JP2007303065A - 可動庇装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】庇を伸展又は収縮したとき、外観性が良好であり、かつ庇シートの下から吹き上げる強風、突風に耐える可動庇装置の提供が主な課題である。
【解決手段】可動庇装置Tは、上部ドラム1、下部ドラム2、上部シート3及び下部シート4からなる庇シート、先端部材5、左右屈伸アーム6、7及び取付部材8を主な構成部材としている。
【選択図】 図1
【解決手段】可動庇装置Tは、上部ドラム1、下部ドラム2、上部シート3及び下部シート4からなる庇シート、先端部材5、左右屈伸アーム6、7及び取付部材8を主な構成部材としている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、可動庇装置に係り、より詳しくは、商店街等の建造物の開口部上方に配備され、天候等に即応して随時電動モータ等を駆動し、上下ドラムに懸回された庇シートを所望の長さに伸縮する可動庇装置に関する。
従来、ビル、店舗店頭の軒先又は家屋の窓、ベランダ等に設置される、日除け、雨除け等を目的とした可動庇装置又はオーニング装置に関しては、多数の提案がなされている。例えば、図9に示すように、水平方向に屈伸可能なくの字形のアーム103を左右に配置し、それら左右一対からなるアーム103の先端の間に掛け渡された前枠106に巻取りドラム104から引き出された日除けシート102の前端縁を取り付けることによって、アーム103の伸展により日除けシート102を張り出し、折り畳むことにより外壁側に引き込むようにしているものが、現在多用されている(特開平7−305467)。また特開2003−74159の日除け装置、特開2000−45477の日除け装置及び登録実用新案3056931の建築物用オーニング等も開示されている。
特開2003−74159は、日除けシートを、回動アームを介して屋外側に伸展し、該日除けシートの前方端部は、回動アーム先端部に固定されると共に、下方に向けて垂設される構成となっている。また特開2000−45477は、左右左右一対の折曲可能なアームに連結された前枠に固定されたテントを、モータにより張り出し、収納する構成となっている。また登録実用新案3056931は、テント部を形成するシート体を、左右の支柱に支持されたアーム部でベランダ外側に伸展する構成となっている。
特開平7−305467号公報
特開2003−74159号公報
特開2000−45477号公報
実用新案登録第3056931号公報
上記特許文献1〜4は、いずれも機械的な操作又は手動により、日除けシート、テント又はシート体をそれぞれ回動アーム又はアーム等で屋外側ないし通路側に伸展又は収縮することを特徴としている。しかしながら、これらの特許文献に開示された構造等については、以下の問題点を有している。その1は、日除けシート等を伸展したとき、回動アームや支柱等が露出され、来客又は通行人の視野に入るために不体裁であると共に、アーム103やこれを支持する部材等に付着した塵埃等が、来客又は通行人の頭髪や上衣等に落下することがあり、特にファッション、宝飾店、食料品店又は飲食店等の可動庇装置としては極めて不適切な可動庇装置である。その2は、特に夏季等、日差しが強いときは、伸展された1枚の日除けシート(庇シート)のみでは太陽光線の照射熱を遮断することができず、日除けシート(庇シート)の下にいる来客又は通行人等に不快感を与えるのみならず、店頭に並置した各種商品、特に生鮮食料品等の品質には多大な影響を与える。その3は、庇シート等は回動アームと前枠等のみに固定されているために強風、特に日除けシート、テント等の下から吹き上げる風にあおられて吹き上げられたりするという弱点があり、バタバタという大きな騒音を発生し、ときには日除けシート(庇シート)、テント等が吹き飛ばされることもある。
