JP2007298079A - 運動案内装置 - Google Patents

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綾子 三澤
Satoru Chikuhichi
悟 築比地
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Abstract

【課題】部材構成の簡易化によりコスト削減を行うとともに、案内条件に応じた所望の条数の無限循環路を備える安価な運動案内装置を実現する。
【解決手段】軌道部材11に対する移動部材15の相対的な移動運動が自在とされる運動案内装置60において、移動部材15は、負荷転動体転走面及び無負荷転走路の略半分を構成する第一トラック溝が形成される第一部材21と、負荷転動体転走面及び無負荷転走路の略半分を構成する第二トラック溝が形成される第二部材22と、第一部材21と第二部材22との間に少なくとも1つ設置され、且つ、第一部材21の設置側に負荷転動体転走面及び無負荷転走路の略半分を構成する第一中間トラック溝が形成されるとともに、第二部材22の設置側に負荷転動体転走面及び無負荷転走路の略半分を構成する第二中間トラック溝が形成される中間部材51と、によって構成されている。
【選択図】図10

Description

本発明は、軌道部材と移動部材とが複数の転動体を介して荷重を負荷しながら相対移動自在に係合する運動案内装置の新たな装置構成を提案するものである。
従来、この種の運動案内装置としては、ベッド等の基台に配設されるとともに転動体の転走面が形成された軌道部材と、複数の転動体を介してこの軌道部材に組み付けられ、テーブル等の可動体を支持しながら軌道部材に沿って移動する移動部材とから構成されるものが知られている。
上記移動部材は、転動体を介して軌道部材の転動体転走面と対向する負荷転動体転走面及びこの負荷転動体転走面と平行な無負荷転動体転走路を有し、転動体の転がり運動に伴い軌道部材に沿って移動自在な移動部材本体と、この移動部材の前後両端面に夫々固定されるとともに、該移動部材の負荷転動体転走面及び無負荷転動体転走路の間で転動体を案内する円弧状の方向転換路を有する一対の蓋体とから構成されており、上記蓋体を移動部材本体の前後両端面に固定することで上記負荷転動体転走面と無負荷転動体転走路の端部間とが方向転換路で連結され、転動体の無限循環路が移動部材内に完成するようになっている。
以上のように、軌道部材と移動部材とが複数の転動体を介して荷重を負荷しながら相対移動自在に係合する運動案内装置は、その運動の基本が転がり運動に基づくため、摺動抵抗が低いという利点があり、現在、工作機械や搬送装置を始めとして、半導体製造装置、医療装置などの多くの用途に用いられている。
しかしながら、近時の産業界におけるコスト削減の要請から、例えば加わる荷重が少ない用途で運動案内装置を用いる場合には、簡易な部品構成を採用することによって価格を抑えた運動案内装置を提供することが求められる。そして、従来の運動案内装置においては、特に、移動部材が他の構成部材に比べて部品点数が多く、構造も複雑であるため、構成の簡易化によりコスト削減を行う余地があると考えられる。
また、従来の運動案内装置にあっては、一般的に案内対象物や加わる負荷条件に応じて無限循環路の条数を決めることになるが、案内条件に応じて製品を揃えていたのでは、部品種類が増大するとともに製造型式も受注条件に応じて増やさなければならないので、製造効率が極めて悪くなってしまう。そこで、部品種類を増やすことなく、所望の条数の無限循環路を備えた運動案内装置を製造することが可能な装置構成を創作することが求められていた。
本発明は、上述した課題の存在に鑑みて成されたものであって、その目的は、部材構成の簡易化によりコスト削減を行うとともに、案内条件に応じた所望の条数の無限循環路を備える運動案内装置を安価に製造することができる技術を提供することにある。
本発明に係る運動案内装置は、転動体転走面を備える軌道部材と、前記転動体転走面に対向する負荷転動体転走面を備えるとともに、前記転動体転走面と前記負荷転動体転走面とによって構成される負荷転走路の一端と他端とを結ぶように形成される無負荷転走路を備える移動部材と、前記負荷転走路と前記無負荷転走路とによって構成される無限循環路内に転動自在に設置される複数の転動体と、を備えることにより、前記軌道部材に対する前記移動部材の相対的な移動運動が自在とされる運動案内装置であって、前記移動部材は、前記負荷転動体転走面及び前記無負荷転走路の略半分を構成する第一トラック溝が形成される第一部材と、前記負荷転動体転走面及び前記無負荷転走路の残りの半分を構成する第二トラック溝が形成される第二部材と、によって構成されており、前記第一トラック溝と前記第二トラック溝とが重なり合うように前記第一部材と前記第二部材が接合されることにより、前記第一トラック溝と前記第二トラック溝が協働して前記負荷転動体転走面及び前記無負荷転走路を形成することを特徴とする。
