JP2007297879A - 電磁波吸収板 - Google Patents

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正昭 片野
Yoshinori Shirai
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Abstract

【課題】無線LANで使用されている、周波数が2.45GHzおよび5.2GHzの範囲の電磁波に対して、断熱性に優れた複層ガラス構成の透明な電磁波吸収板を提供する。
【解決手段】2枚の透明な板ガラス1、2が周縁端部に配設されているスペーサ4を介して隔置され、2枚の板ガラス1、2の間に密封された空気層8が形成されてなる複層ガラスにおいて、2枚の板ガラス1、2の厚みが2〜20mmの範囲にあり、空気層8の厚みが5〜15mmの範囲にあり、2枚の板ガラス1、2には共に空気層8側の面に、20〜2KΩ/□の範囲の抵抗膜6、7が形成されてなる無線LANに用いる電磁波吸収板である。
【選択図】図1

Description

本発明は、主に建物の外壁の開口部あるいは屋内の間仕切り等に用いるための、透明な電磁波吸収板に関する。
近年、情報伝達技術の飛躍的進歩に伴い、多様な情報伝達が可能となっている。なかでも無線による情報伝達は、利便性の観点から、非常に優れ、盛んに利用されている。
無線による情報伝達の手段としては、携帯電話、PDA(携帯情報端末)、無線LAN、放送波、自動車レーダー、ETC車載装置、および様々な電子機器などがあげられる。
一方、これら無線による情報伝達の普及にともない、無線による情報伝達に用いられる機器から発せられる電磁波は、建物の開口部から建物内に侵入して、他の電子機器の電磁ノイズとなるため、電磁波を効果的に吸収できる透明性を有する電磁波吸収板が望まれている。
無線による情報伝達のなかでも、無線LAN(構内情報通信網)は、室内におけるLAN工事(コードの配線工事など)が不要なため、オフィスや一般家庭内において、コスト削減や使い易さに大きく貢献している。
しかしながら、無線LANは、室内においては反射材(机、ロッカー、イス等)の影響によるLANスピードの低下、室外への電波漏洩による盗聴、ビルや建物間の電波干渉(2.45GHz帯域は4チャンネルのため)による弊害、外部からの不正アクセスやなりすまし等の発生など、多くの問題が発生する。
このような問題の対策として、PC(パーソナルコンピュータ)などの通信端末とサーバとの間での発行者証明書の交換、データの暗号化または定期的な暗号キ−の自動変更、IDやパスワードの発行等で対策を実施している。
しかし、発行者証明書の交換は、機種の互換性がなく、異機種の間では困難である。また、データの暗号化、定期的な暗号キ−の自動変更、IDやパスワードなどの対策は、第三者によって解読されてしまうという危険性が伴う。
このため、室内の間仕切りやビルや建物などの開口部に、透明な電磁波吸収板を配置し、外部に情報が漏れないようにすることが必要とされている。
また、近年、省エネルギーの観点から、開口部に断熱性に優れた複層ガラスが用いられることが多く、このような複層ガラス構成の電磁波吸収板として、特許文献1には、到来した電磁波を吸収させる吸収材と、到来した電磁波を反射させる反射材とを、吸収すべき電磁波の波長の1/4に相当する間隔で隔てて配置した、λ/4型電磁波吸収体が開示されている。
λ/4型電磁波吸収体を用いた場合、その吸収体の厚さは波長の1/4の大きさを必要とするため、無線LANの利用中心周波数が2.45GHzの場合は、約31mmの厚さが必要となる。従って、この吸収体を間仕切りや建築物の窓、壁等へ取り付けるには厚みが厚すぎるという欠点がある。
