JP2007307102A - 物干し具 - Google Patents

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文夫 西川
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Abstract

【課題】幅の異なる各種の取付対象物に簡単に取り付けることができ、また安定よく吊り下げることのできる物干し具を提供する。
【解決手段】取付対象物2に引掛けて吊り下げられる支持部3と、この支持部3に支持され洗濯物が掛けられる物掛け部4からなる。支持部3は、支柱5と、先端に取付対象物2に引掛けられるフック部6cを有し、基端を支柱5の中間部位に回動自在に枢着した吊りフック部材6と、吊りフック部材6の基端が枢着された支柱5の中間部位より上方部に対し摺動・固定自在に取り付けられ、吊りフック部材6の中間部位が当接し該中間部位を受け止め支持する受け部7aを備えたクランプ7とを備える。物掛け部3は吊りフック部材6の基端が枢着された支柱5の中間部位より下方に取り付けられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、物干し具、詳しくは、主としてベランダの手摺などに対し簡単に脱着することができ、また安定よく取り付けることのできる物干し具に関する。
従来、ベランダの手摺など取付対象物に取り付けられる物干し具として、たとえば、物干し具本体と、この物干し具本体を手摺に取り付ける取付具からなり、取付具は取付対象物の幅(厚み)の大小に対応すべく間隔調整できるように互いに接近・離反可能な固定部材と圧着部材とを対向状に備え、固定部材と圧着部材の間で手摺を挟み、圧着部材に締め込みネジを締め込んで手摺に固定するものがある(例えば、特許文献1参照。)。固定部材と圧着部材の間隔調整後は固定部材を蝶ネジで仮止めするようになっている。
特開2001−17791号公報
しかしながら、上記物干し具の取付具では、取付対象物に取付具を取り付けるにあたって、固定部材と圧着部材の対向間隔を取付対象物の幅に合わせて調整した後、蝶ネジで固定部材を仮止めし、さらに圧着部材に締め込みネジを締め込まなければならず、手間がかかるという問題がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、取付対象物に対する引掛け吊り下げ手段に工夫を凝らすことにより幅の異なる多種類の取付対象物にも対応でき、しかも簡易かつ迅速に取り付けることのできる物干し具を提供することにある。
本発明は、請求項1に記載のように、発明の内容を理解しやすくするために図1〜図4に付した符号を参照して説明すると、取付対象物2に引掛けて吊り下げられる支持部3と、この支持部3に支持される物掛け部4からなる物干し具において、支持部3は、支柱5と、先端に取付対象物2に引掛けられるフック部6cを有し、基端を支柱5の中間部位に回動自在に枢着した吊りフック部材6と、吊りフック部材6の基端が枢着された支柱5の中間部位より上方部に対し摺動・固定自在に取り付けられ、吊りフック部材6の中間部位が当接し該中間部位を受け止め支持する受け部7aを備えたクランプ7とを備えており、物掛け部4は、吊りフック部材6の基端が枢着された支柱5の中間部位より下方に取り付けられていることに特徴を有するものである。
このような構成によれば、支柱5を取付対象物2の手前側に垂直に沿わせ、吊りフック部材6のフック部6cを取付対象物2の上端に引掛けた後、クランプ7を支柱5と吊りフック部材6とが交差する箇所にまで上方へスライド移動させて吊りフック部材6の中間部位をクランプ7の受け部7aに当接させ、クランプ7をその位置に固定することにより物干し具1を取付対象物2に簡易迅速に取り付けることができる。この取り付け状態では、吊りフック部材6のフック部6cと基端との中間部位と、支柱5の中間部位との間にクランプ7が介在した状態になるため、支柱5が物掛け部4の重量や物掛け部4に掛けられる洗濯物等の荷重により手前側に倒れることなく垂直状態に安定確実に保持される。
取付対象物2の幅が異なる場合には、図11に示すように、取付対象物2の幅が小さくなるに従ってクランプ7を支柱5の上端方向へスライド移動させて吊りフック部材6のフック部6cを取付対象物2の上端に引掛けるだけの簡単な操作でこの物干し具を取付対象物2に取り付けることができる。
請求項1に記載の物干し具は、請求項2に記載のように、吊りフック部材6は、各基端に設けた軸部6bを支柱5の中間部位の両側に開口した軸孔9,9に回動自在に係合された一対の腕部6a、6aと、両腕部6a,6aの先端側にフック状に形成されたフック部6cとを有する形に形成することができる。このような構成の吊りフック部材によれば、両腕部を支柱の両側に配するよう該支柱に対し交差させてフック部を取付対象物に安定よく引掛けることができる。
