JP2007304353A - 電気光学装置用基板及び電気光学装置、並びに電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cは、交差部Cdに重なっ
ている。より具体的には、低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cの夫々の領
域のうちチャネル領域1a´に近い側の領域が交差部Cdに部分的に重なっている。低濃
度ドレイン領域1c上に位置する交差部Cdから図中X方向に沿って第2部分Pxが延び
ているため、低濃度ドレイン領域1cが交差部Cdに重ならない場合に比べて低濃度ドレ
イン領域1cに入射する光を低減できる。第2部分Pxの長さ、即ちX方向に沿った寸法
は、第1部分Pyの幅の大きさより大きいため、X方向に沿って低濃度ドレイン領域1c
の法線方向に対して大きな角度で低濃度ドレイン領域1cに入射する光は、X方向に延び
る第2部分Pxの長さに応じて遮られ、光リーク電流の発生が低減される。
【選択図】図4
Description
電気光学装置用基板を備えてなる電気光学装置、並びに該電気光学装置を備えた、例えば
液晶プロジェクタ等の電子機器の技術分野に関する。
ば投射型表示装置の光変調手段(ライトバルブ)としても多用されている。特に投射型表
示装置の場合、光源からの強い光が液晶ライトバルブに入射されるため、この光によって
液晶ライトバルブ内の薄膜トランジスタ(TFT)がリーク電流の増大や誤動作等を生じ
ないよう、入射光を遮る遮光手段としての遮光膜が液晶ライトバルブに内蔵されている。
このような遮光手段或いは遮光膜について、例えば特許文献1は、TFTのチャネル領域
において、ゲート電極として機能する走査線によって遮光する技術を開示している。特許
文献2によれば、チャネル領域上に形成された複数の遮光膜と、内面反射光を吸収する層
とを設けることによってTFTのチャネル領域に到達する光を低減している。特許文献3
は、TFTの好適な動作の確保及び走査線の狭小化を可能としつつ、TFTのチャネル領
域に入射する入射光を極力低減する技術を開示している。
上において光を透過させない領域に、画素電極に供給される画像信号を一時的に保持する
ことによって画素電極の電位を一定期間保持する保持容量が設けられる。このような保持
容量は、当該保持容量の構成要素である電極を遮光膜として兼用し、TFTを遮光するこ
ともできる。
つオフ電流を低減する目的で半導体層にLDD(Lightly Doped Drain)領域が形成され
たTFT(即ち、LDD構造を有するTFT)では、LDD領域に照射された光によって
当該LDD領域に光リーク電流が生じてしまう問題点がある。より具体的には、チャネル
領域から見て半導体層のソース領域の側及びドレイン領域の側の夫々の側に設けられたL
DD領域上に、半導体層が延在される方向、言い換えればTFTのチャネル長に沿った方
向に延びる電極等の遮光手段が設けられている場合、当該電極の脇から斜めに入射する入
射光がLDD領域に到達してしまう。チャネル領域及びLDD領域の双方を遮光可能なよ
うにTFT上で幅広に遮光膜を形成することも考えられるが、画素において実質的に光が
透過する開口領域を狭めることになり、液晶装置等の表示性能を低下させてしまう。加え
て、仮に遮光膜の幅を広げたとしても、3次元的に見て当該遮光膜及びLDD領域間の隙
間に斜めに入射する入射光は大なり小なり存在する。
リクス方式で駆動される液晶装置等の電気光学装置であって、LDD構造を有するTFT
における光リーク電流の発生を低減可能な電気光学装置に用いられる電気光学装置用基板
、及びそのような電気光学装置用基板を備えた電気光学装置、並びに電子機器を提供する
ことを課題とする。
互いに交差する複数のデータ線及び複数の走査線と、前記複数のデータ線及び前記複数の
走査線の交差に対応して規定され、且つ前記基板上の表示領域を構成する複数の画素の夫
々に形成された画素電極と、(i)前記複数の画素の夫々の開口領域を互いに隔てる非開
口領域のうち前記表示領域内の第1方向に沿って延びる第1領域において前記第1方向に
沿ったチャネル長を有するチャネル領域を基準として、ソース領域の側に形成された第1
のLDD領域及びドレイン領域の側に形成された第2のLDD領域を有する半導体層、並
びに(ii)前記非開口領域のうち前記第1方向に交わる第2方向に沿って延びる第2領
域及び前記第1領域が相互に交差する交差領域において前記チャネル領域に重なるゲート
電極を有するトランジスタと、前記半導体層上に形成されており、前記第1方向及び前記
第2方向の夫々に沿って延びる第1部分及び第2部分、並びに前記交差領域において前記
第1部分及び前記第2部分が相互に交差してなる交差部を有する遮光部とを備え、
前記第1のLDD領域及び前記第2のLDD領域の一方のLDD領域の少なくとも一部
が、前記交差領域において前記交差部と重なっている。
御され、所謂アクティブマトリクス方式による画像表示が可能となる。尚、画像信号は、
例えば後述するトランジスタがオンオフされることによって、所定のタイミングで画素電
極に供給される。画素電極は、例えばITO等の透明導電材料からなる透明電極であり、
データ線及び走査線の交差に対応して、基板上において表示領域となるべき領域にマトリ
クス状に複数設けられている。
極とを有している。半導体層は、複数の画素の夫々の開口領域を互いに隔てる非開口領域
のうち表示領域内の第1方向に沿って延びる第1領域において第1方向に沿ったチャネル
長を有するチャネル領域を基準として、ソース領域の側に形成された第1のLDD領域及
びドレイン領域の側に形成された第2のLDD領域を有する。即ち、トランジスタはLD
D構造を有している。
状に延びる非開口領域のうち当該表示領域の第1方向に延びる領域である。より具体的に
は、例えば基板上でマトリクス状に規定された複数の画素の行方向、即ち複数の走査線が
配列される配列方向である。複数の走査線に交差するデータ線は、第1領域に形成されて
いることになり、走査線は後述する第2領域に形成されている。
ば、画素電極が形成される領域であって、透過率の変更に応じて液晶等の電気光学物質を
抜けてきた出射光の階調を変化させることが可能となる領域である。換言すれば、「開口
領域」とは、画素に集光される光が光を透過させない、或いは光透過率が透明電極に比べ
て相対的に小さい配線、遮光膜、及び各種素子等の遮光体で遮られることがない領域を意
味する。
素内に非透明な配線或いは電極、若しくは各種素子等の遮光体が配設されている領域を意
