JP2007299620A - グランド機能を備えたレセプタクルコネクタ、及びこのレセプタクルコネクタを有する装置 - Google Patents

グランド機能を備えたレセプタクルコネクタ、及びこのレセプタクルコネクタを有する装置 Download PDF

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Abstract

【課題】シールド板から電気的に分離されたグランドバネを設けることによって、シールド板を介してレセプタクルコネクタ間に不所望な電流が流れないようにしたレセプタクルコネクタとこのレセプタクルコネクタを有する装置を提供するものである。
【解決手段】相手コネクタが嵌合される嵌合部を有するハウジングと、嵌合部内に配置され、嵌合部に嵌合した相手コネクタと接触し得る端子と、ハウジングの外部を覆うシールド板と、ハウジングの嵌合部内にシールド板と電気的に分離されたグランドバネを有する。グランドバネは、嵌合部に嵌合した相手コネクタに接触する接触部と、グランドに接地させる接地部を有し、シールド板はグランドに接地させる接地部を有する。レセプタクルコネクタのグランドバネの接地部とグランドとの間に電流遮断手段を設けて装置を構成してもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、レセプタクルコネクタ、更に言えば、グランド機能を備えたレセプタクルコネクタとこのレセプタクルコネクタを有する装置に関する。
コンピュータ間の接続やLAN(ローカルエリアネットワーク)接続等のため、様々な形状のレセプタクルコネクタが使用されている。これらレセプタクルコネクタは、通信を行わせるべき機器の所定位置、例えば、コンピュータの筐体パネル等に取り付けられて、シールドケーブル等によって互いに接続され得る。
レセプタクルコネクタの一例としてモジュラージャックが挙げられる。モジュラージャックはモジュラーコネクタの一部品であって、一般に、モジュラープラグと対にして使用する。両端にモジュラープラグを取り付けたシールドケーブル等を利用して、モジュラージャック同士を接続することができる(後述する図6に接続の一例が示してある)。これらモジュラージャックには、モジュラージャックを取り付けたコンピュータ機器等から電流が流れ、或いは、電圧がかかるため、モジュラージャック間に不所望な電流が流れてしまうことがある。このため、これらモジュラージャックにはグランド機能を付加しておくのが望ましい。
図7に、グランド機能を備えたレセプタクルコネクタの従来例を示している。このレセプタクルコネクタは、特開2002−352918号公報に開示されているモジュラージャックと同様のものである。このモジュラージャック91は、主に、絶縁性のハウジング92と、ハウジング92に配置した端子93、更に、ハウジング92の外部を覆うシールド板96から成る。ハウジング92には前面側から所要数(ここでは2個)の凹部97、98が形成されており、一方の凹部97にはLAN用のモジュラープラグ(図示せず)を、他方の凹部98にはモデム用のモジュラープラグ(図示せず)を、それぞれ嵌合させるようになっている。特に、凹部97の前面106側からは、凹部97の前面から背面に向かって、グランド片108が、シールド板96の一部として一体化された状態で片持ち梁状に折り曲げ形成されており、また、これらのグランド片108の先端部は、凹部97の内側に向かって僅かに突出した状態としてある。更に、シールド板96の側面109の一部110は下方に延長されており、グランド基板等に接続されることによって接地可能となっている。この接地を通じて、グランド片108はグランドに接地されることになる。
モジュラージャック91の凹部97に、シールドケーブルに取り付けられ且つ外部をシールド板で覆われたモジュラープラグ(例えば、図6のモジュラープラグ30のようなもの)が嵌合すると、モジュラープラグのシールド板は、モジュラージャック91のシールド部材96の一部であるグランド片108と接触し、この接触を通じて、モジュラープラグの外部を覆うシールド板とモジュラージャック91のシールド板96が電気的に接続される。この結果、グランドに接地されたモジュラージャック91のシールド板96の一部110を通じて、モジュラープラグとモジュラージャック91は一体的にグランドに接地されることになる。
