JP2007297617A - スチレン系ポリマーの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アニオン重合の停止の際の副反応を抑制して、分子量がコンロールされると共に分子量分布の狭いスチレン系ポリマーの製造方法を提供すること。
【解決手段】リビングアニオン重合法を用いたスチレン系ポリマーの製造方法であって、重合の終了後であって重合失活剤の添加前に、アルカリ金属、有機金属化合物若しくはそのアート錯体、又はこれらの混合物を添加するスチレン系ポリマーの製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、スチレン系モノマーをアニオン重合法により重合し、重合停止時の副反応を抑えることにより、分子量分布の狭いスチレン系ポリマーを製造する方法に関する。
スチレン系モノマーをリビングアニオン重合することにより、狭分散性のスチレン系ポリマーを製造することができる(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、かかる重合方法においては、生成重合物中に、所望の重合体の分子量の約2倍の重合体が生成する場合があり、これが問題となっている。
特開2004−323588
この原因は種々考えられるが、その一つに反応系内に存在する酸素が関与することが考えられる。スチレン系モノマーのリビングアニオン重合の重合活性種はスチリルアニオンであるが、このスチリルアニオンはモノマーが存在しているときは、酸素との反応よりもモノマーとの反応の方が速いため酸素との反応は起こりにくいが、モノマーが消費された後は、酸素との反応が起こるものと考えられる。スチリルアニオンと酸素が反応するとスチリルアニオンはスチリルラジカルとなるため、これらがカップリングし、所望の重合体の分子量の約2倍の重合体が生成することになると考えられる。
本発明の課題は、アニオン重合の停止の際の副反応を抑制して、分子量がコンロールされると共に分子量分布の狭いスチレン系ポリマーの製造方法を提供することにある。
本発明者は、まず、スチレン系ポリマーのリビングアニオン重合時に、目的とする分子量の約2倍の重合体(副生物)が生成することがあることに着目し、該副生物の分子量が約2倍であることから、重合停止の際に、生成した重合体同士が何らかの原因でカップリングを起こしているであろうとの知見を基に、さらに鋭意研究した結果、重合終了時に、特定の金属又は化合物を添加することにより、この約2倍の分子量の副生物の生成を抑制することができることを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)リビングアニオン重合法を用いたスチレン系ポリマーの製造方法であって、重合の終了後であって重合失活剤の添加前に、アルカリ金属、有機金属化合物若しくはそのアート錯体、又はこれらの混合物を添加することを特徴とするスチレン系ポリマーの製造方法や、
(2)重合の終了後であってアルカリ金属、有機金属化合物若しくはそのアート錯体、又はこれらの混合物の添加前に、式(I)で表される化合物を添加することを特徴とする上記(1)に記載のスチレン系ポリマーの製造方法
[式中、Rは、水素原子、又はアルコキシ基若しくはフェニル基で置換されていてもよいアルキル基を表し、Rは、−COOR又は−SO(R及びRはアルキル基又はシクロアルキル基を表す。)を表し、Rは、水素原子、アニオン重合を阻害しない置換基で置換されていてもよいアルキル基、又はアニオン重合を阻害しない置換基で置換されていてもよいアルコキシ基を表し、nが2以上の場合、Rは同一又は相異なっていてもよい。nは1〜4の整数を表す。]に関する。
また、本発明は、
(3)重合の終了後であって式(I)で表される化合物の添加前に、ジフェニルエチレン又はその誘導体を添加することを特徴とする上記(2)に記載のスチレン系ポリマーの製造方法や、
(4)有機金属化合物が、有機アルカリ金属化合物であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のスチレン系ポリマーの製造方法や、
(5)有機アルカリ金属化合物が、アルキルリチウムであることを特徴とする上記(4)に記載のスチレン系ポリマーの製造方法や、
(6)有機金属化合物が、式(II)で表される化合物であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のスチレン系ポリマーの製造方法
式(II) : (R)