味する。本発明の「開口率」とは、開口領域及び非開口領域を加えた画素のサイズにおけ
る開口領域の割合を意味し、開口率が大きいほど本発明に係る電気光学装置用基板を備え
た電気光学装置の表示性能が向上する。
の不純物打ち込みによって半導体層に不純物を打ち込んでなる不純物領域である。このよ
うな不純物領域は、半導体層におけるチャネル長に沿ってチャネル領域の両側にミラー対
称に形成されており、トランジスタの非動作時において、ソース領域及びドレイン領域に
流れるオフ電流を低減し、且つトランジスタの動作時に流れるオン電流の低下を抑制でき
る。
領域が相互に交差する交差領域においてチャネル領域に重なっている。ここで、第2領域
とは、例えば非開口領域のうちデータ線に交差する走査線が配置された領域である。ゲー
ト線は、走査線のうちチャネル領域に重なる部分であってもよいし、走査線とは別に設け
られた導電膜でもよい。このような導電膜は、コンタクトホール等の接続手段を介して走
査線に電気的に接続されている。交差領域とは、第1領域及び第2領域が交差する領域、
より具体的には、非開口領域のうち互いに隣接した4つの画素の夫々の開口領域相互の中
間に位置する領域である。
第1部分及び第2部分、並びに交差領域において第1部分及び第2部分が相互に交差して
なる交差部を有する。第1部分は、交差領域を基準として第1方向に沿った一方に延びて
いてもよいし、第1方向に沿って交差領域の両側に向かって延びていてもよい。また、第
2部分は、交差領域から第2方向に沿って延びている。第2部分は、第2方向に沿って交
差領域の両側の夫々に延びていてもよいし、片側に延びていてもよい。一方のLDD領域
に到達する光を遮る遮光性を高める観点からみれば、第2部分は交差領域の両側の夫々に
延びているほうが好ましい。
ってもよいし、遮光性を有する電極を含む各種素子であってもよい。要するに、遮光部は
、交差領域に位置する交差部を基準として互いに交差する第1方向及び第2方向の夫々に
延びる部分を有していればよい。
領域において交差部と重なっている。一方のLDD領域は、第1のLDD領域及び第2の
LDD領域のうち光リーク電流が生じ易い領域である。このような領域は、実験的、理論
的に或いはシミュレーション的に特定可能であり、不純物濃度、或いは当該不純物濃度に
起因して生じる第1のLDD領域及び第2のLDD領域の夫々における電位勾配等の各種
条件を考慮して実践的に特定できる。
とにより、一方のLDD領域が交差部に重ならない場合に比べて当該一方のLDD領域に
照射される光を低減できる。より具体的には、第1方向において、第1部分の表面に沿う
ように当該表面の法線方向に対して大きな角度で一方のLDD領域に斜めに入射する入射
光は、第1部分が第1方向に沿って延びているため、第1部分によって遮光される。他方
、第2方向において、第2部分の表面に沿うように当該表面の法線方向に対して大きな角
度で一方のLDD領域に斜めに入射する入射光は、交差部及び第2方向に沿って延びる第
2部分によって遮光される。
分が形成される場合、第1部分だけでは第2方方向に沿って第1部分及び一方のLDD領
域間に斜めに入射する光を遮ることが難しく、大なり小なり第2方向に沿って一方のLD
D領域に斜め入射する光が存在し、一方のLDD領域を遮光することが難しい。
することによって、一方のLDD領域の法線方向に沿って一方のLDD領域に入射する光
を交差部で遮り、且つ第2方向に沿って当該法線方向に対して斜め方向から一方のLDD
領域に入射する光を第2部分で遮る。第2方向に延びる第2部分によれば、第2方向に沿
って一方のLDD領域に斜めに入射する光のうち交差部によって遮ることが難しい角度で
入射する光を遮ることが可能である。尚、一方のLDD領域の少なくとも一部が交差部に
重なっていれば相応の遮光効果によって光リーク電流の発生を抑制できるが、一方のLD
D領域全体が交差部に重なっているほうがより確実に光リーク電流の発生を抑制すること
が可能である。
て生じるフリッカ等の表示不良を低減可能な電気光学装置を提供可能である。
2部分の夫々の幅を広げることに伴って生じうる非開口領域の増大を抑制しつつ、一方の
LDD領域における光リーク電流の発生を抑制できるため、開口率向上及び表示不良の低
減が可能となり、本発明の電気光学装置用基板を備えた電気光学装置の表示性能を高める
ことが可能である。
る光リーク電流を低減でき、当該電気光学装置用基板を備えた電気光学装置の表示性能を
高めることが可能である。
D領域であってもよい。
に電気的に接続される高濃度ドレイン領域である第2のLDD領域において、第1のLD
D領域に比べて光リーク電流が相対的に発生し易いと推察している。したがって、この態
様によれば、第2のLDD領域の少なくとも一部が交差部に重なっていることによって、
光リーク電流が生じ易いLDD領域を遮光でき、トランジスタに流れる光リーク電流を低
減できる。
前記第2方向に沿って延びる本線部と、前記交差領域において前記本線部が前記一部に重
ならないように前記本線部が部分的に切り欠かれてなる凹部とを有していてもよい。
領域にのみゲート電極を重ねて設けることができる。尚、ゲート電極は、走査線の一部と
共用されていてもよいし、走査線とは別に設けられ、且つコンタクトホール等の接続手段
によって走査線に電気的に接続されていてもよい。
前記第1領域において、前記本線部から前記第1方向に沿って前記第1のLDD領域及び
前記第2のLDD領域の他方のLDD領域の側に突出した凸部を有していてもよい。
れるため、一方のLDD領域の少なくとも一部が交差部に重なるようにチャネル領域の大
きさ、或いは当該チャネル長に沿った半導体層の長さを変更することは、本来のトランジ
スタの素子特性を変更することになる。したがって、光リーク電流の発生を低減したとし
ても、トランジスタに要求されるスイッチング特性等の素子特性自体に変更をきたすこと
となり、光リーク電流を低減できる利点が得られる反面、本来の素子特性を得ることがで
きなくなる。特に、チャネル長が、第2部分の幅、即ち第1方向に沿った交差部の幅以上
である場合、一方のLDD領域の少なくとも一部が交差部に重なることによってチャネル
領域が第1方向に沿って交差部からはみ出してしまう。ここで、仮に第2領域に設けられ
た走査線の一部をゲート電極として共用すると、第2方向に沿って延びる走査線全体が第
1方向に沿って第2部分からはみ出してしまい、開口領域を拡げてしまうことがある。よ
り具体的には、例えば遮光部によって非開口領域が規定されている場合、遮光性を有する
走査線が第2部分からはみ出すことによって非開口領域を拡げてしまい、開口率を低下さ
