JP2007303921A - 信号源位置推定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の方向からの相互に相関がある広帯域信号をアレイ受波器で受信し、計算量の少ない信号処理で信号源位置を推定可能にすること。
【解決手段】アレイ受波器のアレイを分割して複数のサブアレイを設定し(S11)、各サブアレイで信号源方向を推定する(S12)。次に、サブアレイの幾何学的配置関係と信号源方向を元に信号源候補位置を算出す(S13)。次に、信号源候補位置を信号源位置探索範囲の所定分解能範囲内で統合し、統合後の信号源候補位置に評価量を与える。この評価値が所定閾値値以上の信号源候補位置を選択し(S14)、この信号源候補位置を初期値とし、アレイ受波器出力によって決まる評価値の多項式で近似を利用して信号源位置の推定精度を向上させる(S15)。
【選択図】図1
【解決手段】アレイ受波器のアレイを分割して複数のサブアレイを設定し(S11)、各サブアレイで信号源方向を推定する(S12)。次に、サブアレイの幾何学的配置関係と信号源方向を元に信号源候補位置を算出す(S13)。次に、信号源候補位置を信号源位置探索範囲の所定分解能範囲内で統合し、統合後の信号源候補位置に評価量を与える。この評価値が所定閾値値以上の信号源候補位置を選択し(S14)、この信号源候補位置を初期値とし、アレイ受波器出力によって決まる評価値の多項式で近似を利用して信号源位置の推定精度を向上させる(S15)。
【選択図】図1
Description
本発明は、信号源位置推定方法に関し、特に、信号源から発せられる広周波数帯域信号をアレイ受波器で受信し、少ない計算量の信号処理で信号源位置を推定できる信号源位置推定方法に関する。
信号源から発せられる信号をアレイ受波器で受信し、受信された信号を処理することにより信号源を対象物としてその位置を受動的に推定することができる。例えば、人工物から発せられる広周波数帯域の雑音をアレイ受波器で受信し、受信信号を処理することにより人工物の位置を推定でき、生物が発する鳴き声をアレイ受波器で受信し、受信信号を処理することにより生物の位置を推定できる。
この場合、アレイ受波器には、強い相関がある信号が複数の方向から到来する。例えば水中の場合、信号源から発せられた信号は、水底や水面で反射され、アレイ受波器には強い相関のある信号が複数の方向から到来する。
信号源が遠距離場にある場合、到来する信号をアレイ受波器で受信し、受信信号を処理して信号源方向を推定する方法は、多数提案されている。例えば、MUSIC法は、信号源方向のみを推定する場合に有効な方法である。
非特許文献1には、信号間に相関のある複数の信号源が存在する場合に、空間平均を行った受信信号にRoot MUSIC法を適用し、信号源方向を効率的に推定することが提案されている。
一方、信号源が近距離場にある場合、到来する信号をアレイ受波器で受信し、受信信号を処理して信号源位置(方向と距離)を推定する方法も提案されている。
非特許文献2には、近距離場にある信号源位置を推定する方法として、周波数領域の2次元MUSIC法が提案されている。
また、非特許文献3には、CLEAN法およびRELAX法が記載されている。CLEAN法やRELAX法では、信号源の個数を仮定し、その仮定を前提として信号源位置を推定する。
H. L. van Trees: Optimum Array Processing, Wiley-Interscience (2002). Emanuel Radoi, Andre Quinquis, Felix Totir, Fabrice Pellen: Automatic Radar Target Recognition using Superresolution MUSIC 2D Images and Self-organizing Neural Networks, eusipco2004, Vienna, Austria, September 6-10, 2004. Y. Wang et al. : Wideband RELAX and wideband CLEAN for aeroacoustic imaging, J. Acoust. Soc. Am. 115 (2), pp.757-767, February 2004.
H. L. van Trees: Optimum Array Processing, Wiley-Interscience (2002). Emanuel Radoi, Andre Quinquis, Felix Totir, Fabrice Pellen: Automatic Radar Target Recognition using Superresolution MUSIC 2D Images and Self-organizing Neural Networks, eusipco2004, Vienna, Austria, September 6-10, 2004. Y. Wang et al. : Wideband RELAX and wideband CLEAN for aeroacoustic imaging, J. Acoust. Soc. Am. 115 (2), pp.757-767, February 2004.
