本明細書で使用するとき、用語「ステビオールグルコシド(複数可)」は、ステビオールのグリコシド類を指し、天然に生じるステビオールグルコシド類、例えば、レバウジオシドA、レバウジオシドB、レバウジオシドC、レバウジオシドD、レバウジオシドE、レバウジオシドF、レバウジオシドG、レバウジオシドH、レバウジオシドI、レバウジオシドJ、レバウジオシドK、レバウジオシドL、レバウジオシドM(レバウジオシドXとも呼ばれる)、レバウジオシドN、レバウジオシドO、ステビオシド、ステビオールビオシド、ズルコシドA、ルブソシドなど、又は合成ステビオールグルコシド類、例えば、酵素によりグリコシル化したステビオールグリコシド類、及びこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。本明細書で使用するとき、用語「全ステビオールグルコシド類」(TSG)は、乾燥(無水物)ベースで、組成物中の全てのステビオールグリコシド類の含有量合計として算出される。本明細書で使用するとき、用語「Reb N/TSG比」は、次式:
{Reb N含有量(%乾燥ベース)/TSG含有量(%乾燥ベース)}×100%、の通り、乾燥ベースに対するReb N及びTSGの含有量比として算出される。
本明細書で使用するとき、用語「ステビオールグルコシド類の溶液」は、少なくとも1種の溶媒及び1つ以上のステビオールグルコシド類を含有している任意の溶液を指す。ステビオールグリコシド溶液の一例には、ステビア・レバウジアナ(Stevia rebaudiana)植物の材料(例えば、葉)を精製することで得られる、樹脂で処理した濾液;又はその他のステビオールグルコシド類の単離及び精製プロセスの副生成物がある。ステビオールグリコシド溶液の別の例には、市販のステビア抽出物を少なくとも1種の溶媒に組み込んだものがある。ステビオールグリコシド溶液の更に別の例には、市販のステビオールグリコシド類混合物を少なくとも1種の溶媒に組み込み溶液としたものがある。
本発明の実施に使用するReb Nは、様々な方法で得ることができる。1つの選択肢として、Reb Nの含有量が、天然の葉中のReb Nの含有量と比較して富化されている市販の抽出物を、販売元から得ることができる。別の選択肢として、Reb Nと、その他のステビオールグルコシド類を含む葉を加工することにより、実質的に純粋なReb Nを得ることもできる。
ステビオールグルコシド溶液の製造
本明細書では、ステビア・レバウジアナ(Stevia rebaudiana)葉からReb Nを得るための実例となるプロセスを提供するものの、当業者であれば、市販のステビア抽出物、市販のステビオールグリコシド混合物、これらのその他のステビオールグルコシド類の単離及び精製プロセスの副生成物などが挙げられるがこれらに限定されない、Reb Nを含有しているその他の出発材料に対し、以下に記載の手法を応用することも認識されるであろう。当業者であれば、出発材料が不溶性材料及び/又は高分子量化合物及び/又は塩類を含有しないとき、以下に記載の、「不溶性材料を分離する工程」、「高分子量化合物及び不溶性粒子を除去する工程」、及び「塩類を除去する工程」などの特定の工程が除外され得ることも認識されるであろう。例えば、市販のステビア抽出物、市販のステビオールグリコシド混合物、これらのその他のステビオールグルコシド類の単離及び精製プロセスの副産物などの、既に精製されている出発材料が使用される場合、1つ以上の前述の工程が除外され得る。当業者であれば、以下に記載のプロセスは、記載の工程を特定の順番で想定したものであるものの、この順番は場合により変更可能であることも理解されるであろう。
本発明のプロセスは、高度に精製されたステビオールグリコシド混合物、又は高度に精製された、レバウジオシドNなどの各甘味グルコシド類の、単離及び精製を提供する。要約すると、ステビオールグリコシド溶液は、ステビア・レバウジアナ(Stevia rebaudiana)の植物材料を溶媒と接触させて粗抽出物を生成し、粗抽出物から不溶性材料を分離して、ステビオールグルコシド類を含有している第1の濾液を準備し、第1の濾液を処理して、高分子量化合物及び不溶性粒子を除去することにより、ステビオールグリコシド類を含有している第2の濾液を準備し、並びに第2の濾液をイオン交換樹脂で処理し、あるいは塩類を除去して、樹脂で処理した濾液を得て、Reb N富化された所望の産物を更に精製することにより、ステビア・レバウジアナ(Stevia rebaudiana)葉から調製することができる。
ある種の実施形態では、ステビオールグリコシド溶液は、上記の、ステビア・レバウジアナ(Stevia rebaudiana)の葉から得られる、樹脂により処理された濾液である。別の実施形態では、ステビオールグリコシド溶液は、溶媒に溶解させた市販のステビア抽出物である。更に別の実施形態では、ステビオールグリコシド溶液は市販の抽出物であり、この抽出物からは、不溶性材料、及び/又は高分子量化合物、及び/又は塩類が除去されている。ステビオールグリコシド溶液中のReb N含有量は、ステビオールグルコシド溶液の供給源に応じ変化し得る。例えば、ステビオールグリコシド類の供給源が植物材料である実施形態では、Reb Nの濃度は、約5ppm~約50,000ppm、例えば、約10,000ppm~約50,000ppmであり得る。特定の実施形態では、ステビオールグリコシド類の供給源が植物材料であるステビオールグルコシド溶液中のReb Nの濃度は、約5ppm~約50ppmである。
ステビオールグリコシド溶液のReb N/TSG比は、ステビオールグルコシド類の供給源によっても変化し得る。一実施形態では、ステビオールグリコシド溶液のReb N/TSGは、約0.5%~約99%、例えば、約0.5%~約10%、約0.5%~約20%、約0.5%~約30%、約0.5%~約40%、約0.5%~約50%、約0.5%~約60%、約0.5%~約70%、約0.5%~約80%、約0.5%~約90%である。より特定の実施形態では、ステビオールグリコシド溶液のReb N/TSGは約0.5%~約5%である。
最初の工程として、Reb Nと、場合により1種以上のその他のステビオールグリコシド類とを含む葉を準備する。この葉には、1種以上の植物のものを準備してもよい。実施の一態様では、葉は、少なくともステビア・レバウジアナ・モリタ(S. Rebaudiana Morita)の変種に由来する葉を含む。ステビア・レバウジアナ・ベルトーニ(Stevia rebaudiana Bertoni)の植物材料中のReb Nの量は様々であり得る。一般的には、Reb Nは、無水ベースで少なくとも約0.001%の量で存在させる必要がある。
望ましくは、葉は乾燥されている。一実施形態では、ステビア・レバウジアナ(Stevia rebaudiana)植物材料(例えば、葉)は、水分含量が約5%~約8%になるまで約20℃~約60℃の温度で乾燥させることができる。特定の実施形態では、植物材料は、約1~約24時間、例えば、約1~約12時間、約1~約8時間、約1~約5時間、又は約2時間~約3時間の期間にわたって、約20℃~約60℃の温度で乾燥させることができる。他の特定の実施形態では、植物材料は、腐敗を予防するために約40℃~約45℃で乾燥させることができる。
いくつかの実施形態では、乾燥させた植物材料は、任意選択的に粉砕される。葉がより小さな粒径へとすり潰されるとき、この加工はより効果的になる。いくつかの態様の粒子では、粒径は約10~約20mmとなり得る。
次工程として、ステビオールグリコシド類は、1つ以上の好適な処理によって葉から得られる。あるアプローチでは、抽出法が使用される。抽出は、様々な方法により実施することができる。代表的な抽出法は、米国特許第7,862,845号、国際公開第2013/096420号、並びに上掲のOhtaの学術論文に記載されている。その他の方法としては、膜ろ過、超臨界流体抽出、酵素により補助した抽出、微生物により補助した抽出、超音波により補助した抽出、マイクロ波により補助した抽出などが挙げられる。
植物材料(粉砕したもの又は未粉砕のもの)は、例えば、連続式又はバッチ式還流抽出、超臨界流体抽出、酵素により補助した抽出、微生物により補助した抽出、超音波により補助した抽出、マイクロ波により補助した抽出などの任意の好適な抽出加工により抽出することができる。抽出に使用する溶媒は、例えば、極性有機溶媒(脱気し、真空引きし、加圧し、又は蒸留したもの)、非極性有機溶媒、水(脱気し、真空引きし、加圧し、脱イオン化し、蒸留し、炭素処理し、又は逆浸透処理したもの)又はこれらの混合物などの任意の好適な溶媒とすることができる。特定の実施形態では、溶媒は、水及び1種以上のアルコール類を含む。別の実施形態では、溶媒は水である。別の実施形態では、溶媒は1種以上のアルコール類である。
特定の実施形態では、植物材料は、連続式還流抽出機において水により抽出される。当業者であれば、植物材料に対する抽出溶媒の比率は、溶媒の同一性及び抽出する植物材料の量により異なることを認識されるであろう。概して、乾燥植物材料重量(kg)に対する抽出溶媒の重量(kg)の比は、多くの実施形態において、約5:1~25:1、好ましくは8:1~15:1、より好ましくは10:1~12:1である。
例えば、乾燥させたステビア・レバウジアナ(S. rebaudiana)葉であれば、熱水(50℃~60℃)に浸漬した後、布フィルターを装備したフィルタープレスを利用してろ過する。塩化アルミニウム(AlCl3)、塩化第二鉄(FeCl3)、炭酸カルシウム(CaCO3)、又は水酸化カルシウム[Ca(OH)2]などの凝集剤は、ろ過前に添加する。あるいは、熱水による葉抽出物は、凝集剤の添加前に1度ろ過し、凝集剤を添加した後、2度目のろ過を行ってもよい。
ろ過では、場合により、吸着樹脂を通過させる前に、陽イオン交換樹脂及び陰イオン交換樹脂を通過させて、ミネラル不純物を除去することもできる。あるいは、吸着樹脂による分離後にイオン交換工程(複数可)を実施してもよく、又はこの工程は完全に省略してもよい。ろ液が吸着樹脂を通過するにつれ(複数可)ステビオールグリコシド類が得られ、同様に抽出され得るその他の植物成分から分離される。この樹脂(複数可)を、次にアルコール(例えば、メタノール及び/又はエタノール)により洗浄して、ステビオールグルコシド類を溶出する。グルコシドに富むアルコール流を1種以上のイオン交換樹脂で更に処理し、及び/又は活性炭により更に処理して、溶出物に由来するその他の不純物並びに着色物質を除去することもできる。その他の任意選択的なろ過工程を用い、溶液中に残存する任意の粒子材料を除去することもできる。
溶出液のグリコシド含量を上昇させるべく、蒸発を利用する溶媒除去を用い、又は少なくとも1種の吸着樹脂の使用後に溶媒による溶出を行うことにより、濃縮を行うこともできる。ステビオールグリコシドの主要な抽出物を、典型的には噴霧乾燥又は真空乾燥により乾燥させ、次に生成物を、密閉された食品等級の袋にパッケージングするか、あるいは取り扱い若しくは加工してもよい。ステビオールグリコシドの主要な抽出物を水に溶解させ、任意選択的に膜ろ過工程を行い、下流への不純物の持ち込みを低減させることもできる。あるいは、溶解させた主要な抽出物を一連のイオン交換樹脂及び吸着樹脂に通過させて、主要な抽出物中のグリコシドではない不純物を除去する。この溶出物を濃縮してグリコシド含量を増加させるため、蒸発を利用する溶媒蒸発を行ってもよく、又は吸着樹脂を用いた後、溶媒による溶出を行ってもよい。ステビオールグリコシドの主要な抽出物を、食品等級のエタノールと水との混合物に溶解させた後、確実に溶解させるため、得られた混合物を加熱する。細孔フィルターを通過させてこの溶液をろ過して、結晶化前に、持ち込まれた不溶性固体を除去する。ろ液を結晶化槽に移し、反応の温度を20℃超に低下させる。混合物の冷却中に生じる結晶化を誘導するため、反応にステビオールグリコシドの種結晶を加える。懸濁液を遠心して、液体又は共生成物から結晶を分離し、これを更なる加工のため保持する。続いてこの結晶を室温でエタノールにより連続的にすすぎ洗いする。最終的に、精製した結晶を減圧下で乾燥させて、乾燥させた生成物を密閉した食品等級の袋にパッケージングするか、あるいは更に取り扱い、又は加工する。
Reb N/TSG比は、UHPLC又はUHPLC/MSにより実験的に決定することができる。例えば、バイナリポンプ、オートサンプラー、サーモスタット付きカラムコンパートメント、及び紫外線検出器(210nm)Chemstationデータ取得ソフトウェアを装備した1290シリーズ(USA)の液体クロマトグラフを含むUHPLCシステムで、クロマトグラフィー解析を実施することができる。カラムは、40℃に維持した「Agilent Zorbax Eclipse Plus C18 150×3.0mm;1.8μιη(P/N 959759-302)」であってよい。移動相は、10mMリン酸二水素ナトリウム(リン酸添加pH2.6,%A)と、アセトニトリル(%B)との勾配とすることができる。初期流量は、80% A及び20% B[体積/体積]の初期組成で0.6mL/分とした。次に、以下の通りの線形勾配で移動相Bを増加させた:7分の時点で30%Bに増加させ5分間維持した後、18分の時点で55%Bに増加させ、22分の時点で80%Bに増加させ1分間維持した後、23.1分には初期組成20%Bに戻し、3.9分間維持した。この方法により、保持時間をもとに、概しておよそ6.3分ではReb D、およそ6.9分ではReb M、9.9分ではReb A、およそ6.5分ではReb N、およそ10.1分ではステビオシド、およそ11.5分ではReb F、およそ12.2分ではReb C、およそ12.7分ではズルコシドA、およそ14.30分ではルブソシド、およそ15.4分ではReb B、及びおよそ15.6分ではステビオールビオシドでとしてステビオールグリコシド類を同定した。当業者であれば、上記の様々なステビオールグリコシド類の保持時間は、溶媒及び/又は装置を変えることで変更され得ることを認識されるであろう。当業者であれば、以下に記載の「脱色」工程、「二次吸着」工程、及び「脱イオン化」工程のうち一工程以上を省略することができ、例えば、使用するステビオールグリコシド類の出発材料の溶液が概して高純度である場合に省略できることも認識されるであろう。当業者であれば、下記のプロセスは記載の工程順で仮定されているものの、この順番はいくつかの場合では変更可能であることも認識されるであろう。
Reb Nの精製
固形分を約40%超含有する高Reb N含量混合物の精製は、この混合物を水で希釈して、固形分を約30%~約40%含有する高Reb N含量混合物を得、この混合物をアルコール溶媒と混合してReb N溶液を得た後に結晶化を誘導することにより達成できる。
更に別の実施形態では、高Reb N含量の乾燥粉末を水性アルコール溶媒と混合して、Reb N溶液(好ましくは、固形分含量約30%~約40%)を得て、結晶化を誘導する。
結晶化を誘導するため、Reb N溶液の温度を約20℃~約25℃、例えば、約20℃~約22℃に維持し、必要であれば、好適な種結晶を加える。結晶は、Reb N結晶並びに/あるいはReb A、Reb B、Reb D、及び/又はReb Mなどのその他のステビオールグリコシド類のうち1種以上の結晶であってよい。混合は、約1時間~約48時間、例えば、約24時間持続させることができる。
溶液から結晶を分離した後に、ステビオールグリコシド類の混合物として、乾燥ベースで純度約60%超のReb N結晶(本明細書において、「Reb Nの第1の結晶」とも参照される)を得ることができる。特定の実施形態では、このプロセスにより純度約60%、約65%、約75%、約80%、約85%、約90%、又は約95%超のReb Nが得られる。
当業者であれば、Reb Nの第1結晶の純度は、様々な因子の中でも、ステビオールグリコシド類の初期溶液のReb N含量に依存することを認識されるであろう。したがって、必要とされる場合、更に洗浄工程を実施して、高純度のReb N結晶を得ることができる。純度の高いReb Nを生成するため、Reb Nの第1結晶を水性アルコール溶液(本明細書において、「第2の水性アルコール溶液」として参照される)と組み合わせて、第2のReb N結晶と、第3の水性アルコール溶液とを得ることができる。第3の水性アルコール溶液からReb N結晶の第2の結晶を分離して、乾燥ベースで純度約90重量%超の結晶Reb Nの第2の結晶を得る。ある種の実施形態では、純度約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、又は約99%超のReb Nを得ることができる。必要な場合、所望の純度が得られるまでこのプロセスを繰り返してよい。このサイクルは2回、3回、4回又は5回繰り返すことができる。いくつかの実施形態では、水性アルコール溶液の代わりに水を使用することができる。
溶液又は懸濁液は、約40℃~約75℃、例えば、約50℃~約60℃、又は約55℃~約60℃に維持できる。混合物を約40℃~約75℃に維持する時間は変更可能であるものの、約5分間~約1時間、例えば、約15~約30分間維持することができる。この混合物を、次に、例えば約20℃~約22℃に冷却することができる。混合物を低温に維持可能な時間は変化し得るものの、約1時間~約5時間、例えば、約1時間~約2時間維持することができる。洗浄サイクル中には任意選択的に撹拌を行うことができる。
溶液又は懸濁液からのReb N結晶の分離は、任意の既知の分離法により実施でき、限定するものではないが、遠心分離、重力若しくは減圧ろ過、又は乾燥により実施できる。流動床乾燥機、ロータリートンネルドライヤー、又はプレート乾燥機などの様々な種類の乾燥機を使用することができる。
いくつかの実施形態では、Reb N結晶を水又は水性アルコール溶液と組み合わせるとき、Reb Nを液相に溶解させて、蓄積させることもできる。この場合、液相の乾燥又は蒸発による結晶化で、より高純度のReb N結晶を得ることができる。
甘味料組成物
本明細書で使用するとき、甘味料組成物(甘味化組成物とも参照される)は、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種以上のその他の甘味料化合物と、更に任意選択的に少なくとも1種以上のその他の成分、例えば、その他の甘味料若しくは添加物若しくは液体キャリアなどを含有している組成物を意味する。甘味料組成物を使用して、食品、飲料、医薬品、口腔衛生組成物、及び栄養補助食品などのその他の組成物(甘味付与可能な組成物)に甘味をつける。
本明細書で使用するとき、「甘味付与可能な組成物」は、口腔に入れられるものの後に吐き出されるもの(マウスウォッシュ・リンスなど)、並びに飲まれ、食べられ、嚥下され、あるいは消化され、通常受容され得る範囲内で使用されたときに人間又は動物による消費に好適なものなどといった、人間又は動物の口腔に接触するものを意味する。甘味付与可能な組成物は、甘味付与した組成物の前駆組成物であり、甘味付与可能な組成物を、少なくとも1種の甘味料組成物と、任意選択的に1種以上のその他の甘味付与可能な組成物及び/又はその他の成分と組み合わせると、甘味付与した組成物に変換される。
本明細書で使用するとき、「甘味付与した組成物」は、少なくとも1種の甘味付与可能な組成物と、少なくとも1種の甘味料組成物とを含む成分に由来するものを意味する。実施のいくつかの態様では、甘味付与した組成物そのものを甘味料組成物として使用して、更に、甘味付与可能な組成物に甘味をつけることもできる。実施のいくつかの態様では、甘味付与した組成物を、1種以上の追加の甘味組成物により更に甘味付けされる、甘味付与可能な組成物として使用することもできる。例えば、甘味料成分を無添加の飲料は、甘味付与可能な組成物の一種である。甘味を付与していない飲料に、少なくともReb Nと、任意選択的に少なくとも1種以上のその他の甘味料化合物(例えば、エリトリトールなどの糖アルコール)とを含む甘味料組成物を加えて、甘味付与した飲料を提供することもできる。甘味付与した飲料は、甘味付与した組成物の一種である。
本発明の甘味料組成物と、対応する甘味付与した組成物は、図3のReb N(13-[(O-β-D-グルコピラノシル-(1→2)-O-[β-D-グルコピラノシル-(1→3)]-β-D-グルコピラノシル)オキシ]-、カウラ-16-エン-18-酸、(4α)-O-6-デオキシ-α-L-マンノピラノシル-(1→2)-O-[β-D-グルコピラノシル-(1→3)]-β-D-グルコピラノシルエステル)を含む。Reb Nは、精製した形態で甘味料組成物として、あるいはReb Nと、任意選択的に1種以上の追加の成分とを含有している混合物の成分として、提供することもできる。一実施形態では、Reb Nは、Reb Nと、少なくとも1種以上のその他のステビオールグルコシドとを含む混合物の成分として提供される。特定の実施形態では、混合物はステビア抽出物を含む原材料を含み、又はこの原材料に由来する。ステビア抽出物は、乾燥重量ベースで、抽出物の約5%~約99%、例えば、約10%~約99%、約20%~約99%、約30%~約99%、約40%~約99%、約50%~約99%、約60%~約99%、約70%~約99%、約80%~約99%、及び約90%~約99%の量でReb Nを含有し得る。尚更なる実施形態では、ステビア抽出物は、乾燥重量ベースで抽出物の約90%超、例えば、約91%超、約92%超、約93%超、約94%超、約95%超、約96%超、約97%超、約98%超、及び約99%超の量でReb Nを含有する。
一実施形態では、Reb Nは、甘味料組成物においてステビオールグリコシド類混合物の一成分として提供され、すなわち、ステビオールグリコシド混合物は、Reb Nと、少なくとも1種の追加のステビオールグルコシドとを含む。ステビオールグリコシド類の同一性は当該技術分野で知られており、ステビオールモノシド、ルボソシド(rubososide)、ステビオールビオシド、ステビオシド、レバウジオシドA、レバウジオシドB、レバウジオシドC、レバウジオシドD、レバウジオシドE、レバウジオシドF、reb G、reb H、reb I、reb J、reb K、reb L、Reb M、reb O、及び/又はズルコシドAのうちの1種以上が含まれるが、これらに限定されない。ステビオールグリコシド混合物は、乾燥重量ベースで、ステビオールグルコシド類の合計重量の約5%~約99%のReb Nを含有し得る。例えば、ステビオールグリコシド混合物は、乾燥重量ベースで、ステビオールグルコシド類の合計重量の約10%~約99%、約20%~約99%、約30%~約99%、約40%~約99%、約50%~約99%、約60%~約99%、約70%~約99%、約80%~約99%、及び約90%~約99%のReb Nを含有し得る。尚更なる実施形態では、ステビオールグリコシド混合物は、乾燥重量ベースで、ステビオールグルコシド類の合計重量の約90%超、例えば、約91%超、約92%超、約93%超、約94%超、約95%超、約96%超、約97%超、約98%超、及び約99%超のReb Nを含有してよい。
一実施形態では、Reb Nは甘味料組成物中の唯一の甘味料であり、すなわち、Reb Nは、甘味を提供する甘味料組成物中に存在する唯一の化合物である。別の実施形態では、Reb Nは、甘味料組成物中に存在する2種以上の甘味料化合物のうちの1種である。Reb Nを含む任意のこのような甘味料組成物を、1種以上のその他の甘味料組成物と組み合わせて使用して、任意の甘味付与可能な組成物に甘味を付与することもできる。
いくつかの実施形態では、甘味料組成物は、一定量のスクロースと同等の甘味強度を提供するのに有効な量で、Reb Nを含む。参照溶液中のスクロース量は、ブリックス度(°Bx)で記載することもできる。1ブリックス度は100gの溶液中に1グラムのスクロースが含まれる場合のものであり、重量百分率(%重量/重量)として、溶液の強度を表す。一実施形態では、甘味料組成物は、甘味付与した組成物に存在させたときに、糖ブリックス度約0.50~14、例えば、ブリックス度約5~約11、ブリックス度約4~約7、又はブリックス度約5に相当する甘味を提供するのに有効な量でReb Nを含有する。別の実施形態では、Reb Nは、甘味付与した組成物にブリックス度約10に相当する甘味を提供するのに有効な量で存在する。甘味料組成物と、相当する甘味付与した組成物との合計甘味強度は、Reb Nのみ、又はReb Nと、1種以上の追加の甘味料化合物との組み合わせによりもたらされ得る。
スクロースではない甘味料の甘味度を、スクロース参照に対し比較して、スクロースではない甘味料のスクロース当量を求めることができる。典型的には、味覚パネリストは、1~15%スクロース(重量/体積)を含有している参照スクロース溶液の甘味を検出するよう訓練を受けている。次に、その他のスクロースではない甘味料の一連の希釈物を味覚検査して、スクロースではない甘味料の濃度を、所定の百分率のスクロース参照の甘味と比較して判定する。例えば、甘味料の1%溶液が10%スクロース溶液と同程度に甘い場合、この甘味料の強度はスクロースの10倍であるとされる。
一実施形態では、Reb Nは、甘味付与した組成物に存在させるときに、スクロース当量で約8%(重量/体積)超、例えば、約9%超、又は約10%超を提供するのに有効な量で存在する。
甘味料組成物中のReb Nの量は、変更することができる。一実施形態では、Reb Nは、甘味付与した組成物に甘味料組成物が組み込まれたときに所望の甘味を付与する任意の量で、甘味料組成物に存在する。例えば、Reb Nは、甘味付与した組成物中に存在するとき、約1ppm~約10,000ppmのReb N濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物に存在し、別の実施形態では、Reb Nは、甘味付与した組成物中に存在するとき、約10ppm~約1,000ppm、例えば、約10ppm~約800ppm、約50ppm~約800ppm、約50ppm~約600ppm、又は約200ppm~約500ppmのReb N濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物に存在する。特定の実施形態では、Reb Nは、約300ppm~約600ppmのReb N濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物に存在する。特に断りのない限り、ppmは重量ベースのものである。
いくつかの実施形態では、甘味料組成物は、Reb Nに加えて1種以上の追加の甘味料化合物を含有する。追加の甘味料化合物は、任意の種類の甘味料とすることができ、例えば、天然の甘味料、あるいは物理的又は化学的に改質を施した天然甘味料又は合成甘味料とすることができる。少なくとも1つの実施形態では、少なくとも1種の追加の甘味料は、ステビア甘味料以外の天然の甘味料から選択される(例えば、スクロース、グルコース、フルクトース、及び/又はマルトースのうち1種以上)。別の実施形態では、少なくとも1種の追加の甘味料は、物理的又は化学的に改質を施した天然の及び/又は合成高強度甘味料から選択される(例えば、スクラロース、マルチトール、エリトリトールのうち1種以上)。
例えば、少なくとも1種の追加の甘味料は、1種以上の炭水化物甘味料を含む。好適な炭水化物甘味料の非限定例としては、スクロース、フルクトース、グルコース、エリトリトール、マルチトール、ラクチトール、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、タガトース、トレハロース、ガラクトース、ラムノース、シクロデキストリン(例えば、α-シクロデキストリン、β-シクロデキストリン、及びγ-シクロデキストリン)、リブロース、トレオース、アラビノース、キシロース、リキソース、アロース、アルトロース、マンノース、イドース、ラクトース、マルトース、転化糖、イソトレハロース、ネオトレハロース、パラチノース又はイソマルツロース、エリトロース、デオキシリボース、グロース、イドース、タロース、エリトルロース、キシルロース、プシコース、ツラノース、セロビオース、グルコサミン、マンノサミン、フコース、フクロース、グルクロン酸、グルコン酸、グルコノラクトン、アベクオース、ガラクトサミン、キシロオリゴ糖類(キシロトリオース、及びキシロビオースなど)、ゲンチオオリゴ糖類(ゲンチオビオース、ゲンチオトリオース、及びゲンチオテトラオースなど)、ガラクトオリゴ糖類、ソルボース、ケトトリオース(デヒドロキシアセトン)、アルドトリオース(グリセルアルデヒド)、ニゲロオリゴ糖類、フルクトオリゴ糖類(ケストース、及びニストースなど)、マルトテトラオース、マルトトリオース、四糖類、マンナンオリゴ糖類、マルトオリゴ糖類(マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース、マルトヘキサオース、及びマルトヘプタオースなど)、デキストリン類、ラクツロース、メリビオース、ラフィノース、ラムノース、リボース、異性化液糖、例えば、高フルクトースコーン/でんぷんシロップ(HFCS/HFSS)(例えば、HFCS55、HFCS42、又はHFCS90)、カップリング糖類、大豆オリゴ糖類、グルコースシロップ、及びこれらの組み合わせが挙げられる。利用可能な場合、D体又はL体を使用することができる。
他の実施形態では、追加の甘味料は、グルコース、フルクトース、スクロース、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1種の炭水化物甘味料を含む。
別の実施形態では、追加の甘味料は、D-アロース、D-プシコース、L-リボース、D-タガトース、L-グルコース、L-フコース、L-アラビノース、ツラノース、及びこれらの組み合わせから選択される1種以上の炭水化物甘味料を含む。
Reb Nと、炭水化物甘味料とは、任意の重量比、例えば、約0.001:14~約1:0.01、例えば、約0.06:6で存在させることができる。炭水化物は、甘味付与した組成物、例えば、飲料に存在させたときに、約100ppm~約140,000ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物に存在する。
更に他の実施形態では、少なくとも1種の追加の甘味料は、1種以上の合成甘味料を含む。本明細書で使用するとき、語句「合成甘味料」は、通常では天然に見られない任意の組成物を指す。好ましくは、合成甘味料は、強度がスクロース、フルクトース、及び/又はグルコースよりも高いのにも関わらず、カロリーがスクロース、フルクトース、及び/又はグルコースよりも低い。本開示の実施形態に好適な合成高強度甘味料の非限定例としては、スクラロース、アセスルファムK、アセスルファム酸及びそれらの塩類、アスパルテーム、アリターム、サッカリン、及びそれらの塩類、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、シクラミン酸塩、シクラミン酸及びそれらの塩類、ネオテーム、アドバンテーム、グルコシル化ステビオールグリコシド類(GSG)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。合成甘味料は、甘味付与した組成物、例えば、飲料に存在させたときに約0.3ppm~約3,500ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物に存在する。
更に他の実施形態では、追加の甘味料は、1種以上の天然の高強度甘味料を含む。好適な天然の高強度甘味料としては、レバウジオシドA、レバウジオシドB、レバウジオシドC、レバウジオシドD、レバウジオシドE、レバウジオシドF、レバウジオシドI、レバウジオシドH、レバウドシドJ、レバウジオシドL、レバウジオシドK、レバウジオシドJ、レバウジオシドM(レバウジオシドXとしても知られる)、レバウジオシドO、ズルコシドA、ズルコシドB、ルブソシド、ステビア、ステビオシド、モグロシドIV、モグロシドV、羅漢果成分(Luo Han Guo)、シアメノシド、モナチン及びその塩類(モナチンSS、RR、RS、SR)、クルクリン、グリチルリチン酸及びその塩類、タウマチン、モネリン、マビンリン、ブラゼイン、ヘルナンズルシン、フィロズルチン、グリシフィリン、フロリジン、トリロバチン、バイユノシド、オスラジン、ポリポドシドA、プテロカリオシドA、プテロカリオシドB、ムクロジオシド、フロミソシドI、ペリアンドリンI、アブルソシドA、ステビオールビオシド、及びシクロカリオシドIが挙げられるがこれらに限定されない。天然の高強度甘味料は、甘味付与した組成物、例えば、飲料に存在させたときに約0.1ppm~約3,000ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物に存在する。
更に他の実施形態では、追加の甘味料は、1種以上の化学的に改質された(酵素によるものを含む)天然の高強度甘味料を含む。改質された天然の高強度甘味料としては、1~50個のグリコシル残基を含有するグリコシル-、ガラクトシル-、フルクトシル-誘導体などのグリコシル化した天然の高強度甘味料が挙げられる。グリコシル化した天然の高強度甘味料は、トランスグリコシル化活性を保有している様々な酵素により触媒されるトランスグリコシル化反応により調製できる。他には、水素化法を利用して糖類から得られる1種以上の糖アルコールが挙げられる。
別の特定の実施形態では、甘味料組成物は、Reb Nと、少なくとも1種以上のその他の甘味料とを、甘味料組成物の甘味料成分(すなわち、甘味を提供するもの、又は甘味を提供する複数のもの)として機能を組み合わせて含む。多くの場合、個々の甘味料化合物を組み合わせたときに、甘味料組成物は相乗効果を示し、それぞれの甘味料単独の場合と比較して風味プロファイル及び経時プロファイルが改良される。1種以上の追加の甘味料化合物を甘味料組成物に使用できる。一実施形態では、甘味料組成物は、Reb Nと、少なくとも1種の追加の甘味料を含有する。他の実施形態では、甘味料組成物は、Reb Nと、2種以上の追加の甘味料とを含有する。好ましい実施形態では、少なくとも1種以上のその他の甘味料は、エリトリトール、マルチトール、Reb B、モグロシドV、Reb A、Reb D、Reb M、スクロース、グルコース、フルクトース、スクラロース、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