せてしまう。
て第1のLDD領域及び第2のLDD領域の他方のLDD領域の側に突出した凸部を有す
る。このような凸部によれば、第1方向に沿って他方のLDD領域の側にずらしてチャネ
ル領域が設けられていても、チャネル領域に重ねてゲート電極を配置することができる。
加えて、凸部は、第1方向に沿って延びる第1部分に重なるため、非開口領域を増大させ
ることもない。したがって、開口率を低下させることなく、チャネル領域にゲート電極を
重ねて配置できる。
配置されていてもよい。
る入射光をより低減できる。より具体的には、遮光部及びトランジスタ間に遮光部とは別
の他の遮光膜を介在させる場合に比べて、遮光部及びトランジスタの距離を近づけること
ができ、その分半導体層の法線方向に対して大きな角度で当該半導体層に斜めに入射する
光を遮光部によって遮ることが可能である。
対の容量電極間に挟持された誘電体膜を有する容量素子であり、前記容量素子は、前記デ
ータ線を介して前記画素電極に画像信号が供給された際に、前記画素電極の電位を保持し
てもよい。
当該保持容量を遮光部として兼用することによって、別途遮光膜を設ける場合に比べて当
該電気光学装置用基板における回路構成及び当該回路を構成する配線等のレイアウトを簡
略化できる。
る、所謂MIM(Metal-Insulator-Metal)構造を有する。このような容量素子によれば
、一対の容量電極に供給される各種信号に応じて当該一対の容量電極で消費される消費電
力を低減できる。加えて、半導体層に比べて導電率が高いため、当該画像信号の供給に応
じて画像信号に応じた電位が即座に画素電極に供給されるため、画質を高めることが可能
である。
成されていてもよい。
なる、所謂MIS(Metal-Insulator-Semiconductor)構造を有する。このような容量素
子によれば、例えば一方の容量電極となる半導体層を画素電極に電気的に接続することも
できる。
用基板を備える。
表示性能に優れた電気光学装置を提供することができる。
備えている。
で、高品位の表示が可能な、投射型表示装置、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、
ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テ
レビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。また、本発明に
係る電子機器として、例えば電子ペーパなどの電気泳動装置等も実現することが可能であ
る。
電子機器の各実施形態を説明する。
<1−1:電気光学装置の全体構成>
先ず、図1及び図2を参照しながら本発明に係る電気光学装置用基板及びこれを備えた
電気光学装置の各実施形態を説明する。図1は、TFTアレイ基板をその上に形成された
各構成要素と共に対向基板の側から見た電気光学装置の平面図であり、図2は、図1のH
−H´断面図である。本実施形態では、電気光学装置の一例として、駆動回路内蔵型のT
FTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を例に挙げる。
向配置されている。TFTアレイ基板10と対向基板20との間に液晶層50が封入され
ており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、複数の画素部が設けられる画素領域
たる画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相
互に接着されている。
からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、
加熱等により硬化させられたものである。シール材52中には、TFTアレイ基板10と
対向基板20との間隔(基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガ
ラスビーズ等のギャップ材が散布されている。本実施形態の液晶装置1は、プロジェクタ
のライトバルブ用として小型で拡大表示を行うのに適している。
域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。但し、この
ような額縁遮光膜53の一部又は全部は、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として設
けられてもよい。尚、画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域が存在する。言い換
えれば、本実施形態においては特に、TFTアレイ基板10の中心から見て、この額縁遮
光膜53より以遠が周辺領域として規定されている。
ータ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿っ
て設けられている。走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿い、且つ、額
縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。更に、このように画像表示領域10
aの両側に設けられた二つの走査線駆動回路104間をつなぐため、TFTアレイ基板1
0の残る一辺に沿い、且つ、額縁遮光膜53に覆われるようにして複数の配線105が設
けられている。
通材106が配置されている。他方、TFTアレイ基板10にはこれらのコーナー部に対
向する領域において上下導通端子が設けられている。これらにより、TFTアレイ基板1
0と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。
データ線等の配線が形成された後の画素電極9a上に、配向膜が形成されている。他方、
対向基板20上には、対向電極21の他、格子状又はストライプ状の遮光膜23、更には
最上層部分に配向膜が形成されている。液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティ
ック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。
る。対向基板20もTFTアレイ基板10と同様に透明基板である。
処理等の所定の配向処理が施された配向膜が設けられている。例えば、画素電極9aはI
TO(Indium Tin Oxide)膜などの透明導電膜からなり、配向膜は、ポリイミド膜などの
有機膜からなる。
ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜22が設けられている。対向電極21
は例えば、ITO膜などの透明導電膜からなる。配向膜22は、ポリイミド膜などの有機
膜からなる。
ような構成を採ることで、上部容量電極300として設けられた上側遮光膜と併せ、TF
Tアレイ基板10側からの入射光のチャネル領域1a´ないしその周辺への侵入をより確
実に阻止することができる。
Tアレイ基板10と対向基板20との間には、液晶層50が形成される。液晶層50は、
画素電極9aからの電界が印加されていない状態で配向膜により所定の配向状態をとる。
01、走査線駆動回路104等の駆動回路に加えて、画像信号線上の画像信号をサンプリ
ングしてデータ線に供給するサンプリング回路、複数のデータ線に所定電圧レベルのプリ
チャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の
当該電気光学装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。
次に、図3を参照しながら、液晶装置1の画素部の電気的な接続構成を詳細に説明する
。図3は、液晶装置1の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素に
おける各種素子、配線等の等価回路である。
複数の画素の夫々には、画素電極9a及び本発明に係る「トランジスタ」の一例であるT
FT30が形成されている。TFT30は、画素電極9aに電気的に接続されており、液
晶装置1の動作時に画素電極9aをスイッチング制御する。画像信号が供給されるデータ
線6aは、TFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画像
信号S1、S2、・・・、Snは、この順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する
複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。
イミングで、走査線3aにパルス的に走査信号G1、G2、・・・、Gmを、この順に線
順次で印加するように構成されている。画素電極9aは、TFT30のドレインに電気的
に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけそのスイッチを閉
じることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、・・・、Snが所定
のタイミングで書き込まれる。画素電極9aを介して電気光学物質の一例としての液晶に
書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、・・・、Snは、対向基板に形成された
対向電極との間で一定期間保持される。
化することにより、光を変調し、階調表示を可能とする。ノーマリーホワイトモードであ
れば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が減少し、ノーマリ
ーブラックモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過
率が増加され、全体として液晶装置1からは画像信号に応じたコントラストをもつ光が出
射される。ここで保持された画像信号がリークすることを防ぐために、画素電極9aと対
向電極との間に形成される液晶容量と並列に、本発明に係る「遮光部」の一例である蓄積
容量70aが電気的に接続されている。蓄積容量70aは、画像信号の供給に応じて各画
素電極9aの電位を一時的に保持する保持容量として機能する容量素子である。蓄積容量
70aによれば、画素電極9aにおける電位保持特性が向上し、コントラスト向上やフリ
ッカの低減といった表示特性の向上が可能となる。
次に、図4乃至図7を参照しながら画素部の具体的な構成を説明する。図4は、データ
線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の平面
図である。図5は、図4のV−V´断面図である。図6は、図4のVI−VI´断面図で
ある。図7は、本実施形態に係る液晶装置の比較例の断面図である。尚、図4乃至図7で
は、各層・各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、該各層・各部材ごとに
縮尺を異ならしめてある。図5乃至図7では、説明の便宜上画素電極9aより上側に位置
する部分の図示を省略している。図5において、TFTアレイ基板10から画素電極9a
までの部分が、本発明に係る「電気光学装置用基板」の一例を構成する。
に対してマトリクス状に複数の透明な画素電極9a、画素電極9aの縦横の境界に各々に
沿って延びる複数のデータ線6a及び複数の走査線3a、TFT30、及び蓄積容量70
aを備えている。
電極9aが夫々設けられた複数の画素によって構成されている。TFT30が有する半導
体層1aのうち図4中右上がりの斜線領域で示したチャネル領域1a´に対向するように
走査線3aが配置されている。走査線3a及びデータ線6aが互いに交差する個所の夫々
には画素スイッチング用のTFT30が設けられている。
。半導体層1aは、本発明の「第1方向」の一例であるY方向に沿って延びる第1領域D
1においてY方向に沿って延在されている。半導体層1aのチャネル領域1a´は、Y方
向に沿ったチャネル長を有している。
T30は、TFTアレイ基板10上で平面的に見て、画素電極9aに対応する各画素の開
口領域(即ち、各画素において、表示に実際に寄与する光が透過又は反射される領域)を
囲む非開口領域内に配置されている。即ち、これらの走査線3a、蓄積容量70a、デー
タ線9a、下側遮光膜11a、及びTFT30は、表示の妨げとならないように、各画素
の開口領域ではなく、非開口領域内に配置されている。
りチャネルが形成される、半導体層1aのチャネル領域1a´と、走査線3a及び半導体
層1aとを絶縁する2層の絶縁膜2a及び2bを含むゲート絶縁膜2とを有している。
領域のうち本発明の「第2方向」の一例であるX方向に沿って延びる第2領域D2及び第
1領域D1が相互に交差する交差領域においてチャネル領域1a‘に重なっている。
1dからなるソース領域と、低濃度ドレイン領域1c及び高濃度ドレイン領域1eからな
るドレイン領域を有している。低濃度ドレイン領域1c及び低濃度ソース領域1bの夫々
が、本発明の「第1のLDD領域」及び「第2のLDD領域」の一例であり、本実施形態