近距離場にある信号源位置(方向と距離)を推定しようとする場合、非特許文献2で提案されている2次元MUSIC法は、信号源が狭い領域に限定されている場合には有効である。しかしながら、広い領域を対象として信号源位置を探索しようとする場合には計算量が膨大になるという課題がある。
また、非特許文献3で提案されているCLEAN法およびRELAX法では、予め信号源の個数を特定する必要がある。信号源の個数が不特定である場合や生物のように信号を発する個体数が比較的短時間で変化する場合には、想定される最大数の信号源を仮定する必要があり、やはり計算量が増大するという課題がある。
本発明の目的は、上記課題を解決し、複数の方向から到来する相互に相関がある広周波数帯域信号をアレイ受波器で受信し、計算量の少ない信号処理で信号源位置を推定できる信号源位置推定方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、到来する広周波数帯域の信号をアレイ受波器で受信し、受信信号を処理することにより信号源位置を推定する信号源位置推定方法において、アレイ受波器のアレイを少なくとも2個のサブアレイに分割して複数のサブアレイを設定する第1のステップと、前記サブアレイの各々で信号源方向を推定するとともに、推定された信号源方向に付随する受信電力あるいは振幅を評価値として求める第2のステップと、前記サブアレイの幾何学的配置関係と前記サブアレイの各々で推定された信号源方向を元に信号源候補位置を算出し、該信号源候補位置に前記評価値で決まる第1の評価値を与える第3のステップと、前記第3のステップで算出された信号源候補位置を信号源位置探索範囲の所定分解能範囲内で統合するとともに、統合前の信号源候補位置の第1の評価値の和を統合後の信号源候補位置の第2の評価量として与え、前記第2の評価値が所定閾値値以上の信号源候補位置を選択する第4のステップと、前記第4のステップで選択された信号源候補位置を初期値とし、該初期値近傍の複数の点でアレイ受波器出力によって決まる第3の評価値を求めて多項式で近似し、該多項式が最大となる点を信号源位置と推定する第5のステップを有することを第1の特徴としている。
また、本発明は、前記第2のステップが、到来する広周波数帯域の内、低域を含む広帯域の信号を用いて信号源方向を推定し、前記第5のステップは、到来する広周波数帯域の信号の内、高域の信号を用いて信号源位置を推定することを第2の特徴としている。
また、本発明は、前記第4のステップが、アレイ受波器からの離間距離が予め定めた閾値以下の信号源候補位置を除去するステップを含むことを第4の特徴としている。
本発明は、さらに、前記第4のステップで選択された信号源候補位置の近傍で信号源位置の探索を行って、該信号源候補位置を通り、信号源位置探索座標系における各座標軸に平行な線上にある、候補位置近傍の複数の点にビームフォーミングしたときのアレイ受波器出力を求め、アレイ受波器出力が最大値となる点を求め、該点を信号源候補位置として選択する第5のステップを有し、前記第4のステップは、前記第5のステップで選択された信号源候補位置を初期値とすることを第4の特徴としている。
上記第1の特徴によれば、信号源位置を最初から探索する場合と比べ、少ない計算量で効率的に信号源位置を推定できる。すなわち、本発明では、まず、アレイ受波器をサブアレイに分割し、各サブアレイにより信号源方向を推定し、これにより推定された信号源方向とサブアレイの幾何学的配置関係から信号源候補位置を算出する。信号源方向の推定に必要な計算量は、信号源位置の探索に必要な計算量より格段に少ないので、ここでは効率的に信号源候補位置を算出できる。
次に、信号源候補位置を初期値とし、該初期値近傍の複数の点でアレイ受波器出力によって決まる第3の評価値を求めて多項式で近似し、該多項式が最大となる点を信号源位置と推定するので、少ない計算量かつ高精度で信号源位置を推定できる。
上記第2の特徴によれば、第2のステップでは、到来する広周波数帯域の内、低域を含む広帯域の信号を用いて信号源方向を推定し、第5のステップでは、到来する広周波数帯域の信号の内、高域の信号を用いて信号源位置を推定するので、エイリアシングの影響を避けつつ、信号源位置の推定精度を高めることができる。すなわち、第2のステップでは、アレイ要素の間隔に対して長波長の信号を含む広帯域の信号を用いて信号源方向を推定するので、エイリアシングの影響を避けることができる。また、信号源候補位置が求められた後の推定精度を高める第5のステップでは、高周波数域の信号を用いるので、信号源位置の推定の分解能を高めることができる。
なお、第5のステップでは、信号源候補位置を中心とする限定された領域内で最大値の探索を行うので、エイリアシングの影響を避けることができるものである。また、これにより、アレイ要素の間隔を広くすることができ、計算量をさらに減少させることができる。
上記第3の特徴によれば、アレイ受波器の近傍に現れる偽の信号源候補の候補を除去して処理負担を軽くすることができる。
上記第4の特徴によれば、真の信号源位置に近づくように信号源候補位置の初期値の精度を改善でき、これにより以後の信号源位置の推定での計算量を減少させることができる。
