JP2007300912A - フィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類含有食品と製造方法 - Google Patents

フィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類含有食品と製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類は水不溶性で水への分散・懸濁性が悪い。これらを均一・高濃度に食品に含有させ、かつ調製物が容易に水に分散・懸濁する性質を有するような製造方法と食品を提供すること。
【解決手段】フィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類を溶融状態、あるいは有機溶媒に溶解して可食性粉末類に混合して吸着させる、あるいはエステル類・水・可食性粉末類をペ−スト状態で捏和して複合体とするか、このような粉末類の乾燥原料にフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類を含浸してから粉砕して粉末状の複合体とする。

Description

本発明は食品、就中フィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類を含有する食品および健康食品とその製造方法に関する。
フィトステロ−ル類は摂食すると腸管からのコレステロ−ル吸収を妨害し血中コレステロ−ル低下作用のあることが古くから知られ、さらにフィトステロ−ル類を水素添加/還元した化学構造を有するフィトスタノ−ル類にも同様の作用のあることが知られている。しかし、これらの化合物は水にほとんど溶解せず、結晶性が非常によいために食品への添加に必要な微細粉末化、賦形剤(例えば澱粉・デキストリン・乳糖等)への分散・混和・成形(例えば造粒・打錠)に困難が多く、さらにこれらの賦剤形からの腸管内での溶出・吸収が効率的でない等の製剤適性上の難点が古くから指摘されていた。
フィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のこのような物性上の欠点を克服するためにこれらを脂肪酸エステル誘導体として食品に添加する研究が精力的に行なわれた。エステル化により遊離体の過度の結晶性は改善され、食用油脂類への溶解性が大幅に向上する等、食品への混合・添加が非常に容易になった。現在ではこのようなエステル類は食用油脂類・マ−ガリン等の油脂性食品に添加され日常的な食生活でフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類が容易に摂取できるようになった。フィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類は腸管内で消化液あるいは腸管粘膜のエステラ−ゼ類により迅速に加水分解して脂肪酸部分を解離し、遊離のフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類が復元してコレステロ−ル低下作用を発現するとの定説が確立している。
以上のとおり、フィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類の物性を改良したエステル類の食品への混合・添加についてはその脂溶性に着目し油脂性食品への混合、あるいは界面活性剤を併用して水への分散性を改良した製剤化、ないしはそのような配合物を水性食品(例えばジュ−ス類・ドリンク類等)へ添加する等の研究・開発・製品化が注目されてきた。フィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類は全く水に溶けないので、水性食品への添加にあたっては水との親和性を賦与するため、界面活性剤の併用が不可欠と従来は考えられてきた。
米国特許3751569号公報 米国特許4588717号公報 米国特許5502045号公報 W/O 92/19640号公報 特開2000−159792号公報 特表2003−516115号公報 特開2004−201658号公報 特開2004−248644号公報 特開2005−185111号公報 J.Nutr.Vol.107,1139〜1146(1977) Am.J.Clic.Nutr.Vol.35,697〜700(1982) Atherosclerosis Vol.61,219〜223(1986) N.England,J.Med.Vol.333,1308〜1312(1995)
フィトステロ−ル・フィトスタノ−ル類の血中コレステロ−ル低下作用に着目して日常の食生活において適当量を摂取する具体的方法が種々模索されてきた。しかし、これらの物質は物性上の難点がありこのような目的には必ずしも適当でないことが知られた。一方で、これらの化合物がアルコ−ル性の水酸基を有することから、これに脂肪酸を結合させてエステル誘導体として物性改良の試みがなされた。これらのエステル誘導体は予想通り腸管で容易に加水分解しフィトステロ−ル・フィトスタノ−ル類を遊離して本来の生理作用を発揮することが示された。(非特許文献1〜4を参照)
