JP2007299676A - 車両用灯具 - Google Patents

車両用灯具 Download PDF

Info

Publication number
JP2007299676A
JP2007299676A JP2006127594A JP2006127594A JP2007299676A JP 2007299676 A JP2007299676 A JP 2007299676A JP 2006127594 A JP2006127594 A JP 2006127594A JP 2006127594 A JP2006127594 A JP 2006127594A JP 2007299676 A JP2007299676 A JP 2007299676A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
lamp
metal wire
lens
lamp lens
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006127594A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisayoshi Inoue
寿佳 井上
Katsuhiro Murahashi
克広 村橋
Hiroto Tokunaga
裕人 徳永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ichikoh Industries Ltd
Original Assignee
Ichikoh Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ichikoh Industries Ltd filed Critical Ichikoh Industries Ltd
Priority to JP2006127594A priority Critical patent/JP2007299676A/ja
Publication of JP2007299676A publication Critical patent/JP2007299676A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)

Abstract

【課題】従来の車両用灯具では、ショートなどの影響を受ける場合があり、また、配線板ヒータ(電熱線、加熱体)を前面レンズ(レンズ、光透過カバー)に設ける設計において制限がある。
【解決手段】ランプレンズ4に熱伝導金属線5を設け、この熱伝導金属線5に電流が供給されると発熱する熱源17を設ける。この結果、熱源17で発生した熱を熱伝導金属線5に伝導させてランプレンズ4を暖めるものであるから、熱伝導金属線5においてショートなどの影響を受ける場合がない。また、ランプレンズ4を暖める手段として熱伝導金属線5を使用するので、ランプレンズ4に熱伝導金属線5を設ける際に、熱伝導金属線5の電気的特性を考慮する必要がなく、その分、ランプレンズ4に熱伝導金属線5を設ける設計の自由度が上がる。
【選択図】 図5

Description

この発明は、ランプレンズが融雪(解氷、防曇)構造をなす車両用灯具に関するものである。
この種の車両用灯具は、従来からある(たとえば、特許文献1、特許文献2、特許文献3)。以下、従来の車両用灯具について説明する。従来の車両用灯具は、前面レンズと、前記前面レンズにインサート成形や接着剤により接合一体化された配線板ヒータ(ベースフィルムの上に導電箔パターンが印刷されているもの)と、を備えるものである。また、前記の従来の車両用灯具は、レンズと、前記レンズにプリント(もしくは、インサート、挟み込み、接着)された電熱線と、を備えるものである。さらに、従来の車両用灯具は、光透過カバーと、前記光透過カバーに設けられた加熱体(光透過シートに付着されている)と、を備えるものである。
以下、従来の車両用灯具の作用について説明する。配線板ヒータ(電熱線、加熱体)に給電すると、その配線板ヒータ(電熱線、加熱体)が発熱し、その熱により、前面レンズ(レンズ、光透過カバー)に付着した雪や氷や曇りが融かされたり除去されたりする。この結果、前面レンズ(レンズ、光透過カバー)から照射される光の損失を防ぐことができる。特に、光源として、ハロゲンバルブや白熱バルブと比較して、前面レンズ(レンズ、光透過カバー)から照射される光の温度が低い光源、たとえば、LEDなどの半導体型光源やHIDなどの放電灯を使用した車両用灯具においては、効果的である。
ところが、従来の車両用灯具は、給電により発熱する配線板ヒータ(電熱線、加熱体)を使用するので、配線板ヒータ(電熱線、加熱体)がショートなどの影響を受ける場合があり、また、配線板ヒータ(電熱線、加熱体)を前面レンズ(レンズ、光透過カバー)に設ける際に、配線板ヒータ(電熱線、加熱体)の電気的特性を考慮する必要があり、配線板ヒータ(電熱線、加熱体)を前面レンズ(レンズ、光透過カバー)に設ける設計において制限がある。
