱するといった問題もない。しかも、傾斜レールとして使用しない場合は、縮小して短縮し、基台の上に折り重ねることによって、よりコンパクト化できる。
次に本発明による自動車への車イス登り下り装置が実際上どのように具体化されるか実施形態を説明する。図1は、本発明による自動車への車イス登り下り装置の使用状態を示す斜視図である。1、2は左右の傾斜レールであり、その上端を、ワンボックスカーの乗り降り口中央の外端寄りに固定した基台3に連結してあると共に、傾斜レール1、2の上端寄りの部分は、バンパーBuや車室床の出入口端Boの上方に載置支持されている。傾斜レール1、2は、伸縮式になっている。
この傾斜レール1、2の溝の中に車イスの左右の車輪を入れて押し上げると、基台3を通過して、図2のように、ワンボックスカーの車室内に収納される。その後は、傾斜レール1、2は不用となるので、縮小してから、基台3の上に折り重ねると、図2の状態になる。
図3〜図6は、構成の詳細を示す斜視図であ、図3のように、前記基台3は断面C字状のスチールを逆さにして、車室の床にボルトで固定してある。図1と同様に、傾斜レール1、2の上端寄りの部分は、バンパーBu又は車室床の出入口端Boの上方に載置支持されている。車室床に固定された基台3の天板3aに、基台長手方向の左右2本のスリットS1、S2を形成してある。右側のスリットS2には、ボルトB1で蝶番4を左右にスライド可能に取付け、蝶番4は右側の傾斜レール2の上端に、ヒンジ動作可能に連結固定してある。したがって、右側の傾斜レール2を縮小した状態で、基台3の上でボルトB1を中心にして90度右回転させると、図4のように基台3上に重ねることができる。
左側のスリットS1にボルトB2で左右にスライド可能に取付けた蝶番5には、傾斜レール1の高さと同程度か高めの長さのスペーサー板6を介して、左側の傾斜レール1の上端に連結してある。したがって、スペーサー板6の両端にヒンジ軸H1、H2が有る。いま、左側の傾斜レール1を折り畳む際は、先ず傾斜レール1を縮小してから立てると、第2ヒンジ軸H2を軸にして直立状態になるので、そのまま90度右回転すると、図5のように、傾斜レール1のC字状開口が右向きとなる。次いで、該傾斜レール1を右に倒すと、第1ヒンジ軸H1を軸にして、右側の傾斜レール2の上に折り重ねることができる。
このとき、左側の傾斜レール1を右側の傾斜レール2の真上に重ねるのでなく、ボルトB1、B2を中心にして僅かに回転してずらし、それぞれの溝側壁を相手側のC字状溝内に嵌入させれば、図6のように、片方の傾斜レール1又は2の厚さ分の高さに左右2本の傾斜レール1、2が納まることになり、折り重ねた際の高さ寸法を低くし、コンパクト化できる。すなわち、図5の左右の傾斜レール1、2の片方の溝側壁7を相手側の傾斜レール1、2のC字状溝8中に嵌入させる。
僅かにずらすことなく、左側の傾斜レール1を右側の傾斜レール2の真上に重ねることもできる。この場合は当然、片方の傾斜レールの溝側壁7を相手側のC字状溝8内に嵌入させないので、傾斜レール1と2を単純に重ねた高さとなり、約2倍の高さに嵩張ることになる。このように、傾斜レール1と2を単純に重ねる場合は、2通りが可能である。第1は、図4の左側の傾斜レール1のスペーサー板6をZ字状に立てて、左側の傾斜レール1を浮かせてから、そのまま90度左回転(反時計方向)させて、図4の基台上の右側の傾斜レール2の上に重ねる。この場合は、左右の傾斜レール1も2も、C字状の開口は上向きとなる。第2は、スペーサー板6の長さを2倍の寸法にした状態で、図5のように左側の傾斜レール1を立てて反転して、基台上の右側の傾斜レール2の上に重ねる。以上のように、重ねた状態で、傾斜レール1、2がずれたりしないように、ベルトで基台に結束するのがよい。
天板3aには左右2本のスリットS1、S2を形成してあるので、スリットS1、S2中でボルトB1、B2をスライドして、車イスの左右の車輪の間隔に合うように調節できる。なお、片方のボルトを固定して、他方のボルトだけをスリット方向に移動可能にしても足りる。