このようなエステル誘導体の産業上の利用は欧米で活発に行なわれ、食品への応用についてはこれらのエステル誘導体の油脂性食品への添加による日常食生活での摂取が試みられた。(特許文献1〜4を参照)特にフィトステロ−ルエステルを添加したマ−ガリンの商品化は著名例として知られている。
日本ではフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類の食品への応用について多くの特許文献がある。(これについては本特許出願人になる特許願平成17年整理番号P2005−02の明細書の記載を参照されたい)しかし、エステル誘導体の食品への応用に関するものは意外に少ない。
粉体へのフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類の添加について特許文献7および8はこれらのエステル誘導体を食用脂に溶解してから緑茶等の茶の粉体に分散・吸着させる技術を開示している。ここで特に茶粉末を賦形剤として選択しているのは配合希釈剤として油脂類を選択したために脂肪成分の酸化による劣化に着目したためである。周知のとおり茶は多量のポリフェノ−ル類等の天然抗酸化物質を含み油脂の酸化防止効果が期待される。
特許文献9はエステル類を微細な粒子状態に製剤化し食品への分散性・混合性を改善しようとするものである。微細粒子の実現にガスアンチソルベント再結晶化法を採用し液化炭酸ガスを媒介流体として使用している。この場合にはフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類は極めて微細な粒子となり、水に加えた場合には溶解はしないが、微細コロイドとなって水中に浮遊・懸濁し、外観上は溶解しているような性状を呈すると考えられる。また、この特許文献によればエステル類の微細粒子製造に他の方法が公知であることが記載されている。すなわち、有機溶媒に溶解して水で希釈するか有機溶媒を蒸発させることにより溶解度を低下させてから界面活性剤を添加してエマルジョンを形成させエステル類を微細粒子として安定化する方法である。本発明者等の知る限りにおいて水に全く親和性のないフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類を水、あるいは水性食品に添加する場合には溶解ないしは懸濁状態の安定化のために界面活性剤の併用は不可欠とするのがこの分野の従来技術の常識であった。
以上のとおりフィトステロ−ル・フィトスタノ−ル類のエステル誘導体の食品への適用については遊離体の場合よりは困難度は軽減されたとは言え、特に水性食品、あるいは水への分散・混合に依然として困難が残っていることが知られる。本発明はフィトステロ−ル・フィトスタノ−ル類のエステル誘導体の食品への適用について水、あるいは水性食品への分散性に秀れた配合、および他食品との組合せ技術を開示せんとするものである。
本発明によればフィトステロ−ル・フィトスタノ−ル類のエステル誘導体を簡便な方法で、かつ安定に食品に分散させることができる。また多くの食品原料ないしは食品に添加してフィトステロ−ル・フィトスタノ−ル類のエステル類を高濃度に含む食品を提供できる。また、本発明の食品には従来広く実施されているような油脂類の添加・併用は必ずしも必要ではない。油脂類の添加が不要であることはフィトステロ−ル・フィトスタノ−ル類を摂取するために余剰の脂質・熱量の摂取を余儀なくされていた従来方法の欠陥を完全に解決するものである。また、他の先行技術のように界面活性剤・液化気体等の副資材も不要であり、工程上も簡潔・簡便でコスト的にも有利である。界面活性剤が不要であることはコスト面のみならず、食品添加物の使用に神経質になっている現在の日本の消費者のニ−ズにも合致する。
さらに、本発明の食品はフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類を相当量含有させても水、あるいは水性食品に容易に分散・懸濁するという極めて顕著な有利性を有する。この性質により本発明の粉末食品の用途は広範で、有効成分の含有率も高くできるために少量の添加で血中コレステロ−ル低下のための必要量を充足できる。水分散性の良好なこと、本発明の食品を素材として他の食品に二次加工する場合には添加量を低く抑えられることはフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類を食品中に添加しても二次加工食品の本来の風味・味・物性を害なうおそれが低くなることを意味する。