では、低濃度ドレイン領域1cが、本発明の「一方のLDD領域」の一例である。TFT
30は、チャネル領域1a´の両側に低濃度ソース領域1b、低濃度ドレイン領域1c、
高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1eがミラー対称に形成されたLDD(Lig
htly Doped Drain)構造を有している。
レイン領域1eは、例えばイオンプランテーション法等の不純物打ち込みによって半導体
層1aに不純物を打ち込んでなる不純物領域である。このような不純物領域によれば、T
FT30の非動作時において、ソース領域及びドレイン領域に流れるオフ電流を低減し、
且つTFT30の動作時に流れるオン電流の低下を抑制できる。
体膜75aを介して対向配置されることにより形成されている。
的に接続された画素電位側容量電極である。より具体的には、上部容量電極300は、コ
ンタクトホール84aを介して中継層93に電気的に接続されており、中継層93と共に
高濃度ドレイン領域1e及び画素電極9a間の電気的な接続を中継する。加えて、中継層
93は、中継層93の一部である凸部93a及び当該凸部93aに電気的に接続されたコ
ンタクトホール85aを介して画素電極9aに電気的に接続されている。したがって、画
素電極9a及び上部容量電極300は、電気的に接続されている。
透明な金属膜である。上部容量電極300は、TFT30を遮光する上側遮光膜(内蔵遮
光膜)としても機能する。上部容量電極300は、Al(アルミニウム)、Ag(銀)等
の金属を含んで形成されている。上部容量電極300は、例えば、Ti(チタン)、Cr
(クロム)、W(タングステン)、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)、Pd(パラ
ジウム)等の高融点金属のうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイ
ド、ポリシリサイド、これらを積層したもの等から構成されていてもよい。
延設されている。下部容量電極71mは、定電位源と電気的に接続され、固定電位に維持
された固定電位側容量電極である。
て、蓄積容量70aは、金属膜−誘電体膜(絶縁膜)−金属膜の3層構造を有する、所謂
MIM(Metal−Insulator−Metal)構造を有している。ここで、下部容量電極71mは
、複数の画素に渡って延在され、これら複数の画素によって共用される。本実施形態では
、下部容量電極71mを金属膜として形成しておくことにより、半導体を用いて下部容量
電極71mを構成する場合に比べて液晶装置1の駆動時に、当該液晶装置1全体で消費さ
れる消費電力を低減でき、且つ各画素部における素子の高速動作が可能になる。したがっ
て、液晶装置1は、高品位の画像表示が可能である。
ature Oxide)膜等の酸化シリコン膜、或いは窒化シリコン膜等から構成された単層構造
、或いは多層構造を有している。
差領域からY方向に沿って延びる第1部分Pyと、当該交差領域からX方向に沿って延び
る第2部分Pxと、第1部分Py及び第2部分Pxが交差領域で相互に交差する交差部C
dを有している。
在部71myと、上部容量電極300のうちY方向に沿って延びる上部容量電極Y側延在
部300yと、誘電体膜75aのうち下部容量電極Y側延在部71my及び上部容量電極
Y側延在部300y間に延在する部分とから構成されている。第2部分Pxは、下部容量
電極71mのうちX方向に沿って延びる下部容量電極X側延在部71mxと、上部容量電
極300のうちX方向に沿って延びる上部容量電極X側延在部300xと、誘電体膜75
aのうち下部容量電極X側延在部71mx及び上部容量電極X側延在部300x間に延在
する部分とから構成されている。
2を下地として形成されており、半導体層1aに含まれるTFT30の高濃度ソース領域
1dにコンタクトホール81aを介して電気的に接続されている。データ線6a及びコン
タクトホール81a内部は、例えば、Al−Si−Cu、Al−Cu等のAl(アルミニ
ウム)含有材料、又はAl単体、若しくはAl層とTiN層等との多層膜からなる。デー
タ線6aは、TFT30を遮光する機能も有している。
TFTアレイ基板10側から装置内に入射する戻り光からTFT30のチャネル領域1a
´及びその周辺を遮光する。下側遮光膜11aは、上部容量電極300及び下部容量電極
71mと同様に、例えば、Ti、Cr、W、Ta、Mo、Pd等の高融点金属のうちの少
なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド、ポリシリサイド、これらを積層
したもの等からなる。
アレイ基板10の全面に形成されることにより、TFTアレイ基板10の表面の研磨時に
おける荒れや、洗浄後に残る汚れ等で画素スイッチング用TFT30の特性の劣化を防止
する機能を有する。
並びに中継層93を介して半導体層1aのうち高濃度ドレイン領域1eに電気的に接続さ
れている。コンタクトホール85aは、第3層間絶縁層43を貫通するように形成された
孔部の内壁にITO等の画素電極9aを構成する導電材料が成膜されることによって形成
されている。
ドレイン領域1eへ通じるコンタクトホール83aが各々開孔された第1層間絶縁膜41
が形成されている。第1層間絶縁膜41上には下部容量電極71m及び上部容量電極30
0が形成されており、これらの上には、コンタクトホール81aが開孔された第2層間絶
縁膜42が形成されている。データ線6aの上から第2層間絶縁膜42の全面及び中継層
93を覆うように、コンタクトホール85aが形成された第3層間絶縁膜43が形成され
ている。画素電極9a及び不図示の配向膜は、第3層間絶縁膜43の上面に設けられてい
る。
データ線6a及び中継層93は、例えば金属膜等の導電材料で構成される薄膜を第2層間
絶縁膜42上に薄膜形成法を用いて形成しておき、当該薄膜を部分的に除去、即ちパター
ニングすることによって相互に離間させた状態で形成される。したがって、データ線6a
及び中継層93を同一工程で形成できるため、液晶装置1の製造プロセスを簡便にできる
。
及び低濃度ドレイン領域1cの相対的な位置関係を具体的に説明する。
なっている。より具体的には、低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cの夫々
の領域のうちチャネル領域1a´に近い側の領域が交差部Cdに部分的に重なっている。
合、即ち蓄積容量70aのうち低濃度ドレイン領域1c上に第1部分Pyのみが重なって