図7以降はスライド式であり、アングルA1〜A4などで車室床に取付け固定されている前記基台3の出入口側の側部にガイド棒Gを設け、その両端は基台3の左端3L、右端3Rを越えた状態で、基台3の背面3b、3bに溶接その他の手段で取付け固定されている。なお、中間部も連結板9を介して、基台3の天板3aに溶接固定され、補強されている。
左側の傾斜レール1の上端には、傾斜レール1や2の厚さの約2倍の長さの蝶番10をヒンジ軸H3で連結し、蝶番10の先端下面には、図8に示すようにガイド棒Gが挿通されたリング部Rが一体化されている。右側の傾斜レール2の上端には、傾斜レール1や2の厚さより長めの蝶番11をヒンジ軸H4で連結し、蝶番11の先端下面には、図8に示すようにガイド棒Gが挿通されたリング部Rが一体化されている。
基台3の背部には、ヒンジ軸H5、H6を介して、スロープ板12、13を取付けてある。傾斜レール1、2の不使用時には、図8のように、ヒンジ軸H5、H6を中心にして前記スロープ板12、13を立てた状態とし、左右の傾斜レール1、2も鉛直方向に立てた状態で、スロープ板12、13に開けた連結孔h…と傾斜レール1、2の溝底部に開けた連結孔hにボルトB3を挿通して、ナットNを螺合させることによって、傾斜レール1、2を鉛直に立てた状態で保管できる。
図7の傾斜レール1、2は、不使用時に基台3上に折り重ねることもできる。この場合は、まず右側の傾斜レール2を短縮状態で右側にスライドさせて、基台3の右端まで移動させ、しかも該傾斜レール2を一旦立てた後、基台3の上に倒して、折り重ねる。傾斜レール2の上端において、C字状の溝底部にヒンジ軸H4で連結された蝶番11の長さは、傾斜レール1、2の厚さより長めであるから、リング部R中のガイド棒Gとヒンジ軸H4を軸にして、基台3上に折り重ねることは容易である。
次に、左側の傾斜レール1を短縮状態で左側にスライドさせて、基台3の左端まで移動させ、しかも該傾斜レール1を一旦立てた後、反転させ、左側から、基台3上に先に折り重ねた右側の傾斜レール2の上に倒して、折り重ねる。左側の傾斜レール1の上端において、C字状の溝底部にヒンジ軸H3で連結された蝶番10の長さは、傾斜レール1、2の約2倍の厚さより長めであるから、リング部R中のガイド棒Gとヒンジ軸H3を軸にして、基台3上の右側の傾斜レール2の上に折り重ねることは容易である。
こうして、基台3の上に右側の傾斜レール2を折り重ね、その上に左側の傾斜レール1を折り重ねた状態を平面図で見ると、図9のようになる。なお、以上の左側傾斜レール1、右側傾斜レール2を安定させるべく、基台3とその上の右側傾斜レール2とその上の左側傾斜レール1にベルト14を巻き付けて締結してある。図9の状態を車イス出入口の外側から見ると、図10のようになる。すなわち、傾斜レール1、2の厚さT1、T2より長めの蝶番11を介して右側の傾斜レール2が基台3上に折り重なっており、その上に、傾斜レール1、2の約2倍の厚さより長めの蝶番10を介して、左側の傾斜レール1が折り重なっている。
図7に示すように、左右の蝶番10、11を連結ピン15、16を介して、天板3a上の左右のスリットS1、S2に連結することもできる。図11は右側の連結ピン16による連結状態を示す斜視図であり、連結ピン16の一端は蝶番11に連結してあり、連結ピン16の他端は右のスリットS2に挿入し連結してある。図12は、図11のA−A方向の側面図であり、連結ピン16の他端は右のスリットS2中に挿入した状態で、抜け止め手段17としてナットやリングなどを取付けておく。また、連結ピン16の一端は、蝶番11に開けた孔18に挿通した状態で、蝶番11の下側において、抜け止め手段19としてナットやリングなどを取付けておく。左側の傾斜レール1も、同様に連結ピン15を介してスリットS1中に連結してある。