本発明はフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類を可食性粉末類に一切の界面活性剤を併用することなく、また極めて簡易・平易な工程により吸着させて均一な含量・濃度で経時的に安定な食品を調製せんとするものである。本発明において「粉末」とは粉末・微細粉末等の物性を指す。
本発明においてフィトステロ−ル類とは植物から抽出されるβ−シトステロ−ル・スティグマステロ−ル・カンペステロ−ル・ブラシカステロ−ル、あるいは酵母や菌類から抽出されるエルゴステロ−ル等の単一もしくは任意の混合物を言う。また、本発明においてフィトスタノ−ル類とは前述のフィトステロ−ルを接触還元/水素添加した、各対応するステロイド環が飽和した有機化合物(混合物の場合もある)を言う。本発明においてフィトステロ−ル類とフィトスタノ−ル類は別々に用いられる場合もあるし両者の任意の混合物として用いられうる。例えば松科植物のパルプより抽出されるト−ル油やコ−ンファイバ−から抽出されるコ−ンファイバ−油にはフィトステロ−ル類とフィトスタノ−ル類が天然状態で混在することが知られている。
本発明においてフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類とは前述のフィトステロ−ルとフィトスタノ−ルの単一あるいは任意の混合物をエステル化した化合物を言う。原料が混合物の場合はエステル誘導体も混合物になることは言を俟たない。エステル誘導体には通常、脂肪酸が供され、特に高級脂肪酸が汎用される。例えば、ラウロイル、ミリストイル、パルミトイル、ステアロイル等の直鎖アシル基、あるいはこれらの不飽和結合を有するアシル基が一般的である。最近では高度不飽和直鎖脂肪酸の血中コレステロ−ル低下作用との相乗効果を狙ってドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸等のアシル基を導入したエステル誘導体も開発されているが、本発明はこれらも包含する。現時点で前出のような飽和ないしは不飽和の高級直鎖脂肪酸残基を好んで導入するのは、このような高級脂肪酸基を導入することによりエステル誘導体の脂溶性が高まり脂肪性食品中への溶解性・分散性が向上するからである。
しかし、一般的な有機化学の常識に従えばアルコ−ル体に比べて脂肪酸とのエステル誘導体はその融点が低いことはよく知られている。本発明は製造法の実施の態様においてフィトステロ−ル類・フィトステロ−ル類のエステル類を溶融状態にすることが必須の構成要件になり、フィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル誘導体を脂肪性食品中に溶解・分散させる必要は全くないため、低級脂肪酸残基(例えばアセチル・プロパノイル・ブチロイル等)、あるいは中級脂肪酸残基(例えばバレロイル・カプロイル・カプリロイル等)を導入したエステル誘導体であっても本発明の目的に供することができるであろうとの推定に難くない。よって本発明における「エステル類」にはこのような低級・中級、および従来の高級アシル残基を有する化合物を包含する。
このようなフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル誘導体は原料となるフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類を公知のエステル化法によりエステル化することにより製造できる。例えばナトリウムアルコキシレイト触媒によるエステル交換反応、脂肪酸を活性アシル化合物(例えば酸ハロゲン化誘導体、炭酸エステルとの混合酸無水物、N−ヒドロキシコハク酸イミド等のような活性エステルを形成する水酸基を有する化合物とのエステル類等)と反応させることにより製造される。
本発明において可食性粉末類とは水に分散した場合に懸濁状ないしは乳濁状になるような粉末であって、穀物粉(例えば小麦粉・米粉・黄粉・蕎麦粉・黍粉等)、澱粉類とその誘導体(例えばコ−ンスタ−チ・馬鈴薯澱粉・タピオカ澱粉・葛粉・蕨粉/これらの老化防止処理等の化工処理したものをも含む/デキストリン粉末・シクロデキストリン粉末・可溶性澱粉等)、豆粉類(例えば全粒大豆粉、脱脂大豆粉、脱脂ピ−ナッツ粉・緑豆粉・エンドウ豆粉・小豆粉等)、穀物タンパク粉(例えば分離大豆タンパク粉・粉末グルテン・豆乳粉末等)、乾燥野菜粉末(例えばケ−ル粉末・大麦若葉粉末・紫蘇葉粉末・桑の葉粉末・小松菜粉末・ホウレン草粉末・蕎麦若葉粉末・蓬粉末・人参粉末・カボチャ粉末・トマト粉末・マッシュポテト粉末・セロリ粉末・モヤシ粉末・アシタバ粉末・アヤムラサキ(紫薩摩芋)粉末・白菜粉末・キャベツ粉末・タマネギ粉末・ニンニク粉末・ゴ−ヤ粉末・抹茶・山芋粉末・梅肉粉末・唐辛子粉末・生姜粉末・鬱金粉末・柑橘類果皮粉末(例えば陳皮粉末・橙皮粉末・柚子皮粉末・オレンジ皮粉末・グレイプフル−ツ皮粉末等)・キノコ粉末(例えば椎茸粉末・エノキ茸粉末・マッシュル−ム粉末・アガリクス粉末・ヤマブシ茸粉末・舞茸粉末・松茸粉末・シメジ粉末・エリンギ粉末・サルノコシカケ粉末・ブクリョウ粉末等)・藻類粉末(例えば昆布粉末・ワカメ粉末・アラメ粉末・ヒジキ粉末・モズク粉末・浅草海苔粉末・クロレラ粉末・スピルリナ粉末・ドゥナリエラ粉末等)・粉乳(例えば全脂粉粉・脱脂粉乳等)・分離乳タンパク粉末(例えばカゼインおよびその塩類の粉末)等、さらには後述の粉末状の食物繊維類をも含む。