いる場合には、X方向において、第2部分Pxの表面に沿うように当該表面の法線方向に
対して大きな角度θで低濃度ドレイン領域1cに斜めに入射する入射光は、第1部分Py
によって遮られることなく、第1部分Pyの脇から低濃度ドレイン領域1cに入射する。
したがって、低濃度ドレイン領域1cには大なり小なりX方向に沿って低濃度ドレイン領
域1cに斜めに入射する光が存在するため、第1部分Pyだけでは、低濃度ドレイン領域
1cを十分に遮光できない。このような場合、低濃度ドレイン領域1cに斜めに入射する
光によって低濃度ドレイン領域1cに光リーク電流を発生させてしまい、液晶装置1の表
示性能を低下させてしまう。
c上に位置する交差部Cdから図中X方向に沿って第2部分Pxが延びているため、低濃
度ドレイン領域1cが交差部Cdに重ならない場合に比べて低濃度ドレイン領域1cに入
射する光を低減できる。より具体的には、X方向に沿って低濃度ドレイン領域1cに斜め
に入射する光は、X方向に沿って延びる第2部分Pxによって遮られる。第2部分Pxの
長さ、即ちX方向に沿った寸法は、第1部分Pyの幅の大きさより大きいため、X方向に
沿って低濃度ドレイン領域1cの法線方向に対して大きな角度で低濃度ドレイン領域1c
に入射する光は、X方向に延びる第2部分Pxの長さに応じて遮られることになる。特に
、本実施形態では、本願発明者は、低濃度ソース領域1dに比べて相対的に低濃度ドレイ
ン領域1cにおいて光リーク電流が発生し易いと推察している。したがって、低濃度ドレ
イン領域1cを交差部Cdに重ねて設けることによって、低濃度ドレイン領域1cに到達
する光を低減でき、光リーク電流の発生を低減できる。尚、図4に示すように、半導体層
1のうち低濃度ソース領域1dも交差部Cdに重なるようにしておいてもよい。TFT3
0の素子特性に応じて設定されたチャネル長の大きさ、低濃度ドレイン領域1c及び低濃
度ソース領域1dに生じる電位勾配等の各種条件を考慮した上で、実験的、理論的、或い
はシミュレーション的に光リーク電流が発生し易い領域として特定された領域を交差部C
dに重ねて配置することによって光リーク電流の発生を低減できる。尚、本実施形態では
、低濃度ドレイン領域1cに斜めに入射する光の大部分を遮ることを目的とする観点から
みれば、低濃度ドレイン領域1c全体を交差部Cdに重ねて配置しておくことが好ましい
が、低濃度ドレイン領域1cの少なくとも一部が交差部Cdに重なっていれば、光リーク
電流を低減する効果は相応に得られる。
、蓄積容量70a及びTFT30間において低濃度ドレイン領域1cに対して斜めに入射
する入射光をより効果的に低減できる。より具体的には、蓄積容量70a及びTFT30
間に蓄積容量70aの一部を構成する上部容量電極300及び下部容量電極71mと異な
る他の遮光膜を介在させる場合に比べて、蓄積容量70a及びTFT30間の距離を近づ
けることができ、その分低濃度ドレイン領域1cの法線方向に対して大きな角度で当該低
濃度ドレイン領域1cに斜めに入射する光を蓄積容量70aによって遮ることが可能であ
る。
された金属膜であり、下部容量電極71mは、X方向に沿って複数の画素に延在され、こ
れら複数の画素で共用されている。低濃度ドレイン領域1cに斜めに入射する光のうち上
部容量電極X側延在部300xによって遮られなかった光は、下部容量電極X側延在部7
1mxによって遮られる。
及び第2部分Pxの夫々の幅を広げることに伴って生じうる非開口領域の増大を抑制しつ
つ、低濃度ドレイン領域1cにおける光リーク電流の発生を抑制できるため、開口率向上
及び表示不良の低減が可能となる。
ば、TTF30に生じる光リーク電流を低減でき、フリッカ等の表示不良が低減された液
晶装置1を提供できる。
次に、図8を参照しながら本実施形態に係る電気光学装置用基板の変形例を説明する。
図8は、本例に係る電気光学装置用基板における図4に対応する領域の一部を示した平面
図である。尚、以下では上述の液晶装置1と共通する部分に共通の参照符号を付し、詳細
な説明を省略する。尚、図8及び図9では、説明を簡便にするために画像表示領域10a
の一部である交差部Cdを中心とした一定範囲の領域を示している。
向に沿って延びる本線部3a1と、第1領域D1及び第2領域D2が相互に交差する交差
領域において本線部3a1が低濃度ドレイン領域1cに重ならないように本線部3a1が
部分的に切り欠かれてなる凹部150とを有している。本例では、低濃度ドレイン領域1
c全体が交差部Cdに重なっている場合を例に挙げているが、低濃度ドレイン領域1cの
一部が交差部Cdに重なっている場合には、本線部3a1が当該一部に重ならないように
凹部150が形成される。
、X方向に沿って配列された複数の画素で走査線3aを共用しつつ、各画素においてチャ
ネル領域1a´にのみ走査線3aの一部をゲート電極として重ねて設けることができる。
尚、ゲート電極は、走査線3aの一部と共用されていてもよいし、走査線3aとは別に設
けられ、且つコンタクトホール等の接続手段によって走査線3aに電気的に接続されてい
てもよい。
液晶装置1と同様に、光リーク電流に起因するフリッカ等の表示不良を低減でき、高品位
で画像を表示できる。
次に、図9を参照しながら本実施形態に係る電気光学装置用基板の他の変形例を説明す
る。図8は、本例に係る電気光学装置用基板における図4に対応する領域の一部を示した
平面図である。
1a´のチャネル長L2は、第2部分Pxの幅L1以上であり、ゲート電極としてその一
部が共用される走査線3aは、本線部3a1からY方向に沿って低濃度ソース領域1dの
側に突出した凸部160を有している。
ドレイン領域1cの少なくとも一部が交差部Cdに重なるようにチャネル領域1a´のチ
ャネル長L2の大きさ、或いは当該チャネル長L2に沿った半導体層1aの長さを変更す
ることは、液晶装置等の設計に応じて要求される本来のTFT30の素子特性を変更する
ことになる。したがって、光リーク電流の発生を低減したとしても、TFT30に要求さ
れるスイッチング特性等の素子特性自体に変更をきたすこととなり、光リーク電流を低減
できる利点が得られる反面、本来の素子特性を得ることができなくなる。特に、チャネル
長L2が、第2部分Pxの幅L1、即ちY方向に沿った交差部Cdの幅以上である場合、
低濃度ドレイン領域1cの少なくとも一部が交差部Cdに重なることによってチャネル領
域1a´がY方向に沿って交差部Cdからはみ出してしまう。このような場合に、走査線
の一部をゲート電極として共用すると、X方向に沿って延びる直線状に延びる走査線3a
全体がY方向に沿って第2部分Pxからはみ出してしまい、非開口領域を拡げてしまう。
