JP2792804B2 - 電磁遮蔽板 - Google Patents

電磁遮蔽板

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JP2792804B2
JP2792804B2 JP5038830A JP3883093A JP2792804B2 JP 2792804 B2 JP2792804 B2 JP 2792804B2 JP 5038830 A JP5038830 A JP 5038830A JP 3883093 A JP3883093 A JP 3883093A JP 2792804 B2 JP2792804 B2 JP 2792804B2
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shielding plate
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真 永野
片野正昭
竹内伸夫
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁遮蔽ガラス、特に
単板でも使用できる電磁遮蔽ガラスなどの電磁遮蔽板に
関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】事務所ビルなどにおいて、建
物内でOA機器などの電子機器、高周波機器などが発生
する電磁波を外部に出さず、外部の自動車、電車などの
乗り物、各種の無線機器、高圧線などから到来する電磁
波を建物内に入れないことで、建物内のフロアを電波に
対して独立した空間にすることが、近年求められるよう
になってきた。
【0003】従って建物などにおいては、壁、天井、床
などを電磁遮蔽構造とするとともに、窓などの開口部に
も電磁波遮蔽部材を使用して、ビル全体あるいは特定の
フロアを電磁遮蔽構造にする必要がある。
【0004】このような窓などに好適な電磁遮蔽ガラス
として、ガラスの上に酸化インジウム(In2 3 )と
二酸化錫(SnO2 )の固溶体(以下、ITOと略称す
る)膜とSiO2 を繰り返し積層し、最外層をITO膜
構成とした5層構造の電磁遮蔽ガラス(特開昭63−2
01494号)、ZnO、TiO2 、SnO2 、ZrO
2 、In2 3 、Ta2 5 などの透明酸化物層と銀層
を交互に2n+1層(nは2以上)積層した電磁遮蔽ガ
ラス(特開昭63−239044号)などが提案されて
いる。
【0005】しかしながら、このような従来の遮蔽ガラ
スは前者にあっては、膜を多層に成膜する煩雑さがある
上に、最外層がITO膜であるので、耐久性が充分では
なく、単板ガラスで使用するのは困難である。
【0006】また、後者にあっては銀層を含むものであ
るから、被膜の物理的、化学的耐久性が悪く、特に湿気
に対して耐久性が悪いので単板ガラスで窓などに使用す
ることは困難である。
【0007】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
ので、透明板状体に膜を二層積層するだけであるが、窓
として使用されるときに必要とされる電磁遮蔽効果を有
し、しかも、単板であっても充分な耐久性を有する電磁
遮蔽板を提供することを目的とする。
【0008】
【問題点を解決するための手段】本発明は透明板状体上
に膜厚が4000Å〜8000ÅのITO膜と膜厚が1
00Å〜300ÅのSnOx (1.5≦x≦2.2)膜
を積層するようにしたことを特徴とする。
【0009】
【作用】ガラスなどの透明板状体上に厚さが4000Å
〜8000ÅのITO膜を形成することにより、充分な
電磁遮蔽性能を付与するものであり、4000Åより薄
いと抵抗値が上がり電磁遮蔽性能が低下するので、40
00Å以上必要であり、8000Åより厚いと作業性が
低下し、光がITO膜の表面と裏面(透明板状体との界
面)で反射されるときに光の干渉により、角度によって
反射の色合いが変わるが、その度合いが顕著になって、
好ましくないので8000Å以下とする。
【0010】ITO膜上に形成するSnOx (1.5≦
x≦2.2)膜は100Å〜300Åの膜厚とすること
により、充分な物理的、化学的耐久性を付与し、ITO
膜との接着力も強く、その結果単板であっても窓などに
電磁遮蔽板として使用できるようにするものであり、1
00Åより薄いと耐久性が充分でなくなるので100Å
以上にする必要があり、300Åより厚いと常温に戻し
たときにSnOx 膜面に熱応力が発生し、SnOx 膜に
クラックが生じる恐れがあり、クラック部に酸などが流
れこみITO膜に達し色むらを生ずる可能性が高いので
300Å以下とする必要がある。
【0011】
【実施例】大きさが500mm×500mmで厚さが3
mmのフロート板ガラスを透明板状体として、この透明
板状体を中性洗剤で洗浄、水で濯いだ後イソプリピルア
ルコールで洗浄し、乾燥した後にDCマグネトロンスパ
ッタリング装置の真空槽内にセットしてあるITO、S
nのターゲットに対向して上方を水平方向に往復できる
セットした状態で真空槽内を真空ポンプで約5×10-6