また、本発明に係る別の運動案内装置は、転動体転走面を備える軌道部材と、前記転動体転走面に対向する負荷転動体転走面を備えるとともに、前記転動体転走面と前記負荷転動体転走面とによって構成される負荷転走路の一端と他端とを結ぶように形成される無負荷転走路を備える移動部材と、前記負荷転走路と前記無負荷転走路とによって構成される無限循環路内に転動自在に設置される複数の転動体と、を備えることにより、前記軌道部材に対する前記移動部材の相対的な移動運動が自在とされる運動案内装置であって、前記移動部材は、前記負荷転動体転走面及び前記無負荷転走路の略半分を構成する第一トラック溝が形成される第一部材と、前記負荷転動体転走面及び前記無負荷転走路の略半分を構成する第二トラック溝が形成される第二部材と、前記第一部材と前記第二部材との間に少なくとも1つ設置され、且つ、前記第一部材の設置側に前記負荷転動体転走面及び前記無負荷転走路の略半分を構成する第一中間トラック溝が形成されるとともに、前記第二部材の設置側に前記負荷転動体転走面及び前記無負荷転走路の略半分を構成する第二中間トラック溝が形成される中間部材と、によって構成されており、前記第一トラック溝と前記第一中間トラック溝、及び前記第二トラック溝と前記第二中間トラック溝、又は前記第一中間トラック溝と前記第二中間トラック溝とが協働して前記負荷転動体転走面及び前記無負荷転走路を形成することを特徴とする。
上記本発明に係る別の運動案内装置では、前記複数の転動体からの転がり負荷が前記中間部材のみに加わるように構成されていることとすることができる。
また、上記本発明に係る別の運動案内装置は、前記中間部材の設置数をnとしたとき、前記無限循環路の条数Nが
N=(n+1)×2
となるように構成することができる。
さらに、上記本発明に係る別の運動案内装置において、前記軌道部材には、少なくとも1条の転動体転走面が形成された追加部材を接続可能であり、該追加部材を前記無限循環路の条数Nに応じて前記軌道部材に接続することにより、所望の条数の無限循環路が構成自在であることとすることができる。
本発明に係る運動案内装置では、前記軌道部材に対して前記移動部材を覆い隠す蓋を設けるようにすることができる。
なお、本発明に係る運動案内装置は、前記第一部材と前記第二部材とを同一形状で構成することができる。
また、本発明に係る運動案内装置は、前記第一部材と前記第二部材とを異なる形状で構成することができる。
なお、上記発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた発明となり得る。
本発明によれば、部材構成を簡易化することによって製造コストを削減した運動案内装置を提供することができる。また、本発明に係る運動案内装置は、案内条件に応じた所望の条数の無限循環路を備えるように構成することが容易にできるので、製造の際の部品コストや管理コストを大幅に削減することが可能となっている。
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の各実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、各実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る運動案内装置の部分破断斜視図である。また、図2は、第1の実施形態に係る運動案内装置の装置構成を説明するための縦断面側面図である。さらに、図3は、第1の実施形態に係る運動案内装置が備える移動部材の構成を説明するための部品展開斜視図である。
図1及び図2において示される第1の実施形態に係る運動案内装置10は、ベッド等の基台に配設される軌道部材11と、テーブル等の可動体を支持しながら軌道部材11に沿って移動する移動部材15と、軌道部材11及び移動部材15の間に介装される複数のボール20とを備えている。
軌道部材11は、案内方向に延びる長さを持った部材であるとともに、2つの壁状部材が上方に向かって立設するような構成を有しており、ちょうど縦断面が概略コ字状に形成された部材である。そして、2つの壁状部材のそれぞれに対向する内側の壁面の概略中央位置には、案内方向に延びる転動体転走面12が形成されている。この転動体転走面12は、縦断面から見たときに転走面が円弧を描くように形成されており、転動体転走面12上を後述するボール20が転がり運動自在に転走できるようになっている。