一実施形態では、甘味料組成物は、甘味料成分として少なくともReb Nとエリトリトールを含む。Reb Nとエリトリトールとの相対的な重量%は変更することができる。概して、エリトリトールは、エリトリトール及びReb Nの合計重量の約0.1%~約3.5重量%の甘味料成分を含み得る。別の実施形態では、甘味料組成物は、甘味料成分としてReb N及びReb Bを含む。Reb N及びReb Bの相対重量%は、約1%~約99%、例えば、約95% Reb N/5% Reb B、約90% Reb N/10% Reb B、約85% Reb N/15% Reb B、約80% Reb N/20% Reb B、約75% Reb N/25% Reb B、約70% Reb N/30% Reb B、約65% Reb N/35% Reb B、約60% Reb N/40% Reb B、約55% Reb N/45% Reb B、約50% Reb N/50% Reb B、約45% Reb N/55% Reb B、約40% Reb N/60% Reb B、約35% Reb N/65% Reb B、約30% Reb N/70% Reb B、約25% Reb N/75% Reb B、約20% Reb N/80% Reb B、約15% Reb N/85% Reb B、約10% Reb N/90% Reb B、又は約5% Reb N/10% Reb Bに変更することができる。特定の実施形態では、Reb Bは、甘味料成分の約5%~約40%、例えば、約10%~約30%、又は約15%~約25%を構成する。
更に別の実施形態では、甘味料組成物は、甘味料成分としてReb N及びモグロシドVを含む。Reb N及びモグロシドVの相対重量%は、それぞれ、約1%~約99%、例えば、約95% Reb N/5%モグロシドV、約90% Reb N/10%モグロシドV、約85% Reb N/15%モグロシドV、約80% Reb N/20%モグロシドV、約75% Reb N/25%モグロシドV、約70% Reb N/30%モグロシドV、約65% Reb N/35%モグロシドV、約60% Reb N/40%モグロシドV、約55% Reb N/45%モグロシドV、約50% Reb N/50%モグロシドV、約45% Reb N/55%モグロシドV、約40% Reb N/60%モグロシドV、約35% Reb N/65%モグロシドV、約30% Reb N/70%モグロシドV、約25% Reb N/75%モグロシドV、約20% Reb N/80%モグロシドV、約15% Reb N/85%モグロシドV、約10% Reb N/90%モグロシドV又は約5% Reb N/10%モグロシドVに変更できる。特定の実施形態では、モグロシドVは、Reb N及びモグロシドVの合計重量に対し約5%~約50%、例えば、約10%~約40%、又は約30%~約30%の甘味料成分を含む。
別の実施形態では、甘味料組成物は、甘味料成分としてReb N及びReb Aを含む。Reb N and Reb Aの相対重量%は、それぞれ約1%~約99%、例えば、約95% Reb N/5% Reb A、約90% Reb N/10% Reb A、約85% Reb N/15% Reb A、約80% Reb N/20% Reb A、約75% Reb N/25% Reb A、約70% Reb N/30% Reb A、約65% Reb N/35% Reb A、約60% Reb N/40% Reb A、約55% Reb N/45% Reb A、約50% Reb N/50% Reb A、約45% Reb N/55% Reb A、約40% Reb N/60% Reb A、約35% Reb N/65% Reb A、約30% Reb N/70% Reb A、約25% Reb N/75% Reb A、約20% Reb N/80% Reb A、約15% Reb N/85% Reb A、約10% Reb N/90% Reb A又は約5% Reb N/10% Reb Aに変更できる。特定の実施形態では、Reb Aは、Reb A及びReb Nの合計重量に対し、約5%~約40%、例えば、約10%~約30%、又は約15%~約25%の甘味料成分を含む。
別の実施形態では、甘味料組成物は、甘味料成分としてReb N及びReb Dを含む。Reb N及びReb Dの相対重量%は、約1%~約99%のそれぞれに変更することができ、例えば、約95% Reb N/5% Reb D、約90% Reb N/10% Reb D、約85% Reb N/15% Reb D、約80% Reb N/20% Reb D、約75% Reb N/25% Reb D、約70% Reb N/30% Reb D、約65% Reb N/35% Reb D、約60% Reb N/40% Reb D、約55% Reb N/45% Reb D、約50% Reb N/50% Reb D、約45% Reb N/55% Reb D、約40% Reb N/60% Reb D、約35% Reb N/65% Reb D、約30% Reb N/70% Reb D、約25% Reb N/75% Reb D、約20% Reb N/80% Reb D、約15% Reb N/85% Reb D、約10% Reb N/90% Reb D又は約5% Reb N/10% Reb Dに変更することができる。特定の実施形態では、Reb Dは、Reb D及びReb Nの合計重量に対し約5%~約40%、例えば、約10%~約30%、又は約15%~約25%の甘味料成分を構成する。
別の実施形態では、甘味料組成物は、甘味料成分としてReb N、Reb A及びReb Dを含む。Reb N、Reb D、及びReb Aの相対重量%は、それぞれ約1%~約99%に変更できる。更に別の実施形態では、甘味料組成物は、甘味料成分としてReb N、Reb B、及びReb Dを含む。Reb N、Reb B、及びReb Dの相対重量は、Reb N、Reb B、及びReb Dの合計重量に対し、それぞれ約1%~約99%に変更できる。
甘味料組成物は、所望のカロリー含有量を提供するようカスタマイズすることができる。例えば、甘味料組成物は、「フルカロリー」のものとすることができ、甘味付与可能な組成物(例えば、飲料)に添加したときに所望の甘味が付与され、0.2L(8oz)当たり約120カロリーがもたらされる。あるいは、甘味料組成物は、「ある程度カロリーの抑えられた」ものとすることができ、甘味付与可能な組成物(例えば、飲料)に添加したときに所望の甘味が付与され、0.2L(8oz)当たり約60カロリー未満がもたらされる。他の実施形態では、甘味料組成物は、「低カロリー」のものとすることができ、甘味付与可能な組成物(例えば、飲料)に添加したときに所望の甘味が付与され、0.2L(8oz)当たり約40カロリー未満がもたらされる。更に他の実施形態では、甘味料組成物は「ゼロカロリー」のものとすることができ、甘味付与可能な組成物(例えば、飲料)に添加したときに所望の甘味が付与され、0.2L(8oz)当たり約5カロリー未満がもたらされる。
甘味付与した組成物に甘味をつけるのに使用する甘味料組成物の合計量の重量比は、様々に変更することができる。多くの実施形態では、この重量比は1:10,000~10:1の範囲とすることができる。
添加物
Reb Nと、任意選択的にその他の甘味料とに加え、甘味料組成物には、任意選択的に液体キャリア、バインダーマトリックス、追加の添加剤、及び/又は以下に記載の通りの均等物を含有させることができる。いくつかの実施形態では、甘味料組成物は、炭水化物、ポリオール類、アミノ酸及びそれらの対応する塩類、ポリアミノ酸及びそれらの対応する塩類、糖酸類及びそれらの対応する塩類、ヌクレオチド類、有機酸類、無機酸類、有機酸塩類及び有機塩基塩類を含む有機塩類、無機塩類、苦味化合物、風味材料及び香料、収れん化合物、タンパク質又はタンパク質加水分解物、界面活性剤、乳化剤、増量剤、ガム類、抗酸化剤、着色剤、フラボノイド類、アルコール類、ポリマー類、及びこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない添加物を含有する。いくつかの実施形態では、添加物は、経時プロファイル及び風味プロファイルを改良して、味わいがスクロースに似ているなどの望ましい味を備えたより甘い組成物を提供するよう機能する。
一実施形態では、甘味料組成物は1種以上のポリオール類を含有する。本明細書で使用するとき、用語「ポリオール」は、ヒドロキシル基を2つ以上含有する分子を指す。いくつかの実施形態では、ポリオールは、ヒドロキシル基をそれぞれ2個、3個、及び4個含有するジオール、トリオール、又はテトラオールであってよい。ポリオールは、ヒドロキシル基をそれぞれ5、6、又は7個以上含有するペンタオール、ヘキサオール、又はヘプタオールなどのヒドロキシル基を5つ以上含有し得る。更に、ポリオールは、糖アルコール、多価アルコール、OH官能性を含むポリマー、又は糖質の還元形態であるポリアルコールであってもよく、この場合、カルボニル基(アルデヒド又はケトン、還元糖)が一級又は二級ヒドロキシル基へと還元されている。
いくつかの実施形態において、ポリオール類の非限定例としては、エリトリトール、マルチトール、マンニトール、ソルビトール、ラクチトール、キシリトール、イソマルト、プロピレングリコール、グリセロール(グリセリン)、トレイトール、ガラクチトール、パラチノース、還元イソマルトオリゴ糖類、還元キシロオリゴ糖類、還元ゲンチオオリゴ糖類、還元マルトースシロップ、還元グルコースシロップ、及び糖アルコール、又は還元することができ、甘味料組成物の味に悪影響を及ぼさない任意のその他の炭水化物が挙げられる。
ある種の実施形態では、ポリオールは、甘味付与した組成物、例えば、飲料に存在させたときに、甘味付与した組成物の合計重量に対し、約100ppm~約250,000ppmの濃度を提供するのに有効な量で、甘味付与した組成物に存在する。他の実施形態では、ポリオールは、甘味付与した組成物に存在させたときに、甘味付与した組成物の合計重量に対し、約400ppm~約80,000ppm、例えば、約5,000ppm~約40,000ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物に存在する。
他の実施形態では、Reb N及びポリオールは、約1:1~約1:800、例えば、約1:4~約1:800、約1:20~約1:600、約1:50~約1:300、又は約1:75~約1:150の重量比で甘味料組成物に存在する。
好適なアミノ酸添加物には、少なくとも1つのアミノ官能性及び少なくとも1つの酸官能性を含む任意の化合物が挙げられる。例としては、アスパラギン酸、アルギニン、グリシン、グルタミン酸、プロリン、スレオニン、テアニン、システイン、シスチン、アラニン、バリン、チロシン、ロイシン、アラビノース、trans-4-ヒドロキシプロリン、イソロイシン、アスパラギン、セリン、リジン、ヒスチジン、オルニチン、メチオニン、カルニチン、アミノ酪酸(α-、β-、及び/又はδ-異性体)、グルタミン、ヒドロキシプロリン、タウリン、ノルバリン、サルコシン、並びにそれらのナトリウム若しくはカリウム塩類又は酸塩類などの塩形態が挙げられるがこれらに限定されない。アミノ酸添加物は、D体又はL体であってよく、かつ同じ又は異なるアミノ酸の単量体、二量体又は三量体であってよい。更に、アミノ酸は、適切な場合、α-、β-、γ-及び/又はδ-異性体としてもよい。いくつかの実施形態では、前述のアミノ酸と、それらの対応する塩類(例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム塩類又はその他のアルカリ土類金属塩類又は酸塩類)との組み合わせも好適な添加物である。アミノ酸は天然のものであっても合成されたものであってもよい。アミノ酸を修飾してもよい。修飾したアミノ酸には、少なくとも1個の原子が付加されており、除去されており、置換されており、又はこれらの組み合わせがなされている任意のアミノ酸を指す(例えば、N-アルキルアミノ酸、N-アシルアミノ酸、又はN-メチルアミノ酸)。修飾したアミノ酸の非限定例としては、トリメチルグリシン、N-メチル-グリシン、及びN-メチル-アラニンなどのアミノ酸誘導体が挙げられる。本明細書で使用するとき、修飾したアミノ酸は、修飾されたアミノ酸及び修飾されていないアミノ酸の両方を包含する。本明細書で使用するとき、アミノ酸は、グルタチオン及びL-アラニル-L-グルタミンなどのペプチド及びポリペプチド(例えば、ジペプチド、トリペプチド、テトラペプチド、及びペンタペプチド)の両方も包含する。好適なポリアミノ酸添加物としては、ポリL-アスパラギン酸、ポリL-リジン(例えば、ポリL-a-リジン又はポリL-ε-リジン)、ポリL-オルニチン(例えば、ポリL-α-オルニチン又はポリL-8-オルニチン)、ポリL-アルギニン、その他のアミノ酸の高分子形態、及びそれらの塩形態(例えば、L-グルタミン酸一ナトリウム塩などのカルシウム、カリウム、ナトリウム、又はマグネシウム塩類)が挙げられる。ポリアミノ酸添加物は、D体又はL体であってもよい。更に、ポリアミノ酸は、適切な場合、α-、β-、γ-、δ-、及びε-異性体としてもよい。いくつかの実施形態では、前述のポリアミノ酸と、それらの対応する塩類(例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム塩類又はその他のアルカリ土類金属塩類又は酸塩類)との組み合わせも好適な添加物である。本明細書に記載のポリアミノ酸は、異なるアミノ酸のコポリマー類を含み得る。ポリアミノ酸は天然のものであっても合成されたものであってもよい。ポリアミノ酸類は、少なくとも1個の原子が付加されており、除去されており、置換されており、又はこれらの組み合わせがなされているなどして修飾されているものであってよい(例えば、N-アルキルポリアミノ酸、又はN-アシルポリアミノ酸)。本明細書で使用するとき、ポリアミノ酸は、改質されたポリアミノ酸及び改質されていないポリアミノ酸の両方を包含する。例えば、改質されたポリアミノ酸としては、MW1,500、MW6,000、MW25,200、MW63,000、MW83,000、又はMW300,000のポリL-a-リジンなどの様々な分子量(MW)のポリアミノ酸が挙げられるがこれらに限定されない。
特定の実施形態では、アミノ酸は、甘味付与した組成物、例えば、飲料に存在させたときに、甘味付与した組成物の合計重量に対し、約10ppm~約50,000ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物に存在する。別の実施形態では、アミノ酸は、甘味付与した組成物に存在させたときに、甘味付与した組成物の合計重量に対し、約1,000ppm~約10,000ppm、例えば、約2,500ppm~約5,000ppm、又は約250ppm~約7,500ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物に存在する。
好適な糖酸添加物としては、アルドン酸、ウロン酸、アルダル酸、アルギン酸、グルコン酸、グルクロン酸、グルカル酸、ガラクタル酸、ガラクツロン酸、及びそれらの塩類(例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム塩類、又はその他の生理的に許容され得る塩類)、及びこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。
好適なヌクレオチド添加物としては、イノシン一リン酸(「IMP」)、グアノシン一リン酸(「GMP」)、アデノシン一リン酸(「AMP」)、シトシン一リン酸(CMP)、ウラシル一リン酸(UMP)、イノシン二リン酸、グアノシン二リン酸、アデノシン二リン酸、シトシン二リン酸、ウラシル二リン酸、イノシン三リン酸、グアノシン三リン酸、アデノシン三リン酸、シトシン三リン酸、ウラシル三リン酸、それらのアルカリ土類金属塩類、及びこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。本明細書に記載のヌクレオチドは、ヌクレオシド又は核酸塩基(例えば、グアニン、シトシン、アデニン、チミン、ウラシル)などのヌクレオチドに関係する添加物も含み得る。
ヌクレオチドは、甘味付与した組成物、例えば、飲料に存在させたときに、甘味付与した組成物の合計重量に対し、約5ppm~約1,000ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物に存在する。
好適な有機酸添加物としては、-COOH部分を含む任意の化合物、例えば、C2~C30カルボン酸、置換ヒドロキシルC2~C30カルボン酸、酪酸(エチルエステル)、置換酪酸(エチルエステル)、安息香酸、置換安息香酸(例えば、2,4-ジヒドロキシ安息香酸)、置換ケイ皮酸、ヒドロキシ酸、置換ヒドロキシ安息香酸、アニス酸置換シクロヘキシルカルボン酸、タンニン酸、アコニット酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、イソクエン酸、グルコン酸、グルコへプトン酸、アジピン酸、ヒドロキシクエン酸、リンゴ酸、フルタリック酸(fruitaric acid)(リンゴ酸、フマル酸、及び酒石酸のブレンド)、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、クロロゲン酸、サリチル酸、クレアチン、コーヒー酸、胆汁酸、酢酸、アスコルビン酸、アルギン酸、エリソルビン酸、ポリグルタミン酸、グルコノデルタラクトン、及びそれらのアルカリ土類金属塩誘導体が挙げられる。更に、有機酸添加物は、D体又はL体であってもよい。
好適な有機酸添加物塩類としては、全有機酸類のナトリウム、カルシウム、カリウム、及びマグネシウム塩類、例えば、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、フマル酸、乳酸(例えば、乳酸ナトリウム)、アルギン酸(例えば、アルギン酸ナトリウム)、アスコルビン酸(例えば、アスコルビン酸ナトリウム)、安息香酸(例えば、安息香酸ナトリウム、又は安息香酸カリウム)、ソルビン酸、及びアジピン酸の塩類が挙げられるがこれらに限定されない。例示の有機酸添加物は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、カルボキシル、アシル、アシルオキシ、アミノ、アミド、カルボキシル誘導体、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、アルコキシ、アリールオキシ、ニトロ、シアノ、スルホ、チオール、イミン、スルホニル、スルフェニル、スルフィニル、スルファミル、カルボキシアルコキシ、カルボキシアミド、ホスホニル、ホスフィニル、ホスホリル、ホスフィノ、チオエステル、チオエーテル、無水物、オキシイミノ、ヒドラジノ、カルバミル、ホスフィン酸又はホスホナトから選択される少なくとも1つの基により置換されていてよい。特定の実施形態では、有機酸添加物は、甘味料組成物の合計重量に対し、約10ppm~約5,000ppmの量で甘味料組成物に存在する。
好適な無機酸添加物としては、リン酸、亜リン酸、ポリリン酸、塩酸、硫酸、炭酸、リン酸二水素ナトリウム、及びそれらのアルカリ土類金属塩類(例えば、イノシトールヘキサホスファートMg/Ca)が挙げられるがこれらに限定されない。
無機酸添加物は、甘味付与した組成物、例えば、飲料に存在させたときに、甘味付与した組成物の合計重量に対し、約25ppm~約25,000ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物に存在する。
好適な苦味化合物添加物としては、カフェイン、キニン、尿素、ビターオレンジ油、ナリンジン、カシア、及びこれらの塩類が挙げられるがこれらに限定されない。
苦味化合物は、甘味付与した組成物、例えば、飲料に存在させたときに、甘味付与した組成物の合計重量に対し、約25ppm~約25,000ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物に存在する。
好適な風味材料及び香料添加物としては、バニリン、バニラ抽出物、マンゴー抽出物、シナモン、シトラス、ココナツ、ジンジャー、ビリジフロロール、アーモンド、メントール(ミント以外のメントールを含む)、ブドウ果皮抽出物、及びブドウ種子抽出物が挙げられるがこれらに限定されない。「風味材料」及び「香料」は同義語であり、天然材料若しくは合成材料、又はこれらの組み合わせを含み得る。風味材料には、風味を付与する任意のその他の材料も含まれ、通常採用される範囲内で使用したときに人間又は動物に安全である天然材料又は非天然(合成)材料も含まれ得る。風味材料は、甘味付与した組成物、例えば、飲料に存在させたときに、甘味付与した組成物の合計重量に対し、約0.1ppm~約4,000ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物に存在する。いくつかの例では、風味材料又は香料は、組成物の甘味にも関係し得る。例えば、添加物を存在させることで、組成物の糖ブリックス度の観点での甘味当量を上昇させることもできる。このような例では、風味材料は、本発明の実施において甘味料化合物としても見なされる。
好適なポリマー添加物としては、キトサン、ペクチン酸、ポリウロン酸、ポリガラクツロン酸、でんぷん、食品親水コロイド、又はそれらの粗抽出物[例えば、アラビアゴムノキ(acacia Senegal)ガム(Fibergum(商標)、アカシアセヤル(acacia seyal)ガム、カラギーナン]、ポリL-リジン(例えば、ポリL-a-リジン又はポリL-e-リジン)、ポリL-オルニチン(例えば、ポリL-a-オルニチン又はポリL-e-オルニチン)、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリ(エチレングリコールメチルエーテル)、ポリアルギニン、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、ポリエチレンイミン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、プロピレングリコールアルギネート、及びポリエチレングリコールアルギン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、及びその塩類、並びにその他のカチオンポリマー類及びアニオンポリマー類が挙げられるがこれらに限定されない。
ポリマーは、甘味付与した組成物、例えば、飲料に存在させたときに、甘味付与した組成物の合計重量に対し、約30ppm~約2,000ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物に存在する。
好適なタンパク質又はタンパク質加水分解物添加物としては、アミノ酸(例えば、グリシン、アラニン、セリン、スレオニン、アスパラギン、グルタミン、アルギニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、ノルバリン、メチオニン、プロリン、チロシン、ヒドロキシプロリンなど)を含有している、ウシ血清アルブミン(BSA)、ホエイタンパク質(90%インスタントのホエイタンパク質、34%ホエイタンパク質、50%加水分解したホエイタンパク質、及び80%ホエイタンパク質濃縮物などのそれらの画分又は濃縮物)、可溶性米タンパク質、大豆タンパク質、単離タンパク質、タンパク質加水分解物、タンパク質加水分解物の反応産物、糖タンパク質、及び/又はプロテオグリカン、コラーゲン(例えば、ゼラチン)、部分加水分解したコラーゲン(例えば、加水分解した魚コラーゲン)、並びにコラーゲン加水分解物(例えば、豚コラーゲン加水分解物)が挙げられるがこれらに限定されない。
タンパク質加水分解物は、甘味付与した組成物、例えば、飲料に存在させたときに、甘味付与した組成物の合計重量に対し、約200ppm~約50,000ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物に存在する。
好適な界面活性剤添加物としては、ポリソルベート(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアート(ポリソルベート80)、ポリソルベート20、ポリソルベート60)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチル又はスルホコハク酸ジオクチルナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、セチルピリジニウムクロリド(ヘキサデシルピリジニウムクロリド)、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド、コール酸ナトリウム、カルバモイル、塩化コリン、グリココール酸ナトリウム、タウロデオキシコール酸ナトリウム、ラウリン酸アルギナート、ステアロイルラクチル酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、レシチン、スクロースオレアート、スクロースモノステアラート、スクロースパルミテート、スクロースラウレート、及びその他の乳化剤などが挙げられるがこれらに限定されない。
界面活性剤添加物は、甘味付与した組成物、例えば、飲料に存在させたときに、甘味付与した組成物の合計重量に対し、約30ppm~約2,000ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物に存在する。
好適なフラボノイド添加物は、フラボノール、フラボン、フラバノン、フラバン-3-オール、イソフラボン、又はアントシアニジンとして分類される。フラボノイド添加物としては、カテキン[例えば、Polyphenon(商標)60、Polyphenon(商標)30、及びPolyphenon(商標)25(三井農林株式会社、日本)などの緑茶抽出物、ポリフェノール、ルチン(例えば、酵素処理したルチンSanmelin(商標)AO(三栄源エフ・エフ・アイ株式会社、大阪、日本)]、ネオヘスペリジン、ナリンジン、ネオヘスペリジンジヒドロカルコンなどが挙げられるがこれらに限定されない。
フラボノイド添加物は、甘味付与した組成物、例えば、飲料に存在させたときに、甘味付与した組成物の合計重量に対し、約0.1ppm~約1,000ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物に存在する。
好適なアルコール添加物としては、エタノールが挙げられるがこれらに限定されない。特定の実施形態では、アルコール添加物は、甘味付与した組成物、例えば、飲料に存在させたときに、甘味付与した組成物の合計重量に対し、約625ppm~約10,000ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物に存在する。
好適な収れん化合物添加物としては、タンニン酸、塩化ユウロピウム(EuCl3)、塩化ガドリニウム(GdC 3/4)、塩化テルビウム(TbC 3/4)、ミョウバン、タンニン酸、及びポリフェノール(例えば、茶ポリフェノール)が挙げられるがこれらに限定されない。収れん剤添加物は、甘味付与した組成物、例えば、飲料に存在させたときに、甘味付与した組成物の合計重量に対し、約10ppm~約5,000ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物に存在する。
特定の実施形態では、甘味料組成物は、Reb N;エリトリトール、マルチトール、マンニトール、キシリトール、ソルビトール、及びこれらの組み合わせの1種以上から選択されるポリオール;並びに場合により少なくとも1種の追加の甘味料及び/又は機能性材料を含む。Reb Nは、純粋な化合物として、あるいはステビア抽出物又はステビオールグリコシド混合物の部分として提供され得る。Reb Nは、ステビオールグルコシド類の合計重量に対し、ステビオールグリコシド混合物又はステビア抽出物のいずれかの乾燥重量ベースで約5%~約99%の量で存在させることができる。一実施形態では、Reb Nとポリオールは、約1:1~約1:800、例えば、約1:4~約1:800、約1:20~約1:600、約1:50~約1:300、又は約1:75~約1:150の重量比で甘味料組成物に存在する。別の実施形態では、Reb Nは、甘味付与した組成物に存在させたときに、甘味付与した組成物の合計重量に対し、約1ppm~約10,000ppm、例えば、約300ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物に存在する。ポリオール、例えば、エリトリトールは、甘味付与した組成物に存在させたときに、甘味付与した組成物の合計重量に対し、約100ppm~約250,000ppm、例えば、約5,000ppm~約40,000ppm、約1,000ppm~約35,000ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物に存在させることができる。
特定の実施形態では、甘味料組成物は、Reb N;スクロース、フルクトース、グルコース、マルトース、及びこれらの組み合わせから選択される炭水化物甘味料;並びに任意選択的に少なくとも1種の追加の甘味料及び/又は機能性材料を含む。Reb Nは、純粋な化合物として、あるいは上記の通りステビア抽出物又はステビオールグリコシド混合物の部分として提供され得る。Reb Nは、ステビオールグルコシド類の合計重量に対し、ステビオールグリコシド混合物又はステビア抽出物のいずれかの乾燥重量ベースで約5%~約99%の量で存在させることができる。一実施形態では、Reb Nと炭水化物は、約0.001:14~約1:0.01、例えば、約0.06:6の重量比で甘味料組成物に存在する。一実施形態では、Reb Nは、甘味付与した組成物に存在させたときに、甘味付与した組成物の合計重量に対し、約1ppm~約10,000ppm、例えば、約500ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物に存在する。炭水化物、例えば、スクロースは、甘味付与した組成物に存在させたときに、甘味付与した組成物の合計重量に対し、約100ppm~約140,000ppm、例えば、約1,000ppm~約100,000ppm、約5,000ppm~約80,000ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物に存在する。
特定の実施形態では、甘味料組成物は、Reb N;グリシン、アラニン、プロリン、及びこれらの組み合わせから選択されるアミノ酸;並びに任意選択的に少なくとも1種の追加の甘味料及び/又は機能性材料を含む。Reb Nは、純粋な化合物として、あるいは上記の通りステビア抽出物又はステビオールグリコシド混合物の部分として提供され得る。Reb Xは、ステビオールグリコシド類の合計重量に対し、ステビオールグリコシド混合物又はステビア抽出物のいずれかの乾燥重量ベースで約5%~約99%の量で存在させることができる。別の実施形態では、Reb Nは、甘味付与した組成物に存在させたときに、甘味付与した組成物の合計重量に対し、約1ppm~約10,000ppm、例えば、約500ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物に存在する。アミノ酸、例えば、グリシンは、甘味付与した組成物に存在させたときに、甘味付与した組成物の合計重量に対し、約10ppm~約50,000ppm、例えば、約1,000ppm~約10,000ppm、約2,500ppm~約5,000ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物に存在する。
特定の実施形態では、甘味料組成物は、Reb N;塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、及びこれらの組み合わせから選択される塩;並びに場合により少なくとも1種の追加の甘味料及び/又は機能性材料を含む。Reb Nは、純粋な化合物として、あるいは上記の通りステビア抽出物又はステビオールグリコシド混合物の部分として提供され得る。Reb Nは、ステビオールグリコシド類の合計重量に対し、ステビオールグリコシド混合物又はステビア抽出物のいずれかの乾燥重量ベースで約5%~約99%の量で存在させることができる。一実施形態では、Reb Nは、ステビオールグルコシド類の合計重量に対し、約1ppm~約10,000ppm、例えば、約100~約1,000ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物に存在する。無機塩、例えば、塩化マグネシウムは、甘味付与した組成物に存在させたときに、ステビオールグルコシド類の合計重量に対し、約25ppm~約25,000ppm、例えば、約100ppm~約4,000ppm、又は約100ppm~約3,000ppmの濃度を提供するのに有効な量で甘味料組成物に存在する。
機能性材料
甘味料組成物には、実際の又は認識される健康上の利益を組成物にもたらす1種以上の機能性材料を含有させることができる。機能性材料としては、サポニン類、抗酸化剤、食物繊維源、脂肪酸類、ビタミン類グルコサミン、ミネラル類、保存料、水和剤、プロバイオティクス、プレバイオティクス、体重管理剤、骨粗しょう症管理剤、植物エストロゲン類、長鎖一級脂肪族飽和アルコール類、フィトステロール類、及びこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。
サポニン類
ある種の実施形態では、機能性原材料は少なくとも1種のサポニンを含む。一実施形態では、甘味料組成物は、少なくとも1種のサポニンと、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。別の実施形態では、甘味付与した組成物は、少なくとも1種のサポニンと、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。更に別の実施形態では、甘味付与した組成物は、甘味付与可能な組成物と、甘味料組成物とを含む原材料に由来するものであり、ここで、甘味料組成物は、少なくとも1種のサポニンと、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。本明細書で使用するとき、少なくとも1種のサポニンは、本明細書で提供される甘味料組成物又は甘味付与した組成物用の機能性材料としての、単一のサポニン又は複数種のサポニンを含み得る。概して、本発明の特定の実施形態によると、甘味料組成物又は甘味付与した組成物には、健康及びウェルネスを増進するのに十分な量で、少なくとも1種のサポニンが存在する。
