JP2007305249A - 光ディスク装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】対物レンズの位置を検出するセンサを用いずに、対物レンズの位置ズレにより生じるトラッキングエラー検出信号のオフセットを解消し、小型化及びデータのリード/ライト性能の向上を図り、光ディスク装置の信頼性を向上させる。
【解決手段】対物レンズを光ディスクの記録面と略垂直な方向に移動させると共に対物レンズを光ディスクの半径方向に移動させる微動アクチュエータ26と、光ピックアップを光ディスクの半径方向に移動させる粗動アクチュエータ31と、の駆動によりトラッキング制御を行う光ディスク装置において、トラッキング制御を行う前に、信号処理回路部140により算出されたトラッキングエラー信号のオフセット量を算出し、算出されたオフセット量に基づき、対物レンズが光ディスクの半径方向に移動される際の微動アクチュエータ26の駆動信号を補正する制御部100を備える光ディスク装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、光ディスク装置に関する。
近年、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)等の記憶媒体(以下、光ディスク)にデータをリード/ライトする光ディスク装置が開発されている。
この光ディスク装置としては、光ディスクに対してデータをリード/ライトするために、対物レンズの焦点を調整するフォーカス制御を行うための駆動手段と、対物レンズを光ディスクの半径方向に移動させてトラッキング制御を行うための駆動手段とを備える光ディスク装置が開発されていたが、このようなフォーカス制御とトラッキング制御とを個別に行う駆動手段を夫々備える光ディスク装置は、近年の小型化及び省エネルギー化の要望に沿うことが難しいという問題があった。
そこで、小型化及び省エネルギー化を図るために、対物レンズを有して光ディスクの半径方向に移動可能に支持された光ピックアップと、対物レンズを半径方向に移動させるトラッキングコイル及び対物レンズの焦点を調整するフォーカスコイルを含む微動アクチュエータと、光ピックアップを光ディスクの半径方向に移動させるスレッドモータを含む粗動アクチュエータとを備え、トラックに追従するように対物レンズを微動アクチュエータより移動させると共に、対物レンズの移動量に追従して光ピックアップを粗動アクチュエータにより移動させる2段サーボ方式の光ディスク装置が開発されている。
しかし、2段サーボ方式の光ディスク装置は、光ピックアップが鉛直方向に対して傾いた状態で設けられたりすることにより調整ズレが生じている場合や、光ディスク装置全体が鉛直方向に対して傾いている状態で使用される場合等では、調整ズレや対物レンズの自重等によって光束の光軸と対物レンズの中心の位置との間にズレが生じ、プッシュプル法(以下、PP法)によるトラッキング制御を行う際のトラッキングエラー検出信号に光束の光軸と対物レンズの中心の位置との間に生じたズレに応じた直流成分のオフセットが生じるという問題があった。
トラッキングエラー検出信号にオフセットが生じた状態では、誤った位置をトラック位置と誤認識した状態でトラッキング制御が行われることとなり、データのリード/ライト性能が低下するという問題が生じ、光ディスク装置の信頼性を低下させることとなる。
そこで、キャリッジ(光ピックアップ)に対する対物レンズの相対位置を検出する位置センサを備え、位置センサの出力にオフセット電圧を加えて、オフセット電圧が加えられた位置センサの出力が0となるように対物レンズの位置を移動させ、トラッキング信号のオフセットを補正する光ディスク装置が開示されている(特許文献1参照)。
特開平5−314523号公報
しかしながら、特許文献1のような従来の光ディスク装置は、光ピックアップに対する対物レンズの相対位置を光学的なセンサを用いて検出しているため、光ピックアップの大型化を招き、また、センサに対して細やかな調整を行う必要がありコストの増大を招く怖れがある。更には、外的な衝撃等を受けてセンサの取り付け位置にズレが生じるという問題がある。
本発明の課題は、光ピックアップに対する対物レンズの相対位置を検出するセンサを用いずに、対物レンズの位置ズレにより生じるトラッキングエラー検出信号のオフセットを解消して、小型化及びデータのリード/ライト性能の向上を図り、光ディスク装置の信頼性を向上させることである。
請求項1に記載の発明は、光源、当該光源から射出される光束を光ディスクの記録面に集光させる対物レンズ、当該光ディスクの記録面から反射される光束を受光する光検出器を有する光ピックアップと、前記光検出器から検出される光束に基づいてトラッキングエラー信号を算出する信号処理手段と、前記対物レンズを前記光ディスクの半径方向に移動させると共に前記対物レンズを前記光ディスクの記録面と略垂直な方向に移動させる微動アクチュエータと、前記光ピックアップを前記光ディスクの半径方向に移動させる粗動アクチュエータと、を備え、前記微動アクチュエータと粗動アクチュエータとの駆動によりトラッキング制御を行う光ディスク装置において、前記トラッキング制御を行う前に、前記信号処理手段により算出された前記トラッキングエラー信号のオフセット量を算出するオフセット量算出手段と、前記オフセット量算出手段により算出された前記オフセット量に基づいて、前記対物レンズが前記光ディスクの半径方向に移動される際の前記微動アクチュエータの駆動信号を補正する補正手段と、を備えること、を特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の光ディスク装置において、前記オフセット量算出手段は、前記微動アクチュエータを駆動させて前記光束の焦点を調整させた後の前記トラッキングエラー信号のオフセット量を算出すること、を特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2記載の光ディスク装置において、トラッキングエラー信号の基準値を記憶している基準値記憶手段を備え、前記オフセット量算出手段は、前記トラッキングエラー信号のピーク信号及びボトム信号を抽出して当該ピーク信号と当該ボトム信号との平均値を算出し、算出された当該平均値と前記記憶手段に記憶されている基準値との差分値を算出し、当該差分値をオフセット量として算出すること、を特徴としている。