[式中、Rは、フェニル基で置換されていてもよいC1〜C20アルキル基又はC6〜C20アリール基を表し、mが2以上の場合、Rは同一又は相異なっていてもよく、Mは、長周期型周期律表第2族、第12族又は第13族に属する原子を表し、mはMの原子価を表す。]や、
(7)有機金属化合物が、アルキル亜鉛又はアルキルアルミニウムであることを特徴とする上記(6)に記載のスチレン系ポリマーの製造方法に関する。
さらに、本発明は、(8)リビングアニオン重合法を用いたスチレン系ポリマーの製造方法であって、重合の終了後であって重合失活剤の添加前に、式(I)で表される化合物を添加することを特徴とするスチレン系ポリマーの製造方法
[式中、Rは、水素原子、又はアルコキシ基若しくはフェニル基で置換されていてもよいアルキル基を表し、Rは、−COOR又は−SO(R及びRはアルキル基又はシクロアルキル基を表す。)を表し、Rは、水素原子、アニオン重合を阻害しない置換基で置換されていてもよいアルキル基、アルコキシ基を表し、nが2以上の場合、Rは同一又は相異なっていてもよい。nは1〜4の整数を表す。]や、
(9)重合の終了後であって式(I)で表される化合物の添加前に、ジフェニルエチレン
又はその誘導体を添加することを特徴とする上記(8)に記載のスチレン系ポリマーの製造方法に関する。
本発明のスチレン系ポリマーの製造方法によれば、アニオン重合の停止の際の副反応を抑制して、分子量がコンロールされると共に分子量分布の狭いスチレン系ポリマーを製造することができる。
本発明の第1のスチレン系ポリマーの製造方法としては、リビングアニオン重合法を用いたスチレン系ポリマーの製造方法であって、重合の終了後であって重合失活剤の添加前に、アルカリ金属、有機金属化合物若しくはそのアート錯体、又はこれらの混合物(以下、単に、アルカリ金属等ということがある。)を添加する方法であれば特に制限されるものではなく、重合の終了後であって重合失活剤の添加前に、アルカリ金属、有機金属化合物若しくはこのアート錯体、又はこれらの混合物を添加することにより、重合停止の際に生じる副反応を抑制することができる。ここで、重合終了後とは、添加したモノマーのほぼすべてが消失した後を意味し、このモノマーの消失は、ガスクロマトグラフィー等で確認することができる。
本発明において用いられるアルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム等が挙げられ、これらの中でも、リチウム、ナトリウムが好ましい。
また、本発明において用いられる有機金属化合物としては、重合停止時に副生物の生成を防止することができる化合物であれば特に制限されるものではなく、具体的には、式(II)で表される化合物や、有機アルカリ金属化合物を好ましく例示することができる。また、本発明においては、これら有機金属化合物のアート錯体を用いることもできる。
式(II) : (R)
前記式(II)において、Rは、フェニル基で置換されていてもよいC1〜C20アルキル基又はC6〜C20アリール基を表す。フェニル基で置換されていてもよいC1〜C20アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソブチル基、アミル基、ヘキシル基、ベンジル基等が挙げられる。好ましくはフェニル基で置換されていてもよいC1〜C6アルキル基である。また、C6〜C20アリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。好ましくは、C6〜C10アリール基である。
mはMの原子価を表し、mが2以上のとき、Rは同一又は相異なっていてもよい。Mは、マグネシウム、カルシウム等の長周期型周期律表第2族に属する原子;亜鉛、カドミウム等の同第12族に属する原子;又はアルミニウム等の同第13族に属する原子;を表す。
化合物(II)の具体例としては、ジ−n−ブチルマグネシウム、ジ−t−ブチルマグネシウム、ジ−s−ブチルマグネシウム、n−ブチル−s−ブチルマグネシウム、n−ブチル−エチルマグネシウム、ジ−n−アミルマグネシウム、ジベンジルマグネシウム、ジフェニルマグネシウム等の有機マグネシウム化合物;ジエチル亜鉛、ジブチル亜鉛等の有機亜鉛化合物;トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリn−ヘキシルアルミニウム等の有機アルミニウム化合物;等が挙げられ、アルキル亜鉛、アルキルアルミニウムが好ましい。これらは、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