サポニン類は、アグリコン環構造と、1つ以上の糖部分とを含むグリコシド系の天然の植物成分である。無極性のアグリコン部分と、水溶性糖部分との組み合わせにより、サポニン類の界面活性剤特性がもたらされ、これにより、水溶液を振とうさせたときの泡形成が可能になる。
サポニン類は、共通の特性をもとに分類される。特に、サポニン類は、溶血活性を示し、コレステロールと複合体を形成する界面活性剤である。サポニン類はこれらの特性を共有しているものの、構造的には多様である。サポニン類において環構造を形成するアグリコン環構造は非常に様々であり得る。本発明の特定の実施形態に使用するサポニンのアグリコン環構造の種類としては、ステロイド、トリテルペノイド、及びステロイドアルカロイドが挙げられる。本発明の特定の実施形態に使用する具体的なアグリコン環構造としては、ソヤサポゲノールA、ソヤサポゲノールB及びソヤソポゲノール(soyasopogenol)Eが挙げられる。アグリコン環構造に結合している糖部分の数及び種類も非常に様々であってよい。本発明の特定の実施形態に使用するための糖部分の非限定例としては、グルコース、ガラクトース、グルクロン酸、キシロース、ラムノース、及びメチルペントース部分が挙げられる。本発明の特定の実施形態に使用する具体的なサポニン類の非限定例としては、グループAアセチルサポニン、グループBアセチルサポニン、及びグループEアセチルサポニンが挙げられる。
サポニン類は、非常に多様な複数の植物及び植物成分において見ることができ、特に広く植物の外皮及び樹皮に存在しており、外皮及び樹皮において、ワックス状の保護被覆を形成する。いくつかの一般的なサポニン供給源としては、乾燥重量でサポニン含量がおよそ5%である大豆、歴史的に根が石鹸として利用されているサポナリア(Saponaria)、並びにアルファルファ、アロエ、アスパラガス、ブドウ、ヒヨコマメ、ユッカ、並びに様々なその他の豆類及び草類が挙げられる。サポニン類は、当業者に周知の抽出法を用いることによりこれらの供給源から得ることができる。従来の抽出法についての記載は、米国特許出願公開第2005/0123662号に見ることができ、この開示は、参照により明示的に援用される。
抗酸化剤
ある種の実施形態では、機能性原材料は少なくとも1種の抗酸化剤を含む。一実施形態では、甘味料組成物は、少なくとも1種の抗酸化剤と、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。別の実施形態では、甘味付与した組成物は、甘味付与可能な組成物と、少なくとも1種の抗酸化剤と、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。更に別の実施形態では、甘味付与した組成物は、甘味付与可能な組成物と、甘味料組成物とを含み、ここで、甘味料組成物は、少なくとも1種の抗酸化剤と、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加物とを含む。
本明細書で使用するとき、少なくとも1種の抗酸化剤には、本明細書で提供される甘味料組成物又は甘味付与した組成物用の機能性材料として単一の抗酸化剤又は複数種の抗酸化剤を含み得る。概して、本発明の特定の実施形態によると、甘味料組成物又は甘味付与した組成物には、健康及びウェルネスを増進するのに十分な量で、少なくとも1種の抗酸化剤が存在する。
本明細書で使用するとき、「抗酸化剤」は、細胞及び生体分子の酸化的損傷を阻害、抑制、又は軽減する任意の物質を指す。理論に束縛されるものではないが、抗酸化剤は、有害な反応を生じさせる前にフリーラジカルを安定化させることにより、細胞及び生体分子に対する酸化的損傷を阻害、抑制、又は軽減するものと考えられる。そのため、抗酸化剤は、ある種の変性疾患の発症を予防し得る又は遅延させ得る場合がある。
本発明の実施形態に好適な抗酸化剤の例としては、ビタミン、ビタミン補因子、ミネラル類、ホルモン類、カロテノイド類、カロテノイドテルペノイド類、非カロテノイドテルペノイド類、フラボノイド類、フラボノイド系ポリフェノール類(例えば、ビオフラボノイド類)、フラボノール類、フラボン類、フェノール類、ポリフェノール類、フェノール類のエステル、ポリフェノール類のエステル、非フラボノイド系フェノール、イソチオシアネート、及びこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。いくつかの実施形態では、抗酸化剤は、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、ユビキノン、ミネラルのセレニウム、マンガン、メラトニン、a-カロテン、β-カロテン、リコピン、ルテイン、ゼアンチン(zeanthin)、クリポキサンチン(crypoxanthin)、リザーバトール(reservatol)、オイゲノール、ケルセチン、カテキン、ゴシポール、ヘスペレチン、クルクミン、フェルラ酸、チモール、ヒドロキシチロソール、ターメリック、タイム、オリーブ油、リポ酸、グルタチオン、グタミン(gutamine)、シュウ酸、トコフェロールから誘導される化合物、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、tert-ブチルヒドロキノン、酢酸、ペクチン、トコトリエノール、トコフェロール、コエンザイムQ10、ゼアキサンチン、アスタキサンチン、カンタキサンチン(canthaxantin)、サポニン類、リモノイド、ケンペドロール(kaempfedrol)、ミリセチン、イソラムネチン、プロアントシアニジン、クエルセチン、ルチン、ルテオリン、アピゲニン、タンゲレチン、ヘスペレチン、ナリンゲニン、エロジクチトール(erodictyol)、フラバン-3-オール(例えば、アントシアニジン)、ガロカテキン、エピカテキン及びその没食子酸塩形態(ECGC)テアフラビン及びその没食子酸塩形態、テアルビジン、イソフラボン植物エストロゲン、ゲニステイン、ダイゼイン、グリシテイン、アントシアニン(anythocyanins)、シアニジン(cyaniding)、デルフィニジン、マルビジン、ペラルゴニジン、ペオニジン、ペツニジン、エラグ酸、没食子酸、サリチル酸、ロスマリン酸、ケイ皮酸及びその誘導体(例えば、フェルラ酸)、クロロゲン酸、チコリ酸、ガロタンニン、エラギタンニン、アントキサンチン、ベータシアニン及びその他の植物色素、シリマリン、クエン酸、リグナン、反栄養素、ビリルビン、尿酸、R-a-リポ酸、N-アセチルシステイン、エンブリカニン(emblicanin)、リンゴ抽出物、リンゴ果皮抽出物(アップルフェノン)、ルイボス抽出物赤、ルイボス抽出物、緑、サンザシ果実抽出物、レッドラズベリー抽出物、生コーヒー豆由来の抗酸化剤(GCA)、海棠抽出物20%、ブドウ種子抽出物(VinOseed)、ココア抽出物、ホップ抽出物、マンゴスチン抽出物、マンゴスチン外皮抽出物、クランベリー抽出物、ザクロ抽出物、ザクロ外皮抽出物、ザクロ種子抽出物、サンザシ果実抽出物、pomella(登録商標)ザクロ抽出物、桂皮抽出物、ブドウ果皮抽出物、ビルベリー抽出物、松樹皮抽出物、pycnogenol(登録商標)、エルダーベリー抽出物、桑白根抽出物、クコの実(wolf erry)(ゴジ)抽出物、ブラックベリー抽出物、ブルーベリー抽出物、ブルーベリー葉抽出物、ラズベリー抽出物、ターメリック抽出物、シトラスビオフラボノイド類、クロフサスグリ、ショウガ、アサイー粉末、生コーヒー豆抽出物、緑茶抽出物、及びフィチン酸、又はそれらの組み合わせが挙げられる。代替的な実施形態では、例えば、ブチル化ヒドロキシトルエン(butylated hydroxytolune)又はブチル化ヒドロキシアニソールなどの抗酸化剤は合成抗酸化剤である。本発明の実施形態用のその他の好適な抗酸化剤の供給源としては、果実類、野菜類、茶、ココア、チョコレート、スパイス類、ハーブ類、米、家畜由来の内臓肉、イースト、全粒、又は穀物が挙げられるがこれらに限定されない。
特定の抗酸化剤は、ポリフェノール(「ポリフェノール系」としても知られる)と呼ばれる植物栄養素に属する。ポリフェノールは植物に見られる化学物質群であり、1分子当たり2つ以上のフェノール基が存在することにより特徴づけられる。例えば、がんの予防、心疾患、及び慢性炎症性疾患、並びに精神力及び体力の向上などの、様々な健康効果がポリフェノールから導かれ得る。本発明の実施形態に好適なポリフェノールとしては、カテキン、プロアントシアニジン、プロシアニジン、アントシアニン、クェルセリン(quercerin)、ルチン、リザーバトール(reservatrol)、イソフラボン、クルクミン、プニカラジン、エラジタンニン、ヘスペリジン、ナリンジン、シトラスフラボノイド類、クロロゲン酸、その他の同様の物質、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
特定の実施形態では、抗酸化剤は、例えば、没食子酸エピガロカテキン(EGCG)などのカテキンである。本発明の実施形態用のカテキンに好適な供給源としては、緑茶、白茶、黒茶、烏龍茶、チョコレート、ココア、赤ワイン、ブドウ種子、赤ブドウ果皮、紫ブドウ果皮、赤ブドウ果汁、紫ブドウ果汁、ベリー類、pycnogenol(登録商標)、及び赤リンゴ果皮が挙げられるがこれらに限定されない。
いくつかの実施形態では、抗酸化剤は、プロアントシアニジン、プロシアニジン、又はこれらの組み合わせから選択される。本発明の実施形態用のプロアントシアニジン及びプロシアニジンの好適な供給源としては、赤ブドウ、紫ブドウ、ココア、チョコレート、ブドウ種子、赤ワイン、カカオ豆、クランベリー、リンゴ果皮、プラム、ブルーベリー、クロフサスグリ、チョークベリー、緑茶、ソルガム、シナモン、大麦、金時豆、インゲン豆、ホップ、アーモンド、ヘーゼルナッツ、ピーカン、ピスタチオ、pycnogenol(登録商標)、及び様々な色のベリー類が挙げられるがこれらに限定されない。
特定の実施形態では、抗酸化剤はアントシアニンである。本発明の実施形態用の好適なアントシアニン供給源としては、レッドベリー類、ブルーベリー類、ビルベリー、クランベリー、ラズベリー、チェリー、ザクロ、イチゴ、エルダーベリー、チョークベリー、赤ブドウ果皮、紫ブドウ果皮、ブドウ種子、赤ワイン、クロフサスグリ、アカフサスグリ、ココア、プラム、リンゴ果皮、桃、赤梨、赤キャベツ、赤タマネギ、レッドオレンジ、及びブラックベリー類が挙げられるがこれらに限定されない。
いくつかの実施形態では、抗酸化剤は、クエルセチン、ルチン、又はこれらの組み合わせから選択される。本発明の実施形態用のクエルセチン及びルチンの好適な供給源としては、赤リンゴ、タマネギ、ケール、クロマメノキ、コケモモ、チョコベリー、クランベリー、ブラックベリー、ブルーベリー、イチゴ、ラズベリー、クロフサスグリ、緑茶、黒茶、プラム、アンズ、パセリ、ニラ、ブロッコリ、唐辛子、ベリーワイン、及び銀杏が挙げられるがこれらに限定されない。
いくつかの実施形態では、抗酸化剤はレスベラトールである。本発明の実施形態用のレスベラトールの好適な供給源としては、赤ブドウ、落花生、クランベリー、ブルーベリー、ビルベリー、桑の実、イタドリ茶、及び赤ワインが挙げられる。
特定の実施形態では、抗酸化剤はイソフラボンである。本発明の実施形態用のイソフラボンの好適な供給源としては、大豆、大豆製品、豆類、アルファルファスプラウト(alfalfa spouts)、ヒヨコマメ、落花生、及びレッドクローバーが挙げられるがこれらに限定されない。いくつかの実施形態では、抗酸化剤はクルクミンである。本発明の実施形態用のクルクミンの好適な供給源としては、ターメリック及びマスタードが挙げられるがこれらに限定されない。
特定の実施形態では、抗酸化剤は、プニカラジン、エラジタンニン、又はこれらの組み合わせから選択される。本発明の実施形態用のプニカラジン及びエラジタンニンの好適な供給源としては、ザクロ、ラズベリー、イチゴ、クルミ、及びオークで熟成させた赤ワインが挙げられるがこれらに限定されない。
いくつかの実施形態では、抗酸化剤は、ヘスペリジン又はナリンジンなどのシトラスフラボノイドである。本発明の実施形態用の、ヘスペリジン又はナリンジンなどのシトラスフラボニド類(flavonid)の好適な供給源としては、オレンジ果汁、グレープフルーツ果汁、及びシトラス果汁が挙げられるがこれらに限定されない。
特定の実施形態では、抗酸化剤がクロロゲン酸である。本発明の実施形態用のクロロゲン酸の好適な供給源としては、生コーヒー豆、イエルバ・マテ、赤ワイン、ブドウ種子、赤ブドウ果皮、紫ブドウ果皮、赤ブドウ果汁、紫ブドウ果汁、リンゴ果汁、クランベリー、ザクロ、ブルーベリー、イチゴ、ヒマワリ、エキネシア、pycnogenol(登録商標)、及びリンゴ果皮が挙げられるがこれらに限定されない。
食物繊維
ある種の実施形態では、機能性原材料は、少なくとも1種の食物繊維供給源を含む。一実施形態では、甘味料組成物は、少なくとも1種の食物繊維供給源と、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。別の実施形態では、甘味付与した組成物は、甘味付与可能な組成物と、少なくとも1種の食物繊維供給源と、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。更に別の実施形態では、甘味付与した組成物は、甘味付与可能な組成物と、甘味料組成物とを含み、ここで、甘味料組成物は、少なくとも1種の食物繊維供給源と、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。
本明細書で使用するとき、少なくとも1種の食物繊維供給源には、本明細書で提供される甘味料組成物又は甘味付与した組成物用の機能性材料として単一の食物繊維供給源又は複数種の食物繊維源を含み得る。概して、本発明の特定の実施形態によると、甘味料組成物又は甘味付与した組成物には、健康及びウェルネスを増進するのに十分な量で、少なくとも1種の食物繊維源が存在する。
組成及び結合の両方において著しく異なる構造を有する数多くの高分子炭水化物が食物繊維の定義に該当する。このような化合物は当業者にはよく知られており、非限定例としては、非デンプン性多糖類、リグニン、セルロース、メチルセルロース、ヘミセルロース類、β-グルカン、ペクチン類、ガム類、粘液類、ワックス類、イヌリン類、オリゴ糖類、フルクトオリゴ糖類、シクロデキストリン類、キチン類、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
多糖類は、グリコシド結合により連結された単糖類から構成される複合炭水化物である。非デンプン性多糖類はβ結合により連結される。人間は、このβ結合を切断する酵素が欠損していることから、この結合を消化することができない。逆に、消化性デンプン多糖類は、概して、α(1~4)結合を含む。
リグニンは、巨大で、非常に分岐しており、酸化を受けたフェニルプロパン単位ベースで架橋を受けているポリマーである。セルロースは、β(1~4)結合で連結されたグルコース分子からなる線状ポリマーであり、この結合は、哺乳類のアミラーゼでは加水分解不能である。メチルセルロースは、セルロースのメチルエステルであり、しばしば増粘剤及び乳化剤として食品に使用されており、商業利用可能である(例えば、グラクソ・スミスクラインのCitrucel、Shire PharmaceuticalsのCelevac)。ヘミセルロースは、主にグルクロノ-及び4-O-メチルグルクロキシランから構成される高度に分岐したポリマー類である。β-グルカンは、結合が混合されている(1~3),(1~4)β-D-グルコースポリマー類であり、主にオーツ麦及び大麦などの穀類で見られる。βペクチンなどのペクチンは、主にD-ガラクツロン酸から構成される多糖類群であり、様々な度合いにメトキシル化されている。
ガム類及び粘液は、様々な異なる分岐構造を示す。グアーシードの基底胚乳に由来するグアーガムはガラクトマンナンである。グアーガムは商業利用可能である(例えば、ノバルティスAGのBenefiber)。アラビアゴム及びペクチン類などのその他のガム類は、更に異なる構造を有する。更にその他のガム類としては、キサンタンガム、ジェランガム、タラガム、オオバコ(psylium)種子殻ガム、及びイナゴマメ(locust been)ガムが挙げられる。
ワックス類は、エチレングリコールと2つの脂肪酸とのエステルであり、概して、水に不溶性である疎水性の液体として生じる。
イヌリンは、フルクタン類として知られる炭水化物に分類される、天然に生じるオリゴ糖類を含む。イヌリンは、概して、β(2~1)グルコシド結合により末端グルコース単位が連結されているフルクトース単位から構成される。オリゴ糖類は、典型的には3~6個の構成糖類を含有する糖ポリマー類である。これらは、概して、タンパク質の適合性のあるアミノ酸側鎖、又は脂質分子に対し、O-又はN-結合のいずれかをしていのが見受けられる。フルクトオリゴ糖類は、フルクトース分子の短鎖から構成されるオリゴ糖類である。
食物繊維の食品供給源としては、穀類、豆類、果実類、及び野菜類が挙げられるがこれらに限定されない。食物繊維を提供する穀類としては、オーツ麦、ライ麦、大麦、小麦が挙げられるがこれらに限定されない。食物繊維を提供する豆類としては、小ぶりの豆及び大豆などの大ぶりの豆が挙げられるがこれらに限定されない。食物繊維を提供する果実類及び野菜類としては、リンゴ、オレンジ、ナシ、バナナ、ベリー類、トマト、緑豆、ブロッコリ、カリフラワー、ニンジン、じゃがいも、セロリが挙げられるがこれらに限定されない。糠、ナッツ類及び種子類(亜麻仁など)などの植物性食品も食物繊維の供給源である。食物繊維を提供する植物の部分としては、茎、根、葉、種子、パルプ、及び果皮が挙げられる。
概して、食物繊維は植物資源に由来するものの、キチン類などの難消化性動物性食品も食物繊維に分類される。キチンは、セルロースの結合と同様、β(1~4)結合で連結されたアセチルグルコサミン単位から構成される多糖である。
食物繊維の供給源は、しばしば、水溶性をもとに可溶性繊維画分及び不溶性線維画分に分類される。植物の特性によって様々な度合いで、可溶性繊維及び不溶性繊維の両方が植物性食品に見られる。水に不溶性であるものの、不溶性繊維は受動的な親水作用を有しており、これによりかさ高さが増し、便が軟化し、腸管中の便固体の移動時間が短縮される。
不溶性繊維とは異なり、可溶性繊維は、容易に水に溶解する。可溶性繊維は、大腸において発酵により活発な代謝を受け、大腸内細菌叢を増加させることにより、大便の質量を増大させる。大腸内細菌による食物繊維の発酵により、顕著な健康効果を備える最終産物も生成される。例えば、食物の発酵により、ガス及び短鎖脂肪酸が生成される。発酵中に生成される酸としては、酪酸、酢酸、プロピオン酸、及び甘草酸が挙げられ、これらの酸は、膵臓に対しインスリン放出に作用することにより血糖値を安定化させ、グリコーゲンを分解することにより肝臓の調節をもたらすなどの様々な有効な特性を有する。更に、食物繊維の発酵は、肝臓によるコレステロールの合成を低下させ、LDL及びトリグリセリドの血中レベルを低減させることにより、粥状動脈硬化を低減させることができる。発酵中に生成される酸が腸内pHを下げることにより、大腸の内層はがんポリープの形成から保護される。腸内pHが低くなることでミネラルの吸収が向上し、大腸粘膜層のバリア特性が向上し、炎症及び接着刺激(adhesion irritants)が阻止される。食物繊維の発酵は、ヘルパーT細胞、抗体、白血球、脾細胞、サイトカイニン及びリンパ球の産生を刺激することにより免疫系にも有効な場合がある。
脂肪酸類
ある種の実施形態では、機能性原材料は少なくとも1種の脂肪酸を含む。一実施形態では、甘味料組成物は、少なくとも1種の脂肪酸と、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤と、を含む。別の実施形態では、甘味付与した組成物は、甘味付与可能な組成物と、少なくとも1種の脂肪酸と、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。更に別の実施形態では、甘味付与した組成物は、甘味付与可能な組成物と、甘味料組成物とを含み、ここで、甘味料組成物は、少なくとも1種の脂肪酸と、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。
本明細書で使用するとき、少なくとも1種の脂肪酸には、本明細書で提供される甘味料組成物又は甘味付与した組成物用の機能性材料として単一の脂肪酸又は複数種の脂肪酸を含み得る。概して、本発明の特定の実施形態によると、甘味料組成物又は甘味付与した組成物には、健康及びウェルネスを増進するのに十分な量で、少なくとも1種の脂肪酸が存在する。
本明細書で使用するとき、「脂肪酸」は、任意の直鎖モノカルボン酸を指し、飽和脂肪酸類、不飽和脂肪酸類、長鎖脂肪酸類、中鎖脂肪酸類、短鎖脂肪酸類、脂肪酸前駆体(オメガ-9脂肪酸前駆体など)、及びエステル化脂肪酸を包含する。本明細書で使用するとき、「長鎖多価不飽和脂肪酸」は、長鎖脂肪族末端を有する任意の多価不飽和カルボン酸又は有機酸を指す。本明細書で使用するとき、「オメガ-3脂肪酸」は、炭素鎖のメチル末端から3番目の炭素-炭素結合に最初の二重結合を有する任意の多価不飽和脂肪酸を指す。特定の実施形態では、オメガ-3脂肪酸は長鎖オメガ-3脂肪酸を含む。本明細書で使用するとき、「オメガ-6脂肪酸」は、炭素鎖のメチル末端から6番目の炭素-炭素結合に最初の二重結合を有する任意の多価不飽和脂肪酸を指す。
本発明の実施形態での使用に好適なオメガ-3脂肪酸は、例えば、藻類、魚類、動物類、植物類、又はこれらの組み合わせに由来するものなどである。好適なオメガ-3脂肪酸の例としては、リノール酸、α-リノール酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、ステアリドン酸、エイコサテトラエン酸、及びこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。いくつかの実施形態では、好適なオメガ-3脂肪酸は、魚油(例えば、メンハーデン油、ツナ油、サーモン油、カツオ油、及びタラ油)、微細藻類オメガ-3油、又はこれらの組み合わせとして提供され得る。特定の実施形態では、好適なオメガ-3脂肪酸は、微細藻類DHA油[Martek(Columbia,MD)]、OmegaPure(商標)[Omega Protein(Houston,TX)]、Marinol(登録商標)C-38[Lipid Nutrition(Channahon,IL)]、カツオ油及びMEG-3[Ocean Nutrition(Dartmouth,NS)]、Evogel[Symrise(Holzminden,Germany)]、ツナ又はサーモン由来の魚油[Arista Wilton(CT)]、OmegaSource 2000、メンハーデン由来の魚油及びタラ由来の魚油[OmegaSource(RTP,NC)]といったオメガ-3脂肪酸油などの商業利用可能なものに由来するものであってよい。
好適なオメガ-6脂肪酸としては、リノール酸、γ-リノール酸、ジホモ(dihommo)-γ-リノール酸、アラキドン酸、エイコサジエン酸、ドコサジエン酸、アドレン酸、ドコサペンタエン酸、及びこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。
本発明の実施形態に好適なエステル化脂肪酸としては、オメガ-3及び/又はオメガ-6脂肪酸を含有しているモノアシルグリセロール、オメガ-3及び/又はオメガ-6脂肪酸を含有しているジアシルグリセロール、あるいはオメガ-3及び/又はオメガ-6脂肪酸を含有しているトリアシルグリセロール、及びこれらの組み合わせを挙げることができるが、これらに限定されない。
ビタミン類
ある種の実施形態では、機能性原材料は少なくとも1種のビタミンを含む。一実施形態では、甘味料組成物は、少なくとも1種のビタミン、Reb N、及び任意選択的に少なくとも1種の添加剤を含む。別の実施形態では、甘味付与した組成物は、甘味付与可能な組成物、少なくとも1種のビタミン、Reb N、及び任意選択的に少なくとも1種の添加剤を含む。更に別の実施形態では、甘味付与した組成物は、甘味付与可能な組成物と、甘味料組成物と、を含み、ここで、甘味料組成物は、少なくとも1種のビタミンと、Reb Nと、及び任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。
本明細書で使用するとき、少なくとも1種のビタミンは、本明細書で提供される甘味料組成物及び甘味付与した組成物用の機能性材料としての、単一のビタミン又は複数種のビタミンとすることができる。概して、本発明の特定の実施形態によると、甘味料組成物又は甘味付与した組成物には、健康及びウェルネスを増進するのに十分な量で、少なくとも1種のビタミンが存在する。
ビタミン類は有機化合物であり、人体において、正常な機能のため少量が必要とされる。炭水化物及びタンパク質などのその他の栄養素とは異なり、人体はビタミンを分解せずに使用する。現在では、13種類のビタミンが認められており、このうち1種以上を本明細書における機能性甘味料及び甘味付与した組成物に使用することができる。好適なビタミン類としては、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB5、ビタミンB6、ビタミンB7、ビタミンB9、ビタミンB12、及びビタミンCが挙げられる。ビタミン類の多くは代替的な化学名を有しており、その非限定例を以下に記載する。ビタミンの代替名
ビタミンA:レチノール、レチンアルデヒド、レチノイン酸、レチノイド、レチナール、レチノールエステル。
ビタミンD(ビタミンD1~D5):カルシフェロール、コレカルシフェロール、ルミステロール、エルゴカルシフェロール、ジヒドロタキステロール、7-デヒドロコレステロール。
ビタミンE:トコフェロール、トコトリエノール。
ビタミンK:フィロキノン、ナフトキノン。
ビタミンB1:チアミン。
ビタミンB2:リボフラビン、ビタミンG。
ビタミンB3:ナイアシン、ニコチン酸、ビタミンPP。
ビタミンB5:パントテン酸。
ビタミンB6:ピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサミン。
ビタミンB7:ビオチン、ビタミンH。
ビタミンB9:葉酸、葉酸塩、フォラシン、ビタミンM、プテロイル-L-グルタミン酸。
ビタミンB12:コバラミン、シアノコバラミン。
ビタミンC:アスコルビン酸。
いくつかの専門機関により様々なその他の化合物がビタミン類として分類されている。これらの化合物は、シュードビタミンとも呼ばれており、ユビキノン(コエンザイムQ10)、パンガミン酸、ジメチルグリシン、タエストリル(taestrile)、アミグダリン(amygdaline)、フラボノイド類、パラアミノ安息香酸、アデニン、アデニル酸、及びs-メチルメチオニンなどの化合物が挙げられるがこれらに限定されない。本明細書で使用するとき、用語「ビタミン」は、シュードビタミン類を包含する。
いくつかの実施形態では、ビタミンは、ビタミンA、D、E、K、及びこれらの組み合わせから選択される脂溶性ビタミンである。
他の実施形態では、ビタミンは、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ビオチン、パントテン酸、ビタミンC、及びこれらの組み合わせから選択される水溶性ビタミンである。
グルコサミン
ある種の実施形態では、機能性原材料はグルコサミンを含む。一実施形態では、甘味料組成物は、グルコサミンと、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。別の実施形態では、甘味付与した組成物は、甘味付与可能な組成物と、グルコサミンと、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。更に別の実施形態では、甘味付与した組成物は、甘味付与可能な組成物と、甘味料組成物とを含み、ここで、甘味料組成物は、グルコサミンと、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。
概して、本発明の特定の実施形態によると、甘味料組成物又は甘味付与した組成物には、健康及びウェルネスを増進するのに十分な量で、グルコサミンが存在する。
グルコサミンは、キトサミントも呼ばれ、グリコシル化タンパク質及び脂質の生合成に重要な前駆体であるものと考えられているアミノ糖である。D-グルコサミンは、軟骨において、グルコサミン-6-リン酸の形態で天然に生じ、フルクトース-6-リン酸及びグルタミンから合成される。しかしながら、グルコサミンはその他の形態でも利用可能であり、その他の形態の非限定例としては、グルコサミン塩酸塩、硫酸グルコサミン、N-アセチル-グルコサミン、又は任意のその他の塩形態、又はこれらの組み合わせが挙げられる。グルコサミンは、当業者によりよく知られる方法を利用して、ロブスター、カニ、エビ、又はテナガエビの甲羅を酸加水分解することにより得ることができる。特定の実施形態では、グルコサミンは、米国特許出願公開第2006/0172392号に記載されているものなど、キチンを含有している真菌バイオマスに由来するものであってよい。
甘味料組成物又は甘味付与した組成物には、コンドロイチン硫酸を更に含ませることができる。
ミネラル類
ある種の実施形態では、機能性原材料は、少なくとも1種のミネラルを含む。一実施形態では、甘味料組成物は、少なくとも1種のミネラルと、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。別の実施形態では、甘味付与した組成物は、甘味付与可能な組成物と、少なくとも1種のミネラルと、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。更に別の実施形態では、甘味付与した組成物は、甘味付与可能な組成物と、甘味料組成物とを含み、ここで、甘味料組成物は、少なくとも1種のミネラルと、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。
本明細書で使用するとき、少なくとも1種のミネラルは、本明細書で提供される甘味料組成物又は甘味付与した組成物のための機能性材料としての、単一のミネラル又は複数種のミネラルとすることができる。概して、本発明の特定の実施形態によると、甘味料組成物又は甘味付与した組成物には、健康及びウェルネスを増進するのに十分な量で、少なくとも1種のミネラルが存在する。
本発明の教示によると、ミネラルは、生物に必要とされる無機化学成分を含む。ミネラルは、様々な組成物(例えば、元素、単純塩類、及び複雑な珪酸塩)から構成され、また、様々な結晶構造のものである。それらは、食品及び飲料中に天然に生じ得るものであってよく、栄養補給成分として添加されてもよく、あるいは食品又は飲料とは別に摂食又は投与されてもよい。
ミネラルは、相対的に多量を必要とされるバルクミネラル、又は相対的に少量を必要とされる微量ミネラルとして分類することもできる。バルクミネラルは、一般的に、約100mg/日以上の量で必要とされ、微量ミネラルは、約100mg/日未満の量で必要とされる。
本発明の特定の実施形態では、ミネラルは、バルクミネラル、微量ミネラル、又はこれらの組み合わせから選択される。バルクミネラルの非限定例としては、カルシウム、塩素、マグネシウム、リン、カリウム、ナトリウム、及び硫黄が挙げられる。微量ミネラルの非限定例としては、クロム、コバルト、銅、フッ素、鉄、マンガン、モリブデン、セレニウム、亜鉛、及びヨードが挙げられる。ヨードは一般に微量ミネラルと分類されるものの、その他の微量ミネラルよりも多量に必要とされ、しばしばバルクミネラルとして分類される。
その他の本発明の特定の実施形態では、ミネラルは、人体の栄養に必須であるものと考えられている微量ミネラルであり、非限定例としては、ビスマス、ボロン、リチウム、ニッケル、ルビジウム、シリコン、ストロンチウム、テルリウム、スズ、チタン、タングステン、及びバナジウムが挙げられる。
本発明に組み込むミネラルは、当業者に知られる任意の形態のものであってよい。例えば、特定の実施形態では、ミネラルは、陽電荷又は負電荷のいずれかを有するイオン形態であり得る。その他の特定の実施形態では、ミネラルは、それらの分子形態であり得る。例えば、イオウ及びリンは、多くの場合、天然に硫酸塩,硫化物、及びリン酸塩として見られる。
保存料
ある種の実施形態では、機能性原材料は、少なくとも1種の保存料を含む。一実施形態では、甘味料組成物は、少なくとも1種の保存料と、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。別の実施形態では、甘味付与した組成物は、甘味付与可能な組成物と、少なくとも1種の保存料と、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。更に別の実施形態では、甘味付与した組成物は、甘味付与可能な組成物と、甘味料組成物とを含み、ここで、甘味料組成物は、少なくとも1種の保存料と、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。
本明細書で使用するとき、少なくとも1種の保存料は、本明細書で提供される甘味料組成物又は甘味付与した組成物用の機能性材料としての、単一の保存料又は複数種の保存料とすることができる。概して、本発明の特定の実施形態によると、甘味料組成物又は甘味付与した組成物には、健康及びウェルネスを増進するのに十分な量で、少なくとも1種の保存料が存在する。
本発明の特定の実施形態では、保存料は、抗菌作用によるもの、抗酸化剤、酵素活性を阻害するもの、又はこれらの組み合わせから選択される。抗菌剤の非限定例としては、亜硫酸塩、プロピオン酸塩、安息香酸塩、ソルビン酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、バクテリオシン類、塩類、糖類、酢酸、二炭酸ジメチル(DMDC)、エタノール、及びオゾンが挙げられる。特定の実施形態によると、保存料は亜硫酸塩である。亜硫酸塩としては、二酸化硫黄、重亜硫酸ナトリウム、及び亜硫酸カリウムが挙げられるがこれらに限定されない。