特開平10−109587号公報 特開2002−150812号公報 特開2002−166778号公報
この発明が解決しようとする問題点は、従来の車両用灯具では、ショートなどの影響を受ける場合があり、また、配線板ヒータ(電熱線、加熱体)を前面レンズ(レンズ、光透過カバー)に設ける設計において制限があるという点にある。
この発明(請求項1にかかる発明)は、ランプレンズに熱伝導金属線を設け、この熱伝導金属線に電流が供給されると発熱する熱源を設ける、ことを特徴とする。
また、この発明(請求項2にかかる発明)は、熱源として、温度が上昇すると抵抗値が高くなって所定の抵抗値に達すると電流が流れなくなる特性を有するPTCサーミスターを使用する、ことを特徴とする。
さらに、この発明(請求項3にかかる発明)は、熱伝導金属線が設けられているランプレンズの表面に防曇兼封止コートを施す、ことを特徴とする。
この発明(請求項1にかかる発明)の車両用灯具は、熱源で発生した熱を熱伝導金属線に伝導させてランプレンズを暖めるものであるから、熱伝導金属線においてショートなどの影響を受ける場合がない。また、この発明(請求項1にかかる発明)の車両用灯具は、ランプレンズを暖める手段として熱伝導金属線を使用するので、ランプレンズに熱伝導金属線を設ける際の設計の自由度が上がる。
また、この発明(請求項2にかかる発明)の車両用灯具は、熱源としてPTCサーミスターを使用するので、熱源の発熱温度を熱源自体が制御するので、熱伝導金属線を介してランプレンズを暖める温度を適正に制御することができ、ランプレンズを過熱から保護することができ、しかも、ランプレンズとして耐熱温度が低い樹脂製部品を使用してもなんら影響や問題がない。その上、この発明(請求項2にかかる発明)の車両用灯具は、熱源のPTCサーミスターが温度センサーと温度制御とを兼用するので、部品点数や配置場所を軽減することができる。
さらに、この発明(請求項3にかかる発明)の車両用灯具は、熱伝導金属線が設けられているランプレンズの表面に防曇兼封止コートを施すものであるから、ランプレンズの防曇効果と、熱伝導金属線の封止(保護)効果とが得られる。また、この発明(請求項3にかかる発明)の車両用灯具は、防曇兼封止コートを施すものであるから、コートを施す工程を1回に削減することができ、その分、製造コストを安価にすることができる。
以下に、この発明にかかる車両用灯具の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
以下、この実施例にかかる車両用灯具の構成について説明する。この実施例にかかる車両用灯具は、所定の配光パターン、たとえば、すれ違い用の配光パターンを照射する自動車用のヘッドランプ1L、1Rである。前記ヘッドランプ1L、1Rは、図1に示すように、自動車Cの前部の左右両側にそれぞれ装備されている。以下、左側のヘッドランプ1Lについて説明する。なお、右側のヘッドランプ1Rは、左側のヘッドランプ1Lの構造とほぼ左右逆である。
前記ヘッドランプ1Lは、図2および図5に示すように、5個のランプユニット2と、ランプハウジング3と、ランプレンズ4と、熱伝導金属線5と、熱源17と、給電部6と、を備えるものである。前記ランプハウジング3と前記ランプレンズ4とにより、灯室7が区画されている。前記灯室7内には、前記5個のランプユニット2が上下2段に(この例では、上段に2個、下段に3個)それぞれ配置されている。
前記ランプユニット2は、光を前記ランプレンズ4を通して外部に照射する光照射部を構成するものである。前記ランプユニット2は、所定の配光パターン、この例では、すれ違い用の配光パターンを照射(放射、出射)するものである。前記ランプユニット2は、図4に示すように、プロジェクタタイプであって、ユニット構造をなす。前記ランプユニット2は、上側リフレクタ8および下側リフレクタ9と、反射面10およびシェード11と、半導体型光源12と、投影レンズ(凸レンズ、集光レンズ)13と、ヒートシンク部材14と、から構成されている。
前記ランプユニット2は、ホルダ部材15を介して前記ランプハウジング3に取り付けられている。前記ランプハウジング3には、ヒートシンク部材16が設けられている。前記ランプハウジング3側のヒートシンク部材16と、前記ランプユニット2側のヒートシンク部材14とは、前記ホルダ部材15および前記ランプハウジング3を介して接続されている。これにより、前記半導体型光源12において発生する熱は、前記ヒートシンク部材14、前記ホルダ部材15、前記ランプハウジング3、前記ヒートシンク部材16を介して外部に放出される。
