JP2007297368A - 毛髪化粧料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)カルボキシル基を有するポリマーと、(B)多価アルコールと、(C)架橋剤とを含有してなり、使用時に、(A)カルボキシル基を有するポリマーと(C)架橋剤とが架橋構造を形成することを特徴とする毛髪化粧料である。
【選択図】なし
Description
<1> (A)カルボキシル基を有するポリマーと、(B)多価アルコールと、(C)架橋剤とを含有してなり、
使用時に、(A)カルボキシル基を有するポリマーと(C)架橋剤とが架橋構造を形成することを特徴とする毛髪化粧料である。
<2> (A)カルボキシル基を有するポリマーが、アクリル酸、メタクリル酸、及びマレイン酸の少なくともいずれかに由来する繰り返し単位を含む前記<1>に記載の毛髪化粧料である。
<3> (A)カルボキシル基を有するポリマーが、アクリル酸に由来する繰り返し単位と、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、イタコン酸エステルの少なくともいずれかに由来する繰り返し単位とを含む共重合体、メタクリル酸に由来する繰り返し単位とアクリル酸エステルに由来する繰り返し単位とを含む共重合体、メチルビニルエーテルに由来する繰り返し単位と無水マレイン酸アルキルハーフエステルに由来する繰り返し単位とを含む共重合体、及びポリアクリル酸の少なくともいずれかである前記<2>に記載の毛髪化粧料である。
<4> (C)架橋剤が、多価金属化合物である前記<1>から<3>のいずれかに記載の毛髪化粧料である。
本発明の毛髪化粧料は、(A)カルボキシル基を有するポリマーと、(B)多価アルコールと、(C)架橋剤とを含有してなり、更に、必要に応じて適宜選択したその他の成分を含有してなる。
前記架橋構造の形成方法としては、例えば、前記(A)カルボキシル基を有するポリマーと、(B)多価アルコールと、(C)架橋剤とを含有する毛髪化粧料中の溶剤を揮散させることにより形成する方法が挙げられるが、これらに制限されるものではない。したがって、前記「使用時」とは、前記毛髪化粧料中の溶剤を揮散させる手段を行った時などの、前記架橋構造を形成することができる手段を行った時のことを意味する。
前記カルボキシル基を有するポリマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、及びマレイン酸の少なくともいずれかに由来する構造単位を含むものが好ましく、具体的には、ポリアクリル酸(例えば、日本純薬社製のジュリマー等)、アクリル樹脂アルカノールアミン液(アクリル酸アルキル/ジアセトンアクリルアミドコポリマーAMP;例えば、互応化学社製のプラスサイズ L−9540、L−9850、L−9948、AR−1005等)、メタクロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキルコポリマー(例えば、三菱化学社製のユカフォーマーR205S等)、アクリレーツ/アクリル酸ラウリル/アクリル酸ステアリル/メタクリル酸エチルアミンオキシドコポリマー(例えば、三菱化学社製のダイヤフォーマーZ−711等)、アクリル酸オクチルアミド/アクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル共重合体(例えば、日本NSC社製のアンフォーマーSH−30等)、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸アルキルハーフエステル共重合体(例えば、ISP社製のGANTREZ ES−225、ES−425、SP−215等)、アクリル酸エチル/メタクリル酸共重合体(例えば、BASF社製のLUVIFLEX SOFT等)、t−ブチルアクリレート/メタクリル酸/ジメチコン共重合体(例えば、BASF社製のLUVIFLEX SILK等)、t−ブチルアクリレート/アクリル酸エチル/メタクリル酸共重合物(例えば、BASF社製のLUVIMER 100P等)、アクリル酸/アクリル酸エチル/N−tert−ブチルアクリルアミド共重合物(例えば、BASF社製のULTRAHOLD STRONG、ULTRAHOLD 8等)、アクリル酸/アクリル酸ヒドロキシエステル共重合体(例えば、Rohm&Haas社製のアキュダイン258等)、ポリビニルピロリドン/アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体(例えば、BASF社製のLUVIFLEX VBM35)、アクリル酸/メタクリル酸アルキル共重合体、アクリル酸/メタクリル酸ポリオキシエチレン(20)ステアリルエーテル共重合体(例えば、Rohm&Haas社製のアキュリン22等)、アクリル酸/イタコン酸ポリオキシエチレン(20)ステアリルエーテル共重合体(例えば、ナショナルスターチ社製のストラクチャー等)、シリコーン変性アクリル系ポリマー(例えば、東レダウコーニング社製のFZ−3148、信越化学工業社製のKP−545等)、アクリル酸アミド/メタクリル酸メトキシポリエチレングリコール共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸アルキル/メタクリル酸メトキシポリエチレングリコール共重合体、アクリル酸アミドメチルプロパンスルホン酸/メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