別の特定の実施形態によると、保存料はプロピオン酸塩である。プロピオン酸塩としては、プロピオン酸、プロピオン酸カルシウム、及びプロピオン酸ナトリウムが挙げられるがこれらに限定されない。
更に別の特定の実施形態によると、保存料は安息香酸塩である。安息香酸塩としては、安息香酸ナトリウム及び安息香酸が挙げられるがこれらに限定されない。
別の特定の実施形態では、保存料はソルビン酸塩である。ソルビン酸塩としては、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸ナトリウム、ソルビン酸カルシウム、及びソルビン酸が挙げられるがこれらに限定されない。
更に別の特定の実施形態では、保存料は、硝酸塩及び/又は亜硝酸塩である。硝酸塩及び亜硝酸塩としては、硝酸ナトリウム及び亜硝酸ナトリウムが挙げられるがこれらに限定されない。
更に他の特定の実施形態では、少なくとも1種の保存料は、バクテリオシン、例えば、ナイシンである。
別の特定の実施形態では、保存料はエタノールである。
更に別の特定の実施形態では、保存料はオゾンである。
本発明の特定の実施形態において保存料として使用するのに好適な抗酵素剤の非限定例としては、アスコルビン酸、クエン酸、及びエチレンジアミン四酢酸(EDTA)などの金属キレート剤が挙げられる。
水和剤
ある種の実施形態では、機能性原材料は、少なくとも1種の水和剤である。一実施形態では、甘味料組成物は、少なくとも1種の水和剤、Reb N、及び任意選択的に少なくとも1種の添加剤を含む。別の実施形態では、甘味付与した組成物は、甘味付与可能な組成物、少なくとも1種の水和剤、Reb N、及び任意選択的に少なくとも1種の添加剤を含む。更に別の実施形態では、甘味付与した組成物は、甘味付与可能な組成物と、甘味料組成物とを含み、ここで、甘味料組成物は、少なくとも1種の水和剤、Reb N、及び任意選択的に少なくとも1種の添加剤を含む。
本明細書で使用するとき、少なくとも1種の水和剤は、本明細書で提供される甘味料組成物又は甘味付与した組成物用の機能性材料としての、単一の水和剤であっても複数種の水和剤とすることができる。概して、本発明の特定の実施形態によると、甘味料組成物又は甘味付与した組成物には、健康及びウェルネスを増進するのに十分な量で、少なくとも1種の水和剤が存在する。
水和生成物は、排泄により失われる液体を身体に再取込させるよう機能する。例えば、体液は、体温を調節する目的で汗として、排泄物を排泄する目的で尿として、並びに肺におけるガス交換を目的として水蒸気として失われる。体液の損失は、非限定例として、身体活動、乾燥した空気への曝露、下痢、嘔吐、高熱、ショック、失血、及び低血圧などのなどの様々な外因によっても生じる。体液の損失を招く疾患には、糖尿病、コレラ、胃腸炎、細菌性赤痢、及び黄熱などが挙げられる。体液の損失を招く栄養障害の形態には、アルコールの過剰摂取、電解質異常、飢餓、及び急激な体重低下などが挙げられる。
特定の実施形態では、水和生成物は、運動中に失われる体液を身体に再取り込させるよう機能する組成物である。したがって、特定の実施形態では、水和生成物は電解質であり、非限定例としては、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、塩化物、リン酸塩、炭酸水素、及びこれらの組み合わせが挙げられる。本発明の特定の実施形態に使用するのに好適な電解質は、米国特許第5,681,569号にも記載されており、当該広報は参照により明示的に本明細書に組み込まれる。特定の実施形態では、電解質は、それらの対応する水溶性塩類から得られる。特定の実施形態に使用する塩類の非限定例としては、塩化物、炭酸塩、硫酸塩、酢酸塩、炭酸水素塩、クエン酸塩、リン酸塩、リン酸水素、酒石酸塩(tartates)、ソルビン酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、又はこれらの組み合わせが挙げられる。他の実施形態では、電解質は、果汁、果物抽出物、野菜抽出物、茶、及び茶抽出物から得られる。
本発明の特定の実施形態では、水和生成物は、筋肉により燃焼される貯蔵エネルギーを補うための炭水化物である。本発明の特定の実施形態に使用するのに好適な炭水化物は、米国特許第4,312,856号、同第4,853,237号、同第5,681,569号、並びに同第6,989,171号に記載されており、これらの広報は参照により明示的に本明細書に組み込まれる。好適な炭水化物の非限定例としては、単糖類、二糖類、オリゴ糖類、複合多糖類、又はこれらの組み合わせが挙げられる。特定の実施形態に使用するのに好適な種類の単糖類の非限定例としては、三炭糖、四炭糖、五炭糖、六炭糖、七炭糖、八炭糖、及び九炭糖が挙げられる。好適な具体的な単糖類の非限定例としては、グリセルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン、エリトロース、トレオース、エリトルロース、アラビノース、リキソース、リボース、キシロース、リブロース、キシルロース、アロース、アルトロース、ガラクトース、グルコース、グロース、イドース、マンノース、タロース、フルクトース、プシコース、ソルボース、タガトース、マンノヘプツロース、セドヘルツロース(sedoheltulose)、オクトロース(octolose)、及びシアロース(sialose)が挙げられる。好適な二糖類の非限定例としては、スクロース、ラクトース、及びマルトースが挙げられる。好適なオリゴ糖類の非限定例としては、ショ糖、マルトトリオース、及びマルトデキストリンが挙げられる。他の特定の実施形態では、炭水化物は、コーンシロップ、甜菜糖、甘蔗糖、果汁、又は茶により提供される。これらの当化合物の数多くは甘味料化合物としても機能することには留意されたい。
別の特定の実施形態では、水和剤は、細胞の再水和をもたらす少なくとも1種類のフラボノールである。フラボノール類は、植物に存在する天然の物質の分類であり、概して、1種以上の化学部分に結合した2-フェニルベンゾピロン分子骨格を含む。本発明の特定の実施形態に使用するのに好適なフラボノール類の非限定例としては、カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガラート、エピガロカテキン3-ガラート、テアフラビン、テアフラビン3-ガラート、テアフラビン3’-ガラート、テアフラビン3,3’ガラート、テアルビジン、又はこれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの一般的なフラボノール類の供給源としては、茶植物類、果実類、野菜類、及び花類が挙げられる。好ましい実施形態では、フラボノールは緑茶から抽出される。
特定の実施形態では、水和剤は、運動持久力を増強させるグリセロール溶液を含む。グリセロールを含有している溶液の経口摂取では、血液量の増加、心拍数の減少、及び直腸温の低下などの有益な生理作用が示されている。
プロバイオティクス/プレバイオティクス
ある種の実施形態では、機能性原材料は、少なくとも1種のプロバイオティック、プレバイオテック、及びこれらの組み合わせを含む。一実施形態では、甘味料組成物は、少なくとも1種のプロバイオティック、プレバイオテック、及びこれらの組み合わせと、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。別の実施形態では、甘味付与した組成物は、甘味付与可能な組成物と、少なくとも1種の少なくとも1種のプロバイオティックと、プレバイオテックと、これらの組み合わせと、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。更に別の実施形態では、甘味付与した組成物は、甘味付与可能な組成物と、甘味料組成物とを含み、ここで、甘味料組成物は、少なくとも1種のプロバイオティック、プレバイオテック、及びこれらの組み合わせと、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。
本明細書で使用するとき、少なくとも1種のプロバイオティック又はプレバイオテックは、本明細書に提供される甘味料組成物若しくは甘味付与した組成物用の機能性材料としての、単一のプロバイオティック若しくはプレバイオテック又は複数種のプロバイオティクス若しくはプレバイオティクスとすることができる。概して、本発明の特定の実施形態によると、甘味料組成物又は甘味付与した組成物には、健康及びウェルネスを増進するのに十分な量で、少なくとも1種のプロバイオティック、プレバイオテック、又はこれらの組み合わせが存在する。
本発明の教示によると、プロバイオティクスは、有効量で摂取したときに健康に有益である微生物を含む。望ましくは、プロバイオティクスは、人体において自然に生じる腸内細菌叢に有益に作用し、栄養とは異なる健康効果を提供する。プロバイオティクスとしては、バクテリア、イースト、及び真菌が挙げられるがこれらに限定されない。
特定の実施形態によると、プロバイオティクスは、人体に自然に生じる腸内細菌叢に有益に作用し、栄養とは異なる健康効果を提供する、有益な微生物である。プロバイオティクスの例としては、人体に有効な効果を提供するラクトバチルス属(Lactobacilli)、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacteria)、ステレプトコッカス属(Streptococci)、又はこれらの組み合わせ属の細菌が挙げられるがこれらに限定されない。
本発明の特定の実施形態では、少なくとも1種のプロバイオティックは、ラクトバチルス属(Lactobacilli)から選択される。ラクトバチルス属(Lactobacilli)(すなわち、ラクトバチルス属(Lactobacillus)の細菌、以降「.」と表す)は、数百年にわたって食品保存料として使用されており、並びに人類の健康を増進するために使用されている。人間の腸管で見られる(ラクトバチルス種(Lactobacilli)の非限定例としては、ラクトバチルス・アシドフィルス(L. acidophilus)、ラクトバチルス・カゼイ(L. casei)、ラクトバチルス・ファーメンタム(L. fermentum)、ラクトバチルス・サリバロース(L. saliva roes)、ラクトバチルス・ブレビス(L. brevis)、ラクトバチルス・ライヒマニィ(L. leichmannii)、ラクトバチルス・プランタルム(L. plantarum)、ラクトバチルス・セロビオサス(L. cellobiosus)、ラクトバチルス・ロウテリ(L. reuteri)、ラクトバチルス・ラムノサス(L. rhamnosus)、ラクトバチルス・GG(L. GG)、ラクトバチルス・ブルガリカス(L. bulgaricus)、及びラクトバチルス・サモフィルス(L. thermophilus)が挙げられる。
その他の本発明の特定の実施形態によると、プロバイオティックは、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacteria)から選択される。ビフィドバクテリウム属(Bifidobacteria)は、炭水化物代謝の結果として短鎖脂肪酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、及び酪酸)、乳酸、及びギ酸を産生することにより人体の健康に有益な作用を及ぼすことも知られている。人体の腸管で見られる非限定的なビフィドバクテリウム種(Bifidobacteria)としては、ビフィドバクテリウム・アンギュラタム(B. angulatum)、ビフィドバクテリウム・アニマリス(B. animalis)、ビフィドバクテリウム・アステロイド(B. asteroides)、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(B. bifidum)、ビフィドバクテリウム(B. bourn)、 ビフィドバクテリウム・ブレビス(B. breve)、ビフィドバクテリウム・カテニュラタム(B. catenulatum)、ビフィドバクテリウム・コエリナム(B. choerinum)、ビフィドバクテリウム・コリネホルメ(B. coryneforme)、ビフィドバクテリウム・クニクリ(B. cuniculi)、ビフィドバクテリウム・デンチウム(B. dentium)、ビフィドバクテリウム・ガリカム(B. gallicum)、ビフィドバクテリウム・ガリナラム(B. gallinarum)、ビフィドバクテリウム・インヂカム(B indicum)、ビフィドバクテリウム・ロンガム(B. longum)、ビフィドバクテリウム・マグナム(B. magnum)、ビフィドバクテリウム・メリシカム(B. merycicum)、ビフィドバクテリウム・ミニマム(B. minimum)、ビフィドバクテリウム・シュードカテニュラタム(B. pseudocatenulatum)、ビフィドバクテリウム・シュードロンガム(B. pseudolongum)、ビフィドバクテリウム・サイクラエロフィラム(B. psychraerophilum)、ビフィドバクテリウム・プロラム(B. pullorum)、ビフィドバクテリウム・ルミナンチウム(B. ruminantium)、ビフィドバクテリウム・サエクラレ(B. saeculare)、ビフィドバクテリウム・スカードヴィィ(B. scardovii)、ビフィドバクテリウム・シミアエ(B. simiae)、ビフィドバクテリウム・サブタイル(B. subtile)、ビフィドバクテリウム・サーマシドフィラム(B. thermacidophilum)、ビフィドバクテリウム・サーモフィラム(B. thermophilum)、ビフィドバクテリウム・ウリナリス(B. urinalis)、及びビフィドバクテリウム種(B. sp)が挙げられる。
その他の本発明の特定の実施形態によると、プロバイオティックは、ストレプトコッカス属(Streptococcus)から選択される。ストレプトコッカス・サーモフィルス(Streptococcus thermophilus)は、グラム陽性通性嫌気性菌である。ストレプトコッカス・サーモフィルス(Streptococcus thermophilus)は乳酸バクテリアに分類され、乳及び乳製品で一般的に見られ、ヨーグルトの製造に使用される。このバクテリアのその他の非限定的なプロバイオティック種としては、ストレプトコッカス・サリバラス(Streptococcus salivarus)及びストレプトコッカス・クレモリス(Streptococcus cremoris)が挙げられる。
本発明により使用することのできるプロバイオティクスは、当業者によく知られている。プロバイオティクスを含む食品の非限定例としては、ヨーグルト、ザワークラウト、ケフィア、キムチ、発酵させた野菜類、並びに腸内の微生物の平衡を向上させることにより宿主動物に有益に作用する微生物成分を含有しているその他の食品が挙げられる。
本発明の教示によると、プレバイオティクスは、腸内で有益なバクテリアの生育を増進する組成物である。プレバイオテックな物質は、関連するプロバイオティクにより消費することができるものであり、すなわち、関連するプロバイオティクの生存又は生育促進の維持を助けることができるものである。有効量で摂取されたとき、プレバイオティクスは、人体において自然に生じる腸内細菌叢にも有益に作用し、並びにそれにより、栄養によるものとは異なる健康効果を提供する。プレバイオテック食品が大腸に送り込まれ、腸内細菌に基質として提供されることで、宿主に間接的にエネルギー、代謝産物、及び必須微量栄養素が提供されることになる。身体によるプレバイオテック食品の消化及び吸収は、バクテリアの代謝活性に依存し、代謝活性により、小腸での消化及び吸収を逃れた栄養分から宿主にエネルギーが回収される。
本発明の実施形態によるプレバイオティクスとしては、ムコ多糖類、オリゴ糖類、多糖類、アミノ酸類、ビタミン類、栄養素前駆物質、タンパク質、及びこれらの組み合わせが挙げられるこれらに限定されない。
本発明の特定の実施形態によると、プレバイオテックは、多糖類及びオリゴ糖類が挙げられるがこれらに限定されない食物繊維から選択される。これらの化合物は、プロバイオティクスの数を増加させる性能を有しており、これにより、プロバイオティクスにより提供される効果がもたらされる。本発明の特定の実施形態によるプレバイオティクスとして分類されるオリゴ糖類の非限定例としては、フルクトオリゴ糖類、イヌリン、イソマルトオリゴ糖類、ラクチロール(lactilol)、乳果オリゴ糖、ラクツロース、ピロデキストリン類、大豆オリゴ糖類、トランスガラクト-オリゴ糖類、及びキシロオリゴ糖類が挙げられる。
その他の本発明の特定の実施形態によると、プレバイオテックはアミノ酸である。数多くの知られているプレバイオティクスが分解によりプロバイオティクスのための炭水化物を生成するものの、一部のプロバイオティクスは、これに加え栄養にアミノ酸を必要とする。様々な食品に天然に見られるプレバイオティクスとしては、バナナ、ベリー類、アスパラガス、ニンニク、小麦、オーツ麦、大麦(及びその他の全粒)、亜麻仁、トマト、キクイモ、タマネギ、及びチコリ、緑の野菜(例えば、タンポポの若葉、ほうれん草、コラードの若葉、チャード、ケール、マスタードの若葉、カブの若葉)、及び豆類(例えば、レンティル、インゲン豆、ヒヨコマメ、白インゲン豆、白豆、黒豆)が挙げられるがこれらに限定されない。
体重管理剤
ある種の実施形態では、機能性原材料は、少なくとも1種の体重管理剤である。一実施形態では、甘味料組成物は、少なくとも1種の体重管理剤と、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。別の実施形態では、甘味付与した組成物は、甘味付与可能な組成物と、少なくとも1種の体重管理剤と、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。更に別の実施形態では、甘味付与した組成物は、甘味付与可能な組成物と、甘味料組成物とを含み、ここで、甘味料組成物は、少なくとも1種の体重管理剤と、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。
本明細書で使用するとき、少なくとも1種の体重管理剤は、本明細書で提供される甘味料組成物又は甘味付与した組成物用の機能性材料としての、単一の体重管理剤又は複数種の体重管理剤類とすることができる。概して、本発明の特定の実施形態によると、甘味料組成物又は甘味付与した組成物には、健康及びウェルネスを増進するのに十分な量で、少なくとも1種の体重管理剤が存在する。
本明細書で使用するとき、「体重管理剤」は、食欲抑制剤及び/又は熱産生剤を包含する。本明細書で使用するとき、語句「食欲抑制剤」、「空腹感充足組成物」、「充足組成物」及び「充足成分」は同義語である。語句「食欲抑制剤」は、有効量で送達されたときに、対象の食欲を抑制、阻害、低減、あるいは軽減する、主要栄養素、ハーブ抽出物、外因性ホルモン類、食欲低下薬、食欲不振誘発剤、医薬品、及びこれらの組み合わせについて記載するものである。語句「熱産生剤」は、主要栄養素、ハーブ抽出物、外因性ホルモン類、食欲低下薬、食欲不振誘発剤、医薬品、及びこれらの組み合わせを記載するものであり、有効量で送達されたときに、その個体の熱産生又は代謝を活性あるいは亢進させるものである。
好適な体重管理剤類としては、タンパク質、炭水化物、食物脂肪、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される主要栄養素が挙げられる。タンパク質、炭水化物、及び食物脂肪の摂取により、食欲抑制効果を備えるペプチドが放出される。例えば、タンパク質及び食物脂肪の摂取により、腸ホルモンコレシストキニン(cholecytokinin)(CCK)の放出が刺激される一方、炭水化物及び食物脂肪の摂食により、グルカゴン様ペプチド1(GLP-1)の放出が刺激される。
好適な主要栄養素による体重管理剤類としては、炭水化物も挙げられる。
炭水化物は、概して、身体がエネルギー用のグルコースに変換する糖類(甘味料化合物としても機能する)、でんぷん類、セルロース及びガム類を含む。炭水化物は、多くの場合、消化性炭水化物(例えば、単糖類、二糖類、及びでんぷん)と、難消化性炭水化物(例えば、食物繊維)の2通りに分類される。研究から、小腸における吸収及び消化性が低減されている難消化性炭水化物及び複合高分子炭水化物により、食物摂取を阻害する生理応答が刺激されることが示されている。したがって、本明細書において具体化される炭水化物は、望ましくは、消化性が低減されている難消化性炭水化物又は炭水化物を含む。このような炭水化物の非限定例としては、ポリデキストロース;イヌリン;単糖に由来するポリオール類、例えば、エリトリトール、マンニトール、キシリトール、及びソルビトール;二糖類誘導アルコール類、例えば、イソマルト、ラクチトール、及びマルチトール;並びに水添でんぷん加水分解物が挙げられる。炭水化物は、本明細書において以下により詳細に記載される。
別の具体的な実施形態では、体重管理剤は食物脂肪である。食物脂肪は、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の組み合わせを含む脂質である。多価不飽和脂肪酸は、モノ不飽和脂肪酸よりも充足力が高いことが示されている。したがって、本明細書において具体化される食物脂肪は、望ましくは、ポリ不飽和脂肪酸を含み、ポリ不飽和脂肪酸の非限定例としては、トリアシルグリセロールが挙げられる。
特定の実施形態では、体重管理剤類はハーブ抽出物である。数多くの種類の植物由来の抽出物が、食欲抑制特性を保有しているものと同定されている。抽出物が食欲抑制特性を有する植物の非限定例としては、フーディア属(Hoodia)、トリコカウロン属(Trichocaulon)、カラルマ属(Caralluma)、スタペリア属(Stapelia)、オルベア属(Orbea)、アスクレピアス(Asclepias)、及びカメリア(Camelia)属の植物が挙げられる。その他の実施形態としては、ホウライアオイカズラ(Gymnema Sylvestre)、コーラ(Kola Nut)、ダイダイ(Citrus Aurantium)、イエルバ・マテ(Yerba Mate)、グリフォニア・シンプリシフォリア(Griffonia Simplicifolia)、ガラナ(Guarana)、ミル(myrrh)、グッグル(guggul)脂質、及びクロスグリ(black current)種油に由来する抽出物が挙げられる。
ハーブ抽出物は、任意の種類の植物材料又は植物バイオマスから調製できる。植物材料及びバイオマスの非限定例としては、茎、根、葉、植物材料由来の乾燥粉末、並びに上清若しくは乾燥させた上清が挙げられる。ハーブ抽出物は、概して植物由来の上清を抽出し、この上清を噴霧乾燥することにより調製される。あるいは、溶媒抽出手順を利用できる。初回抽出後、活性の増強されたハーブ抽出物を得る目的で、初回抽出物を更に分画する(例えば、カラムクロマトグラフィーによる)ことは望ましいものであり得る。このような手法は、当業者によく知られている。
特定の実施形態では、ハーブ抽出物は、フーディア(Hoodia)属のうち、フーディア・アルストニィ(H. alstonii)、フーディア・クロリィ(H. currorii)、フーディア・ドレゲイ(H. dregei)、フーディア・フラーバ(H. flava)、フーディア・ゴードニィ(H. gordonii)、フーディア・ユタタ(H. jutatae)、フーディア・モッサメデンシス(H. mossamedensis)、フーディア・オフィシナリス(H. officinalis)、フーディア・パービフローラル(H. parviflorai)、フーディア・ペヂセイイアタ(H. pediceiiata)、
フーディア・ピリフェラ(H. pilifera)、フーディア・ラスチィ(H. ruschii)、及びフーディア・トリエブネリ(H. triebneri)などを含む種の植物に由来する。フーディア(Hoodia)は、南アフリカ原産の多肉茎植物である。P57としても知られるフーディア(Hoodia)のステロールグリコシドは、フーディア(Hoodia)種の食欲抑制効果に関与しているものと考えられる。
別の特定の実施形態では、ハーブ抽出物は、カラルマ(Caralluma)属のうち、カラルマ・インディカ(C. indica)、カラルマ・フィンブリアータ(C. fimbriata)、カラルマ・アテニュアート(C. attenuate)、カラルマ・チュバークラータ(C. tuberculata)、カラルマ・エデュリス(C. edulis)、カラルマ・アドセンデンス(C. adscendens)、カラルマ・スタラグミフェラ(C. stalagmifera)、カラルマ・ウンベラーテ(C. umbellate)、カラルマ・ペニシラータ(C. penicillata)、カラルマ・ルセチアーナ(C. russetiana)、カラルマ・レトロスピセンス(C. retrospicens)、カラルマ・アラビカ(C. Arabica)、及びカラルマ・ラシアンサ(C. lasiantha)などを含む種の植物に由来するものである。カラルマ(Carralluma)は、同じフーディア(Hoodia)亜種のガガイモ科に属する植物である。カラルマは、インド原産の、小型で、直立する多肉植物であり、概してプレグナン基のグリコシドに属するグリコシド類による食欲抑制などの薬効を有し、このようなグリコシド類の非限定例としては、カラツベルシドA、カラツベルシドB、ボウセロシド(bouceroside)
I、ボウセロシドII、ボウセロシドIII、ボウセロシドIV、ボウセロシドV、ボウセロシドVI、ボウセロシドVII、ボウセロシドVIII、ボウセロシドIX、及びボウセロシドXが挙げられる。
別の特定の実施形態では、少なくとも1種のハーブ抽出物は、トリコカウロン(Trichocaulon)属の植物に由来する。トリコカウロン(Trichocaulon)は、概してフーディア(Hoodia)同様、南アフリカ原産の多肉植物であり、トリコカウロン・ピリフェラム(T. piliferum)種、及びトリコカウロン・オフィシナレ(T. officinale)種を含む。
別の特定の実施形態では、ハーブ抽出物は、スタペリア(Stapelia)又はオルベア(Orbea)属の、それぞれスタペリア・ギガンテア(S. gigantean)及びオルベア・バリエガータ(O. variegate)を含む種の植物に由来するものである。スタペリア(Stapelia)及びオルベア(Orbea)の植物は、いずれも、フーディア科(Hoodia)、ガガイモ科(Asclepiadaceae)などの同じ亜科に属する。理論に束縛されることを望むものではないが、食欲抑制活性を示す化合物にはサポニン類、例えば、スタバロシドA、B、C、D、E、F、G、Η、I、J、及びKを包含するプレグナングルコシド類などがあるものと考えられる。
別の特定の実施形態では、ハーブ抽出物は、アスクレピアス(Asclepias)属の植物に由来する。アスクレピアス(Asclepias)の植物は、植物のアスクレピアダセア(Asclepiadaceae)ファミリーにも属する。アスクレピアス(Asclepias)の植物の非限定例としては、アスクレピアス・インカーネート(A. incarnate)、アスクレピアス・クラッサイカ(A. curassayica)、アスクレピアス・シリアカ(A. syriaca)、及びアスクレピアス・チュベローズ(A. tuberose)が挙げられる。理論に束縛されることを望むものではないが、抽出物は、食欲抑制効果を有するプレグナングリコシド類及びプレグナンアグリコンなどのステロイド化合物を含むものと考えられる。
特定の実施形態では、体重管理剤は、体重管理効果を有する外因性ホルモンである。このようなホルモン類の非限定例としては、CCK、ペプチドYY、グレリン、ボンベシン及びガストリン放出ペプチド(GRP)、エンテロスタチン、アポリポタンパク質A-IV、GLP-1、アミリン、ソマスタチン(somastatin)、及びレプチンが挙げられる。
別の実施形態では、体重管理剤は医薬品である。非限定例としては、フェンテナイム(phentenime)、ジエチルプロピオン、フェンジメトラジン、シブトラミン、リモナバン、オキシントモジュリン、塩酸フロキセチン(floxetine hydrochloride)、エフェドリン、フェネチルアミン、又はその他の刺激薬が挙げられる。
少なくとも1種の体重管理剤は、個別に、又は本発明で提供される甘味料組成物用の機能性材料と組み合わせて利用することができる。
骨粗しょう症管理剤
ある種の実施形態では、機能性原材料は、少なくとも1種の骨粗しょう症管理剤である。一実施形態では、甘味料組成物は、少なくとも1種の骨粗しょう症管理剤と、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。別の実施形態では、甘味付与した組成物は、甘味付与可能な組成物と、少なくとも1種の骨粗しょう症管理剤と、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。更に別の実施形態では、甘味付与した組成物は、甘味付与可能な組成物と、甘味料組成物とを含み、ここで、甘味料組成物は、少なくとも1種の骨粗しょう症管理剤と、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。
本明細書で使用するとき、少なくとも1種の骨粗しょう症制御剤は、本明細書で提供される甘味料組成物又は甘味付与した組成物用の機能性材料としての、単一の骨粗しょう症制御剤又は複数種の骨粗しょう症制御剤とすることができる。概して、本発明の特定の実施形態によると、甘味料組成物又は甘味付与した組成物には、健康及びウェルネスを増進するのに十分な量で、少なくとも1種の骨粗しょう症管理剤が存在する。
骨粗しょう症は、骨強度が損なわれることにより骨折のリスクが増大する骨障害である。概して、骨粗しょう症は骨密度(BMD)の低下、骨の微小構造の破壊、並びに骨中の非コラーゲン性タンパク質の量及び多様性の変化を特徴とする。ある種の実施形態では、骨粗しょう症管理剤は、少なくとも1種のカルシウム供給源である。特定の実施形態によると、カルシウム供給源は、錯塩、可溶性分子種、及びその他の形態のカルシウムなどのカルシウムを含有する任意の化合物である。カルシウム供給源の非限定例としては、アミノ酸キレートカルシウム、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム、クエン酸カルシウム、リンゴ酸カルシウム、カルシウム/シトラート/マラート、グルコン酸カルシウム、酒石酸カルシウム、乳酸カルシウム、これらの可溶性分子種、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
特定の実施形態によると、骨粗しょう症管理剤はマグネシウム供給源である。マグネシウム供給源は、錯塩、可溶性分子種、及びその他の形態のマグネシウムなど、マグネシウムを含有する任意の化合物である。マグネシウム供給源の非限定例としては、塩化マグネシウム、クエン酸マグネシウム、グルセプト酸マグネシウム、グルコン酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、ピコール酸マグネシウム(magnesium picolate)、硫酸マグネシウム、これらの可溶性分子種、及びこれらの混合物が挙げられる。別の特定の実施形態では、マグネシウム供給源は、アミノ酸キレートマグネシウム又はクレアチンキレートマグネシウムを含む。
他の実施形態では、骨粗しょう症剤は、ビタミンD、C、K、これらの前駆体及び/又はβ-カロテン、並びにこれらの組み合わせから選択される。
同様にして、数多くの植物及び植物抽出物が、骨粗しょう症の予防及び処置に有効であるものとして同定されている。理論に束縛されることを望むものではないが、植物及び植物抽出物は、骨形成タンパク質を刺激し、及び/又は骨の再吸収を阻害することにより、骨の再生及び骨強度を刺激するものと考えられる。骨粗しょう症管理剤として好適な植物及び植物抽出物の非限定例としては、米国特許出願公開第2005/0106215号に記載のタンポポ(Taraxacum)属及びザイフリボク(Amelanchier)属の種、並びに米国特許出願公開第2005/0079232号に開示される通りのクロモジ(Lindera)属、アルテミシア(Artemisia)属、ショウブ(Acorus)属、ベニバナ(Carthamus)属、カラム(Carum)属、ハマゼリ(Cnidium)属、クルクマ(Curcuma)属、カヤツリグサ(Cyperus)属、ジュニペルス(Juniperus)属、サクラ(Prunus)属、アヤメ(Iris)属、チコリウム(Cichorium)属、ドドナエア(Dodonaea)属、イカリソウ(Epimedium)属、エリオゴヌム(Erigonoum)属、ダイズ(Soya)属、メンタ(Mentha)属、オシマム(Ocimum)属、イブキジャコウソウ(thymus)属、タナセタム(Tanacetum)属、プランタゴ(Plantago)属、スペアミント、ベニノキ(Bixa)属、ビティス(Vitis)属、ローズマリー(Rosemarinus)、ヌルデ(Rhus)属、及びイノンド(Anethum)属の種が挙げられる。
植物エストロゲン類
ある種の実施形態では、機能性原材料は少なくとも1種の植物エストロゲンである。一実施形態では、甘味料組成物は、少なくとも1種の植物エストロゲンと、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。別の実施形態では、甘味付与した組成物は、甘味付与可能な組成物と、少なくとも1種の植物エストロゲンと、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。更に別の実施形態では、甘味付与した組成物は、甘味付与可能な組成物と、甘味料組成物とを含み、ここで、甘味料組成物は、少なくとも1種の植物エストロゲンと、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。
本明細書で使用するとき、少なくとも1種の植物エストロゲンは、本明細書で提供される甘味料組成物又は甘味付与した組成物用の機能性材料としての、単一の植物エストロゲン又は複数種の植物エストロゲン類とすることができる。概して、本発明の特定の実施形態によると、甘味料組成物又は甘味付与した組成物には、健康及びウェルネスを増進するのに十分な量で、少なくとも1種の植物エストロゲンが存在する。