本発明が解決しようとする第1の課題は、日除けシート(庇シート)を伸展又は収縮したときに、良好な外観性を保持することであり、第2の課題は、特に夏季等における強い日差しからの照射熱を遮断し、来客又は通行人に不快感を与えない可動庇装置の提供で、第3の課題は、日除けシート等の下から吹き上げる強風に耐える可動庇装置を提供することにある。
本発明者は、上記従来技術が有する各種の問題点に鑑み、鋭意検討を重ね、特に特許文献1〜4にあるように、電動又は手動の巻取りドラム1基で日除けシート(庇シート)の伸縮作業を行うのが通例で、1基の巻取りドラムを2基にすることは必然的にコストアップとなるために、当該業界においては想到されていなかったことに着目し、第1〜第3の課題を解決するための本発明を完成したものである。
課題を解決するための手段は、本願の特許請求の範囲の各請求項に記載の発明であり、その具体的な解決手段は、以下の通りである。
課題を解決するための手段は、本願の特許請求の範囲の各請求項に記載の発明であり、その具体的な解決手段は、以下の通りである。
課題を解決するための第1の発明は、請求項1に記載の発明であり、商店街等の建造物の出入口部上方に配備される可動庇装置であって、出入口部上方かつ桁梁の下方に配設される上下の電動モータ2基によって駆動される上部ドラム及び下部ドラムと、出入口部上方の梁と平行し、前記上部ドラム及び下部ドラムの略中間の壁面に固定される取付部材と、
前記上部ドラムに巻回される上部シートと下部ドラムに巻回される下部シートからなる庇シートと、前記上部シートと下部シートの先端部が固着される先端部材と、第1アームと第2アームからなり、第1アームの一端は前記取付部材に枢支ピンを介して回動可能に固定され、第2アームの一端は前記先端部材に枢支ピンを介して回動可能に固定されると共に、それぞれの他端は中間枢支ピンで連結された左右一対の屈伸アームと、からなることを特徴としている。
前記上部ドラムに巻回される上部シートと下部ドラムに巻回される下部シートからなる庇シートと、前記上部シートと下部シートの先端部が固着される先端部材と、第1アームと第2アームからなり、第1アームの一端は前記取付部材に枢支ピンを介して回動可能に固定され、第2アームの一端は前記先端部材に枢支ピンを介して回動可能に固定されると共に、それぞれの他端は中間枢支ピンで連結された左右一対の屈伸アームと、からなることを特徴としている。
上記の課題を解決するための第2の発明は、請求項2に記載の発明であって、前記上部ドラムと下部ドラムは、それぞれに連結された電動モータにより同期的に作動し、上部シートと下部シートの伸展と収縮は同一方向に同時に行われることを特徴としている。
上記の課題を解決するための第3の発明は、請求項1〜請求項2の何れかに記載の発明にあって、前記左右一対の屈伸アームは、取付部材と先端部材の左右対称位置に固定され、前記庇シートを最大限に伸展したとき、それぞれの屈伸アームは真っ直ぐに伸びて平面視H字状を形成し、前記庇シートを収縮するとき、屈伸アームはそれぞれ同時に平面視一方は逆くの字形、他方はくの字形を形成しながら収縮することを特徴としている。
上記の課題を解決するための第4の発明は、請求項1〜請求項3の何れかに記載の発明にあって、前記左右一対の屈伸アームの中間枢支ピンは、1本の連結杆を介して回動可能に装着されていることを特徴としている。
上記の課題を解決するための第5の発明は、請求項1〜請求項4の何れかに記載の発明にあって、前記左右一対の屈伸アームが、取付部材と先端部材の左右対称位置に固定され、前記庇シートを最大限に伸展したとき、それぞれの屈伸アームは真っ直ぐに伸びて平面視H字状を形成し、前記庇シートを収縮するとき、屈伸アームはそれぞれ同時に平面視略菱形状に収縮することを特徴としている。
上記の課題を解決するための第6の発明は、請求項1〜請求項5の何れかに記載の発明にあって、前記左右一対の屈伸アームの中間枢支ピンは、それぞれ外側の枢支ピンに対向する内側の枢支ピンと2本の連結杆を介して回動可能に装着されていることを特徴としている。
