JP2007306306A - 信号処理装置、電力量計測装置、信号処理装置の利得変更方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アナログ信号を第1利得又は第2利得(<前記第1利得)で増幅する可変増幅器と、前記可変増幅器からの増幅信号の値を所定周期でサンプリングするサンプリング部と、前記サンプリング部からのサンプリング値をアナログデジタル変換するAD変換器と、前記サンプリング部からの現在のサンプリング値と現在から所定期間前のサンプリング値とに基づいて、現在から所定期間後のサンプリング値を予測する予測部と、前記予測部が前記所定期間後のサンプリング値を予測したとき、前記所定期間後のサンプリング値と第1閾値とを比較する比較部と、前記可変増幅器の利得が前記第1利得であるときに、前記比較部の比較結果が、前記所定期間後のサンプリング値が前記第1閾値より小の状態から大となったことを示す場合、前記可変増幅器の利得を前記第1利得から前記第2利得へ変更する利得変更部と、を備えた。
【選択図】図1
Description
なお、以下の本実施形態では、本発明の信号処理装置を電力量計測装置に適用した場合について説明する。
図4を参照しつつ電力量計測装置の構成について説明する。図4は電力量計測装置の構成の一例を示すブロック図である。図4に示す電力量計測装置は、主として、信号処理装置100、110、乗算器120、積算器130、パルス発生器140、CPU150、表示ドライバ160、電力量表示部170を有している。
信号処理装置110は、アナログ信号の電流iをデジタル値に変換して出力する。
表示ドライバ160は、CPU150からの指示に基づいて電力量表示部170の表示を制御する。
電力量表示部170は、例えば液晶ディスプレイであり、パルス発生器140で発生するパルス数に基づく電力量の計測値をデジタル表示する。
図1を参照しつつ、本発明の実施形態に係る信号処理装置の構成について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る信号処理装置100の構成の一例を示すブロック図である。
発振回路30は、所定周期で発振するクロックを発生する。なお、このクロックの周波数は、電圧vの商用電源周波数(例えば50Hz又は60Hz)よりも十分高い周波数(例えば数MHz)であることとする。
サンプリング部20は、発振回路30で発生するクロックの例えば立ち上がりに基づいて利得可変増幅器10からの増幅信号のサンプリングを行う。
AD変換器40は、サンプリング部20でサンプリングされたサンプリング値を、当該サンプリング値に対応したデジタル値に変換して出力する。
以下、予測部50での予測方法について説明する。本実施形態では、予測部50での予測にマクローリン展開を用いることとする。
f(x)=f(a)+f’(a)(x−a)+1/2!f”(a)(x−a)2
+・・・・・1/k!fk(a)(x−a)k+・・・
において、特にa=0としたときの級数
f(x)=f(0)+f’(0)x+1/2!f”(0)x2
+・・・・・1/k!fk(0)xk+・・・・・
のことをいう。
f(x)=f(0)+f’(0)x ………(1)
となる。なお、xはサンプリングの周期(発振回路30のクロックの周期)、f(x)はサンプリング値に相当する。
a=b−f(−1)=f(0)−f(−1)
であり、さらに、f’(x)=aであるので(1)式より、
f(x)=f(0)+ax=f(0)+(f(0)−f(−1))x
となる。ここでx=1とすると、
f(1)=2f(0)−f(−1) ………(2)
となる。
f(n+1)=2f(n)−f(n−1) ………(3)
となる。本実施形態では、予測部50は(3)式に基づいて、現在から所定期間後のサンプリング値を予測することとする。
以下、図2を参照しつつ、予測部50における動作について説明する。図2は、予測部50の動作を説明するためのフローチャートである。
なお、便宜上、x=n−1までのAD変換が終了し、それに対するf(n−1)までのサンプリング値に対応するAD変換器40の出力のデジタル値が記憶部60に記憶されている状態から説明を始めることとする。
また、可変増幅器10の利得には2段階の利得のうち大きい方の第1利得が設定され、フラグ設定部80でフラグ0が設定されていることとする(S101)。
次に、予測部50は、記憶部60からf(n−1)に対応するデジタル値を読み出し(S104)、さらにf(n)に対応するデジタル値を読み出す(S105)。
f(x)=f(0)+f’(0)x+1/2f”(0)x2 ………(4)
となる。
f(0)=c、f(−1)=a−b+c、f(−2)=4a−2b+c
であるので、これらよりa、bを求めると、
a=1/2f(0)−f(−1)+1/2f(−2)
b=3/2f(0)−2f(−1)+1/2f(−2)
となり、f’(x)=2ax+bよりf’(0)=b、f”(0)=2aであるので、
f(x)=f(0)+1/2(3f(0)−4f(−1)+f(−2))x
+1/2(f(0)−2f(−1)+f(−2))x2
となる。ここで、x=1を代入して、
f(1)=3f(0)−3f(−1)+f(−2)
となる。x=nの場合、
f(n+1)=3f(n)−3f(n−1)+f(n−2)となる。よってf(n)、f(n−1)、f(n−2)の値から、f(n+1)を予測することができる。
前述した実施形態では、予測部50はAD変換器40からのデジタル値に基づいてサンプリング値の予測を行うこととしたが、例えばAD変換器40の前段に、コンデンサと、サンプリング部20のサンプリング値の増加に応じてコンデンサを充電し、サンプリング値の減少に応じてコンデンサを放電する充放電回路とを設け、当該コンデンサにて保持される電圧値(アナログ値)と、第1閾値又は第2閾値に対応する基準電圧との大小比較を行うことによって予測を行うようにしてもよい。
30 発振回路 40 AD変換器
50 予測部 60 記憶部
70 比較部 80 フラグ設定部
90 利得変更部 100、110 信号処理装置
