JP2007296896A - 自動車用シール部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヒドロシリコーン架橋により製造した押出成形部を具備した自動車用シール部材を提供する。
【解決手段】自動車用シール部材としてのガラスランは押出成形部と型成形部とからなる。押出成形部の製造に際しては、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(EPDM)ゴム材料が使用される。このEPDMゴム材料には、架橋剤としてSiH基を1分子中に2個以上有するSiH基含有化合物が含有されるとともに、白金族元素よりなる反応触媒と反応抑制剤が含有されている。そして、ゴム押出機31から押出成形部の中間成形体32が押出された後、架橋工程においてはヒドロシリコーン架橋が行われる。また、当該押出成形部に対し接続成形される型成形部の製造に際しては、架橋阻害を起こさないオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)材料が使用される。このガラスランでは、シールリップの平均肉厚が0.8mm〜2.5mmとなる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、自動車等に装着されるガラスランやウエザストリップ等の自動車用シール部材に関するものである。
自動車等にはシール部材としてガラスランやウエザストリップが取付けられる。これらガラスラン等は、耐候性に優れた合成ゴム、例えばエチレン・プロピレン・ジエン共重合体(EPDM)ゴムや、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)等によって成形されている。
ガラスラン等を製造するに際しては、上記のEPDMゴム材料を使用し、公知の押出成形法により押出成形部を成形した後、所定寸法に切断し、当該押出成形部の端部を金型装置にセットし、押出成形部の端面に対し型成形部を連続的に接続成形することにより製造されている。
上記の押出成形部を製造するにあたり、例えば材料としてEPDMゴムを用いた場合には、押出機から未加硫状態で押し出されたEPDMゴムを加硫することにより押出成形部が得られる。この通常用いられる硫黄を加硫剤として用いた加硫方式では加硫槽を通過させることにより連続架橋(連続生産)が可能であり、押出成形法に適した架橋方式の一つである反面、架橋(加硫)には長い時間がかかっていた。また、加硫残材が残るとともに、これらの残材の表面へのブルーミングが問題となる場合があった。これに対し、TPOを用いた場合には、加硫工程を必要としない分、より短時間での成形が可能となるが、その反面、圧縮永久歪みがより大きくなる。そのため、近年ではEPDMゴム材料を用いて押出成形部をより短時間で製造することが試みられている。
例えば、EPDMゴム材料の架橋方式として、硫黄を加硫剤として用いた加硫方式に代え、パーオキサイド架橋方式を採用すれば、加硫残材等の問題は生じないが、連続架橋が困難となるため、この方式は押出成形体の生産には適していない。なお、パーオキサイド架橋方式では主鎖の炭素同士が直接的に橋渡しされていると考えられ、実際、圧縮永久歪みの値も硫黄架橋のものよりも優れているので、この方式による連続的な製造方法が強く望まれていた。
近年では、架橋方式の一つとしてヒドロシリコーン架橋方式も知られている。この架橋方式は、加硫剤として硫黄を用いず、SiH基含有化合物を用いており、加硫方式に比べ架橋時間を短縮することができるとともに、連続架橋が可能であるという利点がある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−49057号公報
ところが、ヒドロシリコーン架橋方式で製造した押出成形部に対し、型成形部を連続成形する際、当該型成形部の材料として、加硫剤としての硫黄成分が含まれるEPDMゴム材料を使用すると、架橋阻害を起こし、両者が接合しないといった不具合が起こり得る。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、ヒドロシリコーン架橋により製造した押出成形部を具備した自動車用シール部材を提供することにある。
以下、上記課題等を解決するのに適した各手段につき項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果等を付記する。
手段1.未架橋状態のエチレン・プロピレン・ジエン共重合体(EPDM)ゴムに、SiH基を1分子中に2個以上有するSiH基含有化合物と、白金族元素よりなる反応触媒と反応抑制剤を含有したものを立体形状で押出した後、ヒドロシリコーン架橋して得られるとともに、平均肉厚が0.8mm〜2.5mmのシール部を有してなる押出成形部と、
オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)材料により、前記押出成形部に対し連続的に接続成形されるとともに、前記押出成形部のシール部に連続するシール部を有してなる型成形部とを備えていることを特徴とする自動車用シール部材。
上記手段1によれば、押出成形部を製造するにあたり、架橋方式としてヒドロシリコーン架橋方式を採用しているため、硫黄を用いた加硫方式に比べ架橋時間を短縮することができ、製造ラインの短縮化や生産性の向上を図ることができる。
また、本手段の押出成形部は、平均肉厚が0.8mm〜2.5mmのシール部を備えているため、未架橋状態のゴム材料を立体形状で押出して成形するといった実際の押出成形部の生産に適している。シール部の平均肉厚が0.8mm未満の場合には、未架橋状態のゴム材料を立体形状で押出したとしてもその形状を維持することができず、押出成形部を生産することは事実上困難となる。逆に、シール部の平均肉厚が2.5mmを超える場合には、剛性が高くなり過ぎて、シール部としての適正な機能を確保することが困難となる。また、高周波加熱によりヒドロシリコーン架橋することとすれば、熱風加熱に比べて架橋時間を短縮することができ、さらなる製造ラインの短縮化や生産性の向上を図ることができる。
さらに、型成形部の材料としてTPOを使用しているため、ヒドロシリコーン架橋して得られた押出成形部との架橋阻害が起こらず、両者をより確実に接合することができる。
また、仮にヒドロシリコーン架橋して得られた押出成形部に対しEPDMゴム材料よりなる型成形部を接続成形しようとした場合には、従来使用されるEPDMゴム材料用の既存設備(金型装置など)を使用することはできない。なぜなら、従来の型成形部の材料であるEPDMゴム材料には加硫剤として硫黄成分が含まれており、既存設備に残留した硫黄成分により型成形時に加硫阻害が起きるおそれがあるためである。このような既存設備を使用する場合には、既存設備から硫黄成分を洗い流す大掛かりな洗浄作業を必要とする。既存設備を使用しない場合には、別途新たな設備を設ける必要がある。結果として、両者の場合とも製造コストが増大するおそれがある。これに対し、ヒドロシリコーン架橋して得られた押出成形部に対し型成形部を接続成形する際に、本手段のように型成形部の材料として、加硫剤となる硫黄成分を含まないTPOを用いれば、従来から使用されるTPO材料用の既存設備をそのまま使用することができ、製造コストの増大等を抑制することができる。
手段2.前記オレフィン系熱可塑性エラストマー材料中に含まれるゴム材料は、パーオキサイド架橋して得られたエチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴムであることを特徴とする手段1に記載の自動車用シール部材。
TPO材料中に含まれるEPDMゴムの粒が加硫して得られたものである場合には、架橋阻害により、押出成形部と型成形部とが接合しないおそれがあるが、本手段によれば、そのような不具合も生じることなく、両者をより確実に接合することができる。
手段3.未架橋状態のエチレン・プロピレン・ジエン共重合体(EPDM)ゴムに、SiH基を1分子中に2個以上有するSiH基含有化合物と、白金族元素よりなる反応触媒と反応抑制剤を含有したものを立体形状で押出した後、ヒドロシリコーン架橋して得られるとともに、平均肉厚が0.8mm〜2.5mmのシール部を有してなる押出成形部と、
未架橋状態のエチレン・プロピレン・ジエン共重合体(EPDM)ゴムに、SiH基を1分子中に2個以上有するSiH基含有化合物と、白金族元素よりなる反応触媒と反応抑制剤を含有したものにより、前記押出成形部に対し連続的に接続成形されるとともに、前記押出成形部のシール部に連続するシール部を有してなる型成形部とを備えていることを特徴とする自動車用シール部材。
上記手段3によれば、押出成形部に関して上記手段1と同様の作用効果が奏されるとともに、型成形部の材料として、ヒドロシリコーン架橋されるEPDMゴムを使用しているため、ヒドロシリコーン架橋して得られた押出成形部との架橋阻害が起こらず、両者をより確実に接合することができる。
手段4.前記ゴムよりなるシール部は、架橋後及び冷却後の硬度が70〜90IRHDとなる非発泡形態(ソリッド状)ゴムにより構成されていることを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の自動車用シール部材。
上記手段4によれば、シール部の形状維持性を高めることができ、自動車用シール部材におけるシール性などの適正な機能を確保することができる。
手段5.前記ゴムよりなるシール部は、架橋後及び冷却後の比重が0.97〜1.1となる微発泡形態ゴムにより構成されていることを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の自動車用シール部材。
上記手段5によれば、シール部の可撓性等を高めることができ、自動車用シール部材におけるシール性などの適正な機能を確保することができる。