有機アルカリ金属化合物としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム等のアルキル化物、アリル化物、アリール化物等を挙げることができ、具体的には、エチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、エチルナトリウム、リチウムビフェニル、リチウムナフタレン、リチウムトリフェニル、ナトリウムナフタレン、カリウムナフタレン、α−メチルスチレンナトリウムジアニオン、1,1−ジフェニルヘキシルリチウム、1,1−ジフェニル−3−メチルペンチルリチウム、1,4−ジリチオ−2−ブテン、1,6−ジリチオヘキサン、ポリスチリルリチウム、クミルカリウム、クミルセシウム等を使用できる。これらの中でも、エチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム等のアルキルリチウムが好ましい。これらは、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明に用いられるアルカリ金属、有機金属化合物若しくはそのアート錯体、又はこれらの混合物の総使用量は、任意に設定することができるが、より効率的に副反応を抑制できる点から、アニオン重合活性末端に対して、0.1当量以上であることが好ましく、1.0〜3.0当量であることがより好ましい。
本発明において原料となるスチレン系モノマーとしては、アニオン重合性不飽和結合を有するものであれば特に制限されるものではなく、具体的には、スチレンや、α−アルキルスチレン、核置換スチレン等のスチレン誘導体を例示することができる。核置換基としては、重合開始能力があるアニオン種及び重合開始能力がないアニオン種に対して不活性な基であれば特に制限されず、具体的には、アルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、t−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニルメチル基、テトラヒドロピラニル基等を例示することができる。さらに、スチレン誘導体の具体例としては、α−メチルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,5−ジメチルスチレン、p−イソプロピルスチレン、2,4,6−トリイソプロピルスチレン、p−t−ブトキシスチレン、p−t−ブトキシ−α−メチルスチレン、m−t−ブトキシスチレン、4−(1−エトキシエトキシ)スチレン等を例示することができる。これらは1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、本発明の製造方法においては、重合停止時の副反応をより抑制できることから、重合の終了後であって前記アルカリ金属等の添加前に、式(I)で表される化合物を添加することが好ましい。式(I)中、nは1〜4の整数を表す。
式(I)中、Rは、水素原子、又はアルコキシ基若しくはフェニル基で置換されていてもよいアルキル基を表す。アルキル基としては、C1〜C8のアルキル基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基等を挙げることができる。また、置換基としてのアルコキシ基としては、C1〜C7のアルコキシ基が好ましく、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、t-ブトキシ基等を挙げることができる。
としては、−COOR又は−SOを表し、R及びRは、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。アルキル基としては、C1〜C18のアルキル基を挙げることができ、C1〜C12のアルキル基が好ましい。シクロアルキル基としては、C3〜C18のシクロアルキル基を挙げることができ、C6〜C15のシクロアルキル基が好ましい。
としては、各々独立して、水素原子、アニオン重合を阻害しない置換基で置換されていてもよいアルキル基、又はアニオン重合を阻害しない置換基で置換されていてもよいアルコキシ基を表す。アルキル基としては、C1〜C18のアルキル基を挙げることができ、C1〜C12のアルキル基が好ましい。アルコキシ基としては、C1〜C18のアルコキシ基を挙げることができ、C1〜C12のアルコキシ基が好ましい。アニオン重合を阻害しない置換基としては、例えば、水酸基、アミノ基、カルボキシル基等の活性水素を含有する基を有しない基や、カルボニル基を有しない基を挙げることができる。例えば、アルキル基、アリル基、アルコキシ基、シクロオレフィン基、シクロアルキル基、シクロアルコキシ基、フェニル基などが好ましい。