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の光ディスク装置において、前記光源から射出される光束の光軸と前記対物レンズの中心との間の予め設定されている相対距離を前記光ディスクの半径方向に前記対物レンズを移動させる際の前記微動アクチュエータの駆動信号の値を補正値として記憶している補正値記憶手段を備え、前記補正手段は、前記オフセット量算出手段により算出された前記オフセット量が予め設定されている規定範囲外の場合、前記補正値記憶手段に記憶されている前記補正値に応じて前記微動アクチュエータの駆動信号を変更し、前記オフセット量算出手段により前記オフセットが算出される度、且つ、前記オフセット量が前記規定範囲以内になるまで前記補正値に応じて当該微動アクチュエータの駆動信号を補正すること、を特徴としている。
請求項5に記載の発明は、請求項4記載の光ディスク装置において、前記微動アクチュエータの駆動信号を検出する駆動信号検出手段と、前記駆動信号検出手段により検出された微動アクチュエータの駆動信号のうち、前記オフセット量が前記規定範囲以内となったときの前記駆動信号の値を補正検出値として記憶する補正検出値記憶手段を備え、前記補正手段は、前記補正検出値記憶手段に記憶された前記補正検出値を微動アクチュエータの駆動信号の基準値として設定すること、を特徴としている。
請求項6に記載の発明は、請求項5記載の光ディスク装置において、前記補正手段は、設定された前記微動アクチュエータの駆動信号の基準値を前記粗動アクチュエータの動作基準値として設定すること、を特徴としている。
請求項7に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の光ディスク装置において、前記微動アクチュエータの駆動信号を検出する駆動信号検出手段を備え、前記オフセット量算出手段は、前記微動アクチュエータの駆動信号を複数回設定変更し、設定回毎に前記信号処理手段により算出された前記トラッキングエラー信号のオフセット量を算出し、前記補正手段は、前記オフセット量算出手段により算出された前記オフセット量毎に当該オフセット量が算出された際に前記駆動信号検出手段により検出される前記微動アクチュエータの駆動信号とを対応付けて、前記オフセット量に対する微動アクチュエータの駆動信号の特性を生成し、当該特性に基づいて前記微動アクチュエータの駆動信号の基準値を設定すること、を特徴としている。
請求項8に記載の発明は、請求項7記載の光ディスク装置において、前記補正手段は、前記設定された前記微動アクチュエータの駆動信号の基準値を前記粗動アクチュエータの動作基準値として設定すること、を特徴としている。
請求項8に記載の発明は、請求項1から7のいずれか一項に記載の光ディスク装置において、前記粗動アクチュエータは、光ピックアップの移動距離や移動速度を、一定角度のパルス数及びこのパルスの周波数で制御可能なモータであること、を特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、光ピックアップが鉛直方向に対して傾いた状態で設けられたりすることにより調整ズレが生じている場合や、光ディスク装置全体が鉛直方向に対して傾いている状態で使用される場合等において、トラッキング制御を行う前に微動アクチュエータの駆動信号を補正することによって、光ピックアップに対する対物レンズの相対位置を検出するセンサを用いずに、調整ズレや対物レンズの自重等によって光束の光軸と対物レンズの中心の位置との間に生じるズレに起因するトラッキングエラー検出信号のオフセットを解消することができるため、小型化及びデータのリード/ライト性能の向上を図ることができ、光ディスク装置の信頼性を向上させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1と同様の効果を得られるのは勿論のこと、焦点の調整済みの光束を用いて検出されるトラッキングエラー信号からオフセット量を算出することができるため、オフセット量の算出精度を向上させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2と同様の効果を得られるのは勿論のこと、トラッキングエラー信号のピーク信号とボトム信号との平均値と基準値との差分値をオフセット量として算出することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1から3のいずれか一項と同様の効果を得られるのは勿論のこと、オフセット量が規定範囲以内になるように補正値に応じて微動アクチュエータの駆動信号を段階的に変更することで、微動アクチュエータの駆動信号を補正することができ、調整ズレや対物レンズの自重等によって光束の光軸と対物レンズの中心の位置との間に生じるズレに起因するトラッキングエラー検出信号のオフセットを解消することができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項4と同様の効果を得られるのは勿論のこと、オフセット量が規定範囲以内となったときの駆動信号の値を微動アクチュエータの駆動信号の基準値として設定することにより、微動アクチュエータの駆動信号を補正することができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項5と同様の効果を得られるのは勿論のこと、粗動アクチュエータを駆動させる際、微動アクチュエータの駆動信号の基準値として設定さ補正検出値を基準として駆動させることができるため、微動アクチュエータと粗動アクチュエータとの駆動動作の整合性をとることができる。