、アクリル酸アルキル/酢酸ビニル共重合体、アクリル酸/アクリル酸アミド/アクリル酸エチル共重合体、アクリル酸オクチルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アルキルエステル/メタクリル酸アルキルエステル/ジアセトンアクリルアミド/メタクリル酸共重合体、アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリル酸ブチル/アクリル酸メトキシエチル共重合体、アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリル酸メトキシエチル共重合体、アクリル酸ブチル/メタクリル酸ヒドロキシエチル共重合体、アクリル酸/アクリル酸2−エチルヘキシル/スチレン共重合体エマルション、アクリル酸アミド/スチレン共重合体、アクリル酸アルキル共重合体メチルポリシロキサンエステル、アクリル酸/フィブロイン共重合体、アクリル酸ブチル/アクリロニトリル/スチレン共重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム/アクリル酸共重合体液、デンプン/アクリル酸ナトリウムグラフト重合体、ポリアクリル酸カプリリル、などが挙げられる。
これらのカルボキシル基を有するポリマーは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、該カルボキシル基を有するポリマーとしては、イオン性基の一部又は全部を中和して塩に変換したものを用いてもよい。
なお、前記カルボキシル基を有するポリマーの重量平均分子量は、標準物質としてポリエチレンオキサイドを用い、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)法によって測定することができる。
前記多価アルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択するものを用いることができるが、使用中(塗布中)に蒸散しないものが好ましく、具体的には、1,3−ブチレングリコール、イソプレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール(重量平均分子量:200〜2,000、好ましくは200〜600)、ポリプロピレングリコール(重量平均分子量:400〜4,000、好ましくは400〜1,000)、ポリエチレン・ポリプロピレングリコール(重量平均分子量:1,000〜6,000、好ましくは1,000〜3,000)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(5E.O.〜100E.O.、好ましくは10E.O.〜60E.O.)、ソルビトール等が挙げられる。これらの中でも、ポリエチレングリコール(重量平均分子量:200〜600)が好ましい。これらの多価アルコールは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、前記多価アルコールの重量平均分子量は、化粧品原料基準記載の方法により滴定を行い測定することができる。
また、前記カルボキシル基を有するポリマー(A)及び前記多価アルコール(B)の本発明の毛髪化粧料における質量比(A/B)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、60/40〜1/99が好ましく、50/50〜3/97がより好ましく、45/55〜5/95が更に好ましく、40/60〜10/90が特に好ましい。
前記架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記多価アルコールに溶解する多価金属化合物、前記多価アルコールと、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール、水、アセトン等から選ばれる単独又は2種以上の溶剤との混合溶剤に溶解する多価金属化合物、などが挙げられる。具体的には、アルミニウム化合物、マグネシウム化合物、カルシウム化合物、亜鉛化合物、バリウム化合物、鉄化合物、チタン化合物、銅化合物、コバルト化合物、マンガン化合物、クロム化合物等が挙げられる。
本発明の毛髪化粧料は、発明の効果を損なわない範囲であれば、更に必要に応じて、上記必須成分の他に、毛髪外用化粧料に通常用いられる溶剤、各種添加成分などを配合することができる。
前記溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコールや水、アセトン等が挙げられる。これらの溶剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。本発明の毛髪化粧料においては、上記必須成分を該溶剤に溶解させて用いると、塗布時の伸びの面でより効果が向上するため好ましい。なお、上記必須成分を該溶剤に溶解させて用いる場合、該溶剤中では、上記必須成分はゲル化していない状態で分散していてもよい。
本発明の毛髪化粧料において、溶剤の揮発によって得られるゲルは非水系ゲルであり、経時で変化が少ないことを特徴とする。
本発明の毛髪化粧料の剤型としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ヘアスプレー、ヘアミスト、ヘアジェル、ウォーターグリース、セットローション等の各種剤型に用いることができる。