図面を参照して本発明を説明する。図1は、本発明におけるアレイ受波器の受信信号処理手順を示すフローチャートである。まず、アレイ受波器を少なくとも2個のサブアレイに分割して複数のサブアレイを設定し(S11)、サブアレイごとの受信信号を処理して各サブアレイでの信号源方向を推定する(S12)。次に、異なるサブアレイで推定された信号源方向の交点を算出する(S13)。この交点は、各サブアレイで推定された信号源方向とサブアレイ相互の配置関係、具体的には各サブアレイで推定された信号源方向とサブアレイの幾何学的中心間の距離とから算出できる。次に、S13で算出された交点の内、予め設定された範囲内のものを同一のものとみなして統合し、受信電力や振幅などの所定の評価値で評価することにより信号源候補位置を求める(S14)。続いて、S14で求めた信号源候補位置を初期値とし、その近傍で探索を行って信号源位置の推定精度を向上させる(S15)。
次に、図1のS11〜S15における処理を詳細に説明する。以下では、アレイ受波器を含む平面(2次元)内の信号源位置を推定する場合を想定するが、後述するように、本発明は、3次元内の信号源位置を推定する場合にも適用できる。
(1)サブアレイの設定(S11)
サブアレイの設定について説明する前に、まず、アレイ受波器について説明する。アレイ受波器は複数のアレイ要素の配列からなり、各アレイ要素は信号源から到来する信号をそれぞれ受信する。
サブアレイの設定について説明する前に、まず、アレイ受波器について説明する。アレイ受波器は複数のアレイ要素の配列からなり、各アレイ要素は信号源から到来する信号をそれぞれ受信する。
本発明が処理対象とする信号は、信号源から発せられる広周波数帯域の信号である。したがって、アレイ受波器のアレイ要素間の間隔を、信号源から発せられる信号の周波数帯域内の全ての周波数においてエイリアシングが生じないように設定すると、アレイ要素数が膨大になる恐れがある。そこで、信号源から発せられると考えられる信号の最大周波数より小さい、適当な周波数までエイリアシングが生じないような間隔でアレイ要素を配置するのが好ましい。例えば、受信信号のパワーの70%を含む信号の周波数に対してアレイ要素間の間隔が1/2波長以下となるようにする。
アレイ受波器のアレイ要素は一定間隔で配置される必要はない。アレイ要素が一定間隔で配置されない場合は、実際のアレイ要素の受信信号からアレイ要素間の間隔を一定とした仮想的なアレイ要素の受信信号を補間によって作成すればよい。以下ではアレイ要素が一定間隔で配置されているとして説明する。
サブアレイの設定(S11)では、アレイ受波器を複数(2個以上)に分割し、分割された各々をサブアレイとして設定する。サブアレイはアレイ受波器の隣接するアレイ要素を用いて構成する。サブアレイを構成するアレイ要素の数MSAは全てのサブアレイで同じにする必要はない。サブアレイを構成するアレイ要素は一部重複しても構わない。サブアレイを構成するアレイ要素の数、したがってアレイの幾何学的な大きさLSAは、サブアレイごとに異なっても構わない。
図2は、サブアレイの設定の一例を示す。ここではアレイ受波器の全アレイを一部重複させて3個に分割してサブアレイ1,2,3を設定している。信号源がアレイ受波器の近傍にあるときはサブアレイ中心間の距離dSAを優先してサブアレイを設定し、遠方にある場合はサブアレイの大きさLSAを優先してサブアレイを設定するのが精度的に有利である。
(2)各サブアレイによる信号源方向の推定(S12)
サブアレイによる信号源方向の推定は、Root MUSIC法、MVDR(Minimum Variance Distortionless Receiver)法など公知の方法を用いて行うことができる。計算量的にはRoot MUSIC法が有利である。以下、Root MUSIC法を前提に信号源方向の推定手順を説明する。
サブアレイによる信号源方向の推定は、Root MUSIC法、MVDR(Minimum Variance Distortionless Receiver)法など公知の方法を用いて行うことができる。計算量的にはRoot MUSIC法が有利である。以下、Root MUSIC法を前提に信号源方向の推定手順を説明する。
信号源方向の推定に用いるNF個の信号の周波数を周波数が低い順にf1,f2,・・・,fNFとする。周波数の上限fNFと下限f1は、例えば信号対雑音比、アレイ要素間隔、アレイ受波器感度の帯域などを考慮して決める。
まず、各周波数f1,f2,・・・,fNFにおいて、Root MUSIC法により、信号源方向を推定する。ここで、k番目の周波数fkにおいて、ND,k個の信号源方向θk,1,θk,2,・・・,θk,Nkが推定されたとする。Root MUSIC法では複素共役を含めて最大MSA個の信号源方向が推定される。
次に、推定された各信号源方向から到来する信号の電力を計算し、閾値Pθ,k以下の電力となる信号は雑音とみなして除去する。閾値Pθ,kは、周波数fkにおけるアレイ受波器の受信電力から決めることができる。ここで、閾値Pθ,kは周波数によって変えることも一定とすることもできる。