請求項7に記載の発明によれば、請求項1から3のいずれか一項と同様の効果を得られるのは勿論のこと、オフセット量に対する微動アクチュエータの駆動信号の特性に基づいて微動アクチュエータの駆動信号の基準値を設定することにより、微動アクチュエータの駆動信号を補正することができ、調整ズレや対物レンズの自重等によって光束の光軸と対物レンズの中心の位置との間に生じるズレに起因するトラッキングエラー検出信号のオフセットを解消することができる。
請求項8に記載の発明によれば、請求項7と同様の効果を得られるのは勿論のこと、粗動アクチュエータを駆動させる際、微動アクチュエータの駆動信号の基準値として設定されたオフセット量が0となる駆動信号検出手段から検出される微動アクチュエータの駆動信号の値を基準として駆動させることができるため、微動アクチュエータと粗動アクチュエータとの駆動動作の整合性をとることができる。
請求項9に記載の発明によれば、請求項1から8のいずれか一項と同様の効果を得られるのは勿論のこと、粗動アクチュエータとして、一定角度のパルス数及びこのパルスの周波数で制御可能なモータを用いることができる。
[実施の形態1]
以下、図を参照して本発明の実施の形態1を詳細に説明する。
まず、構成を説明する。
図1に、本実施の形態1における光ディスク装置の概略断面構成図を示す。
図1に示すように、光ディスク装置1は、ディスクトレイ(不図示)に固定されたCDやDVD等の光ディスク2を回転させるスピンドルモータ11を有するディスク駆動機構部10と、光ピックアップ20と、光ピックアップ20を光ディスク2の半径方向Xに移動させる粗動アクチュエータ31及び粗動アクチュエータ31に一端が結合され他端が回転自在に光ピックアップ20に結合された送りネジ32を有する光ピックアップ駆動機構部30とを備えて構成されている。
光ピックアップ20は、光源21、対物レンズ22、光検出器23、光学レンズ系24、レンズホルダ25等を備えて構成されている。
光源21は、レーザ光を発生する半導体レーザダイオードであり、対物レンズ22は、光源21から射出された光束を光ディスク2の記録面に集光させると共に光ディスク2の記録面から反射された反射光束を集光する。
光検出器23は、対物レンズ22が集光した反射光束を受光して、反射光束に応じた電気信号に変換する。
光学レンズ系24は、光源21から射出された光束をコリメータレンズ(不図示)により平行光束とし、ビームスプリッタ24aを介して対物レンズ22に平行光束を導くと共に、ビームスプリッタ24aを介して対物レンズ22が集光した反射光束を光検出器23に導く。
レンズホルダ25は、対物レンズ22を光ピックアップ20対してバネやワイヤ等の弾性支持部材25aにより支持すると共に、対物レンズ22を光ディスク2の半径方向X及び光ディスク2の記録面と垂直な方向に移動させる微動アクチュエータを備える。
微動アクチュエータは、対物レンズ22を光ディスク2の記録面と垂直な方向に移動させて光ディスク2の記録面に集光される光束の焦点を調整(フォーカシング)するためのフォーカスコイルと、対物レンズ22を光ディスク2の半径方向Xに移動させて光ディスク2のトラックに対物レンズ22により集光された光束を照射させるトラッキングを行うトラッキングコイルと、フォーカスコイル及びトラッキングコイル夫々と磁気回路を形成するように配置されたヨークマグネットを備え、微動アクチュエータの駆動により弾性支持部材25aが支持している対物レンズ22が移動されることによって弾性支持部材25aに力が加わることとなる。
光ピックアップ駆動機構部30の粗動アクチュエータ31は、高精度の位置決め性能を有するモータを用いることが好ましく、特に、光ピックアップ20の移動距離や移動速度を、一定角度(基本ステップ角)のパルス数及びこのパルスの周波数で制御可能なステッピングモータやスレッドモータを用いることが好ましい。
図2に、本実施の形態1における光ディスク装置1の制御ブロック図を示す。
図2に示すように、光ディスク装置1は、制御部100、メモリ110、スピンドルモータ11を駆動させる第1ドライバ121、微動アクチュエータ26を駆動させる第2ドライバ122、粗動アクチュエータ31を駆動させる第3ドライバ123、駆動検出回路部130、信号処理回路部140等を備えて構成されている。
制御部100は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、DSP(Digital Signal Processor)、第1〜3ドライバ121、122、123等に対応する各種コントローラ、A/D変換及びD/A変換回路等により構成されている(例えば、システムLSI(Large Scale Integration))。
制御部100は、制御部100内に記憶された各種データやシステムプログラム等をワークエリアに展開し、これらのプログラム及びデータとの協働により、微動アクチュエータ26と粗動アクチュエータ31とを駆動させ、光束の焦点を調整するフォーカシング制御、光束を光ディスク2の記録面上のトラックに沿わせるトラッキング制御、光ディスク2の記録面上の特定位置へ光束を移動させるシーク制御等をプッシュプル方式と呼ばれる信号処理を用いて実行させ、光ディスク2に対してデータのリード/ライト動作を実現させ、光ディスク装置1全体を統括的に制御するものである。
本実施の形態1において制御部100は、制御部100内に記憶されている各種処理プログラムや各種データを読み出してワークエリアに展開し、展開されたプログラムに従って、微動アクチュエータ26を駆動させて光束の焦点を調整させた後であってトラッキング制御を行う前に信号処理回路部140により入力されるトラッキングエラー信号のオフセット量を算出するオフセット量算出処理、算出したオフセット量に基づいて対物レンズ22が光ディスク2の半径方向Xに移動される際の微動アクチュエータ26の駆動信号(以下、FA駆動信号という。)を補正する補正処理を含むトラッキングエラー信号のオフセット調整処理(図3及び図4参照)を始めとする各種処理を実行するオフセット量算出手段及び補正手段である。
