JP2007302042A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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尊広 水野
Toshikatsu Taniguchi
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Abstract

【課題】電動パワーステアリング装置において、操舵操作の全範囲で操舵角を高い分解能で検出しつつ当該操舵角検出のためのコストを十分に低減する。
【解決手段】減速ギヤ7を介してステアリングシャフト102に結合するブラシレスモータ6のロータの回転角を検出する高分解能のモータ角センサ12が設けられていると共に、操舵操作の全範囲において操舵角に相当する量を検出する操舵全域センサとしてラック軸の変位量を検出する低分解能のラック変位センサ21が設けられている。ECU5内のモータ制御部は、モータ角センサ12からのモータ角信号Srとラック変位センサ21からの全域操舵量信号S2とに基づき、操舵操作の全範囲において、ハンドル100の操作量に相当する操舵角θを求める。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動モータによって車両のステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置に関するものであり、更に詳しくは、ステアリング機構における操舵角の検出に関する。
従来から、運転者がハンドル(ステアリングホイール)に加える操舵トルクに応じて電動モータを駆動することによりステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置が用いられている。この電動パワーステアリング装置では、電動モータに供給すべき電流の目標値(以下「電流目標値」という)は、操舵操作のためにハンドルに加えられる操舵トルクに基づき決定されるが、この電流目標値の決定には、ハンドルの回転量を示す操舵角も考慮される。
車両の操舵操作においてハンドルは1回転以上回転し得るので、操舵操作の全範囲に対応する操舵角を検出するには、ハンドルの回転量すなわちステアリングシャフトの回転量として360度以上の角度を検出できる必要がある。このため、従来の舵角センサは、例えば、ステアリングシャフトの回転量を360度の範囲内で高精度に検出する第1のセンサ(以下「1回転型舵角センサ」という)と、ステアリングシャフトにギヤを介して連結することで操舵の右端から左端まで操作量を検出可能な第2のセンサとを一体化した構成となっていた。
特開2003−307418号公報 特開2003−118599号公報 特開平11−43058号公報
上記のような構成から従来の操舵角センサは高価なものであり、電動パワーステアリング装置のコスト低減を妨げる要因の一つとなっている。一方、コストを低減すべく分解能の低い操舵角センサを使用した場合には、適切な電流目標値を正確に設定できないことから良好な操舵フィーリングが得られない等の問題が生じる。
これに対し、特開2003−307418号公報(特許文献1)には、1回転型の舵角センサとタイロッド角センサとを備え、タイロッド角センサによってステアリングシャフトの回転方向及び回転数を判定し、この判定結果に基づき舵角センサからの信号により、ステアリングシャフトの中立位置からの絶対舵角(操舵操作の全範囲に対応する操舵角)を特定するようにした舵角検出装置が開示されている。また、特開2003−118599号公報(特許文献2)には、1以上の減速比の減速機構を介してステアリングシャフトに結合された電動モータのロータの回転角を検出するモータ角センサと、ステアリングシャフトの回転角を所定の分解能で検出するシャフト角センサとを備え、モータ角センサおよびシャフト角センサの出力信号に基づいて上記所定分解能よりも高い分解能でステアリングシャフトの回転角を検出するようにした電動パワーステアリング装置が開示されている。