上記の課題を解決するための第7の発明は、請求項1〜請求項6の何れかに記載の発明にあって、前記左右一対の屈伸アームの先端部は、取付部材への固定部位より下方位置で先端部材に固定されていることを特徴としている。
上記の課題を解決するための第8の発明は、請求項1〜請求項7の何れかに記載の発明にあって、前記先端部材を頂点とし、上部ドラムと下部ドラム、上部シートと下部シートにより、側面視略三角形状が形成されていることを特徴としている。
上記の課題を解決するための第9の発明は、請求項1〜請求項8の何れかに記載の発明にあって、前記上部シート及び下部シートが、防炎性及び耐候性を有する素材からなり、該下部シート下面部には、店舗名、社名、ビル名、キャッチコピー、キャラクター又は絵画等の表示がなされていることを特徴としている。
上記の課題を解決するための第10の発明は、請求項1〜請求項9の何れかに記載の発明にあって、前記上部シート及び下部シートの先端部が固着される先端部材には、照明器具又は装飾部材が装着されていることを特徴としている。
上記の課題を解決するための第11の発明は、請求項1〜請求項10の何れかに記載の発明にあって、前記桁梁の上面部及び正面部は、化粧張りすると共に、少なくとも正面部の化粧張りは桁梁の高さより長寸としていることを特徴としている。
本発明に係る、可動庇装置は、上記の特徴的構成により以下の効果を奏する。即ち、第1の発明によれば、庇シート下の来客又は通行人等の視界に直接入る、電動モータ、ドラム、左右の屈伸アーム及び当該屈伸アームを固着する取付部材、枢支ピン、連結杆等の各部材は、下部シートで来客又は通行人等の視界から全面的に遮蔽されるので、良好な外観性の保持という第1の課題は解決される。また庇シートは、上部シート及び下部シートからなり、上部シート表面の照射熱は、下部シートとの中間で形成される空気層で滞留するか、又は庇装置の側面から流入する通気によって排出され、その照射熱は下部シートの下面まで直接には達しないので、夏季等における強い日差しからの照射熱を遮断し、来客又は通行人に不快感を与えることがない庇装置の提供という、第2の課題を解決することができる。
第2の発明によれば、上部ドラムと下部ドラムは、それぞれに連結された2基の電動モータにより同期的に作動するので、1基の電動モータでシートを伸展・収縮する可動庇装置と比較して、負荷重が軽減するので、電動モータ及びドラムは小型化することができ、コスト上も問題とはならないし、また故障の発生を少なくできる。さらに上部シートと下部シートの伸展と収縮は同一方向に同時に行われるので、両シート等の損傷が少ないので、耐用期間を長期とすることができる。
第3、第4及び第8の発明は、第3課題の解決手段である。左右一対の屈伸アームは、取付部材と先端部材の左右対称位置に固定され、庇シートを最大限に伸展したとき、それぞれの屈伸アームは真っ直ぐに伸びて平面視H字状を形成し、庇シートを収縮するとき、屈伸アームは、それぞれ同時に平面視、一方は逆くの字形、他方はくの字形を形成しながら収縮し、また左右一対の屈伸アームの中間枢支ピンは、1本の連結杆を介して回動可能に装着されているので、庇シートを最大限に伸展しているとき、又は収縮途中で強風や突風が発生しても上下のシートがあおられたり、吹き飛ばされたりすることを防止することができる。また先端部材を頂点とし、上部ドラムと下部ドラム、上部シートと下部シートにより、側面視略三角形状が形成されているので、外観性が向上されることに加えて、庇シートを最大限に伸展した状態における庇装置の下から吹き上げる強風や突風は、下部シートの下面に沿って反転するように庇装置の外方に流出するので、屈伸アーム等にはほとんど影響しないので、騒音を発したり、庇装置全体があおられたりすることが防止できる。