トラッキングエラー信号のオフセット量は、トラッキングエラー信号のピーク信号及びボトム信号を抽出してピーク信号とボトム信号との平均値を算出し、算出された平均値とメモリ110に予め記憶されている後述するトラッキングエラー信号の基準値との差分値を算出し、算出された差分値をオフセット量として算出する。
このように、焦点の調整済みの光束を用いて検出されるトラッキングエラー信号からオフセット量を算出することができるため、オフセット量の算出精度を向上させることができ、また、オフセット量をトラッキングエラー信号のピーク信号とボトム信号との平均値と基準値との差分値として容易に算出することができる。
なお、トラッキングエラー信号のオフセット量の算出は上記に限らず、トラッキングエラー信号を積分して得られる積分値に基づいて算出してもよい。
また、制御部100は、算出されたオフセット量がメモリ110に予め設定されている規定範囲外の場合、メモリ110に予め記憶されている後述する補正値に応じて微動アクチュエータ26のFA駆動信号を変更し、オフセットが算出される度、且つ、オフセット量が規定範囲以内になるまで補正値に応じてFA駆動信号を補正し、オフセット量が予め定められた規定範囲以内となったときに駆動検出回路部130により検出されたFA駆動検出信号の値(以下、補正検出値という。)をメモリ110に記憶させ、補正検出値を微動アクチュエータ26のFA駆動信号の基準値として設定する。
更に、制御部100は、設定されたFA駆動信号の基準値、即ち、補正検出値を粗動アクチュエータ31の動作基準値として設定し、駆動させる。
メモリ110は、算出されたオフセット量の許容範囲を示す予め設定されたオフセット量の規定範囲を記憶していると共に、トラッキングエラー信号の基準値を記憶している基準値記憶手段、補正値を記憶している補正値記憶手段、補正検出値が記憶される補正検出値記憶手段であり、磁気的、光学的記憶媒体若しくは半導体メモリで構成される電気的に消去及び書き換え可能な不揮発性の記憶媒体で構成されている。メモリ110としては、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)やフラッシュメモリなどが挙げられる。なお、メモリ110は、着脱自在に装着可能な構成としてもよい。
オフセット量の規定範囲は、光ディスク2に対して要求されるリード/ライト性能、微動アクチュエータ26のサーボ性能等の光学的なリード/ライト特性の許容範囲に応じて定められている。
トラッキングエラー信号の基準値とは、光源21を駆動させない状態、即ち、光学的に無入力状態の場合において、光検出器23から検出され信号処理回路部140により算出されるトラックエラー信号の値である。
補正値とは、光束の光軸と対物レンズ22の中心との間の予め設定されている相対距離を光ディスク2の半径方向Xに対物レンズ22を移動させる際の微動アクチュエータ26のFA駆動信号の値、例えば、デューティ比や駆動周波数であり、相対距離に応じて定められている。この補正値は、微動アクチュエータ26の動作感度とFA駆動信号の分解能等に応じて定められる。
第1ドライバ121は、制御部100内のCPUによる指示に基づく第1ドライバ121に対応するコントローラからの制御信号に応じた駆動信号をスピンドルモータ11に出力し、スピンドルモータ11を駆動させる。
第2ドライバ122は、制御部100内のCPUによる指示に基づく第2ドライバ122に対応するコントローラからの制御信号に応じたFA駆動信号を微動アクチュエータ26に出力し、微動アクチュエータ26を駆動させる。
FA駆動信号は、高周波のパルス信号であり、デューティー比や駆動周波数を調整することにより微動アクチュエータ26を駆動させ対物レンズ22を移動させる。この対物レンズ22の移動により対物レンズ22を支持している弾性支持部材25aに加わる力が変更されることとなる。
第3ドライバ123は、制御部100内のCPUによる指示に基づく第3ドライバ123に対応するコントローラからの制御信号に応じた駆動信号を粗動アクチュエータ31に出力し、粗動アクチュエータ31を駆動させる。
駆動検出回路部130は、第2ドライバ122から微動アクチュエータ26に出力される高周波のパルス信号であるFA駆動信号を検出する駆動信号検出手段であり、検出したFA駆動信号(以下、FA駆動検出信号という。)に基づいて対物レンズ22の移動距離や、弾性支持部材25aに加えられている力(或いは、弾性支持部材25aが対物レンズ22に加えている力)を算出する。
対物レンズ22の移動距離又は弾性支持部材25aが対物レンズ22に加えている力の算出は、例えば、第2ドライバ122と微動アクチュエータ26との間に電流検出抵抗を設けてFA駆動信号の電流値を検出し、検出した電流値に基づいて算出したり、FA駆動信号の電圧値を検出し、検出した電圧値に基づいて算出したり、第2ドライバ122に対するコントローラから出力される制御信号をデジタルフィルタにて積分を行い、この積分値に基づいて算出することができる。
このように、本実施の形態1においてFA駆動信号に基づいて対物レンズ22の移動距離を算出することができるため、対物レンズ22の位置を検出する検出器を設ける必要がなくなり、光ディスク装置1を小型化することができる。
信号処理回路部140は、光検出器23から入力される電気信号に基づいてサーボ機構系に用いられる信号処理と、データ系の信号処理とを行う。サーボ機構系の信号処理では、プッシュプル方式に基づいて光検出器23から入力される電気信号を処理し、トラッキングエラー信号TE、フォーカシングエラー信号、トラッククロス信号等を算出する信号処理手段を実現する。データ系の信号処理では、光検出器23から入力される電気信号に基づいて、光ディスク2の記録面上のアドレス情報IDやデータ信号RF等を検出する。信号処理回路部140は、検出した各種信号を制御部100に出力する。