上記手段4や手段5のような自動車用シール部材としては、例えば「車両用ドアに取付けられ、基底部並びに当該基底部から延びる車内側側壁部及び車外側側壁部からなる断面略コ字状をなす本体部と、前記車内側側壁部及び車外側側壁部からそれぞれ本体部内側へ延び、ドアガラスとの間でシールを行うシール部としての一対のシールリップとを備えたガラスラン」が一例に挙げられる。
手段6.前記ゴムよりなるシール部は、架橋後及び冷却後の比重が0.5〜0.6となる発泡形態(スポンジ状)ゴムにより構成されていることを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の自動車用シール部材。
上記手段6によれば、シール部の可撓性等を高めることができ、自動車用シール部材におけるシール性などの適正な機能を確保することができる。
上記手段6のような自動車用シール部材としては、例えば「車両本体又はドアに固定される基部と、当該基部から突出して設けられ、車両本体とドアとの間をシールする中空状のシール部とを備えたウエザストリップ」が一例に挙げられる。
手段7.前記ゴムよりなるシール部の表面の少なくとも一部に皮膜部を形成したことを特徴とする手段1乃至6のいずれかに記載の自動車用シール部材。
上記手段7によれば、シール部の耐磨耗性や摺動性等を高めることができる。
〔第1実施形態〕
以下に、第1実施形態について図面を参照して説明する。図1に示すように、車両としての自動車1のドア開口部2には車両用ドアとしてのフロントドア3(以下、単にドアという)が開閉可能に設けられている。ドア3は、昇降可能なドアガラスGと、当該ドアガラスGの外周形状に対応した自動車用シール部材としてのガラスラン4とを備えている。
図2に示すように、ガラスラン4は、その長手方向にみて上辺部に対応する上押出成形部6、前後の縦辺部に対応する縦押出成形部7,8と、各押出成形部6,7,8の端部同士を接続する型成形部9,10(図2で散点模様を付した部分)とに区別される。
図2のJ−J線断面図である図3に示すように、ガラスラン4は、図示しないドアサッシュに取付けられる基底部14並びに当該基底部14の両端から延びる車内側側壁部15及び車外側側壁部16からなる断面略コ字状をなす本体部11と、車内側側壁部15及び車外側側壁部16の先端からそれぞれ本体部11内側へ延び、ドアガラスGとの間でシールを行うシール部としての一対のシールリップ12,13とを備えている。
次にガラスラン4の製造方法について説明する。先ず各押出成形部6〜8となる押出成形体の製造過程について説明する。図4は押出成形体40の製造ラインの一部を示す模式図であり、押出成形体40となるワークはこの図中において左側から右側に進みながら製造される。
まず、押出工程においては、ゴム押出機31に対し未架橋ゴムが連続的に供給される。そして、ゴム押出機31のダイスから押出成形体40の中間成形体32が立体形状で押出される。なお、本実施形態では、押出成形体40の材料としてエチレン・プロピレン・ジエン共重合体(EPDM)ゴムが使用される。
続く架橋工程では、押出された中間成形体32が高周波加硫槽(UHF)33に案内され、架橋が施される。上記EPDMゴム材料には、架橋剤としてSiH基を1分子中に2個以上有するSiH基含有化合物が含有されるとともに、白金族元素よりなる反応触媒と反応抑制剤が含有されている。すなわち、本実施形態では、架橋方式として、SiH基含有化合物がEPDMと反応し架橋剤として作用するヒドロシリコーン架橋方式が採用されている。そして、中間成形体32は、その全体が、ヒドロシリコーン架橋後及び冷却後にソリッド状(非発泡形態)ゴムとなり、その硬度が70〜90IRHDとなる。また、本実施形態では、架橋後及び冷却後のシールリップ12,13の平均肉厚D1が0.8mm〜2.5mmとなるように設定されている。但し、中間成形体32の圧縮永久歪み(CS)が70%以下となることがより好ましい。
その後、皮膜工程において、上記シールリップ12,13のガラス摺動面となる部位に皮膜部としての摺動層を形成する。本実施形態ではPEシート35を貼り付ける。もちろん、これに限らず、摺動層をウレタン塗膜層等により形成してもよし、摺動層を省略した構成としてもよい。
皮膜工程を経た中間成形体32は、カッター38で所定の寸法に裁断され、押出成形体40となる。
そして、型成形工程において、各押出成形部6〜8に対応する押出成形体40をそれぞれ図示しない金型装置にセットし、型成形部9,10を接続成形する。より詳しくは、金型装置を型締めした状態からキャビティ内に可塑化状態のオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)を注入し、充填させる。その後、TPOを硬化し、金型装置を型開きし、ガラスラン4を得る。なお、型成形時に使用されるTPO材料中に含まれるEPDMゴムの粒はパーオキサイド架橋して得られたものである。