しかし、特許文献1に開示された舵角検出装置では、高分解能の1回転型舵角センサを必要とするので、コスト低減はそれによって制限される。特許文献2に開示された電動パワーステアリング装置で使用されるシャフト角センサは、特許文献1における舵角センサに比べ分解能が低くてもよい。しかし、操舵操作の全範囲において操舵角を検出するには、その全範囲に対応するシャフト角を検出できる必要があるので、そのための構成(例えば減速ギヤを介してシャフト角センサをステアリングシャフトに連結する構成等)によってコスト低減が制限される。
そこで本発明は、操舵操作の全範囲において操舵角を高い分解能で検出しつつ当該操舵角検出のためのコストを十分に低減できる電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、車両の操舵操作に応じて電動モータを駆動することにより、当該車両における所定車輪の転舵角を変化させるためのステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置であって、
前記操舵操作によって回転するステアリングシャフトと、
前記ステアリングシャフトの回転に応じてラックピニオン機構により軸方向に移動するラック軸と、
前記操舵操作に応じて前記所定車輪の転舵角が変化するように前記ラック軸を前記所定車輪に連結する連結部材と、
前記電動モータのロータの回転角を検出し当該回転角を示す第1の検出信号を出力する第1の検出手段と、
前記操舵操作による前記ラック軸または前記連結部材の変位量または回転量を検出し、当該変位量または回転量を示す第2の検出信号を出力する第2の検出手段と、
前記第1および第2の検出信号に基づき、前記ステアリングシャフトの中立位置からの回転量に相当する操舵角を求める操舵角決定手段と、
前記操舵角に基づき前記操舵操作に応じて前記電動モータを駆動する駆動制御手段とを備えることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、
前記電動モータはブラシレスモータであり、
前記駆動制御手段は、前記第1の検出信号が示す回転角および前記操舵角決定手段により求められた操舵角に基づき前記操舵操作に応じて前記電動モータを駆動することを特徴とする。
第3の発明は、第1の発明において、
前記第2の検出手段は、前記連結部材を構成するナックルの回転量を検出し当該回転量を示す信号を前記第2の検出信号として出力することを特徴とする。
上記第1の発明によれば、第1の検出信号はモータ角の検出範囲に対応する操舵角の範囲において操舵角を示し、第2の検出信号は操舵操作の全範囲において操舵角を示すことになるので、第1および第2の検出信号に基づき、操舵操作の全範囲において第1の検出手段の分解能で操舵角が得られる。したがって、高分解能でモータ角を検出する第1の検出手段と低コストで操舵操作の全範囲において操舵角に対応する変位量または回転量を検出する第2の検出手段とを組み合わせることにより、操舵操作の全範囲において高分解能かつ低コストで操舵角を求めることができる。
上記第2の発明によれば、ステアリング機構に操舵補助力を与える電動モータとしてブラシレスモータが使用され、そのブラシレスモータの駆動制御のためにモータ角を検出するモータ角センサが設けられているので、このモータ角センサを操舵角を求めるための第1の検出手段として利用することができる。したがって、操舵角を求めるために第1の検出手段を別途設ける必要はない。
上記第3の発明によれば、第2の検出手段は、操舵操作に基づくナックルの回転量を検出するので、簡単な構成で操舵操作の全範囲において操舵角に対応する回転量を検出することができる。したがって、第2の検出手段を低コストで実現することができる。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
<1.全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成を、それに関連する車両構成と共に示す概略図である。この電動パワーステアリング装置は、操舵のための操作手段としてのハンドル(ステアリング)100に一端が固着されるステアリングシャフト102と、そのステアリングシャフト102の他端に連結されたラックピニオン機構104と、ハンドル100の操作によってステアリングシャフト102に加えられる操舵トルクを検出するトルクセンサ3と、当該車両の走行速度Vを検出する車速センサ4と、ハンドル操作における運転者の負荷を軽減するための操舵補助力を発生する3相のブラシレスモータ6と、そのモータ6のロータの回転角(以下「モータ角」という)を検出するレゾルバ等からなるモータ角センサ12と、ハンドル100による操作量に対応する所定部材の変位量または回転量をハンドル100による操舵操作の全範囲に亘って検出する操舵全域センサ2と、モータ6の発生する操舵補助力をステアリングシャフト102に伝達する減速ギヤ7と、車載バッテリ8から電源の供給を受けて、トルクセンサ3、車速センサ4、モータ角センサ12および操舵全域センサ2からの出力信号に基づきモータ6の駆動を制御する電子制御ユニット(ECU)5とを備えている。