以上により、NF個の信号の周波数f1,f2,・・・,fNFにおいて信号源方向の推定を行うと、周波数fk(k=1,2,・・・,NF)に対して下記(1)の信号源方向とそれに付随する下記(2)の電力が得られる。なお、このとき複数の信号源からの信号間に相関がある場合には空間平均をとる。
サブアレイによる信号源方向の推定の分解能は、サブアレイの大きさLSAによって決まる。例えば、受信信号の等価的な周波数fθ,eqを、式(3)で表されように、各周波数fk(k=1,2,・・・,NF)における電力Pk(k=1,2,・・・,NF)による重み付け周波数の平均とすると、分解能Δθθ,eqは、周波数fθ,eqにおける波長λθ,eqとサブアレイの大きさ(サブアレイ長)LSAから求めることができる。因みに、線形アレイでは式(4)が分解能Δθθ,eqの目安となる。
分解能Δθθ,eqをもとに角度分解能の閾値Δθを設定し、閾値Δθの範囲内にある信号源方向は同一とみなし、推定された信号源方向を分解能Δθで分割する。
例えば、方向を-NLΔθ,(-NL+1)Δθ,・・・,0,・・・,(NU-1)Δθ,NUΔθのように分割する。ここで、NL、NUは、それぞれ周波数の下限と上限を与える正の整数である。また、m(m=NL,・・・,NU)番目の方向Θmを式(5)とする。
式(5)にしたがって上記(1)の信号源方向を分類する。方向Θmに分類された信号源方向において上記(2)で与えられる電力の和Pmを式(6)で求め、これを方向Θmの評価値とする。ただし、θk,j∈Θmは、信号源方向θk,jが方向Θmに分類されていることを表すものとする。ここで、方向Θmの代わりに式(7)により重み付け平均を行った方向〈Θm〉を用いる。あるいは、式(6)の評価値Pmの代わりに、簡略化して方向〈Θm〉に分類された信号源方向の個数を評価値とし、方向Θmをそのまま用いる、つまり〈Θm〉=Θmとすることも可能である。
信号源方向の推定に用いる周波数f1,f2,・・・,fNFにおけるアレイ受波器の全受信電力によって決まる閾値PΘを設定し、閾値PΘ以上の評価値Vmをもつ方向〈Θm〉を当該サブアレイによって推定された信号源方向とする。
以上の処理を全てサブアレイに対して行う。n番目のサブアレイによって得られた信号源方向を下記(8)とし、それに付随する電力(下記(9))を各方向の評価値〈Pn,m〉とする。ただし、NSAはサブアレイの個数、Mnはn番目のサブアレイによって得られた信号源方向の個数である。
(3)異なるサブアレイにより推定された信号源方向の交点の算出(S13)
図3は、信号源方向の交点算出の説明図である。ここでは、上記(8)で与えられる信号源方向の交点を求める。図3は、各サブアレイ1,2,3によって得られた信号源方向の交点として交点12,交点23,交点31が求められることを示している。交点12,交点23,交点31は、各サブアレイ1,2,3で推定された信号源方向とサブアレイの幾何学的中心間の距離d12,d23,d31とから算出できる。
図3は、信号源方向の交点算出の説明図である。ここでは、上記(8)で与えられる信号源方向の交点を求める。図3は、各サブアレイ1,2,3によって得られた信号源方向の交点として交点12,交点23,交点31が求められることを示している。交点12,交点23,交点31は、各サブアレイ1,2,3で推定された信号源方向とサブアレイの幾何学的中心間の距離d12,d23,d31とから算出できる。
n番目のサブアレイによって求められた全ての信号源方向とn′番目のサブアレイによって求められた全ての信号源方向の交点の座標(xc,yc)は式(10),(11)に従って求めることができる。
ただし、サブアレイ、したがってアレイ受波器のx座標は全て0、アレイ要素は全てy軸上にあり、信号源はx座標の正方向に全て存在するものとする。また、アレイ受波器の中心を座標の原点とする。yn、yn′はそれぞれn番目およびn′番目のサブアレイのy座標である。RMIN、RMAXは、それぞれ位置を推定すべき信号源の最小および最大距離である。
式(10)で求めた交点に、交点を求めるのに使用した2個の方向の評価値〈Pn,m〉および〈Pn′,m′〉から適当な評価値(第1の評価値)を与える。例えば、第1の評価値として、Pc=〈Pn,m〉+〈Pn′,m′〉またはPc=(〈Pn,m〉・〈Pn′,m′〉)1/2を与えることができる。
式(10)で求めた交点に通し番号をつけ、pc,k=(xc,k,yc,k)(k=1,・・・,Nc)とする。Ncは、式(10)の条件を満足する全ての交点の個数、xc,k、yc,kはそれぞれk番目の交点のx座標およびy座標である。また、交点に与えられた第1の評価値をPc,k(k=1,・・・,Nc)とする。さらに、アレイ受波器の中心から交点を見込んだ角度Θc,kおよび原点からの距離rc,kを式(12)で定義する。
(4)信号源候補位置の初期値の算出(S14)
S13で推定された信号源位置には誤差があるので、推定された信号源候補位置のうち予め設定された適当な範囲内の交点を同一のものとみなして統合する。統合後の交点に評価値(第2の評価値)を与え、第2の評価値が所定閾値以上の信号源候補位置を信号源候補位置の初期値とする