このようなグランド機能を備えたレセプタクルコネクタは有用であるが、従来のレセプタクルコネクタでは、それらレセプタクルコネクタを取り付ける機器の設置状況によって不所望な結果を生じてしまうことがあった。例えば、上の接続方法においては、モジュラージャック91をそれぞれ取り付けた機器間のグランドレベルが、シールドケーブルやシールド板で覆われたモジュラープラグ等を通じて共有されてしまうことから、機器間に電位差が生じた場合には伝送障害が生じてしまう危険がある。更に言えば、例えば、一方のレセプタクルコネクタが取り付けられた機器のグランドレベルが100V、他方のレセプタクルコネクタが取り付けられた機器のグランドレベルが0Vとすると、100Vのグランドレベルにある機器のレセプタクルコネクタから0Vのグランドレベルにある機器のレセプタクルコネクタへ、それら機器間に生じている電位差によってシールドケーブルやモジュラープラグを通じて直流電流が流れてしまう。この直流電流は、機器にノイズを引き起こし、或いは、機器間の通信に障害を引き起こすものとなる。
特開2002−352918号公報
機器間に生じ得るこのような電位差は、例えば、シールドケーブルを使用しない場合や、ノンシールドのモジュラープラグ、つまり、シールドを有しないモジュラープラグを使用する場合には、問題になり得ない。しかしながら、ネットワーク技術の発達に伴い、レセプタクルコネクタ間をつなぐケーブルに例えば10Gbpsといった高速信号を流すことが必要とされてきており、このような高速信号は取り分けノイズの影響を受けやすいことから、シールドケーブルを使用しない、或いは、シールドを有しないモジュラープラグを使用する等といった従来の接続方法は好ましいものではない。本願発明はこのような従来技術における問題を解決するためになされたものであり、シールド板から電気的に分離されたグランドバネを設けることによって、シールドケーブルやシールドを有したモジュラープラグを使用した場合であっても、レセプタクルコネクタを接続した機器間のグランドレベルによってモジュラージャックのシールド板全体に不所望な電流が流れないようにして、ノイズの発生を効果的に防止するものである。更に、グランドバネとグランドの間に電流遮断手段を設けることにより、レセプタクルコネクタ間における不所望な電流を遮断することができるレセプタクルコネクタと、このレセプタクルコネクタを有する装置を提供するものである。
本発明は、相手コネクタが嵌合される嵌合部を有するハウジングと;前記嵌合部内に配置され、前記相手コネクタが嵌合される嵌合部を有するハウジングと;前記嵌合部内に配置され、前記嵌合部に嵌合した前記相手コネクタと接触し得る端子と;前記ハウジングの外部を覆うシールド板と;を有したレセプタクルコネクタにおいて、前記レセプタクルコネクタは、前記ハウジングの前記嵌合部内に前記シールド板と電気的に分離されたグランドバネを有し;前記グランドバネは、前記嵌合部に嵌合した前記相手コネクタに接触する接触部と、グランドに接地させる接地部を有し;前記シールド板は、グランドに接地させる接地部を有することを特徴とするグランド機能を備えたレセプタクルコネクタを特徴とする。
上記レセプタクルコネクタにおいて、前記グランドバネの前記接地部は、グランドに接地された基板を通じて接地されてもよい。
上記レセプタクルコネクタにおいて、前記グランドバネは、前記嵌合部に嵌合した前記相手コネクタに接触する接触部であるバネ接触部と、前記ハウジングに前記グランドバネを取り付けるときに前記ハウジングに対する係止部材として用いられる係止部と、前記ハウジングに圧入固定される圧入固定部と、前記グランドバネを接地させる基板接続部を備えるものであってもよい。
上記レセプタクルコネクタにおいて、前記シールド板の前記接地部は、グランドに接地されたパネルに取り付けることによって接地されるものであってもよい。
また、上記レセプタクルコネクタにおいて、前記レセプタクルコネクタはモジュラージャックであり、前記相手コネクタはモジュラープラグであってもよい。