なお本実施形態では、後述のように、操舵全域センサ2として、ラック軸の変位量を検出するラック変位センサ21またはナックルの回転量を検出するナックル回転センサ22のいずれかが使用される。
このような電動パワーステアリング装置を搭載した車両において運転者がハンドル100を操作すると、トルクセンサ3は、その操作による操舵トルクを検出し、操舵トルクを示す操舵トルク信号Tsを出力する。一方、車速センサ4は、車両の走行速度である車速を検出し、車速を示す車速信号Vsを出力する。また、モータ角センサ12は、モータ6のロータの回転角を示すモータ角信号Srを出力し、操舵全域センサ2は、ハンドル操舵の全範囲に対応するラック軸の変位量またはナックルの回転量を示す信号を全域操舵量信号S2として出力する。制御装置としてのECU5は、それらの操舵トルク信号Ts、車速信号Vs、モータ角信号Sr、および全域操舵量信号S2に基づいて、モータ6を駆動する。これによりモータ6は操舵補助力を発生し、この操舵補助力が減速ギヤ7を介してステアリングシャフト102に加えられることにより、操舵操作における運転者の負荷が軽減される。すなわち、ハンドル操作によって加えられる操舵トルクと、モータ6の発生する操舵補助力によるトルクとの和が出力トルクとして、ステアリングシャフト102を介してラックピニオン機構104に与えられる。これによりピニオン軸が回転すると、その回転がラックピニオン機構104によってラック軸の往復運動に変換される。ラック軸の両端はタイロッドおよびナックルアームから成る連結部材106を介して車輪108に連結されており、ラック軸の往復運動に応じて車輪108の向きが変わる(以下、このようにハンドル操作に応じて向きを変える車輪を「転舵輪」という)。
<2. 制御装置の構成>
図2は、上記電動パワーステアリング装置の制御装置であるECU5の構成を示すブロック図である。このECU5は、モータ制御部50と、3相PWM変調部51およびモータ駆動回路52からなるモータ駆動部と、2個の電流検出器54,55とを備えており、ブラシレスモータ6の駆動制御手段として機能する。
上記電動パワーステアリング装置で使用されるモータ6は、u相、v相およびw相からなる3相のブラシレスモータ6であり、このモータ6に供給される電流のうちu相電流およびv相電流は上記2個の電流検出器であるu相電流検出器54およびv相電流検出器55でそれぞれ検出される。これらにより検出されたu相電流検出値iuおよびv相電流検出値ivは、モータ制御部50に入力される。また、ECU5に入力される上記の車速信号Vs、操舵トルク信号Ts、全域操舵量信号S2、モータ角信号Srも、モータ制御部50に与えられる。
モータ制御部50は、マイクロコンピュータがその内部のメモリに格納された所定のプログラムを実行することによりソフトウェア的に実現されている。このモータ制御部50は、車速信号Vs、操舵トルク信号Ts、モータ角信号Srおよび全域操舵量信号S2に基づき、車速、操舵トルクおよび操舵角に応じた適切な操舵補助力としてのトルクTmをモータ6によって発生させるべく電流目標値を決定する。このときモータ制御部50は、後述のように、モータ角信号Srおよび全域操舵量信号S2に基づき操舵角を求める。このようにして電流目標値が決定されると、次にモータ制御部50は、その電流目標値に相当する電流がモータ6に流れるように、モータ角信号Srとu相およびv相電流検出値iu,ivとに基づき、モータ6に印加すべき電圧値を示すu相電圧指令値vu *、v相電圧指令値vv *およびw相電圧指令値vw *を算出する。これらの電圧指令値vu *、vv *、vw *は、モータ制御部50から出力されて3相PWM変調部51に入力される。