S13で推定された信号源位置には誤差があるので、推定された信号源候補位置のうち予め設定された適当な範囲内の交点を同一のものとみなして統合する。統合後の交点に評価値(第2の評価値)を与え、第2の評価値が所定閾値以上の信号源候補位置を信号源候補位置の初期値とする
具体的には、まず、信号源位置探索範囲の平面を適当な分解能で分割する。この分解能は、信号源位置の推定で要求される分解能に応じたものである。たとえば、アレイ原点からの距離rの範囲RMIN≦r≦RMAXを分解能Δrで分割し、方向Θの範囲ΘMIN≦Θ≦ΘMAXを分解能ΔΘで分割する。ただし、ΘMIN≒NLΔθ,ΘMAX≒NUΔθである。
分割された局座標平面のn番目の信号源候補位置区間に含まれる交点をpCD,n,m=(rCD,n,m,ΘCD,n,m)(m=1,・・・,NCD,n)とする。また、それぞれの交点が持つ評価値PCD,n,m(m=1,・・・,NCD,n)としてこれらの交点が持っていた第1の評価値を与える。ただし、rCD,n,m、ΘCD,n,mは、それぞれn番目の信号源候補位置区間に含まれるm番目の交点の距離および角度である。また、NCD,nはn番目の信号源候補位置区間に含まれる交点の個数、NCDは信号源候補位置区間の全個数である。
このとき、n番目の信号源候補位置区間に対する信号源候補位置(n番目の信号源候補位置)の座標pCD,n=(rCD,n,ΘCD,n)は、式(13)〜式(15)の何れかにすることができる。式(13)は、信号源候補位置区間の中心座標を信号源候補位置の座標とし、式(14)は、信号源候補位置区間に含まれる交点の位置の平均を信号源候補位置の座標とし、式(15)は、信号源候補位置区間に含まれる交点の評価値を重みとした平均を信号源候補位置の座標としている。
n番目の信号源候補位置には、該信号源候補位置の元となった信号源候補位置区間に含まれていた交点の個数NCD,nあるいは信号源候補位置区間に含まれていた交点の評価値の和(式(16))を評価値(第2の評価値)PCD,nとして与え、第2の評価値が所定閾値より大きい場合、該信号源候補位置を信号源候補位置の初期値とする。また、アレイ受波器近傍では多数の交点ができ、そこに偽の信号源候補位置が現れるので、アレイ受波器から所定距離以下の信号源候補位置を初期値から除去することが処理負担を軽減する上で好ましい。
以上では極座標系を用いて説明したが、直交座標系を用いても同様の手順で信号源候補位置の初期値を算出できる。
(5)信号源候補位置の初期値の改善
複数の信号源が発する信号間に相関がある場合、S11〜S14によって求められた信号源候補位置の初期値が真の信号源位置に十分近いという保証はない。このような場合、以下に説明するように、S14で求められた信号源候補位置の初期値の近傍で予備的な位置探索を行って信号源候補位置の初期値を改善することにより、S15での信号源位置の推定精度向上のための計算量を少なくできる。
複数の信号源が発する信号間に相関がある場合、S11〜S14によって求められた信号源候補位置の初期値が真の信号源位置に十分近いという保証はない。このような場合、以下に説明するように、S14で求められた信号源候補位置の初期値の近傍で予備的な位置探索を行って信号源候補位置の初期値を改善することにより、S15での信号源位置の推定精度向上のための計算量を少なくできる。
図4は、信号源候補位置の初期値改善の説明図である。なお、図4において、アレイ受波器出力、方向および距離の軸の数値は格別の意味を持たない。以下、信号源位置の候補の初期値の改善のための手順を極座標を例に説明する。
まず、信号源候補位置区間において、信号源候補位置を通り、距離一定の線上に、信号源候補位置を中心に適当な間隔で点を設定する。例えば、信号源候補位置を中心に所定角度間隔で点を配置する。次に、これらの点にビームフォーミングしたときのアレイ受波器出力を求め、アレイ受波器出力の最大点を探し、この最大点の角度を信号源候補位置の角度とする。
また、アレイ受波器出力の最大値に対して所定割合、例えば0.7倍以下になる点で、最大となる角度よりも角度が小さく、最大となる角度に最も近い点と、最大となる角度よりも角度が大きく、最大となる角度に最も近い点を選び、これらの2点の間の角度範囲を次のS15での信号源位置の探索範囲とする。これらの条件を満足する点がない場合、予め設定した角度最小値および角度最大値の2点間の角度範囲を探索範囲とする。
次に、角度を更新した信号源候補位置を通り、角度一定の線上に、信号源候補位置を中心に適当な間隔で点を設定する。例えば、信号源候補位置を中心に所定距離間隔で点を配置する。これらの点にビームフォーミングしたときのアレイ受波器出力を求め、アレイ受波器出力の最大点を探し、この最大点の距離を信号源候補位置の距離とする。
また、アレイ受波器出力の最大値に対して所定割合、例えば0.7倍以下になる点で、最大となる距離よりも距離が小さく、最大となる距離に最も近い点と、最大となる距離よりも距離が大きく、最大となる距離に最も近い点を選び、これらの2点間の距離範囲を次のS15で信号源位置の探索範囲とする。これらの条件を満足する点がない場合、予め設定した距離最小値および距離最大値の2点間の距離範囲を探索範囲とする。なお、この手順でのアレイ受波器の出力の計算は全てのアレイ要素を用いて行う。