更に、上記レセプタクルコネクタにおいて、前記レセプタクルコネクタはモジュラージャックであり、前記相手コネクタはモジュラープラグであって、前記グランドバネのバネ接触部は、前記モジュラープラグの外部を覆うシールド板と接触し得るものであってもよい。
また、本発明によれば、上記いずれかに記載のレセプタクルコネクタにおいて、前記グランドバネの前記接地部とグランドの間に電流遮断手段を設けた装置が提供される。尚、前記電流遮断手段はコンデンサであってもよい。
更に、上記装置において、前記コンデンサは基板に実装されるものであってもよい。
本発明によれば、例えば、レセプタクルコネクタを接続した機器間のグランドレベルによってレセプタクルコネクタ間に不所望な電流を流れないようにすることができる。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の好適な一実施形態によるレセプタクルコネクタを説明する。
図1に、本発明によるレセプタクルコネクタの一例であるモジュラージャック50の斜視図を、図2に、モジュラープラグ30が嵌合され、パネル2に取り付けられた、図1のモジュラージャック50のA−A線中心断面図を、図3に、図2のB−B線水平断面図を、それぞれ示す。
図2、図3に、モジュラージャック50に嵌合され得るモジュラープラグ30の一例が示してある。モジュラープラグ30は、シールド線(図示されていない)とともにケーブル等の複数の電線を結線させる部材であって、シールドケーブル3の端部に取り付けられた状態でモジュラージャック50に嵌合され、シールドケーブル3を介してモジュラージャック50と相手レセプタクルコネクタ(例えば、モジュラージャック)を接続させる。モジュラープラグ30は、主に、樹脂等でできた絶縁性の矩形ハウジング31と、このハウジング31の外部を覆うシールド板32と、シールドケーブル3内の各電線33にハウジング31に穿設されたスリット孔34を通じて取り付けられた端子38から成る。矩形ハウジング31の上部には、モジュラージャック50の対応凹部40と係合させてモジュラープラグ30をモジュラージャック50に対して係止させる弾性つまみ39が設けてある。尚、図面からは明らかでないが、シールドケーブル3に内包されたシールド線(図示されていない)は、当然に、シールド板32と電気的に接続された状態にある。
一方、図1乃至図3に示されたモジュラージャック50は、主に、樹脂等でできた矩形の絶縁性ハウジング52と、このハウジング52の嵌合部57に配置される金属製の端子53と、同様にハウジング52の嵌合部57に配置される金属材料から成るグランドバネ80と、更に、ハウジング52の外部を覆うシールド板56から成る。尚、ハウジング52に取り付けられた、端子53、グランドバネ80、及びシールド板56は、それぞれ、物理的、電気的に分離独立した部材であって、互いに独立した状態でハウジング52に取り付けられる。
ハウジング52の前面側から背面側に向かって、嵌合部である凹部57が形成されている。モジュラープラグ30(図2、図3参照)は、この凹部57に嵌合され得る。凹部57内には、モジュラープラグ30の端子38に対応して、所要数、例えば8本の、端子53がハウジング52の配列溝54に沿って並列に配列されている。各端子53は、弾性部67と、垂直下端部69と、これらをつなぐ折り曲げ部68から成っており、弾性部67は、モジュラープラグ30が凹部57に嵌合したときに、折り曲げ部68の作用によって、モジュラープラグ30の端子38と弾性的に接触し得る。また、垂直下端部69は、各端子53が配列溝54の所定位置に固定されたときに、ハウジング52の底面及び基板4の穴76を通じて下方に突出し、基板4上の所定回路(図示せず)に電気的に接続され得る。