本発明の毛髪化粧料の製造方法としては、特に制限はなく、上述の必須成分及び任意成分等を適宜配合して、特に制限はなく、上述の必須成分及び任意成分等を適宜配合して、上述の剤型の常法に準じて調製することができる。
本発明の毛髪化粧料の包装及び充填容器の形態は特に制限はなく、包装材料製造業者より一般的に供給される適当な包装、充填容器を適用することができる。
下記表1〜6に示す組成に従い、実施例1〜25及び比較例1〜5の毛髪化粧料として、ヘアジェルを常法に従い調製した。
得られた実施例1〜25及び比較例1〜5の毛髪化粧料について、下記評価方法により、毛髪に対するセット力、セット保持力、並びに仕上がり後のごわつき感及びべたつき感を評価した。結果を表1〜6に示す。
試験時までにパーマやブリーチ等の美容処理を施したことのない女性の毛髪で、長さ22cm、重さ1.2gの毛束を作製した。次に、作製した毛束を直径2.2cmのカーラーに巻き、調製した実施例1〜25、及び比較例1〜5の毛髪化粧料中に数秒間浸漬した後、ドライヤーで5分間乾燥させ、更に、90℃の条件下で90分間加熱して溶剤を完全に揮散した。加熱終了後、20℃・55%RHの条件下で5分間静置した後、毛束をカーラーから取り外し、評価毛束とした。
次に、前記評価毛束を吊り下げて、その時の長さ(L0)を測定した後、吊り下げた状態のまま、20℃・55%RHの条件下で該評価毛束を3時間静置した後、再び該評価毛束の長さ(L1)を測定した。
(1)セット力の評価
得られた前記L0の値から、下記式(1)により、前記セット力を求め、下記評価基準に従ってセット力を評価した。なお、前記セット力は100%に近い方がその効果が高い。
セット力(%)=(1−L0/22)×100・・・式(1)
−セット力の評価基準−
◎(非常に良好):セット力が60%以上
○(良好):セット力が40%以上60%未満
△(やや悪い):セット力が20%以上40%未満
×(悪い):セット力が20%未満
(2)セット保持力の評価
得られた前記L0及び前記L1の値から、下記式(2)により、前記セット保持力を求め、下記評価基準に従ってセット保持力を評価した。なお、セット保持力も100%に近い方がその効果が高い。
セット保持力(%)=(22−L1)/(22−L0)×100・・・式(2)
−セット保持力の評価基準−
◎(非常に良好):セット保持力が60%以上
○(良好):セット保持力が40%以上60%未満
△(やや悪い):セット保持力が20%以上40%未満
×(悪い):セット保持力が20%未満
20名の被験者に上記の浸漬後加熱処理した評価毛束を触ってもらい、「ごわつき感のなさ」、及び「べたつき感のなさ」について解答を得た。前記回答に基づき、以下の評価基準に従ってごわつき感及びべたつき感を評価した。
−ごわつき感、べたつき感の評価基準−
◎:良好と回答した被験者の数が16名以上
○:良好と回答した被験者の数が10名以上15名以下
△:良好と回答した被験者の数が5名以上9名以下
×:良好と回答した被験者の数が4名以下
*2:ジュリマー AC−10SHP、重量平均分子量:100万(日本純薬(株)製)
*3:LUVIFLEX SOFT(BASF社製)
*4:LUVIMER 100P(BASF社製)
*5:PEG400(ライオン(株)製)
次に、下記表11に示す組成に従い、参考例1の毛髪化粧料として、ヘアジェルを常法に従い調製した。なお、参考例1の毛髪化粧料は、組成物中に架橋剤を含有しない毛髪化粧料の例である。
得られた参考例1、及び前記実施例10の毛髪化粧料について、評価時の温度及び湿度を、24℃・50%RH、又は24℃・99%RHに代えた以外は前述した評価方法と同様にして、セット力、及びセット保持力を評価した。結果を表11に示す。
*7:メチルビニルエーテル/無水マレイン酸(モル比:50/50)から構成される共重合体(GANTREZ AN−169、ISP社製)100質量部に、4質量部の水を添加し、90℃において180分間加水分解させることにより得られる、無水マレイン酸/マレイン酸のモル比が70/30のメチルビニルエーテル/無水マレイン酸/マレイン酸から構成される共重合体(質量平均分子量:198万)
Claims (4)
- (A)カルボキシル基を有するポリマーと、(B)多価アルコールと、(C)架橋剤とを含有してなり、
使用時に、(A)カルボキシル基を有するポリマーと(C)架橋剤とが架橋構造を形成することを特徴とする毛髪化粧料。 - (A)カルボキシル基を有するポリマーが、アクリル酸、メタクリル酸、及びマレイン酸の少なくともいずれかに由来する繰り返し単位を含む請求項1に記載の毛髪化粧料。
- (A)カルボキシル基を有するポリマーが、アクリル酸に由来する繰り返し単位と、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、イタコン酸エステルの少なくともいずれかに由来する繰り返し単位とを含む共重合体、メタクリル酸に由来する繰り返し単位とアクリル酸エステルに由来する繰り返し単位とを含む共重合体、メチルビニルエーテルに由来する繰り返し単位と無水マレイン酸アルキルハーフエステルに由来する繰り返し単位とを含む共重合体、及びポリアクリル酸の少なくともいずれかである請求項2に記載の毛髪化粧料。
- (C)架橋剤が、多価金属化合物である請求項1から3のいずれかに記載の毛髪化粧料。
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