さらに本発明において食物繊維類とは炭水化物であって人体の胃腸内で完全に消化できないものを言い、例えばコ−ンファイバ−・難消化性デキストリン類・セルロ−ズ類・ヘミセルロ−ズ類・寒天・カナギナン・キチン・キトサン・各種のガム類(カラヤガム・ロ−カストビ−ンガム・アカシアガム・キサンタンガム・ジェランガム等)等を言う。
本発明の第一番目の製造方法の骨子はフィトステロ−ル・フィトスタノ−ル類のエステル類を溶融状態を保持したまま可食性粉末類に均一に混合し、吸着させ、必要ならば粉砕・篩別等の処理を行なって均一に含有させることにある。フィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類と異なりこれらの高級脂肪酸エステル類の融点は低く、概ね100℃以下の加温で溶融するので混合・吸着時の可食性粉末類の熱変性を心配する必要は少ないが、例えばアセチル等の低級脂肪酸エステルの場合には比較的高い融点が予想され、この場合には混合・吸着操作は粉末類の熱変性を起こさない短時間で完了させる必要がある。本発明では「熱変性を起こさない」とは色調・臭い・味等の官能的指標において熱時混合工程完了時において目立った変化のない温度と時間(指標として積算温度を用いることがある概念)という意味に解釈されたい。本発明においては使用するフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類の融点以上で200℃以下程度の温度が適用される。
本発明の製造方法の第二番目の骨子はフィトステロ−ル・フィトスタノ−ル類のエステル類を揮発性の有機溶媒に溶解し可食性粉末類に均一に混合してから有機溶媒を蒸発させることにある。本発明者の観察によればフィトステロ−ル・フィトスタノ−ル類のエステル類は熱時、エタノ−ルあるいは酢酸に容易に溶解する。よってこれらの有機溶媒にエステル誘導体を溶解し可食性粉末類に均一に混合し(例えば、溶媒に溶解した溶液を噴霧する、あるいは熱時に有機溶媒に溶解したエステル誘導体と粉末類を均一に混合しながら加熱して)吸着させてから有機溶媒を加熱、あるいは/および減圧により蒸発・留去すれば目的とする食品を得ることができる。エタノ−ルであれば適度の高温(例えば100℃以上)で可食性粉末を転動ないしは流動させればエタノ−ルは蒸発・除去される。この場合に気流を併用すればより効果的に有機溶媒を除去できる。酢酸の場合には沸点がやや高いために減圧(例えば1Torr以下)を併用すればよい。この場合にも微弱に気体を外部より吹き込めば留去が大幅に効率化できることは当業者には周知である。エタノ−ル・酢酸を適宜混合するような有機溶媒の使用態様も周知の技術である。
溶媒使用の変形として本発明では粉末性食品をペ−スト状に水と混練し、溶融状態のフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類を加えて充分に混練すると意外にも所望の水分散性の良好な食品を製造できることを本発明者等は見い出した。この場合には乾燥状態では固形物として本発明の食品が得られるが、所望により粉砕することで容易に粉末化できることは言うまでもない。おそらく、フィトステロ−ル類・フィトステロ−ル類のエステル類は高度の疎水性を有するために水との共存状態で剪断力を加えられて捏和されると水分子との親和力よりも粉末表面への親和力が勝るために粉末表面への吸着〜粉末内部への浸透が起こるためと推測される。
第一番目・第二番目の本発明の製造方法によればフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類が低濃度(約20%以下)の場合には概ね粉末状の食品が得られるが、高濃度(最大限50%程度)の場合にはややしっとり感がある、それ自体で弱く凝集する傾向のある顆粒、ないしは外力を加えると容易に変形ないしは崩壊する疑似凝固物、場合によってはペ−ストの性状を呈する製品(食品)となる傾向が見られる。このようなそれ自身で凝集力を示す性状で本発明の食品が得られたにしても水に対する分散性は概ね良好で、他の食品への添加・配合性も良好である。細分化された食品が所望される場合にはメッシュから磨り降ろす等すれば、容易に粉末状ないしは顆粒状の形態に転化できる。