シールド板56は、一枚の金属板を折り曲げ、切り抜く等して形成される。シールド板56は、実質的に、ハウジング52の上面、側面、背面、底面の一部、前面の凹部(嵌合部)57の入口以外の部分、及び底面の一部を、上面部58、左右側面部59、背面部60、前部61、及び底部62によってそれぞれ覆う。ハウジングの全ての面を覆うことは必須ではない。シールド板56がハウジング52に確実に固定されるよう、シールド板56の上面部58及び背面部60から左右側面59へ折り曲げた延出部に係合穴63が、これに対応してシールド板56の左右側面59の対応位置に係合突起64が、それぞれ設けられている。また、シールド板56をグランド5に接地するために背面部60の下に延びる基板接続部75を形成している。この基板接続部75はグランド5に接地された基板4に接続されることによって、シールド板56をグランドに接地する接地部として機能し得る。また、シールド板56を基板等に固定するため、図示のように、左右側面の下に延びる基板仮止部75aが設けられていてもよい。この基板仮止部75aもまた、基板接続部75と同様に、グランド5に接地された基板4に接続されることによって、シールド板56をグランドに接地する接地部として機能し得る。尚、シールド板56は、モジュラープラグ30がモジュラージャック50に嵌合した場合であっても、モジュラープラグ30と直接的にも或いは間接的にも接触することはない。更に言えば、シールド板56とモジュラープラグ30との間で電気的な接続は一切存在しない。
ノイズ遮蔽のためにパネル2を介してシールド板56をグランド5に接地するために、シールド板56の接地部としても利用可能なグランド片70が、シールド板56の前面側から背面側に向かって片持ち梁状に折曲形成されている。グランド片70a、b、cは、凹部57の入口周囲の各辺にそれぞれ2個ずつ、計8個設けてある。これらグランド片70の先端部はハウジング52の本体側に僅かに折り曲げられており、モジュラージャック50は、コンピュータの筐体パネル等のパネル穴21にパネル2の裏側から挿入され、僅かに折り曲げられたグランド片70の先端部とパネル2の縁との接触を利用してそこに弾性保持させられるとともに、シールド板56は、グランド片70とパネル2との接触を通じてパネル2と物理的且つ電気的に接触される。パネル2はグランド5に接続されていることから、この結果、シールド板56は、グランドに接地されたパネル2との接触を通じてグランド5に間接的に接続されシールド板56の接地部として利用されることになる。尚、パネル2の穴21に取り付けたモジュラージャック50がパネル2から飛び出さないように、図示のように、シールド板56の上面58の一部65を垂直に起こして、パネル2の縁に衝突し得る状態としてもよい。なお、本発明の実施例では、シールド板56と一体的にグランド片70を折り曲げ形成しているが、パネル2からグランド片(図示されていない)が延びて、シールド板56と物理的且つ電気的に接触されても良い。
次に、図4、図5をも参照して、グランドバネ80の構成を詳細に説明する。図4は、ハウジング52とグランドバネ80のみを示した図1のC−C線断面図、図5は、グランドバネ80単体の斜視図である。
グランドバネ80は、ハウジング52の凹部57の左右内壁に沿って1つずつ、ハウジング52の背面に設けたスリット溝41から前方に向かって挿入される。グランドバネ80は、主に、幅広部85と、この幅広部85から挿入方向に延びるように片持ち梁状に折曲形成されたバネ接触部81、幅広部85の略中心をコの字状に切り起こして挿入方向とは逆方向に延びるように片持ち梁状に設けたランス部82、幅広部85の下方に延びる下方延長部86、この下方延長部86からバネ接触部81と平行に挿入方向に沿って延びる圧入固定部83、更に、下方延長部86から狭幅で下方に延びる基板接続部84から成る。尚、バネ接触部81は、ハウジング52の凹部57に向かう方向に、一方、ランス部82は、ハウジング52の凹部57に向かう方向とは逆方向に、それぞれ弾性的に折り曲げられている。
バネ接触部81は、モジュラージャック50の凹部57にモジュラープラグ30が嵌合したときに、モジュラープラグ30の外部を覆うシールド板32の側面と弾性接触し得る。この接触を容易にするため、バネ接触部81の先端付近に、バネ接触部81の折曲方向とは逆方向に折り返された接点部87が形成されている。ランス部82は、モジュラージャック50にグランドバネ80を取り付けたときに、モジュラージャック50に対する係止部材として用いられる部分であり、その先端付近に、ハウジング52の内壁側に折り曲げることによって形成された折曲部73を有する。更に、圧入固定部83は、モジュラージャック50のハウジング52に圧入固定される部分として用いられる部分である。