前記半導体型光源12は、たとえば、LED、EL(有機EL)などの自発光半導体型光源(この実施例ではLED)を使用する。このために、前記半導体型光源12自体においては熱が発生するが、前記半導体型光源12からの光には熱がほとんど発生しない。これにより、前記ランプレンズ4には、雪や氷や曇りが付着し易い。
前記ランプレンズ4は、ほぼ素通しのレンズであって、いわゆるアウターカバー(アウターレンズ)である。前記ランプレンズ4は、この例では、たとえばPC(ポリカーボネート)などの合成樹脂から成形されている。また、前記ランプレンズ4は、縦断面(垂直断面)において、上から下にかけて後方から前方にスラント(傾斜)している。なお、前記ランプレンズ4の材質がPCの場合、前記ランプレンズ4の耐熱温度は約130°Cである。
前記熱伝導金属線5は、たとえば、ヒートパイプ、もしくは、銅やアルミなどの熱伝導性が高い金属からなる線部材である。前記ヒートパイプは、熱伝導率が極めて高く、比較的長い線長時に特に有効である。前記熱伝導金属線5は、図6に示すように、断面円形もしくは断面四角形など断面任意の形状をなしている。また、前記熱伝導金属線5は、図6に示すように、前記ランプレンズ4の内面に、近接してあるいは密着して固定具35により固定されたり、接着剤36により直接接着して固定されたり、樹脂37やフィルム(図示せず)にインサートされた上で固定されたり、フィルム(図示せず)を介して固定されたりしている。前記熱伝導金属線5の表面に腐食保護処理を行うと、熱伝導機能や表面意匠性の維持がより長く可能である。腐食保護処理とは、めっき、蒸着、塗装、染色、アルマイト、樹脂コートなどである。なお、図6において、前記ランプレンズ4のうち、前記熱伝導金属線5が設けられている面(上面)が前記ランプレンズ4の内面であり、前記熱伝導金属線5が設けられていない面(下面)が前記ランプレンズ4の外面である。
前記熱伝導金属線5が設けられている前記ランプレンズ4の内面には、防曇兼封止コート34が施されている。前記防曇兼封止コート34は、たとえば、アクリル系の材料からなるものであって、前記ランプレンズ4の曇りを防ぐものである。前記熱伝導金属線5の上から設けることにより、前記熱伝導金属線5を腐食から保護することも可能である。なお、前記のように、前記熱伝導金属線5に直接腐食防止処理を行っても良い。また、前記熱伝導金属線5は、線幅ができる限り細いほうが、前記ランプレンズ4の意匠および配光への影響が少なく好ましい。さらに、前記防曇兼封止コート34は、設けても設けなくてもよい。
前記熱伝導金属線5は、前記ランプレンズ4の内面に線パターンに形成されている。前記熱伝導金属線5の線パターンは、この例では、図5および図7に示すように、相互にほぼ平行である複数の線パターン(この例では、上下6本の横線の線パターン)である。前記熱伝導金属線5は、+側の熱伝導金属線5Aと、−側(グランド側)の熱伝導金属線5Bとがそれぞれ別個にあるので、電気的にショートすることがない。前記+側の熱伝導金属線5Aの端末部と−側の熱伝導金属線5Bの端末部とには、給熱部24、24がそれぞれ形成されている。前記給熱部24、24は、前記熱伝導金属線5、5A、5B(以下、単に「熱伝導金属線5」と称する)に熱を供給すると同時に前記熱伝導金属線5を保持するものである。このために、前記給熱部24、24は、前記熱伝導金属線5と同様に銅やアルミなどの熱伝導率が高い金属で形成されている。前記2個の給熱部24、24は、基板25を介して前記ランプレンズ4の内面に固定されている。なお、図7において、前記ランプレンズ4のうち、前記熱伝導金属線5が設けられている面(上面)が前記ランプレンズ4の内面であり、前記熱伝導金属線5が設けられていない面(下面)が前記ランプレンズ4の外面である。
前記熱伝導金属線5の上から前記防曇兼封止コート34を設ける場合において、前記2個の給熱部24、24には、前記防曇兼封止コート34が設けられていない。これは、絶縁性の前記防曇兼封止コート34により、前記2個の給熱部24、24と前記熱源17とが接続される際の妨げとならないようにするためである。前記2個の給熱部24、24には、前記熱源17がたとえば半田や導電性接着剤や加締めなどにより設けられている。この結果、前記ランプレンズ4の内面に設けられている前記熱伝導金属線5には、図5および図7に示すように、前記熱源17が前記2個の給熱部24、24を介して設けられている。前記熱源17は、前記2個の給熱部24、24を介して前記熱伝導金属線5に熱を供給するものである。なお、前記熱源17および前記2個の給熱部24、24は、前記熱伝導金属線5の線パターンの端末に形成されるが、前記ランプレンズ4の意匠性に対して影響の少ない箇所に設けられており、できる限り小さく設定されている。