本発明の第三番目の製造方法の骨子は可食性粉末類に直接フィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル誘導体を混合・吸着させるのではなく、可食性粉末類の原料になりうる食品素材類に同様の加工を施してエステル誘導体を吸着させ、これを適宜の加工を施して可食性粉末類に変換する方法である。ここに言う適宜の加工には少なくとも粉砕(粉末化)の工程は必須のものとして含まれ、所望により整粒・篩別等の操作が含まれる。ただし、この方法では高々20%程度迄しかフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ルのエステル類を含有させることはできない。これは粉末化することにより表面積/重量比が異常に増大するためと推測される。食材の粉末化は当業者には自明の技術で対応できる範囲内で充分に本発明の目的を達成できるはずであるので、ここではことさらに詳しくは説明しない。具体的技術については実施例を参照されたい。この製造方法では本発明の食品は当然に粉末状で製造されることになる。
本発明の目的物はフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類を均一に含有する、安定で均一な食品である。これまで、当該技術分野にはフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類を単独で、全く界面活性剤を添加しないで、溶融あるいは溶解状態で可食性粉末類に吸着させて高濃度で水・水性食品に容易に分散する食品を製造する発想は常識の埒外にあり、油脂にエステル類を溶解・分散して食品に添加する、余分な脂質・熱量の摂取を余儀なくされる技術、あるいは界面活性剤の併用ないしは超微細化による乳化・懸濁技術に注目が集まっていた。おそらくこの分野の技術者の一般常識としてフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類の高度の疎水性の意識があり、界面活性剤使用やミクロエマルジョン等の高度の微細化が水への分散性を確保する上で必須の構成要件であるとの強い思い込みがあったためであると推測される。本発明者等はより簡易・簡便な技術構成により、より高濃度にエステル類を含有し、水・水性食品に容易に分散する剤形を種々検討する中で、意外にも溶融したエステル類(有機溶媒に溶解した状態を含む)を種々の可食性粉末類と混和し吸着させれば所望の物性を有する食品を非常に簡便に得られることを試行錯誤の後に見い出し、まさにコロンブスの卵的に本発明の技術構成に到達したのである。本発明の食品は最大で50%のエステル類を含有でき、なおかつ水への円満な分散・懸濁・乳化等の特性を維持する。
本発明においては可食性粉末類が穀粉類・澱粉類・豆粉類・穀物タンパク類・乾燥野菜粉末類・キノコ粉末類・藻類粉末類・粉乳類・分離乳タンパク粉末類・食物繊維類である場合には、これらの原料の使用適性の広範性、および/あるいは健康機能上の効果との相乗効果が期待され特に好ましい実施態様であると思慮される。ただし、本発明には所望の物性を有する限りにおいて一般的な食材を利用できることはことは言うまでもなく、前述の列挙はフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類の生体機能性が血中コレステロ−ル低下であるために、当然に健康食品・機能性食品への適用に興味が向けられるであろうことから、その方面での同種、あるいは他の効果との相乗効果を期待する開発ニ−ズを意識したものである。
穀粉類の代表的なものは小麦粉・米粉・黄粉・蕎麦粉・黍粉等であり、これらは麺類・パン類・菓子類等の広範な加工食品の原料として使用できる。蕎麦にはルチン等の機能性成分が含まれており、最近では他の雑穀類にも機能性食品素材として注目されるに至っている。穀粉類は以上の理由からフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類の機能性を期待する加工食品・機能性食品、あるいは健康食品の素材として有望である。
澱粉類(例えば、コ−ンスタ−チ・小麦粉澱粉・薩摩芋澱粉・馬鈴薯澱粉・タピオカ澱粉・エンドウ豆澱粉・葛澱粉・蕨澱粉/これらに老化防止等の化工した製品をも含む)も主要な加工食品原料の一部を構成しており広範囲の用途が期待され、菓子類や他の一般の種々の加工食品の主たる、あるいは補助的な原料として使用される。なお、本発明においては「澱粉」の定義にはデキストリン・シクロデキストリン・可溶性澱粉等の、通常の澱粉を部分的に分解した、あるいは澱粉ないしはブドウ糖を原料として製造する化学構造的に類縁関係にある多糖類製品をも包含する。
豆粉類(例えば全粒大豆粉・脱脂大豆粉粉・脱脂落花生粉・緑豆粉・エンドウ豆粉・小豆粉・脱脂胡麻粉等)は、例えばサポニン類・イソフラボン類・ビフィズス菌賦活性糖類等の生体機能性成分を含みフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類との相乗効果を期待した機能性食品素材として有望である。また、ココアも原料にあげられるであろう。ココア粉末はココア(カカオ)豆の粉末である。