植物エストロゲン類は、植物に見られる化合物であり、典型的には、植物エストロゲン類を有する植物又は植物部分の消化により人体に送達される。本明細書で使用するとき、「植物エストロゲン」は、生体に取り込まれたときに任意の度合いでエストロゲン様の効果を及ぼす任意の物質を指す。例えば、植物エストロゲンは、生体内のエストロゲン受容体に結合することができ、わずかにエストロゲン様の効果を有する場合がある。
本発明の実施形態用の好適な植物エストロゲン類の例としては、イソフラボン類、スチルベン類、リグナン類、レソルシル酸ラクトン類、クメスタン類、クメストロール、エコール、及びこれらの組み合わせが挙げられる。好適な植物エストロゲン類供給源としては、全粒、穀類、繊維類、果実類、野菜類、ブラック・コホッシュ、リュウゼツランの根、クロフサスグリ、ブラック・ハウ(black haw)、チェストベリー類、クランプ・バーク(cramp bark)、ドンクアイ根、デビルズ・クラブの根、ファルス・ユニコーン根(false unicorn root)、朝鮮人参の根、ノボロギク・ハーブ(groundsel herb)、甘草、ライフルート・ハーブ、マザーウォート・ハーブ(motherwort herb)、芍薬根、ラズベリー葉、バラ科植物、セージ葉、サルサの根、ソーパルメットベリー、ワイルドヤムの根、ノコギリソウ花、豆類、大豆、大豆製品(例えば、味噌、卯の花、豆乳、ソイ・ナッツ、大豆タンパク質単離物、テンペン(tempen)、又は豆腐)ヒヨコマメ、ナッツ類、レンズ豆、種子、クローバー、レッドクローバー、タンポポ葉、タンポポ根、コロハ種子、緑茶、ホップ、赤ワイン、亜麻仁、ニンニク、タマネギ、亜麻仁、ルリジサ、バタフライ・ウィード(butterfly weed)、キャラウェイ、チェストツリー、ハマゴウ属、デーツ、ヒメウイキョウ、フェンネルシード、ゴツ・コラ(gotu kola)、オオアザミ、ハッカ油、ザクロ、サザンウッド、大豆粉、ヨモギギク、並びにクズの根[クズ属(pueraria)根]、及び同様物、並びにこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。
イソフラボンは植物栄養素群に属し、ポリフェノールと呼ばれる。概して、ポリフェノール(「ポリフェノール系」としても知られる)は、植物で見られる化学物質であり、分子当たり2つ以上のフェノール基が存在することを特徴とする。
本発明の実施形態による好適な植物エストロゲンイソフラボンとしては、ゲニステイン、ダイゼイン、グリシテイン、ビオカニンA、ホルモノネチン、これらのそれぞれの天然に生じるグリコシド類及びグリコシド複合体、マタイレシノール、セコイソラリシレシノール、エンテロラクトン、エンテロジオール、大豆肉、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
本発明の実施形態用のイソフラボンの好適な供給源としては、大豆、大豆製品、豆類、アルファルファスプラウト、ヒヨコマメ、落花生、及びレッドクローバーが挙げられるがこれらに限定されない。
長鎖一級脂肪族飽和アルコール類
ある種の実施形態では、機能性原材料は、少なくとも1種の長鎖一級脂肪族飽和アルコールである。一実施形態では、甘味料組成物は、少なくとも1種の長鎖一級脂肪族飽和アルコールと、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。別の実施形態では、甘味付与した組成物は、甘味付与可能な組成物と、少なくとも1種の長鎖一級脂肪族飽和アルコールと、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。更に別の実施形態では、甘味付与した組成物は、甘味付与可能な組成物と、甘味料組成物とを含み、ここで、甘味料組成物は、少なくとも1種の長鎖一級脂肪族飽和アルコールと、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。
本明細書で使用するとき、少なくとも1種の長鎖一級脂肪族飽和アルコールは、本明細書で提供される甘味料組成物又は甘味付与した組成物用の機能性材料としての、単一の長鎖一級脂肪族飽和アルコール又は複数種の長鎖一級脂肪族飽和アルコール類とすることができる。概して、本発明の特定の実施形態によると、甘味料組成物又は甘味付与した組成物には、健康及びウェルネスを増進するのに十分な量で、少なくとも1種の長鎖一級脂肪族飽和アルコールが存在する。
長鎖一級脂肪族飽和アルコール類は、有機化合物の様々な群である。用語「アルコール」は、これらの化合物が、炭素原子にヒドロキシル基(-OH)が結合していることを特徴としていることを指す。用語「一級」は、これらの化合物において、ヒドロキシル基を結合している炭素原子がその他に結合している炭素原子は1つのみであることを指す。用語「飽和」は、これらの化合物が、炭素-炭素π結合を有しないことを特徴としていることを指す。用語「脂肪族」は、これらの化合物において、炭素原子が共に結合して、環構造ではなく直鎖又は分岐鎖を形成することを指す。用語「長鎖」は、これらの化合物中の炭素原子の数が少なくとも8個であることを指す。
本発明の特定の実施形態に使用する具体的な長鎖一級脂肪族飽和アルコール類の非限定例としては、炭素原子8個の1-オクタノール、炭素原子9個の1-ノナノール、炭素原子10個の1-デカノール、炭素原子12個の1-ドデカノール、炭素原子14個の1-テトラデカノール、炭素原子16個の1-ヘキサデカノール、炭素原子18個の1-オクタデカノール、炭素原子20個の1-エイコサノール、炭素原子22個の1-ドコサノール、炭素原子24個の1-テトラコサノール、炭素原子26個の1-ヘキサコサノール、炭素原子27個の1-ヘプタコサノール、炭素原子28個の1-オクタノソール、炭素原子29個の1-ノナコサノール、炭素原子30個の1-トリアコンタノール、炭素原子32個の1-ドトリアコンタノール、及び炭素原子34個の1-テトラコンタノールが挙げられる。
本発明の特に望ましい実施形態では、長鎖一級脂肪族飽和アルコール類はポリコサノールである。ポリコサノールは、主に炭素原子28個の1-オクタノソールと、炭素原子30個の1-トリアコンタノールと、これに加え、低濃度で炭素原子22個の1-ドコサノール、炭素原子24個の1-テトラコサノール、炭素原子26個の1-ヘキサコサノール、炭素原子27個の1-ヘプタコサノール、炭素原子29個の1-ノナコサノール、炭素原子32個の1-ドトリアコンタノール、及び炭素原子34個の1-テトラコンタノール、などのその他のアルコール類と、から構成される長鎖一級脂肪族飽和アルコール類の混合物を指す用語である。
長鎖一級脂肪族飽和アルコール類は、天然の油脂に由来するものであり、当業者によく知られている抽出法を用いることにより、これらの供給源から得ることができる。ポリコサノールは、サトウキビ(Saccharum officinarium)、ヤム類[例えば、ジオスコレア・オポジッテ(Dioscorea opposite)]、米ぬか[例えば、オライザ・サティバ(Oryza sativa)]、及びみつろうなどの様々な植物及び材料から単離できる。ポリコサノールは、当業者によく知られている抽出法を用い、これらの供給源から得ることができる。このような抽出法についての記載は、米国特許出願公開第2005/0220868号に見ることができ、この広報は参照により明示的に援用される。
フィトステロール類
ある種の実施形態では、機能性原材料は、少なくとも1種のフィトステロール、フィトスタノール、又はこれらの組み合わせである。一実施形態では、甘味料組成物は、少なくとも1種のフィトステロール、フィトスタノール、又はこれらの組み合わせ;Reb N;並びに任意選択的に少なくとも1種の添加剤を含む。別の実施形態では、甘味付与した組成物は、甘味付与可能な組成物と、少なくとも1種のフィトステロール、フィトスタノール、又はこれらの組み合わせと、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加物とを含む。更に別の実施形態では、甘味付与した組成物は、甘味付与可能な組成物と、甘味料組成物とを含み、ここで、甘味料組成物は、少なくとも1種のフィトステロール、フィトスタノール、又はこれらの組み合わせと、Reb Nと、任意選択的に少なくとも1種の添加剤とを含む。
概して、本発明の特定の実施形態によると、甘味料組成物又は甘味付与した組成物には、健康及びウェルネスを増進するのに十分な量で、少なくとも1種のフィトステロール、フィトスタノール、又はこれらの組み合わせが存在する。
本明細書で使用するとき、語句「スタノール」、「植物スタノール」及び「フィトスタノール」は同意語である。
植物ステロール及びスタノールは、多くの果実類、野菜類、ナッツ類、種子類、穀類、豆類、植物油、樹皮、並びにその他の植物資源に、天然に少量存在する。人々は、通常、植物ステロール類及びスタノール類を毎日摂取しているものの、その消費量は、コレステロール低下効果又はその他の健康効果を得るには不十分である。したがって、食品及び飲料に植物ステロール類及びスタノール類を添加することは望ましい。
ステロール類は、C-3にヒドロキシル基を有するステロイド類に分類される。概して、フィトステロール類は、コレステロールなどのステロイド核内に2重結合を有する;しかしながらフィトステロール類は、C-24にも、エチル基若しくはメチル基、又は追加の二重結合などの置換側鎖(R)を含み得る。フィトステロール類の構造は、当業者によく知られている。
天然に生じるフィトステロール類は少なくとも44種が発見されており、概してコーン、ダイズ、小麦、及びウッドオイルなど、植物に由来する;しかしながら、これらのフィトステロール類は、天然のものと同一の組成を生成するよう、又は天然に生じるフィトステロール類と同様の特性を有するよう合成することもできる。本発明の特定の実施形態によると、当業者によく知られている(well known to those or ordinary skill in the art)フィトステロール類の非限定例としては、4-デスメチルステロール類(例えば、β-シトステロール、カンペステロール、スチグマステロール、ブラッシカステロール、22-デヒドロブラッシカステロール、及びΔ5-アベナステロール)、4-モノメチルステロール類、4,4-ジメチルステロール類(トリテルペンアルコール類)(例えば、シクロアルテノール、24-メチレンシクロアルタノール、及びシクロブラノール)が挙げられる。
本明細書で使用するとき、語句「スタノール」、「植物スタノール」、及び「フィトスタノール」は同意語である。フィトスタノールは、天然に非常に微量に存在する飽和ステロールアルコール類であり、フィトステロール類の水素化など、合成によっても製造され得る。本発明の特定の実施形態によると、フィトスタノール類の非限定例としては、β-シトスタノール、カンペスタノール、シクロアルタノール、及び飽和形態のその他のトリテルペンアルコール類が挙げられる。
本明細書で使用するとき、フィトステロール類及びフィトスタノール類は、いずれも、α及びβ異性体などの様々な異性体を包含する(例えば、それぞれ哺乳類において血清コレステロールを低下させるのに最も有効なフィトステロール類及びフィトスタノール類を含む、α-シトステロール及びβ-シトスタノール)。
本発明のフィトステロール類及びフィトスタノール類は、それらのエステル形態であってもよい。フィトステロール類のエステル及びフィトスタノール類のエステルを抽出するのに好適な方法は、当業者によく知られており、米国特許第6,589,588号、同第6,635,774号、同第6,800,317号、及び米国特許出願公開第2003/0045473号に記載されている。これらの開示は、参照によりその全体が本明細書に援用される。好適なフィトステロールエステル類及びフィトスタノールエステル類の非限定例としては、シトステロールアセタート、シトステロールオレアート、スチグマステロールオレアート、及びそれらの対応するフィトスタノールエステル類が挙げられる。本発明のフィトステロール類及びフィトスタノールには、それらの誘導体も含まれ得る。
概して、甘味料組成物又は甘味付与した組成物中の機能性材料の量は、具体的な甘味料組成物又は甘味付与した組成物、及び望ましい機能性材料に応じ様々に異なる。当業者であれば、それぞれの甘味料組成物又は甘味付与した組成物に適切な機能性材料の量を容易に確認されるであろう。
一実施形態では、甘味料組成物の製造方法は、Reb N、少なくとも1種の甘味料、及び/又は添加物、及び/又は機能性材料を組み合わせることを含む。別の実施形態では、甘味料組成物の製造方法は、Reb Nを含む組成物、及び少なくとも1種の甘味料、及び/又は添加物、及び/又は機能性材料を組み合わせることを含む。Reb Nは、甘味料組成物に唯一の甘味料として純粋な形態で提供することができ、あるいはステビア抽出物のステビオールグリコシド混合物の部分として提供することもできる。本明細書に記載の任意の甘味料、添加物、及び機能性材料を、本発明の甘味料組成物に使用できる。
甘味料及び甘味付与した組成物
Reb N又はReb Nを含む甘味料組成物は、任意の知られている食材(本明細書において「甘味付与可能組成物」と参照する)、あるいは人間若しくは動物の口腔による消化及び/又は摂食が意図とされている、その他の組成物、例えば、医薬組成物、食用ゲル混合物及び組成物、歯科及び口腔衛生組成物、食品(糖剤、香辛料、チューインガム、シリアル組成物、焼き菓子、半調理食品、食品添加物、乳製品、及び卓上甘味料組成物)、飲料、並びにその他の飲料品(例えば、飲料混合物、飲料濃縮物など)に組み込むことができる。
一実施形態では、甘味付与した組成物は、甘味付与可能な組成物と、追加でReb Nを含む原材料とに由来する。別の実施形態では、甘味付与した組成物は、Reb Nを含む甘味料組成物を含む原材料に由来する。甘味付与した組成物は、任意選択的に、1種以上の添加物、液体キャリア、結合剤、甘味料、機能性材料、その他の補助剤、及びこれらの組み合わせを含有し得る。
一実施形態では、甘味付与した組成物を製造する方法は、Reb Nを含む甘味料組成物を製造することを含み、好ましくは、Rebは、甘味料組成物中のステビオールグリコシド類の合計重量に対し、少なくとも3重量パーセントのReb N、好ましくは、少なくとも10重量パーセントのReb N、更に少なくとも30重量パーセントのReb N、更に少なくとも50重量パーセントのReb N、又は更に少なくとも99重量パーセントのReb Nを含む。方法は、少なくとも1種の追加の甘味料化合物、及び/又は添加物及び/又は機能性材料を甘味料組成物に組み込むことを更に含む。別の実施形態では、甘味付与した組成物の製造方法は、甘味付与可能な組成物と、Reb Nを含むこのような甘味料組成物を1種以上と、を組み合わせることを含む。Reb Nは、甘味料化合物として純粋な形態で甘味料組成物に提供することができ、又はステビオールグリコシド混合物の部分とするなどして2種以上の甘味料化合物の混合物として提供することができる。本発明の甘味料及び甘味付与した組成物には、本明細書に記載の任意の甘味料、添加物、及び機能性材料を使用することができる。特定の実施形態では、甘味付与可能な組成物は飲料である。
医薬組成物
一実施形態では、医薬組成物は、医薬活性物質(それらのプロドラッグ形態を含む)と、Reb Nとを含有する。別の実施形態では、医薬組成物は、医薬活性物質と、Reb Nを含む甘味料組成物と、を含有する。Reb N甘味料組成物は、医薬組成物に賦形剤として存在させることができ、これにより、苦味、あるいは医薬活性物質又はその他の賦形剤の望ましくない味わいをマスクすることができる。医薬組成物は、錠剤、カプセル、液体、エアロゾル、粉末、発泡性の錠剤又は粉末、シロップ、エマルジョン、懸濁液、溶液、又は患者に医薬組成物を提供するための任意のその他の形態とすることができる。特定の実施形態では、医薬組成物は、口腔投与、粘膜投与、舌下投与、又は当業者に知られる任意のその他の経路とすることができる。
本明細書で参照される通り、「医薬活性物質」は、何らかの薬品、剤組成、薬物、予防薬、治療薬、又は生理活性を有するその他の物質を意味する。医薬活性物質には、これらのプロドラッグ形態も包含される。本明細書で参照される通り、「賦形剤」は、存在する医薬活性物質(複数可)(これらのプロドラッグを包含する)と組み合わせて使用される医薬活性組成物に使用される任意のその他の原材料を指す。賦形剤としては、活性原材料用のビヒクルとして使用される不活性物質、例えば、医薬活性物質の通り扱い性、安定性、分散性、湿潤性、及び/又は放出速度を補助する任意の物質などが挙げられるがこれらに限定されない。
好適な医薬活性物質としては、消化管又は消化器系、心循環系、中枢神経系、疼痛又は知覚、筋骨格障害、眼、耳鼻咽喉、呼吸器系、内分泌異常、生殖系又は泌尿器系、避妊、産婦人科、皮膚科、感染症及び寄生虫症、免疫、アレルギー疾患、栄養、腫瘍性疾患、診断法、安楽死、又はその他の生体機能若しくは障害用の医薬が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の実施形態に好適な医薬活性物質の例としては、制酸薬、逆流症抑制薬(reflux suppressant)、整腸剤、抗ドーパミン剤、プロトンポンプ阻害剤、細胞保護剤、プロスタグランジン類似体、緩下剤、鎮痙剤、止痢剤、胆汁酸捕捉剤、オピオイド類、β受容体遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬、利尿薬、強心肺糖体類、抗不整脈薬、硝酸薬、抗狭心症薬、血管収縮剤、血管拡張剤、末梢神経活性化剤(peripheral activators)、ACE阻害剤、アンジオテンシン受容体拮抗薬、α遮断薬、抗凝結剤、ヘパリン、抗血小板剤、線溶剤、抗血友病因子、止血剤、脂質降下薬、スタチン、睡眠薬(hynoptics)、麻酔薬、抗精神病薬、抗うつ薬、制吐剤、抗痙攣薬、抗てんかん薬、抗不安薬、バルビツール酸系薬、運動障害治療薬、刺激薬、ベンゾジアゼピン系薬、シクロピロロン類、ドーパミン拮抗薬、抗ヒスタミン薬、コリン作動薬、抗コリン作用薬、催吐剤、カンナビノイド類、鎮痛薬、筋弛緩薬、抗生物質、アミノグリコシド類、抗ウイルス薬、抗真菌薬、抗炎症薬、抗緑内障薬(anti-gluacoma drug)、交感神経作動薬、ステロイド、耳垢溶解剤、気管支拡張剤、NSAIDS、鎮咳薬、粘液溶解剤、うっ血除去薬、コルチコステロイド、アンドロゲン類、抗アンドロゲン薬、ゴナドトロピン類、成長ホルモン類、インスリン、抗糖尿病薬、甲状腺ホルモン類、カルシトニン、ジホスホン酸塩(diphosponates)、バソプレシン類似体、アルカリ化剤、キノロン、抗コリンエステラーゼ薬、シルデナフィル、経口避妊薬、ホルモン補充療法薬、骨調節薬(bone regulators)、卵胞刺激ホルモン類、黄体形成ホルモン類、ガモレン酸、黄体ホルモン剤、ドーパミン作動薬、エストロゲン、プロスタグランジン、ゴナドレリン、クロミフェン、タモキシフェン、ジエチルスチルベストロール、抗癩菌薬、抗結核薬、抗マラリア薬、駆虫剤、抗原虫薬、抗血清、ワクチン、インターフェロン、強壮剤、ビタミン類、細胞傷害性薬物、性ホルモン類、アロマターゼ阻害剤、ソマトスタチン阻害剤、若しくは同様の種類の物質、又はこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。概して、このような成分は、安全性が認められており(GRAS)及び/又は米国食品医薬品局(FDA)により認可されている。
医薬活性物質(複数可)は、使用する具体的な医薬活性剤、並びに意図される用途に応じ、様々な範囲の量で医薬組成物中に存在する。本明細書に記載の任意の医薬活性物質の有効量は、従来法を用いることにより、並びに同様の条件下で得られた結果を観察することにより容易に決定することができる。有効量の決定において、患者の種;体格、年齢、及び相対的な健康;関係する特異的疾患;疾患関与の度合い又は重症度;各患者の応答;投与される具体的な医薬活性剤;投与方法;投与される製剤のバイオアベイラビリティ特性;選択された用法;並びに併用薬の使用などが挙げられるがこれらに限定されない数多くの因子が考慮される。医薬活性物質(複数可)には、生体において、通常許容され得る量で使用したときに、重篤な副作用を存在させずに治療量の医薬活性物質を患者に送達するのに十分な量で、医薬的に許容され得るキャリア、希釈剤、又は賦形剤を含有させる。したがって、好適な量は、当業者において容易に認識され得る。
本発明の特定の実施形態によると、医薬組成物中の医薬活性物質(複数可)の濃度は、吸収、不活性化、及び排出速度、並びに当業界で知られるその他の因子に応じて異なり得る。投与量は、緩和させる条件の重症度によっても異なり得ることは留意されたい。任意の具体的な対象に関し、具体的な投与期間は、投与を必要としている対象、及び医薬組成物を投与する又は医薬組成物の投与を監督する担当者の専門的な判断をもとに、経時的に調整すべきであること、並びに本明細書に記載の投与範囲は単に例示的なものであり、請求する組成物の範囲又は実施を限定することを意図するものではないことを更に理解されたい。医薬活性物質は1回のみ投与されてもよく、あるいは様々な時間間隔で、より少量を複数回に分けて投与されてもよい。
医薬組成物には、Reb Nを含む甘味料組成物に加えて、その他の医薬的に許容され得る賦形剤を加えてもよい。本発明の実施形態用のその他の好適な賦形剤の例としては、その他の甘味料化合物、粘着防止剤、結合剤(例えば、微結晶性セルロース、トラガカントゴム、又はゼラチン)、液体キャリア、コーティング類、崩壊剤、増量剤、希釈剤、軟化剤、乳化剤、着香料、着色料、補助剤、潤滑剤、機能性成分(例えば、栄養素)、粘度調整剤、バルク剤、勾配剤(例えば、コロイド状二酸化ケイ素)表面活性剤、浸透剤、希釈剤、又は任意のその他の非活性原材料、又はこれらの組み合わせ、が挙げられるがこれらに限定されない。例えば、本発明の医薬組成物には、炭酸カルシウム、着色剤、白化剤、保存料、及び香料、トリアセチン、ステアリン酸マグネシウム、ステロート類(sterotes)、天然又は合成香料、精油、植物抽出物、フルーツエッセンス、ゼラチン、又はこれらの組み合わせからなる群から選択される賦形剤を含有させることができる。
医薬組成物の賦形剤には、任意選択的に、その他の合成又は天然甘味料、低甘味度甘味料(bulk sweeteners)、又はこれらの組み合わせを含有させることができる。低甘味度甘味料としては、カロリーのある化合物、カロリーの低減された化合物及びノンカロリーの化合物が挙げられる。低甘味度甘味料の非限定例としては、スクロース、デキストロース、マルトース、デキストリン、乾燥させた転化糖、フルクトース、高フルクトースコーンシロップ、レブロース、ガラクトース、コーンシロップ固体タガトース、ポリオール類(例えば、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール、エリトリトール、及びマルチトール)、水添でんぷん加水分解物、イソマルト、トレハロース、及びこれらの混合物が挙げられる。特定の実施形態では、低甘味度甘味料は、所望の甘味度をもとに様々な範囲の量で医薬組成物に存在する。当業者であれば、好適な量の両方の甘味料を、容易に識別可能である。
食用ゲル混合物及び食用ゲル組成物
一実施形態では、食用ゲル又は食用ゲル混合物は、Reb Nを含む甘味料組成物を含む。食用ゲル又は食用ゲル混合物は、任意選択的に添加物、機能性材料、又はこれらの組み合わせを含み得る。使用するReb Nそのものが、本発明の甘味料組成物を構成する。しかしながら、数多くの実施形態では、甘味料組成物は、Reb Nと、1種以上のその他の原材料とを含む。
食用ゲルは、人間又は動物により可食なゲルである。ゲルは、粒子による網状構造が液体媒質全体に広がるコロイド系である。ゲルは、主に液体から構成されることから、液体に似た密度を示すものの、液体媒質中に広がる粒子による網状構造をもとに固体としての構造一貫性を有する。この理由から、ゲルは概して、固体でゼリー様の材料である。ゲルは、数多くの用途で利用することができる。例えば、ゲルは、食品、塗料、及び接着剤に使用できる。特定の実施形態に使用するための食用ゲル組成物の非限定例としては、ゲルデザート、プディング、ゼリー、ペースト、トライフル、ゼリー寄せ、マシュマロ、又はグミキャンディーなどが挙げられる。食用ゲル混合物は、概して粉末化された固体又は粒状固体であり、液体を加えることで可食性ゲル組成物が形成され得る。特定の実施形態に使用するの流体の非限定例としては、水、乳飲料(dairy fluid)、乳類似飲料(dairy analogue fluid)、果汁、アルコール、アルコール飲料、及びこれらの組み合わせが挙げられる。特定の実施形態に使用できる乳飲料の非限定例としては、乳、発酵乳、クリーム、ホエイ液、及びこれらの混合物が挙げられる。特定の実施形態に使用できる乳類似飲料の非限定例としては、例えば、豆乳及び非乳製のコーヒークリームが挙げられる。市場で見られる食用ゲル製品は、典型的にはスクロースにより甘味付与されていることから、低カロリーあるいはノンカロリーを提供すべく代替甘味料で甘味付与された食用ゲルは望ましい。
本明細書で使用するとき、用語「ゲル化剤」は、液体媒質の内部にコロイド系を形成することのできる任意の材料を意味する。特定の実施形態に使用するゲル化剤の非限定例としては、ゼラチン、アルギン酸塩、カラギーナン、ガム、ペクチン、こんにゃく、寒天、食用の酸、レンネット、でんぷん、でんぷん誘導体、及びこれらの組み合わせが挙げられる。食用ゲルミックス又は食用ゲル組成物に使用されるゲル化剤の量は、使用される具体的なゲル化剤、使用される具体的な液体ベース、並びにゲルに所望される特性などの数多くの因子をもとに大幅に変更可能であることは、当業者にはよく知られている。
Reb Nを含む甘味料組成物に加えて、その他の原材料と、ゲル化剤とを使用して食用ゲル混合物及び食用ゲルを製造可能であることは、当業者にはよく知られている。その他の特定の実施形態に使用する原材料の非限定例としては、食用の酸、食用の酸の塩、緩衝系、バルク剤、金属イオン封鎖剤、架橋剤、1種以上の香料、1種以上の着色料、及びこれらの組み合わせが挙げられる。特定の実施形態に使用する食用の酸の非限定例としては、クエン酸、アジピン酸、フマル酸、乳酸、リンゴ酸、及びこれらの組み合わせが挙げられる。特定の実施形態に使用する食用の酸の塩類の非限定例としては、食用の酸のナトリウム塩類、食用の酸のカリウム塩類、及びこれらの組み合わせが挙げられる。特定の実施形態に使用するバルク剤の非限定例としては、raftilose(商標)、イソマルト、ソルビトール、ポリデキストロース、マルトデキストリン、及びこれらの組み合わせが挙げられる。特定の実施形態に使用する金属イオン封鎖剤の非限定例としては、EDTAカルシウム二ナトリウム、グルコノ-δ-ラクトン、グルコン酸ナトリウム、グルコン酸カリウム、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。特定の実施形態に使用する架橋剤の非限定例としては、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、ナトリウムイオン、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
歯科組成物
一実施形態では、歯科組成物は、Reb Nを含む甘味料組成物を含む。歯科組成物は、概して、活性な歯科物質及びベース材料を含む。Reb Nを含む甘味料組成物は、歯科組成物に甘味付与するベース材料として使用できる。歯科組成物は、例えば、マウスフレッシュ剤、含嗽剤,洗口剤、歯磨きペースト、歯磨き、歯磨き剤、マウススプレー、歯白化剤、デンタルフロス、口腔の1種以上の症状(例えば、歯肉炎)を処置するための組成物など、口腔に使用される任意の口腔組成物の形態とすることができる。
本明細書で参照される通り、「活性歯科物質」は、審美的な外観及び/又は歯若しくは歯茎の健康を向上させる、あるいは歯のう触を予防するのに使用することのできる任意の組成物を意味する。本明細書で参照される通り、「ベース材料」は、活性な歯科物質にビヒクルとして使用される任意の不活性な物質、例えば、活性な歯科物質の通り扱い性、安定性、分散性、湿潤性、起泡性、及び/又は放出速度を補助する任意の物質を指す。
本発明の実施形態用の好適な活性歯科物質としては、歯石を除去する物質、歯から食品を取り除く物質、口臭の除去及び/又はマスキングを補助する物質、歯のう触を予防する物質、並びに歯茎疾患(すなわち、歯肉疾患)を予防する物質が挙げられるがこれらに限定されない。本発明の実施形態に好適な活性歯科物質の例としては、抗う触剤、フッ化物、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化スズ、過酸化水素、過酸化カルバミド(すなわち、過酸化尿素)、抗菌剤、プラーク除去剤、ステイン除去剤、抗歯石剤、研磨剤、重曹、過炭酸塩、アルカリ過ホウ酸塩及びアルカリ土類金属過ホウ酸塩、又は同様の種類の物質、又はこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。概して、このような成分は、安全性が認められており(GRAS)及び/又は米国食品医薬品局(FDA)により認可されている。
本発明の特定の実施形態によると、活性な歯科物質は、歯科組成物の約50ppm~約3000ppmの範囲の量で歯科組成物に存在する。概して、活性歯科物質は、少なくとも、審美的な外観及び/又は歯若しくは歯茎辺縁部の健康を向上させる、あるいは歯のう触を予防するのに有効な量で、歯科組成物に存在する。例えば、歯磨き粉を含む歯科組成物は、歯科組成物の合計重量に対し約850~1,150ppmの量でフルオライドを含む活性な歯科用成分を含有し得る。
歯科組成物は、Reb N、又はReb Nを含む甘味料組成物に加えて、その他のベース材料も含み得る。本発明の実施形態用の好適なベース材料の例としては、水、ラウリル硫酸ナトリウム、又はその他の硫酸塩、保湿剤、酵素類、ビタミン類、ハーブ類、カルシウム、香料(例えば、ミント、バブルガム、シナモン、レモン、又はオレンジ)、表面活性剤、結合剤、保存料、ゲル化剤、pH調整剤、過酸活性化剤、安定剤、着色剤、又は同様の種類の物質、及びこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。
歯科組成物のベース材料には、任意選択的に、その他の合成又は天然甘味料、低甘味度甘味料、又はこれらの組み合わせを含有させることができる。低甘味度甘味料としては、カロリーのある化合物、カロリーの低減された化合物及びノンカロリーの化合物が挙げられる。低甘味度甘味料の非限定例としては、スクロース、デキストロース、マルトース、デキストリン、乾燥転化糖、フルクトース、高フルクトースコーンシロップ、レブロース、ガラクトース、コーンシロップ固体、タガトース、ポリオール類(例えば、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール、エリトリトール、及びマルチトール)、水添でんぷん加水分解物、イソマルト、トレハロース、及びこれらの混合物が挙げられる。概して、歯科組成物に存在する低甘味度甘味料の量は、歯科組成物の具体的な実施形態と、所望の甘味度によって様々に異なる。当業者であれば、低甘味度甘味料の適切な量を容易に決定されるであろう。特定の実施形態では、低甘味度甘味料は、歯科組成物の約0.1~約5重量パーセントの範囲の量で歯科組成物に存在する。
本発明の特定の実施形態によると、ベース材料は、歯科組成物の約20~約99重量%の範囲の量で歯科組成物に存在する。概して、ベース材料は、活性な歯科物質用のビヒクルを提供するのに有効な量で存在する。
特定の実施形態では、歯科組成物は、Reb Nと、活性な歯科物質と、を含む甘味料組成物を含む。概して、甘味料の量は、具体的な歯科組成物の性質及び所望される甘味度に応じ、様々に異なる。当業者であれば、このような歯科組成物に好適な甘味料の量を認識されるであろう。特定の実施形態では、Reb Nは、歯科組成物の約1~約5,000ppmの範囲の量で歯科組成物に存在し、少なくとも1種の添加物は、歯科組成物の約0.1~約100,000ppmの範囲の量で歯科組成物に存在する。
食品には、糖剤、香辛料、チューインガム、シリアル、焼き菓子、及び乳製品が挙げられるがこれらに限定されない。
砂糖菓子
一実施形態では、砂糖菓子は、Reb Nを含む甘味料組成物を含む。
本明細書で参照される通り、「砂糖菓子」は、お菓子、砂糖菓子、菓子類、又は同様の用語を意味する。砂糖菓子は、概して、ベース組成物成分及び甘味料成分を含有する。Reb Nを含む甘味料組成物は、甘味料成分として提供され得る。砂糖菓子は、典型的に砂糖が豊富であり、すなわち典型的に甘いと知覚される任意の食品形態であってよい。本発明の特定の実施形態によると、砂糖菓子は、ペストリーなどのパン・焼き菓子類;ヨーグルト、ゼリー、飲用ゼリー、プディング、ババロア、ブラマンジェ、ケーキ、ブラウニー、及びムースなどのデザート類、お茶の時間又は食後にいただく甘い食品;冷凍食品;冷凍菓子、例えば、アイスクリーム、アイスミルク、及びラクトアイスなどの種類のアイスクリーム(甘味料及び様々なその他の種類の原材料を乳製品に加え、得られた混合物を撹拌し、凍らせた食品)、並びにシャーベット、及びデザートアイスなどの氷菓子(原材料に液糖を加え、得られた混合物を撹拌し、凍らせた類の様々なその他の種類の食品);一般的な菓子類、例えば、クラッカー、ビスケット、あんまん、ハルバ、アルフォーレスなどの焼き菓子類又は蒸し菓子類;餅類及びライススナック類;卓上食品;チューインガムなどの大衆砂糖菓子(例えば、ジェツロング(jetulong)、ガッタカイ・ゴム又はある種の可食性の天然の合成樹脂(natural synthetic resins)又はワックスを含有しているチクル又はそれらの代替物などの実質的に水不溶性のそしゃく可能なガムベースチューインガムベースを含む組成物)、ハードキャンディ、ソフトキャンディ、ミント、ヌガーキャンディ、ジェリービーンズ、ファッジ、タフィー、スイスミルクタブレット、甘草キャンディ、チョコレート、ゼラチンキャンディ、マシュマロ、マジパン、ディヴィニティ、コットンキャンディなど;フルーツフレーバーソース、及びチョコレートソースなどを含むソース;食用ゲル;バタークリーム、小麦粉ペースト、ホイップクリームなどのクリーム;イチゴジャム及びママレードジャムなどのジャム;並びに菓子パンなどのパン類、又はその他のでんぷん製品、及びこれらの組み合わせであってよい。本明細書で参照される通り、「ベース組成物」は、食品とすることができ、甘味料成分を保有するマトリックスを提供する、任意の組成物を意味する。