第5及び第6の発明も、第3及び第4の発明と同様に第3の課題の解決手段となる。庇シートを最大限に伸展したとき、左右一対の屈伸アームは真っ直ぐに伸びて平面視H字状を形成し、庇シートを収縮するとき、左右一対の屈伸アームはそれぞれ同時に平面視略菱形状に収縮し、また左右一対の屈伸アームの中間枢支ピンは、それぞれ外側の枢支ピンは対向する内側の枢支ピンと2本の連結杆を介して回動可能に装着されているから、下部シートへの風圧に耐える強固な構造となり、庇シートを最大限に伸展しているとき、又は収縮の途中で強風や突風が発生しても上下のシートがあおられたり、吹き飛ばされたりすることを防止し、また騒音を発生することがない。
第7の発明によれば、左右一対の屈伸アームの先端部は、取付部材への固定部位より下方位置で先端部材に固定されているので、庇シートの伸縮動作、特に庇シートを伸展するとき、2基の電動モータを逆回転にすれば、庇シートは左右の屈伸アームと先端部材の自重により自動的に伸展され、電動モータには負荷がほとんどかからないので、上下の電動モータ、ドラム等の耐用期間が長くなる。
第9〜第11の発明によれば、上部シート及び下部シートが、防炎性及び耐候性を有する素材からなり、該下部シート下面部には、店舗名、社名、ビル名、キャッチコピー、キャラクター又は絵画等の表示がなされ、また上部シート及び下部シートの先端部が固着される先端部材には、照明器具又は装飾部材が装着され、さらに桁梁の上面部及び正面部は、化粧張りすると共に、少なくとも正面部の化粧張りは、桁梁の高さより長寸とした構成としているので、商店街等の防火対策として有効であり、また撥水性ある素材とすれば、上部シートの長期使用に耐えることができる。さらに下部シート下面部の表示は、外観性を良好にすると共に、個々の店舗はもちろん、商店街等の広告・宣伝効果を高め、統一感のある商店街として好適な印象を与え、周辺地域の活性化にもつながる。
以下、本発明に係る、可動庇装置に関する最良の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、庇シートを、最大に伸展した状態の可動庇装置の側面図、図2は、図1における2−2線矢視図、図3は、図1における3−3線矢視図、図4は、庇シートを収縮する途中における可動庇装置の平面図、図5は、庇シートを、最小に収縮した状態の平面図、図6は、図5の状態の側面図、図7は、屈伸アームの他の実施形態を示す平面図、図8は、可動庇装置を商店街等の建造物に装着し、庇シートを最小に収縮した状態の全体を示す斜視図、図9は、従来例を示す斜視図である。
可動庇装置Tは、図1〜図6に示すように、上部ドラム1、下部ドラム2、上部シート3及び下部シート4からなる庇シート、先端部材5、左右左右一対の屈伸アーム6、7及び取付部材8を主な構成部材としている。上部ドラム1は、桁梁9の直下に支持されたブラケット10に装着され、回動軸の一端1aは、減速機付き電動モータ11の駆動軸11aと連結されて正逆回転可能に軸支され、また当該上部ドラム1の回動軸の他端1bは、図1〜図6に示すように壁面12に支持されたブラケット13に回動可能に軸支されている。取付部材8は梁22と平行して、上部ドラム1及び下部ドラム2の略中間の壁面12に、アンカーボルト8b、8c等により固着されている
図3に示すように、下部ドラム2は、上部ドラム1及び取付部材8の下方に配設され、当該下部ドラム2の回動軸の一端2aは、減速機付き電動モータ14の駆動軸14aと連結されて正逆回転可能に軸支され、また回動軸の他端2bは、壁面12に支持されたブラケット15に回動可能に軸支されている。
上部シート3及び下部シート4は、防炎性及び耐候性を有する素材例えば、ポリエステル繊維からなる不織布に、防炎性、撥水性、遮熱性等を付与するための有機フッ素化ポリマーで撥水加工した後、アクリル酸エステル樹脂とアルミニウム又は顔料との混合樹脂をコーティングしてなるシート等が好適に使用される。上部シート3及び下部シート4の根本部3a及び4aは、それぞれ上部ドラム1及び下部ドラム2に固着され、上部シート3及び下部シート4が使用されないとき(収縮時)は、図5及び図6に示すようにその約90%が、それぞれ上部ドラム1及び下部ドラム2に巻回されている。また上部シート3及び下部シート4の先端部3b及び4bは、屈伸アーム6、7の先端に固定された先端部材5に固着されている。