穀物タンパク粉類、例えば分離大豆タンパク粉はそれ自体を水に溶解・懸濁して飲用する健康食品として根強いファンを有する。また、最近になって大豆タンパクに血中コレステロ−ル低下作用のあることも報告されておりフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類との相乗効果を期待した機能性食品の素材として当然に優先的に考慮されるべき素材である。グルテン粉末も各種の食品の素材に用いられ、本発明への適用は当然に考慮される。
乾燥野菜粉末類、例えばケ−ル末・ホウレン草末・人参末・カボチャ末・マッシュポテト末・セロリ末・モヤシ末・アシタバ末・白菜末・キャベツ末・唐辛子末・生姜末・ニンニク末・鬱金末等が野菜不足の補助、便通改善他の生活習慣病予防、あるいは生体酸化ストレス緩和等の生体機能性を謳った健康食品素材として汎用されており、本発明において素材として採用することは当然に考慮されるべきである。
アガリクス・サルノコシカケ等のキノコ類には抗腫瘍作用のあることは古くから知られ健康食品素材として著名である。他のキノコ類についても例えば椎茸には血圧低下作用が知られている他、一般的にはキノコ類は難消化性の特殊な多糖類等多種多様な薬理成分が含まれていることもよく知られており、本発明においてもキノコ類の粉末を採用することは当然に考慮される。
藻類には食物繊維・各種のミネラル類・あるいはモズク中の抗菌成分や抗腫瘍作用を有するフコイダンのような機能性成分が種々知られており、今後も新規な生体機能性成分の発掘が期待されている。さらに、クロレラ・スピルリナ・ドゥナリエラ等の原始藻類は粉末・錠剤・カプセル・エキス・飲料として既に人気の高い健康食品のステイタスを確立しているのも周知である。これらの粉末類も本発明に当然に採用が期待される。
粉乳類、例えば全脂粉乳・脱脂粉乳等、分離乳タンパク粉末類(例えば、カゼインおよびその塩類の粉末等)は乳タンパクの特有のカルシウム吸収促進作用を有し、あるいは人体腸管内で生理活性を有するオリゴペプチトを生成する。さらに、乳製品には腸内細菌叢を改善する等の特有の効果が知られており、本発明において食品素材として取り上げることは当然に吝かではない。
本発明において上記の可食性粉末類を適宜に混合してからフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類を含有せしめることは随意である。また、個々にフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類を含有せしめてから任意に混合することも随意である。
さらに、本発明は粉砕すれば可食性粉末類に転化できる食品素材類に溶融した、あるいは有機溶媒に溶解したフィトステロ−ル・フィトスタノ−ル類のエステル類と均一に吸着させてから、必要ならば乾燥(有機溶媒除去)して粉砕し粉末化することによっても実施できる。前述の素材粉末類の原料となりうる食材は当然に選択の範囲に入る。食品素材類を複数混合してフィトステロ−ル・フィトスタノ−ル類のエステル類を吸着させて粉砕して混合した粉末類の本発明の食品としてもよいし、個々の食材に吸着させて粉砕したものを後に混合して本発明の食品としてもよい。
以上のようにして製造されたフィトステロ−ル・フィトスタノ−ル類のエステル類を含有する食品はそのまま健康補助食品あるいは機能性食品としてビン等の容器への充填・小袋包装・打錠・カプセル充填等して製品化できる。また、機能性を有する加工食品、例えば菓子類(プリン・ゼリ−・ケ−キ・クッキ−・クラッカ−・キャンディ−・グミ等)・パン類、麺類、パスタ類、飲料(例えばネクタ−・ジュ−ス・炭酸性ドリンク等)・ス−プ類(例えばポタ−ジュス−プの冷凍・レトルトパック・粉末・顆粒・乾燥ブロック等)・ソ−ス類・ドレッシング類・フリカケ等の種々の食品の原料・素材としても供せられうる。以下に実施例を列挙して本発明を具体的に開示するが、本発明の範囲はこれらのみに限定されると解してはならない。本特許出願に関わる特許請求の範囲・明細書の記載の全体に照らして本発明と技術思想を同じくし、実施の態様において同等・等価、あるいは類似するとみなされるものは当然に本発明の特許請求の範囲に包含されるべきであることは言を俟たない。
市販の「植物ステロ−ルエステル」(室温で粘稠な一部白濁した油状物/池田糖化工業(株)製)を55℃に加熱し粘度を適度に低下させた。卓上の粉砕機に400メッシュパスの大麦若葉乾燥粉末7gと3gの植物ステロ−ルエステルを加えて混合し完全に吸着させた。しっとりした顆粒状の食品となった。充分に冷却してから粉末状に粉砕することもできるが、このままの顆粒としても充分に製品化できる適度の保形性を有した。100gの水に顆粒状のままの本品3gを加えて撹拌すると粉末は容易に均一に分散して青汁となった。静置するとかすかに水面に油膜を生じるが問題となる程度ではなく、飲用すると植物ステロ−ルエステルによる異味・異臭はなく、専ら大麦若葉の味・風味を感じ喉越しも滑らかであった。さらに混合比率を1:1とした50%濃度の食品を同様に調合した。しっとり感の強い濃緑色の凝集状の複合体となった。4gを水100gに投入し撹拌すると均一に分散した。かすかに油膜を生じるが問題となる程度ではなく飲用しても特に問題はなかった。