3相PWM変調部51は、各相の電圧指令値vu *、vv *、vw *にそれぞれ応じたデューティ比のPWM信号Su、Sv、Swを生成する。モータ駆動回路52は、例えば電力用MOSトランジスタ等のスイッチング素子を用いて構成されるPWM電圧形インバータであって、各スイッチング素子を上記PWM信号Su、Sv、Swによってオン/オフさせることにより、モータ6に印加すべき各相電圧vu、vv、vwを生成する。これらの各相電圧vu、vv、vwは、ECU5から出力されてモータ6に印加される。この電圧印加に応じてモータ6の各相u、v、wのコイル(不図示)に電流が流れ、モータ6はその電流に応じて操舵補助のためのトルクTmを発生させる。
モータ6に流れる電流のうちu相電流とv相電流は、既述のように、u相電流検出器54とv相電流検出器55によってそれぞれ検出され、モータ制御部50において各相の電圧指令値vu *、vv *、vw *を算出するために使用される。
<3. 操舵角決定のための構成>
操舵操作のためのハンドル100は1回転以上回転し得るので、操舵操作の全範囲に亘って操舵角を取得するには複数回転に相当する角度範囲でハンドル操作の操作量すなわちステアリングシャフト102の回転量を検出する必要がある。しかし、ステアリングシャフト102の回転量を直接に検出する多回転型の舵角センサは高価である。そこで本実施形態では、ハンドル操作(操舵操作)の操作量を直接に検出するセンサを設ける代わりに、上記のように、モータ角センサ12からのモータ角信号Srと操舵全域センサ2からの全域操舵量信号S2とに基づき操舵角を決定する。以下、このような操舵角決定のための構成を説明する。
モータ角センサ12は、本来、ブラシレスモータ6の駆動のために当該モータ6のロータの回転角を検出すべく設けられており、モータ6は、減速ギヤ7を介してステアリングシャフト102に結合されている。したがって、ハンドル100を右操舵の限界位置から左操舵の限界値まで操作すると、モータ6のロータは複数回転し、ステアリングシャフト102の回転量を示す操舵角θに対し、モータ角信号Sr(の示すモータ角)は、図3(a)に示すように、モータ6のロータの1回転に対応する操舵角変化量Δθ1を1周期として周期的に変化する。
一方、操舵全域センサ2は、ラック軸またはラック軸と転舵輪108とを連結する連結部材の変位量または回転量を検出することで、図3(b)に示すように、操舵操作の全範囲に亘って操舵角θに1対1に対応する全域操舵量信号S2を出力する。この連結部材の変位量または回転量は、ステアリングシャフト102の回転量に比べると小さいことから、操舵全域センサ2は、高い分解能を必要としなければ低コストで作製することができる。
モータ角信号Srの1つの時点の値Sraに対応する操舵角は複数(図3に示した例ではθa1〜θa5の5個)存在しうるが、操舵全域センサ2からの全域操舵量信号S2の当該時点での値S2aに対応する操舵角θaは1つのみである。したがって、1つの時点のモータ角信号値Sraに対応する複数の操舵角θa1〜θa5のうち、当該時点の全域操舵量信号値S2aに対応する操舵角θaに最も近い操舵角θajを選択すれば、その操舵角θaj(図3の例ではθa4)は、モータ角センサ12の分解能で実際の操舵角θを示している。このような原理に基づき、モータ角センサ12からのモータ角信号Srと操舵全域センサ2からの全域操舵量信号S2とから、操舵操作の全範囲においてモータ角センサ12の分解能で操舵角θを求めることができる。
ここで、操舵全域センサ2は、モータ角信号Srの周期Δθ1毎に現れる上記複数の対応操舵角θa1〜θa5のうちいずれか1つを選択できる程度の低い分解能を有するものでよい。一方、モータ角センサ12は、モータ角すなわち1周期Δθ1内での操舵角の相対値を高い分解能で検出することができ、ブラシレスモータが使用される電動パワーステアリング装置では、元々、モータ角センサ12を備えている。したがって、モータ角センサ12からのモータ角信号Srと操舵全域センサ2からの全域操舵量信号S2とに基づき、操舵操作の全範囲において高分解能かつ低コストで操舵角θを求めることができる。
<4. 操舵全域センサの具体例>
図4は、上記の操舵全域センサ2の一例を示す平面図である。この例では、ラック軸104bの軸方向の変位量を検出するラック変位センサ21が操舵全域センサ2として使用される。ラック変位センサ21の具体的構成としては、例えば、特開平11−43058号公報(特許文献3)の図2に示されているような構成を採用することができる。以下、図4を参照して、このようなラック変位センサ21の検出動作について説明する。