式(I)で表される化合物を上記アルカリ金属等と併用する場合、上記アルカリ金属等及び式(I)で表される化合物の使用量としては、アルカリ金属等をアニオン重合活性末端に対して1.0〜3.0当量使用し、式(I)で表される化合物を1.0〜3.0当量使用することが好ましい。
さらに、本発明の製造方法においては、重合停止時の副反応をさらに抑制できることから、重合の終了後であって式(I)で表される化合物の添加前に、ジフェニルエチレン又はその誘導体(以下、単に、ジフェニルエチレン等ということがある。)を添加することが好ましい。ジフェニルエチレンとしては、1,1-ジフェニルエチレンが好ましく、ジフェニルエチレン誘導体としては、芳香環に、メチル基、エチル基等のC1〜C18のアルキル基、好ましくはC1〜C6のアルキル基やメトキシ基、エトキシ基等のC1〜C18のアルコキシ基、好ましくはC1〜C6のアルコキシ基が置換されたものを挙げることができ、1,1-ジフェニルエチレンの誘導体が好ましい。
ジフェニルエチレン等を上記アルカリ金属等及び式(I)で表される化合物と併用する場合、上記アルカリ金属等、式(I)で表される化合物及びジフェニルエチレン等の使用量としては、アルカリ金属等をアニオン重合活性末端に対して1.0〜3.0当量使用し、式(I)で表される化合物を1.0〜3.0当量使用し、ジフェニルエチレン等を1.0〜2.0当量使用することが好ましい。
また、本発明の第2のスチレン系ポリマーの製造方法としては、リビングアニオン重合法を用いたスチレン系ポリマーの製造方法であって、重合の終了後であって重合失活剤の添加前に、式(I)で表される化合物を添加する方法であれば特に制限されるものではなく、この方法によっても、重合停止時に生じる副反応を抑制することができる。なお、重合の終了時の意味や、式(I)で表される化合物については上記と同様である。
本発明に用いられる式(I)で表される化合物の使用量は、任意に設定することができるが、より効率的に副反応を抑制できる点から、アニオン重合活性末端に対して、0.5当量以上であることが好ましく、1.0〜3.0当量であることがより好ましい。
また、本発明の製造方法においては、重合停止時の副反応をより抑制できることから、重合の終了後であって式(I)で表される化合物の添加前に、ジフェニルエチレン又はその誘導体を添加することが好ましい。ジフェニルエチレン及びその誘導体としては、上記と同様である。
ジフェニルエチレン等を上記式(I)で表される化合物と併用する場合、上記式(I)で表される化合物及びジフェニルエチレン等の使用量としては、上記式(I)で表される化合物を1.0〜3.0当量使用し、ジフェニルエチレン等を1.0〜2.0当量使用することが好ましい。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
(請求項1に相当する例)
窒素雰囲気下、トルエン160gとTHF40gの混合溶媒にスチレン21.8g(209.3mmol)を加え、−40℃に冷却した。続いてn−BuLi溶液0.63g(1.5mmol)を加え30分間攪拌した後、n−BuLi溶液0.46g(1.1mmol)を加え10分間攪拌した後、メタノールを加えてキリングした。このキリング溶液をガスクロマトグラフィーで測定してみるとモノマーの残存はなかった。また、図1に示すようにGPC測定を行なうと分子量(Mw)20100、分散度=1.04のポリマーが生成しており、カップリングピークは認められなかった。
(請求項3に相当する例)
THF200g中に、窒素雰囲気下、室温で脱水剤としてn−BuLi溶液0.8g(1.9mmol)を加え、45分間攪拌した。その後、−40℃に冷却し、4−(1−エトキシエトキシ)スチレン21・3g(0.11mol)を加えた。続いて、開始剤としてn−BuLi溶液0.11g(0.3mmol)を加え、60分間攪拌した。その後、ジフェニルエチレン0.18g(1.0mmol)を加え、15分間攪拌し、更に4-ビニル安息香酸t-ブチル0.25g(1.2mmol)を加え、15分間攪拌した。続いて、ジエチル亜鉛溶液1.1g(1.5mmol)を加え、3分間攪拌し、メタノールを加え、キリングした。このキリング溶液をガスクロで測定してみるとモノマー残存していなかった。また、図2に示すように、GPC測定を行うと分子量(Mw)85000、分散度=1.09のポリマーが生成しており、カップリングピークは認められなかった。
(請求項8に相当する例)