以上詳述したように、本実施形態では、各押出成形部6〜8に対応する押出成形体40を製造するにあたり、架橋方式としてヒドロシリコーン架橋方式を採用しているため、硫黄を用いた加硫方式に比べ架橋時間を短縮することができ、製造ラインの短縮化や生産性の向上を図ることができる。
さらに、型成形部9,10の材料としてTPOを使用しているため、ヒドロシリコーン架橋して得られた押出成形部6〜8との架橋阻害が起こらず、両者をより確実に接合することができる。
また、仮にヒドロシリコーン架橋して得られた押出成形部6〜8に対しEPDMゴム材料よりなる型成形部を接続成形しようとした場合には、従来使用されるEPDMゴム材料用の既存設備(金型装置など)を使用することはできない。なぜなら、従来の型成形部の材料であるEPDMゴム材料には加硫剤として硫黄成分が含まれており、既存設備に残留した硫黄成分により型成形時に加硫阻害が起きるおそれがあるためである。このような既存設備を使用する場合には、既存設備から硫黄成分を洗い流す大掛かりな洗浄作業を必要とする。既存設備を使用しない場合には、別途新たな設備を設ける必要がある。結果として、両者の場合とも製造コストが増大するおそれがある。これに対し、本実施形態のように、ヒドロシリコーン架橋して得られた押出成形部6〜8に対し型成形部9,10を接続成形する際に、型成形部9,10の材料として、加硫剤となる硫黄成分を含まないTPOを用いれば、従来から使用されるTPO材料用の既存設備をそのまま使用することができ、製造コストの増大等を抑制することができる。
また、本実施形態の型成形時に使用されるTPO材料中に含まれるEPDMゴムの粒はパーオキサイド架橋して得られたものである。TPO材料中に含まれるEPDMゴムの粒が加硫して得られたものである場合には、架橋阻害により、押出成形部6〜8と型成形部9,10とが接合しないおそれがあるが、本実施形態によれば、そのような不具合も生じることなく、両者をより確実に接合することができる。
さらに、本実施形態における押出成形体40は、平均肉厚D1が0.8mm〜2.5mmのシールリップ12,13を備えているため、未架橋状態のゴム材料を立体形状で押出して成形するといった実際の押出成形体の生産に適している。シールリップ12,13の平均肉厚が0.8mm未満の場合には、未架橋状態のゴム材料を立体形状で押出したとしてもその形状を維持することができず、押出成形体40(シールリップ12,13)を生産することは事実上困難となる。逆に、シールリップ12,13の平均肉厚が2.5mmを超える場合には、剛性が高くなり過ぎて、シールリップ12,13としての適正な機能を確保することが困難となる。
また、本実施形態では、高周波加熱によりヒドロシリコーン架橋を施しているため、熱風加熱に比べて架橋時間を短縮することができ、さらなる製造ラインの短縮化や生産性の向上を図ることができる。
〔第2実施形態〕
以下に、第2実施形態について図面を参照して説明する。図1に示すように、ドア3周縁には自動車用シール部材としてウエザストリップ5が装着されている。
図5に示すように、ウエザストリップ5はドア3周縁に沿うようにして環状に構成され、全体がEPDMゴムにより成形されている。
ウエザストリップ5は、押出成形部51,52と型成形部(同図散点模様を付した部分)53,54とを備えている。押出成形部51,52は、図示しない押出成形機によりほぼ直線状に(長尺状に)形成される。また、型成形部53,54は、隣接する押出成形部51,52の端縁を連結するようにして所定の金型装置によって形成される。
図5のK−K線断面図である図6に示すように、ウエザストリップ5は、ドア3周縁の図示しないリテーナに取付けられる基部としての基底部55、当該基底部55から延び、内部に中空部56を有してなる中空状のシール部57及びシール部57の基端部から延びるリップ部58等を備えている。
押出成形部51,52となる押出成形体は、上記第1実施形態と同様に製造される。つまり、架橋剤としてSiH基を1分子中に2個以上有するSiH基含有化合物が含有されるとともに、白金族元素よりなる反応触媒と反応抑制剤が含有されたエチレン・プロピレン・ジエン共重合体(EPDM)ゴムが、押出成形体の材料として使用される。そして、架橋後及び冷却後のシール部57の平均肉厚D2が0.8mm〜2.5mmとなるように設定されている。但し、この押出成形体は、その全体が、ヒドロシリコーン架橋後及び冷却後にスポンジ状(発泡形態)ゴムとなり、その比重が0.5〜0.6となる。これに限らず、架橋後のゴムが比重の異なる形態となるものであってもよい。
さらに、本実施形態では、押出成形部51,52に対し接続成形される型成形部53,54の材料としてヒドロシリコーン架橋される上記同様のEPDMゴムを使用している。