ハンドル100の操作によってステアリングシャフト102が回転すると、その回転がラックピニオン機構104によってラック軸104bの軸方向の直線運動に変換される。ラック軸104bの両端は、インナーボールジョイント(以下「IBJ」と略する)106aを介してタイロッド106bの一端に連結され、タイロッド106bの他端は、アウターボールジョイント(以下「OBJ」と略記する)106cを介してナックルアーム106dの一端に連結され、ナックルアーム106dの他端は、転舵輪108を回転自在に支持するナックル116に固定的に結合している。そしてナックル116は、不図示のアッパーアーム等にボールジョイント131aによって回動自在に結合している。したがって、ハンドル100が操作されると、ラック軸104bが軸方向に変位し、タイロッド106bやナックルアーム106d、ナックル116等の連結部材を介してラック軸104bの両端に連結された左右の転舵輪108は、その変位に応じて向き(転舵角)を変える。例えば、転舵輪108の向きを、図4(a)に示す中立位置に対応する向きから、図4(b)に示す右操舵に対応する向きへと変える。
ラック変位センサ21は、ラック軸104bを摺動自在に支持するラックシリンダ104aの一方の端部に配置されており、ラック軸104bの変位量を検出し、その変位量を示す信号を上記の全域操舵量信号S2として出力する。操舵操作の全範囲におけるラック軸104bの変位量は大きなものではないので、本実施形態のように高分解能を必要としない場合には、減速ギヤ等の使用は不要であり、このようなラック変位センサ21を低コストで実現することができる。
図5(a)は、上記の操舵全域センサ2の他の例を示す平面図である。この図5(a)は、図4(a)で省略されていたアッパーアーム131、ロアーアーム133、ラジアスアーム137およびショックアブソーバ135と共にステアリング機構を示している。この例では、ナックル116の回転量を検出するナックル回転センサ22が操舵全域センサ2として使用される。なお、図5(a)に示す構成要素のうち図4(a)に示す構成要素と同一のものについては、同一の参照符号を付して詳しい説明を省略する。
図5(b)は、このナックル回転センサ22を使用した場合の(車両進行方向に向かって)左側の転舵輪108近傍のステアリング機構等を示す正面図である。転舵輪108に取り付けられたナックル116は、その下端がロアーアーム133に回動自在に結合されると共に、その上端がアッパーアーム131に回動自在に結合されている。ナックル回転センサ22は、このアッパーアーム131とナックル116との結合部分に設けられている。アッパーアーム131は、図5(a)に示すように二股形状であって車両内側の端部は車体に支持されている。ロアーアーム133の車両内側の端部は車体に支持され、ショックアブソーバ135は、その下端がロアーアーム133に接続され、その上端は、二股形状のアッパーアーム131の内側を通過して車体に支持されている。また、ラジアスアーム137は、図5(a)に示すように、ロアーアーム133と一体的に形成されて車両の前後方向に延び、その後端が車体に支持されている。
図5(c)は、ナックル116とアッパーアーム131との結合部分を拡大して示す部分断面図である。ナックル回転センサ22は、アッパーアーム131の下面に固定された本体部と、この本体部の下部に含まれる抵抗体としてのリング状部材22aに対し円周方向に摺動可能な可動接触子とからなるポテンショメータである。このポテンショメータは、リング状部材22aに対し可動接触子としての後述の爪116cが円周方向に摺動することによって分圧比が変化するように構成されている。ナックル116の上端部にはボールジョイント131aがナット131bで固定されており、このボールジョイント131aはナックル回転センサ22の中央部を貫通し、ナックル116は、このボールジョイント131aによってアッパーアーム131と回動自在に結合している。ナックル116の上端部には、上方に延びてリング状部材22aに摺動可能なようにナックル回転センサ22の本体部に突き刺さる爪(以下「検知用爪」という)116cが形成されている。