請求項1又は2記載の物干し具は、請求項3に記載のように、クランプ7は、支柱5を挟む平面視U字形状に形成され、このU字形状部の前後一対の開離端部7b,7bが、該開離端部に挿通した締付けボルト11で締め付けられるように構成することができる。これによれば、締付けボルトを回すことによりクランプで支柱を容易に抱き締めたり、締付けを緩めたりすることができ、支柱に対するクランプの固定・摺動操作が容易に行える。
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の物干し具は、請求項4に記載のように、物掛け部4は、その基端部18が支柱5の下端側に固定されたブラケット14に支持された片持水平部材19からなるものとすることができる。これによれば、洗濯物を掛けやすい片持水平部材を支柱にブラケットを介して簡単に取り付けることができる。
請求項4記載の物干し具は、請求項5に記載のように、ブラケット14は、片持水平部材19を略水平姿勢と垂下姿勢とにわたって姿勢切換え可能に支持するように構成することができる。これにより、洗濯物を干さない不使用時には片持水平部材を垂下姿勢にしておくことにより取付対象物のあるベランダなどの狭いスペースを有効に活用することができる。
本発明の物干し具によれば、取付対象物に対し吊りフック部材のフック部を引掛けてクランプを支柱に対し固定するだけの簡単な操作で簡易かつ迅速に取り付けることができ、しかも幅の異なる多種類の取付対象物に簡易迅速に取り付けることができて有利である。
本発明の好適な実施形態を図面に基づき説明する。図1は本発明の一実施例を示す物干し具の斜視図、図2は同物干し具の平面図、図3は同物干し具の側面図、図4は同物干し具の背面図、図5は同物干し具に用いるクランプの平面図、図6は同クランプの正面図、図7は同クランプの側面図、図8は同物干し具に用いるブラケットの平面図、図9は同ブラケットの正面図、図10は同ブラケットの側面図である。
図1〜4において、物干し具1は、取付対象物(支持体)2(図3参照)に引掛けて吊り下げられる支持部3と、この支持部3に支持され洗濯物が掛けられる物掛け部4からなる。取付対象物2としては、ベランダの壁手摺や縦格子手摺、あるいは屋内の鴨居やカーテンレールなどが挙げられる。
支持部3は、図1〜図3に示すように、支柱5と、先端に取付対象物2に引掛けられるフック部6cを有し、基端を支柱5の中間部位に回動自在に枢着した吊りフック部材6と、支柱5の中間部位より上方部に対し摺動・固定自在に取り付けられ、吊りフック部材6の中間部位が当接し該中間部位を受け止め支持する受け部7aを備えたクランプ7とを備える。
吊りフック部材6は、図1〜図4に示すように、1本の金属棒を二つ折りして平行に対向しかつ全体が湾曲状に形成された一対の腕部6a,6aを有し、各腕部6aの基端には互いに向き合うよう内側に直角に曲げた一対の軸部6b,6bを設け、両腕部6a,6aの連続する先端側にはフック状に折り曲げたフック部6cを形成する。そして、両腕部6a,6aの軸部6b,6bは支柱5の中間部位の両側に開口する軸孔9,9に回動自在に枢着している。この吊りフック部材6は、1本の金属棒を二つ折りして曲げて加工する以外に、合成樹脂材で各基端に軸部6b,6bを有する一対の腕部6a,6a、および両腕部6a,6aの先端側にフック部6cを有する上記と同一形状の形に成形することもできる。
クランプ7は、図5〜図7に示すように、支柱5が挿通される支柱挿通孔10と、一側に前後一対の開離端部7b,7bを有する平面視においてU字形状に形成されている。前後一対の開離端部7b,7bにはボルト挿通孔12を前後方向に貫通状に設け、このボルト挿通孔12に締付けボルト11を前側から挿通し、該締付けボルト11の先端部をボルト挿通孔12の断面多角形に形成された後端開口部12aに回止め状に嵌め込まれたナット13に螺合させて締め付けるようにしてある。この締付けボルト11の締付けによりクランプ7は開離端部7b,7bどうしを接近させて支柱5を抱き締め、支柱5の任意高さ位置で固定できる。締付けボルト11の頭部11aは指でつまみ易い形に形成してこれを直接つまんで締付けボルト11を回すか、あるいは図外のカムレバーを締付けボルト11上の頭部11aと前側の開離端部7bとの間に取り付けてこれを手で回すことにより締付けボルト11を容易かつ迅速に回すことができるようにする。クランプ7の受け部7aは、吊りフック部材6の中間部を安定よく受け止め支持できるようにクランプ7の前側面と上側面の出会う角を面取りすることにより形成されている。