前記熱源17は、電流が供給されると発熱してその熱を前記2個の給熱部24、24を介して前記熱伝導金属線5に付与供給するものである。前記熱源17は、この例では、温度が上昇すると抵抗値が高くなって所定の抵抗値に達すると電流が流れなくなるPTCサーミスターである。また、前記熱源17は、前記熱伝導金属線5に供給する熱の温度を制御するものである。たとえば、前記ランプレンズ4の材質がPCの場合、前記ランプレンズ4の耐熱温度は約130°Cであるから、前記熱伝導金属線5の発熱温度は約130°C以下である必要がある。この場合、前記熱源17は、約130°C以下で電流が流れなくなる抵抗特性(図8を参照)を有するPTCサーミスターであり、具体的には、たとえば、約60°C付近で電流が流れなくなる特性のPTCサーミスターを使用する。なお、図8は、前記熱源17のPTCサーミスターの抵抗特性例を表す図であって、縦軸が抵抗値(Ω)、横軸が温度(°C)を示す。
前記+側の熱伝導金属線5Aの端末部に形成されている前記給熱部24は+側の電極であり、一方、前記−側の熱伝導金属線5Bの端末部に形成されている給熱部24は、−側の電極である。前記2個の給熱部24、24には、+側のハーネス26、−側のハーネス26がそれぞれ電気的に接続されている。前記ハーネス26、26には、レンズ側のコネクタ27が電気的に接続されている。前記レンズ側のコネクタ27は、前記ランプレンズ4の側壁28に固定されている。一方、前記ランプハウジング3には、ハウジング側のコネクタ29が設けられている。前記ハウジング側のコネクタ29には、ハーネス30、30が電気的に接続されている。前記ハーネス30、30は、電源(図示せず)側、グランド側に電気的に接続されている。この結果、前記レンズ側のコネクタ27と前記ハウジング側のコネクタ29とを電気的に接続すると、前記給電部24、24を介して前記熱源17に電流を供給することができる。前記基板25と、前記ハーネス26と、前記レンズ側のコネクタ27と、前記ハウジング側のコネクタ29と、前記ハーネス30とが、前記熱源17に電流を供給する給電部を構成する。なお、前記給電部24、24を介さずに、前記レンズ側のコネクタ27のハーネス26を前記熱源17に直接電気的に接続しても良い。また、前記給電部は、前記ランプレンズ4の意匠への影響が小さい箇所に設けられている。
前記熱源17は、前記給電部を介して、手動スイッチ(図示せず)またはおよび自動スイッチ(図示せず)に接続されている。前記手動スイッチは、手動により、前記熱源17への電流供給をオンしたりオフしたりするものである。前記自動スイッチは、自動的に、前記熱源17への電流供給をオンしたりオフしたりするものである。
前記自動スイッチは、ECUなどの制御部と、温度センサや光センサなどの検出部と、から構成されている。前記検出部は、自動車Cの周囲環境、たとえば、自動車Cの外の温度や前記ランプレンズ4から照射される光などを検出してその検出信号を前記制御部に出力する。前記制御部は、前記検出部からの検出信号に基づいて前記ランプレンズ4に雪や氷や曇りなどが付着しているか否か、あるいは、前記ランプレンズ4に雪や氷や曇りなどが付着する程度の温度か否かを判断する。そして、前記制御部は、前記ランプレンズ4に雪や氷や曇りなどが付着している、あるいは、前記ランプレンズ4に雪や氷や曇りなどが付着する程度の温度であると判断すると、前記給電部を介して前記熱源17に電流を供給する。一方、前記制御部は、前記ランプレンズ4に雪や氷や曇りなどが付着していない、あるいは、前記ランプレンズ4に雪や氷や曇りなどが付着する程度の温度でないと判断すると、前記給電部を介して前記熱源17への電流供給を遮断する。
この実施例にかかる車両用灯具は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
5個のランプユニット2の半導体型光源12をそれぞれ点灯する。すると、5個のランプユニット2の半導体型光源12からの光が上側リフレクタ8の反射面10で反射され、その反射光の一部が下側リフレクタ9のシェード11によりカットオフされ、残りの反射光が投影レンズ13およびランプレンズ4を透過して外部にカットオフラインを有する所定の配光パターン、すなわち、すれ違い用の配光パターンで照射される。このすれ違い用の配光パターンのカットオフラインは、シェード11のエッジにより形成される。また、シェード11に反射面を設けることにより、反射面10からの反射光であってシェード11の反射面で反射された反射光を利用することができる。
ここで、ランプレンズ4に設けられている熱伝導金属線5は、線状のパターンからなるので、光がランプレンズ4を透過する際に、光の損失や配光の影響などを最小限に抑えることができる。しかも、半導体型光源12を光源とするランプユニット2を使用するので、ランプユニット2から照射される光の幅が小さい。このために、幅が小さい光を熱伝導金属線5の線状のパターンとパターンとの間に通すことにより、光の損失や配光の影響などをさらに防ぐことができる。