実施例1において大麦若葉粉末に代えて抹茶を用い、抹茶:植物ステロ−ル=7g:3gとして同様に調合した。しっとりした顆粒状の複合体となり3gを100g水に加えて撹拌・分散した。均一な緑色の抹茶様の飲料になったが、特に異味・異臭はなく喉越しも良好であった。さらに600mgを180mlの湯に分散し冷却してから家庭用冷蔵庫に1日保管したが、油状物の分離、異味・異臭の発生、浮遊物の凝固等の官能的・物性的変化は認められず、少量の微細沈殿物はあったものの軽く撹拌すれば元の均一懸濁状態に復元した。
実施例1において大麦若葉粉末に代えて人参粉末を用い植物ステロ−ルエステルを混合後重量の20%の比率で混合して同様のしっとりした顆粒状の複合体を得た。溶解・飲用試験の結果も同様であった。
実施例1において大麦若葉粉末に代えてカボチャ粉末を用い、植物ステロ−ルエステルを混合後重量の25%の比率で混合して同様のしっとりした顆粒の複合体を得た。溶解・飲用試験の結果も同様であった。
ホウレン草粉末4g、市販の顆粒状鰹節風味調味料1g、植物ステロ−ルエステル1g、水5gを均一に混練してペ−ストとした。混練は植物ステロ−ルエステルが溶融している温度条件で実施した。得られたペ−スト状の複合物は水に容易に分散したが、さらに実験用の使い捨てシリンジに入れピストンを押して先から線状に押し出した。線状のまま50℃、8時間乾燥し、適度に顆粒状になるように粉砕し顆粒状の複合体を得た。このものは粉末野菜の顆粒製品の外観を有し食べても植物ステロ−ルエステルの風味・味を感じなかった。
20%の植物ステロ−ルエステルを含む薄力粉ベ−スの複合体を実施例1のようにして調製する。これを冷却下によく砕いて60メッシュを通す。この薄力粉混合物に対し砂糖20%、大麦若葉粉末3%、バタ−23%、食塩0.5%、重曹0.2%、全卵液20%、全脂粉乳7%、ワニリン適量を加え成形に適するように適度に加水して均一に混練してドウとする。これを板状に延展しクッキ−型で直径約3cmの円形に打ち抜いてからオ−ブンで焼き上げてクッキ−とする。
実施例5のようにして一食あたり3.2g中に植物ステロ−ルエステル0.5gを含有する振り掛けとしての複合体を製造する。これを熱いご飯に振り掛けて食べると美味であった。
大麦若葉2.0g、抹茶0.9g、植物ステロ−ルエステル0.5gを実施例1に準じて混合して複合体とした。水に分散して飲むと大麦若葉特有の風味を抹茶の風味が覆い隠して、大麦若葉の風味を好まない人も抵抗なく飲むことができた。
植物ステロ−ルエステル0.7gを6.3gの熱した99%エタノ−ルに加えて撹拌してから大麦若葉2gに加えた。鍋の中で焦げないように撹拌しながら直火で加熱して完全にエタノ−ルを蒸発させた。完全に冷える迄放置冷却してから緑色の固形物を60メッシュの上から磨り降ろして粉末状の複合体とした。水に容易に分散し、飲用しても植物ステロ−ルエステルの風味・味を感じなかった。
黄粉28g、植物ステロ−ルエステル12gを弗素樹脂コ−トしたフライパンに入れて150℃を保持しつつ均一になるまで混合・撹拌した。放冷してから60メッシュから磨り降ろして水に容易に分散し黄粉の風味を保持する、30%の植物ステロ−ルエステルを含む黄粉ベ−スの複合体を得た。
実施例10と同様に植物ステロ−ルエステル30%を含む米粉ベ−スの複合体を得た。
実施例10と同様に植物ステロ−ルエステル30%を含む馬鈴薯澱粉ベ−スの複合体を得た。
実施例10と同様に植物ステロ−ルエステル30%を含む唐辛子粉末ベ−スの複合体を得た。
実施例10と同様に植物ステロ−ルエステル30%を含む昆布粉末ベ−スの複合体を得た。
実施例10と同様に植物ステロ−ルエステル30%を含む分離大豆タンパク粉末ベ−スの複合体を得た。ただし、加熱温度は120℃とした。本製品は水に容易に分散・懸濁して大豆タンパク飲料となり官能上の問題はなかった。
実施例10と同様に植物ステロ−ルエステル30%を含むβシクロデキストリン粉末ベ−スの複合体を得た。この複合体5gとクエン酸2.5g、果糖ブドウ糖液糖33g、水460gを家庭用ミキサ−にて撹拌混合して飲料とした。植物ステロ−ルエステルは完全に分散しており飲用してもその風味・味は全く感じられなかった。
実施例10と同様に植物ステロ−ルエステル50%を含む豆乳粉末ベ−スの複合体を得た。本製品は水に容易に溶解分散し飲用に問題はなかった。
乾燥人参チップ(厚み約1mm、3mm×3mm、水分含量約4%)100gに植物ステロ−ルエステル10gを20gの熱エタノ−ルに溶解した液を撹拌しながら噴霧して均一に吹き掛けた。これを鍋に入れて直火で焦げないように撹拌しながら加熱してエタノ−ルを蒸発させた。放冷してから粉砕して60メッシュパスの粉末状の複合体とした。この製品は水に容易に分散し、飲用しても植物ステロ−ルエステルの風味・味を感じさせなかった。