従って、本実施形態においても、上記第1実施形態と同様の作用効果が奏される。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記第1実施形態では、フロントドア3に取付けられるガラスラン4について具体化されているが、リアドアに取付けられるガラスラン等の他のドアに取付けられるガラスランに具体化することもできる。
(b)上記第2実施形態では、フロントドア3外周に取付けられるウエザストリップ5について具体化されているが、リアドア外周に取付けられるウエザストリップ等の他のドアに取付けられるウエザストリップに具体化することもできる。もちろん、ドア3に対応するボディ側の開口部2周縁など、他の部位に取付けられるウエザストリップにも適用できる。
(c)上記第1実施形態では、型成形部9,10の材料としてTPOを使用している。これに代えて、ヒドロシリコーン架橋されるEPDMゴムを使用してもよい。一方、第2実施形態では、型成形部53,54の材料として、ヒドロシリコーン架橋されるEPDMゴムを使用している。これに代えて、TPOを使用してもよい。
(d)上記第1実施形態で使用されるTPO材料中に含まれるEPDMゴムの粒はパーオキサイド架橋して得られたものである。これに限らず、少なくとも加硫されて得られたものでなければ、他の種類であってもよい。
(e)上記各実施形態で使用されるEPDMゴムは、架橋後の硬度など上記各実施形態の物性に限定されるものではない。
例えば、第1実施形態では、押出成形体40の全体が架橋後及び冷却後にソリッド状ゴムとなり、その硬度が70〜90IRHDとなるよう構成されているが、これに限らず、押出成形体40の全体又はシールリップ12,13のみが、架橋後及び冷却後の比重が0.97〜1.1となる微発泡形態ゴムにより構成されることとしてもよい。
(f)上記実施形態では、高周波加熱によりヒドロシリコーン架橋を施す構成となっているが、加熱方式はこれに限定されるものではなく、例えば熱風加熱であってもよい。但し、高周波加熱の方が架橋時間を短縮する点においてはより好ましい。
自動車を示す斜視図である。 第1実施形態におけるガラスランを示す正面図である。 ガラスランを示す図2のJ−J線断面図である。 押出成形体の製造ラインの一部を示す模式図である。 第2実施形態におけるウエザストリップを示す正面図である。 ウエザストリップを示す図5のK−K線断面図である。
符号の説明
1…自動車、3…ドア、4…ガラスラン、6,7,8…押出成形部、9,10…型成形部、12,13…シールリップ、40…押出成形体、D1…平均肉厚。

Claims (5)

  1. 未架橋状態のエチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴムに、SiH基を1分子中に2個以上有するSiH基含有化合物と、白金族元素よりなる反応触媒と反応抑制剤を含有したものを立体形状で押出した後、ヒドロシリコーン架橋して得られるとともに、平均肉厚が0.8mm〜2.5mmのシール部を有してなる押出成形部と、
    オレフィン系熱可塑性エラストマー材料により、前記押出成形部に対し連続的に接続成形されるとともに、前記押出成形部のシール部に連続するシール部を有してなる型成形部とを備えていることを特徴とする自動車用シール部材。
  2. 前記オレフィン系熱可塑性エラストマー材料中に含まれるゴム材料は、パーオキサイド架橋して得られたエチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴムであることを特徴とする請求項1に記載の自動車用シール部材。
  3. 未架橋状態のエチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴムに、SiH基を1分子中に2個以上有するSiH基含有化合物と、白金族元素よりなる反応触媒と反応抑制剤を含有したものを立体形状で押出した後、ヒドロシリコーン架橋して得られるとともに、平均肉厚が0.8mm〜2.5mmのシール部を有してなる押出成形部と、
    未架橋状態のエチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴムに、SiH基を1分子中に2個以上有するSiH基含有化合物と、白金族元素よりなる反応触媒と反応抑制剤を含有したものにより、前記押出成形部に対し連続的に接続成形されるとともに、前記押出成形部のシール部に連続するシール部を有してなる型成形部とを備えていることを特徴とする自動車用シール部材。
  4. 前記自動車用シール部材はガラスランであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の自動車用シール部材。
  5. 前記自動車用シール部材はウエザストリップであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の自動車用シール部材。
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