本発明の実施形態用に好適なベース組成物としては、小麦粉、イースト、水、塩、バター、卵、乳、粉乳、リカー、ゼラチン、ナッツ類、チョコレート、クエン酸、酒石酸、フマル酸、天然香料、合成香料、着色料、ポリオール類、ソルビトール、イソマルト、マルチトール、ラクチトール、リンゴ酸、ステアリン酸マグネシウム、レシチン、水添グルコースシロップ、グリセリン、天然又は合成ガム、でんぷんなど、及びこれらの組み合わせが挙げられる。概して、このような成分は、安全性が認められており(GRAS)及び/又は米国食品医薬品局(FDA)により認可されている。本発明の特定の実施形態によると、ベース組成物は、砂糖菓子の約0.1~約99重量パーセントの範囲の量で砂糖菓子に存在する。概して、ベース組成物は、Reb Nを含む甘味料組成物と組み合わせて、食品を提供する量で、砂糖菓子中に存在する。
砂糖菓子のベース組成物には、任意選択的に、その他の合成又は天然甘味料、低甘味度甘味料、又はこれらの組み合わせを含有させることができる。低甘味度甘味料としては、カロリーのある化合物、カロリーの低減された化合物及びノンカロリーの化合物が挙げられる。低カロリー甘味料の非限定例としては、スクロース、デキストロース、マルトース、デキストリン、乾燥転化糖、フルクトース、高フルクトースコーンシロップ、レブロース、ガラクトース、コーンシロップ固体、タガトース、ポリオール類(例えば、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール、エリトリトール、及びマルチトール)、水添でんぷん加水分解物、イソマルト、トレハロース、及びこれらの混合物が挙げられる。概して、砂糖菓子に存在する低甘味度甘味料の量は、砂糖菓子の具体的な実施形態、及び所望される甘味度によって様々に異なる。当業者であれば、低甘味度甘味料の適切な量を認識されるであろう。
特定の実施形態では、砂糖菓子は、Reb Nと組成物とを含む甘味料組成物を含む。概して、砂糖菓子中のReb Nの量は、砂糖菓子の具体的な実施形態及び所望される甘味度によって様々に異なる。当業者であれば、甘味料の適切な量を容易に認識されるであろう。特定の実施形態では、Reb Nは、砂糖菓子の約30ppm~約6000ppmの範囲の量で砂糖菓子に存在する。別の実施形態では、Reb Nは、砂糖菓子の約1ppm~約10,000ppmの範囲の量で砂糖菓子に存在する。砂糖菓子がハードキャンディを含む実施形態では、Reb Nは、ハードキャンディの約150ppm~約2250ppmの量で存在する。
香辛料組成物
一実施形態では、香辛料はReb Nを含む。別の実施形態では、香辛料は、Reb Nを含む甘味料組成物を含む。本明細書で使用するとき、香辛料は、食品又は飲料の風味を増強又は向上させるのに使用される組成物である。香辛料の非限定例としては、ケチャップ;マスタード;バーベキューソース;バター;チリソース;チャツネ;カクテルソース;カレー;ディップ;魚醤;セイヨウワサビ;ホットソース;ゼリー、ジャム、マーマレード、又は果物の砂糖煮;マヨネーズ;ピーナッツバター;レリッシュ;レムラード;サラダドレッシング(例えば、油及び酢、シーザー、フレンチ、ランチ、ブルーチーズ、ロシアン、サウザン、イタリアン、及びバルサミコ酢のヴィネグレット)、サルサ;ザワークラウト;醤油;ステーキソース;シロップ;タルタルソース;及びウースターソースが挙げられる。
香辛料ベースは、概して、異なる原材料の混合物を含み、例えば、非限定例としては、ビヒクル類(例えば、水及び酢);スパイス類又はシーズニング(例えば、塩、コショウ、ニンニク、マスタードシード、タマネギ、パプリカ、ターメリック、及びこれらの組み合わせ);果実類、野菜類、又はそれらの製品(例えば、トマト又はトマトベースの製品(ペースト、ピュレ)、果汁、果汁ピール(fruit juice peels)、及びこれらの組み合わせ);油又は油エマルジョン、特に植物油のもの;増粘剤(例えば、キサンタンガム、食用でんぷん、その他のヒドロコロイド、及びこれらの組み合わせ);及び乳化剤(例えば、粉末卵黄、タンパク質、アラビアゴム、イナゴマメガム、グアーガム、カラヤゴム、トラガカントゴム、カラギーナン(carageenan)、ペクチン、アルギン酸のプロピレングリコールエステル、カルボキシメチル-セルロースナトリウム、ポリソルベート、及びこれらの組み合わせ)が挙げられる。香辛料ベースのレシピ及び香辛料ベースの製造方法は、当業者にはよく知られている。
概して、香辛料は、カロリーのある甘味料、例えば、スクロース、高フルクトースコーンシロップ、糖蜜、はちみつ、又はブラウンシュガーなども含む。本明細書で提供される香辛料の実施形態例では、従来のカロリーのある甘味料の代わりにReb Nを含む甘味料組成物が使用される。したがって、香辛料組成物は、所望により、Reb Nを含む甘味料組成物と、香辛料ベースとを含む。
香辛料組成物には、任意選択的に、その他の天然及び/又は合成高強度甘味料、低甘味度甘味料、pH調整剤(例えば、乳酸、クエン酸、リン酸、塩酸、酢酸、及びこれらの組み合わせ)、充填剤、機能性剤(例えば、医薬、栄養素、あるいは食品又は植物成分)、香料、着色料、又はこれらの組み合わせを含ませることができる。
チューインガム組成物
一実施形態では、チューインガム組成物は、Reb Nを含む甘味料組成物を含む。チューインガム組成物は、概して、水溶性部分と、水不溶性のチュアブルガムベース部分とを含む。典型的に甘味料又は甘味料組成物を含有する水溶性部分は、そしゃく時間にわたって少しずつ香料を分散させつつ、不溶性ガムベース部分を口腔内に保持させたままにする。概して不溶性ガムベースが、ガムがチューインガム、バブルガム、又は機能性ガムのいずれとしてみなされるかを決定する。
概して、チューインガム組成物の約15~約35重量パーセントの範囲の量でチューインガム組成物に存在する不溶性ガムベースは、概して、エラストマー、軟化剤(可塑剤)、乳化剤、樹脂、及び充填剤を含む。概して、このような成分は、食品等級として見なされ、安全性が認められており(GRAS)及び/又は米国食品医薬品局(FDA)により認可されている。
ガムベースの主成分であるエラストマーは、ゴム状で、粘着性をガム類に提供するものであり、1種以上の天然ゴム類(例えば、スモークラテックス、液体ラテックス、又はグアユール);天然ガム類(例えば、ジェルトン、ペリーロ(perillo)、ソルヴァ(sorva)、マッサランデューバ・バラタ(massaranduba balata)、マッサランデューバ・チョコレート(massaranduba chocolate)、ニスペロ(nispero)、ロージンディンハ(rosindinha)、チクル、及びガッタ・ハン・カン(gutta hang kang);又は合成エラストマー(例えば、ブタジエン-スチレンコポリマー、イソブチレン-イソプレンコポリマー、ポリブタジエン、ポリイソブチレン、及びビニルポリマーエラストマー)を含有させることができる。特定の実施形態では、エラストマーは、ガムベースの約3~約50重量パーセントの範囲の量でガムベースに存在する。
樹脂を使用してガムベースの硬さを変え、ガムベースのエラストマー成分の軟化を補助する。好適な樹脂の非限定例としては、ロジンエステル、テルペン樹脂(例えば、α-ピネン、β-ピネン、及び/又はd-リモネン由来のテルペン樹脂)、酢酸ポリビニル、ポリビニルアルコール、エチレン酢酸ビニル、及び酢酸ビニル-ラウリン酸ビニルコポリマーが挙げられる。ロジンエステルの非限定例としては、部分水添ロジンのグリセロールエステル、重合ロジンのグリセロールエステル、部分二量化ロジンのグリセロールエステル、ロジンのグリセロールエステル、部分水添ロジンのペンタエリトリトールエステル、ロジンのメチルエステル、又は部分水添ロジンのメチルエステルが挙げられる。特定の実施形態では、樹脂は、ガムベースの約5~約75重量パーセントの範囲の量でガムベースに存在する。可塑剤としても知られる軟化剤を使用して、チューインガム組成物の易そしゃく性及び/又は食感を調整することもできる。概して、軟化剤は、油、脂質、ワックス、及び乳化剤を含む。油及び脂質の非限定例としては、タロー、水添タロー、大部分(large)水添又は部分水添植物油(例えば、ダイズ、キャノーラ、綿種、ヒマワリ、パーム、ココナツ、コーン、ベニバナ、又はパーム核油)、ココアバター、モノステアリン酸グリセロール、グリセロー三酢酸、アビエト酸グリセリド、レイチン(leithin)、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリドアセチル化モノグリセリド、及び遊離脂肪酸が挙げられる。ワックスの非限定例としては、ポリプロピレン/ポリエチレン/フィッシャートロプシュワックス、パラフィン、並びに微結晶及び天然のワックス(例えば、カンデリラ、みつろう(beeswas)及びカルナウバ)が挙げられる。高結晶度及び高溶融点を備える微結晶ワックスも、増粘剤又は質感調整剤として考慮することができる。特定の実施形態では、軟化剤は、ガムベースの約0.5~約25重量パーセントの範囲の量でガムベースに存在する。
乳化剤を使用して、チューインガム組成物の不溶性及び可溶性相の均一な分散体を生成する。乳化剤は可塑化特性も有する。好適な乳化剤としては、モノステアリン酸グリセロール(GMS)レシチン(ホスファチジルコリン)、ポリグリセロールポリリシノール酸(PPGR)、脂肪酸のモノ及びジグリセリド、ジステアリン酸グリセリル、トラセチン(tracetin)、アセチル化モノグリセリド、三酢酸グリセリル、及びステアリン酸マグネシウムが挙げられる。特定の実施形態では、乳化剤は、ガムベースの約2~約30重量パーセントの範囲の量でガムベースに存在する。
チューインガム組成物には、チューインガム組成物のガムベース及び/又は可溶性部分のいずれかに補助剤又は充填剤を含ませてもよい。好適な補助剤及び充填剤としては、レシチン、イヌリン、ポリデキストリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、破砕石灰岩(ground limestome)、水酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、タルク、クレイ、アルミナ、二酸化チタン、及びリン酸カルシウムが挙げられる。特定の実施形態では、チューインガム組成物のべとつきを低減させる不活性な充填剤としてレシチンを使用することができる。他の特定の実施形態では、乳酸コポリマー、タンパク質(例えば、グルテン及び/又はゼイン)及び/又はグアーを使用して易生分解性のガムを作製することができる。補助剤又は充填剤は、概して、ガムベースの最大約20重量パーセントまでの量でガムベースに存在する。その他の任意選択的な原材料としては、着色剤、漂白剤、保存料、及び香料が挙げられる。
チューインガム組成物の具体的な実施形態では、ガムベースは、チューインガム組成物の約5~約95重量パーセントを構成し、より望ましくは、チューインガム組成物の約15~約50重量パーセントを構成し、更により望ましくは、チューインガム組成物の約20~約30重量パーセントを構成する。
チューインガム組成物の可溶性部分には、任意選択的に、その他の合成又は天然甘味料、低甘味度甘味料、軟化剤、乳化剤、着香料、着色剤、補助剤、充填剤、機能性剤(例えば、医薬又は栄養素)、又はこれらの組み合わせを含有させることができる。好適な軟化剤及び乳化剤の例は上記のものである。
低甘味度甘味料としては、カロリーのある化合物、カロリーの低減された化合物及びノンカロリーの化合物が挙げられる。低カロリー甘味料の非限定例としては、スクロース、デキストロース、マルトース、デキストリン、乾燥転化糖、フルクトース、高フルクトースコーンシロップ、レブロース、ガラクトース、コーンシロップ固体、タガトース、ポリオール類(例えば、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール、エリトリトール、及びマルチトール)、水添でんぷん加水分解物、イソマルト、トレハロース、及びこれらの混合物が挙げられる。特定の実施形態では、低甘味料甘味料は、チューインガム組成物の約1~約75重量パーセントの範囲でチューインガム組成物に存在する。
着香料は、チューインガム組成物の不溶性ガムベース又は可溶性部分のいずれに使用することもできる。このような着香料は、天然又は合成香料であってよい。特定の実施形態では、香料は、植物又は果物由来の油、ペパーミント油、スペアミント油、その他のミント油、クローブ油、シナモン油、冬緑油、月桂樹油、タイム油、ニオイヒバ油、ナツメグ油、オールスパイス油、セージ油、メース油、及びアーモンド油などの精油を含む。別の特定の実施形態では、香料は、植物抽出物、あるいはリンゴ、バナナ、メロン、梨、桃、ブドウ、イチゴ、ラズベリー、チェリー、プラム、パイナップル、アンズ、及びこれらの混合物などの果実エッセンスを含む。更に別の特定の実施形態では、香料は、レモン、ライム、オレンジ、タンジェリン、グレープフルーツ、シトロン、又はキンカン抽出物、エッセンス、又は油などのシトラスフレーバーを含む。
特定の実施形態では、チューインガム組成物は、Reb Nを含む甘味料組成物と、ガムベースとから構成される。特定の実施形態では、Reb Nは、チューインガム組成物の約1ppm~約10,000ppmの範囲の量でチューインガム組成物に存在する。
シリアル組成物
一実施形態では、シリアル組成物は、Reb Nを含む甘味料組成物を含む。シリアル組成物は、典型的には、主食又はスナックのいずれかとして食される。特定の実施形態に使用するためのシリアル組成物の非限定例としては、インスタントシリアル、並びにホットシリアルが挙げられる。インスタントシリアルは、消費者により更に加工(すなわち、調理)されずとも食され得るシリアルである。インスタントシリアルとしては、朝食用シリアル及びスナックバーが挙げられる。朝食用シリアルは、典型的には、細片、フレーク、パフ、又は押し出された形状に加工される。朝食用シリアルは、概して、冷めたものが食べられ、多くの場合、乳及び/又は果実と混合される。スナックバーとしては、例えば、エネルギーバー、餅、グラノーラバー、及び栄養食品が挙げられる。ホットシリアルは、概して食事の前に乳又は水で調理される。ホットシリアルの非限定例としては、グリット、粥、ポレンタ、米、及び押しオーツ麦が挙げられる。
シリアル組成物は、概して、少なくとも1種のシリアル原材料を含む。本明細書で使用するとき、用語「シリアル原材料」は、全粒又は穀類片、種子又は種子片、及び草本類又は草本片などの材料を指す。特定の実施形態に使用するシリアル原材料の非限定例としては、トウモロコシ、小麦、米、大麦、ふすま、ふすま内胚乳、ブルグア、モロコシ(soghums)、キビ、オーツ麦、ライ麦、ライ小麦、ソバ、フォニオ、キノア、豆、大豆、アマランサス、テフ、スペルト、及びカニューアが挙げられる。
特定の実施形態では、シリアル組成物は、Reb Nと、少なくとも1種のシリアル原材料と、を含む甘味料組成物を含む。Reb Nを含む甘味料組成物は様々な方法でシリアル組成物に加えることができ、例えば、コーティングとして、砂糖衣として、氷衣として、マトリックスブレンド(すなわち、最終的なシリアル製品を準備する前に、シリアル調製物に原材料として加えられる)として、あるいは消費者がシリアルを食べるために準備する時点で、加えることができる。
したがって、特定の実施形態では、Reb Nを含む甘味料組成物はマトリックスブレンドとしてシリアル組成物に加えられる。一実施形態では、Reb Nを含む甘味料組成物は、調理前にホットシリアルにブレンドされ、甘味を付与したシリアル製品がもたらされる。別の実施形態では、Reb Nを含む甘味料は、シリアルを押出し成形する前にシリアルマトリックスとブレンドされる。
別の特定の実施形態では、Reb Nを含む甘味料組成物は、コーティングとしてシリアル組成物に加えられ、例えば、Reb Nを含む甘味料と食品等級の油とを組み合わせ、この混合物をシリアル上に塗布することにより、コーティングとして加えられる。異なる実施形態では、Reb Nを含む甘味料組成物と、食品等級の油とを、これらの油又は甘味料のいずれかを最初に塗布することにより、別々にシリアルに塗布することもできる。特定の実施形態に使用する食品等級の油の非限定例としては、コーン油、大豆油、綿実油、ピーナッツ油、ココナツ油、キャノーラ油、オリーブ油、胡麻油、パーム油、パーム核油、及びそれらの混合物などの植物油が挙げられる。更に別の実施形態では、油の代わりに食品等級の脂質を使用することができるが、この場合、脂質はシリアルに塗布する前に融解させる。
別の実施形態では、Reb Nを含む甘味料組成物は、氷衣としてシリアル組成物に加える。特定の実施形態に使用する氷衣剤の非限定例としては、コーンシロップ、はちみつシロップ及び固体はちみつシロップ、メープルシロップ及び固体メープルシロップ、スクロース、イソマルト、ポリデキストロース、ポリオール類、水添でんぷん加水分解物、これらの水溶液、並びにこれらの混合物が挙げられる。その他のこのような実施形態では、Reb Nを含む甘味料組成物は、氷衣剤と、食品等級の油又は脂質とを組み合わせ、この混合物をシリアル上に塗布することにより、氷衣として加えられる。更に別の実施形態では、ガムシステム、例えば、アカシアゴム、カルボキシメチルセルロース、又はアルギンを氷衣に加えて構造支持をもたらすこともできる。更に、氷衣には着色剤を含有させてもよく、香味料を含有させてもよい。
別の実施形態では、Reb Nを含む甘味料組成物は、砂糖衣としてシリアル組成物に加えられる。このような実施形態では、Reb Nを含む甘味料組成物は、水及び砂糖衣剤と組み合わせた後、シリアルに塗布する。特定の実施形態に使用する砂糖衣の非限定例としては、マルトデキストリン、スクロース、でんぷん、ポリオール類、及びこれらの混合物が挙げられる。砂糖衣には、食品等級の油、食品等級の脂質、着色剤、及び/又は香味料を含有させることもできる。
概して、シリアル組成物中のReb Nの量は、シリアル組成物の具体的な種類及びその所望の甘味度をもとに様々に異なる。当業者であれば、ある種のシリアル組成物に加えるのに適切な甘味料の量について容易に把握可能であろう。特定の実施形態では、Reb Nは、シリアル組成物の約0.02~約1.5重量パーセントの範囲の量でシリアル組成物に存在し、少なくとも1種の添加物は、シリアル組成物の約1~約5重量パーセントの範囲の量でシリアル組成物に存在する。
焼き菓子
一実施形態では、焼き菓子はReb Nを含む甘味料組成物を含む。本明細書で使用するとき、焼き菓子は、インスタント及び調製済み焼成品、粉製品、及び提供前に調製する必要のあるミックスを包含する。焼き菓子の非限定例としては、ケーキ、クラッカー、クッキー、ブラウニー、マフィン、ロール、ベーグル、ドーナツ、シュトルーデル、ペストリー、クロワッサン、ビスケット、パン、パン製品、及び丸パンが挙げられる。
本発明の実施形態による好ましい焼き菓子は3群、すなわちパンタイプのドウ(例えば、精白パン、様々なパン、ソフト丸パン、ハードロール、ベーグル、ピザ生地、及びフラワ・トルティーヤ)、甘いドウ(例えば、デニッシュ、クロワッサン、クラッカー、パフペストリー、パイクラスト、ビスケット、及びクッキー)、及びバッター(例えば、スポンジ、パウンド、デビルフード、チーズケーキ、及び、レイヤーケーキ、ドーナツ又はその他のイーストにより起こしたケーキ、ブラウニー、及びマフィンなどのケーキ)に分類することができる。ドウは、概して、粉ベースであることを特徴とするのに対し、バッターは水系のものである。
本発明の特定の実施形態による焼き菓子は、概して、甘味料、水、及び脂質の組み合わせを含む。本発明の多くの実施形態に従って製造された焼き菓子も、ドウ又はバッターを調製するため粉を含有する。本明細書で使用するとき、用語「ドウ」は、混練又はロールするのに十分な固さのある粉とその他の原材料との混合物である。本明細書で使用するとき、用語「バッター」は、粉、乳又は水などの液体、及びその他の原材料から構成され、スプーンで注ぎ入れる又はスプーンから落とせる程度の粘度である。望ましくは、本発明の特定の実施形態によると、粉は、乾燥重量ベースで約15~約60%、より望ましくは、乾燥重量ベースで約23~約48%の範囲の量で焼き菓子に存在する。
粉の種類は所望される製品をもとに選択できる。概して、粉は、焼き菓子に便利に利用される食用で非毒性の粉を含む。特定の実施形態によると、粉は、漂白した焼成用粉、汎用粉、又は未漂白の粉であってよい。他の特定の実施形態では、その他の手法により処理されている粉を使用することもできる。例えば、特定の実施形態では、粉は、追加のビタミン、ミネラル類、又はタンパク質が富化されていてよい。本発明の特定の実施形態に使用するのに好適な粉としては、小麦、コーンミール、全粒、全粒画分(小麦、ふすま、及びオートミール)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。でんぷ又は穀粉材料は、特定の実施形態において粉として使用することもできる。一般的な食用でんぷんは、概して、じゃがいも、コーン、小麦、大麦、オーツ麦、タピオカ、アローの根、及びサゴに由来する。改質でんぷん及びα化でんぷんも本発明の特定の実施形態に使用できる。本発明の特定の実施形態で使用する脂質又は油の種類には、焼成に好適である任意の食用脂質、油、又はこれらの組み合わせが含まれ得る。本発明の特定の実施形態に使用するのに好適な脂質の非限定例としては、植物油、タロー、ラード、魚油、及びこれらの組み合わせが挙げられる。特定の実施形態によると、脂質は分画、部分水水素化、及び/又はエステル交換してもよい。別の特定の実施形態では、脂質は、望ましくは、カロリーの低減された、低カロリーの、又は難消化性脂肪、脂肪代替物、又は合成脂肪を含む。更に別の特定の実施形態では、ショートニング、脂質、又はハードファット及びソフトファットの混合物を使用することもできる。特定の実施形態では、ショートニングは、植物資源に由来するトリグリセリド(例えば、綿種油、大豆油、ピーナッツ油、亜麻仁油、胡麻油、パーム油、パーム核油、菜種油、ベニバナ油、ココナツ油、コーン油、ヒマワリ種油、及びこれらの混合物)に主に由来するものであってよい。特定の実施形態では、炭素原子8個~24個の鎖長を有する脂肪酸の合成又は天然のトリグリセリドを使用することもできる。望ましくは、本発明の特定の実施形態によると、脂質は、乾燥ベースで約2~約35重量%、より望ましくは乾燥ベースで約3~約29重量%の範囲の量で焼き菓子に存在する。
本発明の特定の実施形態による焼き菓子は、調理前又は調理後の焼き菓子の適切な成型、機械加工、及び切り分けを可能にする望ましい稠度を提供するのに十分な量で水も含む。焼き菓子の総含水量には、焼き菓子に直接加えられる水の他、加えるそれぞれの材料中に存在する水も含まれる(例えば、粉は概して約12~約14重量%の水分を含む)。望ましくは、本発明の特定の実施形態によると、水は、焼き菓子の最大で約25重量%までの量で焼き菓子に存在する。
本発明の特定の実施形態による焼き菓子には、膨張剤、香味料、着色料、乳、乳製品副産物、卵、卵製品副産物、ココア、バニラ、又はその他の香味料、並びにナッツ、レーズン、チェリー、リンゴ、アンズ、桃、その他の果実類、シトラスピール、保存料、ココナツ、フレーバーを付与したチップ、例えば、チョコレートチップ、バタースコッチチップ、及びキャラメルチップなどの組み込み材料、並びにこれらの組み合わせなどの数多くの追加の一般的な原材料を含ませることもできる。特定の実施形態では、焼き菓子は、レシチン及びモノグリセリドなどの乳化剤も含み得る。本発明の特定の実施形態によると、膨張剤は、化学膨張剤又はイースト膨張剤を含み得る。本発明の特定の実施形態に使用するのに好適な化学膨張剤としては、ベーキング・ソーダ(例えば、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、又は重炭酸アルミニウム)、ベーキング用の酸(例えば、リン酸ナトリウムアルミニウム、重過リン酸石灰、又は二リン酸カルシウム)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
本発明のその他の具体的な実施形態によると、ココアは、天然のチョコレート、又は脂質若しくはココアバターの大部分を溶媒抽出、圧搾、又はその他の手法により搾出した又は除去した「ダッチ処理した」チョコレートを含み得る。ココアバター中には余分に脂質が存在することから、特定の実施形態では、チョコレートを含む焼き菓子中の脂質の量を低減させる必要がある場合がある。特定の実施形態では、等量の香味及び着色をもたらす目的で、ココアよりも多量のチョコレートを加える必要がある場合もある。
焼き菓子は、概して、スクロース、高フルクトースコーンシロップ、エリトリトール、糖蜜、はちみつ、又はブラウンシュガーなどの高カロリー甘味料も含む。本明細書で提供される焼き菓子の実施形態の例では、カロリーのある甘味料は、Reb Nを含む甘味料組成物により部分的に又は全て置き換えられる。したがって、一実施形態では、焼き菓子はReb Nを含む甘味料組成物を、脂質、水、及び任意選択的に粉と組み合わせて含む。特定の実施形態では、焼き菓子には、任意選択的にその他の天然の及び/又は合成高強度甘味料、及び/又は低甘味度甘味料を含み得る。
乳製品
一実施形態では、乳製品は、Reb Nを含む甘味料組成物を含む。本発明の使用に好適な乳製品及び乳製品の製造方法は、当業者にはよく知られている。本明細書で使用するとき、乳製品は、乳、又は乳から調製される食品を含む。本発明の実施形態への使用に好適な乳製品の非限定例としては、乳、ミルククリーム、サワークリーム、クリーム・フレッシュ、バターミルク、培養バターミルク、粉乳、コンデンスミルク、エバーミルク、バター、チーズ、カッテージチーズ、クリームチーズ、ヨーグルト、アイスクリーム、フローズンカスタード、フローズンヨーグルト、ジェラート、ヴィア(via)、ピーマ(piima)、フィールミョルク、カジュマック(kajmak)、ケフィア、ヴィーリ(viili)、クミス、アイラグ、アイスミルク、カゼイン、アイラン、ラッシー、コア(khoa)、又はこれらの組み合わせが挙げられる。乳は、幼体に栄養を与えるために、雌性哺乳動物の乳腺により分泌される液体である。雌性体が乳を産生可能であることは、哺乳類を定義する特徴の1つであり、雌性体が乳を産生可能であることにより、より多様な食品を消化可能になる前の新生児の主な栄養源が提供される。本発明の特定の実施形態では、乳製品は、ウシ、ヤギ、ヒツジ、ウマ、ロバ、ラクダ、水牛、ヤク、トナカイ、ヘラジカ、又はヒトの原乳に由来する。
本発明の特定の実施形態では、原乳からの乳製品の加工は、概して、殺菌する工程、クリーミングする工程、及び均質化する工程を含む。原乳は、殺菌せずに消費することもできるものの、通常は殺菌によりバクテリア、ウイルス、原虫、かび、及びイーストなどの有害な微生物を破壊する。殺菌には、概して、乳を高温で短時間加熱して、微生物の数を大幅に低減することにより疾患のリスクを低減することを含む。
クリーミングは、通常、殺菌工程の後に続き、乳を高脂肪分のクリーム層と、低脂肪分の乳層とに分離する。乳は、12~24時間静置され、乳層とクリーム層とに分離される。クリームは乳層の上部に生じ、別の乳製品として回収及び使用することができる。あるいは、遠心分離を使用して、乳からクリームを分離することもできる。後に残る乳は、乳の脂肪含量により分類され、非限定例として、乳は、全て、2%、1%、及びスキムミルクを含む。
クリーミングにより乳から所望量の脂肪を除去した後、多くの場合、乳は均質化される。均質化により、乳からのクリームの分離が予防される。均質化は、概して、乳中の脂肪球を破壊する目的で、高圧により乳を細管に送り込む工程を含む。乳の殺菌、クリーミング、及び均質化は一般的な処理であるものの、消費可能な乳製品を製造するのに必須ではない。したがって、本発明の実施形態に使用する好適な乳製品には、全く加工工程を行わなくてもよく、単回の加工工程、又は本明細書に記載の加工工程を組み合わせたものを行ってもよい。本発明の実施形態に使用するのに好適な乳製品には、本明細書に記載の加工工程に加えて、又は加工工程とは別に、加工工程を行ってもよい。
本発明の特定の実施形態は、更なる加工工程により乳から調製された乳製品を含む。上記の通り、クリームは、乳の上部から回収することができ、すなわち機械的遠心分離を利用して乳から分離することができる。特定の実施形態では、乳製品は、サワークリーム、すなわち、バクテリアの培養によりクリームを発酵させることにより得られる、高脂肪の乳製品を含む。バクテリアは発酵中に乳酸を生成し、この乳酸がクリームに酸味と粘度を与える。別の特定の実施形態では、乳製品は、クリーム・フレッシュ、すなわち、サワークリームと同様の方法でバクテリアを培養することによりわずかに酸味をつけたヘビークリームを含む。クリーム・フレッシュは、通常はサワークリームほど粘稠ではなく、酸味もない。更に他の特定の実施形態では、乳製品は、培養バターミルクを含む。培養バターミルクはバクテリアを乳に添加することにより得られる。バクテリアの培養によりラクトースを乳酸に変換することで生じる発酵が、培養バターミルクに酸味を与える。異なる方法で製造されるものの、培養バターミルクは、概して、バターを製造する際の副産物である伝統的なバターミルクと類似している。
その他の本発明の特定の実施形態によると、乳製品は、粉乳、コンデンスミルク、エバーミルク、又はこれらの組み合わせを含む。粉乳、コンデンスミルク、及びエバーミルクは、概して、乳から水を除去することで製造される。特定の実施形態では、乳製品は、低含水量の乾燥固形乳を含む粉乳を含む。別の特定の実施形態では、乳製品はコンデンスミルクを含む。コンデンスミルクは、概して含水量を低減させた乳から構成され、甘味料が加えられており、結果として、貯蔵寿命の長い粘稠で甘い製品が得られる。更に他の特定の実施形態では、乳製品はエバーミルクを含む。エバーミルクは、概して水分の約60%が除去されており、冷却されており、ビタミン類及び安定剤などの添加物を補給されており、パッケージングされ、最終的に滅菌されている、新鮮で均質な乳を含む。本発明の別の特定の実施形態によると、乳製品は、乾燥クリーマと、Reb Nを含む甘味料組成物とを含む。
別の特定の実施形態では、本明細書で提供される乳製品は、バターを含む。バターは、概して、新鮮な又は発酵させたクリーム又は乳を撹拌することにより製造される。バターは、概して、水及び乳タンパク質のほとんどを含む小型の液滴を取り囲む乳脂肪から構成される。撹拌プロセスは、乳脂肪の微細な球を取り囲む膜を破壊し、乳脂肪を結合させて、クリームのその他の部分から分離させる。更に他の特定の実施形態では、乳製品はバターミルクを含む。バターミルクは、撹拌プロセスによりフルクリーム・ミルクからバターを製造した後に残る酸味のある液体である。
更に別の特定の実施形態では、乳製品は、チーズ、すなわち、レンネット又はレンネット代替物と、酸性化とを組み合わせて使用することにより乳を凝固させて製造される固体食品を含む。レンネットは、乳を消化するために哺乳類の胃において産生される酵素の天然の複合体であり、チーズを製造するのに使用され、乳を凝固させて、カードとして知られる固体分と、ホエイとして知られる液体分とに分離させる。概して、レンネットは、仔牛などの幼若反芻動物の胃から得られるものの、代替的なレンネット供給源としては、ある種の植物、微生物、及び概して改変されたバクテリア、真菌、又はイーストが挙げられる。更に、クエン酸などの酸を加えることにより凝乳させてもよい。概して、凝乳には、レンネットとの混合及び/又は酸性化が用いられる。一部のチーズは、乳をカード及びホエイに分離した後、単純に脱水し、加塩し、パッケージングすることにより製造される。しかしながら、ほとんどのチーズでは更なる加工が必要とされる。数多くの様々な方法を利用して、使用可能な数百種ものチーズを製造することができる。加工方法としては、チーズを加熱すること、小さなキューブに切り分けて脱水すること、加塩すること、引き延ばすこと、チェダリングすること、洗浄すること、かびを添加すること、エージングすること、及び熟成させること、が挙げられる。ブルーチーズなどのいくつかのチーズでは、エージングさせる前又はエージング中に追加のバクテリア又はカビが添加され、最終製品に風味及び芳香が付与される。カッテージチーズは、弱い芳香を備えたチーズカード製品であり、脱水はされているもののプレスはされていないため、ある程度のホエイが残存している。カードは、通常、酸性を取り除くため洗浄される。クリームチーズは、脂肪含有量の高い、軟らかく、味わいがまろやかなホワイトチーズであり、乳にクリームを加えた後、撹拌し、乳脂肪分に富んだカードを生成することにより製造される。あるいは、カードにクリームを加えて、スキムミルクからクリームチーズを製造することができる。本明細書で使用するとき、チーズは、凝乳により製造されるあらゆる固体食品を含むものとして理解される。
本発明の別の特定の実施形態では、乳製品はヨーグルトを含む。ヨーグルトは、概して、バクテリアによる乳発酵により製造される。ラクトースの発酵により乳酸が生じ、これが乳中タンパク質に作用して、ゲル状の質感と酸味がヨーグルトにもたらされる。特に望ましい実施形態では、ヨーグルトは、甘味料により甘味付与することができ及び/又は香味付与することができる。香料の非限定例としては、果実類(例えば、桃、イチゴ、バナナ)、バニラ、及びチョコレートが挙げられるがこれらに限定されない。本明細書で使用するとき、ヨーグルトとしては、ダヒ、ダディ又はダディア、ラバン、又はレブネ、ブルガリア、ケフィア、及びマツォニなどの、稠度及び粘度の異なる様々なヨーグルトが包含される。別の特定の実施形態では、乳製品は、飲用可能なヨーグルト又はヨーグルトスムージーとしても知られるヨーグルトベースの飲料を含む。特に望ましい実施形態では、ヨーグルトベースの飲料は、甘味料、香料、その他の原材料、又はこれらの組み合わせを含み得る。