(6)信号源位置の推定精度の向上(S15)
以上の手順により求めた信号源候補位置を初期値として信号源位置の推定精度を高める。信号源の大凡の位置がS14で既に分かっているので、ここでは、信号源候補位置の推定に用いた周波数と異なる周波数を用いて信号源位置の推定精度を高めることができる。つまり、エイリアシングの心配をする必要がないので、角度分解能を高くすることができる高周波数域のNQ個の周波数q1,q2,・・・,qNQの信号を用いて信号源位置を探索することが可能である。
以上の手順により求めた信号源候補位置を初期値として信号源位置の推定精度を高める。信号源の大凡の位置がS14で既に分かっているので、ここでは、信号源候補位置の推定に用いた周波数と異なる周波数を用いて信号源位置の推定精度を高めることができる。つまり、エイリアシングの心配をする必要がないので、角度分解能を高くすることができる高周波数域のNQ個の周波数q1,q2,・・・,qNQの信号を用いて信号源位置を探索することが可能である。
アレイ受波器のアレイ要素で適当な時間長Tの間に信号を受信し、時間長Tの受信信号を適当な長さΔTのNS個の区間に分割し、分割した区間内に含まれる受信信号をフーリエ変換して周波数成分を求める。フーリエ変換された周波数成分は時間区間によって変化する。位置精度向上のための評価は全NS個の区間に対して行う。
図5は、信号源位置の推定精度向上のための手順を示すフローチャートである。図5の手順を、S14で算出した全ての信号源候補位置あるいは第2の評価値PCD,nが大きなものから所定個数の信号源候補位置に適用する。
信号源候補位置の精度を向上させる場合、まず、処理対象とする信号源候補位置pCD,nを選択し(S51)、該信号源候補位置pCD,nの座標(rCD,n,ΘCD,n)の近傍に、座標(rCD,n,ΘCD,n)に対する相対的な位置と個数を予め決めた点を設け、それらの点に対してアレイ受波器をビームフォーミングしたときのアレイ受波器出力を評価値(第3の評価値)として算出する(S52)。
アレイ受波器をビームフォーミングしたときのアレイ受波器出力は、以下のようにして算出できる。アレイ要素の位置を(x1,y1),(x2,y2),・・・,(xMA,yMA)とする。ここで、MAはアレイ受波器の全アレイ要素数である。簡単化のために位置pCD,nを直交座標で表して(x0,y0)とする。各周波数の信号についての処理は全て同じであるので、ここでは周波数qnの信号についての処理を説明する。周波数qnの信号の波数をknとすると、位置pCD,nに収束するアレイのステアリングベクトル[an]は、式(17)で表される。
ここで、上付き添え字Tは転置を表す。また、rmはm番目のアレイ要素の位置(xm,ym)と点(x0,y0)の距離である。m番目のアレイ要素がl番目の時間区間において受信する周波数qnの信号をsn,m,lとする。受信信号をベクトルで表して式(18)とする。
単純なビームフォーミングでは、アレイ出力νnは、式(19)となる。ただし、上付き添え字Hは転置行列の複素共役、‖A‖はベクトルAのノルムを表す。
MVDRビームフォーミングでは、アレイ出力νnは、式(20)となる。ただし、Csは、式(21)で表される。
周波数領域のMUSICでは、アレイ出力νnは、式(22)となる。ただし、UNは共分散行列Csの固有値の内、絶対値が大きなものを除く、雑音に相当する固有値に対応する固有ベクトルを列とする行列である。式(19)は、計算量が少なく、また、複数の信号源が発する信号間に相関がある場合にも良好な結果を期待できる。
以上により周波数qnにおけるアレイ出力を算出できる。信号源から発せられる広周波数帯域の信号に対する全出力νは式(22)により求めることができる。
S52では、信号源候補位置pCD,n=(rCD,n,ΘCD,n)の近傍の複数の位置ρ1,ρ2,・・・,ρNAPで式(23)による全出力ν1,ν2,・・・,νNAPを求める。ただし、位置ρk=(xA,k,yA,k)=(rA,k,ΘA,k)(k=1,2,・・・,NAP)であり、NAPは信号源候補位置pCD,nの近傍に設けた点の個数である。
次に、これらの点における全出力ν1,ν2,・・・,νNAPを適当な次数の多項式(式(24))で近似し(S53)、この近似多項式(24)が最大になる位置(x,y)(=(r,Θ))を探索し(S54)、この最大値探索によって得られた位置を信号源位置の推定位置とする(S55)。
このとき、ガードを用いて最大値探索の範囲を信号源候補位置の周辺に限定することによって、高周波数域の信号を使用したことによるエイリアシングの影響を避けることができる。以上のように、アレイ受波器出力を多項式で近似することにより、最大値探索に要する計算量を格段に少なくすることができる。