そして、半導体型光源12からの光には熱がほとんど発生しないので、ランプレンズ4には、雪や氷や曇りが付着し易い。この場合、手動スイッチまたはおよび自動スイッチにより、ランプレンズ4に熱伝導金属線5とともに設けられている熱源17に電流が供給される。
熱源17に源流が供給されると、その熱源17が発熱する。この熱源17の熱が2個の給熱部24、24を介して熱伝導金属線5に伝達される。この熱伝導金属線5の熱伝導作用により、ランプレンズ4が暖められ、ランプレンズ4に雪や氷や曇りが付着するのが防止され、あるいは、ランプレンズ4に付着している雪や氷や曇りが融かされたり除去されたりする。この結果、ランプレンズ4から照射される光の損失を防ぐことができる。
熱源17の発熱作用中において、この熱源17の発熱温度が所定温度、たとえば、約60°C付近に達すると、熱源17の温度制御作用により、熱源17への電流供給が制御され、熱源17の発熱温度が所定温度付近に保持される。この結果、2個の給熱部24、24を介して熱伝導金属線5に伝達される熱温度を所定温度付近に保持することができるので、耐熱温度が比較的低い樹脂製のランプレンズ4を過熱から保護することができる。
ランプレンズ4に雪や氷や曇りが付着するのが防止され、また、ランプレンズ4に付着した雪や氷や曇りが融かされたり除去されたりしたところで、手動スイッチまたはおよび自動スイッチにより、ランプレンズ4に設けられている熱源17への電流供給が遮断される。
5個のランプユニット2の半導体型光源12がそれぞれ点灯中において、半導体型光源12において発生する熱は、ランプユニット2のヒートシンク部材14、ホルダ部材15、ランプハウジング3、ヒートシンク部材16を介して外部に放出される。
この実施例にかかる車両用灯具は、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。
この実施例にかかる車両用灯具は、熱源17で発生した熱を熱伝導金属線5に伝導させてランプレンズ4を暖めるものであるから、熱伝導金属線5においてショートなどの影響を受ける場合がない。また、この実施例にかかる車両用灯具は、ランプレンズ4を暖める手段として熱伝導金属線5を使用するので、ランプレンズ4に熱伝導金属線5を設ける際の設計の自由度が上がる。
また、この実施例にかかる車両用灯具は、熱源17としてPTCサーミスターを使用するので、熱源17の発熱温度を熱源自体が制御するので、熱伝導金属線5を介してランプレンズ4を暖める温度を適正に制御することができ、ランプレンズ4を過熱から保護することができ、しかも、ランプレンズ4として耐熱温度が低い樹脂製部品を使用してもなんら影響や問題がない。その上、この実施例にかかる車両用灯具は、熱源17のPTCサーミスターが温度センサーと温度制御とを兼用するので、部品点数や配置場所を軽減することができる。
さらに、この実施例にかかる車両用灯具は、熱伝導金属線5が設けられているランプレンズ4の表面に防曇兼封止コート34を施すものであるから、ランプレンズ4の防曇効果と、熱伝導金属線5の封止(保護)効果とが得られる。また、この実施例にかかる車両用灯具は、防曇兼封止コート34を施すものであるから、コートを施す工程を1回に削減することができ、その分、製造コストを安価にすることができる。
さらにまた、この実施例にかかる車両用灯具は、1個の熱源17で熱伝導金属線5を介してランプレンズ4のほぼ全面(もしくは、車両用灯具として配光上必要な箇所全体)に亘って熱を分散させることができ、ランプレンズ4を効率よく暖めることができる。また、この実施例にかかる車両用灯具は、熱伝導金属線5を使用するので、金属線の細線パターンを精度よく加工することができる。
以下、前記の実施例以外の例について説明する。前記の実施例においては、熱伝導金属線5をランプレンズ4の内面に設けるものである。ところが、この発明においては、熱伝導金属線5をランプレンズ4の外面もしくは内外両面に設けても良い。
また、前記の実施例においては、熱伝導金属線5を直接印刷、直接接着、転写などによりランプレンズ4の表面に設けるものである。ところが、この発明においては、熱伝導金属線5をランプレンズ4に、インサートや挟み込みなどにより、設けても良い。
さらに、前記の実施例は、自動車Cのヘッドランプ1L、1Rのランプレンズ4に使用した例を説明するものである。ところが、この発明においては、自動車Cのヘッドランプ1L、1R以外の車両用灯具、たとえば、ストップランプなどの信号灯、カーブランプなどの照明灯、フロントコンビネーションランプ、リアコンビネーションランプなどのランプレンズに使用しても良い。