本発明の特定の実施形態では、本明細書に記載のもの以外の乳製品を使用することもできる。このような乳製品は当業者にはよく知られており、非限定例としては、乳、乳及びジュース、コーヒー、茶、ヴィア(via)、ピーマ(piima)、フィールミョルク、カジュマック(kajmak)、ケフィア、ヴィーリ(viili)、クミス、アイラグ、アイスミルク、カゼイン、アイラン、ラッシー、及びコアが挙げられる。
本発明の特定の実施形態によると乳製品組成物にはその他の添加物を含ませてもよい。好適な添加物の非限定例としては、チョコレート、ストロベリー、及びバナナなどの甘味料及び風味材料が挙げられる。本明細書で提供される乳製品組成物の特定の実施形態に、ビタミン類(例えば、ビタミンD)及びミネラル類(例えば、カルシウム)などの追加の栄養添加物を含ませて、乳の栄養組成を向上させることもできる。
特に望ましい実施形態では、乳製品組成物は、Reb Nを含む甘味料組成物を乳製品と組み合わせて含む。特定の実施形態では、Reb Nは、乳製品組成物の約200~約20,000重量パーセントの範囲の量で乳製品組成物に存在する。
Reb Nを含む甘味料組成物は、農業生産品、家畜生産品又は海産品の加工品;ソーセージなどの加工肉製品;レトルト食品、ピクルス、佃煮、珍味、副菜;スープ;ポテトチップ又はクッキーなどのスナック;裁断した充填材として、葉、茎、柄、均質化した乾燥葉及び動物試料における使用にも好適である。
卓上甘味料組成物
Reb Nを含有する卓上甘味料組成物も本明細書において想到される。卓上組成物には、様々なその他の原材料を更に含有させることができ、これには少なくとも1種のバルク剤、添加物、固化防止剤、機能性材料、又はこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。
好適な「バルク剤」としては、マルトデキストリン(10DE、18DE、又は5DE)、コーンシロップ固体(20又は36DE)、スクロース、フルクトース、グルコース、転化糖、ソルビトール、キシロース、リブロース、マンノース、キシリトール、マンニトール、ガラクチトール、エリトリトール、マルチトール、ラクチトール、イソマルト、マルトース、タガトース、ラクトース、イヌリン、グリセロール、プロピレングリコール、ポリオール類、ポリデキストロース、フルクトオリゴ糖類、セルロース、及びセルロース誘導体など、並びにこれらの混合物が挙げられるがこれらに限定されない。更に、本発明の更にその他の実施形態によると、顕著にカロリーを付加せずとも良好な成分均一性を提供することに由来して、グラニュー糖(スクロース)、又は結晶フルクトース、その他の炭水化物、若しくは糖アルコールなどのその他のカロリー甘味料をバルク剤として使用できる。
本明細書で使用するとき、語句「固化防止剤」及び「流動剤」は、成分の均一性及び均一分散を補助する任意の組成物を指す。特定の実施形態によると、固化防止剤の非限定例としては、酒石、ケイ酸カルシウム、二酸化ケイ素、微結晶セルロース[Avicel,FMC BioPolymer(Philadelphia,Pennsylvania)]、及び二リン酸三カルシウムのクリームが挙げられる。一実施形態では、固化防止剤は、卓上機能性甘味料組成物の約0.001~約3重量%の量で、卓上機能性甘味料組成物に存在する。
卓上甘味料組成物は、当業界で知られる任意の形態にパッケージングすることができる。非限定的な形態としては、粉末形態、顆粒形態、錠剤、サシェ、ペレット、キューブ、及び液体が挙げられるがこれらに限定されない。
一実施形態では、卓上甘味料組成物は、ドライブレンドを含む単回提供(部分調節)の小包である。ドライブレンド処方は、概して、粉末又は顆粒を含み得る。卓上甘味料組成物は任意の寸法の小包であって良いものの、従来の部分調節卓上甘味料小包の非限定例は、約64×38ミリメートル(2.5×1.5インチ)であり、ティースプーン2杯のグラニュー糖(約8g)に相当する甘味を有する約1グラムの甘味料組成物を保持する。ドライブレンド卓上甘味料処方中のReb Nの量は変更することができる。特定の実施形態では、乾燥ブレンド式卓上甘味料処方は、卓上甘味料組成物の約1%(重量/重量)~約10%(重量/重量)の量でReb Nを含む。
固体卓上甘味料の実施形態としては、キューブ及び錠剤が挙げられる。従来のキューブ剤の非限定例は、顆粒糖の標準キューブと寸法が等しく、約2.2×2.2×2.2cm3であり、重量は約8gである。一実施形態では、固体卓上甘味料は、錠剤、又は当業者に知られる任意のその他の形態である。
卓上甘味料組成物は液体形態で実体化させることもでき、ここで、Reb Nを含む甘味料組成物は、液体キャリアと組み合わせられる。液体卓上機能性甘味料の好適なキャリア剤の非限定例としては、水、アルコール、ポリオール、水に溶解させたグリセリンベース又はクエン酸ベース、及びこれらの混合物にが挙げられる。本明細書に記載の又は当業界で知られる任意の形態に関し、卓上甘味料組成物の甘味当量を様々に変更して所望の甘味プロファイルを得ることができる。例えば、卓上甘味料組成物は、等量の標準的な砂糖と同程度の甘味を構成し得る。別の実施形態では、卓上甘味料組成物は、最大で等量の砂糖の100倍の甘味を構成し得る。別の実施形態では、卓上甘味料組成物は、最大で等量の砂糖の90倍、80倍、70倍、60倍、50倍、40倍、30倍、20倍、10倍、9倍、8倍、7倍、6倍、5倍、4倍、3倍、及び2倍の甘味を含み得る。
飲料及び飲料品
一実施形態では、甘味付与した組成物は飲料品である。本明細書で使用するとき、「飲料品」は、インスタント飲料、濃縮飲料、飲料シロップ、又は粉末飲料である。好適なインスタント飲料としては、炭酸飲料及び非炭酸飲料が挙げられる。炭酸飲料としては、高発泡性清涼飲料、コーラ、レモン-ライム風味を付与した発泡性清涼飲料、オレンジ風味を付与した発泡性清涼飲料、ブドウ風味を付与した発泡性清涼飲料、イチゴ風味を付与した発泡性清涼飲料、パイナップル風味を付与した発泡性清涼飲料、ジンジャーエール、ソフトドリンク、及びルートビアが挙げられるがこれらに限定されない。非炭酸飲料としては、果汁、フルーツフレーバーのジュース、ジュース飲料、ネクター、野菜ジュース、野菜フレーバーのジュース、スポーツドリンク、エナジードリン、成分を強化した水飲料(enhanced water drinks)、ビタミンで強化した水飲料、ほとんど水の飲料(例えば、水に天然風味材料又は合成風味材料を加えたもの)、ココナツ水、お茶タイプの飲料(例えば、黒茶、緑茶、紅茶、烏龍茶)、コーヒー、ココア飲料、乳成分を含有している飲料(例えば、乳飲料、乳成分を含有しているコーヒー、カフェラテ、ミルクティー、果汁乳飲料)、穀類抽出物を含有している飲料、スムージー及びこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。
濃縮飲料及び飲料シロップは、初期容量の液体成分(例えば、水)と、所望の飲料原材料とから調製される。以降、更に水を加えて、最終濃度の飲料を調製する。粉末飲料は、液体成分の非存在下で全ての飲料原材料を乾式混合することにより調製される。以降、最終用量の水を加えて、最終濃度の飲料を調製する。
飲料は、液体成分、すなわち、原材料-甘味料又は甘味料組成物を含む-を溶解させた原料を含む。一実施形態では、飲料は、液体成分として、飲料等級の水を含み、例えば、脱イオン水、蒸留水、逆浸透水、炭処理した水、精製水、脱塩水、及びこれらの組み合わせを使用できる。追加の好適な液体成分としては、リン酸、リン酸緩衝液、クエン酸、クエン酸緩衝液、及び炭処理した水が挙げられるがこれらに限定されない。
一実施形態では、飲料は、Reb Nを含む甘味料組成物を含有する。本明細書に記載の任意のReb Nを含む甘味料組成物を飲料に使用できる。
別の実施形態では、飲料の調製方法は、液体成分とReb Nとを組み合わせることを含む。方法は、1種以上の甘味料、添加物、及び/又は機能性材料を添加することを更に含む。
更に別の実施形態では、飲料の調製方法は、液体成分とReb Nを含む甘味料組成物とを組み合わせることを含む。
別の実施形態では、飲料は、Reb Nを含有する甘味料組成物を含有し、ここで、Reb Nは、約1ppm~約10,000ppm、例えば、約25ppm~約800ppmの範囲の量で飲料に存在する。別の実施形態では、Reb Nは、約100ppm~約600ppmの範囲の量で飲料に存在する。更に他の実施形態では、Reb Nは、約100~約200ppm、約100ppm~約300ppm、約100ppm~約400ppm、又は約100ppm~約500ppmの範囲の量で飲料に存在する。更に別の実施形態では、Reb Nは、約300~約700ppm、例えば、約400ppm~約600ppmの範囲の量で飲料に存在する。特定の実施形態では、Reb Nは約500ppmの量で飲料に存在する。
飲料には、更に、少なくとも1種の追加の甘味料を含有させることができる。天然、非天然、又は合成甘味料など、本明細書に記載の任意の甘味料を使用できる。
一実施形態では、炭水化物甘味料は、約100ppm~約140,000ppmの濃度で飲料に存在させることができる。合成甘味料は、約0.3ppm~約3,500ppmの濃度で飲料に存在させることができる。天然の高強度甘味料は、約0.1ppm~約3,000ppmの濃度で飲料に存在させることができる。
飲料には、炭水化物、ポリオール類、アミノ酸類及びそれらの対応する塩類、ポリアミノ酸類及びそれらの対応する塩類、糖酸類及びそれらの対応する塩類、ヌクレオチド類、有機酸類、無機酸類、有機酸塩類及び有機塩基塩類を含む有機塩類、無機塩類、苦味化合物、カフェイン、風味材料及び香料、収れん化合物、タンパク質又はタンパク質加水分解物、界面活性剤、乳化剤、増量剤、果汁、乳製品、シリアル、及びその他の植物抽出物、フラボノイド類、アルコール類、ポリマー類、及びこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない添加物を更に含有させることができる。本明細書に記載の任意の好適な添加物を使用できる。
一実施形態では、ポリオールは、約100ppm~約250,000ppm、例えば、約5,000ppm~約40,000ppmの濃度で飲料に存在させることができる。
別の実施形態では、アミノ酸を、約10ppm~約50,000ppm、例えば、約1,000ppm~約10,000ppm、約2,500ppm~約5,000ppm又は約250ppm~約7,500ppmの濃度で飲料に存在させることができる。
更に別の実施形態では、ヌクレオチドを、約5ppm~約1,000ppmの濃度で飲料に存在させることができる。
更に別の実施形態では、有機酸添加物は、約10ppm~約5,000ppmの濃度で飲料に存在させることができる。
更に別の実施形態では、無機酸添加物は、約25ppm~約25,000ppmの濃度で飲料に存在させることができる。
更に別の実施形態では、苦味化合物は、約25ppm~約25,000ppmの濃度で飲料に存在させることができる。
更に別の実施形態では、風味材料は、約0.1ppm~約4,000ppmの濃度で飲料に存在させることができる。
尚更なる実施形態では、ポリマーは、約30ppm~約2,000ppmの濃度で飲料に存在させることができる。
別の実施形態では、タンパク質加水分解物は、約200ppm~約50,000の濃度で飲料に存在させることができる。更に別の実施形態では、界面活性剤添加物は、約30ppm~約2,000ppmの濃度で飲料に存在させることができる。
更に別の実施形態では、フラボノイド添加物は、約0.1ppm~約1,000ppmの濃度で飲料に存在させることができる。
更に別の実施形態では、アルコール添加物は、約625ppm~約10,000ppmの濃度で飲料に存在させることができる。
尚更なる実施形態では、収れん添加物は、約10ppm~約5,000ppmの濃度で飲料に存在させることができる。
飲料には、上記の1種以上の機能性材料を更に含有させることができる。機能性材料としては、ビタミン類、ミネラル類、抗酸化剤、保存料、グルコサミン、ポリフェノール、及びこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。本明細書に記載の任意の好適な機能性材料を使用できる。
甘味付与した組成物、例えば、飲料のpHは、甘味料の味わいに顕著な影響を及ぼさず、すなわち悪影響を及ぼさない。甘味付与可能な組成物のpH範囲の非限定例は約1.8~約10とすることができる。更なる例としては、約2~約5のpH範囲が包含される。特定の実施形態では、飲料のpHは約2.5~約4.2とすることができる。当業者であれば、飲料のpHは飲料の分類に応じ変更可能であることを理解されるであろう。乳飲料は、例えば、4.2超のpHを有し得る。
Reb Nを含む飲料の滴定酸度は、例えば、飲料の重量の約約0.01~約1.0重量%の範囲であり得る。
一実施形態では、発泡性飲料品は、飲料の約0.01~約1.0重量%、例えば、飲料の約0.05%~約0.25重量%の酸度を有する。
発泡性飲料品の炭酸化には、0~約2%(重量/重量)、例えば、約0.1~約1.0%(重量/重量)の二酸化炭素又はその均等物、を用いる。
Reb Nを含む飲料の温度は、例えば、約4℃~約100℃、例えば、約4℃~約25℃の範囲とすることができる。
飲料は、0.2L(8oz)当たり最大で約120カロリーをもたらす、フルカロリー飲料とすることができる。
飲料は、0.2L(8oz)当たり最大で約60カロリーをもたらす、ある程度カロリーの抑えられた飲料とすることができる。
飲料は、0.2L(8oz)当たり最大で約40カロリーをもたらす、低カロリー飲料とすることができる。飲料は、0.2L(8oz)当たり最大で約5カロリーをもたらす、ゼロカロリー飲料とすることができる。
一実施形態では、飲料は、約20ppm~約500ppm Reb Nを含み、ここで、飲料の液体成分は、水、酸性水、リン酸、リン酸緩衝液、クエン酸、クエン酸緩衝液、炭処理した水、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。飲料のpHは約2.5~約4.2とすることができる。飲料には、添加物、例えば、エリトリトールを更に含有させることができる。飲料には、機能性材料、例えば、ビタミン類を更に含有させることができる。
特定の実施形態では、飲料は、Reb Nと、エリトリトール、マルチトール、マンニトール、キシリトール、グリセロール、ソルビトール、及びこれらの組み合わせから選択されるポリオールと、任意選択的に少なくとも1種の追加の甘味料及び/又は機能性材料を含む。特定の実施形態では、ポリオールはエリトリトールである。一実施形態では、Reb N及びポリオールは、飲料の重量比で、約1:1~約1:800、例えば、約1:4~約1:800、約1:20~約1:600、約1:50~約1:300、又は約1:75~約1:150で存在する。別の実施形態では、Reb N は、約1ppm~約10,000ppm、例えば、約500ppmの濃度で飲料に存在させることができる。ポリオール、例えば、エリトリトールは、約100ppm~約250,000ppm、例えば、約5,000ppm~約40,000ppm、約1,000ppm~約35,000ppmの濃度で飲料に存在させることができる。
特定の実施形態では、飲料は、Reb Nを含む甘味料組成物と、甘味料組成物の甘味料成分としてエリトリトールと、を含む。概して、エリトリトールは、甘味料成分の約0.1%~約3.5重量%を構成する。Reb Nは、約50ppm~約600ppmの濃度で飲料に存在させることができ、エリトリトールは、約0.1%~約3.5重量%のの濃度で飲料に存在させることができる。特定の実施形態では、飲料中のReb Nの濃度は約300ppmであり、エリトリトールは甘味料成分0.1%~約3.5重量%である。飲料のpHは好ましくは、約2.5~約4.2である。
特定の実施形態では、飲料は、Reb N;スクロース、フルクトース、グルコース、マルトース、及びこれらの組み合わせから選択される炭水化物甘味料;並びに任意選択的に少なくとも1種の追加の甘味料及び/又は機能性材料を含む。Reb Nは、純粋な化合物として、あるいは上記の通りステビア抽出物又はステビオールグリコシド混合物の部分として提供され得る。Reb Nは、ステビオールグリコシド混合物又はステビア抽出物のいずれかに、乾燥重量ベースで約5%~約99%の量で存在させることができる。一実施形態では、Reb N及び炭水化物は、約0.001:14~約1:0.01、例えば、約0.06:6の重量比で甘味料組成物に存在する。一実施形態では、Reb Nは、約1ppm~約10,000ppm、例えば、約500ppmの濃度で飲料に存在する。炭水化物、例えば、スクロースは、約100ppm~約140,000ppm、例えば、約1,000ppm~約100,000ppm、約5,000ppm~約80,000ppmの濃度で飲料に存在する。
特定の実施形態では、飲料は、Reb Nと、グリシン、アラニン、プロリン、タウリン、及びこれらの組み合わせから選択されるアミノ酸と、任意選択的に少なくとも1種の追加の甘味料及び/又は機能性材料とを含む。一実施形態では、Reb Nは、約1ppm~約10,000ppm、例えば、約500ppmの濃度で飲料に存在する。アミノ酸、例えば、グリシンは、甘味付与した組成物に存在させたときに、約10ppm~約50,000ppm、例えば、約1,000ppm~約10,000ppm、約2,500ppm~約5,000ppmの濃度で飲料に存在させることができる。
特定の実施形態では、飲料は、Reb Nと、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、リン酸塩類、及びこれらの組み合わせから選択される塩と、任意選択的に少なくとも1種の追加の甘味料及び/又は機能性材料を含む。一実施形態では、Reb Nは、約1ppm~約10,000ppm、例えば、約500ppmの濃度で飲料に存在する。無機塩、例えば、塩化マグネシウムは、約25ppm~約25,000ppm、例えば、約100ppm~約4,000ppm、又は約100ppm~約3,000ppmの濃度で飲料に存在する。
別の実施形態では、飲料は、甘味料組成物の甘味料成分としてReb NとReb Bとを含む甘味料組成物を含む。Reb N及びReb Bの相対重量パーセントは、それぞれ乾燥時に約1%~約99%に変更することができ、例えば、約95% Reb N/5% Reb B、約90% Reb N/10% Reb B、約85% Reb N/15% Reb B、約80% Reb N/20% Reb B、約75% Reb N/25% Reb B、約70% Reb N/30% Reb B、約65% Reb N/35% Reb B、約60% Reb N/40% Reb B、約55% Reb N/45% Reb B、約50% Reb N/50% Reb B、約45% Reb N/55% Reb B、約40% Reb N/60% Reb B、約35% Reb N/65% Reb B、約30% Reb N/70% Reb B、約25% Reb N/75% Reb B、約20% Reb N/80% Reb B、約15% Reb N/85% Reb B、約10% Reb N/90% Reb B又は約5% Reb N/10% Reb Bとすることができる。特定の実施形態では、Reb Bは、甘味料成分の約5%~約40重量%、例えば、約10%~約30%、又は約15%~約25%を構成する。別の特定の実施形態では、Reb Nは、飲料中に、約50ppm~約600ppm、例えば、約100~約400ppmの濃度で存在し、Reb Bは甘味料成分の約5%~約40重量%を構成する。別の実施形態では、Reb Nは約50ppm~約600ppmの濃度で存在し、Reb Bは約10~約150ppmの濃度で存在する。より特定の実施形態では、Reb Nは約300ppmの濃度で存在し、Reb Bは約50pm~約1000ppmの濃度で存在する。飲料のpHは、好ましくは、約2.5~約4.2である。
更に別の実施形態では、飲料は、甘味料組成物の甘味料成分としてReb NとモグロシドVとを含む甘味料組成物を含む。Reb N及びモグロシドVの相対重量パーセントは、それぞれ約1%~約99%に変更することができ、例えば、約95% Reb N/5%モグロシドV、約90% Reb N/10%モグロシドV、約85% Reb N/15%モグロシドV、約80% Reb N/20%モグロシドV、約75% Reb N/25%モグロシドV、約70% Reb N/30%モグロシドV、約65% Reb N/35%モグロシドV、約60% Reb N/40%モグロシドV、約55% Reb N/45%モグロシドV、約50% Reb N/50%モグロシドV、約45% Reb N/55%モグロシドV、約40% Reb N/60%モグロシドV、約35% Reb N/65%モグロシドV、約30% Reb N/70%モグロシドV、約25% Reb N/75%モグロシドV、約20% Reb N/80%モグロシドV、約15% Reb N/85%モグロシドV、約10% Reb N/90%モグロシドV、又は約5% Reb N/10%モグロシドVに変更することができる。特定の実施形態では、モグロシドVは、甘味料成分の約5%~約50%、例えば、約10%~約40%又は約20%~約30%を構成する。別の特定の実施形態では、Reb Nは約50ppm~約600ppm、例えば、約100~約400ppmの濃度で飲料モグロシドVは甘味料成分の約5%~約50重量%を構成する。より特定の実施形態では、Reb Nは、約50ppm~約600ppmの濃度で存在し、モグロシドVは、約1ppm 約250ppmの濃度で存在する。より特定の実施形態では、Reb Nは、約300ppmの濃度で存在し、モグロシドは約100ppm~約200ppmの濃度で存在する。飲料のpHは、好ましくは、約2.5~約4.2である。
別の実施形態では、飲料は、甘味料組成物の甘味料成分としてReb NとReb Aとを含む甘味料組成物を含む。Reb N及びReb Aの相対重量パーセントは、それぞれ約1%~約99%に変更することができ、例えば、約95% Reb N/5% Reb A、約90% Reb N/10% Reb A、約85% Reb N/15% Reb A、約80% Reb N/20% Reb A、約75% Reb N/25% Reb A、約70% Reb N/30% Reb A、約65% Reb N/35% Reb A、約60% Reb N/40% Reb A、約55% Reb N/45% Reb A、約50% Reb N/50% Reb A、約45% Reb N/55% Reb A、約40% Reb N/60% Reb A、約35% Reb N/65% Reb A、約30% Reb N/70% Reb A、約25% Reb N/75% Reb A、約20% Reb N/80% Reb A、約15% Reb N/85% Reb A、約10% Reb N/90% Reb A、又は約5% Reb N/10% Reb Aに変更することができる。特定の実施形態では、Reb Aは、甘味料成分の約5%~約40%、例えば、約10%~約30%又は約15%~約25%を構成する。別の特定の実施形態では、Reb Nは、約50ppm~約600ppm、例えば、約100~約400ppmの濃度で飲料に存在し、Reb Aは、甘味料成分の約5%~約40重量%を構成する。別の実施形態では、Reb Nは、約50ppm~約600ppmの濃度で存在し、Reb Aは、約10~約500ppmの濃度で存在する。より特定の実施形態では、Reb Nは、約300ppmの濃度で存在し、Reb Aは、約100ppmの濃度で存在する。飲料のpHは、好ましくは、約2.5~約4.2である。
別の実施形態では、飲料は、甘味料組成物の甘味料成分としてReb NとReb Dとを含む甘味料組成物を含む。Reb N及びReb Dの相対重量パーセントは、それぞれ約1%~約99%に変更することができ、例えば、約95% Reb N/5% Reb D、約90% Reb N/10% Reb D、約85% Reb N/15% Reb D、約80% Reb N/20% Reb D、約75% Reb N/25% Reb D、約70% Reb N/30% Reb D、約65% Reb N/35% Reb D、約60% Reb N/40% Reb D、約55% Reb N/45% Reb D、約50% Reb N/50% Reb D、約45% Reb N/55% Reb D、約40% Reb N/60% Reb D、約35% Reb N/65% Reb D、約30% Reb N/70% Reb D、約25% Reb N/75% Reb D、約20% Reb N/80% Reb D、約15% Reb N/85% Reb D、約10% Reb N/90% Reb D、又は約5% Reb N/10% Reb Dに変更することができる。特定の実施形態では、Reb Dは、甘味料成分の約5%~約40%、例えば、約10%~約30%又は約15%~約25%を構成する。別の特定の実施形態では、Reb Nは、約50ppm~約600ppm、例えば、約100~約400ppmの濃度で飲料に存在し、Reb Dは甘味料成分の約5%~約40重量%を構成する。別の実施形態では、Reb Nは約50ppm~約600ppmの濃度で存在し、Reb Dは約10ppm~約500ppmの濃度で存在する。より特定の実施形態では、Reb Nは、約300ppmの濃度で存在し、Reb Dは、約100ppmの濃度で存在する。飲料のpHは、好ましくは、約2.5~約4.2である。別の実施形態では、飲料は、甘味料組成物の甘味料成分としてReb NとReb AとReb Dとを含む甘味料組成物を含む。Reb N、Reb A、及びReb Dの相対重量パーセントは、それぞれ約1%~約99%に変更することができる。特定の実施形態では、Reb A及びReb Dは、共に甘味料成分の、約5%~約40%、例えば、約10%~約30%、又は約15%~約25%を構成する。別の特定の実施形態では、Reb Nは、約50ppm~約600ppm、例えば、約100~約400ppmの濃度で飲料に存在し、Reb A及びReb Dは共に甘味料成分の約5%~約40重量%を構成する。別の実施形態では、Reb Nは約50ppm~約600ppmの濃度で存在し、Reb Aは約10ppm~約500ppmの濃度で存在し、Reb Dは約10ppm~約500ppmの濃度で存在する。より特定の実施形態では、Reb Nは、約200ppmの濃度で存在し、Reb Aは、約100ppmの濃度で存在し、Reb Dは約100ppmの濃度で存在する。飲料のpHは、好ましくは、約2.5~約4.2である。
別の実施形態では、飲料は、甘味料組成物の甘味料成分としてReb NとReb BとReb Dとを含む甘味料組成物を含む。Reb N、Reb B、及びReb Dの相対重量パーセントは、それぞれ約1%~約99%に変更することができる。特定の実施形態では、Reb B及びReb Dは、共に甘味料成分の約5%~約40%、例えば、約10%~約30%、又は約15%~約25%を構成する。別の特定の実施形態では、Reb Nは、約50ppm~約600ppm、例えば、約100~約400ppmの濃度で飲料に存在し、Reb B及びReb Dは、共に、甘味料成分の約5%~約40重量%の濃度で存在する。別の実施形態では、Reb Nは約50ppm~約600ppmの濃度で存在し、Reb Bは約10ppm~約500ppmの濃度で存在し、Reb Dは約10ppm~約500ppmの濃度で存在する。より具体的な実施形態では、Reb Nは、約200ppmの濃度で存在し、Reb Bは、約100ppmの濃度で存在し、Reb Dは、約100ppmの濃度で存在する。飲料のpHは、好ましくは、約2.5~約4.2である。
経時プロファイル及び/又は風味プロファイルを改良する方法
より砂糖に近い経時プロファイル、風味プロファイル、又はこれらの両方を甘味付与可能な組成物に付与するための方法は、甘味付与可能な組成物を、本発明の甘味料組成物、すなわち、Reb Nを含有している甘味料組成物と組み合わせることを含む。
方法には、その他の甘味料、添加物、機能性材料、及びこれらの組み合わせを添加することを更に包含させることができる。本明細書に記載の任意の甘味料、添加物、又は機能性材料を使用できる。
本明細書で使用するとき、「砂糖に似た」特性としては、スクロースのものに似た任意の特性が包含され、最大応答、風味プロファイル、経時プロファイル、適応挙動、食感、濃度/応答関数、味わい/及び風味/甘味相互作用、分布様式選択性、並びに温度による影響が挙げられるがこれらに限定されない。
甘味料の風味プロファイルは、示される全ての味属性の相対強度に関する定量的特性である。このような特性は、多くの場合ヒストグラム又はレーダー図としてプロットされる。
これらの特性は、スクロースの味わいはReb Nの味わいとは異なるという点に基づくものである。しかしながら、勿論、風味プロファイル及び経時プロファイルは特に重要である。甘味食品又は飲料の単回の試食において、(1)甘味料量の風味プロファイルを構成する属性における差異、並びに(2)スクロース及びReb Nに関し観察される、甘味料の経時プロファイルを構成する、甘味の立ち上がり速度及び消失速度における差異について、記述できる。
特性がより糖に似ているかは、熟練したパネリストにより評価される。熟練したパネリストは、糖を含む組成物及びReb Nを含む組成物を、添加物添加及び非添加の両方で味わい、添加物添加及び非添加の両方で、糖を含む甘味料組成物の特性の類似について感じた印象を提出する。組成物がより糖に似た味わいを有するか評価するのに好適な手順を、以下の本明細書に記載の実施形態において記載する。
特定の実施形態では、甘味の後味の減少を測定するのに、パネリストを利用する。簡単に記載すると、パネリスト(概して8名~12名)は、知覚した甘味を評価し、サンプルを最初に口に含んだときから、それを吐き出してから3分後までの幾つかの時点で甘味を測定するよう訓練を受ける。統計解析を用い、添加剤を含有させたサンプルと添加剤を含有させていないサンプルの結果を比較する。サンプルを口から吐き出した後、測定した時点でスコアが減少している場合、知覚される甘味が低減していることを意味する。
パネリストは、当業者によく知られている手順により訓練することができる。特定の実施形態では、パネリストは、Spectrum(商標)Descriptive Analysis Method(Meilgaard et al,Sensory Evaluation Techniques.3rd edition,Chapter 11)により訓練することができる。望ましくは、訓練は、基本的な味わい、特に甘味を認識し、測定することに重点を置いたものにすべきである。結果の正確性及び再現性を確保する目的で、各パネリストには、サンプルごとに、甘味の後味を約1/3~約1/5に低減させて測定を反復させるべきである。各反復及び/又はサンプル間で少なくとも5分は間隔をあけ、水で十分に口をゆすぎあらいする。
概して、甘味強度を測定する方法は、10mLのサンプルを口に入れ、口腔内にサンプルを5秒間保持した後、サンプルで口腔内を穏やかにゆすぎ、5秒の時点で知覚された甘味強度を評価し、サンプルを吐き出し(サンプルを吐き出した後、嚥下しない)、口腔いっぱいの水でゆすぎ洗いし(例えば、マウスウォッシュと同様に、水を激しく移動させる)、ゆすぎ水を吐き出し、ゆすぎ水を吐き出した直後の甘味強度を評価し、45秒待機し[この45秒の間、最大限に甘味を知覚する時間を特定し、その時点での甘味強度を評価する(必要であれば口腔は通常通り動かし、嚥下する)]、更に10秒後に甘味強度を評価し、更に60秒後に甘味強度を評価し(洗口後、累積して120秒後)、更に60秒後に甘味強度を評価する(洗口後、累積して180秒後)。サンプルの摂取ごとに5分間休憩をとり、水で十分にゆすいで口腔を清潔にする。
送達システム
Reb Nを含む甘味料組成物は、取り扱い性及び溶解速度の改良された様々な送達システムに処方することもできる。好適な送達システムの非限定例は、砂糖又はポリオールと共結晶化した甘味料組成物、凝集させた甘味料組成物、コンパクト化した甘味料組成物、乾燥させた甘味料組成物、粒状甘味料組成物、球状甘味料組成物、顆粒状甘味料組成物、及び液体甘味料組成物を含む。
共結晶化した糖/ポリオール及びReb N組成物
特定の実施形態では、甘味料組成物は、様々な割合で糖又はポリオールと共結晶化され、実質的にダストの問題の全くない実質的に水溶性の甘味料が提供される。本明細書で使用するとき、「糖」は、概してスクロース(C12H22O11)を指す。本明細書で使用するとき、ポリオールは糖アルコールと同義であり、概して、2つ以上のヒドロキシル基を含有している分子、エリトリトール、マルチトール、マンニトール、ソルビトール、ラクチトール、キシリトール、イソマルト、プロピレングリコール、グリセロール(グリセリン)、トレイトール、ガラクチトール、パラチノース、還元イソマルトオリゴ糖類、還元キシロオリゴ糖類、還元ゲンチオオリゴ糖類、還元マルトースシロップ、還元グルコースシロップ、並びに糖アルコール、あるいは甘味料組成物の味わいに悪影響を及ぼさない、還元され得る任意のその他の炭水化物を指す。
別の実施形態では、Reb N甘味料組成物と共結晶化させた糖又はポリオールの製造方法が提供される。このような方法は当業者に知られており、米国特許第6,214,402号により詳細に記載されている。特定の実施形態によると、Reb N甘味料組成物と共結晶化させた糖又はポリオールの調製方法は、過飽和糖又はポリオールシロップを調製する工程、機械的に撹拌しながら、シロップに対し望ましい比でReb N甘味料組成物及び糖又はポリオールを含む規定量のプレミックスを添加する工程、糖又はポリオールシロップ混合物を熱源から取り外す工程、結晶化及び凝集の間激しく撹拌しながら糖又はポリオールシロップ混合物を冷却する工程、を含み得る。プロセス中、Reb N甘味料組成物を糖又はポリオールマトリックスの一部として組み込むことにより、取り扱い中、パッケージング中、又は貯蔵中の混合物からの甘味料組成物の分離又は沈殿を予防する。顆粒状で、自由流動性で、ケーキングを生じていない生成物を得ることができ、この得られる生成物は、水に容易にかつ均一に分散又は溶解させることができる。