Torrまで脱気し、真空槽内のヒーターに通電するこ
とにより、真空槽内を150°Cに保持するとともに、
透明板状体の表面温度が150°Cになるように加熱す
る。
【0012】この状態で真空槽内にガス流量比で99%
のArガスと1%のO2 ガス(ArガスとO2 ガスの流
量比は100:0から95:5の範囲で適宜選択すれば
よい)を導入して、真空度を約2×10-3Torrにな
ったところで、その状態を保持して前記ITOのターゲ
ットに1.0Kwの電力を印加し、ArとO2 の混合ガ
スによるDCマグネトロンスパッタリングしながら、I
TOターゲット上方において、50mm/minのスピ
ードで透明板状体を水平移動させ、全面に約6000Å
の均一なITO膜を第1層として成膜した。成膜が完了
した後、ITOターゲットへの印加を停止し、ヒーター
への通電を停止する。
【0013】次に透明板状体を前記真空槽中に置いたま
ま、前記Snターゲットに約1.0Kwの電力を印加
し、ガス流量比で100%のO2 ガス(O2 ガスとAr
ガスの流量比は100:0から50:50の範囲で適宜
選択すればよい) によるDCマグネトロン反応スパッ
タリングしながら、前記Snのターゲットの上方におい
て、約900mm/minのスピードで透明板状体を水
平に移動させることにより、ITO膜の表面に約100
Åの均一なSnO2 薄膜を第2層として形成した。
【0014】このようにして得られた電磁遮蔽板を、米
国のMIL−STD−285(MILITARY ST
ANDARAD 285:電磁関係の試験に用いる電磁
シールド室の減衰量測定法)の挿入損失法に準拠して、
幅1830mm、奥行1200mm、高さ1200mm
の金属製シールドボックスの前面にこの電磁遮蔽板を開
口部に設けて、この板の外側の2650mmの位置に発
振用アンテナを設け、シールドボックス内の電磁遮蔽板
から210mmの位置に受信アンテナを設けて、遮蔽板
の有無による受信レベルの差を測定したところ、200
MHzの高周波電磁波に対して48.8dB、400M
Hzの高周波電磁波に対して37.5dB、600MH
zの電磁波に対して36.0dBとそれぞれ減衰してお
り、窓において要求される遮蔽性能が30dB前後であ
るので、良好な遮蔽性能を有することがわかる。
【0015】また、JIS R3221(熱線反射ガラ
スB類の耐酸テストおよび耐アルカリテスト)の規格に
準拠して、1規定のHClに6時間浸漬して浸漬前と浸
漬後の光学特性と測定したところ、可視光透過率が浸漬
前で80.6%、浸漬後で79.7%、透過光主波長が
浸漬前で−526、浸漬後で−502、刺激純度が浸漬
前で−526、浸漬後で−502、可視光反射率が浸漬
前で−14.4、浸漬後で−13.3となりほとんど変
化なく、SnO2 膜面における抵抗値も浸漬前で8.6
Ω/□、浸漬後で9.0Ω/□となりほとんで変化な
く、良好な耐酸性を示すことがわかる。
【0016】また、本規格に準拠した1規定のNaOH
に6時間浸漬して浸漬前と浸漬後の光学特性と測定した
ところ、前記の光学特性の変化がほとんどなく、耐アル
カリ性も充分であることを確認した。
【0017】以上、好適な実施例により説明したが、本
発明はこれらに限定されるものではなく、種々の応用が
可能である。透明板状体について、フロート法などによ
り製板された普通板ガラスは勿論、強化ガラスでもよ
く、また、板ガラス以外にもポリカーボネート樹脂、ア
クリル樹脂などの透明樹脂であってもよく、これらの透
明板を2枚を中間膜で接着して合わせ構造としても、ス
ペーサを介して積層した複層構造としてもよい。
【0018】ITO膜はスパッタリング法で成膜すれば
よいが、透明板状体の温度を150°C以上で成膜する
と抵抗値が下がるので、遮蔽性能が向上し好ましい。ま
た、本発明の電磁遮蔽板は建物、乗り物などの窓だけで
なく、建物内などにシールドルームを設ける場合に、そ
の壁材、天井材などにも応用できるものである。
【0019】
【発明の効果】本発明の電磁遮蔽板はITO膜とSnO
x (1.5≦x≦2.2)膜を特定厚さに積層するだけ
で、遮蔽性能が高くすることができ、単板ガラスであっ
ても充分な耐久性を有するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 道永武士 三重県松阪市大口町1510番地 セントラ ル硝子株式 社テクニカルセンター内 (56)参考文献 実開 昭59−191795(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05K 9/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明板状体上に膜厚が4000Å〜800
    0Åの酸化インジウム(In2 3 )と二酸化錫(Sn
    2 )の固溶体膜と、膜厚が100Å〜300ÅのSn
    x (1.5≦x≦2.2)膜を積層するようにしたこ
    とを特徴とする電磁遮蔽板。
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