左屈伸アーム6は、図2に示すように、第1アーム61及び第2アーム62からなり、第1アーム61の一端61aは、取付部材8の支持具8aに枢支ピン61bを介して回動可能に固定され、第2アーム62の一端62aは、先端部材5の支持具5aに枢支ピン62bを介して回動可能に固定されている。右屈伸アーム7は、第1アーム71及び第2アーム72からなり、第1アーム71の一端71aは、取付部材8の支持具8aに枢支ピン71bを介して回動可能に固定され、第2アーム72の一端72aは、先端部材5の支持具5aに枢支ピン72bを介して回動可能に固定されている。また屈伸アーム6の第1アーム61及び第2アーム62の他端61cと62cは中間枢支ピン61dで回動可能に連結され、屈伸アーム7の第1アーム71及び第2アーム72の他端71cと72cは中間枢支ピン71dで回動可能に連結されている。さらに屈伸アーム6の中間枢支ピン61dと屈伸アーム7の中間枢支ピン71dは1本の連結杆16で水平移動可能に連結されている。
取付部材8は、図1〜図6に示すように、通路A面に対して下向き傾斜するように壁面12にアンカーボルト8b、8c等により固着されているので、左右の屈伸アーム6、7の先端は、その一端61a、71aよりα°下方に位置している。この傾斜角度αは、約5°〜15°で好ましくは、約10°である。
図3は、図1における3−3矢視図で、同図に示すように、上部ドラム1を回転させる電動モータ11と下部ドラム2を回転させる電動モータ14は、同一の電源20でON、OFFが同期的に作動するように設定され、上部シート3及び下部シート4を伸展(図1の矢印P1)するとき、電動モータ11の駆動軸11a及び電動モータ14の駆動軸14aは正回転(時計回り)し、上部シート3及び下部シート4は、左右の屈伸アーム6、7及び先端部材等の自重で徐々に通路Aの中央へと伸展されて行き(図4、参照)、最大に伸展された状態が図1及び図2に示されている。また庇シートを収縮(図1の矢印P2)するときは、電動モータ11の駆動軸11a及び電動モータ14の駆動軸14aを逆回転(時計逆回り)させれば、左右の屈伸アーム6、7は逆くの字及びくの字を形成しながら徐々に収縮して行き、最小に収縮された状態が図5及び図6に示されている。
図7は、屈伸アームの他の実施形態を示し、上部シート3及び下部シート4を伸展又は収縮途中の状態を例示している。左屈伸アーム30は、第1アーム31及び第2アーム32からなり、第1アーム31の一端31aは、取付部材8の支持具8aに枢支ピン31bを介して回動可能に固定され、第2アーム32の一端32aは、先端部材5の支持具5aに枢支ピン32bを介して回動可能に固定されている。右屈伸アーム40は、第1アーム41及び第2アーム42からなり、第1アーム41の一端41aは、取付部材8の支持具8aに枢支ピン41bを介して回動可能に固定され、第2アーム42の一端42aは、先端部材5の支持具5aに枢支ピン42bを介して回動可能に固定されている。また左屈伸アーム30の第1アーム31及び第2アーム32の他端31cと32cは中間枢支ピン31dで回動可能に連結され、右屈伸アーム40の第1アーム41及び第2アーム42の他端41cと42cは中間枢支ピン41dで回動可能に連結されている。さらに左屈伸アーム30の外中間部枢支ピン31dと右屈伸アーム40の内中間部枢支ピン41dとは、取付部材8と平行に連結杆160で水平移動可能に連結され、左屈伸アーム30の内中間部枢支ピン31dと右屈伸アーム40の外中間部枢支ピン41dとは、取付部材8と平行に連結杆170で水平移動可能に連結されている。上部シート3及び下部シート4を最大に伸展すれば、左屈伸アーム30及び右屈伸アーム40は、真っ直ぐに伸びて、図2に示すように平面視略H状を形成する。