近似多項式は、アレイ受波器出力を正確に近似しているとは限らない。そこで、本実施形態では、アレイ受波器出力の最大点を探索した結果、最大点の位置が信号源候補位置の初期値と所定距離(第1の所定値)以上離れている場合に、該最大点を新たな初期値として探索を繰り返す。また、この距離が第1の所定値以下であるが第2の所定値以上の場合には探索範囲を狭め、近似多項式の近似精度を高めて探索を繰り返す。ここで、第1の所定値>第2の所定値である。アレイ受波器出力の最大点の位置と信号源候補位置の初期値の離間距離が第2の所定値以下の場合は、アレイ受波器出力の最大点を信号源位置と推定し、探索を終了する。
図6は、信号源位置の探索手順の一例を示すフローチャートである。まず、S14で求められた信号源候補位置を初期値として設定し(S61)、アレイ受波器出力を多項式(24)で近似する(S62)。次に、角度分解能を高くすることができる高周波数域の周波数信号を用い、アレイ受波器出力の最大点の位置を探索する(S63)。次に、S63で探索された最大点の位置が信号源候補位置の初期値と所定距離(第1の所定値)以上離れているか否かを判定する(S64)。S64で、最大点の位置が第1の所定値以上離れていると判定された場合、該最大点の位置を新たな信号源候補位置の初期値とし(S65)、探索を繰り返す(S62〜S64)。S64で最大点の位置が第1の所定値以上離れていないと判定された場合には、S66に進み、最大点の位置が信号源候補位置の初期値と所定距離(第2の所定値)以上離れているか否かを判定する。S66で、最大点の位置が第2の所定値以上離れていると判定された場合、該最大点の位置を新たな信号源候補位置の初期値とし(S67)、さらに探索範囲を狭め(S68)、近似多項式の近似精度を高めて探索を繰り返す(S62〜S66)。S66で、最大点の位置が第2の所定値以上離れていないと判定された場合は、アレイ受波器出力の最大点を信号源位置の推定値(S69)として探索を終了する。
(7)3次元内の信号源位置の推定
以上はアレイ受波器を含む平面(2次元)内の信号源位置の推定であるが、本発明は3次元内の信号源位置を推定する場合にも適用できる。3次元内の信号源位置は、直交する2個の線形アレイ受波器を用いることにより推定できる。平面アレイ受波器の場合は、例えばアレイ平面の中心あるいはその近傍で直交する軸上の線形アレイの出力を用いればよい。
以上はアレイ受波器を含む平面(2次元)内の信号源位置の推定であるが、本発明は3次元内の信号源位置を推定する場合にも適用できる。3次元内の信号源位置は、直交する2個の線形アレイ受波器を用いることにより推定できる。平面アレイ受波器の場合は、例えばアレイ平面の中心あるいはその近傍で直交する軸上の線形アレイの出力を用いればよい。
直交する2個の線形アレイ受波器を用いる場合、以下の手順(1)〜(8)により3次元内の信号源位置を推定できる。
(1)直交する2個の線形アレイ受波器のサブアレイそれぞれでS11〜S12の手順により信号源方向を推定する。
(2)いずれかの線形アレイ受波器の異なる2個のサブアレイからそれぞれ1個の信号源方向θ1、θ2を選び、残る1個の線形アレイ受波器のいずれかのサブアレイから1個の信号源方向φを選ぶ。信号源方向θ1、θ2と信号源方向φは直交する方向への角度である。
(3)これら3個の信号源方向の交点を求める。この交点を求めるには、例えば、まず、式(10)を用いて2個の信号源方向θ1、θ2の交点を求め、次に、該交点を通り、信号源方向θ1、θ2の単位ベクトルのベクトル積に平行な直線が、信号源方向θ1、θ2の単位ベクトルが張る平面と角度φをなす位置を求めればよい。
(4)以上の操作を、可能な全ての信号源方向の組み合わせについて行う。これにより、一般的には数多くの交点が求められる。
(5)手順(4)によって求められた全交点に対して、アレイ受波器の全アレイ要素を対象として交点に付随する電力を第1の評価値として求める。
(6)S14の信号源候補位置の初期値算出の手順を3次元に拡張し、統合後の交点の評価値(第2の評価値)が大きな交点を信号源候補位置の初期値として選択する。信号源候補位置の座標は、式(13)〜(15)の何れかと同じようにして求めることができる。ここでも、信号源候補位置の初期値の近傍で予備的な位置探索を行って信号源候補位置の初期値を改善できる。
(7)信号源候補位置の初期値の近傍に3次元の適当な点を設け、これらの点で式(19)〜(22)の何れかと同じようにしてアレイ受波器出力を求める。
(8)手順(7)で求められたアレイ受波器出力を3次元の多項式で近似し、これによる近似多項式が最大となる位置を求める。ここでは、図5の信号源位置の探索手順を利用できる。近似多項式が最大となる点を信号源の推定位置とする。
(1)直交する2個の線形アレイ受波器のサブアレイそれぞれでS11〜S12の手順により信号源方向を推定する。
(2)いずれかの線形アレイ受波器の異なる2個のサブアレイからそれぞれ1個の信号源方向θ1、θ2を選び、残る1個の線形アレイ受波器のいずれかのサブアレイから1個の信号源方向φを選ぶ。信号源方向θ1、θ2と信号源方向φは直交する方向への角度である。
(3)これら3個の信号源方向の交点を求める。この交点を求めるには、例えば、まず、式(10)を用いて2個の信号源方向θ1、θ2の交点を求め、次に、該交点を通り、信号源方向θ1、θ2の単位ベクトルのベクトル積に平行な直線が、信号源方向θ1、θ2の単位ベクトルが張る平面と角度φをなす位置を求めればよい。
