JP2007306643A - 無停電電源システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 2重系の無停電電源システムの給電信頼性を改善する。
【解決手段】 第1電力系統10と第2電力系統20とが健全なときに何れか1系統を選択し、第1バイパススイッチ15および第2バイパススイッチ25に電力を供給するバイパス電源選択スイッチ32を設け、また、第1および第2の電力系統に対応したUPS11〜13の出力およびUPS21〜23の出力が共に第1電力系統10の出力に位相同期した状態で、負荷系統100および200のそれぞれに給電中に、負荷系統200に過電流が発生したときには、UPS21〜23の運転を停止して、第2バイパススイッチ25がオン状態に切り替わることにより、負荷系統200に第1系電力系統10から給電することにより、全体としての給電信頼性を改善する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、並列冗長式無停電電源装置とバイパススイッチと給電切替スイッチとをそれぞれ2組備え、2組の負荷系統に給電する3相出力の無停電電源システムに関する。
図4は、この種の無停電電源システムの従来例を示す回路構成図であり、10は商用電力系統などと自家発電設備とからなる第1電力系統(以下、A系電力系統とも称する)、11〜13は第1並列冗長式無停電電源装置を形成する無停電電源装置(以下、UPS11〜13と称するとともに、これらの総称としてA系UPSとも称する)、15はサイリスタスイッチと回路遮断器とからなる第1バイパススイッチ(以下、A系バイパスSWとも称する)、16は2組のサイリスタスイッチからなる第1給電切替スイッチ(以下、A系切替SWとも称する)、同様に、20は商用電力系統などと自家発電設備とからなる第2電力系統(以下、B系電力系統とも称する)、21〜23は第2並列冗長式無停電電源装置を形成する無停電電源装置(以下、UPS21〜23と称するとともに、これらの総称としてB系UPSとも称する)、15はサイリスタスイッチと回路遮断器とからなる第2バイパススイッチ(以下、B系バイパスSWとも称する)、26は2組のサイリスタスイッチからなる第2給電切替スイッチ(以下、B系切替SWとも称する)、31はシステム制御回路、100は第1負荷系統(以下、負荷Aとも称する)、200は第2負荷系統(以下、負荷Bとも称する)、また、11a〜13a,14,15a,21a〜23a,24,25aそれぞれは回路遮断器である。
なお、上述のUPS11〜13,UPS21〜23やA,B系バイパスSW、A,B系切替SWなどは、周知の技術を用いて形成されている。
図4に示した従来の無停電電源システムの動作を、システム制御回路31の動作を説明する図5に示した図表を参照しつつ、以下に説明をする。
A系電力系統およびB系電力系統が共に健全な状態のときに、A系バイパスSWおよびA系切替SWを共にオフにした状態にして、先ず、回路遮断器14を閉路させ、さらに回路遮断器11a〜13a,15aを閉路した状態にしてUPS11〜13それぞれを始動させ、この始動が完了した後、UPS11〜13を並列運転状態にする。同様に、B系バイパスSWおよびB系切替SWを共にオフにした状態にして、先ず、回路遮断器24を閉路させ、さらに回路遮断器21a〜23a,25aを閉路した状態にしてUPS21〜23それぞれを始動させ、この始動が完了した後、UPS21〜23を並列運転状態にする。
次に、システム制御回路31から、図5に示したモード1またはモード2の状態にするための制御信号をA系UPSとB系UPSとに与えることにより、例えば、モード1の状態では、A系UPSの出力,B系UPSの出力が共にA系電力系統の出力に位相同期した状態となり、この無停電電源システムの運転準備が完了する。
その後、A系切替SWのA系UPS側を上述のオフ状態からオン状態にすることにより負荷Aに給電を開始し、同様に、B系切替SWのB系UPS側を上述のオフ状態からオン状態にすることにより負荷Bに給電を開始することで、この無停電電源システムはモード1の状態での通常運転状態となる。