可動庇装置Tは、例えば図8に示すように、複数の店舗S1、S2、S3、…が並設して形成される商店街等の建造物Bに装着して好適に使用される。桁梁9の上面部9a及び正面部9bは、例えば、御影石、モルタル、レンガタイル等の化粧張りが施工され、特に正面部9bは桁梁9の高さより長寸とされ、通路A側から電動モータ11、上部ドラム1側への風雨、枯葉、塵埃等の侵入を防ぐためのものである。該桁梁9は、複数の店舗 S1、S2、S3、…の軒先に一連的に装着される。また下部シート4の表面部4cには、各店舗S1、S2、S3、…それぞれの店舗名S1a、S2a、S3a、…等が表示される。さらに先端部材5には照明器具18又は装飾部材19が装着されている。
可動庇装置Tにおける上部シート3及び下部シート4の伸展及び収縮の作動状態について、さらに詳細に説明する。先ず上部シート3及び下部シート4は、不使用時においては、図5、図6に示すように、また図8の状態で収縮、保持されており、上部シート3及び下部シート4を伸展するときは、電動モータ11及び14の電源20をONすると、電動モータ11及びの駆動軸11aの回転(正回転)は、上部ドラム1の回動軸1a、1bに伝動され、電動モータ14の駆動軸14aの回転(正回転)は、下部ドラム2の回動軸2a、2bに伝動され、上部シート3及び下部シート4は同時に伸展を開始し、その伸展に連動して左右の屈伸アーム6、7も逆くの字とくの字形を拡張しながら伸展し(図4参照)、当該左右の屈伸アーム6、7が直伸したとき、リミットスイッチ(不図示)の作動によって電動モータ11、14の駆動は停止され、上部シート3及び下部シート4は最大限まで伸展される(図1、図2)。
つぎに上部シート3及び下部シート4を収縮するときは、電動モータ11及び14の電源20をONすると、電動モータ11の駆動軸11aの回転(逆回転)は、上部ドラム1の回動軸1a、1bに伝動され、電動モータ14の駆動軸14aの回転(逆回転)は、下部ドラム2の回動軸2a、2bに伝動され、上部シート3及び下部シート4は同時に収縮を開始し、その収縮に連動して左右の屈伸アーム6、7も逆くの字とくの字形を形成しながら徐々に収縮し(図4参照)、当該左右の屈伸アーム6、7が所定に位置に到達したとき、リミットスイッチ(不図示)の作動によって電動モータ11、14の駆動は停止され、上部シート3及び下部シート4は収縮、保持される。なお、例えば、日照、時刻又は天候等の状態で、上部シート3及び下部シート4の伸展又は収縮位置を、電動モータ11、14のON、OFFで調整することができるのはもちろんである。
T 可動庇装置
B 建造物
S1、S2、S3、… 店舗
S1a、S2a、S3a、…店舗名
1 上部ドラム
2 下部ドラム
3 上部シート
4 下部シート
5 先端部材
6、30 左屈伸アーム
7、40 右屈伸アーム
61、71 第1アーム
62、72 第2アーム
31、41 第1アーム
32、42 第2アーム
8 取付部材
9 桁梁
9a 上面部
9b 正面部
10 ブラケット
11、14 電動モータ
12 壁面
61b、62b、 枢支ピン
71b、72b 枢支ピン
61d、71d 中間部枢支ピン
31b、32b、 枢支ピン
41b、42b 枢支ピン
31d、41d 中間部枢支ピン
16、160、170 連結杆
18 照明器具
19 装飾部材
22 梁
B 建造物
S1、S2、S3、… 店舗
S1a、S2a、S3a、…店舗名
1 上部ドラム
2 下部ドラム
3 上部シート
4 下部シート
5 先端部材
6、30 左屈伸アーム
7、40 右屈伸アーム
61、71 第1アーム
62、72 第2アーム
31、41 第1アーム
32、42 第2アーム
8 取付部材
9 桁梁
9a 上面部
9b 正面部