特定の実施形態では、糖又はポリオールシロップは商業的に得ることができ、あるいは糖又はポリオールを効果的に水と混合することにより得ることができる。糖又はポリオールシロップを過飽和させて、糖シロップから水を除去することにより、固形分がシロップの約95~約98重量%の範囲のシロップを製造することもできる。概して、不十分な結晶化を予防するために、糖又はポリオールシロップを、約120℃以上の温度に維持しながら加熱及び撹拌することにより、糖又はポリオールシロップから水を除去することができる。別の特定の実施形態では、乾燥プレミックスは、所望量で、Reb N甘味料組成物と、糖又はポリオールとを組み合わせることにより調製される。特定の実施形態によると、Reb N甘味料組成物の糖又はポリオールに対する重量比は約0.001:1~約1:1の範囲である。糖と共結晶化した甘味料組成物の最終的な味わいに悪影響を及ぼさない量であれば、香味料又はその他の高強度甘味料などのその他の成分をドライプレミックスに添加してもよい。
プレミックス及び過飽和シロップの量は、甘味度の異なる製品を調製する目的で変更することができる。特定の実施形態では、Reb N甘味料組成物は、最終製品の約0.001%~約50重量%、又は約0.001%~約5%、又は約0.001%~約2.5%の量で存在する。
糖又はポリオールと共結晶化させた本発明の甘味料組成物は、従来のカロリーのある甘味料、並びにその他の低カロリー又はノンカロリー甘味料の代替物として、任意の甘味付与可能な組成物に使用するのに好適である。更に、本明細書に記載の糖又はポリオールを共結晶化させた甘味料組成物は、特定の実施形態においてバルク剤と組み合わせることができ、バルク剤の非限定例としては、デキストロース、マルトデキストリン、ラクトース、イヌリン、ポリオール類、ポリデキストロース、セルロース、及びセルロース誘導体が挙げられる。このような製品は、卓上甘味料としての使用に特に好適なものであり得る。
凝集させた甘味料組成物
ある種の実施形態では、Reb N甘味料組成物の凝集体が提供される。本明細書で使用するとき、「甘味料凝集体」は、クラスター化され、一緒に結合している複数種の甘味料粒子を意味する。甘味料凝集体の例としては、結合剤により生成された凝集体、押出し成形品、及び顆粒が挙げられるがこれらに限定されない。
結合剤により生成された凝集体
特定の実施形態によると、Reb N甘味料組成物、結合剤及びキャリアの凝集体を製造するプロセスが提供される。凝集体の製造方法は、当業者により知られており、米国特許第6,180,157号により詳細に記載されている。概して、特定の実施形態により凝集体を調製するためのプロセスが記載されており、プロセスは、溶媒中にReb N甘味料組成物と結合剤とを含むプレミックス溶液を製造する工程、プレミックスの混合物を効率的に生成するのに十分な温度にプレミックスを加熱する工程、流動層造粒機により流動させたキャリアにプレミックスを塗布する工程、並びに得られた凝集体を乾燥させる工程、を含む。得られる凝集体の甘味強度は、プレミックス溶液中の甘味料組成物の量を変更することにより調整することもできる。
特定の実施形態では、プレミックス溶液は、溶媒に溶解させた、Reb N甘味料組成物と、結合剤とから構成される。結合剤は、凝集を促進するのに十分な結合強度を有し得るものである。好適な結合剤の非限定例としては、マルトデキストリン、スクロース、ジェランガム、アラビアゴム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、セロビオース、タンパク質、及びこれらの混合物が挙げられる。Reb N甘味料組成物と結合剤とは、同じ溶媒に溶解させてよく、あるいは2つの別個の溶媒に溶解させてもよい。甘味料組成物及び結合剤を溶解させるのに別個の溶媒を使用する実施形態では、溶媒は、1つの溶液として組み合わせる前に同じものであっても異なるものであってもよい。Reb N甘味料組成物及び/又は結合剤が溶解する任意の溶媒を使用することができる。望ましくは溶媒は食品等級の溶媒であり、非限定例としては、エタノール、水、イソプロパノール、メタノール、及びこれらの混合物が挙げられる。プレミックスを完全に混合するため、プレミックスは約30~約100℃の範囲の温度に加熱してもよい。本明細書で使用するとき、用語「混合を行う」は、混合物を生成するのに十分混合することを意味する。
溶液中の結合剤の量は、選択される具体的な結合剤の結合強度、及び具体的な溶媒など、様々な因子をもとに変更することができる。結合剤は、概して、プレミックス溶液の約1~約50重量%、又は約5~約25重量%の量でプレミックス溶液に存在する。プレミックス溶液中、Reb N甘味料組成物に対する結合剤の重量比は、低くて約1:10から、高くて約10:1に変更することができる。Reb N甘味料組成物に対する結合剤の重量比も、約0.5:1.0~約2:1に変更することができる。
プレミックス溶液の調製後、流動層造粒機により流動させたキャリアにプレミックス溶液を塗布する。好ましくは、流動させたキャリアにプレミックスを噴霧して、Reb N甘味料組成物及びキャリアの凝集体を生成することにより、流動させたキャリアにプレミックスを塗布する。流動層凝集機は、当業者に知られる任意の好適な流動層凝集機とすることができる。例えば、流動層凝集機は、バッチ式、連続式、又は連続乱流式凝集機とすることができる。キャリアを流動させ、温度を約20~約50℃、あるいは約35~約45℃に調節する。ある種の実施形態では、キャリアを約40℃に加熱する。キャリアは、流動層凝集機の取り外し可能なボウルに入れることもできる。ボウルを流動層凝集機に固定した後、キャリアを流動させ、必要に応じて給気温度を調節し、加熱する。給気温度は約50~約100℃に維持する。例えば、流動させたキャリアを約40℃に加熱し、給気温度を約70~約75℃に調節してもよい。
流動層キャリアが所望の温度に達したならば、流動層凝集機のスプレーノズルを通してプレミックス溶液を塗布することができる。流動させたキャリアに、所望の粒径分布を有する凝集体を製造するのに有効な任意の速度でプレミックス溶液を噴霧することができる。当業者であれば、所望の粒径を得るべく調整することのできる数多くのパラメーターを認識されるであろう。噴霧の完了後、凝集体を乾燥させることができる。ある種の実施形態では、排気温度が約35~約40℃に達するまで凝集体を乾燥させることができる。
得られる凝集体内の、Reb N甘味料組成物、キャリア、及び結合剤の量は、結合剤及びキャリアの選択、並びに凝集体に所望される甘味強度をもとに変更することができる。当業者であれば、凝集体に存在させるReb N甘味料組成物の量は、プレミックス溶液に添加するReb N甘味料組成物の量を変更することにより調節できることを認識されるであろう。様々な製品において、その他の天然の及び/又は合成甘味料により提供する甘味を適切なものにするよう試みるとき、甘味料の量は特に重要である。
一実施形態では、Reb N甘味料組成物に対するキャリアの重量比は、約1:10~約10:1、又は約0.5:1.0~約2:1である。一実施形態では、Reb N 甘味料組成物は、凝集体の合計重量に対し約0.1~約99.9重量%の範囲の量で存在し、キャリアは、約50~約99.9重量%の範囲の量で凝集体に存在し、結合剤の量は、凝集体の合計重量に対し、約0.1~約15重量%の範囲の量で凝集体に存在する。別の実施形態では、凝集体に存在するReb N甘味料組成物の量は、約50~約99.9重量%の範囲であり、凝集体に存在するキャリアの量は約75~約99重量%の範囲であり、凝集体に存在する結合剤の量は約1~約7重量%の範囲である。
凝集体の粒径分布は、様々な径のふるいにより凝集体をふるい分けすることにより求めることができる。必要に応じて、粒径分布がより狭くなるよう生成物をふるい分けすることもできる。例えば、14メッシュスクリーンを使用して、大きい粒子を取り除き、特に良好な見た目の生成物を調製することができ、あるいは120メッシュスクリーンより小さな粒子を取り除き、流動特性の改良された凝集体を得ることができ、あるいは特定用途に必要とされる場合、より狭い粒径分布を得ることもできる。
当業者であれば、結合剤の選別、溶液中の結合剤濃度、噴霧溶液の噴霧速度、噴霧圧力、及び使用する具体的なキャリアなどの様々な因子により凝集体の粒径分布を調節できることを認識されるであろう。例えば、噴霧速度を増加させることで平均粒径を増大させることもできる。
ある種の実施形態では、本明細書において提供される凝集体にはブレンド剤を配合することもできる。本明細書で使用するとき、ブレンド剤としては、食品又は飲料などに一般に使用される、結合剤、キャリア、バルク剤、及び甘味料として使用される原材料が挙げられるがこれらに限定されない様々な原材料を挙げることができる。例えば、本発明の凝集体と、卓上甘味料の製造に一般に使用されるブレンド剤とを乾式ブレンドすることにより、凝集体を使用して卓上甘味料又は粉末飲料ミックスを調製することもでき、あるいは当業者によく知られる方法により、凝集体を使用して粉末飲料ミックスを製造することもできる。
押出し成形
本明細書の実施形態では、Reb N甘味料組成物の、実質的にダストがなく、実質的に自由流動性の押出し成形品又は押出凝集体も提供される。特定の実施形態によると、このような粒子は、押し出しプロセス及び球形化プロセスを利用し、結合剤を使用することにより、又は使用せずに形成することができる。
本明細書で使用するとき、「押出し成形品」又は「押出甘味料組成物」は、円筒形で、自由流動性で、相対的にダストがなく、機械的に強いReb N甘味料組成物を指す。本明細書で使用するとき、用語「球」又は「球形甘味料組成物」は、相対的に球形で、なめらかで、自由流動性で、相対的にダストがなく、機械的に強い顆粒を指す。典型的には、球は平滑表面を有し、かつ押出し成形品よりも強く/硬質であり得るものの、押出し成形品は、必要とされる加工が球よりも少ないことからコスト面で優れている。必要であれば、本発明の球及び押出成形品を更に加工して様々なその他の粒子を形成してもよく、例えば、研磨又は細断により加工することができる。
別の実施形態では、Reb N甘味料組成物の押し出し成形品を製造するプロセスが提供される。このような方法は当業者により知られており、米国特許第6,365,216号により詳細に記載されている。記載の概要として、Reb N甘味料組成物の押出し成形品を製造するプロセスは、Reb N甘味料組成物と、可塑剤と、任意選択的に結合剤を、を組み合わせて湿塊を形成させる工程と、湿塊を押し出して押出し成形品を形成する工程と、押出し成形品を乾燥させてReb N甘味料組成物の粒子を得る工程と、を含む。
好適な可塑剤の非限定例としては、水、グリセロール、及びこれらの混合物が挙げられるがこれらに限定されない。特定の実施形態によると、可塑剤は、概して、約4~約45重量%、又は約15%~約35重量%の量で湿塊に存在する。
好適な結合剤の非限定例としては、ポリビニルピロリドン(PVP)、マルトデキストリン類、微結晶セルロース、でんぷん、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、アラビアゴム、ゼラチン、キサンタンガム、及びこれらの混合物が挙げられるがこれらに限定されない。結合剤は、概して、約0.01%~約45重量%、又は約0.5%~約10重量%の量で湿塊に存在する。
特定の実施形態では、可塑剤に結合剤を溶解させて結合剤溶液を生成し、後でReb N甘味料組成物及びその他の任意選択的な原材料に添加することもできる。結合剤溶液を使用することにより、より良好に湿塊に結合剤が分配される。
湿塊に含有させることのできるその他の任意選択的な原材料としてはキャリア及び添加物が挙げられる。当業者であれば、キャリア及び添加物は、任意の典型的な食品原材料を含み得ることを容易に認識するであろうし、所望の風味、味わい、又は官能性を達成するのに所与の食品原料の適量も容易に識別されるであろう。
湿塊を押し出し押出し成形品を生成する方法は、当業者にはよく知られている。特定の実施形態では、ダイを取り付けた低圧押出機を使用して押出し成形品を生成する。押出し成形品は、実質的に円筒形であり、麺状又はペレット状の形状を有し得る押出し成形品を生成する押出し成形機の排出末端に取り付けた細断装置を使用して、様々な長さに切り出すことができる。押出し成形品の形状及び寸法は、ダイ開口部の形状及び寸法、並びに細断装置の仕様に応じ変化し得る。
押出し成形品の押し出し後、当業者によく知られている方法により押出し成形品を乾燥させる。特定の実施形態では、流動層乾燥機を使用して押出し成形品を乾燥する。
任意選択的に、特定の実施形態では、乾燥工程前に押出し成形品を球に成形する。球は、押出し成形品をマルメライザー(登録商標)に充填することより形成され、マルメライザー(登録商標)は、垂直で中空のシリンダ(ボウル)と、シリンダ中を水平に回転するディスク(摩擦板)とから構成される。回転盤表面には、特定用途に適した様々な質感を有させることができる。例えば、所望の粒径に応じた格子パターンを利用することができる。押出し成形品は、回転板と接触させることにより、及びボウルの壁と粒子間との衝突により球に成形される。球の形成中、過剰な水分が表面に移動する場合があり、又は押出し成形品がチキソトロプ挙動を示すことから、好適な粉末によりわずかにダスティングして、粒子が互いに結合し合うのを低減させる必要がある。
これまでにも記載したとおり、Reb N甘味料組成物の押し出し成形品は、結合剤を使用して、又は使用せずに成形することができる。必要経費が抑えられ、製品の品質が向上することから、結合剤を使用せずに押出し成形品を形成することが望ましい。更に、押出し成形品に含まれる添加物の数は低減される。結合剤を使用せずに押出し成形品が形成される実施形態において、粒子を形成する方法は、Reb N甘味料組成物と、可塑剤との湿塊を加熱して、湿塊の結合を促進する工程を更に含む。望ましくは、湿塊は約30~約90℃、又は約40~約70℃の温度に加熱する。特定の実施形態による湿塊の加熱方法としては、オーブン、加熱ジャケットを装備した混練機、又は混合及び加熱性能を備えた押出機が挙げられる。
顆粒
一実施形態では、顆粒状のReb N甘味料組成物が提供される。本明細書で使用するとき、用語「顆粒」、「顆粒状」、及び「顆粒形態」は同義であり、自由流動性で、実質的にダストがなく、機械的に強いReb N甘味料組成物凝集体を指す。
別の実施形態では、顆粒形態のReb N甘味料組成物の製造プロセスが提供される。造粒法は当業者には知られており、より詳細には国際公開WO 01/60842号に記載されている。いくつかの実施形態では、このような方法としては、流動させつつ又は流動させずに湿潤結合剤を用いる噴霧造粒、粉体圧縮、微粉砕、押出成形、及び回転ドラム式造粒が挙げられるがこれらに限定されない。その単純さ故に、粉体圧縮は顆粒の形成に好ましい方法である。本明細書において、圧縮形態の甘味料Reb N組成物も提供される。
一実施形態では、Reb N甘味料組成物の顆粒剤を形成するプロセスは、Reb N甘味料組成物を圧縮して圧縮剤を形成させる工程と;この圧縮剤を破砕して顆粒を形成する工程と;任意選択的にこの顆粒を選別して所望の粒径を有するReb N甘味料組成物の顆粒を得る工程と、を含む。
Reb N甘味料組成物を圧縮する方法は、何らかの知られている圧縮法を利用して実施することができる。このような手法の非限定例としては、ローラー造粒、打錠、スラッギング、ラム押し出し、ピストンプレス、ローラーブリケット、往復式ピストン加工、ダイプレス、及びペレット化が挙げられる。圧縮は、以降でサイズの低減の行うことのできる任意の形態で行うことができ、非限定例としては、フレーク、チップ、ブリケット、チャンクス、及びペレットが挙げられる。当業者であれば、圧縮剤の形状及び外観は圧縮行程で使用される装置の形状及び表面特性を元に変更できることを認識する。したがって、圧縮体は、なめらかな外観、波形の外観、溝切りされた外観、又は枕のポケット様の外観であってもよい。更に、圧縮体の実際の寸法及び特性は、圧縮中に利用する装置の種類及び操作パラメーターによって異なる。
特に望ましい実施形態では、ローラー圧縮機によりReb N甘味料組成物をフレーク又はチップに圧縮する。従来のローラー圧縮機は、通常、甘味料組成物を送り込み圧縮するためのホッパーと、場合によりわずかに移動可能な1つのロールをいずれか又は両方の軸上に固定された一対の二重反転ロールと、を含有する。重力により、又は加圧スクリューによりホッパーを通しReb N甘味料組成物を装置に供給する。得られる圧縮体の実際の寸法は、ロールの幅及び使用する装置の規模によって異なり得る。更に、硬度、密度、及び厚みなどの圧縮特性は、圧縮プロセス中に利用する圧力、ロール速度、供給速度、及び供給スクリューアンペア数(feed screw amps)などの要因によって異なり得る。
特定の実施形態では、甘味料組成物は、より効率的な圧縮と、より強い圧縮体及びそれにより得られる顆粒の形成をもたらすため、圧縮工程の前に脱気する。非限定例として、スクリュー供給、真空脱気、及びこれらの組み合わせなどが挙げられる何らかの知られる手法により脱気を実施することもできる。
別の特定の実施形態では、圧縮前に、乾燥結合剤をReb N甘味料組成物と混合する。乾燥結合剤の使用により、顆粒の強度が向上し、液体への分散が補助される。好適な乾燥結合剤としては、α化でんぷん、微結晶性セルロース、親水性ポリマー類(例えば、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、アルギン酸塩、キサンタンガム、ジェランガム、及びアラビアゴム)並びにこれらの混合物が挙げられるがこれらに限定されない。ある種の実施形態によると、乾燥結合剤は、概して、Reb N甘味料組成物と乾燥結合剤との混合物の合計重量に対し約0.1~約40重量%の量で存在する。
圧縮工程後、圧縮体を破壊して顆粒を形成する。圧縮体の破壊には、ミリングなどの何らかの好適な破壊手法を使用できる。特定の実施形態では、圧縮体の破壊は、ミリング用に様々な口径を用い、複数工程で実施される。いくつかの実施形態では、圧縮体の破壊は、2工程、すなわち、粗く(coarse)破壊する工程と、続くミリング工程とで実施する。圧縮剤を破壊する工程により、造粒した甘味料組成物において「大きすぎる」ものの数が低減される。本明細書で使用するとき、「大きすぎる」とは、所望される最も大きな粒径よりも物質の粒径が大きいことを指す。
圧縮剤の破壊により、結果として、様々な寸法の顆粒が得られる。したがって、顆粒を篩分けして、所望の粒径範囲を有する顆粒を得ることは望ましいものであり得る。スクリーナー及びふるいなどの、粒子をスクリーンするための任意の従来法を使用して、顆粒をふるい分けすることができる。ふるい分け後、「微細」なものは、場合により圧縮機により再利用することもできる。本明細書で使用するとき、「微細」は、所望される最も小さな粒径よりも小さな物質を指す。
一緒に乾燥させた甘味料組成物
本明細書において、Reb N甘味料組成物と、1種以上の補助剤とを含む、一緒に乾燥させたReb N甘味料組成物も提供される。本明細書で使用するとき、「補助剤」は、製造する製品用の甘味料組成物とともに使用することが望ましく、適合性のある任意の原材料を包含する。当業者であれば、補助剤は、甘味料組成物を使用する製品用途に使用するのに望ましい1種以上の機能をもとに選択され得ることを認識するであろう。様々な原材料が甘味料組成物と適合性であり、このような機能性に関し選択され得る。一実施形態では、1種以上の補助剤は、以下本明細書に記載の甘味料組成物の少なくとも1種の添加物を構成する。別の実施形態では、1種以上の補助剤は、バルク剤、流動剤、カプセル化剤、又はこれらの混合物を含む。
別の実施形態では、Reb N甘味料組成物と、1種以上の補助剤とを一緒に乾燥する方法が提供される。このような方法は当業者に知られており、PCT国際公開第02/05660号により詳細に記載されている。当業者に知られている任意の従来の乾燥装置又は乾燥法を使用して、Reb N甘味料組成物と、1種以上の補助剤とを一緒に乾燥させることができる。好適な乾燥プロセスとしては、噴霧乾燥、対流乾燥、真空ドラム乾燥、凍結乾燥、パン乾燥、並びに高速パドル乾燥が挙げられるがこれらに限定されない。
特に望ましい実施形態では、Reb N甘味料組成物は噴霧乾燥される。溶液は、Reb N甘味料組成物と、1種以上の所望の補助剤とから製造される。Reb N甘味料組成物と、1種以上の補助剤の溶解特性とをもとに、任意の好適な溶媒又は溶媒混合物を使用して、溶液を製造することができる。特定の実施形態によると、好適な溶媒としては、水、エタノール、及びこれらの混合物が挙げられるがこれらに限定されない。
一実施形態では、Reb N甘味料組成物と、1種以上の補助剤との溶液は、噴霧乾燥前に加熱することができる。温度は、乾燥原材料の溶解特性と、噴霧乾燥する供給液に所望される粘度と、をもとに選択することができる。
別の実施形態では、噴霧化の前に、Reb N甘味料組成物と、1種以上の補助剤との溶液に非反応性、非可燃性のガス(例えば、二酸化炭素)を加えることもできる。非反応性、非可燃性のガスは、得られるスプレー乾燥生成物のかさ密度を低減させて、中空の球を含む生成物を製造するのに有効な量で添加することができる。
噴霧乾燥方法は当業者にはよく知られている。一実施形態では、約150~約350℃の範囲の吸気温度でReb N甘味料組成物と、1種以上の補助剤との溶液を噴霧乾燥機を通して供給する。一定気流にて吸気温度を上昇させることで、かさ密度の低減された生成物を得ることができる。排気温度は、特定の実施形態に従い約70~約140℃の範囲とすることができる、排気温度を低減させることで、水分含量の高い生成物を得ることができ、これにより、流動層乾燥機において容易に凝集させて、優れた溶解特性を有する甘味料組成物を製造することが可能になる。
任意の好適な噴霧乾燥装置を使用して、Reb N甘味料組成物と、1種以上の補助剤とを一緒に乾燥させることができる。当業者であれば、状況に即して装置の選択を行うことにより、特定の物理特性を有する生成物を得ることができることを認識されるであろう。例えば、発泡噴霧乾燥を用い、かさ密度の低い生成物を製造することもできる。あるいは、流動層を噴霧乾燥機の排出口に取り付け、インスタント製品に使用するのに溶解速度の増強された生成物を製造することもできる。噴霧乾燥機の例としては、並流ノズルタワー式噴霧乾燥機、並流回転式霧化噴霧乾燥機、逆流ノズルタワー式噴霧乾燥機、並びに混合流噴水式噴霧乾燥機が挙げられるがこれらに限定されない。
得られる一緒に乾燥させたReb N甘味料組成物を、当業者に周知の手法を用い更に処理又は分離することもできる。例えば、スクリーン法を用い所望の粒径分布を得ることができる。あるいは、得られる、一緒に乾燥させたReb N甘味料組成物に対し更に凝集などの加工を行うこともできる。
噴霧乾燥は、霧化することのできる液体供給を用いる(例えば、スラリー、溶液、及び懸濁液)。代替的な乾燥方法は、供給の形式をもとに選択することができる。例えば、凍結乾燥乾燥及びパン乾燥では、上記の通りの液体供給のみならず、湿潤ケーキ及びペーストも取り扱うことができる。高速パドル式乾燥機などのパドル式乾燥機は、スラリー、懸濁液、ゲル、及び湿潤ケーキに対応可能である。真空ドラム式乾燥法は主に液体供給を用いるものの、様々な粘度を有する供給液の取り扱いに非常に適応する。
得られる、一緒に乾燥させたReb N甘味料組成物は、様々なシステムへの使用について驚くべき機能性を有する。特に、一緒に乾燥させたReb N甘味料組成物は、優れた味覚特性を有するものと考えられる。更に、一緒に乾燥させたReb N甘味料組成物は、含水量の低いシステムにおいて安定性が増加し得る。
本発明は、発明の範囲に何らかの方法で制限を課すものとして解釈されない以下の実施例により更に例示される。対照的に、本明細書の記載の読後に、様々なその他の実施形態、改変、及びそれらの均等物に対し再分類がなされ得ること、本発明主旨及び/又は添付の特許請求の範囲から逸脱せずとも当業者にはそれらが提案され得ることは明らかに認識される。
実施例1:Reb Nの製造プロセス
工程1:葉抽出及び第1精製
ジャケットを装備した20Lガラスカラムで浸出させて、葉抽出[ステビア・レバウジアナ(Stevia rebaudiana)]を実施した。1.5kgの乾燥葉をカラムに充填して60℃に加熱した。12:1水:葉比(重量)で熱交換器(同様に60℃)をとおして水を(上向流)カラムに流入させた。合計18kgの浸漬水を回収した。
次に、浸漬水を、イオン交換樹脂を充填したクロマトグラフィーカラム[Diaion(登録商標)HPA25L、三菱化学株式会社(OH形態)]にかけた。IX後の流出物を20%エタノールと混合させた後、吸着樹脂(Sepabeads SP70、三菱化学株式会社)を充填したカラムにかけた。吸着カラムをカラムの2倍量の20%エタノール(EtOH)、続いて4倍量の30%エタノール、40%エタノール、及び95%エタノール(全エタノール濃度は体積/体積である)のそれぞれにより洗浄した。
Reb Nを含有している30%及び40% EtOH画分を回収し、乾燥させた。得られた乾燥固体を用い、Reb Nを更に精製した。
工程2:フラッシュクロマトグラフィーによる富化
逆相分離によるフラッシュクロマトグラフィーに(KP-C18-HS-120gカラム)を用い、工程1由来の固体の10%溶液(20%メタノール水溶液)を精製した。勾配曲線は次のとおりとして水とメタノールを溶媒として用い、分離を実施した。
10体積%の水と、90体積%のメタノールの勾配の最後の部分は3分間生じさせた。総処理時間は39分間であった。Reb Nが富化された画分をHPLCにより同定し、更なる精製のためプールした。
工程3:結晶化:
プールしたフラッシュ精製から得られた乾燥材料から、5.9154gの材料を50mLのガラスボトルに秤量した。ガラスボトルに23.66gの85%(重量/重量)エタノール水溶液を加えた。ボトル中に撹拌棒を配置し、このボトルを撹拌/加熱プレートに設置した。撹拌中、溶液は74℃に加熱した。加熱を切り、溶液を放冷した。59℃にて、59mgの95% Reb D種結晶を加えた。この溶液を74℃で一晩撹拌した。固体分をろ過し、次に70℃で一晩乾燥した。次に、結晶化させた材料を、以下に記載のとおりに更に精製した。
工程4:分取HPLCによる精製:
40%エタノール水溶液(体積/体積)で、工程3の結晶の5%DS[重量/重量]溶液を調製し(加熱しながら)、Agilent 1260分取クロマトグラフィーシステムに注入した。周囲温度にて、17mL/分(アイソクラチック、55%メタノール水溶液体積/体積)でAtlantis分取T3カラム(19×250mm)で分離を実施した。Reb Nを含有している画分をプールし、真空オーブン内で70℃で乾燥させた。
Reb Nピークを含有している全てのプール画分に由来する物質を次のとおりにLC/MS(液体クロマトグラフィー/質量分析計)で分析した:
分析方法:
UHPLC条件:
二波長検出器と接続した超高性能液体クロマトグラフィー(UHPLC):Agilent 1290 UHPLCシステムと、粒径1.8マイクロメートルのAgilent Zorbax(登録商標)Eclipse Plus C18 RRHD 3.0mm×150mmカラムとを使用して、逆相クロマトグラフィーによる分離を実施した。カラム温度は40℃とした。移動相Aは10mMモノ塩基性りん酸ナトリウム(リン酸によりpH 2.6)とし、移動相Bはアセトニトリルとした。初期組成80% A及び20% B[体積/体積]について、初期流速を0.6mL/分とした。次に、移動相Bを次のとおりに線形勾配により増加させた:7分の時点で30% Bとし、5分間保持した後、18分の時点で55% Bとし、22分の時点で80% Bとし、1分間保持し、23.1分の時点では初期組成の20% Bに戻し、3.9分間保持した。合計実施時間は27分間とした。そのまま5uLのサンプルを注入した。
UPLC-MS条件
質量分析計と接続させた性能液体クロマトグラフィー(UPLC/MS):Waters Q-tof Premier XE time-of-flight質量分析計と接続させたWaters Acquity UPLCシステムを利用して、逆相クロマトグラフィーによる分離、及び化合物の質量同定を実施した。分離には、粒径1.8マイクロメートルのAgilent Zorbax(登録商標)Eclipse Plus C18 RRHD 3.0mm×150mmカラムを用いた。カラム温度は40℃にした。移動相Aは0.1%(体積/体積)ギ酸とし、移動相Bはアセトニトリルとした。初期組成80% A及び20% Bについて、初期流速は0.6mL/分とした。次に、移動相Bを次の通りの線形勾配で上昇させた:7分の時点で30% B及び5分間保持、次に18分の時点で45% Bに上昇させて、20分の時点で80% B及び1分間保持、初期組成に戻し20% Bで21.2分及び4.8分保持。総実施時間は25分間とした。そのままサンプルを0.5uL~1.0uL注入した(通常、70%アセトニトリル中約2mg/mL)。Waters Q-tof Premier XE飛行時間質量分析計を、ネガティブエレクトロスプレーイオン化モード(-ESI)で操作する際のパラメーターは、次のとおりに設定した:キャピラリ:2500V;コーン:40V;エクストラクター:4.0V;イオンガイド:2.5V;供給源の温度:120℃;脱溶媒和温度:350℃;脱溶媒和ガス:850L/h;コーンガス:50L/h;低質量分解能:4.7;高質量分解能:15.0;イオンエネルギー:1.0V;入射口:2.0V;衝突:5V;排出:-14.0;プッシャ間隔:64uS;検出器:1850V。イオンスキャニングMS実験は、検出をm/z 300~1500に設定し、スキャン時間及びインタースキャン時間をそれぞれ1.0秒及び0.04秒に設定した。MSMS実験に関し、エネルギーは20V~60Vに変化させた;MSMSスキャン時間及びインタースキャン時間は、それぞれ0.4秒及び0.04秒とした。
Reb Nについて、純度は、(100-1.4水-0.0溶媒)x97.4% HPLCをもとに乾燥重量ベースで96%に調節した。
精製したReb NのHPLCクロマトグラフを図4に示す。RT=17.6分間での精製Reb Nの紫外線スペクトルを図5に示す。Reb Nの質量スペクトルを図6に示す。ピリジン-d5におけるReb Nの1H-NMRスペクトルを図6に示す。ピリジン-d5におけるReb Nの13C-NMRスペクトルを図7に示す。ピリジン-d5におけReb NのCOSY-NMRスペクトルを図8に示す。
実施例2:レバウジオシドNの官能性
500ppm(重量/重量)のRebA、RebD、及びRebNをそれぞれ含有している水溶液を調製し、訓練を受けており、ステビオールグルコシド類の官能評価の経験のある2名の科学者により室温で評価した。甘味強度及びその他の質的属性についてサンプルを評価した。スクロースを室温の水に溶解させて(6重量%、7重量%、8重量%)、一組の糖標準を調製し、甘味強度の参照として使用した。
*スクロース当量の甘味%として表わされる甘味強度
**強度スケール:1=全く無い、2=かすか、3=わずか、4=弱い、5=中程度、6=はっきりとしている、7=強い、8=非常に強い、9=極端に強い
実施例3:水への3通りの配合
Reb A、Reb B、及びReb Nの500ppm(重量/重量)の配合物を水に含有させた溶液を調製し、訓練を受けており、ステビオールグルコシド類の官能試験の経験のある5名の科学者により室温で評価した。甘味強度及びその他の質的属性についてサンプルを評価し、Reb Aと比較した。結果を下表に示す:
結論:Reb A、Reb B、及びReb Nを組み合わせると、甘味の量及び質の両方の点で、Reb A単独の場合よりも優れていたと分析された。評点によると、Reb Aの甘味強度は6.0のみだったのに対し、RebA/Reb B/Reb Nを組み合わせたものの甘味強度は7.5であった。
実施例4:クエン酸緩衝液での比較
方法:600ppm(重量/重量)Reb A、又はReb Aと、Reb Bと、Reb Nとを含有するクエン酸/クエン酸緩衝液(pH3.2)を調製し、訓練を受けており、ステビオールグルコシド類の官能試験の経験のある3名の科学者により室温で評価した。甘味強度及びその他の質的属性についてサンプルを評価した。
結果:
Reb A:7%スクロース当量の甘味度、極めて速く強い(7)強度で苦味、刺激的なプロファイル、初期甘味が立ち上がった後、すぐにわずかに甘草味が生じ、次に強い苦味が後味として生じた。
Reb A/B/N(54/29/17,%重量/重量):7%スクロース当量の甘味度、すぐに甘味が立ち上がり、甘味プロファイルにはより完成度が高く、弱い甘味を後味としてともなうわずかな苦味(2)を備えている。
強度スケール:0=全く無い、1=かすか、2=わずか、3=少し、4=弱い、5=中程度、6=はっきりとしている、7=強い、8=非常に強い、9=極端に強い
結論:Reb A/B/N配合物は、Reb A単独の場合と比較して、甘味動態の点で、実質的に改良された味わい品質と、わずかな副作用、特に苦味を提供する。
実施例5:水への4通りの配合
方法:脱イオン水で、500ppm Reb Aを含有している溶液、あるいはRebAと、RebBと、RebDと、RebNとの配合物を調製し、訓練を受けており、ステビオールグルコシド類の官能試験の経験のある3名の科学者により室温で評価した。甘味強度及びその他の質的属性についてサンプルを評価した。
結果:
Reb A:6%スクロース当量の甘味度、はっきりとしている(6)苦味、僅かな(3)甘草様の香調、及び味わった後に穏やかな苦味が後味として残る。
Reb A/B/D/N(30/40/15/15%重量/重量):7%スクロース当量の甘味、すぐ立ち上がり、Reb Aよりも完成度の高い甘味プロファイル、苦味は全く無く、甘味の後味は弱い。
強度スケール:0=全く無い、1=かすか、2=わずか、3=少し、4=弱い、5=中程度、6=はっきりとしている、7=強い、8=非常に強い、9=極端に強い
結論:Reb A/B/D/Nの4通りの配合は、Reb A単独の場合と比較して、甘味動態の点で、実質的に改良された味わい品質と、わずかな副作用、特に苦味を提供する。
本明細書において引用されるすべての特許、特許出願及び刊行物は、本出願で個々に組み込まれるかのように参照として組み込まれる。別途記載のない限り、すべての部及びパーセントは重量部及び重量パーセントであり、すべての分子量は数平均分子量である。上述の発明を実施するための形態は、理解を明確にするためにのみ提示してきた。本明細書から無用の限定を解するべきではない。本発明はここに与えられ記載された厳密な細部に限定されるものではなく、当業者にとって明らかな変形は請求項によって規定される本発明の中に含まれるものとする。