次に、本実施の形態1の動作を説明する。
図3に、本実施の形態1におけるトラッキングエラー信号のオフセット調整処理のフローチャートを示す。
まず、電気的オフセットのキャリブレーション、光源21の確認処理、光ピックアップ20のフォーカスサーボ位置への移動等、フォーカシング制御処理が実行される前の光ディスク装置1内の各部の初期化処理が実行され(ステップS1)、初期化処理が終了されると、第1ドライバ121によりスピンドルモータ11が駆動されて光ディスク2が回転された後、フォーカシング制御処理が実行される(ステップS2)。
フォーカシング制御処理が実行された後、粗動アクチュエータ31に駆動信号が出力されていない状態、且つ、微動アクチュエータ26にFA駆動信号が出力された状態で、信号処理回路部140により光ディスク2の1回転分のトラッキングエラー信号が検出される(ステップS3)。
検出されたトラッキングエラー信号の平均値が算出され、算出された平均値とメモリ110に記憶されているトラッキングエラー信号の基準値との差分値がオフセット量として算出される(ステップS4)。
算出されたオフセット量は、メモリ110に記憶されている規定範囲以内であるか否かが判別される(ステップS5)。
算出されたオフセット量が規定範囲以内でないと判別された場合(ステップS5;No)、FA駆動信号の基準値にメモリ110に記憶されている補正値に応じてFA駆動信号が変更され(ステップS6)、ステップS3に戻り、ステップS3により算出されるオフセット量が規定範囲以内になるまでステップS3〜ステップS6がくり返される。
図4に、ステップS3〜ステップS6の動作時のトラッキングエラー信号とトラッキングエラー信号検出時のFA駆動検出信号の例を示す。
図4に示すように、本来ならばトラッキングデータ信号は、トラッキングエラー信号の基準値を中心として検出されるべきである。しかし、光ディスク装置1や光ピックアップ20が鉛直方向に傾くことによって対物レンズ22の自重により弾性支持部材25aに力が加わり、光束の光軸と対物レンズ22の中心の位置との間にズレが生じている場合や、調整ズレが生じている場合等には、トラッキングエラー信号に直流成分のオフセットが生じることとなる。
光束の光軸と対物レンズ22の中心の位置との間にズレが生じてしまっている場合、最初(1回目)に検出されるトラッキングエラー信号は、FA駆動信号が補正されていない状態(FA駆動検出信号が「0」の状態)であり弾性支持部材25aに力が加わっていない状態で検出され、算出されたオフセット量TEofs1が規定範囲外であると判別される。
2回目に検出されるトラッキングエラー信号は、前回(1回目)においてオフセット量TEofs1が規定範囲外であったことから、補正値に応じて変更されたFA駆動信号により微動アクチュエータ26が駆動され、対物レンズ22が弾性支持部材25aに加えられた力に応じた距離だけ光ディスク2の半径方向Xであって対物レンズ22の中心の位置に向かう方向に移動された状態で検出され、オフセット量TEofs2が1回目のオフセット量よりも小さいトラッキングエラー信号として検出される。
このように算出されるオフセット量が規定範囲以内になるまで(N回目まで)ステップS3〜ステップS6がくり返される度にFA駆動信号が補正値に応じて段階的に変更され、対物レンズ22が弾性支持部材25aに加えられた力に応じた距離だけ光ディスク2の半径方向Xであって対物レンズ22の中心の位置に向かう方向に移動されることとなる。
算出されたオフセット量が規定範囲以内であると判別された場合(ステップS5;Yes)、このときに駆動検出回路部130により検出されるFA駆動検出信号の値が補正検出値としてメモリ110に記憶される(ステップS7)。
そして、メモリ110に記憶された補正検出値がFA駆動信号の基準値として新たに設定され(ステップS8)、その後、トラッキング制御のキャリブレーションが実行される。
本実施の形態1における粗動アクチュエータ31の駆動信号は、
微動アクチュエータ26のFA駆動信号に応じて移動される対物レンズ22の移動距離と粗動アクチュエータ31の1ステップ相当の距離とが等しくなるときに検出されるFA駆動検出信号の値が検出された際、1ステップ駆動するよう指示する信号である場合、FA駆動検出信号に応じて粗動アクチュエータ31が駆動されることとなる。従って、補正検出値をFA駆動信号の基準値として設定することは、粗動アクチュエータ31の動作基準値を設定することとなる。
図5に、図3に示すトラッキングエラー信号のオフセット調整処理後のトラッキング制御時のFA駆動検出信号の例を示す。なお、図5に示すFA駆動検出信号は、駆動検出回路部130により検出されたFA駆動検出信号の電圧値を示すものである。
図5に示すように、FA駆動検出信号は、当初基準値FAから補正検出値Anが加算された新基準値FAを中心として検出され、また、光ピックアップ20の移動方向に応じたFA駆動検出信号の上限値FA及び下限値FAも補正検出値Anが加算されて補正される。
本実施の形態におけるFA駆動検出信号の上限値FA及び下限値FAは、FA駆動信号に応じて移動される対物レンズ22の移動距離が粗動アクチュエータ31の1ステップ相当の距離と等しくなるときの値である。
なお、FA駆動検出信号の上限値FA及び下限値FAは、FA駆動検出信号に応じて移動される対物レンズ22の移動距離が粗動アクチュエータ31の複数ステップ相当の距離と等しくなるときの値であってもよく、微動アクチュエータ26及び粗動アクチュエータ31の分解能に応じて定めることができる。
このように、本実施の形態1によれば、オフセット量が規定範囲以内になるように補正値に応じて段階的にFA駆動信号を変更することで、FA駆動信号を補正することができ、また、粗動アクチュエータ31を駆動させる際、FA駆動信号の基準値として設定された補正検出値を基準として駆動させることができるため、微動アクチュエータ26と粗動アクチュエータ31との駆動動作の整合性を保つことができる。