移動部材15は、軌道部材11が備える転動体転走面12に対向する負荷転動体転走面16を備えるとともに、転動体転走面12と負荷転動体転走面16とによって構成される負荷転走路17の一端と他端とを結ぶように形成される無負荷転走路18を備えている。
この移動部材15の構成について、図3を用いてさらに詳しく説明すると、第1の実施形態に係る移動部材15は、移動部材15の下半分を構成する第一部材21と、移動部材15の上半分を構成する第二部材22とを備えており、これら第一部材21と第二部材22とが接合されることによって移動部材15が構成されている。
そして、移動部材15の下方を構成する第一部材21の上面には、上述した負荷転動体転走面16及び無負荷転走路18の略下半分を構成する第一トラック溝23が形成されている。一方、移動部材15の上方を構成する第二部材22の下面側にも、第一トラック溝23と同一形状をした第二トラック溝24が形成されており、この第二トラック溝24は、上述した負荷転動体転走面16及び無負荷転走路18の残りの上半分を構成する役目を担っている。したがって、第一部材21と第二部材22とを接合すると第一トラック溝23と第二トラック溝24とがちょうど重なり合うようになっており、第一トラック溝23と第二トラック溝24とが協働することによって負荷転動体転走面16及び無負荷転走路18が形成されるようになっている。
なお、第1の実施形態に係る移動部材15は、第一部材21及び第二部材22という2つの部材を接合すれば完成することができるので、少ない製造コストで組み立てることが可能となっている。また、第一部材21及び第二部材22は、その外面に第一トラック溝23及び第二トラック溝24という溝を除去加工(切削加工や研削加工など)によって形成すれば良く、従来技術に係る移動部材のように無負荷転走路18のための孔加工や一対の蓋体を用意する必要がないので、大幅な部品コストの削減も可能となっている。
複数のボール20は、転動体転走面12及び負荷転動体転走面16によって形成される負荷転走路17と、移動部材15内部に形成される無負荷転走路18とによって構成される無限循環路内に転動自在に設置されている。したがって、複数のボール20は、負荷転走路17内にあるときには負荷を受けながら転がり運動し、一方、無負荷転走路18内にあるときには負荷を受けずに循環することによって無限循環路内を無限に循環できるようになっている。かかる複数のボール20の無限循環によって、軌道部材11に対する移動部材15の相対的な移動運動が実現されている。
次に、図4を用いて、第1の実施形態に係る運動案内装置10の製造方法について説明する。まず、移動部材15の下方を構成する第一部材21を用意する(図4中(a)参照)。なお、第一部材21には、次の工程でボール20を設置することになるが、第一トラック溝23のうちの負荷転動体転走面16を構成する側については、第一部材21単独ではボール20がこぼれ落ちてしまうので、ボール20を保持する対策を施しておく必要がある。このボール保持対策の手段としては、軌道部材11と同じ断面形状を有するとともに第一部材21を所定位置に保持することが可能な部材を用意したり、軌道部材11に対して第一部材21を所定の位置に固定することができる治具を用意したり、組立時にはボール20を保持し、組立完了時には移動部材15をスムーズに軌道部材11に設置することができる治具を用意すれば良い。
続いて、以上のようなボール保持対策が行われた第一部材21に対して、複数のボール20を設置していく(図4中(b)参照)。ボール20の設置数は、例えば第一トラック溝23全体をボール20が埋め尽くすような個数を選択すれば良い。
次に、複数のボール20が設置された第一部材21の上方に第二部材22を重ね合わせ、これらを接合する(図4中(c)参照)。第一部材21と第二部材22との接合方法としては、第一部材21及び第二部材22の同じ位置にねじ孔を開けておき、ねじを用いて両部材を機械的に締結接合する方法や、溶接接合及びろう付けなどの部材同士を金属的に接合する方法、あるいはクリップなどの保持手段を用いて接合する方法等を採用することができる。
最後に、完成した移動部材15を軌道部材11に設置することにより、第1の実施形態に係る運動案内装置10の組み立てが完了する。このように、第1の実施形態に係る運動案内装置10は、従来技術に係る運動案内装置の場合と比べて部品点数が少なく、しかも簡易な組み立てができるような構成が採用されているので、従来に比べて安価な製造コストで装置製造を行うことが可能となっている。