このように、連結ピン15・16などによって、左右の蝶番10、11を天板3a上の左右のスリットS1、S2にも連結しておくと、左右傾斜レール1、2を基台3側により確実に連結できるので、傾斜レール1、2が自動車から離脱して、落下したりする恐れもなく、より安全となる。なお、連結ピン15・16などによる連結のみで強度が確保できる場合は、ガイド棒Gを省くこともできる。
基台3の背部にヒンジ軸H5、H6を介して連結したスロープ板12、13は、図8のように傾斜レール1、2を立てて固定する場合以外は、鎖線で示すように車室床上に倒しておくため、スロープが形成される。したがって、車イスを出し入れするために、基台3を乗り越える場合に、左右の車輪が左右のスロープ板12、13の上を通過するように、左右のスロープ板12、13の間隔を設定しておくと、基台3を通過する際に好都合である。
図7に示すように、前記左右のスロープ板12、13の下に、ハの字状に開いたガイド手段を設けておくと、車イスの両輪を傾斜レール1、2の上端の溝に導くのに好都合である。図13はその詳細を示す斜視図であり、例えば金属板20の両端に、ハの字状に開いたガイド壁21、22を折り曲げ形成することによって立ち上がっている。したがって、このハの字状ガイド板を基台3の車室内側に置くと、車イスの両輪がハの字状の開いた開口23iから入り、反対側の狭い開口23oから基台3上に導かれて、基台3を乗り越えることができる。このガイド手段は、使用時にスロープ板12、13の下側に設置し、使用後に除去してもよいし、スロープ板12、13の下側に溶接などで一体化しておいてもよい。スロープ板12、13もガイド鉄板20と同様にハの字状に開いた形状が、車イスの車輪の乗り上げが容易になる。なお、スロープ板12、13の無い構造では、ハの字状ガイド板だけでも有効である。
図14は、伸縮式傾斜レールの伸縮構造を示す斜視図であり、前記傾斜レール1、2が伸縮できるように、複数の大小の断面C字状のレール24、25からなり、大レール24のC字部の中に、その次に小さい小レール25が挿入されている。この状態で、相対的に伸縮することによって、傾斜レール1、2として使用する際は引き出して伸長させ、不使用時に基台3上に折り重ねる場合は、相対的に押し込んで短縮させる。
大レール24には、そのC字部の両端に垂下片28・28を形成してあり、その次に小さい小レール25には、そのC字部の両端の水平部に、互いに向き合う対向突起27・27を形成してある。したがって、伸長させるために、互いに引き出すと、大レール24のC字部両端の垂下片28・28に、小レール25のC字部の両端の水平部の対向突起27・27が突き当たるため、それ以上伸長不能となる。そのため、大小の断面C字状の大レール24、小レール25が抜けたりすることはない。また、伸長状態における大レール24、小レール25との重なり部分の長さを確保しておけば、車イスの通過時に湾曲したりしないように、充分な強度を確保することもできる。
図1のように、傾斜レールを3本伸縮式にする場合は、小レール25の中にさらに小型のレール26を挿入してスライドさせ、小レール25の垂下片28・28に小型レール26の水平部対向突起27・27が突き当たることで、それ以上伸長不能となる。同様にして、4本以上のレールを伸縮式にすることも可能である。
以上のように、本発明によると、自動車の車イス乗り降り口に取付け固定され、車イスの車輪間隔以上に長い基台に左右2本の傾斜レールの上端側が連結されていて、不使用時には前記基台の上に折り畳める構造とすることによって、車イスの登り下りに使用しない場合は、傾斜レールなどの設備を全部コンパクトにまとめて保管可能となり、車室内を有効利用できる。
1・2 左右の傾斜レール
3 基台
3a 天板
S1・S2 スリット
4・5 蝶番
6 スペーサー板
7 溝側壁
8 C字状溝
9 連結板
10 蝶番
11 長めの蝶番
12・13 スロープ板
14 ベルト
15・16 連結ピン
17・19 抜け止め手段
20 金属板
21・22 ハの字状ガイド壁
23i 開いた開口(入口)