また、特許文献2には、λ/4型電磁波吸収体の厚みを薄くするために、このλ/4型電磁波吸収体の吸収材と反射材の間に、ストライプ状または格子形状に形成された導電性被膜を配設することで、吸収材と反射材との間の実効誘電率を大きくし、その厚みを減じることを実現した提案もされている。
特許文献2に開示されている電磁波吸収体では、λ/4型電磁波吸収体の吸収材と反射材の間にストライプ状または格子形状にコーティングされた導電性被膜を配設することで板厚を減じることが出来るが、その構造自体において複雑であり、作製が煩雑となる。
一般に、電磁波を吸収する電磁波吸収体としては、例えば、到来した電磁波を反射、吸収および透過させる吸収させる吸収材と、到来した電磁波を反射させる反射材を、吸収すべき電磁波の波長の1/4に相当する距離を隔てて配置した構成のλ/4型電磁波吸収体が知られている(特許文献1)。
また、λ/4型電磁波吸収体の厚みを薄くするために、このλ/4型電磁波吸収体の吸収材と反射材の間に、ストライプ状または格子形状にコーティングされた導電性被膜を配設することで、吸収材と反射材との間の実効誘電率を大きくし、その厚みを減じることを実現した提案もされている(特許文献2)。
また複層ガラスタイプの電磁波吸収ガラスとして、2枚の透明板の間に空間層を設け、室内側に電磁波遮蔽性透明導電膜を設置し空間層に水を封入して電磁波吸収効果を併設させた電磁波遮蔽透明体が特許文献3に提案されている。
しかし、水を封入する場合、その封入法、取り扱い、ガラスが破損した場合の処理方法や、さらには空気との熱伝導率の違いによる断熱性能の低下等が懸念されるため、水を封入することが得策とは言い難い。
また、単層タイプで誘電体層とインピーダンス層を備える透明電波吸収体においてインピーダンス層の面で反射した電磁波と誘電体層の表面で反射した電磁波の位層差を利用して電磁波吸収効果を得る技術が特許文献4に開示されているが、
室内側より発生する不用電磁波の吸収が必要な場合は、導電膜面を室外側に向ける必要性があり、導電膜の耐久性の劣化が懸念される。
特開2001−44750号公報 特開平10−275997号公報 特開平5―37178号公報 特開2003−8279号公報
本発明は、特許文献1〜4に開示されている電波吸収体の不具合に鑑みてなされたものであり、無線LANに使用されている、2.45GHzおよび5.2GHzの電磁波に対して、断熱性に優れた複層ガラス構成の透明な電磁波吸収板を提供する。
(A)本発明の電磁波吸収板は、2枚の透明な板ガラスが周縁端部に配設されているスペーサを介して隔置され、2枚の板ガラスの間に密封された空気層が形成されてなる複層ガラスにおいて、2枚の板ガラスの厚みが2〜20mmの範囲にあり、空気層の厚みが5〜15mmの範囲にあり、2枚の板ガラスには共に空気層側の面に、20〜2KΩ/□の範囲の抵抗膜が形成されてなることを特徴とする無線LANに用いる電磁波吸収板である。
また、本発明の無線LANに用いる電磁波吸収板は、(A)に記載の無線LANに用いる電磁波吸収板において、(1)空気層が5〜15mmにあり、少なくとも1枚の板ガラスの厚みが2〜6mmの範囲にあり、該板ガラスに形成される抵抗膜の抵抗値が100〜2KΩ/□の範囲にあるか、または、(2)空気層が5〜15mmの範囲にあり、少なくとも1枚の板ガラスの厚みが6mmを超え14mm以下の範囲にあり、該板ガラスに形成される抵抗膜の抵抗値が20〜500Ω/□の範囲にあるか、または、(3)空気層が11〜15mmの範囲にあり、少なくとも1枚の板ガラスの厚みが14mmを越え20mm以下の範囲にあり、該板ガラスに形成される抵抗膜の抵抗値が20〜150Ω/□の範囲にあり、2.45GHzの電磁波の吸収量が10dB以上であることを特徴とする無線LANに用いる電磁波吸収板である。