なお、第1の実施形態に係る運動案内装置10においては、ボール20が転がり運動する転動体転走面12や負荷転動体転走面16等の形状をゴシックアーチ形状とすることが望ましい。これは、第1の実施形態に係る移動部材15が、第一部材21と第二部材22という2つの部材を重ね合わせて構成されていることから、転走面に繋ぎ目が位置してしまうという問題を解消するために採用される構成である。転動体転走面12や負荷転動体転走面16等の転走面の形状をゴシックアーチ形状とすることによって、ボール20が繋ぎ目に接触することがなくなり、従来技術に係る運動案内装置と同等のスムーズな転がり運動及び装置寿命を実現することが可能である。
また、第一部材21と第二部材22の形状については、図1乃至図4で示したように、同一形状で構成しても良いし、異なる形状で構成することとしても良い。第一部材21と第二部材22を同一形状で構成した場合には、部品種類を少なくすることができるので、製造コストの削減や在庫管理等の面で有利である。一方、第一部材21と第二部材22とを異なる形状で構成する場合としては、第一部材21は所定の形状で、第二部材22は案内対象物に応じた形状を採用することにより、運動案内装置10の適用範囲を低コストで拡大することができるという利点がある。
[第2の実施形態]
上述した第1の実施形態に係る運動案内装置10では、複数のボール20を拘束することなしにそれぞれバラバラな状態で無限循環路内に設置した場合を例示して説明した。しかし、複数のボールについては、図5A及び図5Bで示すように、ボールチェーン30として構成することも可能である。
かかるボールチェーン30は、互いに隣接する各ボール20の間に間座31を介装するとともに、各間座31をボール20の配列方向に沿った一対のベルト部材32で繋いでボール20を数珠状に連結したものである。そして、このボールチェーン30は、上記ボール20を金型内に中子として配置した可撓性樹脂の射出成形によって製作することができる。
このように構成されたボールチェーン30を使用するため、第2の実施形態に係る運動案内装置40は、図6において示すような構成を採用することができる。すなわち、第一部材46と第二部材47とによって構成される移動部材45において、移動部材45内部に形成される無負荷転走路48に一対のベルト部材32が嵌り込む案内溝49を設け、ボールチェーン30が安定して無限循環できるようにする。
以上のように構成することによって、ボールチェーン30は、移動部材45に組み込まれて無限循環する際に、互いに隣接するボール20間に間座31が介装されていることから、ボール同志の相互摩擦や衝突が防止され、ボール20の磨耗を可及的に防止することができる。また、各ボール20は一対の間座31,31によって両側から包持されており、かかるボールチェーン30から抜け落ちることがないので、複数のボール20を一体のものとして取り扱うことができ、その分だけ移動部材45の組立作業を容易に行うことが可能となる。
[第3の実施形態]
上述した第1及び第2の実施形態に係る運動案内装置10,40では、移動部材15,45が第一部材21,46と第二部材22,47という2つの部材によって構成されていた。次に説明する第3の実施形態に係る運動案内装置50は、第一部材21と第二部材22に加えて、第一部材21と第二部材22の間に中間部材51を設置した構成を有する装置に関するものである。なお、以下の第3の実施形態に関する説明においては、上述した第1の実施形態に係る運動案内装置10と同一又は類似する部材について、同一符号を付して説明を省略する。
図7は、第3の実施形態に係る運動案内装置の装置構成を説明するための縦断面側面図である。また、図8は、第3の実施形態に係る運動案内装置が備える移動部材の構成を説明するための部品展開斜視図である。
図7において示されるように、第3の実施形態に係る運動案内装置50は、左右2条ずつ、合計4条の無限循環路を有する構成を備えている。
特に、第3の実施形態に係る移動部材15は、移動部材15の下方部分を構成する第一部材21と、移動部材15の上方部分を構成する第二部材22と、第一部材21と第二部材22との間に1つ設置される中間部材51とを備える構成を有しており、これら第一部材21、中間部材51及び第二部材22という3つの部材が接合されることによって移動部材15が構成されている。
そして、移動部材15の下方を構成する第一部材21の上面には、先に説明した負荷転動体転走面16及び無負荷転走路18の略下半分を構成する第一トラック溝23が形成されている。また、移動部材15の上方を構成する第二部材22の下面側にも、第一トラック溝23と同一形状をした第二トラック溝24が形成されており、この第二トラック溝24は、上述した負荷転動体転走面16及び無負荷転走路18の略上半分を構成する役目を担っている。