窒素雰囲気下、トルエン20gとTHF180gの混合溶媒に室温で脱水剤としてn−BuLi溶液1.66g(40mmol)を加え、70分間攪拌した。その後、−50℃に冷却し、スチレン2.9g(28.2mmol)を加え、続いてn−BuLi溶液0.09g(0.22mmol)を加え30分間攪拌した後、4−ビニル安息香酸t-ブチル0.23g(1.13mmol)を加え、10分間攪拌した後、メタノールを加えてキリングした。このキリング溶液をガスクロマトグラフィーで測定してみるとモノマーの残存はなかった。また、GPC測定を行なうと分子量(Mw)51500、分散度=1.13のポリマーが生成しており、カップリングピークは認められなかった。
〔比較例1〕
窒素雰囲気下、トルエン160gとTHF40gの混合溶媒にスチレン22.5g(216.4mmol)を加え、−40℃に冷却した。続いてn−BuLi溶液0.56g(1.3mmol)を加え30分間攪拌した後、メタノールを加えてキリングした。このキリング溶液をガスクロマトグラフィーで測定してみるとモノマーの残存はなかった。また、図3に示すようにGPC測定を行なうとピークトップ分子量47200、23800の二峰性となり、カップリングピークが認められた。
本発明の実施例1に係るスチレン系ポリマーのGPCの結果を示す図である。 本発明の実施例2に係るスチレン系ポリマーのGPCの結果を示す図である。 比較例1に係るスチレン系ポリマーのGPCの結果を示す図である。

Claims (9)

  1. リビングアニオン重合法を用いたスチレン系ポリマーの製造方法であって、重合の終了後であって重合失活剤の添加前に、アルカリ金属、有機金属化合物若しくはそのアート錯体、又はこれらの混合物を添加することを特徴とするスチレン系ポリマーの製造方法。
  2. 重合の終了後であってアルカリ金属、有機金属化合物若しくはそのアート錯体、又はこれらの混合物の添加前に、式(I)で表される化合物を添加することを特徴とする請求項
    1に記載のスチレン系ポリマーの製造方法。
    [式中、Rは、水素原子、又はアルコキシ基若しくはフェニル基で置換されていてもよいアルキル基を表し、Rは、−COOR又は−SO(R及びRはアルキル基又はシクロアルキル基を表す。)を表し、Rは、水素原子、アニオン重合を阻害しない置換基で置換されていてもよいアルキル基、又はアニオン重合を阻害しない置換基で置換されていてもよいアルコキシ基を表し、nが2以上の場合、Rは同一又は相異なっていてもよい。nは1〜4の整数を表す。]
  3. 重合の終了後であって式(I)で表される化合物の添加前に、ジフェニルエチレン又はその誘導体を添加することを特徴とする請求項2に記載のスチレン系ポリマーの製造方法。
  4. 有機金属化合物が、有機アルカリ金属化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のスチレン系ポリマーの製造方法。
  5. 有機アルカリ金属化合物が、アルキルリチウムであることを特徴とする請求項4に記載のスチレン系ポリマーの製造方法。
  6. 有機金属化合物が、式(II)で表される化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のスチレン系ポリマーの製造方法。
    式(II) : (R)
    [式中、Rは、フェニル基で置換されていてもよいC1〜C20アルキル基又はC6〜C20アリール基を表し、mが2以上の場合、Rは同一又は相異なっていてもよく、Mは、長周期型周期律表第2族、第12族又は第13族に属する原子を表し、mはMの原子価を表す。]
  7. 有機金属化合物が、アルキル亜鉛又はアルキルアルミニウムであることを特徴とする請求項6に記載のスチレン系ポリマーの製造方法。
  8. リビングアニオン重合法を用いたスチレン系ポリマーの製造方法であって、重合の終了後であって重合失活剤の添加前に、式(I)で表される化合物を添加することを特徴とするスチレン系ポリマーの製造方法。
    [式中、Rは、水素原子、又はアルコキシ基若しくはフェニル基で置換されていてもよいアルキル基を表し、Rは、−COOR又は−SO(R及びRはアルキル基又はシクロアルキル基を表す。)を表し、Rは、水素原子、アニオン重合を阻害しない置換基で置換されていてもよいアルキル基、アルコキシ基を表し、nが2以上の場合、Rは同一又は相異なっていてもよい。nは1〜4の整数を表す。]
  9. 重合の終了後であって式(I)で表される化合物の添加前に、ジフェニルエチレン又はその誘導体を添加することを特徴とする請求項8に記載のスチレン系ポリマーの製造方法。
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