従って、光ピックアップ20が鉛直方向に対して傾いた状態で設けられたりすることによる調整ズレが生じている場合や、光ディスク装置1全体が鉛直方向に対して傾いている状態で使用される場合等において、トラッキング制御を行う前に微動アクチュエータ26の駆動信号を補正することによって、光ピックアップ20に対する対物レンズ22の相対位置を検出するセンサを用いずに、調整ズレや対物レンズ22の自重等によって生じる光束の光軸と対物レンズ22の中心の位置との間のズレに起因するトラッキングエラー信号の直流成分のオフセットを解消することができるため、小型化及びデータのリード/ライト性能の向上を図ることができ、光ディスク装置1の信頼性を向上させることができる。
[実施の形態2]
以下、図を参照して本発明の実施の形態2を詳細に説明する。
まず、構成を説明する。
本実施の形態2における光ディスク装置の概略断面構成図及び制御ブロック図は、実施の形態1における図1及び図2と略同様であるため、図は省略し、異なる内容のみ説明する。
本実施の形態2の制御部100は、制御部100内に記憶されている各種処理プログラムや各種データを読み出してワークエリアに展開し、展開されたプログラムに従って、微動アクチュエータ26を駆動させて光束の焦点を調整させた後であってトラッキング制御を行う前に信号処理回路部140により入力されるトラッキングエラー信号のオフセット量を算出するオフセット量算出処理、算出したオフセット量に基づいて対物レンズ22が光ディスク2の半径方向Xに移動される際の微動アクチュエータ26の駆動信号(FA駆動信号)を補正する補正処理を含むトラッキングエラー信号のオフセット調整処理(図6〜図8参照)を始めとする各種処理を実行するオフセット量算出手段及び補正手段である。
トラッキングエラー信号のオフセット量の算出は、実施の形態1と同様であるため、説明は省略する。
また、制御部100は、FA駆動信号を複数回設定変更して信号処理回路部140により算出されたトラッキングエラー信号のオフセット量を算出し、算出されたオフセット量毎に当該オフセット量が算出された際に駆動検出回路部130により検出されたFA駆動信号(以下、FA駆動検出信号)とを対応付けてサンプリングデータを生成し、このサンプリングデータを線形近似して、オフセット量に対するFA駆動検出信号(FA駆動信号)の特性を示す近似式を求め、この近似式からオフセット量が0となるFA駆動検出信号の値を算出し、算出されたオフセット量が0となるFA駆動検出信号の値をFA駆動信号の基準値として設定する。
更に、制御部100は、設定されたFA駆動信号の基準値を粗動アクチュエータ31の動作基準値として設定し、駆動させる。
メモリ110は、トラッキングエラー信号の基準値と、サンプリングデータを生成する際にFA駆動信号として最初に設定される初期値、初期値を段階的に変更させる変更値、サンプリングデータを生成する際にFA駆動信号として最後に設定される最終値と、を予め記憶していると共に、生成されたサンプリングデータ、算出される近似式、設定されるFA駆動信号の基準値が記憶される手段であり、磁気的、光学的記憶媒体若しくは半導体メモリで構成される電気的に消去及び書き換え可能な不揮発性の記憶媒体で構成されている。メモリ110としては、例えば、HDD、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)やフラッシュメモリなどが挙げられる。なお、メモリ110は、着脱自在に装着可能な構成としてもよい。
トラッキングエラー信号の基準値は、実施の形態1と同様であるため、説明は省略する。
次に、本実施の形態2の動作を説明する。
図6に、本実施の形態2におけるトラッキングエラー信号のオフセット調整処理のフローチャートを示す。
まず、電気的オフセットのキャリブレーション、光源21の確認処理、光ピックアップ20のフォーカスサーボ位置への移動等、フォーカシング制御処理が実行される前の光ディスク装置1内の各部の初期化処理が実行され(ステップS11)、初期化処理が終了されると、第1ドライバ121によりスピンドルモータ11が駆動されて光ディスク2が回転された後、フォーカシング制御処理が実行される(ステップS12)。
フォーカシング制御処理が実行された後、メモリ110からサンプリングデータを生成する際にFA駆動信号として最初に設定される初期値がFA駆動信号として設定される(ステップS13)。
粗動アクチュエータ31に駆動信号が出力されていない状態、且つ、微動アクチュエータ26に設定されたFA駆動信号が出力された状態で、信号処理回路部140により光ディスク2の1回転分のトラッキングエラー信号が検出される(ステップS14)。
検出されたトラッキングエラー信号の平均値が算出され、算出された平均値とメモリ110に記憶されているトラッキングエラー信号の基準値との差分値がオフセット量として算出される(ステップS15)。
算出されたオフセット量と、このオフセット量が算出された際に駆動検出回路部130から検出されるFA駆動検出信号とが対応付けられ、サンプリングデータとしてメモリ110に記憶される(ステップS16)。
FA駆動信号として設定されている値は、サンプリングデータを生成する際にFA駆動信号として最後に設定される最終値か否かが判別される(ステップS17)。
FA駆動信号として設定されている値は、最終値ではないと判別された場合(ステップS17;No)、設定されているFA駆動信号は、メモリ110に記憶されている変更値に応じてFA駆動信号が変更され(ステップS18)、粗動アクチュエータ31に駆動信号が出力されていない状態、且つ、微動アクチュエータ26に変更されたFA駆動信号が出力された状態で、トラッキングエラー信号が検出される(ステップS14に戻る)。
FA駆動信号として設定されている値は、最終値であると判別された場合(ステップS17;Yes)、メモリ110に記憶されたサンプリングデータを線形近似し、オフセット量に対するFA駆動検出信号(即ち、FA駆動信号)の特性を示す近似式を算出する(ステップS19)。