一方、中間部材51には、上下両側にトラック溝が形成されている。すなわち、第3の実施形態に係る中間部材51では、第一部材21と接合することとなる下方の側に、負荷転動体転走面16及び無負荷転走路18の略上半分を構成する第一中間トラック溝52が形成されており、第一部材21上面の第一トラック溝23と第一中間トラック溝52とが協働することによって、移動部材15下側の左右2条の負荷転動体転走面16及び無負荷転走路18が形成されている。また、第3の実施形態に係る中間部材51の第二部材22と接合することとなる上方の側には、負荷転動体転走面16及び無負荷転走路18の略下半分を構成する第二中間トラック溝53が形成されており、第二部材22下面の第二トラック溝24と第二中間トラック溝53とが協働することによって、移動部材15上側の左右2条の負荷転動体転走面16及び無負荷転走路18が形成されている。
したがって、第一部材21と中間部材51、及び中間部材51と第二部材22とを接合することによって、それぞれ2つずつある第一トラック溝23と第一中間トラック溝52とがちょうど重なり合い、また、それぞれ2つずつある第二中間トラック溝53と第二トラック溝24とがちょうど重なり合うようになっているので、合計4条の負荷転動体転走面16及び無負荷転走路18が形成されるようになっている。
なお、中間部材51を採用した第3の実施形態に係る移動部材15にあっては、図8の符号αで示す矢印の方向にボール20からの荷重が加わるように構成することができる。すなわち、軌道部材11側の転動体転走面12と移動部材15側の負荷転動体転走面16との位置関係、若しくはこれらの形状を調整することによって、中間部材51のみにボール20からの荷重が加わるようにするのである。このような構成を採用することによって、加わる荷重のバランスがとれ、安定した案内運動が実現することとなる。ちなみに、この場合の転走面形状は、サーキュラアーク形状を採用することが好適である。
また、第3の実施形態に係る移動部材15において、ボール20からの荷重が加わる中間部材51のみを金属材料で構成し、他の部材を樹脂材料などの軽量化材料によって構成することも可能である。かかる構成の採用によって、軽量化した運動案内装置50を実現することができる。
なお、第3の実施形態に係る移動部材15についても、上述した第1の実施形態と同様に、少ない製造コストで組み立てることが可能であり、また、簡易な備品構成と軽量化材料の採用可能化によって、大幅な部品コストの削減が実現する。
次に、図9を用いて、第3の実施形態に係る運動案内装置50の製造方法について説明する。まず、移動部材15の下方を構成する第一部材21を用意する(図9中(a)参照)。なお、第一部材21には、次の工程でボール20を設置することになるが、第一トラック溝23のうちの負荷転動体転走面16を構成する側については、第一部材21単独ではボール20がこぼれ落ちてしまうので、ボール20を保持する対策を施しておく必要がある。このボール保持対策の手段は、上述した第1の実施形態の場合と同様であり、軌道部材11と同じ断面形状を有するとともに第一部材21を所定位置に保持することが可能な部材を用意したり、軌道部材11に対して第一部材21を所定の位置に固定することができる治具を用意したり、組立時にはボール20を保持し、組立完了時には移動部材15をスムーズに軌道部材11に設置することができる治具を用意すれば良い。
続いて、以上のようなボール保持対策が行われた第一部材21に対して、複数のボール20を設置していく(図9中(b)参照)。ボール20の設置数は、例えば第一トラック溝23全体をボール20が埋め尽くすような個数を選択すれば良い。
次に、複数のボール20が設置された第一部材21の上方に中間部材51を重ね合わせ、中間部材51の上方に形成された第二中間トラック溝53に対して複数のボール20を設置していく(図9中(c)参照)。
さらに、複数のボール20が設置された中間部材51の上方に第二部材22を重ね合わせ、第一部材21、中間部材51及び第二部材22を接合する(図9中(d)参照)。第一部材21、中間部材51及び第二部材22の接合方法についても、第1の実施形態で説明した方法と同様に、第一部材21、中間部材51及び第二部材22の同じ位置にねじ孔を開けておき、ねじを用いて3つの部材を機械的に締結接合する方法や、溶接接合及びろう付けなどの部材同士を金属的に接合する方法、あるいはクリップなどの保持手段を用いて接合する方法など、あらゆる接合方法を採用することが可能である。
最後に、完成した移動部材15を軌道部材11に設置することにより、第3の実施形態に係る運動案内装置50の組み立てが完了する。