より具体的には、例えば蓄積容量70aの上部容量電極300或いは下部容量電極71m
によって非開口領域が部分的に規定されている場合、第2部分Pxが延びる第2領域D2
から、例えば遮光性を有する走査線3aがはみ出すことによって非開口領域を拡げてしま
い、開口率を低下させてしまう。
領域において、本線部3a1からY方向に沿って低濃度ソース領域1dの側に突出した凸
部160を有する。このような凸部160によれば、Y方向に沿って低濃度ソース領域1
dの側にチャネル領域1a´がずらして形成されていても、チャネル領域1a´に重ねて
走査線3aの一部をゲート電極として配置できる。加えて、凸部160は、Y方向に沿っ
て延びる第1部分Pyに重なっているため、非開口領域を増大させることもない。したが
って、開口率を低下させることなく、チャネル領域1a´に走査線3aの一部をゲート電
極として重ねて配置できる。
次に、図10乃至図12を参照しながら、本発明に係る電気光学装置用基板及びこれを
備えた電気光学装置の夫々の他の実施形態を説明する。図10は、データ線6a、走査線
3a、画素電極9a等が形成されたTFTアレイ基板10上の相隣接する複数の画素群の
平面図である。図11は、図10のXI−XI´断面図である。図12は、図10のXI
I−XII´断面図である。
識可能な程度の大きさとするため、該各層・各部材ごとに縮尺を異ならしめてある。また
、図11及び図12では、説明の便宜上画素電極9aより上側に位置する部分の図示を省
略し、第1実施形態に係る液晶装置1と共通する部分に共通の参照符号を付している。図
11において、TFTアレイ基板10から画素電極9aまでの部分が、本実施形態に係る
「電気光学装置用基板」の一例を構成している。本実施形態に係る電気光学装置用基板で
は、下部容量電極71sがポリシリコン等の半導体で構成されている点で、第1実施形態
に係る電気光学装置用基板と相違する。したがって、蓄積容量70bは、金属膜−誘電体
膜(絶縁膜)−半導体膜が積層されてなる、所謂MIS(Metal-Insulator-Semiconducto
r)構造を有する。
、中継層93、蓄積容量70b、コンタクトホール85b及びコンタクトホール84bを
備えている。
容量電極300、及びこれら電極に挟持された誘電体膜75bを有している。上部容量電
極300は、固定電位側容量電極であり、下部容量電極71sは、コンタクトホール83
bを介してTFT30の高濃度ドレイン領域1eに電気的に接続された画素電位側容量電
極である。下部容量電極71sは、ポリシリコン等の半導体で形成されている。したがっ
て、蓄積容量70bは、所謂MIS(Metal−Insulator−Semiconductor)構造を有して
いる。尚、下部容量電極71sは、画素電位側容量電極としての機能の他、上側遮光膜と
しての上部容量電極300とTFT30との間に配置される、光吸収層或いは遮光膜とし
ての機能も有する。データ線6aは、第1層間絶縁膜41、絶縁膜61及び第2層間絶縁
膜42を貫通するコンタクトホール81bを介して高濃度ソース領域1dに電気的に接続
されている。第1層間絶縁膜41及び第2層間絶縁膜42間には、部分的に絶縁膜61が
介在している。
って、データ線6aを介して供給される画像信号がTFT30のスイッチング動作に応じ
て画素毎に供給される。上部容量電極300は、図10中X方向に沿って複数の画素に延
在されているため、複数の画素で共用されることによって電極面積が下部容量電極71s
より大きくなる。
で上部容量電極300を形成する場合に比べて電極面積の増大による電気抵抗の増大分を
抑制できる。よって、液晶装置の動作時における消費電力の低減、及び各画素における各
種素子の高速駆動が可能となり、液晶装置によって画像が表示される際の応答性が低下す
ることを抑制できる利点がある。このような利点は、本実施形態のように上部容量電極3
00が図中Y方向に沿って互いに隣接する画素に亘って延在するように形成されている場
合に限定されず、上部容量電極300が画像表示領域10aにおいてより大きな面積を占
めるように複数の画素に渡って形成されている場合により顕著に現れる。
しているため、開口領域を狭めていない。
域から開口領域に延びている。したがって、下部容量電極71sは、コンタクトホール8
4bに接続される部分のみを開口領域に延ばしておけばよく、下部容量電極71s全体を
開口領域に延在させることによって開口率が低下することを低減できる。加えて、第1実
施形態と同様に、非開口領域のうちX方向に沿ってコンタクトホール84bの両側に延び
る非開口領域を狭めることができるため、開口率を高めることが可能である。
交差領域からY方向に沿って延びる第1部分Pyと、当該交差領域からX方向に沿って延
びる第2部分Pxと、第1部分Py及び第2部分Pxが交差領域で相互に交差する交差部
Cdを有している。
在部71syと、上部容量電極300のうちY方向に沿って延びる上部容量電極Y側延在
部300yと、誘電体膜75aのうち下部容量電極Y側延在部71sy及び上部容量電極
Y側延在部300y間に延在する部分とから構成されている。第2部分Pxは、下部容量
電極71sのうちX方向に沿って延びる下部容量電極X側延在部71sxと、上部容量電
極300のうちX方向に沿って延びる上部容量電極X側延在部300xと、誘電体膜75
aのうち下部容量電極X側延在部71sx及び上部容量電極X側延在部300x間に延在
する部分とから構成されている。
レイン領域1cの相対的な位置関係を具体的に説明する。
1c上に位置する交差部Cdから図中X方向に沿って第2部分Pxが延びているため、第
1実施形態と同様に、低濃度ドレイン領域1cが交差部Cdに重ならない場合に比べて低
濃度ドレイン領域1cに入射する光を低減できる。したがって、低濃度ドレイン領域1c
を交差部Cdに重ねて設けることによって、低濃度ドレイン領域1cに到達する光を低減
でき、光リーク電流の発生を低減できる。尚、図10に示すように、半導体層1aのうち
低濃度ソース領域1dも交差部Cdに重なるようにしておいてもよい。尚、本実施形態で
は、低濃度ドレイン領域1cに斜めに入射する光の大部分を遮ることを目的とする観点か
らみれば、低濃度ドレイン領域1c全体を交差部Cdに重ねて配置しておくことが好まし
いが、低濃度ドレイン領域1cの少なくとも一部が交差部Cdに重なっていれば、光リー
ク電流を低減する効果は相応に得られる。
、蓄積容量70b及びTFT30間において低濃度ドレイン領域1cに対して斜めに入射
する入射光をより効果的に低減できる。より具体的には、蓄積容量70b及びTFT30