算出された近似式に基づいて、オフセット量が0となるFA駆動検出信号の値を算出し、この算出されたFA駆動検出信号の値がFA駆動信号の基準値としてメモリ110に記憶される(ステップS20)。
図7に、サンプリングデータと近似式の例を示す。
図7には、図6に示す処理が実行されることにより複数のオフセット量に対するFA駆動検出信号を示すサンプリングデータに基づいて算出された近似式Eを実線で示し、光束の光軸と対物レンズ22の中心の位置とが一致している場合の近似式Eを一点鎖線で示す。なお、図7に示すFA駆動検出信号は、電圧値を示すものとする。
図7に示すように、本来ならばオフセット量に対するFA駆動検出信号の特性としては近似式Eが算出されるべきである。しかし、調整ズレや光ディスク装置1や光ピックアップ20が鉛直方向に傾いている場合には、弾性支持部材25aに力が加わり、光束の光軸と対物レンズ22の中心の位置との間にズレが生じてしまう。
そこで、オフセット量が0となるFA駆動検出信号の値FAがFA駆動信号の新たな基準値として設定されることにより、対物レンズ22が光ディスク2の半径方向Xであって対物レンズ22の中心の位置に向かう方向に移動され、光束の光軸と対物レンズ22の中心の位置とが一致することとなる。
そして、新たなFA駆動信号の基準値として設定されたFA駆動検出信号の値FAが粗動アクチュエータ31の動作基準値として設定される(ステップS21)。
本実施の形態2における粗動アクチュエータ31の駆動信号は、微動アクチュエータ26のFA駆動信号に応じて移動される対物レンズ22の移動距離と粗動アクチュエータ31の1ステップ相当の距離とが等しくなるときに検出されるFA駆動検出信号の値が検出された際、1ステップ駆動するよう指示する信号である場合、FA駆動検出信号に応じて粗動アクチュエータ31が駆動されることとなる。従って、FA駆動信号の基準値をFA駆動検出信号に応じて新たに設定することは、粗動アクチュエータ31の動作基準値を設定することとなる。
また、FA駆動信号の基準値が補正されることに伴い、光ピックアップ20の移動方向に応じたFA駆動検出信号の上限値FA及び下限値FAも補正されることとなる。
図8及び図9に、新基準値FAに基づいて設定されるFA駆動検出信号の上限値FA及び下限値FAの例を示す。なお、図8及び図9に示すFA駆動検出信号は、電圧値を示すものとする。
図8は、FA駆動信号に応じて移動される対物レンズ22の移動距離が粗動アクチュエータ31の1ステップ相当の距離と等しくなるときに検出されるFA駆動検出信号の値ΔFAと、新基準値FAと、に基づいてFA駆動検出信号の上限値FA又は下限値FAが設定される例である。図8では、新基準値FAからΔFAを加算した値を上限値FAと設定し、基準値FAからΔFAを減算した値を下限値FAと設定する。
図9は、光束の光軸と対物レンズ22の中心の位置との距離が粗動アクチュエータ31が1ステップ分駆動された際に相当する距離である場合におけるオフセット量(以下、1ステップオフセット量Xof)と、新基準値FAと、近似式と、に基づいてFA駆動検出信号の上限値FA又は下限値FAが設定される例である。
図9では、対物レンズ22の移動方向に応じて、オフセット量が正方向に1ステップオフセット量Xofである場合におけるFA駆動検出信号の値を上限値FAと設定し、オフセット量が負方向に1ステップオフセット量Xofである場合におけるFA駆動検出信号の値を下限値FAと設定する。
このように、本実施の形態2によれば、オフセット量に対するFA駆動検出信号の特性(近似式)に基づいてFA駆動信号の基準値を設定することにより、FA駆動信号を補正することができ、また、粗動アクチュエータ31を駆動させる際、FA駆動信号の基準値として設定されたオフセット量が0となるFA駆動検出信号の値を基準として駆動させることができるため、微動アクチュエータ26と粗動アクチュエータ31との駆動動作の整合性を保つことができる。
従って、光ピックアップ20が鉛直方向に対して傾いた状態で設けられたりすることで調整ズレが生じている場合や、光ディスク装置1全体が鉛直方向に対して傾いている状態で使用される場合等において、トラッキング制御を行う前に微動アクチュエータ26の駆動信号を補正することによって、光ピックアップ20に対する対物レンズ22の相対位置を検出するセンサを用いずに、調整ズレや対物レンズ22の自重等によって生じる光束の光軸と対物レンズ22の中心の位置との間のズレに起因するトラッキングエラー信号の直流成分のオフセットを解消することができるため、小型化及びデータのリード/ライト性能の向上を図ることができ、光ディスク装置1の信頼性を向上させることができる。
また、本発明は、上記実施の形態1及び2の内容に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
実施の形態1における光ディスク装置の概略断面構成図である。 実施の形態1における光ディスク装置1の制御ブロック図である。 実施の形態1におけるトラッキングエラー信号のオフセット調整処理のフローチャートである。 ステップS3〜ステップS6の動作時のトラッキングエラー信号とトラッキングエラー信号検出時のFA駆動検出信号の例である。 図3に示すトラッキングエラー信号のオフセット調整処理後のトラッキング制御時のFA駆動検出信号の例である。 図6に、本実施の形態2におけるトラッキングエラー信号のオフセット調整処理のフローチャートを示す。 サンプリングデータと近似式の例である。 新基準値FAに基づいて設定されるFA駆動検出信号の上限値FA又は下限値FAの例である。 新基準値FAに基づいて設定されるFA駆動検出信号の上限値FA又は下限値FAの例である。
符号の説明
1 光ディスク装置
2 光ディスク
10 ディスク駆動機構部
11 スピンドルモータ
20 光ピックアップ
21 光源
22 対物レンズ
23 光検出器
24 光学レンズ系
24a ビームスプリッタ
25 レンズホルダ
25a 弾性支持部材
26 微動アクチュエータ