なお、第3の実施形態においても、第一部材21と第二部材22の形状については、同一形状で構成しても良いし、異なる形状で構成することとしても良い。第一部材21と第二部材22を同一形状で構成した場合には、部品種類を少なくすることができるので、製造コストの削減や在庫管理等の面で有利である。一方、第一部材21と第二部材22とを異なる形状で構成する場合としては、第一部材21は所定の形状で、第二部材22は案内対象物に応じた形状を採用することにより、運動案内装置50の適用範囲を低コストで拡大することができるという利点がある。
[第4の実施形態]
中間部材51を採用した第3の実施形態に係る運動案内装置50については、多様な変更又は改良を加えることが可能である。例えば、図10は、第4の実施形態に係る運動案内装置60の装置構成を説明するための縦断面側面図であるが、第一部材21と第二部材22との間に複数の中間部材51を設置することにより、所望の条数の無限循環路を備える運動案内装置を実現することが可能である。
図10に示すような第4の実施形態に係る運動案内装置60によれば、新たな部品を用意しなくとも、設置する中間部材51の数を増やすだけで案内条件に応じた運動案内装置を製作することが可能となる。したがって、製造コストや管理コスト、さらには開発コストの面で非常に有利となる。
なお、第4の実施形態に係る運動案内装置60の場合、中間部材51の設置数をnとしたときに、無限循環路の条数Nは、
N=(n+1)×2
となるので、かかる条件式に基づいて中間部材51の設置数nを決めるようにすれば良い。
また、第4の実施形態に係る運動案内装置60を採用する場合には、図11に示すように、軌道部材11の構成についても改良を加えることが望ましい。すなわち、移動部材15側が任意の設置数を採用可能であれば、それに応じた軌道部材11側の形状変更も必要となってくる。そこで、図11に示すように、1条の転動体転走面72が形成された追加部材71を軌道部材11に接続可能とすることにより、移動部材15の側の条数に対応した転走面を容易に構成できるようになった。つまり、追加部材71を無限循環路の条数Nに応じて軌道部材11に接続することにより、軌道部材11の側でも所望の条数の無限循環路が構成自在となったのである。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記各実施形態に記載の範囲には限定されない。上記各実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。
例えば、図12に示すように、第4の実施形態に係る運動案内装置60の軌道部材11に対して移動部材15を覆い隠す蓋81を設置することにより、防塵機能を付加した運動案内装置を実現することも可能である。また、軌道部材11に対して蓋81を設置することにより、軌道部材11の剛性をより高くすることができる。
さらに、上述した各実施形態では、複数の転動体としてボール20を用いた場合を例示して説明したが、ローラなどの他の転動体を用いることも可能である。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
第1の実施形態に係る運動案内装置の部分破断斜視図である。 第1の実施形態に係る運動案内装置の装置構成を説明するための縦断面側面図である。 第1の実施形態に係る運動案内装置が備える移動部材の構成を説明するための部品展開斜視図である。 第1の実施形態に係る運動案内装置の製造方法を説明するための図である。 第2の実施形態に係る運動案内装置で採用したボールチェーンの外観側面図である。 第2の実施形態に係る運動案内装置で採用したボールチェーンの外観上面図である。 第2の実施形態に係る運動案内装置の装置構成を説明するための縦断面側面図である。 第3の実施形態に係る運動案内装置の装置構成を説明するための縦断面側面図である。 第3の実施形態に係る運動案内装置が備える移動部材の構成を説明するための部品展開斜視図である。 第3の実施形態に係る運動案内装置の製造方法を説明するための図である。 第4の実施形態に係る運動案内装置の装置構成を説明するための縦断面側面図である。 第4の実施形態に係る運動案内装置の改良された装置構成を説明するための縦断面側面図である。 第4の実施形態に係る運動案内装置が採り得る多様な変形例のうちの一形態を例示する図である。
符号の説明