上述のモード1での通常運転状態中に、何らかの要因でA系電力系統が喪失すると、負荷Aおよび負荷Bへの給電を継続しつつ、UPS11〜13それぞれは図示しない蓄電池設備からの給電状態になるとともに、A系UPS,B系UPSが共に、一旦、自走状態となり、その後、システム制御回路31から、図5に示したモード3の状態にするための制御信号をA系UPSとB系UPSとに与えることにより、A系UPSの出力,B系UPSの出力が共にB系電力系統の出力に位相同期した状態となる。
また、上述のモード1での通常運転状態中に、何らかの要因でA系電力系統,B系電力系統がともに喪失すると、負荷Aおよび負荷Bへの給電を継続しつつ、UPS11〜13,UPS21〜23それぞれは図示しない蓄電池設備からの給電状態になるとともに、A系UPS,B系UPSが共に、一旦、自走状態となり、その後、システム制御回路31から、図5に示したモード5またはモード6の状態にするための制御信号をA系UPSとB系UPSとに与えることにより、例えば、モード5の状態では、A系UPSの自走状態を継続し、B系UPSの出力が共にA系UPSの出力に位相同期した状態となる。
なお、上述のそれぞれの位相同期の方法は、周知の技術により行われている。
特開2005−269706号公報
図4に示した従来の無停電電源システムが上述のモード1の状態で動作中に、例えば、負荷Bに短絡事故などが発生して過負荷状態になったときの挙動を、図6に示したフローチャートを参照しつつ、以下に説明をする。
図4に示した無停電電源システムがモード1の状態で動作中には(ステップS1)、負荷Aおよび負荷Bへの電流を監視し(ステップS2)、このステップS2で両者ともに正常(規定値以内)であれば、ステップS1に戻り、また、異常(B系負荷が上記により過電流)であれば、このときには、B系電力系統の電圧とB系UPSの出力の電圧とが非同期の状態になっているため、B系UPSが過負荷保護動作として限流動作を行って、その出力電圧を低下させ、この低下を検知してB系切替SWのB系UPS側がオンからオフ状態になると共に、A系UPS側がオフからオン状態になり(ステップS3)、従って、負荷A,負荷BともにA系UPSからの給電となるが、このときにはA系UPSが負荷Bの過電流状態を背負うこととなり、その結果、A系バイパスSWがオフからオン状態に切り替わるとともに(ステップS4)、UPS11〜13それぞれはインバータ回路のゲート遮断して停止し、以後は、負荷A,負荷BともにA系電力系統からの給電状態となる。
すなわち、負荷Bの給電経路が2回変更されることとなり、この変更に伴う電圧変動が発生し、また、ステップS4以降には、両負荷系統への給電がA系電力系統からの状態となり、その結果、負荷A,負荷Bに対する定電圧性が損なわれるという問題があった。
この発明の目的は、上記問題点を解消した無停電電源システムを提供することにある。
この第1の発明の無停電電源システムは、第1電力系統を入力交流電源とした第1並列冗長式無停電電源装置と、該第1無停電電源装置の出力端に一端が接続される第1バイパススイッチと、第2電力系統を入力交流電源とした第2並列冗長式無停電電源装置と、該第2無停電電源装置の出力端に一端が接続される第2バイパススイッチと、前記第1無停電電源装置の出力端および前記第2無停電電源装置出力端それぞれと第1負荷系統との間に設置される第1給電切替スイッチと、前記第1無停電電源装置の出力端および前記第2無停電電源装置出力端それぞれと第2負荷系統との間に設置される第2給電切替スイッチと、前記第1パイパススイッチの他端および前記第2バイパススイッチの他端と第1電力系統および第2電力系統それぞれとの間に設置されるバイパス電源選択スイッチと、これらの構成機器のシステム制御を行うシステム制御回路とを備えたことを特徴とする。