グランドバネ80をハウジング52に固定する際、圧入固定部83の中間付近に設けた圧入突起88によって、グランドバネ80はハウジング52の圧入部77に所定の力で圧入される。また、このとき、幅広部85、バネ接触部81、及び下方延長部86は、これらの形状に適合するように形成されたハウジング52の窪み55に沿って配置され得る。更に、ランス部82は、窪み55よりも更に深い窪み71によって形成された段部74にその折曲部73を引っ掛けるようにしてそこに係止され、グランドバネ80の位置決めを助ける。
基板接続部84は、グランド5に接地された基板4に接続される部分である。基板4に接続する際、基板接続部84は基板4に直接的に接続され、更に、基板4上の適当な位置に実装された電流遮断手段としての、例えば、コンデンサ72を介して、グランド5に間接的に、接続される。このようにモジュラージャック50をコンデンサ72に接続する場合には、モジュラージャック50単体ではなく、そこに電流遮断手段としてのコンデンサ72等が付加された一つの装置として捉えることもできる。基板接続部84を基板4を通じてグランド5に接地させたことにより、モジュラープラグ30がモジュラージャック50に嵌合し、この結果、グランドバネ80がそのバネ接触部81において、モジュラープラグ30のシールド板32やシールドケーブル3、更には、これらを通じて接続される相手レセプタクルコネクタやそれが取り付けられた機器と、電気的に接続された場合には、グランドバネ80は基板接続部84を通じてグランド5に接続されることになるから、ノイズの発生を効果的に防止できる。この場合、基板接続部84は、グランドバネ80の接地部として機能し得る。
また、基板接続部84とグランド5の間にコンデンサ72を設けたことにより、仮に、モジュラージャック50のグランドレベルと、モジュラープラグ30のシールド板32やシールドケーブル、更には、相手レセプタクルコネクタが取り付けられた機器におけるグランドレベルとの間に電位差が生じたとしても、この電位差によってシールドケーブル3やモジュラープラグ30を通じて電流が流れてしまうことはない、更に詳細に言えば、それらの間に流れる可能性がある直流成分を有効に遮断することができる。この点につき、以下の図6を参照しつつ更に詳細に説明する。
図6は、本発明によるモジュラージャック50の一使用例を、図3と同様の水平断面図で示したものである。本モジュラージャック50は、シールドケーブル3の両端に取り付けたモジュラープラグ30を利用して、相手レセプタクルコネクタであるモジュラージャック60と電気的に接続される。ここで、モジュラージャック60は、通常の、例えば、図7の従来例に示したような、シールド部材56の一部材であるグランドバネ80’を有するモジュラージャックである。尚、モジュラージャック60において、モジュラージャック50の部材に対応する部材には「’」を付して示している。特に、モジュラージャック60のシールド板56’は、モジュラープラグ30のシールド板32とグランドバネ80’を通じ、又、パネル2とバネ片89を通じて電気的に接続されている点に注意されたい。このような接続状況において、仮に、モジュラージャック60側は100Vのグランドレベルとなっており、モジュラージャック50の側は0Vのグランドレベルとなっていた場合、電流遮断手段である例えばコンデンサ72が設けられていなければ、これらの電位差によって、モジュラージャック60側からモジュラージャック50側に電流が流れ、不所望なノイズが発生してしまう。これに対して、本構成によれば、シールドケーブル3やモジュラープラグ30と電気的に分離されたグランドバネ80とグランド5との間にコンデンサ72が設けられていることから、直流成分を遮断するコンデンサ72の働きにより、それらの間、例えば、シールドケーブル3やモジュラープラグのシールド板32に電流が流れることはない。故に、このような構成によれば、不所望なノイズの発生を効果的に防止することができる。