さらにまた、前記の実施例においては、光を前記ランプレンズ4を通して外部に照射する光照射部として、半導体型光源12を光源とするプロジェクタタイプのランプユニット2について説明するものである。ところが、この発明においては、光照射部として、前記のランプユニット2以外の光照射部、たとえば、光源が半導体型光源やHIDなどの放電灯やハロゲンバルブや白熱バルブであって、プロジェクタタイプや反射タイプや直射タイプのランプユニットであっても良いし、あるいは、プロジェクタタイプや反射タイプや直射タイプの車両用灯具において、半導体型光源やHIDなどの放電灯やハロゲンバルブや白熱バルブの光源、および、その光源と反射面との組み合わせのものであっても良い。
さらにまた、前記の実施例においては、熱伝導金属線5にはほぼ全部に亘ってほぼ均一の温度の熱が伝導されるものである。ところが、この発明においては、熱伝導金属線に、熱伝導金属線の線パターンの密疎により高温発熱部と低温発熱部とを形成しても良い。このとき、高温発熱部や発熱部をランプレンズ4の上部に設けることにより、ランプレンズ4の上部に付着している雪や氷が集中加熱されて融かされてランプレンズ4の表面上を滑る。この融かされた雪や氷の滑り現象(いわゆる、雪崩現象)により、ランプレンズ4の中間部から下部にかけて付着している雪や氷は、融かされて滑ってきた雪や氷の荷重でランプレンズ4の表面上を滑ったりランプレンズ4の表面上から落とされたりする。この結果、ランプレンズ4の表面から雪や氷が除去されて、ランプレンズ4から照射される光の損失を防ぐことができる。また、疎の線パターンにより、配光への影響を最小限に抑えることができる。
さらにまた、前記の実施例においては、熱伝導金属線5が設けられているランプレンズ4の内面に防曇兼封止コート34を施すものである。ところが、この発明においては、防曇兼封止コート34を施さなくても良い。この場合、ウレタン系やアクリル系の接着剤などからなるレジストで熱伝導金属線を覆って熱伝導金属線を保護するようにしても良い。前記レジストは、熱伝導金属線を外からの衝撃から保護するものであって、すなわち、熱伝導金属線の表面保護コートである。
この発明にかかる車両用灯具の実施例を示し、自動車のヘッドランプに使用されている状態の説明図である。 同じく、ヘッドランプの垂直断面図(縦断面図)である。 同じく、ランプレンズおよび熱伝導金属線および防曇兼封止コートを示す一部拡大断面図である。 同じく、ヘッドランプに使用されているランプユニットの垂直断面図(縦断面図)である。 同じく、ヘッドランプに使用されているランプレンズを示す斜視図である。 同じく、図5における熱伝導金属線の変形例を示す拡大図である。 同じく、図5における熱伝導金属線を示す拡大斜視図である。 同じく、熱源(PTCサーミスター)の抵抗特性を示す説明図である。
符号の説明
C 自動車
1L、1R ヘッドランプ(車両用灯具)
2 ランプユニット
3 ランプハウジング
4 ランプレンズ
5 熱伝導金属線
5A +側の熱導電金属線
5B −側の熱導電金属線
6 給電部
7 灯室
8 上側リフレクタ
9 下側リフレクタ
10 反射面
11 シェード
12 半導体型光源(LED)
13 投影レンズ
14 ヒートシンク部材
15 ホルダ部材
16 ヒートシンク部材
17 熱源
24 給熱部
25 基板
26 ハーネス
27 レンズ側のコネクタ
28 ランプレンズの側壁
29 ハウジング側のコネクタ
30 ハーネス
34 防曇兼封止コート
35 固定具
36 接着剤
37 樹脂

Claims (3)

  1. ランプレンズが融雪構造をなす車両用灯具において、
    灯室を区画するランプハウジングおよび前記ランプレンズと、
    前記灯室内に配置されており、光を前記ランプレンズを通して外部に照射する光照射部と、
    前記ランプレンズに設けられていて、熱を伝導する熱伝導金属線
    電流が供給されると発熱し、その熱を前記熱伝導金属線に付与する熱源と、
    前記熱源に電流を供給する給電部と、
    を備えることを特徴とする車両用灯具。
  2. 前記熱源は、温度が上昇すると抵抗値が高くなって所定の抵抗値に達すると電流が流れなくなる特性を有するPTCサーミスターである、ことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
  3. 前記熱伝導金属線が設けられている前記ランプレンズの表面には、防曇兼封止コートが施されている、ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用灯具。