上記のような構成においても、ハンドル100の操作によってステアリングシャフト102が回転すると、ラックピニオン機構104によってラック軸104bが軸方向に変位する。ラック軸104bの両端は、タイロッド106bやナックルアーム106d、ナックル116等の連結部材を介して左右の転舵輪108に連結されており、左右の転舵輪108は、ラック軸104bの変位に応じて向き(転舵角)を変える。このとき、ナックル116の上端部は、その変位に応じてボールジョイント131aを中心に回転する。上記構成において検知用爪116cは、その回転に応じてナックル回転センサ22のリング状部材22aに対し可動接触子として摺動する。これにより、ポテンショメータとしてのナックル回転センサ22の分圧比が変化し、当該ナックル回転センサ22は、その分圧比に基づき、ナックル116の回転量を示す信号を上記の全域操舵量信号S2として出力する。
ナックル回転センサ22は、上記のようにしてナックル116の回転量を検出する。操舵操作の全範囲におけるナックル116の回転量は大きなものではないので、本実施形態のように高分解能を必要としない場合には、減速ギヤ等の使用は不要であり、このようなナックル回転センサ22を低コストで実現することができる。
<5. 効果>
上記のような本実施形態によれば、モータ角センサ12からのモータ角信号Srと操舵全域センサ2(ラック変位センサ21またはナックル回転センサ22)からの全域操舵量信号S2とに基づき、ハンドル100の操作量に相当する正確な操舵角θを操舵操作の全範囲に亘って取得することができる。上述のように、モータ角センサ12は、所定周期Δθ1内での操舵角の相対値を正確に検出することができれば、操舵全域センサ2の分解能は低くても、操舵操作の全範囲において操舵角θを高分解能で検出することができる。したがって、高分解能のモータ角センサ12と安価な操舵全域センサ2とを組み合わせることにより、操舵操作の全範囲において高分解能かつ低コストで操舵角θを取得することができる。しかも、本実施形態のようにブラシレスモータが使用される電動パワーステアリング装置は、当該ブラシレスモータの駆動のためにモータ角センサを備えているので、上記構成によって操舵角θを取得するためにモータ角センサを別途設ける必要はない。
<6.変形例>
上記実施形態では、所定の各周期内での操舵角の相対値に相当する量を検出する相対値センサと操舵操作の全範囲で操舵角に相当する量を検出する操舵全域センサとの組み合わせにより、操舵操作の全範囲において高精度で操舵角θが求められ(図3参照)、相対値センサとしてモータ角センサ12が、操舵全域センサとしてラック変位センサ21またはナックル回転センサ22が使用されている。このような構成における相対値センサとして、モータ角センサ12に代えて、ステアリングシャフトの回転量を高分解能で検出する1回転型の舵角センサを使用することもできる。例えば図6に示す電動パワーステアリング装置のように、ブラシ付きモータ6bを使用しモータ角センサ12の代わりに1回転型の舵角センサ23を備えると共に、操舵全域センサとしてナックル回転センサ22を備えた構成の場合には、舵角センサ23から出力される舵角信号S1と、ナックル回転センサ22から出力される全域操舵量信号S2とに基づき、操舵操作の全範囲において操舵角θを求めることができる。なお、図6に示す電動パワーステアリング装置のうち上記実施形態(図1)と同一の部分には同一の参照符号を付している。図6に示す構成の場合、舵角センサ23からの舵角信号S1は、図7に示すように、ステアリングシャフト102の1回転に相当する操舵角変化量360度を1周期として操舵角θに対し周期的に変化する。したがって、1回転内の舵角を検出する高分解能の相対値センサとしての舵角センサ23と低分解能の操舵全域センサ2としてのナックル回転センサ22とを組み合わせることにより、上記実施形態と同様にして(図3参照)、操舵操作の全範囲において高分解能かつ低コストで操舵角θを求めることができる。