物掛け部4は、図1〜図4に示すように、吊りフック部材6の軸部6b,6bが枢着された支柱5の中間部位より下方にブラケット14を介して取り付けられる。図8〜図10に示すように、ブラケット14は後方へ開放するように設けた横溝部15と、上下方向に長い縦長孔16とを上下に配して設け、かつ正面から後面にわたって取付孔21を貫通しており、その取付孔21にボルト・ナットなどの止具17を挿通して支柱5の下端側に固定される(図3参照)。ブラケット14の後面には、図3のように取付対象物2に当接させるための接触突起14a,14aを後方へ突設している。
物掛け部4は、図1〜図4に示すように、その基端部18をブラケット14に取り付け、その先端部は自由にして略水平状に延出する1本もしくは複数本(図示例では4本)の片持水平部材19からなる。片持水平部材19の基端部18は、金属パイプ等を折り曲げて上下に平行な直線部18a,18bを有する環状に形成してなる。一方、片持水平部材19は金属線材を横倒しU字状に折り曲げた形に形成してなり、その片持水平部材19の開放端部19a,19bを基端部18の直線部18a,18bにそれぞれ挿通させて溶接等で一体的に結合してなる。これら片持水平部材19及び基端部18は金属製に代えて、合成樹脂で成形することもできる。
かくして、この片持水平部材19よりなる物掛け部4は、基端部18の下側の直線部18bをブラケット14の縦長孔16に上下動可能に挿通し、上側の直線部18aをブラケット14の横溝部15に嵌め込むことにより、支柱5の前方へ先端部を少し高くする略水平な姿勢に延出するよう保持される。物干し具1を取付対象物2に吊り下げる場合において、図3に示すように、物掛け部4の片持水平部材19が先端部を少し上向きにする傾斜姿勢になるように設定しておくことが、洗濯物が片持水平部材19から先端部方向へずれ落ちるのを阻止できる点で好ましい。
物掛け部4の不使用時には、片持水平部材19は、上側の直線部18aをブラケット14の横溝部15から後方へ取り出し、基端部18全体を上方へ持ち上げながら下側の直線部18a回りに前方へほぼ90度回動させることにより先端部を下向きにする垂下姿勢(図3中、破線Fを参照)に切換えることができる。片持水平部材19を垂下姿勢にしておくことにより洗濯物を干さない不使用時において取付対象物2のあるベランダなどの狭いスペースを有効に活用することができる。
物掛け部4は、上記実施例では、幅の広いバスタオルやこれに類する洗濯物が掛けられるように比較的長い長さに形成され、かつ複数本を平行に所定間隔置きに並べて備える片持水平部材19からなる。物掛け部4として、片持水平部材19を幅の広いバスタオルやこれに類する洗濯物が掛けられる程度の比較的長い長さに形成しておくと、これら洗濯物も他の洗濯物が干されているベランダ上の狭いスペースを有効活用して省スペースにて干すことができる利点がある。
物掛け部4としては、上記片持水平部材19に代えて、図外の物干し竿を受ける支持腕部材などで構成することもできる。
次に、上記のように構成された物干し具1を取付対象物に取り付ける要領について図3を参照にして説明する。
図3に示すように、支柱5を取付対象物2の手前側に垂直に沿わせ、吊りフック部材6を取付対象物2の方向へ軸部6bまわりに回動させてフック部6cを取付対象物2の上端に引掛ける。その際、吊りフック部材6は、各基端に設けた軸部6bを支柱5の中間部位の両側に開口した軸孔9,9に回動自在に係合された一対の腕部6a、6aと、両腕部6a,6aの先端側にフック状に形成されたフック部6cとを有する形に形成しているので、両腕部6a,6aを支柱5の両側に配するよう該支柱5に対し交差させてフック部6cを取付対象物2に安定よく引掛けることができる。
そして、支柱5上においてクランプ7を支柱5と吊りフック部材6とが交差する箇所にまで上方へスライド移動させて吊りフック部材6の中間部位をクランプ7の受け部7aに当接させ、クランプ7を締付けボルト11で締め付けてその位置に固定することにより物干し具1を取付対象物2に取り付けることができる。この取り付け状態では、吊りフック部材6の中間部位と支柱5との間にクランプ7が介在した状態にあるため、支柱5は物掛け部4それ自体の重量や物掛け部4に掛けられる洗濯物等の荷重により手前側に倒れることなく垂直状態に安定確実に保持される。
このように取付対象物2に対し吊りフック部材6のフック部6cを引掛けてクランプ7を支柱5に対し固定するだけの簡単な操作で簡易迅速に取り付けることができる。