また、本発明の無線LANに用いる電磁波吸収板は、(A)に記載の無線LANに用いる電磁波吸収板において、(4)空気層が5〜11mmの範囲にあり、少なくとも1枚の板ガラスの厚みが2〜9mmの範囲にあり、該板ガラスに形成される抵抗膜の抵抗値が20〜500Ω/□の範囲にあるか、または、(5)空気層が7〜15mmであり、少なくとも1枚の板ガラスの厚みが11〜20mmの範囲にあり、該板ガラスに形成される抵抗膜の抵抗値が20〜2KΩ/□の範囲にあり、5.2GHzの電磁波の吸収量が10dB以上であることを特徴とする無線LANに用いる電磁波吸収板である。
本発明の複層ガラスガラス構成の電磁波吸収板は、簡易な複層ガラスの構成で、1〜10GHzの周波数範囲において有効に機能する、透明な電磁波吸収板、特に無線LANの周波数2.45GHzと5.2GHzに対して有効な、電磁波吸収板を提供する。
電磁波吸収性能については、例えば無線LAN周波数帯域は2.45GHzと5.2GHz帯域を中心とする周波数帯域が使用されており、前者は特に室外への送信が可能なことから使用頻度が高く、後者は電波法の規制により室内のみの仕様となっている。また、無線LANを行われる際に「アクセスポイント」を設けて出力の増幅を行っている。さらには他部位との電磁波の干渉を防いでいる。この時の「アクセスポイント」の出力が22mw(0.022w)となっているので、この出力に対応する必要がある。この出力は一般の通信機器(携帯電話等)と比較しても、出力が小さいため電磁波吸収性能をー10dB(電磁波エネルギーを1/10に減衰)以上とすれば電磁波吸収体として使用することができる。
また、建物内部において、PHS電話やパーソナルコンピューター(PC)などが構内の無線LANなどに使用され、該無線通信に対するPCやサーバーの誤動作防止や盗聴防止を目的とする場合、電磁波吸収を必要とする周波数範囲は、1〜10GHzである。
本発明の電磁波吸収板が有効になる周波数は、およそ1〜10GHzであり、この周波数範囲には、携帯電話の800MHz〜1GHz、1.5GHz帯、PHS電話の1.9GHz帯の、PDA(情報携帯端末)の2.45GHz帯、PCの無線LANに用いる、2.45GHz帯と5.2GHz帯があり、さらに、ETC車載搭載機器5.8GHz帯などである。
本発明の電磁波吸収板は、図1に示すように、透明な板ガラス1と2とが、板ガラスの周辺部にスペーサ4を用いて、ほぼ一定の間隔になるように対向配置された、複層ガラスの構成である。板ガラス1、2とスペーサ3とは接着剤3によって接着され、さらに、スペーサ4と板ガラス1と2によって形成される板ガラスのエッジ付近のスペースには、シーリング材5によってシールされていることが好ましい。接着剤3には、ブチルゴム系の接着剤を、またシーリング材4にはシリコーン系樹脂、ホットメルト系樹脂などを用いることが好ましい。
板ガラス1と2を対向配置する場合、スペーサ3を用いず、弾性シーリング材のみによって対向配置させてもよい。
板ガラス1、2の空気層7に面した表面には、透明性を有する抵抗膜6、7が形成されたものを用いる。
板ガラス1、2には、ソーダ石灰系ガラス、アルミノ珪酸系ガラス、ホウ珪酸系ガラス等のガラス板が使用できる。
板ガラス1、2の厚みは、電磁波を吸収する性能を発現させるのに重要であり、このため、図2に示すように、板ガラス12を積層させて、板ガラスの厚みを調整し、電磁波を吸収する性能を最適にすることが望ましい。
板ガラスの積層は、例えば、ポリビニルブチラールあるいはEVA等の中間膜を用いて、積層することができる。
積層する誘電体には前述した、ソーダ石灰系ガラス、アルミノ珪酸系ガラス、ホウ珪酸系ガラス等のガラス板や、ポリカーボネイト板やアクリル板などの透明な各種プラスティック板から、1種以上の板ガラスを選択して行うことができ、例えば、ガラス板とガラス板、板ガラスとプラスティック板、あるいはプラスティック板同士を積層する。