30 光ピックアップ駆動機構部
31 粗動アクチュエータ
32 送りネジ
100 制御部
110 メモリ
121 第1ドライバ
122 第2ドライバ
123 第3ドライバ
130 駆動検出回路部
140 信号処理回路部
An 補正検出値
E 近似式
FA 当初基準値
FA 上限値
FA 下限値
FA 新基準値
X 半径方向

Claims (9)

  1. 光源、当該光源から射出される光束を光ディスクの記録面に集光させる対物レンズ、当該光ディスクの記録面から反射される光束を受光する光検出器を有する光ピックアップと、前記光検出器から検出される光束に基づいてトラッキングエラー信号を算出する信号処理手段と、前記対物レンズを前記光ディスクの半径方向に移動させると共に前記対物レンズを前記光ディスクの記録面と略垂直な方向に移動させる微動アクチュエータと、前記光ピックアップを前記光ディスクの半径方向に移動させる粗動アクチュエータと、を備え、前記微動アクチュエータと粗動アクチュエータとの駆動によりトラッキング制御を行う光ディスク装置において、
    前記トラッキング制御を行う前に、前記信号処理手段により算出された前記トラッキングエラー信号のオフセット量を算出するオフセット量算出手段と、
    前記オフセット量算出手段により算出された前記オフセット量に基づいて、前記対物レンズが前記光ディスクの半径方向に移動される際の前記微動アクチュエータの駆動信号を補正する補正手段と、
    を備えること、
    を特徴とする光ディスク装置。
  2. 前記オフセット量算出手段は、
    前記微動アクチュエータを駆動させて前記光束の焦点を調整させた後の前記トラッキングエラー信号のオフセット量を算出すること、
    を特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
  3. トラッキングエラー信号の基準値を記憶している基準値記憶手段を備え、
    前記オフセット量算出手段は、
    前記トラッキングエラー信号のピーク信号及びボトム信号を抽出して当該ピーク信号と当該ボトム信号との平均値を算出し、算出された当該平均値と前記記憶手段に記憶されている基準値との差分値を算出し、当該差分値をオフセット量として算出すること、
    を特徴とする請求項1又は2記載の光ディスク装置。
  4. 前記光源から射出される光束の光軸と前記対物レンズの中心との間の予め設定されている相対距離を前記光ディスクの半径方向に前記対物レンズを移動させる際の前記微動アクチュエータの駆動信号の値を補正値として記憶している補正値記憶手段を備え、
    前記補正手段は、
    前記オフセット量算出手段により算出された前記オフセット量が予め設定されている規定範囲外の場合、前記補正値記憶手段に記憶されている前記補正値に応じて前記微動アクチュエータの駆動信号を変更し、前記オフセット量算出手段により前記オフセットが算出される度、且つ、前記オフセット量が前記規定範囲以内になるまで前記補正値に応じて当該微動アクチュエータの駆動信号を補正すること、
    を特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の光ディスク装置。
  5. 前記微動アクチュエータの駆動信号を検出する駆動信号検出手段と、
    前記駆動信号検出手段により検出された微動アクチュエータの駆動信号のうち、前記オフセット量が前記規定範囲以内となったときの前記駆動信号の値を補正検出値として記憶する補正検出値記憶手段を備え、
    前記補正手段は、
    前記補正検出値記憶手段に記憶された前記補正検出値を微動アクチュエータの駆動信号の基準値として設定すること、
    を特徴とする請求項4記載の光ディスク装置。
  6. 前記補正手段は、
    設定された前記微動アクチュエータの駆動信号の基準値を前記粗動アクチュエータの動作基準値として設定すること、
    を特徴とする請求項5記載の光ディスク装置。
  7. 前記微動アクチュエータの駆動信号を検出する駆動信号検出手段を備え、
    前記オフセット量算出手段は、
    前記微動アクチュエータの駆動信号を複数回設定変更し、設定回毎に前記信号処理手段により算出された前記トラッキングエラー信号のオフセット量を算出し、
    前記補正手段は、
    前記オフセット量算出手段により算出された前記オフセット量毎に当該オフセット量が算出された際に前記駆動信号検出手段により検出される前記微動アクチュエータの駆動信号とを対応付けて、前記オフセット量に対する微動アクチュエータの駆動信号の特性を生成し、当該特性に基づいて前記微動アクチュエータの駆動信号の基準値を設定すること、
    を特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の光ディスク装置。
  8. 前記補正手段は、
    前記設定された前記微動アクチュエータの駆動信号の基準値を前記粗動アクチュエータの動作基準値として設定すること、
    を特徴とする請求項7記載の光ディスク装置。
  9. 前記粗動アクチュエータは、光ピックアップの移動距離や移動速度を、一定角度のパルス数及びこのパルスの周波数で制御可能なモータであること、
    を特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の光ディスク装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009266311A (ja) * 2008-04-25 2009-11-12 Nec Electronics Corp 光ディスク装置及び光ディスク装置の制御方法
WO2017183575A1 (ja) * 2016-04-19 2017-10-26 三菱電機株式会社 光ピックアップ制御装置、及び光ピックアップ制御方法

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