10 第1の実施形態に係る運動案内装置、11 軌道部材、12 転動体転走面、15 移動部材、16 負荷転動体転走面、17 負荷転走路、18 無負荷転走路、20 ボール、21 第一部材、22 第二部材、23 第一トラック溝、24 第二トラック溝、30 ボールチェーン、31 間座、32 ベルト部材、40 第2の実施形態に係る運動案内装置、45 移動部材、46 第一部材、47 第二部材、48 無負荷転走路、49 案内溝、50 第3の実施形態に係る運動案内装置、51 中間部材、52 第一中間トラック溝、53 第二中間トラック溝、60 第4の実施形態に係る運動案内装置、71 追加部材、72 転動体転走面、81 蓋。

Claims (8)

  1. 転動体転走面を備える軌道部材と、
    前記転動体転走面に対向する負荷転動体転走面を備えるとともに、前記転動体転走面と前記負荷転動体転走面とによって構成される負荷転走路の一端と他端とを結ぶように形成される無負荷転走路を備える移動部材と、
    前記負荷転走路と前記無負荷転走路とによって構成される無限循環路内に転動自在に設置される複数の転動体と、
    を備えることにより、前記軌道部材に対する前記移動部材の相対的な移動運動が自在とされる運動案内装置において、
    前記移動部材は、
    前記負荷転動体転走面及び前記無負荷転走路の略半分を構成する第一トラック溝が形成される第一部材と、
    前記負荷転動体転走面及び前記無負荷転走路の残りの半分を構成する第二トラック溝が形成される第二部材と、
    によって構成されており、
    前記第一トラック溝と前記第二トラック溝とが重なり合うように前記第一部材と前記第二部材が接合されることにより、前記第一トラック溝と前記第二トラック溝が協働して前記負荷転動体転走面及び前記無負荷転走路を形成することを特徴とする運動案内装置。
  2. 転動体転走面を備える軌道部材と、
    前記転動体転走面に対向する負荷転動体転走面を備えるとともに、前記転動体転走面と前記負荷転動体転走面とによって構成される負荷転走路の一端と他端とを結ぶように形成される無負荷転走路を備える移動部材と、
    前記負荷転走路と前記無負荷転走路とによって構成される無限循環路内に転動自在に設置される複数の転動体と、
    を備えることにより、前記軌道部材に対する前記移動部材の相対的な移動運動が自在とされる運動案内装置において、
    前記移動部材は、
    前記負荷転動体転走面及び前記無負荷転走路の略半分を構成する第一トラック溝が形成される第一部材と、
    前記負荷転動体転走面及び前記無負荷転走路の略半分を構成する第二トラック溝が形成される第二部材と、
    前記第一部材と前記第二部材との間に少なくとも1つ設置され、且つ、前記第一部材の設置側に前記負荷転動体転走面及び前記無負荷転走路の略半分を構成する第一中間トラック溝が形成されるとともに、前記第二部材の設置側に前記負荷転動体転走面及び前記無負荷転走路の略半分を構成する第二中間トラック溝が形成される中間部材と、
    によって構成されており、
    前記第一トラック溝と前記第一中間トラック溝、及び前記第二トラック溝と前記第二中間トラック溝、又は前記第一中間トラック溝と前記第二中間トラック溝とが協働して前記負荷転動体転走面及び前記無負荷転走路を形成することを特徴とする運動案内装置。
  3. 請求項2に記載の運動案内装置において、
    前記複数の転動体からの転がり負荷が前記中間部材のみに加わるように構成されていることを特徴とする運動案内装置。
  4. 請求項2又は3に記載の運動案内装置において、
    前記中間部材の設置数をnとしたとき、
    前記無限循環路の条数Nが
    N=(n+1)×2
    となるように構成されることを特徴とする運動案内装置。
  5. 請求項4に記載の運動案内装置において、
    前記軌道部材には、少なくとも1条の転動体転走面が形成された追加部材を接続可能であり、該追加部材を前記無限循環路の条数Nに応じて前記軌道部材に接続することにより、所望の条数の無限循環路が構成自在であることを特徴とする運動案内装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の運動案内装置において、
    前記軌道部材に対して前記移動部材を覆い隠す蓋を設けたことを特徴とする運動案内装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の運動案内装置において、
    前記第一部材と前記第二部材とが同一形状で構成されることを特徴とする運動案内装置。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の運動案内装置において、
    前記第一部材と前記第二部材とが異なる形状で構成されることを特徴とする運動案内装置。
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