板ガラス1の表面に形成される抵抗膜6、7は、Ag、Au、Cr、Ti、Al、Cu、SUS、Ni等から選ばれる1種類以上の金属で成る抵抗が20Ω/□以上の金属膜、または、該金属膜とZnO、SnO、In、TiO、Bi、Ta2、WO、ZnS等の金属酸化物膜とを積層した多層薄膜を用いることができる。
多層膜としては、たとえばZnO膜/Ag膜/ZnO膜、TiO膜/Cr膜/SnO膜、ZnO膜/Al膜/ZnO膜、SnO膜/TiCr膜/SnO膜等の3層を積層したもの、ZnO膜/Ag膜/ZnO膜/Ag膜/ZnO膜、ZnO膜/Al膜/ZnO膜/Al膜/ZnO膜、SnO膜/Al膜/SnO膜/Al膜/SnO膜などの5層を積層したもの、あるいは、ITO膜やネサ膜を適宣選択して用いることができる。
前述した抵抗膜6、7を形成する手段としては、特定するものではないが、物理蒸着法(スパッタリング法、真空蒸着法など)や化学蒸着法を選択して用いることができる。
また、抵抗膜を形成した透明な樹脂フィルムを板ガラスに接着してもよい。このときの抵抗膜も、ガラス板などの透明な樹脂板に形成する抵抗膜と同じ膜を用いることができる。透明な樹脂フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエステルフィルムなどを使用することができる。
本発明の電磁波吸収板の電磁波吸収性能は、図3に示すように、抵抗膜6が形成されている透明な板ガラス1の側から電磁波が入射するとして、電磁波の吸収量を求めるための等価回路は、図4のようになる。
まず、図3に記載の透過側自由空間板ガラス1の入力インピーダンスZg2iを求める。
Figure 2007297879
ここに、εは透明な板ガラス2の複素誘電率であり、μは透明な板ガラス2の比透磁率である。また、γは、式(2)で求められ、j=−11/2であり、λは電磁波の波長であり、dg2は、透明な板ガラス2の厚さ(m)である。
γ2は、次の式(2)で求められる。
Figure 2007297879
次に抵抗膜2表面での入力インピーダンスを求める。
Figure 2007297879
ここにZr2は抵抗膜の面積抵抗(Ω/□)であり、377は空気の特性インピーダンスである。
次に式(4)より、空気層表面での入力インピーダンスZaiが求められる。ここにdaは空気層の厚さ(m)である。
Figure 2007297879
図4に示す入射電磁波側の透明な誘導体の抵抗膜側のインピーダンスZr1iは、次の式(5)で求められる。
Figure 2007297879
図3の電磁波の入射側の入力インピーダンスZxiは、図4に示す等価回路から、次の式(6)で求められる値である。
Figure 2007297879
ここに、εは透明板状体の複素誘電率、μは透明板状体の比透磁率である。板ガラスの場合、ε=7−0.1j(j=(−1)1/2)、μ=1である。λは電磁波の波長であり、dg1は透明板状体の厚さ(m)である。
さらに、透明板状体の表面で反射される電磁波の反射係数Γi1は、次の式(7)で求められる値であり、
Figure 2007297879
反射係数Γi1から、電磁波吸収量Ai1は次の(8)式によって求めることができる。
Figure 2007297879
図1に示す透明な板ガラス1、2に厚み6mmの板ガラスを用いるときの電磁波吸収量を、空気層8の厚みを6mmとし、板ガラス1と2に形成される抵抗膜6、7の抵抗値を同じにして、電磁波の吸収量8を(8)式によって求めると、図5のように、電磁波の波長に対する吸収量のグラフが得られる。