120 乗算器 130 積算器
140 パルス発生器 150 CPU
160 表示ドライバ 170 電力量表示部
Claims (12)
- アナログ信号を第1利得又は第2利得(<前記第1利得)で増幅する可変増幅器と、
前記可変増幅器からの増幅信号の値を所定周期でサンプリングするサンプリング部と、
前記サンプリング部からのサンプリング値をアナログデジタル変換するAD変換器と、
前記サンプリング部からの現在のサンプリング値と現在から所定期間前のサンプリング値とに基づいて、現在から所定期間後のサンプリング値を予測する予測部と、
前記予測部が前記所定期間後のサンプリング値を予測したとき、前記所定期間後のサンプリング値と第1閾値とを比較する比較部と、
前記可変増幅器の利得が前記第1利得であるときに、前記比較部の比較結果が、前記所定期間後のサンプリング値が前記第1閾値より小の状態から大となったことを示す場合、前記可変増幅器の利得を前記第1利得から前記第2利得へ変更する利得変更部と、
を備えたことを特徴とする信号処理装置。 - 前記比較部は、前記所定期間後のサンプリング値と第2閾値とを比較し、
前記利得変更部は、前記可変増幅器の利得が前記第2利得であるときに、前記比較部の比較結果が、前記所定期間後のサンプリング値が前記第2閾値より大の状態から小となったことを示す場合、前記可変増幅器の利得を前記第2利得から前記第1利得へ変更する、
ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。 - 前記予測部は、前記AD変換器からの前記現在のサンプリング値に対応するデジタル値と、前記AD変換器からの前記所定期間前のサンプリング値に対応するデジタル値と、に基づいて、前記所定期間後のサンプリング値を予測する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の信号処理装置。 - 前記AD変換器からの前記サンプリング値に対応するデジタル値を記憶する記憶部、を備え、
前記予測部は、前記記憶部から読み出される前記サンプリング値に対応するデジタル値に基づいて前記所定期間後のサンプリング値を予測する、
ことを特徴とする請求項3に記載の信号処理装置。 - 前記所定期間前のサンプリング値は、前記現在のサンプリング値に対して1サンプリング前の値であり、
前記所定期間後のサンプリング値は、前記現在のサンプリング値に対して1サンプリング後の値である、
ことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の信号処理装置。 - 前記所定期間前のサンプリング値は、前記現在のサンプリング値に対して1サンプリング前及び2サンプリング前の値であり、
前記所定期間後のサンプリング値は、前記現在のサンプリング値に対して1サンプリング後の値である、
ことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の信号処理装置。 - 前記第1閾値と前記第2閾値とは、同一値である、
ことを特徴とする請求項2に記載の信号処理装置。 - 請求項1乃至7の何れかに記載の信号処理装置を備え、
前記AD変換器は、電力量をデジタル値として出力する、
ことを特徴とする電力量計測装置。 - アナログ信号を第1利得又は第2利得(<前記第1利得)で増幅する可変増幅器と、前記可変増幅器からの増幅信号の値を所定周期でサンプリングするサンプリング部と、前記サンプリング部からのサンプリング値をアナログデジタル変換するAD変換器と、を備え、前記可変増幅器の利得を変更する信号処理装置の利得変更方法であって、
前記サンプリング部からの現在のサンプリング値と現在から所定期間前のサンプリング値とに基づいて、現在から所定期間後のサンプリング値を予測する手順と、
前記所定期間後のサンプリング値が予測されたとき、前記所定期間後のサンプリング値と第1閾値とを比較する手順と、
前記可変増幅器の利得が前記第1利得であるときに、前記所定期間後のサンプリング値が前記第1閾値より小の状態から大となった場合、前記可変増幅器の利得を前記第1利得から前記第2利得へ変更する手順と、
を実行することを特徴とする信号処理装置の利得変更方法。 - 前記所定期間後のサンプリング値が予測されたとき、前記所定期間後のサンプリング値と第2閾値とを比較する手順と、
前記可変増幅器の利得が前記第2利得であるときに、前記所定期間後のサンプリング値が前記第2閾値より大の状態から小となった場合、前記可変増幅器の利得を前記第2利得から前記第1利得へ変更する手順と、
を更に実行することを特徴とする請求項9に記載の信号処理装置の利得変更方法。 - アナログ信号を第1利得又は第2利得(<前記第1利得)で増幅する可変増幅器と、前記可変増幅器からの増幅信号の値を所定周期でサンプリングするサンプリング部と、前記サンプリング部からのサンプリング値をアナログデジタル変換するAD変換器と、を備えた信号処理装置を制御するコンピュータに、
前記サンプリング部からの現在のサンプリング値と現在から所定期間前のサンプリング値とに基づいて、現在から所定期間後のサンプリング値を予測する手順と、
前記所定期間後のサンプリング値が予測されたとき、前記所定期間後のサンプリング値と第1閾値とを比較する手順と、
前記可変増幅器の利得が前記第1利得であるときに、前記所定期間後のサンプリング値が前記第1閾値より小の状態から大となった場合、前記可変増幅器の利得を前記第1利得から前記第2利得へ変更する手順と、
を実行させるプログラム。 - 前記コンピュータに、
前記所定期間後のサンプリング値と第2閾値とを比較する手順と、
前記可変増幅器の利得が前記第2利得であるときに、前記所定期間後のサンプリング値が前記第2閾値より大の状態から小となった場合、前記可変増幅器の利得を前記第2利得から前記第1利得へ変更する手順と、
を更に実行させる請求項11に記載のプログラム。
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