また第2の発明は前記第1の発明の無停電電源システムにおいて、前記システム制御回路では、前記バイパス電源選択スイッチが第1電力系統を選択しているときには前記第1無停電電源装置および前記第2無停電電源装置それぞれの出力は第1電力系統の出力と位相同期させ、また、前記バイパス電源選択スイッチが第2電力系統を選択しているときには前記第1無停電電源装置および前記第2無停電電源装置それぞれの出力は第2電力系統の出力と位相同期させることを特徴とする。
さらに第3の発明は前記第1又は第2の発明の無停電電源システムにおいて、前記システム制御回路では、第1電力系統および第2電力系統の双方共に喪失しているときには何れか一方の前記無停電電源装置を自走させ、他方の前記無停電電源装置の出力は自走している前記無停電電源装置の出力と位相同期させる制御信号を生成することを特徴とする。
この発明の無停電電源システムによれば、第1電力系統と第2電力系統の何れか1系統を選択し、この電力系統を第1バイパススイッチおよび第2バイパススイッチのバイパス電源として電力を供給するバイパス電源選択スイッチを設けたことにより、後述の如く、第1負荷系統および第2負荷系統への給電信頼性を改善することができる。
図1は、この発明の無停電電源システムの実施例を示す回路構成図であり、この図において、図4に示した従来例構成と同一機能を有するものには同一符号を付して、ここではその説明を省略する。
ずなわち、図1に示した構成が図4に示した構成と異なる点は、第1電力系統10と第2電力系統20とが健全なときに何れか1系統を選択し、第1バイパススイッチ15および第2バイパススイッチ25に電力を供給するバイパス電源選択スイッチ32(以下、選択SWとも称する)を設けたことで、バイパス電源の給電経路の一部が変更され、また、従来のシステム制御回路31が新たなシステム制御回路33になっていることである。
図1に示したこの発明の無停電電源システムの動作を、システム制御回路33の動作を説明する図2に示した図表を参照しつつ、以下に説明をする。
A系電力系統およびB系電力系統が共に健全な状態のときに、A系バイパスSWおよびA系切替SWを共にオフにした状態にして、先ず、回路遮断器14を閉路させ、さらに回路遮断器11a〜13a,15aを閉路した状態にしてUPS11〜13それぞれを始動させ、この始動が完了した後、UPS11〜13を並列運転状態にする。同様に、B系バイパスSWおよびB系切替SWを共にオフにした状態にして、先ず、回路遮断器24を閉路させ、さらに回路遮断器21a〜23a,25aを閉路した状態にしてUPS21〜23それぞれを始動させ、この始動が完了した後、UPS21〜23を並列運転状態にする。
次に、システム制御回路33から、図2に示したモード11またはモード12の状態にするための制御信号をA系UPSとB系UPSとに与えることにより、例えば、モード11の状態では、選択SWによりバイパス電源はA系電力系統に設定され、さらに、A系UPSの出力,B系UPSの出力が共にA系電力系統の出力に位相同期した状態となり、この無停電電源システムの運転準備が完了する。
その後、A系切替SWのA系UPS側を上述のオフ状態からオン状態にすることにより負荷Aに給電を開始し、同様に、B系切替SWのB系UPS側を上述のオフ状態からオン状態にすることにより負荷Bに給電を開始することで、この無停電電源システムはモード11の状態での通常運転状態となる。
上述のモード11での通常運転状態中に、何らかの要因でA系電力系統が喪失すると、負荷Aおよび負荷Bへの給電を継続しつつ、UPS11〜13それぞれは図示しない蓄電池設備からの給電状態になるとともに、A系UPS,B系UPSが共に、一旦、自走状態となり、その後、選択SWによりバイパス電源はA系電力系統からB系電力系統に切り替わり、システム制御回路33から、図2に示したモード13の状態にするための制御信号をA系UPSとB系UPSとに与えることにより、A系UPSの出力,B系UPSの出力が共にB系電力系統の出力に位相同期した状態となる。