物掛け部4に洗濯物が掛けられると、洗濯物の荷重が吊りフック部材6に加わってフック部6cの取付対象物2に対する係合力を増すとともに、ブラケット14の後面側の接触突起14a,14aが取付対象物2の手前側に強く押付けられることにより、取付対象物2に対する吊り下げ安定感が増すことになり、物干し具1は風に煽られる場合も取付対象物2上で動じたり、外れたりするようなことなく安定よく吊り下げられる。
取付対象物2に対し吊りフック部材6のフック部6cを引掛ける手段によれば、幅の異なる多種類の取付対象物2、すなわちベランダの壁手摺や縦格子手摺、あるいは屋内の鴨居やカーテンレールなどにも物干し具1を簡単かつ確実に取り付けることができる。
図11(a)〜(e)に示すように、取付対象物2の幅Wが小さくなるに従ってクランプ7を支柱5の上端方向へスライド移動させるだけの簡単な操作で物干し具1は幅を異にする各種の取付対象物2に取り付けられる。
図12は、取付対象物2が断面円形の手摺である場合、この手摺に吊りフック部材6のフック部6cを引掛けた態様を示している。図13は、取付対象物2が縦格子手摺である場合、この手摺22に吊りフック部材6のフック部6cを引掛けた態様の正面図を示している。この場合、ブラケット14の後面側の各接触突起14a,14aより外側方の両端部14b、14bを縦格子23,23に当接させる(図8参照)。
物干し具1を取付対象物2から取り外すには、物干し具1全体を上方に持ち上げて吊りフック部材6のフック部6cを取り外すだけで簡単且つ容易に取り外すことができる。したがって、たとえば、物干し具1をベランダの手摺に取り付けていて、急に雨天になった場合には物干し具1をベランダの手摺から速やかに取り外して屋内の鴨居などに取り付けるという使用法を採ることができる。
なお、吊りフック部材6、支柱5、クランプ7、ブラケット14など各部材は金属製に代えて、合成樹脂材料で構成するものであってもよい。
本発明の一実施例を示す物干し具の斜視図である。 同物干し具の平面図である。 同物干し具の側面図である。 同物干し具の背面図である。 同物干し具に用いるクランプの平面図である。 同クランプの正面図である。 同クランプの側面図である。 同物干し具に用いるブラケットの平面図である。 同ブラケットの正面図である。 同ブラケットの側面図である。 同物干し具を幅の異なる各種の取付対象物に取り付けたバリエーションの側面図である。 同物干し具を取付対象物である断面円形の手摺に取り付けた状態の側面である。 同物干し具を取付対象物である縦格子手摺に取り付けた状態の正面図である。
符号の説明
1 物干し具
2 取付対象物
3 支持部
4 物掛け部
5 支柱
6 吊りフック部材
6a 腕部
6b 軸部
6c フック部
7 クランプ
7a 受け部
7b 開離端部
9 軸孔
11 ボルト
13 ナット
14 ブラケット
18 基端部
19 片持水平部材

Claims (5)

  1. 取付対象物に引掛けて吊り下げられる支持部と、この支持部に支持される物掛け部からなる物干し具において、
    前記支持部は、支柱と、先端に前記取付対象物に引掛けられるフック部を有し、基端を前記支柱の中間部位に回動自在に枢着した吊りフック部材と、この吊りフック部材の基端が枢着された前記支柱の中間部位より上方部に対し摺動・固定自在に取り付けられ、前記吊りフック部材の中間部位が当接し該中間部位を受け止め支持する受け部を備えたクランプとを備えており、前記物掛け部は、前記吊りフック部材の基端が枢着された前記支柱の中間部位より下方に取り付けられていることを特徴とする、物干し具。
  2. 前記吊りフック部材は、各基端に設けた軸部を前記支柱の中間部位の両側に開口した軸孔に回動自在に係合された一対の腕部と、両腕部の先端側にフック状に形成された前記フック部とを有する形に形成している、請求項1記載の物干し具。
  3. 前記クランプは、前記支柱を挟む平面視U字形状に形成され、このU字形状部の前後一対の開離端部が、該開離端部に挿通した締付けボルトで締め付けられるように構成している、請求項1又は2記載の物干し具。
  4. 前記物掛け部は、その基端部が前記支柱の下端側に固定されたブラケットに支持された片持水平部材からなる、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の物干し具。
  5. 前記ブラケットは、前記片持水平部材を略水平姿勢と垂下姿勢とにわたって姿勢切換え可能に支持している、請求項4記載の物干し具。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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