(4)以上の操作を、可能な全ての信号源方向の組み合わせについて行う。これにより、一般的には数多くの交点が求められる。
(5)手順(4)によって求められた全交点に対して、アレイ受波器の全アレイ要素を対象として交点に付随する電力を第1の評価値として求める。
(6)S14の信号源候補位置の初期値算出の手順を3次元に拡張し、統合後の交点の評価値(第2の評価値)が大きな交点を信号源候補位置の初期値として選択する。信号源候補位置の座標は、式(13)〜(15)の何れかと同じようにして求めることができる。ここでも、信号源候補位置の初期値の近傍で予備的な位置探索を行って信号源候補位置の初期値を改善できる。
(7)信号源候補位置の初期値の近傍に3次元の適当な点を設け、これらの点で式(19)〜(22)の何れかと同じようにしてアレイ受波器出力を求める。
(8)手順(7)で求められたアレイ受波器出力を3次元の多項式で近似し、これによる近似多項式が最大となる位置を求める。ここでは、図5の信号源位置の探索手順を利用できる。近似多項式が最大となる点を信号源の推定位置とする。
1,2,3・・・サブアレイ、S11・・・サブアレイの設定処理、S12・・・各サブアレイによる信号源方向の推定処理、S13・・・信号源方向の交点の算出処理、S14・・・信号源候補位置の初期値の算出処理、S15・・・信号源位置の推定精度の向上処理
Claims (4)
- 到来する広周波数帯域の信号をアレイ受波器で受信し、受信信号を処理することにより信号源位置を推定する信号源位置推定方法において、
アレイ受波器のアレイを少なくとも2個のサブアレイに分割して複数のサブアレイを設定する第1のステップと、
前記サブアレイの各々で信号源方向を推定するとともに、推定された信号源方向に付随する受信電力あるいは振幅を評価値として求める第2のステップと、
前記サブアレイの幾何学的配置関係と前記サブアレイの各々で推定された信号源方向を元に信号源候補位置を算出し、該信号源候補位置に前記評価値で決まる第1の評価値を与える第3のステップと、
前記第3のステップで算出された信号源候補位置を信号源位置探索範囲の所定分解能範囲内で統合するとともに、統合前の信号源候補位置の第1の評価値の和を統合後の信号源候補位置の第2の評価量として与え、前記第2の評価値が所定閾値値以上の信号源候補位置を選択する第4のステップと、
前記第4のステップで選択された信号源候補位置を初期値とし、該初期値近傍の複数の点でアレイ受波器出力によって決まる第3の評価値を求めて多項式で近似し、該多項式が最大となる点を信号源位置と推定する第5のステップを有することを特徴とする信号源位置推定方法。 - 前記第2のステップは、到来する広周波数帯域の内、低域を含む広帯域の信号を用いて信号源方向を推定し、前記第5のステップは、到来する広周波数帯域の信号の内、高域の信号を用いて信号源位置を推定することを特徴とする請求項1に記載の信号源位置推定方法。
- 前記第4のステップは、アレイ受波器からの離間距離が予め定めた閾値以下の信号源候補位置を除去するステップを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の信号源位置推定方法。
- さらに、前記第4のステップで選択された信号源候補位置の近傍で信号源位置の探索を行って、該信号源候補位置を通り、信号源位置探索座標系における各座標軸に平行な線上にある、候補位置近傍の複数の点にビームフォーミングしたときのアレイ受波器出力を求め、アレイ受波器出力が最大値となる点を求め、該点を信号源候補位置として選択する第6のステップを有し、前記第5のステップは、前記第6のステップで選択された信号源候補位置を初期値とすることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の信号源位置推定方法。
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---|---|---|---|---|
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JP2012057963A (ja) * | 2010-09-06 | 2012-03-22 | Nec Corp | 目標物探知システム、探知方法、及び探知情報処理プログラム |
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JP2016148590A (ja) * | 2015-02-12 | 2016-08-18 | 株式会社日本自動車部品総合研究所 | 到来方向推定システム、測定装置 |
WO2016129244A1 (ja) * | 2015-02-12 | 2016-08-18 | 株式会社デンソー | 到来方向推定装置 |
-
2006
- 2006-05-10 JP JP2006131546A patent/JP2007303921A/ja active Pending
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