10 ブラケット
11、14 電動モータ
12 壁面
61b、62b、 枢支ピン
71b、72b 枢支ピン
61d、71d 中間部枢支ピン
31b、32b、 枢支ピン
41b、42b 枢支ピン
31d、41d 中間部枢支ピン
16、160、170 連結杆
18 照明器具
19 装飾部材
22 梁
Claims (11)
- 商店街等の建造物の出入口部上方に配備される可動庇装置であって、
出入口部上方かつ桁梁の下方に配設される上下の電動モータ2基によって駆動される上部ドラム及び下部ドラムと、
出入口部上方の梁と平行し、前記上部ドラム及び下部ドラムの略中間の壁面に固定される取付部材と、
前記上部ドラムに巻回される上部シートと下部ドラムに巻回される下部シートからなる庇シートと、
前記上部シートと下部シートの先端部が固着される先端部材と、
第1アームと第2アームからなり、第1アームの一端は前記取付部材に枢支ピンを介して回動可能に固定され、第2アームの一端は前記先端部材に枢支ピンを介して回動可能に固定されると共に、それぞれの他端は中間枢支ピンで連結された左右一対の屈伸アームと、
からなる、可動庇装置。 - 前記上部ドラムと下部ドラムは、それぞれに連結された電動モータにより同期的に作動し、上部シートと下部シートの伸展と収縮は同一方向に同時に行われることを特徴とする、請求項1に記載の可動庇装置。
- 前記左右一対の屈伸アームは、取付部材と先端部材の左右対称位置に固定され、前記庇シートを最大限に伸展したとき、それぞれの屈伸アームは真っ直ぐに伸びて平面視H字状を形成し、前記庇シートを収縮するとき、屈伸アームはそれぞれ同時に平面視一方は逆くの字形、他方はくの字形を形成しながら収縮することを特徴とする、請求項1〜2の何れかに記載の可動庇装置。
- 前記左右一対の屈伸アームの中間枢支ピンは、1本の連結杆を介して回動可能に装着されていることを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載の可動庇装置。
- 前記左右一対の屈伸アームが、取付部材と先端部材の左右対称位置に固定され、前記庇シートを最大限に伸展したとき、それぞれの屈伸アームは真っ直ぐに伸びて平面視H字状を形成し、前記庇シートを収縮するとき、屈伸アームはそれぞれ同時に平面視略菱形状に収縮することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の可動庇装置。
- 前記左右一対の屈伸アームの中間枢支ピンは、それぞれ外側の枢支ピンに対向する内側の枢支ピンと2本の連結杆を介して回動可能に装着されていることを特徴とする、請求項1〜5の何れかに記載の可動庇装置。
- 前記左右一対の屈伸アームの先端部は、取付部材への固定部位より下方位置で先端部材に固定されていることを特徴とする、請求項1〜6の何れかに記載の可動庇装置。
- 前記先端部材を頂点とし、上部ドラムと下部ドラム、上部シートと下部シートにより、側面視略三角形状が形成されていることを特徴とする、請求項1〜7の何れかに記載の可動庇装置。
- 前記上部シート及び下部シートが、防炎性及び耐候性を有する素材からなり、該下部シート下面部には、店舗名、社名、ビル名、キャッチコピー、キャラクター又は絵画等の表示がなされていることを特徴とする、請求項1〜8の何れかに記載の可動庇装置。
- 前記上部シート及び下部シートの先端部が固着される先端部材には、照明器具又は装飾部材が装着されていることを特徴とする、請求項1〜9の何れかに記載の可動庇装置。
- 前記桁梁の上面部及び正面部は、化粧張りすると共に、少なくとも正面部の化粧張りは桁梁の高さより長寸としていることを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載の可動庇装置。
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