間に蓄積容量70bの一部を構成する上部容量電極300及び下部容量電極71sと異な
る他の遮光膜を介在させる場合に比べて、蓄積容量70b及びTFT30間の距離を近づ
けることができ、その分低濃度ドレイン領域1cの法線方向に対して大きな角度で当該低
濃度ドレイン領域1cに斜めに入射する光を蓄積容量70bによって遮ることが可能であ
る。
0bに含まれる第1部分Py及び第2部分Pxの夫々の幅を広げることに伴って生じうる
非開口領域の増大を抑制しつつ、低濃度ドレイン領域1cにおける光リーク電流の発生を
抑制できるため、開口率向上及び表示不良の低減が可能となる。
、TTF30に生じる光リーク電流を低減でき、フリッカ等の表示不良が低減された液晶
装置1を提供できる。
次に、図13を参照しながら上述した液晶装置を各種の電子機器に適用する場合につい
て説明する。本実施形態に係る電子機器は、上述の液晶装置をライトバルブとして用いた
プロジェクタである。図13は、上述した液晶装置を備えた電子機器の一例であるプロジ
ェクタの構成例を示す平面図である。図13に示すように、プロジェクタ1100内部に
は、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット1102が設けられている。こ
のランプユニット1102から射出された投射光は、ライトガイド1104内に配置され
た4枚のミラー1106および2枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの3
原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとしての液晶パネル1110R、111
0Bおよび1110Gに入射される。
等であり、画像信号処理回路から供給されるR、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動される
ものである。これらの液晶パネルによって変調された光は、ダイクロイックプリズム11
12に3方向から入射される。このダイクロイックプリズム1112においては、Rおよ
びBの光が90度に屈折する一方、Gの光が直進する。したがって、各色の画像が合成さ
れる結果、投射レンズ1114を介して、スクリーン等にカラー画像が投写されることと
なる。
着目すると、液晶パネル1110Gによる表示像は、液晶パネル1110R、1110B
による表示像に対して左右反転される。尚、液晶パネル1110R、1110Bおよび1
110Gには、ダイクロイックミラー1108によって、R、G、Bの各原色に対応する
光が入射するので、カラーフィルタを設ける必要はない。
の表示が可能であり、且つ小型サイズを有する、投射型表示装置、携帯電話、電子手帳、
ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワー
クステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現でき
る。
6a・・・データ線、10・・・TFTアレイ基板、11a・・・下側遮光膜、70a、
70b・・・蓄積容量、71m、71s・・・下部容量電極、75a、75b・・・誘電
体膜、93・・・中継層、300・・・上部容量電極、Py・・・第1部分、Px・・・
第2部分
Claims (10)
- 基板と、
前記基板上で互いに交差する複数のデータ線及び複数の走査線と、
前記複数のデータ線及び前記複数の走査線の交差に対応して規定され、且つ前記基板上
の表示領域を構成する複数の画素の夫々に形成された画素電極と、
(i)前記複数の画素の夫々の開口領域を互いに隔てる非開口領域のうち前記表示領域
内の第1方向に沿って延びる第1領域において前記第1方向に沿ったチャネル長を有する
チャネル領域を基準として、ソース領域の側に形成された第1のLDD領域及びドレイン
領域の側に形成された第2のLDD領域を有する半導体層、並びに(ii)前記非開口領
域のうち前記第1方向に交わる第2方向に沿って延びる第2領域及び前記第1領域が相互
に交差する交差領域において前記チャネル領域に重なるゲート電極を有するトランジスタ
と、
前記半導体層上に形成されており、前記第1方向及び前記第2方向の夫々に沿って延び
る第1部分及び第2部分、並びに前記交差領域において前記第1部分及び前記第2部分が
相互に交差する交差部を有する遮光部とを備え、
前記第1のLDD領域及び前記第2のLDD領域の一方のLDD領域の少なくとも一部
が、前記交差領域において前記交差部と重なっていること
を特徴とする電気光学装置用基板。 - 前記一方のLDD領域は、前記第2のLDD領域であること
を特徴とする請求項1に記載の電気光学装置用基板。 - 前記ゲート電極は、前記第2領域において前記第2方向に沿って延びる本線部と、前記
交差領域において前記本線部が前記一部に重ならないように前記本線部が部分的に切り欠
かれてなる凹部とを有すること
を特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置用基板。 - 前記チャネル長は、前記第2部分の幅以上であり、
前記ゲート電極は、前記第1領域において、前記本線部から前記第1方向に沿って前記
第1のLDD領域及び前記第2のLDD領域の他方のLDD領域の側に突出した凸部を有
すること
を特徴とする請求項3に記載の電気光学装置用基板。 - 前記遮光部は、前記トランジスタの直上に配置されていること
を特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の電気光学装置用基板。 - 前記遮光部は、一対の容量電極及び前記一対の容量電極間に挟持された誘電体膜を有す
る容量素子であり、
前記容量素子は、前記データ線を介して前記画素電極に画像信号が供給された際に、前
記画素電極の電位を保持すること
を特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の電気光学装置用基板。 - 前記一対の容量電極の夫々は、金属膜であること
を特徴とする請求項6に記載の電気光学装置用基板。 - 前記一対の容量電極の一方は、半導体によって構成されていること
を特徴とする請求項6に記載の電気光学装置用基板。 - 請求項1から8の何れか一項に記載の電気光学装置用基板を備えたこと
を特徴とする電気光学装置。 - 請求項9に記載の電気光学装置を具備してなること
を特徴とする電子機器。
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