50℃の温浴で加熱溶解した市販のチョコレ−ト(明治ブラックチョコレ−ト)32gに植物ステロ−ルエステル1gを加え均一になるまで撹拌した。温度を32℃まで下げて磨り下ろしたチョコレ−ト3gを加えて撹拌・溶解した。均一になったら冷蔵庫に収容し冷却するとチョコレ−トベ−スの固体の複合体となった。この複合体は1ケ月経過しても元のチョコレ−トと比較して外観・風味・味の変化はなかった。冷却下に100メッシュパス程度に粉砕し、80℃・200gの湯に5gを投入して撹拌すると均一に溶解したチョコレ−ト飲料となった。飲用しても植物ステロ−ルエステルの風味・味は全く感知しなかった。
比較例
60メッシュの人参粉末10g、植物ステロ−ル1gを70℃の500gの湯に加えて激しく5分間撹拌した。室温に冷却すると油状の物質が分離し植物ステロ−ルエステル特有の風味が感じられた。一方、実施例3、および実施例18の人参粉末ベ−スの複合体を個々に500gの室温の水に加えて撹拌すると容易に分散して均一となり飲用しても植物ステロ−ルエステルの風味・味は全く感知せず各々の粉末野菜ジュ−スないしは野菜汁の特徴を保持していた。

Claims (7)

  1. 水に分散した場合に懸濁状ないしは乳濁状になるような可食性粉末類にフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類を吸着せしめた、界面活性剤を含有しない、水に容易に分散・懸濁することを特徴とするフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類含有食品
  2. フィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類を界面活性剤を併用せずして溶融した状態で、水に分散した場合に懸濁状ないしは乳濁状になるような可食性粉末類に吸着せしめることを特徴とするフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類含有食品の製造方法
  3. フィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類を有機溶媒に溶解し、水に分散した場合に懸濁状ないしは乳濁状になるような可食性粉末類に界面活性剤を併用せずして含浸させてから有機溶媒を除去することを特徴とするフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類含有食品の製造方法
  4. 有機溶媒がエタノ−ル、酢酸から任意の組合せから選ばれることを特徴とする請求項3のフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類含有食品の製造方法
  5. フィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類と、水に分散した場合に懸濁状ないしは乳濁状になるような可食性粉末類と水とを界面活性剤を併用せずしてフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類の溶融状態を保持しつつペ−スト状に混練することを特徴とするフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類含有食品の製造方法
  6. 水に分散した場合に懸濁状ないしは乳濁状になるような可食性粉末類の原料となる食品に溶融したフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類を界面活性剤を併用せずして含浸せしめてから粉砕することを特徴とするフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類含有食品の製造方法
  7. 水に分散した場合に懸濁状ないしは乳濁状になるような可食性粉末類の原料となる食品に有機溶媒に溶解したフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類のエステル類を界面活性剤を併用せずして含浸せしめ有機溶媒を除去してから粉砕することを特徴とするフィトステロ−ル類・フィトスタノ−ル類エステル類含有食品の製造方法
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010148425A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 House Foods Corp 苦味を抑制したサポニン

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