また、上述のモード11での通常運転状態中に、何らかの要因でA系電力系統,B系電力系統がともに喪失すると、負荷Aおよび負荷Bへの給電を継続しつつ、UPS11〜13,UPS21〜23それぞれは図示しない蓄電池設備からの給電状態になるとともに、A系UPS,B系UPSが共に、一旦、自走状態となり、その後、システム制御回路33から、図2に示したモード15またはモード16の状態にするための制御信号をA系UPSとB系UPSとに与えることにより、例えば、モード15の状態では、A系UPSの自走状態を継続し、B系UPSの出力が共にA系UPSの出力に位相同期した状態となる。
図1に示したこの発明の無停電電源システムが上述のモード11の状態で動作中に、例えば、負荷Bに短絡事故などが発生して過負荷状態になったときの挙動を、図3に示したフローチャートを参照しつつ、以下に説明をする。
図1に示した無停電電源システムがモード11の状態で動作中には(ステップS11)、負荷Aおよび負荷Bへの電流を監視し(ステップS12)、このステップS12で両者ともに正常(規定値以内)であれば、ステップS11に戻り、また、異常(B系負荷が上記により過電流)であれば、このときには、B系バイパスSWがオフからオン状態に切り替わるとともに(ステップS13)、UPS21〜23それぞれはインバータ回路のゲート遮断して停止し、以後は、負荷BがA系電力系統からの給電状態となる。
すなわち、負荷AはA系UPSからの給電を継続しつつ、ステップS13以降には、負荷Bへの給電のみがA系電力系統からの状態となり、この無停電システム全体としての給電信頼性が向上する。
この発明の実施例を示す無停電電源システムの回路構成図 図1の動作を説明するための図表 図1の動作を説明するためのフローチャート 従来例を示す無停電電源システムの回路構成図 図4の動作を説明するための図表 図4の動作を説明するためのフローチャート
符号の説明
10…第1電力系統、11〜13…無停電電源装置、14…回路遮断器、15…第1バイパススイッチ、16…第1給電切替スイッチ、20…第2電力系統、21〜23…無停電電源装置、24…回路遮断器、25…第2バイパススイッチ、26…第2給電切替スイッチ、31…シテスム制御回路、32…バイパス電源選択スイッチ、33…システム制御回路、100…第1負荷系統、200…第2負荷系統。

Claims (3)

  1. 第1電力系統を入力交流電源とした第1並列冗長式無停電電源装置と、該第1無停電電源装置の出力端に一端が接続される第1バイパススイッチと、第2電力系統を入力交流電源とした第2並列冗長式無停電電源装置と、該第2無停電電源装置の出力端に一端が接続される第2バイパススイッチと、前記第1無停電電源装置の出力端および前記第2無停電電源装置出力端それぞれと第1負荷系統との間に設置される第1給電切替スイッチと、前記第1無停電電源装置の出力端および前記第2無停電電源装置出力端それぞれと第2負荷系統との間に設置される第2給電切替スイッチと、前記第1パイパススイッチの他端および前記第2バイパススイッチの他端と第1電力系統および第2電力系統それぞれとの間に設置されるバイパス電源選択スイッチと、これらの構成機器のシステム制御を行うシステム制御回路とを備えたことを特徴とする無停電電源システム。
  2. 前記システム制御回路では、前記バイパス電源選択スイッチが第1電力系統を選択しているときには前記第1無停電電源装置および前記第2無停電電源装置それぞれの出力は第1電力系統の出力と位相同期させ、また、前記バイパス電源選択スイッチが第2電力系統を選択しているときには前記第1無停電電源装置および前記第2無停電電源装置それぞれの出力は第2電力系統の出力と位相同期させることを特徴とする請求項1に記載の無停電電源システム。
  3. 前記システム制御回路では、第1電力系統および第2電力系統の双方共に喪失しているときには何れか一方の前記無停電電源装置を自走させ、他方の前記無停電電源装置の出力は自走している前記無停電電源装置の出力と位相同期させる制御信号を生成することを特徴とする請求項1または2に記載の無停電電源システム。

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