上記実施形態では操舵全域センサ2としてラック変位センサ21またはナックル回転センサ22が使用されているが、操舵全域センサ2は、これに限定されるものではなく、操舵操作の全範囲において操舵角に相当する量を低コストで検出できるものであればよい。したがって、ハンドル操作に応じて転舵輪108の向き(転舵角)が変化するようにラック軸104bを当該転舵輪108に連結する連結部材のいずれかの変位量または回転量を検出するセンサを、操舵全域センサ2として使用することができる。例えば、上記実施形態におけるラック変位センサ21またはナックル回転センサ22に代えて、図4に示すIBJ106aまたはOBJ106cでの回転量を検出するセンサを操舵全域センサ2として設けてもよい。また、特開2003−307418号公報(特許文献1)に記載されているようなタイロッド角センサを操舵全域センサ2として使用してもよい。
本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成をそれに関連する車両構成と共に示す概略図である。 上記実施形態に係る電動パワーステアリング装置における制御装置であるECUの構成を示すブロック図である。 上記実施形態におけるモータ角センサの出力信号を示す信号波形図(a)、および、操舵全域センサの出力信号を示す信号波形図(b)である。 上記実施形態における操舵全域センサの一例であるラック変位センサを説明するための平面図である。 上記実施形態における操舵全域センサの他の例であるナックル回転センサを説明するための平面図(a)、正面図(b)、および部分拡大図(c)である。 上記実施形態の変形例に係る電動パワーステアリング装置の構成をそれに関連する車両構成と共に示す概略図である。 上記変形例における1回転型の舵角センサの出力信号を示す信号波形図である。
符号の説明
2…操舵全域センサ、5…電子制御ユニット(ECU)(駆動制御手段)、6…ブラシレスモータ、12…モータ角センサ(第1の検出手段)、21…ラック変位センサ(第2の検出手段)、22…ナックル回転センサ(第2の検出手段)、22a…リング状部材(抵抗体)、50…モータ制御部、51…3相モータ変調部、52…モータ駆動回路、100…ハンドル、102…ステアリングシャフト、104…ラックピニオン機構、104a…ラックシリンダ、104b…ラック軸、106a…インナーボールジョイント(IBJ)、106b…タイロッド、106c…アウターボールジョイント(OBJ)、106d…ナックルアーム、108…転舵輪、116…ナックル、116c…検知用爪、131…アッパーアーム、131a…ボールジョイント、Sr…モータ角信号(第1の検出信号)、S2…全域操舵量信号(第2の検出信号)。

Claims (3)

  1. 車両の操舵操作に応じて電動モータを駆動することにより、当該車両における所定車輪の転舵角を変化させるためのステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置であって、
    前記操舵操作によって回転するステアリングシャフトと、
    前記ステアリングシャフトの回転に応じてラックピニオン機構により軸方向に移動するラック軸と、
    前記操舵操作に応じて前記所定車輪の転舵角が変化するように前記ラック軸を前記所定車輪に連結する連結部材と、
    前記電動モータのロータの回転角を検出し当該回転角を示す第1の検出信号を出力する第1の検出手段と、
    前記操舵操作による前記ラック軸または前記連結部材の変位量または回転量を検出し、当該変位量または回転量を示す第2の検出信号を出力する第2の検出手段と、
    前記第1および第2の検出信号に基づき、前記ステアリングシャフトの中立位置からの回転量に相当する操舵角を求める操舵角決定手段と、
    前記操舵角に基づき前記操舵操作に応じて前記電動モータを駆動する駆動制御手段と
    を備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記電動モータはブラシレスモータであり、
    前記駆動制御手段は、前記第1の検出信号が示す回転角および前記操舵角決定手段により求められた操舵角に基づき前記操舵操作に応じて前記電動モータを駆動することを特徴とする、請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記第2の検出手段は、前記連結部材を構成するナックルの回転量を検出し当該回転量を示す信号を前記第2の検出信号として出力することを特徴とする、請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
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