板ガラスの厚みを3mm、5mm、10mm、12mmおよび15mmの6種類とし、抵抗膜を形成した板ガラスそれぞれに対し、図5のようなグラフを、対向配置する板ガラスを3mm、5mm、10mm、12mmおよび15mmとして作成し、2.45GHz及び5.2GHzの電磁波に対する吸収量が10dB以上となる抵抗膜の抵抗範囲を求めると、表1に示す結果が得られた。また、特に顕著な効果がある場合として、吸収の性能が20dB以上となる抵抗膜の抵抗範囲を表2に示す。
表1に示す10dB以上となる板ガラスの厚み、空気層の厚み、および抵抗膜の抵抗値は、2枚の板ガラスの厚みは3〜20mmの範囲であり、空気層の厚みは5〜13mmの範囲であり、抵抗膜の抵抗値は20〜2KΩ/□の範囲である。
さらに、表1から、空気層が5〜15mmの範囲にあり、少なくとも1枚の板ガラスの厚みが2〜6mmの範囲にあり、該板ガラスに形成される抵抗膜の抵抗値が100〜2KΩ/□の範囲にある場合、または、空気層が5〜15mmであり、少なくとも1枚の板ガラスの厚みが6mmを超え14mm以下の範囲にあり、該板ガラスに形成される抵抗膜の抵抗値が20〜500Ω/□の範囲にある場合、または、空気層が11〜13mmであり、少なくとも1枚の板ガラスの厚みが14mmを越え20mm以下の範囲にあり、該板ガラスに形成される抵抗膜の抵抗値が20〜150Ω/□の範囲にある場合は、2.45GHzの電磁波の吸収量が10dB以上となり、好ましい。
また、空気層が5〜11mmであり、少なくとも1枚の板ガラスの厚みが2〜9mmの範囲にあり、該板ガラスに形成される抵抗膜の抵抗値が20〜500Ω/□の範囲にある場合、あるいは、空気層が7〜13mmであり、少なくとも1枚の板ガラスの厚みが11〜20mmの範囲にあり、抵抗膜の抵抗値が20〜2KΩ/□の範囲にある場合は、5.2GHzの電磁波の吸収量が10dB以上となり、好ましい。
Figure 2007297879
Figure 2007297879
無線LANの2.45GHz周波数帯に使用するための電磁波吸収板として、表3に示す、試料1〜4の電磁吸収板を作製した。試料1〜4は、すべて図1に示す構成であり、透明な板ガラス1、2には、フロート法で製造された1m×1mの板ガラス(ソーダ石灰系ガラス)を用いて、作製した。
スペーサに、断面が略ロ字状のアルミニウム製のスペーサを用い、スペーサの断面サイズによって空気層の厚みを変えた。
抵抗膜3、4には、TiO2膜、Cr膜およびSnO膜をこの順序で、スパッタリング法で成膜したものを用い、抵抗膜の面積抵抗は、膜厚によって調整し、板ガラス1、2には同じ抵抗値の抵抗膜を形成した。
Figure 2007297879
作製した電磁波吸収板の電磁波吸収性能は、図6に示す、タイムドメイン法を用いたアーチ型測定装置によって測定した。
測定は、ネットワークアナライザ30を用いて、アーチ型フレーム33の中に設置された送信アンテナ32から電磁波を発信し、電磁波吸収板36で反射された電磁波の反射量を、受信アンテナ32′によりネットワークアナライザ30で測定する。送信アンテナ32および受信アンテナ32′には、共にホーンアンテナを用い、電線31でネットワークアナライザ30に接続した。
電磁波吸収板36については、アルミニウムで作製した金属板の反射量を測定し、次いで電磁波吸収板36の反射量を測定し、金属板の反射量と電磁波吸収板36の反射量との差を、電磁波吸収板36の電磁波吸収量として算出した。
なお、電磁波吸収板36の反射量の測定は、電磁波吸収板36を電磁波吸収性の発泡ポリウレタン製の試料台35の上に置き、カーボンを練りこんで成型した電磁破吸収体34で周囲を囲んで測定を行った。
測定された電磁波吸収量を表3に示す。表3には、計算によって求めた電磁波吸収量も示し、計算で求めた電磁波吸収量と測定された電磁波吸収量とは、表5に示すように、よく一致した。