23o 狭い開口(出口)
1・2・24〜26 断面C字状のレール
27 対向突起
28 垂下片
3 基台
3a 天板
S1・S2 スリット
4・5 蝶番
6 スペーサー板
7 溝側壁
8 C字状溝
9 連結板
10 蝶番
11 長めの蝶番
12・13 スロープ板
14 ベルト
15・16 連結ピン
17・19 抜け止め手段
20 金属板
21・22 ハの字状ガイド壁
23i 開いた開口(入口)
23o 狭い開口(出口)
1・2・24〜26 断面C字状のレール
27 対向突起
28 垂下片
Claims (8)
- 自動車の車イス乗り降り口に取付け固定され、車イスの車輪間隔以上に長い基台に左右2本の傾斜レールの上端側が連結されていて、不使用時には前記基台の上に折り畳める構造となっていることを特徴とする自動車への車イス登り下り装置。
- 片方の傾斜レールは、傾斜レール上端側を中心に水平回転して前記基台の上に重ねることができ、他方の傾斜レールは、傾斜レール上端側を中心に水平回転すると共に反転して前記片方の傾斜レールの上に重ねることができる構成であることを特徴とする請求項1に記載の自動車への車イス登り下り装置。
- 前記の左右2本の傾斜レールの片方の凹溝中に、上下反転した他方の傾斜レールの溝壁が嵌入する構成であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動車への車イス登り下り装置。
- 前記の長い基台と平行に設けたガイド手段に、左右の傾斜レールの上端がスライド式の蝶番を介して連結されており、前記スライド式蝶番が前記基台の両端位置までスライドした状態で、左右の傾斜レールを、基台の上に反転して折り重ねる構成であることを特徴とする請求項1に記載の自動車への車イス登り下り装置。
- 前記基台の上板に基台長手方向のスリットを形成して、少なくとも片方の傾斜レール上端に取付けた蝶番を前記スリットに連結してなることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの項に記載の自動車への車イス登り下り装置。
- 前記基台の車室内側に、車イスの車輪が登り下りし易いように傾斜板をヒンジ手段で連結してあり、この傾斜板を起こして立てた状態で、前記傾斜レールを起こして立てた状態で互いに重ねて連結固定することによって、傾斜レールを立てて保管可能としたことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかの項に記載の自動車への車イス登り下り装置。
- 前記基台に対し車室内側に、使用中の傾斜レールの上端に車イスの車輪を導くガイド手段を設けてあることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかの項に記載の自動車への車イス登り下り装置。
- 前記傾斜レールは伸縮できるように複数の大小の断面C字状のレールからなり、大レールのC字部両端に形成した垂下片に、その次に小さい小レールのC字部両端の水平部に形成した対向突起が当たってストッパーとなる構成であることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれかの項に記載の自動車への車イス登り下り装置。
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WO2020240711A1 (ja) * | 2019-05-28 | 2020-12-03 | オリンパス株式会社 | 医療機器、及び医療機器の製造方法 |
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2006
- 2006-05-18 JP JP2006139455A patent/JP2007307154A/ja active Pending
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