尚、本発明の前述の実施例のグランドバネ80は、金属材料から成るものであるが、樹脂に金属メッキをほどこして成っていてもよい。又、グランドバネは2部品から成って、それら部品間にコンデンサを介在していても良いことは言うまでもない。
また、本発明をモジュラーコネクタを一例に挙げて説明してきたが、本発明はレセプタクルコネクタとしての機能を備えたコネクタに広く適用できるものであって、モジュラーコネクタに限らず、様々な型のコネクタに応用できる。したがって、本願発明は、モジュラーコネクタに限定されるものではない。
レセプタクルコネクタを必要とする様々な機器に応用することができる。
本発明の一実施形態によるモジュラージャックの斜視図である。 図1のA−A線中心断面図である。 図2のB−B線水平断面図である。 ハウジングとグランドバネのみを示した図1のC−C線断面図である。 グランドバネ単体の斜視図である。 本発明によるレセプタクルコネクタであるモジュラージャックの一使用例を示す図である。 グランド機能を備えたレセプタクルコネクタの従来例を示す図である。
符号の説明
1 レセプタクルコネクタ
2 パネル
3 シールドケーブル
4 基板
5 グランド
30 モジュラープラグ
31 ハウジング
32 シールド板
38 端子
50 モジュラージャック
52 ハウジング
53 端子
56 シールド板
57 凹部
63 係合穴
64 係合突起
65 垂直部分
66 前面
67 弾性部
68 折り曲げ部
69 垂直下端部
70 グランド片
60 相手モジュラージャック
72 コンデンサ
73 折曲部
74 段部
75 基板係止部
76 穴
77 圧入部
80 グランドバネ
81 バネ接触部
82 ランス部
83 圧入固定部
84 基板接続部
85 幅広部
86 下方延長部
87 接点部
88 圧入突起
89 バネ片

Claims (9)

  1. 相手コネクタが嵌合される嵌合部を有するハウジングと、
    前記嵌合部内に配置され、前記嵌合部に嵌合した前記相手コネクタと接触し得る端子と、
    前記ハウジングの外部を覆うシールド板と、
    を有したレセプタクルコネクタにおいて、
    前記レセプタクルコネクタは、前記ハウジングの前記嵌合部内に前記シールド板と電気的に分離されたグランドバネを有し、
    前記グランドバネは、前記嵌合部に嵌合した前記相手コネクタに接触する接触部と、グランドに接地させる接地部を有し、
    前記シールド板は、グランドに接地させる接地部を有することを特徴とするグランド機能を備えたレセプタクルコネクタ。
  2. 前記グランドバネの前記接地部は、グランドに接地された基板を通じて接地される請求項1に記載のレセプタクルコネクタ。
  3. 前記グランドバネは、前記嵌合部に嵌合した前記相手コネクタに接触する接触部であるバネ接触部と、前記ハウジングに前記グランドバネを取り付けるときに前記ハウジングに対する係止部材として用いられる係止部と、前記ハウジングに圧入固定される圧入固定部と、前記グランドバネを接地させる基板接続部を備える請求項1又は2に記載のレセプタクルコネクタ。
  4. 前記シールド板の前記接地部は、グランドに接地されたパネルに取り付けることによって接地される請求項1乃至3のいずれかに記載のレセプタクルコネクタ。
  5. 前記レセプタクルコネクタはモジュラージャックであり、前記相手コネクタはモジュラープラグである請求項1乃至4のいずれかに記載のレセプタクルコネクタ。
  6. 前記レセプタクルコネクタはモジュラージャックであり、前記相手コネクタはモジュラープラグであり、前記グランドバネのバネ接触部は、前記モジュラープラグの外部を覆うシールド板と接触し得る請求項3に記載のレセプタクルコネクタ。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載のレセプタクルコネクタにおいて、前記グランドバネの前記接地部とグランドの間に電流遮断手段を設けた装置。
  8. 前記電流遮断手段はコンデンサである請求項7に記載の装置。
  9. 前記コンデンサは基板に実装される請求項8に記載の装置。
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