JP2006127594A 2006-05-01 2006-05-01 車両用灯具 Pending JP2007299676A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006127594A JP2007299676A (ja) 2006-05-01 2006-05-01 車両用灯具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006127594A JP2007299676A (ja) 2006-05-01 2006-05-01 車両用灯具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007299676A true JP2007299676A (ja) 2007-11-15

Family

ID=38768997

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006127594A Pending JP2007299676A (ja) 2006-05-01 2006-05-01 車両用灯具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007299676A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011061157A (ja) * 2009-09-14 2011-03-24 Starlite Co Ltd Led用ヒートシンク及び自動車用ledランプ
KR101743445B1 (ko) 2010-04-30 2017-06-05 현대모비스 주식회사 자동차용 헤드램프
CN107388156A (zh) * 2017-07-24 2017-11-24 北汽福田汽车股份有限公司 车灯用防雾水装置和车灯总成、车辆
US10464398B2 (en) 2015-04-24 2019-11-05 Denso Corporation Vehicle anti-fogging device
WO2021095666A1 (ja) * 2019-11-11 2021-05-20 株式会社小糸製作所 車両用灯具、車両用システム及びその車両用システムにおいて実行される方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011061157A (ja) * 2009-09-14 2011-03-24 Starlite Co Ltd Led用ヒートシンク及び自動車用ledランプ
KR101743445B1 (ko) 2010-04-30 2017-06-05 현대모비스 주식회사 자동차용 헤드램프
US10464398B2 (en) 2015-04-24 2019-11-05 Denso Corporation Vehicle anti-fogging device
CN107388156A (zh) * 2017-07-24 2017-11-24 北汽福田汽车股份有限公司 车灯用防雾水装置和车灯总成、车辆
WO2021095666A1 (ja) * 2019-11-11 2021-05-20 株式会社小糸製作所 車両用灯具、車両用システム及びその車両用システムにおいて実行される方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4874654B2 (ja) 車両用部品、車両用部品の融雪構造部品用の線ヒータユニット
JP5035153B2 (ja) 車両用灯具
JP2007242291A (ja) 車両用灯具
US7237935B2 (en) Light source module and vehicular lamp
JP2007305338A (ja) 車両用灯具
JP2009245602A (ja) Ledランプ
JP2007242292A (ja) 車両用灯具
JP2011171277A (ja) 車両用灯具の半導体型光源の光源ユニット、車両用灯具
JP2007299676A (ja) 車両用灯具
JP2013152852A (ja) 車両用灯具
CA3116667A1 (en) Headlamp heater
JP2012104689A (ja) 発光モジュールおよび車両用灯具
JP2011146483A (ja) 車両用灯具の半導体型光源の光源ユニット、車両用灯具
JP4611262B2 (ja) 車両用灯具
JP4665214B2 (ja) 車両用灯具
JP4524273B2 (ja) 車両用灯具
TW201516327A (zh) 用於車燈之改裝發光二極體光源
JP2007242290A (ja) 車両用灯具
JP2005190825A (ja) 車両用前照灯
JP2008021602A (ja) 車両用灯具
JP2008186787A (ja) 車両用灯具
JP2008103086A (ja) 車両用灯具
JP2008052920A (ja) 車両用灯具および車両用灯具における線ヒータディスペンサー
JP5491828B2 (ja) 車両用灯具
KR20100122642A (ko) 헤드램프장치