なお、測定で、TE波(電界が入射面に垂直な場合)とTM波(磁界が入射面に垂直な場合)について測定を行ったが、顕著な差はなかった。
また、垂直入射のみでなく、垂直から45度の傾けた、斜め入射の場合の測定も行ったが、垂直入射の測定結果と比較して、顕著な差はなかった。
試料1〜4の電磁波吸収板を用いたボックスを作製し、ノートパソコンをボックス内に設置した。
ボックス内に設置したノートパソコンから、ボックス外に設置したサーバに、周波数2.45GHzの周波数帯で無線LANの接続を試みたが、接続はできず、サーバからの電磁波がボックス内に透過していないことが確認された。従って、試料1〜4の電磁波吸収板は、実用レベルの電磁波吸収性能を有していることが確認できた。
実施例1と同様にして、無線LANの5.2GHz周波数帯に使用するために、表4に示すような電磁波吸収板(試料5〜8)を作製した。
Figure 2007297879
実施例1と同様にして、電磁波の吸収量を測定した。表4に、計算によって求めた電磁波吸収量と測定された電磁波吸収量とを示すが、両方の値はよく一致した。
本発明による電磁波吸収板の断面図である。 板ガラスが2枚の板ガラスを中間膜で積層してなる、本発明の電磁波吸収板の断面図である。 インピーダンスを計算するための等価回路図を作成する、概念図である。 インピーダンスを計算するための等価回路図である。 2枚の板ガラスの厚みが共に6mmであり、中空層の厚みが6mmの場合の抵抗膜の表面抵抗値と電磁波の吸収量との関係を示すグラフである。 電磁波吸収性能の測定装置を示す図。
符号の説明
1、2 透明な板ガラス
3 接着材
4 スペーサ
5 シーリング材
6、7 抵抗膜
8 空気層
12 透明な板ガラス
11 中間膜
30 ネットワークアナライザ
31 電線
32 送受信アンテナ
32′ 送受信アンテナ
33 アーチ型フレーム
34 電磁波吸収体
35 試料台
36 電磁波吸収板

Claims (3)

  1. 2枚の透明な板ガラスが周縁端部に配設されているスペーサーを介して隔置され、2枚の板ガラスの間に密封された空気層が形成されてなる複層ガラスにおいて、2枚の板ガラスの厚みが2〜20mmの範囲にあり、空気層の厚みが5〜15mmの範囲にあり、2枚の板ガラスには共に空気層側の面に、20〜2kΩ/□の範囲の抵抗膜が形成されてなることを特徴とする無線LANに用いる電磁波吸収板。
  2. (1)空気層が5〜15mmであり、少なくとも1枚の少なくとも1枚の板ガラスの厚みが2〜6mmの範囲にあり、該板ガラスに形成される抵抗膜の抵抗値が100〜2kΩ/□の範囲にあるか、または、(2)空気層が5〜15mmであり、少なくとも1枚の板ガラスの厚みが6mmを超え14mm以下の範囲にあり、該板ガラスに形成される抵抗膜の抵抗値が20〜500Ω/□の範囲にあるか、または、(3)空気層が11〜15mmにあり、少なくとも1枚の板ガラスの厚みが14mmを越え20mm以下の範囲にあり、該板ガラスに形成される抵抗膜の抵抗値が20〜150Ω/□の範囲にあり、2.45GHzの電磁波の吸収量が10dB以上であることを特徴とする請求項1に記載の無線LANに用いる電磁波吸収板。
  3. (4)空気層が5〜11mmであり、少なくとも1枚の板ガラスの厚みが2〜9mmの範囲にあり、該板ガラスに形成される抵抗膜の抵抗値が20〜500Ω/□の範囲にあるか、または、(5)空気層が7〜15mmであり、少なくとも1枚の板ガラスの厚みが11〜20mmの範囲にあり、該板ガラスに形成される抵抗膜の抵抗値が20〜2kΩ/□の範囲にあり、5.2GHzの電磁波の吸収量が10dB以上であることを特徴とする請求項1に記載の無線LANに用いる電磁波吸収板。
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